(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記タービンの起動停止が所定の頻度以下であるベース運用の場合、前記制御装置は、前記軸受油冷却器での交換熱量を予め定められた値として前記冷却装置の交換熱量を制御する請求項1に記載の冷却水供給システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による冷却水供給システム1の構成の一例を示す図である。本実施形態の冷却水供給システム1は、発電プラントにおける発電設備の冷却に用いられる。
図1を参照して、本実施形態の冷却水供給システム1の構成を説明する。
【0014】
本実施形態の発電プラントは、タービン11と、タービン11と回転軸12を介して連結される発電機13を有する。タービン11は、例えば、バルブを介して送られた蒸気のエネルギーで回転する。発電機13は、タービン11の回転に従い回転軸の回転エネルギーを電力に変換する。発電機13は、磁束を発生する励磁部と、回転軸12の回転に従い回転する回転子とを備える。発電機13は、タービン11の回転に従い回転子が回転することで、交差磁束に応じた電力を発生すると共に熱を発生する。
【0015】
発電機13の負荷は、回転軸12の回転速度が定速に達した後は、磁束の増加に従い増加する。ここで、発電機13の負荷は、例えば、発電機13の出力電力であり、回転軸12を回転させるために必要なエネルギーから熱量を除いた値である。発電機13で発生する熱量は、発電機13の負荷の増加に従って増加する。このため、発電機13の負荷の値に基づいて発電機13で発生する熱量を得ることが可能である。
【0016】
発電機負荷検出器14は、発電機13の負荷を検出する。発電機負荷検出器14は、発電機13の負荷の負荷情報を制御装置40に出力する。発電機負荷検出器14は、発電機13の回転子の単位時間あたりの回転数、及び発生している磁束の量を検出して発電機13の負荷の値を取得(演算)可能である。軸回転数検知器15は、タービン11と発電機13を連結する回転軸12の軸回転数を検知する。軸回転数検知器15は、検知した回転軸12の軸回転数の情報を制御装置40に出力する。
【0017】
発電機冷却器20は、タービン11の運転状態に応じて熱量が変動する発電機13の発電機部分を冷却する。発電機冷却器20が発電機13の冷却に用いる流体は、例えば、水素、空気、及び水のいずれかである。このように、発電機冷却器20は、発電機13内部を冷却する流体を冷却する。
【0018】
また、発電機冷却器20は、冷却装置30から供給される冷却水で冷却される。このように、発電機冷却器20は、発電機13で発生する熱量を、流体を用いて吸収し、熱量を吸収した流体の熱量は冷却装置30から供給される冷却水に吸収される。
【0019】
軸受油冷却器21は、タービン11の軸受及び軸間を潤滑する軸受油を冷却する。タービン11の軸受及び軸間は、タービン11の回転数運転状態に応じて熱量が変動する。タービン11の軸受及び軸間は、例えば、タービン11の回転に従って回転する回転軸12との間の動摩擦により熱を発生する。軸受油冷却器21は、タービン11の軸受及び軸間で発生する熱量を、軸受油を用いて吸収し、熱量を吸収した軸受油の熱量は冷却装置30から供給される冷却水に吸収される。
【0020】
冷却装置30は、発電機冷却器20等の冷却水供給システム1内の冷却器を冷却するために用いる冷却水を冷却して供給する。冷却装置30は、発電プラント内の所内用水または海水を使用した水冷式である。冷却装置30は、例えば、プレート熱交換器、及びシェル&チューブ型の熱交換器のいずれかである。あるいは、冷却装置30は、空冷式である。例えば、冷却塔、及びラジエータのいずれかである。あるいは、冷却装置30は、例えば、水冷式と空冷式の両者を組み合わせてもよい。
【0021】
冷却装置30は、それぞれが冷却機能を有するモジュールを複数備える。冷却装置30は、複数のモジュールの中で冷却水の冷却に用いるモジュールの運転台数を制御することで、冷却装置30の単位時間あたりの交換熱量を制御する。交換熱量が低減するに従い冷却装置30で用いる動力も低減する。また、冷却装置30は、冷却水供給システム1内の冷却器の最大交換熱量を冷却できる複数モジュールを有している。冷却水供給システム1内の冷却器内部を冷却し温度上昇した冷却水は、循環して冷却装置30に戻る。以後の説明で用いる交換熱量、負荷、水量及び熱量は、単位時間あたりの量或いは値である。
【0022】
冷却水送水ポンプ31は、冷却装置30にて冷却された冷却水を送水する。冷却水送水ポンプ31と冷却装置30の系統順に指定はなく、どちらが上流でも構わない。冷却水送水ポンプ31の下流に設置される調節弁もしくは電動弁の開度を制御することで、冷却装置30が供給する冷却水の量の調整が可能である。
【0023】
制御装置40は、冷却装置30の交換熱量を制御する。冷却装置30の交換熱量を制御するために、タービン11の運転状態における冷却すべき交換熱量を取得(算出)することが必要である。冷却装置30における交換熱量は、発電機冷却器20及び軸受油冷却器21での交換熱量に依存している。また、発電機冷却器20の交換熱量は、発電機13の負荷に依存している。
【0024】
さらに、軸受油冷却器21での交換熱量は、タービン11の回転に従って回転する回転軸12との間の動摩擦により熱を発生する。このため、タービン11の軸受及び軸間の熱量は、回転軸12の軸回転数に依存する。このため、制御装置40は、発電機13の負荷情報及び回転軸12の軸回転数の情報を用いて冷却装置30の交換熱量を制御することが可能である。
【0025】
ここで、交換熱量とは、冷却媒体の質量、比熱、及び温度変化の積である(交換熱量=質量×比熱×温度変化)。例えば、冷却装置30では、冷却水の単位時間あたりの供給水量に水の質量及び比熱を乗算し、供給水の温度差(例えば、供給装置30における入口の水温と出口の水温の温度差)を更に乗算した値が、交換熱量になる。
【0026】
また、制御装置40は、冷却水送水ポンプ31下流に設置される調節弁もしくは電動弁の開度を制御してもよい。この場合、単位時間あたりの供給水量が制御されるので、制御装置40は、調節弁もしくは電動弁の開度に基づいて交換熱量を制御することが可能である。
【0027】
ここで、制御装置40の制御の内容を詳細に説明する。制御装置40は、まず、発電機負荷検出器14が出力する発電機13の負荷情報を入力する。次に、制御装置40は、この負荷情報に基づいて、熱量に換算する。この場合、制御装置40に予め記憶されている負荷と熱量との関係を規定した変換テーブルを用いることが可能である。
【0028】
次に、制御装置40は、この熱量を発電機冷却器20で必要となる交換熱量に変換する。この場合、制御装置40に予め記憶されている熱量と交換熱量の関係を規定した変換テーブルを用いることが可能である。
【0029】
次に、制御装置40は、発電機冷却器20で必要となる交換熱量を、冷却装置30における交換熱量に変換する。この場合、制御装置40に予め記憶されている発電機冷却器20で必要となる交換熱量と、冷却装置30における交換熱量との関係を規定したテーブルを用いることが可能である。
【0030】
また、制御装置40は、軸回転数検知器15から入力された軸回転数の情報に基づいて、軸受油冷却器21で必要となる交換熱量に変換する。次に、制御装置40は、軸受油冷却器21で必要となる交換熱量を、冷却装置30における交換熱量に変換する。このように、制御装置40は、発電機13の負荷情報及び回転軸12の軸回転数の情報を用いて、冷却装置30において必要となる交換熱量を予測することが可能である。
【0031】
次に、制御装置40で時系列に予測される冷却装置30における交換熱量を説明する。
図2は、発電機の負荷と、軸回転数と、予測された交換熱量の関係の一例を示す図である。
図2中の横軸は時間を示し、縦軸は、冷却装置30における交換熱量を示している。
図2に示すように、制御装置40は、発電機冷却器20で必要となる交換熱量と、軸受油冷却器21で必要となる交換熱量とを加算して冷却装置30における交換熱量を時系列に予測することが可能である。
【0032】
より詳細には、制御装置40は、発電機負荷検出器14で検出された発電機の負荷情報と、軸回転数検知器15で検知された軸回転数の情報を時系列に入力される(
図1参照)。次に、制御装置40は、発電機の負荷情報を用いて発電機冷却器20で必要となる交換熱量を取得あるいは予測し、交換熱量に基づいて冷却装置30における交換熱量を時系列に予測する。また、制御装置40は、軸回転数検知器15で検出された軸回転数の情報を用いて軸受油冷却器21で必要となる交換熱量を取得あるいは予測し、交換熱量に基づいて冷却装置30における交換熱量を時系列に予測する。
【0033】
発電機負荷検出器14で検出され物理量と、軸回転数検知器15で検出される物理量は異なる。このため、制御装置40は、それぞれ異なる物理量を、共通の物理量である交換熱量にまず変換する。これにより、冷却装置30におけるそれぞれの交換熱量に変換して、加算することが可能である。同様に、制御装置40は、その他の補機冷却器22の熱量も、交換熱量に変換して、加算することが可能である。このように、制御装置40は、冷却装置30が冷却水を循環供給する複数の異なる冷却器を統一的に扱うことが可能である。
【0034】
図2に示すように、軸回転数と記載される期間は、タービン11が予め定められた回転数に達するまでの期間である。この期間では発電機13内の磁束は発生していないので、発電機負荷(負荷)の値は、ほぼゼロに等しい。このため、この期間の冷却装置30における交換熱量は、タービン11の軸受及び軸間で発生した熱量に依存して取得される。
【0035】
図2で示すように、発電機負荷と記載される期間は、タービン11の回転数は予め定められた回転数に維持さて負荷が接続される。このため、タービン11の軸受及び軸間で発生する熱量は一定値である。一方、発電機13内の磁束が発生し、発電機13の負荷が発生する。このため、発電機負荷と記載される期間は、発電機13の負荷の変動に冷却装置30における交換熱量は依存する。これにより、必要となる交換熱量が予め得られているので、冷却装置30の交換熱量の余力を、交換熱量を予め得ない場合と比較して低減可能である。
【0036】
制御装置40は、交換熱量が単調増加する期間の間、時系列に得られた交換熱量に冷却装置30の交換熱量を設定する制御を行う。これにより、制御装置40は、冷却装置30で必要となる交換熱量を、冷却装置30に予め設定する制御を行うことが可能である。
【0037】
一方、交換熱量が単調減少する期間の間、予め定められた遅れ時間(例えば、5分)が経過した後に、時系列に得られた交換熱量に冷却装置30の交換熱量を設定する制御を行う。これにより、供給する冷却水の温度が設定値を超えることを防ぐことが可能である。このように、制御装置40は、発電機負荷情報及び軸回転数情報を用いて交換熱量を設定する制御を冷却装置30に行う。一般に、冷却装置30における交換熱量は定常値を維持する期間が、変動している期間よりも長い。このため、制御装置40で設定した交換熱量と、冷却装置30における供給水の温度設定値を維持するための交換熱量と一致している期間は、一致しない期間よりも長い。これにより、余分な交換熱量を全体として低減可能である。このため、補機動力も低減可能である。
【0038】
このように、制御装置40は、発電機冷却器20に必要な交換熱量を発電機負荷検出器14にて検出される発電機13の負荷情報から算出(取得)する。また、制御装置40は、軸受油冷却器21に必要な交換熱量を軸回転数検知器14にて検知される回転軸12の軸回転数の情報から算出(取得)する。さらに、また、制御装置40は、発電機冷却器20で必要となる交換熱量及び軸受油冷却器21で必要となる交換熱量に基づいて冷却装置30で必要となる交換熱量を取得できる。
【0039】
そして、制御装置40は、冷却装置30における複数のモジュールの運転台数を冷却装置30における交換熱量に応じて算出(取得)し、算出された台数のモジュールを運転させることが可能である。これにより、複数のモジュールを有する冷却装置30の細密な運転台数制御を行なうことができる。このため、補機動力の低減が可能である。
【0040】
一般に、タービン11及び発電機13の状態が変動してから冷却装置30が供給する冷却水の温度変動に反映されるまでに数十分単位の遅れが生じる。一方、本実施形態による冷却水供給システム1は、発電機13の負荷情報及び回転軸12の軸回転数の情報を用いる。このため、タービン11及び発電機13の状態に応じて、即時に冷却装置30の交換熱量の制御が可能である。このように、制御装置40は、発電機13の負荷情報及び回転軸12の軸回転数の情報を用いて冷却装置30の交換熱量を予め予測することで制御ができる。また、予測した交換熱量と、実際に冷却装置30で冷却する交換熱量とがほぼ一致する。これにより、安全性の面から増加させる冷却装置30の余力としての交換熱量を、予測しない場合と比較して低減することが可能である。
【0041】
本実施形態による冷却水供給システム1は、制御装置40は、検知されたそれぞれ異なる物理量を、共通の物理量である交換熱量に変換することが可能である。これにより、冷却装置30が冷却水を循環供給する複数の冷却器の熱量が異なる物理量に起因する場合であっても、複数の異なる冷却器を統一的に扱うことが可能である。このため、複数の冷却器が存在する場合でも、タービン11の運転状態に応じた冷却装置30の制御が可能である。
【0042】
このように、第1実施形態による冷却水供給システム1は、発電機13の負荷情報及び回転軸12の軸回転数の情報を用いることで、タービン11の運転状態に応じた冷却装置30の制御が可能である。また、冷却装置30が、それぞれが冷却機能を有するモジュールを複数備える場合、制御装置40は、複数のモジュールの中で冷却水の冷却に用いるモジュールの運転台数を制御可能である。これにより、補機動力の低減が可能である。
【0043】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態による冷却水供給システム1の構成の一例を示す図である。
図3を参照して、第2実施形態による冷却水供給システム1の構成を説明する。
【0044】
第2実施形態による冷却水供給システム1は、発電機負荷検出器14、軸回転数検知器15、発電機冷却器20、及び軸受油冷却器21の代わりに、復水器16及び復水器性能検出器17を備える。第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明を省略する。
【0045】
図3に示すように、タービン11の運転状態に応じて熱量が変動する復水器16は、タービン11を回転させるために用いた蒸気を冷却する。復水器16は、例えば、タービン11の回転に用いた蒸気を冷却し、水に戻す熱交換器である。つまり、第2実施形態による冷却水供給システム1では、制御装置40は、復水器16の熱量に関する内部情報(例えば、熱交換器内の圧力、温度差、及び水量)を用いて冷却装置30を制御する。
【0046】
復水器性能検出器17は、復水器16内の性能を検出する測定機器である。復水器性能検出器17は、復水器16内真空度を検出する圧力検出器、復水器16の入口及び出口の冷却水温度を検出する温度検出器、並びに復水器16の入口及び出口の冷却水量を検出する流量検出器等を備える。圧力検出器、温度検出器、及び流量検出器の出力信号は、復水器16の熱量に関する内部情報として制御装置40に入力される。
【0047】
冷却装置30が冷却水を循環させる冷却水系統は、復水器16を冷却する復水器冷却水系統を有する。
【0048】
冷却装置30にて冷却され、冷却水送水ポンプ31により復水器16に供給される冷却水は、復水器16内部を冷却する。復水器16内部を冷却することで温度上昇した冷却水は循環して冷却装置30に戻る。
【0049】
ここで、第2実施形態による制御装置40の制御の内容を説明する。制御装置40は、まず、復水器性能検出器17が出力する復水器16の出力値を情報として入力する。次に、制御装置40は、この情報を、交換熱量に換算する。この場合、制御装置40に予め記憶されている情報と交換熱量との関係を規定した変換テーブルを用いることが可能である。以後は、第1実施形態と同様の処理を行い、制御装置40は冷却装置30における交換熱量を得ることが可能である。
【0050】
このように制御装置40は、復水器16の熱量に関する内部情報を用いて復水器16で必要となる交換熱量を取得或いは予測し、復水器16で必要となる交換熱量に基づいて冷却装置30で必要となる交換熱量を予測する。そして、制御装置40は、予測された交換熱量にする制御を冷却装置30に対して行うことが可能である。
【0051】
このように、復水器16に必要な交換熱量を復水器性能検出器17にて検出される熱量に関する内部情報から算出(取得)する。冷却装置30における複数のモジュールの運転台数を復水器16で必要となる交換熱量に応じて制御装置40にて算出(取得)し、適切な台数のモジュールを運転させることが可能である。これにより、複数のモジュールを有する冷却装置30の細密な運転台数制御を行なうことができる。このため、補機動力の低減が可能である。
【0052】
第2実施形態による冷却水供給システム1は、復水器16の内部情報を用いて復水器16で必要となる交換熱量を得ることが可能である。さらに、得られた交換熱量に基づいて冷却装置30の交換熱量を予測可能である。これにより、制御装置40は、冷却装置30が有する複数のモジュールの中で冷却水の冷却に用いるモジュールの運転台数を制御可能である。
【0053】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態による冷却水供給システム1の構成の一例を示す図である。
図4を参照して、第3実施形態による冷却水供給システム1の構成を説明する。第3実施形態による冷却水供給システム1は、第1実施形態による冷却水供給システム1が、第2実施形態で説明した復水器16と復水器性能検出器17を更に備える。第1及び第2実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明を省略する。
【0054】
制御装置40は、発電機負荷検出器14、復水器性能検出器17、及び軸回転数検知器15のそれぞれから得られた情報を用いて、冷却装置30における交換熱量の制御を行う。第3実施形態による冷却水供給システムは、制御装置40は、検知されたそれぞれ異なる物理量を、共通の物理量である交換熱量に変換することが可能である。これにより、冷却装置30が冷却水を循環供給する冷却器に復水器16が含まれる場合も、複数の異なる冷却器を統一的に扱うことが可能である。このため、複数の冷却器の中に復水器16が存在する場合でも、タービン11の運転状態に応じた冷却装置30の制御が可能である。
【0055】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態による冷却水供給システム1の構成の一例を示す図である。
図5を参照して、第4実施形態による冷却水供給システム1の構成を説明する。第4実施形態による冷却水供給システム1は、軸受油冷却器21における交換熱量に依存する冷却装置30の制御方法が第1実施形態と相違する。このため、本実施形態では相違する部分を説明し、第1実施形態と同様の構成は説明を省略する。
【0056】
上述のように、タービン11の回転数は一定の軸回転数(軸定格回転数)に維持される。このため、
図2中に示すように、タービン11の起動停止を頻繁に行なわないベース運用のプラントでは、軸定格回転数に到達後には軸受油冷却器21の交換熱量にほとんど変動がない。これにより、ベース運用の場合、制御装置40は、軸受油冷却器21での交換熱量を予め定められた値として冷却装置30の交換熱量を制御する。
【0057】
このように、第4実施形態による冷却水供給システム1は、軸回転数検知器15を設置しない、あるいは用いない簡略化された制御システムとすることが可能である。このため、ベース運用の場合、制御装置40は、軸受油冷却器21での交換熱量を予め定められた値として冷却装置30の交換熱量を制御するので、簡略化された制御システムとすることが可能である。
【0058】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規なシステムは、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明したシステムの形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲およびこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。