【実施例1】
【0011】
先ず
図2に、沈殿池内に配される汚泥掻寄機の全体概略構成図を示す。
図2に示すように、上水処理施設或いは下水処理施設に備えられる沈殿池8は、被処理水が流入する側の沈殿池上流壁8a、被処理水の流れに沿って下流側に設けられる沈殿池下流壁8b、一対の沈殿池側壁8c及び沈殿池の底面を有する。この沈殿池8内に配される汚泥掻寄機1は、所定の間隔で無端チェーン2に取り付けられた複数のフライト3、沈殿池8の水上部に設置された駆動装置5により回転駆動される駆動スプロケットホイール4a、駆動スプロケットホイール4aの下流側に配置され水面近傍に設けられた従動スプロケットホイール4b、従動スプロケットホイール4bの下流側であって沈殿池8の底面付近に設けられた従動スプロケットホイール4c、及び沈殿池8の底面付近であって従動スプロケットホイール4cの上流側に設けられた従動スプロケットホイール4dを有する。複数のフライト3が所定間隔にて取り付けられた無端チェーン2が、これら、駆動スプロケットホイール4a及び従動スプロケットホイール4b〜4dに二条平行に張架され、駆動装置5により周回駆動される。フライト3は、この二条平行に張架された無端チェーン2を渡るように所定間隔にて取り付けられた平板形状を有する。
【0012】
そして、矢印F1にて示す方向(下流側から上流側へ向かう方向)に沿って無端チェーン2が移動する際、無端チェーン2に取り付けられたフライト3は、重力沈降により沈殿池8の底面に沈殿する汚泥を汚泥ピットP1側へ掻き寄せる。また、沈殿池8の水面近傍で矢印F2にて示す方向(上流側から下流側へ向かう方向)に無端チェーン2が移動する際、無端チェーン2に取り付けられたフライト3は、水面に浮上するスカムをスカムスキマ6へ掻き寄せ排出する。また、水面近傍であってスカムスキマ6の下流側に越流トラフ7が設けられている。なお、従動スプロケットホイール4bを通過したフライト3は、沈殿池8の底面付近に配される従動スプロケットホイール4cへと無端チェーン2の移動と共に沈殿池8内を下降するため、スカムスキマ6と接触することは無い。以下、駆動スプロケットホイール4a及び従動スプロケットホイール4b間をフライト3が移動する軌跡を、水面軌道と称する。
【0013】
無端チェーン2は、例えば、ステンレス製または合成樹脂製のチェーンが用いられる。ここで、ノッチチェーンは、チェーンの側部の下方に凹部が形成されており、この凹部と駆動スプロケットホイール4aと連結ピン(図示せず)とが噛み合い、従動スプロケットホイール4b〜4d上を摺動し、ノッチチェーンが周回軌道を移動する。また、フライト3は、ステンレス製、合成木材製、または軽量化のためアルミ製あるいは合成樹脂製のもの等が用いられる。
【0014】
図1は、本発明の一実施例に係る実施例1の汚泥掻寄機の構造を示す斜視図である。
図1に示すように、汚泥掻寄機1を構成する駆動スプロケットホイール4aは、駆動装置5により回転力が伝達される駆動軸11の両端部に設けられている。また、従動スプロケットホイール4bは中間軸12の両端部に、従動スプロケットホイール4cはテール軸13の両端部に、従動スプロケットホイール4dはヘッド軸14の両端部にそれぞれ設けられている。汚泥掻寄機1は、水面軌道を走行するフライト3の両端部を下方より支持しガイドする上部ガイドレール9a、中間軸12の両端部に設けられ従動スプロケットホイール4bとテール軸13の両端部に設けられた従動スプロケットホイール4cとの間を無端チェーン2と共に移動するフライト3の両端部を下方より支持しガイドする中間ガイドレール9b、及び、従動スプロケットホイール4cにて折り返されヘッド軸14の両端部に設けられた従動スプロケットホイール4dへと無端チェーン2と共に移動するフライト3を下方より支持しガイドする底部ガイドレール9cを備える。また、汚泥掻寄機1は、一端が一対の沈殿池側壁に固定され、他端側にて上部ガイドレール9aをその下方より支持するブラケット10aを有し、ブラケット10aは、水面軌道に沿って所定間隔にて複数設けられている。更に、汚泥掻寄機1は、一端が一対の沈殿池側壁に固定され、他端側にて中間ガイドレール9bをその下方より支持するブラケット10bを有し、ブラケット10bは所定間隔にて複数設けられ、テール軸13側へと向うに従い沈殿池8の底面に近づくよう配されている。また、沈殿池8の底面に相互に平行に配される2本の底部ガイドレール9cの池幅方向の間隔は、上述の相互に平行に配される2本の上部ガイドレール9a及び中間ガイドレール9bの池幅方向の間隔よりも小さい。
【0015】
図3は、一方の沈殿池側壁8c付近であって、水面軌道部の部分拡大図である。
図3に示すように、フライト3は、詳細後述するフライトアタッチメント23及び連結ピン22により無端チェーン2に接続されている。一端が沈殿池側壁8cに固定され、他端が沈殿池8の中央部側へと突出するブラケット10aは、縦断面が略L字状をなしている。ブラケット10aの池幅方向先端部寄りの上面に上部ガイドレール9aが載置されている。すなわち、ブラケット10aは上部ガイドレール9aを下方より支持している。上部ガイドレール9a上を摺動し走行するフライト3は、上部ガイドレール9aと接触する位置に、第1フライトシュー18を備える。また、水平方向すなわち池幅方向において、フライトアタッチメント23を挟み、第1フライトシュー18とは反対側であって、フライト3の上面側に第2フライトシュー19を有する。すなわち、第2フライトシュー19は、池幅方向において第1フライトシュー18よりも沈殿池8の中央部側に位置する。以下、本明細書において、フライト3の底面とは、フライト3の端面のうち無端チェーン2側の端面であり、フライト3の上面とは、フライト3の端面のうち無端チェーン2とは反対側の端面である。
【0016】
第1フライトシュー18は、フライト3が上部ガイドレール9a上を走行する際、上部ガイドレール9aと接触し、摺動することで摩耗する。これにより、フライト3本体が、直接、上部ガイドレール9aと接触することにより摩耗することを防止できる。
図3に示すように、第1フライトシュー18は、フライト3の底面よりも下方へ高さTだけ突出する。この第1フライトシュー18の突出高さTは、第1フライトシュー18の摩耗代として機能する。
図3では明示していないが、第2フライトシュー19も第1フライトシュー18と同様に、フライト3の上面よりも上方へ高さTだけ突出する。また、第1フライトシュー18及び第2フライトシュー19は、共に、池幅方向(フライト3の長手方向)にW2の幅を有する。
図1に示したように、フライト3は、水面軌道を走行後、中間ガイドレール9b上を走行し、テール軸13に設けられた従動スプロケットホイール4cで折り返される。この間、第1フライトシュー18は中間ガイドレール9bと当接し摺動する。従動スプロケットホイール4cにて折り返された後のフライト3は、矢印F1に示す方向に底部ガイドレール9c上をヘッド軸14側、すなわち汚泥ピットP1側へと走行し、重力沈降により沈殿池8の底面に沈殿する汚泥を汚泥ピットP1へ掻き寄せる。この間、第2フライトシュー19は、底部ガイドレール9cと当接し摺動する。上述の2本の上部ガイドレール9a及び中間ガイドレール9bの池幅方向の間隔よりも、2本の底部ガイドレール9cの池幅方向の間隔が小さいことに対応し、
図3に示すように、第2フライトシュー19が、第1フライトシュー18よりもフライトアタッチメント23を挟み池幅方向に沿って内側に設けられているのである。
【0017】
ブラケット10aの池幅方向の先端部、すなわち、沈殿池側壁8cに固定される端部とは反対側の先端部に、フライト3の底面側へと立設する第2ガイド部材16、及び、第2ガイド部材16の上方端(フライト3側の先端部)から池幅方向(水平方向)に沈殿池8の中央部側へと突出或いは延在する第1ガイド部材15から構成されるガイド部材を備える。
図3において、これら第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16から構成されるガイド部材の奥行方向、すなわち沈殿池側壁8cと平行な長さについては後述する。
図3に示すように、ガイド部材は、横断面が上下に反転された略L字状の形状をなす。
一方、詳細後述する無端チェーン2を構成する複数のチェーンセグメントであるリンク部材のうち、沈殿池側壁8c側のリンク部材に、リンク部材を連結する連結ピン22より下方であって、リンク部材の側面から池幅方向(フライト3の長手方向に平行な方向)に沈殿池側壁8c側へと突出又は延在するプレート型アタッチメント17を備える。
図3に示すように、ガイド部材を構成する第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17とは、上下方向に間隔L1、池幅方向(フライト3の長手方向に平行な方向)に重なり幅W0を有する。また、プレート型アタッチメント17の池幅方向であって沈殿池側壁8c側の先端部(フライト3が水面軌道を走行する際、第2ガイド部材16と対向する先端部)と、ガイド部材を構成する第2ガイド部材16とは、池幅方向に間隔G2を有する。一方、第1ガイド部材15の池幅方向であって沈殿池8の中央部側の先端部(フライト3が水面軌道を走行する際、リンク部材と対向する先端部)と、リンク部材の沈殿池側壁8c側の側面とは間隔G2を有する。なお、
図3では、第1ガイド部材15の先端部は、対向するリンク部材を締結する連結ピン22のほぼ中心軸の延長線上に位置する例を示している。プレート型アタッチメント17が設けられたリンク部材の側面と第2ガイド部材16との間隔をG1としたとき、以下の関係を満たす。
G1 = W0+2×G2
また、フライト3の底面と第1ガイド部材15は、上下方向に間隔G3を有し離間すると共に、上述のように第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17は上下方向に間隔L1を有する。従って、フライト3が水面軌道を通常走行する場合、第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17とが接触或いは干渉することは無い。また、第1ガイド部材15とフライト3とが接触或いは干渉することも無い。
【0018】
図3に示す状態において、仮に、スロッシングによる水面搖動により、無端チェーン2が上方へと浮き上がった場合であっても、プレート型アタッチメント17が、第1ガイド部材15に当接し、更なる上方への浮き上がりが抑制(規制)される。これにより水面軌道部における無端チェーン2の駆動スプロケットホイール4aからの脱輪が防止される。
また、仮に、スロッシングによる水面搖動により、無端チェーン2が沈殿池側壁8c側へと移動した場合であっても、プレート型アタッチメント17の沈殿池側壁8c側の先端部が、第2ガイド部材16と当接し、更なる池幅方向の無端チェーン2の移動は抑制(規制)される。これにより、水面軌道における無端チェーン2の駆動スプロケットホイール4aから脱輪することが好適に防止される。
なお、スロッシングにより、無端チェーン2の浮き上がり及び沈殿池側壁8c方向への移動が複合的に発生した場合、すなわち、無端チェーン2が池幅方向に対し傾斜しつつ、沈殿池側壁8c側へ移動した場合であっても、プレート型アタッチメント17の先端部が、ガイド部材を構成する第1ガイド部材15又は第2ガイド部材16の何れかに、角度を有して当接する。これにより、更なる無端チェーン2の移動は抑制(規制)され、駆動スプロケットホイール4aからの脱落が防止される。
【0019】
図3に示すように、第1フライトシュー18の上部ガイドレール9aとの当接面には、池幅方向に沿って、沈殿池側壁8c側の端部にブラケット10aへ向かい凸となる突起部を備えている。この第1フライトシュー18の突起部は、本来、フライト3が上部ガイドレール9a上を走行中に、仮に、池幅方向に沿って沈殿池8の中央部側へ、すなわち、
図3において、右側へフライト3が移動した場合であっても、第1フライトシュー18が上部ガイドレール9aより外れることを防止するためのものである。上部ガイドレール9aの第1フライトシュー18との当接面近傍であって、池幅方向に沿った沈殿池側壁8c側の端面と、上記突起部との池幅方向の幅をW1としたとき、上記間隔G2は、池幅方向の幅W1より小さくすることが望ましい。
【0020】
次に、プレート型アタッチメント17と、第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16から構成されるガイド部材との協働により、無端チェーン2の脱輪防止機能を達成し得る、上述の
図3に示した、各間隔L1、G2、G3及び重なり幅W0の取り得る範囲について説明する。なお、
図3に示した、フライト3の底面と第1ガイド部材15との間隔G3は、
第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16から構成されるガイド部材を据え付ける場合における、寸法精度の尤度の向上に寄与するものであり、ガイド部材の据え付け作業の容易化を実現する上で重要となる値である。
図4に、無端チェーン2が巻き掛けられた駆動スプロケットホイール4aの側面図を示し、
図5に、ガイド部材とリンク部材に取り付けられたプレート型アタッチメントとの位置関係を示す。
図4に示すように、無端チェーン2は、チェーンセグメントである複数のリンク部材20を連結ピン22により締結することで構成される。そのため、各リンク部材20の長手方向両端部近傍に、連結ピン22を挿通可能とする連結ピン挿通孔21が
2箇所設けられている。なお、隣接するリンク部材20間を締結する連結ピン22は、ナット・Tピン等により固定されるが、
図3乃至
図5において図示することを省略している。
【0021】
図4に示す、駆動スプロケットホイール4aの外径ODは、例えば600mmであり、歯高Hは25mm、リンク部材20の幅W3が30mmとした場合を一例として、以下に説明する。
図4に示すように、奥行き方向に対向配置される2つのリンク部材20は連結ピン22により締結され、この連結ピンが駆動スプロケットホイール4aの外周に設けられた歯と係合する。この状態で駆動スプロケットホイール4aが回転駆動されることにより、長手方向に相互に隣接する複数のリンク部材20を連結ピン22により締結してなる無端チェーン2が、
図1又は
図2に示したように、沈殿池8内で周回駆動される。
【0022】
図5の右図に示すように、プレート型アタッチメント17は、リンク部材20の長手方向略中央部であって、連結ピン22の下方に設けられる。
図5の左図に示すように、プレート型アタッチメント17と第1ガイド部材15の上下方向の間隔L1を、例えば15mmから20mmに設定することが望ましい。また、第2ガイド部材16と、当該第2ガイド部材16に対向するプレート型アタッチメント17の先端部との間隔G2は、例えば20mmに設定される。ここで、間隔L1を15mmから20mmの範囲内に設定する理由は、駆動スプロケットホイール4aの歯高Hを25mmとしたことによる。すなわち、間隔L1を下限値15mmとした場合、第1ガイド部材15の先端部は、対向する連結ピン22のほぼ中心軸の延長線上に位置する。一方、駆動スプロケットホイール4aの歯高H、すなわち、連結ピン22が係合する溝部から歯面先端部までの高さが25mmである。従って、仮に、スロッシングにより、無端チェーン2を構成するリンク部材20が上方へ浮き上がった場合であっても、歯高H25mmの範囲内に収まり、無端チェーン2が駆動スプロケットホイール4aから脱輪することを防止できる。
他方、間隔L1を上限値20mmとした場合において、プレート型アタッチメント17を設ける位置を、
図5の右図に示すようにリンク部材20の下面のままとすると、第1ガイド部材15の先端部は、対向する連結ピン22の中心軸より5mm上方に位置することになる。この状態で、仮に、スロッシングにより無端チェーン2を構成するリンク部材20が上方へ浮き上がったとしても、第1ガイド部材15にプレート型アタッチメント17が当接し、それより上方へのリンク部材20の浮き上がりを防止する。この時、歯高H25mmの駆動スプロケットホイール4aの歯面先端部より、リンク部材20、すなわち、無端チェーン2が脱輪することは無い。なお、間隔L1を上限20mmに設定する場合において、第1ガイド部材15の先端部を、対向する連結ピン22のほほ中心軸の延長線上に位置するよう配し、プレート型アタッチメント17をリンク部材20の下面から下方に5mm下げた位置に配する構成としても良い。この場合においても、リンク部材20の駆動スプロケットホイール4aからの無端チェー2の脱輪を防止し得ることに加え、上述の間隔L1を下限値15mmとしたときと同一の間隔G3を確保することが可能となる。すなわち、
図3に示す、フライト3の底面と第1ガイド部材15との間隔G3を維持(据え付け寸法精度の尤度を維持)することができ、第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16より構成されるガイド部材の据え付け作業の容易性を維持することができる。
【0023】
以上の通り、第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17の上下方向における間隔L1は、駆動スプロケットホイール4aの歯高Hを基準として、3/5H≦L1≦4/5Hの範囲に設定することで、スロッシングによる無端チェーン2の脱輪防止及びガイド部材の据え付け作業の容易化を図ることが可能となる。
【0024】
また、間隔G2を例えば20mmに設定した場合、
図3に示す間隔G1、すなわち、プレート型アタッチメント17が設けられたリンク部材20の側面と、第2ガイド部材16との間隔は、例えば70mmに設定される。従って、第1ガイド部材15とプレート型アタッチメント17の池幅方向の重なり幅W0は、30mmとなる。また、
図3に示す池幅方向の幅W1を、例えば27mmに設定すれば、上述の
図3にて説明したように、スロッシングにより、無端チェーン2を構成するリンク部材20が池幅方向に沿って沈殿池側壁8c側へ移動したとしても、その移動量は20mmに抑制(規制)される。従って、上部ガイドレール9aが、フライト3に設けられた第1フライトシュー18から外れることは無く、フライト3の底面に、直接、上部ガイドレール9aが接触することは無い。
【0025】
図4及び
図5に示す、対向する2つのリンク部材20と、長手方向に相互に隣接するリンク部材20を、連結ピン挿通孔21を介して連結ピン22により締結されてなる無端チェーン2は、リンク部材20の長手方向の両端部近傍に設けられる連結ピン挿通孔21の中心間の距離であるチェーンピッチは一般的に150mmである。そして、
図1又は
図2に示される、駆動スプロケットホイール4a及び従動スプロケットホイール4b〜4dに二条平行に張架される無端チェーン2を渡るよう取り付けられる複数のフライト3は、3m間隔にて配される。従って、20個のリンク部材20置きにフライト3が取り付けられる。
図6に、無端チェーン2にフライトアタッチメント23を介してフライト3が取り付けられた状態を示す。
図6に示すように、長手方向に連結されるリンク部材20は、相互に隣接する2つのリンク部材20のうち、一方が内側へ配され、他方がそれを外側より挟み込むよう外側に配され連結ピン22により締結される。ここで、リンク部材20のうち、内側に配されるリンク部材20を内リンク部材、外側に配されるリンク部材20を外リンク部材と称する。無端チェーン2は、これら内リンク部材と外リンク部材とが交互に長手方向に配されて構成される。
図6において、白抜き矢印は、無端チェーンの移動方向を示している。
図6に示す例では、プレート型アタッチメント17がリンク部材20の下面に設けられた外リンク部材の後方に、1つの内リンク部材を介して、フライトアタッチメント23が締結された状態を示している。
【0026】
フライト3は、接続材料であるフィラーブロック24を介して、フライトアタッチメント23に固定されている。
また、上記のフライトアタッチメント23の取り付け方法に替えて、例えば次のような取り付け方法としても良い。既に連結ピン22により、その前後に隣接配置される2つの内リンク部材と締結された外リンク部材に、その外側からフライトアタッチメント23を重ねて取り付ける構成としても良い。この場合、フライトアタッチメント23を締結するための連結ピンは、通常の連結ピン22の長さに対し、少なくともフライトアタッチメント23の厚さ分延伸する連結ピンを用いる。但し、この場合、フライトアタッチメント23が取り付けられた部分における無端チェーン2の水平方向の幅は、上述の構成に比較し、フライトアタッチメントの厚さの2倍分だけ厚みを増すことになるが、フライト3を所望の位置に取り付けることが容易となる利点がある。
【0027】
図7は、プレート型アタッチメント17が取り付けられた無端チェーン23の上面図及び側面図並びにガイド部材(第1ガイド部材15)との配置関係を示す図である。
図7の上段に示すように、例えば、プレート型アタッチメント17は、チェーンピッチの4倍のピッチにてリンク部材20に設けられる。すなわち、4個のリンク部材20置きに外リンク部材にプレート型アタッチメント17が設けられる。プレート型アタッチメント17のリンク部材20の長手方向にそった幅W4は、リンク部材20の長手方向両端部近傍に設けられた2つの連結ピン挿通孔21の内側間の長さより短い。なお、プレート型アタッチメント17のピッチは上記に限られず、適宜、所望のピッチにてプレート型アタッチメントを配置すれば良い。
また、
図7の中段に示す例では、プレート型アタッチメント17は、リンク部材20の下面より更に下方に位置するよう設けられる。ここで、プレート型アタッチメント17は、例えば、ステンレス製の1枚のプレートを、プレス加工或いは曲げ加工により、縦断面略L字状に成形し形成される。なお、1枚のプレートをプレス加工或いは曲げ加工により、折り曲げ形成することが望ましいが、これに限られるものでは無い。例えば、2枚のステンレス製のプレートの一方(以下、第1プレートと称す)を、リンク部材20の側面に沿ってその下方端がリンク部材20の下面より下方に位置するよう配し、他方のプレート(以下、第2プレートと称す)を、第1プレートの下方端に溶接等により接合し、第1プレートに対し第2プレートが略垂直となるよう形成しても良い。また、
図4又は
図5に示すように、プレート型アタッチメント17がリンク部材20の下面に設けられる場合には、1枚のステンレス製のプレートをリンク部材20の下面に溶接等により接合しても良い。或いは、1枚のステンレス製のプレートを切り出し加工し、リンク部材20とプレート型アタッチメント17の輪郭が連続する平板を得て、その後プレス加工又は曲げ加工により、リンク部材20の底部でプレート型アタッチメント17が略垂直となるよう形成してもよい。なお、プレート型アタッチメント17は、ステンレス等の金属材料に限らず、例えば、合成樹脂製としても良く、この場合、射出成型等により形成すれば良い。
【0028】
図7の下段に点線にて示す第1ガイド部材15は、2つのプレート型アタッチメント17を覆うよう配され、第2ガイド部材16によりブラケット10aの池幅方向先端部(
図3)に据え付けられる。なお、第1ガイド部材15の長さは、2つのプレート型アタッチメント17を覆う長さに限られない。すなわち、複数のプレート型アタッチメント17を覆う長さであれば良い。また、第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16より構成されるガイド部材は、上述のプレート型アタッチメント17と同様に、例えば、ステンレス製のプレートをプレス加工或いは曲げ加工により、縦断面略L字状に成形し形成される。また、2枚のプレートを溶接にて接続し形成しても良く、合成樹脂にて形成しても良い。
【0029】
本実施例では、第1ガイド部材15及び第2ガイド部材16より構成されるガイド部材を、上部ガイドレール9aを支持するブラケット10aの池幅方向の先端部に据え付けられる場合を例に説明したが、これに限られるものではない。例えば、ブラケット10aの先端部に据え付けられるガイド部材に加え、中間ガイドレール9bを支持するブラケット10bの池幅方向の先端部に据え付ける構成としても良い。
【0030】
本実施例によれば、スロッシングによる無端チェーンのスプロケットホイールからの脱輪を防止し得ると共に、ガイド部材据え付け作業の容易化を可能とする汚泥掻寄機を実現することが可能となる。
具体的には、沈殿池の側壁に支持されフライト3の底面より下方に配されるガイド部材と、当該ガイド部材と上下方向及び池幅方向に所定間隔にて対向配置され、沈殿池側壁へ向かい延在又は突出するプレートが無端チェーン2の連結ピン22の下方に配されることから、ガイド部材を据え付ける場合において、寸法精度の尤度を向上することが可能となる。すなわち、ガイド部材の据え付け作業の容易化が図られる。