特許第6574006号(P6574006)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6574006符号化ズームノブ、符号化ズームノブを有する顕微鏡および符号化ズームノブの組み込み方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574006
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】符号化ズームノブ、符号化ズームノブを有する顕微鏡および符号化ズームノブの組み込み方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/24 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   G02B21/24
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-31897(P2018-31897)
(22)【出願日】2018年2月26日
(65)【公開番号】特開2018-141973(P2018-141973A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2018年2月26日
(31)【優先権主張番号】17158143.2
(32)【優先日】2017年2月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516114695
【氏名又は名称】ライカ インストゥルメンツ (シンガポール) プライヴェット リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】チー−ケオン チュー
(72)【発明者】
【氏名】ペン リウ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ボッシュ
【審査官】 森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−25389(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0144168(US,A1)
【文献】 特開平7−248450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00 − 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ズーム系(10)と、
前記ズーム系(10)を駆動するためのズーム駆動軸(4)と、
前記ズーム駆動軸(4)を動作するためのズームノブ(2)と、
前記ズーム駆動軸(4)の回転を検出するための符号化ズームノブ(3)と、
を備える顕微鏡(1)であって、
前記符号化ズームノブ(3)は、ステータ(40)および前記ステータ(40)に対して回転可能なロータ(30)を備え、
前記ロータ(30)は、前記ズーム駆動軸(4)に取り付けられるように構成され、
前記ステータ(40)は、前記ロータ(30)の回転を検知するための回転センサ(43)を備え
前記ステータ(40)は、前記顕微鏡(1)のハウジング(7)のズーム駆動軸中心線上に取り付けられるように構成され、
前記ステータ(40)は、前記ズーム駆動軸中心線の第1の軸端を形成するキャップ(31)を備え、
前記キャップ(31)は、回転可能ではない、
顕微鏡(1)。
【請求項2】
前記ロータ(30)は、磁石(34)を備え、
前記ステータ(40)は、磁気センサ(43)を前記回転センサとして備える、
請求項1に記載の顕微鏡(1)
【請求項3】
前記ステータ(40)は、前記回転センサ(43)に動作上接続されている電子部品アセンブリ(42)を備え、
前記電子部品アセンブリ(42)は、前記ロータ(30)の決定された回転に基づいて、前記顕微鏡(1)の前記ズーム系(10)の倍率情報を監視するように構成される、
請求項1または2に記載の顕微鏡(1)
【請求項4】
前記電子部品アセンブリ(42)は、前記ロータ(30)の決定された回転に基づいて、前記顕微鏡(1)の前記ズーム系(10)の前記倍率情報を計算するようにさらに構成される、
請求項3に記載の顕微鏡(1)
【請求項5】
前記ロータ(30)は、前記符号化ズームノブ(3)を前記顕微鏡(1)の前記ハウジング(7)に取り付けるための中央ネジ(35)を備える、
請求項1から4のいずれかに記載の顕微鏡(1)
【請求項6】
記ハウジング(7)は、アダプタ部材(41)を備え、
前記アダプタ部材(41)は、前記符号化ズームノブ(3)の前記ロータ(30)の前記中央ネジ(35)に接続されるように構成される、
請求項5に記載の顕微鏡(1)。
【請求項7】
顕微鏡(1)に符号化ズームノブ(3)を組み込む方法であって、
前記顕微鏡(1)は、
ズーム系(10)と、
前記ズーム系(10)を駆動するためのズーム駆動軸(4)と、
前記ズーム駆動軸(4)を動作するためのズームノブ(2)と、
前記ズーム駆動軸(4)を駆動するための少なくとも1つのズームノブ(2)と、
を有し、
前記符号化ズームノブ(3)は、ステータ(40)および前記ステータ(40)に対して回転可能なロータ(30)を有し、
前記ステータ(40)は、前記ロータ(30)の回転を検知するための回転センサ(43)を備え、
前記ステータ(40)は、前記顕微鏡(1)のハウジング(7)のズーム駆動軸中心線上に取り付けられるように構成され、
前記ステータ(40)は、前記ズーム駆動軸中心線の第1の軸端を形成するキャップ(31)を備え、
前記キャップ(31)は、回転可能ではなく、
前記方法は、
1つのズームノブ(2)を取り外すことによって、前記1つのズームノブ(2)を前記符号化ズームノブ(3)により置換するステップと、
前記符号化ズームノブ(3)の前記ロータ(30)を前記ズーム系(10)の前記ズーム駆動軸(4)に取り付けるステップと、
前記符号化ズームノブ(3)の前記ステータ(40)を前記顕微鏡(1)のハウジング(7)に取り付けるステップと、
を含む方法。
【請求項8】
前記ハウジング(7)のアダプタ部材(41)を、前記符号化ズームノブ(3)の前記ロータ(30)内に設けられている中央ネジ(35)に接続することによって、前記符号化ズームノブ(3)を前記顕微鏡(1)の前記ハウジング(7)に取り付ける、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項3または4に記載の顕微鏡(1)を動作する方法であって
記ズーム系(10)の前記倍率情報は、前記顕微鏡(1)の照明ビーム路の開口を制御するために用いられる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、符号化ズームノブ、符号化ズームノブを有する顕微鏡および顕微鏡に符号化ズームノブを組み込む方法に関するものである。さらに、本発明は、この種の顕微鏡を動作する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
観察される対象物の倍率を連続的に調整できるズーム系を有する顕微鏡は、従来技術において広く知られている。ズーム系により提供される倍率の範囲は、ズーム系のいわゆるズーム比または倍率係数によって特徴付けることができる。特にカメラを用いて対象物を撮像するとき、ズーム系のそれぞれの倍率を知っていることは有用である。特に、現在の倍率を監視し、倍率情報をカメラによって生成される画像とともに保存することは有利である。これは、同じ対象物の顕微鏡画像が異なる時点で撮影され、比較される場合、特に有利である。高性能立体顕微鏡のようなハイエンド顕微鏡は、通常、符号化ズーム系を備え、可動ズームレンズを担持するねじ付きスピンドルの回転は、検出および符号化され、ズーム系の現在の倍率を提供する。ねじ付きスピンドルの符号化回転は、ズーム系の倍率に対応し、倍率は、顕微鏡画像とともに決定、保存および/または表示可能である。この種の顕微鏡によって、顕微鏡画像は、再現可能かつ比較可能になる。
【0003】
しかしながら、安価なズーム顕微鏡は、この種の符号化ズーム系を備えておらず、現在まで、符号化ズーム系を交換すること、または、顕微鏡にこの種の符号化ズーム系を組み込むことは不可能であった。この種のズーム顕微鏡は、典型的には、ズーム駆動軸によって駆動されるズーム系を備え、ズーム駆動軸は、通常、顕微鏡のユーザがズームノブを回転することによって手動で動作される。典型的には、この種の2つのズームノブは、顕微鏡ハウジングのズーム駆動軸中心線の左側および右側に取り付けられる。前記ズームノブの1つを回転することによって、ズーム駆動軸は回転し、その結果、ズーム系の可動レンズが移動し、ズーム系の倍率を変化することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の欠点を解決するために、本発明は、独立請求項に従って、符号化ズームノブ、この種の符号化ズームノブを有する顕微鏡および顕微鏡に組み込む方法を提供する。さらに、この種の顕微鏡を動作する方法が提供される。有利な実施形態は、従属請求項の特徴事項および以下の説明である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、顕微鏡のズーム系のズーム駆動軸の回転を検出するための符号化ズームノブが提供される。符号化ズームノブは、ステータおよびステータに対して回転可能なロータを備え、ロータは、ズーム駆動軸に取り付けられるように構成され、ステータは、ロータの回転を検知するための回転センサを備える。本発明による符号化ズームノブは、少なくとも、ズーム駆動軸の回転を検知または検出するのに必要な要素を備え、ズーム駆動軸自体は、ズーム系を駆動し、ズーム系の倍率を変化する。符号化ズームノブがズーム駆動軸を必ずしも駆動するというわけではない、すなわち、符号化ズームノブ自体は、好ましくは回転可能ではない点に留意されたい。ズーム駆動軸が従来のズームノブによって駆動されることが好ましい。本発明による符号化ズームノブは、2つのズームノブを有し、各々が顕微鏡ハウジングの左側および右側のズーム駆動軸中心線の端にある従来の顕微鏡において、前記従来のズームノブの1つを符号化ズームノブに置換することによって、容易に組み込むことができる。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、本発明による顕微鏡に符号化ズームノブを組み込む方法が提供される。前記顕微鏡は、顕微鏡のズーム系のズーム駆動軸を駆動するための少なくとも1つのズームノブを備える。符号化ズームノブは、ステータおよびステータに対して回転可能なロータを備え、ステータは、ロータの回転を検知するための回転センサを備える。ズーム駆動軸を駆動するための1つのズームノブを、本発明による符号化ズームノブにより置換するステップによって、顕微鏡にはこの種の符号化ズームノブが組み込まれる。1つのズームノブを符号化ズームノブにより置換するステップは、前記1つのズームノブを取り外すステップと、符号化ズームノブのロータをズーム系のズーム駆動軸に取り付けるステップと、符号化ズームノブのステータを顕微鏡のハウジングに取り付けるステップと、を含む。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、ズーム系と、ズーム系を駆動するためのズーム駆動軸と、ズーム駆動軸を動作または駆動するためのズームノブと、本発明による符号化ズームノブと、を備える顕微鏡が提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、顕微鏡を動作する方法が提供され、顕微鏡は、電子部品アセンブリを有する符号化ズームノブを備え、電子部品アセンブリは、ロータの決定された回転に基づいて、倍率情報、例えば、顕微鏡のズーム系の倍率または倍率に対応するパラメータを監視または計算するように構成される。この方法では、ズーム系の倍率情報は、顕微鏡の照明ビーム路の開口を制御するために用いられる。
【0009】
本発明の利点および実施形態
従来の回転ズームノブを置換するように構成される別の構成要素として符号化ズームノブを構成することによって符号化ズームノブは、符号化ズーム系を直列に備えていない顕微鏡に取り付け可能である。この種のズーム顕微鏡は、通常、ズーム系を駆動するための、すなわちズーム系のレンズ群の位置を調整するためのズーム軸に直交して取り付けられるズーム駆動軸を備える。本発明では、元のズームノブの1つは、ズーム倍率を符号化するための符号化ズームノブにより置換可能である。
【0010】
好ましくは、ロータは、磁石を備え、一方、ステータは、磁気センサを回転センサとして備える。説明を容易にするために、以下では、保護範囲を限定することなく、ロータが磁石を備え、一方、ステータがホール効果センサのような磁気センサを備えることを理解されたい。
【0011】
組み込まれた符号化ズームノブによって、固定のステータに対するロータの回転位置を監視することができ、それゆえ、調整されたズーム倍率を監視することができる。
【0012】
好適実施形態では、ステータは、電子部品アセンブリを備え、電子部品アセンブリは、ステータに対するロータの回転を決定するように構成され、好ましくは、決定された回転に基づいて、顕微鏡のズーム系の倍率情報を監視および/または計算するように構成される。倍率情報は、例えば、現在の倍率自体またはズーム系の倍率に比例した値とすることができる。電子部品アセンブリが、顕微鏡の固定のハウジングに接続されている固定のステータの一部である場合、有利である。電子部品アセンブリは、好ましくは、顕微鏡の制御装置および/またはカメラに接続される。磁気センサからの出力信号を受信することによって、電子部品アセンブリは、ロータの回転位置を決定し、決定された回転位置に基づいて倍率を計算することができる。電子部品アセンブリを、符号化回転ズームノブの外側に、すなわち顕微鏡のハウジングの内側、または、顕微鏡ハウジングの外側にさえ配置することもできる。信号は、電子部品アセンブリと磁気センサとの間で信号線を介してまたは無線方法で伝送可能である。同じことは、電子部品アセンブリと顕微鏡の制御装置またはカメラとの間で伝送される信号にあてはまる。
【0013】
好適実施形態では、ステータは、顕微鏡のハウジングに、特に顕微鏡ハウジングのズーム駆動軸中心線上に取り付けられるように構成される。符号化ズームノブは、ズーム駆動軸中心線上の反対側の従来の非符号化ズームノブと同様の設計とすることができる。
【0014】
さらなる好適実施形態では、ステータは、キャップを備え、キャップは、符号化ズームノブの第1の軸端を形成するとともに、顕微鏡ハウジングのズーム駆動軸中心線の第1の軸端を形成する。
【0015】
好適実施形態では、ロータは、ロータを符号化ズームノブとともに顕微鏡のハウジングに取り付けるための中央ネジを備える。これにより、符号化ズームノブのロータを顕微鏡ハウジングにネジ継手によって接続することによって、符号化ズームノブを容易に組み込むことができる。顕微鏡ハウジングがアダプタ部材を備え、アダプタ部材が符号化ズームノブのロータの中央ネジに接続されるように構成される場合、有利である。アダプタ部材は、特に、元のズームノブが取り外された位置で顕微鏡ハウジングに取り付けられるように形成される。
【0016】
好ましくは、ステータの外側は(ステータのキャップとともに)、添付図面に示される本発明の実施形態に関連してさらに記載されるように、符号化ズームノブのすべての要素を含む。
【0017】
上述したように、符号化ズームノブは、ズーム駆動軸の2つの軸端のいずれか1つに組み込まれる。顕微鏡のズーム駆動軸は、2つの軸端を顕微鏡の2つの側面に備える。このように、オペレータは、自分が顕微鏡のどちらの側面に符号化ズームノブを組み込みたいかについて選択してもよい。
【0018】
本発明のさらに他の態様では、本発明による方法に従う顕微鏡に組み込まれる符号化ズームノブを備える顕微鏡が提供される。
【0019】
最後に、本発明による顕微鏡を動作する方法が提供され、ズーム系の倍率情報は、顕微鏡照明ビーム路の開口を制御するために用いられる。倍率情報は、本発明による方法に関して上述した電子部品アセンブリによって監視可能であり、または、計算可能でさえある。通常、顕微鏡の倍率が高いほど、十分な輝度の画像を達成するために、多くの光が照明ビーム路において必要である。ズーム顕微鏡の倍率が組み込まれた符号化ズームノブによって監視可能であるので、対応する倍率情報は、有利に用いられ、顕微鏡の照明開口を制御することができる。
【0020】
さらなる実施形態および請求された本発明の利点は、以下の説明と組み合わせて添付図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】組み込まれた符号化ズームノブを有する顕微鏡を概略的な方法で示す。
図2図1の組み込まれた符号化ズームノブの拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、ハウジング7、ズーム系10および対物レンズ11を備える顕微鏡1を概略的に示す。顕微鏡1によって撮像される試料または対象物には、6が付される。ズーム系10のレンズ群8、9の一部の位置は、ねじ付きスピンドル5によってズーム軸に沿って調整可能である。ねじ付きスピンドル5自体は、ズーム駆動軸4によって駆動される。
【0023】
図1から分かるように、顕微鏡1は、従来の非符号化ズームノブ2および組み込まれた符号化ズームノブ3を有する。非符号化ズームノブ2は、顕微鏡1のオペレータによって回転可能である。ズームノブ2を回転することによって、ズーム駆動軸4は回転し、その回転の結果、ズーム系10の可動レンズ群8、9を担持するねじ付きスピンドル5が回転する。(ズーム系のタイプに応じて)レンズ群8、9の1つまたは複数の移動の結果、ズーム倍率が変化する。それゆえ、ズーム倍率は、ズーム駆動軸4の回転の関数である。このように、倍率情報は、ズーム駆動軸4の決定された回転から導出可能である。この目的のために、符号化ズームノブ3は、顕微鏡1に組み込まれる。
【0024】
図2には、組み込まれた符号化ズームノブ3の詳細が示される。
【0025】
符号化ズームノブ3は、ロータ30およびステータ40を備える。ロータ30は、固定のステータ40に対して中央の縦軸の周りに回転可能である。ロータ30は、中央ネジ35を備え、中央ネジ35によって、符号化ズームノブ3は、ネジ継手モードにおいて、顕微鏡1のハウジング7のアダプタ部材41に取り付けられる。さらに、ロータ30は、ズーム駆動軸4と同一線上の磁石34を備える。
【0026】
ステータ40は、周知のホール効果センサのような磁気センサ43と、図2に示す実施形態では、電子部品アセンブリ42と、を備え、電子部品アセンブリ42によって、磁気センサ43に対する磁石34の回転位置を決定し、それゆえ、ズーム系10の倍率情報を計算することができる。磁気センサ43および電子部品アセンブリ42は静止し、ステータ40に固定される。さらに、ステータ40は、キャップ31を含む外部ハウジングを備え、キャップ31は、顕微鏡1のハウジング7に、取り外された非符号化ズームノブ(図1のズームノブ2を参照)の位置で取り付けられるように形成される。図2から分かるように、キャップ31を含む外部ハウジングは、符号化ズームノブ3の他の要素を含む。
【0027】
図2から分かるように、他の実施形態が可能であり、他の実施形態では、ロータ30は、ズーム駆動軸4とともにキャップ31に接続され、キャップ31を回転することによってズーム駆動軸4は、オペレータによって動作可能である。この場合、少なくとも、磁気センサ43は、固定のステータ40に接続されているので、磁気センサ43は、磁石34の回転を検出することができる。電子部品アセンブリ42は、ステータ40内に配置可能でもあり、しかしまた、原則として、磁気センサ43および電子部品アセンブリ42がワイヤレスで通信する場合、キャップ31内に配置可能でもある。
【符号の説明】
【0028】
1 顕微鏡
2 非符号化ズームノブ
3 符号化ズームノブ
4 ズーム駆動軸
5 ねじ付きスピンドル
6 試料
7 ハウジング
8 レンズ群
9 レンズ群
10 ズーム系
11 対物レンズ
30 ロータ
31 キャップ
34 磁石
35 ネジ
40 ステータ
41 アダプタ部材
42 電子部品アセンブリ
43 磁気センサ
図1
図2