(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のベースは、複数のコーナーを有する筐体であり、また、前記挟持構造がそれぞれ前記コーナーに近接するように設けられる請求項1に記載の回路基板実装装置。
前記第1の弾性部材は、前記第1の変位基板が前記固定基板に対して実質的に他の前記挟持構造における一方から離反して移動するように配置され、前記第3の弾性部材は、前記第2の変位基板が前記第1の変位基板に対して実質的に他の前記挟持構造における他方から離反して移動するように配置される請求項3又は請求項4に記載の回路基板実装装置。
前記固定基板が少なくとも1つのガイドブロックを有し、前記第1の変位基板が少なくとも1つのガイド溝を有し、前記ガイドブロックが前記ガイド溝内に摺接され、且つ、前記第1の弾性部材が前記ガイドブロックと前記ガイド溝の一端との間に接続される請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の回路基板実装装置。
前記第1の変位基板が少なくとも1つのガイドブロックを有し、前記第2の変位基板が少なくとも1つのガイド溝を有し、前記ガイドブロックが前記ガイド溝内に摺接され、且つ、前記第3の弾性部材が前記ガイドブロックと前記ガイド溝の一端との間に接続される請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の回路基板実装装置。
前記ロック解除装置のそれぞれは、前記押付アセンブリが設けられるシリンダーロッドを有するシリンダーモジュールを更に含む請求項4、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載の回路基板実装装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記の試験装置は、十分な精度で安定的に点検ができないことがある。例を挙げれば、フレキシブル回路基板の点検時に、フレキシブル回路基板の中央部に重力による垂下が発生することがあり、これによってずっと平面状態に保持できないようになる。この理由で、試験装置によってこのようなフレキシブル回路基板を点検する時に、検査プローブは、確実にフレキシブル回路基板のコンタクトに接触できないことがある。ひいては、試験装置に高い位置決め精度を持つ精密な検査プローブが配置される場合、この精密な検査プローブは、フレキシブル回路基板の歪み又は変形の程度によりその実体公差値を超えて壊されやすくなる。
【0004】
また、従来の試験装置は、1つのステージだけを有するので、利用者は試験後に試験が完成した回路基板を取り外さなければ、次の回路基板を置いて試験し続けることができないため、回路基板の試験周期が長い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これに鑑みて、本発明の一目的は、回路基板の試験周期を効果的に減少させることができる回路基板試験システムと方法、及び試験精度を向上させることができる回路基板実装装置を提供することにある。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、回路基板試験システムは、試験装置、バッファステージ、2つの挟持治具、出し入れ装置及び1つ又は複数のコントローラを備える。試験装置は、試験ステージを有する。バッファステージは、試験装置の外に位置する。挟持治具は、試験ステージとバッファステージにそれぞれ置かれ、且つそれぞれ1つの回路基板を挟み込むように配置される。試験装置は、試験ステージに置かれる回路基板に対して試験を行うように配置される。出し入れ装置は、2つの出し入れモジュールを含む。出し入れモジュールのそれぞれは、試験ステージとバッファステージとの間に移動し、その中の一方の挟持治具を出したり入れたりするように配置される。1つ又は複数のコントローラは、試験装置において試験ステージに置かれる回路基板に対して試験を行った後で、挟持治具の配置位置を入れ替えるように出し入れモジュールを駆動するように配置される。
【0007】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記出し入れモジュールのそれぞれは、レール、移動部材及び出し入れユニットを含む。レールは、試験ステージとバッファステージとの間に延伸する。移動部材は、レールに摺接される。出し入れユニットは、移動部材に接続され、その中の一方の挟持治具を出したり入れたりするように配置される。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、回路基板試験方法は、回路基板が挟み込まれた挟持治具を試験装置の試験ステージに置くことと、試験装置の外のバッファステージにおいて他の回路基板が挟み込まれた他の挟持治具を提供することと、試験装置によって試験ステージに置かれる回路基板に対して試験を行うことと、試験装置が試験ステージに置かれる回路基板に対して試験した後で、挟持治具の配置位置を入れ替えることと、を含む。
【0009】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の他の回路基板が挟み込まれた他の挟持治具をバッファステージに置く工程は、他の挟持治具をバッファステージに置くことと、他の挟持治具によって他の回路基板を挟み込むことと、を含む。
【0010】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の他の回路基板が挟み込まれた他の挟持治具をバッファステージに置く工程は、試験装置において試験ステージに置かれる回路基板に対して試験を行う期間内で行われる。
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、回路基板実装装置は、挟持治具を備える。挟持治具は、第1のベース及び複数の挟持構造を有する。挟持構造は、固定基板、変位アセンブリ、挟持ヘッド、少なくとも1つの第1の弾性部材及び少なくとも1つの第2の弾性部材をそれぞれ含む。固定基板は、第1のベースに取り外し可能に固定される。変位アセンブリは、第1の方向に沿って固定基板に摺動可能に設けられる。挟持ヘッドは、変位アセンブリに設けられ、変位アセンブリに対して近接又は離反して移動するように配置される。第1の弾性部材は、固定基板と変位アセンブリに接続され、変位アセンブリを固定基板により第1のベースに対して外へ移動させるように駆動するように配置される。第2の弾性部材は、変位アセンブリと挟持ヘッドに接続され、挟持ヘッドを変位アセンブリに向かって当接させるように駆動するように配置される。
【0012】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の回路基板実装装置は、第2のベース及び複数のロック解除構造を含むロック解除装置を更に備える。第2のベースは、挟持治具の下に設けられるように配置される。ロック解除構造は、第2のベースに固定され、それぞれ挟持構造に対応する。ロック解除構造のそれぞれは、押付アセンブリを含む。押付アセンブリは、対応する挟持ヘッドを押付して、対応する挟持ヘッドを対応する変位アセンブリから離れるように配置される。
【0013】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の第1のベースは、複数のコーナーを有する筐体である。挟持構造は、それぞれコーナーに近接するように設けられる。
【0014】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の変位アセンブリは、第1の変位基板、第2の変位基板及び第3の弾性部材を含む。第1の変位基板は、固定基板に摺動可能に設けられる。第1の弾性部材は、固定基板と第1の変位基板に接続される。第2の変位基板は、第2の方向に沿って第1の変位基板に摺動可能に設けられる。挟持ヘッドは、第2の変位基板に設けられる。第2の弾性部材は、第2の変位基板と挟持ヘッドに接続される。第3の弾性部材は、第1の変位基板と第2の変位基板に接続され、第2の変位基板を第1の変位基板により第1のベースに対して外へ移動させるように駆動するたように配置される。
【0015】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記ロック解除構造のそれぞれは、第1の押付ブロック及び第2の押付ブロックを更に含む。第1の押付ブロックは、対応する第1の変位基板を押付して、対応する第1の変位基板を対応する固定基板により第1のベースに対して内へ移動させるように配置される。第2の押付ブロックは、対応する第2の変位基板を押付して、対応する第2の変位基板を対応する第1の変位基板により第1のベースに対して内へ移動させるように配置される。
【0016】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の第1の弾性部材は、第1の変位基板を固定基板に対して実質的に他の挟持構造における一方から離反して移動させるように配置される。第3の弾性部材は、第2の変位基板を第1の変位基板に対して実質的に他の挟持構造における他方から離反して移動させるように配置される。
【0017】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の固定基板は、少なくとも1つのガイドブロックを有する。第1の変位基板は、少なくとも1つのガイド溝を有する。ガイドブロックは、ガイド溝内に摺接される。第1の弾性部材は、ガイドブロックとガイド溝の一端との間に接続される。
【0018】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の第1の変位基板は、少なくとも1つのガイドブロックを有する。第2の変位基板は、少なくとも1つのガイド溝を有する。ガイドブロックは、ガイド溝内に摺接される。第3の弾性部材は、ガイドブロックとガイド溝の一端との間に接続される。
【0019】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の第2の変位基板は、プレート、連動板及び第4の弾性部材を含む。プレートは、第1の変位基板に摺動可能に設けられる。第3の弾性部材は、第1の変位基板とプレートに接続される。連動板は、第1の方向に沿ってプレートに摺動可能に設けられる。挟持ヘッドは、連動板に設けられる。第4の弾性部材は、プレートと連動板に接続され、連動板をプレートにより固定基板に対して内へ移動させるように駆動するように配置される。
【0020】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記ロック解除構造のそれぞれは、第3の押付ブロックを更に含む。第3の押付ブロックは、対応する連動板を押付して、対応する連動板を対応するプレートにより第1のベースに対して外へ移動させるように配置される。
【0021】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の押付アセンブリは、移動基板、ガイドロッド、固定部材及びバネを含む。移動基板は、対応する挟持ヘッドに対して近接又は離反して移動するように配置され、対向する第1の表面及び第2の表面を有する。ガイドロッドは、摺動可能に第1の表面と第2の表面を貫通し、且つ第1端及び第2端を有する。第1端は、第1の表面に当接するように配置される。固定部材は、第2端に接続され、対応する挟持ヘッドを押付するように配置される。バネは、ガイドロッドの外に外嵌され、固定部材を第2の表面から離反して移動させ、第1端を第1の表面に当接させるように配置される。
【0022】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記の固定部材は、固定ブロック及びローラを含む。固定ブロックは、第2端に接続される。ローラは、固定ブロックに枢着され、対応する挟持ヘッドを押付するように配置される。
【0023】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、上記ロック解除装置のそれぞれは、シリンダーモジュールを更に含む。シリンダーモジュールは、シリンダーロッドを有する。押付アセンブリは、シリンダーロッドに設けられる。
【発明の効果】
【0024】
要するに、本発明に係る回路基板試験システム及び回路基板試験方法によれば、回路基板が挟み込まれた挟持治具は、先に試験装置内の試験ステージに置かれて試験を行うことができる。試験装置の試験期間内で、利用者は、試験装置の外のバッファステージにおいて予め他の挟持治具によって他の回路基板を挟み込むことができる。このため、試験装置は、試験が完成すると、出し入れ装置によって挟持治具の配置位置を速く入れ替えでき、これによって、回路基板の試験周期を効果的に減少させるように、直ちに次の回路基板を点検することができる。また、本発明に係る回路基板実装装置の挟持治具によれば、挟持ヘッドが変位アセンブリに向かって当接して回路基板を挟み込んだ後で、弾性部材によって変位アセンブリを固定基板により第1のベースに対して外へ移動させるように駆動し、これによって、回路基板を平面状態に保持するように回路基板を外へ展開させ、更に試験精度を向上させることができる。本発明に係る回路基板実装装置のロック解除装置によれば、押付ブロックによって回路基板を未展開状態に回復させるように変位アセンブリを押付して、押付アセンブリによって挟持ヘッドを変位アセンブリから離れて回路基板を解放するように押付する。これにより、本発明に係る回路基板実装装置は、単純な機械的方式で回路基板の実装とロック解除を完成するものであるため、複雑な配線を略すことができ、本発明に係る回路基板試験システム及び回路基板試験方法に合わせて使用できることが判明される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
上記は、本発明が解決しようとする課題、課題を解決するための技術手段、及びその効果等を記述するためのものであり、本発明の具体的な細部を、下記の実施形態及び関連する図面において詳しく説明する。
【0027】
以下に、図面で本発明の複数の実施形態を開示するが、明らかに説明するために、多くの実務上の細部は、以下の説明において併せて説明する。しかしながら、了解すべきなのは、これらの実務上の細部が、本発明を制限するためのものではない。即ち、本発明の実施形態の一部において、これらの実務上の細部は必要でないものである。なお、図面を簡略化するために、幾つかの従来の慣用の構造と素子は、図面において簡単で模式的に描画されるものである。
【0028】
図1及び
図2を参照されたい。
図1は、本発明の一実施形態に係る回路基板試験システム100を示す斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る回路基板試験システム100の一部の素子を示す回路図である。
図1と
図2に示すように、本実施形態において、回路基板試験システム100は、試験装置110、バッファステージ120、2つの挟持治具130、出し入れ装置及び1つ又は複数のコントローラ150(
図2において1つだけを例示的に示す)を備える。試験装置110は、試験ステージ111を有する。バッファステージ120は、試験装置110の外に位置する。挟持治具130は、試験ステージ111とバッファステージ120にそれぞれ置かれ、且つそれぞれ1つの回路基板を挟み込むように配置される。試験装置110は、試験ステージ111に置かれる回路基板に対して試験を行うように配置される。試験装置110の回路基板に対して試験を行うための具体的な素子は、ここで詳しく説明しない。出し入れ装置は、2つの出し入れモジュール140を含む。出し入れモジュール140のそれぞれは、試験ステージ111とバッファステージ120との間に移動し、その中の一方の挟持治具130を出したり入れたりするように配置される。1つ又は複数のコントローラ150は、試験装置110が試験ステージ111に置かれる回路基板に対して試験を行った後で、挟持治具130の配置位置を入れ替えるように出し入れモジュール140を駆動するように配置される。
【0029】
具体的には、出し入れモジュール140のそれぞれは、レール141、移動部材142及び出し入れユニット143を含む。レール141は、試験ステージ111とバッファステージ120との間に延伸する。移動部材142は、レール141に摺接される。出し入れユニット143は、移動部材142に接続され、その中の一方の挟持治具130を出したり入れたりするように配置される。
【0030】
幾つかの実施形態において、前記移動部材142は、サーボモータに合わせるリニアスライドの方式又は他の取り替え可能な方式によって実現されることができるので、ここで詳しく説明しない。
【0031】
幾つかの実施形態において、出し入れユニット143は、昇降ロッド又は多軸ロボットアームにより構成されるが、本発明はこれらに限定されない。
【0032】
幾つかの実施形態において、出し入れユニット143は、機械式グリッパ又は吸着方式によって挟持治具130に対して出したり入れたりすることができるが、本発明はこれらに限定されない。更に、前記吸着方式は、またマグネティック方式(例えば、電磁石によって挟持治具130に設けられる磁性素子を吸着)と吸気方式(例えば、吸盤又は真空吸着によるもの)を含む。
【0033】
図3を参照されたい。
図3は、本発明の一実施形態に係る回路基板試験方法を示すフロー図である。本実施形態の回路基板試験方法は、
図1に示すような回路基板試験システム100に合わせて使用されてもよい。回路基板試験方法は、工程S101〜S105を含む。
【0034】
工程S101において、回路基板が挟み込まれた挟持治具130は、試験装置110の試験ステージ111に置かれる。
【0035】
工程S102において、試験装置110は、試験ステージ111に置かれる回路基板に対して試験を行うことに用いられる。
【0036】
工程S103において、他の挟持治具130は、試験装置110の外のバッファステージ120に置かれる。
【0037】
工程S104において、他の回路基板は、他の挟持治具130によって挟み込まれる。本実施形態において、工程S104は、工程S103の後に続いて行われるが、本発明はこれらに限定されない。バッファステージ120が試験装置110の外に位置し、且つ利用者に近付くため、利用者は、他の挟持治具130を容易に置くことができる。本実施形態において、工程S103と工程S104は、工程S102を行う期間内で行われるが、本発明はこれに限定されない。
【0038】
工程S105において、試験装置110は、試験ステージ111に置かれる回路基板に対して試験した後で、挟持治具130の配置位置を入れ替える。
【0039】
前記構造配置と工程操作から分かるように、回路基板が挟み込まれた挟持治具130は、先に試験装置110内の試験ステージ111に置かれて試験を行うことができる。試験装置110の試験期間内で、利用者は、試験装置110の外のバッファステージ120において予め他の挟持治具130によって他の回路基板を挟み込むことができる。このため、試験装置110は、試験を完成すると、出し入れ装置によって挟持治具130の配置位置を速く入れ替えでき、これによって、回路基板の試験周期を効果的に減少させるように、直ちに他の挟持治具130における他の回路基板を点検することができる。
【0040】
図4〜
図6を参照されたい。
図4は、本発明の一実施形態に係る回路基板実装装置を示す斜視図である。
図5は、
図4における挟持治具130を示す斜視図である。
図6は、
図4におけるロック解除装置160を示す斜視図である。
図4〜
図6に示すように、本実施形態において、回路基板実装装置は、挟持治具130及びロック解除装置160を備える。挟持治具130は、第1のベース131及び4つの挟持構造132(
図4において1つだけを例示的に示す)を有する。第1のベース131は、4つのコーナーを有する筐体である。挟持構造132は、それぞれコーナーに近接するように設けられる。ロック解除装置160は、第2のベース161及び4つのロック解除構造162(
図4において1つだけを例示的に示す)を含む。第2のベース161は、挟持治具130の下に設けられるように配置される。具体的には、第1のベース131は、バッファステージ120に搭載され、第2のベース161は、バッファステージ120の下に設けられてよい。ロック解除構造162は、第2のベース161に固定され、それぞれ挟持構造132に対応する。実用上、挟持治具130に含まれる挟持構造132の数、第1のベース131のコーナーの数とロック解除装置160に含まれるロック解除構造162の数は、本実施形態に限定されない。以下、挟持構造132とロック解除構造162に含まれる素子の構造、機能及び各素子の間の接続と作動関係を詳しく説明する。
【0041】
図7、
図9A及び
図9Bを参照されたい。
図7は、
図5における一方の挟持構造132の一部の素子を示す斜視図である。精確に言えば、
図7は、
図5における右上の挟持構造132を例として説明するものである。
図9Aは、本発明の一実施形態に係る1組の挟持構造132とロック解除構造162を示す正面図であり、また、ロック解除構造162が挟持構造132に対してロック解除を行わない。
図9Bは、
図9Aにおけるすべての部材を示す上面図である。本実施形態において、挟持構造132は、固定基板132a、変位アセンブリ132b、挟持ヘッド132c、第2の弾性部材132e(
図9Aを参照)及び4つの第1の弾性部材132f(
図7において1つだけを例示的に示す)をそれぞれ備える。実用上、第1の弾性部材132fの数は、本実施形態に限定されない。固定基板132aは、第1のベース131に取り外し可能に固定される(
図5を合わせて参照)。変位アセンブリ132bは、第1の方向A1に沿って固定基板132aに摺動可能に設けられる。挟持ヘッド132cは、変位アセンブリ132bに設けられ、変位アセンブリ132bに対して近接又は離反して移動するように配置される。第1の弾性部材132fは、固定基板132aと変位アセンブリ132bに接続され、変位アセンブリ132bを固定基板132aにより第1のベース131に対して外へ移動させるように駆動するように配置される(
図5を合わせて参照)。第2の弾性部材132eは、変位アセンブリ132bと挟持ヘッド132cに接続され、挟持ヘッド132cを変位アセンブリ132bに向かって当接させるように駆動するように配置される。
【0042】
具体的には、本実施形態において、変位アセンブリ132bは、第1の変位基板132b1、第2の変位基板132b2及び4つの第3の弾性部材132b3を含む(
図7において1つだけを例示的に示す)。実用上、第3の弾性部材132b3の数は、本実施形態に限定されない。第1の変位基板132b1は、固定基板132aに摺動可能に設けられる。第1の弾性部材132fは、固定基板132aと第1の変位基板132b1に接続される。第2の変位基板132b2は、第2の方向A2に沿って第1の変位基板132b1に摺動可能に設けられる。挟持ヘッド132cは、第2の変位基板132b2に設けられる。第2の弾性部材132eは、第2の変位基板132b2と挟持ヘッド132cに接続される。第3の弾性部材132b3は、第1の変位基板132b1と第2の変位基板132b2に接続され、第2の変位基板132b2を第1の変位基板132b1により第1のベース131に対して第2の方向A2に沿って外へ移動させるように駆動するように配置される(
図5を合わせて参照)。
【0043】
図5を合わせて参照されたい。本実施形態において、第1の弾性部材132fは、第1の変位基板132b1を固定基板132aに対して実質的に他の挟持構造132における一方から離反して移動させるように配置される(即ち、
図5の右下の挟持構造132から離反して移動する)。第3の弾性部材132b3は、第2の変位基板132b2を第1の変位基板132b1に対して実質的に他の挟持構造132における他方から離反して移動させるように駆動するように配置される(即ち、
図5の左上の挟持構造132から離反して移動する)。
【0044】
本実施形態において、固定基板132aは、4つのガイドブロック132a1を有する(
図7において1つだけを例示的に示す)。第1の変位基板132b1は、4つのガイド溝132b11を有する(
図7において1つだけを例示的に示す)。ガイドブロック132a1は、ガイド溝132b11内に摺接される。第1の弾性部材132fは、第1の変位基板132b1を固定基板132aにより第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って外へ移動させるように駆動する目的で、ガイドブロック132a1とガイド溝132b11の一端との間に接続される。実用上、ガイドブロック132a1とガイド溝132b11の数は、本実施形態に限定されない。
【0045】
本実施形態において、第1の変位基板132b1は、4つのガイドブロック132b12を有する(
図7において1つだけを例示的に示す)。第2の変位基板132b2は、4つのガイド溝132b22を有する(
図7において1つだけを例示的に示す)。ガイドブロック132b12は、ガイド溝132b22内に摺接される。第3の弾性部材132b3は、第2の変位基板132b2を第1の変位基板132b1により第1のベース131に対して第2の方向A2に沿って外へ移動させるように駆動する目的で、ガイドブロック132b12とガイド溝132b22の一端との間に接続される。実用上、ガイドブロック132b12とガイド溝132b22の数は、本実施形態に限定されない。
【0046】
更に、第2の変位基板132b2は、プレート132b21、連動板132b23、第4の弾性部材132b24、挟持底板132b25及びストッパーブロック132b26を備える。プレート132b21は、第1の変位基板132b1に摺動可能に設けられる。前記ガイド溝132b22は、プレート132b21に設けられる。第3の弾性部材132b3は、第1の変位基板132b1とプレート132b21に接続される。連動板132b23は、第1の方向A1に沿ってプレート132b21に摺動可能に設けられる。挟持ヘッド132cは、連動板132b23に設けられる。挟持底板132b25は、プレート132b21に固定され、挟持ヘッド132cに当接するように配置される。挟持構造132は、昇降底板132dを更に含む。昇降底板132dは、連動板132b23を貫通して挟持ヘッド132cに接続され、且つ、第2の弾性部材132eは、挟持ヘッド132cが挟持底板132b25に向かって挟み込むように、連動板132b23と昇降底板132dとの間に圧縮される。ストッパーブロック132b26は、プレート132b21に固定される。第4の弾性部材132b24は、プレート132b21と連動板132b23に接続され、連動板132b23をプレート132b21により固定基板132aに対して第1の方向A1に沿って内へ移動させるように駆動するように配置される。具体的には、第4の弾性部材132b24は、連動板132b23がストッパーブロック132b26から離反して移動し昇降底板132dに当接するように、プレート132b21におけるストッパーブロック132b26と連動板132b23との間に圧縮される(
図9Aを合わせて参照)。
【0047】
図8、
図10A及び
図10Bを参照されたい。
図8は、
図6における一方のロック解除構造162の一部の素子を示す斜視図である。精確に言えば、
図8は、
図5における右上のロック解除構造162を例として説明するものである。
図10Aは、本発明の一実施形態に係る1組の挟持構造132とロック解除構造162を示す正面図であり、また、ロック解除構造162が既に挟持構造132に対してロック解除を行った。
図10Bは、
図10Aにおけるすべての部材を示す上面図である。本実施形態において、ロック解除装置160のそれぞれは、シリンダーモジュール163を更に含む。シリンダーモジュール163は、シリンダーロッド163aを有する。ロック解除構造162は、押付アセンブリ162aを含む。押付アセンブリ162aは、シリンダーロッド163aに設けられ、対応する挟持ヘッド132cを押付して(昇降底板132dを押付することによって挟持ヘッド132cを連動させる)、対応する挟持ヘッド132cを対応する変位アセンブリ132bの第2の変位基板132b2における挟持底板132b25から離れるように配置される。
【0048】
具体的には、
図8、
図9A及び
図10Aを合わせて参照されたい。押付アセンブリ162aは、移動基板162a1、ガイドロッド162a2、固定部材162a3及びバネ162a4を含む。移動基板162a1は、対応する挟持ヘッド132cに対して近接又は離反して移動するように配置され、対向する第1の表面162a11及び第2の表面162a12を有する。ガイドロッド162a2は、摺動可能に第1の表面162a11と第2の表面162a12を貫通し、第1端162a21及び第2端162a22を有する。第1端162a21は、大きなヘッド部を有するため、第1の表面162a11に当接するように配置される。固定部材162a3は、第2端162a22に接続され、対応する挟持ヘッド132cを押付するように配置される(昇降底板132dを押付することによって挟持ヘッド132cを連動させる)。バネ162a4は、ガイドロッド162a2の外に外嵌され、固定部材162a3を第2の表面162a12から離反して移動させ、第1端162a21を第1の表面162a11に当接させるように配置される。
【0049】
図8に示すように、ロック解除構造162は、第1の押付ブロック162b及び第2の押付ブロック162cを更に含む。第1の押付ブロック162bと第2の押付ブロック162cは、それぞれ押付アセンブリ162aの移動基板162a1に接続される。第1の押付ブロック162bは、対応する第1の変位基板132b1を押付して、対応する第1の変位基板132b1を対応する固定基板132aにより第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って内へ移動させるように配置される(
図10Bを合わせて参照)。第2の押付ブロック162cは、対応する第2の変位基板132b2を押付して、対応する第2の変位基板132b2を対応する第1の変位基板132b1により第1のベース131に対して第2の方向A2に沿って内へ移動させるように配置される(
図10Bを合わせて参照)。
【0050】
図8に示すように、ロック解除構造162は、第3の押付ブロック162dを更に含む。第3の押付ブロック162dは、押付アセンブリ162aの移動基板162a1に接続される。第3の押付ブロック162dは、対応する連動板132b23を押付して、対応する連動板132b23を対応する第2の変位基板132b2のプレート132b21により第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って外へ移動させるように配置される(
図5と
図10Bを合わせて参照)。
【0051】
図8、
図9A及び
図10Aを合わせて参照されたい。固定部材162a3は、固定ブロック162a31及びローラ162a32を含む。固定ブロック162a31は、第2端162a22に接続される。ローラ162a32は、固定ブロック162a31に枢着され、対応する挟持ヘッド132cを押付するように配置される。これによって、ローラ162a32が昇降底板132dを押付する期間内で、昇降底板132dが連動板132b23に従い第1の方向A1に沿って移動しても、ローラ162a32は、昇降底板132dとの間の摩擦力を取り除くことができる。
【0052】
上記の構造配置によれば、回路基板を実装しようとする時に、ロック解除構造162によって挟持構造132に対してロック解除を行って、挟持ヘッド132cを挟持底板132b25から離れさせる。具体的には、シリンダーモジュール163は、シリンダーロッド163aを延出して挟持構造132へ移動させるように駆動することができ、更に、押付アセンブリ162aが挟持ヘッド132cを押付して(昇降底板132dを押付することによって挟持ヘッド132cを連動させる)挟持底板132b25から離れるように連動させ、第1の押付ブロック162bが第1の変位基板132b1を押付して第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って内へ移動するように連動させ、第2の押付ブロック162cが第2の変位基板132b2を押付して第1のベース131に対して第2の方向A2に沿って内へ移動するように連動させ、そして、第3の押付ブロック162dが連動板132b23を押付して第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って外へ移動するように連動させると、挟持構造132を、
図10Aと
図10Bに示すようなロック解除状態にすることができる。この場合、利用者は、回路基板の一部を挟持ヘッド132cと挟持底板132b25との間に挟み込ませることができる。
【0053】
次に、シリンダーモジュール163によって、シリンダーロッド163aが戻って挟持構造132から離反して移動するように駆動する期間内で、押付アセンブリ162a、第1の押付ブロック162b、第2の押付ブロック162c及び第3の押付ブロック162dを適切な長さに設定することによって、先に第3の押付ブロック162dを連動板132b23から離脱させ、次に押付アセンブリ162aを昇降底板132dから離脱させて挟持ヘッド132cを挟持底板132b25によって挟み込まれるようにし、最後に、第1の押付ブロック162bと第2の押付ブロック162cをそれぞれ第1の変位基板132b1と第2の変位基板132b2から離脱させると、挟持構造132を、
図9Aと
図9Bに示すような挟持状態にすることができる。
【0054】
具体的には、シリンダーモジュール163によって、シリンダーロッド163aが戻って挟持構造132から離反して移動するように駆動する期間内で、第3の押付ブロック162dは、先に連動板132b23から離脱して、連動板132b23を第1のベース131に対して第1の方向A1に沿って内へ移動させ、更に、挟持ヘッド132cを第1のベース131の中央に近付く位置に移動させる。移動基板162a1と固定部材162a3との間に設けられるバネ162a4によって、ローラ162a32が持続的に昇降底板132dを押付するようにするため、更に挟持ヘッド132cの下降する時間を第3の押付ブロック162dが連動板132b23から離脱した後に遅らせることができる。挟持ヘッド132cが、挟持底板132b25によって回路基板が挟み込まれるように下降した場合、持続的に下降するシリンダーロッド163aによって第1の押付ブロック162bと第2の押付ブロック162cをそれぞれ第1の変位基板132b1と第2の変位基板132b2から離脱させて、第1の変位基板132b1と第2の変位基板132b2を第1のベース131に対して外へ移動させる。この場合、回路基板を挟み込んだ挟持ヘッド132cもそれに従い第1のベース131に対して外へ移動するため、回路基板を展開し、更に回路基板を平面状態に保持でき、試験精度を向上させることができる。
【0055】
そして、前記実施形態により、回路基板実装装置は、単純な機械的方式で回路基板の実装とロック解除を完成するものであるため、複雑な配線を略すことができ、前記実施形態に係る回路基板試験システム100及び回路基板試験方法に合わせて使用できることが判明される。
【0056】
幾つかの実施形態において、挟持構造132は、前記の変位アセンブリ132bを略し、対応するロック解除構造162は、第1の押付ブロック162bと第2の押付ブロック162cを略し、そして大体、前記実施形態の原理に基づき、ロック解除と挟持プロセスを行ってもよい。このような挟持構造132は、例えば、
図5における左下の挟持構造132のように、回路基板の挟持中に主動的に回路基板を展開することがない。このような挟持構造132と対応するロック解除構造162との他の細部をここで詳しく説明しない。
【0057】
幾つかの実施形態において、挟持構造132は、前記の変位アセンブリ132bにおける第1の変位基板132b1と第2の変位基板132b2を単一の変位基板に整合してもよい。対応するロック解除構造162は、第2の押付ブロック162cを略し、そして大体、前記実施形態の原理に基づき、ロック解除と挟持プロセスを行ってもよい。このような挟持構造132は、回路基板の挟持中に回路基板を一方向だけに展開させ、例えば、
図5における左上の挟持構造132は回路基板を第1の方向A1に沿って展開させ、
図5における右下の挟持構造132は回路基板を第2の方向A2に沿って展開させる。このような挟持構造132と対応するロック解除構造162との他の細部をここで詳しく説明しない。
【0058】
以上の本発明の具体的な実施形態に対する詳しい説明から容易に分かるように、本発明に係る回路基板試験システム及び回路基板試験方法によれば、回路基板が挟み込まれた挟持治具は、先に試験装置内の試験ステージに置かれて試験を行うことができる。試験装置の試験期間内で、利用者は、試験装置の外のバッファステージにおいて予め他の挟持治具によって他の回路基板を挟み込むことができる。このため、試験装置は、試験を完成すると、出し入れ装置によって挟持治具の配置位置を速く入れ替えでき、直ちに次の回路基板を点検することができ、これによって、回路基板の試験周期を効果的に減少させることができる。また、本発明に係る回路基板実装装置の挟持治具によれば、挟持ヘッドが変位アセンブリに向かって当接して回路基板を挟み込んだ後で、弾性部材によって、変位アセンブリを固定基板により第1のベースに対して外へ移動させるように駆動し、これによって、回路基板を平面状態に保持するように回路基板を外へ展開させ、更に試験精度を向上させることができる。本発明に係る回路基板実装装置のロック解除装置によれば、押付ブロックによって回路基板を未展開状態に回復させるように変位アセンブリを押付して、押付アセンブリによって挟持ヘッドを変位アセンブリから離れて回路基板を解放するように押付する。これにより、本発明に係る回路基板実装装置は、単純な機械的方式で回路基板の実装とロック解除を完成するものであるため、複雑な配線を略すことができ、本発明に係る回路基板試験システム及び回路基板試験方法に合わせて使用できることが判明される。
【0059】
本発明を実施形態により前述の通りに開示したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者なら誰でも、本発明の精神と領域から逸脱しない限り、多様の変更や修飾を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、後の特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。