特許第6574229号(P6574229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6574229-ワイヤレス電気通信 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574229
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】ワイヤレス電気通信
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20190902BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20190902BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20190902BHJP
【FI】
   H04W74/08
   H04W72/04 131
   H04W4/70
【請求項の数】21
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-204877(P2017-204877)
(22)【出願日】2017年10月24日
(62)【分割の表示】特願2015-554058(P2015-554058)の分割
【原出願日】2013年12月19日
(65)【公開番号】特開2018-56997(P2018-56997A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2017年10月24日
(31)【優先権主張番号】13305094.8
(32)【優先日】2013年1月28日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,シン ホーン
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ミン
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−525083(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0286547(US,A1)
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Feasibility of coverage extension of physical channels for MTC devices,3GPP TSG-RAN WG1#72 R1-130462,フランス,3GPP,2013年 1月19日,Section 3.2
【文献】 LG Electronics,Discussion on Coverage Enhancement for a low-cost MTC UE,3GPP TSG-RAN WG1#71 R1-124993,フランス,3GPP,2012年11月 3日,Section 4
【文献】 Huawei, HiSilicon,Coverage enhancement for physical channels and signals for low-cost MTC,3GPP TSG-RAN WG1#72 R1-130017,フランス,3GPP,2013年 1月19日,Section 2.2
【文献】 LG Electronic,Text Proposal on Coverage Enhancement for a MTC UE,3GPP TSG-RAN WG1#72 R1-130264,フランス,3GPP,2013年 1月18日,Section 9.5.3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス電気通信ネットワークの方法において、
− 基地局が、アップリンク・チャネルのリソースを異なるセットに割り当てるステップであって、各々の定義されたセットが前記アップリンク・チャネルの複数の連続したサブフレームの各々の中にいくつかのリソース・ブロックを含み、定義されたセット内のリソース・ブロックがユーザ機器(UE)から前記ネットワークへのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返し送信に割り当てられ、リソース・ブロックのグループの異なる定義されたセットが異なる条件に対して最適化される、ステップと、
− 前記基地局が、前記異なる定義されたセットを含み前記割り当てられたリソースを前記UEへ指し示すステップと、
− 前記UEが、前記UEが経験している状態に基づいて受信された前記定義されたセットのうちの1つを選択するステップと、
− 前記UEが、前記選択された定義されたセット内のリソース・ブロックを使用して前記基地局へRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを送信するステップと
を備える方法。
【請求項2】
前記UEが所定の数の試みの後に前記ネットワークにアクセスすることに失敗する場合、前記UEが、他のセットを選択し、前記選択された他のセット内のリソース・ブロックを使用して前記基地局へRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択するステップが、最強の受信されたパイロットに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UEがマシン型通信(MTC)デバイスであり、送信されるべきRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しの量がMTCデバイス特有である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記割り当てがRACH信号方式のためのリソースの2つのタイプのセット、すなわち、リソースの組み合わせセットとリソースの非組み合わせセットを含み、前記非組み合わせセットの中の前記リソースが前記組み合わせセットの中の前記リソースとオーバーラップする可能性がある、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ワイヤレス電気通信ネットワークのための基地局であって、
前記基地局が、
− 割り当てられたリソースであって、前記割り当てられたリソースが異なるセットに割り当てられたアップリンク・チャネルのリソースであり、各々の定義されたセットが前記アップリンク・チャネルの複数の連続したサブフレームの各々の中にいくつかのリソース・ブロックを含み、定義されたセットの中のリソース・ブロックがユーザ機器(UE)から前記ネットワークへのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返し送信に割り当てられ、リソース・ブロックのグループの異なる定義されたセットが異なる条件に対して最適化される、割り当てられたリソースを前記UEへ指し示し、
− 前記UEによって選択された定義されたセットの中のリソース・ブロックを使用して前記UEから受信されたRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを検出するように試み、
− RACHプリアンブル・シグネチャの検出のすぐ後に、ランダム・アクセス応答メッセージを前記UEへ向けて送信する
ように構成されたプロセッサを備える、基地局。
【請求項7】
ワイヤレス電気通信ネットワークのためのユーザ機器(UE)であって、
前記UEが、
− 割り当てられたリソースであって、前記割り当てられたリソースが異なるセットに割り当てられたアップリンク・チャネルのリソースであり、各々の定義されたセットが前記アップリンク・チャネルの複数の連続したサブフレームの各々の中にいくつかのリソース・ブロックを含み、定義されたセットの中のリソース・ブロックが前記UEから前記ネットワークへのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返し送信に割り当てられ、リソース・ブロックのグループの異なる定義されたセットが異なる条件に対して最適化される、割り当てられたリソースについての表示を受信し、
− 前記UEが経験している状態に基づいて前記受信された定義されたセットのうちの1つを選択し、
− 前記選択された定義されたセットの中のリソース・ブロックを使用して前記UEから基地局へ向けてRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを送信する
ように構成されたプロセッサを備える、UE。
【請求項8】
前記送信するステップが、前記UEが、前記アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットを使用して、同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返し送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
リソース・ブロックの前記定期的に繰り返す定義されたセットが、前記アップリンク・チャネルのサブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記繰り返し送信するステップが、前記UEが、サブフレームの前記定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で、前記同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記同一のRACHプリアンブル・シグネチャがRACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスを含み、前記繰り返し送信するステップが、前記UEが、サブフレームの前記定期的に繰り返す選択内で、リソース・ブロックの前記定期的に繰り返すグループを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャの前記シーケンスを繰り返し送信するステップを含む、請求項乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記UEが、複数の前記定期的に繰り返す定義されたセットについての表示を受信するステップをさらに含む、請求項乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
各々の定義されたセットが、選択されたサブフレームから選択されたサブバンドからのリソース・ブロックの選択されたグループを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの定義されたセットが、選択されたサブフレームからのサブバンドのエッジにおける選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記UEが、前記定義されたセットとして、各々の前記サブバンドの内部にリソース・ブロックを有する複数の前記定義されたセットのうちの1つを選択するステップをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記UEが、最強の受信されたパイロットのサブバンドを決定し、前記定義されたセットとして、主として前記サブバンドの内部にリソース・ブロックを有する複数の前記定義されたセットのうちの1つを選択するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ランダム・アクセス応答メッセージが受信されるときに、前記UEが、前記RACHプリアンブル・シグネチャを送信することを停止するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
RACHプロシージャを開始した後に、接続を確立することに失敗すると、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャを繰り返し送信するように動作可能な送信ロジック
をさらに備える、請求項に記載のUE。
【請求項19】
前記プロセッサが、RACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用して受信される信号を繰り返し結合するようにさらに動作可能である、請求項に記載の基地局。
【請求項20】
前記プロセッサが、最強の受信されたパイロットに基づいて、受信された前記定義されたセットのうちの1つを選択するようにさらに構成された、請求項に記載のUE。
【請求項21】
前記UEがマシン型通信(MTC)デバイスであり、送信されるべきRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しの量がMTCデバイス特有であり、前記MTCデバイスは、RACHカバレッジの拡張を必要とするMTCデバイスである、請求項に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス電気通信方法、コンピュータ・プログラム製品およびネットワーク・ノードに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス電気通信システムが、知られている。セルラー方式システムにおいては、無線カバレッジは、セルとして知られているエリアにより、ユーザ機器、例えば、携帯電話に対して提供される。基地局は、無線カバレッジを提供するために、各セルの中に位置している。各セルにおけるユーザ機器は、基地局から情報とデータとを受信し、また基地局に対して情報とデータとを送信する。
【0003】
ユーザ機器に対して基地局によって送信される情報とデータとは、ダウンリンク・チャネルとして知られている、無線キャリアのチャネル上に現れる。基地局に対してユーザ機器によって送信される情報とデータとは、アップリンク・チャネルとして知られている無線キャリアのチャネルの上に現れる。基地局の展開は、ネットワーク・オペレータによって大いに制御可能であるが、ユーザ機器の展開は、制御可能ではない。ネットワークの内部のユーザ機器の展開は、予想外の結果を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、基地局とユーザ機器との間で通信するための改善された技法を提供することが、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、RACHプロシージャを開始した後に、接続を確立することに失敗すると、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャ(RACH preamble signature)を繰り返して送信するステップを含む、ワイヤレス電気通信ネットワーク・ノードの方法が、提供されている。
【0006】
第1の態様は、ユーザ機器の展開に伴う深刻化する問題が、それらが高い減衰を受けるエリアにおいて展開される可能性があることであることを認識するものである。この高い減衰は、ユーザ機器が、構成情報を復号することができないようにさせる可能性があり、この構成情報は、適切なトラフィックにアクセスすることができるようにするために不可欠である。これは、高い減衰のこれらのエリアにおいて展開されるときに、ユーザ機器が、基地局に対してトラフィックを効果的に送信することができない、または基地局からトラフィックを効果的に受信することができないことを意味している。第1の態様はまた、既存の規格が、高い減衰の展開においては、この構成情報を証明するための十分な技法を提供することに失敗することを認識しており、これは、これらの規格を実施するユーザ機器が、そのような展開中にネットワークと通信することができないことを意味している。第1の態様は、さらに、これが、これらの高い減衰のエリアに位置しているときに、あるユーザ機器のためには不都合であるが、カバレッジが、ユーザ機器がより低い減衰のエリアへと移動するときに、回復させられることと、しかし、ひとたびインストールされた後に、移動することができないユーザ機器(例えば、スマート・メーターなどのマシン型通信デバイスなど)の新たに発生したクラスが、存在しており、これらのユーザ機器については、ネットワーク・カバレッジが、提供されないこととを認識している。
【0007】
それに応じて、ワイヤレス電気通信ネットワーク・ノードの方法が、提供される。本方法は、開始されたランダム・アクセス・チャネルRACHプロシージャが、接続を確立することに失敗するときに、RACHプリアンブル・シグネチャが、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義された、またはあらかじめ割り付けられたセットを使用して、定期的に繰り返されるステップを含むことができる。このようにして、従来のRACHプロシージャが、ネットワークとの接続を確立することに失敗するときに、修正されたRACHプロシージャが、その代わりに開始される。この修正されたRACHプロシージャは、アップリンク・チャネルから繰り返して割り付けられるリソース・ブロックのセットを使用して、繰り返してRACHプリアンブル・シグネチャを送信する。これは、RACHプリアンブル・シグネチャが、繰り返して送信されることを可能にしており、その結果、これらの繰り返された送信からのエネルギーは、例えば、地階に位置しているMTCデバイスなど、不十分なカバレッジ・エリアにおけるネットワーク・ノードによって送信されるRACHプリアンブル・シグネチャの存在を検出するために、ネットワークによって結合されることもある。
【0008】
一実施形態においては、繰り返して送信するステップは、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットを使用して、同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するステップを含んでいる。それに応じて、同じRACHプリアンブル・シグネチャは、割り付けられたリソースを使用して繰り返して送信されることもある。同じRACHプリアンブル・シグネチャのこの繰り返された送信は、組み合わされた送信の内部のそのシグネチャの検出を容易にする。
【0009】
一実施形態においては、リソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットは、アップリンク・チャネルのサブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを含んでいる。それに応じて、リソース・ブロックのグループは、サブフレームの内部に割り付けられることもあり、またサブフレームの内部のリソース・ブロックの同じ繰り返す割付けは、定義されたセットの各々の定期的な繰り返し中に起こる可能性がある。
【0010】
一実施形態においては、繰り返して送信するステップは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で、同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するステップを含んでいる。
【0011】
それに応じて、定義されたセットの内部のリソース・ブロックの各グループを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャを送信することができる。すなわち、RACHプリアンブル・シグネチャは、同じ定義されたセットの内部で、複数回、繰り返されることもある。
【0012】
一実施形態においては、同一のRACHプリアンブル・シグネチャは、RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスを含んでおり、また繰り返して送信するステップは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内で、リソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスを繰り返して送信するステップを含んでいる。それに応じて、RACHプリアンブル・シグネチャは、RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスから構成されることもあり、またそのシーケンスは、定義されたセットの内部で、リソース・ブロックのグループによって送信されることもある。
【0013】
一実施形態においては、本方法は、複数の定期的に繰り返す定義されたセットについての表示を受信するステップを含んでいる。それに応じて、複数の定義されたセットが、提供されることもあり、これらの定義されたセットの各々は、RACHプリアンブル・シグネチャの送信のために利用されることもある。
【0014】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからのリソース・ブロックの異なる選択されたグループを含んでいる。異なるサブフレームから選択されるリソース・ブロックの異なるグループを有することは、各々の定義されたセットのスペクトル・ダイバーシティを保証するのに役立つ。
【0015】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからの選択されたサブバンドからのリソース・ブロックの選択されたグループを含んでいる。
【0016】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、少なくとも1つの選択されたサブフレームからの選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。グループの内部の不連続な、隣接している、または隣り合ったリソース・ブロックを利用することにより、RACHプリアンブル・シグネチャの送信の電力スペクトル密度を増大させるのに役立つ。
【0017】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、選択されたサブフレームからのサブバンド・エッジにおける選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。サブバンド・エッジに位置している不連続のグループの内部にリソース・ブロックを含むことは、タイミング同期化を維持するのに役立つ。
【0018】
一実施形態においては、本方法は、複数の定義されたセットから定義されたセットをランダムに選択するステップを含んでいる。定義されたセットをランダムに選択することは、異なるネットワーク・ノードの間で送信の衝突を防止するのに役立つ。
【0019】
一実施形態においては、本方法は、定義されたセットとして、各サブバンドの内部にリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するステップを含んでいる。各サブバンドにおいてリソース・ブロックを有する定義されたセットを選択することにより、スペクトル・ダイバーシティを提供しており、またRACHプリアンブル・シグネチャの検出において支援することもある。
【0020】
一実施形態においては、本方法は、定義されたセットとして、選択されたサブバンドの内部に主としてリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するステップを含んでいる。それに応じて、定義されたセットは、リソース・ブロックの大多数が、そのサブバンドの内部でRACHプリアンブル・シグネチャの送信を強化するために特定のサブバンドの内部にあるように選択されることもある。
【0021】
一実施形態においては、本方法は、最強の受信されたパイロットのサブバンドを決定し、また、定義されたセットとして、サブバンドの内部に主としてリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するステップを含んでいる。それに応じて、その上で最強のパイロット信号が受信されているそのサブバンドが、選択されることもある。これは、そのサブバンドの上のRACHプリアンブル・シグネチャの送信が、ネットワークによって受信されそうである可能性を最大にするのに役立つ。
【0022】
一実施形態においては、本方法は、ネットワーク・ノードについてのサービス要件を決定し、また、定義されたセットとして、サービス要件に最も厳密にマッチする特性を有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するステップを含んでいる。それに応じて、定義されたセットの特性は、それらが、ネットワーク・ノードの要件に最もマッチするように選択されることもある。そのような要件は、例えば、アクセス・タイム、サービス品質、または優先順位とすることができる。高いサービス要件を有するネットワーク・ノードでは、定義されたセットの内部の割り付けられたリソース・ブロックの密度は、より低いサービス要件のネットワーク・ノードのために適している定義されたセットのこれらよりも高いことになる。
【0023】
一実施形態においては、本方法は、ランダム・アクセス応答メッセージが、受信されるときに、RACHプリアンブル・シグネチャを送信することを停止するステップを含んでいる。プリアンブル・シグネチャの送信を停止することは、他のネットワーク・ノードによる使用のためにリソースを自由にするのに役立つ。
【0024】
一実施形態においては、本方法は、ランダム・アクセス応答メッセージの受信に続く定義された期間にわたってRACHプロシージャの開始を防止するステップを含んでいる。それに応じて、万一、修正されたRACHプロシージャの繰り返すRACHプリアンブル・シグネチャが正しく受信され、また復号されていることを示すランダム・アクセス応答メッセージが、受信される場合、そのときには従来のRACHプロシージャは、接続を確立することができない可能性があるので、ある期間にわたってバイパスされる。
【0025】
一実施形態においては、本方法は、前記定義されたセットのうちの第1の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第1のフォーマットを有するチャネルを受信するステップと、前記定義されたセットのうちの第2の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第2のフォーマットを有するチャネルを受信するステップとを含む。
【0026】
一実施形態においては、本方法は、前記定義されたセットのうちの第1の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第1のフォーマットを有するチャネルを送信するステップと、前記定義されたセットのうちの第2の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第2のフォーマットを有するチャネルを送信するステップとを含む。
【0027】
一実施形態においては、複数の異なるRACHプリアンブル・シグネチャが、定義され、また本方法は、RACHプリアンブル・シグネチャとして複数の異なるRACHプリアンブル・シグネチャのうちの1つを選択するステップを含んでいる。
【0028】
一実施形態においては、複数の異なるRACHプリアンブル・シグネチャのうちの1つは、ランダムに選択される。
【0029】
一実施形態においては、RACHプロシージャと、繰り返されたRACHプリアンブル・シグネチャとは、同じRACHプリアンブル・シグネチャを含んでいる。
【0030】
第2の態様によれば、RACHプロシージャを開始した後に接続を確立することに失敗すると、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用してRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するように動作可能な送信ロジックを備えているネットワーク・ノードが、提供されている。
【0031】
一実施形態においては、送信ロジックは、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットを使用して、同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するように動作可能である。
【0032】
一実施形態においては、リソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットは、アップリンク・チャネルのサブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを含んでいる。
【0033】
一実施形態においては、送信ロジックは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で、同一のRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するように動作可能である。
【0034】
一実施形態においては、同一のRACHプリアンブル・シグネチャは、RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスを含んでおり、また送信ロジックは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを使用して、RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスを繰り返して送信するように動作可能である。
【0035】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、複数の定期的に繰り返す定義されたセットについての表示を受信するように動作可能なロジックを備えている。
【0036】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからのリソース・ブロックの異なる選択されたグループを含んでいる。
【0037】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからの選択されたサブバンドからのリソース・ブロックの選択されたグループを含んでいる。
【0038】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、少なくとも1つの選択されたサブフレームからの選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0039】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、選択されたサブフレームからのサブバンド・エッジにおける選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0040】
一実施形態においては、送信ロジックは、複数の定義されたセットから定義されたセットをランダムに選択するように動作可能である。
【0041】
一実施形態においては、送信ロジックは、定義されたセットとして、各サブバンドの内部にリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0042】
一実施形態においては、送信ロジックは、定義されたセットとして、選択されたサブバンドの内部に主としてリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0043】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、最強の受信されたパイロットのサブバンドを決定するように動作可能な決定ロジックを備えており、またそこでは、送信ロジックは、定義されたセットとして、サブバンドの内部に主としてリソース・ブロックを有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0044】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、ネットワーク・ノードについてのサービス要件を決定するように動作可能な決定ロジックを備えており、またそこでは、送信ロジックは、定義されたセットとして、サービス要件に最も厳密にマッチする特性を有する複数の定義されたセットのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0045】
一実施形態においては、送信ロジックは、ランダム・アクセス応答メッセージが受信されるときに、RACHプリアンブル・シグネチャの送信を停止するように動作可能である。
【0046】
一実施形態においては、送信ロジックは、ランダム・アクセス応答メッセージの受信に続く定義された期間にわたってRACHプロシージャの開始を防止するように動作可能である。
【0047】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、前記定義されたセットのうちの第1の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第1のフォーマットを有するチャネルを受信し、また前記定義されたセットのうちの第2の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第2のフォーマットを有するチャネルを受信するように動作可能なロジックを備えている。
【0048】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、前記定義されたセットのうちの第1の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第1のフォーマットを有するチャネルを送信し、また前記定義されたセットのうちの第2の定義されたセットを使用して、RACHプリアンブル送信に応じてランダム・アクセス応答メッセージを受信することに応じて、第2のフォーマットを有するチャネルを送信するように動作可能なロジックを備えている。
【0049】
一実施形態においては、複数の異なるRACHプリアンブル・シグネチャが、定義され、またそこでは、送信ロジックは、RACHプリアンブル・シグネチャとして複数の異なるRACHプリアンブル・シグネチャのうちの1つを選択するように動作可能である。
【0050】
一実施形態においては、RACHプロシージャと、繰り返されたRACHプリアンブル・シグネチャとは、同じRACHプリアンブル・シグネチャを含んでいる。
【0051】
第3の態様によれば、RACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用して受信される送信された信号を繰り返して結合するステップを含むワイヤレス電気通信ネットワーク・ノードの方法が、提供されている。
【0052】
一実施形態においては、繰り返して結合するステップは、同一の、繰り返すRACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットを使用して受信される信号を繰り返して結合するステップを含んでいる。
【0053】
一実施形態においては、リソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットは、アップリンク・チャネルのサブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを含んでいる。
【0054】
一実施形態においては、繰り返して結合するステップは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で受信される信号を繰り返して結合するステップを含んでいる。
【0055】
一実施形態においては、繰り返して結合するステップは、同一の、繰り返すRACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で信号を繰り返して結合するステップを含んでいる。
【0056】
一実施形態においては、本方法は、複数の定期的に繰り返す定義されたセットについての表示を送信するステップを含んでいる。
【0057】
一実施形態においては、繰り返して結合するステップは、RACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返す定義されたセットを使用して受信される信号を繰り返して結合するステップを含んでいる。
【0058】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからのリソース・ブロックの異なる選択されたグループを含んでいる。
【0059】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからの選択されたサブバンドからのリソース・ブロックの選択されたグループを含んでいる。
【0060】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、少なくとも1つの選択されたサブフレームからの選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0061】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、選択されたサブフレームからのサブバンド・エッジにおける選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0062】
一実施形態においては、本方法は、RACHプリアンブル・シグネチャの検出のすぐ後に、ランダム・アクセス応答メッセージを送信するステップを含んでいる。
【0063】
第4の態様によれば、RACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定義されたセットを使用して受信される繰り返して送信された信号を結合するように動作可能な受信ロジックを備えているネットワーク・ノードが、提供されている。
【0064】
一実施形態においては、受信ロジックは、同一の、繰り返すRACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットを使用して受信される信号を繰り返して結合するように動作可能である。
【0065】
一実施形態においては、リソース・ブロックの定期的に繰り返す定義されたセットは、アップリンク・チャネルのサブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの定期的に繰り返すグループを含んでいる。
【0066】
一実施形態においては、受信ロジックは、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で受信される信号を繰り返して結合するように動作可能である。
【0067】
一実施形態においては、受信ロジックは、同一の、繰り返すRACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、サブフレームの定期的に繰り返す選択内のリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返すグループの中で、信号を繰り返して結合するように動作可能である。
【0068】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、複数の定期的に繰り返す定義されたセットについての表示を送信するように動作可能なロジックを備えている。
【0069】
一実施形態においては、受信ロジックは、RACHプリアンブル・シグネチャを検出するために、アップリンク・チャネルのリソース・ブロックの各々の定期的に繰り返す定義されたセットを使用して受信される繰り返して送信された信号を結合するように動作可能である。
【0070】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからのリソース・ブロックの異なる選択されたグループを含んでいる。
【0071】
一実施形態においては、各々の定義されたセットは、選択されたサブフレームからの選択されたサブバンドからのリソース・ブロックの選択されたグループを含んでいる。
【0072】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、少なくとも1つの選択されたサブフレームからの選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0073】
一実施形態においては、少なくとも1つの定義されたセットは、選択されたサブフレームからのサブバンド・エッジにおける選択されたリソース・ブロックの少なくとも1つの不連続のグループを含んでいる。
【0074】
一実施形態においては、ネットワーク・ノードは、RACHプリアンブル・シグネチャの検出のすぐ後に、ランダム・アクセス応答メッセージを送信するように動作可能な送信ロジックを備えている。
【0075】
第5の態様によれば、コンピュータの上で実行されるときに、第1の態様または第3の態様の方法ステップを実行するように動作可能なコンピュータ・プログラム製品が、提供されている。
【0076】
さらなる特定の態様、および好ましい態様は、添付の独立請求項と、従属請求項との中で提示される。従属請求項の特徴は、必要に応じて独立請求項の特徴と組み合わされることもあり、また特許請求の範囲の中で明示的に提示されるこれらの組合せ以外の組合せの形で組み合わされることもある。
【0077】
装置の特徴が、機能を提供するように動作可能であるように説明される場合に、これは、その機能を提供し、またはその機能を提供するように適合され、または構成されている装置の特徴を含んでいることが、理解されるであろう。
【0078】
本発明の実施形態は、次に、添付の図面を参照して、さらに説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】組み合わせセット(combining set)のためのリソース・ブロックの例示の構成を示す図である。
図2】2つの組み合わせセットのためにリソース・ブロックを割り付ける例示の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
概説
より詳細に実施形態を考察する前に、最初に概説が提供される。マシン型通信(MTC:Machine Type Communication)デバイスは、特定のアプリケーションのためにマシンによって使用されるユーザ機器(UE:user equipment)である。そのようなMTCデバイスの一例が、スマート・ユーティリティ・メーターである。上記で述べられるように、これらのスマート・メーターのうちのいくつかは、地階に位置している可能性があり、これらは、高い侵入損失を受け、またそれゆえに、MTCデバイスが、ネットワークと通信することは、難しい。それゆえに、これらのMTCデバイスのカバレッジを20dBだけ拡張することが望ましい。
【0081】
繰り返しは、メッセージの受信信号を改善する1つのやり方である。ここで、レシーバは、信号エネルギーが、メッセージが信頼できるように復調され得るように十分に強いポイントまで各々の繰り返された信号の信号エネルギーを蓄積する。メッセージは、通常、時間内に繰り返され、また大きなカバレッジの改善のために、大量の繰り返しが、必要とされることもある。遅延に耐性のあるユーザ・データの場合には、長い期間にわたっての大量の繰り返し拡散が、実現可能である。
【0082】
実施形態は、ある技法を提供しており、それによって、例えば、アップリンク・チャネルの内部のリソースが、異なるセットに割り付けられる。各々の定義されたセットは、アップリンク・チャネルのサブフレームの内部に、いくつかのリソース・ブロックを含んでいる。例えば、定義されたセットは、アップリンク・チャネルの内部の、複数の連続したサブフレームの各々の中にリソース・ブロックを含むことができる。定義されたセットの内部のこれらのリソース・ブロックは、ユーザ機器からネットワークへのRACHプリアンブル・シグネチャの送信のために利用されることもある。ひとたび、これらのリソース・ブロックを使用したRACHプリアンブル・シグネチャの送信が、例えば、複数のサブフレームを通して完了された後に、これは、次いで、RACHプリアンブル・シグネチャが、正しく検出されていることを示す表示が、受信されるまで、次に続く複数のサブフレームの中で、繰り返される。ネットワークはまた、定義されたセットについて知っており、またRACHプリアンブル・シグネチャが、識別され得るかどうかを検出しようと試みるために、定義されたセットのこれらのリソース・ブロックの内部から受信されるエネルギーを結合しているであろう。繰り返された送信のこの結合は、不十分なカバレッジ・エリアの中に位置しているユーザ機器によって送信されるときでさえ、RACHプリアンブル・シグネチャを区別する能力を増大させるのに役立つ。実施形態は、リソース・ブロックのグループの複数の異なる定義されたセットを提供しており、これらのリソース・ブロックの各々は、異なる状態のために最適化されることもある。ユーザ機器は、ランダムに、またはユーザ機器が経験している状態に基づいてのいずれかで、これらの定義されたセットのうちの1つを選択することができる。基地局は、これらの定義されたセットの各々の内部でRACHプリアンブル・シグネチャを復号し、またいつそのような検出が成功するかを識別することを絶えず試みるであろう。
【0083】
従来のRACHプロシージャ
ランダム・アクセスにおいては、ネットワークにアクセスしたいと望むMTC(またはUE)は、ランダムに選択されたRACHプリアンブル・シグネチャを送信する。基地局(eNB)が、RACH送信を検出することに失敗する場合、UEは、別のランダムに選択されたRACHプリアンブル・シグネチャを用いて、より高い電力で再試行するであろう。MTCが、カバレッジの外にある場合、最大電力で送信されるRACHプリアンブル・シグネチャは、eNBが、失敗したRACH送信について知らないので、eNBによって検出されないであろう。異なるフォーマットのRACHシグネチャも、可能である。とりわけ、RACHフォーマット2および3は、中間のセルと大きなセルとをサポートするために指定される。これらのRACHフォーマットは、通常の使用の場合のこれらのRACHフォーマット(すなわち、RACHフォーマット0)の2倍の長さのプリアンブル・シグネチャを有する。1つのそのようなフォーマットだけが、それがセル・サイズのために設計されるので、構成される可能性がある。MTCのためにこのRACHフォーマットを使用することは、たとえそれが必要とされないとしても、レガシー・ユーザが、長いプリアンブル・シグネチャを採用するように強制するであろう。それに応じて、実施形態は、RACHカバレッジを増大させるための技法を提供しようとする。
【0084】
RACHリソース
実施形態は、RACH信号方式のためのリソースの2つのタイプのセット(すなわち、リソース・ブロック(RB:resource block)およびサブフレーム)を、すなわち、リソースの組み合わせセットと、リソースの非組み合わせセット(non−combining set)とを定義する技法を提供する。
【0085】
信号方式は、UEに対して組み合わせセットおよび非組み合わせセットのリソース(一般的に、時間と周波数とにおける)を示すために提供される。
【0086】
組み合わせセットは、eNBレシーバにおいて、すなわち、RACHカバレッジの拡張を必要とするMTCデバイスのために、結合され、または蓄積され得るRACHプリアンブル・シグネチャを繰り返して送信するために使用されるリソース(RBおよびサブフレーム)のセットを含んでいる。MTCデバイスは、一般的に、少なくとも2つのRACHプリアンブル・シグネチャを送信し、ここで、各RACHプリアンブル・シグネチャは、組み合わされたセット(combined set)の中で、定義されるリソースを使用して送信される。第1のRACHプリアンブル・シグネチャは、一般的に、上記で述べられる従来のRACHプロシージャのように、MTCデバイスによってランダムに選択される。後続のRACHプリアンブル・シグネチャは、一般的に、第1のRACHプリアンブル・シグネチャのRACHプリアンブル・シグネチャと同じであるが、組み合わせ技法に遷移するときに、ランダムに選択されることもあり、同じ選択されたRACHプリアンブル・シグネチャは、次いで、組み合わせセットのリソース・ブロックを使用して繰り返される。RACHプリアンブル・シグネチャのシーケンスは、組み合わせセットのリソース・ブロックによって送信されることもあり、またRACHプリアンブル・シグネチャのこのシーケンスは、次いで、組み合わせセットのリソース・ブロックの各々の繰り返しによって繰り返される。eNBは、これらのリソースの各々から信号エネルギーを蓄積し、すなわち、RACHプリアンブル・シグネチャを結合することは、RACHについて検出しようと試みるために一緒に繰り返す。複数の組み合わせセットが、構成されている可能性があり、またこれらの組み合わせセットの中のリソースは、オーバーラップすることができる。組み合わせセットは、ブロードキャストされた、または専用のRRC信号方式を使用して、MTCデバイスに対して示される可能性がある。万一、ユーザ機器が、組み合わせセットを使用して、ネットワークとの接続を確立する必要がある場合、そのときには、ユーザ機器は、従来のRACHプロシージャが、もう一度失敗することになる可能性が高いので、その後に、選択された期間、または固定された期間にわたって、従来のRACHプロシージャを使用して、ネットワークとのその後の接続を確立しようと試みることをバイパスし、または防止することができる。
【0087】
上記で述べられる従来のRACHプロシージャのために使用されるグループ(サブフレームの中の)を形成するリソース・ブロックの数は、6である。実施形態において単一のRACH送信のために定義されるリソース・ブロックの数は、上記で述べられた従来のRACHプロシージャのために使用されるリソース・ブロックの数とは異なる可能性があることに注意すべきである。例えば、2つのサブフレームの上の3つのリソース・ブロックの2つのグループを使用して、単一のRACH送信を送信することができ、これは、RACHプリアンブル・シグネチャにおける、より高い電力スペクトル密度(PSD:power spectral density)をもたらし、またレシーバにおける雑音電力を低下させることになる(より小さな帯域幅が使用されるので)。単一のRACH送信のために使用されるリソース・ブロックは、時間または周波数において連続している必要はないことにも注意すべきである。一実施形態においては、グループを形成するより高いPSDを有する、サブフレーム当たりのRBの低減された数は、周波数において分離される。例えば、1つのグループは、従来のRACHリソースの外側の2つのRBだけを含んでいることもあり、これは、すべてのRBを使用する(少なくとも無線伝搬チャネルが、強い周波数選択的なものでない場合)従来のRACH送信と同じタイミング分解能精度を保持する利点を有している。
【0088】
非組み合わせセットは、上記で述べられた従来のRACHプロシージャのためのリソースを含んでいる。これらのリソースは、上記で述べられた従来のRACHプロシージャにおいて、従来のRACHプロシージャのために、使用される同じリソースである。非組み合わせセットの中のリソースは、組み合わせセットの中のこれらのリソースとオーバーラップする可能性がある。例えば、一実施形態においては、組み合わせセットは、非組み合わせセットの代替的なリソースから構成されることもあり、組み合わせまたは蓄積したRACH送信が、複数のリソースを占有することになることを仮定すると、この種類の構成は、組み合わせRACHと、非組み合わせRACHとの両方についてのリソースの単一のセットの使用と比べて、非−MTCデバイスのためのRACHリソースのブロッキングを低減させる(すなわち、アクセス遅延を低減させる)。完全にオーバーラップしていない組み合わせセットと、非組み合わせセットとは、MTCデバイスからの組み合わせたRACH送信の結果として非−MTCデバイスについてのアクセス遅延におけるどのような増大も完全に回避するという利点を有しているが、そのような構成は、より高いリソースのオーバーヘッドを招くものである。
【0089】
一実施形態においては、MTCデバイスは、組み合わせセットのうちの1つをランダムに選択して、そのRACHプリアンブル・シグネチャを送信する。この実施形態は、複数のMTCデバイスが、同時にネットワークにアクセスしようと試みることもあり、またそれゆえに、組み合わせセットの選択をランダム化することは、RACH衝突を回避するのに役立つことを認識している。
【0090】
組み合わせセット
図1は、組み合わせセットについてのリソース・ブロックの例示の構成を示すものである。組み合わせセット10を形成するリソース・ブロックは、サブフレームの内部の使用可能なリソース・ブロックから割り付けられる。この例においては、リソース・ブロック20−1から20−4の4つのグループが、組み合わせセットに割り付けられる。各グループ20−1から20−4は、サブフレームの内部で割り付けられる6つのリソース・ブロック30から形成される。組み合わせセットのために定義されるリソース・ブロックは、一般的に、図1に示されるように、定期的に割り付けられ、または繰り返され、ここでは、組み合わせセット10は、5つのサブフレームに及ぶように定義され、また各々の次の5つのサブフレームの中で定期的に繰り返される。
【0091】
シグネチャ
一実施形態においては、RACH繰り返し(すなわち、送信されるべきRACHプリアンブル・シグネチャの量)は、組み合わせセットのサイズとは独立している。例えば、図1において、RACHプリアンブル・シグネチャが、1つのサブフレームの割り付けられたリソース・ブロックを占有し、またその繰り返しが、10である場合、そのときには、RACHプリアンブル・シグネチャは、2つの組み合わせセットの上で繰り返される。
【0092】
RACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しは、MTCデバイス特有とすることができ、すなわち、セルの中の異なるMTCデバイスは、異なるRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しファクタを有することができる。他方では、RACHの繰り返しが、組み合わせセットのサイズよりも小さい場合、そのときには、RACHの繰り返しは、組み合わせセットの周期の終了に先立って停止することができる。MTCデバイスはまた、ひとたび、それが、ネットワークから肯定応答(すなわち、ランダム・アクセス応答)を受信した後に、そのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを停止することもできることに注意すべきである。例えば、MTCデバイスが、最大で5つの繰り返しを実行するように構成されているが、MTCデバイスが、2つの繰り返しを送信した後にランダム・アクセス応答を受信する場合、そのときには、MTCデバイスは、RACHプリアンブル・シグネチャの送信(繰り返し)についての残りを送信することを停止することができる。
【0093】
別の実施形態においては、第1のRACHプリアンブル・シグネチャの送信は、組み合わせセットの周期の始めに起こる。これは、eNBの複雑さを低減させることができる、eNBについての明確に異なるエネルギー蓄積ウィンドウを提供している。
【0094】
上記で述べられるように、MTCデバイスは、プリアンブル・シグネチャの所定のシーケンスを使用することができる。使用可能な64個のプリアンブル・シグネチャが、存在しており、プリアンブル・シグネチャのシーケンスは、例えば、プリアンブル・シグネチャ5、10、32および1とすることができる。MTCデバイスは、組み合わせセットの中のリソース・ブロックの各々において各プリアンブル・シグネチャを送信する。例えば、図1において、このMTCデバイスは、第1のサブフレームの中のプリアンブル・シグネチャ5と、第2のサブフレームの中のプリアンブル・シグネチャ10と、第3のサブフレームの中のプリアンブル・シグネチャ32と、第5のサブフレームの中のプリアンブル・シグネチャ1とを送信するであろう(組み合わせセットの第4のサブフレームのために構成されたリソースは、存在していない)。
【0095】
一実施形態においては、MTCデバイスは、最初に、非組み合わせセットの中のリソースを使用して、ランダム・アクセスを実行することができる。所定の数の試みの上で、所定の電力に到達した後にネットワークにアクセスすることに失敗する場合、MTCデバイスは、組み合わせセットを使用することになる。これにより、eNBにより近接した(すなわち、カバレッジ拡張領域の中にない)MTCデバイスは、レガシー・リソースを使用することができるようになり、また実際にカバレッジの拡張を必要とするMTCデバイスだけが、カバレッジ拡張のために定義されるこれらのリソースを使用することができるようになる。
【0096】
例示の実施形態
図2は、2つの組み合わせセット、または蓄積的なセット、すなわち、組み合わせセット1および組み合わせセット2と、1つの非組み合わせセットについてのリソース・ブロックを割り付ける例示の実施形態を示すものである。組み合わせセット1は、5つのサブフレームの周期性を有するが、組み合わせセット2は、10個のサブフレームの周期性を有している。組み合わせセット1および2は、第3のサブフレームの中にオーバーラップしたリソースを有する。組み合わせセット1の中のリソースはまた、第6のサブフレームの中の非組み合わせセットの中のリソースとオーバーラップする。この例においては、組み合わせセット2の第1のサブフレームのために定義されたリソースは、6つのリソース・ブロックを占有していないが、2つのリソース・ブロックを占有するだけである。これは、以上の節において説明される実施形態のうちの1つを例証するものである。
【0097】
2つのMTCデバイス、MTCおよびMTCは、地階に位置しており、また両方は、ネットワークにアクセスすることを望む。両方のデバイスは、8つのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しのために構成されている。以下は、両方のデバイスによって取られるステップであり、すなわち、
1) MTCは、RACH送信のための組み合わせセット1を選択するが、MTCは、RACH送信のための組み合わせセット2をランダムに選択する。
2) MTCは、RACHプリアンブル・シグネチャ5をランダムに選択するが、MTCは、RACHプリアンブル・シグネチャ19をランダムに選択する。
3) サブフレーム1において、すなわち、
a. MTCは、RACHプリアンブル・シグネチャ5を送信し、
b. MTCは、プリアンブル・シグネチャ19の2分の1を送信する(リソースの2分の1だけが、使用可能であるので)。ここで、RACHプリアンブルの2分の1は、それが、全部で6つのリソース・ブロックを使用して送信される場合に、そうなるであろうものよりも高い電力スペクトル密度(PSD)で送信され、
c. MTCからのRACH送信は、検出されない。MTCからのRACH送信は、完了しておらず、またそれゆえに、何も検出されない。
4) サブフレーム2においては、すなわち、
a. MTCは、RACHプリアンブル・シグネチャ5の繰り返しを実行し、
b. MTCは、プリアンブル・シグネチャ19の第1の送信の残りの2分の1を送信し、
c. eNBは、組み合わせセット1のサブフレーム1と、サブフレーム2とからの信号エネルギーを結合し、
d. eNBは、組み合わせセット2のサブフレーム1と、サブフレーム2とからの信号を縦続接続し(各サブフレームが、プリアンブル・シグネチャの2分の1だけを含むことを知っている)、
e. eNBは、どのようなRACH送信を検出することに失敗する。
5) サブフレーム3において、すなわち、
a. MTCは、プリアンブル・シグネチャ5の第3の繰り返しを実行し、
b. MTCは、プリアンブル・シグネチャ19(完全なプリアンブル・シグネチャ)の第2の繰り返しを実行し、
c. eNBは、組み合わせセットの中の以前のサブフレームからの信号エネルギーを結合するが、どのようなRACH送信を検出することにも失敗する。
6) リソースは、いずれの組み合わせセットについても定義されないので、何もサブフレーム4の中では送信されない。
7) サブフレーム5において、すなわち、
a. MTCは、プリアンブル・シグネチャ5のその第4の繰り返しを送信し、
b. MTCは、プリアンブル・シグネチャ19のその第3の繰り返しを送信し、
c. eNBは、信号エネルギーを結合するが、どのようなRACH送信を検出することにも失敗する。
8) サブフレーム6において、すなわち、
a. MTCは、プリアンブル・シグネチャ5のその第5の繰り返しを送信し、
b. MTCは、リソースが、組み合わせセット2についてこのサブフレームにおいては構成されていないので、どのようなプリアンブル・シグネチャを送信することもなく、
c. eNBは、組み合わせセット1についての信号エネルギーを結合するが、どのようなRACH送信を検出することにも失敗する。
9) サブフレーム7において、すなわち、
a. MTCは、プリアンブル・シグネチャ5のその第6の繰り返しを送信し、
b. MTCは、プリアンブル・シグネチャ19のその第4の繰り返しを送信し、
c. eNBは、信号エネルギーを結合するが、どのようなRACH送信を検出することにも失敗する。
10) サブフレーム8において、すなわち、
a. MTCは、プリアンブル・シグネチャ5のその第7の繰り返しを送信し、
b. MTCは、リソースが、組み合わせセット2についてこのサブフレームにおいては構成されていないので、どのようなRACHを送信することもなく、
c. eNBは、組み合わせセット1についての信号エネルギーを結合し、またプリアンブル・シグネチャ5を成功裏に検出する。eNBは、ランダム・アクセス応答をMTCに対して送信する。
11) サブフレーム9および10においては、プリアンブル・シグネチャは、MTCまたはMTCによって送信されない。MTCは、そのランダム・アクセス応答を受信しており、またそれゆえに、そのRACHプリアンブル・シグネチャの繰り返しを停止させる。MTCは、RACHプリアンブル・シグネチャの送信のためにどのようなリソースも構成されてはいない。
12) サブフレーム11において、組み合わせセット2の周期的サイクルが、再開され、またMTCは、そのRACH送信を用いて継続し、またプリアンブル・シグネチャ19の第1の2分の1のその第5の繰り返しを送信する。サブフレーム1におけるように、MTCは、プリアンブル・シグネチャの2分の1だけを送信する。
13) サブフレーム12において、MTCは、プリアンブル・シグネチャ19のその第5の繰り返しの残りの2分の1を送信する。eNBは、依然として、以前の組み合わせセットのリソースからの信号エネルギーを結合した後に、どのようなRACH送信を検出することにも失敗する。
14) サブフレーム13において、MTCは、プリアンブル・シグネチャ19のその第6の繰り返しを送信する。このときに、eNBは、プリアンブル・シグネチャ19を成功裏に検出し、またランダム・アクセス応答を送信するように進む。MTCについてのRACHの繰り返しは、それゆえに終了する。
【0098】
それに応じて、実施形態は、RACHカバレッジが、例えば、地階などにおける、不十分なカバレッジ・エリアに位置するMTCデバイスのために拡張されることを可能にすることが、分かる。このアプローチは、追加のプリアンブル・シグネチャが、定義されることを必要としていない。
【0099】
当業者なら、様々な上記に説明された方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることを簡単に認識するであろう。本明細書においては、いくつかの実施形態はまた、プログラム・ストレージ・デバイス、例えば、デジタル・データ・ストレージ媒体を対象として含むことも意図しており、このプログラム・ストレージ・デバイスは、マシン読取り可能、またはコンピュータ読取り可能であり、また命令のマシン実行可能なプログラム、またはコンピュータ実行可能なプログラムを符号化しており、そこでは前記命令は、前記上記で説明された方法のステップの一部または全部を実行する。プログラム・ストレージ・デバイスは、例えば、デジタル・メモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気ストレージ媒体、ハード・ドライブ、または光学的に読取り可能なデジタル・データ・ストレージ媒体とすることができる。それらの実施形態はまた、上記で説明された方法の前記ステップを実行するようにプログラムされるコンピュータを対象として含むことも意図している。
【0100】
「プロセッサ」または「ロジック」としてラベル付けされた任意の機能ブロックを含めて、図面の中に示される様々な要素についての機能は、専用のハードウェア、ならびに適切なソフトウェアと関連づけてソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用を通して提供されてもよい。プロセッサによって提供されるときに、それらの機能は、単一の専用のプロセッサによって、単一の共用のプロセッサによって、またはそれらのうちのいくつかが共用され得る複数の個別のプロセッサによって提供されてもよい。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」、あるいは「ロジック」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアだけを排他的に意味するように解釈されるべきではなく、また限定することなく、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)のハードウェアと、ネットワーク・プロセッサと、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)と、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)と、ソフトウェアを記憶するためのリード・オンリー・メモリ(ROM:read only memory)と、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)と、不揮発性ストレージとを暗黙のうちに含むことができる。他のハードウェアが、従来および/またはカスタムもまた、含められる可能性がある。同様に、図面の中に示される任意のスイッチは、概念的なものにすぎない。それらの機能は、プログラム・ロジックのオペレーションを通して、専用のロジックを通して、プログラム制御と専用のロジックとの相互作用を通して、または手動によってさえも、実行される可能性があり、特定の技法は、文脈からもっと具体的に理解されるように、実装者によって選択可能である。
【0101】
本明細書における任意のブロック図は、本発明の原理を実施する実例となる回路の概念図を表すことが、当業者によって理解されるべきである。同様に、任意のフロー・チャートと、流れ図と、状態遷移図と、擬似コードなどとは、コンピュータ読取り可能媒体の形で実質的に表され、またそのようにしてコンピュータまたはプロセッサによって、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、実行され得る様々なプロセスを表すことが、理解されるであろう。
【0102】
説明および図面は、単に本発明の原理を示しているにすぎない。したがって、当業者なら、本明細書において明示的に説明されても、または示されてもいないけれど、本発明の原理を実施し、また本発明の精神および範囲の内部に含まれる様々な構成を工夫することができるようになることが理解されるであろう。さらに、本明細書において列挙されるすべての例は、主として、本発明者が当技術を推進することに寄与している本発明の原理および概念を理解するに際して、読者を支援する教育上の目的のためにすぎないように明示的に意図され、またそのように具体的に列挙された例および状態だけに限定することのないように解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様および実施形態を列挙している本明細書におけるすべての記述、ならびにその特定の例は、その同等物を包含することを意図している。
図1
図2