(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外表面、外表面外周、及び長手方向に測定される外表面長を有する、長手方向に延在する円筒形の壁であって、接続された端と端の接する円筒形部分を備え、少なくとも第1の円筒形部分(58; 58I; 58II)及び第2の円筒形部分(60; 60I; 60II)を含む、壁と、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の円筒形部分(58; 58I; 58II)及び前記第2の円筒形部分(60; 60I; 60II)の両方において、前記壁外表面に沿って長手方向に延在する第1の線に沿って順次配置された複数の第1のスロット(40; 40I; 40II)と、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の円筒形部分(58; 58I; 58II)及び前記第2の円筒形部分(60; 60I; 60II)の両方において、前記壁外表面に沿って長手方向に延在する第2の線に沿って順次配置された複数の第2のスロット(42; 42I; 42II)であって、前記第2の線が、前記第1の線から周方向に180度オフセットしており、前記複数の第2のスロット(42; 42I; 42II)のうちの複数のスロットのそれぞれが、対応する前記複数の第1のスロット(40; 40I; 40II)のうちの複数のスロットのそれぞれから長手方向にオフセットしており、前記複数の第2のスロット(42; 42I; 42II)が、第1のタイプ(42a; 42aI; 42aII)の第2のスロット及び前記第1のタイプと異なる第2のタイプ(42b; 42bI; 42bII)の第2のスロットをさらに備え、前記第1のタイプ(42a; 42aI; 42aII)の前記第2のスロットが、前記第2の円筒形部分(60; 60I; 60II)に沿った前記第2の線の第1の部分に沿って順次配置され、第2のタイプ(42b; 42bI; 42bII)の第2のスロットが、前記第1の円筒形部分(58; 58I; 58II)に沿った前記第2の線の第2の部分に沿って順次配置されている、前記第2のスロット(42; 42I; 42II)と、
前記第1の円筒形部分(58; 58I; 58II)と前記第2の円筒形部分(60; 60I; 60II)との間に存在している伸縮間隙(G1)であって、前記伸縮間隙(G1)が、前記外表面上で周方向に測定された伸縮間隙長さを有し、前記伸縮間隙長さが、前記複数の第1のスロットの第1のスロット長さより長く、かつ、前記複数の第2のスロットの第2のスロット長さより長い、前記伸縮間隙(G1)と、を備える、カテーテル曲線形状ストラット(44; 44I; 44II; 44III)。
前記第1のタイプ(42a)の前記第2のスロット(42)が、円周の寸法において、前記外表面外周の1/2よりも長く、それによって、前記第1のタイプ(42a)の前記第2のスロット(42)の少なくともいくつかが、複数の前記第1のスロット(40)の少なくともいくつかと周方向に重なる、請求項1に記載のカテーテル曲線形状ストラット(44)。
前記第1の円筒形部分(58)が第1のサブカットパターンを備え、前記第2の円筒形部分(60)が第2のサブカットパターンを備え、前記第3の円筒形部分(S3)が第3のサブカットパターンを備え、前記第4の円筒形部分(S4)が第4のサブカットパターンを備え、各前記第1、第2、第3、及び第4のサブカットパターンが、他の前記第1、第2、第3、及び第4のサブカットパターンの少なくとも1つと異なる複数の第1のスロット及び複数の第2のスロットのパターンを含む、請求項4に記載のカテーテル曲線形状ストラット(44)。
前記ストラット(44)が第1の方向に偏向させられたときに第1の形状をとり、第2の反対の方向に偏向させられたときに第2の形状をとるように、前記複数の第1のスロット(40)及び前記複数の第2のスロット(42)が構成され、前記第1の形状が前記第2の形状と同じであり、
前記ストラット(44)が、両方とも単一の仮想面内にある第1と第2の方向に偏向するように構成され、前記ストラット(44)が前記第1及び第2の方向に非対称に偏向するように、前記複数の第1のスロット(40)及び前記複数の第2のスロット(42)が選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載のカテーテル曲線形状ストラット(44)。
前記挿入部品(48)が、正反対の位置に設けられた一対のプルワイヤ管理チャネル(52, 54)によって挟まれた中心管腔(50)を含む3つの長手方向に延在する管腔を含み、
前記挿入部品(48)が、押出成形ポリマーから形成されており、および/または、
前記外側本体(28)が単一のポリマー層を備える、請求項10に記載のカテーテル曲線形状ストラットアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、カテーテル曲線形状ストラット(
図1には直接的に見ることができない)を備える代表的なカテーテル10を示す。具体的には、このカテーテルはハンドル12及びカテーテルシャフト14を含む。ハンドル12は、アクチュエータ(図示せず)を収容するハウジング16を備える。カテーテルシャフトは、接合点22において接続される近位セクション18と遠位可撓性セクション20を含む。
図1に示すように、遠位可撓性セクション20は、近位カテーテルシャフトの遠位端に取り付けられ、本実施形態において、3つのリング電極24及び先端電極を有する。
図1に点線で示してあるように、遠位可撓性セクション20の一部を含むカテーテル曲線形状ストラットは、異なる方向への遠位セクションの偏向時に、非対称の曲線の形成を容易にする。この図の点線は、カテーテルシャフトに沿った同じ長手方向の位置から始まる各曲線を概略的に示しているが、曲線はそれぞれ、カテーテルシャフトに沿った異なる長手方向の位置で始まることもあり得る。また、さらに後述するように、
図1は非対称の曲線を示しているが、遠位可撓性セクションは、対称に偏向するように構成することもできる。
【0038】
図2は、
図1に示した遠位可撓性セクションの部分の断片の等角投影図である。ただし、
図2では、リング電極及び先端電極は取り外されており、遠位可撓性セクション20は近位カテーテルシャフト18から分離されている。この図では、遠位可撓性セクションの外側本体(すなわち外側ジャケット又は外層)28の部分は、代表的なプルリング30が見えるように、遠位可撓性セクションの遠位端(すなわち、
図2の向きで左側の端部)で切り離されている。同様に、遠位可撓性セクション20の近位端(すなわち、
図2の向きで右側の端部)では、プルリングに向かう途中にそれぞれが遠位可撓性セクションの近位端に入る第1及び第2のプルワイヤ32、34が見えるように、外側本体の別の断片が切り離されている。
図2に示すように、第1及び第2の密着巻きした圧縮コイル36、38は、それぞれ第1及び第2のプルワイヤ32、34を囲んでいてもよい。これらの圧縮コイルは、
図2では遠位可撓性セクションの近位端のすぐ近くで終わるように示されているが、これらの密着巻きした圧縮コイルは、実際は、ハンドル12までの近位カテーテルシャフト18の全長にわたって延在していてもよい。
【0039】
図3は、ストラットアセンブリ(
図5の要素46参照)の一部を含むストラット44に形成された、第1の複数の切欠部領域40及び第2の複数の切欠部領域42を含む複数の切欠部領域(すなわちスロット又はチャネル又は間隙)が見えるように外側本体28の部分を取り外した、遠位可撓性セクションの近位端の拡大した断片の等角投影図である。
図3に示すように、ストラットアセンブリは、外側ジャケット28、ストラット44、及び挿入部品48を含み、これらは、例えば押出成形ポリマーから作られていてもよい。ストラットは、超弾性ニチノールから構成されてもよく、一実施形態において、外側本体はポリマー材料の単一の層を有する。ただし、外側本体28は、異なるタイプの材料でできた層を含む複数の層を有していてもよい。
図3に明確に示されるように、挿入部品48は、正反対の位置に設けられた一対のプルワイヤ管腔52、54(例えば、
図4参照)に挟まれた単一の中心管腔50を含む3管腔の管材料のセクションを有していてもよい。さらに後述するように、これらのプルワイヤ管腔は、遠位可撓性セクションを望むように偏向させるために、ストラットにおけるカットパターン(種々の代表的なカットパターンが
図12〜14及び
図18〜20に示されている)に対して適切に配向されていなければならない。
図4は、
図3の線4−4に沿った、
図3に示したストラットアセンブリ46の断面図である。
図4に明確に示されるように、挿入部品48は、例えばワイヤ管理用の大きい中心管腔50と、2つのオフセットしたプルワイヤ管腔52、54(本実施形態では互いに正反対の位置に設けて示してある)とを有する。
【0040】
図5はストラットアセンブリ46の等角投影図である。この図では、ストラットアセンブリの一部を含むストラット44が、外側本体の下に点線で示されている。
図6は、
図5の線6−6に沿った、ストラットアセンブリの横方向の断面図である。
図7は、
図5の線7−7に沿った、
図5に示したストラットアセンブリの長手方向の断面図である。
【0041】
図8は、組み立て及びリフロー処理の前の、
図5〜7に示したストラットアセンブリ46の構成要素を示す。
図8におけるジグザグになった蛇行状の破線によって表されるように、ストラットアセンブリ46は、挿入部品48をストラット44の中へ配置し、次いでストラットと挿入部品を組み合わせたものを外側本体28の中に挿入することによって構成される。挿入部品と、ストラットと、外側本体とをこうして組み立てたものに次いでリフロー処理を行えば、各構成要素を組み合わせて機能的なストラットアセンブリにするのに役立つことになろう。ストラットの長手方向の端部にあるアライメントタブ(すなわちピン)56もまた、
図8で初めて明確に見ることができる。
図8に示したストラットの実施形態は、その長手方向の両端部のそれぞれに2つのアライメントタブを有する(
図8の向きでストラットの右側の端部にある2つのアライメントタブは、一方のみが見えていることに留意されたい)が、任意の数のアライメントタブが使用されてもよい。各端部につき2つのアライメントタブで、それぞれのタブが約0.01インチ×0.01インチであるものが良好に機能することが判明している。以下でさらに説明するように、アライメントタブは、遠位可撓性セクションの偏向を実施できるように、プルワイヤが最終的にストラットにおける切欠パターンに対して正しく配向されるのを確実にするのに役立つ。アライメントタブはまた、カテーテルシャフトに沿ったトルク伝達を容易にする。
図9は、
図8の9−9に沿った断面図であり、正反対の位置に設けられたプルワイヤ管腔(すなわちチャネル)52、54及び大きい中心ワイヤ管理管腔50を明確に示す。
【0042】
図10は、一実施形態によるストラット44
Iの側面図である。
図11は、
図10の線11−11上の矢印によって表される方向に沿った、
図10に示すストラットの端面図である。本実施形態において、ストラット44
Iは、垂線62によって表される位置で交わる遠位部58と近位部60を有する。このストラットの各端部はまた、正反対の位置に設けられた一対のアライメントタブ56を有し、このうちの2つは
図11に見ることができる。また、任意の数のアライメントタブが使用されてもよいが、最も有利になる形で
図11に示したように、互いに正反対の位置に設けられた2つのアライメントタブを有すると、良好に機能する。
図10に示すように、ストラット44
Iの本実施形態において、第1の複数のスロット40がストラットの上面に形成され、第1の複数のアーチ64を画定している。第2の複数のスロット42がストラット44
Iの底面に切り取って設けられ、第2の複数のアーチ66を作り出している。これらのスロット及びアーチは以下でさらに説明する。
【0043】
図10に示した実施形態では、第1の複数のスロットを含む各スロット40は同じであり、また第1の複数のアーチを含む各アーチ64は同じである。ただし、第2の複数のスロット42は2つのタイプのスロットを有する。具体的には、ストラットの近位端(すなわち、
図10の向きでストラットの右側の端部)は、深く(すなわち高く)、狭い複数の切欠又はスロット42aを有し、ストラットの遠位部分は、比較して幅広く、浅い複数のスロット42bを有する。また、ストラット44
Iの頂部部分におけるスロット40は、ストラット44
Iの遠位部分58に沿ったストラットの底部部分におけるスロット42と同一である。ストラットの近位部に沿った、ストラットの頂部におけるスロット構成とストラットの底部におけるスロット構成の差によって、カテーテルが異なる方向に偏向させられたときに非対称の曲線が作り出される。具体的には、遠位可撓性セクションの遠位端を下方向に(すなわち、
図10に示した矢印68の方向に)偏向させた場合、偏向曲線が、垂線62によって表される位置において開始する傾向があり、ここは、前述のように、ストラット44
Iの遠位部58と近位部60の交わるところである。しかしながら、遠位可撓性セクションを上に(すなわち、
図10に示した矢印70の方向に)偏向させた場合、得られる曲線はストラットの近位端72のより近くで始まる傾向がある。
【0044】
図10に示すストラット44
Iは、自動化された工程で作製することもできる。自動化された工程を開始するために、カットパターン74をストラットのCADモデルから画定することができ、次いで、設計に関する情報を裁断機(例えば、図示しないレーザカッタ)用のガイダンスシステムに読み込ませることができる。
図12は、
図10に示したストラットを作製するように裁断機に指示するために使用できる2次元の平らなパターン74を示す。具体的には、
図12に示したパターンの頂部水平エッジ76をパターンの底部エッジ80と接合することによって平らなパターン74を(
図10及び
図11に示されるように)円筒形構成に形成した場合、その本体は
図10に示したものと類似の構成を有するはずである。
【0045】
図12に示したパターン74は、対称な上半分と下半分になるようにパターンを長手方向に分割する、長手方向に延在する線78に関して対称である。すなわち、線78の上のパターン部分は、線の下のパターン部分の鏡像である。このパターンはまた、垂線62の左のパターン部分である近位部60(本実施形態では非対称の部分)と、垂線62の右のパターン部分である遠位部58(本実施形態では対称の部分)とを画定する。本実施形態では、第1の複数の楕円スロットは、対称線78に沿って長手方向に配置(すなわち「積層」)されている。第1の複数のスロットの各楕円スロット40は同じである。言い換えれば、
図12に示したパターン74において、第1の複数のスロットを含む楕円切欠部は、ストラットの近位端からストラットの遠位端まで同じである。
【0046】
図12に示したパターンはまた、第2の複数の切欠部領域(すなわちスロット)42を含む。
図12は「平らなパターン」を示すことに留意されたい。したがって、第2の複数のスロットにおける各スロットの半分は、示したパターンの上に開いており、各スロットの残りの半分は、示したパターンの下に開いている。
図12に明確に見ることができるように、第2の複数のスロット42は、ストラットの一方の端部から他方の端部まで均一ではない。具体的には、ストラットの非対称の部分(すなわち、垂線62の左の部分)になる、ストラットパターンの近位端では(すなわち、
図12の向きでストラットパターンの左側の端部では)、第2のスロット42aは第1のタイプであり、ストラットパターンの対称の部分(すなわち、垂線62の右の部分)に沿った、ストラットパターンの遠位端では(すなわち、
図12の向きでストラットパターンの右側の端部では)、第2のスロット42bは第2のタイプである。第1のタイプの第2のスロット42aは、ストラットの対称の部分に沿った第2のタイプの第2のスロット42bに比べて比較的狭く、比較的長い。さらに、対称のセクションでは、第1の複数のスロットのうちの複数のスロットは、第2のスロットの第2のタイプと同一である。すなわち、垂線62の右では、相補的なスロット40、42bが同じであり、長手方向に単純に互い違いに設けられている。
【0047】
ストラットの近位端から
図12に示したストラットの遠位端に向かって遠位方向に移動すると、第2のスロットは短く、広くなる(例えば、スロット42aをスロット42bと比較されたい)。具体的には、第1のタイプの第2のスロット42aは、第2のタイプの第2のスロット42bと比較して狭く、深い。直接的な結果として、第1のアーチ64(
図14に関連してさらに後述する)は、カットパターンの非対称の部分から対称の部分に遷移するにつれて長くなる。同様に、ストラットの近位端からストラットの遠位端に向かって再び移動すると、第2のアーチ66は狭くなる(例えば、アーチ66aをアーチ66bと比較されたい)。最後に、
図12に示したストラットカットパターン74の近位端からその遠位端に向かって移動するにつれて、第1のアーチ64を第2のアーチ66につなぐブリッジ82(
図13及び
図14参照)は短くなる。すなわち、対称の偏向部分におけるブリッジは、非対称の偏向部分におけるブリッジよりも短い。ブリッジは
図14に関連して詳細に後述する。
図10及び
図12に示した構成では、第1のアーチ64は第2のアーチ66bに一致し、第1のスロット40は、ストラットの対称の部分58における第2のスロット42bに一致する。したがって、ストラットの対称の部分では、偏向が対称である。
図13は、
図12の丸囲み部分の拡大図である。
【0048】
ストラットを形成するために使用されるカットパターンの理解を深めるために、
図14は、
図12に示したカットパターン74の大きく拡大した部分を示す。各ストラットは、第1の複数のアーチ64及び第2の複数のアーチ66を含む一連の長手方向にオフセットしたアーチから形成される。第1の複数のアーチを含むアーチは、有利になる形で
図12に示したように、長手方向に延在する列(すなわち一続き)に配置される。同様に、第2の複数のアーチを含むアーチ64は、相補的かつ周方向にオフセットした第2の長手方向に延在する列に配置される。前記第1の複数のアーチ64の隣接するアーチは、周方向に延在する切欠部領域40(すなわちスロット又はチャネル又は間隙)によって隔てられている。同様に、第2の複数のアーチを含む隣接するアーチ66は、周方向に延在する切欠部領域42によって隔てられている。各切欠部領域は、例えば
図12〜14に示されるような楕円構成、又は例えば
図3に示されるような猫目若しくはアーモンド構成を有していてもよい。ひし形、長方形、及び三角形など、他の対称及び非対称のスロット形状が企図される。
【0049】
再び
図14を参照すると、第1のアーチ64のそれぞれは、第3の長手方向に延在する線84と第4の長手方向に延在する線86の間の距離L3だけ周方向に延在する。これらの第1のアーチのそれぞれは、中点幅88を有する。さらに、第1のアーチのそれぞれは、第1の切欠部領域40によって隣のアーチから隔てられている。これらの第1の切欠部領域のそれぞれは、自らの中点幅90を有し、第2の長手方向に延在する線92と第5の長手方向に延在する線94の間の距離L2+L3+L4だけ周方向に延在し、これは
図14に明確に示してある。一時的に
図15を参照すると、
図14に示した各アーチ(例えば、アーチ64)は、角度シータ(θ)をなし、円弧長L及びスパンSを有する。
図14に戻ると、示したカットパターン74は、それぞれが中点の幅100を有する複数の第2のアーチ66をさらに含み、これらは、それぞれが中点の幅102を有する複数の第2の切欠部領域42によって隔てられている。第2のアーチのそれぞれは、
図14における第2の長手方向に延在する線92から第5の長手方向に延在する線94まで、距離L1+L5だけ周方向に延在しており、ここで
図14に示したカットパターン74は平らな2次元パターンであることに留意されたい。したがって、
図14に示した第1の長手方向に延在する線96及び第6の長手方向に延在する線98は、
図14に示したパターンから形成される円筒形ストラット44
Iにおける同じ線を含む。したがって、既に検討したように、第2のアーチの長さは、第2の長手方向に延在する線92から(
図14に描かれている)下方に第1の長手方向に延在する線96までの距離L1と、第5の長手方向に延在する線94から(
図14に描かれている)上方に第6の長手方向に延在する線98までの距離L5とを合わせたものである。
図14に示しているように、この特定のパターンにおける各第2の切欠部領域42の長さは、L1+L2+L4+L5の総和である。
【0050】
図14はまた、第1のアーチ64を第2のアーチ66につなぐブリッジ82(すなわちリンク又はコネクタ)を明確に示す。これらのブリッジは、第1の複数のアーチを第2の複数のアーチに柔軟に相互接続している。第1の複数の隣り合うブリッジ82は、第1の長手方向に延在する蛇行状の骨格(この骨格は、例えば
図10に見ることができ、ストラット44
Iの垂直の中線に沿って長手方向に走る)を形成し、これが遠位可撓性セクション20の優先的に平面的な偏向を可能かつ容易にし、平面でない偏向を制限する。スロットが例えば
図14に示したように楕円であるとき、アーチは、2次元カットパターンにおいて括れた長方形形状をとる。
【0051】
図16は、別の実施形態によるストラット44
IIの等角投影図である。この図では、ストラットの遠位端は左であり、ストラットの近位端は右である。前述したストラットと同様に、
図16に示したストラットは、対称の切欠のセクション58
I及び非対称の切欠のセクション60
Iを有する。セクション58
Iでは、頂部切欠40
Iと底部切欠42b
Iは同じである。対照的に、60
Iでは、頂部切欠と底部切欠は異なる。
図16をより注意深く見ると、第1の複数のスロット40は第1の複数のアーチ64を隔てている。ストラットのセクション58
Iにおいて、各アーチ64a
Iは第1の幅88aを有する。セクション60
Iにおいて、各アーチ64b
Iは第1の幅よりも広い第2の幅88bを有する。
【0052】
次に、
図16に示したストラット44
IIの底部のスロットをより注意深く見ると、セクション58
Iにおけるスロット42a
Iは、セクション60
Iにおけるスロット42b
Iよりも浅いが、幅広い。したがって、ストラットの近位端からストラットの遠位端に向かって遠位方向に(すなわち、
図16では右から左へ)移動すると、第1のスロット40
Iは一定のままであり、セクション60
Iからセクション58
Iへの遷移後(すなわち、交差する垂線62
Iの後)は第1のアーチは狭く、長くなり(すなわち、アーチ64a
Iはアーチ64b
Iよりも狭く、長い)、セクション60
Iからセクション58
Iへの遷移後は第2のスロットは短く、広くなり(すなわち、スロット42a
Iはスロット42b
Iよりも短く、幅広い)、第2のアーチは狭くなり(アーチ66b
Iの幅100bをアーチ66a
Iの幅100aと比較されたい)、ブリッジは短くなる(より長いブリッジ82bをより短いブリッジ82aと比較されたい)。
【0053】
図17は、ストラット44
IIIのさらに別の実施形態を示す。
図17はまた、ストラットの遠位端から外されたプルリング30を示す。
図17に示すストラットは、堅い近位部分60
II(すなわち、
図17に描かれているようなストラットの左端部)及び柔らかい遠位部分58
II(すなわち、
図17に描かれているようなストラットの右端部)を有する。ストラットはここでも、第1の複数のアーチ64a
II、64b
II、第1の複数のスロット40
II、第2の複数のアーチ66a
II、66b
II及び第2の複数のスロット42a
II、42b
IIを有する。第1の複数のスロット及び第1の複数のアーチは、
図17の第1の長手方向に延在する線104に沿って配置されている。言い換えれば、第1の複数のスロット40
IIと第1の複数のアーチ64a
II、64b
IIの中点(すなわち胴部)は、第1の長手方向に延在する線104に沿って位置合わせされることになる。この特定の実施形態では、第1の複数のスロット40
IIのうちの複数のスロットは、ストラット40
IIIの全長においてサイズが一定のままである。ただし、第2の複数のスロット42a
II、42b
IIのうちの複数のスロットは、ストラットの堅いセクション60
IIにあるときよりも、ストラットの柔らかいセクション58
IIにあるときの方が短く、幅広い。本実施形態において、第2の複数のスロット42a
II、42b
IIと第2の複数のアーチ64a
II、64b
IIの中点は、第1の長手方向に延在する線104から周方向に180度オフセットした第2の長手方向に延在する線(
図17には図示せず)に沿って位置合わせされることになろう。第2のスロットは、
図17に示したストラットの遠位の柔らかい部分において短くなる(より長いスロット42b
IIをより短いスロット42a
IIと比較されたい)ので、第1のアーチは、より柔らかい遠位部分58
IIにおいて長くなる。ただし、第2のアーチは、ストラットの長さ全体においてサイズが同じままである。最後に、遠位方向に移動し、堅い部分60
IIから柔らかい部分58
IIに遷移するにつれて、ブリッジは短くなる。すなわち、ブリッジはストラットの柔らかい部分において短くなる。
【0054】
次に
図18〜20を見ながら、各図に順に対応する、長手方向に可変の剛性を有するストラットをそれぞれが作成するためのいくつかの比較的複雑なストラットカットパターン74
I、74
II、74
IIIを次に説明する。これらのカットパターンのそれぞれは、12のセクション(S1〜S12、
図18にのみ付す)及び8つの異なるサブカットパターン(P1〜P8、
図18にのみ付す)を含むが、任意の数のセクションとサブカットパターンの組み合わせが使用され得る。さらに、
図18〜20に示した各ストラットパターンは、近位パターン部分106(垂線108の左)及び遠位パターン部分110(垂線108の右)を含む。近位パターン部分106は、これらの3つのストラットカットパターン74
I、74
II、74
IIIのそれぞれについて同じであり、以下の6つのセクション(すなわち、S1〜S6)及び5つのサブカットパターン(すなわち、P1〜P5)を含む:
・サブカットパターンP1を含むセクションS1、
・サブカットパターンP2を含むセクションS2、
・サブカットパターンP3を含むセクションS3、
・サブカットパターンP4を含むセクションS4、
・サブカットパターンP4を含むセクションS5、及び
・サブカットパターンP5を含むセクションS6。
図18〜20に示した遠位ストラットパターン部分110のそれぞれは互いに異なっており、それぞれが同様に以下の6つのセクション(すなわちS7〜S12)を含むが、カットパターン(すなわち、P6〜P8)は3つだけである:
・サブカットパターンP6を含むセクションS7、
・サブカットパターンP7を含むセクションS8、
・サブカットパターンP7を含むセクションS9、
・サブカットパターンP7を含むセクションS10、
・サブカットパターンP7を含むセクションS11、及び
・サブカットパターンP8を含むセクションS12。
【0055】
引き続き
図18〜20を検討すると、隣接するセクションの以下の対は、タイプ1の伸縮間隙(すなわち遷移領域)G1又はタイプ2の伸縮間隙G2(これらの間隙のG1、G2は
図18にのみ付す)によって隔てられている:
・セクションS3とS4は、伸縮間隙G1によって隔てられており、
・セクションS4とS5は、伸縮間隙G1によって隔てられており、
・セクションS5とS6は、伸縮間隙G1によって隔てられており、
・セクションS7とS8は、伸縮間隙G2によって隔てられており、
・セクションS8とS9は、伸縮間隙G2によって隔てられており、
・セクションS9とS10は、伸縮間隙G2によって隔てられており、
・セクションS10とS11は、伸縮間隙G2によって隔てられており、
・セクションS11とS12は、伸縮間隙G2によって隔てられている。
前述のように、またこれらの3つの図に明確に見ることができるように、G1伸縮間隙はG2の伸縮間隙G2とは異なる。
【0056】
前述のように、セクションS1〜S6は、合わさって近位ストラットカットパターン部分106をなしており、
図18〜20にそれぞれ示したカットパターン74
I〜74
IIIのそれぞれにおいて同じである。具体的には、近位ストラットカットパターン部分106では、パターンを対称な上と下の部分に水平に分ける長手方向の中心線112を挟むスロットは、セクションS1において長く、かつ狭く(スロット114a参照)、次に広くなり(中点幅が長くなり)、残りのセクションS2〜S6では短くなる(スロット114b参照)。セクションS2〜S6におけるスロット114bは、図示した実施形態においてサイズが同じである。
【0057】
一方、
図18〜20に示したカットパターンの遠位部分110は、各図において異なっている。
図18では、長手方向の中心線112に沿って延在する第1のスロットは、セクションS7〜S12の全てにおいてサイズが同じである(実際には、
図18において、第1のスロットはセクションS2〜S12の全てにおいてサイズが同じである)。対照的に、
図19及び
図20では、第1のスロットはセクションS7〜S12において全てが同じサイズではない。
図19のカットパターンでは、セクションS7からセクションS12のスロット(第1の複数のスロットの一部)は、セクションS2〜S6のスロットよりも長い(すなわち、
図19では高い)。同様に、
図20のカットパターンでは、セクションS7からS12のスロット(同じく第1の複数のスロットの一部)は、
図19における対応するスロットよりもさらに長い。したがって、
図18に示したストラットカットパターン74
Iから構成されるストラットは、最も堅い遠位ストラット部分を有することになり、
図20に示したストラットカットパターン74
IIIから構成されるストラットは、最も堅くない遠位ストラット部分を有することになり、
図19に示したストラットカットパターン74
IIから構成されるストラットは、他の2つの間程度の剛性を有することになろう。
図18〜20に示した代表的なカットパターンを再検討すると明らかなように、これらのパターンから作製されるストラットは、セクション単位で曲がることができ、偏向中に平面でなくなる可撓性セクションの傾向を緩和する。これらのカットパターンはまた、優先的に平面的な成果をもたらす。
【0058】
図21は、種々の内部構成要素が見えるように各部分を取り外したか、又は置き換えて示した、切除カテーテルの遠位可撓性セクション20の断片の等角投影図である。この図では、可撓性の洗浄先端電極116は、3つのリング電極24及びプルリング30の遠位に示してある。遠位可撓性セクション20の近位端において、遠位可撓性セクション20を近位カテーテルシャフト18に接合するために使用できるカプラ118もこの図に見られる。
【0059】
図22及び
図23は、
図21に示した遠位可撓性セクションの遠位部分の一部の拡大した断片の等角投影図である。これらの2つの図に示したように、可撓性の洗浄先端電極は、シャフト洗浄チューブ(図示せず)への接続のために近位端に顎部122の付いた先端洗浄チューブ120を有する。3つのリング電極24は、ほぼ正しい長手方向の位置に「浮いた状態」で示してある。それぞれのプルリング30は、これらの2つの図のそれぞれに見ることができる。また、プルワイヤ32、34とプルワイヤ管理チャネル52、54がストラットのカットパターンによって適切に位置合わせされることを確実にするために、アライメントタブ56がプルリングにおける対応するタブスロット124に収まっているのも、これらの2つの図のそれぞれでよく見える。
【0060】
次に
図24〜27を参照しながら、
図21にも示したカプラ118を説明する。
図24及び
図25は、
図21に示した遠位可撓性セクションの近位端の断片の等角投影図である。これらの2つの図のそれぞれにおいて、遠位可撓性セクションの近位端から延在するカプラ118を見ることが可能である。カプラの遠位端(
図24及び
図25には図示せず)は、ストラットアセンブリの一部を含むストラットの近位端の隣にあるか、又はそれに接していることになる。これらの図に明確に示されるように、ストラットの近位端から近位方向に延在したアライメントタブ56は、カプラ118の一部を含むタブアライメントリング128に形成されたタブスロット126に収まっている。これらのタブスロット及びタブアライメントリングは、
図26においても明確に見ることができる。
図24及び
図25では、シャフトカプラ118の一部を含むプルワイヤチャネル130、132に入ったプルワイヤ32、34を概略的に示してある。これらのプルワイヤは、その遠位端で例えばプルリング30に接続され、その近位端でアクチュエータに接続されることになろう。プルワイヤチャネル130、132は、ストラットアセンブリ46の一部である挿入部品48の一部を含む類似のプルワイヤチャネル52、54と位置合わせされることになろう。
図24〜27には、カプラ118の顎部付きセクション134(
図27に付す)も明確に見える。この顎部付きセクションは、複数の傾斜した環状セクション136及び平らな環状セクション138を含む。顎部付きセクション134は、近位カテーテルシャフト18の遠位端に挿入され、次いで、接着剤若しくは超音波溶接又は何らかの他の手段によって、近位カテーテルシャフトに接続されることになろう。プルワイヤチャネル130、132は、タブスロット126から90度オフセットしている。顎部付きセクション134とは反対のカプラ118の端部は、平坦なセクション140を含む。この平坦なセクション140は、遠位可撓性セクション20の近位端に乗り入れ、装着されることになろう。
【0061】
図28は、遠位可撓性セクション20を概略的に示す。
図29は、著しいよじれ142が形成された、
図28の遠位可撓性セクションを概略的に示す。
図30は、よじれが取り除かれた後、本明細書に記載のストラットアセンブリが適所にあるとき、そのような著しいよじれからでも遠位可撓性セクションが元に戻ることを示す。
【0062】
上記のストラットは、レーザカットされたニチノールチューブから構成されているか、又は何らかの他の材料から構成されているかにかかわらず、内部構成要素の向きを維持しながら、カテーテルの偏向特性、特に非対称の偏向の制御をもたらすように構成することができる。カットパターンの設計は、種々の形状、平面の挙動、所望の曲線サイズ、及び所望のカテーテルシャフトの剛性を生み出すために変えることができる。
【0063】
この曲線ストラットの利益の1つは、これによって、例えばカテーテルの遠位可撓性セクションの製造が簡単かつ反復可能になることである。現在の製造上の慣行は、所与の偏向挙動を生み出すために必要な困難かつ労力を要する工程により、出荷するアセンブリに潜在的に望ましくないばらつきを生じさせる可能性がある。上記のストラットは、組み立てが容易であり、他の組み立て方法に変化のない固有の偏向挙動を有するように設計される。ストラットは、カテーテルが各偏向においてその形状をとれるようにする。これにより、偏向挙動を生み出すための構造を作り出すことによって、遠位可撓性セクションの作製からばらつきの多くが取り除かれる。さらに、この構成要素は、生体内の状況において劣化しないことにより、体内において優れた耐久性を実現し、ニチノールの超弾性の性質は、カテーテル用途においてストレート状に戻す優れた能力をもたらす。
【0064】
本明細書において、種々の実施形態が、種々の装置、システム、及び/又は方法に対して記載される。多数の特定の詳細が、本明細書において開示され添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造及び使用についての完全な理解を提供するために記載される。なお、実施形態はそのような特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者には理解されよう。他の例において、明細書中に説明した実施形態を不明瞭にしないように、周知の動作、構成要素、および要素は詳細に説明されていない。当業者であれば、実施形態は、非限定的な実施例を説明および図示本明細書であり、したがって、それは、本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は代表的なものであり、必ずしも実施形態の範囲を限定するものではなく、その範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ規定されることが理解されるであろう。
【0065】
明細書の全体を通じて、「種々の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、「1つの実施形態」等への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特徴が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。したがって、明細書中の「種々の実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」又は「実施形態において」という語句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性は、1又は2以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。したがって、一実施形態に関連して図示され又は記載される特定の特徴、構造、または特性は、全体的または部分的に、制限されることなく、1又は2以上の他の実施形態の特徴、構造、または特性と組み合わされる。
【0066】
「近位」及び「遠位」の語は、本明細書を通じて、患者を処置するのに用いる機器の臨床医が操作する一方の端部に関連して用いられうることが理解されるであろう。「近位」の語は、臨床医に最も近い機器の部分をいい、「遠位」の語は、臨床医から最も離れた部分をいう。さらに、簡潔化かつ明瞭化のために、「垂直」、「水平」、「上」及び「下」などの空間を表現する語は、本明細書において明示された実施形態に関して用いられ得ることも理解されるであろう。しかしながら、外科手術用機器は、多様な方向性及び位置において使用されうるものであり、これらの語は、限定的及び絶対的であることを意図するものではない。
【0067】
全ての接合に関する言及(たとえば、取り付けられる、結合される、接続される等)は、広義に解釈されるべきであり、要素の接続と要素間の相対的な動きとの間の中間メンバを含む場合がある。このように、接合に関する言及は、2つの要素が直接的に接続され、かつ互いに固定した関係にあることを必ずしも意味するものではない。本明細書で使用される場合、接合の言及は、単一または一体部品として成形された2つの構成要素を含むことができる。添付の特許請求の範囲で定義されている発明の趣旨から逸脱することなく、細部または構造に変更を加えることができる。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
[項目1]
外表面、外表面外周、及び長手方向に測定される外表面長を有する、長手方向に延在する円筒形の壁であって、接続された端と端の接する円筒形部分を有し、少なくとも第1の円筒形部分及び第2の円筒形部分を含む、壁と、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の円筒形部分及び前記第2の円筒形部分の両方において、前記壁外表面に沿って長手方向に延在する第1の線に沿って順次配置された複数の第1のスロットと、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の円筒形部分及び前記第2の円筒形部分の両方において、前記壁外表面に沿って長手方向に延在する第2の線に沿って順次配置された複数の第2のスロットであって、前記第2の線が、前記第1の線から周方向に180度オフセットしており、前記複数の第2のスロットのうちの複数のスロットが、前記複数の第1のスロットのうちの複数のスロットから長手方向にオフセットしており、前記複数の第2のスロットが、第1のタイプの第2のスロット及び第2のタイプの第2のスロットをさらに含み、前記第1のタイプの前記第2のスロットが、前記第1の円筒形部分のみに沿った前記第2の線に沿って順次配置され、前記第2のタイプの前記第2のスロットが、前記第2の円筒形部分のみに沿った前記第2の線に沿って順次配置されている、第2のスロットと
を含む、カテーテル曲線形状ストラット。
[項目2]
前記第2のタイプの前記第2のスロットが、円周の寸法において、前記外表面外周の1/2よりも長く、それによって、前記第2のタイプの前記第2のスロットの少なくともいくつかが、前記第1の複数のスロットにおける前記スロットの少なくともいくつかと周方向に重なる、項目1に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目3]
前記第1のスロットが、前記第1のタイプの前記第2のスロットと同じ形状を有する、項目1に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目4]
前記端と端の接する円筒形部分が、第3の円筒形部分及び第4の円筒形部分をさらに含み、前記第3及び第4の円筒形部分が、拡張間隙によって隔てられている、項目1に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目5]
前記第1の円筒形部分が第1のサブカットパターンを有し、前記第2の円筒形部分が第2のサブカットパターンを有し、前記第3の円筒形部分が第3のサブカットパターンを有し、前記第4の円筒形部分が第4のサブカットパターンを有し、前記第1、第2、第3、及び第4のサブカットパターンがそれぞれ前記残りのサブカットパターンとは異なる、項目4に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目6]
医療機器の優先的に平面的な非対称の偏向を容易にするように構成されたカテーテル曲線形状ストラットであって、
外表面、外表面外周、及び長手方向に測定される外表面長を有する、長手方向に延在する円筒形の壁であって、第1の線が前記外表面に沿って長手方向に延在し、第2の線が前記外表面に沿って長手方向に延在し、前記第2の線が前記第1の線から周方向に180度オフセットしている、壁と、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の線に沿って順次存在する複数の第1のスロットであって、各第1のスロットが、第1のスロット端部間の前記外表面において周方向に測定される第1のスロット長を有し、各第1のスロットが、前記外表面において長手方向に測定される第1のスロット幅を有し、前記第1のスロット長が前記第1のスロット幅よりも長い、第1のスロットと、
複数の第1のアーチであって、各第1のアーチが、長手方向に隣接する一対の第1のスロット間に存在し、各第1のアーチが、前記外表面において周方向に測定される第1のアーチ長を有し、各第1のアーチが、前記外表面において長手方向に測定される第1のアーチ幅を有し、前記第1のアーチ長が前記第1のアーチ幅よりも長い、第1のアーチと、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第2の線に沿って順次存在する複数の第2のスロットであって、各第2のスロットが、第2のスロット端部間の前記外表面において周方向に測定される第2のスロット長を有し、各第2のスロットが、前記外表面において長手方向に測定される第2のスロット幅を有し、前記第2のスロット長が前記第2のスロット幅よりも長い、第2のスロットと、
複数の第2のアーチであって、各第2のアーチが、長手方向に隣接する一対の第2のスロット間に存在し、各第2のアーチが、前記外表面において周方向に測定される第2のアーチ長を有し、各第2のアーチが、前記外表面において長手方向に測定される第2のアーチ幅を有し、前記第2のアーチ長が前記第2のアーチ幅よりも長い、第2のアーチと
を含み、
前記第1のスロット長及び前記第2のスロット長のうちの少なくとも1つが、前記外表面外周の1/2よりも長い、カテーテル曲線形状ストラット。
[項目7]
前記第1のアーチを前記第2のアーチにつなぐ複数のブリッジをさらに含む、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目8]
前記複数のブリッジが、第1及び第2の正反対の位置に設けられた蛇行状の骨格を画定する、項目7に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目9]
前記複数の第1のスロットの各スロットが楕円である、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目10]
前記複数の第1のスロットの各スロットが猫目形状である、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目11]
前記複数の第1のスロットの各スロットがアーモンド形状である、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目12]
前記複数の第1のスロットの各スロットが同一である、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目13]
前記複数の第1のスロットの各アーチが同一である、項目12に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目14]
前記複数の第2のスロットが、第1のタイプの複数の第2のスロット及び第2のタイプの複数の第2のスロットを含む、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目15]
前記第1のタイプの前記複数の第2のスロットが、前記第2の線に沿って順次存在し、前記第2のタイプの前記複数の第2のスロットが、前記第2の線に沿って順次存在し、前記第1のタイプの前記第2のスロットが、前記第2のタイプの前記第2のスロットの第2のスロット幅よりも短い第2のスロット幅を有する、項目14に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目16]
前記第2のタイプの前記第2のスロットが、前記複数の第1のスロットにおける前記スロットと同じ形状及び寸法で形成されている、項目14に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目17]
前記複数の第2のスロットにおける前記スロットが、前記複数の第1のスロットにおける前記スロットと同じ形状及び寸法で形成されている、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目18]
前記ストラットが、第1の方向に偏向させられたときに第1の形状をとり、第2の反対の方向に偏向させられたときに第2の形状をとるように構成されるように、前記複数の第1のスロット及び前記複数の第2のスロットが構成される、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目19]
前記第1の形状が前記第2の形状と同じである、項目18に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目20]
前記ストラットが、両方とも単一の仮想面内にある第1と第2の方向に偏向するように構成され、前記複数の第1のスロット及び前記複数の第2のスロットが、前記第1及び第2の方向に前記ストラットが非対称に偏向するように選択される、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目21]
超弾性ニチノールから構成される、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目22]
少なくとも2つのアライメントタブを前記ストラットの長手方向の各端部にさらに含む、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目23]
2つの正反対の位置に設けられたアライメントタブを、前記ストラットの長手方向の端部にさらに備える、項目6に記載のカテーテル曲線形状ストラット。
[項目24]
外表面、外表面外周、及び長手方向に測定される外表面長を有する、長手方向に延在する円筒形の壁であって、第1の線が前記外表面に沿って長手方向に延在し、第2の線が前記外表面に沿って長手方向に延在し、前記第2の線が前記第1の線から周方向に180度オフセットしている、壁、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第1の線に沿って順次存在する複数の第1のスロットであって、各第1のスロットが、第1のスロット端部間の前記外表面において周方向に測定される第1のスロット長を有し、各第1のスロットが、前記外表面において長手方向に測定される第1のスロット幅を有し、前記第1のスロット長が前記第1のスロット幅よりも長い、第1のスロット、
複数の第1のアーチであって、各第1のアーチが、長手方向に隣接する一対の第1のスロット間に存在し、各第1のアーチが、前記外表面において周方向に測定される第1のアーチ長を有し、各第1のアーチが、前記外表面において長手方向に測定される第1のアーチ幅を有し、前記第1のアーチ長が前記第1のアーチ幅よりも長い、第1のアーチ、
前記円筒形の壁を貫通し、前記第2の線に沿って順次存在する複数の第2のスロットであって、各第2のスロットが、第2のスロット端部間の前記外表面において周方向に測定される第2のスロット長を有し、各第2のスロットが、前記外表面において長手方向に測定される第2のスロット幅を有し、前記第2のスロット長が前記第2のスロット幅よりも長い、第2のスロット、及び
複数の第2のアーチであって、各第2のアーチが、長手方向に隣接する一対の第2のスロット間に存在し、各第2のアーチが、前記外表面において周方向に測定される第2のアーチ長を有し、各第2のアーチが、前記外表面において長手方向に測定される第2のアーチ幅を有し、前記第2のアーチ長が前記第2のアーチ幅よりも長い、第2のアーチ
を含む曲線形状ストラットであって、
前記第1のスロット長及び前記第2のスロット長のうちの少なくとも1つが、前記外表面外周の1/2よりも長い、曲線形状ストラットと、
前記曲線形状ストラットを取り囲む外側本体と、
前記曲線形状ストラットによって取り囲まれた挿入部品と
を含む、カテーテル曲線形状ストラットアセンブリ。
[項目25]
前記挿入部品が、正反対の位置に設けられた一対のプルワイヤ管腔によって挟まれた中心管腔を含む3つの長手方向に延在する管腔を有する、項目24に記載のカテーテル曲線形状ストラットアセンブリ。
[項目26]
前記挿入部品が押出成形ポリマーから形成されている、項目24に記載のカテーテル曲線形状ストラットアセンブリ。
[項目27]
前記外側本体が単一のポリマー層を含む、項目24に記載のカテーテル曲線形状ストラットアセンブリ。
[項目28]
切除カテーテルの遠位可撓性部分であって、
カテーテル曲線形状ストラット、
前記カテーテル曲線形状ストラットの上に位置する外側本体、及び
前記カテーテル曲線形状ストラットの内部の挿入部品であって、正反対の位置に設けられた一対の第1と第2のプルワイヤ管理チャネルを有する挿入部品
を含む、近位端及び遠位端を有するカテーテル曲線形状ストラットアセンブリと、
前記カテーテル曲線形状ストラットアセンブリの前記遠位端に取り付けられた先端電極と、
前記先端電極の近くで前記カテーテル曲線形状ストラットアセンブリに取り付けられた複数のリング電極と、
前記複数のリング電極の近くで前記カテーテル曲線形状ストラットアセンブリに取り付けられたプルリングと、
前記カテーテル曲線形状ストラットアセンブリの前記近位端に取り付けられたカプラと、
第1及び第2のプルワイヤであって、各プルワイヤが、前記プルリングに取り付けられた遠位端を有し、前記第1のプルワイヤが、前記プルリングから、前記第1のプルワイヤ管理チャネルを通って近位方向に延在し、前記第2のプルワイヤが、前記プルリングから、前記第2のプルワイヤ管理チャネルを通って近位方向に延在する、第1及び第2のプルワイヤと
を含む、遠位可撓性部分。
[項目29]
前記カテーテル曲線形状ストラットの近位端に2つのアライメントタブをさらに含み、前記カプラが、前記2つのアライメントタブを受けるように構成されたアライメントタブスロットをさらに有する、項目28に記載の遠位可撓性部分。
[項目30]
前記カプラが、タブアライメントリングをさらに備え、前記アライメントタブスロットが、前記タブアライメントリング内に形成される、項目29に記載の遠位可撓性部分。
[項目31]
前記カプラが、前記挿入部品内の前記第1及び第2のプルワイヤ管理チャネルと位置合わせされた、正反対の位置に設けられた第1と第2のプルワイヤ管腔をさらに有する、項目29に記載の遠位可撓性部分。
[項目32]
前記2つのアライメントタブが互いに正反対の位置に設けられ、各アライメントタブが、前記挿入部品における前記プルワイヤ管理チャネルから周方向に90度オフセットしている、項目31に記載の遠位可撓性部分。
[項目33]
近位端及び遠位端を有する細長いカテーテルシャフトであって、近位セクション及び遠位可撓性セクションをさらに含むカテーテルシャフトと、
前記細長いカテーテルシャフトに沿って前記近位端から前記遠位端まで延在する第1及び第2のプルワイヤであって、前記プルワイヤのそれぞれが近位端及び遠位端を有する、第1及び第2のプルワイヤと、
前記第1及び第2のプルワイヤの前記近位端に作動可能に結合され、
(i)第1の偏向力を前記遠位可撓性セクションに印加し、それによって、前記遠位可撓性セクションを第1の面内にある第1の湾曲した構成に成形し、
(ii)第2の偏向力を前記遠位可撓性セクションに印加し、それによって、前記遠位可撓性セクションを前記第1の面内にある第2の湾曲した構成に成形するように構成されたアクチュエータと、
前記遠位可撓性セクションの一部を含む曲線形状ストラットアセンブリであって、
外側ジャケットと、
前記外側ジャケットの中に取り付けられている曲線形状ストラットであって、前記曲線形状ストラットが、前記第1の湾曲した構成及び前記第2の湾曲した構成の両方を制御するように構成された切欠部パターンを含み、前記切欠部パターンが、第1の複数の相補的な切欠部及び第2の複数の相補的な切欠部を含み、前記第1の複数の相補的な切欠部が、前記第2の複数の相補的な切欠部から周方向及び長手方向にオフセットしている、曲線形状ストラットと
を備える曲線形状ストラットアセンブリと、
前記遠位可撓性セクションの一部を含むプルリングであって、前記第1及び第2のプルワイヤの前記遠位端が前記プルリングに取り付けられている、プルリングと
を含む、カテーテル。
[項目34]
前記切欠部パターンが、複数の繰り返しサブカットパターンを含む、項目33に記載のカテーテル。
[項目35]
前記第1の複数の相補的な切欠部が、第1のセットの楕円切欠部及び第2のセットの楕円切欠部を含み、前記第1及び第2のセットの楕円切欠部の各楕円切欠部が、前記遠位可撓性セクションの長手方向軸に平行に延在するように配置された短軸を有し、前記第2の複数の相補的な切欠部が、第3のセットの楕円切欠部及び第4のセットの楕円切欠部を含み、前記第3及び第4のセットの楕円切欠部の各楕円切欠部が、前記遠位可撓性セクションの前記長手方向軸に平行に延在するように配置された短軸を有し、前記第1のセットの楕円切欠部の各楕円切欠部が、前記第3のセットの楕円切欠部の相補的な楕円切欠部から180度周方向及び長手方向にオフセットしている、項目33に記載のカテーテル。
[項目36]
前記第1の複数の相補的な切欠部及び前記第2の複数の相補的な切欠部が、8つのサブカットパターンを含む切欠部の複数の繰り返しパターンを有し、少なくとも2つの隣り合うサブカットパターンが、前記遠位可撓性セクションが湾曲した構成にあるとき、前記遠位可撓性セクションがカテーテル長手方向軸を中心に回されたときに応力除去を実現するように構成された拡張間隙によって隔てられている、項目33に記載のカテーテル。
[項目37]
前記曲線形状ストラットアセンブリが、前記曲線形状ストラット内に取り付けられている挿入部品をさらに含み、前記挿入部品が、正反対の位置に設けられた一対の第1と第2のプルワイヤ管理チャネルを備える、項目33に記載のカテーテル。
[項目38]
前記曲線形状ストラットが、ストレート状に戻す力を前記遠位可撓性セクションに加えるように構成されている、項目33に記載のカテーテル。
[項目39]
前記曲線形状ストラットが、レーザカットされたニチノールチューブから構成される、項目33に記載のカテーテル。