(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のハンマリング装置では、エアノッカーからラッピングロッドの被打撃部に打撃が加えられると、ラッピングロッドが結合された弾性体や連結軸と一緒に揺れ動く。上記ハンマリング装置には、ラッピングロッドの揺れを抑えるような機構が設けられていないので、ラッピングロッドの揺れが収まり静止するまでに時間がかかるという問題がある。
【0007】
エアノッカーがラッピングロッドに再度打撃を加える際に、ラッピングロッドが静止状態における初期位置に戻り静止していないと、エアノッカーから打撃される被打撃部の被打撃位置が、前回の被打撃位置からずれるため、エアノッカーからラッピングロッドに伝達される打撃力にばらつきが生じる虞がある。エアノッカーからラッピングロッドに伝達される打撃力が安定しないと、伝熱管に与えられる打撃振動が不十分なことがあるため、伝熱管に付着した付着物が除去されずに堆積する虞がある。
【0008】
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、被打撃部に伝達される打撃力のばらつきを抑制して、被打撃部に伝達される打撃力を安定させることができるハンマリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかるハンマリング装置は、
対象物に付着した付着物を打撃振動により除去するためのハンマリング装置であって、
打撃装置から打撃力が入力されるように構成された一方側端部、および、上記対象物が有する被打撃部に対して上記入力された打撃力を伝達するように構成された他方側端部、を含む打撃力伝達軸と、
上記打撃力伝達軸が静止状態における初期位置に戻るように上記打撃力伝達軸を付勢するように構成された付勢部材と、
上記打撃力伝達軸の移動に対して不動に設けられるとともに、上記付勢部材の反力を受けるように構成された反力受部材と、を備える。
【0010】
上記(1)の構成によれば、ハンマリング装置は、打撃力伝達軸が静止状態における初期位置に戻るように打撃力伝達軸を付勢するように構成された付勢部材と、打撃力伝達軸の移動に対して不動に設けられるとともに、付勢部材の反力を受けるように構成された反力受部材と、を備える。ここで、「打撃力伝達軸の移動に対して不動に設けられる」とは、打撃力伝達軸が打撃力を伝達する際の移動に応じて移動することなく、反力受部材の位置が変化しないことを意味する。
【0011】
打撃装置から一方側端部に打撃力が入力された打撃力伝達軸は、静止状態における初期位置から打撃力伝達軸の長手方向に沿って他方側に移動して、他方側端部から被打撃部に打撃力を伝達する。反力受部材は、打撃力伝達軸が移動してもその位置が変化しないので、打撃力伝達軸が移動を開始した当初から、付勢部材の反力を速やかに受ける。反力受部材が速やかに付勢部材の反力を受けるので、付勢部材は、打撃力伝達軸に対して静止状態における初期位置に戻るように速やかに付勢して打撃力伝達軸の移動や振動を抑制することで、打撃力伝達軸を速やかに上記初期位置に戻して静止させることができる。
【0012】
上記の構成によれば、繰り返し行われる打撃力伝達軸による打撃力の伝達の際における、打撃力伝達軸の位置を上記初期位置に揃えることで、打撃装置から打撃力伝達軸に伝達される打撃力および打撃力伝達軸から被打撃部に伝達される打撃力のばらつきを抑制することができ、ひいては被打撃部に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0013】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のハンマリング装置は、上記打撃装置をさらに備え、上記打撃装置は、本体部と、上記静止状態では上記打撃力伝達軸の長手方向において上記一方側端部に対して離隔している打撃部であって、上記本体部に対して上記長手方向に沿って前後進可能に構成され、且つ、上記一方側端部に対して打撃力を伝達するように構成された打撃部と、を含む。
【0014】
上記(2)の構成によれば、打撃装置は、本体部に対して長手方向に沿って前後進可能に構成され、且つ、打撃力伝達軸の一方側端部に対して打撃力を伝達するように構成された打撃部を含んでいるので、打撃部における一方側端部を打撃する位置のばらつきを抑制することができる。打撃部における一方側端部を打撃する位置のばらつきを抑制することで、打撃装置から打撃力伝達軸に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0015】
また、上記(2)の構成によれば、打撃装置の打撃部は、静止状態では長手方向において一方側端部に対して離隔しているので、打撃力伝達軸の他方側端部から被打撃部に打撃力が伝達された後に打撃力伝達軸が打撃装置に近付くように戻ってきた際に、一方側端部が打撃部に衝突して一方側端部や打撃部が摩耗するのを抑制することができる。
【0016】
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載のハンマリング装置であって、上記他方側端部は、上記静止状態では上記打撃力伝達軸の長手方向において上記被打撃部に対して離隔している。
上記(3)の構成によれば、打撃力伝達軸の他方側端部は、静止状態では長手方向において被打撃部に対して離隔しているので、打撃力伝達軸の他方側端部から被打撃部に打撃力が伝達された後に他方側端部と被打撃部とが干渉し、被打撃部の打撃振動を阻害することを防止することができる。また、上記他方側端部と被打撃部との干渉を抑制することで、打撃力伝達軸を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。また、上記他方側端部と被打撃部との干渉を抑制することで、他方側端部や被打撃部が摩耗するのを抑制することができる。
【0017】
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載のハンマリング装置であって、上記他方側端部は、上記静止状態では上記長手方向において上記被打撃部に対して離隔しており、上記静止状態では、上記長手方向における上記他方側端部と上記被打撃部との間の間隔は、上記長手方向における上記一方側端部と上記打撃部との間の間隔よりも短くなるように構成される。
【0018】
上記(4)の構成によれば、静止状態では、長手方向における他方側端部と被打撃部との間の間隔は、長手方向における一方側端部と打撃部との間の間隔よりも短くなるように構成されているので、打撃装置から打撃力伝達軸に伝達された打撃力を被打撃部に確実に伝達することができる。また、打撃力伝達軸の他方側端部から被打撃部に打撃力が伝達された後に打撃力伝達軸が打撃装置に近付くように戻ってきた際に、打撃部と一方側端部とが衝突して打撃部や一方側端部が摩耗するのを抑制することができる。
【0019】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れかに記載のハンマリング装置であって、上記打撃力伝達軸は、大径部と、上記打撃力伝達軸の長手方向における一方側又は他方側の少なくとも一方に上記大径部に連続して設けられて、上記大径部より径が小さく形成された小径部と、を含み、上記付勢部材は、上記長手方向における上記大径部と上記小径部の段差面と、上記反力受部材との間に配置された。
【0020】
上記(5)の構成によれば、付勢部材は、長手方向における打撃力伝達軸の大径部と小径部の段差面と、反力受部材との間に配置されているので、静止状態での初期位置から長手方向に沿って移動する打撃力伝達軸から圧力を受けた際に、速やかに上記打撃力伝達軸に対して長手方向に沿って打撃力伝達軸の移動方向とは逆方向に付勢することができる。このため、打撃力伝達軸を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。
【0021】
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載のハンマリング装置であって、上記小径部は、上記長手方向における上記一方側に設けられる一方側小径部と、上記長手方向における上記他方側に設けられる他方側小径部と、を含み、上記反力受部材は、上記大径部よりも上記長手方向における上記一方側に設けられる一方側反力受部材と、上記大径部よりも上記長手方向における上記他方側に設けられる他方側反力受部材と、を含み、上記付勢部材は、上記長手方向における上記大径部と上記一方側小径部の段差面と、上記一方側反力受部材との間に配置された一方側付勢部材と、上記長手方向における上記大径部と上記他方側小径部の段差面と、上記他方側反力受部材との間に配置された他方側付勢部材と、を含む。
【0022】
上記(6)の構成によれば、一方側付勢部材および他方側付勢部材のうちの一方が、打撃力伝達軸が長手方向における一方側に移動した際に上記打撃力伝達軸が他方側に移動するように付勢し、一方側付勢部材および他方側付勢部材のうちの他方が、打撃力伝達軸が長手方向における他方側に移動した際に上記打撃力伝達軸が一方側に移動するように付勢する。つまり、一方側付勢部材と他方側付勢部材とで、打撃力伝達軸を付勢する方向を分担させることで、打撃力伝達軸が移動した際に移動方向に対応する付勢部材が速やかに上記打撃力伝達軸に対して付勢力を発揮することができる。このため、打撃力伝達軸を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。
【0023】
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載のハンマリング装置は、上記長手方向に沿って延在して上記大径部、上記一方側小径部、および上記他方側小径部を収納する筒状部材を備え、上記筒状部材の内周壁から突出する突出部が上記反力受部材となる。
【0024】
上記(7)の構成によれば、長手方向に沿って延在して大径部、一方側小径部および他方側小径部を収納する筒状部材により、打撃力伝達軸の長手方向に直交する方向への移動が制限されるので、繰り返し行われる打撃力の伝達の際における、打撃力伝達軸の長手方向に直交する方向における位置を揃えることができる。打撃力伝達軸の長手方向に直交する方向における位置を揃えることで、打撃装置から打撃力伝達軸に伝達される打撃力および打撃力伝達軸から被打撃部に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0025】
また、上記(7)の構成によれば、筒状部材の内周壁から突出する突出部が上記反力受部材となるので、付勢部材は筒状部材の内部に収納される。この場合には、付勢部材の位置ずれが抑制されるので、付勢部材は付勢力を安定して発揮することができ、ひいては、打撃力伝達軸を静止状態での初期位置に精度よく停止させることができる。
【0026】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載のハンマリング装置は、上記打撃装置をさらに備え、上記打撃装置は、本体部と、上記静止状態では上記長手方向において上記一方側端部に対して離隔している打撃部であって、上記本体部に対して上記長手方向に沿って前後進可能に構成され、且つ、上記一方側端部に対して打撃力を伝達するように構成された打撃部と、を含み、上記筒状部材は、上記大径部、上記一方側小径部、および上記他方側小径部の一部を収納する第1筒状部材を含み、上記第1筒状部材は、上記長手方向における一方側開口端部から外周側に向かって延在する一方側フランジ部であって、上記打撃装置の上記本体部に固定された固定部材にフランジ締結により着脱可能に固定されるように構成された一方側フランジ部を含み、上記長手方向における上記第1筒状部材の上記一方側フランジ部と上記固定部材との間に挟持されるように構成された第1のスペーサの内周縁部が上記一方側反力受部材となる。
【0027】
上記(8)の構成によれば、打撃装置の本体部に固定された固定部材と第1筒状部材の一方側フランジ部との間に挟持されるように構成された第1のスペーサは、上記固定部材と第1筒状部材の一方側フランジ部とがフランジ締結により着脱可能に固定されているので、厚さの異なるものに交換可能である。打撃装置の打撃部と打撃力伝達軸の一方側端部とが繰り返し衝突すると、打撃部や一方側端部が摩耗して打撃部と一方側端部との間の間隔が広がり、打撃部から一方側端部への打撃力の伝達性能が低下する虞がある。これに対して、第1のスペーサを厚さの薄いものに交換して打撃部と一方側端部との間隔が広がるのを防止することで、打撃部から一方側端部への打撃力の伝達性能が低下することを長期間にわたり防止することができる。
【0028】
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載のハンマリング装置であって、上記筒状部材は、上記他方側小径部の一部を収納する第2筒状部材を含み、上記第1筒状部材は、上記長手方向における他方側開口端部から外周側に向かって延在する他方側フランジ部を含み、上記第2筒状部材は、上記長手方向における一方側開口端部から外周側に向かって延在する一方側フランジ部であって、上記第1筒状部材の上記他方側フランジ部にフランジ締結により着脱可能に固定されるように構成された一方側フランジ部を含み、上記長手方向における上記第1筒状部材の上記他方側フランジ部と上記第2筒状部材の上記一方側フランジ部との間に挟持されるように構成された第2のスペーサの内周縁部が上記他方側反力受部材となる。
【0029】
上記(9)の構成によれば、第1筒状部材の他方側フランジ部と第2筒状部材の一方側フランジ部との間に挟持されるように構成された第2のスペーサは、第1筒状部材の他方側フランジ部と第2筒状部材の一方側フランジ部とがフランジ締結により着脱可能に固定されているので、厚さの異なるものに交換可能である。打撃力伝達軸の他方側端部と対象物の被打撃部とが繰り返し衝突すると、他方側端部や被打撃部が摩耗して他方側端部と被打撃部との間の間隔が広がり、他方側端部から被打撃部への打撃力の伝達性能が低下する虞がある。これに対して、第2のスペーサを厚さの薄いものに交換して他方側端部と被打撃部との間隔が広がるのを防止することで、他方側端部から被打撃部への打撃力の伝達性能が低下することを長期間にわたり防止することができる。
【0030】
(10)幾つかの実施形態では、上記(2)、(4)、(8)、(9)の何れかに記載のハンマリング装置であって、上記一方側端部は、上記打撃部よりも硬度が低くなるように構成される。
上記(10)の構成によれば、打撃力伝達軸の一方側端部は、打撃部よりも硬度が低くなるように構成されるので、一方側端部と打撃部との衝突により打撃部が摩耗することを抑制することができる。
【0031】
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(10)の何れかに記載のハンマリング装置であって、上記他方側端部は、上記被打撃部よりも硬度が低くなるように構成される。
上記(11)の構成によれば、打撃力伝達軸の他方側端部は、被打撃部よりも硬度が低くなるように構成されるので、他方側端部と被打撃部との衝突により被打撃部が摩耗することを抑制することができる。
【0032】
(12)本発明の少なくとも一実施形態にかかる排熱回収装置は、
燃焼装置から排出された排ガスの熱を回収するための排熱回収装置であって、
伝熱管を含む対象物と、
上記対象物を収納するケーシングと、
上記(1)〜(11)の何れかに記載のハンマリング装置と、を備える。
【0033】
上記(12)の構成によれば、ケーシング内に収納された伝熱管を含む対象物を、ハンマリング装置が安定的に与える打撃力により振動させることで、上記対象物に付着した付着物を効果的に除去することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、被打撃部に伝達される打撃力のばらつきを抑制して、被打撃部に伝達される打撃力を安定させることができるハンマリング装置が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
【0037】
図1は、一実施形態にかかるハンマリング装置を備えた排熱回収装置の概略構成を示す断面図である。
図2は、
図1に示すA方向から視た状態を示す排熱回収装置の概略断面図である。
幾つかの実施形態にかかるハンマリング装置1は、
図1に示されるように、不図示の燃焼装置から排出された排ガスの熱を回収するための排熱回収装置10に搭載される。図示される実施形態では、排熱回収装置10は、
図1、2に示されるように、不図示のセメント焼成プラントから排出された排ガスが導入されるように構成された排熱回収ボイラ10Aを含む。
【0038】
排熱回収装置10は、
図1に示されるように、ケーシング11と、ケーシング11の内部に区画された内部空間12に少なくとも一部が収納される対象物13と、対象物13に付着した付着物を打撃振動により除去するように構成された上述したハンマリング装置1と、を備える。
【0039】
図示される実施形態では、対象物13は、
図1、2に示されるように、ケーシング11に垂れ下げられるように支持された複数の伝熱管14と、複数の伝熱管14を連結するように構成された連結部15と、を含む。連結部15は、
図1に示されるように、ハンマリング装置1から打撃力が伝達されるように構成された被打撃部16を有する。
【0040】
図1に示される実施形態では、複数の伝熱管14は、ケーシング11の長手方向に直交する水平方向(図中左右方向)に沿って並んで配置されており、上端がケーシング11に支持される固定端となっている。連結部15は、
図1に示されるように、複数の伝熱管14の夫々における自由端となっている湾曲した底部の下端縁に各々が溶接などにより結合される複数の結合部151と、ケーシング11の長手方向に直交する水平方向に沿って延在して、複数の結合部151の夫々の下端縁に溶接などにより結合される少なくとも一つの連結管152と、を含む。つまり、複数の伝熱管14には少なくとも一つの連結管152が連結されている。
【0041】
上述した少なくとも一つの連結管152の長手方向における一方側の端面153が上述した被打撃部16となる。
図1に示される実施形態では、被打撃部16は、ケーシング11の内部空間12に位置している。他の実施形態では、被打撃部16は、ケーシング11の外部に位置していてもよい。
【0042】
図示される実施形態では、ケーシング11は、
図2に示されるように、長手方向における一方側(図中左側)に開口した上記排ガスを内部に導入するための排ガス導入口111と、長手方向における他方側(図中右側)に開口した上記排ガスを外部に排出するための排ガス排出口112と、ケーシング11の下方に開口した付着物を排出するための少なくとも一つの付着物排出口113と、を含む。排ガス導入口111からケーシング11内に導入された排ガスは、内部空間12を長手方向に沿って他方側に流れて、伝熱管14内の媒体に熱を伝達した後に、排ガス排出口112からケーシング11の外部に排出される。上記排ガスに含まれる煤塵などが伝熱管14に付着する付着物となる。
【0043】
ハンマリング装置1は、対象物13に付着した付着物を打撃振動により除去するための装置である。ハンマリング装置1は、
図1に示されるように、打撃装置5の打撃力を対象物13が有する被打撃部16に伝達するように構成される。
【0044】
図3は、一実施形態にかかるハンマリング装置の概略構成を示す断面図である。
幾つかの実施形態にかかるハンマリング装置1は、
図3に示されるように、打撃力伝達軸2と、付勢部材3と、反力受部材4と、を備える。
【0045】
打撃力伝達軸2は、打撃装置5から入力された打撃力を対象物13が有する被打撃部16に伝達するための部材である。打撃力伝達軸2は、
図3に示されるように、長手方向(図中左右方向)に沿って延在している胴体部21と、長手方向における一方側(打撃装置5側、図中左側)に設けられる一方側端部22と、長手方向における他方側(被打撃部16側、図中右側)に設けられる他方側端部23と、を含む。以下、打撃力伝達軸2の長手方向を単に長手方向と略すことがある。また、長手方向における一方側端部22側を一方側とし、長手方向における他方側端部23を他方側とする。
【0046】
一方側端部22は、打撃装置5から打撃部が入力されるように構成される。他方側端部23は、対象物13が有する被打撃部16に対して打撃力を伝達するように構成される。
図示される実施形態では、一方側端部22は、
図3に示されるように、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する平坦な端面221を含む。また、他方側端部23は、
図3に示されるように、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する平坦な端面231を含む。これらの場合には、打撃力が伝達される面積を大きなものにすることができる。
【0047】
図示される実施形態では、胴体部21は、
図3に示されるように、中実の円柱状に形成されている。また、胴体部21は、
図3に示されるように、長手方向に沿って延在する大径部24と、長手方向における一方側又は他方側の少なくとも一方に大径部24に連続して設けられる小径部25と、を含む。小径部25は、長手方向に沿って延在するとともに、大径部24よりも径が小さく形成されている。大径部24と小径部25との間には、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する段差面26が形成されている。
【0048】
図3に示される実施形態では、上述した小径部25は、大径部24よりも長手方向における一方側に設けられる第1小径部25A(一方側小径部)と、大径部24よりも長手方向における他方側に設けられる第2小径部25B(他方側小径部)と、を含む。上述した段差面26は、大径部24と第1小径部25Aとの間に形成される第1段差面26A(一方側段差面)と、大径部24と第2小径部25Bとの間に形成される第2段差面26B(他方側段差面)と、を含む。
【0049】
付勢部材3は、打撃力伝達軸2が静止状態における初期位置に戻るように打撃力伝達軸2を付勢するように構成される。反力受部材4は、打撃力伝達軸2の移動に対して不動に設けられるとともに、付勢部材3の反力を受けるように構成される。ここで、「打撃力伝達軸2の移動に対して不動に設けられる」とは、打撃力伝達軸2の打撃力を伝達する際の移動に応じて移動することなく、反力受部材4の位置が変化しないことを意味する。
【0050】
図示される実施形態では、反力受部材4は、
図3に示されるように、大径部24よりも長手方向における一方側又は他方側の少なくとも一方に位置し、上記長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在している。付勢部材3は、
図3に示されるように、長手方向における段差面26と、反力受部材4との間に配置されている。
【0051】
図3に示される実施形態では、上述した反力受部材4は、大径部24よりも長手方向における一方側に配置される第1反力受部材4A(一方側反力受部材)と、大径部24よりも長手方向における他方側に配置される第2反力受部材4B(他方側反力受部材)と、を含む。上述した付勢部材3は、長手方向における第1段差面26Aと第1反力受部材4Aとの間に配置されている第1付勢部材3A(一方側付勢部材)と、長手方向における第2段差面26Bと第2反力受部材4Bとの間に配置されている第2付勢部材3B(他方側付勢部材)と、を含む。
【0052】
打撃装置5は、
図3に示されるように、打撃力を発生させるとともに、発生した打撃力を打撃力伝達軸2の一方側端部22に伝達するように構成される。打撃装置5から打撃力が伝達された打撃力伝達軸2は、静止状態での初期位置から長手方向に沿って他方側に移動して、他方側端部23が対象物13の被打撃部16に衝突する。被打撃部16は、打撃力伝達軸2から伝達された打撃力により、長手方向に沿って揺れ動く(振動する)。これにより、対象物13に付着した付着物が除去される。
【0053】
幾つかの実施形態にかかるハンマリング装置1は、
図3に示されるように、上述した一方側端部22および他方側端部23を含む打撃力伝達軸2と、上述した付勢部材3と、上述した反力受部材4と、を備える。
【0054】
上記の構成によれば、ハンマリング装置1は、打撃力伝達軸2が静止状態における初期位置に戻るように打撃力伝達軸2を付勢するように構成された付勢部材3と、打撃力伝達軸2の移動に対して不動に設けられるとともに、付勢部材3の反力を受けるように構成された反力受部材4と、を備える。
【0055】
打撃装置5から一方側端部22に打撃力が入力された打撃力伝達軸2は、静止状態における初期位置から打撃力伝達軸2の長手方向に沿って他方側に移動して、他方側端部23から被打撃部16に打撃力を伝達する。打撃力伝達軸2は、被打撃部16に打撃力を伝達した後に、長手方向に沿って一方側および他方側に往復するように揺れ動く。反力受部材4は、打撃力伝達軸2が移動してもその位置が変化しないので、打撃力伝達軸2が移動を開始した当初から、付勢部材3の反力を速やかに受ける。反力受部材4が速やかに付勢部材3の反力を受けるので、付勢部材3は、打撃力伝達軸2に対して静止状態における初期位置に戻るように速やかに付勢して打撃力伝達軸2の移動や振動を抑制することで、打撃力伝達軸2を速やかに上記初期位置に戻して静止させることができる。
【0056】
上記の構成によれば、繰り返し行われる打撃力伝達軸2による打撃力の伝達の際における、打撃力伝達軸2の位置を上記初期位置に揃えることで、打撃装置5から打撃力伝達軸2に伝達される打撃力および打撃力伝達軸2から被打撃部16に伝達される打撃力のばらつきを抑制することができ、ひいては被打撃部16に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0057】
幾つかの実施形態では、上述したハンマリング装置1は、
図3に示されるように、上述した打撃装置5をさらに備える。打撃装置5は、本体部51と、打撃部52と、を含む。打撃部52は、本体部51に対して長手方向に沿って前後進可能に構成され、且つ、打撃力伝達軸2の一方側端部22に対して打撃力を伝達するように構成される。また、打撃部52は、静止状態では長手方向において一方側端部22に対して離隔している。
【0058】
図示される実施形態では、打撃装置5は、空圧式のリレーノッカーからなり、空気圧を調整することで、打撃力を増減させるように構成される。或る実施形態では、打撃装置5は、本体部51の内部に区画される不図示の内部空間と、上記内部空間を仕切るように収納され、且つ、打撃部52に連結された不図示のピストンと、をさらに含む。上記ピストンは、例えば磁石などにより引張力が加えられている。上記ピストンが圧縮空気により押されることで打撃力を発生させるようになっている。
【0059】
また、図示される実施形態では、打撃部52は、
図3に示されるように、本体部51から離れた側に長手方向に直交する方向に沿って延在する平坦な端面521を含む。上記端面521が一方側端部22の端面221に衝突することで、打撃装置5から打撃力伝達軸2に打撃力が伝達される。また、他方側端部23の端面231が連結管152の端面153(被打撃部16)に衝突することで、打撃力伝達軸2から対象物13に打撃力が伝達される。
【0060】
図3に示されるように、静止状態での、長手方向における打撃部52と一方側端部22との間の間隔をL1とする。打撃装置5の打撃部52のストロークは、上記L1よりも長くなるように構成される。また、
図3に示されるように、静止状態での、長手方向における他方側端部23と被打撃部16との間の間隔をL2とする。
【0061】
上記の構成によれば、打撃装置5は、本体部51に対して長手方向に沿って前後進可能に構成され、且つ、打撃力伝達軸2の一方側端部22に対して打撃力を伝達するように構成された打撃部52を含んでいるので、打撃部52における一方側端部22を打撃する位置のばらつきを抑制することができる。打撃部52における一方側端部22を打撃する位置のばらつきを抑制することで、打撃装置5から打撃力伝達軸2に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0062】
また、上記の構成によれば、打撃装置5の打撃部52は、静止状態では長手方向において一方側端部22に対して離隔しているので、打撃力伝達軸2の他方側端部23から被打撃部16に打撃力が伝達された後に打撃力伝達軸2が打撃装置5に近付くように戻ってきた際に、一方側端部22が打撃部52に衝突して一方側端部22や打撃部52が摩耗するのを抑制することができる。
【0063】
他の幾つかの実施形態では、打撃装置は、特許文献1の
図11に示されるような、回転駆動軸に連結されて上記回転駆動軸の周方向に回転することで、被打撃部16に打撃力を伝達するように構成された回転ハンマー式の打撃装置であってもよい。また、他の幾つかの実施形態では、人が把持するハンマーなどの打撃手段により一方側端部22を打撃することで、打撃力伝達軸2に打撃力を伝達してもよい。なお、上述した打撃装置5は、回転駆動軸のゆるみにより打撃位置が安定しない虞がある回転ハンマー式の打撃装置よりも、一方側端部22を打撃する位置を安定させることができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、上述した他方側端部23は、
図3に示されるように、静止状態では長手方向において上述した被打撃部16に対して離隔している。この場合には、打撃力伝達軸2の他方側端部23は、静止状態では長手方向において被打撃部16に対して離隔しているので、打撃力伝達軸2の他方側端部23から被打撃部16に打撃力が伝達された後に他方側端部23と被打撃部16とが干渉し、被打撃部16の打撃振動を阻害することを防止することができる。また、他方側端部23と被打撃部16との干渉を抑制することで、打撃力伝達軸2を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。また、他方側端部23と被打撃部16との干渉を抑制することで、他方側端部23や被打撃部16が摩耗するのを抑制することができる。
【0065】
なお、他の幾つかの実施形態では、上述した他方側端部23は、静止状態では端面231が被打撃部16に当接していてもよい。つまり、上記L2がゼロであってもよい。
【0066】
幾つかの実施形態では、上述した他方側端部23は、静止状態では長手方向において上述した被打撃部16に対して離隔している。上述したハンマリング装置1は、
図3に示されるように、静止状態では、長手方向における他方側端部23と被打撃部16との間の間隔L2は、長手方向における一方側端部22と打撃部52との間の間隔L1よりも短くなるように構成される。
【0067】
上記の構成によれば、静止状態では、長手方向における他方側端部23と被打撃部16との間の間隔L2は、長手方向における一方側端部22と打撃部52との間の間隔L1よりも短くなるように構成されているので、打撃装置5から打撃力伝達軸2に伝達された打撃力を被打撃部16に確実に伝達することができる。また、打撃力伝達軸2の他方側端部23から被打撃部16に打撃力が伝達された後に、打撃力伝達軸2が打撃装置5に近付くように戻ってきた際に、打撃部52と一方側端部22とが衝突して打撃部52や一方側端部22が摩耗するのを抑制することができる。
【0068】
幾つかの実施形態では、
図3に示されるように、上述した打撃力伝達軸2は、上述した大径部24と、上述した小径部25と、を含む。そして、上述した付勢部材3は、長手方向における大径部24と小径部25の段差面26と、反力受部材4との間に配置されている。
【0069】
上記の構成によれば、付勢部材3は、長手方向における打撃力伝達軸2の大径部24と小径部25の段差面26と、反力受部材4との間に配置されているので、静止状態での初期位置から長手方向に沿って移動する打撃力伝達軸2から圧力を受けた際に、速やかに打撃力伝達軸2に対して長手方向に沿って打撃力伝達軸2の移動方向とは逆方向に付勢することができる。このため、打撃力伝達軸2を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。
【0070】
幾つかの実施形態では、上述した小径部25は、
図3に示されるように、長手方向における一方側に設けられる上述した第1小径部25A(一方側小径部)と、長手方向における他方側に設けられる上述した第2小径部25B(他方側小径部)と、を含む。そして、上述した反力受部材4は、
図3に示されるように、大径部24よりも長手方向における一方側に設けられる上述した第1反力受部材4A(一方側反力受部材)と、大径部24よりも長手方向における他方側に設けられる上述した第2反力受部材4B(他方側反力受部材)と、を含む。さらに、上述した付勢部材3は、
図3に示されるように、第1段差面26Aと第1反力受部材4Aとの間に配置された上述した第1付勢部材3A(一方側付勢部材)と、第2段差面26Bと第2反力受部材4Bとの間に配置された上述した第2付勢部材3B(他方側付勢部材)と、を含む。
【0071】
図示される実施形態では、付勢部材3(第1付勢部材3A、第2付勢部材3B)は、長手方向に沿って伸縮自在に構成され、且つ、小径部25の外周に螺旋状に巻き付けられるように装着される圧縮コイルばねを含む。静止状態における付勢部材3は、長手方向における打撃力伝達軸2と反力受部材4との間に圧縮された状態で配置されており、自然長よりも短い長さになっており、打撃力伝達軸2を長手方向に沿って付勢している。この場合には、小径部25の外周に付勢部材3を装着すればよいので、付勢部材3の取付け作業を容易に行うことができる。また、長手方向における打撃力伝達軸2と反力受部材4との間の間隔を大小させることで、付勢部材3の打撃力伝達軸2に対する付勢力を増減させることができる。
【0072】
図3に示される実施形態では、上述した圧縮コイルばねを含む付勢部材3(第1付勢部材3A、第2付勢部材3B)は、打撃装置5から打撃力伝達軸2を介して被打撃部16に打撃力が伝達される際における、静止状態における長さからの縮み量(許容変位)が、上述した長さL1よりも短く、且つ、上述した長さL2よりも長くなるように構成される。この場合には、打撃力伝達軸2の他方側端部23から被打撃部16に打撃力を伝達された後に打撃力伝達軸2が打撃装置5に近付くように戻ってきた際に、打撃部52と一方側端部22とが衝突して打撃部52や一方側端部22が摩耗するのを防止することができる。
【0073】
上記の構成によれば、第1付勢部材3A(一方側付勢部材)および第2付勢部材3B(他方側付勢部材)のうちの一方が、打撃力伝達軸2が打撃装置5側(長手方向における一方側)に移動した際に打撃力伝達軸2が被打撃部16側(長手方向における他方側)に移動するように付勢し、第1付勢部材3Aおよび第2付勢部材3Bのうちの他方が、打撃力伝達軸2が被打撃部16側に移動した際に打撃力伝達軸2が打撃装置5側に移動するように付勢する。つまり、第1付勢部材3Aと第2付勢部材3Bとで、打撃力伝達軸2を付勢する方向を分担させることで、打撃力伝達軸2が移動した際に移動方向に対応する付勢部材3(第1付勢部材3A、第2付勢部材3B)が速やかに打撃力伝達軸2に対して付勢力を発揮することができる。このため、打撃力伝達軸2を静止状態での初期位置に速やかに停止させることができる。
【0074】
なお、上述した幾つかの実施形態では、上述した付勢部材3は、小径部25の外周に螺旋状に巻き付けられるように装着される圧縮コイルばねを含んでいたが、圧縮コイルばね以外の弾性部材などを含んでいてもよい。他の幾つかの実施形態では、上述した付勢部材3は、小径部25の外周に螺旋状に巻き付けられるように配置された引張ばねや、長手方向における打撃力伝達軸2と反力受部材4との間に配置された板ばねを含んでもよい。
【0075】
幾つかの実施形態では、上述したハンマリング装置1は、
図3に示されるように、長手方向に沿って延在して大径部24、第1小径部25A(一方側小径部)および第2小径部25B(他方側小径部)を収納する筒状部材6を備える。筒状部材6の内周壁61から突出する突出部62が上述した反力受部材4となる。突出部62は、筒状部材6(第1筒状部材60)と一体的に構成されていてもよいし、
図3に示されるように、筒状部材6(第1筒状部材60)と別体に構成されていてもよい。筒状部材6は、
図3に示されるように、打撃力伝達軸2の移動に対して不動に設けられている。
【0076】
図示される実施形態では、筒状部材6は、長手方向に沿って延在して大径部24、第1小径部25Aおよび第2小径部25Bの根元側(大径部24側)を収納する第1筒状部材60と、長手方向に沿って延在して第2小径部25Bの先端側(被打撃部16側)を収納する第2筒状部材9と、を含む。第1筒状部材60の内周壁61は、打撃力伝達軸2の大径部24を摺動可能に嵌合している。この場合には、第1筒状部材60は、打撃力伝達軸2の長手方向に直交する方向への移動を確実に防止することができるので、打撃力伝達軸2を介して打撃装置5から被打撃部16に伝達される打撃力の伝達損失を少なくすることができる。
【0077】
また、図示される実施形態では、突出部62は、
図3に示されるように、内周壁61の大径部24よりも長手方向における一方側の位置から突出して上述した第1反力受部材4Aとなる第1突出部62A(一方側突出部)と、内周壁61の大径部24よりも長手方向における他方側の位置から突出して上述した第2反力受部材4Bとなる第2突出部62B(他方側突出部)と、を含む。上述した付勢部材3は、長手方向に直交する方向における第1筒状部材60の内周壁61と、小径部25の外周壁251と、の間に配置される。つまり、付勢部材3は、筒状部材6の内部に収納される。
【0078】
上記の構成によれば、長手方向に沿って延在して大径部24、第1小径部25Aおよび第2小径部25Bを収納する筒状部材6により、打撃力伝達軸2の長手方向に直交する方向への移動が制限されるので、繰り返し行われる打撃力の伝達の際における、打撃力伝達軸2の長手方向に直交する方向における位置を揃えることができる。打撃力伝達軸2の長手方向に直交する方向における位置を揃えることで、打撃装置5から打撃力伝達軸2に伝達される打撃力および打撃力伝達軸2から被打撃部16に伝達される打撃力を安定させることができる。
【0079】
また、上記の構成によれば、筒状部材6の内周壁61から突出する突出部62が上述した反力受部材4となるので、付勢部材3は筒状部材6の内部に収納される。この場合には、付勢部材3の位置ずれが抑制されるので、付勢部材3は付勢力を安定して発揮することができ、ひいては、打撃力伝達軸2を静止状態での初期位置に精度よく停止させることができる。
【0080】
図4は、
図3に示すハンマリング装置における打撃力伝達軸の入力部近傍を拡大して示す概略部分拡大断面図である。
幾つかの実施形態では、上述したハンマリング装置1は、
図3、4に示されるように、上述した本体部51および打撃部52を含む打撃装置5と、上述した第1筒状部材60を含む筒状部材6と、を備える。第1筒状部材60は、
図4に示されるように、長手方向における一方側開口端部63から外周側に向かって延在する第1締結部65(一方側フランジ部)を含む。第1締結部65は、
図4に示されるように、打撃装置5の本体部51に固定された固定部材7にフランジ締結により着脱可能に固定されるように構成される。長手方向における第1筒状部材60の第1締結部65と固定部材7との間に挟持されるように構成された第1のスペーサ8Aの内周縁部81Aが上述した第1反力受部材4A(一方側反力受部材)となる。
【0081】
図示される実施形態では、打撃装置5の本体部51は、
図4に示されるように、長手方向における打撃力伝達軸2側(他方側、図中右側)の端部から長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する第2締結部53を含む。また、第1締結部65は、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在している。固定部材7は、
図4に示されるように、長手方向における第1筒状部材60の第1締結部65と、打撃装置5の第2締結部53と、の間に配置される。
【0082】
図示される実施形態では、固定部材7は、
図4に示されるように、長手方向に沿って延在する板状の胴体部71と、胴体部71の長手方向における打撃装置5側(一方側、図中左側)の端部から長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する第3締結部72と、胴体部71の長手方向における筒状部材6側(他方側、図中右側)の端部から長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する第4締結部73と、を含む。
【0083】
打撃装置5の第2締結部53は、固定部材7の第3締結部72に締結装置17Aにより着脱可能に固定される。
図4に示される実施形態では、締結装置17Aは、ボルト18Aと、ナット19Aと、を含む。
ボルト18Aは、少なくとも外周面の一部にねじ部が形成された軸部181と、軸部181の根元部において軸部181よりも大径に形成された頭部182と、を備える。打撃装置5の第2締結部53および固定部材7の第3締結部72には、長手方向に沿ってボルト18Aの軸部181が挿通可能な貫通孔531、721が形成されている。ボルト18Aは、貫通孔531、721に軸部181が挿通され、貫通孔531、721を挿通した軸部181の先端がナット19Aに螺合することで、打撃装置5を固定部材7に固定する。
【0084】
固定部材7の第4締結部73は、第4締結部73と第1筒状部材60の第1締結部65との間に第1のスペーサ8Aの外周縁部を挟んだ状態で、第1締結部65に締結装置17Bにより固定される。
図4に示される実施形態では、締結装置17Bは、ボルト18Aと同様の構成を備えるボルト18Bと、ナット19Aと同様の構成を備えるナット19Bと、を含む。ボルト18Bは、第4締結部73、第1のスペーサ8Aおよび第1締結部65に長手方向に沿って形成された貫通孔731、82A、651に挿通された軸部181の先端にナット19Bが螺合することで、固定部材7を筒状部材6に固定する。
【0085】
図4に示される実施形態では、固定部材7の第3締結部72には、打撃装置5の打撃部52が緩く挿通可能な貫通孔722が形成され、上記貫通孔722に打撃部52が挿通している。第3締結部72の貫通孔722よりも外周側に少なくとも一つの上述した貫通孔721が形成されている。
【0086】
また、
図4に示される実施形態では、固定部材7の第4締結部73には、打撃力伝達軸2の第1小径部25Aが緩く挿通可能な貫通孔732が形成されている。第4締結部73の貫通孔732よりも外周側に少なくとも一つの上述した貫通孔731が形成されている。第1のスペーサ8Aは、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在する円板状に形成され、中央に打撃力伝達軸2の第1小径部25Aが挿通可能な貫通孔83Aが形成されている。第1のスペーサ8Aは、貫通孔83Aよりも外周側に少なくとも一つの上述した貫通孔82Aが形成されている。上記貫通孔732、83Aには、第1小径部25Aが挿通している。
【0087】
締結装置17Aによる打撃装置5の第2締結部53と固定部材7の第3締結部72との締結を解除することで、打撃装置5を固定部材7から取り外すことができる。また、締結装置17Bによる固定部材7の第4締結部73と第1筒状部材60の第1締結部65との締結を解除することで、固定部材7および第1のスペーサ8Aを第1筒状部材60から取り外すことができる。この場合には、第1のスペーサ8Aを異なる厚さのものに交換可能である。第1のスペーサ8Aの厚さを薄くすることで、静止状態での、長手方向における打撃部52と一方側端部22との間の間隔L1を短くすることができる。
【0088】
また、締結装置17Bによる固定部材7の第4締結部73と第1筒状部材60の第1締結部65との締結を解除することで、打撃力伝達軸2を交換可能である。打撃力伝達軸2を交換部品として、後述するように打撃装置5の打撃部52や被打撃部16よりも摩耗し易くすることで、打撃装置5の打撃部52や被打撃部16の摩耗を抑えることができる。
【0089】
上記の構成によれば、打撃装置5の本体部51に固定された固定部材7と、第1筒状部材60の第1締結部65との間に挟持されるように構成された第1のスペーサ8Aは、固定部材7と第1締結部65とがフランジ締結により着脱可能に固定されているので、厚さの異なるものに交換可能である。打撃装置5の打撃部52と打撃力伝達軸2の一方側端部22とが繰り返し衝突すると、打撃部52や一方側端部22が摩耗して打撃部52と一方側端部22との間の間隔が広がり、打撃部52から一方側端部22への打撃力の伝達性能が低下する虞がある。これに対して、第1のスペーサ8Aを厚さの薄いものに交換して打撃部52と一方側端部22との間隔が広がるのを防止することで、打撃部52から一方側端部22への打撃力の伝達性能が低下することを長期間にわたり防止することができる。
【0090】
図5は、
図3に示すハンマリング装置における打撃力伝達軸の出力部近傍を拡大して示す概略部分拡大断面図である。
幾つかの実施形態では、上述した筒状部材6は、
図3、5に示されるように、上述した第1筒状部材60と、上述した第2筒状部材9と、を含む。第1筒状部材60は、
図5に示されるように、長手方向における他方側開口端部64から外周側に向かって延在する第5締結部66(他方側フランジ部)を含む。第2筒状部材9は、
図5に示されるように、長手方向における一方側開口端部92から外周側に向かって延在する第6締結部94(一方側フランジ部)を含む。第6締結部94は、第1筒状部材60の第5締結部66にフランジ締結により着脱可能に固定されるように構成される。長手方向における第1筒状部材60の第5締結部66と第2筒状部材9の第6締結部94との間に挟持されるように構成された第2のスペーサ8Bの内周縁部81Bが上述した第2反力受部材4B(他方側反力受部材)となる。
【0091】
図示される実施形態では、第2筒状部材9は、
図5に示されるように、第1筒状部材60の他方側開口端部64よりも長手方向における被打撃部16側(他方側)に配置される。第2筒状部材9は、
図5に示されるように、長手方向に沿って延在する筒状部91と、長手方向における一方側に設けられる上述した一方側開口端部92と、長手方向における他方側に設けられる他方側開口端部93と、上述した第6締結部94と、筒状部91の第6締結部94よりも中央寄りの位置から外周側に向かって延在する固定部95と、を含む。第6締結部94および固定部95の夫々は、
図5に示されるように、長手方向に直交(交差)する方向に沿って延在している。
【0092】
図5に示される実施形態では、筒状部91は、第2小径部25Bが緩く挿通可能な内周壁911と、ケーシング11の側壁114に形成された貫通孔115に挿入可能な外周壁912と、を有する。筒状部91は、側壁114の外側から貫通孔115に挿入され、外周壁912が貫通孔115に嵌合している。筒状部91は、内周壁911に第2小径部25Bが挿通している。筒状部91に収納された第2小径部25Bは、貫通孔115を挿通し、先端が側壁114の内側に突出している。
【0093】
図5に示される実施形態では、第2筒状部材9は、固定部95の被打撃部16側(図中右側)の面951が、側壁114の外側面116に当接した状態で、溶接などにより側壁114に固定されている。これにより第2筒状部材9は、静止状態における被打撃部16に対する位置が固定されている。
【0094】
第1筒状部材60の第5締結部66は、第5締結部66と第2筒状部材9の第6締結部94との間に第2のスペーサ8Bの外周縁部を挟んだ状態で、第6締結部94に締結装置17Cにより固定される。
図5に示される実施形態では、締結装置17Cは、ボルト18Aと同様の構成を備えるボルト18Cと、ナット19Aと同様の構成を備えるナット19Cと、を含む。ボルト18Cは、第5締結部66、第2のスペーサ8Bおよび第6締結部94に長手方向に沿って形成された貫通孔661、82B、941に挿通された軸部181の先端にナット19Cが螺合することで、第1筒状部材60を第2筒状部材9に固定する。
【0095】
図5に示される実施形態では、第2のスペーサ8Bは、中央に打撃力伝達軸2の第2小径部25Bが挿通可能な貫通孔83Bが形成されている。上記貫通孔83Bには、第2小径部25Bが挿通している。第2のスペーサ8Bは、貫通孔83Bよりも外周側に少なくとも一つの上述した貫通孔82Bが形成されている。
【0096】
締結装置17Cによる第1筒状部材60の第5締結部66と第2筒状部材9の第6締結部94との締結を解除することで、第1筒状部材60および第2のスペーサ8Bを第2筒状部材9から取り外すことができる。この場合には、第2のスペーサ8Bを異なる厚さのものに交換可能である。第2のスペーサ8Bの厚さを薄くすることで、静止状態での、長手方向における他方側端部23と被打撃部16との間の間隔L2を短くすることができる。
【0097】
上記の構成によれば、第1筒状部材60の第5締結部66(他方側フランジ部)と第2筒状部材9の第6締結部94(一方側フランジ部)との間に挟持されるように構成された第2のスペーサ8Bは、第1筒状部材60の第5締結部66と第2筒状部材9の第6締結部94とがフランジ締結により着脱可能に固定されているので、厚さの異なるものに交換可能である。打撃力伝達軸2の他方側端部23と対象物13の被打撃部16とが繰り返し衝突すると、他方側端部23や被打撃部16が摩耗して他方側端部23と被打撃部16との間の間隔が広がり、他方側端部23から被打撃部16への打撃力の伝達性能が低下する虞がある。これに対して、第2のスペーサ8Bを厚さの薄いものに交換して他方側端部23と被打撃部16との間隔が広がるのを防止することで、他方側端部23から被打撃部16への打撃力の伝達性能が低下することを長期間にわたり防止することができる。
【0098】
幾つかの実施形態では、上述した打撃力伝達軸2の一方側端部22は、打撃装置5の打撃部52よりも硬度が低くなるように構成される。図示される実施形態では、打撃力伝達軸2は、打撃部52よりも硬度の低い材料から形成されており、一方側端部22が打撃部52よりも硬度(ビッカース硬さ)が低くなっている。他の実施形態では、打撃部52の表面に硬化処理が施されていてもよい。上記の構成によれば、打撃力伝達軸2の一方側端部22は、打撃部52よりも硬度が低くなるように構成されるので、一方側端部22と打撃部52との衝突により打撃部52が摩耗することを抑制することができる。
【0099】
幾つかの実施形態では、上述した打撃力伝達軸2の他方側端部23は、被打撃部16よりも硬度が低くなるように構成される。図示される実施形態では、打撃力伝達軸2は、被打撃部16よりも硬度の低い材料から形成されており、他方側端部23が被打撃部16よりも硬度(ビッカース硬さ)が低くなっている。他の実施形態では、被打撃部16の表面に硬化処理が施されていてもよい。上記の構成によれば、打撃力伝達軸2の他方側端部23は、被打撃部16よりも硬度が低くなるように構成されるので、他方側端部23と被打撃部16との衝突により被打撃部16が摩耗することを抑制することができる。
【0100】
上述したように、幾つかの実施形態では、排熱回収装置10は、
図1に示されるように、上述した伝熱管14を含む対象物13と、上述した対象物13を収納するケーシング11と、上述したハンマリング装置1と、を備える。この場合には、ケーシング11内に収納された伝熱管14を含む対象物13を、ハンマリング装置1が安定的に与える打撃力により振動させることで、上記対象物13に付着した付着物を効果的に除去することができる。
【0101】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0102】
例えば、上述した幾つかの実施形態では、複数の伝熱管14の底部に結合される連結部15の端面153が被打撃部16となっていたが、被打撃部16は上述した構成に限定されない。例えば、複数の伝熱管14の長さ途中部に結合される連結軸の端面を上記被打撃部16としてもよい。
【0103】
また、幾つかの実施形態では、第1のスペーサ8Aおよび第2のスペーサ8Bの夫々は、打撃力伝達軸2の長手方向に積層される複数の板状部材からなるものであってもよい。
【解決手段】対象物に付着した付着物を打撃振動により除去するためのハンマリング装置であって、打撃装置から打撃力が入力されるように構成された一方側端部、および、対象物が有する被打撃部に対して入力された打撃力を伝達するように構成された他方側端部、を含む打撃力伝達軸と、打撃力伝達軸が静止状態における初期位置に戻るように打撃力伝達軸を付勢するように構成された付勢部材と、打撃力伝達軸の移動に対して不動に設けられるとともに、付勢部材の反力を受けるように構成された反力受部材と、を備える。