(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スライダー溝は、前記スライダーコンポーネントの移動時に前記スライダー溝と前記スライダーコンポーネントとの係合が前記ドライブコンポーネントでの回転運動を生じさせるように、前記スライダーコンポーネントと係合するように構成される、請求項1に記載のインサーター。
前記プランジャー溝は、前記ドライブコンポーネントの回転時に前記プランジャー溝と前記プランジャーとの係合が、前記ドライブコンポーネントの回転運動に応じて前記インサーターの前記縦軸に沿った移動を前記プランジャーに生じさせるように、前記プランジャーと係合するように構成される、請求項1に記載のインサーター。
前記ニードル溝は、前記ドライブコンポーネントの回転時に前記ニードル溝と前記ニードルとの係合が、前記ドライブコンポーネントの回転運動に応じて前記インサーターの前記縦軸に沿った移動を前記ニードルに生じさせるように、前記ニードルと係合するように構成される、請求項1に記載のインサーター。
前記ハウジングが、前記ハウジングの外側表面から前記空洞に伸張するハウジング溝を含み、前記スライダーコンポーネントが、前記ハウジング溝に沿って摺動可能である、請求項5に記載のインサーター。
ハウジング溝内での前記スライダーコンポーネントの移動を制限するために、前記ハウジングの外側構造に係合するように構成されるロックコンポーネントをさらに含む、請求項5に記載のインサーター。
前記ハウジングの近位端部に連結されたノブコンポーネントをさらに含み、前記ノブコンポーネントは、前記ノブコンポーネントの回転が、前記ドライブコンポーネントの回転運動を生じさせるように、前記ドライブコンポーネントに連結される、請求項5に記載のインサーター。
前記ニードルのニードルコンポーネントが、回転調整コンポーネントに連結され、前記調整コンポーネントが、前記ニードルのニードルドライバーに連結され、前記調整コンポーネントは、前記調整コンポーネントの回転が、前記ハウジングに対する前記ニードルコンポーネントの回転整列を変えるように、前記ニードルドライバーに対して回転可能であり、前記調整コンポーネントが、前記ハウジングに対する前記ニードルコンポーネントの回転整列を固定するように前記インサーターの前記縦軸に沿って平行移動可能である、請求項1に記載のインサーター。
前記スライダー溝が、前記ドライブコンポーネントの遠位部に向かって近位部かららせん状に伸張し、前記プランジャー溝が、(1)前記ドライブコンポーネントの周囲にらせん状に伸張する第1の部分、及び(2)前記ドライブコンポーネントの周囲に周方向に伸張する第2の部分を有し、前記ニードル溝が、(i)前記ドライブコンポーネントの周囲に周方向に伸張する第1の部分、及び(ii)前記ドライブコンポーネントの周囲にらせん状に伸張する第2の部分を有する、請求項1に記載のインサーター。
前記プランジャー溝の前記第1の部分が、前記ドライブコンポーネントの前記近位部に向かう方向に前記プランジャー溝の前記第2の部分かららせん状に伸張し、前記ニードル溝の前記第2の部分が、前記ドライブコンポーネントの前記近位部に向かう方向に前記ニードル溝の前記第1の部分かららせん状に伸張する、請求項10に記載のインサーター。
前記空洞の円柱部材が、ともに連結可能である2つの部品を含み、前記スライダー溝、前記ニードル溝、または前記プランジャー溝のうちの少なくとも1つが、両部品に沿って伸張する、請求項10に記載のインサーター。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態に従って、緑内障を治療するために眼球内に眼内シャントを配置するための方法及び器具が提供される。操作者が、結膜下空間、強膜内空間、毛様体上腔空間、脈絡膜上空間、及びテノン内癒着空間を含む眼球内での、さまざまな位置に到達することが可能になるさまざまな方法が、本明細書に開示されている。
【0007】
例えば、シャントの流入端部を眼球の前眼房に配置し、シャントの流出端部をテノン鞘の層の間に配置するように、眼球組織に眼内シャントを挿入することを含むことができる緑内障を治療方法が開示される。
【0008】
いくつかの実施形態に従うと、シャントは、角膜を通って眼球に挿入することができる。角膜を通って、シャントを導入した後、シャントは、強膜に前進することができる。例えば、シャントは、前眼房隅角組織を通って強膜に前進させることができる。
【0009】
例えば、以下に記載するさまざまな態様に従って対象技術を示す。便宜上、番号を付けた実施形態(1、2、3等)として、対象技術の態様のさまざまな例を記載する。これらは例として提供され、対象技術を限定するものではない。従属実施形態のいずれも、任意の組み合わせで組み合わされ、それぞれの独立実施形態、例えば、実施形態1または実施形態5に記載される可能性があることを明記する。ほぼ同じ方法で、他の実施形態を示すことができる。
【0010】
実施形態1.遠位部、近位部、遠位部及び近位部の間に伸張する縦軸、内側の空洞、及び細長いスロットを有するハウジングであって、細長いスロットが、ハウジングの外側表面に沿って空洞に伸張するハウジング;穴を有し、軸に沿って遠位部に可動に連結するニードル;穴内に配置され、軸に沿って可動であり、その結果、シャント上の軸力がニードルに対して遠位へシャントを圧迫するプランジャー;及びハウジングに連結し、細長いスロットに沿って摺動可能であり、ドライブコンポーネントと係合されるスライダーコンポーネントを含み、軸に沿ってのスライダーコンポーネントの遠位移動の結果、(1)軸に沿ったプランジャーの遠位移動及び(2)プランジャーの遠位移動後、軸に沿ったニードルの近位移動の両者となる、緑内障を治療するためのインサーター。
【0011】
実施形態2.空洞内に配置したドライブコンポーネントであって、(1)空洞内でスライダーコンポーネントの遠位移動時に回転する、及び(2)その結果、軸に沿ってニードル及びプランジャーへ移動するように構成したドライブコンポーネントをさらに含む、実施形態1に記載のインサーター。
【0012】
実施形態3.スロットが、第1の及び第2のセクションを含み、第1のセクション中で軸に沿ったスライダーコンポーネントの遠位移動の結果、軸に沿ったプランジャーの遠位移動となり、第2のセクション中のスライダーコンポーネントの遠位移動の結果、軸に沿ったニードルの近位移動となる、先行実施形態のいずれかに記載のインサーター。
【0013】
実施形態4.第1のセクションのスライダーコンポーネントの遠位移動の結果、プランジャーの遠位移動となる一方で、ニードルがハウジングに対して実質的に軸心に静止したままであり、第2のセクションのスライダーコンポーネントの遠位移動の結果、ニードルの近位移動となる一方で、プランジャーがハウジングに対して実質的に軸心に静止したままである、実施形態3に記載のインサーター。
【0014】
実施形態5.スロットが、軸に対して実質的に平行に伸張する、先行実施形態のいずれかに記載のインサーター。
【0015】
実施形態6.スロットの長さが5インチ未満である、先行実施形態のいずれかに記載のインサーター。
【0016】
実施形態7.スロットが直線であり、ハウジングの縦軸に対して実質的に平行に伸張する、先行実施形態のいずれかに記載のインサーター。
【0017】
実施形態8.縦軸及び長さ5インチ未満にわたって軸に対して実質的に平行に伸張する細長いスロットを有するハウジング;穴を有し、可動にハウジングに連結するニードル;穴内に配置され、可動にハウジングに連結するプランジャー;及びニードル及びプランジャーに連結し、スロットに沿って摺動可能なスライダーコンポーネントを含み、その結果、(1)ハウジングに対する軸に沿ったプランジャーの遠位移動及び(2)ハウジングに対する軸に沿ったニードルの近位移動の両者となる、緑内障を治療するためのインサーター。
【0018】
実施形態9.スライダーコンポーネントが、ハウジングに対するプランジャーの遠位移動の完了後、ハウジングに対してニードルの近位移動となる、実施形態8に記載のインサーター。
【0019】
実施形態10.スロットの長さが4インチ未満である、実施形態8から9のいずれかに記載のインサーター。
【0020】
実施形態11.スロットの長さが3インチ未満である、実施形態8から10のいずれかに記載のインサーター。
【0021】
実施形態12.スロットの長さが2インチ未満である、実施形態8から11のいずれかに記載のインサーター。
【0022】
実施形態13.スロットの長さが1インチ未満である、実施形態8から12のいずれかに記載のインサーター。
【0023】
実施形態14.ハウジングの内側空洞内に配置し、ニードル及びプランジャーと係合したドライブコンポーネントをさらに含み、ドライブコンポーネントが回転すると、当該係合が、軸に沿ったスライダーコンポーネントの移動時にプランジャーへの遠位力及びニードルへの近位力となる、実施形態8から13のいずれかに記載のインサーター。
【0024】
実施形態15.ドライブコンポーネントの縦の長さが、スロットの長さより大きい、実施形態14に記載のインサーター。
【0025】
実施形態16.ドライブコンポーネントがニードルと係合した第1のスロット、プランジャーと係合した第2のスロット及びスライダーコンポーネントと係合した第3のスロットを含む、実施形態14から15のいずれかに記載のインサーター。
【0026】
実施形態17.第1のスロット、第2のスロット、及び第3のスロットのそれぞれが、らせん部分を含む実施形態16に記載のインサーター。
【0027】
実施形態18.スライダーコンポーネントの移動の逆方向に向いた軸力を支持するように構成され、ハウジングの外側表面から突出する握り部分をさらに含む実施形態8から17のいずれかに記載のインサーター。
【0028】
実施形態19.穴を有するニードル;穴内で可動のプランジャー;ニードル及びプランジャーに連結するドライブコンポーネントであって、ドライブコンポーネントの回転時に、インサーターの縦軸に沿ったニードル及びプランジャーへの移動となるドライブコンポーネント;及びハウジングに連結し、細長い溝に沿って摺動可能なスライダーコンポーネントであって、軸に沿ったスライダーコンポーネントの移動がハウジング内でドライブコンポーネントを回転させ、その結果、軸に沿ったニードル及びプランジャーの移動となるスライダーコンポーネントを含む、緑内障を治療するためのインサーター。
【0029】
実施形態20.ドライブコンポーネントが、円柱部材を含む、実施形態19に記載のインサーター。
【0030】
実施形態21.ドライブコンポーネントが、空洞の円柱部材を含む、実施形態19から20のいずれかに記載のインサーター。
【0031】
実施形態22.ドライブコンポーネントが、複数の溝を含む、実施形態19から21のいずれかに記載のインサーター。
【0032】
実施形態23.ドライブコンポーネントが、スライダー溝を有する円柱部材を含み、当該スライダー溝が、スライダーコンポーネントと係合するように構成され、スライダーコンポーネントの移動時、当該係合がドライブコンポーネントでの回転運動となる、実施形態19から22のいずれかに記載のインサーター。
【0033】
実施形態24.ドライブコンポーネントが、プランジャー溝を有する円柱部材を含み、当該プランジャー溝が、プランジャーと係合するように構成され、ドライブコンポーネントの回転時、当該係合が、ドライブコンポーネントの回転運動に応じて軸に沿ったプランジャーへの移動となる、実施形態19から23のいずれかに記載のインサーター。
【0034】
実施形態25.ドライブコンポーネントが、ニードル溝を有する円柱部材を含み、当該ニードル溝が、ニードルと係合するように構成され、ドライブコンポーネントの回転時、当該係合が、ドライブコンポーネントの回転運動に応じて軸に沿ったニードルへの移動となる、実施形態19から24のいずれかに記載のインサーター。
【0035】
実施形態26.内側空洞を有するハウジングをさらに含み、ドライブコンポーネントが、空洞内で支持される、実施形態19から25のいずれかに記載のインサーター。
【0036】
実施形態27.ハウジングが、ハウジングの外側表面から空洞に伸張する細長いスロットを含み、スライダーコンポーネントが、スロットに沿って摺動可能である、実施形態26に記載のインサーター。
【0037】
実施形態28.ハウジングが、遠位部及び遠位部から伸張するスリーブを有し、スリーブが、ニードルが伸張する穴を含む実施形態26から27のいずれかに記載のインサーター。
【0038】
実施形態29.ハウジングが、遠位部に連結するスリーブをさらに含み、スリーブが、眼球組織との接触時に、さらに当該器具の移動に抵抗する、またはそれを防止するために、眼球組織に当接するための当接部分を有する、実施形態26から28のいずれかに記載のインサーター。
【0039】
実施形態30.ハウジングスロット内でスライダーコンポーネントの移動を制限するために、ハウジングの外側構造に係合するように構成されるロックコンポーネントをさらに含む、実施形態26から29のいずれかに記載のインサーター。
【0040】
実施形態31.ハウジング内でドライブコンポーネントの回転運動を制限するために、ドライブコンポーネントの外側構造に係合するように構成され、少なくとも部分的にハウジングスロットを通って伸張するロックコンポーネントをさらに含む、実施形態26から30のいずれかに記載のインサーター。
【0041】
実施形態32.ハウジングの近位端部に連結するノブコンポーネントをさらに含み、ノブコンポーネントが、回転可能にドライブコンポーネントに連結し、ノブコンポーネントの回転の結果、ドライブコンポーネントの回転運動となる、実施形態26から31のいずれかに記載のインサーター。
【0042】
実施形態33.ニードルアセンブリをさらに含み、ニードルアセンブリが、摺動自在にドライブコンポーネントのニードル溝と係合されるニードルドライバーを含み、ドライブコンポーネントの回転の結果、軸に沿ったニードルドライバーへの移動となり、ニードルがニードルドライバーに連結し、軸に沿ったニードルドライバーの移動の結果、軸に沿ったニードルの移動となる、実施形態19から32のいずれかに記載のインサーター。
【0043】
実施形態34.ニードルが、回転調整コンポーネントに連結し、調整コンポーネントが、ニードルのハウジングに対する回転整列を固定するように回転可能である、実施形態19か33のいずれかに記載のインサーター。
【0044】
実施形態35.ニードルが、回転調整コンポーネントに連結し、調整コンポーネントが、ニードルアセンブリのニードルドライバーに連結し、調整コンポーネントが、ニードルドライバーに対して回転可能であり、調整コンポーネントの回転が、ニードルの回転整列を変え、調整コンポーネントが、ニードルの回転整列をハウジングに対して固定するようにハウジングに対して回転可能である、実施形態19から34のいずれかに記載のインサーター。
【0045】
実施形態36.プランジャーアセンブリをさらに含み、プランジャーアセンブリが、摺動自在にドライブコンポーネントのプランジャー溝と係合されるプランジャードライバーを含み、ドライブコンポーネントの回転の結果、軸に沿ったプランジャードライバーへの移動となり、プランジャーがプランジャードライバーに連結し、軸に沿ったプランジャードライバーの移動の結果、軸に沿ったプランジャーの移動となる、実施形態19から35のいずれかに記載のインサーター。
【0046】
実施形態37.遠位部及び縦軸を有するハウジング;ハウジング遠位部に連結し、回転調整コンポーネント及び調整コンポーネントに連結するニードルを含むニードルアセンブリであって、調整コンポーネントがニードルの回転整列を調整するようにハウジングに対して回転可能であるニードルアセンブリ;及び、穴内で可動であり、その結果、穴内に配置したシャント上の軸力となり、ニードルに対して遠位へシャントを圧迫するプランジャーを含む緑内障を治療するためのインサーター。
【0047】
実施形態38.調整コンポーネントが、ニードルアセンブリのニードルドライバーに連結し、調整コンポーネントが、ニードルドライバーに対して回転可能であり、調整コンポーネントの回転が、ハウジングに対してニードルの回転整列を変え、ニードルドライバーが、ニードルに伝達される調整コンポーネント上の軸力となるように構成される、実施形態37に記載のインサーター。
【0048】
実施形態39.調整コンポーネントが、ニードルアセンブリから放射状に伸張するピンを含み、ピンが、ハウジングに対してニードルの回転整列を調整するために、駆動可能である、実施形態37から38のいずれかに記載のインサーター。
【0049】
実施形態40.ハウジングが、整列スロットを含み、調整コンポーネントが、整列スロットを通ってニードルアセンブリから放射状に伸張するピンを含む、実施形態37から39のいずれかに記載のインサーター。
【0050】
実施形態41.ハウジングが、周囲部分を有する整列スロットを含み、調整コンポーネントが、整列スロットを通ってニードルアセンブリから放射状に伸張するピンを含み、ピンが、ニードルの回転整列を調整するために、周囲部分内で可動である、実施形態37から40のいずれかに記載のインサーター。
【0051】
実施形態42.ハウジングが、周囲部分及び少なくとも1つの前後部分を有する整列スロットを含み、調整コンポーネントが、整列スロットを通ってニードルアセンブリから放射状に伸張するピンを含み、ピンが、ニードルの回転整列を調整するために、周囲部分内で可動であり、さらに、ピンが、軸に沿ったニードルの移動時、少なくとも1つの前後部分内で可動である、実施形態37から41のいずれかに記載のインサーター。
【0052】
実施形態43.ハウジングが、周囲部分及び少なくとも3つの前後部分を有する整列スロットを含み、調整コンポーネントが、整列スロットを通ってニードルアセンブリから放射状に伸張するピンを含み、ピンが、ニードルの回転整列を調整するために、周囲部分内で可動であり、さらに、ピンが、軸に沿ったニードルの移動時、少なくとも3つの前後部分のうちのひとつ内で可動である、実施形態37から42のいずれかに記載のインサーター。
【0053】
実施形態44.実施形態1から35に記載した形状構成のいずれかをさらに含む、実施形態37から43のいずれかに記載のインサーター。
【0054】
実施形態45.緑内障を治療するためのインサーターを駆動するためのドライブコンポーネントであって、ドライブコンポーネントが、第1、第2、及び第3の細長いトラックを有する円柱本体であって、細長いトラックが本体に沿って伸張する円柱本体を含み、第1の細長いトラックが、本の近位部から遠位部に向かってらせん状に伸張し、第2の細長いトラックが、(1)本体の周囲にらせん状に伸張する第1の部分、及び(2)本体の周囲に周方向に伸張する第2の部分を有し、第3の細長いトラックが、(i)本体の周囲に周方向に伸張する第1の部分、及び(ii)本体の周囲にらせん状に伸張する第2の部分を有する、ドライブコンポーネント。
【0055】
実施形態46.第1、第2、及び第3のトラックがそれぞれ、溝を含む、実施形態45に記載のコンポーネント。
【0056】
実施形態47.第2の細長いトラックの第2の部分が、本体の縦軸に対して実質的に垂直に向いた平面内で伸張する、実施形態45から46のいずれかに記載のコンポーネント。
【0057】
実施形態48.第1の細長いトラックの第1の部分が、本体の縦軸に対して実質的に垂直に向いた平面内で伸張する、実施形態45から47のいずれかに記載のコンポーネント。
【0058】
実施形態49.第2の細長いトラックの第1の部分が、第2の細長いトラックの第2の部分から本体の近位部の方向にらせん状に伸張する、実施形態45から48のいずれかに記載のコンポーネント。
【0059】
実施形態50.第3の細長いトラックの第2の部分が、第3の細長いトラックの第1の部分から本体の近位部の方向にらせん状に伸張する、実施形態45から49のいずれかに記載のコンポーネント。
【0060】
実施形態51.本体が、内側の穴を含み、第2及び第3のトラックが、内側の穴の内側表面に沿って伸張する、実施形態45から50のいずれかに記載のコンポーネント。
【0061】
実施形態52.本体が、内側の穴を含み、第2及び第3のトラックが、内側の穴の内側表面から本体の外側表面へ伸張するスロットを含む、実施形態45から51のいずれかに記載のコンポーネント。
【0062】
実施形態53.本体が、2つの部品を含み、部品が、ともに連結される、実施形態45から52のいずれかに記載のコンポーネント。
【0063】
実施形態54.本体が、ともに連結可能である2つの部品を含み、第1、第2、または第3のトラックのうちの少なくとも1つが、両部品に沿って伸張する、実施形態45から53のいずれかに記載のコンポーネント。
【0064】
実施形態55.本体が、ともに連結可能である2つの部品を含み、第1のトラックが、両部品に沿ってらせん状に伸張する、実施形態45から54のいずれかに記載のコンポーネント。
【0065】
実施形態56.本体が、ともに連結可能である2つの部品を含み、第2のトラックが、両部品に沿ってらせん状に伸張する、実施形態45から55のいずれかに記載のコンポーネント。
【0066】
実施形態57.本体が、ともに連結可能である2つの部品を含み、第3のトラックが、両部品に沿ってらせん状に伸張する、実施形態45から56のいずれかに記載のコンポーネント。
【0067】
実施形態58.第1のトラックが、本体の実質的に半回転にらせん状に伸張する、実施形態45から57のいずれかに記載のコンポーネント。
【0068】
実施形態59.第2のトラックが、本体の実質的に半回転にらせん状に伸張する、実施形態45から58のいずれかに記載のコンポーネント。
【0069】
実施形態60.第3のトラックが、本体の実質的に半回転にらせん状に伸張する、実施形態45から59のいずれかに記載のコンポーネント。
【0070】
実施形態61.本体が空洞である、実施形態45から60のいずれかに記載のコンポーネント。
【0071】
実施形態62.ハウジング、ニードル、プランジャー、及びハウジングに連結し、これに沿って摺動可能なスライダーコンポーネントを有するインサーター器具で使用され、スライダーコンポーネントが、ドライブコンポーネントと係合され、軸に沿ってニードルまたはプランジャーの少なくとも1つを移動するように、インサーターの縦軸に沿ってのスライダーコンポーネントの移動が、ハウジング内でドライブコンポーネントを回転させる、実施形態45から61に記載のドライブコンポーネント。
【0072】
実施形態63.実施形態45のコンポーネントを製造する方法であって、本体が、第1、第2、及び第3のトラックを含み、本体が、ともに連結可能な2つの部品を含み、第1のトラックが両部品に沿ってらせん状に伸張し、当該方法が、第1のトラックの第1の部分で2つの部品のうちの第1の部品を形成すること、及び第1のトラックの第2の部分で2つの部品のうちの第2の部品を形成することを含み、第1及び第2の部品がともに連結されると、第1のトラックの第1及び第2の部分が、第1のトラックを組み立てるのに整合可能である、前記方法。
【0073】
実施形態64.本体について実施形態45から60のいずれかに記載した形状構成のいずれかを形成することをさらに含む、実施形態63に記載の方法。
【0074】
実施形態65.第1及び第2の部分を有する細長い管状の本体を含み、第1の部分が、ニードル穴に精密圧入するために、ニードルの穴に第1の部分を挿入することができるように、先細であり、第2の部分が、ニードル穴に対して第1の部分の挿入または後退を容易にするように操作者によって把持可能である、シャント保持器具。
【0075】
実施形態66.第2の部分が、球状端部を含む、実施形態65に記載の器具。
【0076】
実施形態67.本体がスチール材料を含む、実施形態65から66のいずれかに記載の器具。
【0077】
実施形態68.遠位部、外側表面、及び外側表面に沿って伸張する細長いスロットを有するハウジング;穴を有し、ハウジング遠位部に連結するニードル;穴内に配置され、可動であり、その結果、シャント上の軸力がニードルに対して遠位へシャントを圧迫するプランジャー;ハウジングに連結し、細長いスロットに沿って摺動可能なスライダーコンポーネントであって、プランジャーまたはニードルの少なくとも1つの上の軸力となるように構成されるスライダーコンポーネント;及びスライダーコンポーネントに対して近位に配置した握りセクションであって、第1及び第2の部分を有する握りセクション(第1の部分が、ハウジングに対して操作者の手の遠位移動へ抵抗をもたらすために外へ向かって放射状に伸張し、第2の部分が、外へ向かって放射状に伸張するハウジングに対して操作者の手の近位移動へ抵抗をもたらす)を含む緑内障を治療するためのインサーター。
【0078】
実施形態69.握りセクションが、鞍形状を含み、第1及び第2の部分が、鞍の対向側に伸張する、実施形態68に記載のインサーター。
【0079】
実施形態70.握りセクションが、ハウジングの周囲に周方向に伸張する、実施形態68から69のいずれかに記載のインサーター。
【0080】
実施形態71.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約1.5〜約5倍である、実施形態68から70のいずれかに記載のインサーター。
【0081】
実施形態72.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約2〜約4倍である、実施形態68から71のいずれかに記載のインサーター。
【0082】
実施形態73.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約2.5〜約3倍である、実施形態68から72のいずれかに記載のインサーター。
【0083】
実施形態74.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1の部分が、第1の外径を含み、第2の部分が、第2の外径を含み、第1及び第2の外径が、内径より大きく、第1の外径が、第2の外径より小さい、実施形態68から73のいずれかに記載のインサーター。
【0084】
実施形態75.スライダーコンポーネントに対して近位に配置した握りセクションをさらに含み、握りセクションが、第1及び第2の部分を有し、インサーターを操作する場合、ハウジングに対して操作者の手の遠位移動へ抵抗をもたらすために、第1の部分が、外へ向かって放射状に伸張し、インサーターを操作する場合、ハウジングに対して操作者の手の近位移動へ抵抗をもたらすために、第2の部分が、外へ向かって放射状に伸張する、実施形態1から44のいずれかに記載のインサーター。
【0085】
実施形態76.握りセクションが、鞍形状を含む、実施形態1から44または実施形態75に記載のインサーター。
【0086】
実施形態77.握りセクションが、ハウジングの周囲に周方向に伸張する、実施形態1から43または実施形態73から75のいずれかに記載のインサーター。
【0087】
実施形態78.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約1.5〜約5倍である、実施形態1から43または実施形態73から75のいずれかに記載のインサーター。
【0088】
実施形態79.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約2〜約4倍である、実施形態1から43または実施形態73から75のいずれかに記載のインサーター。
【0089】
実施形態80.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1及び第2の部分が、最大外径を含み、最大外径が、内径の大きさの約2.5〜約3倍である、実施形態1から43または実施形態73から75のいずれかに記載のインサーター。
【0090】
実施形態81.握りセクションが、第1及び第2の部分の間に配置した谷部分を含み、谷部分が、内径を含み、第1の部分が、第1の外径を含み、第2の部分が、第2の外径を含み、第1及び第2の外径が、内径より大きく、第1の外径が、第2の外径より小さい、実施形態1から43または実施形態73から80のいずれかに記載のインサーター。
【0091】
実施形態82.実施形態1から43のいずれかに記載した形状構成のいずれかを含むインサーター。
【0092】
実施形態83.眼球の角膜を通ってニードルを眼球に挿入すること;表面層と深層の中間の位置にニードルのベベルを前進させること;及び表面層と深層の間の空間を生じさせるためにベベルを回転させることを含む、眼球を治療する方法。
【0093】
実施形態84.前進させることが、ベベルの平面が、表面層の表面に対して実質的に平行であるようにベベルを前進させることを含む、実施形態83に記載の方法。
【0094】
実施形態85.回転させることは、ベベルが表面層及び深層の界面と実質的に同一平面上にある第1の構成から、ベベルが界面に対して横方向に伸張する第2の構成へ、ベベルを回転させることを含む、実施形態83から84のいずれかに記載の方法。
【0095】
実施形態86.第2の構成で、ベベルが界面に対して実質的に垂直に伸張する、実施形態85に記載の方法。
【0096】
実施形態87.前進させることが、強膜を通って強膜から出るまでベベルを通過させることを含む、実施形態83から86のいずれかに記載の方法。
【0097】
実施形態88.表面層が、結膜を含む、実施形態83から87のいずれかに記載の方法。
【0098】
実施形態89.表面層が、テノン内癒着層を含む、実施形態83から88のいずれかに記載の方法。
【0099】
実施形態90.深層が、強膜を含む、実施形態83から89のいずれかに記載の方法。
【0100】
実施形態91.深層が、テノン内癒着層を含む、実施形態83から90のいずれかに記載の方法。
【0101】
実施形態92.表面及び深層が、強膜を含む、実施形態83から91のいずれかに記載の方法。
【0102】
実施形態93.眼球の角膜を通ってニードルを眼球に挿入すること;表面層と深層の中間の位置にニードルのベベルを前進させること;及び表面層と深層の間の空間を生じさせるためにベベルから流体を注入することを含む、眼球を治療する方法。
【0103】
実施形態94.前進させることが、ベベルの平面が、表面層の表面に対して実質的に平行であるようにベベルを前進させることを含む、実施形態93に記載の方法。
【0104】
実施形態95.流体が、平衡緩衝塩溶液を含む、実施形態93から94のいずれかに記載の方法。
【0105】
実施形態96.表面層が、結膜を含む、実施形態93から95のいずれかに記載の方法。
【0106】
実施形態97.表面層が、テノン内癒着層を含む、実施形態93から95のいずれかに記載の方法。
【0107】
実施形態98.深層が、強膜を含む、実施形態93から97のいずれかに記載の方法。
【0108】
実施形態99.深層がテノン内癒着層を含む、実施形態93から95または実施形態97のいずれかに記載の方法。
【0109】
実施形態100.表面及び深層が、テノン内癒着層の表面及び深層を含む、実施形態93から95のいずれかに記載の方法。
【0110】
さらに、対象技術の形状構成及び利点が、以下の説明に記載され、一部は説明から明らかになる、または対象技術の実施によってわかると思われる。対象技術の利点は、具体的に記載した説明及び本明細書の実施形態並びに添付の図面で指摘した構造によって実現され、達成される。
【0111】
以下の一般的説明及び以下の詳細な説明はともに例示的なものであり、説明的なものであり、さらに対象技術の説明を提供することを意図していると理解しなければならない。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
穴を有するニードル、
穴内で可動のプランジャー、
ニードル及びプランジャーに連結するドライブコンポーネントであって、ドライブコンポーネントの回転時に、インサーターの縦軸に沿ったニードル及びプランジャーへの移動となるドライブコンポーネント、及び
ハウジングに連結し、細長い溝に沿って摺動可能なスライダーコンポーネントであって、軸に沿ったスライダーコンポーネントの移動がハウジング内でドライブコンポーネントを回転させ、その結果、軸に沿ったニードル及びプランジャーの移動となるスライダーコンポーネントを含む、
緑内障を治療するためのインサーター。
(項目2)
前記ドライブコンポーネントが空洞の円柱部材を含む、項目1に記載のインサーター。
(項目3)
前記ドライブコンポーネントが複数の溝を含む、項目1に記載のインサーター。
(項目4)
前記ドライブコンポーネントが、スライダー溝を有する円柱部材を含み、前記スライダー溝が、前記スライダーコンポーネントと係合するように構成され、前記スライダーコンポーネントの移動時、前記係合が前記ドライブコンポーネントでの回転運動となる、項目1に記載のインサーター。
(項目5)
前記ドライブコンポーネントが、プランジャー溝を有する円柱部材を含み、前記プランジャー溝が、前記プランジャーと係合するように構成され、前記ドライブコンポーネントの回転時、前記係合が、前記ドライブコンポーネントの回転運動に応じて軸に沿った前記プランジャーへの移動となる、項目1に記載のインサーター。
(項目6)
前記ドライブコンポーネントが、ニードル溝を有する円柱部材を含み、前記ニードル溝が、前記ニードルと係合するように構成され、前記ドライブコンポーネントの回転時、前記係合が、前記ドライブコンポーネントの回転運動に応じて軸に沿った前記ニードルへの移動となる、項目1に記載のインサーター。
(項目7)
内側空洞を有するハウジングをさらに含み、前記ドライブコンポーネントが、前記空洞内で支持される、項目1に記載のインサーター。
(項目8)
前記ハウジングが、前記ハウジングの外側表面から前記空洞に伸張する細長いスロットを含み、前記スライダーコンポーネントが、前記スロットに沿って摺動可能である、項目7に記載のインサーター。
(項目9)
前記ハウジングスロット内で前記スライダーコンポーネントの移動を制限するために、前記ハウジングの外側構造に係合するように構成されるロックコンポーネントをさらに含む、項目7に記載のインサーター。
(項目10)
前記ハウジングの近位端部に連結するノブコンポーネントをさらに含み、前記ノブコンポーネントが、回転可能に前記ドライブコンポーネントに連結し、前記ノブコンポーネントの回転の結果、前記ドライブコンポーネントへの回転運動となる、項目7に記載のインサーター。
(項目11)
前記ニードルが、回転調整コンポーネントに連結し、前記調整コンポーネントが、ニードルアセンブリのニードルドライバーに連結し、前記調整コンポーネントが、前記ニードルドライバーに対して回転可能であり、前記調整コンポーネントの回転が、前記ハウジングに対する前記ニードルの回転整列を変え、前記調整コンポーネントが、前記ハウジングに対する前記ニードルの回転整列を固定するように回転可能である、項目1に記載のインサーター。
(項目12)
緑内障を治療するためのインサーターを駆動するためのドライブコンポーネントであって、ドライブコンポーネントが、第1、第2、及び第3の細長いトラックを有する円柱本体であって、細長いトラックが本体に沿って伸張する円柱本体を含み、第1の細長いトラックが、近位部から本体の遠位部に向かってらせん状に伸張し、第2の細長いトラックが、(1)本体の周囲にらせん状に伸張する第1の部分、及び(2)本体の周囲に周方向に伸張する第2の部分を有し、第3の細長いトラックが、(i)本体の周囲に周方向に伸張する第1の部分、及び(ii)本体の周囲にらせん状に伸張する第2の部分を有する、ドライブコンポーネント。
(項目13)
前記第2の細長いトラックの前記第2の部分が、前記本体の縦軸に対して実質的に垂直に向いた平面内で伸張し、前記第1の細長いトラックの前記第1の部分が、前記本体の縦軸に対して実質的に垂直に向いた平面内で伸張する、項目12に記載のコンポーネント。
(項目14)
前記第2の細長いトラックの前記第1の部分が、前記第2の細長いトラックの前記第2の部分から前記本体の近位部の方向にらせん状に伸張し、前記第3の細長いトラックの前記第2の部分が、前記第3の細長いトラックの前記第1の部分から前記本体の近位部の方向にらせん状に伸張する、項目12に記載のコンポーネント。
(項目15)
前記本体が、ともに連結可能である2つの部品を含み、前記第1、第2、または第3のトラックのうちの少なくとも1つが、両部品に沿って伸張する、項目12に記載のコンポーネント。
【0112】
図面を参照して本発明の例示的な実施形態のさまざまな形状構成を以下に記載する。図示した実施形態は、本発明を例示説明ことを意図しており、限定するものではない。図面には、以下の図が含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0114】
以下の詳細な説明では、対象技術を完全に理解するために多くの特定の詳細を記載する。本対象技術は、これらの特定の詳細のいくつかなしで、実施される可能性があると理解されるべきである。他の例では、本対象技術を不明瞭にしないように公知の構造及び技術を詳細に示していない。
【0115】
さらに、本説明によりさまざまな実施形態の特定の詳細を記載するが、本説明は単に例示的なものであり、限定するように解釈してならないものと理解される。さらに、切り出し方法の文脈に特定の実施形態が開示される、または示される可能性があるが、そのような実施形態は、切り込み方法に使用することができることが企図される。さらに、当業者が思いつく可能性があるそのような実施形態のさまざまな適用及びその変更は、また、本明細書に記載した一般的概念に包含される。
【0116】
緑内障は、視神経を損傷し、進行性、非可逆性の視力喪失となる疾病である。これは、通常、眼球中の流体(すなわち、眼房水)の圧力の増加と関係している。緑内障を治療しないと、視神経の永久的な損傷となり、結果として失明に進行する可能性がある視野喪失となる。ひとたび喪失すると、この損傷した視野は、回復することができない。
【0117】
緑内障の状態では、眼球(前眼房)中の眼房水の圧力が増加し、この結果として生じる圧力の増加により眼球の後ろの血管系、特に視神経を損傷する可能性がある。緑内障及び前眼房の圧力上昇を生じる他の疾患の治療には、前眼房内の圧力を正常レベルに軽減することが含まれる。
【0118】
緑内障濾過手術は、緑内障を治療するのに通常使用される手術療法である。当該方法は、眼球の前眼房から眼房水を排出するための通路を生じさせることによって眼内圧を軽減するために眼球中にシャントを置くことが伴う。シャントは、通常、眼球の前眼房と低圧力の範囲の間に排水通路を生じさせるように眼球中に配置される。眼房水の排水を目標とする低圧力である眼球のさまざまな構造及び/または範囲としては、シュレム管、結膜下空間、上強膜静脈、脈絡膜上空間、またはクモ膜下空間が挙げられる。眼内シャントをインプラントする方法は、当技術分野で知られている。シャントは、切り込みアプローチ(結膜を通って及び強膜を通って内部に入る)または切り出しアプローチ(角膜を通って、前眼房の周囲に、線維柱網及び強膜を通って入る)を用いてインプラントされる可能性がある。
【0119】
本発明の実施形態を示すことを意図し、制限することを意図しないさまざまな例示説明を参照して、本発明の実施形態を、以下に記載する。本明細書に記載するさまざまな形状構成及び実施形態に加えて、また、これらの実施形態を操作するさまざまな方法を提供することができる。本明細書に含まれる画像及び図の多くにこれらの方法を示し、図示する。
【0120】
本開示は、眼球手術に使用される眼内シャントインサーターのための器具の概念のいくつかの発明及び実施形態に関する。AqueSys XEN(商標)インプラントとともに使用するようにインサーターのいくつかの実施形態を設計することができる。インサーターは、安価な使い捨て器具となるように射出成形プラスチックで作製することができる。シャントは、インサーターに予め装填することができる。
【0121】
片手インサーターデザイン
本明細書に開示したいくつかの実施形態に従うと、インサーターは、操作者が、眼球を保持する固定器具、例えば、フック上に別の手を維持できるように片手器具として機能することができる。これにより、外科的操作及び配置精度を改善し、手術を容易にすることもできる。眼球12を治療するための方法の実例が、
図1Aに示されている。
図1Aは、眼球12を保持するためのフック14及び眼球に眼内シャントを挿入するためのインサーター100の使用を示す。
【0122】
図1B〜19Cは、さらに
図1Aに示されたインサーター100の詳細を示す。インサーター100は、片手を用いて駆動することができ、したがって、操作者によるインサーターの使用が容易になる。インサーター100は、ハウジング102、ニードルアセンブリ104、及びスライダーコンポーネント106を含むことができる。
図1Bに示すとおり、インサーター100は、スライダーコンポーネント106がハウジング102に連結し、ハウジング102の細長いスロット110に沿って摺動自在であるように構成することができる。スライダーコンポーネント106は、ニードルアセンブリ104のコンポーネントの移動を駆動するために操作者によって選択的に移動することができる。
【0123】
例えば、スライダーコンポーネント106がスロット110に沿って遠位へ(すなわち、ニードルアセンブリ104の方向へ)移動する場合、スライダーコンポーネント106により、ニードルアセンブリ104内でシャント(示していない)が前進する、または、シャントを前進させることができ、いくつかの実施形態では、ニードルアセンブリ104から解放することができる。さらに本明細書に記載したいくつかの実施形態に従うと、スライダーコンポーネント106の移動が、ニードルアセンブリ104のコンポーネントの移動となるようにすることができる。スライダーコンポーネント106の摺動運動は、回転運動に変換することができ、次いでその後、インサーター100の縦軸に沿った移動に変換することができる。この画期的で複雑な移動変換機構のプレッツェル(pretzel)利益のひとつが、インサーターの実施形態が小型のアセンブリ内でのそのコンポーネントの正確で、計られた移動をもらすことを可能にすることである。
【0124】
図2に示すとおり、ニードルアセンブリ104は、ニードルコンポーネント120、プランジャー122、及びスリーブコンポーネント124を含むことができる。ニードルコンポーネント120は、25または27GAニードルを含むことができる。プランジャー122は、インサーター100の縦軸178に沿ってニードルコンポーネント120の穴内で摺動自在に動かすことができる。さらに、ニードルコンポーネント120は、縦軸178に沿ってスリーブコンポーネント124の穴内で摺動自在に動かすことができる。ニードルコンポーネント120及びプランジャー122の各々は、ハウジング102内に配置したドライブアセンブリ130のそれぞれのドライブコンポーネントに連結することができる。組み立て状態にある場合、インサーター100は、ニードルコンポーネント120、プランジャー122、及びスリーブコンポーネント124が縦軸178に沿ってまたは縦軸178と同軸状に一直線に並ぶように構成することができる。プランジャーを動かし、インサーターのニードルを引っ込めるためのいくつかのドライブアセンブリが、同時係属中の米国特許出願第13/336,803、第12/946,645号、第12/620,564号、第12/946,653号、第12/946,565号、及び第11/771,805号に開示され、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0125】
図2〜3を参照すると、ニードルコンポーネント120、プランジャー122、及びスリーブコンポーネント124は、ドライブアセンブリ130及び/またはハウジング102に動作可能に連結することができる。例えば、ニードルコンポーネント120は、ニードルマウント140に連結することができる。
図2〜3及び7に示すニードルマウント140は、ニードルコンポーネント120及びニードルマウント140の間の回転及び前後運動が限定される、または防止されるように、ニードルコンポーネント120の近位端部に固定して連結することができる。インサーター100が組み立てられている場合、ニードルマウント140は、ハウジング102の遠位端部内に内包することができる。さらに、
図3に示し、さらに以下に記載するとおり、ニードルマウント140は、ドライブアセンブリ130のニードルドライバー164(図示した実施形態では、回転調整コンポーネント370を介して)に連結することができる。
【0126】
さらに、
図3に示すとおり、プランジャー122は、プランジャーマウント142に連結することができる。
図3及び5A〜5Bに示すプランジャーマウント142は、プランジャーマウント142に対するプランジャー122の回転及び前後運動を限定する、または防止するように固定してプランジャー122の近位端部または中央部に連結することができる。さらに、
図3に示し、さらに以下に記載するとおり、プランジャーマウント142は、ドライブアセンブリ130のプランジャードライバー162に連結することができる。
【0127】
さらに、スリーブコンポーネント124は、スリーブマウント144に連結することができる。
図2〜3及び9に示すスリーブマウント144は、スリーブコンポーネント124及びスリーブマウント144の間の回転及び前後運動を防止するようにスリーブコンポーネント124の近位端部に連結することができる。スリーブマウント144は、以下に記載するとおり、ハウジング102の部分148に連結することができる。
【0128】
前に示すとおり、ニードルコンポーネント120、プランジャー122、及びスリーブコンポーネント124は、ドライブアセンブリ130及び/またはハウジング102に動作可能に連結することができる。そのような連結は、ニードルマウント140、プランジャーマウント142、及びスリーブマウント144を介して行うことができる。引き続いて、ニードルマウント140、プランジャーマウント142、及びスリーブマウント144は、ドライブアセンブリ134とハウジング102に係合する1つ以上のドライブコンポーネントに連結することができる。
【0129】
いくつかの実施形態に従うと、ドライブアセンブリ130は、ハウジング102に対してニードルコンポーネント120及びプランジャー122の縦軸178に沿った移動を駆動するようにニードルコンポーネント120及びプランジャー122に連結することができる。例えば、ドライブアセンブリ130は、ハウジング102内で回転する、または摺動するように構成することができる。ドライブアセンブリ130は、縦軸178に沿って、ニードルコンポーネント120及び/またはプランジャー122に対して前後力または軸力を別々にまたは同時に伝達することができ、縦軸178に沿ったハウジング102に対するニードルコンポーネント120及びプランジャー122の移動となる。
【0130】
本明細書に記載するとおり、スライダーコンポーネント106の運動は、ドライブアセンブリ130の運動をもたらすことができ、これによってハウジング102に対するドライブアセンブリ130のコンポーネントの運動をもたらす。いくつかの実施形態は、ニードルコンポーネント120及びプランジャー122の直線運動を推進する、または直線運動となるためにスライダーコンポーネント106がハウジング102に対する縦軸178に沿って前後に可動の、または摺動可能にすることができるように構成することができる。
【0131】
図2〜6Bに示すとおり、ドライブアセンブリ130は、ドライブコンポーネント160、プランジャードライバー162、及びニードルドライバー164を含むことができる。いくつかの実施形態では、縦軸178に沿ったスライダーコンポーネント106の前後または直線運動は、ドライブアセンブリ130のドライブコンポーネント160の回転となるように変換することができ、その後、ハウジング102に対する縦軸178に沿ったニードルコンポーネント120及びプランジャー122の前後運動または直線運動となるように変換することができる。いくつかの実施形態に従うと、縦軸178に沿ったコンポーネントの運動は、縦軸178に対して平行とすることができる。さらに以下に記載した
図14A〜16Eでは、いくつかの実施形態に従ったニードルアセンブリ104及びドライブアセンブリ130のコンポーネントの間の相互動作を示す。
【0132】
図2及び9A〜9Bは、スリーブマウント144がハウジング102に連結することができる形態を示す。例えば、スリーブマウント144は、ハウジング102の1つ以上の部分の対応する突出部または溝148と接することができる突出部または溝146を含むことができる。ハウジング102が組み立てられている場合、突出部148は、溝146内に受け入れられることができ、これによってハウジング102に対してスリーブマウント144を取り付ける。さらに、いくつかの実施形態では、インサーター100が組み立てられている場合、ニードルコンポーネント120及びプランジャー122は、互いに対して動かすことができ、ハウジング102、及びスリーブコンポーネント124に対しても動かすことができる。
【0133】
図示のとおり、
図9Aは、直線スリーブコンポーネント124に連結するスリーブマウント144の斜視図である。
図9Bは、わずかな弯曲または曲がり290があるスリーブコンポーネント124を示す。曲がり290は、スリーブマウント144に隣接することができ、縦軸178からの角偏位292が、約5°〜約30°、約8°〜約15°、約9°〜約13°の範囲内となり、またはインサーターの縦軸に対して約10°となる。
【0134】
スリーブ124の曲がりは、例えば、インサーターが頬骨上に配置される位置からインサーターが眼球に接近する場合、眼球の領域への接近容易性を改善することができる。
【0135】
さらに、図示のとおり、スリーブコンポーネント124の遠位端部294は、実質的に直線とすることができる一方で、スリーブコンポーネント124の近位端部296は、弯曲または曲がりを含むことができる。近位端部296は、スリーブコンポーネント124の全長の約4分の1〜約2分の1とすることができる。いくつかの実施形態では、近位端部296の長さは、スリーブコンポーネント124の長さの約3分の1とすることができる。それゆえに、いくつかの実施形態では、遠位端部294は、スリーブ部分124の長さの約2分の1〜約4分の3とすることができ、いくつかの実施形態では、スリーブ部分124の長さの約3分の2とすることができる。有利にはその後、スリーブコンポーネント124の遠位端部294は、眼球に入るスリーブコンポーネント124の全体が実質的に直線であるように十分な長さとすることができる。
【0136】
スリーブコンポーネント124が、本明細書に開示した方法の実施形態を実施する際の典型的曲げ応力に耐えることができる剛構造を含むことができる一方で、ニードルコンポーネント120は、ニードルコンポーネント120が近位に後退している間、スリーブコンポーネント124にそらすことができる撓み軸で作製することができる。
【0137】
このため、スリーブコンポーネント124の曲がり290に沿って伸張するニードルコンポーネント120の近位部が、スリーブマウント144の近位にある、または隣接するスリーブコンポーネント124へ近位に後退することができる。そのような動きののち、ニードルコンポーネント120の近位部は曲がっていたが、ニードルコンポーネント120が、インサーター内でニードルコンポーネント124の直線部分または他のコンポーネントに近位に引かれるように、ニードルコンポーネント120の同部分は、曲がることも、まっすぐになることもできる。さらに、ニードルコンポーネント120がスリーブコンポーネント124の曲がり290へ近位に後退している場合、スリーブコンポーネント124の遠位端部分(このため、直線形態である)にあるニードルコンポーネント120の部分は、弯曲または曲がり形態に曲げる、またはそらすことができる。
【0138】
それゆえに、撓みやすいまたは形状適合するニードルコンポーネント120と組み合わせて弓形のまたは曲がったスリーブコンポーネント124を使用すると、インサーターのいくつかの実施形態では、眼球の領域への接近容易性を改善させることができる。
【0139】
いくつかの実施形態では、出願者が米国特許出願公開第2012/0123434号に開示したスリーブ構造及び使用の方法の態様を実施することができ、その全体が参照により組み込まれる。
【0140】
本開示により、いくつかの実施形態で実施することができる構造として「溝(groove)」または「溝(grooves)」を参照することができる。「溝(groove)」または「溝(grooves)」という用語が現れる場合、そのような参照には、少なくとも部分的にコンポーネントの中へまたはコンポーネントを通って伸張するトラック、歯の間の空間、窩、切れ目、陥没、孔、くぼみ、チャンネル、通路、スロットまたはアパーチャー、並びにこれらの均等物を含む、運動を誘導する、または対応する突出部を受け入れることができる他の構造を含めるものとする(その逆も同じである)。さらに、本開示は、いくつかの実施形態で実施することができる構造として「突出部(protrusion)」または「突出部(protrusions)」を参照することができる。「突出部(protrusion)」または「突出部(protrusions)」という用語が現れる場合、そのような参照には、リッジ、隆起、歯、バンプ、または他の隆起、並びにこれらの均等物を含む、他の構造を含めるものとする(その逆も同じである)。さらに、対応する構造に使用される場合、溝及び突出部は、交換することができる。このため、本明細書の開示及び教示により、さまざまな構造の入れ替えが可能であるが本開示は突出部/溝の形態のいくつかの例を提供するだけであり、これらの形態を限定するものではない。
【0141】
図3は、ドライブアセンブリ130のコンポーネントの斜視分解図を示す。ドライブコンポーネント160は、組み立てられると、少なくとも部分的にドライブアセンブリ130(
図2に示した)の他のコンポーネントの1つ以上の部分を収容する2つの部分からなる−構造として示されている。ドライブコンポーネント160の2つの部分は、互いに一連の相互結合突出部及び窩を用いて取り付けることができ、これによって当該部分の機械的及び/または接着連結を容易にし、複合コンポーネントを形成する。
【0142】
ドライブコンポーネント160は、以下に記載するとおり、ドライブアセンブリ130の他のコンポーネントに対する係合及び運動の伝達を容易にする1つ以上の溝及び/または1つ以上の突出部を含むことができる。図に示した実施形態は、ドライブコンポーネント160が、ドライブアセンブリ130の他のコンポーネントのそれぞれの突出部または溝と係合し、1つの形態からもうひとつの形態への運動の変換を容易にする一連の溝を含むことができることを示している。図示した実施形態のドライブアセンブリ130のコンポーネントの動作及び移動は、本明細書の開示及び教示に従うと実施することができるさまざまな実施形態の1つを表している。
【0143】
図3に示す実施形態では、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、及びニードルドライバー164が、それぞれ、インサーター100を駆動するためのコンポーネント及びドライバーの間の軸力または前後力の伝達を容易にするために、ドライブコンポーネント160の溝に伸張する放射状の突出部を含むことができる。ドライブコンポーネント160は、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、及びニードルドライバー164と係合するための1つまたは複数の係合溝を含むことができる。
【0144】
図3〜4Bは、ドライブコンポーネント160の実施形態を示す。
図4A〜4Bに示すとおり、ドライブコンポーネント160は、スライダーコンポーネント106の対応する突出部と係合するように構成することができる溝170を含むことができる。さらに、ドライブコンポーネント160は、また、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164の対応する突出部を摺動して係合させるように構成することができる第1の及び第2の駆動溝172、174を含むことができる。このため、スライダーコンポーネント106は、突出部180(
図12Bに示した)を含むことができ、プランジャードライバー162は、突出部182(
図5A〜5Bに示した)を含むことができ、ニードルドライバー164は、突出部184を含むことができる(
図6A〜6Bに示した)。このスロット及び突出部の配置が、スライダーコンポーネント106からニードルコンポーネント120及びプランジャー122のそれぞれの運動へ伝達を容易にすることができる。
【0145】
前に記載したとおり、いくつかの実施形態は、1つ以上のスライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、またはニードルドライバー164が、ドライブコンポーネント160の突出部を受け入れることができる溝を含むように突出部及び溝が、逆になるように構成することができる。そのような実施形態では、内側の突出部が、ドライブコンポーネント160にドライブコンポーネント160の溝内で摺動するように摺動自在に連結または取り付けることができ、その結果、ドライブコンポーネント160の回転運動が、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164の前後運動となる。さらに他の実施形態では、ドライブコンポーネント160が、プランジャードライバー162またはニードルドライバー164が、摺動する(例えば、リッジ及びスロット係合によって、これによってドライブコンポーネント160のリッジがプランジャードライバー162またはニードルドライバー164のスロットを通って摺動することができる)ことができる放射状突出リッジを含むことができる。そのようなドライブコンポーネント160の突出部は、ドライブコンポーネント160の表面から放射状に内側に(縦軸178に向かって)または放射状に外側に(縦軸178から離れて)突出することができる。インサーター100のいくつかの実施形態に従うと、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、ニードルドライバー164、及びドライブコンポーネント160の相互動作構造にさまざまな変更を実施することができる。
【0146】
いくつかの実施形態では、ドライブコンポーネント160は、ハウジング102に対して回転することができるが、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、及びニードルドライバー164は、ハウジング102に対しての回転運動(縦軸178の周囲で)を抑えることができる。いくつかの実施形態では、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、及び/またはニードルドライバー164の部分が、ハウジング102との直接または間接の係合を通じてハウジング102に対しての回転を制限することができる。スライダーコンポーネント106は、ハウジング102のスロット110に沿って摺動することができ、突出部180を介してスロット110と係合することができる。この係合により、スライダーコンポーネント106の前後運動を可能にすることができる一方で、ハウジング102に対してのスライダーコンポーネント106の回転を抑えることができる。さらに、プランジャードライバー162及び/またはニードルドライバー164(ドライブコンポーネント160に対して放射状に内側に配置することができる)は、ハウジング102の対応する内部ガイド表面または構造と係合する形状を有する1つ以上のガイド表面または構造を含むことができ、これによってハウジング102に対してのプランジャードライバー162及び/またはニードルドライバー164の回転運動を阻止することができる。
【0147】
例えば、いくつかの実施形態では、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164が、実質的に長方形断面形状を含む部分を有する細長い本体を含むことができる。
図5A〜6Bに示すとおり、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164は、縦軸178の周囲でニードルドライバー164に対してのプランジャードライバー162の回転を阻止しながら、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164が互いに対して縦軸178に沿って摺動するように、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164を共に組み立てられることができる対応する断面形状を含むことができる。
【0148】
図5A〜5Bに示すとおり、プランジャードライバーは、細長い本体部分190を含むことができる。細長い本体部分190は、実質的に長方形断面形状を含むことができる。細長い本体部分190は、整列部192に連結することができる。プランジャードライバー162は、また、細長い本体部分の近位端部194に連結する整列部192を含むことができる。整列部192は、前に記載したとおり、突出部182を含むことができる。さらに、整列部192は、ドライブコンポーネント160の内側または内部ガイド表面に接して、または対応して構成される外側または外部ガイド表面196を含むことができる。例えば、
図3に示すとおり、外部表面196である。ガイド表面196は、ドライブコンポーネント160の対応するガイド表面198に接して構成することができる。
【0149】
ここで
図6A〜6Bを参照すると、ニードルドライバーは、また、近位端部202及び遠位端部204を有する細長い本体部分200を含むことができ、ニードルドライバー164は、近位端部202に連結する整列部210を含むことができる。整列部210は、前に記載したとおり、突出部184を含むことができる。整列部210は、また、少なくとも1つ係合構造またはガイド表面212を含むように構成することができる。図示のとおり、係合構造212は、実質的に長方形断面形状を有する空洞を含むことができる。係合構造212の断面形状は、プランジャードライバー162の細長い本体部分190の断面外側形状に対応することができる。
【0150】
それゆえに、
図3に示すとおり、組み立てられると、プランジャードライバー162の細長い本体部分190は、ニードルドライバー164の係合構造212の空洞に摺動自在にはめることができる。細長い本体部分190及び係合構造212の間の摺動係合は、ニードルドライバー164に対してのプランジャードライバー162の前後運動を可能にする一方で、細長い本体部分190及び係合構造212の長方形断面形状の密着適合が、ニードルドライバー164に対してのプランジャードライバー162の回転を実質的に阻止する。
【0151】
さらに、ハウジング102に対してのプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の回転は、ハウジング102の空洞228内部で対応する係合構造またはガイド表面との/間のプランジャードライバー162またはニードルドライバー164の1つまたは両者の断面形状の係合を通じて阻止することができる。それゆえに、いくつかの実施形態に従うと、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164は、ハウジング102に対しての回転を阻止することができる。
【0152】
いくつかの実施形態では、ハウジング102に対してのプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の回転を阻止するために、プランジャードライバー162の突出部182及びニードルドライバー164の突出部184が、ドライブコンポーネント160を通って伸張し、ハウジング102の対応するスロット220と係合することができる(
図13Bに示した)。突出部182、184が、ドライブコンポーネント160を通って及びハウジング102のスロット220に伸張するため、突出部182、184は、ハウジング102に対してのプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の回転運動を阻止する、または抑制するようにハウジング102と係合することができる。突出部182、184は、ハウジング102に形成したスロット220によって規定される直線または曲線のいずれかの所与の通路をたどることができる。図示する実施形態では、ハウジング102のスロット220は、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164の両者のために使用することができる。さらに、スロット220は、ハウジング102の縦軸178に対して実質的に平行である経路を規定することができる。
【0153】
さらに、いくつかの実施形態に従うと、スライダーコンポーネント106は、スライダーコンポーネント106の突出部180がハウジング102を通ってドライブコンポーネント160の溝170に伸張するように構成することができる。
【0154】
図4A〜4Bに示すとおり、スライダー溝170は、ドライブコンポーネント160の周囲のらせん経路で伸張することができる。スライダー溝170のらせん経路は、
図11に示すとおり、平面レイアウトで見る場合、実質的に直線の通路に伸張することができる(例えば、スライダー溝170は実質的に一定のピッチを有することができる)。スライダーコンポーネント106の突出部180は、スライダー溝170内で第1の位置から第2の位置、第3の位置、第4の位置、及び第5の位置へ移動する、または通ることができる。スライダーコンポーネントがハウジング102に沿って前後に移動すると、突出部180は、
図11示した位置の間を移動する。縦軸178に沿ったこの突出部180の前後運動は、ドライブコンポーネント160の回転運動とすることができる。本明細書に記載するとおり、ドライブコンポーネント160の回転運動は、縦軸178に沿ったプランジャードライバー162及び/またはニードルドライバー164への前後運動とすることができる。
【0155】
図4A〜4Bを再度参照すると、ドライブコンポーネント160の第1及び第2の駆動溝172、174は、突出部182、184と係合するように構成することができる。図示した実施形態では、第1及び第2の駆動溝172、174は、それぞれ突出部が、それぞれのドライブコンポーネントの前後運動を生じさせないで通ることができる線状または直線部分、及び突出部が通り、それぞれの駆動するコンポーネントの前後運動とすることができる傾斜部分を含むことができる。例えば、第1の駆動溝172は、直線部分230及び傾斜部分232を含むことができる。プランジャードライバー162の突出部182は、第1の駆動溝172内でさまざまな位置に沿って移動する、または通ることができる。この運動は、スライダーコンポーネント106の運動の結果として駆動することができる。
【0156】
図11は、いくつかの実施形態に従って、平面で示したドライブコンポーネント160の第1及び第2の駆動溝172、174及びスライダー溝170の通路を示す。第1の駆動溝172を参照すると、突出部182は、示したとおり、第1の駆動溝172内で第1の位置から第2の位置、第3の位置、第4の位置、及び第5の位置へ移動することができる。図示のとおり、第1の突出部182は、第1の駆動溝の傾斜部分内で第1の位置から第2の位置へ移動すると、そのような移動は、プランジャードライバーが縦軸178に沿ってドライブコンポーネント160に対して移動することとなる。プランジャードライバー162の第1の位置から第2及び第3の位置への移動は、
図14A〜14Cの断面側面図に示されている。示すとおり、突出部182が、第1の溝172の傾斜部分232を通って移動すると、プランジャードライバー162は、突出部182が第1の駆動溝172の直線部分230に入るまで、縦軸178に沿って遠位方向に前進することができる。その後、突出部182は、第3の位置、第4の位置、及び第5の位置で、ドライブコンポーネント160に対して縦軸178に沿って一般的な一定の前後位置を維持する。それゆえに、プランジャードライバー162は、ドライブコンポーネントが回転を継続し、突出部182を第3の位置か第5の位置へ移動させても、縦軸178に沿ってその前後位置を変えない。
【0157】
第1の駆動溝172内で突出部182の配置と同様に、突出部184は、第2の駆動溝174内で伸張し、第2の駆動溝174によって規定された通路に沿って通ることができる。第2の駆動溝174は、直線部分240及び傾斜部分242を含むことができる。ニードルドライバー164の突出部184は、第1の位置から第2の位置、第3の位置、第4の位置、及び第5の位置へ移動することができる。第1の位置、第2の位置、及び第3の位置では、突出部184は、ドライブコンポーネント160に対する縦軸178に沿ってその前後位置を実質的に維持する。しかし、突出部184が第2の駆動溝174の直線部分240を出て、及び傾斜部分242に入ると、縦軸178に沿ったニードルドライバー164の前後位置は、変わり始める。このため、第1の位置から第3の位置への最初の回転の間、ニードルドライバー164は、ドライブコンポーネント160に対する縦軸178に沿ってその前後位置を維持する。しかし、突出部184が、第2の駆動溝174の傾斜部分242を通って移動すると、ニードルドライバー164は、ドライブコンポーネント160に対する縦軸178に沿って近位に後退する。
【0158】
スライダーコンポーネント106の運動及び結果として生じるドライブアセンブリ130のコンポーネントの移動は、
図11及び
図14A〜16Eを参照して記載する。(
図11の)位置1で、
図14A及び15Aに示すとおり、スライダーコンポーネント106は、位置2に向かって遠位へ移動することができる。
図14B及び15Bに示すとおり、位置1から位置2への移動の結果、ドライブコンポーネント160の回転となり、また、プランジャードライバー162の前後運動となる。
図16Bに示すとおり、結果として生じる縦軸に沿った遠位方向でのプランジャードライバー162の移動の結果、シャント300が最初にニードルコンポーネント120内から露出するようにシャント300の移動となる。
【0159】
図14C及び15Cに示すとおり、その後、位置3に向けてのスライダーコンポーネント106の移動が続くと、プランジャードライバー162は、遠位への移動を続ける一方、ニードルドライバー164は、ドライブコンポーネント160に対する縦軸に沿ってその同じ前後位置を維持する。
図16Cに示すとおり、結果として、シャント300は、ニードルコンポーネント120から押し出される、またはさらに押し出される。
【0160】
さらに縦軸に沿ったスライダーコンポーネント106の遠位移動の結果、突出部180の位置3から位置4への移動となる。ドライブコンポーネント160のこの回転が続いても、縦軸に沿ったプランジャードライバー162の遠位前後運動とはならない。代わりに、ドライブコンポーネント160の回転が続くと、縦軸に沿ったドライブコンポーネント160に対してのニードルドライバー164の近位前後後退となり始める。
図14D、15D、及び16Dまたは16Eに示すとおり、結果として、ニードルは、スリーブ124内で後退し始める。
【0161】
その後、位置5に向けてのスライダーコンポーネント106の移動が続くと、ドライブコンポーネント160に対してのニードルドライバー164の近位後退となり続ける一方、プランジャードライバー162は、ドライブコンポーネント160に対するその相対的前後位置を維持する。
図16Dまたは
図16Eに示すとおり、結果として、ニードルコンポーネント120は、スリーブ124に後退することができる。ニードル及びスリーブ124が後退すると、シャント300は、所望の領域または目標領域に残されることができる。ニードルコンポーネント120が近位に後退している間、
図16D〜16Eに示すとおり、(
図16A〜16Eに示していないが)プランジャー122は、ニードルコンポーネント120がスリーブ124に近位に後退すると、シャント300を近位で停止させ、シャント300の近位後退を阻止するようにスリーブ124に対してその前後位置を維持することができる。
【0162】
図16Dは、スリーブ124に対してのニードルコンポーネント120の最終位置を示し、
図16Eは、ニードルコンポーネント120がスリーブ124に近位に完全に後退する実施形態を示す。いくつかの実施形態に従うと、ニードルコンポーネント120の位置は、
図16Dに示すとおり、シャントのインプラント中、眼球組織またはシャントへの損傷を阻止する、または防ぐのを助けることができる。
【0163】
例えば、ニードルコンポーネント120をスリーブ124に後退させると、操作者は、不注意で強膜に対してニードルを移動させる可能性があり、これによって横または垂直の張力または力を生じさせ、ニードルコンポーネント120を曲げる、またはニードルコンポーネント120に圧力を加える可能性がある。操作者が患者の顔の造作上にインサーターを置こうとすると、この横または垂直の力が生じる可能性がある。しばしば、眼球の好ましいインプラント位置の1つでは、操作者が頬骨上にインサーターを置き、保持するように要求されると、患者の頬骨及び/または鼻が眼球に対してインサーターを適切に置くのを妨げる可能性がある。
【0164】
操作者が横または垂直方向に力を加える可能性があるため、スリーブ124の遠位端部から露出したベベルの部分を少なくとも残し、
図16Dに示した配置に同時に眼球からインサーター全体を後退させることが好ましいと思われる。このため、眼球にシャント300を放つためにインサーター(スリーブ124を含む)の近位後退が実行されるまで、ニードルコンポーネント120のベベルの部分は、眼球組織(例えば、強膜)に露出及び/または接触したままとなる可能性がある。ニードルコンポーネント120を眼球組織に露出または係合させておくと、眼球組織とニードルコンポーネント120の係合が、横または垂直力に対して抵抗する傾向がある可能性がある。このため、インサーターは、スリーブ124が眼球組織から離れて近位後退する前に「跳ぶ」または実質的に移動する傾向がない。
【0165】
スリーブ124の遠位端部から露出したベベルの部分を維持することの有利な結果の1つとして、スリーブが眼球組織に対してその前後位置を維持しながら、横または垂直に突然移動する場合に起こる可能性がある眼球組織への損傷を防ぐことが挙げられる。そのような状況では、スリーブ124の遠位端部が眼球組織をひっかく、または、そうでなければ傷付ける可能性がある。そのような状況では、眼球への損傷が、虹彩を傷付ける、例えば、虹彩を切り裂くことを含む可能性がある。
【0166】
さらに、ニードルコンポーネント120が完全にスリーブ124に後退した後、シャント300は、スリーブ124に少なくとも部分的に伸張することができるため、スリーブ124に加えられた実質的な横または垂直力が、スリーブ124の穴及びシャント300の間の実質的な接触となる可能性がある。一部の状況では、この接触が、眼球組織からシャント300を引き出す、またはそうでなければシャント300の近位端部または流入端部を傷付ける可能性がある。
【0167】
図16Dに示すとおり、いくつかの実施形態に従うと、(縦軸に沿って測定したとおり)ベベルの縦の長さの約4分の1〜およそ全部が、スリーブコンポーネント124の遠位端部から露出することができる。いくつかの実施形態では、ニードルベベルが、ベベルの縦の長さの約4分の1〜ベベルの縦の長さの約4分の3の距離にスリーブ遠位端部から伸張することができる。さらに、いくつかの実施形態では、ベベルがベベルの縦の長さの約2分の1の長さでスリーブ124から伸張することができる。例えば、いくつかの実施形態に従うと、ベベルの遠位先端は、スリーブコンポーネント124の遠位端部から約1mm、約2mm、または約3mm以上の距離で伸張する、または突出することができる。本明細書に開示したこれらの教示を用いて他の改良及び実施形態を実施することができる。
【0168】
図16Dの代わりとして、眼球からスリーブ124が近位後退する前に、ニードルコンポーネント120が、スリーブ124に完全に後退することができる。
【0169】
少なくとも部分的に眼球組織に露出または係合したニードルコンポーネント120を維持した後、
図16Dに示すとおり、スリーブコンポーネント124及びニードルコンポーネント120の近位後退により、横及び/または垂直力がシャント300に加えられるのを軽減する、または阻止されることができる。このため、操作者の手が眼球からインサーターを後退させるように近位に移動すると、横または垂直張力のほとんどまたは全部がインサーターから除去される。
【0170】
図11に示した溝通路は、ドライブアセンブリ130のコンポーネントの相対的移動及び駆動の1つの実施形態を示しているが、ドライブアセンブリ130のそれぞれのコンポーネントの異なるタイプの運動を生じさせるために他の通路を利用することができる。
【0171】
例えば、溝の傾斜部分は、ドライブコンポーネント160が回転すると、回転の1単位ごとに所与のコンポーネントの縦の変位を増加させる、または減少させる曲線の経路を有することができる。スライダー溝170は、直線とすることができる、または可変駆動をもたらすように、またはスライダーコンポーネント106の前後運動の1単位ごとに回転の速度を増加させる、もしくは減少させるように曲線のセクションを有することができる。
【0172】
同様に、第1及び第2の駆動溝172、174の傾斜部分は、回転の1単位ごとの縦の変位の量を増加させる、または減少させる曲線部分を有することができる。第1及び第2の駆動溝172、174は、直線部分から傾斜部分へ移る、またはそれぞれのコンポーネントの縦の変位を可能にすることからそれぞれのコンポーネントの前後位置を維持することへ移る実質的に曲線の溝として構成することができる。それゆえ、第1及び第2の溝172、174のどちらかが、溝の部分の間により多くの良好に規定された変わり目を有することができ、突出部の移動が、軸178及び溝の部分に沿った移動となり、それぞれのコンポーネントの軸178に沿った位置を維持する。代わりに、第1及び第2の溝172、174が、溝の部分の間に漸進的で円滑な移り目、または知覚されにくい移り目をもたらす通路を有することができ、突出部の移動が、軸178に沿った所与のコンポーネントの溝のもうひとつの部分への移動となり、突出部の移動が、所与のコンポーネントの軸178に沿った位置を維持することとなる。
【0173】
さらに、第1及び第2の溝172、174及び/またはスライダー溝170(いずれか1つまたはこれらの組み合わせ)が、異なる駆動機構、または回転の速度もしくは縦軸に沿った縦の変位をもたらす複数のセクションもしくはこれらの部分を有することができる。それゆえに、当業者であれば、本明細書に開示したインサーターのコンポーネントの所望の関節を実現するようにさまざまな実施形態を実施することができる。
【0174】
いくつかの実施形態に従うと、
図4A〜4Bに示すとおり、ドライブコンポーネント160が、第1及び第2の部分252、254を用いた二部材デザインを含むことができる。二部材デザインにより、2つの以上の溝を2つの部材を用いた注入成形可能プロセスで実施することが可能になる。このため、単一複合ドライブコンポーネント160は、注入成形することができる一方で、ドライブコンポーネント160がコンポーネント160の本体に沿って部分的に、または完全に伸張する1つ以上の溝を含むことが可能になる。これにより、溝が第1及び第2の部分252、254の間の割れ目ライン256で方向を変えることが可能になり、複雑溝ラインが成形可能となる。例えば、注入成形プロセスに限定すると、コンポーネントが鋳型から外すことができないので、単一成形部材では溝ラインが方向を変えることができない。それゆえ、成形後機械加工が必要となる。しかし、本明細書に開示したいくつかの実施形態では、有利には、注入成形による二部材コンポーネントの製造を用いてこの問題が克服される。
【0175】
図10に示すとおり、インサーター100は、また、キャップコンポーネント310を含むことができる。キャップコンポーネント310は、第1の末端312及び第2の末端314を含むことができる。キャップコンポーネント第1の末端312は、スリーブコンポーネント124及びニードルコンポーネント120を覆い、保護するため、ハウジング102の遠位部上でキャップコンポーネント310を取り付けるために、開口とし、ハウジング102の部分と係合するように構成することができる。
【0176】
図12A〜12Bは、いくつかの実施形態に従った
図1Bに示したインサーターのスライダーコンポーネント106の斜視図である。
図12Aは、スライダーコンポーネント106の上面斜視図を示す。スライダーコンポーネント106は、近位端部316及び遠位端部318を含むことができる。近位端部316及び遠位端部318は、使用中に操作者の親指または指による確実で、人間工学的握りをもたらすようにスライダーコンポーネント106から放射状に突出する突起境界部または縁部を含むことができる。
【0177】
いくつかの実施形態では、近位端部316は、1つ以上の放射状の突出部324を含むことができる。放射状の突出部324により、操作者がインサーターの縦軸178の周囲でインサーターを回転するため、インサーターへの回転運動または回旋力をもたらすために、その指と容易に係合する構造を有することが可能になる。
【0178】
さらに、
図12Aは、スライダーコンポーネント106が1つ以上の中間溝または突出部326を含むことができることを示すが、突出部326の1つまたは両者は、スライダーコンポーネント106から省くことができる。実際に、いくつかの実施形態では、突出部326の省略により、操作者の指がスライダーコンポーネント106の近位及び遠位端部部分316、318の間でより深く及び確実に位置するようにすることができる。さらに他の実施形態では、突出部326が、特性の減少、可変形状を有する、または、一連の不規則の、もしくは、対称に位置したバンプ、または、とげ状突出部、もしくは、とげ状突起として提供することができる。
【0179】
簡潔に
図12Bを参照すると、突出部180は、スライダーコンポーネント106の本体と一体化して形成することができる。しかし、いくつかの実施形態に従うと、突出部180は、また、のちにスライダーコンポーネント106の本体に取り付ける別個のコンポーネントとして形成することができる。
【0180】
図13A〜13Bは、ハウジング102のある実施形態を示す。図示のとおり、ハウジング102は、第1の部分320及び第2の部分322を含むことができる。第1の部分及び第2の部分は、ともに組み立てられると内側の空洞228を規定することができる。一般に
図2に示すとおり、内側の空洞228は、その中にドライブアセンブリ130を収容することができる。
【0181】
ハウジング102は、また、スライダーコンポーネント106の突出部180が通ることができる溝334を含むことができる。このため、スライダーコンポーネント106は、ハウジング102の第1の部分320に連結することができ、スライダーコンポーネント106の突出部180は、溝110を通って伸張することができる。溝110を通って伸張することによって、突出部180は、ドライブコンポーネント160のスライダー溝170を係合させることができる。
【0182】
ハウジング102の第2の部分322は、また、前に記載したとおり、スロット220を含むことができる。スロット220は、プランジャードライバー162の突出部182、184及びニードルドライバー164、それぞれと係合することができる。組み立てられると、
図1Bに示すとおり、スライダーコンポーネント106、プランジャードライバー162、及びニードルドライバー164は、ハウジング102に対して実質的に固定した回転位置を有する。実際に、これは縦軸に沿ったプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の縦の変位が生じる可能性があるハウジング102に対する(スライダーコンポーネント106の移動に応じた)ドライブコンポーネント160の自由な回転のためである。
【0183】
また、
図13A〜13Bに示すとおり、ハウジング102は、ハウジング102に鞍状のくぼみを含む握りセクション340を含むことができる。握りセクション340は、ハウジング102の縦軸から外へ向かって放射状に伸張する第1の部分及び第2の部分342、344を含むことができる。第1の部分及び第2の部分342、344は、ハウジング102の外側表面から伸張するリッジまたは近位及び遠位環状突出部を含むことができる。第1の部分342は、ハウジング102に対して操作者の手の近位移動への抵抗をもたらすことができる。さらに、第2の部分344は、ハウジング102に対して操作者の手の近位移動への抵抗をもたらすために外へ向かって放射状に伸張することができる。いくつかの実施形態では、握りセクション340は、第1の部分及び第2の部分342、344の間に配置した谷部分346を含むことができる。谷部分346は、内径を含むことができ、第1の及び第2の部分342、344は、最大外径を含むことができる。最大外径は、内径の約1.5〜約5倍の大きさ、内径の約2.5〜約4倍の大きさ、または内径の約3〜約4倍の大きさとすることができる。
【0184】
握りセクション340により、操作者が、握りセクション340に向かってスライダーコンポーネント106を前後に駆動させる、または移動させながら、その指で、または指の間にハウジング102の遠位部を堅固に保持することが可能になる。この方法で、いくつかの実施形態では、インサーター100の片手駆動が可能になる。いくつかの実施形態のこの有利な形状構成により、操作者が、手術療法中、片手でインサーター100を完全に操作しながら、別の手を自由に使用することが可能になる。
【0185】
さらに、インサーターを駆動するのに必要なスライダーコンポーネントの総移動距離を調整するためにドライブコンポーネント160の溝の長さまたはピッチを変更することができるさまざまな実施形態を提供することができる。インサーターのコンポーネントのより円滑な移動及びインサーターのコンポーネントによって加えられる力の制御をもたらすために、移動の距離が長い方が好ましい可能性がある一方で、握りセクション340に対してスライダーコンポーネントの最初の位置を調整するために、ドライブアセンブリ130のさまざまな態様を変更することができる。所与の操作者に特定の人間工学的デザインをもたらすためにそのような変更または変型を実施することができる。さらにインサーターの人間工学または動作を個人専用にするために他の形状構成及び変更を実施することができる。
【0186】
ニードルベベルの回転調整
ここで
図17〜19Cを参照すると、ニードルアセンブリの回転操作をもたらすためにインサーターのいくつかの実施形態の態様を実施することができる。
図1Bに示すとおり、インサーターは、ニードルアセンブリ104を含むことができる。いくつかの実施形態に従うと、ニードルアセンブリ104は、ハウジング102に対してニードルコンポーネント120の回転整列の操作が可能になるように構成することができる。それゆえに、患者に対しての操作者の位置(例えば、操作者が左または右の眼球のどちらに近づくか、または操作者が患者の左側または右側のどちらにいるか)に応じて、ニードルコンポーネント120の回転整列は、ニードルのベベル360が眼球組織に対しての所望の方向に回転して配置することができるように調整することができる。この形状構成により、操作者がインサーターを保持する自由度を増すことができる一方で、さらに強膜を通ってニードル貫入中にベベルが上にあることを確実にする。また、左または右の眼球手術のために同じインサーターを用いて対応することができる。異なる手術設定(側頭、上方、右の眼球、左の眼球、右手、左手)で、接近が容易であるようにいくぶん回転させてインサーターを保持することが有利となる可能性がある。ニードルベベルを予め回転させることによって、強膜貫入段階の間にニードルベベルが上にあることを確実にするように、そのような回転を予め補うことができる。
【0187】
ニードルアセンブリ104は、ハウジング102に対してニードルコンポーネント120の縦の変位が可能となるように相互に連結することができるさまざまなコンポーネントを含むことができる一方で、また、調整するためのニードルベベル360の回転整列が可能となる。
図2に示すとおり、ニードルアセンブリ104は、ニードルマウント140、ニードルマウントに連結するニードルコンポーネント120、回転調整コンポーネント370、及びニードルドライバー164を含むことができる。
図17の断面側面図に示すとおり、回転調整コンポーネント370は、ニードルドライバー164の遠位係合部分374が通過し、係合することができる中心アパーチャー372を含むことができる。図示のとおり、係合部分374は、アパーチャー372及び回転調整コンポーネント370に対してニードルドライバー164の前後位置を固定することができるロッキングリッジまたはフック部分376内に受け入れることができる。しかし、アパーチャー372及び係合部分374は、ニードルドライバー164に対して回転調整コンポーネント370の自由な回転運動か可能となるように構成することができる。例えば、アパーチャー372は、一般に円筒形状を含むことができ、係合部分374は、一般に外径がより小さい円筒形状を含むことができる。
【0188】
さらに、ニードルマウント140は、回転係合コンポーネント380の外側表面382と係合するように構成された内側表面を有する近位空洞380を含むことができる。外側表面382及び空洞380の間の係合は、回転について、及び前後について、ニードルマウント140に対して回転調整コンポーネント370を固定することができる。それゆえに、回転調整コンポーネント370が、ニードルドライバー164からニードルマウント140へ前後運動を伝達するが、回転調整コンポーネント370により、操作者がニードルドライバー164に対してニードルマウント140の回転整列を調整することが可能になる。それゆえ、
図19A〜19Cに示すとおり、ニードルマウント140に連結するニードルコンポーネント120は、ベベル360がハウジング102に対して所望の整列に回転するように、回転して整列させることができる。
【0189】
図18は、回転調整コンポーネント370の調整ピン390の可能な通路及び回転調整または整列位置を示す。調整ピン390は、ハウジング102中に形成したガイドスロット通路394の1つ以上のトラック392内で移動することができる。
図18に示すとおり、ガイドスロット通路394は、調整ピン390がハウジング102に対して移動が可能となる3つのトラック392を含み、これによってハウジング102に対してのベベル360の回転位置を調整するように回転運動をニードルマウント140及びニードルコンポーネント120に伝達することができる。ガイドスロット通路392は、3つのトラック392を有するように示しているが、2、4、5以上のトラックが使用される他の実施形態を提供することができる。さらに、ガイドスロット通路394は、また、弓形通路に沿って、または外側周囲アークに沿って任意の位置に回転位置を自由に調整することが可能なオープンスペースとして構成することができる。
【0190】
固定した回転方向を有するニードルベベルインサーター
前に記載したとおり、いくつかの実施形態では、ハウジング102に対してベベル360の回転方向の調整を可能にする駆動機構(
図17に示した調整ピン390及び実施形態として示す)を提供するための回転調整コンポーネント370を実装することができる。しかし、他の実施形態では、回転調整コンポーネント370を省くことができ、これによってドライブアセンブリ及びニードルアセンブリを単純化し、操作者が当該方法中にユニットとしてインサーターを回転させることによってインサーター全体の回転操作を実行することが可能になる。
【0191】
例えば、
図20〜23Bは、ニードルハウジング102に対しての回転調整が解除されているインサーター400の実施形態を示す。このため、インサーター400のドライブアセンブリ及び他のコンポーネントを、
図1〜16Dに記載したインサーター100の他のそれぞれのコンポーネントと実質的に同じに構成することができるが、インサーター400は、ニードルアセンブリ104の回転調整機構を使用しない単純化したデザインを示す。
図20に示すとおり、インサーターは、ハウジング402ニードルアセンブリ404、及びスライダーコンポーネント410を含むことができる。ニードルアセンブリ404は、ニードルドライバー414及びニードルマウント412が、実質的に固定した回転方向及び前後方向係合を有するようにニードルドライバー414に連結することができるニードルマウント412を含むことができる。それゆえ、縦軸に沿ったニードルドライバー414の前後運動は、ニードルマウント412に直接伝達される。さらに、ニードルマウント412は、インサーター400の縦軸の周囲でニードルドライバー414に対して回転する傾向がない。インサーター400の他の形状構成及びコンポーネントは、インサーター100に関して前に記載したものにと同一でありし、簡潔のためにここに繰り返し記載しない。
【0192】
図23A及び23Bは、インサーター400のニードルドライバー414を示す。ニードルドライバー414のいくつかの形状構成、例えば、近位部及び突出部は、前に記載したニードルドライバー164と同じである。しかし、ニードルドライバー414の遠位部は、ニードルマウント412に対してニードルドライバー414の前後及び回転方向を固定するために、ニードルマウント412と係合するように構成した係合表面420を特徴とする。このため、回転調整コンポーネントが省かれている。
【0193】
二重駆動機構を備えたインサーター
ここで
図24〜29を参照すると、ここでインサーターのもうひとつの実施形態及びインサーターの別の形状構成を記載する。
図24〜25は、インサーター500のハウジング504に連結する回転機構502を有するインサーター500を示す。回転機構502は、ドライブアセンブリ130のドライブコンポーネント160を回転するための別の手段として使用することができる。それでも、インサーターは、また、前に記載したインサーター100のスライダーコンポーネント106と同一の方法で機能することができる、ドライブコンポーネントを回転するための手段を提供するスライダーコンポーネント506を含むことができる。インサーター500の他の形状構成及び機能は、インサーター100とほぼ同じもの、または同一のものとすることができ、簡潔のためにここに繰り返し記載しない。
【0194】
回転機構502は、アクチュエーター部分520及び係合部分522を含むことができる。係合部分522は、ハウジング内に位置し、ドライブアセンブリ130の部分と係合するように構成することができる。例えば、係合部分522は、ドライブコンポーネント160のガイド表面198と係合する外側表面を含むことができる。いくつかの実施形態では、係合部分522は、ガイド表面198に接着結合する、または取り付けることができる。しかし、いくつかの実施形態では、係合部分は、ガイド表面198と機械的に、または摩擦的に係合することができる。
【0195】
回転機構502及びドライブコンポーネント160の間の係合により、操作者が手動で回転機構502のアクチュエーター部分520を回転させることによってドライブコンポーネント160を回転させることが可能になる。このようにして、スライダーコンポーネント506を用いたドライブアセンブリ130の駆動のかわりに、及び/またはドライブアセンブリ130の駆動に加えて、操作者は、ドライブコンポーネント160の回転を容易にするために手動で回転機構502を回転させることができる。そのような実施形態では、操作者がインサーター500を駆動するためのスライダーコンポーネント506の前後運動を使用する、及び/またはインサーター500を駆動する回転機構5022を介して回転駆動を使用することが可能になる。
【0196】
図26A〜26Bは、回転機構502の駆動に応じたプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の最初及び最終の位置を示す。
図26Aに示した最初の位置から
図26Bに示した最終の位置へ移動するようにドライブアセンブリ130を駆動する結果、並びにドライブコンポーネント160及びプランジャードライバー162及びニードルドライバー164の間の相互動作は、インサーター100と同一であり、簡潔のためにここに繰り返し記載しない。
【0197】
いくつかの実施形態では、スライダーコンポーネント506は、また、スライダーハンドル510を含むことができる。スライダーハンドル510は、スライダーコンポーネント506(インサーター100のスライダーコンポーネント106とほぼ同じ)の放射状突出ノブ512に連結することができる。スライダーハンドル510は、把持またはスライダーコンポーネント506に対する力の発揮を容易にするための物理的領域を大きくすることができる。このため、ノブ512を駆動するために1本の指または複数の指を用いる代わりに、手のひらを用いて、または別の方法でスライダーハンドル510を介して、スライダーコンポーネント506を駆動することができる。
【0198】
図27A〜27Bは、それぞれ、インサーター500が、
図26Aの最初の位置及び
図26Bの最終の位置にある場合の、ニードルコンポーネント120内における、及びスリーブ124に対してのシャント300の位置を示す。プランジャー122、ニードルコンポーネント120、及びスリーブ124の移動及び機能並びにシャント300の結果として生じる移動は、インサーター100のそのコンポーネントの機能及び移動と実質的に同一であることができる。
【0199】
図28A〜28Bは、インサーター500のハウジング504を示す。
図28Aは、ハウジング504の第1の部分530を示し、
図28Bは、ハウジング504の第2の部分532を示す。インサーター100のハウジング102と同様に、ハウジング504は、ドライブアセンブリの可動突出部及びハウジング504の間の係合に対応し、これを容易にする溝を含むことができる。
【0200】
例えば、
図28Aは、スライダーコンポーネントの突出部がハウジングを通って伸張し、ドライブアセンブリ130と係合することを可能にするガイドスロット550を示す。さらに、ハウジング504の第2の部分532は、プランジャードライバー162及びニードルドライバー164の突出部に対応し、インサーター100に関して前に記載したとおりの同じ利点をもたらすことができる溝552を含むことができる。さらに、ハウジング504は、アパーチャー562(これを通じて前後方向に伸張する)を含む近位端部560を含むことができる。アパーチャー562は、ハウジング504の第1の部分及び第2の部分530、532の切開部によって一まとめにして形成することができる。一般に
図25〜26Bに示すとおり、係合部分522は、ハウジング504内に配置することができ、回転機構502のセクションは、アクチュエーター部分520が操作者によって容易に把持することができるように、アパーチャー562を通って伸張することができる。
図29は、回転機構502の位置決め及び本実施形態の他のコンポーネントを示す。
【0201】
インサーター500は、また、ロッキングコンポーネント528を含むことができる。ロッキングコンポーネント528は、ヘッド部分527及び係合部分528を含むことができる。係合部分528は、ハウジング504のスロット550を通って伸張することができる。係合部分528は、スライダーコンポーネント506が、スロットを通って遠位へ移動することができない、及び/またはドライブコンポーネント160が、ハウジング504に対して回転することができないようにドライブコンポーネント160の部分に連結することができる。しかし、ロッキングコンポーネント526は、ドライブコンポーネント160との係合から解除することができ、これによってハウジング504に対してのドライブコンポーネント160の回転運動が可能となる。それゆえ、スライダーコンポーネント506及び/または回転機構502の前後または回転駆動を開始することができる、これによってインサーター500の機能を始動することができる。
【0202】
ここで
図30A〜32Cを参照すると、インサーターのいくつかの実施形態に追加の形状構成を組み入れることができる。詳しくは、インサーターのいくつかの実施形態が、インサーターの手動駆動を容易にするさまざまなハンドルコンポーネントを含むことができる。しかし、いくつかの実施形態では、スライダーコンポーネントの前後運動を必要とすることなくインサーターの駆動を容易にするためにインサーターにスプリングまたはモーター駆動機構を組み入れることができる。
【0203】
最初に、
図30A〜30Bを参照すると、スライダーコンポーネント606のノブ604に連結するハンドルコンポーネント602を含むインサーター600の実施形態が示される。インサーター600の他の形状構成及び態様は、インサーター100と同一、またはほぼ同じとなるように構成することができる。しかし、ハンドルコンポーネント602は、インサーター600の近位端部を取り囲む、囲む、または収容するように構成することができる。ハンドルコンポーネント602を駆動すると、ハンドルコンポーネント602は、インサーター600のハウジング102のより大きい部分上に配置することができる。
【0204】
別のインサーターハンドルデザイン及び形状構成
図30Aは、第1の位置610のハンドルコンポーネントを示し、
図30Bは、第2の位置612のハンドルコンポーネントを示す。
図26A〜26Bに関して前に記載したのと同様に、インサーター600の移動及び機能は、ハンドルコンポーネント602が第1の位置610から第2の位置612へ移動する場合、インサーター100の移動及び機能とほぼ同じもの、または同一とすることができる。
【0205】
ハンドルコンポーネント602の構成により操作者が、さらに容易にインサーター600及びスライダーコンポーネント606を把持する、及び/または駆動することが可能となる傾向を有するように成る可能性がある。インサーター500と同様に、インサーター600は、また、スロットを通って伸張し、ハウジング102内に位置したドライブアセンブリのドライブコンポーネントと係合させることができるロッキングコンポーネント620を含むことができる。ロッキングコンポーネント620が解除される場合、ハンドルコンポーネント602は、駆動され、第1の位置610から第2の位置612に向かって遠位へ移動することができる。
【0206】
ロッキングコンポーネント620の機能及び動作は、ロッキングコンポーネント526の機能及び動作と同一にすることができ、簡潔のためにここに記載しない。
【0207】
いくつかの実施形態では、ドライブアセンブリの機械的または電気的駆動により、別々に実施することができるコンポーネントの不連続のステップまたは移動を可能にすることができる。例えば、プランジャードライバーを前進させるステップを実施することができ、さらに、操作者が新しい移動を開始するまで、あるいは開始しない限り、または次のステップを始めるためにアクチュエーターボタンを押すまで、あるいは押さない限り、ドライブアセンブリの運動を終わらせることができる。それぞれのステップが、さらに操作者の動作を必要とし得る。しかし、プロセスの全ステップは、また、ボタンの単一運動または単一駆動後に実施することができる。
【0208】
さらに、いくつかの実施形態では、インサーターは、プロセスの段階、またはインサーターコンポーネントが現在移動していることを視覚的に示すことができる1つ以上のライト(または1つ以上の着色インジケータ)を含むことができる。
【0209】
動力付きインサータードライブアセンブリ
図31〜32Cは、さらに動力を備えたインサーターの実施形態を示す。例えば、インサーターのドライブアセンブリを駆動するために操作者によって加えられる力以外に、またはこれに加えて機械的力を実現することができる。ドライブアセンブリに加えられる回転力は、電気モーター、またはインサーターのドライブアセンブリの回転運動を操作することができるさまざまな機械系の1つから駆動することができる。
【0210】
図31は、ハウジング702及びハウジング702内に配置したドライブアセンブリ706を用いて駆動することができるニードルアセンブリ704を含むインサーター700を示す。ドライブアセンブリ706は、ドライブアセンブリ130(インサーター100に示したドライブアセンブリと同じものとすることができる)のドライブコンポーネントの回転運動を始動することができるボタン710を含むことができる。ドライブアセンブリ706は、動力を備えたものとすることができる。例えば、ドライブアセンブリ706は、例えば、インサーター700に取り付けられたニードルアセンブリ704を前に開示した方法で駆動することができるドライブアウトプットを有する電気モーターを含むことができる。
【0211】
図31に示したインサーター700は、操作者が単一ボタン710を用いてニードルアセンブリ704の運動を始動することを可能にするモーター駆動ドライブアセンブリ706を提供するように構成することができる。ドライブアセンブリ706は、ドライブモーター720を含むことができる。ドライブモーター720は、1つ以上のコンポーネントに回転力をもたらす、または1つ以上のコンポーネントに前後力をもたらす電気的モーターを含むことができる。例えば、ドライブモーター720は、プランジャーに前後遠位力をもたらし、ニードルに近位後退力をもたらすことができる。ドライブモーター720は、1つ以上、例えば、3つ以上のコンポーネントを駆動させ、遠位または近位方向に駆動力をもたらすことができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、ドライブアセンブリ706は、ドライブアセンブリ706がインサーター700の再利用可能コンポーネントとなるように、取り外し可能で所与のニードルアセンブリ704に連結することができる。例えば、インサーター700は、インサーター700の取り外し可能部分(例えば、ドライブアセンブリ130及び/またはニードルアセンブリ704)が、使用後に交換することができるように分離可能なものとすることができる。
【0213】
本明細書に開示した実施形態のいずれも、インサーターの部分の再利用を容易にするためにインサーターが、交換可能ドライブアセンブリ及び/またはニードルアセンブリを有するキットの一部であるように実施することができる。そのような実施形態では、インサーターの再利用可能部分は、使用中にインサーターの快適さ及び操作が最大となるのを確実にするように、所与の操作者の手にカスタムフィットするもの(例えば、サイズ、長さ、断面、または人間工学的に)または操作者の好みに基づいたものとすることができる。しかし、本明細書に開示した実施形態のいずれも、使い捨て器具として構成することもできる。
【0214】
ここで
図32A〜32Cを参照すると、ドライブコンポーネントの回転を駆動するためにスプリング負荷力を使用するインサーターのさまざまな実施形態が示されている。これらの実施形態は、また、プッシュボタン駆動機構を含むインサーターを示す。
図31に関して前に示したとおり、ドライブアセンブリのいくつかの実施形態は、インサーターを駆動するためにニードルアセンブリに駆動力をもたらす電気的モーターを含むことができる。
図32A〜32Cの実施形態では、ドライブアセンブリを、スプリング力を用いて駆動することができる。例えば、
図32A〜32Cに示すとおり、ドライブアセンブリは、インサーターの1つ以上のコンポーネントの運動を選択的に駆動するために予め負荷をかけることができるスプリングを含むことができる。
【0215】
図32Aは、ドライブアセンブリ742を含むインサーター740を示す。ドライブアセンブリ742は、回転ドライブモーター750から停止部材746を外すために縦軸に沿って前後方向に移動することができるアクチュエーターボタン744を含むことができる。ドライブモーター750は、ドライブアセンブリ130に連結するアウトプットコンポーネント752を含むことができる。アウトプットコンポーネント752は、インサーター740のハウジング102内で回転可能なものとすることができる。アウトプットコンポーネント752は、ドライブスプリング756に連結する近位端部754を含むことができる。ドライブスプリング756は、基部760に連結する近位端部を含むことができる。ドライブスプリング756は、ドライブスプリング756がアウトプットコンポーネント752の近位端部754に回転力または回旋力を加えるように予め負荷をかける、または巻くことができる。しかし、停止部材746及びアウトプットコンポーネント752のブレーキ部分762の間の係合は、アウトプットコンポーネント752の回転運動を制限する、または阻止することができる。予負荷ドライブスプリング756により、操作者が遠位方向に駆動ボタン744を動かす場合だけ、アウトプットコンポーネント752(それゆえドライブアセンブリ130)の運動を駆動することが可能になり、この結果、停止部材746が、ブレーキ部分762との係合から解放される。
【0216】
いくつかの実施形態では、駆動ボタン744及び停止部材746は、駆動部材764の対向端部に形成することができる。駆動部材764は、ハウジング102に対して前後に可動のものとすることができる。停止部材746及びアウトプットコンポーネント752のブレーキ部分762の間の係合は、摩擦係合とすることができる。いくつかの実施形態では、停止部材746及びアウトプットコンポーネント752のブレーキ部分762の間の係合は、停止部材746及びブレーキ部分762の相補的構造の間の機械的係合とすることができる。例えば、停止部材746は、ブレーキ部分762の1つ以上の対応する溝または突出部と係合することができる1つ以上の突出部または溝を含むことができる。停止部材746は、ブレーキ部分762に形成した複数の歯のうちの1つと係合することができる歯を含むことができる。それゆえに、駆動ボタン744が遠位方向に移動する場合、駆動部材764は、遠位へ移動することができ、これによって、ブレーキ部分762から停止部材746を分離し、停止部材746を外し、アウトプットコンポーネント752が回転可能となる。そのような駆動により、シャント展開プロセスの単一ステップだけの完了(このため、プロセスを完了するために複数回ボタン744を押す必要がある)、またはプロセスの全ステップの完了(このため、1回だけボタン744を押す必要がある)が可能になる。
【0217】
アウトプットコンポーネント752の回転がインサーター740のドライブアセンブリ130を駆動する、またはその回転とすることができる。ドライブアセンブリ130は、前に記載したインサーター100のドライブアセンブリと同じ機能及び形状構成をもたらすように構成することができる。それゆえに、そのコンポーネントの詳細及び機能は、簡潔のためにここに繰り返し記載しない。それゆえ、インサーター740は、スプリング駆動であり、インサーター740のドライブアセンブリ130の漸増的駆動及び移動が可能になる単一ボタン駆動機構を有することができる。
【0218】
また、スプリング駆動ドライブアセンブリの他の実施形態を実施することができる。例えば、
図32Bは、インサーター780のドライブアセンブリ790のアウトプットコンポーネント786のブレーキ部分784を選択的に係合することができる駆動部材782を含むインサーター780を示す。
図32Aに記載した前記の実施形態と同様に、インサーター780は、アウトプットコンポーネント786の回転を駆動する予負荷スプリングを使用することができる。アウトプットコンポーネント786の回転は、駆動部材782及びブレーキ部分784の間の接触によって制限することができる。しかし、
図32Bに示した実施形態では、駆動部材782に、放射状係合、またはドライブアセンブリ790のブレーキ部分784が放射状方向に移動する係合が使用される。この放射状係合は、ブレーキ部分762が縦軸に沿って移動する駆動部材764及びブレーキ部分762の間の前後係合と対照をなす(
図32A)。このため、インサーター780は、操作者がインサーター780のドライブアセンブリの運動の1つ以上の機能またはステップを選択的に始動することを可能にする放射状駆動プッシュボタンドライブアセンブリを組み入れることができる。
【0219】
ブレーキ部分784との放射状係合を提供するために、駆動部材782は、駆動部材782から伸張する停止部材792を含むことができる。いくつかの実施形態では、駆動部材782は、アクチュエーターボタン794から伸張する円形リングまたはその部分を含むことができる。駆動部材782は、完全リングまたは部分リングを含むことができる。駆動部材782は、停止部材792がアクチュエーターボタン794に対して対向位置に配置するようにアウトプットコンポーネント786の周囲を円周方向に横切る、または伸張することができる。
【0220】
いくつかの実施形態では、アウトプットコンポーネント786は、駆動部材782の停止部材792と係合することができるそのブレーキ部分784に一般に円形の断面を含むことができる。
図32Bに示すとおり、停止部材792は、アウトプットコンポーネント786の円形断面の底端部に配置することができる一方で、アクチュエーターボタン794は、円形断面の対向上端部に配置することができる。駆動部材782は、アクチュエーターボタン794に対して作用するスプリング796によって係合位置(
図32Bに示した)に向かって付勢することができる。スプリング796は、ハウジング102及びアクチュエーターボタン794の底または駆動表面または構造に対して押すことができる。このため、スプリング796は、
図32Bに示すとおり、停止部材792がブレーキ部分784と係合するようにアウトプットコンポーネント786から離れる方向にアクチュエーターボタン794を押す半径方向力をもたらすことができる。
【0221】
停止部材792及びブレーキ部分784の間の係合は、ハウジング102に向かってアクチュエーターボタン794を押し込むことによって克服することができ、これによってスプリング796の力に打ち勝つ。停止部材792及びブレーキ部分784の間の係合は、駆動部材782を押し込むことによって克服することができ、この結果、アウトプットコンポーネント786の回転及びドライブアセンブリ130の結果として生じる運動を生じさせることができる。基部及びドライブスプリングを含むドライブアセンブリ790の他の形状構成及びコンポーネント、並びに停止部材792及びブレーキ部分784の間の摩擦または機械的係合は、
図32Aに示したインサーター740の実施形態に関して前に記載したとおり、実現することができる。それゆえに、その記述を簡潔のためにここに繰り返し記載しない。
【0222】
図32A及び32Bに示した実施形態が、スプリング負荷ドライブアセンブリ及びその駆動の別の係合方式を示すが、
図32Cは、
図32A及び32Bに示した構成とは対照的に、インサーターのドライブアセンブリがドライブアセンブリに対して遠位に配置する別の構成を示す。
【0223】
図32Cは、
図32Bに示した実施形態と同じ放射状駆動を使用するドライブアセンブリ802を含むことができるインサーター800を示す。しかし、
図32Bに示す実施形態とは対照的に、ドライブアセンブリ802は、ドライブアセンブリ130及びニードルアセンブリ104の中間に配置することができる。そのような配置により、インサーター780と比較してインサーター800の遠位端部のより近くに配置する駆動ボタン804を有するように、放射状係合を用いたインサーター構成を提供することができる。このため、さまざまな位置に駆動ボタンを配置するインサーターのさまざまな実施形態を実施することができる。
【0224】
ドライブアセンブリ130に対して遠位へドライブアセンブリ802を配置するために、ドライブアセンブリ130のドライブコンポーネントの構成及び縦の長さを変更することができる。例えば、プランジャードライバー及びニードルドライバーは、
図32A〜32Bに示した実施形態のプランジャードライバー及びニードルドライバーより前後に長くすることができる。さらに、ドライブアセンブリの基部806が、ドライブアセンブリ130のドライブコンポーネントが通ることができるアパーチャーまたは中心開口を含むことができる。インサーター800の他の形状構成及び変更は、インサーター740及び780に関して前に記載したものとほぼ同じものとすることができ、簡潔のためにここに繰り返し記載しない。
【0225】
図32A〜32Cに示した実施形態のいずれにおいても、停止部材との係合のためのブレーキ部分を含むようにドライブアセンブリ130のドライブコンポーネントを変更することができる。さらに、ドライブコンポーネントは、また、ドライブスプリングに直接連結することができる。それゆえに、アウトプットコンポーネントを使用しないいくつかの実施形態を実施することができる。さらに、スプリングの末端が連結されている基部は、ハウジングの内側に形成した構造とすることができる。
【0226】
インプラント保持器具
いくつかの実施形態に従うと、インサーターまたはニードルアセンブリの輸送及び運送中に、インサーターのニードル内にシャントの保持を容易にするインプラント保持器具を提供することができる。このため、インサーターは、シャントが偶然にニードルから外れるのを阻止するためにインサーターのニードルと係合するシャント保持器具と併用することができる。
【0227】
例えば、
図33は、ニードルコンポーネント120がシャント300を支持するインサーターの遠位端部を示す。シャント保持器具820は、ニードルコンポーネント120の遠位端部822と係合することができる。保持器具820は、第1の部分826及び第2の部分828を含む細長い本体824を含むことができる。第1の部分826は、大きな直径断面から小さな直径断面への次第に細くすることができる。当該小さな直径断面は、ニードルコンポーネント120の遠位端部822の内径より小さくすることができる。このため、第1の部分826を、ニードルコンポーネント120の穴830に挿入することができる。
【0228】
細長い本体824は、第1の部分826を次第に細くすることにより可変直径断面を備えた細長い本体824がもたらされるように構成することができる。直径は、次第に、または段階的に小さくすることができる。
【0229】
図33に示した実施形態に示すとおり、第2の部分または末端828に隣接する断面は、第1の部分826に近い断面より大きくすることができる。細長い本体824の断面直径は、ニードルコンポーネント120の穴830の内径より小さい直径から穴830の内径より大きい直径へ増加させることができる。このため、細長い本体824は、ニードルコンポーネント120の穴830に挿入する及び細長い本体の断面が穴830の内径とおよそ等しい位置に前進させることができ、こうして、さらに保持器具820が穴830に前進するのを制限する。
【0230】
いくつかの実施形態では、細長い本体824は、ニードルコンポーネント120の遠位端部822と摩擦係合することができる。例えば、保持器具820は、細長い本体824の外側表面及び穴830の内側表面の間に摩擦係合を生じるようにニードルコンポーネント120に力はめすることができる。この摩擦係合は、保持器具820の第2の部分828に後退力を加えることによって打ち勝つことができ、これによって穴830から保持器具820を引き出す。
【0231】
保持器具820が、円形または直径断面を有するように図示しているが、また、三角形、四角形、長方形、多角形、星形、または他の類似の断面などの他の断面を使用することができる。さらに、保持器具820は、スチールで作製することができる。いくつかの実施形態に従うと、当該器具820は、ニードルベベルの内側だけに接触し得、それゆえ、有利にはニードルの鋭さに影響を及ぼさず、ニードル外側エッジによって駆動される。
【0232】
保持器具820は、シャント300が、不注意でニードルコンポーネント120の外に落下しない、またはこれから露出しないことを確実にすることができる。そのような器具820は、インサーターまたはニードルアセンブリの運送または最初の取り扱い中に、このシャント300が保護され、損傷を受けないことを確実にすることができる。操作者がシャント300をインプラントするのを準備する場合、ニードルコンポーネント120から保持器具820を引き抜くことができ、当該方法を実施することができる。
【0233】
シャントのインプラントの方法
図34A〜39は、本明細書に開示したいくつかの実施形態に従うと実施することができるさまざまな方法を示す。そのような方法では、操作者が、眼球内の低い圧力の領域または範囲内に眼内シャントの出口端部を配置し、シャントの入口端部を眼球の前眼房と流体連結したままとすることを可能とさせる。いくつかの実施形態に従うと、眼球中にシャント遠位端部の最初の前進を行うために空間を生じさせるための方法は、眼球の流出領域中の眼球の深層(例えば、強膜または他の層、例えば、テノン内癒着層)から離れて眼球のより多くの表面層(例えば、結膜または他の層、例えば、テノン内癒着層)を「テンティング」することによって、シャントの最初の配置及び前進を非常に容易にすることができる。そのような方法により、眼球中への前進中に、シャントの遠位端部を保護することができ、シャントの完全性を維持することができる。これに反して、単純に眼球(例えば、結膜下空間、脈絡膜上空間、またはテノン下空間)にシャントを押し込む以前の方法では、ステントの近位端部上で作用している遠位押力のために、シャントの遠位部を閉鎖するまたは破壊することによって、またはシャントがひねられる、もしくは曲げられることによって、シャントを損傷する可能性が多く、それと同時にステントの遠位端部が、結膜によって阻止され、ニードルの外へ移動することができない。
【0234】
例えば、
図34Aは、前眼房852、角膜854、強膜856、結膜858、及びテノン内癒着空間または層860を有する眼球850を示す。眼内シャントをインプラントする方法の実施形態に従うと、角膜を通って前眼房852中にインサーターのニードル870を挿入し、眼房隅角862に隣接して配置することができる。ニードル870は、ベベル872を含むことができる。ベベル872が前眼房隅角862に隣接して配置されるまで、ベベル872は、前眼房852を通って移動することができる。正しい位置にある場合、ベベル872は、ベベルが一般に結膜858に対して平行に伸張するように回転させる、または向けることができる。
【0235】
例えば、
図34Aに示すとおり、ベベル872は、ベベル872の面またはベベル面が通過する平面が、結膜858が通過する平面または表面に対して実質的に平行に整列される、または伸張するように回転して向けることができる。強膜856中にニードル870の前進の前または前進中に、操作者は、ベベル面が結膜858の平面または表面と実質的に平行になるまで、視覚的にベベル872の回転方向を確認し、調整することができる。ベベル872が、結膜強膜界面または結膜下空間(結膜858に当接する)に到達する場合、ベベル面は、
図34Aに示すとおり、結膜平面に隣接して、接触して、または実質的に一致して配置することができる。
【0236】
図34Aに示した位置に達した後、操作者は、
図34Bに示すとおり、ベベル872が、強膜856から離れて結膜858を押し始めるまで、ニードル870を回転させることができる。この方法は、結膜858を「テンティング」と称することができ、ニードル870のベベルに隣接する結膜と強膜の間の小空間または隙間を生じさせることができる。結膜858をテンティングすることによって一旦空間876が生じると、シャント300は、ニードル870から空間876に前進することができる。結果として、結膜858が、押し離され、シャント300の結膜下空間への前進を直ちに妨害しないため、シャント300は、実質的により容易に空間876に押し入ることができる。
【0237】
図34A〜34Cは、テンティング法を用いた強膜856の表面の結膜下空間876へのシャントの配置を示す。
図35A〜35Cは、
図34A〜34Cに関して図示し、記載したテンティング法と同じステップを用いて、実施することができるもうひとつのテンティング法を示す。しかし、
図35A〜35Cに示した方法は、テノン内癒着層860の表面に位置する結膜858をテンティングすることによって実施される。こうして、ベベル872が、テノン内癒着層860の部分を通って通過するまで、ニードル870のベベル872が、強膜856を通って通過し、強膜856から出るように、ニードル870は、
図34A〜34Cに示した角度に対して異なる角度で前進することができる。一旦ニードルベベル872が、テノン内癒着層860の上に、または表面に結膜858に隣接して位置すると、
図35Aに示すとおり、ニードル870のベベル872は、結膜858とテノン内癒着層860の間の空間880を生じるように回転させることができる。結膜下空間880は、その後、シャント300の遠位前進に実質的に抵抗することなく、シャント300の遠位端部が、ニードル870から出ることができる隙間または開口をもたらすことができる。
【0238】
図34A〜35Cに示したテンティング法の実施形態と同様に、36A〜36Cは、眼球の流出領域の隣接層をテンティングする方法を示す。当該方法は、前に記載したものと同様に実施することができる。しかし、
図36Aに示すとおり、ベベル872が、強膜856とテノン内癒着層860の間の界面に達するまで、ニードル870が前進する。その後、テノン内癒着層860が、強膜856から押し離され、テノン内癒着層860と強膜856の間の空間884を生じるまで、ベベル872を、回転させることができる。その後、
図36Cに示すとおり、シャント300は、空間884に前進することができる。
【0239】
前記の方法のいずれも、深層に対して表面層を「テント」するために、ベベル872は、約10°〜約60°で回転させることができる。しかし、ニードルは、約25°〜約135°、約50°〜約120°、及び約70°〜約110°で回転させることができ、いくつかの実施形態では、約90°で回転させることができる。このため、空間が、表面層、例えば、結膜またはテノン内癒着層、及び深層、例えば、強膜またはテノン内癒着層の間に生じるさまざまな方法を実施することができる。表面と深層の間に生じた空間は、前眼房852に対してさまざまな位置のいずれかとすることができる。このため、方法を実施する場合、操作者は、到達する所望の流出領域に基づいて空間の最適位置を選定することができる。
【0240】
当該方法及び
図34A〜36Cは、深層に対して表面層をテンティングする方法を示すが、
図37〜39に示す方法は、シャントを損傷することなく、または実質的な抵抗に打ち勝つ必要がなく、深層から表面層を分離することができる方法、またはシャントの目標流出領域への前進を容易にするような大きさに目標流出領域を増加させることができる方法を示す。これらの目標及び目的は、
図34A〜36Cに関して前に記載した方法を用いて実現されるものとほぼ同じである。
【0241】
図37を参照すると、ニードル870が、
図35Aに示したものと同様の位置に移動し、角872が結膜858に深く密着して配置される(テノン内癒着層の表面にある
図35Aに示され、強膜だけの表面にベベル872を配置することができる)。図示する実施形態では、結膜858とテノン内癒着層860の交点、境界、または界面にベベル872を配置することができる。ベベル872が正しい位置にある場合、結膜とテノン内癒着層860の間の空間890を満たす、または膨張させるために、ニードル870から流体を排出することができる。こうして、シャントを損傷することなく、または別様にシャントの移動を妨害することなく、空間890内にシャントの流出端部を配置するために、シャントが、空間890に前進することができるように、空間890を生じさせ、維持することができる。
【0242】
空間を膨張させるために使用される流体は、いくつかの実施形態に記載したとおり、平衡緩衝塩溶液(「BSS」)、粘弾性物質、水、またはリドカイン、またはこれらの均等物を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、粘弾性物質でテノン下(テノン内癒着層と強膜の間)に生じた空間を満たすことができる。さらに、いくつかの実施形態では、水でテノン内癒着層に生じた空間を満たすことができる。
【0243】
同様に、
図38は、ベベル872がテノン内癒着層860内に配置されるまで、ニードル870が前進する方法を示す。ベベル872がテノン内癒着層860の層内、例えば、テノン内癒着層860の表面と深層の間に配置される場合、ニードル870から流体を排出することができ、その結果、テノン内癒着層860の膨脹または膨潤となり、これによってテノン内癒着層860内の間隔が増加する。例えば、そのような膨潤により、非治療領域より抵抗が減少して、シャントの遠位端部が前進することができるように、隣接する癒着の間の間隔を増加させることによって、または癒着を引き伸ばすことによって、さらに互いに離して間隔を開けるように癒着(テノン内癒着層860の表面及び深層を相互に連結する構造)させることによって、テノン内癒着層860の密度を減少させることができる。
【0244】
さらに、目標範囲の隣接する層の間の空間を生じさせる方法のもうひとつの例を
図39に示す。この図では、界面またはテノン内癒着層860と強膜856の間にベベル872を配置するまで、ニードル870が前進する。図示のとおり、テノン内癒着層860と強膜856の間の界面を膨張させることによって、空間892を生じるまで、ニードル870から流体を排出することができる。前に記載した他の方法と同様に、空間892を使用して、目標流出領域に前進する場合、シャントが損傷せず、著しい抵抗を受けないように、シャントの遠位端部が前進することができる最初の領域をもたらすことができる。
【0245】
図34A〜39に示したこれらの方法では、シャントが損傷せず、及び/またはシャントが、目標流出領域に前進する場合、(非治療領域と比較して)抵抗を受けることが少ないように、シャントの流出端部を受け入れるために流出空間または流出領域を準備することができるさまざまな技術を示す。本明細書に記載した1つ以上の技術を用いて、他の流出範囲、例えば、脈絡膜上空間、強膜内空間、及びその他を標的とすることができる。さらに、いくつかの技術を組み合わせることができる(例えば、ベベルの回転によって機械的に表面層をテントし、その後、ニードルから排出される流体を用いて膨張させることができる)。当業者によってそのような方法の他の変更及び実施を行うことができ、本開示の範囲内である。
【0246】
当業者が本明細書に記載したさまざまな構成を実施することができるように、前の記載を提供する。対象技術が、さまざまな図及び構成を参照して具体的に記載されるが、これらは、例示説明の目的だけのためにあり、対象技術の範囲を限定するものと解釈されるべきではないと理解するべきである。
【0247】
対象技術を実施する多くの他の方法が存在し得る。対象技術の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載したさまざまな機能及び要素が、示したものとは異なって、分割され得る。これらの構成へのさまざまな変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書に定義した一般的な原則が、他の構成に適用され得る。したがって、対象技術の範囲から逸脱することなく、当業者によって、多くの変更及び改変がが、対象技術になされ得る。
【0248】
開示したプロセスのステップの特定の順序または階層は、典型的なアプローチの実例であると理解される。設計の好みに基づいて、プロセスのステップの特定の順序または階層が、再編成され得る。いくつかのステップが同時に実施され得る。添付の方法クレームは、サンプルの順序のさまざまなステップの要素を示し、示した特定の順序または階層を限定することを意図するものではない。
【0249】
本明細書に使用される場合、一連の項目に先行する「少なくとも1つの」という表現は、項目のいずれかを分離するための「及び」または「または」という用語とともに、列挙したもののそれぞれの成員(すなわち、それぞれの項目)ではなく、全体として列挙事項を修正する。「少なくとも1つの」という表現は、列挙したそれぞれ項目の少なくとも1つの選択を必要としない;それどころか、当該表現は、項目のいずれか1つの少なくとも1つ、及び/または項目の任意の組み合わせの少なくとも1つ、及び/または項目のそれぞれのうちの少なくとも1つを含む意味が可能となる。例として、「A、B、及びCの少なくとも1つ」または「A、B、またはCの少なくとも1つ」という表現のそれぞれは、Aのみ、Bのみ、またはCのみ;A、B、及びCの任意の組み合わせ;及び/またはA、B、及びCのそれぞれのうちの少なくとも1つを指す。
【0250】
この開示に使用される「上面」、「底」、「前」、「後ろ」などの用語は、通常の重力の基準枠ではなく、任意の基準枠指すと理解すべきである。このため、上面表面、底表面、前表面、及び後ろ表面が、重力の基準枠では上向きに、下向きに、斜めに、または水平に伸張する可能性がある。
【0251】
さらに、「含む(include)」、「有する(have)」という用語などが説明またはクレームに使用される場合には、そのような用語は、「含む(comprise)」がクレームで移行用語として用いられる場合に解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様に含まれることを意図する。
【0252】
「典型的な」という用語は、「例、例証、または実例としての役割を果たす」を意味するように本明細書に使用される。「典型的な」ものとして本明細書に記載したいずれの実施形態も、他の実施形態より好ましい、または有利なものと解釈する必要はない。
【0253】
単数である要素を参照することは、特に記載しない限り、「1つ及び1つだけ」ではなく、「1つ以上の」を意味することが意図される。男性形の代名詞(例えば、彼の)は、女性形及び中性形(例えば、彼女の及びそれの)を含み、逆の場合も同様である。「いくつかの」という用語は、1つ以上を指す。下線を引いた、及び/またはイタリック体の表題及び副題は、簡便のためだけに使用され、対象技術を限定せず、対象技術の説明の解釈と関係して参照されない。当業者に知られる、またはのちに知られるようになる、この開示全体を通して記載したさまざまな構成の要素と構造上及び機能上の全均等物が、参照により明確に本明細書に組み入れられ、対象技術に包含されることが意図される。本明細書に開示されるもののいずれも、そのような開示が明示的に前記の説明に記載されているか否かにかかわらず、公共に捧げられることを意図するものではない。
【0254】
詳細な説明は、多くの詳細を含有するが、これら対象技術の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、対象技術のさまざまな例及び態様を示しているに過ぎない。対象技術の範囲は、前記に詳細に記載していない他の実施形態を含むと理解しなければならない。本開示の範囲から逸脱することなく、当該方法の構成、動作及び詳細及び本明細書に開示した対象技術の方法及び機構において、さまざまな他の改変、変更及び変型がなされ得る。特に明示されない限り、単数で要素を参照することは、明示的に記載しない限り、「1つ及び1つだけ」ではなく、「1つ以上の」を意味することが意図される。また、機器または方法が、開示の範囲内に包含されるように、開示のさまざまな実施形態によって、解決可能な問題すべてを取り扱う(または達成可能な利点すべてを保有する)必要はない。「ことができる(can)」及びその派生語の本明細書での使用は、肯定的な能力ではなく「可能的に(possibly)」または「任意で(optionally)」の意味で理解されるものとする。