特許第6574440号(P6574440)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハンス イェンセン ルブリケイターズ アクティーゼルスカブの特許一覧

特許6574440シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム
<>
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000002
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000003
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000004
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000005
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000006
  • 特許6574440-シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574440
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】シリンダに潤滑油を注油する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   F01M 1/16 20060101AFI20190902BHJP
   F02B 23/02 20060101ALI20190902BHJP
   F01M 1/08 20060101ALI20190902BHJP
   F02D 13/02 20060101ALI20190902BHJP
   F02D 45/00 20060101ALI20190902BHJP
   F01L 1/38 20060101ALI20190902BHJP
   F01L 9/04 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
   F01M1/16 Z
   F02B23/02 C
   F02B23/02 M
   F01M1/08 E
   F02D13/02 A
   F02D13/02 H
   F02D13/02 J
   F02D45/00 364Z
   F01L1/38
   F01L9/04 A
   F02D45/00 314H
   F02D45/00 364A
   F02D45/00 362S
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-558788(P2016-558788)
(86)(22)【出願日】2015年3月25日
(65)【公表番号】特表2017-512937(P2017-512937A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】DK2015050067
(87)【国際公開番号】WO2015144182
(87)【国際公開日】20151001
【審査請求日】2018年3月2日
(31)【優先権主張番号】PA201470144
(32)【優先日】2014年3月25日
(33)【優先権主張国】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】511081141
【氏名又は名称】ハンス イェンセン ルブリケイターズ アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【弁理士】
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】バック ペール
【審査官】 種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−169617(JP,A)
【文献】 特開2004−028085(JP,A)
【文献】 特開2006−241989(JP,A)
【文献】 特開2013−040578(JP,A)
【文献】 特表2011−505521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01M 1/16
F01L 1/38
F01L 9/04
F01M 1/08
F02B 23/02
F02D 13/02
F02D 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2サイクルディーゼルエンジンにおいてシリンダに潤滑油を注油する方法であって、
− 各シリンダに対して複数の噴射ユニットを使用する際に、電子制御式の潤滑装置から、前記シリンダの壁部に設けられた噴射ユニットに注油量の潤滑油を圧力下で供給するステップと、
− エンジン負荷を検出するステップと、
− 実際のエンジン負荷に関連して排気弁の閉鎖時間の調整を行う際に、前記エンジン負荷の検出に応じて前記シリンダの排気弁の閉鎖時間を調整するために電子制御を用いるステップと、
前記電子制御式の潤滑装置から前記噴射ユニットへの前記潤滑油供給のタイミングを調整するために電子制御を用いるステップと、
を含み、前記方法は、
− 前記エンジン負荷の直接的決定又は間接的決定のためのデータを確立するステップと、
− 前記エンジン負荷のデータを前記潤滑油供給のタイミングの調整に適用することにより、前記潤滑油供給のタイミングが前記エンジン負荷に応じて変化するようにするステップと、
− 前記シリンダの前記排気弁の閉鎖時間を実際のシリンダ負荷について検出するステップと、
− 前記シリンダの前記排気弁の前記閉鎖時間に応じて、前記潤滑油供給のタイミングを電子的に調整する前記電子制御式の潤滑装置により、前記閉鎖時間の前記検出を適用することによって、前記潤滑油供給の前記タイミングが前記エンジン負荷に応じて変化するようにするステップと、
を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
− 実際のシリンダ負荷についての前記シリンダの前記排気弁の前記閉鎖時間の前記検出の適用が、前記潤滑油の量が前記エンジン負荷に応じて変化することを備えるステップをさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
− 位置ピックアップ部を用いて、前記排気弁の前記位置を直接的又は間接的に決定して、該位置を検出するステップと、
− 前記位置ピックアップ部の前記検出を用いて、前記潤滑油供給のタイミングを調整するステップと、
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記エンジン負荷を検出するための負荷ピックアップ部又は前記排気弁の前記位置を検出するための位置ピックアップ部を用いて、位置データ、方向データ及び速度データを同時に検出するために、前記エンジンのフライホイール上のピックアップシステムを適用するステップと、
− 前記エンジンの前記フライホイール上の前記ピックアップシステムからのデータを適用して、前記潤滑油供給の前記タイミングのバックアップ及び/又は制御を行うステップと、
をさらに含む請求項又はに記載の方法。
【請求項5】
− 前記エンジンの動作のための様々なプロファイルを定めるステップと、
− 選択された動作プロファイルによる負荷に応じて潤滑油供給のタイミングを調整するステップと、
をさらに含む請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項6】
− 位置ピックアップ部を用いて、前記排気弁の前記位置を直接的又は間接的に決定し、該位置を検出するステップと、
位置ピックアップからのデータを適用して、前記潤滑油供給の前記タイミングのバックアップ及び/又は制御を行うステップと、
をさらに含む請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項7】
2サイクルディーゼルエンジンにおいてシリンダに潤滑油を注油するシステムであって、
− 各シリンダに対して複数の噴射ユニットを使用する際に前記シリンダの壁部に設けられる噴射ユニットと、
− 前記噴射ユニットに注油量の潤滑油を圧力下で供給する電子制御式の潤滑装置と、
− エンジン負荷検出手段と、
− アクチュエータに接続されて変位する排気弁と、
− 前記アクチュエータに信号が送信されて、実際のエンジン負荷に関連して前記排気弁の閉鎖時間の調整が行われる際に、前記エンジン負荷の検出に応じて、電子制御して前記シリンダの前記排気弁の前記閉鎖時間のタイミングを調整する制御装置であって、この制御装置は、さらに、電子制御して、前記電子制御式の潤滑装置から前記噴射ユニットへの潤滑油供給のタイミングを調整する前記制御装置と、
を備え、前記システムは、
− 前記エンジン負荷検出手段と、前記エンジン負荷に関する検出データを転送する前記制御装置との間の接続部と、
− 前記エンジン負荷に応じて前記潤滑油供給の前記タイミングを調整するために制御信号を前記潤滑装置に転送する、前記制御装置と前記潤滑装置との間の接続部と、
をさらに備え、
前記エンジン負荷検出手段は、実際のエンジン負荷における前記シリンダの前記排気弁の前記閉鎖時間を検出するピックアップシステムを含み、
前記システムは、前記シリンダの前記排気弁の閉鎖時間を実際のシリンダ負荷について検出し、前記シリンダの前記排気弁の前記閉鎖時間に応じて、前記潤滑油供給のタイミングを電子的に調整する前記潤滑装置により、前記閉鎖時間の前記検出を適用することによって、前記潤滑油供給の前記タイミングが前記エンジン負荷に応じて変化するようにする、
ことを特徴とするシステム。
【請求項8】
前記ピックアップシステムは、
− 前記排気弁の位置を直接的又は間接的に決定して、該位置を検出する負荷ピックアップ部、及び/又は、
− 前記排気弁の前記位置を直接的又は間接的に決定して、該位置を検出する位置ピックアップ部、
を含み、
前記システムは、
− 前記負荷ピックアップ部又は前記位置ピックアップ部を用いて、位置データ、方向データ及び速度データを同時に検出する、前記エンジンのフライホイール上のピックアップシステムをさらに備える、
請求項7に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば船舶用エンジンなどの好ましくは2サイクルディーゼルエンジンのシリンダに潤滑油を注油する方法に関し、この方法は、
− 各シリンダに対して複数の噴射ユニットを使用する際に、潤滑装置から、シリンダの壁部に設けられた噴射ユニットに注油量の潤滑油を圧力下で供給するステップと、
− エンジン負荷を検出するステップと、
− 実際のエンジン負荷に関連して排気弁の閉鎖時間の調整を行う際に、電子制御を用いてエンジン負荷の検出に応じてシリンダの排気弁の閉鎖時間(閉鎖タイミング)を調整する(timing)ステップと、
− 電子制御を用いて潤滑油供給のタイミングを調整する(timing)ステップと、
を含む。
【0002】
本発明は、例えば船舶用エンジンなどの好ましくは2サイクルディーゼルエンジンのシリンダに潤滑油を注油するシステムをさらに含み、このシステムは、
− 各シリンダに対して複数の噴射ユニットを使用する際にシリンダの壁部に設けられる噴射ユニットと、
− 注油量の潤滑油を圧力下で噴射ユニットに供給する潤滑装置と、
− 噴射ユニットに注油量の潤滑油を圧力下で供給する潤滑装置と、
− アクチュエータに接続されて変位する排気弁と、
− アクチュエータに信号が送信され、実際のエンジン負荷に関連して排気弁の閉鎖時間の調整が行われる際に、エンジン負荷の検出に応じてシリンダの排気弁の閉鎖時間を電子制御して調整するとともに、潤滑油供給を電子制御して調整する制御装置と、
を含む。
【背景技術】
【0003】
2サイクルディーゼルエンジンにおける電子制御の使用増加に関連して、新たなエンジン動作方法を確立できるようになってきた。
【0004】
経験上、エンジンの排気弁を異なる形で制御することにより、エンジンの排出レベルの改善(NOXの削減及び無煙動作)を図ることができる。
【0005】
さらに、低負荷又は部分負荷によっても、実際のエンジン負荷に関連して排気弁の閉鎖時間を調整することによってエンジン性能の改善を図ることができると思われる。
【0006】
現在、2サイクルディーゼルエンジンにおいてシリンダ潤滑システムを使用している場合、通常、この調整は、ピストンリングを有するピストンがシリンダ内への潤滑油の供給中に通過するように潤滑油の供給タイミングを調整することによって行われる。これにより、ピストンリングを介して潤滑油を分配できるようになる。油は、常にリングアセンブリ内に直接供給されることが求められるので、このことは、エンジン負荷に関わらずタイミングが同じであることを意味する。
【0007】
近年、新型シリンダ潤滑システムが導入されてきた。これらの新たな潤滑油システムでは、油がピストンの通過前に直接シリンダ内に供給される。これらのシステムでは、排気弁の閉鎖時間が、噴射時間にとって重要な状態に影響を与える。
【0008】
例えば、国際公開第2000/028194号などに記載されているSIP潤滑システムが存在する。このシステムでは、排気フェーズ中にシリンダ内に形成される空気スワールを用いて、シリンダ壁における噴霧潤滑油の分配を支援する。従って、この空気スワールは、油滴をピストンの通過前にシリンダ壁に運ぶことに寄与する。このようにして、シリンダ壁に対するより良好な潤滑油の分配を実現する。空気スワールが、比較的広い範囲にわたってシリンダ内で潤滑油を上向きに分配すると同時に、ピストンリングを有するピストンが、潤滑油の分配を支援する。
【0009】
今日の新たな電子制御エンジンは、排気弁の可変タイミングを用いて動作することが一般的である。
【0010】
同様に、今日では、従来の2サイクルディーゼルエンジン(MC、RTA、又はUECエンジン)においても可変タイミングを用いて動作が行われる。この場合、低負荷及び低排出量特性での動作に関して大きな可能性があるとも思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第2000/028194号
【特許文献2】国際公開第2008/009291号
【特許文献3】デンマーク国特許第173512号明細書
【特許文献4】欧州特許第1350929号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
排気弁のタイミングをどのように調整すべきかについては、異なるアプローチが存在する。しかしながら、典型的には、エンジンの負荷範囲全体にわたって約15〜30°分散した調整が行われる。排気弁の閉鎖時間の絶対的変位を負荷に応じて設定することは不可能である。その代わり、特定のエンジンに対する実験によって何らかの経験的データを求めることが必要である。これにより、閉鎖時間のどのような調整/偏位が特定のエンジンに対して最良に動作するかを経験的に確認することができる。
【0013】
今日使用されている潤滑システムでは、一定の時点(一定の角度)における潤滑油の噴射時間のタイミングを調整することが可能である。システムによっては、分配キーに基づいて噴射時間を変更できるものもある。
【0014】
排気弁の閉鎖時間の変位が潤滑油の噴射時間のタイミングの一部を成すシステムは存在しない。
【0015】
ピストンの位置だけでなくエンジン負荷にも応じた潤滑油の供給時間のタイミングを確立することにより、いくつかの利点を達成できるように思われる。このことは、排気弁の閉鎖時間の変位を用いて動作するエンジンに特に当てはまる。
【0016】
従って、空気スワールが潤滑油の分配に寄与する潤滑油システムでは、排気弁の閉鎖に応じて供給タイミングを調整するという利点が得られるように思われる。これにより、油滴の輸送に寄与するために最適な空気スワールを実現できると同時に、排ガスと共に噴霧潤滑油が吹き出るのを避けることができるようになる。
【0017】
本発明の目的は、エンジンの排出を改善するとともに潤滑油の利用を強化することが可能な、導入部に示した種類の方法及びシステムを示すことである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によれば、この目的は、導入部で述べた種類の方法によって達成され、この方法は、
− エンジン負荷の直接的決定又は間接的決定のためのデータを確立するステップと、
− エンジン負荷のデータを潤滑油供給のタイミングの調整に適用することにより、潤滑油供給のタイミングがエンジン負荷に応じて変化するようにするステップと、
をさらに含むという点で特異的である。
【0019】
本発明によるシステムは、
− 検出されたデータを転送する、エンジン負荷検出手段と制御装置との間の接続部と、
− エンジン負荷に応じて潤滑油供給のタイミングを調整するための制御信号を潤滑装置に転送する、制御装置と潤滑装置との間の接続部と、
をさらに含むという点で特異的である。
【0020】
従って、本発明による方法及び潤滑システムによれば、負荷に応じて潤滑油供給のタイミングを変化させることが可能になる。
【0021】
一般的に言えば、本発明による潤滑油システム及び方法は、実際のエンジン負荷に関して潤滑油供給時間のタイミングを調整することによって動作する。従って、より最適な潤滑油の使用を達成することができる。これにより、使用する潤滑油の量を減少させると同時に、実際のエンジン負荷での排出を低減することができる。
【0022】
本発明による方法及び潤滑システムによれば、負荷に応じた潤滑油供給を、ユーザが所与の状況のために定めた異なる動作プロファイルと組み合わせることができるという利点がさらに得られる。
【0023】
このことは、第1の例における本発明によるシステムが、既にエンジンシステム内に存在する部品と同じ部品を含むことを意味する。
【0024】
従って、本発明による方法及びシステムは、様々な潤滑油供給システムと共に使用することができる。このようなシステムの例は、国際公開第2008/009291号、デンマーク国特許第173512号、及び欧州特許第1350929号に記載されている。
【0025】
これらの先行技術の潤滑油供給システムは、潤滑油供給の電子制御のタイミングを決定するために使用される(位置データ、速度データ及び方向データを検出する)フライホイール上のピックアップシステムと、実際のエンジン負荷を検出するピックアップシステムとを含む。
【0026】
本発明によれば、これらの既知のピックアップシステムからの信号を使用することができる。先行技術の設計を使用することは有利であるが、対応するエンジン負荷データ及びフライホイールデータの直接的検出又は間接的検出のための他のシステムを使用することもできる。
【0027】
本発明によれば、これらのデータをピックアップシステムの信号から検出する以外に、排気弁の位置を知ることも有利になる。
【0028】
これらのデータは、実際のエンジン負荷に関連して排気弁がいつ閉じるかについての経験的根拠を実証するデータを定めることによって有利に確立することができる。これらのデータは、曲線又は表の形で有利に確立することができる。これらのデータは事前に求められ、電子制御及びタイミングのための制御装置に記憶される。排気弁の可変閉鎖時間に関する情報は、排気弁を制御するエンジン制御から分かる。
【0029】
従って、エンジンフライホイールからのピックアップ信号を用いて、潤滑油注油の一般的タイミングを決定することもできる。本発明によれば、排気弁の閉鎖時間によって有利に示されるエンジン負荷に基づいてタイミングを補正することができる。従って、本発明による方法及びシステムによれば、正しい潤滑油供給タイミングを実行するためにエンジンフライホイールの位置、速度及び方向を知ることが依然として必要である。
【0030】
或いは、実際のエンジン負荷からのデータを用いて潤滑油供給タイミング又は排気弁の閉鎖時間を定めた索表を作成するために、潤滑油供給タイミングの制御は、排気弁の位置を示す信号に直接基づくこともできる。従って、原理的には、排気弁の直接的又は間接的位置測定から直接潤滑油供給のタイミングを調整することができる。
【0031】
なお、潤滑油供給のタイミングは、排気弁の可変タイミングを用いて補正されるが、これとは別に、潤滑システムは、既知の潤滑油注油原理に基づいて潤滑油の量を変化させることもできる。
【0032】
例えば、国際公開第2008/009291号から知られているように、潤滑油の量は、負荷に応じて(エンジンによってもたらされるkW当たりの潤滑油の量が常に一定になるように)変化させることも、或いはユーザが定めた別の制御アルゴリズムを通じて変化させることもできる。
【0033】
エンジン負荷の測定及び決定を行う方法は様々である。エンジン負荷の測定及び決定は、直接的に行うことも、又は間接的に行うこともできる。
【0034】
本発明による方法の実施形態は、
− シリンダの排気弁の閉鎖時間を実際のシリンダ負荷について検出するステップと、
− シリンダの排気弁の閉鎖時間に応じて閉鎖時間の検出を潤滑油供給のタイミングの調整に適用することにより、潤滑油供給のタイミングがエンジン負荷に応じて変化するようにするステップと、
をさらに含むという点で特異的である。
【0035】
このことは、エンジン負荷に応じて閉鎖時間を表/曲線によって予め定めることができ、従ってこのような表/曲線によって検出が行われることを意味する。
【0036】
上述したように、最新の電子エンジンは、エンジン負荷に応じた排気弁の可変開閉タイミングを用いて動作する。従って、排気弁の閉鎖時間を用いて潤滑油供給のタイミングを調整することは、負荷に応じた潤滑油供給の変化を実現するための技術的に単純な解決策を構成する。
【0037】
本発明による方法のさらなる実施形態は、この方法が、
− 実際のシリンダ負荷についてのシリンダの排気弁の閉鎖時間の検出の適用が、潤滑油の量がエンジン負荷に応じて変化することを含むステップをさらに含む、
という点で特異的である。
【0038】
本発明による方法及びシステムを用いて、排気弁の閉鎖時間に基づいて潤滑油の量を調整することもできる。
【0039】
例えば、この調整は、潤滑油制御アルゴリズムが作成され、その後も排気弁の閉鎖時間に応じて潤滑油の量の調整が行われる場合に可能である。後者の調整は、例えば、注油する潤滑油の量が多くなりすぎてピストンの通過前に供給されない場合、或いは上方に進む空気スワールが潤滑油の噴射にとって理想的な期間に対して注油する潤滑油の量が多くなりすぎた場合に使用することができる。
【0040】
このような制御アルゴリズムは、ある期間にわたってエンジン負荷に応じて潤滑油の量が変化しながらも全体的な制御アルゴリズムに従うように設計することができる。このことは、負荷に応じた潤滑油の注油を確立することができ、全期間にわたって一定の供給率(g/kWh)が達成されるが、場合によっては全期間内のより短い期間又はより長い期間にわたって変動する(varying)供給率を有することを意味する。
【0041】
本発明による方法のさらなる実施形態は、この方法が、
− 位置ピックアップ部を用いて排気弁の位置を直接的又は間接的に決定してこの位置を検出するステップと、
− 位置ピックアップ部の検出を用いて潤滑油供給のタイミングを調整するステップと、
をさらに含むという点で特異的である。
【0042】
排気弁に接続された位置ピックアップ部の使用は、例えば風量計の形、又は排気弁の真上での機械的測定の形で行うことができる。従って、位置の測定は、排気弁の位置の間接的決定又は直線的決定とすることができる。また、この実施形態では、測定結果が制御装置に送信され、そこで排気弁の位置の決定及び検出が行われる。その後、制御装置は、潤滑装置に制御信号を送信する。
【0043】
検出結果は制御装置に送信され、そこで排気弁の位置の決定及び検出が行われる。その後、制御装置は、潤滑装置に制御信号を送信する。ここでは、例えば電子制御されたアクチュエータを用いて1又は2以上の注油ピストンを作動させることによってタイミングを調整することができる。これらの注油ピストンは、動作プロファイルを可能にすると同時にエンジン負荷に依存し得る予め定められたアルゴリズムに従って潤滑油の量及びタイミングの両方が発生するように動作する。
【0044】
シリンダに接続された負荷ピックアップ部は、例えば圧力計の形で設けることができる。シリンダ内の圧力の測定値を用いて、例えば表の参照を通じて、排気弁がいつ閉じるかを制御部に知らせることができる。従って、圧力測定値は、排気弁の閉鎖時間の間接的決定と見なすことができる。
【0045】
本発明による方法のさらなる実施形態は、この方法が、
− 負荷ピックアップ部又は位置ピックアップ部を用いて、エンジンのフライホイール上のピックアップシステムを適用して位置データ、方向データ及び速度データを同時に検出するステップと、
− エンジンのフライホイール上のピックアップシステムからのデータを適用して、潤滑油供給のタイミングのバックアップ及び/又は制御を行うステップと、
をさらに含むという点で特異的である。
【0046】
負荷ピックアップ部又は位置ピックアップ部を用いて位置データ、方向データ及び速度データデータを同時に検出するエンジンのフライホイール上のピックアップシステムは、潤滑油供給のタイミングのバックアップ及び/又は制御を行う単純な方法である。
【0047】
本発明による方法のさらなる実施形態は、この方法が、
− 例えば低速蒸気処理(slow steaming)、ミラータイミング(MILLER timing)又はユーザが指定したその他の変位(displacement)などの、エンジンの動作のための様々なプロファイルを定めるステップと、
− 選択された動作プロファイルによる負荷に応じて潤滑油供給のタイミングを調整するステップと、
をさらに含むという点で特異的である。
【0048】
負荷に応じた潤滑油供給と様々な動作プロファイルとの組み合わせは、所与の状況で使用する必要性が生じ得る特別な動作プロファイルをユーザが使用できるので利点をもたらす。ここでは、負荷に応じた潤滑油供給により、使用する潤滑油の量を減少させることができると同時に、実際の動作プロファイルに基づいて排出を低減することができる。
【0049】
本発明によるシステムの実施形態は、エンジン負荷検出手段が、実際のエンジン負荷におけるシリンダの排気弁の閉鎖時間を検出するピックアップシステムを含むという点で特異的である。
【0050】
排気弁の閉鎖時間を検出するピックアップシステムを使用することは、負荷に応じた潤滑油供給の変化を確立するための技術的に単純な解決策である。
【0051】
本発明によるシステムのさらなる実施形態は、ピックアップシステムが、
− 排気弁の位置を直接的又は間接的に決定して位置を検出する負荷ピックアップ部、及び/又は、
− 排気弁の位置を直接的又は間接的に決定して位置を検出する位置ピックアップ部、
を含み、システムが、
− 負荷ピックアップ部又は位置ピックアップ部を用いて位置データ、方向データ及び速度データを同時に検出する、エンジンのフライホイール上のピックアップシステムをさらに含む、
という点で特異的である。
【0052】
上述したように、負荷ピックアップ部又は位置ピックアップ部を用いて位置データ、方向データ及び速度データデータを同時に検出するエンジンのフライホイール上のピックアップシステムは、潤滑油供給のタイミングのバックアップ及び/又は制御を行う単純な方法である。
【0053】
排気弁の位置を直接的又は間接的に示すピックアップ部を使用し、このピックアップ部からの信号を用いてタイミングを調整することにより、フライホイール上のピックアップシステムが余分なものになる可能性もある。しかしながら、このピックアップシステムをタイミングのバックアップ又は制御オプションとして別様に使用できることは有利である。しかしながら、このことは、潤滑油を供給するシステム、及びSI弁などの噴射ユニットを通過する前のピストンのみに当てはまる。
【0054】
本発明による方法及びシステムは、先行技術の潤滑油供給システムと共に使用することもできる。このようなシステムの例は、国際公開第2008/009291号、デンマーク国特許第173512号、及び欧州特許第1350929号に記載されている。
【0055】
本明細書では、本発明の利点が、潤滑油の供給を正確に制御する先行技術の供給システムの利点と組み合わされる。
【0056】
以下、添付図面を参照しながら本発明についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】本発明による、ピストンが掃気ダクト下方の低い位置に存在するシステムのレイアウトの概略図である。
図2】ピストンの上方に潤滑油を供給する噴射ユニットの下方位置にピストンが存在する、図2に示すシステムの部分図である。
図3】噴射ユニットに対向する位置にピストンが存在する、図2に対応する部分図である。
図4】実際のエンジン負荷との関連で考えられる排気弁閉鎖時間の調整を示す曲線を示す図である。
図5】本発明によるシステムを適用できる、複数のシリンダ及び複数の潤滑装置を含む概略的なエンジン設計を示す図である。
図6】本発明によるシステムにおいて使用する潤滑装置の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1に、本発明によるシステムのレイアウトを原理的に示す。図1には、本発明を理解するために必要な要素のみを示す。実際のシステムでは、さらに多くの要素が必要になる。
【0059】
図示のシステムは、以下の要素を含む。
位置データ、速度データ及び方向データを検出する1次フライホイールピックアップ部40。
位置データ、速度データ及び方向データを検出する2次フライホイールピックアップ部41。
トルク計などの形の代替負荷ピックアップ部42。
シリンダ潤滑装置のための制御信号線43(時間データ、量データ及び周波数データ)。
シリンダ平均圧測定値などの形の、負荷ピックアップ部56からの信号44。
代替排気弁位置ピックアップ部46からの信号45。
風量計のなどの形の直接的又は間接的弁位置表示の形の排気弁55の位置のための代替ピックアップ部46。
2次フライホイールピックアップ部41からの信号線47。
1次フライホイールピックアップ部40からの信号線48。
代替負荷ピックアップ部42からの信号線49。
シリンダ潤滑を制御する集中型又は分散型制御装置50。制御装置50は、排気弁及び燃料弁の開閉を含むエンジン全体の制御を行う集中型又は分散型装置として形成することもできる。
排気弁開閉のための信号線51。
位置ピックアップ部54からの排気弁位置のための信号線52。
排気弁55を制御するアクチュエータ53。
排気弁55の位置ピックアップ部54。
排気弁55。
圧力計などの形の、エンジン負荷のための負荷ピックアップ部56。
ピストン61が変位自在に配置された、エンジン内のシリンダ250。
シリンダ250内の壁部57。
潤滑装置252からのシリンダ潤滑油を供給するパイプ110。
ピストン61の上方に霧又は噴流の形で潤滑油を供給する噴射ユニット251。
掃気ダクト60。
ピストンリング付きピストン61。
フライホイール62。
例えば、国際公開第2008/009291号、デンマーク国特許第173512号、及び欧州特許第1350929号に開示されているような潤滑装置の形の、タイミングを計った潤滑油を供給する潤滑装置252。
噴射ユニット251を通過する前にピストン61の上方に霧状態又は噴流状態で供給される潤滑油64(図2を参照)。
【0060】
図1図3には、本発明によるシステムの同じ実施形態を示す。これらの3つの図には、ピストン61と、シリンダ壁57のリング領域に配置されて(図1のみに示す)潤滑装置252に接続された一連の噴射ユニット251とを有するシリンダの断面図を示している。
【0061】
図1では、ピストン61が低い位置に見られ、その上面がシリンダの掃気ダクト60の下方に存在する。
【0062】
図2では、ピストン61が中央位置に見られ、その上面がシリンダの掃気ダクト60の下方に存在する。潤滑油64は、ピストン61が噴射ユニット251を通過する前にピストン61の上方に供給される。潤滑油64の噴射は、シリンダ壁57のリング領域の真上に存在する各噴射ユニット251から行われる。供給は、上方移動中のピストンがリング領域を通過する直前にピストン61の上方位置で行われる。
【0063】
図3には、噴射ユニット251がピストン61に対向する位置に存在する状況を示す。
【0064】
必要に応じて、最上部のピストンリングと最下部のピストンリングとの間における潤滑油の噴射を、ピストンの上方移動中に各噴射ユニットからピストン61上に直接行うこともできる。
【0065】
また、各噴射ユニットからの潤滑油の噴射は、下方移動中のピストンがリング領域を通過する直前に、ピストン61の下方位置においてシリンダ壁のリング領域上に直接行うこともできる。
【0066】
図4は、実際のエンジン負荷に関する考えられる排気弁閉鎖時間の調整を示す曲線である。閉鎖時間は、排気弁の位置の角度によって表される。
【0067】
X軸は、全エンジン負荷の%で測定したエンジン負荷を示す。
【0068】
Y軸は、特定のシリンダの下死点から測定した角度を示す。
【0069】
実線曲線は、実際のエンジン負荷に応じて閉じられた排気弁の角度を示す。
【0070】
この実線曲線は、排気弁閉鎖時間の一例を示すものである。本発明者らは、理論的及び実際的な閉鎖時間について述べているので、この角度は絶対的なものではない。例えば、この角度は、排気弁が完全に閉じている時よりも95%閉じている時の方が良好に定めることができる。しかしながら、どのタイプの閉鎖時間であるかが分かった場合、この角度を用いて、潤滑油の注油をいつ行うべきかを定めることができる。
【0071】
破線曲線は、完成した潤滑ストローク(潤滑装置のタイミング)の角度を示す。
【0072】
図の下側の曲線は、実際のエンジン負荷に関連して潤滑油の注油をいつ終了すべきであるか(=タイミング点)の一例を示すものである。通常、この角度は、特定のシリンダの下死点から測定される。
【0073】
図5には、複数のシリンダ及びより多くの潤滑装置を有するエンジン設計及び潤滑システムを示す。本発明によるシステムは、このエンジン設計で使用することができる。このエンジン設計及びこの潤滑システムは、国際公開第2008/009291号にさらに詳細に記載されている。
【0074】
図5には、4つのシリンダ250、及び各シリンダ装置上の8つの噴射ノズル251を概略的に示している。潤滑装置252は、中央コンピュータ253と、通常は各単一の潤滑装置252のためのローカル制御装置254とに接続される。中央コンピュータ253は、中央コンピュータのバックアップを構成するさらなる制御装置255と並列に結合される。また、(油圧ポンプ又は油圧ステーションとすることができる)ポンプをモニタするモニタリングユニット256、負荷をモニタするモニタリングユニット257、及びクランクシャフトの位置をモニタするモニタリングユニット258も設置される。
【0075】
図5の上部には、油圧オイルタンク262内のポンプ261を駆動するモータ260を含む油圧ステーション259を示している。油圧ステーション259は、冷却器263及びフィルタ264をさらに含む。システムオイルは、供給配管265を通じ、弁220を介して潤滑装置に送出される。油圧ステーションは、やはり弁を介して潤滑装置に接続された戻り配管266にさらに接続される。
【0076】
潤滑油は、潤滑油供給タンク(図示せず)から配管267を介して潤滑装置252に送られる。潤滑油は、潤滑装置から配管110を介して噴射ノズル251に送られる。
【0077】
図6に、本発明によるシステムにおいて使用できる潤滑装置の実施形態を示す。この潤滑装置は、国際公開第2008/009291号にさらに詳細に記載されている。
【0078】
潤滑装置は、装置を作動させるソレノイド弁115及び116が取り付けられた底部110で構成される。底部110の側部には、システム油圧供給部142及びタンクへのシステム油圧復帰部143のためのねじ継手が設けられる。
【0079】
駆動油は、2つのソレノイド弁を通じて供給することができ、これらのソレノイド弁のうちの一方が1次ソレノイド弁116であり、他方が2次ソレノイド弁115である。
【0080】
初期位置では、1次ソレノイド弁116が作動する。これにより、関連する供給ねじ継手142から1次ソレノイド弁116に駆動油が導かれ、スイッチ弁117を介して装置に入り込み、分配チャネル145を通じて一群の関連する油圧ピストンに導かれる。この状況を図5に示す。
【0081】
1次ソレノイド弁116が故障した場合には、自動的に2次ソレノイド弁115を接続することができる。この弁は、2次ソレノイド弁115を作動させることによって接続される。
【0082】
これにより、関連する分配流路が加圧される。この圧力によってスイッチ弁117が右側に変位することにより、1次ソレノイド弁116と関連する分配流路との間の接続が遮断される。これにより、このソレノイド弁116に接続された油圧ピストンから圧力が除去される。
【0083】
2次ソレノイド弁115を作動させることにより、関連する分配流路及び関連する油圧ピストンが加圧される。この結果、2次ソレノイド弁115を介して装置内に導かれた油によって分配板7が駆動する。
【0084】
スイッチ弁117は、ばね119を備えることができる。2次ソレノイド弁を通じて圧力が供給されない場合には、このばねが、自動的にスイッチ弁117を上記の初期位置に戻す。
【0085】
スイッチ弁は、このスイッチ弁の戻りを遅らせるようにリストリクタを備えることができる。スイッチ弁は、このスイッチ弁の戻りを遅らせるようにリストリクタを備えることができる。図6では、この制限が、ドレーンピン118とスイッチ弁117との間に形成されたスロットによって決まる。
【0086】
ソレノイド弁の各々が別個の一群の油圧ピストンに接続されると、ソレノイド弁間の独立性が確実になる。1次ソレノイド弁116と2次ソレノイド弁115との間で切り替えを行うと、スイッチ弁117が一群の1次油圧ピストンから確実に圧力を除去することにより、たとえ1次ソレノイド弁が遮断された場合でも2次ソレノイド弁115の動作が可能になる。
【0087】
位置121は、盲ねじを示す。
【0088】
位置122は、やはり封止機能を有するパッキン(図示せず)を部分的に介してスイッチ弁117の歯止め部120のためのエンドストップ部として部分的に機能する盲ねじ/エンドストップ部の組み合わせを示す。
【0089】
油圧ピストン6の上方には、分配板7が存在する。ここでは、分配板7を、上側分配板部材125及び下側分配板部材123を有する2分割設計として示している。上側分配板部材125内/上には、注油ピストン21が取り付けられる。駆動及び潤滑に様々な油を使用する装置では、上側分配板部材と下側分配板部材との間にピストンパッキン124が存在する。原理的には、1種類の油を潤滑油と駆動油とに使用すれば十分であると思われる。
【0090】
注油ピストン21の周囲には、油圧ピストン6に対する供給圧を遮断した後にピストン21を戻す共通の戻しばね9が存在する。戻しばね9の周囲には、基部ブロック111によって外部的に範囲が定められた小型の潤滑油リザーバ147が存在する。潤滑油は、パッキン138及び139を含む別個のねじ継手を通じて供給される。装置は、パッキン15及び16を含む排出ねじを任意に備えることができる。
【0091】
基部ブロック111の上方には、注油ピストン21が往復運動できるように配置されたシリンダブロック112が位置する。注油ピストン21の上方には、ポンプチャンバ148が存在する。このチャンバ内には、ばね14によって付勢された逆止弁球13を有する出口が存在する。さらに、シリンダ壁内の逆止弁/SIP弁に直結されたねじ継手128も設けられる。
【0092】
この実施形態には、ストローク調整のために、止めピン/止めねじ66上の位置を変化させることによってウォームホイール130を介してストロークを調整するウォームドライブ131にモータ132が結合された構成を示している。
【0093】
この実施形態では、ストロークストップの位置を変化させることによってストロークを調整することができる。この実施形態は、固定された原点を用いて後でストロークを調整していた上述の実施形態とは異なる。
【0094】
実際のストローク長を制御するために、止めピン/止めねじ66に連続して、例えばエンコーダ又は電位差計の形の、ストロークを検出するためのセンサ/ピックアップユニット114が取り付けられる。
【0095】
位置113は、止めピン/止めねじ構成のハウジングを示す。
【0096】
位置124は、2つの空間149及び147間のピストンパッキン封止部を示しており、漏れた油は、底部では駆動油側、頂部では潤滑油側においてそれぞれ油圧ピストン6を迂回する。
【0097】
位置127は、基部ブロック111とシリンダブロック112との間のOリング封止部を示す。
【0098】
位置133は、ウォームホイール130の軸受ケースを締結する締め付けねじを示す。
【0099】
位置134は、底板110と基部ブロック111との間のOリング封止部を示す。
【符号の説明】
【0100】
40 1次フライホイールピックアップ部
41 2次フライホイールピックアップ部
42 代替負荷ピックアップ部
43 制御信号線
44 信号
45 信号
46 代替ピックアップ部
47 信号線
48 信号線
49 信号線
50 制御装置
51 信号線
52 信号線
53 アクチュエータ
54 位置ピックアップ部
55 排気弁
56 負荷ピックアップ部
57 壁部
60 掃気ダクト
61 ピストン
62 フライホイール
250 シリンダ
251 噴射ユニット
252 潤滑装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6