特許第6574237号(P6574237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6574237エアロゾル送達デバイス用の加熱器及びその形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574237
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】エアロゾル送達デバイス用の加熱器及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   A24F47/00
【請求項の数】23
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-501230(P2017-501230)
(86)(22)【出願日】2015年7月7日
(65)【公表番号】特表2017-525342(P2017-525342A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(86)【国際出願番号】US2015039383
(87)【国際公開番号】WO2016007516
(87)【国際公開日】20160114
【審査請求日】2018年6月22日
(31)【優先権主張番号】14/329,334
(32)【優先日】2014年7月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タラスキー,カレン・ブイ
(72)【発明者】
【氏名】シアーズ,スティーブン・ベンソン
(72)【発明者】
【氏名】ハント,エリック・テイラー
(72)【発明者】
【氏名】コレット,ウィリアム・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】チャン,イー−ピン
(72)【発明者】
【氏名】ウエイト,クリステン・ドッズ
(72)【発明者】
【氏名】カルク,ジェフリー・エイ
(72)【発明者】
【氏名】イーコック,グレアム・ピー
(72)【発明者】
【氏名】エブス,マシュー・シー
(72)【発明者】
【氏名】ウスコルド,ロバート・シー
(72)【発明者】
【氏名】スローン・ザ・サード,ウォーカー・マクラフリン
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−524259(JP,A)
【文献】 特表2013−516160(JP,A)
【文献】 特表2017−503499(JP,A)
【文献】 特表2013−507976(JP,A)
【文献】 特開2010−003487(JP,A)
【文献】 米国特許第04945929(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱要素の下に置かれるフィルムまたは膜を備える加熱器基材と共形の前記加熱要素で形成される加熱部材を備えるエアロゾル送達デバイスであって、前記加熱器基材が、第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として構成される、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
前記加熱器基材が、前記加熱要素の上に置かれるフィルムまたは膜を更に備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
前記加熱器基材と前記加熱部材の上に置かれる前記フィルムもしくは膜とのうちの一方または両方が、テクスチャ加工表面を備える、請求項2に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
前記テクスチャ加工が、テクスチャ加工表面にわたって毛管流を提供するように構成される、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
多孔性輸送要素であって、その長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され、前記加熱部材と加熱配置にある第1の端部を有する、多孔性輸送要素を更に備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
前記円錐台がそこを通る内側通路を含み、前記加熱部材と前記加熱配置にある前記多孔性輸送要素の前記第1の端部が、少なくとも部分的に、前記円錐台の前記内側通路内に位置付けられる、請求項5に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
前記加熱部材と前記加熱配置にある前記多孔性輸送要素の前記第1の端部が、前記円錐台の前記第1の端部を少なくとも部分的に囲むように位置付けられる、請求項5に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
前記多孔性輸送要素が繊維性マットである、請求項5に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
前記繊維性マットが複数の層を備える、請求項7に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
前記繊維性マットの前記第1の端部が、前記繊維性マットの残部よりも少ない層を備える、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
前記多孔性輸送要素が、その長さを通して中央通路を備える、請求項5に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
前記円錐台の前記より小さくサイズ決めされた第1の端部に進入し、そこを通る内側通路を通過し、前記円錐台の前記より大きくサイズ決めされた第2の端部を越えて外に出る気流路を更に備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
前記円錐台の周りをその前記第1の端部から前記より大きくサイズ決めされたその第2の端部を越えて通る、前記加熱部材の外側の気流路を更に備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
前記加熱部材が支持フレームの内側に取り付けられる、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
前記加熱器基材が切頭体として構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項16】
前記加熱要素が導電性インクを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項17】
空気吸入口と、形成されたエアロゾルが外に出るように構成されたマウスピースとを有する外郭と、
前記外郭内に位置付けられ、そこを通る内側通路を備える切頭体として構成されている前記加熱部材と、
多孔性輸送要素であって、その長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され、前記加熱部材と加熱配置にある第1の端部を有する、多孔性輸送要素と、
前記空気吸入口から、前記切頭体の前記第1の端部を越え、次いで前記切頭体の前記より大きくサイズ決めされた第2の端部を越えて前記マウスピースまで、前記外郭を通る気流路と、を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項18】
エアロゾル送達デバイスを形成する方法であって、
外郭を提供することと、
加熱要素の下に置かれるフィルムまたは膜を備える基材と共形の加熱要素で形成される加熱部材を提供することと、
第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として前記加熱部材を構成することと、
前記外郭内に前記加熱部材を挿入することと、を含む、方法。
【請求項19】
多孔性輸送要素であって、その長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され、第1の端部及び第2の対向する端部を有する、多孔性輸送要素を提供することと、その前記第1の端部を前記加熱部材と加熱配置に構成することと、を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記多孔性輸送要素の前記第2の端部を、前記エアロゾル前駆体組成物と接触させることを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記円錐台が、そこを通る中央通路を含み、前記多孔性輸送要素の前記第1の端部を、前記加熱部材と加熱配置に構成することが、前記多孔性輸送要素の前記第1の端部を、前記加熱部材の前記より大きくサイズ決めされた第2の端部で前記中央通路内に挿入することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記多孔性輸送要素の前記第1の端部が、その中に中央開口部を備え、前記多孔性輸送要素の前記第1の端部を、前記加熱部材と加熱配置に構成することが、前記加熱部材の前記より小さくサイズ決めされた第1の端部を、前記多孔性輸送要素の前記第1の端部の前記中央開口部内に挿入することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記加熱部材を提供することが、前記基材上に導電性インクを印刷することによって前記基材上に前記加熱部材を形成することを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達デバイスに関し、より具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に生成された熱を利用し得るエアロゾル送達デバイス(例えば、一般に電子タバコと称される喫煙物品)に関する。喫煙物品は、気化して人間が消費するための吸入可能な物質を形成することができる、タバコから作製され得るか、またはタバコに由来し得るか、あるいは別様にタバコを組み込み得る材料を組み込み得る、エアロゾル前駆体を加熱するように構成され得、前駆体は、気化して人間が消費するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙デバイスが、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、長年にわたり提案されている。これらのデバイスの多くは、称されるところによれば、タバコの燃焼から生じる相当量の不完全燃焼生成物及び熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供するように設計されている。そのために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、あるいはタバコの著しい程度の燃焼を伴わずに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することを試みる、数多くの喫煙製品、風味生成器、及び薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Robinsonらの米国特許第7,726,320号、Griffith,Jr.らの米国特許公開第2013/0255702号、及び2012年10月8日出願のSearsらの米国特許出願第13/647,000号に説明されている背景技術に記載の様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年2月3日出願のBlessらの米国特許出願第14/170,838号において商標名及び販売元によって参照されている、様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源も参照されたい。
【0003】
エアロゾル送達デバイス内での使用のためのエアロゾル前駆体組成物用貯蔵部であって、エアロゾル送達デバイスの形成を改善するために提供される、貯蔵部を提供することが望ましいであろう。かかる貯蔵部を利用して作製されるエアロゾル送達デバイスを提供することも望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号
【発明の概要】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達デバイス、かかるデバイスを形成する方法、及びかかるデバイスの要素に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイス内での使用のために好適であり得る加熱器、加熱要素などを提供する。例えば、いくつかの実施形態では、本開示は、第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として構成される加熱器基材と共形の加熱要素で形成される加熱部材を備えるエアロゾル送達デバイスを提供する。
【0006】
様々な実施形態では、本エアロゾル送達デバイス及びそのデバイス内での使用のために好適である要素が、以下の陳述のうちの1つ以上によって定義され得る。具体的には、上述のエアロゾル送達デバイスは、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または任意の数を、任意の組み合わせで含み得る。
【0007】
加熱器基材は、加熱要素の下に置かれるフィルムまたは膜を備えることができる。
【0008】
加熱器基材は、加熱要素の上に置かれるフィルムまたは膜(及び加熱要素の下に置かれるフィルムまたは膜の全てまたは一部)を更に備えることができる。
【0009】
加熱器基材及び加熱部材の上に置かれるフィルムまたは膜のうちの一方または両方が、テクスチャ加工表面を備えることができる。テクスチャ加工は、テクスチャ加工表面にわたる毛管流を提供するように構成され得る。
【0010】
加熱部材は、導電性インクを備えることができる。
【0011】
エアロゾル送達デバイスは、多孔性輸送要素の長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され得、加熱部材と加熱配置にある第1の端部を有する多孔性輸送要素を備えることができる。
【0012】
円錐台は、そこを通る内側通路を含むことができ、加熱部材と加熱配置にある多孔性輸送要素の第1の端部は、少なくとも部分的に円錐台の内側通路内に位置付けられ得る。
【0013】
加熱部材と加熱配置にある多孔性輸送要素の第1の端部は、円錐台の第1の端部を少なくとも部分的に囲むように位置付けられ得る。
【0014】
多孔性輸送要素は、繊維性マットであり得る。
【0015】
多孔性輸送要素は、炭素繊維、ガラス繊維、綿、絹などの材料で形成され得る。
【0016】
多孔性輸送要素は、天然材料、合成材料、天然及び合成材料の組み合わせ、1種類以上の材料の混合物、ならびに1種類以上の繊維の混合物で形成することができる。
【0017】
繊維性マットは、複数の層を備えることができる。
【0018】
繊維性マットはひだ状であり得、1つ以上の異なる形状を有する1つ以上の切り欠きを備えることができ、形成された縁を有することができる。
【0019】
繊維性マットの第1の端部は、繊維性マットの残部よりも少ない層を備えることができる。
【0020】
多孔性輸送要素は、その長さを通して中央通路を備えることができる。
【0021】
エアロゾル送達デバイスは、円錐台のより小さくサイズ決めされた第1の端部に進入し、そこを通る内側通路を通過し、円錐台のより大きくサイズ決めされた第2の端部を越えて外に出る気流路を備えることができる。
【0022】
エアロゾル送達デバイスは、円錐台の周りをその第1の端部からより大きくサイズ決めされたその第2の端部を越えて通る、加熱要素の外側の気流路を備えることができる。
【0023】
加熱部材は、支持フレームの内側に取り付けられ得る。
【0024】
加熱器基材は、切頭体として構成され得る。
【0025】
加熱器基材は、多面的形状であり得る。
【0026】
多孔性輸送要素は、そこを中心に、長手方向に通過する支持部材を備えることができる。
【0027】
支持部材は、開いた第1の端部及び開いた第2の端部を有することができ、そこを通る1つ以上の通路を含むことができる。
【0028】
支持部材は、その壁部に形成される1つ以上の空気吸入口を備えることができる。
【0029】
支持部材は、その壁部に形成される1つ以上のエアロゾル出口を備えることができる。
【0030】
支持部材は、その中に分流器を備えることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、本開示によるエアロゾル送達デバイスは、空気吸入口及び形成されたエアロゾルが外に出るように構成されたマウスピースを有する外郭と、外郭内に位置付けられ、切頭体を通る内側通路を有する切頭体として構成される加熱器基材と共形の加熱要素で形成され、第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する加熱部材と、多孔性輸送要素の長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され、加熱部材と加熱配置にある第1の端部を有する、多孔性輸送要素と、空気吸入口から、切頭体の第1の端部を越え、次いで切頭体のより大きくサイズ決めされた第2の端部を越えてマウスピースまで、外郭を通る気流路と、を備えることができる。
【0032】
更なる実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイス内に含まれ得る噴霧器を提供することができる。噴霧器は、例えば第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として構成される加熱器基材と共形の加熱要素で形成される加熱部材を備えることができる。加熱部材は、支持フレーム内に位置付けられ得る。噴霧器はまた、多孔性輸送要素の長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成され、加熱部材と加熱配置にある第1の端部を有する多孔性輸送要素を備えることができる。多孔性輸送要素は、そこを中心に、長手方向に通過する支持部材を備えることができる。噴霧器は、直接または1つ以上電気接触部を通って、電源と電気接続されるエアロゾル送達デバイスの外郭内への挿入のために構成され得、その接触部は、外郭と電源を含む第2の外郭とを接続するための接続器の一部を備え得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイスを形成するための方法を提供することができる。この方法は、加熱部材を送達デバイスの外郭と組み合わせることか、加熱部材を多孔性輸送要素及び外郭と組み合わせることか、または噴霧器内に、外郭と組み合わせられ得る加熱部材及び輸送要素を形成することを含むことができる。
【0034】
ある特定の実施形態では、エアロゾル送達デバイスを形成する方法は、外郭を提供することと、基材と共形の加熱要素で形成される加熱部材を提供することと、加熱部材を第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として構成することと、外郭内に加熱部材を挿入することと、を含むことができる。
【0035】
様々な実施形態では、エアロゾル送達デバイスを形成するための本方法は、以下の陳述のうちの1つ以上によって定義され得る。具体的には、上述のかかる方法は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または任意の数を任意の組み合わせで含み得る。
【0036】
本方法は、多孔性輸送要素の長さに沿った、エアロゾル前駆体組成物の通過のために構成される多孔性輸送要素であって、第1の端部及び第2の対向する端部を有し、その第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成する多孔性輸送要素を提供することを含むことができる。
【0037】
本方法は、多孔性輸送要素の第2の端部をエアロゾル前駆体組成物と接触させることを含むことができる。
【0038】
円錐台はそこを通る中央通路を含むことができ、多孔性輸送要素の第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成することは、多孔性輸送要素の第1の端部を、加熱部材のより大きくサイズ決めされた第2の端部で中央通路内に挿入することを含むことができる。
【0039】
多孔性輸送要素の第1の端部は、その中に中央開口部を備えることができ、多孔性輸送要素の第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成することは、より小さくサイズ決めされた加熱部材の第1の端部を、多孔性輸送要素の第1の端部の中央開口部内に挿入することを含むことができる。
【0040】
加熱部材は、その上に導電性インクを印刷することによって、基材上に形成され得る。
【0041】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下で簡潔に説明する、添付の図面と併せて以下の発明を実施するための形態を読むことで明らかとなるであろう。本発明は、上述の実施形態のうちの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の任意の組み合わせ、及び本開示に記載する任意の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを、かかる特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明白に組み合わされているか否かに関わらず、含む。本開示は、総合的に読まれることにより、開示される発明のいずれの分離可能な特徴または要素も、その様々な態様及び実施形態のうちのいずれにおいても、文脈上そうでないとする明確な指示がない限り、組み合わせ可能であるよう意図されると見なされるべきであるよう意図される。
【0042】
このように本開示を前述の概括的な用語で説明したところで、これより添付の図面を参照することとなるが、これらは必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】カートリッジ及び本開示の様々な実施形態によるエアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る様々な要素を含む制御体を備える、エアロゾル送達デバイスの部分破断図である。
図2】加熱器基材と共形の加熱要素を備える、本開示の例示的な実施形態による加熱部材の平面図である。
図3】本開示の例示的な実施形態による加熱部材の透視図であり、この加熱部材は湾曲してまたは折りたたまれて、円錐台を形成する加熱器基材を備える。
図4図2に図示される加熱部材の線4−4による断面である。
図5】本開示の例示的な実施形態による加熱部材の断面であり、薄いフィルムの形態の加熱器基材と薄いフィルムの形態の加熱器カバーとの間で積層される加熱要素を示す。
図6】本開示の例示的な実施形態による多孔性輸送要素の平面図であり、この輸送要素は、単層の繊維性マットで形成される第1の端部及び複数の層の繊維性マットで形成される第2の端部を備える。
図7図6に図示される多孔性輸送要素の線7−7による断面である。
図8】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの部分破断図であり、このデバイスは、円錐台として構成される加熱部材及び第1の端部と加熱部材の内側に位置付けられる多孔性輸送要素を備え、両方が外郭内で構成される。
図9】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの部分破断図であり、このデバイスは、円錐台として構成される加熱部材及び第1の端部と加熱部材の内側に位置付けられる多孔性輸送要素を備え、輸送要素は支持部材及び支持フレームを備える加熱部材を備え、全ては外郭内で構成される。
図10】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの部分破断図であり、このデバイスは、第1の端部と輸送要素の第1の端部の内側に位置付けられる円錐台として構成される加熱部材を有する多孔性輸送要素を備え、両方が外郭内で構成される。
【発明を実施するための形態】
【0044】
これより、本開示を、その例示的な実施形態を参照して以下により十分に説明する。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように記載される。実際には、本開示は多くの異なる形態で具現されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という単数形は、文脈が別途明確に規定しない限り、複数の指示対象を含む。
【0045】
以下に記載するように、本開示の実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、材料を加熱して(好ましくは、材料をかなりの程度燃焼させることなく)、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用し、かかるシステムの構成要素は、手持ち式デバイスと見なすのに十分に小型であることが最も好ましい物品の形態を有する。つまり、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素の使用は、タバコの燃焼または熱分解の副生成物に主に起因するエアロゾルという意味の煙を生成するのではなく、むしろ、これらの好ましいシステムの使用は、それらに組み込まれるある特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気をもたらす。好ましい実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、タバコ及び/またはタバコ由来の構成成分を組み込むことによって、エアロゾル形態でタバコ由来の構成成分を送達することが最も好ましい。
【0046】
ある特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部片は、それらのいかなる構成要素もかなりの程度燃焼させることなく、タバコの着火及び燃焼(及びそれによるタバコ煙の吸入)によって用いられる紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙することの知覚(例えば、吸入及び発散習慣、味または風味の種類、感覚刺激性効果、身体的感覚、使用習慣、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)の多くを提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部片のユーザは、喫煙者が伝統的な種類の喫煙物品を用いるのとほぼ同じように、その部片を持って使用すること、その部片によって生成されるエアロゾルを吸引するためにその部片の一端を吸うこと、選択された間隔で吹かすまたは吸うことなどが可能である。
【0047】
本開示のエアロゾル送達デバイスはまた、蒸気生成物品または薬物送達物品であるものとして特徴付けられてもよい。故に、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質(例えば、風味及び/または薬学的活性成分)を吸入可能な形態または状態で提供するように適合されてもよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点未満の温度で気相にある物質)であり得る。代替的に、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、ガス中の固体微粒子または液滴の浮遊物)であってもよい。簡潔性を目的として、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、目に見えるか否かに関わらず、また煙様であると見なされ得る形態のものであるか否かに関わらず、ヒトによる吸入に好適な形態または種類の蒸気、ガス、及びエアロゾルを含むことを意味する。
【0048】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、概して、収容部と称され得る外部本体または外郭内に提供される、いくつかの構成要素を含む。外部本体または外郭の全体的設計は様々であり得、エアロゾル送達デバイスの全体的なサイズ及び形状を画定し得る外部本体の形式または構成は様々であり得る。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長い本体が、単一の一体型収容部から形成されてもよく、あるいは、細長い収容部が、2つ以上の分離可能な本体で形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管形状であるために従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似てもよい、細長い外郭または本体を備えることができる。一実施形態では、本エアロゾル送達デバイスの構成要素の全てが、1つの収容部内に含まれる。エアロゾル送達デバイスは、接合され分離可能である2つ以上の収容部を備えることができる。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能な電池、及び本物品の動作を制御するための様々な電子装置)を含む収容部を備える制御体を一端に保有してもよく、もう一端では、使い捨ての部分(例えば、使い捨ての風味含有カートリッジ)を含む外部本体または外郭が、それに取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0049】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電流その電源を物品の他の構成要素へ制御することなどにより、発熱のために電力を作動させ、制御し、調節し、停止させるための手段、例えばマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ)、加熱器または発熱部材(例えば、単独または1つ以上の更なる要素と組み合わせて「噴霧器」と一般的に称され得る、電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」、「Eリキッド(e−liquid)」、及び「Eジュース(e−juice)」と一般に称される成分など、十分な熱が適用されるとエアロゾルを生むことができる液体)、及びエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸うことを可能にする吸い口領域すなわち先端(例えば、吸われると、生成されたエアロゾルがそこから引き出され得るように、物品を通る画定された気流路)の何らかの組み合わせを備えることが最も好ましい。
【0050】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のより具体的な形式、構成、及び配置は、以下に提供される更なる開示を踏まえれば明確となる。更に、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択及び配置は、本開示の背景技術の節で言及した代表的な製品などの市販される電子エアロゾル送達デバイスを考慮した上で理解することができる。
【0051】
様々な実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成された貯蔵部を備えることができる。貯蔵部は、多孔性材料(例えば、繊維性材料)で形成され得、したがって多孔性基材(例えば、繊維性基材)と称され得る。
【0052】
エアロゾル送達デバイス内の貯蔵部として有用な繊維性基材は、複数の繊維もしくはフィラメントで形成された織布材料または不織布材料であり得、天然繊維及び合成繊維のうちの一方または両方で形成され得る。例えば、繊維性基材は、ガラス繊維材料を含み得る。特定の実施形態では、酢酸セルロース材料が使用され得る。他の例示的な実施形態では、炭素材料が使用され得る。
【0053】
本開示に従うエアロゾル送達デバイス100の例示的な一実施形態を、図1に提供する。図1に図示する破断図に見られるように、エアロゾル送達デバイス100は、機能する関係で恒久的または着脱可能に整列され得る、制御体102及びカートリッジ104を備えることができる。制御体102とカートリッジ104との係合は、圧入(図示されるような)、ねじ式、締まり嵌め、または磁気などであり得る。具体的には、本明細書に更に記載されるものなどの接続構成要素が使用され得る。例えば、制御体は、カートリッジ上の接続器に係合するように適合される連結器を含み得る。
【0054】
特定の実施形態では、制御体102及びカートリッジ104のうちの一方または両方は、使い捨てであるもの、または再使用可能であるものと称され得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、故に、典型的な電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケットレセプタクル)への接続、及びユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを通したコンピュータへの接続を含む、任意の種類の再充電技術と組み合わされ得る。例えば、一端にUSBコネクタを、及び対向する端に制御体コネクタを含むアダプタが、2013年3月15日出願のNovakらの米国特許出願第13/840,264号に開示されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。更に、いくつかの実施形態では、2012年9月5日出願のChangらの米国特許出願第13/603,612号に開示されるように、カートリッジは単回使用カートリッジを備えてもよく、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0055】
図1に図示するように、制御体102は、制御構成要素106(例えば、マイクロコントローラ)、フローセンサ108、電池110、及びLED112を含むことができる制御体外郭101で形成され得、かかる構成要素は可変的に整列され得る。更なるインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素または音声フィードバック構成成分など)が、LEDに加えて、またはその代替品として含まれてもよい。カートリッジ104は、貯蔵収容部内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を加熱器134へと吸い上げるか、または別様に輸送するように適合された、液体輸送要素136と流体連通している貯蔵部144を封入する、カートリッジ外郭103から形成されてもよい。材料を通して電流が印加されると熱を生成するように構成された材料の様々な実施形態を用いて、抵抗加熱要素134を形成してもよい。ワイヤコイルを形成し得る例示的な材料としては、Kanthal(FeCrAl)、Nichrome、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛及び黒鉛系材料(例えば、炭素系フォーム及び糸)、ならびにセラミック(例えば、正または負の温度係数のセラミック)が挙げられる。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用である加熱部材の例示的な実施形態が、以下で更に説明され、かかる加熱部材は、本明細書に記載され図1に図示されるようなデバイス内に組み込まれ得る。
【0056】
形成されたエアロゾルがカートリッジ104から脱出することを可能にする開口部128が、カートリッジ外郭103内に(例えば、吸い口に)存在してもよい。かかる構成要素は、カートリッジ内に存在し得る構成要素の代表であり、本開示により包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することは意図されない。
【0057】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ構成要素、またはセンサなどを含み得る、1つ以上の電子構成要素150を含んでもよい。電子構成要素150は、有線または無線手段によって制御構成要素106及び/または外部デバイスと通信するように適合されてもよい。電子構成要素150は、カートリッジ104またはその基部140内のどこに位置付けられてもよい。
【0058】
制御構成要素106及びフローセンサ108が別個に図示されるものの、気流センサが直接取り付けられている電子回路基板として、制御構成要素とフローセンサとが組み合わされてもよいことが理解される。更に、電子回路基板は、電子回路基板が制御体の中心軸に対して長さ方向に平行となり得るという点で、図1の図示に対して水平に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、気流センサは、それ自体の回路基板、またはそれが取り付けられ得る他の基部要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板が利用され得る。フレキシブル回路基板は、実質的な管形状を含む、様々な形状に構成され得る。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板は、以下で更に説明される加熱器基材の一部または全てと組み合わせられるか、その上で積層されるか、またはそれを形成し得る。
【0059】
制御体102及びカートリッジ104は、それらの間の流体係合を促進するように適合された構成要素を含んでもよい。図1に図示するように、制御体102は、その中に空洞125を有する連結器124を含んでもよい。カートリッジ104は、連結器124に係合するように適合された基部140を含んでもよく、空洞125内に嵌合するように適合された突出部141を含んでもよい。かかる係合は、制御体内の電池110及び制御構成要素106とカートリッジ内の加熱器134との電気接続を確立するだけでなく、制御体102とカートリッジ104との安定した接続を促進することができる。更に、制御体外郭101は、吸気口118を含んでもよく、吸気口は、連結器124に接続する外郭内の刻み目であってもよく、これにより、周囲空気が連結器の周りを通過し、外郭内へと入ることが可能になり、次いで周囲空気は、連結器の空洞125を通過し、突出部141を通ってカートリッジ内へと入る。
【0060】
本開示に従う有用な連結器及び基部は、2013年3月15日出願のNovakらの米国特許出願第13/840,264号に記載されており、その開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、図1に見られる連結器は、基部140の内周142と対になるように構成された外周126を画定し得る。一実施形態では、基部の内周は、連結器の外周の半径と実質的に等しいか、またはそれよりもわずかに大きい半径を画定し得る。更に、連結器124は、基部の内周において画定される1つ以上の陥凹178に係合するように構成された、外周126の1つ以上の突起129を画定し得る。しかしながら、様々な他の実施形態の構造、形状、及び構成要素を用いて、基部を連結器に連結させ得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ104の基部140と制御体102の連結器124との間の接続は、実質的に恒久的であってもよい一方で、他の実施形態では、それらの間の接続は解放可能であってもよく、その結果、例えば、制御体が、使い捨てかつ/または再充填可能であり得る1つ以上の追加のカートリッジと再使用されてもよい。
【0061】
エアロゾル送達デバイス100は、いくつかの実施形態では実質的に棒状、管形状、または円筒形状であり得る。他の実施形態では、更なる形状及び寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面的形状などが包含される。
【0062】
図1に図示する貯蔵部144は容器であってもよく、または現在記載する繊維性貯蔵部であってもよい。例えば、貯蔵部144は、この実施形態では、実質的にカートリッジ外郭103の内側を取り囲む管の形状に形成された不織布繊維の1つ以上の層を備えることができる。エアロゾル前駆体組成物は、貯蔵部144内に保持され得る。例えば、液体構成成分は、貯蔵部144によって吸着的に保持され得る。貯蔵部144は、液体輸送要素136と流体連通していてもよい。液体輸送要素136は、貯蔵部144内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を、毛管作用によって、この実施形態では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素134へと輸送し得る。したがって、加熱要素134は、液体輸送要素136と加熱配置にある。本開示によるエアロゾル送達デバイスにおいて有用である貯蔵部及び輸送要素の例示的な実施形態が、以下で更に説明され、かかる貯蔵部及び/または輸送要素は、本明細書に記載され図1に図示されるようなデバイス内に組み込まれ得る。具体的には、加熱部材及び輸送要素の以下で更に説明される特定の組み合わせが、本明細書に記載され図1に図示されるようなデバイス内に組み込まれ得る。
【0063】
使用中、ユーザが物品100を吸引すると、センサ108によって気流が検出され、加熱要素134が作動し、エアロゾル前駆体組成物の構成成分が加熱要素134によって気化される。物品100の吸い口を吸引することで、周囲空気が吸気口118に進入し、連結器124内の空洞125及び基部140の突出部141内の中央開口部を通過する。カートリッジ104内では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさってエアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱要素134から直ぐに移動、吸引、または別様に引き離され、物品100の吸い口内の口元開口部128から出る。
【0064】
本開示によるエアロゾル送達デバイスの様々な構成要素は、当該技術分野において説明され、かつ市販される構成要素から選択され得る。本開示に従って使用され得る電池の例は、Peckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号に記載されており、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
エアロゾル送達デバイスは、(例えば、使用中の吸引時に)エアロゾル生成が所望される場合、発熱要素への電力の供給を制御するためのセンサまたは検出器を組み込んでもよい。したがって、例えば、使用中エアロゾル送達デバイスが吸引されないときに発熱要素への電力供給を止めるための、かつ電力供給を入れて、吸引中に発熱要素による発熱を作動または誘発するための様式または方法が提供される。更なる代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造及び構成、それらの構成要素、ならびにそれらの操作の一般的方法は、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号、McCaffertyらの同第5,372,148号、及びFlickによるPCT国際公開第2010/003480号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
エアロゾル送達デバイスは、最も好ましくは、吸引中の発熱要素への電力量を制御するための制御機構を組み込む。代表的な種類の電子構成要素、それらの構造及び構成、それらの特徴、ならびにそれらの操作の一般的方法は、Gerthらの米国特許第4,735,217号、Brooksらの同第4,947,874号、McCaffertyらの同第5,372,148号、Fleischhauerらの同第6,040,560号、Nguyenらの同第7,040,314号、及びPanの同第8,205,622号、Fernandoらの米国特許公開第2009/0230117号及びColletらの同第2014/0060554号、ならびに2013年3月15日出願のAmpoliniらの米国特許出願第13/837,542号及び2014年3月13日出願のHenryらの同第14/209,191号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
エアロゾル前駆体を支持するための、代表的な種類の基材、貯蔵部、または他の構成要素は、Newtonの米国特許第8,528,569号、Chapmanらの2013年3月15日出願の米国特許出願第13/802,950号、Davisらの2013年8月28日出願の同第14/011,192号、及びBlessらの2014年2月3日出願の同第14/170838号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。更に、様々な吸い上げ材料、ならびある特定の種類の電子タバコ内でのそれらの吸い上げ材料の構成及び操作は、Searsらの2013年1月30日出願の米国特許出願第13/754,324号に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0068】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル前駆体組成物を加熱及び気化させるために有用である加熱部材を提供する。加熱部材は、最小のエネルギー入力を必要とする一方で、エアロゾル前駆体組成物の、一定かつ急速な気化を提供するために特に適し得る。
【0069】
加熱部材200の例示的な実施形態が、図2に図示される。その中で見られるように、加熱部材200は加熱要素210及び加熱器基材220を備える。加熱器基材は、例えば加熱要素210の下に置かれるフィルム、膜などを備えることができる。加熱器基材220は、加熱要素を支持するために好適な任意の材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、加熱器基材220は電気絶縁性材料であり得る。加熱器基材220は同様に、断熱性または熱伝導性のいずれかであり得る。加熱器基材220は、好ましくは、少なくとも加熱要素によって達成される温度まで熱安定性である。特に重合体材料、例えば、ポリイミドが使用され得る。加熱器基材220は、実質的に平らであり、様々な形状へと構成可能である、シート、フィルム、または膜形態で提供され得る材料を備えることができる。加熱器基材220は、代替的に、成形されるかまたは別様に作成済みの形状であり得る。加熱器基材は、例えばセラミックから形成され得る。図2に図示されるように、加熱器基材220は、本明細書に別様に記載されるような、3次元構造へと構成されるために好適な形状である薄いフィルムである。加熱器基材220は、厚さにおいて様々であり得る。例えば、加熱器基材の厚さは、2mm未満、1mm未満、または0.75mm未満であり得る。いくつかの実施形態では、加熱器基材の厚さは、約0.1mm〜約2mm、約0.2mm〜約1.5mm、または約0.25mm〜約1.25mmであり得る。
【0070】
加熱要素210は、抵抗加熱を提供するために好適である、本明細書に別様に記載されるような、金属または同様の材料を備えることができる。加熱要素210は、エッチング技術、印刷技術、または接着技術などの任意の好適な方法によって、加熱器基材と組み合わせられ得る。例えば金属リボンは、加熱器基材に積層されるか、または別様に固定され得る。更なる例として、導電性インクが加熱器基材の表面上に印刷され得る。導電性インクを備える加熱要素は、変化する複雑性の様々なパターンに構成され得、インクはエアロゾル形成を改善できる様式で、パターン化され得る。加熱器基材上に導電性インクを印刷することは、より少ない材料及び/またはより少ない加工段階を必要とし得る点で製造を改善することができ、高処理印刷技術が加熱部材を急速に調製するために利用され得る。印刷された加熱要素は、テクスチャ加工され得る。
【0071】
加熱要素210は、電気端子211a及び211bを含むことができる。加熱要素は、加熱要素が実質的に加熱器基材の形状を取るように、実質的に屈曲、湾曲、曲がるなどの点で、加熱器基材と実質的に共形であり得る。例えば本明細書に更に記載されるように、加熱器基材は、それ自体の上で湾曲し得るかまたは同様に巻き付けられ得、中空の切頭体または他の円錐台構成を形成する。加熱要素は加熱器基材と共形であるため、加熱器基材が湾曲した形状へと形成されると、加熱要素は湾曲するように適合される。いくつかの実施形態では、加熱要素は、加熱器基材と、実質的に加熱要素の全長に沿って接着されている及び/または物理的に接触しているとして特徴付けられ得る。この点で、加熱要素は、様々な構成で加熱器基材に適用され、所望の加熱プロファイル、所要電力、熱出力などを達成し得る。
【0072】
図2に図示されるように、加熱要素210は、加熱器基材の部分的な長さに沿って加熱器基材220に適合される。加熱要素と共形の加熱器基材の一部は様々であり得る。いくつかの実施形態では、加熱要素は、実質的に加熱器の全長に沿って加熱器基材上に存在することができる。図示された実施形態では、加熱器基材220は、加熱要素を含まない構造的腕部221を含む。実際に、加熱器基材が所望の3次元形状へと形成されるとき、構造的腕部221は、加熱要素と共形の加熱器基材の一部の、全体または一区分の上に重ねられる(または下に重ねられる)。
【0073】
いくつかの実施形態では、加熱器基材は、第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する細長い構造として構成され得る。かかる細長い構造は、例えば、円錐体、円錐台、錐体、角錐台、または他の類似の幾何学的形状であり得る。いくつかの実施形態では、加熱器基材は、そこを通る内側通路を含むことができる。加熱部材は、実質的に円形、実質的に正方形、実質的に長方形、実質的に三角形、多角形(例えば、3〜10または4〜8面)などである断面を有し得る。円錐台の形態である加熱部材は、約60度まで、具体的には約5度〜約50度の円錐角を有し得る。
【0074】
図3の例示的な実施形態に図示されるように、加熱器基材220と共形の加熱要素210で形成される加熱部材200は、第1のサイズの第1の端部230及びより大きいサイズの第2の端部240を有する切頭体として構成される。図示された構造は、第1の端部230及び第2の端部240が実質的に平行である切頭体であるが、第1及び第2の端部が平行である必要はないことが理解される。エアロゾル送達デバイスに含まれるとき、より小さくサイズ決めされた端部がデバイスの吸い口に向かって方向付けられ得るか、またはより大きくサイズ決めされた端部がデバイスの吸い口に方向付けられ得る。加熱部材200は、その第1の端部230から第2の端部240までを通る内側通路250を含む。加熱器基材220が、折りたたまれるか、湾曲するか、または別様に所望の形状へと構成される、フィルムまたは膜である実施形態では、内側通路250が、構成される加熱器基材の形状に実質的に対応する形状を有し得ることが理解される。他の実施形態では、加熱器基材は第1の形状(例えば、外側の形状)を有し得、内側通路は第2の、異なる形状を有し得る。例えば、加熱器基材は成形されるかまたは3−D印刷された要素であり得、内側通路はデバイスを通る気流を最適化し、蒸気形成を最適化し、乱流などを提供するために設計され得る画定された寸法の規定された形状で提供され得る。したがって、基材は所望の形状に事前形成され得る。かかる実施形態の加熱要素は、成形または印刷された加熱器基材の外側表面及び/または内側通路を規定する表面と共形であり得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、加熱部材の加熱器基材は、加熱要素が、加熱部材の外側、例えば加熱部材の外部表面上で加熱配置にあるように構成され得る。他の実施形態では、加熱部材の加熱器基材は、加熱要素が、加熱部材の内側、例えば加熱器基材の内側通路内で加熱配置にあるように構成され得る。図3を参照して、例えば、加熱器基材220は、加熱要素210が加熱部材200の内側にあるような方向に巻き付けられる(すなわち、周りで湾曲する)。換言すれば、加熱要素210は、加熱部材200の内側通路250に方向付けられ得るエアロゾル前駆体組成物と、加熱配置を形成するように、位置付けられる。他の実施形態では、加熱器基材は、加熱要素が、加熱部材の外側(具体的には外部表面)に方向付けられ得るエアロゾル前駆体組成物と、加熱配置を形成するように位置付けられるように、対向する方向に、巻かれるかまたは湾曲され得ることが理解される。
【0076】
いくつかの実施形態では、加熱器基材は断熱性であり得、加熱配置はしたがってエアロゾル前駆体組成物を、加熱要素と共形の、加熱器基材の側面に方向付けることによって形成され得る。他の実施形態では、加熱器基材は熱伝導性であり得、加熱配置はしたがってエアロゾル前駆体組成物を、加熱要素が適合される反対側の、加熱器基材の側面に方向付けることによって形成され得る。加熱要素と共形の加熱器基材フィルムまたは膜の側面は加熱器基材の前面として参照され得、加熱器基材の対向面は加熱器基材の後面として参照され得る。例えば、図4図2の線4−4による断面を示す)に見られるように、加熱要素210及び電気端子211aは加熱器基材220の前面220a上にあり、加熱器基材の後面220bは更なる要素を含まない。所望の場合、加熱要素は加熱器基材の前面及び後面の両面上に存在し得る。
【0077】
所望の場合、加熱部材は、加熱器基材に加えて1つ以上のフィルム、膜などを備えることができる。例えば、図5に示される実施形態では、加熱部材200は、加熱器基材220と共形の加熱要素210を備え、加熱器カバー260を含む。加熱器カバーは、フィルムまたは膜であり得、加熱器基材と同じまたは異なる材料で作成され得る。加熱器カバーは、熱伝導性または断熱性であり得る。いくつかの実施形態では、加熱器基材は断熱性であり得、加熱器カバーは熱伝導性であり得る。他の実施形態では、加熱器基材は熱伝導性であり得、加熱器カバーは断熱性であり得る。加熱要素は、同じかまたは異なる構造の2つのフィルムまたは膜の間に挟まれるとして画定され得る。加熱器カバーは、加熱器基材と実質的に同一の厚さを有することができる。代替的に、加熱器カバーは、加熱器基材の厚さよりも厚いか、または加熱器基材の厚さよりも薄い厚さを有することができる(図5に図示される)。加熱要素が加熱器カバーに適合され得るか、または加熱要素に接着されるかまたは別様に取り付けられる必要なく、加熱器カバーが加熱器基材に適用され得る。加熱器基材は、いくつかの実施形態の加熱器カバーよりも優れた剛性を有することができる。その上、加熱要素が加熱器基材と共形であるとき、加熱器カバーが、加熱器基材が構成される形状を取ることができるように、加熱器カバーは同様に加熱器基材に適合され得る。加熱器カバーは、加熱要素と共形の、加熱器基材の表面全体にわたって存在し得る。いくつかの実施形態では、加熱器カバーは、実質的に、加熱要素と共形の加熱器基材の領域内のみに存在し得る。加熱器カバーは、上に置かれる加熱要素として特徴付けられ得る。
【0078】
加熱器基材及び/または加熱器カバー(存在する場合)は、テクスチャ加工表面を有し得る。テクスチャ加工は、点描、小さなくぼみ、溝、平行線模様などを含む、任意の様々な形状を含むことができる。テクスチャ加工は、加熱器基材及び/または加熱器カバーの表面上にエアロゾル前駆体液を保持するために有用であり得、より完全な気化を可能にする。テクスチャ加工はまた、加熱器基材及び/または加熱器カバーの表面にわたって毛管流路を提供することなどによって、エアロゾル前駆体液の、加熱要素への流れを改善するために有用であり得る。テクスチャ加工は、加熱器基材及び/または加熱器カバーの表面上のエアロゾル前駆体液が、加熱要素の正確な位置に方向付けられ得る(毛管作用などによって)ように、加熱要素の形状に実質的に適合し得る。
【0079】
本開示の実施形態によるエアロゾル送達デバイスは、多孔性輸送要素の長さに沿ったエアロゾル前駆体組成物の通過のために構成される多孔性輸送要素を備えることができる。多孔性輸送要素は、毛管作用を介するなどして液体の動きを提供するために好適な任意の材料で形成され得る。多孔性輸送要素は、液体エアロゾル前駆体組成物の保管のために構成される別個の貯蔵部と流体連通していてもよい。いくつかの実施形態では、多孔性輸送要素は、輸送要素と貯蔵部とが物理的に接触するように、貯蔵部と流体連通していてもよい。他の実施形態では、多孔性輸送要素は、液体エアロゾル前駆体組成物を吸収的に貯蔵するために、十分に寸法決めされ得、したがって貯蔵部及び芯の両方として機能する。
【0080】
多孔性輸送要素は、例えば炭素繊維材料、ガラス繊維材料などの、本明細書に別様に記載されるような繊維性材料であり得る。多孔性輸送要素は、少なくとも第1の端部を有するように実質的に細長くあり得、輸送要素は、その第1の端部が加熱部材と加熱配置にあるように構成され得る。
【0081】
いくつかの実施形態では、多孔性輸送要素は、実質的に繊維性マットの形態であり得る。かかる繊維性マットは、単層で形成され得るか、または複数の層で形成され得る。具体的には、輸送要素は、繊維性マットの第1の端部が繊維性マットの残部よりも少ない層を備えるように構造化され得る。例えば、輸送要素は、円環状に整列された繊維性材料または異なる繊維性材料の2つ以上の層を備えることができる。いくつかの実施形態では、輸送要素は、第1の自由端部と貯蔵部によって少なくとも部分的に囲まれる第2の端部とを有する、実質的に管形状の繊維性マットを備えることができ、それは繊維性材料の1つ以上の層を備えることができる。
【0082】
複数の層を含む実施形態では、層は、1つ以上の異なる特性を呈する異なる材料を含むことができる。例えば、内層は、外層(実質的に貯蔵層として機能し得る)から内層(実質的に貯蔵層から加熱部材へ液体を輸送するための芯として機能し得る)への液体の動きを促進するように、外層よりも優れた吸い上げを呈し得る。
【0083】
輸送要素136の例示的な実施形態が、図6に図示される。図示された実施形態では、輸送要素136は第1の端部681及び第2の端部682を備える。第1の端部681で、輸送要素136は単層繊維性マット611を備える。第2の端部682で、輸送要素136は複層繊維性マット613を備える。図示されるように(図6及び図7を参照)、単層繊維性マット611は、複層繊維性マット613内へ延在し、したがって複層繊維性マットの層を形成すると見なされ得る。複層繊維性マット613は、単層繊維性マット611を形成する繊維と異なる繊維を備え得る。代替的に、複層繊維性マット613は、単層繊維性マット611を形成する、同じ繊維性材料の複数の層を備えることができる。複層繊維性マット613がより大きい体積の材料を含有するため、複層繊維性マットは貯蔵部として機能し得る。代替的に、別個の貯蔵部は輸送要素136と組み合わせられ得る。
【0084】
図6の輸送要素136は、図7に示される、線7−7による断面を更に図示する。図示されるように、複層繊維性マット613は、2つの層613a及び613bと、それらの内側に位置付けられる単層繊維性マット611を備える。複数の層はしたがって同心円層であり得る。図7に見られるように、輸送要素は、そこを通る中央通路660を更に備えることができる。具体的には、中央通路は、第1の端部から第2の端部まで、輸送要素の全長に沿って延在することができる。いくつかの実施形態では、輸送要素の一方または両方の端部が閉じられ得る。
【0085】
加熱部材及び多孔性輸送要素は、本開示に従い、様々な様式でエアロゾル送達デバイスに組み合わせられ得る。例えば、図8に図示される実施形態では、エアロゾル送達デバイス800は、外郭803及びデバイスから形成されたエアロゾルの通過のための開口部828を中に有するマウスピース805を備える。外郭803は、図1の制御体102に関して例示されるような、制御構成要素及び電力構成要素を更に含む、単一ユニットを画定することができる。外郭803は、代替的に、制御体への取り付けのために構成され得、かつ図1に関連して記載されるような取り付け要素を含むことができる、制御体取り付け端部806を有するカートリッジ(図1のカートリッジ104など)を画定することができる。
【0086】
図8の実施形態でのエアロゾル送達デバイス800は、第1のサイズの第1の端部230及びより大きいサイズの第2の端部240を有する円錐台として構成される加熱器基材220と共形の加熱要素210で形成される加熱部材200を更に備える。加熱部材200は、加熱器カバー260を更に含む。加熱器基材220及び加熱器カバー260は、加熱要素210が加熱器基材と加熱器カバーとの間に実質的に挟まれるように、図示された実施形態の薄いフィルムとして各々構成される。加熱器基材220は断熱性であり得、加熱器カバー260は熱伝導性であり得る。
【0087】
図8では、加熱部材200は、加熱器基材220、加熱要素210、及び加熱器カバー260によって形成される円錐台を通る内側通路250を含む。エアロゾル送達デバイス800はまた、第1の端部881及び第2の端部882を備える多孔性輸送要素836を含む。多孔性輸送要素836は、単層繊維性マット811が輸送要素の第1の端部881を形成し、複層繊維性マット813が輸送要素の第2の端部882を形成するように、繊維性マットの複数の層で形成される。複層繊維性マット813は、少なくとも繊維性マットの第2層によって囲まれる、単層繊維性マット811の一部を含むことができる。図8の部分断面図では、複層繊維性マット813のより大きい繊維密度が、単層繊維性マット811をそれと混合させ、視覚的に不明瞭にする。多孔性輸送要素836の第1の端部881は、加熱要素210と加熱配置にあるように、加熱部材200の内側通路250内に位置付けられる。多孔性輸送要素836は、その中に、具体的には複層繊維性マット813内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を有する。加熱要素210が加熱されるとき、輸送要素836の第1の端部881での単層マット811内のエアロゾル前駆体組成物は気化され、空気と混合する蒸気899を形成し(点線Aを参照)、外郭803内の空洞897内にエアロゾル10を形成する。蒸気は、輸送要素を通る中央通路860(破線によって図示される)内に形成される。故に、いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、加熱器基材220で形成される円錐台のより小さくサイズ決めされた第1の端部881に進入し、内側通路(例えば、図8の中央通路860または図9の中央経路855)を通過し、円錐台のより大きくサイズ決めされた第2の端部882で外に出る気流路(図8の空気の流れA)を備えるとして画定され得る。加熱器基材の本質は、形成された蒸気をより良く同伴させることができる乱気流を提供することに関して特に有益であり得る。単独またはエアロゾル送達デバイスの1つ以上の更なる要素との組み合わせた加熱器基材は、渦を実質的に形成するためにそこを通って空気を通過させるように構成され得るか、または層状の気流を実質的に引き起こすように構成され得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、更なる要素が存在し得る。例えば、図9に図示される実施形態は、図8の実施形態と実質的に同一であるが、しかし更なる構造的要素を含む。具体的には、図9のエアロゾル送達デバイス800は、多孔性輸送要素836を、実質的にその第1の端部881からその第2の端部882までの中心を、長手方向に通過する支持部材845を備える。支持部材845は、その一端で先細りであり得、輸送要素836の第1の端部881を越えて(ならびに輸送部材の第2の端部882を越えて)延在することができる。支持部材845は、そこを通って長手方向に延在するかまたは別様に画定されるそこを通る経路を有する、中央経路855を含むことができる。いくつかの実施形態では、支持部材845は、中央経路855の少なくとも一部内に位置付けられる分流器854を備えることができる。分流器854は、中央経路855に進入する空気が、1つ以上の空気出口853を通り、加熱要素210によって多孔性輸送要素836内のエアロゾル前駆体組成物を加熱することによって蒸気が形成される、加熱部材200と支持部材845との間の気化域898へと迂回されるように位置付けられ得る。蒸気を空気と混合することによって形成されるエアロゾルは、次いで1つ以上の空気吸入口853の下流に位置付けられる1つ以上のエアロゾル出口852を通って、中央経路855へ通過し戻ることができる。1つ以上の空気吸入口853及び1つ以上のエアロゾル出口852は、支持部材845の壁部に形成され得、1つ以上の開口部、複数の穿孔などであり得る。分流器854は、実質的に外郭803の内径と等しいか、またはそれより小さくあり得るフランジ854aを含むことができ、フランジは、そこを通る空気及びエアロゾルの流れを許容するように、中央経路855と一直線になっている1つ以上のフランジ開口部854bを含み得る(破線の矢印によって示される)。支持部材845は、エアロゾル出口852の下流の支持部材の外側の周りの気流を実質的に遮断するように構成され得、具体的には、支持部材の外側の周りの気化域898からの形成されたエアロゾルの通過を防ぐ、半径方向伸長部845aを含むことができる。エアロゾル送達デバイス800は、加熱部材200を実質的に囲み得、そこに構造的剛性を提供する、加熱器フレーム847を更に備えることができる。支持部材845及び加熱器フレーム847は、熱可塑性プラスチック、金属、セラミックスなどの、エアロゾル送達デバイスでの使用のために好適な任意の材料を含むことができる。加熱器フレーム847は、開いた自由端部を有することができる。加熱器フレーム847は、加熱部材200を実質的にカプセル化し、加熱部材との最小化された接触を有することができように構成され得る。例えば、加熱器フレーム847は、加熱部材200の第1の端部230及び第2の端部240のうちの一方または両方と、物理的に接触するように構成され得る。かかる接触は、それぞれの端部で直接的であり得るか、またはそれぞれの端部の領域内にあることができる。加熱器フレーム847と加熱部材200との間の接触は、加熱器フレームと加熱部材との間の空所を画定することができる。かかる構成は、加熱部材200から、エアロゾル送達デバイス800の、多孔性輸送要素836以外の他の構成要素への熱損失を最小化するために有益であり得る。
【0089】
本明細書に記載される要素の組み合わせは、様々なエアロゾル送達デバイスとの使用のために好適な噴霧器として構成され得る。例えば、本明細書に記載される加熱部材は、芯と組み合わせられ、噴霧器を形成し得る。加熱部材は、具体的には本明細書に記載される多孔性輸送要素と組み合わせられ、噴霧器を形成し得る。いくつかの実施形態では、噴霧器は、加熱部材、多孔性輸送要素、ならびに加熱器フレーム及び支持部材のうちの一方または両方を備えることができる。噴霧器はまた、電気接触部も備えることができる。
【0090】
更なる実施形態では、加熱部材及び多孔性輸送要素は別様に組み合わせられ得る。例えば、図10に図示される実施形態では、多孔性輸送要素836の第1の端部881は、加熱器基材220によって形成される円錐台の第1の端部230を少なくとも部分的に囲み、したがって加熱部材200の加熱要素210と加熱配置にあるように位置付けられ得る。かかる実施形態では、支持部材(図9の845)もしくは加熱器フレーム(図9の847)、または支持部材及び加熱器フレームの両方が存在することができる。存在するとき、支持部材は、輸送要素を長手方向に完全にまたは部分的に通って伸長し得、加熱部材を完全にまたは部分的に通って伸長し得る。図10によって例示される実施形態では、エアロゾル送達デバイス800は、加熱要素の外側にあり、加熱器基材220によって形成される円錐台の周りを通る、気流路856を備えることができる。気流路856は、加熱部材200の周りをその第1の端部230から、より大きくサイズ決めされたその第2の端部240まで通ることができる。したがって蒸気は、加熱部材200の外部または外側に形成され得る(加熱部材を通る内側通路内に形成されることと対照的に)。形成された蒸気は、気流路を通り、マウスピース805の開口部828を通ってエアロゾル送達デバイスの外に出る空気に同伴され得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、本開示は、実質的に、本明細書に記載されるようなエアロゾル送達デバイスを形成するための方法を更に提供する。本方法は、他に指示がない限り、実施順序によって制限されない様々な段階を含むことができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスを形成する方法は、加熱部材を本明細書に記載される通りに構成することと、加熱部材を外郭内に位置付けることと、を含むことができる。具体的には、加熱部材は、第1のサイズの第1の端部及びより大きいサイズの第2の端部を有する円錐台として構成され得、そのように構成される加熱部材が外郭内に挿入され得る。
【0092】
特定の実施形態では、本開示による方法は、多孔性輸送要素の長さに沿った、エアロゾル前駆体組成物の通過のために構成される多孔性輸送要素であって、第1の端部及び第2の対向する端部を有し、その第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成する多孔性輸送要素を提供することを含むことができる。本方法はまた、多孔性輸送要素の第2の端部をエアロゾル前駆体組成物と接触させることも含むことができる。円錐台はそこを通る中央通路を含むことができ、多孔性輸送要素の第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成することは、多孔性輸送要素の第1の端部を、加熱部材のより大きくサイズ決めされた第2の端部で中央通路内に挿入することを含むことができる。いくつかの実施形態では、多孔性輸送要素の第1の端部は、その中に中央開口部を備えることができ、多孔性輸送要素の第1の端部を加熱部材と加熱配置に構成することは、より小さくサイズ決めされた加熱部材の第1の端部を、多孔性輸送要素の第1の端部の中央開口部内に挿入することを含むことができる。
【0093】
本明細書に記載されるエアロゾル送達デバイスにおいて有用であるエアロゾル前駆体または蒸気前駆体組成物は様々であり得る。より好ましくは、エアロゾル前駆体は、様々な成分もしくは構成成分の組み合わせまたは混合物から構成される。具体的なエアロゾル前駆体構成成分の選択、及び使用されるそれらの構成成分の相対量は、エアロゾル生成部片により生成される主流エアロゾルの全体的な化学的組成を制御するために改変されてもよい。本質的に概して液体であるとして特徴付けられ得るエアロゾル前駆体が、特に着目される。例えば、概して液体である代表的なエアロゾル前駆体は、液体溶液、粘性ゲル、混和性構成成分の混合物、または懸濁もしくは分散された構成成分を組み込む液体の形態を有し得る。典型的なエアロゾル前駆体は、本開示に特徴的なエアロゾル生成部片の使用中に経験されるような条件下で熱に曝されると気化することができ、故に、吸入され得る蒸気及びエアロゾルをもたらすことができる。
【0094】
電子タバコとして特徴付けられるエアロゾル送達システムでは、エアロゾル前駆体が、タバコまたはタバコ由来の構成成分を組み込むことが最も好ましい。1つの点では、タバコは、細かく粉砕、製粉、または粉末化されたタバコ葉片など、タバコの一部または断片として提供されてもよい。別の点では、タバコは、タバコの水溶性構成成分の多くを組み込む噴霧乾燥抽出物などの抽出物の形態で提供されてもよい。代替的に、タバコ抽出物は、ニコチン含有量が比較的高い抽出物の形態を有してもよく、この抽出物は、タバコ由来の他の抽出構成成分も少量組み込む。別の点では、タバコ由来の構成成分は、タバコに由来するある特定の風味剤などの比較的純粋な形態で提供されてもよい。1つの点では、タバコに由来し、かつ高度に精製されたもしくは本質的に純粋な形態で用いられ得る構成成分は、ニコチン(例えば、医薬品等級のニコチン)である。
【0095】
エアロゾル前駆体は、いわゆる「エアロゾル形成材料」を組み込んでもよい。かかる材料は、本開示に特徴的なエアロゾル生成部片の通常の使用中に経験されるような条件下で熱に曝されて気化すると目に見えるエアロゾルをもたらす能力を有する。かかるエアロゾル形成材料としては、様々なポリオールまたは多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、及びそれらの混合物)が挙げられる。本開示の多くの実施形態は、水、水分、または水性液体として特徴付けられ得るエアロゾル前駆体構成成分を組み込む。ある特定のエアロゾル生成部片の通常の使用の条件の間、これらの部片内に組み込まれた水が気化して、生成されるエアロゾルの構成成分をもたらすことができる。したがって、本開示では、エアロゾル前駆体中に存在する水は、エアロゾル形成材料と見なされ得る。
【0096】
本開示のエアロゾル送達システムにより生成された、吸引される主流エアロゾルの感覚の性質または本質を改変する、広範な任意選択の風味剤または材料を用いることが可能である。例えば、かかる任意選択の風味剤は、エアロゾル前駆体中に使用され、エアロゾルの風味、香り、及び感覚受容特性を改変し得る。ある特定の風味剤は、タバコ以外の供給源から提供され得る。例示的な風味剤は、本質的に天然物であっても人工物であってもよく、濃縮物または風味パッケージとして用いられてもよい。
【0097】
例示的な風味剤としては、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、サクランボ、イチゴ、モモ、ならびにライム及びレモンを含む柑橘類風味)、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、チョウジ、ラベンダー、ショウズク、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、白檀、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、ならびに、紙巻きタバコ、葉巻、及びパイプタバコの風味付けに従来使用される種類及び性質の風味剤ならびに風味パッケージが挙げられる。高果糖コーンシロップなどのシロップもまた、用いられてもよい。ある特定の風味剤は、最終的なエアロゾル前駆体混合物の配合前にエアロゾル形成材料中に組み込まれ得る(例えば、ある特定の水溶性風味剤は水中に組み込まれ得、メントールはプロピレングリコール中に組み込まれ得、ある特定の複合風味パッケージはプロピレングリコール中に組み込まれ得る)。
【0098】
エアロゾル前駆体はまた、酸性または塩基性の特徴を呈する成分(例えば、有機酸、アンモニウム塩、または有機アミン)を含んでもよい。例えば、ある特定の有機酸(例えば、レブリン酸、コハク酸、乳酸、及びピルビン酸)は、好ましくは最大で(有機酸の総含有量に基づいて)ニコチンと等モル量で、ニコチンを組み込むエアロゾル前駆体配合物中に含まれ得る。例えば、エアロゾル前駆体は、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルのレブリン酸、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルのコハク酸、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルの乳酸、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルのピルビン酸、またはそれらの様々な順列及び組み合わせを、存在する有機酸の総量がエアロゾル前駆体中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで含み得る。
【0099】
非限定的な一例として、代表的なエアロゾル前駆体は、重量基準で、約70%〜約90%のグリセリン、しばしば約75%〜約85%のグリセリン、約5%〜約20%の水、しばしば約10%〜約15%の水、約1%〜約10%のプロピレングリコール、しばしば約4%〜約8%のプロピレングリコール、約0.1%〜約6%のニコチン、しばしば約1.5%〜約5%のニコチン、及び最大約6%、しばしば約0.1%〜約5%の風味剤の量における任意選択の風味剤の混合物の形態を有してもよい。例えば、代表的なエアロゾル前駆体は、重量基準で、約76%超のグリセリン、約14%の水、約7%のプロピレングリコール、約1%〜約2%のニコチン、及び約1%未満の任意選択の風味剤を組み込む、配合物の形態を有してもよい。例えば、代表的なエアロゾル前駆体は、約75%超のグリセリン、約14%の水、約7%のプロピレングリコール、約2.5%のニコチン、及び約1%未満の任意選択の風味剤を組み込む、配合物の形態を有してもよい。例えば、代表的なエアロゾル前駆体は、重量基準で、約75%超のグリセリン、約5%の水、約8%のプロピレングリコール、約6%のニコチン、及び約6%未満の任意選択の風味剤を組み込む、配合物の形態を有してもよい。
【0100】
非限定的な例として、代表的なエアロゾル前駆体は、重量基準で、約40%〜約70%のグリセリン、しばしば約50%〜約65%のグリセリン、約5%〜約20%の水、しばしば約10%〜約15%の水、約20%〜約50%のプロピレングリコール、しばしば約25%〜約45%のプロピレングリコール、約0.1%〜約6%のニコチン、しばしば約1.5%〜約5%のニコチン、約0.5%〜約3%、しばしば約1.5%〜約2%のメントール、及び最大約6%、しばしば約0.1%〜約5%の風味剤の量における任意選択の追加の風味剤の混合物の形態を有してもよい。代表的なエアロゾル前駆体は、重量基準で、約50%のグリセリン、約11%の水、約28%のプロピレングリコール、約5%のニコチン、約2%のメントール、及び約4%の他の風味剤を組み込む、配合物の形態を有してもよい。
【0101】
代表的な種類のエアロゾル前駆体構成成分及び配合物はまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号、ならびにZhengらの米国特許公開第2013/0008457号、Chongらの同第2013/0213417号、及びCollettらの同第2014/0060554号に記載され、特徴付けられ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。用いられ得る他のエアロゾル前駆体としては、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(登録商標)製品、Lorillard TechnologiesによるBLU(商標)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、及びCN Creative LtdによるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから市販されている電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0102】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部片が、許容可能な感覚及び望ましい性能特徴を提供するようなものである。例えば、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリン及び/またはプロピレングリコール)が、多くの点でタバコの煙の見た目に似る目に見える主流エアロゾルの生成を提供するために用いられることが非常に好ましい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部片1つ当たりで所望される吸入の数などの要因に依存し得る。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にエアロゾル生成部片内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約2g未満、概して約1.5g未満、しばしば約1g未満、頻繁には約0.5g未満である。
【0103】
視覚的刺激すなわちインジケータをもたらす更なる代表的な種類の構成要素、例えば発光ダイオード(LED)構成要素など、ならびにそれらの構成及び用途は、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号、Newtonの同第8,499,766号、及びScatterdayの同第8,539,959号、ならびに2014年2月5日出願のSearsらの米国特許出願第14/173,266号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0104】
更に他の特徴、制御、または本開示のエアロゾル送達システム内に組み込まれ得る構成要素は、Harrisらの米国特許第5,967,148号、Watkinsらの同第5,934,289号、Countsらの米国特許第5,954,979号、Fleischhauerらの同第6,040,560号、Honの同第8,365,742号、Fernandoらの同第8,402,976号、Fernandoらによる米国特許出願公開第2010/0163063号、Tuckerらの同第2013/0192623号、Levenらの同第2013/0298905号、Kimらの同第2013/0180553号、Sebastianらの同第2014/0000638号、ならびに2013年3月15日出願のNovakらの米国特許出願第13/840,264号及び2013年3月15日出願のDePianoらの同第13/841,233号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0105】
本物品の使用についての前述の説明は、若干の変更によって本明細書に記載される様々な実施形態に適用され得、これは、本明細書に提供される更なる開示内容を踏まえれば当業者には明らかとなり得る。しかしながら、使用についての上記の説明は、本物品の使用を限定することは意図されず、本開示の開示内容の必要要件の全てに従うように提供されるものである。図1に図示される物品に示されるか、または別様に上述される要素のうちのいずれもが、本開示によるエアロゾル送達デバイス内に含まれてもよい。
【0106】
本開示が関連する技術分野の当業者であれば、前述の説明及び関連する図面において提示された教示を利用して、本開示の多くの変更形態及び他の実施形態を発想するであろう。したがって、本開示が、本明細書において開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更形態及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されるということが理解されるべきである。特定の用語が本明細書で用いられているものの、これらは一般的意味及び説明的意味で使用されているに過ぎず、限定を目的とするものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10