(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6573921
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】チェーン及びチェーンコンベヤ
(51)【国際特許分類】
B65G 17/06 20060101AFI20190902BHJP
F16G 13/06 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
B65G17/06 A
F16G13/06 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-11290(P2017-11290)
(22)【出願日】2017年1月25日
(65)【公開番号】特開2018-118821(P2018-118821A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2017年10月24日
【審判番号】不服2018-7165(P2018-7165/J1)
【審判請求日】2018年5月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003355
【氏名又は名称】株式会社椿本チエイン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】藤原 誠
(72)【発明者】
【氏名】岡内 修一
【合議体】
【審判長】
平田 信勝
【審判官】
藤田 和英
【審判官】
内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−230923(JP,A)
【文献】
特開2015−137206(JP,A)
【文献】
特開2015−224910(JP,A)
【文献】
特開2015−232352(JP,A)
【文献】
実開昭62−203108(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G17/06
F16G13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向して離れて配置される一対の内リンクプレートと、
前記一対の内リンクプレートに両端部がそれぞれ接合される筒状のブシュと、
前記ブシュに回転可能に挿入されるピンと、
前記ブシュが挿入されることにより前記ブシュによって回転可能に支持されてスプロケットと係合可能な筒状の第1ローラと、
前記一対の内リンクプレートを外側から挟むように配置されて前記ピンの両端部がそれぞれ接合される一対の外リンクプレートと、
一対の前記外リンクプレートの一方の外側に前記ピンの軸線を中心にベアリングを介して回転可能に設けられた水平なガイドレールに載置するためのローラ本体部を有した筒状の第2ローラと、
被搬送物を載置する載置面形成部材を取り付けて支持する取付部であって、前記一対の外リンクプレート及び一対の内リンクプレートにおける前記第2ローラ側に位置する方の外リンクプレート及び内リンクプレートにおいて、前記第2ローラと反対方向に突出するように一体形成されている板状の取付部と、を備え、
前記第2ローラのローラ本体部の外径は、チェーンピッチの70%以上90%以下となるように設定され、
前記第1ローラの外径は、前記第2ローラのローラ本体部の外径の50%以下となるように設定されていることを特徴とするチェーンコンベヤ用のチェーン。
【請求項2】
直線状の第1経路部と前記第1経路部の下側に配置された直線状の第2経路部と前記第1経路部及び前記第2経路部の端部同士をそれぞれ接続する湾曲状の第3経路部とを有した無端状経路と、
前記無端状経路に沿って循環移動する無端状の一対の請求項1に記載のチェーンと、
一対の前記チェーンを前記第2ローラにおいて支持しながら前記無端状経路に沿ってガイドする一対の水平なガイドレールと、
被搬送物が載置される載置面を形成し、且つ一対の前記チェーンに連結されて当該チェーンと共に前記無端状経路に沿って循環移動する複数の載置面形成部材と、
前記第3経路部において一対の前記チェーンが巻き掛けられる二対のスプロケットと、
二対の前記スプロケットのうちの一方を回転駆動する駆動部と、
を備えたことを特徴とするチェーンコンベヤ。
【請求項3】
2つの前記第3経路部には、前記ガイドレールが配置されないガイドレール非配置領域がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2に記載のチェーンコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーン及びチェーンコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被搬送物を搬送するチェーンコンベヤに用いられるチェーンとして、例えば特許文献1に示すチェーンが知られている。こうしたチェーンは、無端状に形成され、内リンクプレート及び外リンクプレートからなるリンクプレート列を2列有している。これら2列のリンクプレート列は、それぞれピンによって内リンクプレート及び外リンクプレートが交互に屈曲可能に連結された構成になっている。
【0003】
2列のリンクプレート列の内側には、ローラが回転可能に設けられている。ローラは、駆動スプロケット及び従動スプロケットの歯と噛み合うように構成されている。2列のリンクプレート列の両外側には、ガイドローラがピンに回転可能に支持されている。チェーンの移動経路の両側方には、無端状のガイドレールがチェーンの移動経路に沿って延びるように設けられている。ガイドローラは、ガイドレール上を転動するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−256976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のようなチェーンは、例えば被搬送物の荷重がかかった場合、その荷重をガイドローラで受けるようになっている。このため、チェーンをより大きい荷重に耐え得るようにするためには、ガイドローラの外径をより大きくする必要がある。しかし、ガイドローラの外径を大きくしすぎると、隣り合うガイドローラ同士の間隔が狭くなってチェーンの製造が困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものである。その目的は、耐荷重性を確保しつつ、容易に製造することができるチェーン及びチェーンコンベヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するチェーンは、互いに対向して離れて配置される一対の内リンクプレートと、前記一対の内リンクプレートに両端部がそれぞれ接合される筒状のブシュと、前記ブシュに回転可能に挿入されるピンと、前記ブシュが挿入されることにより前記ブシュによって回転可能に支持されてスプロケットと係合可能な筒状の第1ローラと、前記一対の内リンクプレートを外側から挟むように配置されて前記ピンの両端部がそれぞれ接合される一対の外リンクプレートと、一対の前記外リンクプレートの外側に前記ピンの軸線を中心に回転可能に設けられた筒状の第2ローラと、を備え、前記第2ローラの外径は、チェーンピッチの70%以上90%以下となるように設定されている。
【0008】
この構成によれば、第2ローラの外径がチェーンピッチの70%以上90%以下となるように設定されているため、チェーンの長手方向で隣り合う第2ローラ同士の間隔を確保しつつ、第2ローラの外径をより大きくすることができる。したがって、チェーンの耐荷重性を確保しつつ、チェーンを容易に製造することができる。
【0009】
上記課題を解決するチェーンコンベヤは、直線状の第1経路部と前記第1経路部の下側に配置された直線状の第2経路部と前記第1経路部及び前記第2経路部の端部同士をそれぞれ接続する湾曲状の第3経路部とを有した無端状経路と、前記無端状経路に沿って循環移動する無端状の一対の上記構成のチェーンと、一対の前記チェーンを前記第2ローラにおいて支持しながら前記無端状経路に沿ってガイドする一対のガイドレールと、被搬送物が載置される載置面を形成し、且つ一対の前記チェーンに連結されて当該チェーンと共に前記無端状経路に沿って循環移動する複数の載置面形成部材と、前記第3経路部において一対の前記チェーンが巻き掛けられる二対のスプロケットと、二対の前記スプロケットのうちの一方を回転駆動する駆動部と、を備えた。
【0010】
この構成によれば、上記チェーンと同様の作用効果を得ることができる。
上記チェーンコンベヤにおいて、2つの前記第3経路部には、前記ガイドレールが配置されないガイドレール非配置領域がそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、2つの第3経路部には、ガイドレールが配置されないガイドレール非配置領域がそれぞれ設けられているため、チェーンの第3経路部での移動がガイドレールによって妨げられない。このため、無端状経路に沿ってチェーンを円滑に循環移動させることができる。因みに、湾曲状の2つの第3経路部にガイドレールを配置した場合には、スプロケットによってチェーンが導かれる際の第2ローラの移動経路にガイドレールを高い寸法精度で合わせる必要がある。このため、ガイドレールやスプロケットなどの組み付け精度や寸法精度によっては、第3経路部におけるガイドレール上を第2ローラが円滑に転動しなくなって、チェーンの第3経路部での移動がガイドレールによって妨げられるおそれがある。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、耐荷重性を確保しつつ、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態のチェーンコンベヤを示す概略側面模式図。
【
図3】チェーンコンベヤのチェーンの一部を示す一部破断平面図。
【
図5】チェーンコンベヤにおけるガイドレールとその周辺を示す側面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、チェーンコンベヤの一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び
図2に示すように、チェーンコンベヤ11は、床面F上に設置され、搬送する被搬送物Hの搬送方向A(
図1では左方向)に延びている。チェーンコンベヤ11は、直線状の第1経路部12と第1経路部12の下側に配置された直線状の第2経路部13と第1経路部12及び第2経路部13の端部同士をそれぞれ接続する湾曲状の2つの第3経路部14a,14bとを有した無端状経路15と、無端状経路15に沿って循環移動する無端状の搬送ユニット16とを備えている。
【0015】
搬送ユニット16は、無端状の一対のチェーン20と、一対のチェーン20同士を連結するとともに被搬送物Hが載置される載置面21を形成する複数の矩形板状の載置面形成部材22とを備えている。2つの第3経路部14a,14bのうち、一方の第3経路部14aはチェーンコンベヤ11における搬送方向A側の端部に位置し、他方の第3経路部14bはチェーンコンベヤ11における搬送方向Aとは反対側の端部に位置している。
【0016】
チェーンコンベヤ11は、第3経路部14aにおいて一対のチェーン20が巻き掛けられる一対のスプロケット23aと、第3経路部14bにおいて一対のチェーン20が巻き掛けられる一対のスプロケット23bと、二対のスプロケット23a,23bのうちの一方である一対のスプロケット23aを回転駆動する駆動部24とを備えている。駆動部24は、例えばモーター及び減速機などによって構成される。スプロケット23a,23bは、例えばインボリュートスプロケットによって構成される。
【0017】
図3及び
図4に示すように、各チェーン20は、搬送方向Aと直交する幅方向Xにおいて互いに対向して離れて配置される一対の内リンクプレート30と、一対の内リンクプレート30に両端部がそれぞれ回転不能に接合される筒状のブシュ31と、ブシュ31に回転可能に挿入されるピン32とを備えている。さらに、各チェーン20は、ブシュ31が挿入されてブシュ31によって回転可能に支持されてスプロケット23a,23bと係合(噛合)可能な筒状の第1ローラ33と、一対の内リンクプレート30を外側から挟むように配置されてピン32の両端部がそれぞれ回転不能に接合される一対の外リンクプレート34とを備えている。
【0018】
一対の外リンクプレート34のうちの片方からはピン32が幅方向Xの外側に突出しており、当該ピン32の突出部分には筒状の第2ローラ35がピン32の軸線を中心に回転可能に設けられている。すなわち、ピン32には、第2ローラ35がベアリング36を介して回転可能に支持されている。ピン32の先端部に形成された図示しないねじ部には、ピン32から第2ローラ35が抜け落ちないように、ナット37が螺合されている。
【0019】
一対の外リンクプレート34及び一対の内リンクプレート30における幅方向Xの外側に位置する方の外リンクプレート34及び内リンクプレート30には、矩形板状の取付部38が幅方向Xの内側に突出するように一体形成されている。そして、各チェーン20は、一対の内リンクプレート30と一対の外リンクプレート34とが、ブシュ31及びピン32を介して回転可能に交互に直列に複数連結されて無端状に形成された構成になっている。この場合、各第2ローラ35は、搬送ユニット16における幅方向Xの両端部に位置している。
【0020】
各第2ローラ35は、ローラ本体部35aと、ローラ本体部35aにおける基端部(外リンクプレート34側の端部)に径方向の外側に突出するように形成された円環状のフランジ部35bとを有している。したがって、フランジ部35bの外径は、ローラ本体部35aの外径よりも若干大きくなっている。
【0021】
第2ローラ35のローラ本体部35aの外径Dは、チェーンピッチP(チェーン20における長手方向で隣り合う2つのピン32の中心同士の距離)の70%以上90%以下となるように設定することが好ましく、チェーンピッチPの75%以上85%以下となるように設定することがより好ましい。本実施形態では、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径DがチェーンピッチPの約80%となるように設定されている。
【0022】
因みに、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径DがチェーンピッチPの70%未満である場合には、第2ローラ35の耐えることができる荷重が不足するおそれがある。一方、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径DがチェーンピッチPの90%を超える場合には、搬送方向Aで隣り合う第2ローラ35のフランジ部35b同士の間隔が狭くなりすぎる。このため、第2ローラ35を高い寸法精度で製造しなければならなくなるので、チェーン20の製造が困難になる。なお、第1ローラ33の外径は、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径Dの50%以下となるように設定することが好ましい。
【0023】
図2に示すように、一対のチェーン20において幅方向Xで対応する全ての取付部38同士には、載置面形成部材22が掛け渡された状態でそれぞれ図示しないボルトとナットとによって取り付けられている。各載置面形成部材22は、搬送方向Aに等間隔で並んだ状態で一対のチェーン20に跨るようにして連結され、一対のチェーン20と共に無端状経路15(
図1参照)に沿って循環移動する。
【0024】
図2及び
図5に示すように、チェーンコンベヤ11は、搬送ユニット16の一対のチェーン20の複数の第2ローラ35をそれぞれ無端状経路15に沿って案内する一対のガイドレール39を備えている。すなわち、一対のガイドレール39は、一対のチェーン20を第2ローラ35において支持しながら無端状経路15に沿ってガイドする。各ガイドレール39は、第1経路部12において各第2ローラ35を支持しながら案内する上側ガイドレール39aと、第2経路部13において各第2ローラ35を支持しながら案内する下側ガイドレール39bとを備えている。
【0025】
上側ガイドレール39aの両端部は、幅方向Xから見て、それぞれスプロケット23a,23bの中心部の真上の位置に位置している。スプロケット23aのピッチ円はPCAとされ、スプロケット23bのピッチ円はPCBとされている。2つの第3経路部14a,14bには、ガイドレール39が配置されないガイドレール非配置領域NPがそれぞれ設けられている。したがって、2つの第3経路部14a,14bでは、各第2ローラ35がガイドレール39によってガイドされない。
【0026】
そして、搬送ユニット16は、駆動部24の駆動力がスプロケット23aを介して一対のチェーン20に伝達される際に、一対のチェーン20の各第2ローラ35が一対のガイドレール39に案内されることで、無端状経路15に沿って循環移動する。なお、各ガイドレール39は、例えば帯状の板材によって構成される。
【0027】
次に、チェーンコンベヤ11の作用について説明する。
さて、被搬送物Hを搬送方向Aへ搬送する場合には、まず、被搬送物Hを第1経路部12における搬送ユニット16の載置面21上に載置した状態で、スプロケット23aを
図1における反時計方向に回転駆動させると、スプロケット23aの各歯がチェーン20の複数の第1ローラ33に順次に噛合しながら回転移動する。
【0028】
すると、搬送ユニット16は、スプロケット23aから駆動力が伝達されて無端状経路15に沿って
図1における反時計方向に周回するように循環移動する。これにより、載置面21上の被搬送物Hが搬送方向Aに向かって搬送される。このとき、搬送ユニット16のチェーン20は、被搬送物Hの荷重を、上側ガイドレール39a上において各第2ローラ35のローラ本体部35aで受ける。
【0029】
そして、本実施形態のチェーン20では、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径DがチェーンピッチPの約80%となるように設定されている。このため、第2ローラ35のローラ本体部35aの耐荷重性を十分に確保することができる。加えて、チェーン20における搬送方向Aで隣り合う第2ローラ35のフランジ部35b同士の間隔を十分に確保することができるので、第2ローラ35の寸法精度を低減できる。したがって、チェーン20の耐荷重性を確保しつつ、チェーン20を容易に製造することができる。
【0030】
また、湾曲状の2つの第3経路部14a,14bにはチェーン20の各第2ローラ35をガイドするガイドレール39が存在しないため、2つの第3経路部14a,14bでのチェーン20の移動がガイドレール39によって妨げられない。したがって、チェーン20が無端状経路15に沿って円滑に循環移動するので、搬送ユニット16の載置面21上の被搬送物Hが搬送方向Aに安定して搬送される。
【0031】
また、上側ガイドレール39aは、幅方向Xから見て、スプロケット23aの中心部の真上の位置まで延びているため、チェーン20の各第1ローラ33は、その中心がピッチ円PCA上にあるときにスプロケット23aと噛合する。このため、チェーン20の上下動が抑制されるので、チェーン20が移動する際の速度変動が抑制される。この結果、被搬送物Hが搬送方向Aに向かってより安定して搬送される。
【0032】
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)チェーン20において、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径Dは、チェーンピッチPの70%以上90%以下となるように設定されている。このため、搬送方向A(チェーン20の長手方向)で隣り合う第2ローラ35のフランジ部35b同士の間隔を確保しつつ、第2ローラ35のローラ本体部35aの外径Dを大きくすることができる。したがって、チェーン20の耐荷重性を確保しつつ、チェーン20を容易に製造することができる。
【0033】
(2)チェーンコンベヤ11において、2つの第3経路部14a,14bには、ガイドレール39が配置されないガイドレール非配置領域NPがそれぞれ設けられている。このため、チェーン20の第3経路部14a,14bでの移動がガイドレール39によって妨げられないので、無端状経路15に沿ってチェーン20を円滑に循環移動させることができる。因みに、湾曲状の2つの第3経路部14a,14bにガイドレール39を配置した場合には、スプロケット23a,23bによってチェーン20が導かれる際の第2ローラ35の移動経路にガイドレール39を高い寸法精度で合わせる必要がある。このため、ガイドレール39やスプロケット23a,23bなどの組み付け精度や寸法精度によっては、ガイドレール39に沿って第2ローラ35が円滑に転動しなくなって、チェーン20の第3経路部14a,14bでの移動がガイドレール39によって妨げられるおそれがある。
【0034】
(3)チェーンコンベヤ11は、被搬送物Hの荷重を、各第1ローラ33で受けずに、上側ガイドレール39a上において各第2ローラ35のローラ本体部35aで受けている。このため、チェーンコンベヤ11の耐荷重性を上げるべく各第2ローラ35のローラ本体部35aの外径Dを大きくしても、隣り合う第1ローラ33同士の間隔及びチェーンピッチPは変わらないので、スプロケット23a,23bの外径も歯数も変える必要がない。したがって、チェーンコンベヤ11は、耐荷重性を上げてもスプロケット23a,23bの外径を小さいまま抑えることができるので、低床タイプ(例えばユーザーがワンステップで乗り降りできる高さ(約300mm)以下)のチェーンコンベヤとして好適に用いることができる。
【0035】
因みに、チェーンコンベヤ11において、第2ローラ35を省略するとともに各第1ローラ33をガイドレールで支持し、被搬送物Hの荷重を当該ガイドレール上において各第1ローラ33で受けようとすると、チェーンコンベヤ11の耐荷重性を上げるには各第1ローラ33の外径を大きくする必要がある。そして、各第1ローラ33の外径を大きくすると、チェーンピッチPを大きくする必要があるため、スプロケット23a,23bの歯数を変更しないのであれば、スプロケット23a,23bの外径を大きくする必要がある。しかし、スプロケット23a,23bの外径を大きくすると、チェーンコンベヤ11の高さが高くなるので、チェーンコンベヤ11を低床タイプのチェーンコンベヤとして用いることができなくなるという問題がある。
【0036】
一方、各第1ローラ33の外径及びチェーンピッチPを大きくすると、スプロケット23a,23bの外径を変更しないのであれば、スプロケット23a,23bの歯数を減らす必要がある。しかし、スプロケット23a,23bの歯数を減らすと、チェーン20がスプロケット23a,23bに噛合した際にコーダルアクションと呼ばれる多角形運動がより起こりやすくなる。このため、チェーンコンベヤ11を低床タイプのチェーンコンベヤとして用いることができたとしても、チェーン20の速度変動が大きくなるので、被搬送物Hを安定して搬送することができなくなるという問題がある。
【符号の説明】
【0037】
11…チェーンコンベヤ、12…第1経路部、13…第2経路部、14a,14b…第3経路部、15…無端状経路、20…チェーン、21…載置面、22…載置面形成部材、23a,23b…スプロケット、24…駆動部、30…内リンクプレート、31…ブシュ、32…ピン、33…第1ローラ、34…外リンクプレート、35…第2ローラ、39…ガイドレール、D…外径、H…被搬送物、NP…ガイドレール非配置領域、P…チェーンピッチ。