(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御器が前記基部ユニット内に配置され、前記制御器は、前記受信機と前記飲料分注手段と通信し、それによって、ユーザからの命令を前記受信機が受け取ると、前記制御器は、前記飲料分注容器から又はそのうちの選択された1つから飲料を分注するべく前記飲料分注手段を制御するように構成される、請求項7に記載の飲料分注装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は本発明の実施形態を示し、ここで飲料分注システム10は複数の飲料分注容器11を備え、そのそれぞれは、基部ユニット12によって少なくとも1つの他の容器に隣接して支持されている。各容器11はまた、基部ユニット12から独立していずれかの表面の上に立つように使用することもできる。
【0022】
図2〜
図5にさらに示されるように、各容器11は概ね書籍の形態(本の形状)である。筐体は、第1及び第2主側面20、21と、第1及び第2副側面22、23と、第1及び第2の端面24、25と、を備える。本開示において用語「副」は、小さな寸法(例えば領域又は長さ)を示すために使用され、用語「主」は、より大きな寸法を示すために使用される。例えば第1及び第2主側面20、21のそれぞれの表面領域は、第1及び第2副側面22、23のそれぞれの表面領域よりも大きい。
【0023】
図1〜
図5に示されるように、面20、21、22、23、24、25はそれぞれ実質的に長方形の形態である。第1及び第2主側面20、21の各主縁部は、第1及び第2副側面22、23の主縁部と一致する。第1及び第2主側面20、21の各副縁部は、第1及び第2端面24、25の主縁部と一致する。第1及び第2副側面20、21の各副縁部は、第1及び第2端面24、25の副縁部と一致する。容器11は従って実質的に長方形の直方体の形状を有する。代替的な実施形態では、容器11は、立方体すなわち正方形の直方体など、別の適切な形状を有する。
【0024】
容器11はさらに飲料分注装置を備える。飲料分注装置は、液体飲料の流れを制御するための、又は、容器11内に配置された飲料貯蔵器(不図示)から液体飲料を選択的に分注するための分注弁30を備える。飲料分注装置は分注アクチュエータ31によって制御される。
【0025】
容器構造
図1〜
図9Aに示されるように、各容器11は、開口部41を取り囲んで規定する剛性の輪又は環帯40を備える。環帯開口部41は、環帯40に(すなわちその中に、その上に、及び/又は、それに対して)取り付けられる第1及び第2の壁42、43によって横方向に(すなわち環帯40の両側で)閉鎖され、それによって実質的に密封された筐体を内部に形成する。筐体は飲料を貯蔵するのに適した貯蔵器を形成する及び/又は備える。飲料分注装置(
図1〜9Bに示されない)はまた、飲料を貯蔵器から分注弁30を介して分注できるように、筐体に提供される。分注弁30は環帯40に取り付けられるが、代替実施形態では、第1又は第2の壁42、43に取り付けられてもよい。
【0026】
第1及び第2副側面22、23及び第1及び第2端面24、25は環帯40によって形成される。第1及び第2主側面20、21は環帯40の外縁部と第1及び第2の壁42、43とから実質的に形成される。
【0027】
容器11は、家庭用郵便受け(郵便物投入口)を通り抜けるように成形及びサイズ決めされ得る。欧州では、そのような郵便受けの開口部は、典型的に幅約250mm及び高さ約30〜40mmであり、従って容器11の断面の寸法は大体250mm×40mm未満であり得る。特定実施形態では、容器11は約200mm×150mm×36mmの寸法を有する。好ましくは環帯40の幅(すなわち第1及び第2副側面22、23及び第1及び第2端面24、25の副寸法又は内側及び外側表面44、45の副寸法)は、40mm未満、より好ましくは35mm未満、及びより好ましくは30mm未満である。そのような寸法は、北米で共通であるような道路脇のメールボックスに容器11を配達することを等しく可能にする。
【0028】
環帯40は、実質的にループとして形成された主内側及び外側表面44、45を有する細長い片を備える。外側表面44は、実質的に環帯40から外方に面し、内側表面45はそれ自体の方すなわち環帯40から内方に面する。環帯40は第1及び第2の壁42、43の周囲全体に延在する。環帯40はまた、実質的に連続性の外側表面を備えるループ、リング、ブレース又は輪として記載され得る。用語「実質的に連続性」の意味は、分割線(本明細書中以下で記載される)が環帯に設けられている実施形態を備える。
【0029】
示されるように、環帯40は、湾曲したコーナー部分を有する実質的に長方形であり得る。他の実施形態において環帯40は、三角形又は正方形など別の種類の多角形又は四辺形として実質的に成形される。代替的に環帯40は半円又はその類似形の形状であり得る。環帯40は、容器11が平らな表面の上に安定して乗ることができるように少なくとも1つの実質的に平らな外側表面を一般に備える。
【0030】
環帯40は容器11の主要な構造的支持を提供する。環帯40は、ある力が第1及び第2副側面22、23及び第1及び第2端面24、25に適用されるとき、容器11の内側への崩壊を防止し、それにより、容器11の形状を維持する。環帯40は第1及び第2の側壁42、43よりも硬い。
【0031】
環帯40を形成するために選択される材料は、容器11が郵便受けに通され建物内部の床の上に又はメールボックスの底に落とされるとき、貯蔵器の一体性を維持する。再び、欧州では、現在の基準では郵便受けは地上0.7m〜1.7mの間のどこかにあることが認められ、及び環帯40の構造及び一体性はこの落下に耐えるのに十分なものでなければならない。当然のことながら、メールボックスが家の扉の開口部の代わりに設置されている場合、例えば、その開口部からメールボックスの底までの落下は比較的短い。
【0032】
環帯40によって提供される構造的支持及び容器11の直方体形状は、複数の容器11を隣り合わせて及び/又は上下に積み重ねることを可能にする。積み重ねる間の空間の節約によって、スタッキング効率がそれによって達成される。
【0033】
環帯40は例えば金属の単一鋳物から又は成型プラスチックから製造され得る。代替的に環帯40は、細長い板又は細長いバッキング材それ自体を4つの角で曲げて、例えば溶接技術を用いて板の2つの端部を接合することによって、製造される。環帯40は代替的にボール紙などの紙ベースの材料から形成され得る。
図6A〜
図9Bに示されるように、第1及び第2の壁42、43を環帯40に取り付けるために多数の異なる構成が利用され得る。これらの図面中、分注弁30及び分注アクチュエータ31を備える飲料分注装置は、明確にするために示されていない。
【0034】
第1実施形態において、
図6A及び
図6Bに示されるように、第1の壁42はその周囲50の周りで環帯40に取り付けられ、第2の壁43はその周囲51の周りで環帯40に取り付けられる。第1及び第2の壁42、43はそれぞれ、実質的に平らなプレート52、53と、湾曲部分54、55と、を備え、湾曲部分54、55は、プレート52、53の縁部からプレート52、53の主要面に対して斜めの方向に湾曲している。リップ56、57が湾曲部分54、55から、プレート52、53の主要面と平行な壁周囲50、51まで延在する。組み立てられると、各周囲50、51は、環帯40の内側表面45の周囲に延在する2つの近接する溝58、59の一方の中に配置される。溝58、59は、それらの間に筐体の容積を提供するためにスペースがある状態で、内側表面45の各側に隣接して配置される。
【0035】
実質的に平らなプレート52、53は、それぞれ好ましくは比較的剛性であるが、部分的に変形可能でもある。組み立てる際、各プレート52、53は、その各溝58、59の一部に配置され、続いてプレートの残りの部分を溝58、59の残りの部分内にリップ56、57の真下で適所にスナップ嵌めできるように扱われる又は変形される。プレート52、53の変形可能性のために、いったん容器が空になると、消費者は、プレートを環帯の各溝58、59から取り除くことによって容器11を比較的簡単に分解し得る。これは、適切な材料(以下参照)から形成されている場合、プレートのリサイクルを可能にする、及び/又は、第1及び第2の壁42、43のプレートと一緒の又はそれと別個の、環帯40のリサイクルを可能にする。
【0036】
第2の実施形態において、
図7A及び
図7Bに示されるように、第1及び第2の壁42、43の両方は、環帯40の内側表面45の周囲に延在する単一の溝62の中に、それらの周囲60、61の周りで互いに隣接して取り付けられる。
図6Bは、互いに内側に曲げられた環帯40の外縁部によって形成された溝62を示すが、他の実施形態では溝62は環帯40に切り込まれた溝によって形成される。第1及び第2の壁42、43はそれぞれ、実質的に平らな平坦部分63、64と、内側に湾曲した部分67、68によって接続されたフランジ65、66と、を備える。リップ69、70はフランジ65、66から、平坦部分63、64の主要面と平行な壁の周囲60、61まで延在する。組み立てられると、平らな平坦部分65、66は環帯40の内側表面45に隣接して位置付けられる。
【0037】
第3の実施形態において、
図8A及び8Bで示されるように、第1及び第2の壁42、43はそれぞれ、平らな平坦部分77、78と、各平らな平坦部分から内側に延在するフランジ78、79と、を有する。平らな平坦部分77、78は湾曲部分81、82を介して各フランジ78、79に結合される。(
図8Bに示されるような)一実施形態において、平らな平坦部分77、78及びフランジ78、79は、単一の連続性部分として形成される。他の実施形態において、平らな平坦部分77、78は、フランジ78、79と別々に形成され、その場合、平らな平坦部分77、78は、各フランジ78、79に永久的に接合され得る、又は互いに選択的に分離可能/接続可能であり得る。
【0038】
フランジは好ましくは、各平らな平坦部分77、78の内側に環帯40の幅の約半分まで延在する。第1及び第2の壁42、43のそれぞれは、使用の際、中間支持フレーム75に取り付けられる。具体的には、フランジ78、79は、各フランジの内側に延在する縁部が支持フレーム75の幅の約半分の所で互いに当接するように、中間支持フレーム75の反対縁部上で摺動される、又は反対端部に押し付けられる。結果として得られたアセンブリは次に、環帯40によって規定された開口部に押し込まれ、環帯40の内側周囲に形成されたチャネル76の中に据え付けられる。チャネル76は、環帯40の縁部の周囲に延在するリップによって規定され、その結果、壁42、43及び中間支持フレーム75によって規定された内側アセンブリがいったんチャネル76内の適所に押し込まれると、環帯40のリップは壁42、43及びそれらが捕捉する中間支持フレーム75の横移動に抵抗する。環帯40は、チャネル76のベース部分がフランジの外側表面と締まり嵌めを形成するようにフランジ79、80の周囲に延在する。組み立てられると、平らな平坦部分77、78とフランジ78、79との間の境界を形成する湾曲部分81、82は、チャネル76の内側に湾曲する縁部83、84と相補的である。その結果、第1及び第2の壁42、43は環帯40とインターロックされる。
【0039】
図8A及び8Bの構成は、追加的な材料コスト及び重量と交換である可能性があるが、追加的な構造一体性を容器11に提供する。さらに、この実施形態の特定の4部品構造のために、平らな平坦部分77、78の柔軟性の要求は、先行実施形態に対して低減される。壁42、43の縁部を環帯40の突出リップの下でスナップ嵌めする必要がないためである。これにより壁42、43を製造できる適切な材料の範囲が拡大される。
【0040】
第4実施形態において、
図9A及び
図9Bに示されるように、第1及び第2の壁42、43は実質的に平らなプレート90、91を備え、実質的に平らなプレート90、91は、湾曲部分92、93によって、反対側の壁42、43の方向に延在する環帯94、95に接続される。組み立てられると、第2の壁43は、第2の壁44の周囲97の周りで環帯40の内側表面45の単一の溝96の中に取り付けられる。第1の壁42の周囲98は締まり嵌めで第2の壁の環帯95に隣接して及びその中に取り付けられる。
【0041】
第1及び第2の壁42、43は環帯40と分離可能に係合され得る。第1及び第2の壁42、43は従って、容器11が飲料をもはや収容しないときユーザによって環帯40から分離することができる。従って容器11のリサイクル可能性が改善される。好ましくは第1及び第2の壁42、43は環帯40の溝58、59、62、76、96にスナップ嵌めすることができる。代替的に第1及び第2の壁42、43は、例えば、締まり嵌めよって及び/又は接着剤によって、環帯40に永久的に取り付けられる。好ましくはユーザが利用できるグリップ部分を改善するために凹部又は窪み(不図示)が第1及び第2の壁42、43及び/又は環帯40に設けられる。
【0042】
図7A及び
図9Aに示されるように、1つ又は複数の分割線35が環帯40を横切って(すなわち環帯40の周囲に対して垂直な方向に)設けられ得る。これは、第1及び第2の壁42、43をより簡単に環帯40から分離できるようにするために、環帯40の幅が増大/拡張されることを可能にする。これは容器11の分解容易性を改善する。代替的に環帯40は、分割線35なしに完全に連続性であり得る。
【0043】
図6A、
図6B、
図7A、
図7B、
図8A及び
図8Bの実施形態において、記載されるように、第1及び第2の壁の実質的に平らなプレートは、好ましくは比較的剛性であるが変形可能であり且つ軽量の材料から形成され、それにより、一方で容器11の側壁42、43にある程度の剛性と衝撃保護を提供するが、同様に以下に記載されるように容器の構築及び分解を容易にするように(手又は機械によって)取り扱えるようにする。第1及び第2の壁42、43は、水に不溶性の、及び好ましくは同様に液体吸収性である1種又は複数種の材料から形成されることがさらに望ましい。この目的は、もし万一容器11の内側の飲料が壁の上に(それらの内側又は外側に)漏れるかこぼれた場合、又は容器11の外側が雨などの液体と接触するとき、第1及び第2の壁42、43の崩壊を回避することである。
【0044】
プレート52、53を形成する適切な材料は、厚いボール紙、薄い金属シート又はプラスチック材料であるかもしれない。ボード紙材料は、例えば費用、重さ、及びリサイクルし易さのために、及びボード紙は容器の中身の特定及びブランド化を可能にするためにその上に容易且つ安価にエンボス加工及び/又は印刷することができるので、特に好ましい。
【0045】
再度記載されるように、
図8A及び
図8Bの実施形態における第1及び第2の側壁42、43の平らな平坦部分77、78は、必ずしも柔軟性材料から形成されなくてもよいが、たとえそうであってもここでも好ましくはボード紙材料が、費用、重さなどの理由で使用され得る。前述の記載は容器11の構成及び構造について多数の代替的な構成を記載するが、これらは単に例証であり、及び他の形態が考えられる。特に、材料の持続可能性、リサイクルし易さ、費用、重さなどの観点で、
図6〜9に示されるモジュラー構造に有利性があるが、容器11が複数の別個の又は分離可能な部品から形成されることは必須ではない。一体型(ワンピース)構造を代わりに使用することができる。当然のことながら、どのような構成であっても、飲料を内側に含めることができなければならず、飲料容器(又は、少なくとも、容器自体の内側の貯蔵器又は他の流体受容部)はいたずらから守られかつ消費者によって再充填できないことが非常に望まれる。これは例えば容器11が容器又は内側の貯蔵器/受容部を充填するためのアクセスを許容するフラップ又はヒンジ式パネルを有することを必要とし得る。
【0046】
飲料分注装置
飲料分注装置の様々な異なる実施形態が使用され得る。1つのかなり概略的な例が
図10に示されている。
図10は、流体が容器11の中に保持され及びそれから分注される原理を簡単に示すように描かれていることを理解すべきである。
図1〜
図5及び
図10と共通の特徴は同様の参照符号が標識されている。
【0047】
好ましい実施形態において、
図10の飲料分注装置は、150として全体的に標識された加圧手段を備える。加圧手段150は、飲料170を含む圧縮可能な飲料貯蔵器160に圧力を適用する。貯蔵器160を圧縮することにより飲料170は、貯蔵器160の本体と分注弁30との間に形成された分注導管180に沿って流され、分注導管180の端部で分注弁30に押し付けられる。従って、分注弁30が開放されているとき、飲料170は貯蔵器160から、分注導管180に沿って、及び分注弁30の外へ押し出される。好ましくは貯蔵器160内に空隙は存在せず、その結果、飲料170が放出されるにつれて貯蔵器160の内部体積は低減される。
【0048】
貯蔵器160は、一実施形態において、分注導管180を形成する出口を有する柔軟な不透過性膜から形成されたバッグを備える。分注導管180は分注弁30に対してシールされる。分注弁30は、貯蔵器から直接飲料を引き込むために貯蔵器の内側に開放する。貯蔵器160は分注導管180の方向に圧縮される。ある実施形態では貯蔵器160は、バッグが圧縮されるとき内部体積のサイズを低減するために内側に折り畳まれる蛇腹を有するバッグを備える。
【0049】
貯蔵器160は複数のバッグを備えてもよく、そのそれぞれは加圧手段によって圧縮される。各バッグは加圧手段によって連続的又は同時に空になり得る。
【0050】
流体を上方に及び分注導管180を通して分注弁30の外へ押す代わりに、分注弁30と飲料170との間の接続は代わりに、分注弁の内側から貯蔵器160の底部まで延在する管を介して達成され得る。貯蔵器の圧縮により貯蔵器160の底部からの流体は管を上がって分注弁30まで押され、飲料をそこから放出する。
【0051】
貯蔵器160が圧縮されるとき分注弁30からの飲料170の流れが実質的に一定のままに維持されることを保証するために、流れ調整器が、貯蔵器160の出口と、分注弁30及び/又は分注導管180との間に提供されてもよい。流れ調整器は分注弁30と一体的に形成されてもよい。
【0052】
加圧手段150は、(好ましくはもう一度バッグの形態の)貯蔵器160を弾性的に付勢することにより圧縮力をそれに適用するばね、ピストン、弾性帯又はそれらの類似物を備え得る。例えば、1つ又は複数のばねが、貯蔵器160と容器11の間に配置され、例えば平らなプレートから形成されたピストンが少なくとも1つのばねと貯蔵器160の間に配置され、又は、少なくとも1つの弾性帯が貯蔵器160の周りに巻かれるか、貯蔵器160内に配置されそれに取り付けられ、弾性帯の引張り力が貯蔵器160を圧縮するために使用される。
【0053】
少なくとも1つの弾性帯は、例えば、貯蔵器160が飲料で満たされているとき最大の張力下にあり、飲料が貯蔵器160から出されるにつれて徐々に張りが弱まり得る。好ましくは弾性帯は、貯蔵器160が満たされているときと、空のときの間でその弾性範囲内に維持され、その結果、貯蔵器160に常に圧縮力を提供する。弾性帯は、貯蔵器をそれ自体で圧縮するために、貯蔵器を完全に取り囲み得る。代替的に弾性帯は、容器11の内部壁の1つ又は複数に対して貯蔵器を圧縮するように配置され得る。例えば、弾性帯は、1つ又は複数の地点で容器11に取り付けられ、貯蔵器160を取り囲み、それにより貯蔵器160を1つ又は複数の取付地点の方に圧縮するように配置され得る。なおもさらなる代替策において、弾性帯は1つ又は複数の地点で容器11に取り付けられ、例えば平らなプレートで形成されたピストンを取り囲み得る。貯蔵器160はその場合ピストンと容器11の間に配置され得る。結果として、弾性帯はピストンを1つ又は複数の取付地点の方に引き、それらの間で貯蔵器160を圧縮する。それに加えて及び/又は代替的に、飲料170が放出されるとき複数の蛇腹が貯蔵器160の中に形成されるように、複数の弾性帯が貯蔵器160を取り囲み得る。
【0054】
貯蔵器150は内側に折り畳まれるように配置された弾性バッグを備えることによって加圧手段150を形成し得る。そのよう弾性バッグはその周囲に巻き付けられた弾性帯など、他の加圧手段150と組み合わせられ得る。
【0055】
加圧手段150はさらに、貯蔵器150を圧縮するための1つ又は複数のローラを備え得る。一実施形態において、一対又は複数対の隣接ローラが提供され、貯蔵器はローラの対を通して引かれ、それによってその中の飲料170を加圧する。代替的に貯蔵器160はローラの周囲に巻かれる。ローラを回転させそれにより貯蔵器160がその周りに巻きつくように回転手段が提供される。例えばローラは実質的に長方形の貯蔵器160の下縁部に沿って取り付けられたバーを備える。回転手段は、バーに取り付けられ且つ貯蔵器160の上縁部に隣接するばね及び/又は弾性帯を備える。分注弁が開放されているとき、貯蔵器150がローラの周りに巻き付けられ、流体がそれによって容器から放出されるように機械的エネルギーを蓄積するために、トーションばねが特に適している。
【0056】
加圧手段150の他の構成が想定される。例えば、加圧手段150は、圧力容器から放出可能な圧縮ガスなど、ガス源によって提供されることができる。圧力容器は貯蔵器160(バッグ)と容器11との間に提供可能であり、容器11はこの場合圧力をシールされ得る。圧力容器からの圧縮ガスの放出は、容器11の内側に過圧をもたらし、それが内向き力を貯蔵器160に適用し、それによりその中に包含される飲料170が貯蔵器160から分注弁30の方へ押し出され、その結果、弁が作動されると、飲料170はそこから分注される。代替的に、シールされた膨張可能なパウチが、容器11と飲料170を収容する貯蔵器160との間に提供され得る。膨張可能なパウチは、圧縮ガスがそれに向けられるにつれて広がるように例えば柔軟性の膜から形成され得る。膨張可能なパウチは飲料170を収容する貯蔵器160と、容器11との間に配置され、その結果、それが広がるにつれて力を貯蔵器160に適用し、貯蔵器160を圧縮する。さらなる代替形態では、膨張可能なパウチは貯蔵器160自体の中に配置することができ、その結果、膨張可能なパウチが広がるにつれて貯蔵器160内側の体積は低減し、これにより今度は貯蔵器内側の飲料にかかる圧力が増大される。分注弁30が開放されると、飲料170はその弁から流れ出る。
【0057】
さらなる代替形態において、ガス源は、酢の貯蔵器と、重炭酸ソーダの供給部と、を備える。分注弁30が作動されるとき重炭酸ソーダが酢の中に分注され、それにより二酸化炭素が生成される。二酸化炭素は、ガス源である圧力容器に関連して前に記載されたような構成のいずれかにおいて貯蔵器160を圧縮する。さらに、そのような反応は吸熱性であるので、そのような構成は、貯蔵器160に包含された飲料を冷却するために使用され得る。
【0058】
なおもさらなる代替形態において、加圧手段150は、貯蔵器160の中に直接圧縮ガスを放出するように構成された圧力容器によって構成され得る。この場合、ガスは、飲料と実質的に不混和性であり且つ例えば二酸化炭素及び/又は窒素であることが望ましい。ガスが貯蔵器160の中に放出されるとき、ガスは飲料170が力を分注弁30に適用するように飲料170を移動する。この例では貯蔵器160は柔軟性の膜から形成されなくてもよく、代わりに飲料170及び/又はガスによってその中で増大される力に耐えることができるいずれかの容器であり得る。
【0059】
圧縮ガスを選択的に放出するために、その場合に弁が同じく圧力容器に取り付けられ、弁アクチュエータが、その圧力容器弁を制御するために提供され得る。弁アクチュエータは分注アクチュエータ31に接続され、その結果、分注弁30が開放すると圧縮ガスが放出される。代替的に、弁アクチュエータは別個の制御スイッチを備え得る。一実施形態において、この別個の制御スイッチは、容器11の外側に配置され得る。その後、ユーザは圧縮ガスを放出し従って貯蔵器160内の圧力を増大するために制御スイッチを操作するように要求され得る。これにより今度は飲料170によって分注弁30に適用される力が増大される。さらなる代替形態において、別個の制御スイッチは容器11の内側に存在することができ、連動するトレイ、タブレット、pc等から送られる信号の受信によって遠隔的に作動可能であることができる。
【0060】
分注弁30は、それが最初に作動されると、圧力容器のシール等を破壊するために配置され得る。
【0061】
さらに別の代替形態において、圧力容器弁は、圧力容器出口の圧力が所定値未満に落ちると圧力容器からガスを自動的に分注するように作動可能であり得る。
【0062】
さらなる実施形態において、飲料分注装置は、ポンプ作用装置を使用することができる。分注アクチュエータ31の作動により、流体は貯蔵器160から分注弁30の外へポンプで送られる。しかしながら、そのような装置は好ましくない。なぜなら、それは、貯蔵器160から分注弁30の外への飲料170の制御された、計量された及び/又は連続的な流れを許容しないからである。
【0063】
なおもさらなる実施形態において、飲料分注装置は、電動ポンプを備える電気機械構造を備え、電動ポンプは、分注アクチュエータ31が作動されると、飲料170を貯蔵器160から分注弁30の外へ導く。ポンプは容器11内又はその上に取り付けられたバッテリから電力を引き込み得る。代替的にポンプは電気幹線などの外部給電部から電力を引き込み得る。
【0064】
上に記載した飲料分注装置の実施形態において、分注アクチュエータ31は、飲料を分注弁30の開口から分注するように作動可能である。加圧手段150は、閉鎖されているとき分注弁30に対して飲料を加圧する。いったん分注弁30が開放されると、過圧により飲料は開口から放出される。分注弁30は一方向弁又は逆止弁であり、それは空気が貯蔵器160へ侵入することを防止し、それによりその中に包含される飲料170の品質が低下することが防止される。特に、分注弁30は導管内に配置された2つの対向するダックビルバルブを備える。一方のダックビルバルブは、流体が貯蔵器に入ることを防止し、その結果、空気は貯蔵器160から締め出される。他方のダックビルバルブは、例えば分注弁30の作動から得られる圧縮によってそれが作動されるまで、飲料が貯蔵器から出ることを防止する。
【0065】
図1〜
図5において、分注弁30は弁体32を備え、分注アクチュエータ31は弁体32から突出し、弁体32に移動可能に取り付けられる細長い作動レバーを備える。分注アクチュエータ31は、容器11の外側に配置された、ボタン、近接センサ又は電気スイッチなど、他のいずれかの適切な形態であってもよい。分注アクチュエータ31は分注弁30の開放を、及び/又は、利用可能なときは飲料分注装置のポンプの開放を制御し得る。
【0066】
分注弁30は第1副側面22に取り付けられ且つそこから突出し、及び第1副側面22の副縁部と平行な中心線から全体的にオフセットされる。第2端面25が基部ユニット12又は他の表面の上に立つとき、分注弁30は第1副側面22の上半分に位置付けられる。他の実施形態では分注弁20は側面20、21、22、23のいずれか1つの上半分に位置付けられる。代替的に、分注弁20は端面24、25の一方に位置付けられ得る。分注弁を上半分に位置付けることによって分注弁30が端面又は側面の上半分に位置付けられることは必須でないが、ドリンク受け器が容器11の隣の表面の上に置かれる間、飲料をドリンク受け器に直接分注できるようにグラス他のドリンク受け器が分注弁の下に置かれることを許容するような十分な高さが提供される。
【0067】
飲料分注装置は、飲料を連続流として、1回の計量された供給で、又は2回以上の計量された供給で分注するように作動可能であり得る。代替的に、飲料分注手段は、第1の連続注入モードと、別々の1回(又は多数回)の計量された供給モードとの間で切換えられるように構成され得る。例えば、分注アクチュエータ31が、限定された期間、一回作動される(押される)とき、飲料の1回分の供給が分注され得、素早く連続的に2回押されるとき、飲料の2回分の供給が分注され得、及び連続的に押されるとき、飲料は分注アクチュエータが再び解放されるまで連続的に分注し得る。
【0068】
図11A及び11Bに示されるように、容器11はさらに、弁体32をロック位置で受け入れるための凹部34を備え得る。ロック位置で、
図11Aに示されるように、弁体32は、容器11の面20、21、22、23、24、25のどれからも実質的に突出せず、分注弁30は飲料を分注することができない。弁体32は、弾性付勢手段、例えばばねによって、
図11Bに示されるロック解除位置に付勢される。弁体32をロック解除するために、弁体32は内側へ押され、それにより弁体32は解放されて弾性付勢手段がそれをロック解除位置へ移動する。ロック位置で分注弁30は飲料を分注するように作動され得る。示されるように、弁アクチュエータ31がレバーである実施形態では、弁アクチュエータは弁体32とともにロック解除位置とロック位置との間で移動可能である。
【0069】
図11A及び11Bに示されるように、飲料が容器11から分注されているときを示すために、LED照明33も提供され得る。
【0070】
飲料分注装置のなおもさらなる実施形態において、分注弁30は一方向弁であり、それはユーザが容器11を特定の角度まで傾けると飲料が貯蔵器から注入されることを可能にする。貯蔵器は柔軟性の膜から形成されたバッグなど別個の容器から容器11の中に形成され得る。代替的に、貯蔵器は容器11の内側から形成され、それは、例えばそこに提供されたライナ材によって密封される。一方向弁は飲料を1回の計量された供給で又は少なくとも2回の計量された供給で自由に分注するように作動可能であり得る。
【0071】
なおもさらなる実施形態において、複数の貯蔵器が提供され、そのそれぞれが1つの分注弁30までつながっている。分注弁30を作動するとそれから飲料が分注される貯蔵器をユーザが選択することができるように切換え手段が提供される。代替的に、複数の別個の飲料分注装置が1つの容器11に提供され、そのそれぞれは別個の分注弁30を備える。それにより異なる飲料を1つの容器11から分注することができる。
【0072】
基部ユニット
図1に示される飲料分注装置において、基部ユニット12は、概ね平坦な支持表面14を備え、その上に1つ又は複数の容器11が載せられ得る。しかしながら基部ユニット12はあらゆる適切な構成であらゆる数の容器11を支持するようにサイズ決めされ得る。
【0073】
他の実施形態において、支持表面14は、複数の容器と協働する異なる形状を有する。例えば、支持表面14は、異なる高さの複数の段を備え、各容器11の下側は1つの段によって支持され得る。その結果として、各容器11の上面は1つ又は複数の他の容器11と異なる高さに存在し得る。代替的に、1つ又は複数の容器11は、段の高さに対応する異なる高さを提供され得る。その結果として、容器11が支持表面14の異なる段によって支持されるとき、各容器11の上面は同じ高さに存在する。
【0074】
さらなる実施形態において、基部ユニット12は容器11を支持しない。代わりに、基部ユニット12は、1つ又は複数の容器11に隣接して又はそれに近接して取り付けられる。なおもさらなる実施形態において、装置は複数の基部ユニット12を備え、各基部ユニット12はそれぞれの1つの容器11に取り付けられる。その場合に、第1基部ユニット12は、準連続構成を形成するように第2の又はさらなる基部ユニット12に接続されるように構成可能であり得る。その接続はもっぱら機械的であり、又はその代わりに機械的かつ電気的の両方であり、その結果、使用中、例えば別々の基部ユニット間で、及び/又は基部ユニットとタブレットコンピュータとの間で通信が可能である。
【0075】
各容器11の専用とされる各基部ユニット12の概念のなおもさらなる拡張として、各基部ユニット12と容器11とが単一の一体化ユニットを形成するように、すなわち、単一の機能ユニットをもたらすように基部ユニットの全ての機能が容器11に一体化され得るように、装置を組み合わせることが可能である。
【0076】
飲料分注装置はまた、基部ユニット12と一体化され得る。例えば、ポンプ、又はガスキャニスタ及びキャニスタ出口弁が、基部に配置され得る。バッテリ又は電気幹線などの電源から電力を受け取る制御ユニットが、ポンプ又は出口弁の作動を制御する。基部ユニット12に配置された制御手段又はコンピュータ装置(以下参照)から導出されたユーザ入力が、ポンプ又は出口弁を作動するように制御ユニットに伝達される。
【0077】
各容器11は、各容器11及び基部ユニット12の相補的なドッキングポートによって基部ユニット12にドッキングされ得る。ドッキングポートは流体が基部ユニット12と容器11の間を流れることを可能にする通路を備える。
【0078】
代替的に又はそれに加えて、各容器11は相補的な磁石、クリップ又は他の安定化手段によって基部ユニット12上で安定化され得る。
【0079】
1つ又は複数の流体通路がポンプ又は出口弁と基部ユニットドッキングポートとの間に設けられる。容器11は、流体容器ドッキングポートを受け取るために1つ又は複数の通路を備え、及び、
図10に関連して前に記載された方法に似た方法で飲料を加圧するために流体を利用するように構成される。例えば、通路は膨張可能なパウチに流体を注ぎ込み、パウチが圧力を飲料貯蔵器160に適用する。そのような実施形態では、容器11の中の飲料分注装置は受動的であり、それにより各容器11の製造の複雑さ及びコストが低減される。
【0080】
代替実施形態において、ガスキャニスタは再充填可能である。圧縮空気をガスキャニスタに注ぎ込むために、又は、不十分な圧縮ガスがガスキャニスタ内にあるとき、空気を容器11に注ぎ込むために、ポンプが基部ユニット12に提供される。
【0081】
代替実施形態において、ポンプシステムが基部ユニット12に提供され、少なくとも1つのポンプと複数の導管とを備える。飲料は容器11から導かれ、ドッキングポートを通り、ポンプを通り、基部ユニット12から容器11へ戻り、続いて分注弁30を介して分注される。
【0082】
基部ユニット12内の飲料分注装置はまた、ポンプ又はガスキャニスタと、流体を選択された容器11に向けるドッキングポートとの間で流体を選択的に向けるために複数の弁と通路とを備え得る。弁は制御ユニットによって制御される。例えば、ユーザ入力を受け取ると、制御手段は、流体を異なる容器11から連続的に分注するために、流体を連続的に異なるドッキングポートに注ぎ込み得る。
【0083】
さらに制御ユニットは、例えば分注弁30を制御する電子回路と無線式に接続することによって、又はドッキングポートを介して形成される接触を経由して、各容器の分注弁30を制御するように作動可能であり得る。従って基部内の制御ユニットは飲料の分注を要求する入力を受け取るまで飲料の分注を防止する。基部ユニット12内の制御ユニットはまた、そのような接触を経由して各容器11の制御ユニットに電力を送り得る。
【0084】
制御ユニットはまた、同様の接続手段を経由して各分注弁30から信号を受け取ることが可能であり得る。特定の実施形態では、信号が分注ユニットから受け取られるまで制御ユニットは容器11から流体を分注しない;信号は、飲用容器が容器11に隣接して置かれ、容器11から分注される飲料を受け取る準備ができていることを示し得る。
【0085】
各容器11の中に残っている飲料の液位を決定するための1つ又は複数の液位感知手段が同じく提供され得る。ロードセルなどの感知手段は、各容器の重さを検出するために、支持表面14に提供され得る。代替的に、感知手段は容器11内に配置され、基部12と通信され得る。適切なレバーセンサはドライ接点センサ、容量液位センサ、重量測定センサ(例えばロードセル)、超音波液位送信器、磁気ひずみ又は磁気液位送信器、静電容量送信器、浮動又は差動式液位送信器を備える。
【0086】
容器11の中に残っている飲料の量は、容器11又は基部ユニット12のディスプレイによっても示され得る。例えば、ディスプレイはLEDを備え、LEDはいったん飲料の量が所定の液位未満に低下すると発光する。代替的に、電子ディスプレイが容器11内の飲料の量を示し得る。容器11のどのような実施形態でも利用され得るさらなる代替形態において、ユーザは容器11の透明の窓を介して残っている飲料の量を確認し得る。
【0087】
飲料分注システム
図12は、複数の容器11と基部ユニット12とを備える
図1の飲料分注システム10を、適切なソフトウェア/アプリケーションによって飲料分注システム10の制御を可能にするように構成されたコンピュータ装置190とともに概略的に示す。
図12においてコンピュータ装置は、基部ユニット12から分離し、典型的にタブレットコンピュータ又はスマートフォンを備えるポータブル装置として示されているが、他の実施形態(不図示)では、コンピュータ装置190は代わりに、飲料の分注に関して基部ユニット12及び容器11をもっぱら制御するように作動可能なソフトウェアを有する専用ハードウェアユニットを備え得る。例えば、コンピュータ装置190は、プロセッサ、RAM、ROM、又は他のメモリ、ディスプレイ装置、1つ又は複数の入力/出力装置及びそれらの間の通信手段の内の1つ又は複数を備え得る。メモリは、ネットワークブラウザソフトウェア、ウェブサイトコンテンツ、広告コンテンツ、アプリケーションソフトウェア、ユーザプロフィール及び飲料情報の内の少なくとも1つを好ましくは記憶する。
【0088】
実際にコンピュータ装置190はユーザのタブレット又はスマートフォンによって構成されず専用ハードウェア構成によって構成されるとき基部ユニット及び容器から分離する必要さえない;代わりにコンピュータ装置はユーザが飲料分注システム10に命令を入力することを可能にする何らかの形態のユーザインターフェース(タッチスクリーンなど)を有する基部ユニット12と一体的に形成することができる。
【0089】
使用の際、
図12に示される好ましい実施形態において、適切なソフトウェアアプリケーションがコンピュータ装置190で作動される。これはユーザインターフェースとしての役割を果たし(このさらなる詳細は以下で記載される)、ユーザが対話式に容器11から飲料を分注することを可能にする。特に好ましいユーザインターフェーススキームは、それぞれ基部ユニット12上に配置され及びそれぞれ異なるアルコール及び/又はノンアルコール飲料を収容する複数の容器11と別々に対話し及びそれらを制御するコンピュータ装置190を提供する。このようにして、ユーザは、基部ユニット12上の複数の容器11内の使用可能な様々な飲料からカクテル及び他の混合飲料を作ることを可能にするコンピュータ装置190と対話し得る。
【0090】
図13及び
図14は、ユーザが容器からの飲料の分注を制御することを可能にするように飲料分注システム10の容器11及び基部ユニット12、並びにポータブルコンピュータ装置190が互いに通信する方法を、概略的な形態で示す。容器11は静的又は動的なコンテンツを記憶するように作動可能な通信要素201を備え、そのコンテンツはコンピュータ手段190によって読み出されることができる、又はコンピュータ手段190に伝達されることができる。
【0091】
各容器11内の通信要素201内にこの情報を記憶する代わりに、情報は、基部ユニット12内の揮発性又は非揮発性メモリの中に同様に記憶されることができる。さらに、データは、コンピュータ装置190に、コンピュータ装置190で作動するソフトウェアのアプリケーションデータの一部として、又はネットワーク204(以下参照)に接続されるクラウド型記憶装置又はサーバ205などの他の場所に、記憶されることができる。
【0092】
記憶された静的又は動的コンテンツは、貯蔵器に貯蔵される飲料の種類に関する飲料情報、ユーザプロフィール、広告コンテンツ、リンク及び/又はそれらと同様のもの:の内の少なくとも1つに関連する。
【0093】
ユーザプロフィールに関連するコンテンツは、:ユーザの連絡先の詳細、ユーザの好ましい支払情報、ユーザの好み、及びユーザの履歴、のそれぞれの又は組合せの1つ又は複数を備える。ユーザの履歴は:飲料及び/又は関連する製品の以前の購入、飲料分注システム200の以前の使用、容器11からの飲料の以前の消費率、容器11から作られた飲料の以前の混合及び/又はそれらと同様のもの、の少なくとも1つを備え得る。
【0094】
リンクは:URL(uniform resource locator)、ウェブサイトアドレス、ファイルパス、及び/又はそれらと同様のもの、のうちの少なくとも1つを備え得る。URL及びウェブサイトアドレスは、コンピュータ装置190を、サーバ205に記憶されたコンテンツに導くように使用可能である。
【0095】
通信要素201内に記憶された飲料情報は、複数の異なる飲料の種類に関連するコンテンツを備える。各飲料の種類に関するコンテンツは:飲料の種類、飲料の商標名、飲料のアルコール含量、飲料の組成、飲料が提供されると好ましい方法(例えば温度、ユーザがそれから飲むと好ましい飲用容器)、飲料をそれと混ぜないと好ましい液体及び/又は固体、飲料をそれと混ぜると好ましい他の飲料及び/又は食品の名前、飲料を貯蔵すると好ましい温度、容器11に最初に収容されていた飲料の量、飲料の製造の歴史、飲料の他の風味、関連する飲料及び/又はそれらと同様のもの、のうちの少なくとも1つを備え得る。飲料情報はさらに、通信要素が取り付けられている特定の容器に関連する情報を備え得る。例えば、それはさらに、容器11の製造日(issue date)、飲料の賞味期限、固有の容器識別番号/コード、又は容器連続番号を備え得る。
【0096】
広告コンテンツは、ユーザが購入のために利用できる特定の製品及び/又はサービスの詳細を備え得る。好ましくは広告コンテンツは関連するユーザ情報及び飲料情報に基づく。
【0097】
基部ユニットは、電子回路又は制御ユニット303及び基部−装置送受信機302に接続された基部−容器送受信機301を備える。基部−容器送受信機301は、RFIDリーダ、及びNFCリーダ、ブルートゥース(登録商標)(RTM)インターフェース、WLAMインターフェース又はそれらと同様のものであり、容器11の通信要素201と通信するように作動可能である。基部−装置送受信機302は、比較的広い距離を介してコンピュータ装置190と通信するように概ね作動可能であり、従ってWLANインターフェース又はブルートゥース(RTM)インターフェースを備える。しかしながら、特定の実施形態では、基部−装置送受信機302は、コンピュータ装置190とより短い距離で通信するための能動的NFCインターフェースを備える。
【0098】
コンピュータ装置190はワイヤレス送受信機203を備える。これは例えばブルートゥース(商標)受信機/送信器、wifi(ワイヤレス)送信器/受信機、モバイルデータ送受信機、NFC送受信機又はその他であり得る。
【0099】
コンピュータ装置190はまた、ネットワーク204、例えばインターネットに任意選択的に接続され、及びそれによってデータを伝達するように作動可能である。1つ又は複数のコンピュータサーバ205が同じくネットワーク204に接続され得る。各サーバ205はメモリ207を備え、メモリ207は1つ又は複数のデータベース206を記憶する。1つ又は複数のサーバ205のメモリ207及び/又はデータベース206は:ウェブサイトコンテンツ、広告コンテンツ、アプリケーションインストールソフトウェア、ユーザプロフィール及び飲料情報、の少なくとも1つを受け入れる。
【0100】
基部ユニット、容器及びコンピュータ装置の対話
コンピュータ装置190内のワイヤレス送受信機は、容器11の上に又はその中に何らかが提供される場合そのハードウェア及びソフトウェアに依存して、基部ユニット12内の基部−装置送受信機302と(
図13に示されるような第1作動モード)、又は直接容器11又は各容器11と(
図14に示されるような第2作動モード)通信するように構成される。それによってコンピュータ装置190は、通信要素201のコンテンツを、好ましくは必要に応じて時々ワイヤレス式に、読み出すことができる。コンピュータ装置190はさらに、コンピュータ装置190上で作動するソフトウェアアプリケーションによってそのように命令されるとき、
図13に関連して上で概説した原理の1つを用いて飲料を分注するように容器11に命令することによって直接、又は、飲料を分注するように容器に命令するように基部ユニット12に命令することによって間接的に、飲料を分注するように容器11を制御することができる。代替的に、飲料分注装置が基部ユニット12と一体化されている場合、コンピュータ装置190は、1つ又は複数の容器11から飲料を分注するように基部ユニット12に命令することができる。
【0101】
しかしながら、飲料分注システム10は、容器11が基部ユニット12と接続しているときだけ飲料を分注し得ることを要求しない。その代わりに飲料分注装置は、ユーザが例えば分注弁30の弁アクチュエータ31を作動することによって手動で流体を分注できるように作製され得る。容器11は従って基部ユニット12及びコンピュータ装置190から独立して飲料を分注し得る。しかしながら、基部ユニット12を使用することは、飲料分注システム10に追加的な機能を提供する。
【0102】
それが基部ユニット12及び容器11と対話するのと同程度のコンピュータ装置190のさらなる利用は、通信要素201の形態に依存して、以下に記載される。
【0103】
受動的通信要素
第1実施形態において通信要素201は受動的でありコンテンツを記憶するだけである。好ましくは通信要素201は受動電子タグを備える。コンピュータ装置送受信機203及び基部−容器送受信機301は、電子タグから情報を得るように作動可能である。より好ましくは通信要素201は受動RFID(radio-frequency identification)タグを備え、コンピュータ装置送受信機203及び基部−容器送受信機301はRFIDリーダを備える。さらにより好ましくは通信要素201はNFC(near field communication)タグを備え、コンピュータ装置送受信機203及び基部−容器送受信機301はNFCリーダを備える。NFCリーダとタグの間のデータ伝送の伝送周波数は、13.56MHzの標準周波数である。
【0104】
代替的に、受動的通信要素201は、コンピュータ装置190又は基部ユニット12のデジタルカメラなどの撮像装置によって読出し可能なQRコード(登録商標)(RTM)などの線状又はマトリックスバーコードを備える。
【0105】
コンピュータ装置190又は基部ユニット12は受動的通信要素201と通信し、それから動的又は静的コンテンツをダウンロードする。基部ユニット12は基部−装置送受信機202を介してコンピュータ装置190にコンテンツを伝達する。コンピュータ装置190は、以下でさらに記載されるように、インターフェースのコンテンツを利用する。
【0106】
半能動的通信要素
第2の実施形態において、通信要素201は半能動的であり、そのコンテンツは変更可能である。好ましくは通信要素201は読出し−書込みRFID又はNFCタグである。容器11又は基部ユニット12に提供された制御ユニットはデータを通信要素に書き込むように作動可能である。制御ユニット303を備える基部ユニットの場合、ドッキングポートは、制御ユニット303を通信要素201と接続するための接点を備える。容器11又は基部ユニット12内に又はその上に取り付けられたバッテリ、又は電気幹線などの電源が、電力を制御ユニットに提供する。
【0107】
制御ユニットは容器11内の飲料の状態に関するデータを収集するように作動可能である。例えば、液位感知手段が制御ユニットに接続され得、制御ユニットが容器11の中に残っている飲料の体積に関するデータを収集する。制御ユニットはこのデータを半能動的通信要素201のコンテンツとして記憶する。
【0108】
コンピュータ装置190又は基部ユニット12は半能動的通信要素201と通信し、それから動的又は静的コンテンツをダウンロードする。基部ユニット12は基部−装置送受信機202を介してコンピュータ装置190にコンテンツを伝達する。コンピュータ装置190は、以下でさらに記載されるように、ユーザインターフェースのコンテンツを利用する。
【0109】
能動的通信要素
第3の実施形態において、通信要素201は能動的であり、送信器及び受信機を備える。通信要素201は好ましくはWLAN(wireless local area network)インターフェース、ブルートゥース(RTM)インターフェース、能動的RFIDタグ、能動的NFCタグ又はそれらと同様のものを備える。容器11はさらに制御ユニットと、コンテンツが記憶されるメモリとを備える。制御ユニットは通信要素201を経由してコンピュータ装置190と、直接又は基部ユニット12を経由して、対話するように作動可能である。制御ユニットはまた、例えば感知手段(半能動的要素を有する実施形態に関連して上に記載したようなもの)を経由して容器11内の飲料の状態に関するデータを収集するように作動可能であり得る。
【0110】
コンピュータ装置送受信機203及び基部−容器送受信機301は通信要素201と協働するのに適しており、及び、例えばWLANインターフェース、ブルートゥース(RTM)インターフェース、能動的RFIDタグ、能動的NFCタグ又はそれらと同様のものを備える。
【0111】
メモリに記憶されたコンテンツは、受動的又は半能動的通信要素201を有する実施形態に関連して前に記載したようにコンピュータ装置190に伝送される。しかしながら、容器制御ユニットはまた、コンピュータ装置190から直接的に、又は基部ユニット12を経由してコンピュータ装置190から、制御されるように作動可能である。前に記載したように、これは基部ユニット12内の制御ユニット303が容器11の分注弁30を制御するように作動可能であるためであり得る。しかしながら、代替的な構成において、容器制御ユニットは、分注弁30及び/又は飲料分注装置を制御するように作動可能である。例えば、容器制御ユニットは、分注弁30を作動するように作動可能な、又は、(前に記載したような)ガスキャニスタの出口を制御する弁を作動するように作動可能なソレノイドを制御する。
【0112】
ユーザインターフェース
好ましい実施形態において、コンピュータ装置190上のネットワークブラウザ又はアプリケーションは、ユーザがウェブサイト又はアプリケーションと対話できるようにするインターフェース250を提供する。
図15は初期入力251を備えるユーザインターフェース250の特定実施形態を示す。初期入力251は、(例えばコンピュータ装置190のタッチスクリーンなどの入力装置を介した)ユーザからの手動入力であり得る。代替的に、初期入力251は、直接又は基部ユニット12を介した、コンピュータ装置送受信機203による容器11の通信要素201に記憶されたコンテンツの読取りからもたらされ得る。
【0113】
送受信機203が、通信要素201に記憶されたコンテンツを受け取ると、コンピュータ装置190のソフトウェアがコンテンツを解釈し、続いてアクティビティを起動する。例えば、コンピュータ装置190のソフトウェアはファイルパスを解釈し、続いてそのメモリに記憶されたアプリケーションを起動し得る。代替的に、コンピュータ装置190はURLを解釈し、そのURLによってネットワーク204を経由してサーバ205へ導かれ、サーバ205からアプリケーションインストールソフトウェアをダウンロードし、アプリケーションインストールソフトウェアを使用してアプリケーションをインストールし、好ましくは続いてアプリケーションを起動する。さらなる代替形態において、コンピュータ装置190はウェブサイトアドレスを解釈し、ネットワークブラウザを起動し、ネットワーク204を経由してサーバ205に接続し、続いてサーバ205に記憶されたウェブコンテンツをネットワークブラウザにダウンロードする。コンピュータ装置190のディスプレイ装置はウェブサイトコンテンツ又はアプリケーションを表示する。
【0114】
ユーザインターフェース250は、飲料選択ステップ253で複数の飲料の種類252の1つを選択するために初期入力251を利用する。飲料選択ステップ253に続いて、インターフェース250は、飲料選択ステップ253で選択された飲料の種類252に関連する、進行に関するいくつかの選択肢をユーザに提供する。
【0115】
第1の選択肢は、教示機能254を含み得、これは選択された飲料の種類252を利用して作ることができる飲料に関してユーザに提案を提供する。例えば、教示機能254は、飲料の種類252を他の飲料及び/又は食品と混ぜることによって作ることができる飲料を示し、及び、その混合飲料を作るための段階的な案内を含み得る。教示機能254は、温度及び/又は飲用容器の種類(例えばグラスの種類)など、飲料の種類252の好ましい提案を示し得る。教示機能254はまた、飲料の種類252と一緒に消費されると好ましいいずれかの食品も示し得る。
【0116】
ユーザはまた、ユーザが利用できる食品及び/又は飲料を教示機能254に入力することが可能であり得る。教示機能254はこれらの食品及び/又は飲料を利用して作られ得る混合飲料を提案するように作動可能である。教示機能254はまた、コンピュータ装置190上のカレンダーアプリケーションの中の行事に関連付けられる混合飲料を提案し得る。教示機能はネットワーク204からダウンロードされた気象情報に基づいて混合飲料を提案し得る。
【0117】
さらなる選択肢は、ユーザがさらなる容器11を注文することができるオンライン注文機能255と、ユーザを1つ又は複数のソーシャルネットワークに接続するためのソーシャルネットワーク機能256と、ユーザが飲料の種類252に関連する行事に関する情報を見ることができる行事機能257と、飲料情報機能258とを備え得る。飲料情報機能258は飲料の情報をユーザに提供する。
【0118】
オンライン注文機能255は、容器11の中に残っている飲料の量が所定量未満に低下すると、納入業者からネットワーク204を経由してさらなる容器11を自動的に注文するように作動可能である。容器11の中に残っている飲料の量は、前に記載したように、感知機能によって検出され、コンピュータ装置190に伝送される。コンピュータ装置190は受け取ったデータを比較して、それを所定値と比べる。容器11の中の飲料の量が所定液位未満であることをデータが示す場合、注文が納入業者に送られる。
【0119】
機能254、255、256、257、258のそれぞれは、ネットワーク204を経由して1つ又は複数のサーバ205から/にコンテンツをダウンロード又はアップロードし得る。例えば、教示機能254は、ユーザによって調製された飲料のこれまでの履歴をユーザプロフィールからダウンロードし、この履歴を利用して、調製可能なさらに関連付けられる飲料を提案し得る。教示機能254はまた、ユーザによって調製のために選択された飲料をユーザプロフィールにアップロードし、それによってそのような履歴を記録し得る。しかしながら、教示機能254によるその後のアクセスのためにこの履歴を記録するため機能がコンピュータ装置190に提供され得る。データベース206に記憶された各ユーザから捕捉されたデータは、地球的な好みなどにアクセスするために他のユーザのデータと組み合され得る。
【0120】
ユーザインターフェース250はまた、ユーザから制御入力を受け取るように作動可能である。制御入力はコンピュータ装置送受信機203を経由して容器通信要素201へ、又は基部ユニット12の基部−装置送受信機302へ伝達される。基部ユニット制御ユニット303及び/又は容器制御ユニットは制御信号を解釈し、制御信号は続いて、各容器11内に別々に形成されていようと基部ユニット12と一体的に形成されていようと、飲料分注装置を制御するために使用される。例えば、飲料分注装置が基部ユニット12内にポンプを備える実施形態において、基部ユニット12内の制御ユニット303は、飲料の一回の供給が分注されるようにポンプのオンとオフを切り換える。制御信号は通常、飲料の分注を開始するときと、停止するときを示し;従って、飲料の一回の供給、複数回の供給、又は連続的な流れが分注され得る。
【0121】
加えて、ユーザインターフェース250は分注ロック機能を備え、これにより、容器11からの飲料の分注は、安全性の少なくとも1つのレベルがコンピュータ装置190でパスされるまで、阻止される。例えば、分注弁30が開放される前にパスコードがコンピュータ装置190に入力される必要があり得る。代替的に、分注ロック機能は、飲料の所定の量が容器11から分注されたとき、容器11からの飲料の分注を阻止し得る。
【0122】
ユーザインターフェース250及び飲料分注システム10の例示的な使用方法をここで記載する。それぞれ異なる種類の飲料を収容する複数の容器11が基部12に支持される。基部ユニット12は、それぞれ容器11の重さを検出することができる複数のロードセルを備える。各容器11の飲料分注装置は、貯蔵器160内の飲料を加圧する弾性帯を備える。分注アクチュエータ31は近接センサを備え、分注弁30はソレノイドによって制御される。ブルートゥース(商標)インターフェースが同じく各容器11に提供される。ブルートゥース(商標)インターフェース、ソレノイド及び近接センサは、各容器11内の制御ユニットに全て接続され、それから電力を受け取る。ドッキングポートが各容器11と基部ユニット12の間に提供され、そのそれぞれは電力を各容器11の制御ユニットに向けるために1つ又は複数の接点を有する。
【0123】
ユーザはコンピュータ装置190上のソフトウェアアプリケーションを開き、コンピュータ装置190はコンピュータ装置190のディスプレイ装置にユーザインターフェース250を表示する。ソフトウェアアプリケーションは、基部ユニット制御ユニット303からの飲料情報を要求する信号を基部−装置送受信機302に送るようにコンピュータ装置送受信機203に命令する。
【0124】
制御ユニット303はブルートゥース(商標)インターフェースを経由して各容器11からコンテンツをダウンロードするように基部−容器送受信機301に命令を出す。コンテンツは各容器11に貯蔵される飲料の種類及び初期量に関連する。制御ユニット303はまた、ロードセルを使用して各容器11の重さを測定し、残っている飲料の量を決定する。続いて制御ユニット303は飲料の種類、初期の飲料量及び現在の飲料量をコンピュータ装置送受信機203に伝達するように基部−装置送受信機302に命令する。
【0125】
アプリケーションはユーザインターフェース250を経由して現在の飲料の種類及び各容器11内に残っている量を表示する。ユーザは次に各容器11内に残っている飲料の量に基づいて飲料選択ステップ253で飲料の種類252を選択することができる。いったん選択すると、ユーザは様々な機能254、255、256、257、258を提示される。例えば、容器11がほとんど空であることをユーザが見た場合、ユーザは納入業者から別の容器11の配達を要求するためにオンライン注文機能258を使用することができる。代替的に、ユーザは現在の飲料の種類に関するコンテンツを見るために飲料情報機能258を選択することができる。
【0126】
ユーザは、基部ユニット12によって検出された飲料の種類及び量に基づいてどのような飲料の混合を自分が利用できるかを決定するために教示機能254を選択することができる。ユーザはライム又はレモンなど自分が利用できる様々な食品を入力することができる。ユーザインターフェース250は同じく、コンピュータ装置190又はサーバ205に記憶されるユーザのプロフィールからユーザの好ましい飲料を決定する。ユーザインターフェース250は同じく、コンピュータ装置190から現在の時間を要求し受け取り、その時点で飲むのに適した飲料を決定する。教示機能154はこの情報を解釈し、現在の時間、利用できる食品、及びユーザの最も一般的に作られる混合飲料に基づいて、ユーザが作ることができる多数の混合飲料を、好みの順に表示する。
【0127】
ユーザは続いて自分が作りたい混合飲料を選択することができる。教示機能254は次に、選択された混合飲料を作るために必要とされる順に作り方を表示する。作り方はコンピュータ装置190によって基部ユニット12へ伝達される。基部ユニット12は関連する容器11と通信し、その近接センサが起動されるとソレノイドを作動するようにその制御ユニットに命令する。制御ユニットは、正しい容器11から飲料を受け取るようにユーザが適切に飲用容器を置くときだけソレノイドを作動する。弾性帯が飲料を分注弁30に対して加圧し、その結果、ひとたび分注弁30が開放されると飲料は貯蔵器160から押し出される。ソレノイドは作り方に示された供給が分注されるように分注弁30を開閉する。
【0128】
ユーザはユーザインターフェース250によってその混合飲料に必要な各容器11に導かれ、基部ユニット制御ユニット303は各容器11に連続的に命令を送る。いったん関連する飲料が飲用容器に添加されると、ユーザは、ユーザインターフェースによって示された食品を加えることによって混合飲料を完成することができる。
【0129】
添加装置
同じく他の装置が基部ユニット12に接続可能であり、及び/又は基部ユニット12内の制御ユニットによって制御可能であり得る。例えば、氷を貯蔵及び/又は作ることができる装置が提供され得る。代替的な例示的装置は、混合飲料を作る際にユーザを助けるように作動可能である。混合装置はユーザが混合飲料の構成原料を注入するための入口を備える。混合装置はその中に収容された飲料を振とうする手段と、飲料の動きを検出するように作動可能なモーションセンサと、作られる飲料に従って振とう手段の動きを最適化するように作動可能な制御手段とを備え得る。混合装置はまた、ユーザへ温度出力を提供する、制御手段に接続された温度センサを備え得る。温度出力はユーザが読むために、例えば基部ユニット12を経由して、コンピュータ装置190へ提供され得る。混合装置はさらに、混合飲料の温度を調整するための加熱及び/又は冷却手段を備え得る。混合装置はさらに、それに注入された飲料の量を検出し及び例えばコンピュータ装置190上で又は混合装置自体の上でユーザに量の指標を提供するための液位感知手段を備え得る。
【0130】
飲料をユーザに提供する方法
本発明はさらに、飲料をユーザに提供する方法を提供する。最初にコンピュータ装置190は飲料情報コンテンツを通信要素201から受け取る。ユーザインターフェース250は受け取られた飲料情報コンテンツに基づいて飲料の種類を選択する。ユーザはオンライン注文機能255を選択し、新しい容器11の注文が行われる。飲料の注文は通信要素201の飲料情報コンテンツに関連付けられ得る。容器11内の飲料が所定の液位未満に低下したことを飲料情報コンテンツが示す場合、オンライン注文機能255は自動的に注文を行い得る。
【0131】
注文はネットワーク204を経由してコンピュータ装置190から納入業者へ伝達される。納入業者は続いて新しい容器11を回収し、容器11内で分注弁36はロック位置にある。容器11は包装され、例えば郵便システムを経由してユーザに届けられる。ユーザは容器11を取り出し、分注弁36のロックを解除し、容器11から飲料を分注する。
【0132】
明らかなように、本発明の飲料分注システム10は、飲料の分注方法に関して柔軟性を提供する;ユーザは分注アクチュエータ30を使用して手動で飲料を分注することができる、又は、直接又は基部ユニット12を経由して容器11に伝達できるコンピュータ装置190上の入力を経由して飲料を分注することができる。従って飲料分注システム10は、一般家庭、バー又はレストランなど、様々な環境で使用され得る。システム10は、ホテル客室又は他の企業対消費者環境におけるデジタル環境へ一体化されるのに特に適している。さらに、それらの軽量かつ頑丈な構成により、容器11は航空路線での使用に特に適している。