(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ソール構造が、前記第1の部分および前記第2の部分を含む前記中底の一部の、前記第1の室および前記第2の室の下に位置するアウトソール部に対する角度を少なくとも5度増加させるように構成された、請求項1に記載のソール構造。
前記ソール構造が、前記第1の部分および前記第2の部分を含む前記中底の一部の、前記第1の室および前記第2の室の下に位置するアウトソール部に対する角度を少なくとも10度増加させるように構成された、請求項1に記載のソール構造。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な種類のアクティビティにおいて、靴の着用者が走っている間にまたは他のアクティビティに参加している間に、その靴のまたはその靴の一部の形状を変化させることは有利であり得る。多くのランニングの競技会では、例えば、選手は、「コーナー」としても知られているカーブした部分を有するトラックの周りを走る。場合によっては、200メートルまたは400メートルレースなどの特に短い種目で、選手は、トラックのコーナーを全力のペースで走り得る。しかし、平坦なカーブを速いペースで走ることは、生体力学的に非効率であり、ぎこちない体の移動を要し得る。そうした影響を中和するために、一部のランニングトラックのコーナーは傾斜されている。この傾斜により、より効率的な体の移動が可能となり、通常、ランニングタイムはより速くなる。同様の利点を靴の形状を変えることによって達成できることが実験により分かった。特に、地面に対して傾斜している中底を有する靴で平坦なトラックのコーナーを走ることは、非傾斜の中底を有する靴で傾斜の付いたコーナーを走ることの利益と類似した状態を起こすことができる。しかし、傾斜している中底は、ランニングトラックの直線部分において不利となる。コーナーを走るときに傾斜している中底を提供することができ、直線トラック部分を走るときに傾斜を低減または解消することができる履物は、有意な利点をもたらすであろう。
【0010】
一部の実施形態による履物で、電気粘性(ER)流体は、靴の1つまたは複数の部分の形状を変化させるのに用いられる。ER流体は、通常、非常に小さな粒子が懸濁する非導電性オイルまたは他の流体を備える。一部の種類のER流体では、粒子は、5ミクロン以下の直径を有し得、ポリスチレン、または双極性分子を有する別のポリマーから形成され得る。ER流体中に電界が課されると、流体の粘度は、その電界の強度が増すにつれて高まる。以下により詳細を記載するように、この効果は、流体の搬送を制御し履物の構成要素の形状を修正するのに用いることができる。陸上用の靴の実施形態を初めに説明するが、他の実施形態では、他のスポーツまたはアクティビティを意図した履物が含まれる。
【0011】
この後の様々な実施形態の説明を補助し明確にするために、様々な用語を本明細書内で定義する。文脈が他のことを示さない限り、以下の定義は、本明細書全体(特許請求の範囲を含む)にわたって適用される。「靴」および「履物品」は、人間の足に着用されるものを意図する物品を指すのに互いに代替可能に用いられる。靴は、着用者の足全体を包んでもよく、または包まなくてもよい。例えば、靴は、着用している足の大部分を露出するサンダル状のアッパーを含み得る。靴の「内部」は、靴が着用されたときに着用者の足によって占領される空間を指す。靴の構成要素の内部の側部、表面、面、または他の側面は、完成した靴において靴の内部に向かって方向付けられた(または、方向付けられるであろう)、この構成要素の側部、表面、面、または他の側面を指す。構成要素の外部の側部、表面、面または他の側面は、完成した靴において靴の内部から離れて方向付けられた(または、方向付けられるであろう)、この構成要素の側部、表面、面、または他の側面を指す。場合によっては、構成要素の内部の側部、表面、面、または他の側面は、その内部の側部、表面、面、または他の側面と完成した靴における内部の間に他の要素を有し得る。同様に、構成要素の外部の側部、表面、面、または他の側面は、その外部の側部、表面、面、または他の側面と完成した靴の外部の空間の間に他の要素を有し得る。
【0012】
靴の要素は、その靴を着用している人間の足の領域および/または解剖学上の構造に基づいて、かつ、靴の内部が着用している足に一般になじんでいるそうでなければ適切にサイズが合わせられていると仮定することによって、説明することができる。足の前足領域は、中足骨の骨頭部および骨体部、ならびに指骨を含む。靴の前足要素は、靴が着用されたときに着用者の前足(またはその一部)の下に、上に、外側にかつ/または内側に、かつ/または手前に位置する1つまたは複数の部分を有する要素である。足の中足領域は、立方骨、舟状骨および楔状骨、ならびに中足骨の基骨部を含む。靴の中足要素は、靴が着用されたときに着用者の中足(またはその一部)の下に、上に、かつ/または外側にかつ/または内側に位置する1つまたは複数の部分を有する要素である。足のかかと領域は、距骨および踵骨を含む。靴のかかと要素は、靴が着用されたときに着用者のかかと(またはその一部)の下に、外側にかつ/または内側に、かつ/または後ろに位置する1つまたは複数の部分を有する要素である。前足領域は、中足領域と重なり合ってもよく、中足領域とかかと領域も同様である。
【0013】
そうではないように記述されない限り、長手軸は、第2の中足骨および第2の指骨沿いの線に略平行である、足の中心に沿うかかと−つま先の水平軸を指す。横断軸は、長手軸に概ね垂直である、足を横切る水平軸を指す。長手方向は、長手軸に概ね平行である。横断方向は、横断軸に概ね平行である。
【0014】
図1は、一部の実施形態による、陸上用の靴10の内側側面図である。靴10の外側は、同様の構成および外観を有するが、着用者の足の外側に対応するように構成される。靴10は、右足の着用向けに構成されており、左足の着用向けに構成される、靴10の鏡像である靴(図示せず)を含むペアの一部である。しかし、以下により詳細を説明するように、靴10およびその対応する左靴は、所与の状態のセット下で、様々にそれらの形状を変えるように構成され得る。
【0015】
靴10は、ソール構造12に取り付けられたアッパー11を含む。アッパー11は、様々な種類のうちの任意の材料から形成され、各種様々な構造のうちの任意の構造を有し得る。一部の実施形態では、例えば、アッパー11は、単一のユニットとして編まれてもよく、他の種類のライナーのブーティを含まなくてもよい。一部の実施形態では、アッパー11は、アッパー11の底端を縫って足受けの内部空間を包むことにより、スリップラスティングされてもよい。他の実施形態では、アッパー11は、ストローベル製法または何らかの他の製法でラスティングされてもよい。電池組立体13は、アッパー11のかかとの後ろ領域に配置され、コントローラに電力を提供する電池を含む。コントローラは、
図1で見ることはできないが、他の図面の図に関連して以下に記載する。
【0016】
ソール構造12は、中底14、アウトソール15、および傾斜アジャスタ16を含む。傾斜アジャスタ16は、前足領域で、アウトソール15と中底14の間に位置する。以下により詳細を説明するように、傾斜アジャスタ16は、中底14の内側前足部を支持する内側流体室および中底14の外側前足部を支持する外側流体室を含む。ER流体は、それらの室の間で、両方の室の内部と流体連結している接続搬送チャネルを通じて搬送され得る。その流体の搬送により、1つの室の他方の室に対する高さが高くなり得、室の上に位置する中底14の一部に傾斜をもたらす。チャネルを通じるER流体のそれ以上の流れが中断されると、ER流体の流れの再開が可能になるまで、傾斜は維持される。
【0017】
アウトソール15は、ソール構造12の、地面と接触する部分を形成する。靴10の実施形態で、アウトソール15は、前方アウトソール部17および後方アウトソール部18を含む。前方アウトソール部17と後方アウトソール部18の関係は、
図2Aのソール構造12の底面図と
図2Bの前足アウトソール部17および傾斜アジャスタ16を削除したソール構造12の底面図を比較することによって見て取ることができる。
図2Cは、ソール構造12から取り外された前足アウトソール部17の底面図である。
図2Aで分かるように、前方アウトソール部17は、ソール構造12の前足領域および中央の中足領域に延在し、狭窄端部19に向かって先細りになる。端部19は、かかと領域に位置するジョイント20で後方アウトソール部18に取り付けられる。後方アウトソール部18は、側部の中足領域上にかつかかと領域上に延在し、中底14に取り付けられる。前方アウトソール部17も、支点要素によってかつ傾斜アジャスタ16の上記の流体室によって、中底14に接合される。前足アウトソール部17は、ジョイント20および前足の支点要素を通過する長手軸L1の周りを枢動する。特に、以下で説明するように、中底14の前足部分が前足アウトソール部17に対して傾斜するときに、前足アウトソール部17は、軸L1の周りを回転する。
【0018】
アウトソール15は、ポリマーまたはポリマー複合体で形成され得、地面に接触する面にゴムおよび/または他の耐摩耗材料を含み得る。トラクション要素21は、アウトソール15の底部に成型されまたは形成され得る。前足アウトソール部17は、1つまたは複数の取り外し可能なスパイク要素22を保持するリセプタクルも含み得る。他の実施形態では、アウトソール15は、異なる構成を有し得る。
【0019】
中底14は、ミッドソール25を含む。靴10の実施形態で、ミッドソール25は、人間の足の輪郭にほぼ対応する大きさおよび形状を有するものであり、中底14の全長および全幅に延在する単一のピースであり、輪郭上面26(
図3に示す)を含む。上面26の輪郭は、人間の足の足底領域の形状に一般に対応しアーチサポートを提供するように構成される。ミッドソール25は、エチレン酢酸ビニル(EVA)および/または1つまたは複数の他の閉細胞型の発泡ポリマー材料から形成され得る。ミッドソール25は、その内部に、以下で示すようなコントローラおよび他の電子部品を収容するように形成されたポケット27および28も有し得る。後方アウトソール部18の内側および外側を上方に延在させることは、着用者の足に、さらなる内側のかつ外側の支持も提供し得る。他の実施形態では、中底は異なる構成を有し得る。例えば、ミッドソールは、中底の全体をカバーしなくてもよく、または、まったく存在しなくてもよい、かつ/または、中底は他の構成要素を含み得る。
【0020】
図3は、ソール構造12の部分分解内側透視図である。底部支持プレート29は、靴10の足底領域に位置する。靴10の実施形態で、底部支持プレート29は、前方アウトソール部17の上面30に取り付けられる。底部支持プレート29は、比較的硬いポリマーまたはポリマー複合体から形成され得、前方アウトソール部17の前足領域を強化するかつ傾斜アジャスタ16の安定した基部を提供する助けになる。内側感圧抵抗体素子(FSR)31および外側FSR32は、底部支持プレート29の上面33に取り付けられる。以下で説明するように、FSR31およびFSR32は、傾斜アジャスタ16の室内の圧力を判定する助けになる出力を提供する。
【0021】
支点要素34は、下部支持プレート29の上面33に取り付けられる。支点要素34は、底部支持プレート29の前方部でFSR31とFSR32の間に位置付けられる。支点要素34は、硬質ゴムからまたは靴10の着用者が走ると生じる負荷下で一般に非圧縮性である1つまたは複数の他の材料から形成され得る。
【0022】
傾斜アジャスタ16は、下部支持プレート29の上面33に取り付けられる。傾斜アジャスタ16の内側流体室35は、内側FSR31上に位置付けられる。傾斜アジャスタ16の外側流体室36は、外側FRS32の上に位置付けられる。傾斜アジャスタ16は、支点要素34がそれを通って延在する開口37を含む。支点要素34の少なくとも一部は、室35と室36の間に位置付けられる。傾斜アジャスタ16のさらなる詳細は、
図4A〜
図5C3に関連して論じられる。上部支持プレート41も、靴10の足底領域に配置され、傾斜アジャスタ16上に位置付けられる。靴10の実施形態で、上部支持プレート41は、底部支持プレート29と概ね整列する。上部支持プレート41は、やはり比較的硬いポリマーまたはポリマー複合体から形成され得、傾斜アジャスタ16によって押され得る安定した比較的変形不能な領域を提供し、中底14の前足領域を支持する。
【0023】
ミッドソール25の下面の前足領域部は、上部支持プレート41の上面42に取り付けられる。ミッドソール25の下面のかかと領域および側部中足領域の部分は、後方アウトソール部18の上面43に取り付けられる。前方アウトソール部17の端部19は、区画18の前縁の最後方位置44の後ろで、後方アウトソール部18に、ジョイント20を形成するように取り付けられる。一部の実施形態で、端部19は、位置14でまたは位置14の近傍で、区画18に形成されたスロットに滑り入るタブであり得、かつ/または、上面43とミッドソール25の下面の間に挟まれ得る。
【0024】
図3には、コントローラ47のDC−高電圧DCコンバータ45およびプリント回路板(PCB)46も示される。コンバータ45は、低電圧のDC電気信号を傾斜アジャスタ16内の電極に印加される高電圧(例えば、5000V)のDC信号に変換する。PCB46は、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、および他の構成要素を含み、傾斜アジャスタ16を、コンバータ45を通して制御するように構成されている。PCB46はまた、FSR31およびFSR32から入力を受信し、電池ユニット13から電力を受信する。PCB46およびコンバータ45は、中足領域48で、前方アウトソール部17の上面に取り付けられ得、またミッドソール25の下面のポケット28および27それぞれにも置かれ得る。
【0025】
図4Aは、傾斜アジャスタ16の拡大上面図である。
図4Bは、
図4Aに示された位置からの傾斜アジャスタ16の後縁部の図である。内側流体室35は、外側流体室36に流体搬送チャネル51を通して流体連結している。ER流体は、室35および室36ならびに搬送チャネル51を満たしている。一部の実施形態で用いられ得るER流体の一例として、ERF Produktion Wurzberg GmbHから「RheOil4.0」という名前で販売されているものが挙げられ得る。本例で、傾斜アジャスタ16の頂部は、不透明な層によって形成されていると考えられ、したがって、搬送チャネル51は
図4Aに破線で示される。
【0026】
搬送チャネル51は、チャネル51内の流体に電界を生成するのに、チャネル51内の電極に対する表面積を増大させるように蛇行形状を有する。例えば、
図4Aから分かるように、チャネル51は、室35と室36の間の空間を覆う、チャネル51の他の部分同士を結合している3つの180°に曲がった部分を含む。一部の実施形態で、搬送チャネル51は、最大高さh(
図4B)1ミリメートル(mm)、平均幅(w)2mm、および流れ方向沿いの最小長さ少なくとも257mmを有し得る。
【0027】
一部の実施形態で、搬送チャネルの高さは、実用上、少なくとも0.250mmから3.3mm以下の範囲に制限され得る。柔軟な材料で構成される傾斜アジャスタは、靴が使用されている間たわむことが可能になり得る。搬送チャネルがたわむと、たわみ部位の高さが局所的に低くなる。十分な遊びが作られていない場合、対応する電界強度の増加がER流体の最大絶縁耐力を上回り得、電界を崩壊させる。端的に言えば、電極同士が実際接触するように近接し得、同一の合成電界は崩壊する。
【0028】
ER流体の粘度は、印加される電界の強度にともなって増加する。その効果は非直線的であり、最適な電界強度は、ミリメートルあたり3〜6キロボルト(kV/mm)の範囲である。3〜5Vの電池を昇圧するのに用いられる高電圧DC−DCコンバータは、物理的な大きさおよび安全性の考慮によって、2W未満すなわち最大出力電圧10kV以下に制限され得る。電界強度を所望の範囲内に保持するために、搬送チャネルの高さは、一部の実施形態で、最大約3.3mm(10kV/3kV/mm)に制限され得る。
【0029】
搬送チャネルの幅は、実用上、少なくとも0.5mmから4mm以下の範囲に制限され得る。以下で説明するように、傾斜アジャスタは、3つ以上の層の熱可塑性ウレタン膜から構成され得る。膜の層同士は、熱および圧力で一体に接着され得る。この積層プロセス中、隣接する層の溶融した材料同士が接着するように溶融するとき、材料の一部の温度はガラス転移点を上回り 得る。接着中の圧力により、溶融した材料は相互混合されるが、溶融した材料の一部は、傾斜アジャスタの中間スペーサ層内に予備成形された搬送チャネル内に押し出されもし得る。このようにして、チャネルは、この材料によって部分的に満たされ得る。チャネル幅が0.5mm未満の場合、押し出された材料の比率がチャネル幅の大部分となり得、したがって、ER流体の流れが制限される。
【0030】
チャネルの最大幅は、傾斜アジャスタの2つの室の間の物理的な空間によって制限され得る。チャネルが幅広い場合、中間層内の材料は、構成される際に、薄く支持がない状態になることがあり、チャネルの壁部は容易に取り除かれ得る。また、ER流体の等価直列抵抗もチャネル幅が広がるにつれて減少し、それによって消費電力は増大するであろう。M7(US)までの靴のサイズの範囲において、実用上の幅は4mm未満に制限され得る。
【0031】
搬送チャネルの所望の長さは、使用の際の傾斜アジャスタの室の間の最大圧力差の関数であり得る。チャネルが長くなると、耐えることができる圧力差は大きくなる。最適なチャネルの長さは、用途および構成に依存し得、したがって、様々な実施形態で変化し得る。長いチャネルによる不利益は、電界が除去されたときの流体の流れにかかる制限が大きいことである。一部の実施形態で、チャネルの長さの実用上の制限は、25mm〜350mmの範囲内である。
【0032】
図4Bから分かるように、傾斜アジャスタ16は、3つの要素から形成され得る。底部層53は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)平板から切り出され得、室35および室36の底部ならびに搬送チャネル51の底部を形成する。中間/スペーサ層54は、硬質TPUの平坦なピースから切り出され得、室35および室36のならびに搬送チャネル51の側壁部を形成する。上部シート55は、柔軟なTPUから形成され得、2つのポケットを含む。内側ポケット57は、内側室35の頂部および上側壁部を形成する。外側ポケット58は、外側室36の頂部および上側壁部を形成する。中間層54の底面は、底部層53の上面の一部に溶接または他のやり方で接着され得る。中間層54の上面は、最上層55の底面の一部に溶接または他のやり方で接着され得る。
【0033】
傾斜アジャスタ16の構成は、さらに、
図5A〜
図5C2を参照して理解される。
図5Aは、底部層53の上面59を示す、底部層53の上面図である。支点開口37の一部である開口60を除いて、底部層53は連続シートである。底部電極61は、搬送チャネル51の底部を形成する上面59の一部に形成される。一部の実施形態で、底部電極61は、面59上に印刷された導電性インクの範囲である。底部電極61を形成するのに用いられる導電性インクは、例えば、TPUを含むポリマーマトリクスに銀板を含有し、底部層53のTPUと接着して柔軟な導電性層を形成するインクであり得る。そのようなインクの一例として、E.I.DuPont De Nemours and Companyから入手できる伸縮性導体PE872が挙げられる。電極61に加え、導電性材料の小区画62が面59に適用され、電極61をコンバータ45からの2つのHV DC出力のリードの一方に接続するのに用いられる。
【0034】
図5Bは、中間層54の上面63を示す、中間層54の上面図である。中間層54は、第1の開口64および第2の開口65を有する連続ピースであり、開口64および開口65はそれぞれ、中間層54の上面63から底面に延在している。第1の開口64は、支点開口37の一部である。第2の開口65は、靴10(傾斜アジャスタ16および靴10が組み立てられた後の)の横断面における、内側室35、搬送チャネル51および外側室36の組み合わされた輪郭を表す形状を有する。開口65の内側部は、内側流体室35の側壁部を形成する。開口65の中央部分は、搬送チャネル51の側壁部を形成する。開口65の外側部は、外側流体室36の側壁部を形成する。
【0035】
図5C1は、最上層55の上面52を示す、最上層55の上面図である。支点開口37の一部である開口66を除いて、最上層55は連続シートである。
図5C1において、ポケット57および58は、凸型構造である。内側ポケット57は、内側の最上層55のシートに成型または他のやり方で形成され、内側流体室35の頂部および上側壁部を形成する。外側ポケット58は、外側の最上層55のシートに成型または他のやり方で形成され、外側流体室36の頂部および上側壁部を形成する。少なくとも一部の実施形態で、最上層55は、比較的柔らかくかつ柔軟なTPUから形成され、ポケット57およびポケット58が、室35および室36の頂部の高さがER流体の室35および室36への出入りにつれて変わることが可能となるように、つぶれやすくかつ展開しやすくなることを可能にする。
【0036】
図5C2は、最上層55の底面68を示す、最上層55の底面図である。
図5C2で、ポケット57および58は、凹型構造である。上部電極69は、搬送チャネル51の頂部を形成する底面68の一部に形成される。一部の実施形態で、上部電極69も、面68に印刷された導電性インクの範囲である。上部電極69を形成するのに用いられる導電性インクは、底部電極61を形成するのに用いられるインクと同一の種類であり得る。電極69に加えて、導電性材料の小区画70が底面68に適用され、上部電極69を、コンバータ45からの2つのHV DC出力のリードの他方に接続するのに用いられる。
図5C2に示された位置からの部分領域の断面図である5C3は、上部電極69のかつポケット58のさらなる詳細を示す。ポケット57および上部電極の他の部分も同様であり得る。
【0037】
図6は、靴10の電気系統の構成要素を示すブロック図である。
図6のブロックへの/からの個々の線は、信号(例えば、データおよび/または電力)のフローパスを表し、必ずしも個々の導体を表すことを意図していない。電池パック13は、再充電可能なリチウムイオン電池101、電池コネクタ102、およびリチウムイオン電池保護IC(集積回路)103を含む。保護IC103は、異常な充電および放電状態を検出し、電池101の充電を制御し、その他の従来の電池保護回路動作を行う。電池パック13はまた、コントローラ47と通信するためのかつ電池101を充電するためのUSB(ユニバーサルシリアルバス)ポート104も含む。電力パス制御装置105は、電力がUSBポート104からすなわち電池101からコントローラ47に供給されるかどうかを制御する。オン/オフ(O/O)ボタン106は、コントローラ47および電池パック13をアクティブ化または非アクティブ化する。LED(発光ダイオード)107は、電気系統がオンかオフかを示す。電池パック13の上記の個々の要素は、本明細書中で記載する新規性かつ創意性をもって組み合わされ用いられる、従来の市販されている構成要素であり得る。
【0038】
コントローラ47は、PCB46上に収容された構成要素およびコンバータ45を含む。他の実施形態で、PCB46の構成要素およびコンバータ45は、単一のPCB上に含まれ得、または、なんらかの他の方法でパッケージ化され得る。コントローラ47は、プロセッサ110、メモリ111、慣性計測装置(IMU)113、および低エネルギー無線通信モジュール112(例えば、BLUETOOTH(登録商標)通信モジュール)を含む。メモリ111は、プロセッサ110によって実行され得る命令を記憶し、かつ他のデータを記憶し得る。プロセッサ110は、メモリ111によって保存されかつ/またはプロセッサ110に記憶された命令を実行し、その実行により、コントローラ47が本明細書中で記載されたような動作が行われる。本明細書中で用いるような命令は、ハードコードされた命令および/またはプログラム可能な命令を含み得る。
【0039】
IMU113は、ジャイロスコープおよび加速度計および/または磁力計を含み得る。IMU113によって出力されたデータは、プロセッサ110によって用いられて、靴10の、したがって靴10を着用した足の方向および動きの変化を検出し得る。以下でより詳細を説明するように、プロセッサ10は、そうした情報を用いて、靴10の一部の傾斜がいつ変化するべきかを判定し得る。無線通信モジュール112は、ASIC(特定用途向け集積回路)を含み得、プログラミングおよび他の命令をプロセッサ110に通信し、かつ、メモリ111またはプロセッサ110によって記憶され得るデータをダウンロードするのに用いられ得る。
【0040】
コントローラ47は、低ドロップアウト電圧レギュレータ(LDO)114およびブーストレギュレータ/コンバータ115を含む。LDO114は、電池パック13から電力を受信し、定電圧をプロセッサ110、メモリ111、無線通信モジュール112、およびIMU113に出力する。ブーストレギュレータ/コンバータ115は、電池パック13からの電圧を、コンバータ45に許容入力電圧を提供するレベル(例えば5ボルト)に昇圧する。コンバータ45は、次いで、その電圧をはるかに高いレベル(例えば5000ボルト)に増大させ、その高電圧を傾斜アジャスタ16の電極61と電極69の間に供給する。ブーストレギュレータ/コンバータ115およびコンバータ45は、プロセッサ110からの信号によって有効化/無効化される。コントローラ47は、さらに、内側FSR31からかつ外側FSR32から信号を受信する。FSR31および32からのそれらの信号に基づいて、プロセッサ110は、着用者の足から内側流体室35へのかつ外側流体室36への力によって、室35内に室36内の圧力よりも高い圧力が生成されているか、またはその反対かを判定する。
【0041】
コントローラ47の上記の個々の要素は、本明細書中で記載する新規性かつ創意性をもって組み合わされ用いられる、従来の市販されている構成要素であり得る。さらに、コントローラ47は、メモリ111および/またはプロセッサ110に記憶された命令によって、靴10の中底14の前足部分の傾斜を調整するように、室35と室36の間の流体の搬送を制御することに関連する、本明細書中で記載された新規性のあるかつ創意性のある動作を行うように物理的に構成される。
【0042】
図7A〜
図7Dは、一部の実施形態による、最小傾斜状態から最大傾斜状態になる傾斜アジャスタ16の動作を示す部分概略領域断面図である。最小傾斜状態では、上部プレートの底部プレートに対する傾斜角αは、前足領域でソール構造12が提供するように構成された傾斜の最小量を表す値α
minを有する。一部の実施形態で、α
min=0°である。最大傾斜状態では、傾斜角αは、ソール構造12が提供するように構成された傾斜の最大量を表す値α
maxを有する。一部の実施形態で、α
maxは少なくとも5°である。一部の実施形態で、α
max=10°である。一部の実施形態で、α
maxは、10°より大きくてもよい。
【0043】
図7A〜
図7Dで、底部プレート29、傾斜アジャスタ16、上部プレート41、FSR31、FSR32、および支点要素34が示されるが、他の要素は簡潔のために省略されている。
図7Eは、
図7A〜
図7Dの図に対応する区画線の近似位置を示す傾斜アジャスタ16(最小傾斜状態の)および底部プレート29の上面図である。上部プレート41は、
図7Eから省略されるが、もしも上部プレート41が
図7Eに含まれていれば、上部プレート41の周辺縁は、底部プレート29の周辺縁と概ね一致するであろう。支点要素34は、
図7Eの区画線による領域断面には描かれないが、
図7A〜
図7Dの他の要素の内側部および外側部に対する支点要素34の一般的な位置は破線で示される。
【0044】
外側止め具123および内側止め具122も、
図7A〜
図7Dに示される。内側止め具122は、傾斜アジャスタ16および上部プレート41が最大傾斜状態にあるとき、上部プレート41の内側を支持する。外側止め具123は、傾斜アジャスタ16および上部プレート41が最小傾斜状態にあるとき、上部プレート41の外側を支持する。外側止め具123は、上部プレート41が外側に向かって傾斜することを防ぐ。走者はレース中トラックを反時計回りに周るので、靴10の着用者は、トラックのカーブした部分を走るときに自分の左の方を向くであろう。そのような使用シナリオで、右の靴のソール構造の中底を外側に傾ける必要はない。しかし、他の実施形態では、以下で論じるように、ソール構造は内側または外側のいずれかに傾斜可能であり得る。
【0045】
一部の実施形態で、靴10を含むペアの左靴は、
図7A〜
図7Dに示されたものとはわずかに異なる方法で構成され得る。例えば、内側止め具は、靴10の外側止め具123と同様の高さに存在し得、外側止め具は、靴10の内側止め具122と同様の高さに存在し得る。そのような実施形態で、左靴の上部プレートは、最小傾斜状態と、上部プレートが外側に傾斜する最大傾斜状態の間で移動する。
【0046】
外側止め具123のかつ内側止め具122の位置は、
図7A〜
図7Dに概略的に表され、これまでの図面の図には示されていない。一部の実施形態で、外側止め具123は、底部プレート29の外側部または縁にリムとして形成され得る。同様に、内側止め具122は、底部プレート29の内側部または縁にリムとして形成され得る。
【0047】
図7Aは、上部プレート41が最小傾斜状態にあるときの傾斜アジャスタ16を示す。靴10は、靴10の着用者がレースの開始を控えて立っているまたはスターティングブロックにいるとき、もしくは着用者がトラックの直線部分を走っているとき、上部プレート41が最小傾斜状態に配置されるように構成され得る。
図7Aで、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧を1つまたは複数の流れ阻止電圧レベル(V=V
fi)に維持している。特に、電極61と電極69の間の電圧は、搬送チャネル51のER流体121の粘度を室35および室36に出入りする流れを防ぐ粘度レベルに上昇させるのに十分な強度を有する電界を生成するのにおいて十分に高い。一部の実施形態で、流れ阻止電圧レベルV
fiは、電極61と電極69の間の電界強度を3kV/mmから6kV/mmの間で生成するのに十分な電圧である。
図7A〜
図7Dでは、通常の粘度レベル、すなわち電界に影響を受けないレベルの粘度を有するER流体121を、薄い点描を用いて示す。チャネル51を通る流れが遮断されるレベルまで粘度が上昇したER流体121を、濃い点描を用いて示す。ER流体121は
図7Aに示した状態ではチャネル51を通って流れることができないので、上部プレート41の傾斜角αは、靴10の着用者が靴10の内側と外側で重量を移動させたとして、変化しない。
【0048】
図7Bは、コントローラ47が、上部プレート41は最大傾斜状態に配置されるべきであること、すなわちα=α
maxへ傾斜されるべきであることを判定してすぐの傾斜アジャスタ16を示す。一部の実施形態で、以下に説明するように、コントローラ47は、靴10の着用者のステップ数に基づいてそのような判定をなす。上部プレート41がα
maxに傾斜するべきであると判定すると、コントローラ47は、靴10を着用している足が、靴10が地面に接している、着用者の歩行周期の一部にあるかどうかを判定する。コントローラ47はまた、内側室35のER流体121の圧力P
Mと外側室36のER流体121の圧力P
Lの差△P
M−Lが正であるかどうか、すなわちP
M−P
Lがゼロより大きいかどうかも判定する。靴10が地面と接しており△P
M−Lが正である場合、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧を、流れ許可電圧レベルV
feに低減させる。特に、電極61と電極69の間の電圧は、搬送チャネル51のER流体121の粘度が通常の粘度レベルになるように搬送チャネル51の電界強度を低減させるのにおいて十分に低いレベルに低減される。
【0049】
電極61と電極69の間の電圧をV
feレベルに低減させると、チャネル51のER流体121の粘度は低下する。次いで、ER流体121は、室35からの流出および室36への流入を開始する。これによって、上部プレート41の内側は底部プレート29に向かって移動を開始し、上部プレート41の外側は底部プレート29から離れるように移動を開始することが可能になる。結果的に、傾斜角αは、α
minから増加し始める。
【0050】
一部の実施形態で、コントローラ47は、IMU113からのデータに基づいて、靴10が歩行周期のステップ部にあるかどうか、地面に接しているかどうかを判定する。特に、IMU113は、3軸加速度計および3軸ジャイロスコープを含み得る。加速度計およびジャイロスコープからのデータを用いて、かつ、走者の足の既知の生体力学、例えば歩行周期の様々な部分における様々な方向の回転および加速度に基づいて、コントローラ47は、靴10の着用者の右足が地面を踏んでいるかどうかを判定することができる。コントローラ47は、FSR31およびFSR32からの信号に基づいて、△P
M−Lが正であるかどうかを判定し得る。それらの信号はそれぞれ、FSRを押し下げる着用者の足の力の大きさに対応する。それらの力の大きさに基づいてかつ室35および室36の既知の寸法に基づいて、コントローラ47は、FSR31およびFSR32からの信号の値を△P
M−Lの大きさおよび符号に相関させることができる。
【0051】
図7Cは、
図7Bに関連する時間の直後の傾斜アジャスタ16を示す。
図7Cで、上部プレート41は、最大傾斜状態に達している。特に、上部プレート41の傾斜角αは、α
maxに達している。内側止め具122によって、傾斜角αがα
maxを上回ることが妨げられる。
図7Dは、
図Cに関連する時間の直後の傾斜アジャスタ16を示す。
図7Dで、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧を流れ阻止電圧レベルV
fiに上昇させている。このことにより、搬送チャネル51を通るさらなる流れが妨げられ、上部プレート41は最大傾斜状態に保持される。正常な歩行周期の間、前足が内側に向くとき、靴にかかる右足の下向きの力は最初は外側で、より大きい。チャネル51を通じる流れが妨げられなかった場合、着用者の右足外側にかかる最初の下向きの力により、傾斜角αは減少するであろう。
【0052】
一部の実施形態で、靴10の着用者は、上部プレート41が最大傾斜に達するために、複数のステップを踏む必要があり得る。したがって、コントローラ47は、コントローラ47が(IMU113ならびにFSR31およびFSR32からのデータに基づいて)着用者の足は地面を離れたと判定すると、電極61と電極69の間の電圧を上昇させるように構成され得る。コントローラ47は、次いで、靴10が地面を踏んでおり△P
M−Lが正であると再度判定すると、その電圧を降下させ得る。このことを所定のステップ数繰り返すことができる。このことは、
図8Aに、内側−外側の圧力差△P
M−L、電極61と電極69の間の電圧、および最小傾斜状態から最大傾斜状態へ移行する際の様々な時間での傾斜角αのグラフとして示される。
【0053】
時間T1で、コントローラ47は、靴10の上部プレート41が最大傾斜状態へ移行するべきであると判定する。時間T2で、コントローラ47は、靴10は地面を踏んでいるが△P
M−Lは負であると判定する。時間T3で、コントローラ47は、靴10は地面を踏んでおり△P
M−Lは正であることを判定し、コントローラは、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低減させる。結果的に、上部プレート41の傾斜角αは、α
minから上昇し始める。時間T4で、コントローラ47は、靴10がもはや地面を踏んでいないことを判定し、コントローラは、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。結果的に、傾斜角αは、その現在の値に保持される。時間T5で、コントローラ47は、再度、靴10が地面を踏んでいるが△P
M−Lは負であると判定する。時間T6で、コントローラ47は、靴10が地面を踏んでおり△P
M−Lは正であると判定し、コントローラ47は、再度、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低減させ、傾斜角αは上昇を再開する。時間T7で、傾斜角αは、α
maxに達する。傾斜角αは、上部プレート41のさらなる傾斜が内側止め具122により妨げられるので、上昇を中止する。時間T8で、コントローラ47は、靴10は地面をもはや踏んでいないことを判定し、コントローラ47は、再度、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。コントローラ47は、コントローラ47が上部プレート41は最小傾斜状態に移行するべきであると判定するまで、さらなるステップ周期の間、その電圧をV
fiに維持する。
【0054】
図8Bは、内側−外側の圧力差△P
M−L、電極61と電極69の間の電圧、および最小傾斜状態から最大傾斜状態に移行する際の様々な時間での傾斜角αのグラフである。時間T11で、コントローラ47は、靴10の上部プレート47が最小傾斜状態に移行するべきであると判定する。時間T12で、コントローラ47は、靴10が地面を踏んでおり△P
M−Lは負であることを判定し、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低減させる。結果的に、負の△P
M−Lは、内側室35の圧力P
medより外側室36の圧力P
latが高いことを表しているので、ER流体121は、外側室36から流出し始めかつ内側室35に流入し始め、傾斜角αは、α
maxから減少し始める。時間T13で、コントローラ47は、靴10が地面を踏んでいるが△P
M−Lが正であることを判定し、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。結果的に、上部プレート41の傾斜角αは保持される。時間T14で、コントローラ47は、靴10が再度地面を踏んでおり△P
M−Lは負であることを判定し、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低下させる。結果的に、傾斜角αは減少を続ける。時間T15で、傾斜角αは、α
minに達する。上部プレート41のさらなる傾斜が外側止め具123によって妨げられるので、傾斜角αは減少を中止する。時間T16で、コントローラ47は、△P
M−Lが正であることを判定し、コントローラ47は、再度、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。コントローラ47は、コントローラ47が上部プレート41は最大傾斜状態に移行するべきであると判定するまで、さらなるステップ周期の間、その電圧をV
fiに維持する。
【0055】
上記の例で、コントローラ47は、傾斜状態間を移行するのに、2つのステップ周期の間で、電極61と電極69の間の電圧を低下させた。しかし、他の実施形態で、コントローラ47は、より少ないまたはそれ以上の周期の間、その電圧を低下させ得る。最小傾斜から最大傾斜に移行するためのステップ周期数は、最大傾斜から最小傾斜に移行するためのステップ周期数と同一でないこともある。
【0056】
図9Aおよび
図9Bは、一部の実施形態による、コントローラ47によって行われる動作を示す流れ図である。動作200で、オン/オフボタン106(
図6)が押され、コントローラ47に電源が入り、コントローラ47は、初期化ルーティンを行う。一部の実施形態で、例えば、コントローラ47は、オン/オフボタン106が2回目に押されるまで、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低減させ得る。選手は、靴10を身に着け、ボタン106を1回目に押し、少しの間足を平坦にして立ち、次いで、ボタン106を2回目に押すことができる。このようにして、靴10は、上部プレート41が最小傾斜状態で、初期化される。
【0057】
動作202で、コントローラ47は、上部プレート41が最小傾斜から最大傾斜に移行するべきかどうか、例えば、靴10の位置は動作200の初期化の位置から一定の距離移動したことを示し、それが傾斜が望ましい位置(例えばトラックのコーナー)に対応しているかどうかを判定する。一部の実施形態で、コントローラ47は、初期化後のステップ数を数え、そのステップ数が靴10の着用者がトラックのコーナーの一部に位置するのに十分なものであるかどうかを判定することによって、動作202の判定を行う。通常、陸上競技の選手は、彼らの歩幅の長さにおいて非常に一貫性を持っている。トラックの規模および各トラックレーンでのスタートラインからコーナーまでの距離は、コントローラ47によって記憶することができる既知の量である。靴10の着用者からコントローラ47への、その靴10の着用者に割り当てられたトラックレーンを示す入力およびその着用者の歩幅の長さを示す入力に基づいて、コントローラ47は、ランニングのステップ数を保持することによって、着用者のトラックでの位置を判定することができる。上述したように、コントローラ47は、IMU113からのデータに基づいて、靴10が歩行周期内のどこに存在し得るかを判定することができる。これらの歩行周期の判定は、ステップがいつ踏まれたかを示すことができる。
【0058】
コントローラ47が、上部プレート41は最小傾斜から最大傾斜に移行するべきでないと判定した場合、コントローラ47は、枝「いいえ」から動作202にループバックする。それ以外の場合は、コントローラ47は、枝「はい」から動作204に進み、ステップカウンタsをゼロに初期化する。ステップカウンタsは、コントローラ47が維持する初期化後の上記のステップのカウントとは異なる。
【0059】
動作206で、コントローラ47は、靴10が地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Lは正であるかどうかを判定する。いずれの要件も満たされない場合、コントローラ47は、枝「いいえ」で動作206を繰り返す。両方の要件が満たされる場合、コントローラ47は、枝「はい」から動作208に進み、電極61と電極69の間の電圧をV
feに低減させる。次いで、コントローラ47は、動作210に続き、靴10がまだ地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Lがまだ正であるかどうかを判定する。両方の要件が満たされる場合、コントローラ47は、枝「はい」から動作210を繰り返す。要件の一方または両方が満たされない場合、コントローラ47は、枝「いいえ」から動作212に進み、コントローラ47は、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。次いで、コントローラ47は、動作214で、s(ステップ)カウンタをインクリメントする。
【0060】
次に、コントローラ47は、動作216に進み、s=nかどうかを判定する。nは、最小傾斜から最大傾斜に移行する際に電極61と電極69の間の電圧が降下するときのステップ数である。
図8Aの例で、例えばn=2である。一部の実施形態で、nは、ユーザが調整することができるパラメータであり得る。例えば、靴10の着用者でより体重の軽い者は、傾斜状態間を完全に移行するのに3ステップを必要とし得る。
【0061】
コントローラ47が動作216でsはnと等しくないと判定した場合、コントローラ47は、枝「いいえ」から動作206に戻る。それ以外の場合は、コントローラ47は、枝「はい」から動作218に続く。動作218で、コントローラ47は、上部プレート41が最小傾斜状態に戻るべきかどうか、例えば、着用者はトラックの直線部分に対応する、初期化位置から一定の距離を移動したかどうかを判定する。一部の実施形態で、コントローラ47は、初期化後のステップ数、歩幅の長さ、および靴10の着用者に割り当てられたトラックレーンに基づいて、動作218の判定をなす。コントローラ47が移行は必要でないと判定した場合、動作218は繰り返される(枝「いいえ」)。移行が必要である場合、コントローラ47は、枝「はい」から動作220に進む(
図9B)。
【0062】
動作220で、コントローラ47は、sカウンタを0に再設定する。動作222で、コントローラ47は、靴10が地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Tが負であるかどうかを判定する。両方の基準が満たされない場合、コントローラ47は、動作222を繰り返す(「いいえの枝」)。両方の基準が満たされる場合、コントローラ47は、動作224に進み、電極61と電極69の間の電圧をV
feに降下させる。次いで、コントローラ47は、動作226で、靴10がまだ地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Tがまだ負であるかどうかを判定する。両方の基準が満たされる場合、コントローラ47は、動作226を繰り返す(枝「はい」)。それ以外の場合は、コントローラ47は、枝「いいえ」から動作228に進み、電極61と電極69の間の電圧をV
fiに上昇させる。次いで、コントローラ47は、動作230でsカウンタをインクリメントし、動作232に続く。動作232で、コントローラ47は、s=pかどうかを判定する。pは、最大傾斜から最小傾斜に移行する際に電極61と電極69の間の電圧が降下するときのステップ数である。
図8Bの例では、例えば、p=2である。一部の実施形態で、pも、ユーザが調整することができるパラメータであり得る。pの値は、nと同一である必要はない。sがpと等しくない場合、コントローラ47は、枝「いいえ」から動作222に戻る。s=pの場合、コントローラ47は、枝「はい」から動作202(
図9A)に戻る。
【0063】
一部の実施形態で、靴10を含むペアの左靴は、靴10に対する上記の方法と同様に動作し得るが、最大傾斜状態は、左靴の上部プレートが外側に向かって最大傾斜していることを表す。左靴のコントローラによって行われる動作は、
図8A〜
図9Bに関連して上記したものと同様なものとなるが、判定は、△P
L−M=P
L−P
Mの符号に基づく代わりに△P
M−Lの符号に基づくものとなる。ここで、P
Lは、左靴の外側流体室の圧力であり、P
Mは、左靴の内側流体室の圧力である。
【0064】
一部の実施形態で、靴は、靴10と同様なものであり得るが、止め具122および123(
図7A〜
図7D)などの内側止め具および/または外側止め具が欠落し得る。一部のそうした実施形態で、最小傾斜角α
minおよび最大傾斜角α
maxは、ユーザがコントローラに入力し得る調整可能なパラメータであり得る。さらに、靴は、上部プレートの傾斜角を示す信号を出力するように構成された1つまたは複数の傾斜センサを含み得る。そのような傾斜センサは、例えば、上部プレートと底部プレートの距離を測定する1つまたは複数のMEMSセンサまたは上部プレートと底部プレートの間の回転角を測定するエンコーダであり得る。
【0065】
図10Aおよび
図10Bは、最小傾斜角α
minおよび最大傾斜角α
maxが調整可能なパラメータであり得る一部の実施形態による、右靴のコントローラによって行われる動作を示す流れ図である。動作300で、コントローラは、
図9Aの動作200に関連して記載されたものと同様の初期化ルーティンを行う。動作302で、コントローラは、最大傾斜への移行が必要かどうかを判定する。必要でない場合、コントローラは、動作302を繰り返し(枝「いいえ」)、必要である場合、コントローラは、動作304に進む(枝「はい」)。動作302は、
図9Aの動作202と同様に行われ得る。
【0066】
動作304で、コントローラは、靴が地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Tは正であるかどうかを判定する。そうでない場合、動作304は繰り返される(枝「いいえ」)。両方の基準が満たされる場合、コントローラは、動作306に続き、傾斜アジャスタの電極の電圧をV
feに設定する。次いで、コントローラは、動作308に続き、(a)靴がまだ地面を踏んでいるか、(b)△P
M−Tはまだ正であるか、および(c)靴の上部プレートの傾斜角αがα
max未満であるかどうかを判定する。基準(a)、(b)、および(c)がすべて満たされる場合、コントローラは、動作308を繰り返す(枝「はい」)。基準(a)、(b)、および(c)の1つまたは複数が満たされない場合、コントローラは、枝「いいえ」から動作310に進み、傾斜アジャスタの電極の電圧をV
fiに上昇させる。次いで、コントローラは、動作312に進み、靴の上部プレートの傾斜角αがα
max未満かどうかを判定する。靴の上部プレートの傾斜角αがα
max未満である場合、コントローラは、動作304に戻る(枝「はい」)。それ以外の場合は、コントローラは、枝「いいえ」から動作314に進み、靴の上部プレートが最小傾斜状態に移行するべきかどうか(例えば、初期化後のステップが、トラックのコーナーの終端に対応する距離を表しているかどうか)を判定する。そうでない場合、動作314は繰り返される(枝「いいえ」)。そうである場合、コントローラは、枝「はい」から動作316に進む(
図10B)。
【0067】
動作316で、コントローラは、靴が地面を踏んでいるかどうか、△P
M−Tが負であるかどうかを判定する。両方の基準が満たされない場合、コントローラは、動作316を繰り返す(枝「いいえ」)。両方のステップが満たされる場合、コントローラは、枝「はい」から動作318に進み、傾斜アジャスタの電極の電圧をV
feに上昇させる。次いで、コントローラは、動作320に続き、(a)靴がまだ地面を踏んでいるかどうか、(b)△P
M−Tがまだ負であるかどうか、および(c)靴の上部プレートの傾斜角αがα
minより大きいかどうかを判定する。基準(a)、(b)、および(c)がすべて満たされる場合、コントローラは、動作320を繰り返す(枝「はい」)。基準(a)、(b)、および(c)の1つまたは複数が満たされない場合、コントローラは、枝「いいえ」から動作322に進み、傾斜アジャスタの電極の電圧をV
fiに上昇させる。次いで、コントローラは、動作324に続き、靴の上部プレートの傾斜角αがα
minより大きいかどうかを判定する。そうである場合、コントローラは、動作316に戻る(枝「はい」)。それ以外の場合は、コントローラは、枝「いいえ」から動作302に戻る(
図10B)。
【0068】
上記のように、
図10Aおよび
図10Bは、右靴のコントローラによって行われ得る動作を記載する。その右靴は、左靴を含むペアの一部であり得、この左靴は、やはり内側止め具および外側止め具が欠落し、傾斜センサを含み、さらに
図10Aおよび
図10Bに記載されたものと同様の動作を行うように構成されたコントローラを含むが、動作308、312、320および324での判定は、△P
M−Lの代わりに△P
L−Mに基づいている。
【0069】
一部の実施形態で、靴10と同様の右靴は、上部プレートを外側に向かって傾けるように構成可能であり得、靴10と同様の左靴は、上部プレートを内側に向かって傾けるように構成可能であり得る。一部のそうした実施形態で、靴は、止め具122および123と同様の内側止め具および外側止め具が欠落している。それらの靴は、さらに、上部プレートの傾斜角を検出するセンサを含み得、
図10Aおよび
図10Bに関連して記載されたものと同様の動作を行うように構成されたコントローラを含み得るが、傾斜の方向は、ユーザによりプログラム可能なさらなるパラメータである。ユーザがそのパラメータを右靴の上部プレートを内側に傾斜させるようにプログラムする場合、
図10Aおよび
図10Bの動作は、右靴のコントローラによって行われるであろう。ユーザがそのパラメータを右靴の上部プレートを外側に傾斜させるようにプログラムする場合、右靴のコントローラによって行われる動作は、
図10Aおよび
図10Bのものと同様であるが、動作308、312、320、および324の判定は、△P
M−Lの代わりに△P
L−Mに基づくものであろう。ユーザがそのパラメータを左靴の上部プレートを内側に傾斜させるようにプログラムする場合、
図10Aおよび
図10Bの動作は、左靴のコントローラによって行われるであろう。ユーザがそのパラメータを左靴の上部プレートを外側に傾斜させるようにプログラムする場合、左靴のコントローラによって行われる動作は、
図10Aおよび
図10Bのものと同様であるが、動作308、312、320、および324の判定は、△P
M−Lの代わりに△P
L−Mに基づくものであろう。
【0070】
一部の実施形態で、靴のコントローラは、他の種類の入力に基づいて、最小傾斜から最大傾斜にかつその反対にいつ移行するかを判定し得る。一部のそうした実施形態で、例えば、靴の着用者は、着用者の胴体上にかつ/または靴から離れている他の位置に位置する1つまたは複数のIMUを含む衣類を着用し得る。それらのセンサの出力は、無線モジュール112(
図6)と同様の無線インタフェースを介して、靴のコントローラに通信され得る。それらのセンサから、着用者が靴の上部プレートを傾斜させる必要性と一致すると想定される体の位置を有する(例えば着用者の体が、トラックのコーナーを走っているときに側部に傾くとき)ことを示す出力を受信すると、コントローラは、靴の上部プレートを傾斜させる動作を行うことができる。さらに他の実施形態で、靴のコントローラは、何らかの他のやり方で(例えば、GPS信号に基づいて)位置を判定し得る。
【0071】
一部の実施形態で、靴は、靴の中底の異なる部分を傾斜させるように構成された傾斜アジャスタおよび他の構成要素を含み得る。一例ではあるが、一例として、バスケットボール用の靴は、傾斜アジャスタ16と同様の傾斜アジャスタを含み得るが、1つの室は中足またはかかと領域の内側に位置付けられ、別の室は中足またはかかと領域の外側に位置付けられ、室の形状は、それらの位置に整合するように修正されている。そのような靴のコントローラは、着用者の体の位置が中足および/またはかかとを傾斜させる必要性に対応していると判定すると、かつそのような傾斜がもはや必要ではないことを判定すると、上記と同様の動作を行うように構成され得る。例えば、左に方向を変えると、内側に傾斜している中足およびかかと領域を有する右靴により、さらなる支持および安定性がもたらされ得る。コントローラは、方向変更の動きが発生していることを、着用者の胴体の位置および/または移動に基づいて、かつ/または、靴の内側の圧力の急増に基づいて、かつ/または、かかと領域が前足領域に対して傾斜したことを示すアッパー内に配置されたセンサに基づいて判定するように構成され得る。
【0072】
コントローラは、ソール構造内に配置される必要はない。例えば、一部の実施形態で、コントローラの一部のまたは全ての構成要素は、電池組立体13などの電池組立体のハウジングで、かつ/または履物のアッパー上に位置する別のハウジングに配置され得る。
【0073】
実施形態の先の説明は、例示および説明の目的で提示されている。先の説明は、網羅的である意図または本発明の実施形態を開示された正確な形に限定する意図はなく、修正例および変形例は、上記の教示に照らして可能であり、または、様々な実施形態の実施から取得可能であり得る。本明細書中で論じられた実施形態は、様々な実施形態の原則および性質ならびにそれらの実際の適用を説明して、当業者が本発明を様々な実施形態でかつ予想される特定の使用に適するような様々な修正例で用いることを可能にするために、選択され記載された。本明細書中で記載された実施形態の特徴のすべての組み合わせ、サブコンビネーションおよび置換は、本発明の範囲内にある。特許請求の範囲において、構成要素の潜在的なまたは意図された着用者またはユーザへの言及は、構成要素の実際の着用または使用もしくは着用者またはユーザの存在を、クレームされた発明の一部として必要としない。
【0074】
誤解を避けるために、本出願は、以下の番号付き段落(「Para」または「Paras」と称される)に記載された主題を含む。
【0075】
1.中底と、
中底の第1の部分の下にそれを支持して配置された第1の室であって、電気粘性流体を含み、電気粘性流体の第1の室の出入りに応答して変化する高さを有する第1の室と、
中底の第2の部分の下にそれを支持して配置された第2の室であって、電気粘性流体を含み、電気粘性流体の第2の室の出入りに応答して変化する高さを有する第2の室と、
第1の室および第2の室の内部と流体連結し、電気粘性流体を含む搬送チャネルと、
電極であって、それらの電極間の電圧に応答して、搬送チャネルの電気粘性流体の少なくとも一部に電界を生成するように配置された電極と、
プロセッサおよびメモリを含むコントローラであって、プロセッサおよびメモリの少なくとも1つが、プロセッサによって実行可能な命令を記憶して、電極間の電圧を、搬送チャネルを通る電気粘性流体の流れが遮断される1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することを含み、さらに、電極間の電圧を、搬送チャネルを通る電気粘性流体の流れを許可する1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することを含む動作を行うコントローラとを備える履物品のソール構造。
【0076】
2.第1の室および第2の室がそれぞれ、少なくとも1つの柔軟な壁部を備える、段落1に記載のソール構造。
【0077】
3.搬送チャネルが蛇行形状を有する、段落1または段落2に記載のソール構造。
【0078】
4.搬送チャネルが、方向が180°変わる複数の部分を含む、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0079】
5.中底の第1の部分および第2の部分が前足領域に存在する、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0080】
6.第1の室および第2の室の下にかつアウトソールの上に配置された支持プレートをさらに備える、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0081】
7.第1の室および第2の室の上にかつ中底の第1の部分および第2の部分の下に配置された支持プレートをさらに備える、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0082】
8.第1の室と第2の室の間にかつ中底の下に配置された枢動要素をさらに備え、枢動要素が、搬送チャネルを通る電気粘性流体の流れが許可されたときに、第1の室および第2の室よりも圧縮されづらい、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0083】
9.電極が搬送チャネルの内壁部に配置された、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0084】
10.電極が搬送チャネルの内壁部に印刷された導電性インクを備える、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0085】
11.第1の室の頂部の少なくとも一部および側壁部の一部ならびに第2の室の頂部の少なくとも一部および側壁部の一部を形成する柔軟なポリマーシートをさらに備える、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0086】
12.上部ポリマーシート、底部ポリマーシート、および上部ポリマーシートと底部ポリマーシートの間に位置し接着されたスペーサシートをさらに備え、上部ポリマーシート、底部ポリマーシート、およびスペーサシートが、第1の室および第2の室ならびに搬送チャネルを画定し、スペーサシートが、第1の室、流体チャネル、および第2の室の横断面の輪郭に対応する形状を有する切り抜き部を備える、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0087】
13.動作が、(i)ソール構造を含む履物品が第1の位置にあるとき、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することと、(ii)履物品が第1の位置から第1の距離移動したことに応答して電極間の電圧を1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することと、(iii)(ii)の後で、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することと、(iv)(iii)の後で、履物品が第1の位置から第2の距離移動したことに応答して、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することとを含む、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0088】
14.ジャイロスコープおよび加速度計をさらに備え、ジャイロスコープおよび加速度計がコントローラに通信可能に結合された、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0089】
15.動作が、履物品が第1の位置から第1の距離および第2の距離移動したことを、履物品の着用者のステップ数を判定することによって判定することを含む、段落13に従属する段落14に記載のソール構造。
【0090】
16.ソール構造が、第1の部分および第2の部分を含む中底の一部の、第1の室および第2の室の下に位置するアウトソール部に対する角度を少なくとも5度増加させるように構成された、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0091】
17.ソール構造が、第1の部分および第2の部分を含む中底の一部の、第1の室および第2の室の下に位置するアウトソール部に対する角度を少なくとも10度増加させるように構成された、先行段落のいずれかに記載のソール構造。
【0092】
18.先行段落のいずれかに記載のソール構造を備える履物品。
【0093】
19.アッパーと、
ソール構造において、第1の室であって、電気粘性流体を含み電気粘性流体の第1の室の出入りに応答して変化する高さを有する第1の室、第2の室であって、電気粘性流体を含み電気粘性流体の第2の室の出入りに応答して変化する高さを有する第2の室、第1の室および第2の室の内部と流体連結し、電気粘性流体を含む搬送チャネル、電極であって、それらの電極間の電圧に応答して、搬送チャネルの電気粘性流体の少なくとも一部に電界を生成するように配置された電極を含むソール構造と、
プロセッサおよびメモリを含むコントローラであって、プロセッサおよびメモリの少なくとも1つが、プロセッサによって実行可能な命令を記憶して、電極間の電圧を、搬送チャネルを通る電気粘性流体の流れが遮断される1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することを含み、さらに、電極間の電圧を、搬送チャネルを通る電気粘性流体の流れを許可する1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することを含む動作を行うコントローラとを備える履物品。
【0094】
20.ソール構造が、さらに、第1の室および第2の室の下に位置する第1の支持プレートおよび第1の室と第2の室の上に位置する第2の支持プレートを含む、段落19に記載の履物品。
【0095】
21.搬送チャネルが蛇行形状を有する、段落19または段落20に記載の履物品。
【0096】
22.電極が搬送チャネルの内壁部に配置された、段落19〜段落21のいずれかに記載の履物品。
【0097】
23.上部ポリマーシート、底部ポリマーシート、および上部ポリマーシートと底部ポリマーシートの間に位置し接着されたスペーサシートをさらに備え、上部ポリマーシート、底部ポリマーシート、およびスペーサシートが、第1の室および第2の室ならびに搬送チャネルを画定し、スペーサシートが、第1の室、流体チャネル、および第2の室の横断面の輪郭に対応する形状を有する切り抜き部を備える、段落19〜段落22のいずれかに記載の履物品。
【0098】
24.動作が、(i)ソール構造を含む履物品が第1の位置にあるときに、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することと、(ii)履物品が第1の位置から第1の距離移動したことに応答して、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することと、(iii)(ii)の後で、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ阻止レベルに維持することと、(iv)(iii)の後で、履物品が第1の位置から第2の距離移動したことに応答して、電極間の電圧を1つまたは複数の流れ許可レベルに維持することとを含む、段落19〜段落23のいずれかに記載の履物品。
【0099】
25.ソール構造が、第1の部分および第2の部分を含む中底の一部の、第1の室および第2の室の下に位置するアウトソール部に対する角度を少なくとも10度増加させるように構成された、段落19〜段落24に記載の履物品。
【0100】
26.コントローラがソール構造に配置された、段落19〜段落24に記載の履物品。