特許第6574070号(P6574070)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574070
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】検査ソケットユニット
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20140101AFI20190902BHJP
【FI】
   G01R31/26 J
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-551738(P2018-551738)
(86)(22)【出願日】2017年3月28日
(65)【公表番号】特表2019-502138(P2019-502138A)
(43)【公表日】2019年1月24日
(86)【国際出願番号】KR2017003292
(87)【国際公開番号】WO2017171339
(87)【国際公開日】20171005
【審査請求日】2018年6月20日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0038495
(32)【優先日】2016年3月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517040445
【氏名又は名称】リーノ インダストリアル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジャンヨル
【審査官】 名取 乾治
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/175824(WO,A1)
【文献】 特開2000−133398(JP,A)
【文献】 特開2002−075568(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0152697(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/26
H01R 33/72
H01R 33/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査装置の検査用基板に結合される検査ソケットユニットであって、
上記検査用基板に上記検査用基板の板面から上方に突出するように固定され、突出方向に沿ってロック噛み合い部及び先端領域のロック係止部を有する複数の支持ロックピンと、
複数の信号伝達用プローブを支持し、上記支持ロックピンが通過するピン通過孔を有するソケット本体と、
上記支持ロックピンが挿入されるピン案内孔を有し、上記ソケット本体の上面に上記ソケット本体から所定高さでフローティング可能に結合されるフローティングプレートと、
上記ソケット本体と上記フローティングプレートとの間に介在される弾性部材と、
上記ロック噛み合い部に噛み合って上記ロック係止部によって上方への離脱が阻止されるロック部を有する少なくとも一つのロック部材であり、上記ソケット本体と上記フローティングプレートとの間に配置され、上記フローティングプレートに結合されて、上記フローティングプレートが上記ソケット本体に弾性加圧された状態で上記ロック部が上記ロック噛み合い部に対してロック及びロック解除されるように移動可能な少なくとも一つのロック部材と、
を含むことを特徴とする検査ソケットユニット。
【請求項2】
上記ロック係止部は、上記突出方向の横方向に、上記ロック噛み合い部よりも拡張された係止突部を有し、
上記ロック部材は、上記フローティングプレートに上記フローティングプレートの板面に沿ってスライディング移動可能に支持され、
上記ロック部は、上記ロック噛み合い部に上記フローティングプレートの板面に沿ってロック噛み合い及びロック解除されることを特徴とする、請求項1に記載の検査ソケットユニット。
【請求項3】
上記支持ロックピンは上記突出方向に沿って切開部を有し、上記ロック部とのロック噛み合い及びロック解除時に、上記突出方向の横方向に弾性的に変形されることを特徴とする、請求項1に記載の検査ソケットユニット。
【請求項4】
上記ロック部材は、 上記フローティングプレートの対向する両側辺に向かい合うように配置される一対のロック部材を含むことを特徴とする、請求項1に記載の検査ソケットユニット。
【請求項5】
上記ロック部材と上記フローティングプレートとは互いに接触して、上記ロック部材がスライディング移動することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の検査ソケットユニット。
【請求項6】
上記ロック部材と上記フローティングプレートのいずれか一方は、スライディングスロットを有し、上記ロック部材と上記フローティングプレートのいずれか他方は、上記スライディングスロット挿入されるガイドピン部を有することを特徴とする、請求項5に記載の検査ソケットユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被検査体と検査装置とを電気的に連結する検査ソケットユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップのテスト用検査ソケットは、半導体チップの端子とテスト信号を印加する検査装置の基板の接点(パッド)とを電気的に連結するために使用される。このような検査用ソケットの内部には検査用プローブが内蔵されて、半導体チップの端子と検査装置の基板の接点との間を電気的に連結する。安定した検査作業のために、検査用ソケットは検査装置の基板にねじ結合などの方法で固定される。
【0003】
ところが、このような結合方式で固定された検査用ソケットは、メンテナンスなどの理由で基板から分離すべき場合がある。この場合、固定ねじを外して検査用ソケットを基板から分離し、さらに、新しいまたは既存のソケットを基板に固定ねじで固定する作業を行わなければならず、極めて不便である、という問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、上述した従来の問題を解決するためのものであり、検査用ソケットと検査装置の基板をより簡単に着脱できる検査ソケットユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、検査装置の検査用基板に結合される検査ソケットユニットであって、上記検査用基板に上記検査用基板の板面から上方突出するように固定され、突出方向に沿ってロック噛み合い部及び先端領域のロック係止部を有する複数の支持ロックピンと、複数の信号伝達用プローブを支持し、上記支持ロックピンが通過するピン通過孔を有するソケット本体と、上記支持ロックピンが挿入されるピン案内孔を有し、上記ソケット本体の上面に上記ソケット本体から所定高さでフローティング可能に結合されるフローティングプレートと、上記ソケット本体と上記フローティングプレートとの間に介在される弾性部材と、上記ロック噛み合い部に噛み合って上記ロック係止部によって上方への離脱が阻止されるロック部を有し、上記フローティングプレートに結合されて、上記フローティングプレートが上記ソケット本体に弾性加圧された状態で上記ロック部が上記ロック噛み合い部に対してロック及びロック解除されるように移動可能な少なくとも一つのロック部材と、を含む検査ソケットユニットによって達成される。
【0006】
上記ロック係止部は、上記突出方向の横方向に上記ロック噛み合い部よりも拡張された係止突部を有し、上記ロック部材は、上記フローティングプレートに上記フローティングプレートの板面に沿ってスライディング移動可能に支持され、上記ロック部は、上記ロック噛み合い部に上記フローティングプレートの板面に沿ってロック噛み合い及びロック解除されてもよい。
【0007】
上記支持ロックピンは上記突出方向に沿って切開部を有し、上記ロック部とのロック噛み合い及びロック解除時に、上記突出方向の横方向に弾性的に変形されてもよい。
【0008】
上記ロック部材は、上記フローティングプレートの対向する両側辺に向かい合うように配置される一対のロック部材を含むことができる。
【0009】
上記検査ソケットユニットは、上記ロック部材と上記フローティングプレートとを互いに噛み合って、上記ロック部材がスライディング移動可能することができる。
上記ロック部材と上記フローティングプレートのいずれか一方は、スライディングスロットを有し、上記ロック部材と上記フローティングプレートのいずれか他方は、上記スライディングスロットが挿入されるガイドピン部を有することできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検査用ソケットを検査装置の基板に簡単に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合斜視図である。
図2】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの分解斜視図である。
図3】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの動作説明図である。
図4】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合前の部分斜視図である。
図5】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合後の部分斜視図である。
図6】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合前の部分平面図である。
図7】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合前の部分断面図である。
図8】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合後の部分平面図である。
図9】本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合後の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例について詳しく説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの結合斜視図であり、図2は、本発明の実施例に係る検査ソケットユニットの分解斜視図である。検査ソケットユニット1は基板10及び検査用ソケット200を備えている。検査用ソケット200は、ソケット本体210、フローティングプレート220、弾性部材230、及びロック部材240を備えている。検査用ソケット200は、被検査体の被検査接点(図示せず)と検査装置の基板10上に形成された検査接点(図示せず)との間を電気的に連結する。本発明の実施例に係る検査ソケットユニット1の検査用ソケット200は、基板10上に固定設置された支持ロックピン100との結合によって検査装置に固定される。
【0014】
基板10は、検査装置(図示せず)から電気的検査信号及び電源などを検査用ソケット200を通じて被検査体(図示せず)に伝送する。基板10は、被検査体からの電気的信号を検査用ソケット200を通じて受信する。基板10には検査用ソケット200のプローブ(図示せず)の一端に接触する複数のパッド(図示せず)が配置されている。基板10は、板面から上方に突出してソケット200を結合させるための複数の支持ロックピン100を備えている。
【0015】
支持ロックピン100は、突出方向に沿って形成されたロック噛み合い部110及びロック係止部120を有する。ロック係止部120は、ロック噛み合い部110よりも突出方向の横方向にさらに拡張された係止突部140を有する。例えば、係止突部140は、ロック噛み合い部110をロック係止部120に対して段差付くようにすることによって形成することができる。支持ロックピン100は、突出方向に沿って2つに分離させる切開部130を有する。切開部130は突出方向の横方向に弾性変形され得る。図1及び図2では、支持ロックピン100が1つの切開部130によって2つに分離されるとしているが、これに限定されず、支持ロックピン100は3つ以上に分離されてもよい。支持ロックピン100は、後述する検査用ソケット200のロック部材240と結合することによって基板10と検査用ソケット200とを互いに固定結合させる。
【0016】
検査用ソケット200は、ソケット本体210、フローティングプレート220、弾性部材230、ロック部材240、結合部材250、及びガイドピン260を備えている。検査用ソケット200は、ソケット本体210の内部に支持されている複数のプローブ(図示せず)を通じて被検査体と基板10との間を電気的に連結する。
【0017】
ソケット本体210は、中央に島状のプローブ支持部214を有する四角板状になっている。プローブ支持部214は、図2では省略しているが、複数のプローブ(図示せず)を支持する。ソケット本体210は、プローブ支持部214の外周部に、支持ロックピン100が通過するピン貫通孔211、弾性部材230の一端が挿入される弾性部材収容溝212、及び結合部材250が結合される結合部材結合溝213を有する。
【0018】
ピン貫通孔211は、支持ロックピン100を貫通させるためにソケット本体210の外周部の各隅領域に形成されている。ピン貫通孔211は支持ロックピン100の個数に対応する個数で形成される。
【0019】
弾性部材収容溝212は、弾性部材230の一側を収容するために、ソケット本体210の上面に上方が開放された形態で形成されている。弾性部材収容溝212の底面に弾性部材230の一端が接触して支持される。弾性部材230の他端はフローティングプレート220の底面に形成された弾性部材収容溝(図示せず)に挿入される。
【0020】
結合部材結合溝213は、ソケット本体210にフローティングプレート220をフローティング状態で結合部材250によって結合させる。結合部材250は、例えば、結合溝213よりも大きいヘッド、結合溝213を通過するポディー、及びボディーの一端部に形成されたねじで構成することができる。フローティングプレート220は中央部が開放された四角板状となっている。フローティングプレート220の開放された中央部には、ソケット本体210の四角形のプローブ支持部214が収容される。フローティングプレート220は、支持ロックピン100が挿入されるピン案内孔221、結合部材250が通過する結合部材貫通孔222、ガイドピン260と結合するガイドピン結合溝223、及びロック部材240の操作突出部244を収容する切欠部224を備えている。
【0021】
ピン案内孔221は、支持ロックピン100の端部が挿入されるように、フローティングプレート220を各隅領域を貫通して形成されている。ピン案内孔221は支持ロックピン110の個数に対応する個数で形成される。
【0022】
結合部材貫通孔222はソケット本体210とフローティングプレート220とを結合させる結合部材250のボディーを収容する。
【0023】
ガイドピン結合溝223は後述するガイドピン260の一端と結合する。ガイドピン結合溝223の内面にはねじが刻まれていてもよい。ここで、ガイドピン260は、後述するロック部材240のスライディングスロット242に挿入された状態でフローティングプレート220のガイドピン結合溝223に固定される。
【0024】
弾性部材230は、ソケット本体210の弾性部材収容溝213とフローティングプレート220の弾性部材収容溝(図示せず)との間に介在される。弾性部材230は、弾性力を持つバネとすることができる。しかし、これに限定されず、弾性部材230は弾性を持ついかなる素材であってもよい。
【0025】
切欠部224は、フローティングプレート220の板面の外縁部に沿って内側に凹設されている。切欠部224は、検査用ソケット200と支持ロックピン100とのロック動作時にロック部材240の操作突出部244を収容する。
【0026】
ロック部材240は、ロック部241、スライディングスロット242、及び操作突出部244を有する。ロック部材240はフローティングプレート220とソケット本体210との間に介在された状態で支持ロックピン100と結合する。ロック部材240は、一対で構成し、フローティングプレート220の対向する両側辺に向かい合うように配置することができる。操作突出部224は、検査用ソケット200と支持ロックピン100とのロック及びアンロック動作時にフローティングプレート220の切欠部224に収容される。
【0027】
ロック部241は支持ロックピン100のロック噛み合い部110と噛み合うように、一部が開放された半円状になっている。ロック部241は、ロック噛み合い部110と噛み合う噛み合い面245(図4参照)、支持ロックピン100の係止突部140(図5参照)に接触する接触面246、及びロック係止部120と噛み合う係止面247を有し、上記ロック部材240の離脱を阻止する離脱阻止部243を備えている。ロック部241の形状は半円状に限定されず、ロック噛み合い部110の形状に対応して変更されてもよい。
【0028】
スライディングスロット242は、ガイドピン260がグプレートの板面に移動できるように、ガイドピン260の移動方向に長い楕円状にロック部材240を貫通して形成されている。
【0029】
結合部材250は、結合部材貫通孔222を通過してソケット本体210の結合部材結合溝213に結合される。結合部材250はソケット本体210に対してフローティングプレート220をフローティング結合させる。結合部材250は、上方に向かう弾性力によるフローティングプレート220の上方移動を所定範囲で制限した状態で上下方移動を可能にする。
【0030】
ガイドピン260は長孔のスライディングスロット242を通過してフローティングプレート220のガイドピン結合溝223に締め付けられる。ガイドピン260は、スライディングスロットを通過できないヘッド、スライディングスロットを通過するボディー、及びボディーに設けられてガイドピン結合溝223に締め付けられる端部を有する。ガイドピン260によってロック部材240はフローティングプレート220に密着して長孔のスライディングスロット242に沿って移動可能に結合される。図1及び図2ではガイドピン260がロック部材240に形成されたスライディングスロット242を通過して設置されるとしたが、これに限定されず、スライディングスロットがフローティングプレートに形成され、ガイドピン260がロック部材240に結合されてもよい。
【0031】
図1及び図2に示す検査用ソケット200は、ソケット本体210とフローティングプレート220との間に介在された弾性部材230及び結合部材250によって下方に弾性加圧された状態で結合される。すなわち、フローティングプレート220にはソケット本体210との結合時に上方に向く弾性力が加えられている。このような上方に向く弾性力によるフローティングプレート220の上方移動は、結合部材250によって阻止される。しかし、フローティングプレート220は、下方に加圧することによって所定幅だけ下方移動が可能である。したがって、ソケット本体210とフローティングプレート220とが互いに密着せずに、一定範囲でフローティングプレート220の下方移動可能に一定の隙間をおいて結合される。
【0032】
本発明の実施例に係る検査ソケットユニット1は、基板に検査用ソケット200を簡単な動作で基板に着脱可能である。以下、図3乃至図9を参照して、本発明の検査用ソケット200と支持ロックピン100との着脱動作を説明する。
【0033】
まず、結合動作は、概ね3段階に区別することができる。第1段階は、フローティングプレート220を下方に加圧する段階である。第2段階は、フローティングプレート220が下方に加圧された状態で、フローティングプレート220にフローティングプレート220の板面方向にスライディングスロット242に沿って一対のロック部材240を押し込む段階である。最後の第3段階は、フローティングプレート220に加えられる下方加圧を解除する段階である。フローティングプレート220に下方加圧を解除すると、支持ロックピン100と検査用ソケット200とがロックされる。
【0034】
図3の(a)は、検査用ソケット200が支持ロックピン100に挿入された状態の側面図である。図4及び図7を参照すると、フローティングプレート220を下方加圧していない状態で、ロック部材240のロック部241は、支持ロックピン100のロック係止部120と同一線上に位置していない。結果的に、ロック部241の開放された部分の幅がロック係止部120の幅より小さいため、ロック部241はロック係止部120にロックされ得ない。すなわち、ロック係止部120はロック部241に挿入され得ない。
【0035】
第1段階で、フローティングプレート220は、下方加圧して下方に移動させる。図3の(b)は、フローティングプレート220が下方加圧されて下方に移動した状態の側面図である。フローティングプレート220の下方移動によってフローティングプレート220に結合されたロック部材240も下方に移動する。ロック部材240の下方移動によってロック部241と支持ロックピン100のロック噛み合い部110とが同一線上、すなわち、ロック可能位置に置かれる。この時、ロック噛み合い部110の幅は、ロック係止部120の幅よりは小さく、また、ロック部241の開放された部分の幅と等しい又はやや小さい。
【0036】
第2段階で、ロック部材240をフローティングプレート220の内部方向に押し込む。図3の(c)は、ロック部材240をフローティングプレート220の内部方向に押し込んだ状態の側面図である。図5に示すように、ロック部材240の移動によってロック部241はロック噛み合い部110と噛み合う。
【0037】
第3段階で、フローティングプレート220の下方加圧を解除する。フローティングプレート220の下方加圧を解除すると、弾性部材230の弾性力によってフローティングプレート220は上方に移動する。この移動によってロック部材240の離脱阻止部243が支持ロックピン100の係止突部140に引っかかる。離脱阻止部243が係止突部140に係り止められてフローティングプレート220の上方移動は阻止され、弾性部材230の弾性力によって基板100に上方への力が加えられる。これによって、基板10がソケット本体210の底面にさらに密着し、検査用ソケット200と基板10との電気的連結特性を改善することができる。
【0038】
検査用ソケット200と支持ロックピン100との分離動作は、上述した結合動作の逆順で行う。まず、フローティングプレート220を下方加圧する。フローティングプレート220の下方加圧された状態で、ロック部材240をフローティングプレート220の外部方向に移動させて、ロック部241とロック噛み合い部110との結合を解除する。ロック部241とロック噛み合い部110との結合が解除された後にフローティングプレート220の下方加圧を解除すると、最終的に検査用ソケット200と基板10との結合が解除される。
【0039】
一方、図6及び図8を参照すると、結合される前の支持ロックピン100の切開部130の大きさdよりも結合された後の支持ロックピン100の切開部130の大きさd’が小さくなっていることが確認できる。
【0040】
支持ロックピン100は、切開部130によって2つの部分に分かれ、突出方向の横方向に弾性的変形が可能である。本発明の実施例に係る検査ソケットユニット1は、一部が開放された半円状のロック部241の周りの長さよりもロック噛み合い部110の周りの長さを小さく形成することができる。したがって、ロック部材240と支持ロックピン100とが結合する場合、支持ロックピン100の切開部130の大きさが、結合される前の切開部130の大きさより狭くなるはずである。狭くなった切開部130は、外面に向く弾性力をロック部241の噛み合い面245及び係止面247に加えるはずである。したがって、支持ロックピン100とロック部材240とがさらに強く結合し、結果的に検査用ソケット200と基板10との水平方向アラインメントをより正確に維持することができる。
【0041】
上述した本発明の実施例に係る検査ソケットユニット1は、検査用ソケット200を検査装置の基板10に対して簡単な動作で着脱することができ、使用の便利性が改善される。また、弾性を用いて検査用ソケット200と基板10をより強く相互密着させることができ、検査用ソケット200と基板10との電気的連結特性を改善することができる。
【0042】
以上、限定された例示的な実施例及び図面を用いて本発明を説明してきたが、このような例示的な実施例に本発明が限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば上記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0043】
例えば、検査用ソケット200を基板10に結合させるために、支持ロックピン100、及び支持ロックピン100と噛み合う板状のロック部材240を例に挙げて説明したが、ロック部材240は、支持ロックピン100の上端を貫通して挿入されてフローティングプレート220の上面によって支持されるピン形状であってもよい。
【0044】
また、ガイドピン260がロック部材240に形成されたスライディングスロット242を貫通してロック部材240をロック部材240の底面から支持するとしたが、ガイドピン260はフローティングプレート220に形成されたスライディングスロットを貫通してフローティングプレート220の上面によってロック部材240を支持してもよい。
【符号の説明】
【0045】
100 支持ロックピン
110 ロック噛み合い部
120 ロック係止部
130 切開部
200 検査用ソケット
210 ソケット本体
220 フローティングプレート
230 弾性部材
240 ロック部材
250 結合部材
260 ガイドピン
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図4
図5
図6
図7
図8
図9