(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574206
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】異なるバルブの化学的性質のための最適な冷却を伴うマイクロ波電力ランプ
(51)【国際特許分類】
H01J 7/24 20060101AFI20190902BHJP
H01J 65/04 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
H01J7/24
H01J65/04 B
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-565254(P2016-565254)
(86)(22)【出願日】2015年4月28日
(65)【公表番号】特表2017-518608(P2017-518608A)
(43)【公表日】2017年7月6日
(86)【国際出願番号】US2015027882
(87)【国際公開番号】WO2015168054
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2018年3月5日
(31)【優先権主張番号】61/986,473
(32)【優先日】2014年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ボルスク ジェームズ エム
(72)【発明者】
【氏名】コーリー ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】マッギー エドワード シー
(72)【発明者】
【氏名】スミス ジェームズ シー
【審査官】
鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2002/0047546(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3170758(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 7/24
H01J 65/04
H05B 41/36
H05H 1/24− 1/28
F21V 29/60−29/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV照射プロセス中に特定のタイプのUVバルブの冷却を最適化するシステムであって、
冷却装置と、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令を記憶している記憶装置と、
を備えており、
前記命令は、前記プロセッサによって実行される時、当該システムをして、
当該システムを動作させるための電力レベルのユーザの選択を受容させ、
当該UV照射プロセス中に用いられる前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示を受容させ、
UV源パラメータデータベースから、前記電力レベルのユーザの選択と前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示とに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータを読み出させ、
前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて前記冷却装置に少なくとも1つの制御信号を送らせ、
前記少なくとも1つの制御信号は、前記冷却装置に指令を与えて、前記UV照射プロセス中に、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記冷却装置は、前記制御信号を受容することに応じて、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って空気流を生成して、前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記冷却装置は、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて、前記UV照射プロセス中に前記特定のタイプのUVバルブを一定の温度に維持するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記一定の温度は、800℃乃至850℃を含む範囲から選択されている
ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータは、少なくとも1つの空気圧の値を含んでいる
ことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記冷却装置に結合された圧力センサ
を更に備え、
前記圧力センサから受容された測定された空気圧の値が前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータの空気圧の値から所定の閾値だけ変化している場合に、前記冷却装置は、前記生成された空気流を調整するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記最適化されたUV冷却パラメータは、履歴データ及び/または実験テストに基づいている
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
UV照射プロセス中に特定のタイプのUVバルブの冷却を最適化する方法であって、
当該UV照射プロセス中にUVバルブを動作させるための電力レベルのユーザの選択を受容する工程と、
当該UV照射プロセス中に用いられる前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示を受容する工程と、
UV源パラメータデータベースから、前記電力レベルの受容されたユーザの選択と前記特定のタイプのUVバルブの受容されたユーザの指示とに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータを読み出す工程と、
前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて冷却装置に少なくとも1つの制御信号を送る工程と、
を備え、
前記少なくとも1つの制御信号は、前記冷却装置に指令を与えて、前記UV照射プロセス中に、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
非一過性のコンピュータ可読媒体と、
前記非一過性のコンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードと、
を備えたコンピュータプログラム製品であって、
前記プログラムコードは、プロセッサによって実行される時、当該プロセッサをして、
UV照射プロセス中にUVバルブを動作させるための電力レベルのユーザの選択を受容する工程と、
当該UV照射プロセス中に用いられる特定のタイプのUVバルブのユーザの指示を受容させ、
UV源パラメータデータベースから、前記電力レベルのユーザの選択と前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示とに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータを読み出させ、
前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて冷却装置に少なくとも1つの制御信号を送らせる、
というように構成されており、
前記少なくとも1つの制御信号は、前記冷却装置に指令を与えて、前記UV照射プロセス中に、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている
ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波電力ランプに関しており、特には、紫外線照射プロセス中にそのようなランプにおいて用いられる紫外線(以下「UV」)バルブの冷却に関している。
【背景技術】
【0002】
従来のマイクロ波UV照射システムは、マグネトロンとUVバルブとの組合せを含んでいる。電力適用時、マグネトロンは高周波(以下「RF」)エネルギを生成して、UVバルブのガスを励起する。これが、UVバルブをしてUVエネルギを放出させる。放出されたUVエネルギは、様々な用途に適用され得る。例えば、UVエネルギは、その上の材料を硬化させるべく基材ないし製品に適用され得る。この態様で、例えばインキや接着剤のような材料が、UVバルブによってもたらされるUVエネルギの適用によって、様々な基材ないし製品上で硬化され得る。別の例として、UVエネルギは、その表面を改質するべく、基材ないし製品に差し向けられ得る。
【0003】
UVバルブの幾つかの異なるタイプが知られている。その各々は、選択された光の周波数でより多量のUVエネルギを生成するべく、様々な化学的性質を伴って設計されている。例えば、水銀と鉄を伴うUVバルブが、UVA波長範囲(320〜390nm)でより多量のUVエネルギを生産し、水銀とガリウムを伴うUVバルブが、UVV波長範囲(390〜460nm)でより多量のUVエネルギを生産する。更に、UVバルブが作動される電力レベルも、そこから放射されるUVエネルギの量及びスペクトル成分に影響する。一般に、もっとも好適なタイプのUVバルブとそれが作動されるべき電力レベルとは、用途に依存する。従って、それらの有用性を促進するために、幾つかのマイクロ波UV照射システム、例えばNordson Corporationによって開発されたCOOLWAVE2610、COOLWAVE2510及びCOOLWAVE2410は、幾つかの異なるタイプのUVバルブを様々な電力レベルで作動可能である。
【0004】
マイクロ波UV照射システムが、冷却装置を含むことも、よく知られている。当該冷却装置は、マグネトロンとUVバルブとの両方を冷却してそれらが受忍可能な動作温度を超えることを防止するために用いられる。従来の冷却システムは、固定された空気圧の値と圧力センサとを用いて、用いられるUVバルブのタイプ及び電力レベルに拘わらず、マグネトロン及びUVバルブに冷却空気流を提示する。換言すれば、冷却システムは、圧力センサの読み(値)と固定された空気圧との間の比較に基づいて空気流を調整するが、固定された空気圧は、様々なUVバルブのタイプ及び電力レベルの全てに亘って同一のままである。しかしながら、用いられるUVバルブのタイプや電力レベルに依存して、異なる程度の冷却が必要である。なぜなら、幾つかのUVバルブは、他より高い動作温度に達するからである。この理由のために、従来のシステムで空気流を提示するために用いられている固定の空気圧の値と圧力センサとは、問題を有している。特に、UVバルブの温度が低下する時、当該UVバルブから照射されるUVエネルギの量も低下する傾向がある。これは、特に、UV照射システムがフルパワー未満で動作されている時、そうである。加えて、UVバルブが過冷却される場合、放射されるUVエネルギのスペクトル成分は変わり得る。これは、スペクトルシフト(スペクトルシフティング)として知られている。従って、前述のように、様々なUVバルブのタイプ及び電力レベルの組合せが、異なる程度の冷却を要求するため、従来のシステムで実装されていたような固定の空気圧の値を達成することに基づく冷却は、幾つかのUVバルブを必要以上に冷却することに帰結し得る。これによって、照射されるUVエネルギの量の不要な低減またはスペクトルシフトを引き起こしてしまう。
【0005】
これらの理由のために、ブロワ冷却制御を改善して、様々な電力レベルで動作する様々なタイプのUVバルブによって放射されるUVエネルギの量を最適化し、また、スペクトルシフトを防ぐ、というシステム、方法及びコンピュータプログラム製品、を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一実施形態において、UV照射プロセス中に特定のタイプのUVバルブを冷却するためのシステムが提供される。当該システムは、冷却装置と、プロセッサと、前記プロセッサに結合された記憶装置と、を備えている。前記記憶装置は、命令を記憶しており、当該命令は、前記プロセッサによって実行される時、当該システムをして、当該システムを動作させるための電力レベルのユーザの選択と、当該UV照射プロセス中に用いられる前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示と、を受容させる。更に、当該命令は、当該システムをして、UV源パラメータデータベースから、前記電力レベルのユーザの選択と前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示とに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータを読み出させる。その後、当該命令は、当該システムをして、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて前記冷却装置に少なくとも1つの制御信号を送らせる。前記制御信号は、前記冷却装置に指令を与えて、前記UV照射プロセス中に、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている。
【0007】
ある実施形態では、前記UV照射冷却装置は、前記制御信号を受容することに応じて、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って空気流を生成して、前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成され得る。また、前記冷却装置は、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて、前記UV照射プロセス中に前記特定のタイプのUVバルブを一定の温度に維持するように構成され得る。好ましくは、前記一定の温度は、800℃乃至850℃を含む範囲から選択される。
【0008】
別の実施形態では、前記最適化されたUV冷却パラメータは、少なくとも1つの空気圧の値を含み得る。また、当該システムは、前記冷却装置に結合された圧力センサを更に備え得て、前記圧力センサから受容された測定された空気圧の値が前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータの前記少なくとも1つの空気圧の値から所定の閾値だけ変化している場合に、前記冷却装置は、前記生成された空気流を調整するように構成され得る。
【0009】
別の実施形態では、前記最適化されたUV冷却パラメータは、履歴データ及び/または実験テストに基づいている。
【0010】
本発明の別の実施形態において、UV照射プロセス中に特定のタイプのUVバルブの冷却を最適化するための方法が提供される。当該方法は、当該システムを動作させるための電力レベルのユーザの選択と、当該UV照射プロセス中に用いられる前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示と、を受容する工程を備える。更に、本方法は、UV源パラメータデータベースから、前記電力レベルのユーザの選択と前記特定のタイプのUVバルブのユーザの指示とに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータを読み出す工程を備える。その後、本方法は、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに基づいて前記冷却装置に少なくとも1つの制御信号を送る工程を備える。前記制御信号は、前記冷却装置に指令を与えて、前記UV照射プロセス中に、前記読み出された最適化されたUV冷却パラメータに従って前記特定のタイプのUVバルブを冷却するように構成されている。
【0011】
本発明の別の実施形態において、非一過性のコンピュータ可読媒体と、当該非一過性のコンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードと、を備えたコンピュータ製品が提供される。前記プログラムコードは、プロセッサによって実行される時、当該プロセッサをして、前述の方法の各工程を実施させるように構成されている。
【0012】
添付の図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成するものであるが、本発明の実施形態を図示しており、以下に与えられる本発明の説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に従うシステムの概略図である。
【0014】
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に従って実装されるコンピュータ装置またはシステムの概略図である。
【0015】
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に従って実装されるアプリケーションおよびデータベースの概略図である。
【0016】
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態で実装される例示的なインタフェースパネルの概略図である。
【0017】
【
図5】
図5は、従来のUVシステムと本発明の例示的な実施形態とについて、電力割合の関数としてUVバルブのUVエネルギ強度を図示するチャートである。
【0018】
【
図6】
図6は、様々なUVスペクトル領域での異なるUVバルブのタイプのUV強度を図示するチャートである。
【0019】
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態の特徴を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付の図面は、縮尺において必ずしも正確でなく、本発明の基本原理を説明する様々な特徴の幾らか簡略化された図を提供している。ここで説明されるような動作の連続の特定の設計上の特徴は、例えば、様々な図示要素の特定の寸法、方向、位置、形状を含むが、特定の意図される用途や使用環境によって、部分的に決定されるであろう。図示の実施形態の所定の特徴は、可視化と明瞭な理解とを促すために、他に対して拡大されたり歪められたりしている。特に、薄い特徴部については、例えば明瞭化や図示化のために、厚くされていることがあり得る。
【0021】
図面を参照すると、幾つかの図を通じて、同一の参照符号は、同一の部分を示している。
図1は、本発明の1つまたは複数の実施形態に合致する、動作環境ないしシステム10を図示する概略図である。
図1に示されるように、システム10は、1つまたは複数のマグネトロン104に結合されたコントローラ102を備えている。コントローラ102から少なくとも1つの制御信号を受容することに応じて、マグネトロンはRF場を生成するように構成されている。マグネトロン104によって生成される高いRF場は、UV源106によって受容されて、当該UV源106が複数の用途にとって好適なUVエネルギを生成する。ある例示の用途では、UVエネルギは、製品ないし基材116に差し向けられて、その上の材料を硬化させる。別の例示の用途では、UVエネルギは、製品ないし基材116に差し向けられて、その表面を改質させ得る。当業者は、UVエネルギがシステム10を介して実装される幾つかの他の好適なプロセスないし用途が存在することを、理解するであろう。
【0022】
好適な実施形態では、UV源106は、高いRF場によって励起される時に当該UVバルブ内で高温プラズマを生成する化学組成物を含むUVバルブである。プラズマが形成される時、UVバルブは、様々なスペクトル周波数での放射UVエネルギを生成する。動作中、バルブ温度は、最大効率(すなわち所望のスペクトル成分を伴う最大のUVエネルギ出力)では850℃程度にまで到達し得る。温度への依存性に加えて、放射UVエネルギの量とそのスペクトル成分とは、使用される特定のタイプのUVバルブにも依存する。更に、UVバルブが動作している電力レベルも、放射UVエネルギの量とそのスペクトル成分とに影響する。好適な実施形態では、UVバルブは水銀を含む。水銀に加えて、好適なUVバルブは、鉄、ガリウム、インジウム、及び/または、鉛、をも含み得る。前述のように、放射UVエネルギの量及びそのスペクトル成分は、部分的に、使用されるUVバルブの特定の化学組成物に依存する。結果的に、各UVバルブのタイプは、多かれ少なかれ、所与のUVプロセスにとって好適であり得る。
【0023】
コントローラ102は、電力セレクタ108に結合されている。電力セレクタ108は、システム10が動作する電力レベルをユーザが選択することを可能にする。これは、マグネトロン104によって生成されるRFエネルギの量とUV源106によって生成されるUVエネルギの量とに影響する。例えば、ユーザは、エネルギをセーブするために、及び/または、UV源106によって生成されるUVエネルギの量及びそのスペクトル成分に影響を与えるために、システム10を50%の出力で運転することを望む場合がある。このようにして、ユーザは、異なる用途や環境のために、システム10を更に適合し得る。
【0024】
コントローラ102は、また、UV源セレクタ110、データベースサーバ112及び冷却装置114に結合されている。冷却装置114は、マグネトロン104及びUV源106を冷却してそれらの各々が加熱することを防ぐために用いられる。一般に、様々なタイプのUV源106、特には様々なタイプのUVバルブは、当該UV源106が特定の温度に維持される時、特定のスペクトル成分を伴って最大のUVエネルギを放射する。UV源106が当該閾値以下に冷却される場合、放射UVエネルギの量は低減し得て、及び/または、スペクトルシフトが生じ得る。しかし、各タイプのUV源106は、冷却無しでは、用いられるUV源106のタイプ(例えばUVバルブのタイプ)と適用される電力レベルとに依存して異なる動作温度に到達し得る。従って、適用される電力レベルに依存して、様々なタイプのUV源106は、効率的な動作温度の閾値を超えて降温することなく一定の動作温度を維持するために必要とされる異なる冷却パラメータを有する。
【0025】
従って、UV源セレクタ110は、特定のUV照射プロセス中に用いられるUV源106のタイプをユーザが指示することを可能にする。使用されるUV源106のユーザによる指示を受容する時、そして、電力セレクタ108を介して指示されるユーザによる電力レベル選択を受容する時、コントローラ102は、データベースサーバ112にアクセスしてそこからデータを読み出すように構成されている。一般に、データベースサーバ112は、各特定のUV源106と電力レベルとの組合せ毎に、最適な冷却パラメータに関するデータを記憶している。かくして、コントローラ102は、ユーザが指示したUV源106とユーザが選択した電力レベルとの組合せに対応するデータを、データベースサーバ112から読み出す。読み出されたデータに基づいて、コントローラ102は、冷却装置114に少なくとも1つの制御信号を送るように構成されている。これによって、冷却装置114に指令を与えて、データベースサーバ112から読み出されたデータに従ってUV源106を冷却する。このようにして、放射UVエネルギの量とそのスペクトル成分とが、ユーザの入力の組合せにとって最適となる。
【0026】
図2を参照して、コントローラ102とデータベースサーバ112とは、1または2以上のコンピュータ装置またはシステム上、例えば例示的なコンピュータシステム20上に実装され得る。コンピュータシステム20は、少なくとも1つのハードウェアベースのマイクロプロセッサを含む少なくとも1つのプロセッサ122と、当該少なくとも1つのプロセッサ122に結合された記憶装置124と、を含み得る。プロセッサ122は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、中央処理装置、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルロジック装置、ステートマシン、ロジック回路、アナログ回路、デジタル回路、及び/または、記憶装置124に記憶された動作指令に基づいて信号(アナログまたはデジタル)を操作する任意の他の装置、から選択される、1つまたは2つ以上の装置を含み得る。記憶装置124は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、揮発性メモリ、非揮発性メモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、及び/または、情報を記憶できる任意の他の装置、を含むが、それらに限定はされない、単一の記憶装置または複数の記憶装置であり得る。また、記憶装置124は、コンピュータシステム20内のどこかに物理的に位置する記憶装置(例えば、マイクロプロセッサ内の任意のキャッシュメモリ)に加えて、仮想メモリとして用いられる任意のストレージキャパシティをも含むことが、考慮され得る。更に、記憶装置124は、コンピュータシステム20から物理的に離れて位置していてコンピュータシステム20によってアクセス可能な記憶装置を含むことが、考慮され得る。例えば、コンピュータシステム20に接続された他のコンピュータシステムの記憶装置、及び/または、1または2以上のマスストレージ装置である。それは、例えば、外部ハードディスク記憶、外部データベース、記憶領域ネットワーク装置、及び/または、当業者によって好適であると理解され得る任意の他のマスストレージ装置、であり得る。
【0027】
ユーザやオペレータとのインタフェースのために、コンピュータシステム20は、1または2以上のユーザ入力/出力装置を含むユーザインタフェース126を含み得る。例えば、コンピュータシステム20は、キーボード、マウスや他のポインティングディバイス、ディスプレイ、プリンタ、マイクロフォン、スピーカ、タッチスクリーン、様々なハードウェハ要素、例えばボタンやノブやスライダ、及び/または、当業者がユーザとの通信またはインタフェースに好適であると理解する任意の他の入力/出力装置、を含み得る。好適な実施形態では、電力セレクタ108及び/またはUV源セレクタ110の各々は、コントローラ102に接続され、1または2以上のこれら入力/出力装置を含んでいる。データは、コンピュータシステム20によって、他の装置やコンピュータやターミナルへ、及び/または、他の装置やコンピュータやターミナルから、通信ネットワークに接続された好適なネットワークインタフェース128を介して通信され得る。
【0028】
コンピュータシステム20は、典型的には、オペレーティングシステム130の制御下で動作して、様々なコンピュータソフトウェアアプリケーション、動作の連続、構成要素(コンポーネント)、プログラム、ファイル、オブジェクト、モジュールエンジン、アプリケーションのようなもの、例えばアプリケーション132、を実行するか頼りにする。特定の実施形態では、コンピュータシステム20は、制御アプリケーション302(
図3)を実行し得るか頼りにし得る。それは、以下により詳細に説明される。別の実施形態では、プロセッサ122が直接アプリケーション132を実行する。その場合、オペレーティングシステム130は省略され得る。
【0029】
ある実施形態では、アプリケーション132は、コンピュータシステム20の製造中に記憶装置124に記憶される。別の実施形態では、アプリケーション132は、1または2以上のダウンロード可能なアプリケーションとして実装され得る。例えば、Open Handset Alliance及びApple Computerからそれぞれ入手可能なAndroid及びiOSオペレーティングシステムによってサポートされたアプリケーションである。あるいは、特定のコンピュータ装置やシステムに適切なプログラムコードの他の形態である。他の実施形態では、アプリケーション132は、例えばネットワークアクセス可能な場所(例えば、モバイルアプリケーションストア、アクセス可能データベース、等)、コンピュータ可読記憶媒体、及び/または、他のそのような外部ソース、を含む外部ソースからダウンロードされ得る。
【0030】
コンピュータシステム20の記憶装置124は、一般に、1または2以上のデータベース140を記憶し得る。それは、例えば、1または2以上の最適化されたUV冷却パラメータ306(
図3)を記憶するUV源パラメータデータベース304を含む。それは、以下により詳細に説明される。
【0031】
1または2以上のデータベース140は、システム20によって利用されるデータを記憶して組織化する、データ及び支持データ構造を有し得る。特に、データベース140は、相関データベース、階層データベース、ネットワークデータベース、及び/または、それらの組合せ、を含むが、それらに限定はされない、任意のデータベース組織及び/または構造で配置され得る。コンピュータシステム20の処理ユニット上で指令として実行するコンピュータソフトウェアアプリケーションの形態のデータベース管理システムは、クエリー(検索要求)に応じて、データベース140内に記憶された情報ないしデータにアクセスするために利用され得る。クエリーは、オペレーティングシステム130及び/または他のアプリエーション132によって動的に決定され実行され得る。
【0032】
図3を参照して、本発明の実施形態に合致する例示的なアプリケーション132及びデータベース140が、説明される。始めに、制御アプリケーション302が、マグネトロン104及び冷却装置114に動作可能に接続されて、それらの両方の動作を案内するために少なくとも1つの制御信号を送ることが可能である。制御アプリケーション302は、また、UV源パラメータデータベース304に接続され、それは、1または2以上の最適化されたUV冷却パラメータ306を記憶するように構成されており、それは、以下により詳細に説明される。好適な実施形態では、UV源パラメータデータベース304は、データベースサーバ112上でホスト処理される(hosted)。
【0033】
好適な実施形態では、制御アプリケーション302は、コントローラ102によってホスト処理される。更に、制御アプリケーション302は、プロセッサ122によって実行される時、コントローラ102の前述の機能を実施するように構成されている。従って、制御アプリケーション302は、電力レベルのユーザによる選択を受容することを促し、ユーザの電力レベル選択に従ってマグネトロン104に指令を与えて高いRF場を生成し、それによってUV源106をしてUVエネルギを生成させる、というように構成され得る。更に、制御アプリケーション302は、使用される特定のUV源106のユーザによる指示を受容することを促し、ユーザのUV源指示と電力レベル選択とに基づいてUV源パラメータデータベース304から少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータ306を読み出し、読み出された最適化されたUV冷却パラメータ306に従って冷却装置114に指令を与えて動作させる、というように構成され得る。
【0034】
一実施形態では、制御アプリケーション302は、コンピュータシステム20のユーザインタフェース126のような、ユーザが情報をコントローラ102及び/または制御アプリケーション302に入力することを可能にするユーザインタフェース308を生成するように構成される。従って、ユーザインタフェース308が、使用されるUV源106のユーザによる指示、及び/または、動作させるべき電力レベルのユーザによる選択、を受容することを促し得る。典型的には、ユーザインタフェース308が、コントローラ102及び/または制御アプリケーション302に接続された入力/出力装置によって、例えば電力セレクタ108及び/またはUV源セレクタ110によって、アクセス可能である。しかしながら、幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース308は、ウェブベースのユーザインタフェースであり得て、ユーザは、インタネットウェブブラウザを用いてウェブベースのユーザインタフェースにアクセス可能である。他の実施形態では、ユーザインタフェース308は、専用のインタフェースであり得て、例えば、コンピュータ装置で実行されて制御アプリケーション302からインタフェースデータを読み出すように構成された特定目的のアプリケーションによって提供され得るインタフェースである。
【0035】
好適な実施形態では、UV源パラメータデータベース304は、データベースサーバ112上でホスト処理される。UV源パラメータデータベース304は、UV源のタイプ及び/または電力レベルによって組織化された、最適化されたUV冷却パラメータ306を含む。従って、ユーザに入力されたUV源106及び電力レベルの組合せに基づいて、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102は、UV源パラメータデータベース304から、少なくとも1つの対応する最適化されたUV冷却パラメータ306を読み出し得る。その後、読み出された最適化されたUV冷却パラメータ306に基づいて、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102は、冷却装置114に少なくとも1つの制御信号を送り得て、それによって、冷却装置114に指令を与えて動作させ、特定のUV源106及び電力レベルの組合せにとって最適なUVエネルギの量が特定のスペクトル成分を有して生成される。
【0036】
特には、前述のUVバルブのような様々なタイプのUV源106が、UV源106が所定の一定の温度に維持される時、特定のスペクトル成分を有する最適なUVエネルギを照射する。UV源106の温度がこの閾値より降温される場合、照射されるUVエネルギの量が低下し得て、スペクトルシフトが生じ得る。好適な実施形態では、この閾値温度は、800℃ないし850℃の包括範囲内にある。しかしながら、用いられるUV源106及び適用される電力レベルに依存して、様々なタイプのUV源106が異なる動作温度に到達可能であり、従って、各UV源106には、異なる冷却のニーズがある。
【0037】
従って、最適化されたUV冷却パラメータ306は、UV源パラメータデータベース304内でUV源106及び電力レベルによって組織化されているが、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102が、冷却装置114に送られる少なくとも1つの制御信号を介して、UV源106を使用中の当該特定のUV源106及び/または電力レベルの組合せにとっての効率的な動作温度に維持する、ということを可能にするように構成されている。好適な実施形態では、ランプヘッドが、マグネトロン104とUV源106との両方を含んでおり、冷却装置114は、内部ランプヘッドブロア及び/または外部ランプヘッドブロアを含んでいて、それらが、マグネトロン104及びUV源106を冷却するための冷却空気流を生成する。
【0038】
ここで、最適化されたUV冷却パラメータ306が、より詳細に説明される。幾つかの実施形態では、最適化されたUV冷却パラメータ306は、特定のUV源106と電力レベルの組合せのために冷却装置114によって生成される空気流によって維持されるべき空気圧の量を示すデータを含んでいる。例えば、鉄と水銀とを有するUVバルブがフルパワーで動作している時、対応する最適化されたUV冷却パラメータ306は、特定のスペクトル成分を伴って最適な照射UVエネルギを達成するために、7inWC(水柱インチ)の圧力に関連する空気流を冷却装置114が維持する、ということを示し得る。逆に、鉄と水銀とを有する同一のUVバルブが50%の出力(パワー)で動作している時、最適化されたUV冷却パラメータ306は、2inWC(水柱インチ)の圧力に関連する空気流を冷却装置114が維持する、ということを示し得る。このように、最適化されたUV冷却パラメータ306は、所与の電力レベルで動作するUV源106の冷却を案内し、当該UV源106は、当該UV源106の効率を最大化する一定の温度に維持される。幾つかの実施形態では、冷却装置114は、圧力センサに接続されており、当該圧力センサは、冷却装置114によって生成される空気流の現在の圧力を測定する。圧力の読みが、冷却装置114によって受容される。冷却装置114は、当該圧力の読みと最適化されたUV冷却パラメータ306によって示される空気圧との間の比較に基づいて、空気流を調整する。例えば、現在の圧力の読みが最適化されたUV冷却パラメータ306によって示される空気圧から所定の閾値だけ変化している場合、冷却装置114は、圧力の比較を当該閾値内に持ち込むべく、空気流を調整し得る。
【0039】
代替的に、あるいは、空気圧との組合せで、最適化されたUV冷却パラメータ306は、各UV源106及び/または電力レベルの組合せを冷却することに関する他の値を示すデータをも含み得る。例えば、最適化されたUV冷却パラメータ306は、冷却装置114を動作させるための、ブロア、モータ、及び/または、RPM速度(毎分回転数)に関するデータを含み得る。これらの実施形態などでは、圧力センサが、依然として、冷却装置114に接続され得る。しかし、圧力に基づいて空気流を調整することを促すために用いられる代わりに、圧力センサは、安全確認や圧力確認の装置としても利用され得る。
【0040】
当業者は、前述の例の他にも、効率的にUV源106を冷却するべく実装され得る、冷却装置114の動作に関する好適な最適化されたUV冷却パラメータ306の幾つかの種類が存在する、ということを理解するであろう。好適な実施形態では、最適化されたUV冷却パラメータ306は、様々な電力レベルでの様々なタイプのUV源106の先行するテスト結果から記録された履歴データや実験データに基づいている。
【0041】
例示的なコンピュータ装置は、前述の制御アプリケーション302及びUV源パラメータデータベース304をホスト処理することに言及されているが、これらの装置が、コンピュータシステム20に類似であって及び/またはそれらを実行できる任意の装置においてホスト処理され得る、ということが当業者に理解されるであろう。例えば、幾つかの実施形態において、制御アプリケーション302は、UV源パラメータデータベース304と同一のコンピュータ装置においてホスト処理される。アプリケーション132及びUV源パラメータデータベース304がコンピュータ装置において組織化され得る態様は典型的には無数にあるので、本発明はここで機能的に説明されるプログラムの特定の組織化や割当に限定されない、ということが理解されるべきである。
【0042】
図4は、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102に結合され得る例示的な制御パネル400を図示している。制御パネル400は、制御アプリケーション302によって生成され得る例示的なユーザインタフェース401を示している。それは、ディスプレイ要素402を介してユーザに示される。例示的なユーザインタフェース401は、ユーザによる現在のUV源の指示及び/または電力レベルの選択を表示するように構成されている。また、制御パネル400は、それぞれ、UV源106または電力レベルをスクロールアップ、スクロールダウン、またはセットするための要素404、406、408を示している。従って、幾つかの実施形態では、制御パネル400のディスプレイ要素402と要素404、406、408とが、電力セレクタ108及び/またはUV源セレクタ110の部分を形成し得る。例えば、
図4は、「BULB H」と名付けられたUV源106がユーザによって指示されている、ことを示している。
【0043】
図5は、様々な電力レベルで動作する水銀と鉄とを含むUVバルブのための、従来のUVシステムで用いられている固定の空気圧と、例示的な最適化されたUV冷却パラメータ306内で具現された最適な空気圧と、の間の比較を示すチャート500である。チャート500に示されるように、UVバルブが例えば70%で動作している時には、最適な空気圧3.32inWCが用いられる時、より多量のUVエネルギが照射される。逆に、全てのタイプのUV源106に亘って同一である7inWCの固定の空気圧が用いられる時、より少量のUVエネルギが照射される。従って、この例では、70%の動作電力レベルにおいて、水銀と鉄とを含むUVバルブにとって特有の最適な空気圧を用いることが、従来のシステムで用いられていた固定の空気圧を用いるよりも、効率的である。
【0044】
図6は、異なる化学的性質を有する様々なタイプのUV源106から照射されるUVエネルギのスペクトル出力と強度とを示すチャート600である。例えば、チャート600は、水銀ガスのみを含むUVバルブが、水銀と鉄との両方を有するUVバルブよりも、UVA範囲においてより少量のUVエネルギを生成する、ということを示している。
【0045】
図7は、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102によって実施され得る、本発明の実施形態に合致する工程の連続700を示している。始めに、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102が、例えば電力セレクタ108を介して、ユーザによる電力レベルの選択を受容する(工程702)。その後、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102は、例えばUV源セレクタ110を介して、用いられる特定のタイプのUV源106のユーザによる指示を受容する(工程704)。代替の実施形態では、これらのユーザ入力基準が受容される順序は、逆であったり、同時であったりする。ユーザによるUV源の指示と電力レベルの選択との両方が受容される時、制御アプリケーション302及び/またはコントローラ102は、UV源パラメータデータベース304から、ユーザ入力されたUV源106及び電力レベルの組合せに対応する少なくとも1つの最適化されたUV冷却パラメータ306を読み出すように構成されている(工程706)。続いて、制御アプリケーション302は、冷却装置114に少なくとも1つの制御信号を送り、それによって冷却装置114に指令を与えて、読み出された最適化されたUV冷却パラメータ306に従ってUV源106を冷却する(工程708)。
【0046】
ここで説明された本発明の実施形態のいずれかを具現するプログラムコードは、様々な異なる形態のプログラム製品として、個別的に、あるいは、集約的に供給(分配)され得る。特に、プログラムコードは、コンピュータ可読媒体を用いて供給(分配)され得る。それは、コンピュータ可読記憶媒体と通信媒体とを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、本来的に非一過性であるが、コンピュータ可読指令やデータ構造やプログラムモジュールや他のデータのような情報の記憶のための何らかの方法ないし技術で実装されている、揮発性のものと非揮発性のものとを含み得るし、取り外し可能な有形の媒体と取り外し不可能な有形の媒体とを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、更に、RAM,ROM,消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、他の固体状態の記憶技術、ポータブルなコンパクトディスク型のリードオンリーメモリ(CD−ROM)、他の光学的記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、他の磁気的記憶装置、あるいは、所望の情報を記憶するために用いられ得てコンピュータによって読まれ得る任意の他の媒体、を含み得る。通信媒体は、コンピュータ可読指令、データ構造、あるいは、他のプログラムモジュール、を具現し得る。例えば、限定ではないが、通信媒体は、有線ネットワークや直接有線接続のような有線媒体と、音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体のような無線媒体と、を含み得る。前記のいずれかの組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれ得る。
【0047】
ここで説明された方法は、ここで特定された機能/動作を実施するべく指令を実行するプロセッサを有する機械を生成するべく、任意のタイプのコンピュータのプロセッサに供給されるコンピュータプログラム指令によって実施され得る。これらのコンピュータプログラム指令は、非一過性のコンピュータ可読媒体内に記憶され得る。それは、特定の態様で機能するように、コンピュータを案内し得る。その目的のため、コンピュータプログラム指令は、コンピュータ上にロードされ得て、一連の動作工程の実施を引き起こし、それによって、実行された指令がここで特定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するというように、コンピュータ実施プロセスを生成する。
【0048】
また、ここで説明されたプログラムコードは、当該プログラムコードが本発明の特定の実施形態で実施されるというアプリケーションまたはソフトウェア要素に基づいて、特定され得る。もっとも、ここで用いられる任意の特定のプログラム体系は、単に便宜上用いられるもので、従って、本発明は、そのような体系によって特定及び/または暗示される具体的なアプリケーションにおいてのみ使用すると限定されない。ここで説明された様々な特徴、アプリケーションおよび装置は、単独でも、任意の組合せでも、用いられ得る。更に、コンピュータプログラムが、ルーチン、手順、方法、モジュール、オブジェクト等に組織化され得る態様の数は、典型的には無数であるし、プログラムの機能が、典型的なコンピュータシステム内にある様々なソフトウェア(例えば、オペレーティングシステム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレット等)の層間に、及び/または、1または2以上のハードウェアプラットフォームを横切って、割り当てられ得る様々な態様の数も無数であるので、本発明は、ここで説明されたプログラムの機能の特定の組織化及び割当に限定されない。
【0049】
本発明の実施形態は、様々な例についての記述によって説明され、当該実施形態は、かなり詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲の請求項の範囲を、そのような詳細に制限することや、何らかの態様で限定することは、本件出願人の意図ではない。付加的な利点及び修正は、当業者にとって容易に理解できる。本発明は、その広い観点では、図示され説明された特定の詳細や代表的な方法や図示例に限定されない。従って、本件出願人の全体の発明の概念の精神ないし範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの発展がなされ得る。