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特許6574220物理ダウンリンク制御チャネルのリソースを判定する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574220
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】物理ダウンリンク制御チャネルのリソースを判定する方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20190902BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-107740(P2017-107740)
(22)【出願日】2017年5月31日
(62)【分割の表示】特願2015-533394(P2015-533394)の分割
【原出願日】2012年9月27日
(65)【公開番号】特開2017-147766(P2017-147766A)
(43)【公開日】2017年8月24日
【審査請求日】2017年6月29日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,シン ホーン
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,キ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジェン
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/045608(WO,A1)
【文献】 特表2014−532315(JP,A)
【文献】 Huawei, HiSilicon,Search space design for ePDCCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#70,3GPP,2012年 8月17日,R1-123120,検索日[2018.03.19],インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_70/Docs/R1-123120.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UEまたはeNB内で、物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すために前記UEによって復号すべきリソースを判定する方法であって、
i.1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置を判定するステップと、
ii.前記単位のうちの2つの間のギャップを判定するステップと、
iii.復号すべき前記リソースとして、前記開始位置および前記ギャップに従って、所与の複数の物理リソース・ブロック対内で単位のセットを判定するステップと、
を含み、
前記ステップiは、UE固有情報に従って前記開始位置を判定し、
前記単位のうちの2つの間の前記ギャップは、前記物理リソース・ブロック対のうちの1つのサイズの整数倍ではなく、且つ、1よりも小さい、方法。
【請求項2】
前記単位は、物理リソース・ブロック内の制御チャネル要素であり、前記ステップiは、
− 前記物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数と、
− 1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数と、
に従って1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の開始位置を判定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップiは、次式
ECCE=max[IDC−RNTI mod(NECCE−(AL−1)),0]
を使用し、ここで、IECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の開始制御チャネル要素のインデックスを表し、IDC−RNTIは、UE固有IDを表し、NECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の前記個数を表し、ALは、前記物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の前記総数に関係するアグリゲーション・レベルを表す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記リソースの前記単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素内のリソース要素グループであり、前記ステップiは、
b.前記制御チャネル要素内の前記リソース要素グループの前記開始位置を、
− UE固有情報と、
− 要求される制御チャネル要素の総数と、
− 1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの個数と、
に従って判定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップbは、次式
EREG=max[IDC−RNTI mod(NEREG−(AL−1)),0]
を使用し、ここで、IEREGは、1つの制御チャネル要素内の開始リソース要素グループのインデックスを表し、IDC−RNTIは、UE固有IDを表し、NEREGは、1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの前記個数を表し、ALは、前記物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の前記総数に関係するアグリゲーション・レベルを表す、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップiは、
− 前記物理ダウンリンク制御チャネルのサブフレームのインデックス、
− 前記物理ダウンリンク制御チャネルの前記物理リソース・ブロック対、
のうちの少なくとも1つにさらに従って、1つの物理リソース・ブロック対内の前記リソースの単位の前記開始位置を判定する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素であり、
前記ステップiiは、
− 連続するものとして同一の物理リソース・ブロック対内の前記制御チャネル要素を判定するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リソースの前記単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素内のリソース要素グループであり、前記ステップiiは、
− 連続するものとして同一の制御チャネル要素内の前記リソース要素グループを判定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップiiは、異なる物理リソース・ブロック対内の対応するリソース要素グループの間の前記ギャップを判定するのに次式を使用し、
【数2】
ここで、GEREGは、制御チャネル要素の単位内のギャップであり、NECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数を表し、NPRBは、前記物理ダウンリンク制御チャネルのために使用可能な物理リソース・ブロック対の総数を表し、NDIVは、前記物理ダウンリンク制御チャネルが中に拡散される物理リソース・ブロック対の個数を表す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、UE内で前記物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すためのものであり、前記方法は、
− 前記判定されたセットに基づいて、前記複数の物理リソース・ブロック対内の1つまたは複数の候補を判定するステップと、
− それぞれの候補について、その候補から前記物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すために、その候補のリソースの単位の前記セット上で送信された信号を復号するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、eNB内で前記物理ダウンリンク制御チャネルを送信するためのものであり、前記方法は、
− 前記判定されたセットに基づいて、前記複数の物理リソース・ブロック対内の1つまたは複数の候補を判定するステップと、
− 前記1つまたは複数の判定された候補から1つを選択し、前記選択された候補内で符号化された物理ダウンリンク制御チャネルを送信するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
UEまたはeNB内で、物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すために前記UEによって復号すべきリソースを判定する装置であって、
i.1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置を判定する第1判定手段と、
ii.前記単位のうちの2つの間のギャップを判定する第2判定手段と、
iii.復号すべき前記リソースとして、前記開始位置および前記ギャップに従って、所与の複数の物理リソース・ブロック対内で単位のセットを判定する第3判定手段と、
を含み、
前記第1判定手段は、UE固有情報に従って前記開始位置を判定し、
前記単位のうちの2つの間の前記ギャップは、前記物理リソース・ブロック対のうちの1つのサイズの整数倍ではなく、且つ、1よりも小さい、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、具体的には、物理ダウンリンク制御チャネルを搬送するリソースに関する。
【背景技術】
【0002】
現在3GPPでは、LTEのPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)を機能強化するためのWork Itemが議論されつつある。このWork Itemでは、新しい制御チャネルであるEnhanced PDCCH(EPDCCH)が導入される。EPDCCHは、空間再利用(MU−MIMO)およびビームフォーミングを介する、制御チャネルのより大きい容量およびリソースの効率的な使用を提供する。EPDCCHは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)によって使用されるものと同一のリソース空間を共有する。
【0003】
EPDCCHを、局所化された形または分散された形で送信することができる。局所化された送信は、リソース空間上のUEによって報告されるCSI(Channel State Information)に基づいてEPDCCHのリソースをスケジューリングする。eNBは、UEのためにEPDCCHを送信する所望の無線条件を有するPRB(物理リソース・ブロック)対を選択する。分散された送信は、通常、信頼できるCSIがeNBで使用可能でない場合に使用される。ここで、EPDCCHは、周波数ダイバーシティを活用するために、複数のPRB対を介して拡散される。図1に、局所化された送信および分散された送信の例を示し、最小のブロックは、以下で説明されるEnhanced Resource Element Group(EREG)を表す。用語UEは、ユーザ機器を表し、用語eNBは、evolved NodeBを表し、NodeBは、セルラ遠隔通信基地局である。
【0004】
図2に、EPDCCHの構成要素を示す。EPDCCHの基本構成要素は、Enhanced Resource Element Group(EREG)であり、EREGは、PRB対内で分散される9個のResource Element(RE)からなる。局所化された送信では、EPDCCHは、少なくとも1つのEnhanced Control Channel Element(ECCE)によって形成され、ECCEは、同一のPRB対内の複数のEREGからなる。PRB対あたりのEREGの総数は、16である。ECCE内のEREGの個数は、PRB対内で使用可能なREの量に依存して、4または8(すなわち、PRB対あたり4つまたは2つのECCE)である。分散された送信では、EPDCCHは、異なるPRB対からのEREGからなる。図2の図示では、ECCEは、同一行の4つのEREGを含み、EPDCCHは、2つのECCEを含む。
【0005】
EPDCCHでの(局所化された送信での)ECCEの個数および(分散された送信での)EREGの個数は、EPDCCHによって搬送されるDownlink Control Information(DCI)メッセージのアグリゲーション・レベル(AL)に依存する。ALが高ければ高いほど、より多くのECCE(またはEREG)がEPDCCH内に必要である。ECCEの量は、ALと等しい、すなわち、ALが2である場合には、2つのECCE(または同等の個数のEREG)が、EPDCCHを形成するのに必要である。局所化された送信のALは、1、2、4、8、および16とすることができ、分散された送信のALは、2、4、8、16、および32とすることができる。
【0006】
UEのEPDCCHを含むALおよびECCE/EREGは、UEにシグナリングされない。その代わりに、各UEは、EPDCCHの可能なECCE/EREGおよびAL組合せ候補からなる検索空間を用いて構成される。UEは、それ宛のEPDCCHを含む可能性があるものを検索するために、すべての可能な候補に対してブラインド復号を実行する。検索空間は、K個のEPDCCHセットからなり、各セットは、EPDCCHを含むことができるNPRB個のPRB対を有する。K個のEPDCCHセットは、局所化された送信についてK個のセット、分散された送信についてK個のセットからなる。
【0007】
ブラインド復号は、UE処理能力を消費し、UEの複雑さを増やす。したがって、ブラインド復号の回数は、32を超えないと期待される。しかし、検索空間内の候補(すなわち、ブラインド復号)の可能な個数は、ALならびに検索空間のパラメータNPRBおよびKの可能な組合せを考慮すると、非常に大きくなる可能性がある。その結果、候補のこの個数を制限する必要がある。しかし、候補の個数の削減は、eNBのスケジューリング柔軟性を減らす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決すべき技術的問題は、UEによって復号される必要がある候補の個数とeNBのスケジューリング柔軟性とのバランスをとる検索空間ルールを定義することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本解決策の基本的なアイデアは、次のルールを定義することによって候補を決定することである。
1)EPDCCHの単位への開始インデックス、すなわち、局所化された送信および分散された送信のECCEのインデックス、および分散された送信について、ECCE内のEREGのインデックスをも定義する
2)EPDCCHの2つの単位の間のギャップ。
【0010】
本発明の一態様によれば、UEまたはeNB内で、物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すためにUEによって復号すべきリソースを判定する方法であって、
i.1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置を判定するステップと、
ii.単位のうちの2つの間のギャップを判定するステップと、
iii.復号すべきリソースとして、前記開始位置および前記ギャップに従って、所与の複数の物理リソース・ブロック対内で単位のセットを判定するステップと
を含む方法が提案される。
【0011】
この形で、eNBおよびUEは、開始位置およびギャップを判定することによって、所与の複数の物理リソース・ブロック対内でEPDCCHの正確なリソースを突き止めることができる。この態様は、ブラインド復号の回数とEPDCCH検索空間でのeNBスケジューリング柔軟性との間のバランスを可能にする。
【0012】
好ましい実施形態では、前記単位は、物理リソース・ブロック内の制御チャネル要素であり、前記ステップiは、
− UE固有情報と、
− 物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数と、
− 1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数と
に従って1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の開始位置を判定する。
【0013】
この実施形態は、局所化された送信モードに適用可能である。また、制御チャネル要素の開始位置が、UE固有情報に関係するので、異なるUEは、異なる開始位置を有し、このことが、eNBに、PRB内の制御チャネル要素をスケジューリングする際の柔軟性を与えるが、UEにとって過剰な量のブラインド復号は引き起こさない。
【0014】
上記実施形態のさらなる改善では、ステップiは、次式
ECCE=max[IDC−RNTI mod(NECCE−(AL−1)),0]
を使用し、ここで、IECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の開始制御チャネル要素のインデックスを表し、IDC−RNTIは、UE固有IDを表し、NECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数を表し、ALは、物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数に関係するアグリゲーション・レベルを表す。
【0015】
この改善は、制御チャネル要素の開始位置をどのように判定すべきかの、より具体的な実施態様を提供する。
【0016】
好ましい実施形態では、リソースの単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素内のリソース要素グループであり、前記ステップiは、
a.1つの物理リソース・ブロック対内でリソース要素グループが中に配置される制御チャネル要素の開始位置を、
− UE固有情報と、
− 要求される制御チャネル要素の総数と、
− 1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの個数と、
− 1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数と
に従って判定するステップと、
b.制御チャネル要素内のリソース要素グループの開始位置を、
− UE固有情報と、
− 要求される制御チャネル要素の総数と、
− 1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの個数と
に従って判定するステップと
を含む。
【0017】
この実施形態は、分散された送信モードに適用可能である。また、制御チャネル要素内のリソース要素グループの開始位置およびPRB対内の制御チャネル要素の開始位置がUE固有情報に関係するので、異なるUEは、異なる開始位置を有し、これが、eNBに、PRB内のリソース要素グループおよび制御チャネル要素をスケジューリングする際の柔軟性を与えるが、UEにとって過剰な量のブラインド復号は引き起こさない。
【0018】
上記実施形態の改善では、ステップaは、次式
【0019】
【数1】
を使用し、ここで、IECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の開始制御チャネル要素のインデックスを表し、IDC−RNTIは、UE固有IDを表し、NECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数を表し、NEREGは、1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの個数を表し、ALは、物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数に関係するアグリゲーション・レベルを表す。
【0020】
上記実施形態のもう1つの改善では、ステップbは、次式
EREG=max[IDC−RNTI mod(NEREG−(AL−1)),0]
を使用し、ここで、IEREGは、1つの制御チャネル要素内の開始リソース要素グループのインデックスを表し、IDC−RNTIは、UE固有IDを表し、NEREGは、1つの制御チャネル要素内のリソース要素グループの個数を表し、ALは、物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数に関係するアグリゲーション・レベルを表す。
【0021】
これらの改善は、開始位置をどのように判定すべきかの、より具体的な実施態様を提供する。
【0022】
好ましい実施形態では、ステップiは、
− 物理ダウンリンク制御チャネルのサブフレームのインデックス、
− 物理ダウンリンク制御チャネルの物理リソース・ブロック対
のうちの少なくとも1つにさらに従って、1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置を判定する。
【0023】
この実施形態は、複数のUEによって使用される同一のリソースの衝突を回避するために、UEによって使用されるリソースのさらなるランダム化を可能にする。
【0024】
好ましい実施形態では、前記単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素であり、前記ステップiiは、
− 制御チャネル要素のうちの2つの間のギャップを判定するステップ、または
− 連続するものとして同一の物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素を判定するステップ
を含む。
【0025】
この実施形態は、局所化された送信モードに適用可能である。
【0026】
好ましい実施形態では、リソースの単位は、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素内のリソース要素グループであり、前記ステップiiは、
− 連続するものとして同一の制御チャネル要素内のリソース要素グループを判定することと、
− 異なる物理リソース・ブロック対内の対応するリソース要素グループの間のギャップを、
− 1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数と、
− 物理ダウンリンク制御チャネルのために使用可能な物理リソース・ブロック対の総数と、
− 物理ダウンリンク制御チャネルが中に拡散される物理リソース・ブロック対の個数と
に従って判定することと
を含む。
【0027】
この実施形態は、分散された送信モードに適用可能である。同一の制御チャネル要素内のリソース要素グループは、何らギャップを有さず連続的であり、したがって、複雑さは低い。また異なる物理リソース・ブロック対内の対応するリソース要素グループの間のギャップは、制御チャネル要素およびリソース要素グループの論理空間内でリソース要素グループを均等に拡散することができ、ダイバーシティ利得を改善する。
【0028】
改善された実施形態では、ステップiiは、異なる物理リソース・ブロック対内の対応するリソース要素グループの間のギャップを判定するのに次式を使用し、
【0029】
【数2】
ここで、GEREGは、制御チャネル要素の単位内のギャップであり、NECCEは、1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数を表し、NPRBは、物理ダウンリンク制御チャネルのために使用可能な物理リソース・ブロック対の総数を表し、NDIVは、物理ダウンリンク制御チャネルが中に拡散される物理リソース・ブロック対の個数を表す。
【0030】
この改善は、ギャップをどのように判定すべきかの、より具体的な実施態様を提供する。
【0031】
好ましい実施形態では、方法は、UE内で物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すためのものであり、方法は、
− 判定されたセットに基づいて、前記複数の物理リソース・ブロック対内の1つまたは複数の候補を判定するステップと、
− それぞれの候補について、その候補から物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すために、その候補のリソースの単位のセット上で送信された信号を復号するステップと
をさらに含む。
【0032】
この実施形態は、EPDCCHの検索を行うためのUEでの本発明の実施態様を提供する。
【0033】
もう1つの好ましい実施形態では、方法は、eNB内で物理ダウンリンク制御チャネルを送信するためのものであり、方法は、
− 判定されたセットに基づいて、前記複数の物理リソース・ブロック対内の1つまたは複数の候補を判定するステップと、
− 1つまたは複数の判定された候補から1つを選択し、選択された候補内で符号化された物理ダウンリンク制御チャネルを送信するステップと
をさらに含む。
【0034】
この実施形態は、UEによって検出できる正しいリソース内でEPDCCHを送信するためのeNBでの本発明の実施態様を提供する。
【0035】
EPDCCHの検索空間は、アグリゲーション・レベルに関係するので、UEが、アグリゲーション・レベルの可能な範囲を知ることができる場合に、UEは、その検索空間を減らすことができる。本発明のもう1つの基本的なアイデアは、ネットワークが、EPDCCHセット内でALの範囲をUEに暗黙のうちにシグナリングすることである。この解決策は、EPDCCHセット内の最大および/または最低アグリゲーション・レベルとPRB対の構成との間の関係を形成することである。
【0036】
本発明のもう1つの態様では、UE内でダウンリンク制御情報のアグリゲーション・レベルを判定する方法であって、
x.物理ダウンリンク制御チャネルの物理リソース・ブロック対に関する情報を判定するステップと、
y.前記情報に従ってアグリゲーション・レベルの最大値および/またはアグリゲーション・レベルの最小値を判定するステップと、
z.アグリゲーション・レベルの最大値および上側しきい値に従って、かつ/またはアグリゲーション・レベルの最小値に従って、使用可能なアグリゲーション・レベルを判定するステップとを含む方法が提供される。
【0037】
この態様では、UEは、アグリゲーション・レベルの可能な範囲について暗黙のうちに通知され得、したがって、その範囲内のアグリゲーション・レベルのEPDCCHの候補リソースだけを復号する必要があり、これによって、検索空間が減らされる。
【0038】
好ましい実施形態では、前記ステップxは、連続する物理リソース・ブロック対内の連続する制御チャネル要素の個数を判定し、前記ステップyは、連続する制御チャネル要素の前記個数として最大値を判定し、かつ/または
前記ステップxは、連続する物理リソース・ブロック対の個数を判定し、前記ステップyは、連続する物理リソース・ブロック対の前記個数に比例するものとして最小値を判定する。
【0039】
この実施形態は、局所化された送信モードに適用可能である。
【0040】
もう1つの好ましい実施形態では、前記ステップxは、物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数を判定し、
前記ステップyは、制御チャネル要素の前記個数として最大値を判定し、かつ/または
前記ステップyは、物理リソース・ブロック対の前記個数に比例するものとして最小値を判定する。
【0041】
この実施形態は、分散された送信モードに適用可能である。
【0042】
本開示の教示と一貫する、単独でまたは任意の機能的に実現性のある組合せでのいずれかで、任意の機能的に適当な形で配置され得る追加のオプションの態様および特徴が開示される。他の態様および利益は、以下の詳細な説明を考慮する時に明白になるであろう。
【0043】
本発明の特徴、態様、および利益は、添付図面の助けを得て非限定的な実施形態の以下の説明を読むことによって明白になる。添付の図面において、同一のまたは類似する参照符号は、同一のまたは類似するステップまたは手段を指す。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】EPDCCHの局所化された送信および分散された送信の例を示す図である。
図2】ECCE及びECCEに含まれるEREGを備える、EPDCCHの構成要素を示す図である。
図3】AL=2の2つの連続するPRB内の可能な候補を示す図である。
図4】本発明の実施形態によるイントラPRBギャップおよびインターPRBギャップを示す図である。
図5】本発明の実施形態による同一のPRB対内の複数のECCE内のEREGの位置を示す図である。
図6】本発明の実施形態による局所化されたEPDCCHセット内のALを示す図である。
図7】本発明の実施形態による分散された送信での各ALの可能な候補を示す図である。
図8】本発明の実施形態による分散された送信での各ALの可能な候補を示す別の図である。
図9】本発明の実施形態による分散された送信での各ALの可能な候補を示す別の図である。
図10】本発明の実施形態による分散された送信での各ALの可能な候補を示す別の図である。
図11】本発明の実施形態による分散された送信での各ALの可能な候補を示す別の図である。
図12】周波数時間空間での2つの局所化されたEPDCCHセット1およびEPDCCHセット2を示す図である。
図13】本発明の実施形態による局所化されたEPDCCHセット1のEPDCCH候補を示す図である。
図14】本発明の実施形態による局所化されたEPDCCHセット2のEPDCCH候補を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
UEまたはeNB内で、物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すためにUEによって復号すべきリソースを判定する方法であって、
i.1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置を判定するステップと、
ii.単位のうちの2つの間のギャップを判定するステップと、
iii.復号すべきリソースとして、前記開始位置および前記ギャップに従って、所与の複数の物理リソース・ブロック対内で単位のセットを判定するステップと
を含む方法が提案される。
【0046】
この開示では、次の変数および表記が定義される。
PRBは、EPDCCHセット内のPRB対の個数である。
ALMAX−Lは、局所化された送信の最大の許容されるアグリゲーション・レベルである。
ALMAX−Dは、分散された送信の最大の許容されるアグリゲーション・レベルである。
ECCEは、PRB対内のECCEの個数である。
EREGは、ECCE内のEREGの個数である。
DIVは、分散された送信のEPDCCHセット内のダイバーシティ・レベルである。ダイバーシティ・レベルは、EPDCCHが拡散されるPRB対の個数と等しい。
【0047】
表記が、実用的実施態様および技術標準において変更され得ることに留意されたい。
【0048】
1つの物理リソース・ブロック対内のリソースの単位の開始位置に関して、本開示は、それぞれ局所化された送信および分散された送信に関してこれを議論する。
【0049】
ステップiは、PRB内のEPDCCHユニット(たとえば、ECCEまたはEREG)の先頭へのインデックスを定義する。このインデックスは、UE ID、AL、ならびにNECCE(局所化された場合)またはNECCEおよびNEREG(分散された場合)などのUE固有情報の関数である。これは、各UEが所与のALの候補を検索するためにEPDCCHセット内の特定の位置を与えられるので、可能な候補の個数を減らす。
【0050】
局所化された送信について、単位は、PRB対内のECCEである。インデックスIECCEは、PRB対内のEPDCCH候補のECCEを指す。異なるUEは、異なるIECCEを有し、このことが、PRB内のECCEをスケジューリングする際の柔軟性をeNBに与えるが、UEにとって過剰な量のブラインド復号は引き起こさない。
ECCE=max[IDC−RNTI mod(NECCE−(AL−1)),0] (1)
【0051】
分散された送信について、単位は、PRB対内のECCE内のEREGである。UEおよびeNBは、UE ID、AL、NECCE、およびNEREGに従ってそのECCEのECCEインデックスを判定することができる。一特定の実施態様は、式2を使用することである。
【0052】
【数3】
【0053】
UEおよびeNBは、UE ID、AL、およびNEREGに従ってそのECCE内のEREGのインデックスIEREGを判定することもできる。一特定の実施態様は、次式3を使用することである。
EREG=max[IDC−RNTI mod(NEREG−(AL−1)),0] (3)
【0054】
式1、2、および3を変更できることに留意されたい。局所化された送信のIECCEが、UE固有情報、物理ダウンリンク制御チャネル内で要求される制御チャネル要素の総数、および1つの物理リソース・ブロック対内の制御チャネル要素の個数に関係する限り、このIECCEは、本発明の範囲に含まれ、したがって、分散された送信のIECCEおよびIEREGも、本発明の範囲に含まれる。
【0055】
さらなる好ましい実施形態では、局所化された送信のインデックスIECCEと分散された送信のIECCEおよびIEREGとは、サブフレームおよびPRB対の関数でもある。これは、複数のUEによって使用される同一リソースの衝突を回避するための、UEによって使用されるリソースのランダム化を可能にする。たとえば、局所化された送信のインデックスIECCEは、次式1’を使用することができる。
ECCE=max[(IDC−RNTI+#subframe+#PRB)mod(NECCE−(AL−1)),0] (1’)
【0056】
ここで、表記#subframeは、現在のサブフレームのインデックス番号を表し、#PRBは、PDCCHが対応している物理リソース・ブロックのインデックスを表す。
【0057】
ステップiiは、EPDCCHの2つの基本構成要素の間のギャップを定義し、本開示は、それぞれ局所化された送信および分散された送信についてこれを議論する。
【0058】
局所化された送信について、一例として、図3に示され、AL=2すなわち2つのECCEを有する2つの連続するPRB対を検討されたい。候補の可能な個数は、18である。
【0059】
局所化された送信のギャップGECCEは、1つの候補の2つのECCEの間の(論理的な意味で)連続するECCEの個数である。ギャップGECCEは、異なるUEについて異なるものとすることもできる。図6に示されているように、ギャップは、1(2つのECCEが連続する)、2、および3とすることができる。
【0060】
AL≦NECCEの局所化された送信について、好ましくは、ECCEは、別の(隣接する)PRB対にまたがってはならない。EPDCCHを含むPRB対をPDSCHに使用することはできないので、2つのPRB対を占有するEPDCCHは、PDSCH送信のPRBの量を減らすはずである。2つのPRB対を占有するEPDCCHを含める場合には、候補4、10、11、15、16、および17が得られる。
【0061】
さらなる好ましい実施形態では、候補1、2、3、5、6、および7に示されているような、連続するものとして同一のPRB対内にあるECCEである。
【0062】
分散された送信について、2つの可能なギャップすなわち、1つのPRB対内のEREGの間のギャップ(イントラPRBギャップ)および異なるPRB対内の対応するEREGの間のギャップ(インターPRBギャップ)がある可能性がある。図4に、これらの異なるギャップを示す。
【0063】
複雑さを減らすために、好ましい実施形態では、イントラPRBギャップは、ダイバーシティ利益を提供しないので、導入されない。したがって、1つのPRB対のEREG(少なくとも同一のECCE内)は、連続的である。一実施形態では、複数のECCEが1つのPRB対内で使用される場合に、ECCE内の同一の開始位置である第nのEREGが、必ず使用される。一例として、図5に、2つの連続するECCE上の第1から第4までのEREG(0から3までとしてインデクシングされる)を示す。図5では、EREG開始位置が、すべてのPRB対内で同一でもあることに留意されたい。これは、EREGが異なるPRB対内で異なる可能性があることを除外しない。
【0064】
PRB対内の第mのECCEの第nのEREGは、別のPRB対内の第mのECCEの対応する第nのEREGとのGEREG個のECCEのギャップを有し、このギャップは、すべてのnおよびmに適用可能である。一例を図5に示し、図5では、たとえば、PRB対1の第4のECCEの第4のEREGが、PRB対3の第4のECCEの対応する第4のEREGとの8つのECCEのギャップGEREGを有する。ギャップGEREGは、NECCE、NDIV、およびNPRBの関数である。例の関数は、式4に示された通りであり、式4は、EREGをEREGおよびECCEの論理空間内で均等に拡散する。物理周波数および時空間において、PRB対が均等な間隔を有しない場合があることに留意されたい。
【0065】
【数4】
【0066】
上のパラメータNPRB、NECCE、NEREG、およびNDIVを、eNBによってUEに通知することができる。また、アグリゲーション・レベルは、通常、局所化された送信について1、2、4、8、16および分散された送信について1、2、4、8、16、32のいずれかである。1つの場合に、eNBは、実際に使用されるアグリゲーション・レベルについてUEに通知することができる。もう1つの場合に、UEは、すべての可能なALのそれぞれのすべての候補を検索する。
【0067】
本開示は、さらに、一方のALと、もう一方のNPRBおよび周波数および時空間におけるPRB対の位置との間の関係を形成し、ネットワークがEPDCCHセット内で使用可能なALを暗黙のうちにシグナリングすることを可能にすることを提案する。
【0068】
本開示は、さらに、UE内でダウンリンク制御情報のアグリゲーション・レベルを判定する方法であって、
x.物理ダウンリンク制御チャネルの物理リソース・ブロック対に関する情報を判定するステップと、
y.前記情報に従ってアグリゲーション・レベルの最大値および/またはアグリゲーション・レベルの最小値を判定するステップと、
z.アグリゲーション・レベルの最大値および上側しきい値に従って、かつ/またはアグリゲーション・レベルの最小値に従って、使用可能なアグリゲーション・レベルを判定するステップと
を含む方法を提供する。
【0069】
局所化された送信のルールは、EPDCCHセット内の最大ALが、一連の連続するPRB対に見られる連続するECCEの個数と等しいことである。連続するECCEの個数がNC−ECCEであるものとすると、最大AL=NC−ECCEである。しかし、NC−ECCE>ALMAX−Lの場合に、最大の許容されるAL=ALMAX−Lである。図6に、この態様の例を示す。ここで、EPDCCHセットは、4つのPRB対を有し、NPRB=4である。第1および第4のPRB対は、分離されているすなわち、隣接するPRB対を有しない。第2および第3のPRB対は、物理空間内でお互いに隣接する。第2および第3のPRB対について、これらの2つのPRB対内のECCEの個数は、8すなわちNC−ECCE=8である。第1および第4のPRB対について、これらの分離されたPRB対のそれぞれのECCEの個数は、4すなわちNC−ECCE=4である。したがって、第1および第4のPRB対の最大ALは、4であるが、第2および第3のPRB対(組み合わされる)の最大ALは、8である。この場合に、UEは、第1および第4のPRB対の使用可能なアグリゲーション・レベルを1、2、または4として判定するが、第2および第3のPRB対については1、2、4、または8として判定することができる。これは、可能な検索空間のサイズを減らし、そうでなければ、ALは、両方の場合について1、2、4、8、または16になるはずであり、したがって、すべてのALの候補を復号する必要がある。
【0070】
局所化された送信のもう1つの実施形態では、最小ALも、EPDCCHセット内に見られる物理空間内の連続するPRB対の個数に応じて課せられる。例のルールは、連続するPRB対の個数が1より多い時に、最小ALが、NECCE(すなわち、PRB対内のECCEの個数)と等しいことである。図6と同一の例を使用すると、物理空間内で連続する第2および第3のPRB対は、PRB対あたりのECCEの個数(NECCE)が4なので、最小AL=4を有するはずである。また、この場合に、AL=1またはAL=2の検索空間をスキップすることができ、したがって、複雑さを減らすことができる。
【0071】
類似するルールを、分散されたEPDCCHに使用することができ、ここで、分散されたEPDCCHセットの最大ALは、そのセット内のECCEの個数と等しい。ECCEの個数がALMAX−Dより多い場合には、最大AL=ALMAX−Dである。
【0072】
分散された送信のもう1つの実施形態では、最小ALも、EPDCCHセット内のECCEの個数によって、すなわち、ECCEの個数に依存して、暗黙のうちにシグナリングされる。たとえば、最小ALは、ECCEの個数の半分である。
【0073】
eNBは、RRCを介するなど、シグナリングを介してALMAX−LおよびALMAX−DについてUEに通知することができる。
【0074】
上の説明は、本発明の実施形態を解明するものである。以下の部分は、本発明のより詳細な実施態様を解明するものである。
【0075】
例1
この例は、分散された送信に関する。分散されたEPDCCHセットは、NPRB=8を有する。UE C−RNTI=23であるものとする。ECCEあたりのEREGの個数NEREG=4である。式2および3を使用するALごとのこのUEのIECCEおよびIEREGを、表1にリストする。
【0076】
【表1】
【0077】
式4を使用すると、同一ダイバーシティの2つのEREGの間のECCEギャップは、GEREG=8である。
【0078】
DIV=4について、ALごとの可能な候補を、図7、8、9、10、および11に示す。ここで、図7は、AL=1に関し、図8は、AL=2に関し、図9は、AL=4に関し、図10は、AL=8に関し、図11は、AL=16に関する。
【0079】
このEPDCCHには8つのPRB対があり、GEREG=8すなわち2つおきのPRB対のEREGが同一の候補を構成するので、2つの候補1および2があることに留意されたい。この場合に、UEまたはeNBは、判定されたセットに基づいて、複数の物理リソース・ブロック対のすべての候補1および2を判定する。
【0080】
eNBに関して、eNBは、2つの判定された候補1および2から1つを選択し、選択された候補内で符号化された物理ダウンリンク制御チャネルを送信する。
【0081】
UEに関して、候補1および2のそれぞれについて、UEは、その候補から物理ダウンリンク制御チャネルを取り出すために、その候補についてリソースの単位のセット上で送信される信号を復号する。
【0082】
例2
2つの局所化されたEPDCCHセットは、図12に示されているように構成され、図12では、EPDCCHセット1が、4つのPRB対からなり(NPRB=4)、EPDCCHセット2については、NPRB=8である。最小ALは、隣接するPRB対を有するEPDCCHセットに課せられ、最小AL=8である。
【0083】
例1と同様に、UE C−RNTIが23であると仮定する。したがって、式1を使用して、ALごとに次のIECCEを有する。
【0084】
【表2】
【0085】
これは、局所化されたEPDCCHなので、PRB対内のEPDCCH候補の2つのECCEの間にはギャップがない。
【0086】
時間および周波数空間においてEPDCCHセット1には隣接するPRB対がないので、EPDCCHセット1のALは、1、2、および4である。EPDCCHセット2について、隣接するPRB対があり、したがって、このEPDCCHセットの唯一のALは、8である。
【0087】
EPDCCHセット1について、4つのPRB対があり、1つの候補のPDCCHのECCEが1つのPRB対内に位置するので、それぞれが1つのPRB対内にある4つの候補を、eNBおよびUEによって判定することができ、EPDCCHセット1の候補は、図13に示されており、ここで、4×AL1候補、4×AL2候補、および4×AL4候補がある。
【0088】
EPDCCHセット2の候補を、図14に示し、図14には、4×AL8候補がある。
【0089】
本発明の実施形態を上で詳細に説明したが、上で説明された実施形態が、例示のみのためのものであって、本発明の限定と解釈されてはならないことに留意されたい。本発明は、これらの実施形態に限定されない。
【0090】
当業者は、この説明、図面、および添付の特許請求の範囲の調査を介して、開示された実施形態に対する変更を理解し、実現することができる。本発明の趣旨から逸脱しないすべてのそのような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれることが意図されている。単語「comprising(含む)」は、特許請求の範囲またはこの説明にリストされていない要素またはステップの存在を除外しない。要素に先行する単語「a」または「an」は、複数のそのような要素の存在を除外しない。本発明の実践において、特許請求の範囲の複数の技術的特徴を、1つの構成要素によって実施することができる。特許請求の範囲では、括弧の間に配置されたいずれの参照符号も、請求項を限定するものと解釈してはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14