特許第6573984号(P6573984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サンファイアー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特許6573984高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置
<>
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000006
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000007
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000008
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000009
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000010
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000011
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000012
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000013
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000014
  • 特許6573984-高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6573984
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】高温水蒸気電解[SOEC]、固体酸化物形燃料電池[SOFC]および/または可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法ならびに高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04014 20160101AFI20190902BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20190902BHJP
   H01M 8/04701 20160101ALI20190902BHJP
   H01M 8/0656 20160101ALI20190902BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20190902BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20190902BHJP
   C25B 9/00 20060101ALI20190902BHJP
   C01B 3/04 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
   H01M8/04014
   H01M8/12 101
   H01M8/04701
   H01M8/0656
   H01M8/04 J
   H01M8/04746
   C25B9/00 A
   C01B3/04 R
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-552927(P2017-552927)
(86)(22)【出願日】2015年4月8日
(65)【公表番号】特表2018-517233(P2018-517233A)
(43)【公表日】2018年6月28日
(86)【国際出願番号】DE2015100149
(87)【国際公開番号】WO2016161999
(87)【国際公開日】20161013
【審査請求日】2017年11月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】514241113
【氏名又は名称】サンファイアー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SunFire GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ディートマー リューガー
(72)【発明者】
【氏名】イェアク ブラバント
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー ポスツィヒ
【審査官】 清水 康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−232165(JP,A)
【文献】 特開2005−232524(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/167477(WO,A1)
【文献】 特開2014−185833(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/107557(WO,A2)
【文献】 特開2010−176939(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0068248(US,A1)
【文献】 特開2014−095118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00 − 8/2495
C01B 3/04
C25B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温水蒸気電解[SOEC]、高温水蒸気電解[SOEC]を有する固体酸化物形燃料電池[SOFC]ならびに/またはSOECおよびSOFC運転モードによる可逆高温燃料電池[rSOC]の熱管理法であって、必要とされる水蒸気(1)を少なくとも1つの外部供給源から供給し、かつ少なくとも1つの排ガス流(4,12,12a)をセル[SOEC,SOFC,rSOC](5,5a)の下流で少なくとも一回冷却(3,11,18,35)する熱管理法であって
前記必要とされる水蒸気(1,8)の内部生成を、外部供給された水(47,48,51)を内部で換熱式に加熱することによって行い、この加熱のために、冷却されるべき少なくとも1つの排ガス流(4,4a,12,12a,17,20,34,36)の少なくとも1つの冷却処理(3,11,18,35)からのエネルギーを使用し、そのときに外部蒸気供給(1,38)を低下させるか、または遮断する熱管理法において、
100℃を下回る温度を有する熱源(54)を、水蒸気の内部生成(1,57)のために使用し、その際、
a)水の蒸発を、1barを下回る低い圧力(56)で実施し、ここで、
生成された水蒸気(57)を、引き続き電解の運転圧力に圧力上昇(55)させるか、もしくは
電解を、低い圧力(56)で行い、形成された電解生成物(61,62)である少なくとも水素(61)を、更なる処理前に圧力上昇(59,60)に供給する、または
b)前記熱源(54)の温度レベルを、ヒートポンププロセス(64)によって、電解のための蒸気発生に利用可能なレベルに上げる、または
c)セル(5)の下流の生成物を、キャリアガスとして水蒸気生成のために内部再循環して使用することを特徴とする、
熱管理法。
【請求項2】
内部で換熱式に発生された水蒸気(1,49,50)を、ルース貯蔵器(40,91)に貯蔵し、かつ時間をずらしてSOECにおいて、またはrSOCのSOEC(5)プロセスモードで再び利用することを特徴とする、請求項1記載の熱管理法。
【請求項3】
内部で換熱式に発生された水蒸気(1,49,50)を、SOECにおいて、またはrSOCのSOEC(5)プロセスモードで直接利用することを特徴とする、請求項1または2記載の熱管理法。
【請求項4】
空気−酸素排ガス流(12,34,36)からの熱ならびに/または水素ガス流および/もしくは水蒸気ガス流(4,4a,17,20)からの熱を、換熱式に水蒸気発生(49,50)のために利用することを特徴とする、請求項1、2または3記載の熱管理法。
【請求項5】
空気(9)および/または水素(1a,2)の付加的な換熱式の加熱を、規模が大きい方のレキュペレータ(3,11)により行い、ここで、空気(76)および/または水素(75)のバイパス流は、温度制御(73,74)されて1つの/複数の、規模が大きい方のレキュペレータ(3,11)の周囲に案内されていることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の熱管理法。
【請求項6】
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法を用いる、高温水蒸気電解[SOEC]装置、高温水蒸気電解[SOEC]を有する固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置ならびに/またはSOECおよびSOFC運転モードによる可逆高温燃料電池[rSOC]装置であって、それぞれ
− 電解セル/燃料電池(5,5a)、
− 2つのガス供給管(8,15)、
− 2つのガス排出管(4,12/12a)
を含み、
少なくとも1つの水蒸発装置(53)、蒸気発生器および/または水蒸気発生用の熱交換器(3,11,18,35)が、水蒸気(1,8,49,50,57)を発生させるために少なくとも1つのガス排出管(4,12,12a)に配置されているSOEC、SOFCおよび/またはrSOCにおいて、
SOEC、SOFCおよび/またはrSOCからの低温(54)での熱供給を伴う水蒸発装置(53,70)が準備されており、その際、
a)該水蒸発装置中で生じる水蒸気発生に際しての圧力(56)が1bar未満であり、ここで、
− 水蒸発装置(53)の下流には、発生された水蒸気(57)の圧力をプロセス圧力に高める圧縮器(55)が準備されているか、もしくは
− 生成された水蒸気(57)が使用されるべきである後続の電解セル[SOEC](5)における圧力が1bar未満であり、かつ電解セル[SOEC](5)の下流には、1つのおよび/または複数の得られた電解ガス(61,62)の圧力を少なくとも周囲圧力に高める少なくとも1つの圧縮器(59,60)が準備されている、または
b)ヒートポンプ装置(64)が準備されており、該装置が、エネルギー入力下でT<100℃を有する低温熱(54)をより高い温度レベルにもたらしてSOECまたはrSOCのプロセス圧力での水蒸発(53,1)用の熱として使用することを特徴とする、
SOEC、SOFCおよび/またはrSOC。
【請求項7】
水蒸発装置(18,35,53,70)、蒸気発生器および/または水蒸気発生用の熱交換器が、電解セル/燃料電池(5,5a)に供給されるべきガス(8,15)を予熱するための換熱式の予熱器(3,11)の下流で、少なくとも1つのガス排出管(4,12,12a)に配置されていることを特徴とする、請求項記載のSOEC、SOFCおよび/またはrSOC。
【請求項8】
発生された水蒸気(1,39,49,50,57)を貯蔵するための蓄熱器、ルース貯蔵器(40,91)、圧縮器(83)を上流に有する圧縮ガス貯蔵器、高温貯蔵器、潜熱貯蔵器および/または熱化学的な蓄熱器が準備されていることを特徴とする、請求項または記載のSOEC、SOFCおよび/またはrSOC。
【請求項9】
水素(29,77,81,87,1a)および/または水蒸気を内部貯蔵するための水素貯蔵器(31,83)、圧縮ガス貯蔵器が準備されていることを特徴とする、請求項からまでのいずれか1項記載のSOEC、SOFCおよび/またはrSOC。
【請求項10】
プラントが、炭化水素合成プラントの構成要素であって、合成プロセスでは、再生により生成された電気エネルギーにより作動し、ここで、外部水蒸気(1,38)が、主に炭化水素合成プラントから生ずることを特徴とする、請求項からまでのいずれか1項記載のSOEC、SOFCおよび/またはrSOC。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温水蒸気電解セル[Solid Oxide Electrolysis Cell(固体酸化物形電解セル),SOEC]、固体酸化物形燃料電池[Solid Oxide Fuel Cell,SOFC]ならびに/またはSOECおよびSOFC運転モードによる可逆高温燃料電池[reversible Oxide Fuel cell(可逆酸化物形燃料電池),rSOC]の熱管理法であって、必要とされる水蒸気が、少なくとも1つの外部供給源から供給され、かつ少なくとも1つの排ガス流がセル[SOEC,SOFC,rSOC]の下流で少なくとも一回冷却される熱管理法に関する。
【0002】
本発明はさらに、高温水蒸気電解セル[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置および/または可逆高温燃料電池[rSOC]装置に関する。
【0003】
先行技術において、高温水蒸気電解セル[SOEC]は、水蒸気を用いて運転され、この水蒸気が外部からの電気エネルギーによって水素と酸素とに分解される。水蒸気電解の利点は、水蒸気電解が従来の水電解と比較して電気エネルギーが僅かで済むことである。なぜなら、電解プロセスでは、水を蒸発させるためのエネルギーを電気エネルギーによって投入する必要がないからである。
【0004】
SOECへの水蒸気の供給は、一般に外部の供給源から、例えばフィッシャー・トロプシュ合成、メタン合成もしくは他の炭化水素合成において行われる合成プロセスの沸騰水冷却、または他の発熱プロセスなどから行われる。
【0005】
しかしながら、電解における蒸気発生と蒸気消費との間で負荷の状態が異なることから、電解において供給過剰または蒸気の不足が生じ、この原因は、例えば太陽エネルギーまたは風力エネルギーによる再生可能な電力の可用性に依存して不連続的に作動する合成プロセスにある。
【0006】
SOECを雰囲気圧力または高められた圧力で運転するためには、用いられる水蒸気において相応の圧力が必要である。つまり、用いられる蒸気を発生させるために100℃未満の温度を有する熱源を直接利用することは可能ではないと思われる。
【0007】
可逆高温燃料電池(rSOC)は、燃料電池運転(SOFC運転−固体酸化物形燃料電池)において水素と空気とから電気エネルギーを発生させる。この点に関する認識は、水素と空気とを予熱するために燃料電池からの排ガス熱を利用した後、高い熱量が排ガス流中に留まり、外部の熱利用が存在しない場合、この熱量が利用されずに雰囲気中に放出されることである。rSOCの電解運転(SOEC運転)においては、水蒸気と電気エネルギーとから水素と酸素とが発生され、この場合も、内部の熱利用の後に、なお比較的大きな熱量がO排ガス流中に残留し、この熱量が利用されずに周囲に放出されることが認識されていた。
【0008】
SOEC、特にrSOCの電解運転のための水蒸気供給は、これまで外部供給源から、例えば、SOEC、特にrSOCを、発熱合成プロセスとつなぎ合わせることによって行われてきた。SOFC、特にrSOCの燃料電池運転用の水素は、外部供給源に由来し、プロセスそのものにおいて同様に外部供給源から生ずる炭化水素の改質によって製造されるか、またはrSOCもしくはSOECの電解運転において発生され、かつ適した貯蔵器、例えば蓄圧器または後続の燃料電池運転のための天然ガス供給網に一時的に中間保持される(zwischenpuffern)ことができる。米国特許出願公開第2004/0081859号明細書からは再生可能な固体酸化物燃料電池(SORFC)が公知であり、ここでは燃料電池からの廃熱が放電モードの間に蓄熱材料に貯蔵され、この熱はその後、充電モードの間に電解すべき水を加熱するために使用される。さらに米国特許出願公開第2009/0139874号明細書からは水素を生成するためのシステムおよび方法が公知であり、このシステムによれば、独立した高温熱源が、固体酸化物電解セルと、カソード入口およびカソード出口の間に配置されている熱交換器とに組み合わされており、電解に由来する分子状成分、たとえば水素からの熱が抽出される。さらに、固体酸化物電解セル中で発生した水素の一部は蒸気と再結合されて固体酸化物電解セルに返送される。英国特許出願公開第2515195号明細書はさらに、中温形固体酸化物燃料電池(IT−SOFC)システムを開示しており、ここでは炭化水素燃料のリフォーミングのためにリフォーマー形熱交換器が想定されている。
【0009】
出願人側で認識していた先行技術における問題は、本質的に以下のとおりである:
SOECの問題:
SOECの水蒸気供給は、特にその負荷挙動に基づき、SOECに配置された合成装置からの外部水蒸気の可用性に依存する。SOECの水蒸気需要が高いときに、SOECと連結された合成装置によって水蒸気量が供給されないか、または不十分な水蒸気量しか供給されない事態が起こり得る。
【0010】
先行技術においてはさらに、SOECプロセスに由来する、利用されなかった残留熱が、外部の水蒸気需要を削減するために利用されないことから、この場合、もっぱら外部で発生された水蒸気が提供され、かつ内部のSOEC残留熱量は、利用されずに留まる。そのうえ、これに関して、SOECの範囲内で蒸気供給のために低温熱量(100℃未満の温度)は利用可能でないことが確認されていた。
【0011】
SOFCの問題:
この場合、先行技術では、供給されるべきガス、すなわち空気と水素のために実際に必要とされる温度、つまり予熱温度を制御することができないことから、不完全な制御を相当不確実に行うことしかできず、このことは他方でSOFCセル(スタック)の損傷につながる可能性がある。負荷の変化が早いと、許容できないほどの高温に基づき熱電圧が燃料電池の内部で発生し、ひいては燃料電池が破壊されるおそれがある。
【0012】
rSOCの問題:
rSOCは、外部蒸気供給の可用性と負荷挙動との両方に依存する。
【0013】
rSOCのSOECモードからの残留熱は、外部の水蒸気需要を削減するのに利用されず、かつ利用されないまま放出される。
【0014】
低温熱の利用は行われず、特に低温熱は蒸気供給のためにも利用されない。
【0015】
rSOCのSOFCモードからの残留熱は、SOECモードでの蒸気供給のために利用されないため、この場合、利用されなかった相当量の熱が、外部水蒸気供給に依存しなくなるため、少なくとも依存がより小さくなるためには相助的に利用されない。
【0016】
rSOCのSOECモードにおける水素発生は、SOFCモードにおける水素供給に利用されるのではなく、先行技術においては外部供給された水素のみが消費される。
【0017】
それゆえ、先行技術においてrSOCのための外部水蒸気供給および外部水素供給に依存しないようにすることは総じて不可能である。こうして依存してしまうことは、rSOCにとっての大きな問題である。
【0018】
さらに認識されていたことは、必須のガス、すなわち空気と水素とのための予熱温度を、同様に先行技術におけるrSOCのSOFCモードでは正確な温度で制御することができず、それによって、この場合もSOFCモードのrSOCにて、負荷変化が早いと、許容され得ない高い熱電圧に基づき燃料電池が破壊されるおそれがあることである。
【0019】
本発明の基礎をなしている課題は、出願人側で認識している、前述の先行技術の問題を克服し、特に、内部で利用されなかった熱量または利用可能であるとは思われていなかった熱量であって、先行技術においては外部の需要者および/または利用されずに環境に放出されている熱量を、SOEC、SOFCおよび/またはrSOCの内部供給のために利用可できるようにすることである。
【0020】
この課題は、独立請求項に記載の熱管理法ならびに同じく独立請求項に記載の高温水蒸気電解[SOEC]装置、固体酸化物形燃料電池[SOFC]装置ならびに/またはSOECおよびSOFC運転モードによる可逆高温燃料電池[rSOC]装置により解決される。
【0021】
必要とされる水蒸気の内部発生は、外部供給された水を内部で換熱式に加熱および蒸発することによって行われ、このためには、少なくとも1つの冷却されるべき排ガス流の少なくとも1つの冷却処理からのエネルギーを使用し、そのときに外部蒸気供給を低下させるか、または遮断する。
【0022】
内部でrSOCのSOFC運転モードで換熱式に発生された水蒸気は、好ましくはルース貯蔵器(Ruthsspeicher)に貯蔵され、かつ時間をずらしてSOECプロセスモードで再び利用される。同様のことが、互いに組み合わせられるSOFCプラント部分とSOECプラント部分とから構成される、相応のプラント組合せに適用される。
【0023】
外部供給源からの蒸気をSOECに供給する際にルース貯蔵器を用いることによって、蒸気発生および蒸気利用の異なる負荷挙動に起因する蒸気準備と蒸気利用との間の時間差を調整することができる。これまでは、このような時間差によって、過剰の蒸気を利用することができなかったり、または蒸気が不足しているときには、必要とされる水素出力を電解から供給することができなかったりした。
【0024】
SOECまたはrSOCのSOEC運転モードからの排熱を蒸気の発生のために利用することにより、および電解においてこのような蒸気を利用することにより、電解のための蒸気の需要が削減される。利用されなかった排ガス熱は、これまでは周囲に放出されていた。SOECプロセスにおいて内部で換熱式に発生された水蒸気は、SOECプロセスモードで直接利用することができる。
【0025】
空気−酸素排ガス流および/または水素−水蒸気排ガス流および/または空気−窒素排ガス流からの、好ましくはすべての排ガス流からの熱は、換熱式に水蒸気発生のために利用される。
【0026】
蒸気を発生させるため、および燃料電池モードからの蒸気をルース貯蔵器に貯蔵するために、または電解モードにおいて後で用いるために水素と燃料電池モードからの酸素との反応によって排出される蒸気を蒸気蓄圧器に貯蔵するために、燃料電池モードおよび電解モードにおけるrSOCまたはSOECおよび/もしくはSOFCの利用可能な排熱流を利用することによって電解モードにおける蒸気の需要が削減され、かつrSOCおよび/またはSOECの外部蒸気供給への依存がより小さくなる。
【0027】
蒸気発生のためのSOFCの排熱の利用または水素と酸素の反応から排出される蒸気の利用は、外部SOECおよび/または外部の需要者への蒸気の供給に役立ちうる。外部の需要者による蒸気の取り出しが経時的に変動する場合には、貯蔵も同様に意味を持つ。
【0028】
さらに、これらの措置によって、rSOC(またはSOEC、特にSOFCとの組合せ)の外部蒸気供給において、蒸気発生および蒸気利用の異なる負荷挙動に起因する蒸気準備と蒸気利用との間の時間差が調整される。これまでは、かかる時間差により過剰の蒸気を利用することができなかったり、または蒸気が不足しているときには、必要とされる水素出力を電解から供給することができなかった。
【0029】
rSOCのSOECモードで発生された水素を蓄圧器に同時に貯蔵する場合、rSOC(またはSOEC、特にSOFCとの組合せ)は、電力配電網における負荷変動を調整するための外部の水蒸気供給および水素供給にほぼ依存しないで運転することができる。
【0030】
100℃を下回る温度を有する熱源(ここでは、主に外部のまだ利用されていない熱源と、まだ利用されてない内部の熱源との両方を指す)を、水蒸気の内部生成のために使用することができ、ここで、水蒸発は、低い圧力で、特に1barを下回る圧力で実施され、生成された水蒸気は引き続き、電解の運転圧力まで圧力上昇されるか、または電解は、低い圧力で、特に1barを下回る圧力で行われ、形成された電解生成物である少なくとも水素は、特に別個に放出圧力に圧縮され、特に更なる処理前に圧力上昇に供給することができる。
【0031】
さらに、100℃を下回る温度を有する熱源を、水蒸気生成のために内部で使用することができ、ここで、熱源の温度レベルは、ヒートポンププロセスによって、電解のための蒸気発生に利用可能なレベルに上昇される。これに関して、水蒸気を発生させるために、100℃を下回る温度を有する熱源のエネルギーが、ヒートポンププロセスによって初めて利用可能となる。
【0032】
さらに、100℃を下回る温度を有する熱源を、水蒸気の発生のために内部で使用することができ、ここで、セルの下流の生成物、特に水素を、キャリアガス(Schleppgas)として熱源の温度レベルまで蒸発させることにより水蒸気発生のために内部で再循環させて使用することができ、そのため水蒸気を内部で発生させるためには低い温度でも十分である。
【0033】
空気および/または水素は、特にSOFCにおいておよびrSOCのSOFC運転で、規模が大きい方のレキュペレータにより制御しながら換熱式で加熱することができ、ここで、空気および/または水素のバイパス流が、温度制御されて1つの/複数の、規模が大きい方のレキュペレータの周囲に案内される。空気および水素の予熱温度を制御することによって、SOFCまたはrSOCのスタック(燃料電池スタック)における熱電圧がSOFCモードにおいて回避される。それゆえ、より大きな負荷範囲をより素早く通過することができ、そのときにスタックの損傷を勘案したり、または出力損失を懸念したりする必要がない。
【0034】
本発明によれば、少なくとも1つの水蒸発装置、蒸気発生器および/または水蒸気発生用の熱交換器が、水蒸気を発生させるために少なくとも1つのガス排出管に配置されている。
【0035】
1つの好ましい実施形態では、2つの排ガス管に水蒸発装置が準備されている。
【0036】
特に有利には、可逆固体酸化物形電池[rSOC]またはSOFC/SOECの組合せ装置において使用するために、この装置または方法を適用することができる。本発明によれば、SOFC運転からの排ガス熱が圧縮蒸気を発生させるために利用され、この圧縮蒸気は、好ましくは、蒸気をその後のSOEC運転においてプロセス蒸気として再び用いるためにルース貯蔵器に一時的に保持することができる。同時に、SOFC運転における蒸気を発生させるために設置された排ガス熱交換器は、SOEC運転における蒸気発生にも利用されることから、電解の蒸気需要は総じて削減される。
【0037】
水蒸発装置、蒸気発生器および/または水蒸気発生用の熱交換器は、電解セル/燃料電池に供給されるべきガスを予熱するための換熱式の予熱器の下流で、少なくとも1つの、好ましくは2つのガス排出管に配置されている。そうすることで、特にSOECまたはSOECモードにおけるrSOC用に、空気−O排ガス流および水素−水蒸気ガス流からの残留熱が水蒸気の発生のために利用され、これは直ちにSOECにおいて水素の製造のために再び用いられるか、または水蒸発装置の相応の規模でも一時的に中間保持されることができ、それによってSOECの外部蒸気需要が総じて削減される。
【0038】
発生された水蒸気を貯蔵するための蓄熱器、ルース貯蔵器、圧縮器を上流に有する圧縮ガス貯蔵器(Gasdruckspeicher)、高温貯蔵器、潜熱貯蔵器および/または熱化学的な蓄熱器が準備されていてもよく、ここで、貯蔵器は、異なる負荷状態を特に調整するためと、発生と利用との間の時間をとりなすのに必要とされる。このようにして、SOECをSOFCおよび/またはrSOCと組み合わせたことによる外部蒸気供給に依存しない運転が可能となる。そのうえ、燃料電池反応から排出される蒸気を貯蔵するための圧縮ガス貯蔵器によって、rSOCのSOFCモードからの水蒸気を、時間をずらしてSOECモードで利用することができる。ここで、特に有利には、蒸気は貯蔵前に圧縮され、かつ/または両方の運転モードは異なる圧力で運転される。
【0039】
さらに、これに加えて、SOEC、SOFCおよび/もしくはrSOCまたはこれまで水蒸気発生に利用できなかった外部熱源からの低温での熱供給をともなう水蒸発装置が準備されていてもよく、ここで、該装置中で生じる水蒸気の発生に際しての圧力は、熱源の温度レベルに従って1bar未満であり、ここで、水蒸発装置の下流には、発生された水蒸気の圧力をプロセス圧力に高める圧縮器が準備されており、または発生した水蒸気が使用されるべきである後続の電解セル[SOEC]における圧力は、1bar未満であり、かつ電解セル[SOEC]の下流には、1つのおよび/または複数の得られた電解ガスの圧力を周囲圧力に高める圧縮器がそのつど準備されている。
【0040】
SOECの蒸気供給のために100℃未満の温度を有する熱源を利用するためには、
− 水の蒸発を低圧(<1bar)で実施し、この蒸気を引き続きSOEC用に必要な圧力に圧縮することができるか、
− 水の蒸発および電解を低圧(<1bar)で実施し、かつ電解後の生成物(酸素、水素)を周囲圧力に圧縮することができるか、
− 100℃未満の温度ひいてはSOECのプロセス圧力で蒸気発生が可能となるように、低温熱の温度レベルを上げるのにヒートポンププロセスを利用することができるか、または
− 内部における水素の再循環によって、水蒸発を熱源の温度レベルで実施することができ、そのため水蒸気発生のためのキャリアガスとしての循環水素、水蒸気が利用される。キャリアガスにおける水蒸気の分圧は、熱源の温度レベルによって決められる。
【0041】
さらに、付加的にヒートポンプ装置が準備されていてもよく、このヒートポンプ装置は、エネルギー入力下でT<100℃を有する低温熱を、より高い温度レベルにもたらしてSOECのプロセス圧力での水蒸発用の熱として使用する。
【0042】
低温熱を利用するための上記の技術的措置によって、低温熱はSOECまたはrSOCの蒸気供給のために利用可能なものとなる。これまで、低温熱はSOECまたはrSOCの蒸気発生のために利用することはできなかった。
【0043】
1つの実施形態では、水素貯蔵器が、好ましい形態では水素を内部に貯蔵するための圧縮ガス貯蔵器として準備されている。本発明による蒸気貯蔵器の統合および水素貯蔵器(例えば圧縮ガス貯蔵器)の利用によって、可逆高温燃料電池[rSOC]またはSOEC/SOFCを組み合わせたものを、選択された貯蔵器のサイズに依存して水蒸気および水素を自給自足しながら運転することができる。
【0044】
燃料電池運転における不完全な燃料変換に基づいて排出蒸気中に含まれうる残留水素は、水蒸気と一緒に蓄圧器に一時的に保持することができるか、または蒸気を一時的に保持する前に適したガス分離法によって蒸気−H混合物から分離することができる。
【0045】
高温燃料電池[SOFC]またはSOFCモードにおけるrSOCの運転のために、必要とされる空気および必要とされる水素は、最低温度を確保するために、およびスタック(燃料電池スタック)中で許容されえない熱電圧を回避するために、高温排ガス中で換熱式に予熱することができる。負荷変動に際して最適な予熱温度から逸脱することを回避するために、レキュペレータの規模をより大きくして、空気および水素の予熱温度の制御をそれぞれのレキュペレータの周囲のバイパス流によって実施することができる。
【0046】
外部の蒸気供給および/または水素供給が存在している場合ですら、これらの貯蔵器技術により、水蒸気供給および水素供給における変動を調整することができる。
【0047】
本発明の本質的な利点および記載した特別な実施形態は、さらに補足しながら、以下に記載するように説明することができるが、これらの列挙はすべてを網羅するものではない:
SOECおよびSOECモードにおけるrSOCの特別な利点:
− 蒸気貯蔵器、特にルース貯蔵器によって、SOECは、外部蒸気供給の可用性および負荷挙動への依存がより小さくなり、
− SOECプロセスからの残留熱を蒸気発生のために利用し、かつ発生された蒸気をSOECプロセスで利用することによって、外部蒸気需要が削減され、
− 提案された技術的な解決手段によって、より安価で、かつより多くの利用可能な低温熱をSOEC用の蒸気発生のために用いることができる。
【0048】
SOFCおよびSOFCモードにおけるrSOCの特別な利点:
− SOFC用の空気と水素との予熱温度を制御することによって、より大きな負荷変化を燃料電池スタックのセルが破壊するおそれなしに実施することができる。
【0049】
rSOCの特別な利点:
− ルース貯蔵器によって、rSOCは、外部蒸気供給の可用性および負荷挙動への依存がより小さくなり、
− これまで利用されていなかったSOFCモードからの残留熱が、SOECモードにおける蒸気供給のために利用され、
− SOECモードにおける水素発生が、SOFCモードにおける水素供給のために使用され、
− 外部の水蒸気供給および水素供給に依存しないことが可能である。
【0050】
特に、このような方法またはこのように形成されたSOFC、SOECおよび/もしくはrSOCは、合成炭化水素を製造するためのプラントとの接続に適していることがなお指摘されるが、これらは、特にフィッシャー・トロプシュ合成プラントまたはメタン合成プラントと呼ばれており、特に、条件に応じて変動する(太陽エネルギー、風力エネルギー)再生エネルギー源からの電気エネルギーにより運転される。つまり、プラントは、炭化水素合成プラントの構成要素であって、特に合成プロセスでは、再生により生成された電気エネルギーにより作動し、ここで、外部水蒸気は、主に炭化水素合成プラントから生ずる。
【0051】
以下では、本発明の実施例を、添付の図面に基づき図面の説明において詳しく説明するものの、これらは本発明を説明することを意図するものであって、限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】SOEC(高温水蒸気電解)の実施例の概略図を示す。
図2】SOFC(燃料電池)の実施例の概略図を示す。
図3】外部蒸気を貯蔵するためのルース貯蔵器および外部蒸気需要を削減するための内部蒸気発生をともなうSOECの実施例の概略図を示す。
図4】SOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第一の実施例の概略図を示す。
図5】SOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第二の実施例の概略図を示す。
図6】SOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第三の実施例の概略図を示す。
図7】SOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第四の実施例の概略図を示す。
図8】SOFCにおいて空気と水素の予熱温度を制御するための実施例の概略図を示す。
図9】固有の蒸気供給およびルース貯蔵器ならびにSOFCモードにおける空気と水素の予熱の制御をともなうrSOC(可逆高温燃料電池)の実施例の概略図を示す。
図10】SOECモードにおいて後で用いるためにrSOCのSOFCモードにおける燃料電池からの水蒸気または水蒸気−水素混合物を貯蔵する実施例の概略図を示す。
【0053】
図1には、先行技術において公知のSOEC(高温水蒸気電解)の実施例の概略図を示している。
【0054】
水蒸気1が、少量の再循環された水素2と混合され、かつ換熱式の予熱器3の中で、電解セル5からの高温の水素−水蒸気混合物4との交換により可能な限り高く予熱され、引き続き加熱器6において、電気エネルギー7により電解セル−入口温度8に加熱される。
【0055】
洗浄空気9が、ブロワ10により圧力上昇され、かつ空気予熱器11の中で、電解セル5からの高温空気−O混合物12との交換により可能な限り高く予熱される。加熱器13において、電気エネルギー14による電解セル−入口温度15への洗浄空気の更なる加熱が行われる。
【0056】
電解セル5において、高温水蒸気8が、電気エネルギー16の消費下で水素と酸素に分解される。酸素は、洗浄空気とともに空気−O混合物12として電解セル5を通り抜け、かつ水素は、反応しなかった残留水蒸気とともに水素−水蒸気混合物4として電解セル5を通り抜ける。
【0057】
熱交換器3において冷却された水素−水蒸気混合物17は、任意に熱交換器18においてさらに冷却される。排出された熱は、外部熱利用19に供給されることができる。
【0058】
冷却器21において、熱交換器18からのガス混合物20は、ガス混合物20に含まれる水蒸気の大部分が凝縮して、引き続く相分離器22において凝縮液23として分離されるまで冷却される。
【0059】
相分離器22を通り抜ける水素25の部分流24が、ブロワ26により圧力上昇されて、流2として水蒸気1に混合される。
【0060】
あるいは、ブロワ26は、それがより高い温度に適している場合、流24の代わりに部分流の水素−水蒸気混合物を、熱交換器3または18の下流で再循環させることができる。これにより、反応しなかった水蒸気の高められた割合も再循環させられ、外部水蒸気需要1が低下することになる。
【0061】
主要量の水素27は、水素流28として需要者に直接放出されるか、または全量もしくは部分量29が圧縮器30で圧縮されて、蓄圧器31に一時的に保持され、そこから水素が時間をずらして圧力制御弁33を介して流32として取り出され、かつ需要者に放出されることができる。
【0062】
熱交換器11において冷却された空気−O混合物34は、任意の熱交換器35でさらに冷却されて、排ガス36として周囲に放出される。熱交換器35からの熱は、外部熱利用37に供給されることができる。
【0063】
図2には、先行技術において公知のSOFC(燃料電池)の実施例の概略図を示している。
【0064】
水素1aが、反応せずに再循環された水素2と混合され、かつ換熱式の予熱器3の中で、燃料電池5aからの高温の水蒸気−水素混合物4との交換により燃料電池−入口温度8に予熱される。
【0065】
空気9が、ブロワ10により圧力上昇され、かつ空気予熱器11の中で、電解セル5aからの高温空気−窒素混合物12aとの交換により燃料電池−入口温度15に予熱される。
【0066】
燃料電池5aにおいて、高温水素8が、空気中酸素15の一部と反応して水蒸気になる。ここで、電気エネルギー16が発生し、これは電力網または需要者に放出される。
【0067】
燃料電池5aを通り抜ける高温流4には、形成された水蒸気および反応しなかった水素が含まれている。
【0068】
熱交換器3において冷却された水蒸気−水素混合物17は、任意に熱交換器18においてさらに冷却される。冷却された熱は、外部熱利用19に供給されることができる。
【0069】
冷却器21において、熱交換器18からのガス混合物20は、ガス混合物20に含まれる水蒸気の大部分が凝縮して、引き続く相分離器22において凝縮液23として分離されるまで冷却される。
【0070】
相分離器22からの残留水素24は、ブロワ26により圧力上昇されて、流2として燃料電池の利用を高めるために水素1aに混合される。
【0071】
燃料電池5aを通り抜ける高温ガス流12aは、より高い窒素含有量を有する残留空気を含む。なぜなら、空気中酸素の一部が水素と結合したからである。
【0072】
熱交換器11におけるこのガス流12aの冷却後、これは、流34aとして更なる冷却のために任意の熱交換器35に供給されて、引き続き排ガス流36としてプロセスを通り抜ける。
【0073】
熱交換器35からの熱は、外部熱利用37に供給されることができる。
【0074】
図1および2に従った可逆高温燃料電池(rSOC)に関する先行技術:
可逆高温燃料電池(rSOC)は、図1における回路に相当し、ここで、SOECモードは、図1に関する説明に相当する。SOFCモードに関する説明は、図2に関する説明に実質的に相当し、ここで、電熱器6および13は運転されておらず、SOFCモードでは流過されるだけである。
【0075】
水素放出27および28ならびに水素圧縮30は、SOFCモードでは同様に運転されていない。
【0076】
後続の図の基本事項として、基本的な機能および概念が読み取れる図面1(SOEC)および図面2(SOFC)の説明を指摘する。
【0077】
図3は、外部蒸気を貯蔵するためのルース貯蔵器および外部蒸気需要を削減するための内部蒸気発生をともなう、図1に従ったSOECの実施例の概略図を示す。
【0078】
外部蒸気発生から準備された圧縮蒸気38は、SOEC用の蒸気1として用いられるべきである。外部蒸気発生の負荷挙動は、SOECの負荷挙動とは異なることから、SOECの蒸気需要に対しては、改めて別のときに外部蒸気発生から僅かな蒸気が提供される。
【0079】
したがって、SOECの蒸気需要に合わせるために、外部蒸気発生から供給された過剰の圧縮蒸気39は、蓄熱器40に一時的に中間保持されるべきである。
【0080】
蓄熱器40は、例えば、沸騰水および飽和蒸気で充填された蓄変圧器(ルース貯蔵器)である。他の適切な蓄熱器は、例えば、成層型蓄熱器、溶融塩蓄熱器および熱化学蓄熱器である。
【0081】
充填プロセスでは、過剰の圧縮蒸気39は、バルブ(Armatur)41を介して貯蔵器40に送られる。残留蒸気42は、絞り弁43を介して圧力44に低下させられて、蒸気1としてSOECのために用いられる。
【0082】
充填プロセスの開始時、貯蔵器40には沸騰水および飽和蒸気が蒸気放出圧力44で存在する。圧縮蒸気39の供給によって、沸騰水が容器40の中で加熱され、かつ容器中の圧力が上昇する。可能な最大圧力は、供給される圧縮蒸気39の圧力に相当する。圧力上昇によって、蒸気割合が減少し、かつ水割合が容器中で高まる。供給された熱は、沸騰水の形態で貯蔵される(ルース貯蔵器の原理)。
【0083】
SOECにおいて蒸気が不足しているとき、直接供給される外部蒸気発生は非常に少ないので、貯蔵器40の絞り弁45が開放されて、所望の蒸気差分量46が蓄熱器40から取り出される。
【0084】
蒸気の取り出しによって、容器40の中の圧力が低下し、かつ沸騰水が容器中で蒸発する。蒸気の取り出しは、圧力44まで可能である。
【0085】
蒸気の取り出し後、蓄熱器40は、再び充填されることができる。
【0086】
外部の蒸気需要1を削減するために、外部需要者のための熱の代わりに熱交換器18および35を利用して、これらを蒸気の発生に利用することができる。そのために、供給水47および48が、それぞれの熱交換器35および18に送られる。発生された蒸気49および50は、熱交換器3に向けてAまたはBを介して蒸気流1に混合され、かつ必須の蒸気量1の低下につながる。
【0087】
水蒸発およびSOECへの蒸気の供給に低温熱を用いるために、以下に図4図7に従った4つの実施例を記載するが、ここで、記載した蒸発器は、利用可能な実施形態であるにすぎず、その他の適切な蒸発器も用いることができる。
【0088】
図4には、図1に従ったSOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第一の実施例の概略図を示す。
【0089】
供給水51が、絞り弁52を介して、充填レベル制御されて蒸発器53に送られ、この蒸発器53は、低温熱54により加熱される。吸引ブロワ55により、蒸発器53の中で負圧56が調節され、この負圧56は、低温熱54により加熱された供給水51が蒸発するほど高い。発生した低圧蒸気57は、ブロワ55により吸引され、圧縮されかつプロセス蒸気1として必要な負圧によりSOEC58に供給され、そこで電気エネルギー7、14および16により水素28と酸素に分解され、酸素は、洗浄空気9を介して空気−酸素混合物34としてSOECから抜き出される。
【0090】
図5には、図1に従ったSOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第二の実施例の概略図を示している。
【0091】
供給水51が、絞り弁52を介して、充填レベル制御されて蒸発器53に送られ、この蒸発器53は、低温熱54により加熱される。2つの吸引ブロワ59および60により、蒸発器53の中で負圧56が調節され、この負圧56は、低温熱54により加熱された供給水51が蒸発するほど高い。発生した低圧蒸気57は、ブロワ59および60により吸引されて、負圧で運転されるSOEC58に低圧で供給される。
【0092】
SOEC58において、水蒸気57は、電気エネルギー7、14および16により水素61と酸素62とに分解される。SOECの洗浄のために、洗浄空気9が用いられ、これは、絞り弁63を介してSOEC58の運転圧力に放圧される。ブロワ59は、水素61を放出状態28にまで圧縮し、かつブロワ60は、酸素62および洗浄空気を放出状態34にまで圧縮する。
【0093】
図6には、図1に従ったSOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第三の実施例の概略図を示している。
【0094】
低温熱54の温度レベルを上げて、供給水51の蒸発が100℃超の温度で可能となるように、ヒートポンプ64を用いてもよい。ヒートポンプは、蒸発器65、凝縮器66、圧縮器67および絞り弁68からなる一体型ユニットとして使用可能であり、かつそのつどの要件に適合させることができる。
【0095】
蒸発器53の中で発生された蒸気1は、SOEC58に必要なパラメータにより発生され、かつこの中で直接用いられることができる。
【0096】
図7は、図1に従ったSOECの蒸気発生に低温熱を利用するための第四の実施例の概略図を示す。
【0097】
供給水51が、制御弁52を介して、充填レベル制御されて蒸気発生器53に供給され、この蒸気発生器53は、低温熱54により加熱される。
【0098】
再循環された水素量2は、蒸気発生器53の水浴70に収容されている分配器エレメント69を介して、低温熱54により加熱された水浴70の中で細かく分配される。水素2は水浴70を流過し、そのときに水蒸気1をそのつどの水浴温度の飽和圧力まで取り込む。水素−水蒸気混合物1+2は、SOECの次のプロセス段階に供給される。
【0099】
必要な水蒸気量をプロセスに供給するために、再循環された水素量2は、低温熱54の温度レベルに依存して高められ、かつ適合されなければならない。
【0100】
あるいは、ブロワ26は、それがより高い温度に適している場合、流24の代わりに部分流の水素−水蒸気混合物を、熱交換器3または18の下流で再循環させることができる。これにより、反応しなかった水蒸気の高められた割合も再び利用され、水蒸発のための熱需要54が低下することになる。
【0101】
図8は、図2に従ったSOFCにおける空気と水素の予熱温度を制御するための実施例の概略図を示す。
【0102】
SOFC運転において熱交換器3および11の設計点から逸脱した場合に空気15および水素8が非常に高温または非常に低温で燃料電池5aに達し、そこで熱電圧に基づきセルの破壊につながらないように、熱交換器3および11は、負荷が最大(ガス量8または15)のときに、流8および15の少なくとも所望の予熱温度をもたらすような規模である。部分負荷の設計では、流8および15の所望の予熱温度が少なくとももたらされ、一方で可能な限りこの温度を上回るように、熱伝達が必須の伝熱面よりも急速に弱まらないことに留意しなければならない。
【0103】
すべての負荷状態において所望の予熱温度を調節するために、熱交換器3または11の上流には制御バルブ71および72が、それぞれの熱交換器に供給されるガス流に向けて設置されており、これらのガス流は、所望の規定温度73または74に依存して低温部分流の水素75または空気76を、それぞれの熱交換器の周囲に案内し、これらの下流で高温ガスに混合することから、そのつど生じる混合温度は、所与の規定温度に相当する。
【0104】
図9には、固有の蒸気供給およびルース貯蔵器ならびにSOFCモードにおける空気と水素の予熱の制御をともなうrSOC(可逆高温燃料電池)の実施例の概略図を示している。
【0105】
電解モード(SOECモード):
水蒸気1が、少量の再循環された水素2と混合され、かつ換熱式の予熱器3の中で、電解セル5からの高温の水素−水蒸気混合物4との交換により予熱され、引き続き加熱器6において、電気エネルギー7により電解セル−入口温度8に加熱される。
【0106】
予熱温度73の制御は、SOECモードでは運転されていない。なぜなら、熱交換器3における最大予熱が、加熱器6の電力需要7を低下させることを目的としているからである。すなわち、水素は、熱交換器3の周囲のバイパス75に案内されない。
【0107】
洗浄空気9が、ブロワ10により圧力上昇され、かつ空気予熱器11の中で、電解セル5からの高温空気−O混合物12との交換により換熱式に予熱される。加熱器13において、電気エネルギー14による電解セル−入口温度15へのガス混合物の更なる加熱が行われる。
【0108】
予熱温度74の制御も、SOECモードでは同様に運転されていない。なぜなら、熱交換器11における最大予熱が、加熱器13の電力需要14を低下させることを目的としているからである。すなわち、洗浄空気は、熱交換器11の周囲のバイパス76に案内されない。
【0109】
電解セル5において、予熱された水蒸気8が、電気エネルギー16の消費下で水素と酸素に分解される。酸素は、洗浄空気とともに空気−O混合物12として電解セル5を通り抜け、かつ水素は、残留水蒸気とともに水素−水蒸気混合物4として電解セル5を通り抜ける。
【0110】
熱交換器3において冷却された水素−水蒸気混合物17は、熱交換器18においてさらに冷却される。排熱のために供給水48が加熱され、引き続き蒸気50に変換される。
【0111】
冷却器21において、熱交換器18からのガス混合物20は、ガス混合物20に含まれる水蒸気の大部分が凝縮して、引き続く相分離器22において凝縮液23として分離されるまで冷却される。
【0112】
相分離器22を通り抜ける水素25の部分流24が、ブロワ26により圧力上昇されて、流2として水蒸気1に混合される。
【0113】
あるいは、ブロワ26は、それがより高い温度に適している場合、流24の代わりに部分流の水素−水蒸気混合物を、熱交換器3または18の下流で再循環させることができる。これにより、反応しなかった水蒸気の高められた割合も再び利用され、外部水蒸気需要1が低下することになる。
【0114】
相分離器22からの主要量の水素27は、水素流28として需要者に直接放出されるか、または全量もしくは部分量29が、圧縮器30で圧縮されて、蓄圧器31に一時的に保持され、そこから水素が時間をずらして圧力調整弁33を介して取り出され、かつ流32として外部需要者に放出されるか、または時間をずらしたSOFC運転のために流77としてプロセスに水素として再び供給することができる。
【0115】
熱交換器11において冷却された空気−O混合物34は、熱交換器35でさらに冷却されて、排ガス36として周囲に放出される。
【0116】
熱交換器35からの熱は、供給水47の加熱および蒸発のために利用される。発生された蒸気49は、蒸気50と一緒に(Bを介して)外部需要者88に供給されるか、または部分量もしくは全量89として水蒸気1と混合されて熱交換器3に供給される。これにより、電解セル5の蒸気需要1が低下する。ルース貯蔵器91に圧縮蒸気90として貯蔵することが原則的に可能であるが、電解運転の場合には意味を持たない。
【0117】
先に燃料電池運転(SOFCモード)の運転モードで貯蔵されていた蒸気92は、ルース貯蔵器91から絞り弁93を介して取り出すことができる。この蒸気量92は、水蒸気1と混合されて熱交換器3に供給され、かつ電解セル5の蒸気需要1を低下させる。
【0118】
燃料電池モード(SOFCモード):
水素1aが、反応せずに再循環された水素2と混合され、かつ熱交換器3の中で燃料電池5aからの高温の水蒸気−水素混合物4との交換により換熱式に加熱される。すべての負荷状態において所与の予熱温度73を維持するために、制御バルブ71によって熱交換器3の周囲にバイパス流が案内されて、熱交換器3の下流で高温流と混合される。
【0119】
その後の加熱器6は運転されておらず、したがって流過されるだけである。予熱された水素8は、燃料電池5aに達する。
【0120】
空気9が、ブロワ10により圧力上昇され、かつ空気予熱器11の中で電解セル5aからの高温空気−N混合物12aとの交換により換熱式に予熱される。すべての負荷状態において所与の予熱温度74を維持するために、制御バルブ72によって熱交換器11の周囲にバイパス流が案内されて、熱交換器11の下流で高温流と混合される。
【0121】
加熱器13も同様に運転されておらず、流過されるだけである。予熱された水素15も同様に燃料電池5aに達する。
【0122】
燃料電池5aにおいて、水素8が、空気中酸素15の一部と反応して水蒸気になる。ここで、電気エネルギー16が発生し、これは電力網または需要者に放出される。
【0123】
燃料電池の下流の高温流4には、形成された水蒸気および反応しなかった水素が含まれている。
【0124】
熱交換器3において冷却された水蒸気−水素混合物17は、熱交換器18においてさらに冷却される。排熱のために供給水48が加熱され、引き続き蒸気50に変換される。
【0125】
冷却器21において、熱交換器18からのガス混合物20は、ガス混合物20に含まれる水蒸気の大部分が凝縮して、引き続く相分離器22において凝縮液23として分離されるまで冷却される。
【0126】
相分離器22からの残留する水素24は、ブロワ26により完全に圧力上昇されて、燃料利用を高めるために流2として水素1aに混合される。
【0127】
燃料電池5aを通り抜ける高温ガス流12aは、より高い窒素含有量を有する残留空気を含む。なぜなら、空気中酸素の一部が水素と結合したからである。熱交換器11におけるこのガス流12aの冷却後、これは、流34aとして更なる冷却のために熱交換器35に供給されて、引き続き排ガス流36としてプロセスを通り抜ける。
【0128】
熱交換器35におけるガス冷却からの熱は、供給水流47の加熱および蒸発のために利用される。発生された蒸気49は、蒸気50と一緒に外部需要者88に放出されるか、または流90として電解モードにおいて後で利用するためにルース貯蔵器91に一時的に中間保持される。
【0129】
電解モード(SOEC)において蓄圧器31に貯蔵された水素は、この貯蔵器から燃料電池モードのときに取り出すことができ、かつ流77として水素流1aに混合することができる。これにより、必要な外部水素量1aが相応して低下する。
【0130】
図10は、SOECモードにおいて後で用いるためにrSOCのSOFCモードにおける燃料電池からの水蒸気または水蒸気−水素混合物を貯蔵する実施例の概略図を示す。
【0131】
rSOCの電解運転(SOEC)のための燃料電池運転(SOFC)からの熱(水蒸気)を貯蔵する、別の可能性が、SOFC運転からの水蒸気または水蒸気−水素混合物を貯蔵するための圧縮ガス貯蔵器の使用である。ここで、2つのケースが考えられる:
a)貯蔵前の水蒸気の圧縮および
b)SOEC運転よりも高い圧力でのSOFC運転
a)とb)のケースを組み合わせることも同様に可能である。
【0132】
燃料電池モード(SOEC):
rSOCの燃料電池モード(SOEC)が高められた圧力で運転されるべき場合、水素1が圧縮水素としてrSOCに供給され、かつ空気9の圧力を上昇させるためのブロワ10が、より高い圧力上昇のために設計される。
【0133】
熱交換器3において冷却された水蒸気−水素混合物17は、熱利用18、冷却21および残留水素の再循環26を介した従来の経路をとりうるか、またはバルブ78を介して任意のガス分離79に案内することができる。
【0134】
任意のガス分離79において、ガス流17に含まれる残留水素80は、水蒸気−水素混合物から分離されて、再循環ひいてはSOFCプロセスのより良好な水素利用のためにブロワ26に供給される。圧力上昇後、水素は流2として水素流1に混合される。
【0135】
残留する水蒸気81またはガス分離79を省いたときの水蒸気−水素混合物17は、圧縮器82によって圧力上昇されて、圧縮ガス貯蔵器83に達し、そこでガスまたはガス混合物がSOECモードのために一時的に中間保持される。ガス圧縮器82は、rSOCのSOFC運転がSOEC運転よりも高い圧力で実施される場合は省くことができる。
【0136】
この点では、更なる可能な実施形態、すなわち、SOEC運転がSOFC運転よりも低い圧力で行われる場合にも圧縮器82を省くことができることが、なお指摘される。
【0137】
圧縮ガス貯蔵器は、SOFC運転圧力または圧縮器82の最大圧縮器最終圧力に達したら充填される。
【0138】
SOFCモードが高められた圧力で運転される場合、流36におけるSOFCプロセスの排ガス側には、システム圧力84を維持するための圧力制御弁85が存在する。
【0139】
電解モード(SOEC):
電解モード(SOEC)は、圧縮ガス貯蔵器83における圧力よりも低い圧力で実施される。
【0140】
圧縮ガス貯蔵器83の絞り弁86を開放することによって、先にSOFCモードで貯蔵された水蒸気/水蒸気−水素混合物87を、SOECプロセスに供給し、完全にまたは部分的に水蒸気流1に置き換えることができる。
【0141】
圧縮ガス貯蔵器83は、貯蔵器における圧力がSOECモードにおけるrSOCの圧力と等しくなったときに放出される。
【0142】
更なる実施例:
以下では、前で詳しく述べた図面および以下のダイアグラムを考慮しながら、具体的な実施例に基づいて本発明を説明する:
本発明によるrSOCの数値例:
SOFCモード
水素(1a): 質量流量: 3.19kg/h
出力(Hu): 105.8kw
空気(9): 質量流量: 611.4kg/h
熱交換器(3): 出力: 11.8kWth
熱交換器(11): 出力: 105.1kWth
熱交換器(35): 出力: 13.2kWth
熱交換器(18): 考慮せず
加熱器(6): 出力: 0kWel
加熱器(13): 出力: 0kWel
燃料電池(16): 出力: 72.6kWel
供給水(47): 質量流量: 20.2kg/h
圧力: 10bar(a)
温度: 100℃
蒸気(90) 質量流量: 20.2kg/h
圧力: 10bar(a)
飽和蒸気
【0143】
SOECモード
上で示される出力パラメータを有する燃料電池は、経験的に電解モードにおいて以下のパラメータを有する:
水蒸気(1): 質量流量: 33.4kg/h/h
圧力: 2bar(a)
飽和蒸気
洗浄空気(9): 質量流量: 62kg/h
熱交換器(3): 出力: 15.1kWth
熱交換器(11): 出力: 13.3kWth
熱交換器(35): 出力: 6.0kWth
熱交換器(18): 考慮せず
加熱器(6): 出力: 5.0kWel
加熱器(13): 出力: 0.6kWel
電解セル(16): 出力: 130.9kWel
水素(28): 質量流量: 3.85kg/h
出力(Hu): 127.6kW
供給水(47): 質量流量: 9.4kg/h
圧力: 3bar(a)
温度: 100℃
蒸気(89) 質量流量: 9.4kg/h
圧力: 3bar(a)
飽和蒸気
【0144】
SOFCモードで発生された蒸気(90)は、ルース貯蔵器(91)に貯蔵されるべきである。ルース貯蔵器は、1mの有効体積および貯蔵の開始時に以下の状態を有する:
圧力: 2bar(a)
沸騰水の充填レベル: 70%(体積)
沸騰水の質量: 659.8kg
飽和蒸気の質量: 0.34kg
内容物の全質量: 660.14kg
【0145】
貯蔵器は、飽和蒸気で10bar(a)の圧力まで充填され、そのときに以下の状態を有する:
圧力: 10bar(a)
沸騰水の充填レベル: 83.9%(体積)
沸騰水の質量: 744.4kg
飽和蒸気の質量: 0.83kg
内容物の全質量: 745.23kg
【0146】
すなわち、有効体積1mの容器に70%の初期充填レベルで蒸気85.1kgを貯蔵することができ、これは20.2kg/hの示される蒸気量(90)において約4.2時間(約252分)の充填時間に相当する。
【0147】
85.1kgの貯蔵された蒸気量は、SOECモードでは−33.4kg/hの必要とされる蒸気出力に応じて約2.5h(約152.9分)である。
【0148】
貯蔵器として、体積5mの圧縮ガス貯蔵器が想定される。下方圧力は、rSOCのシステム圧力から生じ、かつ圧力損失を考慮して2bar(a)であるべきである。
【0149】
充填圧力は、SOECモードで貯蔵されるべき9.81kgのH量(152.9分で3.85kg/h)によってもたらされ、ケース1の場合は25℃で約25.8bar(a)である。
【0150】
しかしながら、SOFCモードで蒸気85.1kgを生成するためには、水素13.4kgが必要とされる。すなわち、水素が3.6kg不足するので、外部供給によって水素を賄われなければならない。
【0151】
【表1】
【0152】
【表2】
【0153】
ケース2:
SOECモードは、より長期に(209.1分)運転されることもできることから、その後のSOFC運転のために13.4kgの水素需要が賄われる。この場合、圧縮ガス貯蔵器における充填圧力は34.6bar(a)に上昇する。しかしながら、そのときルース貯蔵器に一時的に保持された蒸気量は、水素を生成するためには、もはや十分ではない。この場合、蒸気31.3kgが外部供給によって準備されなければならない。
【0154】
【表3】
【0155】
【表4】
【符号の説明】
【0156】
1 水蒸気
1a 水素
2 再循環された水素
3 換熱式の熱交換器
4 高温の水素−水蒸気混合物
5 電解セル
5a 燃料電池
6 電熱器
7 電気エネルギー
8 高温の水蒸気−水素混合物
9 空気
10 ブロワ
11 換熱式の熱交換器
12 高温の空気−酸素混合物
12a 高温の空気−窒素混合物
13 電熱器
14 電気エネルギー
15 高温空気
16 電気エネルギー
17 冷却された水素−水蒸気混合物
18 熱交換器
19 熱需要者
20 さらに冷却された水素−水蒸気混合物
21 冷却器
22 相分離器
23 凝縮液
24 水素
25 水素
26 ブロワ
27 水素
28 外部需要者のための水素
29 中間貯蔵のための水素部分流
30 圧縮器
31 水素−蓄圧器
32 需要者のための水素
33 圧力制御弁/絞り弁
34 空気−酸素混合物
34a 空気−窒素混合物
35 熱交換器
36 排ガス
37 熱需要者
38 外部圧縮蒸気/補助蒸気
39 補助蒸気
40 蓄熱器/ルース貯蔵器
41 バルブ/弁
42 残留外部補助蒸気
43 絞り弁/制御弁
44 圧力測定
45 絞り弁/制御弁
46 必要とされる蒸気差分量
47 供給水
48 供給水
49 内部で発生された水蒸気
50 内部で発生された水蒸気
51 供給水
52 制御弁
53 蒸気発生器
54 低温−熱源
55 圧縮器/吸引ブロワ
56 圧力測定
57 低圧−蒸気
58 SOEC
59 圧縮器/吸引ブロワ
60 圧縮器/吸引ブロワ
61 水素
62 空気−O混合物
63 制御弁/絞り弁
64 ヒートポンプ
65 蒸発器
66 凝縮器
67 圧縮器
68 絞り弁
69 ガス分配器エレメント
70 水浴
71 三方弁/制御バルブ
72 三方弁/制御バルブ
73 温度測定
74 温度測定
75 水素バイパス流
76 空気バイパス流
77 水素
78 三方弁
79 ガス分離
80 水素
81 水蒸気/水素−水蒸気
82 圧縮器
83 圧縮ガス貯蔵器
84 圧力測定
85 絞り弁/制御弁
86 制御弁
87 水蒸気/水素−水蒸気
88 外部需要者のための蒸気
89 水蒸気
90 水蒸気
91 ルース貯蔵器
92 水蒸気
93 絞り弁
A 熱交換器35を介した内部蒸気生成
B 熱交換器18を介した内部蒸気生成
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10