(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
マクロ開始剤を形成するために、シクロ−アルキルビニルモノマー由来の第一のブロックと、開始剤とを反応させることと、ここで前記第一のブロックはポリ(シクロヘキシルエチレン)であり、
ブロックコポリマーを形成するために、形成されるブロックコポリマーの総体積に基づいて、40〜60体積%の前記第一のブロック上へ、40〜60体積%の第二のブロックを重合することと、を含む、ブロックコポリマーを形成する方法であって、前記第二のブロックは、アクリレートモノマーを重合することにより誘導され、200°C〜210°Cの温度で測定した場合、前記ブロックコポリマーが約0.05以上のχパラメータを有し、前記χパラメータは、前記コポリマーの前記第一のブロック及び前記第二のブロックの間の相互作用の尺度である前記方法。
ブロックコポリマーの総体積に基づいて40〜60体積%の、ポリ(シクロヘキシルエチレン)である第一のブロックおよび、ブロックコポリマーの総体積に基づいて40〜60体積%の、アクリレートモノマー由来の第二のブロックを含むブロックコポリマーを
含む組成物を基板上に配置することを含む方法であって、200°C〜210°Cの温度で測定した場合、前記第一のブロック及び前記第二のブロックの間の相互作用を測定するχパラメータが、約0.05以上である、前記方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で使用される「相分離された」は、個別のミクロ相分離ドメインを形成するブロックコポリマーのブロックの傾向を指し、また、「ミクロドメイン」又は「ナノドメイン」及び単に「ドメイン」とも呼ばれる。周期的なドメインを形成するための同じモノマー集合体のブロック、並びにドメインの間隔及び形態は、ブロックコポリマー中の異なるブロック間の相互作用、大きさ及び体積分率に依存する。ブロックコポリマーのドメインは、スピンキャスティングステップの間、加熱ステップの間などの適用中に形成することができる、又は、アニールステップによって調整することができる。「加熱」(本明細書中ではさらに「焼成」とも称する)は、基板及びそれらの上の被覆層の温度を、周囲温度以上に上昇させる一般的なプロセスである。「アニーリング」は、熱アニーリング、熱勾配アニーリング、溶媒蒸気アニーリング又は他のアニーリング方法を含むことができる。熱アニーリングは、時には「熱硬化」と呼ばれ、ブロックコポリマーアセンブリの層において、パターンを固定し、欠陥を除去するための特異的な焼成工程であり得、一般的に、膜形成プロセスの終わり又は終わり近くで、高温(例えば、150°C〜350°C)で、長時間(例えば、数分〜数日間)加熱することを含む。アニーリングは、行われる場合、ミクロ相分離ドメインの層(以下、「膜」と呼ぶ)の欠陥を減少又は除去するために使用される。
【0012】
自己組織化層は、アニーリング時の基板に対して垂直に配向する相分離を介してドメインを形成する、少なくとも第一のブロック及び第二のブロックを有するブロックコポリマーを含む。本明細書で使用される「ドメイン」は、ブロックコポリマーのブロックに対応させることにより形成されたコンパクトな結晶質、半結晶質、又は非晶質領域を意味し、これらの領域は、ラメラ状又は円筒形であり得、基板上に配置された基板の表面及び/又は表面改質層の面に対して、直交又は垂直に形成される。一実施形態において、ドメインは、約1〜約25ナノメートル(nm)、具体的には約5〜約22nm、さらにより具体的には約5〜約20nmである。
【0013】
本発明のブロックコポリマーを参照して、本明細書及び、添付の特許請求の範囲において用いられる用語「MN」は、本明細書の実施例において使用した方法に従って測定される、ブロックコポリマーの数平均分子量(g/molでの)である。
【0014】
本発明のブロックコポリマーを参照して、本明細書及び、添付の特許請求の範囲において用いられる用語「MW」は、本明細書の実施例において使用した方法に従って測定される、ブロックコポリマーの重量平均分子量(g/molでの)である。
【0015】
本発明のブロックコポリマーを参照して、本明細書及び、添付の特許請求の範囲において用いられる用語「PDI」又は「D」は、以下の式:
【数1】
に従って決定したブロックコポリマーの多分散度(多分散度指数又は単に「分散度」とも呼ばれる)である。
【0016】
本明細書で使用されるように、PCHE−b−PMMAは、ポリ(シクロヘキシルエチレン)及びポリメチルメタクリレートのブロックコポリマーである。
【0017】
遷移用語である「含む(comprising)」は、遷移用語「〜から成る(consisting of)」及び「〜から本質的に成る(consisting essentially of)」を含む。
【0018】
本明細書で使用される用語「及び/又は」は、「及び」だけではなく「又は」の両方を意味する。例えば、「A及び/又はB」は、A、B又はA及びBを意味すると解釈される。
【0019】
本明細書に開示されているものは、第一のブロックポリマー(本明細書中で以下「第一のブロック」又は「コポリマーの第一のブロック」)及び第二のブロックコポリマー(本明細書中で以下「第二のブロック」又は「コポリマーの第二のブロック」)を含むブロックコポリマーであり、前記第一及び第二のブロックは、化学的に異なるものであり、他のブロックへ1つのブロックを溶解するエネルギー的なペナルティにより特徴付けられる。このエネルギー的なペナルティは、フローリー−ハギンス相互作用パラメータ又は「カイ」(χにより表される)により特徴付けられ、ブロックコポリマーにおけるミクロ相分離挙動を決定する上で重要な因子である。従って、ブロックコポリマーのχ値は、ブロックコポリマーの質量、鎖長、及び/又は重合度の関数として、ミクロドメインへ分離するブロックコポリマーの傾向を規定する。χパラメータは、多くの場合、ブロックコポリマーのそれぞれのポリマーのヒルデブランド溶解度パラメータの差の二乗から近似することができる。例示的な実施形態において、χパラメータは、200〜210°Cの温度で、約0.05以上の値、より具体的には約0.1以上の値を有する。
【0020】
本明細書で使用されるように、χパラメータは、0.118立方ナノメートル(nm3)の部分体積に関連付けられている部分−部分相互作用パラメータを表す。部分のモル重量、moは、g/molの単位で、ポリマー密度を乗じて、アボガドロ数で割った部分体積に等しい。また本明細書で使用されるように、重合度、Nは、ブロックコポリマー分子当たりの部分の数として定義され、MN=N×moである。
【0021】
コポリマーの第二のブロックに対する、コポリマーの第一のブロックのより大きなχパラメータは、より小さな、より高い周期的なラメラ状及び/又は円筒形ドメインの形成を促進し、コポリマーが配置される基板における周期的構造を生成するために使用することができる。例示的な実施形態において、基板における周期的な構造は、ナノリソグラフィにより生成される。一実施形態において、コポリマーの第一のブロックは、ビニル芳香族ポリマーの水素化から誘導される又は、シクロアルキルビニルモノマーの重合を形成する一方、コポリマーの第二のブロックは、エチレン性不飽和モノマーから誘導される。1つの例示的な実施形態において、ビニル芳香族ポリマーは、ビニル芳香族モノマーから誘導される。ビニル芳香族モノマーは、スチレンモノマー及び/又はアルキルスチレンモノマーであり、一方、エチレン性不飽和モノマーは、アルキルメタクリレートモノマーである。シクロアルキルビニルモノマーは、ビニル芳香族モノマーを包含しないことに注意されたい。シクロアルキルビニルモノマーは、環状脂肪族種であり、アリール環を含有しない。
【0022】
1つの例示的な実施形態において、コポリマーの第一のブロックは、ポリ(シクロヘキシルエチレン)であり、これは、ヒドロキシル末端ポリスチレンの水素化から誘導される、又はシクロアルキルビニルモノマーを重合することにより誘導される一方、コポリマーの第二のブロックは、ポリメチルメタクリレートである。ポリスチレンを水素化することによりポリ(シクロヘキシルエチレン)が得られる場合、最初にポリスチレンを生成することが望ましい。ポリスチレンのブロックは、中間の第一ブロックと呼ばれている。
【0023】
一実施形態において、コポリマーの第一のブロックは、あるパーセンテージ(約1〜約50モル%)のポリ(シクロヘキシルエチレン)以外のポリスチレンを含み得る一方、コポリマーの第二のブロックは、あるパーセンテージ(約1〜約50モル%)の、ポリメチルメタクリレート以外のポリメタクリレートを含み得る。
【0024】
コポリマーの第一のブロック及びコポリマーの第二のブロックは両方とも、狭い多分散指数を有し、結果として、高い程度の周期性を示すブロックコポリマーを形成する。コポリマーは、ラメラ状及び/又は円筒形の形態を有し、それらが配置される基板の表面に対して垂直又は平行に整列することができ、従って、それらを先進的な半導体パターニングに有用とすることができる。これらのブロックコポリマーを、約25ナノメートル以下の基板(その上にそれらが配置される)上に、特性を作成するために使用することができる。同じ組成を有するがアニールされていないコポリマーと比較した場合、改善された長範囲規則を示す自己集合への自己集合へのアニーリングにより、ブロックコポリマーをさらに処理することができる。この特性は、有利には、様々なリソグラフィーの用途についての可変ドメイン間隔を有するフォトレジストとして、ブロックコポリマーが使用されることを可能にする。
【0025】
また本明細書中に、ブロックコポリマーを製造するための方法も開示する。その方法は、コポリマーの第一のブロック及びコポリマーの第二のブロックを合成するために、制御された又は活発な重合を用いることを含み、それらの両方とも狭い多分散指数を有する。ブロックコポリマーは、下記の多数の異なる方法により製造することができる。
【0026】
1つの例示的な実施形態において、第一のブロックを形成するために第一のモノマーを最初にアニオン的に重合し、その後、フリーラジカル重合技術により、第一のブロックへ第二のブロックを加える、アニオン重合技術を用いて、ブロックコポリマーを製造する。一実施形態において、中間の第一のブロックは、ヒドロキシル末端であるポリスチレンである。ヒドロキシル末端ポリスチレンは、第一のマクロ開始剤と呼ばれ、ヒドロキシル末端ポリ(シクロヘキシルエチレン)を形成するために水素化される。原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動重合(RAFT)又は任意の他の適切な重合技術のための第二のマクロ開始剤を形成するために、水素基末端ポリ(シクロヘキシルエチレン)を、次に、α−ブロモイソブチリルブロミド(BiBB)などの開始剤と反応させる。
【0027】
(別々の反応器内における)重合と同時に又は連続的に、の内のいずれかで、第二のブロックの重合を開始する。所望の多分散度指数を有するブロックコポリマーを形成するために、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動重合(RAFT)、又は任意の他の適切な重合技術を用いて、第二のブロックを次に第一のブロックコポリマー上に発達させる。第二のブロックをまた、第一のブロックとは別に発達させることができ、次に、アルキン−アジド「クリック」反応などのカップリング反応により共にそれらが取り付けられることを可能にするために、鎖末端で、その二つを官能化することができる。
【0028】
ブロックコポリマーは、マルチブロックコポリマーとすることができる。一実施形態において、マルチブロックは、ジブロック、トリブロック、テトラブロックなどを含むことができる。ブロックは、線形コポリマー、分岐が主鎖上にグラフトされている分岐コポリマー(これらのコポリマーはまた、時々、「櫛形コポリマー」とも呼ばれている)、星型コポリマーなどの一部とすることができる。1つの例示的な実施形態において、ブロックコポリマーは、線状ジブロックコポリマーである。
【0029】
第一のブロックは、シクロアルキルビニルモノマーの重合から誘導することができる。実施形態において、第一のブロックは、ビニルピリジンから誘導することができる。ビニリピリジンは、2−ビニルピリジン又は4−ビニルピリジンであり得る。別の実施形態において、コポリマーの第一のブロックは、ビニル芳香族モノマー由来のブロックである。ビニル芳香族モノマーは、式(1a)の構造を有し:
【化1】
式中、R
5は水素、低級アルキル又はハロゲンであり、Z
1はビニル、ヒドロキシル、ハロゲン又は低級アルキルであり、pは0〜約5である。ブロックコポリマーのコポリマーの第一のブロックを生成するために重合することができるビニル芳香族モノマーは、スチレン又はアルキルスチレンである。適切なアルキルスチレンの例は、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ビニルナフタレン、アセナフタレンなど、又は前述のアルキルスチレンモノマーの内の少なくとも一種を含む組み合わせである。4−ビニルフェノールなどの他のビニル芳香族モノマーもまた、第一のブロックを形成するために使用することができる。コポリマーの例示的な中間の第一のブロックは、ポリスチレンである。一実施形態において、コポリマーの第一のブロックは、スチレンから誘導されていない、約2〜約10重量%のビニル芳香族種を含み得る。
【0030】
2−ビニルピリジン又は4−ビニルピリジンが重合される場合、得られたポリマーは、それぞれ、ポリ(2−ビニルピペリジン)又はポリ(4−ビニルピペリジン)を形成するために、水素化される。
【0031】
一実施形態において、ポリスチレン、ポリ(2−ビニルピリジン)又はポリ(4−ビニルピリジン)は、アルキレンオキシドと反応させることによって、ヒドロキシル末端となる。アルキレンオキシドの代表例にエチレンオキシドを挙げる。ヒドロキシル末端ポリスチレンを、次に、ポリ(シクロヘキシルエチレン)を形成するために水素化する。ヒドロキシル末端ポリ(2−ビニルピリジン)又はポリ(4−ビニルピリジン)は、それぞれ、ポリ(2−ビニルピペ
リジン)又はポリ(4−ビニルピペ
リジン)へ変換される。
【0032】
代替の実施形態において、遷移金属開始剤を用いた重合により、その後、アルキレンオキシドによる末端官能化により、ポリ(シクロヘキシルエチレン)を含む第一のブロックを得ることができる。アルキレンオキシドの代表例にエチレンオキシドを挙げる。
【0033】
第一のブロック(例えば、ポリ(シクロヘキシルエチレン)の数平均分子量(Mn)は、毎分1ミリリットル(mL/分)の流量で移動相としてTHFを使用して、多角度レーザー光散乱(MALLS)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置により測定されるように、約1kg/mol〜約100kg/mol、具体的には約1.5kg/mol〜約50kg/mol、より具体的には約2kg/mol〜約15kg/molグラム/モルである。
【0034】
移動相としてクロロホルムを用いて(35°Cで、1mL/分の流速で)、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定した場合、第一のブロックの多分散指数は、約1.20以下、具体的には約1.10以下、より具体的には約1.08以下である。
【0035】
第一のブロックは、コポリマーの総体積の約20〜80体積%、具体的には
約40〜約60体積%、より具体的には約45〜55体積%を構成する。例示的な実施形態において、第一のブロックは、コポリマーの総体積の約50体積%を構成する。
【0036】
コポリマーの第二のブロックは、アクリレートモノマー由来のブロックである。一実施形態において、第一の繰り返し単位(すなわち、アクリレートモノマー)は、式(2)で表される構造を有し:
【化2】
式中、R
1は水素又は炭素数1〜10のアルキル基である。第一の繰り返しモノマーの例は、アクリレート及び、α−アルキルアクリレートなどのアルキルアクリレート、メタクリレート、エタクリレート、プロピルアクリレートなど、又は前述のアクリレートの内の少なくとも一つを含む組み合わせである。
【0037】
一実施形態において、第一の繰り返し単位は、式(3)により表される構造を有するモノマーから誘導された構造を有し:
【化3】
式中、R
1は水素又は炭素数1〜10のアルキル基であり、R
2はC
1〜10アルキル、C
3〜10シクロアルキル又はC
7〜10アラルキル基である。アルキル(α−アルキル)アクリレートの例は、メタクリレート、エタクリレート、プロピルアクリレート、メチルメタクリレート、メチルエタクリレート、メチルプロピルアクリレート、エチルエチルアクリレート、メチルアリールアクリレートなど、又は前述のアクリレートの内の少なくとも一つを含む組み合わせである。用語「(α−アルキル)アクリレート」は、特に断らない限り、アクリレート又は(α−アルキル)アクリレートのいずれかを含むことを意味する。
【0038】
上記のように、第二の繰り返し単位は、少なくとも1つのフッ素原子置換基を有するモノマーから誘導され、式(4)により表される構造を有し:
【化4】
式中、R
1は水素、フッ素、フルオロアルキル基又は炭素数1〜10のアルキル基であり、R
3はC
2〜10フルオロアルキル基である。式(4)の構造を有する化合物の例は、トリフルオロエチルメタクリレート、及びドデカフルオロブチルメタクリレートである。コポリマーの第二のブロックについての例示的なモノマーは、メチルメタクリレートである。コポリマーの例示的な第二のブロックは、ポリメチルメタクリレートである。コポリマーの第二のブロックは、約2〜約5重量%のメチルメタクリレートから誘導されないアクリレート種を含み得ることに注意されたい。
【0039】
第二のブロックの重量平均分子量(Mw)は、毎分1mL(mL/分)の流量で移動相としてTHFを使用して、多角度レーザー光散乱(MALLS)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置により測定されるように、約2kg/mol〜約200kg/mol、具体的には約5kg/mol〜約100kg/mol、より具体的には約7kg/mol〜約50kg/molグラム/モルである。第二のブロックの多分散度指数は、移動相としてクロロホルム(35°Cで、1mL/分の流速で)を用いてサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定した場合、約1.20以下、具体的には約1.15以下、具体的には約1.10以下である。所望に応じて、各ブロックの又は全体のブロックコポリマーの数平均分子量を決定するために、多分散度指数が使用される。重量平均分子量を数平均分子量へ変換するために、毎分1ミリリットル(mL/分)の流速で、移動相としてTHFを使用して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置により測定した重量平均分子量を、移動相としてクロロホルム(35°Cで、1mL/分の流速で)を用いてサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって決定される多分散度指数によって割る。
【0040】
第二のブロックは、コポリマーの総体積の約20〜約80体積%、具体的には約40〜約60体積%、より具体的には約45〜約55体積%を構成する。例示的な実施形態において、第二のブロックは、コポリマーの総体積の約50体積%を構成する。
【0041】
移動相としてクロロホルムを用いて(35°Cで1mL/分の流速で)、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定した場合、ブロックコポリマーの多分散度指数は、約1.20以下、具体的には約1.15以下、具体的には約1.10以下である。
【0042】
多角度レーザー光散乱ゲル透過クロマトグラフィーを用いて決定されるように、ブロックコポリマーの数平均分子量は、約3〜約150、具体的には約4〜約100、具体的には約4.5〜約80、より具体的には約5〜約40kg/モルである。例示的な実施形態において、ブロックコポリマーは約3〜約35kg/モルの数平均分子量を有することが望ましい。
【0043】
ブロックコポリマーは、約40ナノメートル以下、具体的には約32ナノメートル以下、より具体的には約25ナノメートル以下、より具体的には約20ナノメートル以下のx線小角散乱により測定したドメイン間の距離を有する。
【0044】
ブロックコポリマーは、バッチプロセス又は連続プロセスで製造することができる。バッチプロセス又は連続プロセスは、単一又は複数の反応器、単一又は複数の溶媒、及び単一又は複数の触媒(開始剤とも呼ばれる)を含むことができる。一実施形態において、ブロックコポリマーを製造する1つの方法において、第一のモノマーは、第一の溶媒及び第一の開始剤の存在下で、第一の反応器中で、コポリマーの第一のブロックを形成するために、アニオン的に重合される。第一の反応器中のアニオン性反応をクエンチし、望ましくない副反応を防止するために、第一の末端末端封止剤を次に、第一の反応器中へ導入する。第二の溶媒及び第二の開始剤の存在下で、第二のモノマーを、コポリマーの第二のブロックへアニオン的に重合する。第二のブロックは、第二の反応器中で重合することができる。第二のブロックが所望のモル重量に到達するとき、第二の末端封止剤を用いて反応をクエンチすることができる。第一のブロック及び第二のブロックを次に、ブロックコポリマーを形成するために共有結合的に結合する。一実施形態において、第一のブロック及び第二のブロックを次に、第一の反応器又は第二の反応器中でブロックコポリマーを形成するために共重合する(すなわち、化学的に(共有)結合した)。第一の反応器、第一の溶媒及び第一の開始剤を、第二の反応器、第二の溶媒及び第二の開始剤と同じ又は異なるようにすることができる。
【0045】
1つの例示的な実施形態において、第一の反応器は第二の反応器と同じであり、第一の溶媒は第二の溶媒と同じであり、第一の開始剤は第二の開始剤と同じである。一実施形態において、第一の溶媒及び第一の開始剤の存在下で、第一の反応器中で、コポリマーの第一のブロックを形成するために、第一のモノマーをアニオン的に重合する。実施形態において、促進剤の反応性は、第一の反応器内におけるアニオン性の反応速度を増加させるために、第一の反応器中へ導入し得る。
【0046】
第二のモノマーを、次に第一の反応器中へ導入し、ブロックコポリマーの形成をもたらす第二のブロックを形成するために、アニオン的に重合する。第二のブロックを形成するためのアニオン重合は、第一の溶媒及び第一の開始剤の存在下で行われる。例示的な実施形態において、追加の第一の開始剤を第一の反応器へは加えない。共重合のこの方法は、逐次重合と呼ばれる。末端封止剤を次に、コポリマーを末端キャップするために第一の反応器中へ導入する。
【0047】
反応を行うのに適切な溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒、又はそれらの組み合わせである。溶媒の例は、非プロトン性極性溶媒、極性プロトン性溶媒、又は非極性溶媒である。一実施形態において、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、プチロラクトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど又は前述の溶媒の少なくとも一つを含む組み合わせなどの非プロトン性極性溶媒を、使用することができる。別の実施形態において、水、メタノール、アセトニトリル、ニトロメタン、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなど、又は前述の極性溶媒の少なくとも一つを含む組み合わせなどの極性溶媒を使用することができる。ベンゼン、アルキルベンゼン(トルエン又はキシレンなど)、塩化メチレン、四塩化炭素、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど、又は前述の溶媒の少なくとも一つを含む組み合わせなどの、他の非極性溶媒もまた使用することができる。溶媒の膨潤力を変更し、それによって反応速度を調整するために、少なくとも1つの非プロトン性極性溶媒及び少なくとも1つの非極性溶媒を含む共溶媒もまた、利用することができる。例示的な実施形態において、第一の溶媒は、テトラヒドロフランである。
【0048】
溶媒対第一のモノマー(スチレン又はビニルシクロヘキサン)の重量比は、約5:1〜約20:1、具体的には約7:1〜約15:1、より具体的には約8:1〜約12:1である。
【0049】
コポリマーの第一のブロックを形成するための第一のモノマーの重合を開始するために、ビニル芳香族化合物のアニオン重合を開始することができる第一の開始剤を使用することが望ましい。第一の開始剤は、脂肪族炭化水素アルカリ金属化合物、芳香族炭化水素アルカリ金属化合物、有機アミノアルカリ金属化合物など、又は前述の第一の開始剤の1つ以上を含む組み合わせである。
【0050】
アルカリ金属の例は、リチウム、ナトリウム、カリウムなど又は前述のアルカリ金属の1つ以上を含む組み合わせを含む。例示的な実施形態において、有機アルカリ金属化合物は、炭素数1〜約20の脂肪族及び/又は芳香族炭化水素リチウム化合物、単一分子又はジリチウム中に1つのリチウム原子を含む化合物、単一分子中に複数のリチウム原子を含むトリリチウム及びテトラリチウム化合物を含む。
【0051】
1つの例示的な実施形態において、第一の開始剤は、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム、ジイソペニレンジリチウム及びsec−ブチルリチウムの反応生成物、ジビニルベンゼンの反応生成物、sec−ブチルリチウム及び少量の1,3−ブタジエンなど、又は前述の第一の開始剤の少なくとも一つを含む組み合わせである。例示的な第一の開始剤は、sec−ブチルリチウムである。
【0052】
一実施形態において、第一の開始剤を、第一のモノマーのモル当たり、約20〜約2000モルの量で使用する。1つの例示的な実施形態において、第一の開始剤を、第一のモノマーのモル当たり、約70〜約300モルの量で使用する。
【0053】
約−100°C〜約150°C、具体的には約−80°C〜約100°Cの温度で、コポリマーの第一のブロックを形成するために、第一のモノマーを反応させる。副反応を最小限にし、狭い分散度を有するポリマーを提供するために、反応温度を、重合化学について選択する。この反応は、真空下又は高圧下で行うことができる。一実施形態において、反応容器中の圧力は、約0.05〜約10kg/cm
2、具体的には約0.07〜約2kg/cm
2である。窒素、アルゴン、二酸化炭素などの加圧された不活性ガスを用いることにより、圧力を、反応器へ印加することができる。
【0054】
ブロックコポリマーを形成するための第二のモノマーの重合を開始するために、第二のモノマーを、予め形成したビニル芳香族化合物のポリメリルアルカリ金属化合物へ加えることが望ましい。一実施形態において、第二のモノマーを、開始剤のモル当たり、約20〜約2000モルの量で使用する。例示的な実施形態において、第二のモノマーを開始剤のモル当たり、約70〜約300モルの量で使用する。
【0055】
一実施形態において、コポリマーの第二のブロックを形成するための反応を、約−100°C〜約150°C、具体的には約−85°C〜約100°Cの温度で行う。真空下又は高圧下でこの反応を行うことができる。一実施形態において、反応容器中の圧力は、約0.05〜約10kg/cm
2、具体的には約0.07〜約2kg/cm
2である。窒素、アルゴン、二酸化炭素などの加圧された不活性ガスを用いることにより、圧力を、反応器へ印加することができる。所望の場合、反応は真空下でも行うことができる。
【0056】
第二のブロックポリマーを形成するための第二のモノマーの重合を開始するために、ビニル芳香族化合物のアニオン重合を開始することができる第二の開始剤を使用することが望ましい。第二の開始剤は任意である、すなわち、ブロックコポリマーの第一及び第二のブロックの両方を重合するために、第一の開始剤を使用することができる。適切な開始剤の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム又はフランシウムなどのアルカリ金属の有機アルカリ金属化合物である。一実施形態において、有機アルカリ土類金属化合物は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム又はラジウムなどのアルカリ土類金属の有機金属化合物である。
【0057】
第二の開始剤の例はn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、ジフェニルメチルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、フルオレニルリチウム、トリフェニルメチルリチウム、α−リチウムエチルイソブチレート、オリゴスチリルリチウム、ポリスチリルリチウム、オリゴ−α−メチルスチリルリチウム、ポリ−α−メチルスチリルリチウム、オリゴブタジエニルリチウム、ポリブタジエニルリチウム、オリゴイソプレニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、及び他の一価有機化合物;ジフェニルメチルカリウム、トリフェニルメチルカリウム、ジフェニルメチルナトリウム、トリフェニルメチルナトリウム、フェニルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムクロリド、t−ブチルマグネシウムブロミド、t−ブチルマグネシウムクロリドなど、又は前述の第二の開始剤の少なくとも一つを含む組み合わせである。例示的な第二の開始剤は、1,1−ジフェニルヘキシルリチウムである。
【0058】
一実施形態において、第二の開始剤を、第一のモノマーのモル当たり、約0〜約2000モルの量で使用する。例示的な実施形態において、第二の開始剤を、第一のモノマーのモル当たり、約70〜約300モルの量で使用する。
【0059】
一実施形態において、コポリマーの第二のブロックが所望の分子量に達したときに、反応をクエンチすることが望ましい。クエンチは、プロトン性化合物を添加することによって行う。好ましい実施形態において、クエンチング剤は、脱気メタノールである。クエンチング剤は、開始剤のモル当たり、約25〜約1,000,000モルの量で反応器へ加える。例示的な実施形態において、第一の末端封止剤を、コポリマーのモル当たり、約500〜約20,000モルの量で使用する。
【0060】
一実施形態において、ブロックコポリマーを形成するための反応をさせる前に、様々な方法によって、それぞれのブロックコポリマーを精製することができる。それぞれのブロックコポリマーの精製は任意である。別の実施形態において、反応体、各ブロックポリマー及びブロックコポリマーを、反応の前及び後に精製することができる。精製は、洗浄、濾過、沈殿、デカンテーション、遠心分離、蒸留など、又は前述の精製方法の少なくとも一つを含む組み合わせを含み得る。
【0061】
1つの例示的な実施形態において、溶媒、開始剤及び末端封止剤を含む、全ての反応物を反応前に精製する。約99重量%純度以上、具体的には約99.5重量%純度以上、より具体的には約99.9重量%純度以上の量まで精製された、反応物、溶媒及び開始剤を使用することが、一般的には望ましい。別の例示的な実施形態において、ブロックコポリマーの逐次重合の後に、洗浄、濾過、沈殿、デカンテーション、遠心分離又は蒸留を含む方法により、ブロックコポリマーを精製へ供することができる。実質的に全ての金属不純物及び金属触媒不純物を除去するために、精製も行うことができる。ブロックコポリマーをアニールする場合、不純物の低減により、欠陥のオーダーが低減する。
【0062】
一実施形態において、ブロックコポリマーは、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、離型剤、熱安定剤、レベリング剤、粘度調整剤、フリーラジカルクエンチング剤、他のポリマー又は耐衝撃性改良剤などのコポリマーを含み得る。
【0063】
精製後のブロックコポリマーを溶媒中に溶解し、次に、そのブロックが基板の表面に対して垂直方向に膜を形成するように基板の表面上に配置することができる。一実施形態において、基板の表面は、基板の表面へブロックコポリマーを配置する前に、その上に配置された表面改質層を含むことができる。表面改質層は、ブロックコポリマー、基板表面上のホモポリマー及びフォームブラシ(form brush)のブレンドのランダムコポリマーとすることができる。他がブロックコポリマードメインの平行方向を誘導する一方、一部の領域が垂直になるように、基板をパターン形成することができる。一部の領域が選択的に相互作用する、又はブロックコポリマーのピン、ドメインがブロックコポリマー形態のオーダー及びレジストを誘導するように、基板をパターン形成することができる。基板はまた、ブロックコポリマーの1つ以上のドメインの整列及びレジストレーションを誘導する形状を有することができる。基板は配置された後の本発明のブロックコポリマーは、必要に応じて、アニーリングプロセスにおいて溶媒を除去し、ドメインを形成する両方のために、最大4時間、最大350°Cの温度まで加熱する。円筒形及び/又はラメラドメインのドメインの間隔(すなわち、周期性)を変化させるために、ブロックコポリマーのアニーリングを用いることができる。ドメインのサイズはまた、アニーリングにより変化させることができる。
【0064】
ブロックコポリマーのドメインは基板に垂直に形成し、第一のブロックは基板上の「ピニング」機能への第一のドメイン上に作成されたパターンに整列し、第二のブロックは、第一のドメインに隣接する整列された基板上に第二のドメインを形成する。パターニングされた基板が、疎パターンを形成し、従って、表面改質層領域が、第一及び第二のドメインの間隔よりも大きな間の間隔で離間される場合、追加の第一及び第二のドメインは、疎パターンの間の間隔を埋めるために表面改質層上に形成する。追加の第一のドメインは、表面改質層を誘導する事前に形成した垂直配向に垂直に位置合わせする代わりに、ピニング領域を位置合わせすることなく、追加の第二のドメインは、追加の第一のドメインに位置合わせする。
【0065】
ブロックコポリマーのドメインの一つ(コポリマーの第一ブロック又はコポリマーの第二のブロックのいずれかから形成される)を、次に、優先的にエッチング除去してもよい。表面改質層の下にある部分を露出させるために、第一又は第二のドメインを除去することによって、レリーフパターンを次に形成する。実施形態において、湿式エッチング法、展開、又は酸素プラズマなどのプラズマを用いた乾式エッチング法により、除去を行う。エレクトロニクス、半導体などの分野で使用することができる、他の表面を装飾する又は製造するために、除去された少なくとも1つのドメインを有するブロック共重合体を、次に、鋳型として使用する。
【0066】
本発明を、さらに、以下の非限定例により例示する。
【0067】
実施例
ブロックコポリマーを製造する方法を実証するために、本実施例を行った。変動する分子量及び狭い分子量分布を有する一連の対称的なポリ(シクロヘキシルエチレン)−ブロック−ポリ(メチルメタクリレート)(PCHE−b−PMMA)ジブロックコポリマーを、逐次アニオン重合を用いて調製した。ブロックコポリマーの製造において、ポリスチレンを最初に、ビニル芳香族モノマー(スチレン)から合成した。ヒドロキシル末端ポリスチレンを生成するために、ポリスチレンを、次に、エチレンオキシドでエンドキャップした。ヒドロキシル末端ポリスチレンを、次に、ポリ(シクロヘキシルエチレン)を形成するために水素化した。次に、原子移動ラジカル重合を用いて、ポリメチルメタクリレートと共重合することができるように、ポリ(シクロヘキシルエチレン)を次に、マクロ開始するように変換する。ポリ(シクロヘキシルエチレン)−ブロック−ポリメチルメタクリレートを形成するために、ポリ(シクロヘキシルエチレン)を次に、ポリメチルメタクリレートと鎖延長する。マクロ開始剤を除去し、ブロックコポリマーを形成するために、マクロ開始剤とのブロックコポリマーを次に精製する。
【0068】
試薬。スチレン(>99%安定化)、メチルメタクリレート(MMA)(>98.5%)、エチレンオキシド(EtO)(≧99.5%)、α−ブロモイソブチリルブロミド(BiBB)(98%)、無水メタノール、sec−ブチルリチウム(s−BuLi)(ヘキサン中1.4M)、ジブチルマグネシウム(DBMg)(ヘプタン中1M)、n−ブチルリチウム(n−BuLi)(ヘキサン中2.5M)、トリオクチルアルミニウム(TOA)(ヘキサン中25重量%)、アニソール(無水、99.7%)、トリエチルアミンン(≧99%)、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)(99%)、銅(I)塩化物(CuCl)、及び水素化カルシウム(CaH
2)粉末を、Sigma−Aldrichから購入した。ダウ水素化触媒(DHC)、ワイドポアシリカ上に担持された5%白金を、the Dow Chemical Company(Hucul,D.A.;Hahn,S.F.Adv Mater(Weinheim,Ger)2000,12,(23),1855−1858.)により供給した。重水素化クロロホルム(CDCl3)を、Cambridge Isotope Labsから購入した。テトラヒドロフラン(THF)及びシクロヘキサンを、自作の溶媒精製システムを通過させる。このシステムは、窒素ガスの正圧の下で作動する、活性アルミナのカラム及びモレキュラーシーブのカラムを含む。
【0069】
試薬精製。スチレン(CaH2次にDBMgへの曝露)、及びシクロヘキサン(溶媒システムから取り、その後にn−BuLiからの蒸留)のアニオン性精製のために使用される、試薬、温度、及び真空搬送技術は、以前に公開された手順(Hadjichristidis,N.;Iatrou,H.;Pispas,S.;Pitsikalis,M.J.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.2000,38,(18),3211−3234)に従う。PS鎖を末端官能化するために用いるエチレンオキシド(EtO)を、−78°CでCaH2含有するフラスコ中に凝縮した。フラスコを次に、0°Cへ温め、30分間(分)攪拌した。完全な凍結−ポンプ−融解サイクルの後、EtOを、清潔な乾燥ビュレットへ移し、0°Cで保存した。アニソール、MMA及びPMDETAを、使用前に塩基性アルミナのプラグへ通過させた。CuClを、氷酢酸から再結晶させ、エタノールで洗浄し、乾燥し、窒素雰囲気下で保存した。とくに断りのない限り、受け取った全ての試薬及び溶媒を使用した。
【0070】
特性評価。分散度(D)(すなわち、多分散度指数)を、HP1100シリーズの成分、移動相としてクロロホルム(35度で1mL/分の流速で)を用いた三つの連続したVarian PLゲルミックス−Cカラムを用いるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により決定し、溶離剤は、HP 1047A RI検出器を用いてモニターした。Polymer Laboratoriesから購入したポリスチレン標準を用いた10点較正曲線に基づいて、D値を決定した。重量平均分子量(Mw)を、1mL/分の流速で、移動相としてTHFを用いた個別のSEC機器を用いて、測定した。Wyatt Optilab EX RI検出器へ加えて、SECは、Wyatt Technology DAWN DSP多角度レーザー光散乱(MALLS)検出器を備える。サイズ排除を、三つの連続するPhenomenex Phenogel−5カラムを用いて行い、MW値を、文献で報告されたPS(0.185mL/g)ホモポリマーのdn/dc値から決定した。各ブロックの体積分率(f)を、8秒の緩和時間を用いた、Varian Inova 500MHz分光計のCDCl3における
1H−NMRにより測定したモルブロック分率から算出した。化学的シフトは、0.00ppmでのテトラメチルシランを基準とした。モル分率は、PCHE脂肪族プロトン対PMMAメトキシプロトンの比較の積分から得た。ガラス転移温度(tg)を、T−ゼロアルミニウムパンを用いたTA Instruments Discovery DSCの示差走査熱量測定(DSC)を用いて測定した。熱重量分析(TGA)を、窒素雰囲気下で、Perkin Elmer Diamond TGA/DTAで行った。
【0071】
実施例1.ヒドロキシル末端ポリスチレンPS−OH−1の合成
PSのアニオン性合成、続いて、第一級アルコール末端基を提供するためにEtOを用いて鎖をキャッピングするための手順は、以前に詳細に記載されている(Zalusky,A.S.;Olayo−Valles,R.;Wolf,J.H.;Hillmyer,M.A.J Am Chem Soc 2002,124,12761−12773;Wolf,J.H.;Hillmyer,M.A.Langmuir 2003,19,(16),6553−6560)。開始剤としてsec−BuLiを用いて、4〜5時間40°Cで、シクロヘキサン中でスチレン重合を行った。EtOを次に、ウルトラ−トール(Ultra−Torr)(Swagelok)チューブを備える反応器に接続されている外部的に冷却したビュレットから、少量を加温することによって投与した。これは、2〜3psiの容器圧力の増加をもたらした。EtOガスを、反応液により徐々に吸収し、末端官能化は、濃いオレンジ色のスチレニルアニオンの損失及び無職の溶液への反応の進行により、可視化することができた。完全な官能化を確実にするため、反応物をアルゴン及びEtO(5psi合計、〜3psiEtO)の両方の陽圧下で、一晩攪拌した。H2SO4を用いて僅かに酸性化したイソプロパノール(1〜2mL)を、次に、イソプロパノール中のポリマー沈殿の前に加えた。回収したポリマーを、THF中で再溶解し、メタノール中に沈殿させた後、一晩60°Cで真空オーブン中で個体を完全に乾燥させた。MALLA−SEC及び
1H−NMRにより得られた95%ヒドロキシル基官能化によって測定したMw=10.5kg/mol及びD=1.01を有していた。
【0072】
実施例2.ヒドロキシル末端ポリスチレンPS−OH−2の合成
実施例1からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=7.9kg/mol及びD=1.13並びに、
1H−NMRにより得られた>99%ヒドロキシル基官能化を有するPS−OH材料を付与するために変更した。
【0073】
実施例3.ヒドロキシル末端ポリスチレンPS−OH−3の合成
実施例1からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=4.0kg/mol及びD=1.04並びに、
1H−NMRにより得られた>99%ヒドロキシル基官能化を有するPS−OH材料を付与するために変更した。
【0074】
実施例4.ヒドロキシル末端ポリスチレンPS−OH−4の合成
実施例1からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=2.3kg/mol及びD=1.02並びに、
1H−NMRにより得られた>98%ヒドロキシル基官能化を有するPS−OH材料を付与するために変更した。実施例1〜4からのデータを、以下の表1に示す。
【表1】
a 25°CでTHF中のPSについて0.185mL/gの文献dn/dc値を用いた、MALLS−SECからの重量平均モル質量。
b 重合の後の末端基の添加の化学度から決定した数平均モル質量(s−ブチル=57g/モル、EtO=45g/モル)。
c
1H−NMRにより決定された重合の化学度。
d 118Å
3基準体積(V0)及び140度でのPS密度を用いた、格子理論内の補正重合度(ρ=0.97g/cm
3)。
e
1H−NMRにより得られたヒドロキシル基官能化のパーセンテージ。
f MALLS−SECから観察された分散度(D)。
g MALLS−SEC決定したMw及び
1H−NMR決定したMnを用いて系酸した分散度(Mw/Mn)。
h 10°C/分でDSCにより観察されたガラス遷移中天温度。
【0075】
実施例5.ポリ(シクロヘキシルエチレン)PCHE−OH−1の合成
PS−OH−1の水素化のために、0.7〜0.8gの触媒を、ジャケット温度制御及び機械的攪拌を備える200mLのParr反応器へ加えた。反応器を密封し、静的アルゴン圧を印加することにより、漏れを確認した。真空ポンプを取り付け、触媒を一時間100°Cで、真空下で保持した。反応器を次に冷却し、アルゴンを再充填した。別に、7〜8gのPS−OH−1(10:1ポリマー:触媒重量比)を、130mLの無水シクロヘキサン中に溶解した。溶液を、溶液供給容器(SDV)中に移し、反応器への結合前に、15分間アルゴンでパージした。結合した後、50psiのアルゴンをSDVへ適用し、反応器中へ内容物を移動するために使用した。減圧後、SDVを離脱し、攪拌を開始し、H2(〜300psi)を用いた部分加圧を適用した。容器を加熱して120°Cで安定化し、この時間の間、容器内の圧力は温度とともに上昇し、しかし、反応が始まると温度が高くなるに連れて減少し始めた。温度が120°Cで安定化した後、容器を完全に、500psiH2まで加圧した。容器内の圧力を、水素化が進むに連れて、定期的に補充した。水素化の大部分が完了した後、容器内で圧力は静的なままであった。溶液を、〜48時間120±5°Cで攪拌した。冷却後、減圧し、粗反応生成物を除去し、0.45μmHVHP膜を含むMillipore膜フラスコを介して濾過することによって触媒を除去した。回転蒸発によりシクロヘキサンを除去した後に、THF中に白色個体を溶解し、メタノール中に沈殿させ、回収し、真空下で一晩60°Cで乾燥した。単離したポリマーは、MALLS−SECにより測定したようにMw=11.7kg/mol及びD=1.09並びに、
1H−NMRにより得られた>99%水素化及び>96%ヒドロキシル基官能化を有していた。
【0076】
実施例6.ポリ(シクロヘキシルエチレン)PCHE−OH−2の合成
実施例5からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=6.9kg/mol及びD=1.19並びに、
1H−NMRにより得られた>99%水素化及び>98%ヒドロキシル基官能化を有するPCHE−OH材料を付与するために変更した。
【0077】
実施例7.ポリ(シクロヘキシルエチレン)PCHE−OH−3の合成
実施例5からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=4.2kg/mol及びD=1.01並びに、
1H−NMRにより得られた>99%水素化及び>97%ヒドロキシル基官能化を有するPCHE−OH材料を付与するために変更した。
【0078】
実施例8.ポリ(シクロヘキシルエチレン)PCHE−OH−4の合成
実施例5からの上記の手順を、MALLS−SECにより測定されるようにMw=2.3kg/mol及びD=1.02並びに、
1H−NMRにより得られた>99%水素化及び>95%ヒドロキシル基官能化を有するPCHE−OH材料を付与するために変更した。PCHE−OH1、PCHE−OH2、PCHE−OH3及びPCHE−OH4を、以下の表2に示す。
【表2】
a
1H−NMRにより観察された、残りのアリール及びオレフィン系水素から決定した、水素化されたポリマーの割合。
b PS−OH前駆体の100%水素化に基づく。
c 25°CでTHF中のSECからの分散度。
d 118Å
3基準体積(v0)及び140°CでのPCHEの密度(0.92g/cm
3)に基づき修正された重合度。
e 水素化後に保持される、ヒドロキシル官能基の割合。
f 10°C/分で、DSCにより観察されたガラス遷移の中点温度。
【0079】
実施例9.PCHE−BiBB−1の合成
酸捕捉剤として、α−ブロモイソブチリルブロミド(BiBB)及びトリエチルアミン(TEA)を用いた、PCHE−OH−1の官能化のための手順は、Leeら(Lee,J.Y.;Shiao,M.C.;Tzeng,F.Y.;Chang,C.H.;Tsai, C.K.;Tsai,J.C.;Lo,K.H.;Lin,S.C.;Ho,R.M.Macromolecules 2012,45,2720−2730)によって、公開されたものと同様の反応から誘導された。マクロ開始剤へヒドロキシル末端ポリ(シクロヘキシルエチレン)を変換するために、α−ブロモイソブチリルブロミド(BiBB)を使用する。TEA−HBr塩を、
1H−NMRにより目に見えなくなるまで、連続したTHF中の溶解及びMeOH中の沈殿により、PCHE−BiBB生成物から除去した。
1H NMR分光法は、定量的なBiBB官能化を明らかにした。
【0080】
実施例10.PCHE−BiBB−2の合成
実施例9からの上記の手順を、
1H−NMRによる定量的なBiBB官能化を用いてPCHE−OH−2をPCHE−BiBB材料へ変換するために使用した。
【0081】
実施例11.PCHE−BiBB−3の合成
実施例9からの上記の手順を、
1H−NMRによる定量的なBiBB官能化を用いてPCHE−OH−3をPCHE−BiBB材料へ変換するために使用した。
【0082】
実施例12.PCHE−BiBB−4の合成
実施例9からの上記の手順を、
1H−NMRによる定量的なBiBB官能化を用いてPCHE−OH−4をPCHE−BiBB材料へ変換するために使用した。
【0083】
実施例13.PCHE−PMMAの合成
PCHE−BiBBを用いるMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、トルエン中の既知の濃度のCuBr(0.08mmol)及びPMDETAリガンド(0.16mmol)を用いて作成した。この混合物を、綿密に凍結−ポンプ−融解(FPT)し、その後、乾燥アルゴンを再充填した。複合体へ緩やかな加熱及び攪拌を適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均一に溶解させた。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−1(0.08mmol)を溶解し、50mLまで総トルエン体積をもたらした。MMA(22mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填した。
【0084】
乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。21時間(h)後、反応物は43%のMMA変換率に達し、ポリマーを、大量のメタノール中へ沈殿させ、濾過し、減圧下で一定の質量へ乾燥させることによって、ポリマーを単離した。未反応のPMMA−BiBBとともに、GPC分析は、所望の生成物PCHE−PMMAを明らかにした。
【0085】
実施例14.PCHE−PMMA−1の精製
実施例13からのポリマーを、ヘキサンを用いて未反応のPCHE−BiBBマクロ開始剤のSoxhlet抽出の後、真空下で一定の質量へ乾燥させることによって精製した。GPC分析は、汚染物質−未反応PMMA−BiBB無しで、所望の生成物PCHE−PMMA−1を明らかにした。
【0086】
実施例15.PCHE−PMMA−2の精製
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、トルエン中の既知の濃度のCuCl(0.21mmol)及びPMDETAリガンド(0.42mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−1(0.14mmol)を特定の体積のトルエン中に溶解し、25mLまで総トルエン体積をもたらした。MMA(24mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。6時間後、反応物は49%のMMA変換率に達し、ポリマーを、大量のメタノール中へ沈殿させ、濾過し、減圧下で一定の質量へ乾燥させることによって、ポリマーを単離した。未反応のPMMA−BiBBをヘキサンを用いたSoxhlet抽出により除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。
【0087】
実施例16.PCHE−PMMA−3の合成
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、アニソール中の既知の濃度のCuCl(0.14mmol)及びPMDETAリガンド(0.28mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−2(0.14mmol)を特定の体積のアニソール中に溶解し、15mLまで総アニソール体積をもたらした。MMA(12mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。2.3時間後、反応物は54%のMMA変換率に達し、メタノール中へ沈殿させることによって、ポリマーを単離した。ヘキサンを用いたSoxhlet抽出により未反応のPMMA−BiBBを除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。10°C/分の加熱速度で、不活性窒素雰囲気下で行われたPCHE−PMMA−3のTGA分析は、開始分解温度、TD=366°C、及び350°Cまでの加熱で5%未満の重量損失を示す。
図2は、10°C/分の加熱速度で、不活性窒素雰囲気下で行った、ブロックコポリマーPCHE−PMMA−3についての分解グラフを示す。それは、開始分解温度、TD=366°C、及び350°Cまでの加熱で5%未満の重量損失を示す。
【0088】
実施例17.PCHE−PMMA−4の合成
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、アニソール中の15mol%CuCl(0.23mmol)の既知の濃度CuCl及びPMDETAリガンド(0.46mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−3(0.23mmol)を特定の体積のアニソール中に溶解し、15mLまで総アニソール体積をもたらした。MMA(23mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。1.7時間後、反応物は54%のMMA変換率に達し、メタノール中へ沈殿させることによって、ポリマーを単離した。ヘキサンを用いたSoxhlet抽出により未反応のPMMA−BiBBを除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。
【0089】
実施例18.PCHE−PMMA−5の合成
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、アニソール中の15mol%CuCl(0.27mmol)の既知の濃度CuCl及びPMDETAリガンド(0.54mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−3(0.27mmol)を特定の体積のアニソール中に溶解し、30mLまで総アニソール体積をもたらした。MMA(27mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。3時間(h)後、反応物は40%のMMA変換率に達し、メタノール中へ沈殿させることによって、ポリマーを単離した。ヘキサンを用いたSoxhlet抽出により未反応のPMMA−BiBBを除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。
【0090】
実施例19.PCHE−PMMA−6の合成
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、トルエン/アニソール混合物(50%体積/体積)中の既知の濃度のCuCl(0.41mmol)及びPMDETAリガンド(0.82mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−4(0.41mmol)を特定の体積のトルエン/アニソール中に溶解し、11mLまで総アニソール体積をもたらした。MMA(25mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。0.5時間後、反応物は59%のMMA変換率に達し、メタノール中へ沈殿させることによって、ポリマーを単離した。ヘキサンを用いたSoxhlet抽出により未反応のPMMA−BiBBを除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。
【0091】
実施例20.PCHE−PMMA−7の合成
PCHE−BiBBを用いたMMAの原子移動ラジカル重合(ATRP)を、PCHE−PMMAブロックコポリマーを合成するために使用した。マスター触媒溶液を、トルエン/アニソール混合物(50%体積/体積)中の既知の濃度のCuCl(0.39mmol)及びPMDETAリガンド(0.78mmol)を用いて作成した。混合物を綿密に凍結−ポンプ−解凍(FPT)し、その後乾燥アルゴンで再充填した。穏やかな加熱及び攪拌を複合物へ適用し、触媒をエメラルドグリーンの溶液へ均質に溶解した。サイドアーム及びテフロンストップコックを取り付けた75mLの圧力容器中、既知の質量のPCHE−BiBB−4(0.39mmol)を特定の体積のトルエン/アニソール中に溶解し、21mLまで総アニソール体積をもたらした。MMA(16mmol)を次に、マクロ開始剤溶液へ添加し、その後、三つのFRTサイクルが続き、乾燥アルゴンを用いて溶液を再充填する。乾燥アルゴン流の連続的な雰囲気下で、適切な量の触媒溶液を、体積的シリンジを用いて、反応溶液へ移す。圧力容器を、次に、FPT一最終時間、〜1PSIアルゴンを再充填、密封、及び攪拌しながら80°Cで油浴へ配置する。MMA変換検査を、迅速に反応溶液を0°Cへ冷却することによって既知の反応時間で行い、連続的なアルゴン雰囲気下で少量を取り除いた。反応物を、次に、再密封し、MMA伝播を再起動するために80°Cへ戻した。2.2時間後、反応物は52%のMMA変換率に達し、メタノール中へ沈殿させることによって、ポリマーを単離した。ヘキサンを用いたSoxhlet抽出により未反応のPMMA−BiBBを除去し、得られたPCHE−PMMAを真空下で一定の質量へ乾燥させることにより単離した。単離したポリマーの分析的な詳細を収集し、以下の表3に詳細を示す。
【表3】
a 25°CでTHF中のSECからのMn及び分散度。
b 140°Cのρ(PCHE)=0.92g/cm
3及びρ(PMMA)=1.13g/cm
3を用いて測定したPCHE体積分率。
c 118Å
3基準体積(v0)に基づいた統計的セグメントの数、N。
d ガラス転移温度中点値。
e 実施例21に記載の方法に従った温度に対する、G’弾性率の描写による動的機械分析を用いて測定した。
f D=2π/q*である場合の、原則的なラメラ散乱ピークq*の25°CSAXS分析により測定した。
【0092】
実施例21.秩序−無秩序転移温度及び温度依存フローリーハギンス相互作用パラメータの判定
動的機械分析を、いくつかのPCHE−PMMAブロックコポリマーの秩序−無秩序遷移温度(ODT)を測定するために行った。動的機械分光法(DMS)の実験を、25mmの平行平板、窒素パージした試料チャンバ、及び直接底板の下に配置した熱電対を備える、TA Instruments ARES レオメータを用いて行った。ODT値を、温度に対するG’弾性率の描写によって同定し、表3にまとめる。(a)実施例20、PCHE−PMMA−7、N=76、ω=1rad/秒、歪み=3%、速度=1°C/分、(b)実施例18、PCHE−PMMA−5、N=128、ω=100rad/秒、歪み=10%、速度=10°C/分、及び(c)実施例17、PCHE−PMMA−4、N=137、ω=100rad/秒、歪み=10%、速度=10°C/分。秩序−無秩序遷移は、それぞれ、204、325及び332°CでのG’の低下により観察される。自己矛盾のない平均場理論を用いて、Nがポリマーの重合度に等しい場合、ODTでの50/50ブロック分率についてのχ(N)の生成物は、10.5に等しい。上記の分析したBCPについて、χは、それぞれ、0.138、0.0820、及び0.0766と決定された。この値は、同じ条件でのPS−PMMAのものよりも5大きい因子である(Zhao,Y.;Sivaniah,E.;Hashimoto,T.Macromolecules 2008,41,9948−9951から、204°CでのχPS−PMMA=0.029)。これらのデータから、χ(N)=10.5を使用した逆TODT(K−1)の線形依存性は、TがK中である場合、以下の式に従って求めた。
【数2】
【0093】
図3は、(a)実施例20、PCHE−PMMA−7、N=76、ω=1rad/秒、歪み=1°C/分、速度=1°C/分(b)実施例18、PCHE−PMMA−5、N=128、ω=100rad/秒、歪み=10°C/分、速度=10°C/分、及び(c)実施例17、PCHE−PMMA−4、N=137、ω=100rad/秒、歪み=10°C/分、速度=10°C/分を含む、PCHE−PMMAブロックコポリマーについて加熱時の、弾性率G’(Pa)の動的機械分光法(DMS)プロットを示す。秩序−無秩序遷移は、それぞれ、204、325及び33°Cでの、G’の低下によって観察される。
図4は、χ(N)=10.5を用いた逆TODT(K−1)の関数としての、χの線形依存性を示す。y−エラーバーは、Nの標準±5%誤差を表し、一方、x−エラーバーは、予想されたDMS機器エラーの±3°Cを反映する。
【0094】
実施例22.PCHE−PMMAブロックコポリマーの形態学的特徴付け
PCHE−PMMAブロックコポリマーの個体状態の形態を、小角X線散乱(SAXS)を用いて特徴つけた。真空下で14時間以上、170°C〜200°Cの間で、PCHE−PMMA材料のプレス加工プラークをアニールし、その後、100°Cまでゆっくりと冷却した。セクター5−ID−Dビームラインにおけるアルゴンヌ国立研究所で、光量子ソース(APS)で、25°CにおけるSAXS分析を実施した。ビームラインはダウ・ノースウェスタン・デュポン共同アクセスチーム(DND-CAT)により保持されている。ソースは、0.73Åの波長のX線を生成する。散乱強度を、2048×2048の解像度のMar165mm直径CCD検出器により、モニターした。取得した1−SAXSパターンを
図5に示す。
図5は、真空下で14時間以上、170〜200°Cの間でアニールし、その後100°Cまでゆっくりと冷却したPCHE−PMMA試料についてのSAXS 1−Dパターンを示すグラフである。全ての試料は、理論的な散乱ピークq
*の予想された整数倍で、二次散乱ピーク(黒三角)を有する順序付けられた層状形態を示す。
【0095】
全ての試料は、理論的散乱ピークq
*の予想された整数倍で、二次散乱ピーク(黒三角)を有する順序付けられた層状形態を示す。ドメイン間隔Dは、理論的ラメラ散乱ピークq*の位置から決定され、D=2π/q*であり、表3にまとめる。PS−PMMAブロックコポリマーが、D<20nmの形態で形成することができない一方、これらのPCHE−PMMAブロックコポリマーは、D<11nmで順序付けられたナノ構造を形成することができる。実施例20は、TODT〜TgがD〜8nmの順序付けられた形態を予測する場合、D=10.4nm、110°Cまでの外挿を示す。DとNのスケーリングはまた、強力な分離限界、D〜N0.67で予想される関係に従う。
【0096】
実施例2
本実施例は、PCHE−ブロック−PMMAについての表面改質層の使用を実証する。以下の表1は、PCHE−ブロック−PMMAについての基板の表面に対して垂直である、ブロックの形成を容易にするために使用することができる、材料の表面エネルギー及び表面張力をまとめる。PCHE−ブロック−PMMAを、基板上に配置する。PCHE及びPMMAの表面自由エネルギーを、表1の第一列にまとめる。第三のポリマーは、PCHE及びPMMAの極性及び分散力を使用して、PCHE及び第三のポリマー並びに、PMMA及び第三のポリマーの間の表面張力を最初に計算することにより、それ自身及びPCHE、並びにそれ自身及びPMMAの間のバランスのとれた表面張力を有することが分かり、ここで、二つのポリマー(i及びj)の間の表面張力(γ)は、以下の式(I)に従って画定され、式(I)中、それぞれ、ρi、合計は、総表面エネルギーであり、ρd及びρpは、分散及び極性成分である。
【数3】
【0097】
第三のポリマー及びPCHE並びに、第三のポリマー及びPMMAの間のこれらの表面張力における差、|γx−γy|が0と等しい場合、材料は中性と考えることができる、即ち、0と等しくできない場合、最小限とすべきである。表面張力の差が0と等しくなるまで、第三のポリマーの所望の表面エネルギーは、その表面自由エネルギー値を調整することによって算出される。これは、表1中の「最適」値と呼ばれ、これらの表面エネルギーを有する任意の基板は、基板の表面に対して垂直なブロックの形成を容易にすることができる。
【0098】
同様に、ポリマーが式(1)及び既知の表面エネルギーを用いて、PCHE−ブロック−PMMAの各成分ポリマーと同様の表面張力を有することが分かった。以下の表4に記載されているものは、表面改質層を形成するためのいくつかの潜在的な材料である。第一のセットの数字において、表面張力の最小の差を提供する表面エネルギーの値|γx−γy|が計算され、従って、表面張力における最小の差を有する「最適な」第三のポリマーを表している。これに従い、最適な場合のものと一致する表面エネルギーを有する高分子材料が発見された。例えば、ポリ(n−ブチルアクリレート)(PnBA)及びPCHEの間の表面張力は、PnBA及びPMMAの間のものと非常に類似している。ポリ(テトラメチレンオキシド)(PTMO)はまた、PCHE及びPMMAと類似の表面張力を有する。従って、PnBA及びPTMOは、PCHE−ブロック−PMMAについての表面改質層として有効である。ブロックコポリマーの表面上に中性層を形成することにより、基板の表面に対して垂直なブロックの形成を促進する添加物コポリマー中に組み込まれた場合、これらの材料は効果的であり得る。有効な添加物コポリマーは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、これはρiを有し、合計=19.8mN/mである、又は、ポリ(ヘプタデカフルオロオクチルメタクリレート)(PHDFOMA)、これはρiを有し、合計=15.3mN/mである、に基づいたポリマーセグメントなどの、表面自由エネルギー還元部分を備えるPnBA及びPTMOのブロックコポリマーを含み、有用な添加物コポリマーは、PnBA−ブロック−PDMS、PnBA−ブロック−PHDFOMA、PTMO−ブロック−PDMS及びPTMO−ブロック−PHDFOMAを含む。
【表4】