(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574211
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】電気機械式のアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H02K 5/10 20060101AFI20190902BHJP
H02K 5/22 20060101ALI20190902BHJP
H02K 11/215 20160101ALI20190902BHJP
【FI】
H02K5/10 Z
H02K5/22
H02K11/215
【請求項の数】18
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-574221(P2016-574221)
(86)(22)【出願日】2015年6月9日
(65)【公表番号】特表2017-520227(P2017-520227A)
(43)【公表日】2017年7月20日
(86)【国際出願番号】EP2015062798
(87)【国際公開番号】WO2016005126
(87)【国際公開日】20160114
【審査請求日】2018年2月22日
(31)【優先権主張番号】102014213324.6
(32)【優先日】2014年7月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】プファイファー・ダーニエール
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン・マルティン
【審査官】
小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−078825(JP,A)
【文献】
特開2011−229228(JP,A)
【文献】
特開2011−200022(JP,A)
【文献】
特開2009−131127(JP,A)
【文献】
特開2008−187876(JP,A)
【文献】
特開2002−369442(JP,A)
【文献】
特開2006−129692(JP,A)
【文献】
特開2004−147490(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0254388(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0229005(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第01820675(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/10
H02K 5/22
H02K 11/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータシャフト(5)及びモータケーシング(2)を有する電気モータと、前記モータケーシング(2)内で支持された、前記ロータシャフト(5)の枢支のための軸受ブラケット(6)と、前記モータケーシング(2)及び前記軸受ブラケット(6)に対して端面側に配置され、スタビライザ半部(4)に結合されたカバー(3)とを含む電気機械式のアクチュエータにおいて、
電気的な構成要素及び/又は電子的な構成要素のための構成要素支持部(8)が前記軸受ブラケット(6)上に配置及び固定されていることを特徴とする電気機械式のアクチュエータ。
【請求項2】
第1の構成要素が、前記構成要素支持部上に前記電気モータのための電力コネクタ(15)として形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項3】
第2の構成要素が、前記構成要素支持部上に信号コネクタ(27)として形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項4】
第3の構成要素が、前記構成要素支持部上に、発信要素及び受信要素(19,20)を含むセンサユニットとして形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項5】
第4の構成要素が、前記構成要素支持部上に回路基板(17)として形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項6】
前記構成要素支持部(8)が、前記ロータシャフト(5)の軸線(a)に対して同心に配置された第1の心合わせ面(A)を備えており、該心合わせ面が、前記軸受ブラケット(6)の別の芯合わせ面と接合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項7】
前記構成要素支持部(8)が偏心して配置された第2の心合わせ面(B)を備えていること、前記軸受ブラケット(6)に複数のモータ接点又は電力接点(9)が配置されていること、並びに前記構成要素支持部(8)が、前記第2の心合わせ面(B)と、前記モータ接点及び/又は前記電力接点(9)とを介して周方向に固定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項8】
前記構成要素支持部(8)が、前記電力コネクタ(15)の収容のための第1のコネクタカラー(11)を備えていることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項9】
前記構成要素支持部(8)が、前記信号コネクタ(27)を収容するための第2のコネクタカラー(24)を備えていることを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項10】
前記電力コネクタ(15)と前記モータ接点及び/又は電力接点(9)の間の電気的な接続のための複数の積層接点(12)が前記第1のコネクタカラー(11)内に配置されていることを特徴とする請求項8又は9記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項11】
前記積層接点(12)が、合成樹脂要素(21)を介して前記軸受ブラケット(6)に対して支持されていることを特徴とする請求項10記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項12】
前記カバー(3)が、前記第1のコネクタカラー(11)及び前記電力コネクタ(15)を収容するための第1の貫通部(14)を備えていることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項13】
前記カバー(3)が、前記第2のコネクタカラー(24)及び前記信号コネクタ(27)を収容するための第2の貫通部(25)を備えていることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項14】
前記発信要素(19)が、前記ロータシャフト(5)に結合され、かつ、前記心合わせ面(A)の径方向内部に配置されていることを特徴とする請求項4〜13のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項15】
前記受信要素(20)が、前記発信要素(19)に対して同軸に、かつ、前記回路基板(17)上に配置及び固定されていることを特徴とする請求項14記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項16】
前記構成要素支持部(8)が前記軸受ブラケット(6)に螺着されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項17】
前記構成要素支持部(8)が、前記モータ接点及び/又は前記電力接点(9)と前記回路基板(17)の間に配置された溶接保護シールド(18)を備えていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【請求項18】
前記回路基板(17)が熱間かしめによって前記構成要素支持部(8)に結合されていることを特徴とする請求項5〜17のいずれか1項に記載の電気機械式のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータシャフト及びモータケーシングを有する電気モータと、モータケーシング内で支持された、ロータシャフトの枢支のための軸受ブラケット(軸受シールド)と、モータケーシング及び軸受ブラケットに対して端面側に配置され、スタビライザ半部に結合されたカバーとを含む電気機械式のアクチュエータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人の特許文献1により、スタビライザ構造のための、旋回モータとも呼ばれる電気機械式のアクチュエータが知られている。旋回モータは、電気モータと、大きく下方に配置された遊星ギヤ装置とを含んでおり、これら電気モータ及び遊星ギヤ装置は、共通のケーシングであるモータケーシング内に収容されている。第1のスタビライザ半部が、チューリップ部を介して、溶接によって端面側でモータケーシングに結合されている一方、第2のスタビライザ半部は、遊星ギヤ装置の被駆動部に結合されている。電気モータの起動により、すなわちロータシャフトの回転により、両スタビライザ半部は、互いに対して回転し、これにより原動機付き車両のためのロール安定化が達成される。
【0003】
出願番号102013215859.9の本出願人の先願には、原動機付き車両用のアクティブなロールスタビライザの電気機械式のアクチュエータが開示されており、特に電気モータ及びセンサユニットのための電力伝達及び信号伝達のためのケーブルハーネスの接続が図示及び記載されている。このとき、ケーブルハーネスは、端面側でカバーに固定された第1のコネクタを介して電気モータに接続されるとともに、固定された第2のコネクタを介して車両側のオンボード電源に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1820675号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、冒頭に挙げた種類の電気機械式のアクチュエータを更に改善することであり、特に原動機付き車両の動作のために有効な要求、例えば耐塵埃性及び耐水性が満たされるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題は、請求項1の特徴によって解決される。有利な形態は、従属請求項から得られる。
【0007】
本発明によれば、電気的な構成要素及び/又は電子的な構成要素のための構成要素支持部が軸受ブラケット上に配置及び固定されている。閉鎖され、外方に対して密閉された、軸受ブラケットとカバーの間の空間に位置する構成要素支持部は、電気モータの動作及び制御に必要な、特にロール安定化に必要な様々な構成要素の収容、固定、設置及び心合わせに役立つものである。構成要素支持部を用いることで、特に個々の構成要素の取付及び接続における利点、すなわちブラインドアセンブリへ至る単純化され、迅速かつ確実な取付が得られる。さらに、一方で個々の構成要素の正確な位置決めの利点と、他方で電気機械式のアクチュエータに関する利点とが得られる。
【0008】
好ましい1つの実施形態によれば、第1の構成要素が、構成要素支持部上に電気モータのための電力コネクタとして形成されており、この電力コネクタを介して電気モータに電力が供給される。構成要素支持部によって、コネクタが単純に取付可能であるとともに、コネクタ接点を介して確実かつ問題のない電気モータへの電流供給がなされる。
【0009】
別の好ましい実施形態によれば、第2の構成要素が構成要素支持部上に信号コネクタとして形成されており、この信号コネクタを介して、信号、特に角度位置が電気モータの制御部へ伝達される。
【0010】
別の好ましい実施形態によれば、第3の構成要素がセンサユニットとして形成されており、このセンサユニットは、発信要素及び受信要素を含んでいる。センサユニットを介して、ロータシャフトの角度位置が制御され、すなわち、両スタビライザ半部間の相対的な回転角が制御される。
【0011】
別の好ましい実施形態によれば、第4の構成要素が回路基板として形成されており、この回路基板は、電子部品及び導電トラックのための支持部として、すなわち部品の電気的な接続部としての役割を果たす。回路基板は、本質的に電子制御ユニットの機能を有している。
【0012】
別の好ましい実施形態によれば、構成要素支持部は、ロータシャフトの軸線に対して同心に配置された第1の心合わせ面を備えており、該心合わせ面が、軸受ブラケットに配置された別の芯合わせ面と係合している。この第1の心合わせによって、構成要素支持部は、ロータシャフトの回転軸線に関して心合わせされている。
【0013】
別の好ましい実施形態によれば、構成要素支持部が偏心して配置された、すなわち軸をずらして配置された第2の心合わせ面を備えており、この第2の心合わせ面は、軸をずらして配置されたモータ接点(モータ接続接点)に係合しているとともに、これにより周方向で、すなわち回転に対して保護されている。第1及び第2の心合わせによって、構成要素支持部は、十分に軸受ブラケットに対して位置決めされている。
【0014】
別の好ましい実施形態によれば、構成要素支持部が電力コネクタの収容のための第1のコネクタカラーを備えており、この第1のコネクタカラーは、電力コネクタあるいは電力コネクタのコネクタ接点の収容に役立つものである。したがって、コネクタカラーは、コネクタ(雄型接点)に対するソケット(雌型接点)である。
【0015】
別の好ましい実施形態によれば、構成要素支持部は、信号コネクタを収容するのに役立つ第2のコネクタカラーを備えている。第1及び第2のコネクタカラーは、好ましくは周方向に約90°ずらして構成要素支持部上に配置されている。
【0016】
別の好ましい実施形態によれば、電力コネクタと、電力接点とも呼ばれるモータ接点との間の電気的な接続のための複数の積層接点が第1のコネクタカラー内に配置されている。積層接点は、上述のように、導電的に、好ましくは溶接又はろう付けによってモータ接点と接続された雌型接点を形成している。
【0017】
別の好ましい実施形態によれば、積層接点が、合成樹脂要素を介して軸受ブラケットに対して支持されている。これにより、電力コネクタのはめ込み時に生じるはめ込み力が直接軸受ブラケットへ導かれ、したがって、積層接点に対して軸をずらして配置されているモータ接点ははめ込み力によって負荷を受けない。
【0018】
別の好ましい実施形態によれば、カバーが、第1のコネクタカラー及び電力コネクタを収容するための第1の貫通部(貫孔部)を備えている。貫通部は、それぞれ第1のコネクタカラー及び電力コネクタに適合された、すなわち段付けされた異なる断面を備えている。
【0019】
別の好ましい実施形態によれば、カバーが、端面側で、第1の貫通部に対して周方向にずらされた、第2のコネクタカラー及び信号コネクタを収容するための第2の貫通部を備えている。外側から貫通部へ導入される両コネクタである電力コネクタ及び信号コネクタはカバーに対してシールされているため、外部から構成要素支持部の範囲へ汚れ、湿気又は水分が侵入せず、電子部品が損傷されることがない。したがって、アクチュエータは、水につかるものであり、すなわち原動機付き車両についての水限界に達する際に水の侵入が阻止される。
【0020】
別の好ましい実施形態によれば、発信要素が、ロータシャフト、特にその端面側に結合され、かつ、構成要素支持部の心合わせ面の径方向内部に配置されている。したがって、発信要素は、構成要素支持部によって十分に耐腐食性を有し、特にモータ空間に対して塵埃及びオイルに対してシールされており、選択的に追加のシールを設けることも可能である。
【0021】
別の好ましい実施形態によれば、受信要素が、発信要素すなわち回転軸に対して同軸に、かつ、回路基板上に配置及び固定されている。このとき、所定の空隙が発信要素と受信要素の間で軸方向に設定されることができる。
【0022】
別の好ましい実施形態によれば、構成要素支持部が軸受ブラケットに螺着されている。これにより、構成要素支持部は、これに固定された電気構成要素及び電子構成要素に確実な保持及び正確な位置決めを提供する。
【0023】
別の好ましい実施形態によれば、電力接点と回路基板の間で、軸方向に突出した溶接保護シールドが構成要素支持部に配置されている。これにより、電力接点と積層接点の間の溶着式の接続の形成時、特に溶接時の火の粉が防止される。したがって、回路基板及びその上に配置された電子部品及び導電トラックは、取付時に保護される。
【0024】
別の好ましい実施形態によれば、回路基板が熱間かしめによって構成要素支持部に結合されている。後者は、合成樹脂若しくは金属から成る射出成形部品として、又は複合部材として製造されることができる。それ自体公知の熱間かしめの方法では、合成樹脂材料が熱の印加によって溶融し、変形し、係合式にカウンタ部材、ここでは回路基板に結合される。有利には、このとき、追加の固定要素、例えばネジは不要である。
【0025】
本発明の実施例が図面に図示されているとともに以下に詳細に説明され、明細書及び/又は図面から別の特徴及び/又は利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】構成要素支持部及び電力コネクタを有するアクチュエータの軸方向断面図である。
【
図2】心合わせ面を有する、
図1による軸方向断面図である。
【
図3】コネクタカラーを有する構成要素支持部の平面図である。
【
図4】構成要素支持部及びカバーを有するアクチュエータの分解図である。
【
図5】信号コネクタを有する別の軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1には、原動機付き車両用のアクティブなロール安定化の旋回モータとして形成された電気機械式のアクチュエータ1の端面側が示されている。アクチュエータ1はモータケーシング2を備えており、このモータケーシングは、前側において、好ましくは第1のスタビライザ半部4と溶着式に結合されたカバー3によって閉鎖されている。アクティブなロール安定化の動作においてトルクがモータケーシング2からスタビライザ半部4へ伝達されるため、モータケーシング2は、好ましくは溶着式に端面側でカバー3に結合されている。冒頭に挙げた従来技術から知られているように、アクチュエータ1は、電気モータに加えて第2のスタビライザ半部(不図示)が固定された駆動部を有する遊星ギヤ装置を含んでいる。ここでは、電気モータのうちロータシャフト又はモータシャフト5のみが図示されており、このロータシャフト又はモータシャフトのシャフトジャーナルが軸受ブラケット6において支持されている。モータケーシング2及びスタビライザ半部4は、ロータシャフト5の回転軸線aに関して同軸に配置されている。カバー3及び軸受ブラケット6は、電子機器空間7とも呼ばれる中空空間7を画成する
ものであり、この中空空間内には、多様な電気構成要素及び電子構成要素のための構成要素支持部8が配置されている。中空空間7は、一方では外部に対して(大気に向けて)シールされており、パイプとして形成されたスタビライザ4は、外部に対して閉鎖されており、このことがシール壁4aによって破線で示唆されている。他方で、中空空間7はモータ空間(符号なし)に対して十分にシールされている。電気モータは、モータ接点又は電力接点9を備えており、このモータ接点又は電力接点は、軸平行に軸受ブラケット6を貫通して延びているとともに、軸受ブラケット6における絶縁体10によって保持及びシールされている。構成要素支持部8は第1のコネクタカラー11を備えており、この第1のコネクタカラー内には、積層接点12(雌型接点)が収容されている。積層接点12は、導電体13を介して導電的に、好ましくは溶接、ろう付けのような溶着式の結合によってモータ接点又は電力接点9に結合されている。カバー3は第1の貫通部14を備えており、この貫通部には電力コネクタ15がはめ込まれている。電力コネクタ15は電力接点15a(雄型接点)を備えており、この電力接点は、積層接点12にはめ込まれているとともに、したがってモータ接点9への導電的な差込コネクタを形成している。電力コネクタ15は、シール要素、好ましくはプレスリブ16によってカバー3に対してシール及び固定されている。構成要素支持部8には回路基板17が配置されており、この回路基板の基板平面は、回転軸線aに対して垂直に配向されている。回路基板17は、電子部品及び導電トラックを収容するためのものであり、好ましくは熱間かしめ、すなわち追加の固定要素なしに構成要素支持部8に結合されている。構成要素支持部8は、軸平行に突出しつつモータ接点
9と回路基板17の間に配置された溶接保護シールド18を備えており、この溶接保護シールドは、モータ接点の溶接時に導電体13と共に起こり得る火の粉及びあり得る回路基板17の損傷を防止するものである。電気モータのロータシャフト5は、ロータシャフト5と相対回転不能に結合され、したがって構成要素支持部8の円筒状の凹部の内部で回転する発信マグネット19として形成された発信要素19を端面側に備えている。回路基板17には、受信要素20が固定されているとともに発信要素19あるいは回転軸線aに対して同軸に配向されている。発信要素19は受信要素20と関連して両スタビライザ半部間の回転角の制御及び検出のためのセンサユニットを形成している。積層接点12と軸受ブラケット6の間には合成樹脂要素21が配置されており、この合成樹脂要素21は、積層接点12に作用する(電力コネクタ15の差し込み時の)差込み力を軸受ブラケット6に直接伝達するものである。これにより、軸平行にずらして配置されたモータ接点9
への負荷が軽減される。
【0028】
図2には
図1のような軸方向部分が示されており、
図2には個々の差込み組合せが大文字A〜Dで示されている。構成要素支持部8は、軸受ブラケット6に対して、Aで示された面を介して心合わせされている。このために、構成要素支持部8が中空円筒状の外面を有する中空円筒状の突出部8a(心合わせ突出部8a)を備え、軸受ブラケットが、心合わせ突出部8aがはめ込まれた円筒状の凹部6aを備えている。必要に応じて、ここで更に適切なシールを配置することができ、その結果、電子機器空間7がモータ空間に対して完全にシールされている。また、構成要素支持部8は、Bで示された箇所において、周方向において軸受ブラケット6に対して固定されており、これにより、回転心合わせが達成される。構成要素支持部8はこの箇所において貫通部8bを備えており、絶縁体10がこの貫通部内へ突出している。それゆえ、構成要素支持部8は、モータ接点9へ整向されている。この整向は、回路基板17に固定されたレシーバ要素又は受信要素20について、そのゼロ位置に関して同様である。Cで示された箇所では、カバー3が、周方向において、構成要素支持部8の第1のコネクタカラー11によって周方向で心合わせされており、第1のコネクタカラー11の外周部にはシール要素が、好ましくはプレスリブとして形成されているとともに、貫通部14に対するシールのために設けられている。軸受ブラケット6に対するカバー3の心合わせは、軸受ブラケット6の外径とカバー3の穴直径の間の嵌合によって行われる。
【0029】
図3には、カバー3を取り外した場合の、軸受ブラケット6、回路基板17及び構成要素支持部8の平面図が示されている。第1のコネクタカラー11は、図示のように、だ円形の断面を備えており、この断面は、電力コネクタ15(
図1)の断面に対応している。図面では、コネクタカラー11の下方に互いに隣接して配置された3つのモータ接点9を認識することができる。図面において、左方のモータ接点の近傍にはいわゆるアースネジ22が配置されており、このアースネジは、軸受ブラケット6と、したがってモータケーシング2とに導電的に結合されている。アースネジ22は、電力ケーブル(不図示)のシールドをアースにおいて設定するという役割を有している。すなわち、アースネジ22によってアースへのシールド接続がなされる。構成要素支持部8は、3つの固定ネジ23を介して軸受ブラケット6に螺着されており、したがって固結されている。構成要素支持部8には紙面及び軸受ブラケット6の面に対して平行に回路基板17が配置されており、この回路基板は、上述のように、好ましくは熱間かしめによって構成要素支持部8に結合されている。第2のコネクタカラー24が構成要素支持部8の統合された構成部材として周方向に約90°ずらして配置されており、断面においてほぼ長方形に形成されたコネクタカラー24は、
図5に図示されているように、ここでは不図示の第2のコネクタ、すなわちいわゆる信号コネクタ又はセンサコネクタを収容するためのものである。
【0030】
図4には、軸受ブラケット6を有するモータケーシング2、構成要素支持部8及びカバー3の分解図が示されており、カバーは、第1の貫通部14に加えて信号コネクタ及び第2のコネクタカラー24のための第2の貫通部25を備えている。Oリングとして形成されたシール要素26は、第2の貫通部25、すなわちカバー3に対する第2のコネクタカラー24のシールに役立つものである。固定ネジ23は、構成要素支持部8、すなわち対応するネジドーム(符号なし)を貫通して差し込まれ、軸受ブラケット6によって螺着される。
【0031】
図5には、
図1における紙面に対して90°回転され、第2のコネクタ、つまり構成要素支持部8の第2のコネクタカラー24に差し込まれた信号コネクタ27を示す軸方向断面が示されている。信号コネクタ27の接点(符号なし)は、導電体28,29(リードフレーム)を介して回路基板17に結合されている。信号コネクタ27は、第2のコネクタカラー24に配置された端面側の範囲を備えており、この範囲は、シール手段、好ましくはプレスリブ30を介して第2のコネクタカラー24の内周部に対してシールされている。第2のコネクタカラー24は、カバー3の第2の貫通部25(
図4も参照)を貫通し、Oリング26(
図4も参照)を介して貫通部25に対してシールされている。したがって、湿気又は水分が電子機器空間7内に侵入することがない。スタビライザ半部4(
図1参照)は、ここでは省略されている。カバー3の外面及び端面では、ほぼ周方向に延びるケーブル導入部、つまり電力コネクタ15への電力ケーブル31及び信号コネクタ27への信号ケーブル32を認識することができる。ケーブルガイドは、冒頭に挙げた本出願人の先願の対象である。
【符号の説明】
【0032】
1 アクチュエータ
2 モータケーシング
3 カバー
4 スタビライザ半部
4a シール壁
5 ロータシャフト
6 軸受ブラケット
6a 凹部
7 中空空間
8 構成要素支持部
8a 心合わせ突出部
8b 貫通部
9 モータ接点(電力接点)
10 絶縁体
11 第1のコネクタカラー
12 積層接点
13 導電体
14 第1の貫通部(カバー)
15 電力コネクタ
15a 電力接点
16 シール要素
17 回路基板
18 溶接保護シールド
19 発信要素
20 受信要素
21 合成樹脂要素
22 アースネジ
23 固定ネジ
24 第2のコネクタカラー
25 第2の貫通部(カバー)
26 Oリング
27 信号コネクタ
28 導電体
29 導電体
30 プレスリブ
31 電力ケーブル
32 信号ケーブル
a 回転軸線
A 心合わせ構成要素支持部/軸受ブラケット
B 回転心合わせ構成要素支持部/軸受ブラケット
C 心合わせコネクタカラー/カバー
D 心合わせカバー/軸受ブラケット