特許第6574313号(P6574313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574313
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】肥満治療用胃内装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20190902BHJP
【FI】
   A61B17/00
【請求項の数】41
【全頁数】135
(21)【出願番号】特願2018-534766(P2018-534766)
(86)(22)【出願日】2016年4月20日
(65)【公表番号】特表2018-534093(P2018-534093A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(86)【国際出願番号】US2016028509
(87)【国際公開番号】WO2017052694
(87)【国際公開日】20170330
【審査請求日】2018年5月17日
(31)【優先権主張番号】14/862,706
(32)【優先日】2015年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517100989
【氏名又は名称】サイナーズ メディカル,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(72)【発明者】
【氏名】ビレンダー ケー.シャーマ
(72)【発明者】
【氏名】ラフバー バスデ
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0276336(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0123465(US,A1)
【文献】 特表2009−513305(JP,A)
【文献】 特表2014−518655(JP,A)
【文献】 特開2014−138882(JP,A)
【文献】 特開2011−200661(JP,A)
【文献】 特表2014−521390(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00−17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、カテーテルと、第一の金網構造体と、第二の金網構造体と、接続部とを含み、
前記カテーテルは、筺体と、前記筺体を貫通して延びる2cm以下の内径を有する管腔を含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面により規定された、多孔性且つ閉鎖された125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、更に上部及び下部を含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の内側に材料が入るように構成された複数の開口の第一の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第二の表面領域を有し、
前記第二の金網構造体は、前記第一の金網構造体から分離しており、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、100ml以下の第三の容積及び70cm以下の第二の長さを有し、前記展開後の形状は、第二の複数の曲面により規定された、多孔性且つ閉鎖された110ml以上の第四の容積を有し、前記第二の金網構造体は、さらに上部及び下部を有し、前記上部は、前記第四の容積の外から前記第四の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第三の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第四の表面領域を有し、
前記接続部は、前記第一の金網構造体と第二の金網構造体を柔軟に連結すると共に、前記接続部は、第二の開口表面領域を規定する前記第一の金網構造体の部分と、第三の開口表面領域を規定する前記第二の金網構造体の部分との間に形成される、胃内装置。
【請求項2】
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内に連続して配置されている、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項3】
前記第一の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.2cm〜20cmの範囲の半径と5°〜175°の範囲の中心角により決定される、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項4】
前記第二の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.1cm〜15cmの範囲の半径と1°〜179°の範囲の中心角により決定される、請求項3に記載の胃内装置。
【請求項5】
前記接続部は、前記第二の開口表面領域を規定する前記第一の金網構造体の複数の自由端の部分と、前記第三の開口表面領域を規定する前記第二の金網構造体の複数の自由端の部分との間に形成される、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項6】
前記第一の金網構造体は、球形及び楕円形のうち少なくとも一方の形状を有する、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項7】
前記第二の金網構造体は、球形及び楕円形のうち少なくとも一方の形状を有する、請求項6に記載の胃内装置。
【請求項8】
前記接続部は複数の縫い目を含む、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項9】
前記複数の縫い目は、一方の端部が第二の開口表面領域上の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域上の第二の点に取り付けられた第一の柔軟性縫い目を含む、請求項8に記載の胃内装置。
【請求項10】
前記第二の開口表面領域の第一の点から前記第三の開口表面領域の第二の点までの接続部の長さは、0.01mm〜200mmの範囲である、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項11】
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられた第二の柔軟性縫い目を含み、前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる、請求項9に記載の胃内装置。
【請求項12】
前記第二の開口表面領域の第三の点から前記第三の開口表面領域の第四の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、請求項11に記載の胃内装置。
【請求項13】
前記第一の柔軟性縫い目と前記第二の柔軟性縫い目は180°離れている、請求項11に記載の胃内装置。
【請求項14】
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性縫い目を含み、前記第五の点は前記第一の点及び前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点及び前記第四の点と異なる、請求項11に記載の胃内装置。
【請求項15】
前記第二の開口表面領域の第五の点から前記第三の開口表面領域の第六の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、請求項14に記載の胃内装置。
【請求項16】
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性縫い目を含み、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、及び第五の点とは異なり、前記第八の点は前記第二の点、第四の点、及び第六の点とは異なる、請求項14に記載の胃内装置。
【請求項17】
前記第二の開口表面領域の第七の点から前記第三の開口表面領域の第八の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、請求項16に記載の胃内装置。
【請求項18】
前記第一の金網構造体及び第二の金網構造体は、すべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸、並びに前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の角変位によって規定される、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項19】
前記角変位は90°以下である、請求項18に記載の胃内装置。
【請求項20】
前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体をその赤道直径の99%まで圧縮することができるような長さを有する、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項21】
前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合、前記第二の金網構造体は前記第一の金網構造体に対して10%以下の角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸、並びに前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の相対角によって規定される、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項22】
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されている、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項23】
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されていない、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項24】
前記接続部は、前記第二の開口表面領域の複数の自由端の部分と前記第三の開口表面領域の複数の自由端の部分とを編み込んで形成されている、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項25】
前記第二の容積及び前記第四の容積は胃の25%〜95%を占める、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項26】
近位端、遠位端、及び管腔を有するスリーブをさらに含み、前記近位端は前記第二の金網構造体の前記下部に連結され、前記遠位端は患者の十二指腸内に位置し、前記スリーブは前記遠位端で前記第四の開口表面領域及び第二の開口と流体連通する第一の開口をさらに含み、前記スリーブは前記胃内装置から前記十二指腸に食べ物を送るように構成されている、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項27】
前記第一の金網構造体は球状及び楕円形の形状の少なくとも一方を有し、前記第一の金網構造体は5ml超5000ml未満の容積を有する、請求項1に記載の胃内装置。
【請求項28】
前記第二の金網構造体は球状及び楕円形の形状の少なくとも一方を有し、前記第二の金網構造体は20ml超4000ml未満の容積を有する、請求項27に記載の胃内装置。
【請求項29】
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、カテーテルと、第一の金網構造体と、第二の金網構造体と、複数の柔軟性部材とを含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、カテーテルの管腔内では110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面によって規定された、多孔性且つ閉鎖された125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、上部及び下部をさらに含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第一の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第二の表面領域を有し、
前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、100ml以下の第三の容積及び70cm以下の第二の長さを有し、前記展開後の形状は、第二の複数の曲面によって規定された、多孔性且つ閉鎖された110ml以上の第四の容積を有し、前記第一の金網構造体は、上部及び下部をさらに含み、前記上部は、第四の容積の外側から前記第四の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第三の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第四の表面領域を有し、
前記複数の柔軟性部材は、前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体とを柔軟に連結すると共に、前記複数の柔軟性部材は、第一の柔軟性部材及び第二の柔軟性部材を含み、前記第一の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第二の点に取り付けられ、前記第二の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられ、ここで前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる、胃内装置。
【請求項30】
前記第二の開口表面領域の第一の点から前記第三の開口表面領域の第二の点までの第一の柔軟性部材の長さは、0.01mm〜300mmの範囲である、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項31】
前記第二の開口表面領域の第三の点から前記第三の開口表面領域の第四の点までの第二の柔軟性部材の長さは、0.01mm〜100mmの範囲である、請求項30に記載の胃内装置。
【請求項32】
前記第一の柔軟性部材と前記第二の柔軟性部材は180°離れている、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項33】
前記複数の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性部材を備え、前記第五の点は前記第一の点及び前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点及び前記第四の点と異なる、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項34】
前記第二の開口表面領域の第五の点から前記第三の開口表面領域の第六の点までの前記第三の柔軟性部材の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、請求項33に記載の胃内装置。
【請求項35】
前記複数の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性部材を備え、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、及び第五の点と異なり、前記第八の点は、前記第二の点、第四の点、及び第六の点と異なる、請求項33に記載の胃内装置。
【請求項36】
前記第二の開口表面領域の第七の点から前記第三の開口表面領域の第八の点までの前記第四の柔軟性部材の長さは0.01mm〜100mmの範囲である、請求項35に記載の胃内装置。
【請求項37】
前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体は、すべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と、前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との角変位により規定される、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項38】
前記角変位は90°以下である、請求項37に記載の胃内装置。
【請求項39】
前記複数の柔軟性部材のぞれぞれは、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体がその赤道直径の95%まで圧縮することができるような長さを有する、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項40】
前記複数の柔軟性部材のそれぞれは、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合に、前記第二の金網構造体は10%以下になった第一の金網構造体に対する角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との相対角度により規定される、請求項29に記載の胃内装置。
【請求項41】
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、カテーテルと、第一の金網構造体と、環とを含み、
前記カテーテルは、筺体と、前記筺体を貫通して延びる2cm以下の内径を有する管腔を含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面により規定され、多孔性で閉鎖した125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、第一の上部及び第一の下部をさらに含み、前記第一の上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の中に材料が入るように構成された第一の開口を有し、前記下部は、徐々に細くなって直径で規定された第二の開口の中に収まる、前記第一の複数の曲面の部分を有し、
前記環は、前記下部に取り付けられると共に、前記第二の開口の中心を通る軸を中心に三次元空間で半円を回転させてできる回転面により規定され、前記環は25mm以上の直径により規定される、胃内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年9月23に出願された“Intragastric Device for Treating Obesity”と題する米国特許出願第14/862,706号の一部継続出願であり、2015年5月7日に同じ表題で出願された米国仮特許出願第62/158,406号、および2014年9月23に同じ表題で出願された米国仮特許出願第62/054,230号に基づき優先権を主張する。
【0002】
米国特許出願第14/862,706号も、2014年3月14日に出願された“Intragastric Device for Treating Obesity”と題する米国特許出願第14/214,609号の一部継続出願であり、2013年9月30日に出願された“Gastrointestinal Device for Treating Obesity”と題する米国仮特許出願第61/884,981号、および2013年3月14日に出願された“Intragastric Device for Treating Obesity”と題する米国仮特許出願第61/782,564号に基づき優先権を主張する。
【0003】
さらに、米国特許出願第14/214,609号は、2013年12月4日に出願された“Intragastric Device for Treating Obesity”と題する米国特許出願第14/096,505号の一部継続出願であり、2010年6月13日に出願された同じ題の米国特許出願第12/814,481号の継続出願であり、2014年1月14日に米国特許第8,628,554号として発行された。
上記出願はすべて、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる。
【0004】
本明細書は、一般に肥満の治療に有用な医療用具に関する。特に、本明細書は、胃の容積を減らし、胃を空にするのを遅らせ、かつ/または小腸の一部に迂回路を設けて、それにより患者の体重を減少させる、動的重量の胃内および胃腸装置に関する。
【背景技術】
【0005】
肥満は、米国を含む先進国ではありふれた疾患で、高まりつつある公衆衛生問題である。2009年の時点で、米国成人の3分の2を超える約1億2700万人が太りすぎ又は肥満であった。米国成人の3分の1超が肥満である。データによると、毎年300,000人の米国人が肥満に関連した合併症で早期に死亡している。米国の多くの子供もまた太りすぎか肥満である。従って、太りすぎの米国人の総数は、将来増加することが予測される。肥満により米国では年間1000億ドルを超える医療費が直接および間接的にかかっており、生産性を低下させていると推定されている。この傾向は多くの他の先進国でも顕著である。
【0006】
成人の場合、太りすぎか肥満であることを判定するのに体格指数(body mass index=BMI)が用いられる。人のBMIは、ポンド単位の体重に703を乗じて、その合計をインチ単位の身長の2乗で除して算出される。人のBMIは、1平方メートルあたりのキログラムとして表される。成人では、BMIが25〜30kg/mであると太りすぎと見なされる。肥満は、BMIが30〜40kg/mであることと定義されている。BMIが30kg/mを超える場合は重大な共存症と関連があるとされている。病的肥満は、体重が理想値より100ポンド高いこと、またはBMIが40kg/mより高いことと定義されている。米国民の約5%は、この病的肥満の基準の少なくとも1つを満たしている。病的肥満は、多くの病気および障害と関連している。そのような病気および障害としては、例えば、糖尿病;高血圧症;心臓発作;脳卒中;脂質異常症;睡眠時無呼吸;ピックウィック症候群;喘息;腰椎疾患および椎間板疾患;体重負荷による腰、膝、足首および脚の変形性関節症;血栓性静脈炎および肺栓塞;間擦性皮膚炎;腹圧性尿失禁;胃食道逆流症(GERD);胆石;並びに肝臓硬化症および肝臓上皮性悪性腫瘍などが挙げられる。女性では、これに加えて、不妊症、子宮癌、および乳癌が病的肥満と関連している。まとめると、病的肥満に関連した病気は、平均寿命に達する確率を著しく低下させる。これらの続発症は、罹患者の年間死亡率を10倍以上高めている。
【0007】
現在の肥満の治療法には、食事療法、運動、行動療法、投薬、手術(開腹手術および腹腔鏡手術)、および内視鏡装置などがある。肥満に対する新薬による治療法が、現在臨床試験で評価されている。しかしながら、有効性の高い薬物治療は未だ開発されていない。さらに、現在の薬物治療の短期および長期の副作用は、消費者、医薬品提供者、および/または保険会社の懸念するところである。一般に、食事療法または薬物治療計画は、一貫して期待外れであり、大部分の病的肥満の人々に有意で持続的な重量減少をもたらすことができない。
【0008】
現在、病的肥満の治療に用いられるほとんどの手術は胃制限処置を含む。これには、上方に小さな(例えば、15〜35ml)胃嚢を形成することが含まれる。この胃嚢が小さな排出孔(例えば、0.75〜1.2cm)から(食べ物を)排出し、身体の満腹機構を始動させる。米国で行われる病的肥満治療に用いられる手術の約15%は胃制限処置と吸収不良処置の併用を含む。通常の吸収不良処置では、小腸への流れを胆膵管と食物管に分割する。腹部外科手術に関連して起こりうる長期的な副作用としてヘルニア形成および小腸閉塞がある。また、肥満処置に特有の長期的問題として、胃の出口閉塞、末端の潰瘍、タンパク質栄養失調、およびビタミン欠乏もある。
【0009】
肥満を治療するその他の外科対策として内視鏡処置があるが、その多くは未だ開発途上である。胃嚢を設けて胃空腸吻合を行う内視鏡処置および内視鏡装置を用いて腹腔鏡処置を反復する。内視鏡器具を用いて配置された胃内バルーンが胃の容積を制限し、その結果、より少ない食事で満腹感が得られる。例えば、米国特許第7,172,613号として発行され、Districlass Medical SAに付与されている米国特許出願第10/221,562号には、「内視鏡経路を経て患者の胃の中に挿入する胃内装置」が記載されている。上記明細書によれば「この装置は、特定の公称容積を有するバルーンまたはエンベロープを備える。このバルーンは連結部材に気密に連結し、この連結部材は、バルーンを胃の内壁に当接させる支持体を形成する円盤で構成されている。この装置はまた、バルーンを充填装置に連結する可撓管またはカテーテル、およびこの管またはカテーテルと一体化した捕捉部材も備えている。これら連結部材により、医師がバルーンを設定または取り出し、患者の体内または皮下に充填装置を固定することができ、バルーンまたはエンベロープをその所定の公称容積にすることができる」。
【0010】
シリコーン製の胃内バルーン(IGB)は、体重が特に理想体重の40%以上で、多領域に跨がる専門チームによる治療を受けたにもかかわらず肥満で満足な治療結果が得られなかった人に対して体重減少を達成するための一時的な補助目的で開発された。この治療はまた、病的状態がひどく、手術での死亡率リスクが高い病的肥満患者にも望ましい。IGBの設置および除去は内視鏡処置であり、バルーンは胃の内部で自由に浮遊するように設計されている。IGB技術により胃の容積が減少して、早期満腹感が得られる。しかしながら、IGBでは、大きな体重減少に対する説得力のある証拠は示されなかった。軽度の合併症(例えば、胃潰瘍および胃びらん)に対する相対的なリスクは大きく上昇した。膨張式IGB装置はすべて、バルーンの経時劣化という問題を抱えている。この劣化により、バルーンは収縮して効能を失い、バルーンの移動に伴い小腸閉塞などの合併症を引き起こす場合がある。経時的に効能が損なわれるため、IGB装置は短期間(6ヶ月未満)のみ推奨される。また、バルーンが急に膨張すると食道または胃に孔があくおそれがあり、いずれも外科的な緊急事態となる。IGB治療を受けた患者の死亡例が報告されている。
【0011】
内視鏡処置は、胃の容積を占有して人工の満腹感をもたらそうとする試みでメッシュ構造を胃の内部で展開するのに用いられる。例えば、Wilson-Cook Medical, Inc.に付与された米国特許出願第11/657,231号には、「一般に、第一の構成と第二の構成の間で操作可能なひも状で耐消化性のメッシュ材料を含む胃内装置」が記載されている。この明細書によれば、「前記第一の構成は、哺乳類の胃管腔内に前記耐消化性メッシュ材料を導入することができるほど十分に小さい。前記第二の構成は、前記耐消化性メッシュ材料が哺乳類の幽門を通過するのを防止するほど十分に大きく、それによって、前記メッシュ部材が人工胃石として作用することができる」。
【0012】
内視鏡装置で配置したバルーン構造は有効であり得るが、それに関連するリスクや合併症がないわけではない。メッシュ構造は利用可能な胃の容積を占有するのに有効であるが、胃を空にするのには対処しない。そのような装置に由来する移動および小腸閉塞は依然として大きな問題として残っている。従って、胃の容積を小さくし、胃を空にするのを遅らせ、食べ物を幽門および小腸の一部から迂回させると同時に比較的安全性を保つことで得られる利点を併せ持つ胃内装置に対する需要がある。この装置はまた、装置全体が胃の外部へ移動するのを防止するための構成要素を備えていなければならない。この装置は、副作用を限定し、非侵襲的な方法で比較的容易に展開あるいは除去することができなければならない。また、この装置は、吸収不良を起こすバイパス処置によって得られる利点を含めることでさらなる肥満治療の選択肢を有していなければならない。この選択肢による利点を加えれば、肥満だけでなくII型糖尿病の治療でも有効な装置となるであろう。
【0013】
通常の金属構造は、胃の厳しい環境、特に高い酸性度では持ちこたえることができない。金属線などの酸に弱い構成要素を含む胃内装置は通常、耐酸性材料(又はシリコーン)で被覆またはコーティングされて、酸性の胃の内容物によりこれらの構成要素が劣化するのを防止する。これらの被覆された胃内装置を作製する従来の製造工程では、まず、装置の金属線を被覆した後、金属線を装置の所望の最終形状に形成する。胃内装置の形状および構造がより複雑になっているため、これら従来の工程では所望の最終製品を正確に作製することができない。ニチノールなどの形状記憶金属は、400℃を超える温度で形状が熱固定される。金属を耐酸性材料で被覆して、熱固定により最終形状にすると、高温に曝される間に被覆が破損してしまう。従って、胃内装置の金属線がまず所望の最終形状に形成された後に耐腐食性材料で被覆される製造方法が必要とされる。そのような方法では、金網の金属線間の空間または開口がコーティングおよび被覆されるまたは目詰まりするのを防止するように気をつける。また、このような方法で圧縮された第一の展開前の形状から拡張された展開後の形状に変換されても十分な可撓性を有する最終装置が製造される。
【0014】
肥満治療のための特定の外科選択肢には、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(LSG)および腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術(RGB)も含まれる。胃切除術は胃の一部または全部を手術で除去することを言う。LSGは制限治療であり、手術による体重減少処置である。LSGでは、手術で大彎(わん)に沿って胃を大きく除去して元の大きさの約25%に縮小する。その後、開口縁を合わせて(外科用ステープルを用いることが多い)バナナ状のスリーブ又は管を形成する。この処置で胃の大きさが恒久的に小さくなる。この処置は、腹腔鏡下手術によって行われ、可逆性ではない。術後、胃は内容物を迅速に小腸に排出するが、嘔吐(他の制限処置の特徴)はほとんどあるいは全くみられない。
【0015】
LSGは、幽門洞から始まってLatarjetの神経(幽門洞枝神経)の反対側を経てヒス角まで、大彎側で胃を縦方向に切除することを含む。処置の第一段階は、胃の大彎の血液供給部を分割することである。これは、胃に近い胃結腸間膜および胃脾間膜を分割することで達成される。大彎を横隔膜左脚まで完全に切り離して、胃のグレリン分泌細胞を蓄える胃底を切除する。処置の第二段階は、縦方向の胃切除で、胃を小さくしてその形状を「スリーブ状」つまり細い管にする。幽門および幽門洞の一部を残して、小彎を元にした「制限」胃スリーブが得られる。
【0016】
スリーブ状胃切除術(胃スリーブとも言う)は、通常、体格指数が40以上の極度の肥満患者に行われるが、胃バイパスまたは十二指腸スイッチ変換手術を行うリスクが高すぎる場合がある。二段階の処置を行う。第一段階はスリーブ状胃切除術であり、第二段階は胃バイパスまたは十二指腸変換への転換である。通常、第一段階のスリーブ状胃切除処置後に患者の過剰な体重は大きく減るが、体重減少が止まった場合は第二段階が実行される。
【0017】
肥満ではあるが極度ではない患者の場合、スリーブ状胃切除術のみを行うことがリスクの最も少ない適切な手術である。スリーブ状胃切除術は、肥満患者とって単一の処置として現在容認される体重減少手術の選択肢である。ほとんどの外科医は、32〜60フレンチ(最適なブジーサイズは32Fr〜36Fr)のブジー(先細りの筒状器具)を手術で好んで使用する。術後の胃の理想的な残存容量はおよそ15mlである。
【0018】
LSG後の体重減少に関わる機構の一つは、胃の容量の劇的な減少である。制限という概念は、垂直帯状胃形成術(VBG)および腹腔鏡下調節性胃バンディング術(LAGB)における肥満手術で広く用いられてきた。LAGB処置またはVBGにおける小さな胃嚢の膨張は、少量の食べ物を摂取した後に患者が経験する早期の満腹感、強い飽満感および空腹感の低下を引き起こすことを意図している。
【0019】
LSGによって誘導されるホルモンの変動は、LAGBなどの純粋な制限処置後のホルモン変動と異なる。ペプチドホルモンのグレリンは、主に胃底で産生されるが、空腹調節機構に関係していると考えられている。胃底の切除に伴いグレリンが大きく低下する。
【0020】
LSGが好ましい選択肢であるのは、この手術が極度の肥満患者の場合でも通常腹腔鏡により終えることができる明快な処置であるからである。消化器系の吻合を一切伴わず、腸間膜欠損が生じないので、内ヘルニアのリスクが排除される。また、胃バンディングの場合のように異物は使用されず、消化管全体は内視鏡で検査することができる状態で残る。また、ダンピング症候群との関連性がない。また、消化性潰瘍のリスクが低く、栄養素、ビタミン、ミネラルおよび薬物の吸収は変化しない。
【0021】
LSGの初期の報告では、LSGの安全性および有効性、著しい体重減少、並びに主要な肥満関連共存症の大幅な低下が示された。LSGが単独の長期に亘る肥満処置として機能し得るかどうかという疑問にはまだ答えられていない。このため、BMIが非常に高い(超肥満=体格指数>50または超超肥満=体格指数>60)かつ/または肥満に関連しているか否かに関わらず関連疾患があるために十二指腸スイッチ変換を伴う胆膵管バイパス術(BPD−DS)またはRGBが危険すぎると思われる患者には段階的な手法の第一段階としてLSGが提案される。
【0022】
腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術(RGB)は、小さい(20〜30ml)胃嚢および消化管の一部を経路変更して遠位側の胃と近位側の小腸を迂回するルー脚(通常、75〜105cm)を作製することを含む。RGBの後、多面的内分泌腺応答が血糖制御の向上、食欲減退、および長期に亘る体重変化に寄与する場合がある。RGBはまた、肥満関連の共存症および生命の質に非常に好影響を及ぼしている。その他の利点として、持続的な体重減少の長期に亘る有効性確立、共存症の減少、長期に亘る栄養面の続発症のリスクの最小化、および胃食道逆流症(GERD)の効果的軽減が挙げられる。RGBにリスクがないわけではない。一般的な死因として肺動脈塞栓症および吻合部漏出がある。致命的ではない周術期の合併症として、縫合不全、静脈血栓塞栓症、創傷感染、小腸閉塞、および出血がある。術後の胃腸合併症として、吐き気および嘔吐、微量栄養素欠乏症、並びに体重のリバウンドの可能性がある。
【0023】
これらの肥満処置後の失敗はよくあることであり、患者は体重がリバウンドし始めるか、あるいは治療以下のレベルで段階的な体重減少が停止する。従って、肥満処置を1つ以上失敗した後の救済治療が必要である。必要とされているのは、胃の容積縮小、胆膵バイパスおよび/または腸バイパスの利点を合わせて装置の体重減少効果を高める肥満手術後に用いられる装置である。また、手術で制限した胃の容積をさらに縮小する、消費され得るカロリー量を低下させる装置が必要とされる。この装置はまた、腸の吸収不良、胆膵バイパス、またはこの両方を達成するため、近位側の小腸または腸のルー脚を迂回する。この装置は、胃を空にするのを遅らせ、満腹に関連する胃のホルモンを放出し、満腹感に関連した胃の神経を刺激するようにさらに作用することができる。この装置は、電気刺激、磁気刺激、または医薬品などの他の治療薬と組み合わせてもよい。
【0024】
この装置を、体重減少のための主要な治療処置として、または最終的な体重減少処置のための手術への橋渡しとして使用することができる。また、この装置を、その他の状態、例えば、代謝症候群、真性糖尿病、異常脂血症、および循環器疾患の治療に使用してもよいが、これらに限定されない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0025】
本明細書は人の胃の中で展開するようになっている胃内装置を開示する。この装置は筺体及び前記筺体を貫通して延びる2cm以下の内径を有する管腔を含むカテーテル;前記カテーテルの管腔内では110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有する圧縮された展開前の形状及び前記人の胃の中では第一の複数の曲面により規定され、多孔性で閉鎖された125ml以上の第二の容積を有する拡張された展開後の形状を有する第一の金網構造体;前記第一の金網構造体から分離しており、前記カテーテルの管腔内では100ml以下の第三の容積及び70cm以下の第二の長さを有する圧縮された展開前の形状及び前記人の胃の中では第二の複数の曲面により規定され、多孔性で閉鎖された110ml以上の第四の容積を有する拡張された展開後の形状を有する第二の金網構造体;及び前記第二の開口表面領域を規定する第一の金網構造体の部分と前記第三の開口表面領域を規定する第二の金網構造体の部分の間に形成され、前記第一の金網構造体と第二の金網構造体を柔軟に連結する接続部を含む。前記第一の金網構造体はさらに上部及び下部を含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の内側に材料が入るようになっている第一の開口表面領域を有し、前記下部は第二の開口表面領域を有し、前記第二の金網構造体はさらに上部及び下部を有し、前記上部は、前記第四の容積の外側から前記第四の容積の内側に材料が入るようになっている第三の開口表面領域を有し、前記下部は第四の開口表面領域を有する。
【0026】
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内に連続して配置されていてもよい。
【0027】
必要に応じて、前記第一の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.2cm〜20cmの範囲の半径と5°〜175°の範囲の中心角により決定される。
【0028】
必要に応じて、前記第二の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.1cm〜15cmの範囲の半径と1°〜179°の範囲の中心角により決定される。
【0029】
必要に応じて、前記接続部は、前記第二の開口表面領域を規定する第一の金網構造体の複数の自由端の部分と前記第三の開口表面領域を規定する第二の金網構造体の複数の自由端の部分との間に形成される。
【0030】
前記第一の金網構造体および前記第二の金網構造体は球状形状および楕円形のうち、少なくとも一方の形状を有していてもよい。
【0031】
必要に応じて、前記接続部は複数の縫い目を含む。必要に応じて、前記複数の縫い目は、第一の端部が第二の開口表面領域上の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域上の第二の点に取り付けられた第一の柔軟性縫い目を含む。
【0032】
前記第二の開口表面領域の第一の点から前記第三の開口表面領域の第二の点までの接続部の長さは0.01mm〜200mmの範囲であってもよい。
【0033】
必要に応じて、前記複数の縫い目は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられた第二の柔軟性縫い目を含み、前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる。前記第二の開口表面領域の第三の点から前記第三の開口表面領域の第四の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲であってもよい。前記第一の柔軟性縫い目と前記第二の柔軟性縫い目は180°離れていてもよい。必要に応じて、前記複数の縫い目は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性縫い目を含み、前記第五の点は前記第一の点および前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点および前記第四の点と異なる。前記第二の開口表面領域の第五の点から前記第三の開口表面領域の第六の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲であってもよい。必要に応じて、前記複数の縫い目は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性縫い目を含み、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、および第五の点と異なり、前記第八の点は前記第二の点、第四の点、および第六の点と異なる。前記第二の開口表面領域の前記第七の点から前記第三の開口表面領域の前記第八の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である。
【0034】
必要に応じて、前記第一の金網構造体および第二の金網構造体は、すべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、および前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、および前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の角変位によって規定される。前記角変位は90°以下であってもよい。
【0035】
必要に応じて、前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体をその赤道直径の99%まで圧縮することができるような長さを有する。
【0036】
必要に応じて、前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合、前記第二の金網構造体は前記第一の金網構造体に対して10%以下の角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、および前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、および前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の相対角によって規定される。
【0037】
必要に応じて、前記第一の金網構造体および前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されている。
【0038】
必要に応じて、前記第一の金網構造体および前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されていない。
【0039】
必要に応じて、前記接続部は、前記第二の開口表面領域の複数の自由端の部分と前記第三の開口表面領域の複数の自由端の部分とを編み込んで形成されている。
前記第二の容積および前記第四の容積は胃の25%〜95%を占めていてもよい。
【0040】
必要に応じて、前記胃内装置は、近位端、遠位端、および管腔を有するスリーブをさらに含み、前記近位端は前記第二の金網構造体の前記下部に連結され、前記遠位端は患者の十二指腸内に位置し、前記スリーブは前記遠位端で前記第四の開口表面領域および第二の開口と流体連通する第一の開口をさらに含み、前記スリーブは前記胃内装置から前記十二指腸に食べ物を送るようになっている。
【0041】
必要に応じて、前記第一の金網構造体は球状形状および楕円形の少なくとも一方を有し、前記第一の金網構造体は5ml超5000ml未満の容積を有する。
【0042】
必要に応じて、前記第二の金網構造体は球状形状および楕円形の少なくとも一方を有し、前記第二の金網構造体は20ml超4000ml未満の容積を有する。
【0043】
本明細書はまた、人の胃の中で展開するようになっている胃内装置を開示する。前記装置は、カテーテルの管腔内では110ml以下の第一の容積および75cm以下の第一の長さを有する圧縮された展開前の形状および前記人の胃内では第一の複数の曲面によって規定され、多孔性で閉鎖した125ml以上の第二の容積を有する拡張された展開後の形状を有する第一の金網構造体;前記カテーテルの管腔内では100ml以下の第三の容積および70cm以下の第二の長さを有する圧縮された展開前の形状および前記人の胃内では第二の複数の曲面によって規定され、多孔性で閉鎖した110ml以上の第四の容積を有する拡張された展開後の形状を有する第二の金網構造体;および前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体を柔軟に連結する複数の柔軟性部材を含む。前記第一の金網構造体は、上部および下部をさらに含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の内側に材料が入るようになっている第一の開口表面領域を有し、前記下部は第二の開口表面領域を有し、前記第一の金網構造体は、上部および下部をさらに含み、前記上部は第四の容積の外側から前記第四の容積の内側に材料が入るようになっている第三の開口表面領域を有し、前記下部は第四の開口表面領域を有し、前記複数の柔軟性部材は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第二の点に取り付けられた第一の柔軟性部材を備え、前記複数の柔軟性部材は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられた第二の柔軟性部材を備え、前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる。
【0044】
必要に応じて、前記第二の開口表面領域の前記第一の点から前記第三の開口表面領域の前記第二の点までの第一の柔軟性部材の長さは0.01mm〜300mmの範囲である。
【0045】
必要に応じて前記第二の開口表面領域の前記第三の点から前記第三の開口表面領域の前記第四の点までの第二の柔軟性部材の長さは0.01mm〜100mmの範囲である。
前記第一の柔軟性部材と前記第二の柔軟性部材は180°離れていてもよい。
【0046】
必要に応じて、前記複数の柔軟性部材は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性部材を備え、前記第五の点は前記第一の点および前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点および前記第四の点と異なる。前記第二の開口表面領域の前記第五の点から前記第三の開口表面領域の前記第六の点までの前記第三の柔軟性部材の長さは0.01mm〜300mmの範囲であってもよい。必要に応じて、前記複数の柔軟性部材は、第一の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性部材を備え、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、および第五の点と異なり、前記第八の点は、前記第二の点、第四の点、および第六の点と異なる。前記第二の開口表面領域の前記第七の点から前記第三の開口表面領域の前記第八の点までの前記第四の柔軟性部材の長さは0.01mm〜100mmの範囲であってもよい。
【0047】
必要に応じて、前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体はすべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、および前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と、前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、および前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との角変位により規定される。前記角変位は90°以下であってもよい。
【0048】
必要に応じて、前記複数の柔軟性部材のぞれぞれは、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体がその赤道直径の95%まで圧縮することができるような長さを有する。
【0049】
必要に応じて、複数の柔軟性部材のそれぞれは、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合に、前記第二の金網構造体は10%以下になった第一の金網構造体に対する角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、および前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、および前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との相対角度により規定される。
【0050】
本明細書はまた、人の胃の中で展開するようになっている胃内装置を開示する。前記装置は、筺体、および前記筺体を貫通して延び、2cm以下の内径を有する管腔を含むカテーテル;前記カテーテルの管腔内では110ml以下の第一の容積および75cm以下の第一の長さを有する圧縮された展開前の形状および前記人の胃内では第一の複数の曲面により規定され、多孔性で閉鎖した125ml以上の第二の容積を有する拡張された展開後の形状を有する第一の金網構造体;および前記下部に取り付けられた環を含み、前記第一の金網構造体は、第一の上部および第一の下部をさらに含む。前記第一の上部は前記第二の容積の外側から前記第二の容積の内側に材料が入るようになっている第一の開口を有し、前記下部は、徐々に細くなって直径で規定された第二の開口の中に収まる前記第一の複数の曲面の部分を有し、前記環は前記第二の開口の中心を通る軸を中心に三次元空間で半円を回転させてできる回転面により規定され、前記環は25mm以上の直径により規定される。
【0051】
本明細書はまた、胃腸装置を患者の胃腸管内に送達する送達装置を開示する。この胃腸装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、前記多孔性構造体の遠位端に近接する移動防止環、および前記多孔性構造体の遠位端に連結した長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、および管腔を有する可撓性外側カテーテル、近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受ける管腔を有する可撓性内側カテーテルを含む。前記内側カテーテルは、前記外側カテーテルの管腔内を摺動可能に移動することができるようになっている。前記外側カテーテルは、前記内側カテーテルを定位置に保持したまま近位方向に前記内側カテーテルの外側を後退させて、前記送達装置の遠位端から前記胃腸装置が露出するようになっている。
【0052】
必要に応じて、前記スリーブは、一旦前記胃腸装置が送達されると、前記スリーブの近位端が患者の幽門の近くに位置し、前記スリーブの遠位端が患者の十二指腸の一部の中に位置するような長さを有する。
【0053】
必要に応じて、前記外側カテーテルは長さが約1.5メートルであり、前記送達装置の全長は約3メートルである。
【0054】
必要に応じて、胃腸装置の移動防止環は近位側に傾斜し、前記多孔性構造体の遠位部分は、前記多孔性構造体の遠位側に向いた端部が多孔性構造体の近位端に向けられるように折りたたまれる。必要に応じて、移動防止環は、多孔性構造体の遠位端の周りに周状に位置する任意の湾曲した/組織を傷つけない構造である。
【0055】
必要に応じて、外側カテーテルは送達中のX線造影のための遠位端X線不透過性マーカーを含む。
【0056】
必要に応じて、前記送達装置は前記内側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受けるようになっている管腔を有する第一のハンドル;及び前記外側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および前記内側カテーテルを摺動可能に受けるようになっている管腔を有する第二のハンドルをさらに含む。前記胃内装置の送達前に、第一のハンドルと第二のハンドルの間に位置する前記内側カテーテルの近位部分は露出されて、前記外側カテーテルで覆われていない。前記送達装置は、近位端、遠位端、および一定ではない剛性を有する長さを有し、遠位球体および近位球体を含み、前記内側カテーテルの遠位端から延びる長尺可撓性案内部材;前記内側カテーテルの露出部に取り外し可能に取り付けられた第一の止め機構;および前記内側カテーテルの露出部に取り外し可能に取り付けられ、前記第一の止め機構の近位側に位置する第二の止め機構を含む。第一の止め機構および前記第二の止め機構は、前記外側カテーテルが後退するに従って前記内側カテーテルから順次取り外されるようになっている。
【0057】
この送達装置は、前記案内部材および前記外側カテーテルの遠位端の少なくとも一方を覆う親水性被膜をさらに含んでいてもよく、前記親水性被膜は活性化されると、前記送達装置の挿入および誘導が容易になるようになっている。
【0058】
この送達装置は、流体を前記内側カテーテルの管腔に注入するための前記第一のハンドルおよび流体を前記外側カテーテルの管腔に注入するための前記第二のハンドルの少なくとも一方に注入口をさらに含んでいてもよい。
【0059】
必要に応じて、前記近位球体は組織を傷つけないようになっており、送達中のX線造影のためのX線不透過性マーカーを含む。前記遠位球体は組織を傷つけない球状の先端形状になっている。
【0060】
必要に応じて、前記案内部材の一定ではない剛性は近位端で前記外側カテーテルの前記遠位端の剛性より小さく、遠位端で0.035インチの誘導線の剛性と同程度である。
【0061】
必要に応じて、前記第一の止め機構および第二の止め機構は、蝶ナットを用いて前記内側カテーテルに固定するプラスチックリングを含む。
【0062】
本明細書はまた、送達装置を用いて胃腸装置を患者の胃腸管内に送達する方法を開示する。前記胃腸装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態との間で形態が変わり得る多孔性構造体、前記多孔性構造体の遠位端に近接する移動防止環、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、および管腔を有する可撓性外側カテーテル、近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受ける管腔を有する可撓性内側カテーテルを含む。前記可撓性内側カテーテルは、前記外側カテーテルの管腔内に同軸に配置されて、摺動可能に移動することができるようになっている。前記送達装置は、前記内側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受けるようになっている管腔を有する第一のハンドル;前記外側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および前記内側カテーテルを摺動可能に受けるようになっている管腔を有する第二のハンドル;前記内側カテーテルの露出部に取り外しに取り付けられた第一の止め機構;および前記内側カテーテルの露出部に取り外し可能に取り付けられ、前記第一の止め機構の近位側に位置する第二の止め機構を含む。前記方法は、前記送達装置を前記患者の胃腸管内まで誘導線の外側を摺動させる工程;X線透視法を用いて、前記可撓性外側カテーテルの遠位端の位置を決定して前記送達装置の正確な位置決めを確実にする工程;前記第一のハンドルを保持して前記内側カテーテルを定位置で保ち、前記外側カテーテルを前記第一の止め機構まで後退させる工程;前記外側カテーテルの前記遠位端がちょうど患者の幽門近位側に位置するまで送達装置全体を後退させる工程;前記第一の止め機構を前記内側カテーテルから取り外す工程;前記第一のハンドルを保持して前記内側カテーテルを定位置で保持し、前記外側カテーテルを前記第二の止め機構まで後退させる工程;前記第二の止め機構を取り外す工程;前記第一のハンドルを保持して前記内側カテーテルを定位置で保ち、前記外側カテーテルを前記第一のハンドルまで後退させる工程;および前記送達装置を患者から取り出す工程を含む。
【0063】
必要に応じて、前記外側カテーテルを前記第一の止め機構まで後退させた時に、前記スリーブの一部が患者の胃腸管が腸のある部分に送達されて、その中に位置する。
【0064】
必要に応じて、前記外側カテーテルを前記第二の止め機構まで後退させた時、前記スリーブの一部および前記多孔性構造体の一部は、患者の胃腸管の腸の所定部分まで送達されて、その所定部分に位置する。
【0065】
必要に応じて、前記外側カテーテルを前記第一のハンドルまで後退させた時、前記多孔性構造体のすべては患者の胃腸管の腸の所定部分まで送達されて、その所定部分に位置する。
【0066】
必要に応じて、前記胃腸装置の移動防止環は近位側に傾斜し、多孔性構造体の遠位部分は、多孔性構造体の遠位側に向いた端部が多孔性構造体の近位端に向けられるように折りたたまれる。必要に応じて、移動防止環は、多孔性構造体の遠位端の回りに周状に位置する任意の湾曲した/組織を傷つけない構造である。
【0067】
前記胃腸装置の送達の前に、前記第一のハンドルと第二のハンドルの間に位置する前記内側カテーテルの近位部分は露出されていてもよく、前記外側カテーテルで覆われていなくてもよい。
【0068】
必要に応じて、前記送達装置は、遠位球体および近位球体を有し、前記内側カテーテルの前記遠位端から延びる長尺可撓性案内部材をさらに含んでいてもよい。
【0069】
前記案内部材および前記外側カテーテルの遠位端の少なくとも一方は親水性被膜を含んでいてもよく、前記方法は、前記送達装置を誘導線の外側を摺動させる前に前記親水性被膜を活性化する工程をさらに含んでいてもよい。
【0070】
本明細書はまた、胃腸装置と送達装置を含む、患者の胃腸管内に胃腸装置を送達する送達システムを開示する。前記胃腸装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体;前記多孔性構造体の遠位端に近接する移動防止環;および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、および管腔を有する可撓性外側カテーテル;近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受ける管腔を有する可撓性内側カテーテルを含み、前記内側カテーテルは前記外側カテーテルの管腔内に同軸に配置されてその中を摺動可能に移動することができるようになっている。前記送達装置は、前記内側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および誘導線を摺動可能に受けるようになっている管腔を有する第一のハンドル;前記外側カテーテルの近位端に取り付けられ、近位端、遠位端、および前記内側カテーテルを摺動可能に受ける管腔を有する第二のハンドルを含み、前記第一のハンドルと第二のハンドルの間に位置する前記内側カテーテルの近位部分はその全体が前記外側カテーテルにより覆われていない。前記送達装置はまた、遠位球体および近位球体を含み、前記内側カテーテルの遠位端から延びている長尺可撓性部材;および前記内側カテーテルの露出部に取り外し可能に取り付けられた第一の止め機構を含む。前記内側カテーテルの露出部に取り外し可能に取り付けられ、前記第一の止め機構の近位に位置する第二の止め機構を含む。前記内側カテーテルの遠位端は前記多孔性構造体の開口を通過するようになっており、前記スリーブは前記内側カテーテルの回りに同軸に巻き付けられている。前記内側カテーテルを定位置で保持したまま近位方向に前記内側カテーテルを超えた位置に前記外側カテーテルを後退させてもよい。前記第一の止め機構および第二の止め機構は、前記外側カテーテルを後退させ、前記送達装置の遠位端から胃腸装置を露出して送達すると、順次前記内側カテーテルから取り外されるようになっている。
【0071】
この送達システムは、前記長尺可撓性部材および前記外側カテーテルの遠位端の少なくとも一方を覆う親水性被膜を含んでいてもよく、前記親水性被膜は活性化されると、前記送達装置の挿入および誘導を容易にする。
【0072】
請求項の送達システムは、前記内側カテーテルの管腔に流体を注入するための前記第一のハンドルおよび前記外側カテーテルの管腔に流体を注入するための前記第二のハンドルのうち、少なくとも一方に注入口をさらに含んでいてもよい。
必要に応じて、前記送達装置はその長さに沿って一定ではない剛性を有する。
【0073】
必要に応じて、前記胃腸装置の移動防止環は、近位側に傾斜し、多孔性構造体の遠位部分は、多孔性構造体の遠位側に向いた端部が多孔性構造体の近位端に向けられるように折りたたまれる。必要に応じて、移動防止環は、多孔質構造体の遠位端の周りに周状に位置する任意の湾曲した/組織を傷つけない構造である。
【0074】
本明細書はまた、内視鏡器具を用いて胃内装置を患者の胃腸管内に送達する送達装置を開示する。この胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端および遠位端を有する長尺体、および前記長尺体の遠位端を覆うように同軸に配置された、前記展開前の形態の胃腸装置を制限するための制限機構を含む。
【0075】
一態様では、この送達装置は、所定の位置に前記送達装置をロックするロック機構をさらに含んでいてもよい。
【0076】
一態様では、前記遠位端は最遠位部分および近位側遠位部分を含み、前記最遠位部分は前記近位側遠位部分よりも柔軟である。
【0077】
一態様では、この送達装置は前記近位端に糸引っ張り口をさらに含み、前記制限機構は前記展開前の形態の胃腸装置の回りに巻き付けられた糸を含む。
【0078】
一態様では、前記制限機構は、前記展開前の形態の胃腸装置を同軸に被覆するジッパー付き鞘を含む。他の態様では、前記制限機構は、前記展開前の形態の胃腸装置を同軸に被覆する引き抜き鞘を含む。他の態様では、前記制限機構は、前記展開前の形態の胃腸装置を同軸に覆う引き裂き鞘を含む。
【0079】
この送達装置は、近位端、遠位端、および前記送達装置の長尺体の前記遠位端の外側に同軸に配置された前記展開前の形態の胃内装置を制限して、前記胃内装置の外側を同軸に摺動する引き抜き鞘を有する長尺体を含んでいてもよい。また、前記胃内装置を送達する方法は、前記送達装置の長尺体の前記遠位端の外側に前記展開前の形態の収縮した胃内装置を同軸に配置する工程;内視鏡器具を用いて前記送達装置を患者の中に挿入し、前記送達装置の長尺体の前記遠位端を患者の十二指腸または空腸まで進める工程、一旦胃内装置を位置決めしたら、前記胃内装置が自動的に拡張して展開後の形態になるように工具を用いて前記鞘を同軸に引き抜いて前記鞘を前記収縮した胃内装置から引き抜く工程;および前記送達装置の長尺体の前記遠位端を同軸に摺動して拡張した胃内装置から離し、前記送達装置を患者から取り出す工程を含んでいてもよい。
【0080】
必要に応じて、前記方法は、前記圧縮された胃内装置に冷却部材を当て、前記鞘の取り外し時に前記多孔性構造体の拡張を遅らせて、前記送達装置の取り出しを容易にする工程をさらに含んでいてもよい。
【0081】
本明細書はまた、内視鏡器具を用いて患者の胃腸管から胃内装置を取り出す回収装置を開示する。この胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の回りに位置する少なくとも1つの周囲収縮機構、およびその近位端に回収機構を含む。前記回収装置は、近位端および遠位端、並びにその内側に管腔を有する長尺体;前記管腔に配置され、近位端および遠位端を有する長尺金属線;前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端および前記多孔性構造体の回収機構を把持する前記金属線の遠位端から形成された把持機構;および前記金属線の近位端に取り付けられたアクチュエーターを含む。
【0082】
必要に応じて、この回収装置は、前記長尺体の近位端にハンドルをさらに含む。
必要に応じて、前記アクチュエーターは前記ハンドル内にある。
【0083】
一態様では、前記回収装置は、前記長尺体の遠位端に取り付けられ、前記金属線の近位端で前記アクチュエーターに作動的に連結された2つの対向する顎部を有する把持部材、および前記把持部材の顎部の間に位置する少なくとも1つのクランプをさらに含む。前記顎部は、前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端の回りでクランプを圧縮するようになっている。
【0084】
本明細書はまた、送達装置を用いて患者の胃腸管内に胃内装置を送達する方法を開示する。この胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。この方法は、第一の処置で前記スリーブなしで前記多孔性構造体を展開して、前記多孔性構造体を拡張して前記展開後の形態にする工程;第二の処置で前記スリーブを前記拡張された多孔性構造体内で展開する工程;および前記第二の処置の間に前記スリーブの近位端を前記多孔性構造体の遠位端に連結する工程を含む。
【0085】
必要に応じて、この方法は、前記第一の処置の間、前記圧縮された胃内装置に冷却部材を当てて展開時の前記多孔性構造体の拡張を遅らせる工程をさらに含む。
【0086】
必要に応じて、前記第一の処置は第一のカテーテルを用いて行われる。
【0087】
必要に応じて、前記第二の処置は第二のカテーテルを用いて行われる。
【0088】
本明細書はまた、回収装置を用いて患者の胃腸管から装置を回収する方法を開示する。前記装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含み、前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の回りに位置する少なくとも1つの周囲収縮機構、およびその近位端にある回収機構を含む。前記回収装置は、近位端および遠位端、並びにその内側に管腔を有する長尺体;前記管腔内に配置され、近位端および遠位端を有する長尺金属線;および前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端および前記多孔性構造体の回収機構を把持する、前記金属線の遠位端から形成された把持機構;および前記金属線の近位端に取り付けられたアクチュエーターを含む。この方法は、内視鏡器具を用いて前記患者の中に前記回収装置を挿入して前記回収装置の前記長尺体の遠位端を前記装置の近位端まで進める工程;前記回収装置の把持機構を操作して、前記多孔性構造体の回りに位置する前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端を係合する工程;前記回収装置のアクチュエーターを引っ張って前記少なくとも1つの周囲収縮機構を収縮させ自動的にロックし、これにより前記多孔性構造体を圧縮して前記展開前の形状にする工程;前記回収装置の把持機構を操作して前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端の係合を外す工程;前記把持機構を操作して前記回収機構を前記多孔性構造体の前記近位端に係合する工程;前記アクチュエーターを引っ張って前記装置の近位部分を前記回収装置の管腔内に収める工程;および前記患者から前記回収装置および前記装置を取り出す工程を含む。
【0089】
この胃内装置は、前記多孔性構造体の回りに位置する3つの周囲収縮機構を備えていてもよく、上記方法は、前記回収装置の把持機構を順次操作して前記3つの周囲収縮機構のそれぞれの自由端を係合する工程、および前記回収装置のアクチュエーターを引っ張って前記3つの周囲収縮機構のそれぞれを収縮させ自動的にロックし、これにより前記多孔性構造体を完全に圧縮して前記展開前の形状にする工程をさらに含んでいてもよい。
【0090】
一態様では、前記方法は、前記圧縮された装置に冷却部材を当てて、前記回収装置および前記装置の取り出し時に前記多孔性構造体が再拡張するのを防止する工程をさらに含む。
【0091】
前記回収装置は、前記長尺体の遠位端に取り付けられ、前記金属線の前記近位端で前記アクチュエーターと作動的に連結した2つの対向する顎部を有する把持部材、および前記把持部材の顎部の間に位置する少なくとも1つのクランプをさらに含んでいてもよい。この方法は、前記回収装置の把持部材を操作して前記圧縮された多孔性構造体に近接する前記少なくとも1つの周囲収縮機構の自由端を前記少なくとも1つのクランプで掴む工程をさらに含んでいてもよい。
【0092】
本明細書はまた、内視鏡器具を用いて患者の胃腸管から胃内装置を取り出す回収装置を開示する。この胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体を含み、前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記回収装置は、近位端、遠位端、およびその内側の管腔を有する可撓性カテーテル;前記カテーテルの管腔内に位置し、近位端および遠位端を有し、前記遠位端の一部は把持機構に形成されている長尺金属線;前記カテーテルの近位端に位置するハンドル;および近位端、遠位端およびその内側の第一の管腔を有し、前記カテーテルの外側に同軸に位置する長尺管を含む。前記把持機構は前記多孔性構造体を把持するようになっており、前記長尺管はその遠位端で前記多孔性構造体を受けるようになっている。
【0093】
ハンドルは第一のハンドル部材および第二のハンドル部材を含んでいてもよい。前記第一のハンドル部材および第二のハンドル部材を異なる方向に動かすことで前記カテーテルの上で前記長尺管を前後に摺動させることができる。必要に応じて、前記第一のハンドル部材および第二のハンドル部材は組み立てられ、ネジを用いて一つに保持される。
【0094】
この長尺管は、その近位端にアダプターをさらに含んでいてもよく、前記アダプターは前記第二のハンドル部材に取り付けられるようになっている。
【0095】
必要に応じて、この長尺管は、前記長尺管の遠位端に位置する膨張可能なバルーン;前記長尺管の近位端に位置する吹き込み口;前記膨張可能なバルーンと前記吹き込み口を流体連通する個別の第二の管腔;および前記長尺管の遠位端に位置し、前記バルーンが収縮している時に前記バルーンを収納するようになっている区画をさらに含む。前記バルーンは前記吹き込み口および前記第二の管腔により膨張可能であり、収縮時の前記バルーンは、前記多孔性構造体を圧縮して展開前の形態にするのを補助するのに用いられる。
【0096】
必要に応じて、この長尺管は前記長尺管の前記第一の管腔に冷流体を点滴注入するための点滴口を近位端にさらに含む。前記多孔性構造体は温度の影響を受けやすい材料からなり、前記冷流体は、前記多孔性構造体を圧縮して展開前の形態にするのを補助するのに用いられる。
【0097】
カテーテルは、前記把持機構を制限する鞘をさらに含んでいてもよい。必要に応じて、この把持機構はフックを含む。
【0098】
本明細書はまた回収装置を用いて患者の胃腸管から胃内装置を回収する方法を開示する。前記胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体を含み、前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記回収装置は、近位端、遠位端、およびその内側の管腔を有する可撓性カテーテル;前記カテーテルの管腔内に位置し、近位端および遠位端を有し、前記遠位端の一部を把持機構に形成されている長尺金属線;前記カテーテルの近位端に位置するハンドル;近位端、遠位端、およびその内側の第一の管腔を有する長尺管を含む。前記管は、前記カテーテルの外側に同軸に位置する。この方法は、前記患者の中に挿入された内視鏡の動作チャネルに前記カテーテルを挿入する工程、前記内視鏡の遠位端を前記患者の胃の中で前記胃内装置の近くに配置する工程;前記長尺金属線を操作して前記把持機構を前記カテーテルの遠位端の先に延ばして、前記把持機構で前記多孔性構造体を把持する工程;前記カテーテルから前記ハンドルを取り外す工程;前記カテーテルの外側で前記長尺管を摺動させる工程;前記ハンドルを交換する工程;前記長尺金属線を引っ張って前記多孔性構造体を前記長尺管に引き入れる工程;および前記患者から前記胃内装置と共に前記回収装置を取り出す工程を含む。
【0099】
この長尺管は、前記長尺管の遠位端に位置する膨張可能なバルーン、前記長尺管の近位端に位置する吹き込み口、前記膨張可能なバルーンと前記吹き込み口を流体連通する個別の第二の管腔、および前記長尺管の遠位端に位置して前記バルーンが収縮している時に前記バルーンを収めるようになっている区画をさらに含んでいてもよい。前記方法は、前記吹き込み口および前記第二の管腔により前記バルーンを膨張する工程をさらに含んでいてもよい。前記膨張したバルーンは、前記区画から延びており、前記多孔性構造体を圧縮して展開前の形態にするのを補助するのに用いられる。
【0100】
必要に応じて、長尺管は、前記長尺管の第一の管腔に冷流体を点滴注入するための点滴口を近位端にさらに含む。前記多孔性構造体は温度の影響を受けやすい材料からなる。前記方法は、前記第一の管腔に冷流体を点滴注入して前記多孔性構造体を圧縮して展開前の形態にするのを補助する工程をさらに含む。
【0101】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状と、前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記展開後の形状では、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記内部を通過して、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようなっている。前記多孔性構造体はさらに金網を含む。この金網は、実質的に球状の展開後の形状を有し、前記上部に少なくとも第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の間の側面箇所に位置する第三群の結び目を含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。前記多孔性構造体は、その底部に位置する環を含み、前記環は曲がり目を有する。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の第二群の結び目に連結されている。
必要に応じて、前記スリーブの近位端は前記環に連結されている。
【0102】
前記結び目の各群は10〜100個の個別の結び目を含んでいてもよい。必要に応じて、前記結び目の各群は44個の結び目を含む。必要に応じて、前記結び目の各群は36個の結び目を含む。
【0103】
多孔性構造体は所定の長さを有している。前記多孔性構造体は、前記長さに沿って異なる位置に緯度方向に分布する2〜60群の結び目を含んでいてもよい。前記多孔性構造体の結び目の総数の少なくとも10%は、前記上部および前記底部に位置していてもよい。必要に応じて、結び目の総数の75%以下は、前記結び目群のいずれか1つに位置する。
金網は、形状記憶金属からなっていてもよい。
【0104】
金属線は、所定の太さを有し、前記環の前記曲がり目は曲げ半径を有する。前記多孔性構造体が圧縮されて前記展開前の形状になるにつれて前記環が遠位方向に折りたたまれた時の曲がり目は、曲げひずみ率によって規定されてもよい。この曲げひずみ率は、太さの2倍を半径で割ったものに100をかけたものに等しい。必要に応じて、曲げひずみ率は0.1〜20%の範囲である。必要に応じて、曲げひずみ率は8%以下である。
【0105】
必要に応じて、前記太さは0.1〜1mmの範囲である。必要に応じて、前記曲げ半径は0.013〜20cmの範囲である。
【0106】
太さおよび曲げ半径は、この半径が太さの2倍よりも大きく、かつ太さの2000倍よりも小さくなるように構成されてもよい。
【0107】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、実質的に球状の展開後の形状を有し、少なくとも前記上部に第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の側面箇所に位置する第三群の結び目を備える金網をさらに含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環を含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記金属線は所定の太さを有し、前記環の曲がり目は所定の曲げ半径を有する。前記多孔性構造体が圧縮されて前記展開前の形状になるにつれて前記環が遠位方向に折りたたまれる時の前記曲がり目は、曲げひずみ率によって規定され、この曲げひずみ率は太さの2倍を半径で割ったものに100をかけたものに等しい。さらに、この曲げひずみ率は0.1〜20%の範囲である。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の前記第二群の結び目に連結されている。
【0108】
必要に応じて、前記曲げひずみ率は8%以下である。必要に応じて、前記太さは0.1〜1mmの範囲である。必要に応じて、前記曲げ半径は0.013〜20cmの範囲である。
【0109】
この太さおよび曲げ半径は、この半径が太さの2倍よりも大きく、かつ太さの2000倍よりも小さくなるように構成されてもよい。
【0110】
本明細書は上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は実質的に球状の展開後形状を有し、少なくとも前記上部に第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の側面箇所に位置する第三群の結び目を備える金網をさらに含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。各群の結び目は44個以上の個別の結び目を含む。前記多孔性構造体は前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環を含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記金属線は所定の太さを有し、前記環の曲がり目は所定の曲げ半径を有する。前記多孔性構造体が圧縮されて前記展開前の形状になるにつれて前記環が遠位方向に折りたたまれる時の前記曲がり目は、曲げひずみ率によって規定される。この曲げひずみ率は太さの2倍を半径で割ったものに100をかけたものに等しい。さらに、この曲げひずみ率は0.1〜20%の範囲である。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように前記スリーブの近位端は、前記多孔性構造体の前記第二群の結び目に連結されている。
【0111】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さより長い第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるときに前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。前記スリーブは、前記展開後の形状の時に前記スリーブを支持するようになっている前記長尺体に沿って延びる少なくとも1つのらせん状金属線をさらに含む。前記らせん状金属線は、前記金属線の太さおよび前記金属線のピッチにより規定されるひずみ率を有し、前記ピッチは、前記スリーブの長手方向軸に沿った同一面内にある前記金属線に沿った任意の2つの点の間の距離によって規定される。
【0112】
らせん状金属線は形状記憶金属からなっていてもよい。必要に応じて、形状記憶金属はニチノールである。
【0113】
スリーブが圧縮されて展開前の形状に折りたたまれるにつれて圧縮された時のらせん状金属線は、0.1〜20%のひずみ率を有していてもよい。必要に応じて、スリーブが圧縮されて展開前の形状に折りたたまれるにつれて圧縮された時のらせん状金属線は、8%以下のひずみ率を有する。ピッチは5〜150mmの範囲であってもよい。必要に応じて、ピッチは60mmである。
【0114】
スリーブは、1cm〜120cmの範囲の長さを有していてもよく、組織を傷つけずに患者の幽門を出入りするようになっていてもよい。
【0115】
スリーブは、実質的に漏斗形状であってもよく、前記スリーブが前記近位端から前記遠位端に延びるにつれて小さくなる直径を有していてもよい。
【0116】
必要に応じて、前記スリーブの近位部分は漏斗形状である。前記スリーブの近位部分の直径は、前記スリーブ本体の任意の他の部分に沿った直径よりも大きく、前記近位端直径は前記スリーブ本体が遠位方向に延びるにつれて徐々に小さくなる。
【0117】
必要に応じて、前記スリーブ本体の遠位部分は、前記遠位部分を強化し、前記展開後の形状の時に長尺形状に前記スリーブ本体を維持するようになっている2つ以上の層を含む。
【0118】
必要に応じて、スリーブは、近位部分および遠位部分を含み、前記近位部分は、前記スリーブの近位端から前記スリーブ本体上の移行点まで延びており、前記遠位部分は前記移行点から前記スリーブの遠位端まで延びている。さらに、前記近位部分は漏斗形状であり、前記近位部分が前記スリーブの前記近位端から前記移行点まで延びるにつれて小さくなる直径を有する。これも必要に応じてであるが、前記遠位部分は漏斗形状であり、前記遠位部分が前記移行点から前記スリーブの前記遠位端に延びるにつれて小さくなる直径を有する。あるいは、前記遠位部分筒状であり、前記遠位部分が前記移行点から前記スリーブの前記遠位端まで延びる時、一定のままの直径を有する。必要に応じて、前記遠位部分が前記移行点から前記スリーブの前記遠位端まで延びるにつれて、前記遠位部分の直径は大きくなる。
【0119】
スリーブは、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のいずれか1種またはこれらの組み合わせでできた少なくとも1つの層からなっていてもよい。必要に応じて、スリーブは、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のいずれか1種またはこれらの組み合わせでできた少なくとも2つの層を含み、前記層の間に位置する少なくとも1つの金属線支持体をさらに含む。
【0120】
必要に応じて、前記胃内装置は、前記スリーブの遠位端に取り付けられ、前記遠位端が身体の組織を傷つけないようにする部材をさらに含む。前記部材は、筒状本体、近位端、遠位端、およびその内側の管腔を含み、その両端は開いていて、前記部材の管腔は前記スリーブ内部と流体連通している。さらに、前記部材の外面は、溝および前記溝内に位置する環状部材を含む。前記部材は、前記スリーブの一部を前記溝内かつ前記環状要素の下に配置することによって前記スリーブに取り付けられる。
【0121】
必要に応じて、前記部材は、前記外面から延びるフランジをさらに含む。前記フランジは、前記スリーブの前記遠位端の自由端を覆っている。あるいは、前記部材は、前記環状部材および溝を覆うように位置する熱収縮管をさらに含む。これも必要に応じてであるが、前記スリーブの前記遠位端の自由端が前記スリーブ内部内に位置するように前記スリーブの遠位端を前記環状部材の下で折りたたむ。
【0122】
必要に応じて、前記胃内装置は、前記スリーブの前記遠位端から延びる少なくとも1つの尾部をさらに含む。前記尾部は、前記スリーブを遠位方向に引っ張って患者の胃腸管内で前記スリーブが適切な向きになるのを補助するようになっている。
【0123】
前記スリーブの遠位部分は、複数のスリーブ房部を含でいてもよい。前記房部は、前記スリーブの遠位端にある部材に取り付けられている。さらに、前記部材は、前記スリーブを遠位方向に引っ張って患者の胃腸管内で前記スリーブが適切な向きになるのを補助するようになっている。必要に応じて、この房部および遠位部材は落下傘状である。
【0124】
前記スリーブの遠位端は、それぞれが近位端および遠位端を有する複数の縫い目を含んでいてもよい。前記縫い目の近位端は前記スリーブの前記遠位端に取り付けられており、前記縫い目の遠位端は、前記スリーブを遠位方向に引っ張って患者の胃腸管内で前記スリーブが適切な向きになるのを補助するようになっている部材に取り付けられている。必要に応じて、この房部および遠位部材は落下傘状である。
【0125】
前記スリーブの遠位端は、それぞれが近位端および遠位端を有する複数の縫い目を含んでいてもよい。前記縫い目の近位端は前記スリーブの前記遠位端に取り付けられており、前記縫い目の遠位端はそれぞれ、前記スリーブを遠位方向に引っ張って患者の胃腸管内で前記スリーブが適切な向きになるのを補助するようになっている個別の部材に取り付けられている。
【0126】
必要に応じて、前記スリーブを前記スリーブの長手方向軸に沿って少なくとも1回ひだを取って折りたたんで、前記スリーブに追加の構造を設ける。
【0127】
スリーブは、前記スリーブの長手方向軸に沿って延びる少なくとも1つのチャネルを含んでいてもよい。前記少なくとも1つのチャネルは、支持部材を受けて前記スリーブに追加の構造を設ける。
【0128】
前記スリーブの少なくとも一部は、前記スリーブに追加の構造を設けるために交互になった溝部と隆起部からなる波形構造を有していてもよい。
【0129】
前記スリーブの少なくとも一部は、前記スリーブに追加構造を提供するために編組構造に構成された可撓金属線を含んでいてもよい。
【0130】
スリーブは、このスリーブの長手方向軸に沿って延びる少なくとも1つのチャネルを含んでいてもよい。前記少なくとも1つのチャネルは、前記スリーブに追加構造を提供するために流体を受けるようになっている。
【0131】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さより大きい第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるときに前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。前記スリーブは、前記展開後の形状であるときに前記スリーブを支持するようになっている、前記長尺体に沿って延びた3つのらせん状金属線をさらに含む。これらのらせん状金属線のそれぞれは、前記個別の金属線の太さおよび前記個別の金属線の個別のピッチによって規定された個別のひずみ率を有する。さらに、前記個別のピッチは、前記スリーブの長手方向軸に沿った同一面内にある前記個別の金属線に沿った任意の2つの点の間の距離によって規定される。
【0132】
前記らせん状金属線のそれぞれは形状記憶金属からなっていてもよい。必要に応じて、形状記憶金属はニチノールである。
【0133】
前記らせん状金属線のそれぞれは、スリーブが圧縮されて展開前の形状に折りたたまれるにつれて圧縮される時、0.1〜20%の範囲の個別のひずみ率を有していてもよい。必要に応じて、前記らせん状金属線のそれぞれは、スリーブが圧縮されて展開前の形状に折りたたまれるにつれて圧縮される時、8%以下の個別のひずみ率を有する。
【0134】
前記らせん状金属線のそれぞれの個別のピッチは、5〜150mmの範囲であってもよい。必要に応じて、前記らせん状金属線のそれぞれの個別のピッチは60mmである。
【0135】
必要に応じて、前記金属線のそれぞれは、前記スリーブの長手方向軸に沿った同一面内にある2つの隣接する金属線に沿った任意の2つの点の間の距離として規定された隣接する金属線ピッチを有する。前記隣接する金属線ピッチは20mmである。
【0136】
必要に応じて、前記スリーブの近位部分は漏斗形状であり、前記スリーブの近位端の直径は、前記スリーブ本体の任意の他の部分に沿った直径よりも大きい。前記近位端直径は、前記スリーブ本体が遠位側に延びるにつれて徐々に小さくなる。
【0137】
必要に応じて、前記スリーブ本体の遠位部分は、前記遠位部分を強化し、前記展開後の形状で前記スリーブ本体を長尺形状に維持するようになっている2つ以上の層を含む。
【0138】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さより大きい第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるときに前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。前記スリーブは、前記展開後の形状の時に前記スリーブを支持するようになっている、前記長尺体に沿って延びる少なくとも1つのらせん状金属線をさらに含む。前記らせん状金属線は、前記金属線の太さおよび前記金属線のピッチによって規定されるひずみ率を有する。前記スリーブは、前記ひずみ率が20%を越えないように、少なくとも5回折りたたむことができる。さらに、前記ピッチは、前記スリーブの長手方向軸に沿った同一面内にある前記金属線に沿った任意の2つの点の間の距離によって規定される。
【0139】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、実質的に球状の展開後の形状を有し、前記上部に少なくとも第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の側面箇所に位置する第三群の結び目を備える金網をさらに含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環を含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の前記第二群の結び目に連結されている。前記第二群の結び目の結び目総数のうちの少なくとも一部は、縫い目によって前記スリーブの近位端に連結されている。
【0140】
前記第二群の結び目の結び目総数のうちの前記一部のそれぞれの結び目は、各結び目で最遠位位置にある前記スリーブの近位端に縫合されていてもよい。必要に応じて、前記第二群の結び目の結び目総数のうちの前記部分は、前記第二群の結び目内に前記結び目のすべてを含む。必要に応じて、前記第二群の結び目の結び目総数のうちの前記部分は、前記第二群の結び目内に結び目を1つおきに含む。
【0141】
前記金網と前記スリーブとの間で何らかの相対的な動きが可能なように緩めに作られてもよい。
【0142】
前記第二群の結び目の結び目総数のうちの前記部分の前記結び目のそれぞれに前記スリーブを連結する縫い目は、結び目を一つのみ有していてもよい。
【0143】
前記金網の金属線は少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部は金属管を用いて一つに束ねられ圧着(クリンプ)される。
【0144】
前記金網の金属線は少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部を曲げ戻して組織を傷つけない金属線端部を形成するか、前記端部を外向きに輪を作って前記スリーブへの取付点を形成する。
【0145】
スリーブは支持用の金属線を備えていてもよい。前記金属線は、少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部を曲げ戻して組織を傷つけない金属線端部を形成するか、前記端部で外向きに輪を作って前記金網に結合する取付点を形成するか、あるいは前記端部を用いて前記装置を圧縮する過程で前記スリーブを引っ張る。
【0146】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、実質的に球状の展開後の形状を有し、少なくとも前記上部に第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の側面箇所に位置する第三群の結び目を備える金網をさらに含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環を含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の前記第二群の結び目に連結されている。各結び目に近接した前記金属線の一部と、隣接する結び目に近接した金属線の他の部分とを交差して交点を形成し、前記多孔性構造体の前記底部にある前記交点の総数のうちの少なくとも一部は縫い目によって前記スリーブの近位端に連結されている。
【0147】
必要に応じて前記多孔性構造体の前記底部にある前記交点の総数のうちの少なくとも一部は、前記多孔性構造体の前記底部に近接した前記交点を全て含む。必要に応じて、前記多孔性構造体の前記底部にある前記交点のうちの総数の少なくとも一部は、前記多孔性構造体の前記底部に近接した交点を1つおきに含む。
【0148】
縫い目は、前記金網と前記スリーブとの間で何らかの相対的な動きが可能なように緩めに作られてもよい。
【0149】
前記多孔性構造体の前記底部に近接した交点の前記総数のうちの前記一部の交点のそれぞれに前記スリーブを連結する縫い目は、結び目を1つのみ有していてもよい。
【0150】
前記金網の金属線は少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部は金属管を用いて一つに束ねられ圧着(クリンプ)される。
【0151】
前記金網の金属線は少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部を曲げ戻して組織を傷つけない金属線端部を形成するか、前記端部を外向きに輪を作って前記スリーブへの取付点を形成する。
【0152】
スリーブは支持用の金属線を備えていてもよい。前記金属線は、少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部を曲げ戻して組織を傷つけない金属線端部を形成するか、前記端部で外向きに輪を作って前記金網に結合する取付点を形成するか、あるいは前記端部を用いて前記装置を圧縮する過程で前記スリーブを引っ張る。
【0153】
本明細書はまた、胃内装置を圧縮して展開前に送達装置に搭載する方法を開示する。前記胃内装置は、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、実質的に球状の展開後の形状を有し、少なくとも前記上部に第一群の結び目、前記底部に第二群の結び目、および前記上部と前記底部の側面箇所に位置する第三群の結び目を備える金網をさらに含む。各結び目は、前記金網の金属線に単一の支持されていない自由端または曲がり目を含む。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環を含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は、前記多孔性構造体の前記第二群の結び目に連結されている。前記第二群の結び目の結び目総数のうちの少なくとも一部は縫い目によって前記スリーブの近位端に連結されている。前記方法は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸の周りで前記金網を圧縮する工程、および前記スリーブの前記遠位端を引っ張って、前記環が実質的に直線状になるように前記環の曲がり目が下向きに湾曲させる工程を含む。
【0154】
縫い目は、前記金網と前記スリーブとの間で何らかの相対的な動きが可能なように緩めに作られてもよい。
【0155】
スリーブは支持用の金属線を備えていてもよい。前記金属線は、少なくとも2つの端部を備えていてもよく、前記端部を曲げ戻して組織を傷つけない金属線端部を形成するか、前記端部で外向きに輪を作って前記金網に結合する取付点を形成するか、前記端部を用いて前記装置を圧縮する過程で前記スリーブを引っ張る。
【0156】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さより大きい第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるとき、前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。前記スリーブは、前記スリーブを少なくとも折りまれ、展開装置の一部の周りに巻き付け、展開中は引っ張ったり戻したりでき、前記スリーブに構造的な損傷を与えずに完全に展開することができるような摩擦係数を有する。
【0157】
この摩擦係数は0.01〜0.45の範囲であってもよい。必要に応じて、摩擦係数は0.10以下である。
【0158】
スリーブは外面を有する。この外面は艶消面であってもよい。前記スリーブの外面に粒子状物質を施してもよい。必要に応じて、粒子状物質はコーンスターチである。必要に応じて、粒子状物質は生体適合性粉末である。
スリーブは少なくとも2回折りたんでもよい。
【0159】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する方法を開示する。前記胃内装置は、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さよりも大きい第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるとき、前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部と連結されている。前記スリーブは、前記スリーブを少なくとも折りたたみ、展開装置の一部の周りに巻き付け、展開中に引っ張ったり戻したりできて、前記スリーブに構造的な損傷を与えずに完全に展開することができるような摩擦係数を有する。前記方法は、前記多孔性構造体を送達装置に搭載する工程、前記スリーブを折りたたむ工程、前記折りたたんだスリーブを前記送達装置の一部の周りに巻き付ける工程、前記多孔性構造体および前記スリーブを含む前記送達装置を前記患者の胃腸管内に挿入する工程、前記送達装置を操作して前記スリーブを完全に展開する工程、さらに前記送達装置を操作して前記多孔性構造体を完全に展開する工程、および前記送達装置を前記患者から取り出す工程を含む。
摩擦係数は0.01〜0.45の範囲であってもよい。
【0160】
前記方法は、前記スリーブを折りたたむ前に前記スリーブの外面に粒子状物質を施す工程をさらに含んでいてもよい。必要に応じて、粒子状物質はコーンスターチである。必要に応じて、粒子状物質は生体適合性粉末である。
スリーブは少なくとも2回折りたたまれてもよい。
【0161】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する方法を開示する。前記胃内装置は、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有し、第一の長さを有する展開前の形状および前記第一の長さよりも大きい第二の長さを有する展開後の形状を有するスリーブを含む。スリーブが前記展開後の形状であるとき、前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。前記スリーブは、前記スリーブを少なくとも折りたたみ、展開装置の一部の周りに巻き付け、展開中に引っ張ったり戻したりできて、前記スリーブに構造的な損傷を与えずに完全に展開することができるような摩擦係数を有する。前記方法は、前記多孔性構造体を送達装置に搭載する工程、前記スリーブを折りたたむ工程、前記折りたたんだスリーブを前記送達装置の一部の周りに巻き付ける工程、前記多孔性構造体および前記スリーブを含む前記送達装置を前記患者の胃腸管内に挿入する工程、前記送達装置を操作して、前記スリーブが前記送達装置から完全に解放されて前記折りたたんだ状態から部分的に広がるように前記スリーブを部分的に展開する工程、前記送達装置をさらに操作して前記多孔性構造体を完全に展開する工程、前記送達装置を前記患者から取り出す工程、および蠕動作用で腸が前記スリーブの上で収縮することによって前記スリーブを完全に広げる工程を含む。
摩擦係数は0.01〜0.45の範囲であってもよい。
【0162】
この方法は、前記スリーブを折りたたむ前に前記スリーブの外面に粒子状物質を施す工程をさらに含んでいてもよい。必要に応じて、粒子状物質はコーンスターチである。必要に応じて、粒子状物質は生体適合性粉末である。
スリーブは少なくとも2回折りたまれてもよい。
【0163】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する送達装置を開示する。前記胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、および長尺体内側の管腔を有する可撓性長尺体を含む。前記長尺体は、前記遠位端にある開口、および前記近位端に取り付けられた第一のハンドルを含む。前記送達装置は、前記長尺体の管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性プランジャー部材を含み、前記プランジャーは、近位端、遠位端、およびその内側のプランジャー管腔を備え、前記遠位端にある先端部、および前記近位端に取り付けられた第二のハンドルを含む。前記送達装置は、前記プランジャー管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性長尺ロッドを含み、前記ロッドは、近位端および遠位端を備え、前記遠位端に近接して位置する第一の球状部材、および前記遠位端に位置する第二の球状部材を含む。前記第一の球状部材の直径は、前記第二の球状部材の直径より大きい。前記ロッドは、前記近位端に取り付けられた第三のハンドルをさらに含む。前記送達装置は、前記胃内装置の前記スリーブに取り付けられた第一の端部、および前記第一の球状部材と前記第二の球状部材との間の位置にある前記ロッドに取り外し可能に連結された第二の端部を含む引っ張り機構を含む。前記胃内装置は、前記多孔性構造体が前記プランジャー先端部の遠位側および前記スリーブの近位側の前記長尺体管腔内に位置するように、送達のため前記送達装置内に搭載される。前記ロッドは、前記多孔性構造体の少なくとも2つの開口を貫通しているが、前記多孔性構造体の中心長手方向軸に沿っていない。前記スリーブは、前記多孔性構造体の遠位側および前記第一の球状部材の近位側の前記長尺体内に位置し、折りたたまれて、前記ロッドの一部の周りに巻き付けられている。さらに、前記スリーブは前記引っ張り機構の前記第一の端部に取り付けられている。
【0164】
この送達装置は、前記先端部と前記第二のハンドルの間のプランジャーに位置する留め具をさらに含んでいてもよい。
【0165】
必要に応じて、前記引っ張り機構は生分解性であり、縫い目またはフックを含む。あるいは、前記引っ張り機構は非生分解性であり、端が環になった縫い目を含む。
【0166】
必要に応じて、前記スリーブは環状、円錐状、または傘状の拘束装置で拘束される。
【0167】
必要に応じて、前記プランジャーの先端部は、複数のフィンを含む網保持部を含む。前記プランジャーが近位方向に動くと前記フィンによって前記多孔性構造体が近位方向に動かされるように、前記多孔性構造体の近位部分は前記フィンの上に位置する。
スリーブは、前記ロッドに巻き付けられる前に2回から10回折りたたまれてもよい。
【0168】
この送達装置は、前記長尺体の前記遠位端に膨張可能なバルーン、前記長尺体の近位端に設けられた入口、および前記長尺体に沿って延びた前記バルーンと前記入口とを流体連通するチャネルをさらに含んでいてもよい。前記入口及び前記入口を用いて前記バルーンを膨張させ、膨張したバルーンを用いて前記患者の胃腸管内に前記送達装置を固定する。
【0169】
必要に応じて、この送達装置は送達時の展開力を低減する水流機構または注水機構をさらに含む。
【0170】
長尺体は、所定の長さを有し、前記長さは一定ではない剛性を備えていてもよい。必要に応じて、前記長さは少なくとも3つの領域を有し、最遠位側の領域は中央の遠位領域よりも柔軟であり、中央の遠位領域は最も近位側の遠位領域よりも柔軟である。
長尺体は編組カテーテルを含んでいてもよい。
長尺体、プランジャー、およびロッドの遠位端は組織を傷つけないようになっていてもよい。
【0171】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する送達装置を開示する。前記胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、およびその内側の長尺体管腔を有する可撓性長尺体を含み、前記長尺体は、前記遠位端の開口、および前記近位端に取り付けられた作動機構を含む。作動機構は、前記長尺体の管腔に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性プランジャー部材を含む。前記プランジャーは、近位端、遠位端、およびその内側のプランジャー管腔を備え、前記遠位端に先端部を含む。前記近位端は、前記作動機構に作動的に取り付けられている。前記送達装置は、前記作動機構に取り付けられたアクチュエーターハンドルおよびアクチュエーショントリガーを含み、作動すると前記作動機構が前記長尺体に対して長手方向に前記プランジャーを前後に動かすようになっている。前記送達装置は、前記プランジャー管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性長尺ロッドを含み、前記ロッドは、近位端および遠位端を備え、前記遠位端に近接して位置する第一の球状部材、および前記遠位端に位置する第二の球状部材を含む。前記第一の球状部材の直径は、前記第二の球状部材の直径より大きい。前記ロッドは、前記近位端に取り付けられたロッドハンドルをさらに含む。前記送達装置は、前記胃内装置の前記スリーブに取り付けられた第一の端部、および前記第一の球状部材と前記第二の球状部材との間の位置にある前記ロッドに取り外し可能に連結された第二の端部を含む引っ張り機構を含む。前記胃内装置は、前記多孔性構造体が前記プランジャー先端部の遠位側および前記スリーブの近位側の前記長尺体管腔内に位置するように、送達のため前記送達装置内に搭載される。前記ロッドは前記多孔性構造体の少なくとも2つの開口を貫通しているが、これらの開口は前記多孔性構造体の中心長手方向軸には沿っていない。前記スリーブは、前記多孔性構造体の遠位側および前記第一の球状部材の近位側の前記長尺体内に位置し、折りたたまれて、前記ロッドの一部の周りに巻き付けられている。さらに、前記スリーブは前記引っ張り機構の前記第一の端部に取り付けられている。
【0172】
この送達装置は、前記先端部と前記作動機構の間の前記プランジャーに位置する留め具をさらに含んでいてもよい。
【0173】
必要に応じて、この引っ張り機構は生分解性であり、縫い目またはフックを含む。あるいは、前記引っ張り機構は非生分解性であり、端が環になった縫い目を含む。
【0174】
必要に応じて、前記スリーブは環状、円錐状または傘状の拘束装置で拘束される。
【0175】
必要に応じて、前記プランジャーの先端部は、複数のフィンを含む網保持部を含む。前記プランジャーが近位方向に動くと前記フィンによって前記多孔性構造体が近位方向に動くように、前記多孔性構造体の近位部分は前記フィンの上に位置する。
スリーブは、前記ロッドに巻き付けられる前に2回から10回折りたたまれてもよい。
【0176】
この送達装置は、前記長尺体の前記遠位端に膨張可能なバルーン、前記長尺体の近位端に入口、および前記長尺体に沿って延びた前記バルーンと前記入口とを流体連通するチャネルをさらに含んでいてもよい。前記入口及び前記入口を用いて前記バルーンを膨張させ、膨張したバルーンを用いて前記患者の胃腸管内に前記送達装置を固定する。
【0177】
必要に応じて、この送達装置は送達時の展開力を低減する水流機構または注水機構をさらに含む。
長尺体は編組カテーテルを含んでいてもよい。
【0178】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する方法を開示する。前記胃内装置は圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、およびその内側の長尺体管腔を有する可撓性長尺体を含む。前記長尺体は前記遠位端の開口、および前記近位端に取り付けられた第一のハンドルを含む。前記送達装置は、前記長尺体の管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性プランジャー部材を含む。前記プランジャーは、近位端、遠位端、およびその内側のプランジャー管腔を備え、前記遠位端にある先端部、および前記近位端に取り付けられた第二のハンドルを含む。前記送達装置は、前記プランジャー管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性長尺ロッドを含み、前記ロッドは、近位端および遠位端を備え、前記遠位端に近接して位置する第一の球状部材、および前記遠位端に位置する第二の球状部材を含む。前記第一の球状部材の直径は、前記第二の球状部材の直径より大きい。前記ロッドは、前記近位端に取り付けられた第三のハンドル、および前記胃内装置の前記スリーブに取り付けられた第一の端部、および前記第一の球状部材と前記第二の球状部材との間の位置にある前記ロッドに取り外し可能に連結された第二の端部を含む引っ張り機構をさらに含む。前記多孔性構造体が前記プランジャー先端部の遠位側の前記長尺体管腔内に位置し、かつ前記スリーブの近位側に位置するように、前記胃内装置は前記送達装置内に送達するために搭載される。前記ロッドは前記多孔性構造体の少なくとも2つの開口を貫通しているが、これらの開口は前記多孔性構造体の中心長手方向軸には沿っていない。前記スリーブは、前記多孔性構造体の遠位側および前記第一の球状部材の近位側の前記長尺体内に位置し、折りたたまれて、前記ロッドの一部の周りに巻き付けられている。さらに、前記スリーブは前記引っ張り機構の第一の端部に取り付けられている。前記方法は、誘導線の外側に沿って前記送達装置を前記患者の胃腸管内まで摺動させる工程;前記第一のハンドルを用いて、患者の十二指腸内に前記長尺体の遠位端を配置する工程;第二のハンドルを押して、前記スリーブが前記長尺体から押し出されるまでプランジャー部材を押し込む工程;第三のハンドルを押して、前記スリーブが完全に展開するまで前記ロッドをプランジャー管腔内に進める工程;前記送達装置を引き戻して患者の胃内にある長尺体の遠位端を再配置する工程;第一のハンドルを引き戻しながら、第二のハンドルをしっかり保持して、前記プランジャーを定位置に保ち、前記金網構造体を解放する工程;および患者から前記送達装置を取り出す工程を含む。
【0179】
この送達装置は、前記先端部と前記第二のハンドルの間の前記プランジャーに位置する留め具をさらに含んでいてもよい。前記留め具は、一旦前記スリーブが前記長尺体から押し出されると、前記プランジャーがさらに遠位側に動くのを停止するようになっている。
【0180】
この送達装置は、前記長尺体の前記遠位端に膨張可能なバルーン、前記長尺体の近位端に入口、および前記長尺体に沿って延びた前記バルーンと前記入口とを流体連通するチャネルをさらに含んでいてもよい。前記方法は、前記入口および前記チャネルを用いて前記バルーンを膨張させて送達装置を前記患者の胃腸管内に固定する工程をさらに含んでいてもよい。
【0181】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する送達装置を開示する。前記胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、およびその内側の長尺体管腔を有する可撓性長尺体を含む。前記長尺体は、前記遠位端の開口、および前記近位端に取り付けられた第一のハンドルを含む。前記送達装置は、前記長尺体の管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性長尺ロッドを含む。前記ロッドは、近位端および遠位端を備え、前記遠位端に近位側に位置する第一の球状部材、および前記遠位端に位置する第二の球状部材を含む。前記第一の球状部材の直径は、前記第二の球状部材の直径より大きい。前記ロッドは、前記近位端に取り付けられた第二のハンドルをさらに含む。前記送達装置は、前記可撓性長尺ロッドの近位部分の外側に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性プランジャー部材を含む。前記プランジャーは、近位端および遠位端を備え、前記近位端の前記第二のハンドルに取り付けられた前記遠位端の先端部を含む。前記送達装置は、前記胃内装置の前記スリーブに取り付けられた第一の端部、および前記第一の球状部材と前記第二の球状部材との間の位置にある前記ロッドに取り外し可能に連結された第二の端部を含む引っ張り機構を含む。前記胃内装置は、前記多孔性構造体が前記プランジャー先端部の遠位側および前記スリーブの近位側の前記長尺体管腔内に位置するように、送達のため前記送達装置内に搭載される。前記ロッドは前記多孔性構造体の少なくとも2つの開口を貫通しているが、これらの開口は前記多孔性構造体の中心長手方向軸には沿っていない。前記スリーブは、前記多孔性構造体の遠位側および前記第一の球状部材の近位側の前記長尺体内に位置し、折りたたまれて、前記ロッドの一部の周りに巻き付けられている。さらに、前記スリーブは前記引っ張り機構の前記第一の端部に取り付けられている。
【0182】
引っ張り機構は生分解性であってもよく、縫い目またはフックを含んでいてもよい。あるいは、前記引っ張り機構は非生分解性であり、端が環になった縫い目を含む。
スリーブは、環状、円錐状または傘状の拘束装置で拘束されてもよい。
【0183】
必要に応じて、前記プランジャーの先端部は、複数のフィンを含む網保持部を含む。前記プランジャーが近位方向に動くと前記フィンによって前記多孔性構造体が近位方向に動くように、前記多孔性構造体の近位部分は前記フィンの上に位置する。
【0184】
必要に応じて、前記スリーブは、前記ロッドに巻き付けられる前に2回から10回折りたたまれる。
【0185】
必要に応じて、この送達装置は、前記長尺体の前記遠位端に膨張可能なバルーン、前記長尺体の近位端に入口、および前記長尺体に沿って延びた前記バルーンと前記入口とを流体連通するチャネルをさらに含む。前記入口及び前記入口を用いて前記バルーンを膨張させ、膨張したバルーンを用いて前記患者の胃腸管内に前記送達装置を固定する。
【0186】
必要に応じて、この送達装置は送達時の展開力を低減する水流機構または注水機構をさらに含む。
【0187】
この長尺体は所定の長さを有していてもよい。前記長さは一定ではない剛性を持つ。
【0188】
この長尺体は少なくとも3つの領域を備えていてもよい。最遠位領域は中央の遠位領域より柔軟であり、中央の遠位領域は最も近位側の遠位領域よりも柔軟である。
長尺体は編組カテーテルを含んでいてもよい。
長尺体、プランジャー、およびロッドの遠位端は組織を傷つけないようになっていてもよい。
【0189】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達する方法を開示する。前記胃内装置は、圧縮された展開前の形態と拡張された展開後の形態の間で形態が変わり得る多孔性構造体、および前記多孔性構造体の遠位端に連結された長尺スリーブを含む。前記送達装置は、近位端、遠位端、およびその内側の長尺体管腔を有する可撓性長尺体を含む。前記長尺体は、前記遠位端の開口、および前記近位端に取り付けられた第一のハンドルを含む。前記送達装置は、前記長尺体の管腔内に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性長尺ロッドを含む。前記ロッドは、近位端および遠位端を備え、前記遠位端の近位側に位置する第一の球状部材、および前記遠位端に位置する第二の球状部材を含む。前記第一の球状部材の直径は、前記第二の球状部材の直径より大きい。前記ロッドは、前記近位端に取り付けられた第二のハンドルをさらに含む。前記送達装置は、前記可撓性長尺ロッドの近位部分の外側に同軸に位置し、長手方向に移動可能な可撓性プランジャー部材を含む。前記プランジャーは、近位端および遠位端を備え、前記近位端の前記第二のハンドルに取り付けられた前記遠位端の先端部を含む。前記送達装置は、前記胃内装置の前記スリーブに取り付けられた第一の端部、および前記第一の球状部材と前記第二の球状部材との間の位置にある前記ロッドに取り外し可能に連結された第二の端部を含む引っ張り機構を含む。前記多孔性構造体が前記プランジャー先端部の遠位側の前記長尺体管腔内に位置し、かつ前記スリーブの近位側に位置するように、前記胃内装置は前記送達装置内に送達のために搭載される。前記ロッドは前記多孔性構造体の少なくとも2つの開口を貫通しているが、これらの開口は前記多孔性構造体の中心長手方向軸に沿っていない。前記スリーブは、前記多孔性構造体の遠位側および前記第一の球状部材の近位側の前記長尺体内に位置し、折りたたまれて、前記ロッドの一部の周りに巻き付けられている。さらに、前記スリーブは前記引っ張り機構の第一の端部に取り付けられている。前記方法は、誘導線の外側に沿って前記送達装置を前記患者の胃腸管内まで摺動させる工程;前記第一のハンドルを用いて、患者の十二指腸内に前記長尺体の遠位端を配置する工程;第二のハンドルを押してスリーブが完全に展開するまでプランジャー部材およびロッドを押し込む工程;前記送達装置を引き戻して患者の胃内にある長尺体の遠位端を再配置する工程;第二のハンドルをしっかり保持して、前記プランジャーおよびロッドを定位置に保ち、前記金網構造体を解放する工程;および患者から前記送達装置を取り出す工程を含む。
【0190】
必要に応じて、前記送達装置は、前記先端部と前記第二のハンドルの間の前記プランジャーに位置する留め具をさらに含む。一旦前記スリーブが前記長尺体から押し出されると、前記プランジャーおよびロッドがさらに遠位側に動くのを停止するようになっている。
【0191】
必要に応じて、前記送達装置は、前記長尺体の前記遠位端に膨張可能なバルーン、前記長尺体の近位端に入口、および前記長尺体に沿って延びた前記バルーンと前記入口とを流体連通するチャネルをさらに含む。前記方法は、前記入口および前記チャネルを用いて前記バルーンを膨らませて、前記送達装置を前記患者の胃腸管内に固定する工程をさらに含む。
【0192】
本明細書はまた、胃内装置を送達する送達システムを開示する。前記送達システムは、近位端および遠位端を有し、その長さに沿って一定ではない剛性を有する外側カテーテル;および前記外側カテーテル内に同軸に位置し、近位端、組織を傷つけない遠位端、および誘導装置を受け入れる管腔を有する可撓性内側カテーテルを含む。前記胃内装置は、前記内側カテーテルと前記外側カテーテルの間の空間に位置し、前記内側カテーテルは、その遠位端に少なくとも5cmの長さを有する可撓性延長部を含む。この伸長は前記外側カテーテルの前記遠位端の先に延びている。
【0193】
必要に応じて、前記誘導装置は誘導線である。あるいは、前記誘導装置は、送達物を先端に被せて送達するための内視鏡である。
組織を傷つけない先端部は球状であってもよい。
前記内側カテーテルはその長さに沿って一定ではない剛性を有していてもよい。
【0194】
必要に応じて、前記可撓性延長部は近位端および遠位端を備え、その長さに沿って一定ではない剛性を有する。この剛性は、前記遠位端の誘導線の剛性と前記近位端の前記内側カテーテルの剛性とで異なる。
【0195】
本明細書はまた、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む胃内装置を開示する。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、実質的に球状の展開後の形状を有する金網、および前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環をさらに含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記環に連結されている。前記スリーブは、患者の幽門を塞ぐことなく前記幽門と断続的に係合するように設計され、食べ物が胃から前記スリーブの管腔を経て小腸に入るようになっている。
【0196】
本明細書はまた、患者の胃腸管内に胃内装置を送達するシステムを開示する。この胃内装置は、第一の管腔を有する多孔性網構造体、前記多孔性網構造体に取り付けられ、第二の管腔を有するスリーブ、および外側カテーテルおよび内側カテーテルを含む同軸カテーテルシステムを含む。前記多孔性網構造体および前記スリーブは、送達前に前記外側カテーテルと内側カテーテルの間の空間に押し込まれる。外側カテーテルは、胃内装置の実質的部分を覆い、内側カテーテルは、大部分の網の第一の管腔内を通っているが、スリーブの第二の管腔の主要部からは出ている。
【0197】
必要に応じて、作動すると、内側カテーテルが同軸カテーテルシステムからスリーブを押し出し、次いで内側カテーテルがスリーブから取り外されて胃腸管内に胃内装置を送達するように、前記内側カテーテルはその遠位端が操作によりスリーブに取り付けられる。
【0198】
本明細書はまた、患者の体重減少を促進するシステムを開示する。このシステムは胃内装置、送達装置、および回収装置を含む。前記胃内装置は、患者の胃腸管内で一時的に展開するようになっており、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環をさらに含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。一旦前記胃内装置が前記患者の胃腸管内で展開されると、前記患者の生体構造のどの部分にも物理的に取り付けられずに前記胃内装置の少なくとも一部は前記患者の胃腸管の一部と常に物理的に接触した状態になる。
【0199】
小腸の蠕動作用により前記小腸内で前記胃内装置のスリーブが引っ張られることで物理的接触を起こしてもよい。
【0200】
前記胃内装置の一部は前記多孔性構造体の一部を含み、前記患者の胃腸管の前記部分は幽門付近の胃の一部を含んでいてもよい。必要に応じて、前記胃の一部は、前記胃の排出領域を含んでいてもよく、前記胃内装置はこの領域を閉塞しない。
【0201】
前記胃内装置の一部は前記スリーブの一部を含んでいてもよく、前記患者の胃腸管の前記部分は幽門の一部を含んでいてもよい。
【0202】
前記胃内装置の一部は前記スリーブの一部を含んでいてもよく、前記患者の胃腸管の前記部分は十二指腸の一部を含んでいてもよい。
【0203】
胃内装置は、その中を食べ物を通過させてもよく、これにより食べ物の通路を塞がずに前記患者の胃から小腸へ食べ物を通過させることができる。必要に応じて、前記患者の胃から小腸内に運ばれる食べ物の少なくとも10%、好ましくは50%は、前記胃内装置内を通過する。
【0204】
胃内装置は、常に、実質的に完全に前記患者の幽門を迂回してもよい。必要に応じて、胃内装置は、常に、実質的に完全に前記患者の幽門および十二指腸を迂回してもよい。
【0205】
本明細書はまた、患者の体重減少を促進するシステムを開示する。このシステムは胃内装置、送達装置、および回収装置を含む。前記胃内装置は患者の胃腸管内で一時的に展開するようになっている。前記胃内装置は、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くようになっている。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環をさらに含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。一旦前記胃内装置が前記患者の胃腸管内で展開されると、前記多孔性構造体は前記患者の胃内に位置して、物理的に胃の一部と接触する。前記胃内装置が常に、実質的に完全に前記患者の幽門を迂回するように、前記スリーブは前記患者の幽門および十二指腸内に位置して、前記患者によって消化される食べ物が前記幽門のどの部分にも物理的に接触することができない。
【0206】
小腸の蠕動作用により前記小腸内で前記胃内装置の前記スリーブが引っ張られることで前記胃の部分との物理的な接触を起こしてもよい。
【0207】
胃内装置は、その中を食べ物を通過させてもよく、これにより食べ物の通路を塞がずに前記患者の胃から小腸へ食べ物を通過させることができる。必要に応じて、前記患者の胃から小腸内に運ばれる食べ物の少なくとも10%、好ましくは50%は、前記胃内装置内を通過する。
【0208】
必要に応じて、胃内装置は、前記患者の生体構造のどの部分にも物理的に取り付けられていない。
【0209】
本明細書はまた、胃内装置、送達装置、および回収装置を含む、患者の体重減少を促進するシステムを開示する。前記胃内装置は、患者の胃腸管内で一時的に展開するようになっている。前記胃内装置は、上部、下部、および内部を含み、第一の容積を有する展開前の形状および前記第一の容積よりも大きい第二の容積を有する展開後の形状を有する多孔性構造体を含む。前記多孔性構造体は、前記上部に近接した少なくとも1つの第一の開口および前記底部に近接した少なくとも1つの第二の開口を備え、これにより、前記展開後の形状で、食べ物が前記少なくとも1つの第一の開口を経て前記多孔性構造体に入り、前記少なくとも1つの第二の開口を経て前記多孔性構造体から出て行くになっている。前記多孔性構造体は、前記多孔性構造体の底部に位置する曲がり目を有する環をさらに含む。前記曲がり目は、前記多孔性構造体の長手方向中心軸から離れる方向に湾曲し、次いで前記多孔性構造体の前記上部に向かって上向きに湾曲している前記金属線の伸長を含む。前記胃内装置は、可撓性長尺体、第三の開口を有する近位端、第四の開口を有する遠位端、およびスリーブ内部を有するスリーブを含む。前記少なくとも1つの第二の開口から出た食べ物が前記第三の開口を経て前記スリーブに入り、前記スリーブ内部を通過して、前記第四の開口を経て前記スリーブから出て行くように、前記スリーブの近位端は前記多孔性構造体の底部に連結されている。一旦前記胃内装置が前記患者の胃腸管内で展開されると、前記多孔性構造体は、前記患者の胃の中に位置して、胃の一部と物理的に接触する。前記胃内装置が常に、実質的に完全に前記患者の十二指腸を迂回するように、前記スリーブは前記患者の幽門および十二指腸内に位置する。前記患者によって消化される食べ物は前記十二指腸のどの部分にも物理的に接触することができない。
【0210】
前記システムは、小腸の蠕動作用によって前記小腸内で前記胃内装置の前記スリーブが引っ張られることで前記胃の前記部分と物理的に接触する。
【0211】
胃内装置は、その中を食べ物を通過させてもよく、これにより食べ物の通路を塞がずに前記患者の胃から小腸へ食べ物を通過させることができる。必要に応じて、前記患者の胃から小腸内に運ばれる食べ物の少なくとも10%、好ましくは50%は、前記胃内装置内を通過する。
【0212】
必要に応じて、胃内装置は、前記患者の生体構造のどの部分にも物理的に取り付けられていない。
【0213】
本発明の上記およびその他の態様は、以下で示す図面および詳細な説明でより深く記載される。
【図面の簡単な説明】
【0214】
本発明のこれらおよびその他の特徴並びに利点は、添付の図面との関連を考慮して、以下の詳細な説明を参照することで理解が進むことが分かる。
図1図1は、上部胃腸系を示す図である。
【0215】
図2A図2Aは、本明細書の一態様に従う、遠位端に装着された近位側に傾斜する移動防止円盤又は移動防止環を有する、展開後の形態の金網構造体の図である。
【0216】
図2B図2Bは、本明細書の一態様に従う、遠位端に形成された近位側に湾曲する移動防止環を有する展開後の形態の金網構造体の図である。
【0217】
図2C図2Cは、本明細書の一態様に従う金網構造体の他の図である。
【0218】
図3A図3Aは、本明細書の一態様に従う金網構造体の近位端および遠位端に位置する複数の自由端または結び目を示す図である。
【0219】
図3B図3Bは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端に位置する複数の重なった結び目を示す図である。
【0220】
図3C図3Cは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端に位置する第一群の結び目、および第一群の結び目の近位側に位置する第二群の結び目を示す図である。
【0221】
図3D図3Dは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端にある第一群の結び目および第二群の結び目の図であり、第一群の結び目の金属線に形成された環を示す。
【0222】
図3E図3Eは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端にある第一群の結び目および第二群の結び目の図であり、第二群の結び目の金属線に形成された環を示す。
【0223】
図3F図3Fは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端にある第一群の結び目および第二群の結び目の図であり、第一群の結び目および第二群の結び目の両方の金属線に交互に形成された環を示す。
【0224】
図3G図3Gは、本明細書の一態様に従う、近位端に第一群の結び目を有し、遠位端に第二群の結び目を有する金網構造体を示す図である。
【0225】
図3H図3Hは、本明細書の一態様に従う、近位端および遠位端に第一群の結び目および第二群の結び目をそれぞれ有し、表面に沿って分布する第三群の結び目および第四群の結び目を有する金網構造体を示す図である。
【0226】
図3I図3Iは、本明細書の複数の態様に従う、結び目の様々な可能な形状を示す図である。
【0227】
図4A図4Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置の金網構造体の組織を傷つけない移動防止環の詳細図である。
【0228】
図4B図4Bは、本明細書の他の態様に従う、胃内装置の金網構造体の組織を傷つけない移動防止環の詳細図である。
【0229】
図4C図4Cは、本明細書のさらに他の態様に従う、胃内装置の金網構造体の組織を傷つけない移動防止環の詳細図である。
【0230】
図5A図5Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材の一部の図であり、スリーブ本体に沿ってらせん状に巻き付けた単一の金属線支持体を示す。
【0231】
図5B図5Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材の一部の図であり、スリーブ本体に沿ってらせん状に巻き付けた複数の金属線支持体を示す。
【0232】
図5C図5Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の図であり、スリーブにらせん状に巻き付けた輪になった金属線支持体を示す。
【0233】
図5D図5Dは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材の図であり、スリーブの近位端にある漏斗形状の開口を示す。
【0234】
図5E図5Eは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の図であり、スリーブ本体の外面に設けられた複数の標識を示す。
【0235】
図5F図5Fは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の図であり、スリーブ本体の外面をスリーブの長さに沿って延びる標識線を示す。
【0236】
図5G図5Gは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の図であり、スリーブ本体の外面をスリーブの長さに沿って延びる複数の標識および標識線を示す。
【0237】
図6A図6Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の断面図であり、複数のスリーブ層を示す。
【0238】
図6B図6Bは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の断面図であり、複数のスリーブ層を示す。
【0239】
図6C図6Cは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の断面図であり、複数のスリーブ層を示す。
【0240】
図6D図6Dは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の断面図であり、複数のスリーブ層を示す。
【0241】
図6E図6Eは、本明細書のさらに他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材の断面図である。
【0242】
図6F図6Fは、本明細書の一態様に従う、胃内装置のスリーブ部材用のステント支持体の図である。
【0243】
図6G図6Gは、図6Fのステント支持体を有する胃内装置のスリーブ部材の図である。
【0244】
図6H図6Hは、本明細書の一態様に従う、ナノ繊維膜で覆われた金網装置のスリーブの一部を示す図である。
【0245】
図7図7は、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の漏斗形状スリーブの図である。
【0246】
図8図8は、本明細書の他の態様に従う、胃内装置用の漏斗形状スリーブの図である。
【0247】
図9A図9Aは、本明細書の一態様に従う、スリーブ部材が取り付けられた展開後の形態の金網構造体の図であり、スリーブの近位端に向かう金網支持体の尖っていない端部を示す。
【0248】
図9B図9Bは、本明細書の一態様に従う、近位部分に取り付けられたスリーブ部材を有する展開後の形態の金網構造体の図であり、金網構造体内に位置する送達カテーテルを示す。
【0249】
図10A図10Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の漏斗形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0250】
図10B図10Bは、本明細書の一態様に従う、円錐形状の遠位端を有する、展開後の形態の漏斗形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0251】
図10C図10Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0252】
図10D図10Dは、本明細書の一態様に従う、金網構造体に取り付けられた図10Cの円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0253】
図10E図10Eは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0254】
図10F図10Fは、本明細書の一態様に従う、金網構造体に取り付けられた図10Eの円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0255】
図10G図10Gは、本明細書の一態様に従う、組織を傷つけない遠位側先端部を有する、展開後の形態の円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0256】
図10H図10Hは、本明細書の他の態様に従う、組織を傷つけない遠位側先端部を有する展開後の形態の円錐形状を有する短い編組スリーブ部材の図である。
【0257】
図11A図11Aは、スリーブが取り付けられた展開後の形態の胃内装置の一態様を示す断面図である。
【0258】
図11B図11Bは、展開前の形態の図11Aの胃内装置を示す断面図である。
【0259】
図11C図11Cは、スリーブが取り付けられた展開後の形態の胃内装置の他の態様を示す断面図である。
【0260】
図11D図11Dは、展開前の形態の図11Cの胃内装置を示す断面図である。
【0261】
図12A図12Aは、本明細書の一態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0262】
図12B図12Bは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0263】
図12C図12Cは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0264】
図12D図12Dは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0265】
図12E図12Eは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0266】
図12F図12Fは、本明細書のさらに他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0267】
図13A図13Aは、本明細書の一態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体の遠位端に位置する複数の結び目の図である。
【0268】
図13B図13Bは、本明細書の一態様に従う、金属線構造の遠位端および接続された熱収縮管で覆われた漏斗形状のスリーブの近位端の図である。
【0269】
図14図14は、本明細書の一態様に従う、漏斗形状のスリーブを有する展開後の形態の胃内装置の図である。
【0270】
図15図15は、本明細書の一態様に従う、円筒形スリーブを有する展開後の形態の胃内装置の図である。
【0271】
図16A図16Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置の金網構造体の移動防止環に取り付けられた漏斗形状のスリーブの詳細図である。
【0272】
図16B図16Bは、本明細書の他の態様に従う、胃内装置の金網構造体の移動防止環に取り付けられ、先端がほつれたスリーブの近位端を有する漏斗形状のスリーブの詳細図である。
【0273】
図16C図16Cは、本明細書の一態様に従う、金網構造体、および取り付けられたスリーブを含む胃内装置の図である。
【0274】
図16D図16Dは、周囲の生体構造に対する装置の寸法を示すためにスリーブをまっすぐにした図16Cの胃内装置の図である。
【0275】
図16E図16Eは、本明細書の一態様に従う、胃内装置の金網構造体およびスリーブの図であり、前記金網構造体に取り付けられた回収引き紐を示す。
【0276】
図16F図16Fは、本明細書の一態様に従う、胃内装置の金網構造体およびスリーブの図であり、前記金網構造体に取り付けられた単一の回収引き紐を示す。
【0277】
図17A図17Aは、スリーブの遠位端の断面図であり、身体の組織を傷つけないように設計された前記遠位端の一部材の一態様を示す。
【0278】
図17B図17Bは、スリーブの遠位端の断面図であり、身体の組織を傷つけないように設計した前記遠位端の一部材の他の態様を示す。
【0279】
図17C図17Cは、スリーブの遠位端の断面図であり、身体の組織を傷つけないように設計した前記遠位端の一部材の他の態様を示す。
【0280】
図18図18は、本明細書の一態様に従う、位置決め用の尾部を有するスリーブの遠位端の図である。
【0281】
図19A図19Aは、本明細書の一態様に従う、環に結合した複数の房部を含むスリーブの遠位端の図である。
【0282】
図19B図19Bは、本明細書の一態様に従う、玉に結合した複数の房部を含むスリーブの遠位端の図である。
【0283】
図19C図19Cは、本明細書の一態様に従う、スリーブの遠位端に取り付けられた玉の断面図である。
【0284】
図19D図19Dは、本明細書の一態様に従う、スリーブから延びて玉に結合した複数の縫い目を有するスリーブの遠位端の図である。
【0285】
図19E図19Eは、本明細書の一態様に従う、スリーブの遠位端の図であり、この遠位端から延びる少なくとも1つの縫い目と、その縫い目に取り付けられた縫い目の環またはビーズを示す。
【0286】
図20A図20Aは、本明細書の一態様に従う、スリーブの遠位端の図であり、スリーブ壁に設けた少なくとも1つの折り目を示す。
【0287】
図20B図20Bは、本明細書の一態様に従う、スリーブの遠位端の図であり、スリーブ壁内に設けられた少なくとも1つのチャネルおよび支持体構造を示す。
【0288】
図20C図20Cは、本明細書の一態様に従う、スリーブの一部の図であり、波形構造のスリーブ壁を示す。
【0289】
図20D図20Dは、本明細書の一態様に従う、スリーブの一部の図であり、編組構造のスリーブ壁を示す。
【0290】
図20E図20Eは、本明細書の一態様に従う、スリーブの一部の図であり、編組構造のスリーブ壁、および先端がほつれたスリーブの遠位端を示す。
【0291】
図20F図20Fは、本明細書の様々な態様に従う、例示的なスリーブの網組パターンの図である。
【0292】
図21A図21Aは、本明細書の一態様に従う、患者の胃腸管内で展開された楕円形の金網構造体を有する胃内装置の図である。
【0293】
図21B図21Bは、本明細書の他の態様に従う、患者の胃腸管内で展開された楕円形の金網構造体を有する胃内装置の図である。
【0294】
図21C図21Cは、本明細書のいくつかの態様に従う、胃内装置のスリーブが患者の幽門を通過している場合と通過していない場合の、幽門が開いた状態および閉じた状態を示す複数の図である。
【0295】
図22図22は、本明細書の一態様に従う、第一の胃内装置の拡張された金網構造体、および注入カテーテルの遠位端に連結された第二の胃内装置の収縮された金網構造体の図である。
【0296】
図23図23は、本明細書の一態様に従う、送達カテーテル上の部分的に拘束された金網構造体を有する胃内装置の図である。
【0297】
図24A図24Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第一の例示的な送達装置の図である。
【0298】
図24B図24Bは、本明細書の一態様に従う、図24Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0299】
図25A図25Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第二の例示的な送達装置の図である。
【0300】
図25B図25Bは、本明細書の一態様に従う、図25Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0301】
図25C図25Cは、本明細書の一態様に従う、引き抜き鞘を含む送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0302】
図26A図26Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第三の例示的な送達装置の図である。
【0303】
図26B図26Bは、本明細書の一態様に従う、図26Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0304】
図26C図26Cは、本明細書の他の態様に従う、図26Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0305】
図26D図26Dは、金網構造体およびスリーブを個別に送達し、患者の胃腸管内で胃内装置を組み立てることを含む工程を示すフロー図である。
【0306】
図27A図27Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第四の例示的な送達装置の図である。
【0307】
図27B図27Bは、図27Aの送達装置の他の図であり、送達装置の様々な部材の相対的な長さを示す。
【0308】
図27C図27Cは、本明細書の一態様に従う、送達装置の遠位端の図であり、誘導用の案内オリーブチップを示す。
【0309】
図27D図27Dは、本明細書の一態様に従う、送達装置の一部の図であり、網保持部を示す。
【0310】
図27E図27Eは、本明細書の一態様に従う、図27Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0311】
図28A図28Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第五の例示的な送達装置の図である。
【0312】
図28B図28Bは、本明細書の一態様に従う、図28Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0313】
図29A図29Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第六の例示的な送達装置の図である。
【0314】
図29B図29Bは、本明細書の一態様に従う、送達装置内の胃内装置のスリーブの展開前の同軸配置を示す断面図である。
【0315】
図29C図29Cは、本明細書の他の態様に従う、送達装置内の胃内装置のスリーブの展開前の同軸配置を示す断面図である。
【0316】
図29D図29Dは、本明細書の一態様に従う、内視鏡の外側に配置された、送達装置内の胃内装置のスリーブの展開前の同軸配置を示す断面図である。
【0317】
図29E図29Eは、本明細書の一態様に従う、図29Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0318】
図30A図30Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第七の例示的な送達装置の図である。
【0319】
図30B図30Bは、図30Aの送達装置を用いるための外側カテーテルの一例示的な態様の図である。
【0320】
図30C図30Cは、外側カテーテルの他の態様の図であり、外側カテーテルの寸法に対する胃内装置の圧縮されたスリーブおよび圧縮された金網構造体の寸法を示す。
【0321】
図30D図30Dは、図30Aの送達装置の遠位端の詳細図であり、案内部材、近位側の球体、および遠位側の球体を示す。
【0322】
図30E図30Eは、図30Aの送達装置の近位端の図であり、第一の止め機構まで後退させた外側カテーテルを示す。
【0323】
図30F図30Fは、図30Eに示す外側カテーテルの位置に対応する、部分的に展開された胃内装置のスリーブの一態様の図である。
【0324】
図30G図30Gは、図30Aの送達装置の近位端の図であり、第二の止め機構まで後退させた外側カテーテルを示す。
【0325】
図30H図30Hは、図30Iに示す外側カテーテルの位置に対応する、部分的に展開された胃内装置の金網構造体の一態様の図である。
【0326】
図30I図30Iは、本明細書の一態様に従う、図30Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。
【0327】
図31A図31Aは、本明細書の一態様に従う、送達装置に搭載された胃内装置の金網構造体の図である。
【0328】
図31B図31Bは、送達装置にさらに搭載された図31Aの金網構造体の図である。
【0329】
図31C図31Cは、移動防止環のみが搭載されずに残るように送達装置に搭載された図31Aの金網構造体の図である。
【0330】
図31D図31Dは、送達装置に完全に搭載された図31Aの金網構造体の図である。
【0331】
図31E図31Eは、送達装置に部分的に搭載された図31Aの胃内装置のスリーブの図である。
【0332】
図31F図31Fは、送達装置に完全に搭載された図31Aの胃内装置の図である。
【0333】
図32A図32Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置を取り出すための回収装置の図である。
【0334】
図32B図32Bは、本明細書の一態様に従う、図31Aの回収装置を用いて患者から胃内装置を取り出すことを含む工程を示すフロー図である。
【0335】
図33A図33Aは、ダンベル形状を有する例示的な展開後の形態の胃内装置の一態様の図である。
【0336】
図33B図33Bは、二段金網構造体を有する胃内装置の一態様の図であり、下の金網はめくれ上がった移動防止部材から形成されている。
【0337】
図34A図34Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する例示的な胃内装置の図である。
【0338】
図34B図34Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する他の例示的な胃内装置の図である。
【0339】
図34C図34Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する他の例示的な胃内装置の図である。
【0340】
図34D図34Dは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する他の例示的な胃内装置の図である。
【0341】
図34E図34Eは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する他の例示的な胃内装置の図である。
【0342】
図34F図34Fは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の二段金網構造体を有する他の例示的な胃内装置の図である。
【0343】
図34G図34Gは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の他の例示的な二段金網胃内装置の図である。
【0344】
図34H図34Hは、本明細書の一態様に従う、移動防止機構に連結された2つの金網を有する胃内装置を示す。
【0345】
図35図35は、胃の中で先に展開された単独胃内装置に取り付けられた例示的な単独胃内装置の図である。
【0346】
図36図36は、胃の中で完全に展開されて連結された例示的な胃内装置の図である。
【0347】
図37A図37Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の連結された2つの金網構造体を有する例示的な胃内装置の側面透視図である。
【0348】
図37B図37Bは、図37Aの胃内装置の斜視図である。
【0349】
図37C図37Cは、図37Aの胃内装置の第一の金網構造体および第二の金網構造体を柔軟に連結する複数の縫い目の図である。
【0350】
図37D図37Dは、本明細書の一態様に従う、図37Aの胃内装置に連結されたスリーブの図である。
【0351】
図37E図37Eは、図37Aの胃内装置の第一の金網構造体および第二の金網構造体を柔軟に連結する2つの例示的な縫合点の図である。
【0352】
図37F図37Fは、図37Aの胃内装置の第一の金網構造体および第二の金網構造体の相対的な運動角度を示す図である。
【0353】
図38A図38Aは、連結された胃内装置を展開する方法を示す図であり、一方の金網構造体はほぼ完全に展開されており、他方の金網構造体は、まだカテーテル内で収縮されている。
【0354】
図38B図38Bは、連結された胃内装置を引き戻すまたは取り出す方法を示す図であり、一方の金網構造体は、カテーテル内で部分的に収縮されており、他方の金網構造体はまだ収縮されていない、又は展開した状態である。
【0355】
図38C図38Cは、連結された胃内装置を引き戻すまたは取り出す方法を示す図であり、一方の金網構造体がカテーテル内で完全に収縮していると、他方の金網構造体がカテーテル内で圧縮されるために配置または配向される。
【0356】
図38D図38Dは、完全に圧縮された金網構造体がさらにカテーテル内に引き戻されるにつれて、取り出すために、配置または配向された金網構造体が収縮または圧縮しはじめてカテーテル内に収められることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0357】
一態様では、本明細書は体重減少を誘導するために肥満患者に用いられる動的重量の胃内装置に関する。様々な態様で、この胃内装置は、展開前の形状および展開後の形状を有する多孔性三次元構造体を含む。一態様では、多孔性三次元構造体は、膨張不能な金網構造体、あるいは展開前の圧縮された円筒状から展開後の有意な容積を有する球状、楕円形状、インゲン豆状、または任意の所定の形状に変化する形状記憶金属または形状記憶重合体からできたらせん構造体である。他の態様では、この胃内装置は、プラスチック材料又は重合体(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)またはポリエステル)、あるいは生体吸収性材料でできている。この装置は、最少の機械的な力および/または室温での展開前の形状から体温での展開後の形状になるような温度変化により、展開前の形状と展開後の形状との間で変化する。この装置は、カテーテルにより内視鏡器具を用いて胃に送達される。この装置は、内視鏡の中を通して、内視鏡に被せて、あるいは内視鏡またはX線透視による案内/補助を用いた誘導線に被せて配置してもよい。
【0358】
この装置は、挿入を容易にするような展開前の圧縮された形状、および胃管腔に留まる展開後の拡張された形状を有する。この装置の展開後の容積は、展開前の容積に比べてかなり大きい。一態様では、展開後の装置の容積は少なくとも100mlである。展開後の装置は、胃の中で大きな容積を占め、これにより、消化される食べ物を蓄えるのに利用可能な胃の容積を減らす。これにより、食べ物の摂取量を制限して、満腹感を誘導し、食欲を抑制する。一態様では、この装置は、胃蠕動を伴って、食べ物が胃から小腸に通過するのを断続的に遅らせる、あるいは妨げるように設計されており、これによって胃の排出を遅らせる。様々な態様で、この装置はまた、消化された食べ物が脾臓分泌物を迂回する、あるいは脾臓分泌物が消化された食べ物を迂回するの何れかにより、十二指腸スイッチを作成する機能がある。
【0359】
一態様では、この装置は、形状記憶金属を含み、一旦展開されると自己拡張して展開前の形状から展開後の形状になる。他の態様では、この装置は、展開前の形状で冷却され、人体の温度に曝されると自己拡張して展開後の形状になる温度に敏感な金属を含む。他の態様では、拡張器具を用いて、最少の機械的な力を加えて装置の形状を展開前の形状から展開後の形状に変える。他の態様では、プラスチック、重合体、炭素繊維、または生体吸収性材料を用いて胃内装置を構築する。
【0360】
一態様では、金属線構造体は、異なる重量の材料を含み、胃の中で適切な位置決めを補助する。一態様では、重量の軽い材料は、上部開口に近接する金属線構造体上部に位置し、重量が重い材料は、底部開口に近接する構造体底部に位置する。このように材料の重量が異なることで、この装置が胃の内部で適切に配置され、胃の排出を遅らせるという意図した効果を確実に達成する。また、材料の重量が異なると、金網構造体を胃壁に物理的に固定しなくても、適切に胃内での位置決めを行う。異なる重量という特性はまた、この装置に入る消化された食べ物材料によってももたらすことができる。食べ物材料は重力によって引っ張られて容易に装置の底部に向かって選択的に蓄積される。異なる重量はまた、上半分および下半分で異なる量の材料を用いても達成することができる。金網構造体は、胃の中を自由に動くが、重力に引っ張られて上部から底部の正しい配列を容易に維持する。
【0361】
一態様では、この装置は、展開後の形状で、網構造体の金属線の間に網の開口を備える金網構造体を含む。一態様では、網の開口は直径が1mm超である。一態様では、金網構造体の金属線は耐腐食性材料で被覆されている。耐腐食性材料は、展開された金網構造体の金属線が胃内の酸性内容物に曝され、劣化するのを防止する。耐腐食性材料は、金網の金属線を完全に被覆するが、網の開口は被覆しない。一態様では、この耐腐食性材料は、パリレンを含む。耐久性があること、ニッケルイオンの溶出を減らす場合があること、および厚みが薄いこと(塗布すると薄くなる)から、パリレンは被覆膜として利点がある。様々な態様で、耐腐食性材料は、シリコーン、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、医療等級のエポキシ、セラミックス、追加の金属、または任意の他の好適な可撓性耐腐食性材料を含む。一態様では、被覆金属はタンタルである。タンタルは、腐食しにくく放射線を透過しない。一態様では、被覆膜はセラミックである。このセラミックスの被覆膜は、数オングストロームの厚みを持つ。様々な態様で、上記耐腐食性材料のいずれか1種またはこれらの組み合わせを用いて金網構造体の金属を被覆する。
【0362】
一態様では、網の開口は、異なる大きさに構築され、網を出入りする食物の流れを調整する。一態様では、この装置の下半分にある少なくとも1つの開口は、この装置の上半分のいずれの開口よりも大きいので、食べ物材料の大きさをさらに小さくしなくても網に入った食べ物は出て行くことができる。
【0363】
他の態様では、胃内装置は、その遠位端の一部に連結された移動防止部材又は環をさらに含む。胃内装置の金網と同様に、移動防止部材は送達のための第一の圧縮された構成と一旦展開された第二の拡張された構成との間で変化するようになっている。移動防止部材は、胃内装置が幽門を通過するのを防止する物理的な留め具として機能する。様々な態様で、移動防止部材は、弛緩した幽門の直径よりも大きい直径を有する。一態様では、移動防止部材は胃内装置の金網構造体の拡張を含む。他の態様では、移動防止部材は、胃内装置の遠位端の一部に取り付けられた個別の金網片である。様々な態様で、移動防止部材は、前記装置が移動して幽門を通過するのを防止する緩衝器、準緩衝器、円板、受け皿などに近い形状、または任意の他の形状をしている。一般に、移動防止環は、1)金網構造体の遠位の開口の直径よりも大きい直径または長さなどの寸法を有し、2)遠位の開口の遠位側の金網構造体に取り付けられている、あるいはそれと一体に形成されている。一態様では、直径または長さは10mm〜300mmの範囲である。
【0364】
他の態様では、スリーブを胃内装置に取り付けてもよい。このスリーブは、胃から空になっている十二指腸の中まで、あるいは十二指腸を通って空腸の中まで延びている。一態様では、スリーブは、隔離された糜粥を金網構造体から直接、十二指腸の中央、または空腸の中央に通過させる機能を有する。他の態様では、スリーブは胃内装置に連結されているが、胃内装置から食べ物を直接受け取らない。この態様では、スリーブの近位端は胃内装置の遠位側にあり、胃または十二指腸のいずれかから直接食べ物を受け取る。スリーブに入った食べ物は、遠位端から出て十二指腸または空腸に入り、小腸の一部を迂回する。
【0365】
従って、スリーブは、腸での特定の材料の吸収を制限するため、胃腸(GI)管の一部を迂回するように作用する。スリーブによってもたらされる利点は、ルーワイ胃バイパス手術によってもたらされる利点と同様であり、又は、体重減少およびII型糖尿病の改善である。
【0366】
埋め込み後、本明細書の胃腸装置、特に環は、患者の生体構造に実際に物理的に取り付けずに患者の生体構造と常に物理的に接触している。これは、小腸の蠕動作用によりスリーブが下に引っ張られて達成される。スリーブが下に引っ張られると、金網構造体の環は幽門の近位側の胃と接触する。スリーブは、幽門と常に物理的に接触している。しかしながら、この幽門との常時の接触は、食べ物の通過を阻害しない。金網構造体の開口およびスリーブの管腔は、幽門のいかなる箇所でも食べ物を塞がず、食べ物は幽門を通過して、腸内に入ることができる。本明細書の胃内装置は、胃のいかなる箇所でも食べ物を完全に塞がず、胃の排出領域と物理的に係合する。本明細書の胃内装置は可変の排出ドレーン管として機能し、食べ物の通過を止めるものとしては作用しない。
【0367】
本明細書の胃腸装置は、腸に流れ込む食べ物の量を最少にするのではなく、捕捉されてスリーブを経て腸に流れ込む食べ物の量を最大にするように設計されている。幽門および胃と常に接触していることで、胃内装置の周辺および外を食べ物が通過することを防止するようにこの胃内装置は設計されている。様々な態様で、患者の胃から出る食べ物少なくとも10%は、装置の周辺ではなく装置内を通過する。一態様では、患者の胃から出る食べ物の少なくとも50%は、装置の周辺ではなく装置内を通過する。様々な態様で、胃内装置に入ってスリーブを通過する食べ物は患者の十二指腸に接触せず、この胃内装置はこれにより真の幽門バイパスとして機能することができる。
【0368】
一態様では、胃内装置は、スリーブが取り付けられた膨張可能なバルーンである。このバルーンはスリーブの管腔と流体連通しておらず、胃腸壁にスリーブを止めるまたは固定せずにスリーブを定位置に保持する作用をするのみである。バルーンは、流体で膨張・収縮させることができ、人の胃の中に存在するように設計されている。スリーブは、バルーンに柔軟に取り付けられており、近位開口および遠位開口を有する。近位開口は患者の膨大部の近位側にあり、遠位開口は患者の膨大部の遠位側にあるように設計されている。一部消化されて食べ物は、近位開口に入って遠位開口から出て行き、膨大部領域を迂回する。スリーブは胃腸壁のいずれの部分にも止めるまたは固定されていない。
金網構造体
【0369】
様々な態様で、胃内装置は、展開前の形状および展開後の形状を有する多孔性三次元構造を含む。一態様では、展開後の形態で、この胃内装置は、内容積を規定し、近位端および遠位端を有する三次元金網構造体を含む。
【0370】
様々な態様で、金網構造体は、金網構造体の金属線に曲がり目や曲部を含む自由端又は「結び目」を備える。これら曲がり目は支持されておらず、金網の他のどの部分にも結合していない。態様によっては、金網構造体は、2群の結び目を備える。第一の群の結び目は金網構造体の近位端に位置し、第二群の結び目は金網構造体の遠位端に位置する。金網構造体が展開前の形態に圧縮されると、第一および第二群の結び目はそれぞれ、金網構造体の近位端および遠位端に共に寄せ集められ「束になる」。これにより、近位端と遠位端の間で圧縮された金網構造体の断面積と比べると、金網構造体の近位端および遠位端でより大きな断面積(または直径)が得られる。断面積が大きくなるにつれて、圧縮された金網構造体は狭い送達装置又はカテーテルの中を通して展開することがより困難になる。この送達の問題は、少なくとも2つの方法で対処することができる。様々な態様で、各群の結び目について結び目の数を減らす。各群の結び目の数を減らすと、金網構造体の圧縮がより容易になり、金網構造体の近位端と遠位端の断面積がより小さくなる。これにより、圧縮された金網構造体によって送達カテーテルに加えられる力が減少し、これにより圧縮された金網構造体をカテーテルの中を通すのがより容易になる。様々な態様で、第一および第二群の結び目の一方または両方の結び目の一部を金網構造体の前記両端から移動させて、金網構造体の本体に沿って配置し、追加の群の結び目を形成する。このように結び目を「ずらす」と、圧縮された金網構造体の任意の箇所での断面積が小さくなり、圧縮された金網構造体によって送達カテーテルに加えられる力が分散され、これによってもまた送達構造体をカテーテルの中を通すことが容易になる。様々な態様で、各群の結び目の数を減らして、金網構造体全体の複数群で結び目をずらし、圧縮された金網構造体によって送達カテーテルに加えられる力を小さくして分散させる。前記力を小さくして分散させると、送達がより容易になり、より小さい直径を有する送達カテーテルを用いることができる。小さくして分散させた力により、より小さい寸法に圧縮することができるより大きな網構造体を作成することができる。
【0371】
様々な態様で、各群の結び目は、10〜100個の個別の結び目を含む。一態様では、各群の結び目は44個の結び目を含む。他の態様では、各群の結び目は36個の結び目を含む。様々な態様で、金網構造体は、その長さに沿って異なる位置に緯度の方向に分布した2〜60群の結び目を備える。一態様では、金網構造体の結び目の総数の少なくとも10%が近位端および遠位端に位置するように結び目をずらしてある。様々な態様で、結び目の総数の75%未満は結び目群のいずれか1つに配置される。様々な態様で、結び目は、金網構造体の長さに沿った少なくとも3つの異なる横方向の群に分布している。
【0372】
金網構造体の圧縮性はまた、網の可撓性に依存する。そして、この可撓性は、他の変数の中でも、金属線の厚み、金属線の交差角度、金属線交点の数に依存する。金属線の交差角度については、金網構造体の金属線の配置が平行に近づく程、金網構造体はより可撓性を増す。様々な態様で、展開前の形態の金網構造体は、全長が5〜50cmであり、各金属線の厚みは0.1〜1mmの範囲である。一態様では、各金属線の厚みは0.44mmである。金網構造体の金属線は、金網構造体が圧縮されるにつれてどのように振る舞うかを決定する曲げひずみを有する。様々な態様で、金属線は形状記憶金属を含み、一態様では例えば、ニチノールを含む。形状記憶金属は、特定の曲げひずみ率を有し、それを越えると、その金属は正確に元の形状に戻る能力を失う。このひずみ率(%)は下記式で定義することができる。
ひずみ%=2t/R×100
式中、tは金属線の太さ、Rは曲げ半径である。一態様では、一旦ひずみ率が8%に達すると、もはや元の形状に完全に戻れないような恒久的な変化が形状記憶金属に導入される。この因子は、金網構造体が送達のために展開前の形状に圧縮される際に重要になる。様々な態様で、金網構造体は、移動防止部材として機能する遠位端に環、又は金網の環状拡張部を含む。この環は、圧縮された金網構造体が送達装置又はカテーテルに収まるように圧縮時に遠位側で折りたたまれていなければならない。環が圧縮時に折りたたまれるので、金網構造体に「膨らみ」ができる。ひずみ率が8%未満であると、圧縮された金網構造体にできる膨らみが小さくなり、圧縮された金網構造体を送達カテーテルの中を容易に通すことができる。従って、様々な態様で、環のひずみ率が20%以下、好ましくは8%未満であるような金属線の太さおよび曲げ半径を環が有するように金網構造体を構成する。様々な態様で、環の半径は、金属線の太さの10倍未満である。様々な態様で、ひずみ率は0.1〜20%の範囲である。様々な態様で、金網の金属線の太さは0.1〜1.0mmであり、環の曲げ半径は0.013〜20cmである。一態様では、金網の金属線の太さは0.4mmである。様々な態様で、金属線の太さおよび曲げ半径は、以下の記述を満たすようになっている。
2t<R<2000t
式中、tは金属線の太さ、Rは曲げ半径である。
【0373】
様々な態様で、金網構造体の金属線の端部は、送達および回収時に、また展開中に身体組織に外傷性損傷を与える可能性を最少にするような方法で処理してある。態様によっては、金網構造体は、単一の金属線を折りたたんで三次元構造にしたものを含む。他の態様では、金網構造体は、2本以上の金属線を合わせて折りたたんで三次元構造にしたものを含む。様々な態様で、金属線の自由端または金属線は、自由端に被せたチタン管またはニチノール(または他の形状記憶金属)管を圧着することで接合されている。他の態様では、金属線の自由端または金属線は、自由端を合わせてスポット溶接して接合されている。一態様では、金属線の交差箇所は溶接されていない。他の態様では、金属線の交差箇所は溶接されている。
スリーブ
【0374】
様々な態様で、本明細書の胃内装置は、金網構造体に連結された可撓性スリーブ部材をさらに含む。複数の態様で、上記の金網構造体の何れかは、以下に記載するスリーブ部材の何れかと連結されている。このスリーブ部材は、近位端、遠位端、および内側の管腔を有する長尺管状体を含む。
【0375】
一態様では、スリーブは、全長に亘って一定の直径を有する。他の態様では、スリーブは、近位端に近接する漏斗形状を含む。スリーブの直径は、スリーブ本体の近位端の第一の開口では大きく、スリーブが遠位側に延びるにつれて徐々に小さくなり、スリーブ長の中間部分に近位の位置で最少直径に達する。そして、直径は、スリーブ長の残りの部分に沿って遠位側は一定のままである。
【0376】
様々な態様で、金網構造体は遠位端に環を備え、スリーブの近位端は、上記手段の1つによって前記環の底部表面に取り付けられている。様々な態様で、装置が展開前の形態に圧縮されると、スリーブ本体は引き下げられて環を折りたたむのを補助する。スリーブの近位端が上記のように環の底部表面に取り付けられている場合、環は折りたたまれた時に完全にまっすぐにはならず、装置が展開前の形態である時には環に大きな膨らみができる。この膨らみは、金網構造体の厚みおよびスリーブの厚みの2倍を含む大きな直径を有する。従って、好ましい態様では、スリーブの近位端は、複数の緩い縫い目により環の自由端または結び目に取り付けられている。スリーブは、傘の布が傘のそれぞれの骨の端部に取り付けられているのと同様に各結び目に縫合されている。傘を閉じると、布は萎んで圧縮が可能になる。本明細書の胃内装置は同様に機能する。様々な態様で、金網構造体を送達装置に搭載するのに圧縮する際に、スリーブの遠位端は引き下げられる。スリーブを金網の結び目に緩い縫い目で取り付けると、環が遠位側に引っ張られてより線状に延びるようにスリーブが金網に対して動くことができる。このように取り付けると、展開前の形態の環に大きな膨らみができるのが回避される。圧縮時にスリーブ本体を引き下げられると、環はより完全に折りたたまれて、生じる膨らみの直径はより小さくなり、金網構造体の厚みのみを含む。様々な態様で、胃内装置が展開前の形態である時、環とスリーブとの重なりが最少からゼロである。展開時に、金網構造体の形状記憶特性により、傘が開くときに布が広がるように、金網構造体が拡張するにつれて環はスリーブを環の方に引っ張る。
【0377】
様々な態様で、金網構造体(または環)の遠位端の各結び目は、縫い目を介してスリーブの近位端に取り付けられている。これは、金網構造体をスリーブに取り付ける際の膨らみに繋がることがある。従って、他の態様では、スリーブに縫合される結び目を少なくする。例えば、一態様では、結び目を1つおきにスリーブに縫合して、縫合の結び目の数を減らし、膨らみを小さくする。また、縫合の結び目のそれぞれに接着剤と複数の輪を含めても、金網構造体のスリーブとの取付点の膨らみに繋がることがある。そのようなことから、様々な態様で、接着剤を用いずに、縫合の結び目のそれぞれを1個の輪に限定する。スリーブを結び目に縫合すると、結び目を含む金属線の長さに沿って縫合の結び目が摺動し、その結果、金網構造体に対してスリーブが意図しない動きをすることに繋がることがある。摺動を防止するため、様々な態様で、縫合の結び目のそれぞれは、各結び目の近位側の金属線の第一の接合部に配置される。実際には、各縫い目は2つの金属線に跨がって配置されるので、一方または他方の金属線に沿って摺動することはできない。過度な膨らみを除去するため、様々な態様で、すべての第一の金属線接合部よりも少ない接合部がスリーブに縫合される。例えば、一態様では、第一の金属線接合部は1つおきにスリーブに縫合される。
【0378】
様々な態様で、金網および/またはスリーブの金属線に鋭利な端部があれば、そのような端部を圧着して輪にする、あるいは外向きに輪を形成して、スリーブを腸内に移動するあるいはスリーブを金網構造体に連結するための引っ張り点として作用させる。
【0379】
スリーブの遠位端は、スリーブが十二指腸の一部を通って延びている長尺形状を留めるように重み付けされるように設計してもよい。一態様では、スリーブは、遠位端に取り付けられた小さな重りを備える。他の態様では、スリーブ本体の遠位端の第二の開口は、その遠位端にスリーブ本体に沿って配置されており、スリーブ本体の遠位端はさらに出口のない小袋を含む。出口のない小袋は、その中に少量の食べ物または流動物を断続的に捕捉する機能を有する。捕捉された食べ物または流動物は、スリーブ本体の遠位端を重みで押し下げて、これによりスリーブ部材を長尺状に保つ。一態様では、スリーブの遠位端を少なくとも第二の層で補強して、遠位端を下方向に配置した状態で保ち、折りたたまれるのを防止する。
【0380】
一態様では、スリーブは、金網構造体について述べた構成と同様に、複数の結び目を有する金網の構成を含む。
【0381】
他の態様では、スリーブ部材は、可撓性を有し、小腸の収縮により圧縮可能な膜を含む。一態様では、スリーブは、最少の量の構造的な強度をスリーブに与えて、胃腸の力による座屈に抗って機能を保持する最小限の構造体を含む。一態様では、最小限の構造体は、スリーブの長さの少なくとも10%に沿って延びて、スリーブに直線方向の強度をもたらす単一の構造体を含む。様々な態様で、この単一の構造体はまっすぐな金属線、らせん状の金属線、または金網である。一態様では、膜状スリーブ部材は、スリーブ本体の長さに沿って複数の水平および/または垂直支持要素を含む。一態様では、水平支持要素は、スリーブ本体の長さに沿って間隔を空けて配置された金属線の環を含む。様々な態様で、これらの環は、2インチから24インチの間隔で配置されている。一態様では、これらの環は6インチの間隔で配置されている。一態様では、垂直支持要素は長尺金属線を含む。様々な態様で、これらの金属線の長さは2〜60インチである。一態様では、金属線の長さは6インチである。他の態様では、膜状スリーブ部材は、その長さに沿って延びるらせん状金属線を含む。らせん状金属線は、スリーブ部材を支持し、その長尺形状を維持する。様々な態様で、らせん状金属線は、ニチノールなどの形状記憶金属を含む。送達のために一旦スリーブが圧縮されると、らせん状金属線がねじれて、スリーブはその完全な形状を復元することができない。様々な態様で、スリーブのらせん状金属線は0.1〜1.0mmの太さを有する。一態様では、スリーブのらせん状金属線は0.2mmの厚みを有する。環の曲げ半径を参照して上で述べたように、スリーブのらせん状金属線の曲げ半径は、ひずみ率が0.1〜20%の範囲、好ましくは8%未満であるように作成されなければならない。様々な態様で、らせん状金属線のひずみ率(%)は下記式によって定義することができる。
【数1】
式中、dは金属線の直径、Rfは最終曲げ半径、Riは初期曲げ半径である。従って、様々な態様で、らせん状金属線は5〜150mmの範囲のピッチを有する。一態様では、らせん状金属線は60mmのピッチを有する。様々な態様で、スリーブは2本以上のらせん状金属線を備え、恒久的なねじれを防止しつつより大きな支持を行う。一態様では、スリーブは3本のらせん状金属線を備え、個別の金属線はそれぞれ、60mmのピッチを有する。これらの金属線は、2本の個別の金属線のピッチが20mmであるように間隔を空けて配置されている。他の態様では、スリーブは6本のらせん状金属線を備え、スリーブを構造的に支持する。様々な態様で、スリーブ部材の膜は、金網構造体の下部の近位側まで延びており、前記下部の全部または一部を覆っている。
【0382】
スリーブは、送達時に圧縮された形態で送達装置の遠位端に留めておけるような可撓性を有し、圧縮可能である。一態様では、スリーブは、その長さを短くして送達を容易にするように入れ子構造になっている。また、胃内装置が展開前の形態である時、スリーブの長さを短くして送達装置又はカテーテルに配置するのを補助するようにスリーブを折りたたんでもよい。様々な態様で、スリーブは、2〜10回折りたたまれ、送達のために送達装置又はカテーテルに沿って折りたたんで巻き付けられる。一態様では、スリーブは、誘導線または送達装置又はカテーテルに同軸に被せて供給される。他の態様では、スリーブは、送達装置又はカテーテルの側部あるいは周囲に沿って折りたたまれる。これにより、誘導線および/または送達装置/カテーテルを後退させる際にスリーブが誘導線および/または送達装置/カテーテルに張り付かないようにするのを助ける。この張り付きは、スリーブが誘導線または送達装置/カテーテルに同軸に被せて供給された場合に発生することがある。
【0383】
他の態様では、本実施形態の胃内装置には、上記の長さよりも短い長さを有するスリーブを備えたものがある。様々な態様で、この短いスリーブは、全長が100〜120mmである。様々な態様で、このスリーブは、漏斗形状または円錐形状を有する。態様によっては、この短いスリーブは、金網構造体について上で記載した構成と同様に、金網構造体または複数の結び目を有する編組に形成された金属線を含む。一態様では、編組は単一の金属線を用いて形成される。一態様では、金属線は形状記憶金属からなる。一態様では、形状記憶金属はニチノールである。他の態様では、編組は複数の金属線を機械編組みして形成される。態様によっては、ピッチ、又は結び目間の距離は均一である。他の態様では、ピッチは不均一である。編組の端部は組織を傷つけないように設計されている。一態様では、端部は尖ってない。他の態様では、端部は柔らかい重合体のチップで覆われている。態様によっては、前記短いスリーブの一部は覆いで覆われている。態様によっては、覆われている部分は浮遊する結び目を含む。一態様では、覆いはシリコーンである。様々な態様で、スリーブの近位端の直径は、金網構造体の遠位端の移動防止環の外径とほぼ等しい。このような態様では、スリーブの近位端は移動防止環に被せる、あるいは取り付けられている。他の態様では、スリーブの近位端の直径は、移動防止環の外径よりも小さく、前記環と前記金網構造体に結合する環の首の直径とほぼ等しい。これらの態様では、スリーブの近位端は、前記環の首に取り付けられている。
【0384】
一態様では、結び目の数は編組全体で均一である。一態様では、結び目の数は24個である。他の態様では、結び目の数は編組全体で不均一である。例えば、様々な態様で、短いスリーブの編組は、近位端に24個の結び目、遠位端に18個または12個の結び目を備える。これらの態様では、上記2つの端部で異なる数(例えば、6個または12個)の結び目を含む結び目は、浮遊する結び目であり、短いスリーブ本体に沿って配置される。
【0385】
一旦短いスリーブを有する胃内装置が展開されると、この短いスリーブは幽門に固定されずに患者の幽門と断続的に係合して幽門を塞ぐ。これにより、食べ物の幽門の通過を防止して、食べ物は強制的に胃から短いスリーブを通過して十二指腸内に送られ、これによって胃からの流出を調節する。様々な態様で短いスリーブの遠位端の開口は直径が1〜30mmである。この直径の大きさが胃からの流出率を決定する。一態様では、開口は、幽門と係合している時は0mmであってもよく、これにより完全に胃からの流出を阻害する。従って、食べ物は、幽門が係合されていない、あるいは部分的にのみ係合されている時のみ、胃から十二指腸に入ることができる。
【0386】
様々な態様で、スリーブは、従来のスリーブに比べて大きい摩擦係数を有する。様々な態様で、スリーブは0.01〜0.45の範囲の摩擦係数を有する。一態様では、スリーブは、0.10以下の摩擦係数を有する。比較的平滑なスリーブの場合、展開時にスリーブが送達カテーテルの内部に張り付く、またはスリーブ自身がくっついて、スリーブを解放しようとする力が加わるとスリーブを破壊してしまう。従って、粗い外面を有するスリーブの方が送達装置又はカテーテルにより容易に供給し、展開することができる。様々な態様で、スリーブは艶消しの外面を持つ。他の態様では、スリーブを送達装置に搭載して展開する前に粒子状物質または比較的粗い物質(例えば、トウモロコシ澱粉または生態適合性粉末)をスリーブの外面に塗布する。
【0387】
様々な態様で、スリーブは、X線造影を用いてスリーブの適切な配置を確実にするための1種以上のX線不透過性マーカーを持つ。様々な態様で、X線不透過性マーカーは、スリーブ本体の外面に沿って複数の個別の標識を含む。他の態様では、X線不透過性マーカーは、スリーブ本体の外面に沿って延びる単一の線を含む。らせん状の単一の線は、スリーブのねじれを示す。さらに他の態様では、X線不透過性マーカーは、複数の個別の標識およびスリーブ本体の外面に沿って延びる単一の線を含む。他の態様では、スリーブの支持要素の金属線の太さはX線造影に十分な大きさなので、X線不透過性標識は不要である。
回収機構
【0388】
様々な態様で、金網構造体またはスリーブ部材と連結された金網構造体は、1つ以上の回収機構を備え、少なくとも1つの回収機構は金網構造体の近位端の少なくとも1つの開口に近接して位置する。一態様では、回収機構は、80ポンド(約36キログラム)の破断強度を有する回収用縫い目を含む。
移動防止部材
【0389】
様々な態様で、金網構造体またはスリーブ部材と連結された金網構造体は1つ以上の移動防止部材又は環を含む。一態様では、移動防止部材は金属を含む。一態様では、この金属は、ニチノールなどの形状記憶金属である。移動防止部材は、金網構造体の遠位端(スリーブを有する胃内装置の態様ではスリーブ部材と金網構造体の接合部)に位置することが好ましい。前記装置は一旦展開されると、幽門の近位側に留まるようになる。移動防止部材は、金網構造体または胃内装置全体が幽門を通過するのを防止する機能がある。移動防止部材は、環、穴の空いた円環、または三次元空間で金網(球状または楕円形の)装置の中心あるいは金網装置下部の開口の中心を通って延びる軸を中心に半円を回転させてできた回転面の形態である。
【0390】
様々な態様で、金網構造体、回収機構、および/または移動防止部材を含む胃内装置の様々な構成要素は、胃内装置の機能を高める治療薬物で被覆されている。
【0391】
様々な態様で、金網構造体、フック、および/または移動防止部材は、送達および回収を容易にするX線造影用のX線不透過性マーカーを備える。様々な態様で、金網構造体、フック、および/または移動防止部材は、送達および回収を容易にする超音波用の超音波マーカーを備える。
送達装置
【0392】
本明細書はまた、患者の胃腸管内で胃内装置を展開するのに用いられる様々な態様の送達装置を開示する。胃内装置は予め送達装置に搭載され、この送達装置を用いて胃内装置の金網を胃内に、胃内装置のスリーブを近位側の小腸内に送達する。
【0393】
一態様では、送達装置は、同軸プランジャー、カテーテル、および複数のハンドルを有する長尺管状体を含む。ハンドルを操作して、胃内装置のスリーブおよび金網構造体を多段階で展開する。一態様では、管状体は、送達装置の様々な構成要素の動きを制御して胃内装置の展開を作動させるトリガーを含む。
【0394】
様々な態様で、標準的な外筒(overtube)、内視鏡、および把持部材を用いて胃内装置を回収してもよい。
【0395】
本発明は複数の態様に関する。以下の開示は、一般の当業者により本発明を実践することができることを目的として提供される。本明細書で用いられる用語は、特定の態様のいずれか1つに対する一般的な否認として解釈されるべきではなく、また本明細書で用いられる用語の意味を越えて請求項を制限するのに用いられるべきではない。本明細書で規定する一般原則は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、他の態様および用途に適用してもよい。また、用いられる専門用語および表現は、例示的な態様を記述する目的のためのものであり、限定とみなされるべきではない。従って、本発明は、開示される原理および特徴と一貫する多数の変更、修正、および均等物を包含する最も広い範囲に一致する。明瞭にする目的で、本発明に関連する技術分野で知られている技術材料に関する詳細は、本発明を不必要に不明瞭にしないように詳しく述べていない。
【0396】
図1は、上部胃腸系の図である。食べ物を飲み込むと、食べ物は素早く食道111を通って胃112の中に達する。食べ物は胃の中で所定の時間消化されて、胃液と混合されて摩砕されることで等浸透圧濃度まで希釈される。胃112は弛緩して、消化された食べ物の容積を収める。胃112が食べ物で満たされると、胃壁の伸張受容器により満腹感が生じ、人は食べるのを止める。糜粥として知られる等浸透圧の食べ物は、次いで幽門113を通って十二指腸114の中に達する。糜粥が十二指腸114内に入ると、膵臓115から酵素に富む脾臓分泌物、および肝臓116から胆汁塩に富む胆汁分泌物が放出される。胆汁分泌物は共通の胆管117を通る。ここで、胆汁分泌物は膵管118を通ってきた脾臓分泌物と合わさり、これら2つの管は合流してファーター膨大部119となる。胆膵管(ファーター)膨大部119は、これらの分泌物を十二指腸114内に供給するための入り口として作用する。空腸120では、脾臓分泌物と胆汁分泌物は糜粥と混合されて、タンパク質、脂質、および炭水化物が消化され、血液に吸収される。
【0397】
図2Aは、本明細書の一態様に従う、遠位端から延びるあるいは遠位端に取り付けられた近位に傾斜する移動防止盤又は移動防止環204を有する展開後の形態の胃内装置の金網構造体201の図である。金網構造体201は、内容積を有する三次元多孔性構造体を含む。金網構造体201は、楕円形状を有し、回収機構203を含む。一態様では、回収機構は絹糸の縫い目の輪である。一態様では、回収機構は、80ポンドの回収用縫い目である。移動防止環204は近位側に傾斜しており、金網構造体201の遠位側に向いた端部が金網構造体201の近位端に向くように折り曲げられた金網構造体201の遠位部分を含む。他の態様では、環204は、金網構造体201の遠位端の周囲に位置する任意の湾曲した/組織を傷つけない構造体を含む。環204は、金網構造体201の幽門への侵入および通過を防止するのを助ける。一態様では、金網構造体201は、球根状、主に球状、または卵形の近位端、および拡張した遠位端を備える。一態様では、金網構造体の遠位側半分は、金網構造体201から食べ物が出て行くのを妨げる膜で覆われており、食べ物は遠位開口を通るように向けられる。一態様では、金網構造体201は、近位端に任意の逆流防止弁、遠位端にその他の任意の弁を有する。遠位端の弁は、糜粥又は部分的に消化された食べ物の流れを金網構造体201の内側から金網構造体201の外側へ制御するように作用する。
【0398】
図2Bは、本明細書の一態様に従う、遠位端に形成され、近位側に湾曲した移動防止環214を有する展開後の形態の金網構造体210の図である。金網構造体210は、近位端および遠位端を有する楕円形状である。金網構造体210は、近位端に第一の開口211、および遠位端に第二の開口219を備える。金網構造体210は、その内側に送達および取り出しのための圧縮を容易にするずらした結び目216、218を備える。金網構造体210はまた、近位端に1組のずらした結び目217を備える。近位端のずらした結び目217は、捕捉するための場所を提供し、これによってさらに回収が容易になる。移動防止環214は、遠位端の金網構造体210の金属線から連続して形成される。移動防止環214は近位側、金網構造体210の本体側に曲がっており、その端部215は身体組織を傷つけないように丸く形成されている。様々な態様で、金網構造体210は尖った縁を有しておらず、擦り傷ができるのを防止する。また、その半径方向力は、胃の収縮および幽門の通過によって大きくあるいは恒久的に変形するのを防ぐのに十分な大きさであるが、金網構造体210の剛性が高すぎる程ではない。これにより、金網構造体210は、容易に食べ物が金網構造体210を通って移動するのに十分な程度、胃の収縮の影響を受けることができる。態様によっては、金網構造体は、完全に圧縮されずに、200mmHgまでの収縮力に耐えることができる。移動防止環214は、三次元空間で金網装置下部の第二の開口219の中心を通って延びる軸を中心に半円を回転させてできた回転面により規定される。環214はまた、25mm以上の直径により規定される。
【0399】
図2Cは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の他の図である。様々な態様で、金網構造体の近位端222から移動防止環214の遠位端224までの長さは、169mm〜180mmの範囲である。態様によっては、近位端222から楕円構造体の遠位端226までの長さは約141mmであり、移動防止環214の近位端228から移動防止環214の遠位端224までの長さは31mm〜36mmの範囲である。一態様では、楕円構造体の中間部230の長さは、近位側の1組の結び目233の遠位端から遠位側の1組の結び目239の近位端までが約109mmであり、近位側の1組の結び目233の近位端から遠位側の1組の結び目239の遠位端までの部分232の長さは117mmである。また、一態様では、前記近位端222から前記近位側の1組の結び目の近位端まで延びる近位部分234の長さ、および前記遠位側の1組の結び目239の遠位端から前記の楕円構造体の遠位端226まで延びる遠位部分236の長さは12mmである。他の態様では、部分232の長さは114mm〜129mmの範囲であり、楕円構造体の近位部分234および遠位部分236の長さはそれぞれ、8mm〜12mm、7mm〜14mmの範囲である。複数の態様で、胃内装置の遠位端224の開口を規定する移動防止環214の内径238は27mm〜35mmの範囲であり、移動防止環214の外境界を規定する外径240は58mm〜77mmの範囲である。さらに、態様によっては、楕円構造体の中心の最も広い部分での金網構造体直径は、116mm〜123mmの範囲である。複数の態様で、近位端222の円形の開口250の直径は17mm〜20mmの範囲である。
【0400】
図2Aおよび図2Bを参照して説明したように、金網構造体は、網を形成する複数の開口又は欠き部242を含む。態様によっては、欠き部242は、金網構造体の金属線を十字交差パターンに組んだ結果、ダイアモンド形状を有する。一態様では、網の中間部230の欠き部242の幅244は9.6mm〜9.7mmの範囲であり、長さ246は16mmである。様々な態様で、金属線の個別片、例えば、金属線片248は、リベット打ちまたは圧着などの方法を用いて接合されて金網構造体を形成する。態様によっては、金属線片248の長さは5mm〜5.5mmの範囲であり、その直径は約1mmである。
【0401】
複数の態様で、図3Dおよび図3Eを参照して説明されるように、金網構造体は、網の近位端222、移動防止環214の遠位端224、および楕円構造体の遠位端236の金属線に形成された複数の輪を含む。態様によっては、例えば、図2Cに示す金属線の輪252などの輪を形成する金属線の太さは約0.4mmであり、金属線の輪252の円形部分254の直径は約2mmである。また、輪252の太さ256は約1mmである。一態様では、移動防止環214の遠位端224は9個の輪(例えば、図2Cに示す金属線の輪252)を含む。
【0402】
図3Aは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の近位端および遠位端に位置する複数の自由端または結び目301、302を示す図である。結び目301は金網構造体の近位端に位置し、結び目302は金網構造体の遠位端に位置する。これらの結び目は、支持されていないあるいは金網の他の部分に結合していない、金網構造体の金属線の曲がり目または曲線を含む。換言すれば、これらの結び目は、金網構造体の各端部の自由端を含む輪または曲がり目である。各金網構造体は、少なくとも2群の結び目、又は、近位端に1群の結び目301、遠位端に少なくとも1群の結び目302を含む。例えば、以下の図3Bおよび図3Cを参照して記載される態様など、他の金網構造体の態様は、金網構造体により大きな圧縮性を与える3群以上の結び目を含む。そのような金網構造体は、構造体の各端部に自由端または結び目を備え、かつ構造体本体の長さに沿って側面箇所に位置する自由端または結び目を備える。
【0403】
図3Bは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端に位置する複数の重なった結び目303を示す図である。図3Bに示すように、結び目303は全て、同じ側面箇所に位置する。これにより、金網構造体が展開前の形態に圧縮されると、前記側面箇所に膨らみができる。この膨らみにより、金網構造体の送達時に送達装置又はカテーテルに牽引力が生じる。図3Cは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端に位置する第一群の結び目304、および第一群の結び目304の近位に位置する第二群の結び目305を示す図である。これら2群の結び目304、305は、図3Cの2つの異なる側面箇所に跨がってずらされている。結び目をずらすと、金網構造体が展開前の形状に圧縮された時にできる膨らみが小さくなり、送達装置又はカテーテルに加わる牽引力が小さくなり、従って金網構造体の送達および回収がより容易になる。
【0404】
図3Dは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端の第一群の結び目306および第二群の結び目307の図であり、第一群の結び目306の金属線に形成された輪308を示す。図3Dに示すように、輪308は、金網構造体の中心に向かう方向に延びている。他の態様では、この輪は、金網構造体の中心から離れる方向に外向きに延びている。態様によっては、図4Bおよび図4Cを参照してさらに記載されるように、輪308は、胃内装置の他の構成要素(例えば、スリーブ部材)の取付点として働く。
【0405】
図3Eは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端の第一群の結び目316および第二群の結び目317の図であり、第二群の結び目317の金属線に形成された輪318を示す。図3Fは、本明細書の一態様に従う、金網構造体の一端にある第一群の結び目310および第二群の結び目319の図であり、第一群の結び目310および第二群の結び目319の両方の金属線に交互に形成された輪313、314を示す。図3Dから図3Fに示す金属線の輪の態様は、結び目の輪の様々な選択肢を開示しているに過ぎず、限定する意図ではない。様々な態様で、第一群の結び目、第二群の結び目のいずれかまたは両方の金属線のうち、任意の数または割合の金属線が輪になっていてもよい。例えば、一態様では、金網構造体の中心に対して最も外側の結び目のみが輪になっている。他の態様では、最も外側の結び目に対して近位の結び目のみが輪になっている。態様によっては、0〜100%の結び目が輪になっている。一態様では、50%の結び目が輪になっている。他の態様では、30%の結び目が輪になっている。
【0406】
図3Gは、本明細書の一態様に従う、近位端に第一群の結び目311、遠位端に第二群の結び目312を有する金網構造体315を示す図である。図3Gの金網構造体315は、可能な最小数(2)の結び目群を備え、展開前の形態に圧縮されると近位端および遠位端に最大の膨らみができる。図3Hは、本明細書の一態様に従う、近位端および遠位端に第一群の結び目321および第二群の結び目322をそれぞれ有し、その表面に沿って第三群の結び目323および第四群の結び目324が分布している金網構造体320の図である。結び目群の数が増えると、各結び目群の側面箇所に位置する個々の結び目の数を減らすことができる。このようにすると、圧縮された時、金網構造体は各結び目群の各側面箇所に膨らみを含むが、それぞれの膨らみは、図3Gに示す金網構造体を圧縮した時に形成される近位端および遠位端の膨らみの直径よりも小さい。従って、図3Hの金網構造体の圧縮された展開前の形態は、送達装置又はカテーテルに及ぼす牽引力を小さくし、展開がより容易になる。図3Hの金網構造体320では4群の結び目321、322、323、324が示されているが、金網構造体は、3群あるいは5群以上の結び目群を有していてもよい。様々な態様で、金網構造体は異なる側面箇所に位置する2〜60群の結び目群を備える。
【0407】
図3Iは、本明細書の複数の態様に従う、様々な可能な結び目形状を示す図である。可能な結び目形状は、これらに限定されないが、細い曲がり目331、太い曲がり目332、尖った曲がり目333、円形の曲がり目334、および安全ピン335の端部に似た形状(結び目の端部の金属線の輪345を含む)などが挙げられる。
【0408】
図4Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置400の金網構造体410の組織を傷つけない移動防止環414の詳細図である。移動防止環414は環状バルブ形状を有し、金網構造体410の近位側に延びる丸い端部415を含む。丸い端部415は身体組織を傷つけないように設計されている。上記のように、態様によっては、端部415は個別に様々な結び目になっていて、圧縮時に金属線が束になるのを防ぐ。束になった金属線はただれを引き起こす場合がある。丸い端部415が金網構造体410の方向に向くように、環412の長軸は、網411の長軸に比べて90°より大きい角度413で湾曲している。
【0409】
図4Bは、本明細書の他の態様に従う、胃内装置420の金網構造体421の組織を傷つけない移動防止環424の詳細図である。移動防止環424は、環状バルブ形状を有し、金網構造体421の近位側に向かって延びる丸い端部425を含む。丸い端部425は、身体組織を傷つけないように設計されている。態様によっては、端部425は、個別に様々な結び目427l、427sになっていて、圧縮時に金属線が束になるのを防ぐ。束になった金属線はただれを引き起こす場合がある。これらの結び目は、長い結び目427lと短い結び目427sを備える。長い結び目427lは、短い結び目427sよりも、金網構造体421の上部に向かってさらに近位方向に戻るように延びている。態様によっては、環424は9個の長い結び目427lと9個の短い結び目427sを備える。長い結び目427lの自由端は、スリーブ部材の近位端を縫合するための金輪428を備える。金輪428は、長い結び目427lの自由端から外向きに延びている。一態様では、金輪428aは、長い結び目427lの自由端をねじって金輪状に形成されている。他の態様では、金輪428bは、長い結び目427lの自由端に縫合される個別の金属線金輪を含む。態様によっては、一旦スリーブが取り付けられると、追加の縫合の結び目をねじった金属線金輪、または個別の金属線金輪の接合部に設けて、スリーブの取り付けがずれるのを防ぐ。
【0410】
図4Cは、本明細書のさらに他の態様に従う、胃内装置430の金網構造体431の組織を傷つけない移動防止環434の詳細図である。移動防止環434は、環状バルブ形状を有し、金網構造体431に向かって近位側に延びる丸い端部435を含む。丸い端部435は、身体組織を傷つけないように設計されている。態様によっては、端部435は個別の様々な結び目437l、437sになっていて、圧縮時に金属線が束になるのを防ぐ。束になった金属線はただれを引き起こす場合がある。これらの結び目は、長い結び目437lと短い結び目437sを含む。長い結び目437lは短い結び目717sよりも金網構造体431の上部に向かって近位方向に延びている。態様によっては、環434は、9個の長い結び目437lと9個の短い結び目437sを含む。長い結び目437lの自由端は、スリーブ部材の近位端を縫合するための金輪439を備える。金輪439は、金網構造体431の遠位端で曲線に向かって内向きに延びている。一態様では、金輪439aは、長い結び目437lの自由端を輪にして金輪状に形成されている。他の態様では、金輪439bは、長い結び目437lの自由端に縫合された個別の金属線金輪を含む。態様によっては、一旦スリーブが取り付けられると、追加の縫合の結び目が輪または個別の金属線金輪の接合部に設けられて、スリーブの取り付けがずれるのを防ぐ。
【0411】
態様によっては、スリーブ部材は、金網構造体の遠位端または胃内装置の環に取り付けられている。様々な態様で、本明細書のスリーブ部材はポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリエチレン、成形PTFE(例えば、テフロン)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)またはペルフルオロアルコキシ(PFA)被覆を有するPTFE、PFA、押出FEPおよび押出PFA、押出PTFE、フッ素ポリマー、またはシリコーンからできている。一態様では、シリコーン製スリーブは、人手による注入および編組で製造される。他の態様では、シリコーン製スリーブは機械による編組で製造される。様々な態様で、スリーブ部材の長さは、6インチから6フィート以上の範囲を有する。一態様では、スリーブ部材の長さは24インチである。他の態様では、スリーブ部材の長さは30インチである。様々な態様で、スリーブ部材の直径は1cm〜10cmの範囲である。一態様では、スリーブ部材の直径は3cmである。
【0412】
図5Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材500の部分図であり、スリーブ500本体に沿ってらせん状に巻き付けられた単一の金属線支持体501を示す。金属線は、支持するのに十分な程度、しっかり巻き付けたらせん形状を有する必要があるが、一旦スリーブが送達のために圧縮されるとねじれて完全に元の形状に戻ることができない程強く巻きすぎてもいけない。図5Aに示すように、らせん状金属線501は長さlによって示されるピッチを有し、このピッチは60mmに等しい。金属線の太さが0.1〜1mmである場合、このピッチにより、20%以下、好ましくは8%未満のひずみ率がらせん状金属線に与えられる。
【0413】
図5Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材505の部分図であり、スリーブ505本体に沿ってらせん状に巻き付けられた複数の金属線支持体506、507、508を示す。スリーブは、2本以上のらせん状金属線を含み、より大きな支持を与え、恒久的なねじれを防ぐ。図5Bに示すように、各個別の金属線506、507、508は、長さlで示されるピッチを有し、このピッチは60mmに等しい。金属線506、507、508は、2本の個別の金属線の間の長さlが20mmに等しいように間隔を空けて配置される。
【0414】
図5Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材510の図であり、スリーブ510表面のらせん状金属線の輪の支持体511、513を示す。図5Cに示された態様では、スリーブ510は2組の金属線の輪の支持体511、513を含む。金属線の輪の支持体511、513の各組は、2本の個別の金属線を含む輪を備え、合計4本の金属線がスリーブ510に設けられている。金属線の輪の支持体511、513のそれぞれは、尖っていない端部515に仕上げられており、身体組織を傷つけないようになっている。金属線の輪の支持体511、513は、らせん状に巻き付けられている。また、スリーブ510の長さに沿って輪になっている。一態様では、ピッチ、又は、輪511と513の間(および輪511、513の金属線同士の間)の距離は長さlによって規定され、約15mmである。
【0415】
図5Dは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置のスリーブ部材520の図であり、スリーブの近位端の漏斗形状を有する開口521を示す。漏斗形状を有する開口521は、以下の図11Cおよび11Dを参照して詳細に記載されるように、本明細書の胃内装置の態様のいくつかの金網構造体の遠位端に位置する環の結び目に取り付けるのに適合している。
【0416】
図5Eは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材525の図であり、スリーブ本体の外面の複数の標識527を示す。標識527はX線不透過性であり、そのX線造影によって装置の送達時にスリーブの適切な位置決めを助ける。
【0417】
図5Fは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材530の図であり、スリーブ本体の外面のスリーブ530の長さに沿って延びる標識線533を示す。標識線533は、X線不透過性であり、そのX線造影によって装置の送達時にスリーブの適切な位置決めを助ける。また、スリーブの中心軸を中心に標識線がらせんあるいは回転している場合は、スリーブがねじれていることを示すことがある。
【0418】
図5Gは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材535の図であり、スリーブ本体の外面のスリーブ535の長さに沿って延びる複数の標識537および標識線538を示す。標識537および標識線538はX線不透過性であり、それらのX線造影により、装置の送達時のスリーブの位置決めを助け、スリーブ535のねじれを検出するのを助ける。
【0419】
図6Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材600の断面図であり、複数のスリーブ層606、607、608、609を示す。一態様では、スリーブ層606、607、608、609は、PTFEを含む。スリーブ600は一番内側の第一の層606を含む。この層は、厚みが約0.06mmで、スリーブの長さに沿った構成で延びている。第一の層606はスリーブ600の全長に亘って延びている。スリーブ600は、前記第一の層606に重なる第二の層607を含む。第二の層は、厚みが約0.06mmであり、スリーブ600の近位部分616とスリーブ600の遠位部分618のみに沿って延びている。一態様では、近位部分616は、漏斗部分601および追加の部分を含む。この追加の部分は長さlを有し、前記漏斗部分601を越えて遠位側に約30〜40mm延びている。一態様では、スリーブ600は、約20〜30mmの長さlを有する遠位端を備える。遠位部分618は、最も近位側の長さlが約10mmの部分のみを含む。一態様では、第二の層607は、スリーブ600の幅に沿った構成で延びている。スリーブ600は、前記第二の層607および前記第一の層606の中心部分617に重なる第三の層608を含む。第三の層608は、厚みが約0.06mmで、スリーブ600の幅に沿った構成で延びている。スリーブ600は、前記第三の層608に重なる第四の層609を含む。第四の層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ600の長さに沿った構成で延びている。従って、図6Aに示された態様では、スリーブ600は、近位部616に4つの層、中心部617に3つの層、および遠位部618に4つの層を含む。スリーブ層606、607、608、609は、層を跨がって接合されるか、または異なる構成(スリーブ600の長さに沿った構成に対して幅に沿った構成)で用いて、スリーブの耐久性を高める。一態様では、スリーブ600は、第二の層607と第三の層608との間(または第一の層606とスリーブ600の中心部617にある第三の層608との間)にさらに金属線支持体605を備え、構造的な支持を行う。一態様では、スリーブは金網構造体との連結のための縫合点619を備える。
【0420】
図6Bは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材620の断面図であり、複数のスリーブ層626、627、628、629、630を示す。様々な態様で、スリーブ層626、627、628、629、630は、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のいずれか1種またはこれらの組み合わせを含む。一態様では、スリーブ620は、最も内側の第一のPTFE層626を含む。この層は、厚みが約0.06mmで、スリーブの長さに沿った構成で延びている。第一のPTFE層626はスリーブ620の全長に亘って延びている。スリーブ620は、前記第一のPTFE層626に重なる第二のPTFE層627を含む。第二のPTFE層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ620の近位部分636とスリーブ620の遠位部分638のみに沿って延びている。一態様では、近位部分636は漏斗部分621および追加の部分を含む。この追加の部分は、長さlを有し、前記漏斗部分621を越えて遠位側に約30〜40mm延びている。一態様では、スリーブ620は、約20〜30mmの長さlを有する遠位端を含む。遠位部分638は、最も近位側の長さlが約10mmの部分のみを含む。一態様では、第二のPTFE層627は、スリーブ620の幅に沿った構成で延びている。スリーブ620は、前記第二のPTFE層627および前記第一のPTFE層626の中心部分637に重なる第三のPTFE層628を含む。第三のPTFE層628は、厚みが約0.06mmで、スリーブ620の幅に沿った構成で延びている。スリーブ620は、前記第三のPTFE層628に重なる第四のPTFE層629を含む。第四のPTFE層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ620の長さに沿った構成で延びている。一態様では、スリーブは、第三のPTFE層628と第四のPTFE層629に挟まれた第五のPFTE層630をさらに含む。一態様では、第五のPTFE層630は、厚みが約0.06mmで、スリーブ620の長さに沿った構成で延びている。従って、図6Bに示される態様では、スリーブ620は、近位部636で合計5つの層、中心部分637で合計4つの層、遠位部638で合計5つの層を含む。様々な態様で、層626、627、628、629、630は、層を跨がって接合されるか、または異なる構成(スリーブ620の長さに沿った構成に対して幅に沿った構成)で用いて、スリーブの耐久性を高める。一態様では、スリーブ620は、第二のPTFE層627と第三のPTFE層628の間(または第一のPTFE層626とスリーブ620の中心部分637にある第三のPTFE層628との間)にさらに金属線支持体625を備え、構造的な支持を行う。一態様では、スリーブは、金網構造体との連結のための縫合点639を含む。
【0421】
図6Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材640の断面図であり、複数のスリーブ層643、644、646、647、648、649、650を示す。様々な態様で、スリーブ層643、644、646、647、648、649、650は、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のいずれか1種またはこれらの組み合わせを含む。一態様では、スリーブ640は、最も内側の第一のPTFE層643を含む。この層は、厚みが約0.06mmで、スリーブの長さに沿った構成で延びている。第一のPTFE層643は、スリーブ640の全長に沿って延びている。スリーブ640は、前記第一のPTFE層643に重なる第二のPTFE層644を含む。第二のPTFE層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ640の近位部分656およびスリーブ640の遠位部分658のみに沿って延びている。一態様では、近位部分656は、漏斗部分641および追加の部分を含む。この追加の部分は、長さlを有し、前記漏斗部分641を超えて遠位側に約30〜40mm延びている。一態様では、スリーブ640は、約20〜30mmの長さlを有する遠位端を含む。遠位部分658は、最も近位側の長さlが約10mmである部分を含む。一態様では、第二のPTFE層644は、スリーブ640の幅に沿った構成で延びている。スリーブ640は、前記第二のPTFE層644および前記第一のPTFE層643の中心部分657に重なる第三のPTFE層646を含む。第三のPTFE層646は、厚みが約0.06mmで、スリーブ640の幅に沿った構成で延びている。スリーブは、第一の中間PFTE層648、および第二のPTFE層644と第三のPTFE層646に挟まれた第二の中間PFTE層649を含む。一態様では、第一の中間PFTE層648および第二の中間PFTE層649はいずれも、厚みが約0.06mmである。一態様では、第一の中間PFTE層648および第二の中間PFTE層649はいずれもスリーブ640の長さに沿った構成で延びている。他の態様では第一の中間PFTE層648および第二の中間PFTE層649はいずれもスリーブ640の幅に沿った構成で延びている。他の態様ではスリーブ640および第二の中間PFTE層649の長さに沿った構成で延びる第一の中間PFTE層648は、スリーブ640の幅に沿った構成で延びている。さらに他の態様では、第一の中間PFTE層648はスリーブ640の幅に沿った構成で延びており、第二の中間PFTE層649はスリーブ640の長さに沿った構成で延びている。スリーブ640は、前記第三のPTFE層646に重なる第四のPTFE層647を含む。第四のPTFE層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ640の長さに沿った構成で延びている。スリーブは、第三のPTFE層646と第四のPTFE層647に挟まれた第三の中間PFTE層650をさらに含む。一態様では、第三の中間PFTE層650は、厚みが約0.06mmで、スリーブ640の長さに沿った構成で延びている。従って、図6Cに示す態様では、スリーブ640は、近位部656に合計7つの層、中心部分657に合計6つの層、および遠位部658に合計7つの層を含む。様々な態様で、層643、644、646、647、648、649、650は、層を跨がって接合されるか、または異なる構成(スリーブ640の長さに沿った構成に対して幅に沿った構成)で用いて、スリーブの耐久性を高める。一態様では、スリーブ640は、第一の中間PFTE層648と第二の中間PFTE層649の間に金属線支持体645をさらに含み、構造的な支持を行う。一態様では、スリーブは、金網構造体との連結のための縫合点659を含む。
【0422】
図6A図6Cは複数のPTFE層を有するスリーブを示しているが、これらの構成は限定と意図したものではなく、これらより数が多いあるいは少ないPTFE層を含む他のスリーブの態様、または個別の層を様々なに重ねた他の材料を含む層を含む他のスリーブの態様が想定される。
【0423】
図6Dは、本明細書のさらに他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材660の断面図であり、複数のスリーブ層を示す。スリーブは、円筒形部660cおよび漏斗状部分660fを含む。態様によっては、円筒形部660cは約500mmの長さlを有し、漏斗部分は約100mmの長さlを有する。図6Dのスリーブ部材660は、複数のスリーブ層に挟まれた単一の機械編組金属線661を含む。一態様では、単一の機械編組金属線661は軸方向に伸びる構成である。単一の機械編組金属線661は、スリーブ660の円筒形部660cの近位部分のみに沿って延びている。一態様では、スリーブ660の円筒形部660cの近位部分の約450mmは単一の機械編組金属線661を含み、スリーブ660の遠位端の少なくとも50mmは金属線を含まない。一態様では、スリーブ660の遠位端は、約24.5mmの直径を有する遠位開口682を含む。漏斗部分660fは、複数の結び目672の近位側で終わる金属線支持体671を含む。一態様では、スリーブ660は、互いに等距離にある合計18個の結び目を含む。これらの結び目は、上述のように交互になった長い結び目と短い結び目を含む。態様によっては、スリーブ層は、長い結び目を超えて少なくとも5mmの距離、近位側に延びている。一態様では、スリーブ660の近位端は、約63mmの直径を有する近位開口681を含む。様々な態様で、単一の機械編組金属線661および金属線支持体671はそれぞれ、0.100〜0.150mmの範囲の直径を有する金属線を含む。一態様では、単一の機械編組金属線661および金属線支持体671はそれぞれ、0.127mmの直径を有する金属線を含む。他の態様では、単一の機械編組金属線661および金属線支持体671はそれぞれ、0.140mmの直径を有する金属線を含む。
【0424】
スリーブ660は、スリーブ660の幅に沿った構成で延びる最も内側の第一のPTFE層662を含む。第一のPTFE層662は、スリーブ660の全長に沿って延びている。一態様では、第一のPTFE層662は約0.06mmの厚みを有する。単一の機械編組金属線661は、前記円筒形部660cの近位部分に沿って前記第一のPTFE層662に重なり、金属線支持体671はスリーブ660の漏斗部分660fに沿って第一のPTFE層662に重なっている。近位の中間PFTE層663pは、漏斗部分660fに沿って金属線支持体671に重なり、スリーブ660の円筒形部660cの単一の機械編組金属線661に約5〜7mm被さるように遠位側に延びている。遠位の中間PFTE層663dは、スリーブの遠位端で第一のPFTE層662と重なり、スリーブ660の円筒形部660cの単一の機械編組金属線1601に約5〜7mm被さるように近位側に延びている。複数の円筒形中間PFTE層663cは、スリーブ660の円筒形部の部分に沿って単一の機械編組金属線661に重なっている。態様によっては、スリーブ660は、3つの円筒形中間PFTE層663cを含み、それぞれ、約3〜5mmの長さを有し、互いから、それぞれスリーブの近位端および遠位端にある近位の中間PFTE層663pおよび遠位の中間PFTE層663dから70〜80mmの間隔を空けて配置されている。スリーブ660は、最も外側の第二のPTFE層664を含む。この層は、厚みが約0.06mmで、スリーブ660の長さに沿った構成で延びている。
【0425】
態様によっては、スリーブ660は、送達後に適切な位置を決定するためのX線検査時の視覚化のための少なくとも1つのマーカーをさらに含む。図6Dに示すように、スリーブは、3つのマーカー665を含み、それぞれ、単一の機械編組金属線661の近位端に近接する位置、単一の機械編組金属線661の中心に近接する位置、および単一の機械編組金属線の遠位端に近接する位置に設けられている。一態様では、各マーカー665は、約5mmの長さ、約5mmの幅、および約0.06mmの厚みを有するPTFE666の布片により定位置に固定されている。一態様では、マーカー665は、約145mm〜155mmの距離で互いに間隔を空けて配置されている。一態様では、マーカー665は、円筒形中間PFTE層663cに1つおきに位置されている。一態様では、マーカー665はスリーブ660の一面に位置している。一態様では、マーカー665はタンタルマーカーである。
【0426】
図6A図6Dに示すように、様々な態様で、PTFEからなるスリーブ層はまた、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を含んでいてもよい。接着の代わりとして、スリーブ層は縫合されてもよい。
【0427】
図6Eは、本明細書のさらに他の態様に従う、展開後の形態の胃内装置の漏斗形状を有するスリーブ部材690の断面図である。図6Eに示すように、スリーブ690は、近位の漏斗状部分690p、および遠位の円筒形部分690dを含む。近位部分690pは、PTFEで覆われた手編みの編組ニチノール金網691を含む。遠位部分690dは、PTFEで覆われた機械編みの編組ニチノール金網692を含む。遠位部分690dはまた、ニチノール金網とPTFEの接着を向上させるための少なくとも1つのフルオロ重合体バンド695を含む。少なくとも1つのX線不透過性マーカーバンド693もまた、遠位部分690dに含まれる。
【0428】
図6Fは、本明細書の一態様に従う、胃内装置のスリーブ部材用ステント支持体680の図である。図示の態様では、ステント支持体680は、金属線の「Z」形状部分から形成された複数の環683を含む。他の態様では、ステント支持体は、連続したらせん状金属線支持体を含み、このらせんの金属線は「Z」形状になっている。一態様では、ステント支持体680は、図20Fに示すパターン2033に類似した形状を有する。図6Fに戻って、一態様では、各環683は、空間685が各環683の間に存在し、スリーブ部材の残りの層のみを含むようにまっすぐな金属線684によって連結されている。態様によっては、各環683は1〜2cmの範囲の長さを有する。態様によっては、連結するそれぞれのまっすぐな金属線684は、1〜2インチの範囲の長さを有し、各空間685もまた、1〜2インチの範囲の長さを有する。一態様では、ステント支持体680の近位端は、漏斗形状の環部分686を含む。一態様では、漏斗形状の環部分686は、第一の遠位の環683aと縫合された結合部687を含む。様々な態様で、漏斗形状の環部分686は、取り付けられる金網構造体の遠位端で移動防止部材の直径と合致する大きさの直径を有する。
【0429】
図6Gは、図6Fのステント支持体680を有する胃内装置のスリーブ部材688の図である。ステント支持体680は、まっすぐな金属線684によって結合された環683を含む。スリーブ部材688のPTFEなどの他の層689が環683の各組の間に示されている。「Z」形状のステント支持体680により、スリーブ部材688が胃腸管の曲線に適合するのに十分な程度の可撓性を有しつつ、腸の収縮の結果潰れないような構造的な完全性を有するスリーブ部材688が得られる。
【0430】
一態様では、本発明の胃内金網装置のスリーブおよび金網は、スリーブ部分が可撓性およびねじれ耐性を有し、同時に装置の孔隙率を制御するために、織布で覆われていてもよい。一態様では、織布は、電界紡糸によりPTFEを0.10ナノメートルから100ミクロンの範囲の非常に細い重合体繊維に形成して製造される。電界紡糸により、材料は、重量および体積に対する表面の比が高くなる一方、優れた機械特性を維持することができる。この織布は、延伸PTFEと類似した性質であるが、延伸PTFEよりも目付けがより小さく、延伸PTFEに匹敵する薬品耐性および温度耐性を有する。織布のストランドは壊れても、容易に修復することができる。一態様では、第一の織布層は、胃内装置のスリーブを覆うように蜘蛛の巣状に形成されている。次いで、足場材料、続いて第二の織布層を第一の織布層を覆うように配置して、これによりニチノール又は重合体足場材料を封止する。
【0431】
一態様では、本明細書の網装置は、延伸可能で可撓性を有する延伸繊維を用いて作られた航空宇宙市場、自動車市場、および医療市場用の編組スリーブ又は袋編みを含んでいてもよい。編組により、皮膚がすりむけるのを保護し、本発明の金網装置のスリーブに対してさらなる薬品摩耗耐性および可撓性をもたらす。複数の態様で、この延伸繊維は、ペルフルオロアルコキシ(PFA)延伸繊維、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)延伸繊維、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)延伸繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)延伸繊維、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)延伸繊維、またはエチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)延伸繊維であってもよい。一態様では、0.1ミクロン超の大きさの粒子を捕捉する能力を有する高温度耐性のナノ繊維膜を用いて、本明細書の金網装置を覆ってもよい。図6Hは、本明細書の一態様に従う、ナノ繊維膜605で覆われた金網装置のスリーブの部分603を示す。
【0432】
図7は、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の漏斗形状スリーブ700の図である。スリーブ700は、スリーブが近位端の第一の開口713から遠位端の第二の開口719に延びるにつれて小さくなる直径を有する漏斗形状を有する。スリーブ700は、少なくとも1本の金属線702を含み、この金属線は十字交差の織りパターンを有する漏斗形状になるように折り曲げられている。スリーブ700が遠位側に延びるにつれて、その直径は小さくなり、十字交差織りの金属線交点は徐々に近づいていく。スリーブ700は近位端および遠位端に曲線または自由端を含む。自由端は身体組織を傷つけないように設計されている。態様によっては、第一の開口713は、金網構造体の移動防止環の直径と実質的に同じか、幾分大きい直径を有する。スリーブ700は、摺動させて移動防止環に被せて、次いでスリーブの近位端の自由端714を移動防止環を含む結び目に縫合して定位置に固定されている。スリーブ700の遠位端の自由端718は、第二の開口719を囲んでいる。様々な態様で、スリーブ700は、全長が1cm〜120cmの範囲である短いスリーブである。一態様では、スリーブ700は全長が10cmである短いスリーブである。図示の態様では、円錐形の漏斗部分は、スリーブ長さの100%を占める。
【0433】
図8は、本明細書の他の態様に従う、胃内装置のための漏斗形状スリーブ800の図である。このスリーブは、第一の開口813を有する近位端および第二の開口819を有する遠位端を含む。スリーブ800は、近位部分811および遠位部分816をさらに含む。スリーブ800の近位部分811と遠位部分816はどちらも漏斗形状であり、それぞれの部分811、816が遠位側に延びるにつれて直径が小さくなる。近位部分811の直径は、スリーブ800の近位端、又は第一の開口813の位置で最も大きく、近位部分811が遠位側に延びてスリーブ800が移行点803で遠位部分816に移行するまで小さくなっていく。移行点803では、近位部分811および遠位部分816の直径は等しい。遠位部分816が遠位側に延びるにつれて、遠位部分816の直径は小さくなる。他の態様では、遠位部分の直径は、その長さに沿って同じままである。さらに他の態様では、遠位部分の直径は、遠位側に延びるにつれて大きくなる。スリーブ800の遠位部分816は、胃内装置800の遠位端で第二の開口819で終わる。近位部分は、第一の十字交差の織りパターンを有する漏斗形状になるように折りたたまれた第一の金属線802を含む。遠位部分は第二の十字交差の織りパターンを有する漏斗形状になるように折りたたまれた第二の金属線812を含む。態様によっては、第二の金属線812は第一の金属線802の延長部である。他の態様では、第一の金属線802および第二の金属線812は個別の金属線であって、移行点803で接合されている。一態様では、これらの個別の金属線は点溶接されている。部分811、816が遠位側に延びて、漏斗形状が狭まるにつれて、近位部分811および遠位部分816の両方で金属線の交差部分は、各織りパターンが各部分811、816の遠位端でより密になるように互いに近くなっていく。一態様では、近位部分811は遠位部分816と同じ織りパターンを有する。他の態様では、近位部分811の織りパターンは、遠位部分816の織りパターンよりも密である。他の態様では、遠位部分816の織りパターンは近位部分811の織りパターンよりも密である。
【0434】
一態様では、近位部分811の長さは遠位部分816の長さと等しい。他の態様では、近位部分811の長さは遠位部分816の長さより短い。他の態様では、近位部分811の長さは遠位部分816の長さより長い。スリーブ800は、その近位端および遠位端に曲線または自由端を含む。自由端は身体組織を傷つけないように設計されている。態様によっては、第一の開口813は、金網構造体の移動防止環の首部の直径と実質的に等しいかわずかに小さい直径を有する。スリーブ800を移動防止環の首部に挿入して、移動防止環の首部の金属線の交点にスリーブの近位端の自由端814を縫合して定位置に固定する。スリーブ800の遠位端の自由端818は、第二の開口819を囲んでいる。様々な態様で、スリーブ800は、1cm〜120cmの範囲の全長を有する短いスリーブである。一態様では、スリーブ800は、10cmの全長を有する短いスリーブである。図示の態様では、円錐形の漏斗部分はスリーブ長の100%を占める。
【0435】
図9Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、スリーブ部材944が取り付けられた金網構造体930の図であり、スリーブ944の近位端に向いた金網支持体の尖っていない端部952を示す。スリーブ944は、金網構造体930の遠位端で近位側に湾曲した組織を傷つけない移動防止環942に連結されており、4つの層を有する近位部分945および3つの層を有する中心部分955を含む。
【0436】
図9Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、スリーブ部材959の近位部分が取り付けられた金網構造体957の図であり、金網構造体957内に位置する送達カテーテル969を示す。スリーブ959は、近位側に湾曲した移動防止部材958に取り付けられている。
【0437】
図10Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、漏斗形状を有する短い編組スリーブ部材1000の図である。スリーブ1000は、スリーブ1000の近位端および遠位端に複数の結び目1001を有する金属線で形成した編組構造を含む。結び目1001は、上記の図3Aを参照して記述した構造に類似した構造であり、編組構造の金属線に支持されていない自由な曲がり目を含む。一態様では、結び目の数は、スリーブ1000の近位端の結び目数とスリーブ1000の遠位端の結び目数とが同じになるように均一である。一態様では、均一な結び目の数は両端で24個である。他の態様では、結び目の数は、スリーブ1000の近位端の結び目の数とスリーブ1000の遠位端の結び目の数が異なるように変えることができる。スリーブの遠位端に結び目が存在しない場合は、スリーブ本体内にずらされている。例えば、一態様では、スリーブは近位端に24個の結び目を、遠位端に18個の結び目を含む。残りの6個の結び目は、スリーブ本体にずらして設けられている。他の態様では、スリーブは、近位端に24個の結び目を、遠位端に12個の結び目を含む。残りの12個の結び目は、スリーブ本体にずらして設けられている。異なる態様は異なる数のずらした結び目を含む。一態様では、スリーブの遠位部分は被覆1002を含む。様々な態様で、遠位端の約30〜60mmは被覆1002で覆われている。一態様では、被覆1002はシリコーンである。一態様では、ずらした方の結び目は被覆1002を有する遠位部分に位置し、外傷性の表面をなくすように覆われている。
【0438】
図10Aに示されるスリーブ1000は、近位端に漏斗状部分1005、遠位端に円筒形部分1006を含む。一態様では、漏斗部分1005は、長さlを有する近位部、および遠位部を含む。一態様では、長さlは約30mmである。漏斗部分全体は長さlを有し、一態様では約60mmである。円筒形部1006は長さlであり、一態様では約60mmである。従って、一態様では、スリーブ1000の合計長lは約120mmである。スリーブ1000は、直径dを有する近位端に第一の開口1003を有する。一態様では、直径dは約75mmである。スリーブは、遠位端に第二の開口1004を有する。様々な態様で、第二の開口1004の直径dは1〜30mmである。
【0439】
図10Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態で円錐形の遠位端1017を有する漏斗形状を有する短い編組スリーブ部材1010の図である。様々な態様で、スリーブ1010は、複数の結び目1011を有する金属線編組構造を含み、前記結び目群は、図10Aを参照して説明したように均一または可変である。一態様では、スリーブの遠位部分は被覆1012を含む。様々な態様で、遠位端の約30〜60mmは被覆1012で覆われている。一態様では、被覆1012はシリコーンである。一態様では、ずらした方の結び目は被覆1012を有する遠位部分に位置し、外傷性の表面をなくすように覆われている。
【0440】
図10Bに示されるスリーブ1010は、近位端に漏斗状部分1015、遠位端に円錐形部分1017を含む。一態様では、漏斗部分1015は、長さlを有する近位部、および遠位部を含む。一態様では、長さlは約30mmである。漏斗部分全体は長さlを有し、一態様では約60mmである。円錐形部分1787は長さlを有し、一態様では約55mmである。一態様では、スリーブの短い直線部分1016は漏斗部分1015と円錐形部分1017の間に位置している。一態様では、短い直線部分1016は5mmの長さを有する。従って、一態様では、スリーブ1010の全長lは約120mmである。スリーブ1010は直径dを有する近位端に第一の開口1013を有する。一態様では、直径dは約75mmである。スリーブは直径dを有する遠位端に第二の開口1014を有する。一態様では、直径dは約10mmである。
【0441】
図10Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、円錐形状を有する短い編組スリーブ部材1020の図である。様々な態様で、スリーブ1020は、複数の結び目1021を有する金属線編組構造を含み、前記結び目群は図10Aを参照して説明したように均一または不均一である。一態様では、スリーブの遠位部分は被覆1022を含む。様々な態様で、遠位端の約30〜60mmは被覆1022で覆われている。一態様では、被覆1022はシリコーンである。一態様では、ずらした方の結び目は被覆1022を有する遠位部分に位置しており、外傷性の表面をなくすように覆われている。一態様では、スリーブ1020の全長lは約120mmである。スリーブ1020は、直径dを有する近位端に第一の開口1023を有する。一態様では、直径dは約75mmである。スリーブは、直径dを有する遠位端に第二の開口1024を有する。一態様では、直径dは約10mmである。
【0442】
図10Dは、本明細書の一態様に従う、金網構造体1030に取り付けられた図10Cの円錐形状を有する短い編組スリーブ部材1020の図である。図10Cおよび図10Dを同時に参照して、スリーブ1020の第一の開口1023の直径dは、金網構造体1030の移動防止環1034の直径と同じくらいの大きさである。金網構造体1030およびスリーブ1020を取り付けるために、破線1035に示すようにスリーブ1020を移動防止環1034に被せて取り付ける。金網構造体1030およびスリーブ1020は同じくらいの直径を有する第一の開口を含むので、図10Aおよび図10Bのスリーブ1000およびスリーブ1010はそれぞれ、図10Cのスリーブ1020と同様に金網構造体に取り付けられる。換言すれば、スリーブ1000、1010を金網構造体の移動防止環に被せる。
【0443】
図10Eは、本明細書の他の態様に従う、展開後の形態の円錐形状を有する短い編組スリーブ部材1040の図である。スリーブ1040は、スリーブ1040がより小さい第一の開口1043を有することを除いて図10Cのスリーブ1020と同様である。図10Eに示されるように、様々な態様で、スリーブ1040は複数の結び目1041を有する金属線編組構造を含み、前記結び目群は図10Aを参照して説明したように均一または可変である。一態様では、スリーブの遠位部分は被覆1042を含む。様々な態様で、遠位端の約30〜60mmは被覆1042で覆われている。一態様では、被覆1042はシリコーンである。一態様では、ずらした方の結び目は被覆1042を有する遠位部分に位置しており、外傷性の表面をなくすように覆われている。一態様では、スリーブ1040の全長lは約120mmである。スリーブ1040は、直径dを有する近位端で第一の開口1043を有する。一態様では、直径dは約30mmである。スリーブは、直径dを有する遠位端で第二の開口1044を有する。一態様では、直径dは約10mmである。
【0444】
図10Fは、本明細書の一態様に従う、金網構造体1050に取り付けられた図10Eの円錐形状を有する短い編組スリーブ部材1040の図である。図10Eおよび図10Fを同時に参照すると、スリーブ1040の第一の開口1043の直径dは、金網構造体1050の移動防止環1054の首部1052の直径と同じくらいの大きさである。移動防止環1054そのものの外径は直径dより大きい。従って、金網構造体1050およびスリーブ1040を取り付けるために、破線1055で示すように、スリーブ1040を移動防止環1054に挿入して、環の首部1052に取り付ける。
【0445】
図10Gおよび図10Hは、 本明細書の態様に従う、展開後の形態の、組織を傷つけない遠位側先端部1062、1067を有する円錐形状を有する短い編組スリーブ部材1060、1065の図である。図10Gおよび図10Hを同時に参照して、スリーブ部材1060、1065の金属線1061、1066は遠位先端部1062、1067まで延びていない。遠位先端部1062、1067は、PTFEなどのより可撓性のスリーブ層を含むのみで、胃腸の粘膜組織を傷つけないようになっている。態様によっては、遠位先端部1062、1067は約10cmの直径d、および5〜15cmの範囲の長さを有する。態様によっては、図10A図10Fに示すスリーブ部材はそれぞれ、図10Gおよび図10Hを参照して記述したのと同様の組織を傷つけない遠位側先端部を含む。
【0446】
図11Aは、展開後の形態の、スリーブ1102が取り付けられた胃内装置1100の一態様を示す断面図である。装置1100は、遠位端に位置する環1103を有する金網構造体1101を含む。スリーブ1102は、環1103の底面に取り付けられた近位端を有する円筒形の本体を有する。図11Bは、展開前の形態の図11Aの胃内装置1100を示す断面図である。装置1100を圧縮して展開前の形態にする際に、スリーブ1102の本体を引っ張って、金網構造体1101の環1103を折りたたむのを補助する。環1103は、装置1100が送達装置又はカテーテルの中に収まる程度に十分小さい直径を有するように折りたたまれなければならない。図11Bに示されるように、スリーブ1102の近位端は環1103の底面に取り付けられているので、環1103が折りたたまれると環の厚み1103’およびスリーブの厚み1102’、1102’’の二倍の厚みを含む膨らみができる。
【0447】
図11Cは、展開後の形態の、スリーブ1112が取り付けられた胃内装置1110の他の態様を示す断面図である。装置1110は、遠位端に位置する環1113を有する金網構造体1111を含む。スリーブ1112は、環1113の遠位端で結び目または自由端に取り付けられた漏斗形状の近位端を有する円筒形の本体を有する。スリーブ1112は、複数の縫い目1117を介して環1113に取り付けられている。図11Dは、展開前の形態の図11Cの胃内装置を示す断面図である。装置1110を圧縮して展開前の形態にする際に、スリーブ1112の本体を引っ張って、金網構造体1111の環1113を折りたたむのを補助する。スリーブ1112を環1113に接合する縫い目1117は緩く固定されていて、スリーブ1112と環1113との間で何らかの最少の動きが可能になる。従って、図11Dに示されるように、環1113が折りたたまれると、スリーブ1112の漏斗部分および環1113が、圧縮された装置にできた膨らみが環の厚み1113’のみを含むように互いに動く。これにより、圧縮された装置の断面積または直径が小さくなり、送達装置又はカテーテルを通しての展開がより容易になる。
【0448】
また、図11Cに示される環1113は、図11Aに示される環1103に比べて、尖った曲がり目が少ない(より丸みを帯びている)。環に尖った曲がり目が少ないと、環は身体組織に外傷をつけることが少なくなる。また、ひずみ率が低いので、その形状を保持することができる。
【0449】
図12Aは、本明細書の一態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1202の遠位端に位置する複数の結び目1205の図である。図11Cおよび図11Dに示されるように、結び目1205は、金網構造体の遠位端または環の遠位端に位置する。図12Aに示されるように、各結び目1205は縫い目1208によりスリーブ1202に取り付けられている。図11Cおよび図11Dを参照して説明したように、縫い目は緩く固定されており、金網構造体に対してスリーブ1202が幾分動くことができる。
【0450】
図12Bは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1212の遠位端に位置する複数の結び目1215の図である。図12Bに示されるように、縫い目1218を介して1つおきの結び目1215がスリーブに取り付けられている。金網構造体をスリーブ1212にしっかりと固定して取り付けているものの、図12Aに示された態様に比べて縫い目1218の数は少なくなっている。これにより、圧縮された展開前の形態の装置にできる膨らみはより小さい直径を有するようになる。そのような圧縮された装置は、より容易に送達装置又はカテーテル内を通過する。
【0451】
縫い目を結び目の最遠位端に直接固定すると、縫い目が各結び目の金属線に沿って滑ってスリーブが金網構造体に対して過度に動く場合がある。図12Cは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1222の遠位端に位置する複数の結び目1225の図である。各結び目1225の最遠位端に縫い目を設けるのではなく、縫い目1228を2つの隣接する結び目1225の金属線の交点1229の周りに設ける。これにより、縫い目がいずれか1本の金属線に沿って過度に滑るのを防ぎ、しかも圧縮時に金網構造体に対してスリーブ1222が最小限に動くことができる。
【0452】
図12Dは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1232の遠位端に位置する複数の結び目1235の図である。図12Dに示されるように、隣接する結び目1235の金属線の1つおきの交点1239が縫い目1238を介してスリーブに取り付けられている。金網構造体がスリーブ1232にしっかりと取り付けられている上に、図12Cに示される態様に比べて縫い目1238の数が減っている。これにより、圧縮された展開前の形態の装置にできる膨らみはより小さい直径を有するようになる。そのような圧縮された装置は、より容易に送達装置又はカテーテル内を通過する。
【0453】
図12Eは、本明細書の他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1242の遠位端に位置する複数の結び目1245の図である。各結び目1245は、金網構造体の遠位端または移動防止環の遠位端に位置しており、結び目1245の金属線から形成され金網構造体の中心に向かう方向に延びる輪1246を含む。各結び目1205の輪1246は、縫い目1248によりスリーブ1242に取り付けられている。
【0454】
図12Fは、本明細書のさらに他の態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1252の遠位端に位置する複数の結び目1255の図である。各結び目1255は、金網構造体の遠位端または移動防止環の遠位端に位置しており、結び目1255の金属線から形成され金網構造体の中心に向かう方向に延びる輪1256を含む。各結び目1255の輪1256は、縫い目1258によりスリーブ1252に取り付けられている。図12Fに示されるように、結び目1255は1つおきの縫い目1258によりスリーブに取り付けられている。金網構造体はスリーブ1252にしっかりと取り付けられている上に、図12Eに示される態様に比べて縫い目1258の数が減っている。これにより、圧縮された展開前の形態の装置にできる膨らみはより小さい直径を有するようになる。そのような圧縮された装置は、より容易に送達装置又はカテーテル内を通過する。
【0455】
図13Aは、本明細書の一態様に従う、漏斗形状のスリーブの近位端に連結された金網構造体1302の遠位端に位置する複数の結び目1305の図である。図13Aに示されるように、隣接する結び目1305の交点1309と結び目1305の端部1304はどちらも、結び目1308を有するスリーブ1302に縫合されているものがある。
【0456】
一態様では、金網構造体の遠位端は、独立した9個の接続点でスリーブの近位端に接続されている。各接続点は、「8」の字の結び目を含み、さらに接着剤と熱収縮管で固定されている。一態様では、各結び目は、30ポンドの破断強度を有する超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)で編まれた縫合糸で構成されていて、金網とスリーブを確実に接続している。図13Bは、本明細書の一態様に従う、金網構造体1320の遠位端、およびこの遠位端に連結されて熱収縮管1326で覆われた漏斗形状のスリーブの近位端の図である。
【0457】
図14は、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の漏斗形状のスリーブ1410を有する胃内装置1400の図である。胃内装置1400は、近位端および遠位端を有する金網構造体1405を含み、金網構造体1405は前記遠位端に形成された移動防止環1420を有する。スリーブ1410は、近位端および遠位端を含み、近位端を介して移動防止環1420に取り付けられている。
【0458】
金網構造体1405は、複数の湾曲した自由端または結び目を有する十字交差の織りパターンをこの構造体に沿って形成するように折りたたまれた少なくとも1本の金属線を含む。膨張した展開後の形態では、金網構造体1405は楕円形状になる。送達および取り出しをしやすくするために最適な膨張および圧縮を容易に行うため、金網構造体1405は、その長さに沿って複数のずらした結び目1406、1407、1408、1409を含む。第一組のずらした結び目1406は金網構造体1405の近位端に位置し、第一の開口1401を囲んでいる。一態様では、前記第一組のずらした結び目1406の各結び目は上向きに曲げられて、金網構造体1405の内部と反対方向に延びている。前記第一組のずらした結び目1406の結び目は、胃内装置1400の取り出し時に回収装置のための把持点として用いられる。金網構造体1405は、前記第一組のずらした結び目1406の遠位側で前記金網構造体1405の中間点に近接した第二組のずらした結び目1407を含む。第三組のずらした結び目1408は、前記中間点の遠位側で金網構造体1405の遠位端の近位に位置する。第四組のずらした結び目1409は、金網構造体1405の遠位端に位置しており、移動防止部材1420の自由端を含む。ずらした結び目の各組1406、1407、1408、1409の結び目を含むすべての曲線は、身体組織を傷つけない曲がり目を有するように設計されている。金属構造体を圧縮して展開前の形態にする際に金属線の曲げ点が束になって金網構造体が嵩張らないように、これらの結び目はずらして設けられている。金網構造体の長さに沿って結び目を分散させると、一旦圧縮された装置全体の直径を小さくすることができる。
【0459】
スリーブ1410は、スリーブ1410の本体に沿って移行点1415で接合された近位部分1411と遠位部分1416を含む。スリーブ1410の近位部分1411と遠位部分1416はいずれも漏斗形状であり、それぞれ部分1411、1416が遠位側に延びるにつれて直径は小さくなる。一態様では、近位部分1411の直径は、前記近位部分1411の近位端の移動防止環1420の直径と実質的に同じである。近位部分1411の直径は、近位部分1411が遠位側に延びてスリーブ1410が遠位部分1416に移行するまで小さくなっていく。この箇所では近位部分1411の直径と遠位部分1416の直径は等しい。その後、遠位部分1416の直径は、前記遠位部分1416が遠位側に延びるにつれて小さくなる。スリーブ1410の遠位部分1416は、胃内装置1400の遠位端の第二の開口1419で終わっている。一態様では、近位部分1411の長さは、遠位部分1416の長さよりも短い。様々な態様で、漏斗形状のスリーブ1410は、少なくとも1本の金属線支持体を含む。態様によっては、少なくとも1本の金属線支持体は、近位部分1411と遠位部分1416の両方に同じ金属線を含む。他の態様では、近位部分1411および遠位部分1416は、個別の金属線支持体を含み、これらの金属線は、近位部分1411の遠位端および遠位部分1416の近位端で接合されている。一態様では、個別の金属線は、点溶接されている。金属線を折りたたんで、スリーブ1410に十字交差の織りパターンを形成する。近位部分1411と遠位部分1416ではいずれも、部分1411、1416が遠位側に延びて漏斗形状が狭まるにつれて、金属線の交差部分は、織りパターンが各部分1411、1416の遠位端でより密になるように互いに近くなっていく。スリーブ1410は、金網構造体1405の結び目と同様に、近位端および遠位端に曲線または自由端を含む。これらの自由端は身体組織を傷つけないように設計されている。スリーブ1410の近位端の自由端は、1つ以上の縫い目1422により金網構造体1405の第四組のずらした結び目1409の結び目に取り付けられている。スリーブ1410の遠位端の自由端は、第二の開口1419を囲んでいる。様々な態様で、スリーブ1410は、全長が5cm〜120cmの範囲である短いスリーブである。一態様では、スリーブ1410は、全長が60cmである短いスリーブである。一態様では、スリーブ1410は、遠位端に組織を傷つけない先端部1430を含む。先端部1430は金属線を含まない。この先端部は粘膜がスリーブ先端で傷つけられるのを防ぐために含まれている。
【0460】
スリーブ1410が金網構造体1405に取り付けられている場合、スリーブ1410の近位部分1411が金網構造体の遠位端の開口を覆うようにスリーブ1410の近位部分1411の近位端を移動防止部材1420の少なくとも部分に被せて覆う。この配置により、金網構造体1405の内部とスリーブ1410の内部が流体連通可能になり、前記第一の開口1401から前記金網構造体1405の内部に入り、前記スリーブ1410の内部を経て前記第二の開口1419から出るという食べ物の経路が確立される。
【0461】
図15は、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の円筒形スリーブ1510を有する胃内装置1500の図である。胃内装置1500は、近位端および遠位端を有する金網構造体1505を含み、移動防止環1520が前記遠位端に形成されている。スリーブ1510は、近位端および遠位端を含み、近位端を介して移動防止環1520に取り付けられている。一態様では、スリーブ1510は、遠位端に組織を傷つけない柔らかい先端部1530を含む。先端部1530は金属線を含まない。この先端部は粘膜がスリーブ先端で傷つけられるのを防ぐために含まれている。
【0462】
金網構造体1505は、図14を参照して記述した構造体1405と同様であり、十字交差の織りパターンを有する楕円形状、複数のずらした結び目1506、1507、1508、1509、および近位端の第一の開口1501を含む。ずらした結び目の各組1506、1507、1508、1509の結び目を含むすべての曲線は、身体組織を傷つけない曲がり目を有するように設計されている。
【0463】
スリーブ1510は、スリーブ1510の本体に沿って移行点1515で接合されている近位部分1511および遠位部分1516を含む。スリーブ1510の近位部分1511は漏斗形状で、その直径は部分1511が遠位側に延びるにつれて小さくなる。一態様では、近位部分1511の直径は、前記近位部分1511の近位端の移動防止環1520の直径と実質的に同じである。近位部分1511の直径は、近位部分1511が遠位側に延びてスリーブ1510が遠位部分1516に移行するまで小さくなっていく。この箇所では近位部分1511の直径と遠位部分1516の直径は等しい。その後、遠位部分1516の直径は、前記遠位部分1516が遠位側に延びても同じ大きさのままであり、遠位部分1516は実質的に円筒形になっている。スリーブ1510の遠位部分1516は、胃内装置1500の遠位端の第二の開口1519で終わっている。一態様では、近位部分1511の長さは、遠位部分1516の長さよりも短い。
【0464】
様々な態様で、スリーブ1510の漏斗形状の近位部分1511は、少なくとも1つの金属線支持体を含む。金属線を折りたたんで、スリーブ1510に十字交差の織りパターンを形成する。部分1511が遠位側に延びて漏斗形状が狭まるにつれて、金属線の交差部分は、織りパターンが近位部分1511の遠位端でより密になるように互いに近くなっていく。様々な態様で、遠位部分1516は、円筒の長さに沿って延びる少なくとも1つのらせん状の線材支持部材を含む。このらせん状の線材支持部材は、得られたらせん状の織り構造がスリーブ1510の遠位部分1516の長さに沿って同じパターンを有するように一定のピッチを有する。態様によっては、遠位部分1516のらせん状の線材支持部材は、近位部分1511の少なくとも1本の金属線支持体の延長部である。他の態様では、近位部分1511および遠位部分1516は個別の金属線支持体を含み、これらの金属線は、近位部分1511の遠位端および遠位部分1516の近位端で接合されている。一態様では、これらの個別の金属線は点溶接されている。スリーブ1510は、金網構造体1505の結び目と同様に、近位端および遠位端に曲線または自由端を含む。自由端は、身体組織を傷つけないように設計されている。スリーブ1510の近位端の自由端は、金網構造体1505の第四組のずらした結び目1509の結び目に1つ以上の縫い目1522により取り付けられている。スリーブ1510の遠位端の自由端は第二の開口1519を囲んでいる。様々な態様で、スリーブ1510は、全長が5cm〜120cmの範囲である短いスリーブである。一態様では、スリーブ1510は、全長が60cmである短いスリーブである。漏斗形状の円錐部は、スリーブの全長の1%から100%まで変化させることができる。
【0465】
スリーブ1510が金網構造体1505に取り付けられている場合、スリーブ1510の近位部分1511が金網構造体の遠位端の開口を覆うように、スリーブ1510の近位部分1511の近位端を移動防止部材1520に被せる。この配置により、金網構造体1505の内部とスリーブ1510の内部が流体連通可能になり、前記第一の開口1501から前記金網構造体1505の内部に入り、前記スリーブ1510の内部を経て前記第二の開口1519から出る食べ物の経路が確立される。
【0466】
図16Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置1600の金網構造体1605の移動防止環1604に取り付けられた漏斗形状のスリーブ1602の詳細図である。スリーブ1602は、複数の縫い目1608により移動防止環1604に取り付けられている。
【0467】
図16Bは、本明細書の他の態様に従う、胃内装置1610の金網構造体1615の移動防止環1614に取り付けられた漏斗形状のスリーブ1612の詳細図である。スリーブ1612は、複数の縫い目1618により移動防止環1614に取り付けられており、近位端に複数のほつれた端部1611を含む。これにより、スリーブの端部は身体組織を傷つけないようになっている。
【0468】
図16Cは、本明細書の一態様に従う、金網構造体1625およびこれに取り付けられたスリーブ1622を含む胃内装置1620の図である。金網構造体1625は、固定部がなく、組織を傷つけない金属線端部を含む。一態様では、金網構造体1625はニチノールからなる。金網構造体1625は移動防止環1624を含み、移動防止環1624にはスリーブ1622が取り付けられている。態様によっては、金網構造体1625は、図16Eに示すように、その近位端に近接して位置する回収引き紐を含む。スリーブ1622は、小腸、特に中部十二指腸の近位部分まで延びるように設計された固定部のない、不浸透性のフルオロ重合体ライナーを含む。様々な態様で、スリーブ1622が組織を傷つけないように、またニチノールのどの部分も小腸と接触しないように、スリーブ1622は重合体層内に埋め込まれたニチノールステント構造体を含む。一態様では、スリーブ1622は、適切な送達および配置を補助するためのX線不透過性マーカーを含む。
【0469】
金網構造体1625は、固定部を持たず、胃内の空間を占める。金網構造体1625は、胃の内部で自由に浮遊し、胃の内壁と接触しながら断続的に穏やかで組織を傷つけない伸縮力を胃の部分に作用させる。伸縮力は、患者の満腹感を誘導する。移動防止環1624は、取り付けられたスリーブ1622を受けるのに適切な形状になっている。胃の内容物が金網構造体1625の近位端の第一の開口1621または金網構造体1625の金属線の間の開口1629を経て金網構造体1625入り、取り付けられたスリーブ1622の中に向けられる。その後、胃の内容物は、スリーブ1622を通過して、スリーブ1622の遠位端の第二の開口1623から排出され、スリーブ1622の長さにより十二指腸または空腸に入る。スリーブ1622は、金網構造体1625の移動防止環1624に予め取り付けられている。スリーブ1622に埋め込まれたニチノールステント構造体はスリーブ1622を支持し、腸の筋肉組織の作用によるスリーブのねじれまたはよりを防ぐ。また、ニチノールステント構造体は、小腸の壁に穏やかな半径方向の伸縮力を加えて、患者の満腹感を誘導し、スリーブ1622周囲を糜粥が通過するのを防止する。
【0470】
図16Dは、スリーブ1622を有する図16Cの胃内装置1620の図である。装置1620は、周囲の生体構造に対する寸法を示すためにまっすぐにしてある。スリーブ1622は、金網構造体1625の移動防止環に取り付けられた近位の漏斗または円錐形部分1622p、および前記近位部分1622pから遠位側に延びる遠位の円筒形部分1622dを含む。スリーブ1622の金網構造体1625および近位部分1622pは、患者の胃内に留まるように構成されており、合わせて約8インチの最大外径と長さlを有する。態様によっては、長さlは約10インチである。態様によっては、完全に展開された金網構造体1625の容積は約1リットルである。スリーブ1622の近位部分1622pとスリーブ1620の遠位部分1622dは、接合点1622jで合流している。この接合点は患者の幽門に位置するようになっている。スリーブ1620の遠位部分1622dは、患者の小腸、特に十二指腸内に留まるように構成され、約1.0インチの最大外径と長さlを有する。態様によっては、長さlは約10〜25インチである。態様によっては、遠位部分1622dの長さlは、スリーブ1622の遠位端が十二指腸内に位置して、胃の内容物が胃から装置1620を経て直接十二指腸に入って、幽門を迂回するようになっている。他の態様では、長さlは、スリーブ1622の遠位端が空腸内に位置して、胃の内容物が胃から装置1620を経て直接空腸に入り、幽門と十二指腸を迂回するようになっている。他の態様では、金網構造体は、最大直径が18インチ、最大長が24インチ、および最大容積が2.5リットルである。
【0471】
図16Eは、本明細書の一態様に従う、胃内装置1630の金網構造体1635およびスリーブ1632の図であり、前記金網構造体1635表面の回収引き紐1637、1638を示す。スリーブ1632は、金網構造体1635の遠位端の移動防止環1634に取り付けられている。態様によっては、移動防止環1634は、図4Cに示されるように結び目の遠位端にある結び目の金属線に輪を含む。スリーブ1632は、これらの輪のところで移動防止環1634に縫合されている。図示の態様では、1対の回収引き紐1637、1638は、近位端に近接する金網構造体1635に配置されている。第一の回収引き紐1637は金網構造体1635の近位端に位置し、第二の回収引き紐1638は第一の回収引き紐1637の遠位であるが、金網構造体1635の近位端に近接して位置している。回収引き紐1637、1638は金網構造体1635の金属線の開口を通っている。回収時に把持部材を用いて回収引き紐1637、1638の自由端を引っ張り、外径が小さくなるように金網構造体1635を収縮させて、内視鏡を通して患者から取り出してもよい。一態様では、2本の回収引き紐1637、1638は、1本の回収引き紐を絞ると他の回収引き紐も同時に絞られるように連動している。
【0472】
図16Fは、本明細書の一態様に従う、胃内装置1640の金網構造体1645およびスリーブ1642の図であり、前記金網構造体1645表面の1本の回収引き紐1648を示す。スリーブ1642は、金網構造体1645の遠位端の移動防止環1644に取り付けられている。態様によっては、移動防止環1644は、図4Cに示されるように、結び目の遠位端にある結び目の金属線の輪を含む。スリーブ1642はこれらの輪のところで移動防止環1644に縫合されている。図示の態様では、1本の回収引き紐1648は、近位端に近接する金網構造体1645に配置されている。この1本の回収引き紐は、金網構造体1645の金属線の間の開口を通っている。回収時、把持部材を用いて回収引き紐1648の自由端を引っ張り、外径が小さくなるように金網構造体1645を収縮させて、内視鏡を通して患者から取り出してもよい。図示の態様では、1本の回収引き紐1648は、金網構造体1645の2群の結び目1647、1649、又は、金網構造体1645の近位端の第一群の結び目1647と回収引き紐1648の位置にある第二群の結び目1649を絞るのに十分である。他の態様では、1本の回収引き紐は、金網構造体の3群以上の結び目を絞るのに十分である。
【0473】
態様によっては、スリーブは、金属線支持体を含み、金属線の端部または金属線は身体組織を傷つけないように設計されている。様々な態様で、金属線の端部は尖っておらず、折りたたまれているか、あるいは他の金属線の端部に溶接されている。他の態様では、スリーブの遠位端は、前記遠位端が身体組織を傷つけないように設計された構成要素を含む。図17Aは、スリーブ1705の遠位端の断面図であり、前記遠位端が身体組織を傷つけないように設計された構成要素1710の一態様を示す。構成要素1710は円筒形状を有し、近位端1711、遠位端1719、および内側の管腔1716を有する。構成要素1710の2つの端部1711、1719は開いている。構成要素1710の管腔1716は、スリーブ1705の管腔1706と流体連通しており、食べ物は胃内装置の金網、スリーブ1705、および構成要素1710を通過することができる。遠位端1719を丸めて、身体組織を傷つけない尖ってない形状にしてある。構成要素1710の外面は、環状部材又はOリング1714を受けるようになっている溝1713を含む。構成要素1710をスリーブ1705に取り付けるため、スリーブ1705の部分が前記溝1713を覆うように配置されるように、スリーブ1705の遠位端を構成要素1710の近位端1711に同軸に被せる。次いで、Oリング1714をスリーブ1705に被せて、溝1713に嵌める。これにより、スリーブ1705と構成要素1710とがしっかりと接続される。次いで、遠位側のスリーブ端1707をスリーブ1705本体に向けて近位方向に折る。一態様では、構成要素1710は、構成要素1710の外面から外側に、次いで近位方向に延びる環状のフランジ1712を含む。フランジ1712は、折りたたんだ遠位側のスリーブ端1707に尖った端部があれば、それを覆い、さらに身体組織を外傷から保護するように作用する。様々な態様で、構成要素1710は、長さが5mm〜500mmの範囲であり、外径が3mm〜30mmの範囲であり、内径が0.5〜50mmの範囲である。
【0474】
図17Bは、スリーブ1705の遠位端の断面図であり、前記遠位端が身体組織を傷つけないように設計された構成要素1720の他の態様を示す。構成要素1720は円筒形状を有し、近位端1721、遠位端1729、および内側の管腔1726を有する。構成要素1720の2つの端部1721、1729は開いている。構成要素1720の管腔1726はスリーブ1705の管腔1706と流体連通しており、食べ物は胃内装置の金網、スリーブ1705、および構成要素1720を通過することができる。遠位端1729を丸めて、身体組織を傷つけない尖ってない形状にしてある。構成要素1720の外面は、環状部材又はOリング1724を受けるようになっている溝1723を含む。構成要素1720をスリーブ1705に取り付けるため、スリーブ1705の部分が前記溝1723を覆うように配置されるように、スリーブ1705の遠位端を構成要素1720の近位端1721に同軸に被せる。Oリング1724をスリーブ1705に被せて、溝1723に嵌める。次いで、遠位側のスリーブ端をスリーブ1705本体に向けて近位方向に折る。次いで、熱収縮管1725を前記遠位側のスリーブ端と前記Oリング1724に被せる。熱収縮管1725に熱を加えて、スリーブ1705と構成要素1720がしっかり連結するように管1725を収縮させる。遠位側のスリーブ端の尖った端部は熱収縮管1725の下に収められ、身体組織に曝されることがない。
【0475】
図17Cは、スリーブ1705の遠位端の断面図であり、前記遠位端が身体組織を傷つけないように設計された構成要素1730の他の態様を示す。構成要素1730は円筒形状を有し、近位端1731、遠位端1739、および内側の管腔1736を有する。構成要素1730の2つの端部1731、1739は開いている。構成要素1730の管腔1736は、スリーブ1705の管腔1706と流体連通しており、食べ物は胃内装置の金網、スリーブ1705、および構成要素1730を通過することができる。遠位端1739を丸めて、身体組織を傷つけない尖ってない形状にしてある。構成要素1730の外面は、環状部材又はOリング1734を受けるようになっている溝1733を含む。構成要素1730をスリーブ1705に取り付けるため、まず、スリーブ1705を中表になるよう裏返す。次いで、スリーブ1705の遠位端を構成要素1730の遠位端1739に同軸に被せて、スリーブ1705の部分が前記溝1733を覆うように配置する。Oリング1734をスリーブ1705に被せて溝1733に嵌める。次いで、スリーブ1705をOリング1734と構成要素1730の近位端1731に被せるように近位方向に折り、これによってスリーブ1705と構成要素1730をしっかり連結する。この方法でスリーブ1705を構成要素1730に連結することで、遠位側のスリーブ端1707はスリーブの管腔1706内に確実に配置される。遠位側のスリーブ端1707の尖った端部はスリーブの管腔1706内に収められ、身体組織に曝されることはない。
【0476】
図18は、本明細書の一態様に従う、位置決め用の尾部1810が取り付けられたスリーブ1805の遠位端の図である。位置決め用の尾部1810は、5mm〜500mmの長さを有する短いスリーブ1805の遠位端に取り付けられている。位置決め用の尾部1810は、スリーブ1805の遠位端から患者の十二指腸内に延びるリボン材料を含み、患者の幽門に対してスリーブ1805の適切な埋め込み方向を維持するのを補助するために用いられる。様々な態様で、位置決め用の尾部1810は、5mm〜500mmの範囲の長さlを有する。一態様では、位置決め用の尾部1810は25mmの長さlを有する。一態様では、位置決め用の尾部1810の遠位端は、重みで前記遠位端を垂れ下げるためのビーズ1815を含む。他の態様では、位置決め用の尾部の遠位端は、ウマの尾に似た複数の個別の自由端を含む。他の態様では、位置決め用の尾部の遠位端は、前記遠位端にさらなる重みを加える、またはそれを引っ張るように設計された任意の機構または構成要素を含み、前記尾部を引っ張ってスリーブを確実に適切な向きに向けることができる。一態様では、位置決め用の尾部の遠位端は、追加の構成要素を含まない。
【0477】
図19Aは、本明細書の一態様に従う、環1908に接合された複数の房部1907を含むスリーブ1905の遠位端の図である。様々な態様で、スリーブ1905の遠位端は2つ以上の房部1907を含む。一態様では、スリーブ1905の遠位端は4つの房部1907を含む。各房部1907は、隣接する房部1907とは別のスリーブ材料の部分を含む。房部1907は空間1906により互いに離れており、これにより、食べ物は胃内装置を通過してスリーブ1905から出て行くことができる。様々な態様で、各房部1907は、5mm〜500mmの範囲の長さと、1mm〜15mmの範囲の幅を有する。態様によっては、房部1907が遠位側に延びるにつれて各房部1907の幅は狭くなる。房部1907はスリーブ1905の最遠位端で環1908に連結されている。環1908は、食べ物を通すための中心開口1909を含む。態様によっては、環1908は半剛性である。様々な態様で、環1908は1mm〜30mmの範囲の外径と1mm〜30mmの範囲の内径を有する。様々な態様で、環1908は、縫合、糊付け、接着、または任意の他の取り付け方法により各房部1907に取り付けられている。環1908は、房部1907を接合し、スリーブ1905の遠位端が重みで垂れ下げるように作用をし、これによって装置が適切な方向に向くのを補助する。環1908の表面は尖っておらず、身体組織を傷つけないようになっている。態様によっては、房部1907および環1908は落下傘状である。
【0478】
図19Bは、本明細書の一態様に従う、ボール1913に接合された複数の房部1912を含むスリーブ1910の遠位端の図である。様々な態様で、スリーブ1910の遠位端は2つ以上の房部1912を含む。一態様では、スリーブ1910の遠位端は4つの房部1912を含む。各房部1912は、隣接する房部1912とは別のスリーブ材料の部分を含む。房部1912は、空間1911により互いに離れており、食べ物は胃内装置を通ってスリーブ1910から出て行くことができる。様々な態様で、各房部1912は5mm〜500mmの範囲の長さと1mm〜15mmの範囲の幅を有する。態様によっては、房部1912が遠位側に延びるにつれて、各房部1912の幅は狭くなる。房部1912は、スリーブ1910の最遠位端でボール1913に連結されている。様々な態様で、ボール1913は、2mm〜30mmの範囲の直径を有する。様々な態様で、ボール1913は各房部1907に糊付け、又は接着されている。ボール1913は、房部1912を接合し、スリーブ1910の遠位端を重みで垂れ下げる作用をし、これによって装置が適切な方向に向くのを補助する。ボール1913は球状であるので、鋭い縁がなく、身体組織を傷つけない。他の態様では、房部1912の最遠位端を結んで1つの結び目にし、ボール1913を形成しており、追加のボール部材は必要ではない。態様によっては、房部1912およびボール1913は落下傘状である。
【0479】
一態様では、図19Cに示されるように、ボール1913は、誘導線を通すことができる管腔1933を含む。他の態様では、ボール1913は、内側押し込みカテーテル又は送達装置のプランジャーを受ける溝又は凹み1932を有する。一態様では、ボールの周囲は送達装置の外側カテーテルの中にあるように設計されている。
【0480】
図19Dは、本明細書の一態様に従う、スリーブ1915の遠位端の図である。そこから複数の縫い目1917が延びて、ボール1918に接合されている。様々な態様で、スリーブ1915は、2つ以上の縫い目1917を含む。一態様では、スリーブ1915は、6個の縫い目1917を含む。様々な態様で、縫い目1917は、5mm〜500mmの範囲の長さを有する。一態様では、縫い目1917はナイロンからなる。各縫い目1917の近位端は、スリーブ1915の遠位端に取り付けられており、各縫い目1917の遠位端はボール1918に取り付けられている。様々な態様で、ボール1918は各縫い目1917に糊付けされている。様々な態様で、ボールは3mm〜30mmの範囲の直径を有する。ボール1918は、スリーブ1915の遠位端に重みを加えてスリーブ1915を引っ張って適切な埋め込み方向にするように設計されている。ボール1918は球状なので、鋭い縁がなく、身体組織を傷つけない。食べ物はスリーブ1915の遠位端から出て、縫い目1917の間の空間1916を通過する。一態様では、ボール1918は、その中を誘導線を通すための中心開口1919を含む。様々な態様で、ボール1918は環または同様に設計された構成要素により置き換えられて、これにより、スリーブ1915を重みで垂れ下げて、装置を確実に適切な向きに向ける。態様によっては、縫い目1917およびボール1918は落下傘状である。
【0481】
図19Eは、本明細書の一態様に従う、そこから延びる少なくとも1つの縫い目1922を有するスリーブ1920の遠位端の図である。この縫い目には縫い目の輪またはビーズ1923が取り付けられている。一態様では、スリーブ1920は、6個の縫い目1922を含む。様々な態様で、縫い目1922は、5mm〜500mmの範囲の長さを有する。一態様では、縫い目1922はUHMWPEからなる。各縫い目1922の近位端はスリーブ1920の遠位端に取り付けられ、各縫い目1922の遠位端は、縫い目の輪またはビーズ1923が取り付けられている。縫い目の輪またはビーズ1923は、スリーブ1920の遠位端に重みを加えてスリーブ1920を引っ張り、適切な埋め込み方向に向くように設計されている。縫い目の輪またはビーズ1923はそれぞれ球状であるので、鋭い縁がなく、身体組織を傷つけない。
【0482】
図20Aは、本明細書の一態様に従う、スリーブ2005の遠位端の図であり、スリーブ壁2006に少なくとも1つの折り目2007を示す。一態様では、スリーブ2005は壁2006に3つの折り目2007を含む。折り目2007は、スリーブ2005の長手方向軸に沿って形成されている。様々な態様で、折り目2007は互いに等距離に位置する。図20Aに示されるように、スリーブ2005を2回折りたたんで、各折り目2007にスリーブ壁2006の層が3つ設けられている。これらのスリーブ層は各折り目2007のところで接着されている。一態様では、スリーブ層は熱融着されている。スリーブ壁2006を折りたたむとひだ効果が生まれ、スリーブ2005に構造および安定性を与える。この追加の構造は、患者の幽門に対してスリーブ2005を適切な向きに維持し、患者の胃腸管の作用によりスリーブ2005の変形防止を助ける。
【0483】
図20Bは、本明細書の一態様に従う、スリーブ2010の遠位端の図であり、少なくとも1つのチャネル2012とスリーブ壁2011内の支持構造体2013を示す。一態様では、スリーブ2010は、壁2011に4つのチャネル2012を含み、各チャネル2012はその内側に支持構造体2013を含む。様々な態様で、支持構造体2013は管またはビーズを含む。様々な態様で、支持構造体2013は、チャネル2012にぴったり嵌まるような寸法になっている。チャネル2012は、スリーブ2010の長手方向軸に沿って延びている。一態様では、チャネル2012はスリーブ2010の全長に沿って延びている。他の態様では、チャネルはスリーブ2010の遠位端の部分にのみ沿って延びている。様々な態様で、チャネル2012は互いに等距離に位置する。チャネル2012および支持構造体2013を含めることで、スリーブ2010に構造および安定性を与える。この追加の構造は、患者の幽門に対してスリーブ2010を適切な向きに維持し、患者の胃腸管の作用によりスリーブ2010の変形防止を助ける。一態様では、チャネル2012は中空の溝で、水または空気などの流体を充填または流体で膨張させることができ、スリーブ2010に剛性および/または構造を与える。
【0484】
図20Cは、本明細書の一態様に従うスリーブ2015の部分の図であり、波形構造のスリーブ壁を示す。スリーブ2015は、その長さに沿って交互に延びる複数の環状の溝2016および稜2017を含む。一態様では、スリーブ2015全体に波形が付けられている。他の態様では、スリーブ2015の遠位端の部分のみに波形が付けられている。様々な態様で、スリーブ2015の波形構造の部分はフルオロ重合体またはポリエチレン(PE)からなる。図20Cに示されるように、一態様では、スリーブ2015の波形構造の部分は円筒形であり、その全長に沿って一定の直径を有する。他の態様では、スリーブの波形構造の部分は漏斗形状であり、スリーブが遠位側に延びるにつれて直径は小さくなっている。様々な態様で、波形構造のスリーブ2015の遠位端は丸まっており、柔らかく身体組織を傷つけないようになっている。波形構造の構造は、患者の幽門に対してスリーブ2015を適切な向きに維持し、患者の胃腸管の作用によりスリーブ2015の変形防止を助ける。
【0485】
図20Dは、本明細書の一態様に従う、スリーブ2020の一部の実例で、編組構造のスリーブ壁を描写している。スリーブ2020は、その長さに沿って延びる編組金属線パターン2021を含む。一態様では、スリーブ2020全体が編組みである。他の態様では、スリーブ2020の特定の部分のみ、例えば、遠位端のみが編組みである。図20Dに示すように、一態様では、スリーブ2020の編組部分は円筒形であり、その全長に沿って一定の直径を有する。様々な態様で、スリーブ2020の直径は、1cm〜10cmの範囲である。一態様では、スリーブの直径は25mmであり、長さは500mmである。他の態様では、スリーブの編組部分は漏斗形状であり、スリーブが遠位側に延びるにつれて直径は小さくなる。様々な態様で、編組スリーブ2020の遠位端は、柔らかく、丸みを帯びており、身体組織を傷つけないようになっている。編組構造体は、スリーブ2020を患者の幽門に対して適切な向きで維持するのを助け、患者の胃腸管の作用によるスリーブ2020の変形防止を助ける。編組構造体は、構造的に完全なスリーブ2020を提供し、スリーブ2020のねじれ、曲がり、または詰まりを防ぐ。様々な態様で、スリーブ2020は、半径方向の力を有する。この半径方向の力は、胃腸管の蠕動作用による変形を防ぐのに十分に高いが、スリーブ2020を圧縮して食べ物がスリーブ2020内に広がることが可能な程度に低い。また、この半径方向の力は十分に低く、スリーブの剛性は、胃腸管に外傷(擦り傷を含む)ができる程には大きくない。一態様では、スリーブ2020の編組構造は、ステントと同様に機能し、スリーブ2020を患者の小腸内で適切な位置に保つ。
【0486】
図20Eは、本明細書の一態様に従う、スリーブ2025の部分の図であり、編組構造のスリーブ壁、およびほつれた端部2028を有する遠位側のスリーブ端を示す。スリーブ2025は、その長さに沿って延びる編組金属線パターン2026を含む。スリーブ2025の遠位端のほつれた端部2028は、身体組織に対して傷をつけにくくなっている。
【0487】
図20Fは、本明細書の様々な態様に従う、例示的なスリーブ編組パターン2031、2032、2033、2034、2035、2036、2037の図である。
【0488】
図21Aは、本明細書の一態様に従う、患者の胃腸管内で展開された楕円形の金網構造体2131を有する胃内装置2130の図である。図示の態様では、装置2130は、移動防止環2134を有し、スリーブ2132が取り付けられた金網構造体2131を含む。装置2130は、金網構造体2131が胃2160内に位置し、移動防止環2134が幽門2161のちょうど近位側に位置し、スリーブ2132が幽門2161を経て十二指腸2170内に延びるように展開されている。スリーブ2132の遠位端は、十二指腸2170内に位置する。移動防止環は、装置2130全体が幽門2161を経て十二指腸2170内に移行するのを防止する。装置2130は、胃2160の容積を占めており、装置全体が幽門2161を通過することはない。また、食べ物を幽門2161と十二指腸2170の一部を迂回させる。様々な態様で、スリーブ2132は、長さが5cm〜120cmの範囲内である短いスリーブである。一態様では、スリーブ2132は、全長が60cmの短いスリーブである。態様によっては、短いスリーブ2132は、金網構造体2131を重みで垂れ下げて、金網構造体2131を幽門2161に向けて正しい向きに配置するように機能する。また、一態様では、短いスリーブ2132を有する装置2130は、展開後に患者の胃2160の中で自由に動くことができる。短いスリーブ2132は、組織を傷つけないで幽門2161を出入りすることができる。短いスリーブ2132が幽門2161および十二指腸2170内ではなく、装置2130の残部と共に胃2160の内部に位置するように装置2130が動いた状態では、短いスリーブはまた、食べ物の幽門2161への流れを阻害および調節するように機能する。これは、食べ物が金網構造体2131の近位端から装置2130に入り、金網構造体2131とスリーブ2132を通過する場合に起こる。これにより、食べ物が漏斗形状のスリーブ2132を通過するにつれて、その進行は遅くなる。正しく機能している間、胃内装置は決して胃腸管の壁に固定的に又は永久的に繋がれていない。展開後に胃内装置が機能している大部分の時間、胃内装置の少なくとも一部または全体は、胃または小腸に対して自由に動く。管腔が含まれている結果、正常に機能している間はどのような臨床的に重要な時間も、この装置は決して胃の内容物が小腸に通過するのを完全に又は永久的に遮断することはない。様々な態様で、スリーブの形状に基づいて、胃内装置は、胃の排出を増やす、減らす、あるいは全く影響を与えないこともできる。
【0489】
図21Bは、本明細書の他の態様に従う、患者の胃腸管内で展開された楕円形の金網構造体2141を有する胃内装置2140の図である。金網構造体2141は、患者の胃2160の中に位置しており、スリーブ2142が取り付けられた移動防止環2144を含む。スリーブ2142は、近位側の漏斗状部分2142pを含む。漏斗状部分2142は、胃の中の、ちょうど幽門2161に近位側にある。スリーブ2142はまた、遠位側の円筒形部分2142dを含む。円筒形部分2142dは、幽門2161、十二指腸2170、そして空腸2172の端部を通過しており、そこで胃内装置2140を通過した胃の内容物を放出する。これにより、効果的に幽門2161および十二指腸2170を迂回する。他の態様では、スリーブの長さはもっと短く十二指腸内で終わり、胃内装置を通過した胃の内容物は、幽門と十二指腸の近位部分のみを迂回している。正しく機能している間、胃内装置は決して胃腸管の壁に固定的又は永久的に繋がれるときはない。展開後に胃内装置が機能している大部分の時間、胃内装置の少なくとも一部または全体は、胃または小腸に対して自由に動く。管腔が含まれている結果、正常に機能している間はどのような臨床的に重要な時間も、この装置は決して胃の内容物が小腸に通過するのを完全に又は永久的に遮断することはない。様々な態様で、スリーブの形状に基づいて、胃内装置は、胃の排出を増やす、減らす、あるいは全く影響を与えないこともできる。
【0490】
図21Cは、本明細書のいくつかの態様に従う、胃内装置のスリーブ2126が通っている、あるいは通っていない、患者の幽門2125の開いた状態および閉じた状態を示すいくつかの図2121、2122、2123、2124である。図2121では、幽門2125は閉じており、その中を延びるスリーブはない。図2122は、閉じた幽門2125と、その中を延びるスリーブ2126を示している。図2123および図2124はそれぞれ、部分的に開いた幽門2125および完全に開いた幽門2125を示し、いずれもその中をスリーブ2126が延びている。様々な態様で、スリーブ2126は、幽門口内壁に対向する折りたたみ式筒状強化膜を含む。様々な態様で、スリーブ2126の最大内径は、25mm〜40mmの範囲であり、壁厚みは約0.2mmである。スリーブ2126など、幽門を通過するいかなる膜も、ごく小さいが有限の断面積を有する。様々な態様で、スリーブ2126の断面積は約15mmであり、直径が約4.4mmのプラグに等しい。換言すれば、幽門口の動断面積は、スリーブ2126が幽門口を通過した際には常に約15mmだけ小さくなる。
【0491】
図22は、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の第一の胃内装置2200の拡張された金網構造体2201、および注入カテーテル2250の遠位端に連結された第二の胃内装置2220の収縮された金網構造体2221の図である。第二の胃内装置2220はまた、金網構造体2221の遠位端に連結されたスリーブ2222を含む。第二の胃内装置2220の金網構造体2221およびスリーブ2222は圧縮されていて、注入カテーテル2250の遠位端に同軸に被せてある。図示の態様では、金網構造体2221およびスリーブ2222は、金網構造体2221およびスリーブの両方に巻き付けた縫い目線又は糸2225により圧縮された形態で維持されている。一旦装置2220が患者の胃および十二指腸内に配置されると、縫い目線又は糸2225は解かれて、金網構造体2221およびスリーブ2222は拡張して展開形態になる。装置2220が拡張するにつれて、装置2220はカテーテル2250から解放される。次いで、カテーテル2250を患者から取り出す。他の態様では、圧縮された金網構造体およびスリーブは、注入カテーテルに被せて、上に重ねた同軸鞘により定位置で保持される。展開時に、鉛直方向に鞘を開ける、引き抜く、あるいは破って装置を解放する。
【0492】
図23は、本明細書の一態様に従う、胃内装置2300の図であり、送達カテーテル2350表面に部分的に拘束された金網構造体2301を有する。装置2300はまた、スリーブ2302および移動防止部材2304が連結されている。図示の態様では、金網構造体2301の近位端は、縫い目又は糸2340でまた収縮されている。スリーブ2302、移動防止部材2304、および金網構造体2301の一部は、収縮している縫い目又は糸が既にこれらの構成要素から外されているため、拡張し始めている。
【0493】
図24Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置2400用の第一の例示的な送達装置2450の図である。胃内装置2400は、圧縮された金網構造体2401およびスリーブ2402を含み、送達装置又はカテーテル2450の遠位端の周りに同軸に配置されている。縫い目又は糸2440は胃内装置2400の周りに巻き付けられて、胃内装置2400を圧縮された形態で維持する。カテーテル2450は、糸口2458をさらに含み、ここから胃内装置2400を圧縮するのに用いた縫い目又は糸2440が出て、カテーテル2450の近位端で終わっている。医師が縫い目又は糸2440の自由端2459を引っ張ると、胃内装置2400が解放される。一態様では、カテーテル2450はまた、装置2450を定位置にロックするロック機構2455を含む。
【0494】
図24Bは、本明細書の一態様に従う、図24Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2410では、圧縮された胃内装置を送達装置又はカテーテルの遠位端に同軸に被せる。次いで、工程2412で、内視鏡器具を用いてカテーテルを患者に挿入し、その遠位端を十二指腸まで進める。次いで、工程2414で、胃内装置の金網構造体が幽門のちょうど近位側の胃内にあり、装置のスリーブが幽門を経て十二指腸内に入るようにカテーテルの遠位端を配置する。工程2416で、医師は糸の自由端を引っ張って、胃内装置の周りから収縮している糸を取り除き、自動的に胃内装置を拡張させる。最後に、工程2418で、カテーテルを胃内装置から同軸に摺動させて戻し、患者から取り出す。
【0495】
図25Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置2500用の第二の例示的な送達装置2550の図である。胃内装置2500は、圧縮された金網構造体2501およびスリーブ2502を含み、送達装置又はカテーテル2550の遠位端の周りに同軸に配置されている。ジッパー付きの拘束鞘2541が胃内装置2500に同軸に被せてあり、胃内装置2500を圧縮された形態で維持している。
【0496】
図25Bは、本明細書の一態様に従う、図25Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2510で、圧縮された胃内装置は、送達装置又はカテーテルの遠位端に同軸に被せる。次いで、工程2512で内視鏡器具を用いてカテーテルを患者に挿入し、その遠位端を十二指腸まで進める。次いで、工程2514で、胃内装置の金網構造体が幽門のちょうど近位側の胃内にあり、装置のスリーブが幽門を経て十二指腸内に入るようにカテーテルの遠位端を配置する。工程2516で、工具を用いて胃内装置の周りの拘束鞘を開いて、自動的に胃内装置を拡張させる。最後に、工程2518で、カテーテルを胃内装置から同軸に摺動させて戻し、患者から取り出す。
【0497】
あるいは、鞘2541は標準的な筒状鞘であって、引っ張ると胃内装置を所望の位置で解放する。図25Cは、本明細書の一態様に従う、引き抜き鞘を含む送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2550で、圧縮された胃内装置を送達装置又はカテーテルの遠位端に同軸に被せる。次いで、工程2552、内視鏡器具を用いてカテーテルを患者に挿入し、その遠位端を十二指腸まで進める。次いで、工程2554で、胃内装置の金網構造体が幽門のちょうど近位側の胃内にあり、装置のスリーブが幽門を経て十二指腸内に入るようにカテーテルの遠位端を配置する。工程2556で、工具を用いて胃内装置の周りから同軸に拘束鞘を引っ張って、自動的に胃内装置を拡張させる。最後に、工程2558で、カテーテルを胃内装置から同軸に摺動させて戻し、患者から取り出す。
【0498】
図26Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置2600用の第三の例示的な送達装置2650の図である。胃内装置2600は、圧縮された金網構造体2601およびスリーブ2602を含み、送達装置又はカテーテル2650の遠位端の周りに同軸に配置されている。引き裂き拘束鞘2642が胃内装置2600に同軸に被せてあり、胃内装置2600を圧縮された形態で維持している。
【0499】
図26Bは、本明細書の一態様に従う、図26Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2610では、圧縮された胃内装置を送達装置又はカテーテルの遠位端に同軸に被せる。次いで、工程2612、内視鏡器具を用いてカテーテルを患者に挿入し、その遠位端を十二指腸まで進める。次いで、工程2614で、胃内装置の金網構造体が幽門のちょうど近位側の胃内にあり、装置のスリーブが幽門を経て十二指腸内に入るようにカテーテルの遠位端を配置する。工程2616で、工具を用いて胃内装置の周りの拘束鞘を引き裂いて、自動的に胃内装置を拡張させる。最後に、工程2618で、カテーテルを胃内装置から同軸に摺動させて戻し、患者から取り出す。
【0500】
図26Cは、本明細書の他の態様に従う、図26Aの送達装置を用いた胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2620で、圧縮された胃内装置を送達装置又はカテーテルの遠位端に同軸に被せる。次いで、工程2622で、内視鏡器具を用いてカテーテルを患者に挿入し、その遠位端を胃まで進める。次いで、工程2624で、胃内装置の金網構造体およびスリーブがいずれも幽門の近位側に位置するように、カテーテルの遠位端を配置する。工程2626で、工具を用いて胃内装置の周りから拘束鞘を引き裂き、自動的に胃内装置を拡張させる。工程2628で、カテーテルを胃内装置から同軸に摺動させて戻し、患者から取り出す。最後に、工程2630で、胃蠕動によって胃内装置のスリーブが幽門に押し込まれて、十二指腸内に達する。
【0501】
図26Dは、金網構造体およびスリーブを個別に送達して、患者の胃腸管内で胃内装置を組み立てることを含む工程を示すフロー図である。工程2660で、第一のカテーテルにより金網構造体を患者の胃の中に送達する。次いで、工程2662で、第二のカテーテルによりスリーブを金網構造体内に送達する。次いで、工程2664で、スリーブの遠位端を金網構造体の遠位開口を通るように延ばす。最後に、工程2666で、スリーブの近位端を金網構造体の遠位端に連結する。
【0502】
図27Aおよび図27Bは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第四の例示的な送達装置2700の図である。送達装置2700は、近位端、遠位端、および内側の管腔を有する可撓性長尺装置本体又は外側カテーテル2704を含む。遠位端は開口2703を含み、近位端は第一のハンドル2705に取り付けられている。第一のハンドル2705は、患者の胃腸管内に送達装置2700を配置するのに用いられる。可撓性プランジャー部材2716は、装置本体2704の管腔内に同軸に配置されて、長手方向に動くことができる。プランジャー2716は、近位端、遠位端を含み、またその内側に管腔を含む。プランジャー2716の遠位側先端部2714は、複数のフィン2715を含む網保持部2719を含む。フィン2715は、胃内装置の金網構造体2701をしっかり保持して、プランジャー2716が装置本体2704内で前後に動くと金網構造体2701を押す・引くように作用する。プランジャー2716を装置本体2704の管腔内で長手方向に動かすため、第二のハンドル2706は、プランジャー2716の近位端に配置されている。必要に応じて、一態様では、プランジャー2716は留め具2718を含む。この留め具は、プランジャー2716が遠位方向に行き過ぎないようにするものである。可撓性長尺ロッド又は内側カテーテル2717は、プランジャー2716の管腔内に同軸に配置され、長手方向に動くことができる。ロッド2717は、近位端および遠位端を含む。ロッド2717の遠位端の近位側には第一の球状部材又はオリーブチップ2708が配置され、ロッド2717の遠位端には第二の球状部材又はオリーブチップ2709が配置されている。第一の球状部材又はオリーブチップ2708は、第二の球状部材又はオリーブチップ2709の直径と同程度か、それより大きい直径を有する。ロッド2717の近位端には、第三のハンドル2707が取り付けられている。第三のハンドル2707は、ロッド2717をプランジャー2716の管腔内で長手方向に動かすために用いられる。金網構造体2701およびスリーブ2702を含む胃内装置は、展開前に送達装置2700内に配置される。金網構造体2701は、プランジャー2716の先端部2714の遠位側のロッド2717の周りにサイドループと共に配置され、金網構造体2701の一部は、先端部2714のフィン2715に引っかけられている。態様によっては、ロッド2717は、金網構造体2701の少なくとも2つの開口を貫通している。これらの開口は、金網構造体2701の長手方向中心軸に沿っていない。一態様では、金網構造体2701は、送達装置2700に配置されるため、圧縮された長さが約20cmであるように圧縮されている。スリーブ2702は、金網構造体2701に取り付けられており、金網構造体2701の遠位側で第一の球状部材又はオリーブチップ2708の近位側に配置されている。スリーブ2702は2〜10回折りたたまれて、ロッド2717に巻き付けられている。一態様では、スリーブ2702は80cmの長さを有し、3回折りたたまれて、長さ約30cmに圧縮されている。スリーブ2702は、ロッド2717に被さっているが同軸に貫通していない。縫い目の輪2713の第一の端部および第二の端部の一方はスリーブ2702に取り付けられ、他方は第一の球状部材又はオリーブチップ2708の遠位側の位置で輪にしてロッド2717に留めてある。ロッドの周りの縫い目の輪2713の直径は、第一の球状部材又はオリーブチップ2708の直径よりも小さいが、第二の球状部材又はオリーブチップ2709の直径よりも大きい。ロッド2717が装置本体2704から押し出されると、第一の球状部材又はオリーブチップ2708は縫い目の輪2713を押出し、縫い目の輪2713は取り付けられたスリーブ2702を装置本体2704から引き出す。ロッド2717と共に送達装置2700が患者の胃腸管から取り出される際に、小さい直径を有する第二の球状部材又はオリーブチップ2709は縫い目の輪2713を通り抜けるので、胃内装置を患者の体内に残すことができる。一態様では、縫い目の輪2713は生分解性であり、時間と共に溶解する。他の態様では、縫い目の輪2713は非生分解性である。他の態様では、縫い目の輪2713は生分解性のフック、環、円錐、または傘である。
【0503】
必要に応じて、一態様では、送達装置2700は、装置本体2704の遠位端のバルーン2710をさらに含む。チャネル2711は、装置本体2704の長さに沿って延びており、装置本体2704の近位端に入口2712を含む。入口2712およびチャネル2711を用いてバルーン2710を膨張させ、患者の胃腸管内に送達装置を固定する。固定すると、送達装置により大きな牽引力が加わり、送達時に胃内装置を押し引きすることができる。
【0504】
態様によっては、送達装置2700は、送達時に展開力を低減させる水流機構または注水機構をさらに含む。
【0505】
様々な態様で、送達装置又はカテーテルはその長さに沿って一定ではない剛性を有する。送達装置は、遠位端では可撓性が大きく、近位端に向けてその長さに沿って可撓性が低くなっている。態様によっては、送達装置は、3つの可撓性領域、又は、近位域、中央域、および遠位域を有する。一態様では、近位域は100cmの長さと55Dの可撓性を有し、中央域は20cmの長さと40Dの可撓性を有し、遠位域は30cmの長さと35Dの可撓性を有する。必要に応じて、一態様において、遠位域はさらに2つの領域に分かれており、より遠位側の遠位域とより近位側の遠位域を含む。2つの領域は、長さが15cmであり、より近位側の遠位域の可撓性は35Dであり、遠位側の遠位域の可撓性は25Dである、一態様では、近位域は編組みであり、中心域および遠位域はコイル状である。
【0506】
上記送達装置は、組織を傷つけない遠位端を含み、送達装置の3ハンドルシステムにより装置本体の全長は短くなっている。様々な態様で、図27Bに示すように、送達装置は、以下の寸法を有する。全長は275cm〜320cmの範囲である。前記装置本体又は外側カテーテル2704の長さは100cm〜150cmの範囲である。前記プランジャー2716の長さは120cm〜150cmの範囲である。前記ロッド又は内側カテーテル2717の長さは275cm〜320cmの範囲である。各ハンドル2705、2706、2707の長さは10cmに等しい。前記第二の球状部材又はオリーブチップ2709と前記第一の球状部材又はオリーブチップ2708の間の距離は15cm〜30cmの範囲である。送達前の初期形態での前記第一のハンドル2705と前記第二のハンドル2706の間の距離は60cmに等しい。送達前の初期形態での前記第二のハンドル2706と前記第三のハンドル2707の間の距離は50cmに等しい。態様によっては、装置本体又は外側カテーテル2704の外径は10mm以下である。一態様では、送達装置は0.035インチの誘導線に被せて配置可能である。様々な態様で、プランジャー2716およびロッド2717は、腸内での組織を傷つけない誘導を可能にするのに十分な可撓性を有する。態様によっては、固い外側カテーテルは、80度まで曲げることができ、半径30mm〜50mmを有する曲線部を進むことができる。一態様では、固い外側カテーテルが半径約50mmのコイル状であると、スリーブおよび網はねじれる、あるいは定位置できつく締まって展開しない。従って、図27Cに示すように、態様によっては、装置本体又は外側カテーテル2704は可撓性編組カテーテルを含む。可撓性編組カテーテルは、上記の限界を越えて曲げる、あるいはコイル状にすることができ、スリーブおよび金網の展開を失敗することがない。
【0507】
図27Cは、本明細書の一態様に従う、送達装置2700の遠位端の図であり、誘導用の案内オリーブチップ又は第一の球状部材2709を示す。案内オリーブチップ2709は、送達装置2700のロッド又は内側カテーテル2717の遠位端に取付けられた、尖っていない外面を有する小さな球を含む。案内オリーブチップ2709は、送達時に装置2700を案内し、装置2700のねじれや周囲の身体組織に対する外傷を防ぐ。図27Cに図示されるように、外側カテーテル2704から延びる内側カテーテル2717の一部は、案内部材を含む。案内部材の剛性は、外側カテーテル2704の遠位部分の剛性より小さい。態様によっては、案内部材の剛性は一定ではなく、近位端の剛性は、外側カテーテル2704の遠位端の剛性に近く、遠位端の剛性は0.035インチの誘導線の剛性に近い。
【0508】
図27Dは、本明細書の一態様に従う、送達装置2700の一部の図であり、網保持部2719を示す。網保持部2719は複数のフィン2715を含む。フィン2715は、胃内装置の金網構造体をしっかりと保持し、プランジャー2716が装置本体2704内を前後に動くと金網構造体を押す・引くように作用する。
【0509】
一態様では、スリーブは、送達時に部分的にのみ展開される。金網構造体は、胃内装置を定位置で保つための固定具として機能する。患者がものを食べると、スリーブは広がって、胃腸管の動きにより完全に展開される。
【0510】
図27Eは、本明細書の一態様に従う、図27Aの送達装置を用いた胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2720で、送達装置を誘導線に被せて、患者の胃腸管内の所定位置に入れる。工程2721で、医師は第一のハンドルを用いて、送達装置本体の遠位端を患者の十二指腸に配置する。必要に応じて、工程2722で、医師は、装置本体の遠位端でバルーンを膨張させて、送達装置を患者の胃腸管内に固定する。次いで、工程2723で、医師は第二のハンドルを押して、スリーブが装置本体から押し出されるまでプランジャー部材を押し込む。必要に応じて、プランジャーは留め具を含むので、医師は第二のハンドルを押すのをいつ止めるかが分かる。この時点で、スリーブは、第一の球状部材を越えて約20cm進んでおり、第二の球状部材のちょうど近位側に位置している。金網構造体は、第一の球状部材と、装置本体の遠位端の開口のすぐ近位に位置している。次いで、工程2724で、医師は、スリーブが完全に展開されて完全に伸長される、又は圧縮が解放されるまで、第三のハンドルを押してプランジャーの管腔内で約60cmロッドを進める。工程2725で、医師は、装置を約5〜10cm引き戻してスリーブの漏斗部分の遠位端が胃の中にあるように再配置する。次いで、工程2726で、医師は、第二のハンドルをしっかりと保持しつつ、第一のハンドルを引き戻して、スリーブの漏斗部分および金網構造体を胃の中で展開する。これにより、プランジャーを定位置で保ちつつ装置本体を引き戻し、これによって金網構造体を解放する。次いで、工程2727で、送達装置を患者から取り出し、患者の胃腸管内で胃内装置を展開した状態で残す。
【0511】
図28Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の第五の例示的な送達装置2830の図である。送達装置2830は、近位端、遠位端、および内側の管腔を有する可撓性長尺装置本体又は外側カテーテル2834を含む。遠位端は開口2833を含み、近位端は作動機構2835に取り付けられている。作動機構2835は、アクチュエーターハンドル2849およびアクチュエーショントリガー2848を含み、送達装置の構成要素を相対的に動かすのに用いられる。作動機構はまた、患者の胃腸管内で送達装置2830を配置するのに用いられる。可撓性プランジャー部材2846は、装置本体2834の管腔内に同軸に配置されて、長手方向に動くことができる。プランジャー2846は近位端、遠位端を含み、また内側の管腔を含む。プランジャー2846の遠位側先端部2844は、複数のフィン2845を含む網保持部2819を含む。フィン2845は、胃内装置の金網構造体2831をしっかりと保持して、プランジャー2846が装置本体2834内を前後に動くと金網構造体2831を押す・引くように作用する。プランジャー2846の近位端は、作動機構内に位置する。これにより、アクチュエーショントリガー2848を引っ張ると、プランジャー2846は、装置本体2834の管腔内を長手方向に前後に動く。可撓性長尺ロッド又は内側カテーテル2847はプランジャー2846の管腔内に配置される。ロッド2847は、近位端および遠位端を含む。ロッド2847の遠位端の近位側には第一の球状部材又はオリーブチップ2838が配置され、ロッド2847の遠位端には第二の球状部材又はオリーブチップ2839が配置されている。オリーブチップ2838、2839は、胃内装置の送達の案内を補助する球状の取り付け部を含む。第一の球状部材又はオリーブチップ2838の直径は、第二の球状部材又はオリーブチップ2839の直径よりも大きい。ロッド2847の近位端にはロッドハンドル2837が取り付けられており、ロッド2847をプランジャー2846の管腔で長手方向に動かすために用いられる。胃内装置は、金網構造体2831およびスリーブ2832を含み、展開前に送達装置2830内に配置される。様々な態様で、スリーブは軸方向に圧縮されている。他の態様では、スリーブは軸方向に圧縮されていない。金網構造体2831は、プランジャー2846の先端部2844の遠位側でロッド2847の周りにサイドループと共に配置され、金網構造体2831の一部は先端部2844のフィン2845に引っかけられている。スリーブ2832は金網構造体2831に取り付けられており、金網構造体2831の遠位側でかつ第一の球状部材又はオリーブチップ2838の近位側に配置されている。スリーブ2832は2〜10回折りたたまれて、ロッド2847に巻き付けられている。スリーブ2832は、ロッド2847に被さっているが同軸に貫通していない。縫い目の輪2843は、スリーブ2832に取り付けられており、第一の球状部材又はオリーブチップ2838の遠位の位置で輪にしてロッド2847に留めてある。ロッド2847の周りの縫い目の輪2843の直径は、第一の球状部材又はオリーブチップ2838の直径より小さいが、第二の球状部材又はオリーブチップ2839の直径より大きい。ロッド2847が装置本体2834から押し出される際に、第一の球状部材又はオリーブチップ2838は縫い目の輪2843を押出し、縫い目の輪2843は取り付けられたスリーブ2832を装置本体2834から引き出す。ロッド2847と共に送達装置2830を患者の胃腸管から取り出す際に、小さい直径を有する第二の球状部材又はオリーブチップ2839は縫い目の輪2843を通り抜けるので、胃内装置を患者の体内に残すことができる。一態様では、縫い目の輪2843は生分解性であり、時間と共に溶解する。他の態様では、縫い目の輪2843は生分解性のフック、環、円錐、または傘である。
【0512】
必要に応じて、一態様では、送達装置2830は、装置本体2834の遠位端にバルーン2840をさらに含む。チャネル2841は、装置本体2834の長さに沿って延びており、装置本体2834の近位端に入口2842を含む。入口2842およびチャネル2841を用いてバルーン2840を膨張させ、患者の胃腸管内に送達装置を固定する。固定すると、送達装置により大きな牽引力が加わり、送達時に胃内装置を押し引きすることができる。
【0513】
図28Bは、本明細書の一態様に従う、図28Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2850で、送達装置を誘導線に被せて、患者の胃腸管内の所定位置に入れる。工程2851で、医師は作動機構を用いて、送達装置本体の遠位端を患者の十二指腸内に配置する。必要に応じて、工程2852で、医師は装置本体の遠位端でバルーンを膨張させて、送達装置を患者の胃腸管内に固定する。次いで、工程2853で、医師は1回目のロックがかかるまでアクチュエーショントリガーを引き、スリーブが装置本体から押し出されるまでロッドハンドルを押す。必要に応じて、プランジャーは留め具を含むので、医師は第二のハンドルを押すのをいつ止めるかが分かる。この時点で、スリーブは、第一の球状部材を越えて約20cm進んでおり、第二の球状部材のちょうど近位側に位置している。金網構造体は、第一の球状部材と、装置本体の遠位端の開口のすぐ近位に位置している。必要に応じて、工程2854で、スリーブが完全に展開されて完全に伸長される、又は圧縮が解放されるまで、医師はトリガーを引いてプランジャーを約60cm進める。工程2855では、医師は、装置を約5〜10cm引き戻してスリーブの漏斗部分の遠位端が胃の中にあるように再配置する。次いで、工程2856で、医師は二回目のロックがかかるまで再びアクチュエーショントリガーを引く。これにより、プランジャーを定位置で保ちつつ装置本体を引き戻し、スリーブの漏斗部分および金網構造体を解放する。次いで、工程2857で、送達装置を患者から取り出し、患者の胃腸管内で胃内装置を展開した状態で残す。
【0514】
図29Aは、本明細書の一態様に従う、胃内装置用の他の例示的な送達装置2900の図である。図29Aの送達装置2900は、2つのハンドル2905、2906、装置本体又は外側カテーテル2904、およびロッド又は内側カテーテル2917のみを含みという点で図27Aに示されている送達装置2700と異なる。図29Aの送達装置2900は、ハンドル付きの個別のプランジャーを含まない。その代わり、プランジャー2916は、第二のハンドル2906と一体化されており、内側カテーテル2917の近位部分に同軸に内包されている。送達装置2900は、近位端、遠位端、および内側の管腔を有する可撓性長尺装置本体又は外側カテーテル2904を含む。遠位端は開口2903を含み、近位端は第一のハンドル2905に取り付けられている。第一のハンドル2905は、送達装置2900を患者の胃腸管内に配置するのに用いられる。一態様では、第一のハンドル2905は、Y字コネクタを含む。可撓性長尺ロッド又は内側カテーテル2917は、外側カテーテル2904の管腔内に同軸に配置され、長手方向に動くことができる。ロッド2917は、第二のハンドル2906に取り付けられた近位端、および遠位端を含む。可撓性プランジャー部材2916は、内側カテーテル2917の近位部分に同軸に被せて設けられ、長手方向に動く。プランジャー2916はまた、第二のハンドル2906に取り付けられた近位端、および遠位端を含む。プランジャー2916の遠位側先端部は、複数のフィン2915を含む網保持部2919を含む。フィン2915は、胃内装置の金網構造体2901をしっかりと保持して、プランジャー2916および内側カテーテル2917が外側カテーテル2904内を前後に動くのにつれて金網構造体2901を押す・引くように作用する。第二のハンドル2906は、プランジャー2916および内側カテーテル2917の近位端に配置されて、外側カテーテル2904の管腔内でプランジャー2916および内側カテーテル2917を長手方向に動かす。必要に応じて、一態様では、プランジャーは留め具を含む。この留め具は、プランジャーおよび内側カテーテルが遠位方向に行き過ぎないようにするものである。第一の球状部材又はオリーブチップ2908は内側カテーテル2917の遠位端の近位側に位置し、第二の球状部材又はオリーブチップ2909は内側カテーテル2917の遠位端に位置する。第一の球状部材又はオリーブチップ2908の直径は、第二の球状部材又はオリーブチップ2909の直径より大きい。胃内装置は、金網構造体2901およびスリーブ2902を含み、展開前に送達装置2900内に配置される。金網構造体2901は、プランジャー2916の先端部の遠位側でロッド2917の周りにサイドループと共に配置され、金網構造体2901の一部は保持部材2919のフィン2915に引っかけられている。態様によっては、ロッド2917は、金網構造体2901の少なくとも2つの開口を貫通している。これらの開口は、金網構造体2901の長手方向中心軸に沿っていない。一態様では、金網構造体2901は、送達装置2900内に配置されるため、圧縮された長さが約30cmであるように圧縮されている。スリーブ2902は、金網構造体2901に取り付けられており、金網構造体2901の遠位側で第一の球状部材又はオリーブチップ2908の近位側に配置されている。スリーブ2902は、2〜10回折りたたまれて、内側カテーテル2917に巻き付けられている。一態様では、スリーブ2902は80cmの長さを有し、3回折りたたまれて、長さ約30cmに圧縮されている。スリーブ2902は内側カテーテル2917に被さっているが同軸に貫通していない。縫い目の輪2913の第一の端部および第二の端部の一方はスリーブ2902に取り付けられており、他方は第一の球状部材又はオリーブチップ2908の遠位側の位置で輪にして内側カテーテル2917に留められている。ロッドの周りの縫い目の輪2913の直径は、第一の球状部材又はオリーブチップ2908の直径よりも小さいが、第二の球状部材又はオリーブチップ2909の直径よりも大きい。内側カテーテル2917が外側カテーテル2904から押し出されると、第一の球状部材又はオリーブチップ2908は縫い目の輪2913を押出し、縫い目の輪2913は取り付けられたスリーブ2902を外側カテーテル2904から引き出す。内側カテーテル2917と共に送達装置2900が患者の胃腸管から取り出される際に、小さい直径を有する第二の球状部材又はオリーブチップ2909は縫い目の輪2913を通り抜けるので、胃内装置を患者の体内に残すことができる。一態様では、縫い目の輪2913は生分解性であり、時間と共に溶解する。他の態様では、縫い目の輪2913は生分解性のフック、環、円錐、または傘である。
【0515】
必要に応じて、一態様では、送達装置2900は装置本体の遠位端にバルーンをさらに含む。装置本体の長さに沿って延びるチャネルは、装置本体の近位端に入口を含む。入口およびチャネルを用いてバルーンを膨張させて、患者の胃腸管内に送達装置を固定する。固定すると、送達装置により大きな牽引力が加わり、送達時に胃内装置を押し引きすることができる。
【0516】
態様によっては、送達装置2900は、送達時に展開力を低減させる水流機構または注水機構をさらに含む。
【0517】
様々な態様で、送達装置又はカテーテルの剛性はその長さに沿って一定ではない。送達装置の遠位端は可撓性が大きく、近位端に向かって長さに沿って可撓性が低くなっている。態様によっては、送達装置は、3つの可撓性領域、又は、近位域、中央域、および遠位域を有する。一態様では、近位域は100cmの長さと55Dの可撓性を有し、中央域は20cmの長さと40Dの可撓性を有し、遠位域は30cmの長さと35Dの可撓性を有する。必要に応じて、一態様において、遠位域はさらに2つの領域に分かれており、より遠位側の遠位域とより近位側の遠位域を含む。2つの領域は、長さが15cmであり、より近位側の遠位域の可撓性は35Dであり、遠位側の遠位域の可撓性は25Dである、一態様では、近位域は編組みであり、中心域および遠位域はコイル状である。
【0518】
上記送達装置は、組織を傷つけない遠位端を含み、送達装置の2ハンドルシステムにより装置本体の全長は短くなっている。様々な態様で、送達装置は、以下の寸法を有する。全長は265cm〜310cmの範囲である。前記装置本体又は外側カテーテル2904の長さは100cm〜150cmの範囲である。前記プランジャー2916の長さは120cm〜150cmの範囲である。前記ロッド又は内側カテーテル2917の長さは265cm〜310cmの範囲である。各ハンドル2905、2906、2907の長さは10cmに等しい。前記第二の球状部材又はオリーブチップ2909と前記第一の球状部材又はオリーブチップ2908の間の距離は15cm〜30cmの範囲である。送達前の初期形態での前記第一のハンドル2905と前記第二のハンドル2906の距離は110cmに等しい。態様によっては、装置本体又は外側カテーテル2904の外径は10mm以下である。一態様では、送達装置は0.035インチの誘導線に被せて配置可能である。様々な態様で、プランジャー2916および内側カテーテル2917は、腸内での組織を傷つけない誘導を可能にするのに十分な可撓性を有する。態様によっては、固い外側カテーテルは、80度まで曲げることができ、半径30mm〜50mmを有する曲線部を進むことができる。一態様では、固い外側カテーテルが半径約50mmのコイル状であると、スリーブおよび網はねじれる、あるいは定位置できつく締まって展開しない。従って、態様によっては、外側カテーテル2904は可撓性編組カテーテルを含む。可撓性編組カテーテルは、上記の限界を越えて曲げる、あるいはコイル状にすることができ、スリーブおよび金網の展開を失敗することがない。
【0519】
一態様では、スリーブは送達時に部分的にのみ展開される。金網構造体は、胃内装置を定位置で保つための固定具として機能する。患者がものを食べると、スリーブは広がって、胃腸管の動きにより完全に展開される。
【0520】
態様によっては、外側カテーテルは、その長さおよび外側カテーテル内に同軸に配置された内側カテーテルに沿って一定ではない剛性を有し、組織を傷つけない遠位端および誘導装置を受け入れる管腔を含む。送達前に、胃内装置は内側カテーテルと外側カテーテルの間の空間に配置される。内側カテーテルは、外側カテーテルの遠位端を越えて延びる遠位端に、少なくとも5cmの長さを有する可撓性延長部をさらに含む。態様によっては、誘導装置は誘導線である。他の態様では、誘導装置は送達物を先端に被せて送達するための内視鏡である。態様によっては、内側カテーテルの組織を傷つけない遠位端の先端部は球状である。態様によっては、内側カテーテルはその長さに沿って一定ではない剛性を有する。態様によっては、前記可撓性延長部は、近位端および遠位端を含み、その長さに沿って一定ではない剛性を有する。その剛性は、前記遠位端の誘導線と前記近位端の前記内側カテーテルで異なっている。他の態様では、可撓性延長部の剛性はその長さに沿って一定である。
【0521】
図29Bは、本明細書の一態様に従う、送達装置2930内に配置された胃内装置のスリーブ2935の展開前の同軸配置の断面図である。送達装置2930は、外側カテーテル2937の管腔2936内に同軸に配置された内側カテーテル2933を含む。内側カテーテル2933は、送達の案内を補助する誘導線を挿入する誘導線口2932を備える。様々な態様で、誘導線は0.035〜0.038インチの範囲の直径を有する超剛性誘導線である。図29Bに示す配列では、内側カテーテル2933がスリーブ2935の管腔2934内に位置するように、スリーブ2935は内側カテーテル2933の周りに描かれている。
【0522】
図29Cは、本明細書の他の態様に従う、送達装置2930内に配置された胃内装置のスリーブ2935の展開前の同軸配置の断面図である。送達装置2930は、外側カテーテル2937の管腔2936内に同軸に配置された内側カテーテル2933を含む。内側カテーテル2933は、送達の案内を補助する誘導線を挿入する誘導線口2932を含む。図29Cに示す配列では、内側カテーテル2933がスリーブ2935の管腔2934の外側に位置するように、スリーブ2935は内側カテーテル2933に隣接して描かれている。
【0523】
図29Dは、本明細書の一態様に従う、内視鏡2939に被せた送達装置2930内に配置された胃内装置のスリーブ2933の展開前の同軸配置の断面図である。送達装置2930は、外側カテーテル2937の管腔2936内に同軸に配置された内側カテーテル2933を含む。内側カテーテル2933は、内視鏡2939に設けられて送達の案内を補助する内視鏡口2938を含む。図29Dに示す配列では、内側カテーテル2933がスリーブ2935の管腔2934内に位置するように、スリーブ2935は内側カテーテル2933の周りに描かれている。
【0524】
態様によっては、胃内装置を患者の胃腸管に送達するシステムは、第一の管腔を有する多孔性網構造体、前記多孔性網構造体に取り付けられて、第二の管腔を有するスリーブ、および同軸カテーテルシステムを含む。この同軸カテーテルシステムは外側カテーテルおよび内側カテーテルを含む。送達前に、前記多孔性網構造体および前記スリーブは前記外側カテーテルと内側カテーテルの間の空間で拘束されており、外側カテーテルは胃内装置の実質的な部分を覆い、内側カテーテルは大部分の網の第一の管腔内を通っているが、スリーブの第二の管腔の主要部からは出ている。態様によっては、作動すると、内側カテーテルが同軸カテーテルシステムからスリーブを押し出し、次いで内側カテーテルがスリーブから取り外されて胃腸管内に胃内装置を送達するように、前記内側カテーテルはその遠位端が操作によりスリーブに取り付けられる。
【0525】
図29Eは、本明細書の一態様に従う、図29Aの送達装置を用いた胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。工程2920では、送達装置を誘導線に被せて、患者の胃腸管内の所定位置に入れる。工程2921で、医師は第一のハンドルを用いて、送達装置本体の遠位端を患者の十二指腸内に配置する。必要に応じて、工程2922で、医師は装置本体の遠位端でバルーンを膨張させて、送達装置を患者の胃腸管内に固定する。次いで、工程2923では、スリーブが送達装置本体から押し出されて完全に展開するまで、医師は第二のハンドルを(約60cm)押してプランジャーおよび内側カテーテルを進める。必要に応じて、プランジャーは留め具を含むので、医師は第二のハンドルを押すのをいつ止めるかが分かる。工程2924で、医師は、装置を約5〜10cm引き戻してスリーブの漏斗部分の遠位端が胃の中にあるように再配置する。次いで、工程2925で、医師は、第二のハンドルをしっかりと保持しつつ、第一のハンドルを引き戻して、スリーブの漏斗部分および金網構造体を胃の中で展開する。これにより、プランジャーおよび内側カテーテルを定位置で保ちつつ装置本体を引き戻し、これによって金網構造体を解放する。次いで、工程2926で送達装置を患者から取り出し、患者の胃腸管内で胃内装置を展開した状態で残す。
【0526】
図30Aは、本明細書の一態様に従う、第七の例示的な送達装置3000の図である。送達装置3000は、可撓性外側カテーテル3002軸、および胃内装置が予め搭載された可撓性内側カテーテル3001軸を有する同軸送達システムを含む。外側カテーテル3002は、近位端、遠位端、および内側の管腔を含む。内側カテーテル3001は、外側カテーテル3002の管腔内に配置され、また、近位端、遠位端、および内側の管腔を含む。内側カテーテル3001の管腔は、誘導線を受けるようになっている。様々な態様で、送達装置3000は長さが約3メートルである。送達装置3000を用いて、経口で胃内装置を患者の胃および十二指腸または空腸の中に送達する。送達装置3000は、その長さに沿って一定ではない剛性を有し、小腸の湾曲部の中をたどるのに十分な可撓性を提供するとともに、胃で湾曲しない十分な押し込み能力を有する。様々な態様で、外側カテーテル3002の長さは約1.5メートルである。態様によっては、外側カテーテル3002の遠位部分は、潤滑性の親水性被膜を含み、誘導を容易にするため、送達直前にこの膜を活性化してもよい。一態様では、被覆は、外側カテーテル3002の遠位の約0.65メートルを覆っている。装置3000の近位端は、外側カテーテル3002によって覆われていない内側カテーテル3001の近位部分を含む。図30Eおよび図30Gを参照してさらに説明するように、一対の止め機構3004、3006が内側カテーテル3001に配置されている。第一のハンドル3003は、近位端、遠位端、および誘導線を受けるようになっている管腔を有し、内側カテーテル3001の近位端に取り付けられている。第二のハンドル3008は、近位端、遠位端、および前記内側カテーテル3001を受けるようになっている管腔を有し、外側カテーテル3002の近位端に取り付けられている。第二のハンドル3008は、内側カテーテル3001に同軸に被せてある。第二のハンドル3008を第一のハンドル3003に対して近位側および遠位側に動かすと、外側カテーテル3002は、内側カテーテル3001の外側を近位側および遠位側に動く。
【0527】
案内部材3007は内側カテーテル3001の遠位端から遠位側に延びている。案内部材は、近位端および遠位端を有する長尺の超可撓性ロッドを含む。案内部材の近位端は、以下の図30Dおよび図30Eを参照して説明されるように、近位球体又はオリーブチップを含む。案内部材3007の遠位端は、以下の図30Dおよび図30Fを参照してさらに説明されるように、遠位球体又はオリーブチップを含む。態様によっては、案内部材3007はまた、潤滑性の親水性被膜で覆われている。
【0528】
図30Bは、図30Aの送達装置に用いられる例示的な態様の外側カテーテル3050の図である。外側カテーテル3050は、それぞれ、近位端、遠位端、および管腔を有する、剛性が変化する3つの部分、又は、近位部分3051、中心部分3052、および遠位部分3053を含む。第二のハンドル3054は近位部分3051の近位端に取り付けられている。柔らかい先端部3055は遠位部分3053の遠位端に取り付けられている。第二のハンドル3054と柔らかい先端部3055はいずれも、内側カテーテルを受ける管腔を含む。一態様では、外側カテーテル3050は、柔らかい先端部3055と遠位部分3053との接合部に第一のX線不透過性マーカー3056を含み、中心部分3052に第二のX線不透過性マーカー3057を含む。第二のX線不透過性マーカー3057は、中心部分3052と近位部分3051との接合部から約4〜6cmのところに位置する。様々な態様で、近位部分3051は、約85cmの長さと、中心部分3052の剛性の120%である剛性を有する。様々な態様で、中心部分3052の長さは、約52〜54cmの範囲である。様々な態様で遠位部分3053は約11〜13cmの範囲の長さと、中心部分3052の剛性の80%の剛性を有する。様々な態様で、外側カテーテル3050の全長は、第二のハンドル3054または柔らかい先端部3055を除き、150〜152cmの範囲である。一態様では、第二のハンドル3054の長さは10cmである。一態様では、柔らかい先端部3055の長さは0.5cmである。送達時に、第二のハンドル3054は患者の身体の外側に位置する。態様によっては、送達時に近位部分3051の近位の50cmは、食道内に位置する。態様によっては、送達時に近位部分3051の遠位の35cmおよび中心部分3052の近位の4〜6cmは胃の中に位置する。態様によっては、送達時に中心部分3052の遠位の約48cm、並びに遠位部分3053と柔らかい先端部3055の全体は腸の中に位置する。
【0529】
図30Cは、他の態様の外側カテーテル3070の図であり、外側カテーテル3070の寸法に対する胃内装置3060の圧縮されたスリーブ3062の寸法および圧縮された金網構造体3061の相対的な寸法を示す。図30Cの外側カテーテル3070は、近位部分3071および遠位部分3073のみを含む。遠位部分3073は63〜67cmの範囲の長さを有し、59〜61cmが腸内に配置され、4〜6cmが胃内に配置される。圧縮されたスリーブ3062は54〜56cmの範囲の長さを有し、完全に遠位部分3073の中に納めされて、全体が腸の中に配置される。圧縮された金網構造体3061の長さは約29〜31cmの範囲である。金網構造体3061の薬9〜11cmは、遠位部分3073の近位端の中に収められ、金網構造体3061の19〜21cmは近位部分3071の遠位端の中に収められている。金網構造体3061の約4〜6cmは腸内に配置され、金網構造体の24〜26cmは胃内に配置される。
【0530】
図30Dは、図30Aの送達装置3000の遠位端の詳細図であり、案内部材3007、近位の球状部材3011、および遠位の球状部材3013を示す。近位球体3011は組織を傷つけない形状になっており、送達時のX線造影のためのX線不透過性マーカー3012を含む。遠位球体3013もまた、ボール先端形状になっており、身体組織を傷つけないように設計されている。案内部材3007、近位の球状部材3011、および遠位の球状部材3013の設計は、「誘導線に被せて」組織を傷つけずに容易に腸の湾曲部をたどるのが容易になるように構成されている。案内部材3007の剛性は、外側カテーテルの遠位部分の剛性よりも小さい。態様によっては、案内部材3007の剛性は一定ではなく、近位端では外側カテーテルの遠位端の剛性に近い剛性を有し、遠位端では0.035インチの誘導線の剛性に近い剛性を有する。
【0531】
図30Eは、図30Aの送達装置の近位端の図であり、第一の止め機構3004まで後退した外側カテーテル3002を示す。予め送達装置に搭載された胃内装置の送達中に、使用者は第一のハンドル3003をしっかり持って、内側カテーテル3001を定位置に保持しながら、第二のハンドル3008を用いて内側カテーテル3001の外側で外側カテーテル3002を後退、又は近位側に摺動させる。第二のハンドル3008の近位端が第一の止め機構3004に接触するまで外側カテーテル3002を後退させる。第二の止め機構3006はまた、第一の止め機構3004の近位側で内側カテーテル3001の表面に配置されている。態様によっては、止め機構3004、3006は、蝶ナット3004a、3006aを用いて内側カテーテルにしっかり固定されたプラスチックリングを含む。態様によっては、第一のハンドル3003は、生理食塩水または水などの流体を注入する、あるいは内側カテーテル3001の管腔を洗浄するための第一の口3013を含む。態様によっては、第二のハンドル3008は、生理食塩水または水などの流体を注入する、あるいは外側カテーテル3002の管腔を洗浄するための第二の口3018を含む。
【0532】
図30Fは、部分的に展開された胃内装置のスリーブ3022の一態様の図であり、図30Eに示される外側カテーテル3002の位置に対応する。図30Eおよび図30Fを同時に参照して、第二のハンドル3008の近位端が第一の止め機構3004と接触するように外側カテーテル3002を後退させた際に、スリーブ3022は図30Fに示すように部分的に展開される。 展開されたスリーブ3022の部分は、図16Dを参照して説明した円筒形の遠位部分1622dである。これは、患者の小腸内に留まるスリーブ3022の部分である。外側カテーテル3002は、図16Dで説明したスリーブの接合点1622jまで後退させてある。態様によっては、図30Fに示すように、スリーブ3022は送達装置の内側カテーテル3001の周りに同軸に巻き付けられている。換言すれば、内側カテーテル3001はスリーブ3022の管腔を貫通していない。一態様では、外側カテーテル3002の遠位端は、X線造影での送達装置の適切な位置決めを確実に行うためのX線不透過性マーカー3009を含む。
【0533】
図30Gは、図30Aの送達装置の近位端の図であり、第二の止め機構3006まで後退させた外側カテーテル3002を示す。第一の止め機構を外してあるので、外側カテーテル3002をさらに後退させることができる。胃内装置の送達を続けながら、使用者は、第一のハンドル3003をしっかり持って内側カテーテル3001を定位置に保持しつつ、第二のハンドル3008を用いて内側カテーテル3001の外側で外側カテーテル3002を後退させる。第二のハンドル3008の近位端が第二の止め機構3006に接触するまで、外側カテーテル3002を後退させる。
【0534】
図30Hは、部分的に展開された胃内装置の金網構造体3021の一態様の図であり、図30Gに示す外側カテーテル3002の位置に対応する。図30Gおよび図30Hを同時に参照して、第二のハンドル3008の近位端が第二の止め機構3006に接触するように外側カテーテル3002を後退させた時に、金網構造体3021は、図30Hに示すように部分的に展開されている。金網構造体3021の移動防止環3024は展開されており、その形状記憶特性の結果、図11Dに示すように展開前の形態から展開後の形態、又は、めくれ上がった状態になっている。図示のように、この完全に展開されたスリーブ3022の近位端は、移動防止環3024に取り付けられている。図30Hに示すように、態様によっては、内側カテーテル3001は前記構造3021の側部に沿って金網構造体3021の金属線間の空間を貫通している。換言すれば、内側カテーテル3001は、金網構造体3021の中心を貫通していない。
【0535】
図30Iは、本明細書の一態様に従う、図30Aの送達装置を用いて胃内装置を送達することを含む工程を示すフロー図である。必要に応じて、工程3030で、送達装置の遠位端を湿らせて、潤滑性の親水性被膜を活性化させる。これにより、送達装置の挿入および誘導が容易になる。工程3032で、送達装置を誘導線に被せて、患者の胃腸管内の所定位置に入れる。工程3034で、送達装置の正確な位置決めを確実に行うため、X線透視法を用いて外側カテーテルの遠位端の位置を決定する。工程3036で、第一のハンドルをしっかり持って内側カテーテルを定位置に保持し、外側カテーテルを第一の止め機構まで後退させて、患者の胃腸管の腸の一部の中で予め搭載した胃内装置のスリーブの一部を展開し、位置決めする。次いで、工程3038で、外側カテーテルの遠位端が幽門のちょうど近位側に位置するまで送達装置全体を後退させる。工程3040で、第一の止め機構を内側カテーテルから取り外す。工程3042で、第一のハンドルをしっかり持って内側カテーテルを定位置に保持しつつ、外側カテーテルを第二の止め機構まで後退させて、患者の胃腸管の胃の一部の中で胃内装置の金網構造体の一部を展開し、位置決めする。工程3044で、第二の止め機構を内側カテーテルから取り外す。工程3046で、第一のハンドルをしっかり持って内側カテーテルを定位置に保持しつつ、外側カテーテルを第一のハンドルまで後退させて、患者の胃腸管の胃の一部の中で金網構造体全体を展開し、位置決めする。次いで、工程3048で、送達装置を患者から取り出す。
【0536】
図31Aは、本明細書の一態様に従う、送達装置に搭載された胃内装置3100の金網構造体3101の図である。図31Aに示すように、送達装置の内側カテーテル3131および案内部材3137の部分が示されている。送達装置は、内側カテーテル3101から案内部材3137までの移行部に近位球体3135を含む。金網構造体3101は、その移動防止環3104に取り付けられたスリーブ3102を含む。胃内装置3100を送達装置に搭載する際に、近位球体3135が金網構造体3101のちょうど遠位側に位置し、内側カテーテル3131が金網構造体3101の内容積の中にあるように案内部材3137は金網構造体3101の金属線間の中心から外れた開口を貫通している。
【0537】
図31Bは、送達装置にさらに搭載された図31Aの金網構造体3101の図である。金網構造体3101の近位端は、圧縮されて、送達装置の外側カテーテル3132の遠位端内部に収められている。金網構造体3101が内側カテーテル3131に沿って近位側に進んでいるので、近位球体はもはや見えなくなっている。図31Bに示すように、内側カテーテルは、金網構造体3101の中心から外れた開口を通って金網構造体3101から出ている。次いで、スリーブは、図31Cを参照して記述されているように内側カテーテルの周りに同軸に巻き付けられている。他の態様では、内側カテーテル(および取り付けられた案内部材)は、金網構造体内に留まっていて、スリーブの近位側の漏斗状部分の側部の開口を通って出ている。他の態様では、内側カテーテルは、金網構造体内に留まっていて、スリーブの遠位側の円筒形部分の側部の開口から出ている。さらに他の態様では、内側カテーテルは、金網構造体内に留まっていて、スリーブ全体を貫通し、スリーブの遠位端の開口を通って出ている。
【0538】
図31Cは、移動防止環3104のみが搭載されずに残るように送達装置に搭載された図31Aの金網構造体3101の図である。図31Dは、送達装置に完全に搭載された図31Aの金網構造体の図である。図31Dに示すように、金網構造体は、外側カテーテル3132の遠位端内部に完全に収められているので、見えなくなっている。図示のように、スリーブ3102は、内側カテーテル3131の周りに同軸に巻き付けられている。
【0539】
図31Eは、部分的に送達装置に搭載された図31Aの胃内装置のスリーブ3102の図である。内側カテーテル3131の周りに同軸に巻き付けられたスリーブ3102の一部は、外側カテーテル3132の遠位端から延びているのが見える。図31Fは、完全に送達装置に搭載された図31Aの胃内装置の図である。近位球体3135は、外側カテーテル3132の遠位端に配置されている。一態様では、スリーブの遠位端から延びる複数の縫い目3105を近位球体3135の周りにくくりつけて、送達の準備ができるまで胃内装置を定位置に維持する。送達前に、胃内装置を展開するために縫い目3105を解く。
【0540】
図32Aは、本明細書の他の態様に従う、胃内装置を取り出すための回収装置3200の図である。回収装置3200は、近位端、遠位端、および内側の管腔を有する長尺体を含む可撓性外管3202を含む。第一のハンドル3212は近位端に取り付けられている。開口3222は、外管3202の遠位端に位置する。近位端および遠位端を有する長尺体を含む可撓性内側部材3204は、外管3202の管腔内に設けられている。一態様では、内側部材3204は、可撓金属線を含む。第二のハンドル3214は、近位端に取り付けられていており、回収機構3224は内側部材3204の遠位端から形成されている。一態様では、回収機構3224はフックを含む。一態様では、フックはロックすることができる。
【0541】
図32Bは、本明細書の一態様に従う、図32Aの回収装置を用いて患者から胃内装置を取り出すことを含む工程を示すフロー図である。工程3232で、医師は、患者に挿入した内視鏡の動作チャネルに回収装置の外管を挿入する。この時点で、内側部材の遠位端の回収機構は、外管の遠位端内部に収められている。工程3234で、医師は、第一のハンドルをしっかり持って、患者の胃腸管内に回収装置を配置する。次いで、工程3236で、医師は、第二のハンドルを押して、回収機構を、開口を経て外管の遠位端の向こうへ延ばす。工程3238で、医師は、第二のハンドルを操作して、回収機構で胃内装置の近位端を掴む。一態様では、図16Bを参照して結び目1615について記述したように、胃内装置の近位端は、回収機構で捕捉するのを容易にする1組のずらした結び目を含む。工程3240で、一旦胃内装置を回収機構で固定したら、医師は、第二のハンドルを引っ張って、回収機構、および取り付けられた胃内装置の少なくとも一部を外管の遠位端の中に引き込む。胃内装置は、形状記憶金属からなるので、前記外管に適合することができる寸法に容易に圧縮可能である。必要に応じて、工程3242で、医師は、回収装置にロック機構を作動させて、回収機構と取り付けられた胃内装置が外管の遠位端から滑り落ちるのを防ぐ。最後に、工程3244で、医師は、患者から回収機構と取り付けられた胃内装置を取り出す。
【0542】
図33Aは、ダンベル形状を有する例示的な展開後の形態の胃内装置3300の一態様の図である。装置3300は、近位端に第一の上部金網3361、遠位端に第二の下部金網3362を含む。2つの金網3361、3362の内容積は互いに流体連通している。様々な態様で、第二の金網3362の寸法は、上部金網3361の寸法と同じあるいはそれ以下である。装置3300は、上部金網3361の近位端に第一の開口3363、下部金網3362の遠位端に第二の、より大きい開口3364を含む。食べ物は第一の開口3363から装置3300に入り、上部金網3361の内容積を通過して下部金網3362の内容積に入り、そこから第二の開口3364を通って出る。一態様では、下部金網部分3362の金網は、上部金網部分3361の金網の延長部である。他の態様では、2つの金網部分3361、3362は、個別の金網構造体からなり、展開前に取り付けられる。示されている態様では、装置3300は、2つの開口3363、3364を除き、装置3300の外面全体を覆う膜3367を含む。
【0543】
図33Bは、二段金網構造体を有する胃内装置3320の一態様の図であり、下部金網はめくれ上がった移動防止部材3324から形成されている。装置3320は、本明細書で記述した二段網装置の構造の態様と同様のダンベル形状の構造、およびこれら装置と同様の機能を有する。上部金網3322は図2Bの金網構造体210と同様である。下部網構造体は図2Bの移動防止環214と同様であるが、下部網構造体3324の方がより大きく、図33Bに示すように近位方向に完全にめくれあがる、または湾曲して前記下部網構造体3324を形成している点が異なる。第一の金網構造体3322は、その下部又は底部から延びる複数の自由端を含む。前記複数の自由端の第一の部分は湾曲して右側にめくれ上がった部分3324を形成し、前記複数の自由端の第二の部分は湾曲して左側にめくれ上がった部分3324を形成する。自明であるが、このめくれは、第一の金属線構造体の全周に形成されて、これにより環状体を形成する。この環状体は、長尺形状、楕円形状、または卵形であってもよい。
【0544】
様々な態様で、装置3300の全長は、50〜500mmの範囲である。好ましい一態様では、装置3300の全長は180mmである。様々な態様で、上部金網3361の長さは30〜250mmの範囲である。好ましい一態様では、上部金網3361の長さは140mmである。様々な態様で、下部金網3362の長さは1〜250mmの範囲である。好ましい一態様では、下部金網3362の長さは10mmである。様々な態様で、上部金網3361の幅は30〜300mmの範囲である。好ましい一態様では、上部金網3361の幅は120mmである。様々な態様で、下部金網3362の幅は10〜300mmの範囲である。好ましい一態様では、下部金網3362の幅は60mmである。様々な態様で、第一の開口3363の直径は5〜50mmの範囲である。好ましい一態様では、第一の開口3363の直径は20mmである。様々な態様で、第二の開口3364の直径は10〜75mmの範囲である。好ましい一態様では、第二の開口3364の直径は30mmである。
【0545】
図34Aは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400aの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3411の上に配置された第一の金網構造体3401、および第二の金網構造体3411の遠位端に連結されたスリーブ3402を含む。第一の金網構造体3401の底部の第一の移動防止部材3404は、第二の金網構造体3411の内部にあり、2つの金網構造体3401、3411を一緒に連結する機能を果たす。第一の移動防止部材3404もまた、第二の金網構造体3411の胃の収縮による圧縮の防止を助け、装置3400aを幽門の外に保持する。第二の金網構造体3411の底部の第二の移動防止部材3414は、装置3400a全体の幽門の通過を防ぐ作用がある。食べ物はまず、連結された胃内装置3400aの上部開口を通過して、第一の金網構造体3401内に隔離される。次いで、食べ物はゆっくりと第二の金網構造体3411内に入り、隔離される。最後に、食べ物は連結された胃内装置3400a底部の開口を通って、第二の金網構造体3411の遠位端に取り付けられたスリーブ3402内にゆっくりと放出される。第二の金網構造体3411は、幽門を迂回して食べ物を小腸に放出する。一態様では、スリーブ3402は取り付けられておらず、食べ物は連結された胃内装置3400aの底部開口から放出されて胃に戻る。組み合わせた金網構造体3401、3411は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。組み合わせた2つの金網構造体3401、3411はまた、より早く満腹感を誘導し、単一の網構造体装置よりも長持ちする満腹感を誘発する作用がある。これら2つの金属線網構造体は、単一の構造体に比べて、互いに相対的に動くことができ、より胃の形状に合わせることができる。その結果、より高い耐容性および/または少ない合併症が得られる。
【0546】
図34Bは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400bの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3431の上に配置された第一の金網構造体3421を含む。2つの金網構造体3421、3431は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。これら2つの金属線網構造体は、単一の構造体に比べて、互いに相対的に動くことができ、より胃の形状に合わせることができる。その結果、耐容性がより高く合併症が起こりにくくなる。
【0547】
図34Cは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400cの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3461の上に配置された第一の金網構造体3451を含む。第二の金網構造体3461の底部の移動防止部材3464は、装置3400c全体が幽門を通過するのを防ぐように作用する。2つの金網構造体3451、3461は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。これら2つの金属線網構造体は、単一の構造体に比べて、互いに相対的に動くことができ、より胃の形状に合わせることができる。その結果、耐容性がより高く合併症が起こりにくくなる。
【0548】
図34Dは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400dの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3481の上に配置された第一の金網構造体3471を含む。第一の金網構造体3471の底部の第一の移動防止部材3474は、第二の金網構造体3481の内部にあり、2つの金網構造体3471、3481を一緒に連結する機能を果たす。第一の移動防止部材3474はまた、第二の金網構造体3481の胃の収縮による圧縮の防止を助け、装置3400dを幽門の外に保持する。第二の金網構造体3481の底部の第二の移動防止部材3484は、装置3400d全体が幽門を通過するのを防ぐように作用する。2つの金網構造体3471、3481は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。
【0549】
図34Eは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400eの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3495の上に配置された第一の金網構造体3493を含む。第一の金網構造体3493の底部の移動防止部材3497は、第二の金網構造体3495内部にあり、2つの金網構造体3493、3495を一緒に連結する機能を果たす。移動防止部材3497はまた、第二の金網構造体3495の胃の収縮による圧縮の防止を助け、装置3400eを幽門の外に保持する。2つの金網構造体3493、3495は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。
【0550】
様々な態様で、図34B図34Eの二段金網胃内装置の何れかは、第二の金網構造体の遠位端に取り付けられたスリーブを含む。様々な態様で、本明細書の装置の移動防止部材又は環は、長さが1mm〜100mmの範囲であり、外径が25mm〜75mmの範囲であり、長さの外径に対する比が0.01〜4の範囲である。一態様では、移動防止部材又は環の長さは15mmに等しく、外径は60mmに等しく、長さの外径に対する比は0.25に等しい。様々な態様で、本明細書の胃内装置の金網は、少なくとも6ヶ月の間、耐疲労性であるようになっている。耐疲労性は、意図する使用での破壊耐性と定義される。
【0551】
図34Fは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400fの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3499の上に配置された第一の金網構造体3491、および第二の金網構造体3499の遠位端に連結されたスリーブ3492を含む。第二の金網構造体3499の底部の移動防止部材3494は、装置3400f全体が幽門を通過するのを防ぐように作用する。2つの金網構造体3491、3499は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。
【0552】
図34Gは、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の、他の例示的な二段金網胃内装置3400gの図である。図示の態様は、第二の金網構造体3405の上に配置された第一の金網構造体3403、および第二の金網構造体3405の遠位端に連結されたスリーブ3407を含む。第一の金網構造体3403の底部の第一の移動防止機構3409は、2つの金網構造体3403、3405を一緒に連結する機能を果たす。第一の移動防止機構3409はまた、第一の金網構造体3405が圧縮されている時に第二の金網構造体3403の胃の収縮による圧縮の防止を助け、装置3400f全体が幽門を通過するのを防ぐ。第二の金網構造体3405の底部の第二の移動防止部材3413は、装置3400g全体が幽門を通過するのを防ぐように作用する。組み合わせた金網構造体3403、3405は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物の胃腸管の通過を遅らせる。一態様では、装置3400gは、シリコンまたはPTFEの鞘など、保護カバーで覆われている。態様によっては、第一の金網構造体および第二の金網構造体3403、3405は、0.1mm〜1.0mmの範囲、より好ましくは約0.4mmの厚みを有する、手による編組ニチノール金属線からなる。スリーブ3407は、0.05mm〜0.7mmの範囲、より好ましくは約0.127mmの厚みを有する機械編組ニチノール金属線からなる。
【0553】
一態様では、装置3400gの全長は約100〜850mmである。一態様では、第一の金網3403の中心径は約90mmである。一態様では、第一の金網3403および第二の金網3405のそれぞれの長さは約70mmであり、第一の金網3403の近位端(第一の移動防止部材3409を含む)から第二の網3405の遠位端まで測定した全長は約145mmである。様々な態様で、近位端の開口3425の直径は約5mm〜25mmであり、スリーブ3407の遠位端の開口3423の直径は5mm〜35mmの範囲である。また、一態様では、第一の金網構造体3403の底部の第一の移動防止部材3409の幅は約5mmである。一態様では、スリーブ3407の直径は約25mmである。さらに、一態様では、スリーブの全長は約505mmであり、近位点3415から中間点3417までの長さは約137mmであり、遠位点3419から遠位端3423までの長さは約57mmである。
【0554】
図34Hは、本明細書の一態様に従う、移動防止機構に連結された2つの金網を有する胃内装置3400hを示す。図示のように、装置3400hは、第二の金網構造体3472の上に配置された第一の金網構造体3462、第二の金網構造体3472の遠位端に連結された移動防止環3473を含む。第一の金網構造体3462の底部の第一の移動防止機構3463は、2つの金網構造体3462、3472を連結する機能を果たす。第一の移動防止機構3463はまた、第二の金網構造体3472が圧縮されている時に第一の金網構造体3462の腔の収縮による圧縮の防止を助け、装置3400hを幽門の外に保持する。第二の金網構造体3472の底部の移動防止環3473は、装置3400g全体が幽門を通過するのを防ぐように作用する。
【0555】
様々な態様で、装置3400hの全長は30mm〜300mmの範囲である。一態様では、第一の金網3462の中心径は約90mmであり、20〜200の範囲である。一態様では、第一の金網3462および第二の金網3472のそれぞれの長さは20mm〜100mmの範囲であり、より好ましくは約70mmである。第一の金網3462の近位端(第一の移動防止機構3463を含む)から第二の網3472の遠位端までの測定された全長は、30mm〜200mmの範囲、好ましくは約145mmである。一態様では、近位端の開口3465の直径は5mm〜35mmであり、遠位端の開口3475の直径は5mm〜60mmの範囲である。また、一態様では、第一の金網構造体3462の底部の第一の移動防止部材3463の幅は約5mmである。態様によっては、移動防止環3473の長さは5mm〜100mmの範囲である。複数の態様で、移動防止環3473の内径3476は約10mm〜30mmの範囲であり、外径3477は25mm〜77mmの範囲である。
【0556】
複数の態様で、(図3Dおよび図3Eを参照して説明したように)金網装置3400hは、その近位端および遠位端、ならびに移動防止環3473の遠位端に、第一の金網構造体および第二の金網構造体3462、3472の金属線に形成された複数の輪を含む。一態様では、金属線の輪3466など、輪を形成する金属線の太さは約0.4mmであり、金属線の輪3466の環状部分3467の直径は約2mmである。一態様では、移動防止環3473の遠位端は9個の輪、例えば、図34Hに示す金属線の輪3466を含む。様々な態様で、第一の移動防止部材3463は、約0.20mmの直径を有する柔らかいPTFE金属線3468により第一の金網構造体および第二の金網構造体3462、3472に取り付けられている。また、複数の態様では、移動防止環3473もまた、約0.20mmの直径を有する柔らかいPTFE金属線3438により金網3472に取り付けられている。
【0557】
図35は、胃3512内で既に展開されている単独胃内装置3520に取り付けられた、誘導線3535を通した単独胃内装置3530の図である。カテーテル3521は、食道3511を通過して、胃3512に入っているのが示されている。カテーテル3521は、第二の単独胃内装置3530を展開しており、既に展開された胃内装置3520に取り付けるのを補助している。動作により、カテーテル3521は既存の胃内装置3520の開口、好ましくはこの装置を展開するための元のカテーテルによって使用された開口の中に通されている。次いで、第二の胃内装置3530は、第二の装置の一部(例えば、首部、突起、またはその他の部材)が第一の胃内装置3520にしっかり固定された状態で展開され、これにより2つの胃内装置を一緒に固定する。他の態様では、これら2つの胃内装置は、身体の外部で予め取り付けられて、次いで、単一の装置として患者の体内で展開される。
【0558】
図36は、胃3612内で完全に展開されて連結された胃内装置3600の図である。2つの単独胃内装置3620、3630が示されている。一方が他方の上に取り付けられ、単独胃内装置3620よりも大きな容積を胃3612内で占めている。
【0559】
図37Aおよび図37Bはそれぞれ、本明細書の一態様に従う、展開後の形態の他の例示的な連結又は二段金網胃内装置3700の側面図および斜視図である。図示の態様は、第一の金網構造体3701を含み、この第一の金網構造体3701は第二の金網構造体3702に柔軟に接続、取り付け、または連結されて実質的にダンベル形状またはバーベル形状の胃内装置3700を形成している。第一の金網構造体3701は完全に圧縮または拘束された状態に対応する展開前の形態で第一の容積を有し、完全に拡張または弛緩した状態に対応する展開後の形態で第二の容積を有する。様々な態様で、第一の容積は第二の容積より小さい。第二の金網構造体3702は、完全に圧縮または拘束された状態に対応する展開前の形態で第三の容積を有し、完全に拡張または弛緩した状態に対応する展開後の形態で第四の容積を有する。様々な態様で、第三の容積は第四の容積より小さい。
【0560】
複数の態様に従って、第一の金網構造体3701は展開前の形態で第一の形状および大きさまたは寸法を有し、展開後の形態で第二の形状および大きさまたは寸法を有する。複数の態様に従って、第二の金網構造体3702は展開前の形態で第三の形状および大きさまたは寸法を有し、展開後の形態で第四の形状および大きさまたは寸法を有する。態様によっては、展開後の形状と寸法は、第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702で同様である。他の態様では、展開後の形状と寸法は、第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702で同様ではない。様々な態様で、展開後の形状は実質的に球形、楕円形、扁円形、インゲンマメ形、卵形、または逆卵形である。
【0561】
本明細書の様々な態様では、第一の金網構造体および/または第二の金網構造体3702は、いずれかまたは両方が異なる寸法に拡張することができるように、展開後の容積は可変である。展開時に、展開寸法の変化の程度を用いて、装置の位置と、場合によっては展開の問題を確認する。例えば、態様によっては、装置は展開の工程でゆっくりと展開され、異なる工程で展開および位置が適切かどうかを確認する。態様によっては、完全に展開した後の寸法は一定である。態様によっては、2つの金網構造体は個別に編まれていている、あるいは単一の網組体の金網設計は異なっていて、2つの金網構造体は異なる剛性、圧縮性、および寸法を有することができる。
【0562】
好ましい一態様では、展開後の形状は、同様の寸法を有する実質的に球形または楕円形である。
【0563】
様々な態様で、本明細書は、金網装置を人工装具として提供する。この人工装具は、カテーテルを介して装置を容易に患者の体内に送達するには十分小さいが、患者の空洞/幽門を通過せず、傷つけない程度で十分大きい。また、この装置は、食べ物を隔離して胃の排出を遅らせるのに有効な適切な寸法になっている。例えば、様々な態様で、展開後の合計容積が50ml未満である装置は食べ物を隔離して胃の排出を遅らせるのには有効ではなく、幽門を通過する場合がある。一方、展開後の容積が3,500ml超の装置は大きすぎて、消化過程に悪影響を及ぼすことがある。さらに、金網装置は、胃の構造のどこにも固定も恒久的に取り付けもされておらず、自由に浮遊して、患者の腸内に任意のスリーブを配置するように作用し、医師は患者の胃腸管にスリーブを物理的に取り付けも固定もしない。これにより、網およびスリーブ構造体のいずれも、胃腸管壁に対して相対的に動くことができる。様々な態様で、これらの装置は、患者の幽門が(使用)時間の100%未満、塞がれるように、胃の中で自由に動きまわる。また、この閉塞は、幽門により規定される開口の100%未満を含む。様々な態様で、これらの装置は、(使用)時間の50%超、より好ましくは90%超、最も好ましくは95%超、幽門を塞ぐ。
【0564】
様々な態様で、金網構造体、本明細書の胃内装置の単一金網構造体および二段金網構造体はいずれも、従来の胃腸空間占有バルーンに比べていくつかの利点を提供する。伝統的なバルーンは、胃の圧力により変形する場合があるが、これらバルーンの容積は実質的に一定である。高い胃壁の圧力は固定された容積のバルーンによって押し返され、水充填バルーンでは重力および/または慣性により褥瘡ができることがある。空気充填バルーンでは、患者は膨満感を得る場合がある。本明細書の金網装置の容積は変化するので、これらの金網装置はこれらの問題を回避する。また、伝統的なバルーンでは、食べ物がバルーン内に入ることができないので、胃壁が過度に伸縮することによる外傷ができる場合がある。食べ物は、本明細書の金網装置を通過するように意図されており、従って、過度の伸縮のおそれがない。また、本明細書の胃内装置は、食べ物が金網構造体に保持されるので胃の排出を遅らせることができる。これは、伝統的なバルーンから得られない利点である。また、金網構造体の外向き圧力が常に低いと満腹感を誘導するが、容積と形状が変化することにより自然な快適さが得られる。
【0565】
表1は、本明細書のいくつかの態様に従う、様々な二重網胃内装置の展開後の直径、高さ、容積、および展開前の圧縮された長さの範囲を示している。態様によっては、二重網胃内装置の最も大きい展開後の直径は、20〜200mmの範囲である。態様によっては、二重網胃内装置の最も大きい展開後の直径は、より好ましくは50〜150mm、さらにより好ましくは80〜100mmの範囲である。一態様では、二重網胃内装置の展開後の直径は90mmである。態様によっては、二重網胃内装置の展開後の高さは45〜400mmの範囲である。態様によっては、二重網胃内装置の展開後の高さは、より好ましくは105〜300mmの範囲であり、さらにより好ましく145mmである。態様によっては、第一の金網構造体の第一の長さは、75cm以下、より好ましくは約15cmである。態様によっては、第一の金網構造体の展開前の容積は5ml以下、より好ましくは110ml以下であり、展開後の容積は5ml以上、より好ましくは125ml以上である。態様によっては、第二の金網構造体の第二の長さは70cm以下である。態様によっては、第二の金網構造体の展開前の容積は5ml以下、より好ましくは100ml以下であり、展開後の容積は5ml以上、より好ましくは110ml以上である。態様によっては、第一の金網構造体の展開後の容積は5ml超および5000ml未満である。態様によっては、第二の金網構造体の展開後の容積は20ml超および4000ml未満である。態様によっては、二重網胃内装置の展開後の容積(2つの網を合わせて)は8〜8381mlの範囲である。態様によっては、二重網胃内装置の展開後の容積(2つの網を合わせて)は、より好ましくは131〜3536ml、さらにより好ましくは442〜826mlの範囲である。一態様では、二重網胃内装置の展開後の容積(2つの網を合わせて)は657mlである。態様によっては、二重網胃内装置の展開前の圧縮長は、63〜629mmの範囲である。展開前の圧縮長とは、対象者の身体内で展開するために圧縮してカテーテル内に入れた時の装置の全長を言う。態様によっては、二重網胃内装置の展開前の圧縮長は、より好ましくは157〜471mm、さらにより好ましくは236〜290mmの範囲である。一態様では、二重網胃内装置の展開前の圧縮長は269mmである。
【表1】
【0566】
第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702は、それぞれ金網構造体3701、3702の展開後の形状および大きさまたは寸法によって規定された上半分の表面又は上半球、下半分の表面又は下半球、および内部容積を有する。食べ物が少なくとも1つの第一の開口3705を経て構造体3701に入り、少なくとも1つの第二の開口3706を経て構造体3701から出て行くように、第一の金網構造体3701は上半分の表面又は上半球に近接した少なくとも1つの第一の開口(または第一の開口表面領域)3705、下半分の表面又は下半球に近接した少なくとも1つの第二の開口(または第二の開口表面領域)3706を含む。食べ物が少なくとも1つの第三の開口3707を経て構造体3702に入り、少なくとも1つの第四の開口3708を経て構造体3702から出て行くように、第二の金網構造体3702は上半球に近接した少なくとも1つの第三の開口(または第三の開口表面領域)3707、および下半球に近接した少なくとも1つの第四の開口(または第四の開口表面領域)3708を含む。様々な態様で、第一の金網構造体の展開後の形状は、0.2cm〜20cmの範囲の半径および5〜175度の範囲の中心角により決定される円弧により規定される第一の複数の曲面を含む。様々な態様で、第二の金網構造体の展開後の形状は、0.1cm〜15cmの範囲の半径および1〜179度の範囲の中心角により決定される円弧により規定される第二の複数の曲面を含む。
【0567】
いくつかの態様に従って、第一の金網構造体3701および第二の金網構造体3702は多孔性構造体である。他の態様では、第一の金網構造体3701および第二の金網構造体3702は、実質的に膜で覆われていて、食べ物が胃内装置3700から出るのをさらに阻害する。様々な態様で、この膜は、少なくとも1つの第一の開口、第二の開口、第三の開口、および第四の開口3705、3706、3707、3708のみを残して、装置3700の10%〜99%を覆っている。これにより、食べ物は、少なくとも1つの第一の開口3705を経て装置3700に入り、少なくとも1つの第四の開口3708を経て出て行くように向けられる。
【0568】
第一の金網構造体3701は、少なくとも1つの第一の開口3705に配置された第一群の自由端または結び目、および少なくとも1つの第二の開口3706に配置された第二群の自由端または結び目を含む。第二の金網構造体3702は、少なくとも1つの第三の開口3707に配置された第三群の自由端または結び目、および少なくとも1つの第四の開口3708に配置された第四群の自由端または結び目を含む。これら複数群の結び目は、金網の他の部分に支持も接続もされていない金網構造体3701、3702の金属線に曲がり目または曲線を含む。換言すれば、これら複数群の結び目は、金網構造体3701、3702の各端部に自由端を含む輪または曲がり目である。様々な態様に従って、第一群、第二群、第三群、および第四群の結び目は金輪を含む。一態様では、これらの金輪は、複数群の結び目の自由端をねじって金輪形状にして形成されている。他の態様では、金輪は、複数群の結び目の自由端に縫合された個別の金属線金輪を含む。
【0569】
様々な態様で、前記第二の開口表面領域3706を規定する第一の金網構造体の複数の自由端の部分と前記第三の開口表面領域3707を規定する第二の金網構造体の複数の自由端の部分との間に接続部が形成されている。態様によっては、この接続部は、第一の端部が前記第二の開口表面領域3706の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域3707の第二の点に取り付けられた第一の柔軟性縫い目を含む。様々な態様で、この接続部の長さは、0mm〜200mmの範囲である。その下限は0mm〜2mmの範囲とそのすべての増分である。態様によっては、この接続部は、第一の端部が前記第二の開口表面領域3706の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域3707の第四の点に取り付けられた第二の柔軟性縫い目を含み、前記第三の点は第一の点と異なり、前記第四の点は第二の点と異なる。様々な態様で、第二の柔軟性縫い目を含む接続部の長さは、0mm〜300mmの範囲である。その下限は0mm〜2mmの範囲とそのすべての増分である。態様によっては、この接続部は、第一の端部が前記第二の開口表面領域3706の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域3707の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性縫い目を含み、前記第五の点は第一の点および第三の点と異なり、前記第六の点は第二の点および第四の点と異なる。様々な態様で、第三の柔軟性縫い目を含むこの接続部の長さは、0mm〜300mmの範囲である。その下限は0mm〜2mmの範囲とそのすべての増分である。態様によっては、この接続部は、第一の端部が前記第二の開口表面領域3706の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域3707の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性縫い目を含み、前記第七の点は第一の点、第三の点、および第五の点と異なり、前記第八の点は第二の点、第四の点、および第六の点と異なる。様々な態様で、第二の柔軟性縫い目を含む接続部の長さは、0mm〜300mmの範囲である。その下限は0mm〜2mmの範囲とそのすべての増分である。
【0570】
図37Cに示すように、本明細書の一側面に従って、第一の金網構造体3701の第二群の結び目3701nの一部は、複数の十分に緩い縫い目又は縫合の結び目3710を用いて第二の金網構造体3702の第三群の結び目3702nの一部に柔軟に接続、連結、または取り付けられている。図37Cには縫い目が示されているが、他の態様では、第一の金網構造体と第二の金網構造体の間の可撓性接続部は、任意の柔軟性部材(例えば、可撓金属線またはプラスチック構成要素)を含んでいてもよい。これらの他の態様では、縫い目は必要ではない。態様によっては、複数の縫い目3710は、少なくとも2つの独立した可撓性接続部または縫合点を含み、第一の金網構造体3701の第二群の結び目3701nの少なくとも2つの結び目は、第二の金網構造体3702の第三群の結び目3702nの少なくとも2つの結び目に柔軟に連結されている。好ましい一態様では、複数の縫い目3710は3つまたは4つの独立した可撓性接続部または縫合点を含む。様々な態様で、第一の金網構造体の下面の開口と第二の金網構造体の上面の開口の接続部の長さは、0mm〜300mmの範囲である。様々な態様で、第一の金網構造体の第二の金網構造体の接続部は、第二の金網構造体を圧縮せずに第一の金網構造体をその赤道直径の1%〜99%、より好ましくは40%〜99%の範囲およびその増分まで圧縮することができるような長さを有する。様々な態様で、複数の縫い目3710は第二および第三の開口3706、3707の周囲に沿って等距離で分布している。図37Eは、第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702を柔軟に接続するのに用いられる2つの接続部または縫合点3711を示す。一態様では、これら2つの接続部または縫合点3711は互いに180°離れている。
【0571】
別の態様では、第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702は、(複数の縫い目または縫合の結び目を用いる代わりに)第一の金網構造体3701の第二群の結び目3701nの一部を第二の金網構造体3702の第三群の結び目3702nの一部に編み込むか噛み合わせて柔軟に連結されている。
【0572】
任意の一態様では、図37Dに示すように、近位端、遠位端、および管腔を有するスリーブ3725は、近位端が第二の金網構造体3702の下部に連結されている。スリーブ3725は、その近位端に、第二の金網構造体3702の第四の開口または第四の開口表面領域(図37Aの3708)と流体連通する第一の開口3741を含み、前記遠位端に第二の開口3742を含む。態様によっては、スリーブ3725は、複数の縫い目を介して、第二の金網構造体3702の第四の結び目群3702pに連結されている。この任意に連結されたスリーブ3725は、展開されると患者の胃から十二指腸内に延びて、十二指腸を空にする。あるいは、他の態様では、スリーブ3725は十二指腸を経て空腸内に延びる。一態様では、スリーブ3725は、隔離された食べ物/糜粥を胃内装置3700から直接十二指腸または空腸の途中に移す機能を果たす。
【0573】
ここで図37A図37Cに示すように、当然のことだが、様々な態様で、第一の金網構造体3701および第二の金網構造体3702は個別に編まれて構築され、その後で、患者の体内あるいは体外に柔軟に取り付けられるか縫合される(図35図36を参照して上で説明したように)。これも当然のことだが、患者の胃から2つの構造体3701、3702を個別に取り出すために縫い目の連結を切断してもよい。
【0574】
様々な態様で、接続部または縫合点は、それぞれ8個の結び目を含んでいてもよく、さらに接着剤および熱収縮管で固定されていてもよい。一態様では、各結び目は、30ポンドの破断強度を有する超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の編組縫い目線を含み、信頼性の高い、第一の金網構造体と第二の金網構造体3701、3702の連結部を提供する。
【0575】
本明細書の様々な側面に従って、複数の縫い目3710を用いた第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702の可撓性接続部または取付部、および得られる胃内装置3700は、様々な利点および機能(以下に述べる)を提供する。
【0576】
この接続部または取付部により、第一の金網構造体と第二の金網構造体3701、3702は流体連通することができる。又は、食べ物はまず、連結された胃内装置3700の上部の少なくとも1つの第一の開口3705を通過して、第一の金網構造体3701内に隔離される。次いで、食べ物はゆっくりと第二の金網構造体3702に入って、そこで隔離される。最後に、食べ物は連結された胃内装置3700の底部の少なくとも1つの第四の開口3708を経てゆっくりと放出されて、胃に戻る。接続された金網構造体3701、3702は連携して、患者の胃内の大きな容積を占有し、さらに食べ物が胃腸管を通過するのを遅らせる。これら接続された2つの金網構造体3701、3702はまた、より速く満腹感を誘導し、単一の網構造装置よりも長持ちする満腹感を誘発する。
【0577】
この接続部または取付部により、第一の金網構造体3701および第二の金網構造体3702は、互いに実質的にすべての方向に旋回、屈曲、または移動することができる。図37Fに示すように、第一の金網構造体3701は、第一の構造体3701の中心、第一の構造体3701の近位端の第一の開口表面領域3721の中心、および第一の構造の遠位端の第二の開口表面領域3722の中心を通る第一の長手方向軸3715を有し、第二の金網構造体3702は、第二の構造体3702中心、第二の構造体3702の近位端の第三の開口表面領域3731の中心、および第二の構造の遠位端の第四の開口表面領域3732の中心を通る第二の長手方向軸3716を有する。2つの構造体3701、3702の互いに相対的な運動角度が示されており、第一の長手方向軸3715と第二の長手方向軸3716の間の角変位3717により規定されている。様々な態様で、可撓性接続点3711により、第一の金網構造体3701と第二の金網構造体3702は、すべての方向で互いに相対的に90度までの運動角度(または第一の長手軸方向3715と第二の長手方向軸3716との間の角変位3717)を有することができる。態様によっては、第一の金網構造体の第二の金網構造体との接続部は、第一の金網構造体を90%超圧縮した場合に、第二の金網構造体が10%以下になった第一の金網構造体に対する角変位を有するような長さを有する。
【0578】
展開の過程で、この接続部または取付部により、一方の金網構造体、例えば、第一の金網構造体3701は、他の金網構造体、例えば、第二の金網構造体3702を展開せずにほぼ完全に開くことができる。図38Aは、連結された胃内装置3800の展開の過程を示す。図示のように、装置3800はカテーテル又は外筒3820をさらに含む。第一の金網構造体3801はだいたい、またはほぼ完全に展開されており、複数の縫い目3810を介して第一の金網構造体3801に接続または取り付けられた第二の金網構造体3802は、連続してカテーテル又は外筒3820内にあり、まだ拘束されている。態様によっては、カテーテル3820は、筺体、筺体を通って延びる管腔を含む。態様によっては、管腔の直径は2cm以下、より好ましくは約0.9cmである。引き戻しまたは取り出しの過程で一方の金網構造体(例えば、第二の金網構造体3702)を圧縮して筒状構造体(例えば、外筒又はカテーテル)に引き入れると、接続部または取付部により、他の金網構造体(例えば、第一の金網構造体3701)の配列を圧縮してその筒状構造体に引き入れることができる。図38B図38Dは、連結された胃内装置3800の引き戻しまたは取り出し過程を示す。図38Bに示すように、内視鏡3825(例えば)の中を通して送達した把持部材3822を用いて第二の金網構造体3802をカテーテル3820内に引き戻している際に第二の金網構造体3802は部分的に圧縮されるが、第一の金網構造体3801はまだ拘束されていない、又は展開した形態のままである。図38Cに示すように、第二の金網構造体3802を完全にカテーテル3820内に引き戻して完全に圧縮すると、複数の縫い目3810により、取り出しのために第一の金網構造体3801は圧縮されてカテーテル3820に引き入れられるように配列あるいは配向される。最後に、図38Dに示すように、完全に圧縮された第二の金網構造体3802が内視鏡3825を用いてさらにカテーテル3820内に引き戻されるにつれて、配列または配向された第一の金網構造体3801は、取り出しのために拘束または圧縮されてカテーテル3820に引き入れられる。
【0579】
このように、接続部または取付部により、他の金網構造体とは独立して、一方の金網構造体を圧縮、引き戻し、解放、または展開することができる。
【0580】
なお、ここで図37A図37Fを参照して、複数の縫い目3710は、2つの金網構造体3701、3702の旋回、屈曲、または相対的運動角度が可能な程度に十分長く、一方の金網構造体(引き戻しまたは展開している時の)から他方の金網構造体に圧縮力が伝達する程度に十分短い長さを有する必要がある。態様によっては、(第一の金網構造体3701および第二の金網構造体3702は実質的に球状である態様では)他方の金網構造体を半径方向に圧縮せずに、一方の金網構造体をその赤道直径の99%まで圧縮することができるが、それを超えると圧縮は伝わる。これにより、2つの金網構造体の一方が実質的に圧縮されても展開後の形態にあるので胃内装置3700は完全に弛緩した幽門を通過しない傾向があるという移動防止効果が得られる。様々な態様で、第二群の結び目の一結び目から第三群の結び目の一結び目までの接続部または縫合点の長さは、1mmから第二の金網3702の第三の開口3707の直径の2倍までの範囲である(図37A図37B)。
【0581】
本明細書の連結又は二段金網胃内装置3700は、大きな単独装置を展開するのに比べて、様々な利点や長所を提供する。まず、連結された胃内装置3700は、装置3700が患者の弛緩した幽門を通って移動することに対してより優れた保護を提供する。大きな単独装置を圧縮した場合、比較的容易に弛緩した幽門を通過することができる。しかしながら、胃内装置3700の金網構造体3701、3702の両方が偶然圧縮されることはなく、これにより移動の危険性は軽減されている。
【0582】
次に、大きな単独装置は比較的柔軟性がなく、少なくとも(使用)時間の一部ではこれにより患者の胃の内膜に過剰な圧力がかかる。これに対して、胃内装置3700は、展開後の構造または占有容積が十分に大きく、胃壁に対する過剰な圧力を最少にする(および胃壁または内膜の擦り傷を防止する)。というのは、胃内装置3700は、(2つの連結された金網構造体3701、3702の接続部または取付部により)屈曲し、動いて、これにより胃の形状により合わせられるからである。従って、本明細書の胃内装置3700は、展開されると、胃の占有容積を大きくする必要と胃への圧力を最少にする必要とのバランスを向上または最適化する。様々な態様で、胃内装置3700は、展開されると、胃の容積または患者の胃の容積の25%〜95%を占める。
【0583】
当然のことだが、本開示は、本発明のいくつかの例示的な態様を教示することを意図しており、本明細書で開示される特定の構造に限定されるものではない。当業者には自明であるが、開示される態様のその他の変形は、本出願に含まれ、さらに請求項で規定されるように本発明の範囲内である。
以下の項目[1]〜[41]に、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、カテーテルと、第一の金網構造体と、第二の金網構造体と、接続部とを含み、
前記カテーテルは、筺体と、前記筺体を貫通して延びる2cm以下の内径を有する管腔を含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面により規定された、多孔性且つ閉鎖された125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、更に上部及び下部を含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の内側に材料が入るように構成された複数の開口の第一の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第二の表面領域を有し、
前記第二の金網構造体は、前記第一の金網構造体から分離しており、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、100ml以下の第三の容積及び70cm以下の第二の長さを有し、前記展開後の形状は、第二の複数の曲面により規定された、多孔性且つ閉鎖された110ml以上の第四の容積を有し、前記第二の金網構造体は、さらに上部及び下部を有し、前記上部は、前記第四の容積の外から前記第四の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第三の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第四の表面領域を有し、
前記接続部は、前記第一の金網構造体と第二の金網構造体を柔軟に連結すると共に、前記接続部は、第二の開口表面領域を規定する前記第一の金網構造体の部分と、第三の開口表面領域を規定する前記第二の金網構造体の部分との間に形成される、胃内装置。
[2]
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内に連続して配置されている、項目1に記載の胃内装置。
[3]
前記第一の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.2cm〜20cmの範囲の半径と5°〜175°の範囲の中心角により決定される、項目1に記載の胃内装置。
[4]
前記第二の複数の曲面の少なくとも1つは円弧によって規定され、前記円弧は0.1cm〜15cmの範囲の半径と1°〜179°の範囲の中心角により決定される、項目3に記載の胃内装置。
[5]
前記接続部は、前記第二の開口表面領域を規定する前記第一の金網構造体の複数の自由端の部分と、前記第三の開口表面領域を規定する前記第二の金網構造体の複数の自由端の部分との間に形成される、項目1に記載の胃内装置。
[6]
前記第一の金網構造体は、球形及び楕円形のうち少なくとも一方の形状を有する、項目1に記載の胃内装置。
[7]
前記第二の金網構造体は、球形及び楕円形のうち少なくとも一方の形状を有する、項目6に記載の胃内装置。
[8]
前記接続部は複数の縫い目を含む、項目1に記載の胃内装置。
[9]
前記複数の縫い目は、一方の端部が第二の開口表面領域上の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域上の第二の点に取り付けられた第一の柔軟性縫い目を含む、項目8に記載の胃内装置。
[10]
前記第二の開口表面領域の第一の点から前記第三の開口表面領域の第二の点までの接続部の長さは、0.01mm〜200mmの範囲である、項目1に記載の胃内装置。
[11]
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられた第二の柔軟性縫い目を含み、前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる、項目9に記載の胃内装置。
[12]
前記第二の開口表面領域の第三の点から前記第三の開口表面領域の第四の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、項目11に記載の胃内装置。
[13]
前記第一の柔軟性縫い目と前記第二の柔軟性縫い目は180°離れている、項目11に記載の胃内装置。
[14]
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性縫い目を含み、前記第五の点は前記第一の点及び前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点及び前記第四の点と異なる、項目11に記載の胃内装置。
[15]
前記第二の開口表面領域の第五の点から前記第三の開口表面領域の第六の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、項目14に記載の胃内装置。
[16]
前記複数の縫い目は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性縫い目を含み、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、及び第五の点とは異なり、前記第八の点は前記第二の点、第四の点、及び第六の点とは異なる、項目14に記載の胃内装置。
[17]
前記第二の開口表面領域の第七の点から前記第三の開口表面領域の第八の点までの接続部の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、項目16に記載の胃内装置。
[18]
前記第一の金網構造体及び第二の金網構造体は、すべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸、並びに前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の角変位によって規定される、項目1に記載の胃内装置。
[19]
前記角変位は90°以下である、項目18に記載の胃内装置。
[20]
前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体をその赤道直径の99%まで圧縮することができるような長さを有する、項目1に記載の胃内装置。
[21]
前記第一の金網構造体の前記第二の金網構造体との接続部は、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合、前記第二の金網構造体は前記第一の金網構造体に対して10%以下の角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸、並びに前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸の間の相対角によって規定される、項目1に記載の胃内装置。
[22]
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されている、項目1に記載の胃内装置。
[23]
前記第一の金網構造体及び前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内で接続部により接続されていない、項目1に記載の胃内装置。
[24]
前記接続部は、前記第二の開口表面領域の複数の自由端の部分と前記第三の開口表面領域の複数の自由端の部分とを編み込んで形成されている、項目1に記載の胃内装置。
[25]
前記第二の容積及び前記第四の容積は胃の25%〜95%を占める、項目1に記載の胃内装置。
[26]
近位端、遠位端、及び管腔を有するスリーブをさらに含み、前記近位端は前記第二の金網構造体の前記下部に連結され、前記遠位端は患者の十二指腸内に位置し、前記スリーブは前記遠位端で前記第四の開口表面領域及び第二の開口と流体連通する第一の開口をさらに含み、前記スリーブは前記胃内装置から前記十二指腸に食べ物を送るように構成されている、項目1に記載の胃内装置。
[27]
前記第一の金網構造体は球状及び楕円形の形状の少なくとも一方を有し、前記第一の金網構造体は5ml超5000ml未満の容積を有する、項目1に記載の胃内装置。
[28]
前記第二の金網構造体は球状及び楕円形の形状の少なくとも一方を有し、前記第二の金網構造体は20ml超4000ml未満の容積を有する、項目27に記載の胃内装置。
[29]
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、第一の金網構造体と、第二の金網構造体と、複数の柔軟性部材とを含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、カテーテルの管腔内では110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面によって規定された、多孔性且つ閉鎖された125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、上部及び下部をさらに含み、前記上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第一の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第二の表面領域を有し、
前記第二の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、100ml以下の第三の容積及び70cm以下の第二の長さを有し、前記展開後の形状は、第二の複数の曲面によって規定された、多孔性且つ閉鎖された110ml以上の第四の容積を有し、前記第一の金網構造体は、上部及び下部をさらに含み、前記上部は、第四の容積の外側から前記第四の容積の中に材料が入るように構成された、複数の開口の第三の表面領域を有し、前記下部は、複数の開口の第四の表面領域を有し、
前記複数の柔軟性部材は、前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体とを柔軟に連結すると共に、前記複数の柔軟性部材は、第一の柔軟性部材及び第二の柔軟性部材を含み、前記第一の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第一の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第二の点に取り付けられ、前記第二の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第三の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第四の点に取り付けられ、ここで前記第一の点は前記第三の点と異なり、前記第二の点は前記第四の点と異なる、胃内装置。
[30]
前記第二の開口表面領域の第一の点から前記第三の開口表面領域の第二の点までの第一の柔軟性部材の長さは、0.01mm〜300mmの範囲である、項目29に記載の胃内装置。
[31]
前記第二の開口表面領域の第三の点から前記第三の開口表面領域の第四の点までの第二の柔軟性部材の長さは、0.01mm〜100mmの範囲である、項目30に記載の胃内装置。
[32]
前記第一の柔軟性部材と前記第二の柔軟性部材は180°離れている、項目29に記載の胃内装置。
[33]
前記複数の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第五の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第六の点に取り付けられた第三の柔軟性部材を備え、前記第五の点は前記第一の点及び前記第三の点と異なり、前記第六の点は前記第二の点及び前記第四の点と異なる、項目29に記載の胃内装置。
[34]
前記第二の開口表面領域の第五の点から前記第三の開口表面領域の第六の点までの前記第三の柔軟性部材の長さは0.01mm〜300mmの範囲である、項目33に記載の胃内装置。
[35]
前記複数の柔軟性部材は、一方の端部が前記第二の開口表面領域の第七の点に取り付けられ、第二の端部が前記第三の開口表面領域の第八の点に取り付けられた第四の柔軟性部材を備え、前記第七の点は前記第一の点、第三の点、及び第五の点と異なり、前記第八の点は、前記第二の点、第四の点、及び第六の点と異なる、項目33に記載の胃内装置。
[36]
前記第二の開口表面領域の第七の点から前記第三の開口表面領域の第八の点までの前記第四の柔軟性部材の長さは0.01mm〜100mmの範囲である、項目35に記載の胃内装置。
[37]
前記第一の金網構造体と前記第二の金網構造体は、すべての方向で互いに相対的な運動角度を有し、前記運動角度は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と、前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との角変位により規定される、項目29に記載の胃内装置。
[38]
前記角変位は90°以下である、項目37に記載の胃内装置。
[39]
前記複数の柔軟性部材のぞれぞれは、前記第二の金網構造体を圧縮せずに前記第一の金網構造体がその赤道直径の95%まで圧縮することができるような長さを有する、項目29に記載の胃内装置。
[40]
複数の柔軟性部材のそれぞれは、前記第一の金網構造体を90%超圧縮した場合に、前記第二の金網構造体は10%以下になった第一の金網構造体に対する角変位を有するような長さを有し、前記角変位は、前記第一の金網構造体の中心、前記第一の開口表面領域の中心、及び前記第二の開口表面領域の中心を通る第一の長手方向軸と前記第二の金網構造体の中心、前記第三の開口表面領域の中心、及び前記第四の開口表面領域の中心を通る第二の長手方向軸との相対角度により規定される、項目1に記載の胃内装置。
[41]
人の胃の中で展開するように構成された胃内装置であって、
前記胃内装置は、カテーテルと、第一の金網構造体と、環とを含み、
前記カテーテルは、筺体と、前記筺体を貫通して延びる2cm以下の内径を有する管腔を含み、
前記第一の金網構造体は、前記カテーテルの管腔内では圧縮された展開前の形状を、前記人の胃の中では拡張された展開後の形状を有し、前記展開前の形状は、110ml以下の第一の容積及び75cm以下の第一の長さを有し、前記展開後の形状は、第一の複数の曲面により規定され、多孔性で閉鎖した125ml以上の第二の容積を有し、前記第一の金網構造体は、第一の上部及び第一の下部をさらに含み、前記第一の上部は、前記第二の容積の外側から前記第二の容積の中に材料が入るように構成された第一の開口を有し、前記下部は、徐々に細くなって直径で規定された第二の開口の中に収まる、前記第一の複数の曲面の部分を有し、
前記環は、前記下部に取り付けられると共に、前記第二の開口の中心を通る軸を中心に三次元空間で半円を回転させてできる回転面により規定され、前記環は25mm以上の直径により規定される、胃内装置。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G
図10H
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13A
図13B
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
図17A
図17B
図17C
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図21A
図21B
図21C
図22
図23
図24A
図24B
図25A
図25B
図25C
図26A
図26B
図26C
図26D
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図28A
図28B
図29A
図29B
図29C
図29D
図29E
図30A
図30B
図30C
図30D
図30E
図30F
図30G
図30H
図30I
図31A
図31B
図31C
図31D
図31E
図31F
図32A
図32B
図33A
図33B
図34A
図34B
図34C
図34D
図34E
図34F
図34G
図34H
図35
図36
図37A
図37B
図37C
図37D
図37E
図37F
図38A
図38B
図38C
図38D