【0014】
<形状、粘度、増粘剤>
本発明のセルフタンニング化粧料の形状は特に限定されないが、好ましくは乳化型又は水性(透明)の、ローション状又はジェル状である。その形状にするための化粧料原料を適宜配合できる。
粘度を調整する方法は特に限定されない、例えば水、水溶性油剤、増粘剤、などを含有してもよい。増粘剤は特に限定されない。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ペンチレングリコール、ジステアルジモニウムヘクトライトなどを配合できる。好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合できる。
増粘剤は合成してもよいし市販品を使用してもよい。
増粘剤の含有量は特に限定されない。例えば、0.01〜20質量%とすることができ、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。
本発明のセルフタンニング化粧料の粘度も特に限定されない。例えば、100〜30000mPa・sとすることができ、好ましくは500〜6000mPa・s、より好ましくは1000〜3000mPa・sである。粘度を3000mPa・s以下にすることにより、塗り斑をなくすことができる。また、粘度を1000mPa・s以上とすることにより、皮膚への製剤のとどまりが良好となる。
【実施例】
【0016】
以下、具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。当業者は要求される染着速度又は強度、経時安定性、その他の条件に応じて適宜配合を調整できる。なお、以下の例における配合量(含有量)は全て質量%である。
【0017】
<試験例1:多価アルコールの比較>
例1〜8
1)表1にしたがって各成分を混合し、例1〜8用のA液を調製した。
2)表2にしたがってB液を調製した(pH=3.998、ガラス電極式水素イオン濃度指示計型式F-55(堀場製作所製)で測定)。
3)0.5mLのA液及び0.5mLのB液を混合した。
4)混合から48時間経過後に440nmの吸光度を測定した(U-3310形分光光度計(日立製作所製))。なお、波長440nmの測定によりアミノカルボニル反応の進行度合いの指標となり(駒沢女子短期大学 研究紀要第37号 P.17〜22 2004)、すなわちセルフタンニング効果の指標となる。
測定の結果、例2(ジプロピレングリコール)、例3(ブチレングリコール)、例4(トリプロピレングリコール)、例6(ジグリセリン)、及び例7(メチルグルセス−10)において、例8(多価アルコールなし)よりも良好な染着効果が奏された(表3及び
図1)。なかでも、例3及び4においてより良好な染着効果が奏され、例2において優れた染着効果が奏され、例7において顕著に優れた染着効果が奏された。
なお、pH7付近で同様の実験を行っても、種々の多価アルコールで良好な染着効果が奏され、なかでも、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びトリプロピレングリコールを用いた試料で特に良好な染着効果を奏された。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
<試験例2:皮膚への塗布>
例9
1)表4にしたがって各成分を混合し、例9の試料を作製した。
2)塗布前に分光測色計(CM-700d・600d(コニカミノルタ))を用いて、成人男性の前腕部の肌色を測色した。
3)同被験者の前腕部2cm×2cmにサンプル5mg/cm
2をスパチュラで塗布し塗布1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、及び8時間後に拭き取った。
4)翌日、複数のモニターによる目視及び測色計を用いた染着度合いの評価を行った。
目視の評価の結果、時間の経過にしたがって肌の染着度合いが強まっていったことが確認された。
また、測色計を用いた染着度合いの評価でも、時間の経過にしたがって肌の染着度合いが強まっていったことが確認された(表5)。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
<試験例3:一価アルコールの添加>
例10〜14
一価アルコールを配合しなかった試料(例10:MG−10E(6%)、例11:TPG(6%)、例12:MG−10E(2%)及びTPG(2%))、多価アルコールを配合しなかった試料(例13:EtOH(6%))、及び多価アルコールと一価アルコールの両方を配合した試料(例14:MG−10E(2%)及びEtOH(2%))を表6にしたがって調製し、試験例2と同様に評価し、例10〜14を比較した(表7〜11、
図2)。その結果、試験例1の結果とは異なり、例10(MG−10E(6%))は例11(TPG(6%))に比べ弱い染着となった。一方、例11(TPG(6%))では例13(EtOH(6%))よりも強く染着されたにもかかわらず、例12(MG−10E(2%)及びTPG(2%))と例14(MG−10E(2%)及びEtOH(2%))を比べると、EtOHが配合された例14の方が強く染着された。
また、多価アルコールとしてブチレングリコールのみを配合した試料、ジプロピレングリコールのみを配合した試料等でも皮膚への染着は確認された。
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
<試験例4:pHと黄変>
例15〜19
1)表12にしたがって各成分を混合し、例15〜19の試料を作製した。
2)作製時のpHを測定した。
3)40℃で110日間保管した後の試料を観察したところ、例15(pH=3.2)及び例16(pH=3.7)は試料作製時の白色をほぼ保っていた。一方、例17(pH=4.8)及び例18(pH=6.1)はやや黄変しており、例19(pH=7.3)はさらに黄変していた(複数のモニターによる評価)(表12、
図3)。
図3は、左から順に例15、16、17、18、及び19の上記保管後の外観を示す。
【0032】
【表12】
【0033】
<試験例5:pHとホルムアルデヒド抑制>
例20〜24
1)試験例4の例15〜19の各試料約0.20gを量り、各々に少量のアセトニトリル/水混液(1:1)を加え、よく分散させた。
2)ここに、2,4−DNPH塩酸塩溶液0.4mLを加え撹拌し、アセトニトリル/水混液(1:1)を加えて正確に10mLとした。
3)最低30分静置した後、2mol/Lの水酸化ナトリウム試液を0.7mL加え、これを0.45μmメンブランフィルターでろ過し、ろ液を試料溶液とした(例20〜24)。試料溶液を密封容器に入れ、すぐに封をし、25℃で21日間保管した。
4)その後、容器内の試料溶液及び標準溶液を20.0μLずつ量り、液体クロマトグラフィーによりホルムアルデヒド濃度を測定した(超高速液体クロマトグラフNexera XR(島津製作所))(表13)。
その結果、例24(原料の例19試料のpH=7.3)及び例23(原料の例18試料のpH=6.1)に比べて、例22(原料の例17試料のpH=4.8)及び例21(原料の例16試料のpH=3.7)ではホルムアルデヒドの発生を抑制でき、例20(原料の例15試料のpH=3.2)ではホルムアルデヒドの発生をさらに抑制できた。
【0034】
【表13】