【実施例】
【0062】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0063】
実施例1
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、イソオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕20gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0064】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。なお、乾燥後の被膜の厚さは、触針式段差計〔ケーエルエー・テンコール(株)製、品番:P−10〕を用いて測定した(以下同じ)。
【0065】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を以下の方法に基づいて調べた。また、前記で得られた撥水撥油剤を用いて水希釈性を以下の方法に基づいて評価した。その結果、撥水性(接触角)は107.5°であり、撥水持続性は43.0%であり、撥油性(接触角)は69°であり、撥油持続性は87.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0066】
〔撥水性および撥水持続性〕
試験片の被膜に水滴を滴下し、速やかに水に対する接触角Aを25℃の大気中で自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−SA〕を用いて測定した。なお、撥水性は、水に対する接触角Aが100°以上であることが合格の基準となるが、102°以上であることが実用上好ましい。
【0067】
さらに、水滴を滴下してから120秒間経過後に前記と同様にして接触角Bを測定した。接触角Aおよび接触角Bに基づき、式:
[撥水持続性]=[接触角B(°)]÷[接触角A(°)]×100
にしたがって撥水持続性を評価した。なお、撥水持続性は、本発明の撥水撥油剤の用途によって異なり、用途によっては撥水持続性が低いことが好ましい場合があり、また他の用途によっては撥水持続性が高いことが好ましい場合がある。
【0068】
〔撥油性および撥油持続性〕
試験片の被膜に流動パラフィンの液滴を滴下し、速やかに流動パラフィンに対する接触角を25℃の大気中で自動接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−501Hi〕を用いて測定し、測定された接触角Xに基づいて撥油性を評価した。なお、撥油性は、流動パラフィンに対する接触角が50°以上であることが合格の基準となる。
【0069】
さらに、流動パラフィンの液滴を滴下してから120秒間経過後に前記と同様にして接触角Yを測定した。接触角Xおよび接触角Yに基づき、式:
[撥油持続性]=[接触角Y(°)]÷[接触角X(°)]×100
にしたがって撥油持続性を評価した。なお、撥油持続性は、85%以上であることが合格の基準となる。
【0070】
〔水溶性〕
試験片を40℃の水中に10秒間浸漬した後、水中から引き上げ、キムワイプ〔日本製紙クレシア(株)製、品番:S−200〕で軽く水分を拭き取り、溶解前の膜重量と溶解後再乾燥させた膜重量から面積を測定し、以下の評価基準に基づいて水溶性を評価した。
(評価基準)
A:溶解した被膜の面積が80%以上である。
B:溶解した被膜の面積が60%以上80%未満
C:溶解した被膜の面積が20%以上60%未満
D:溶解した被膜の面積が20%未満
【0071】
〔水希釈性〕
撥水撥油剤をエタノールで希釈することにより、ポリマー濃度が20質量%のポリマー溶液を調製した。前記で得られたポリマー溶液100gと精製水100gとを25℃の各液温にて混合し、得られた混合溶液を十分に撹拌した後、静置し、当該混合溶液を25℃の液温にて目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:ポリマーが完全に溶解
B:ポリマーが急化しているかまたは懸濁
C:ポリマーが析出
【0072】
実施例2
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、ラウリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕20gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0073】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0074】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は103.1°であり、撥水持続性は60.4%であり、撥油性(接触角)は69°であり、撥油持続性は87.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0075】
実施例3
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、ラウリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕28gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕2gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0076】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0077】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は117.3°であり、撥水持続性は61.5%であり、撥油性(接触角)は60°であり、撥油持続性は91.7%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0078】
実施例4
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、ラウリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕10gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕20gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0079】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0080】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は102.6°であり、撥水持続性は74.6%であり、撥水持続性は74.6%であり、撥油性(接触角)は80°であり、撥油持続性は93.8%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0081】
実施例5
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン40g、ラウリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕50gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0082】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0083】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は111.6°であり、撥水持続性は82.0%であり、撥油性(接触角)は69.2°であり、撥油持続性は99.4%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0084】
実施例6
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、ラウリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0085】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0086】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は120.7°であり、撥水持続性は91.0%であり、撥油性(接触角)は67.8°であり、撥油持続性は98.7%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0087】
実施例7
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、ステアリルメタクリレート20gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0088】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0089】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は119.0°であり、撥水持続性は96.7%であり、撥油性(接触角)は51.3°であり、撥油持続性は97.5%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0090】
実施例8
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン70g、2−エチルヘキシルアクリレート20gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0091】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0092】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は100°であり、撥水持続性は35.5%であり、撥油性(接触角)は71.4°であり、撥油持続性は100.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0093】
実施例9
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン40g、2−エチルヘキシルアクリレート50gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0094】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0095】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は109.1°であり、撥水持続性は56.1%であり、撥油性(接触角)は69.2°であり、撥油持続性は99.4%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はAであった。
【0096】
実施例10
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、2−エチルヘキシルアクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0097】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0098】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は121.6°であり、撥水持続性は71.3%であり、撥油性(接触角)は67.8°であり、撥油持続性は98.9%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0099】
実施例11
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5g、2−エチルヘキシルアクリレート80gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0100】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0101】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は119.8°であり、撥水持続性は86.8%であり、撥油性(接触角)は76.1°であり、撥油持続性は98.9%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0102】
実施例12
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5g、2−エチルヘキシルアクリレート80gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0103】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0104】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は112.7°であり、撥水持続性は84.7%であり、撥油性(接触角)は102.1°であり、撥油持続性は96.0%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0105】
実施例13
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン10g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5g、2−エチルヘキシルアクリレート75gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0106】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0107】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は116.5°であり、撥水持続性は78.5%であり、撥油性(接触角)は56.8°であり、撥油持続性は100.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0108】
実施例14
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン10g、2−ヒドロキシエチルアクリレート10g、2−エチルヘキシルアクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0109】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0110】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は123.6°であり、撥水持続性は64.3%であり、撥油性(接触角)は95.7°であり、撥油持続性は89.3%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0111】
実施例15
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、2−ヒドロキシエチルアクリレート20g、2−エチルヘキシルアクリレート50gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0112】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0113】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は123.7°であり、撥水持続性は23.1%であり、撥油性(接触角)は92°であり、撥油持続性は93.8%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0114】
実施例16
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン10g、2−ヒドロキシエチルアクリレート20g、2−エチルヘキシルアクリレート60gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0115】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0116】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は131.3°であり、撥水持続性は32.7%であり、撥油性(接触角)は91.4°であり、撥油持続性は93.7%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0117】
実施例17
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、2−ヒドロキシエチルアクリレート10g、2−エチルヘキシルアクリレート60gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0118】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0119】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は121.6°であり、撥水持続性は53.0%であり、撥油性(接触角)は93.9°であり、撥油持続性は87.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0120】
実施例18
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、2−ヒドロキシエチルアクリレート5g、2−エチルヘキシルアクリレート65gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0121】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0122】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は121.2°であり、撥水持続性は72.0%であり、撥油性(接触角)は94.5°であり、撥油持続性は92.7%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0123】
実施例19
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン60g、2−ヒドロキシエチルアクリレート10g、ステアリルメタクリレート20gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0124】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0125】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は111.8°であり、撥水持続性は98.0%であり、撥油性(接触角)は74.8°であり、撥油持続性は100.0%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0126】
実施例20
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート75gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0127】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0128】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は120.6°であり、撥水持続性は91.7%であり、撥油性(接触角)は99.4°であり、撥油持続性は96.7%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0129】
実施例21
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート75gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0130】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0131】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は107.4°であり、撥水持続性は71.1%であり、撥油性(接触角)は71.4°であり、撥油持続性は98.2%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0132】
実施例22
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸20g、2−エチルヘキシルアクリレート65gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0133】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0134】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は112.2°であり、撥水持続性は85.9%であり、撥油性(接触角)は59.7°であり、撥油持続性は99.5%であり、水溶性の評価はBであり、水希釈性の評価はBであった。
【0135】
実施例23
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート74g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびトリプロピレングリコールジアクリレート1gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0136】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0137】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は101.9°であり、撥水持続性は70.4%であり、撥油性(接触角)は91.9°であり、撥油持続性は98.3%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0138】
実施例24
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート72g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびトリプロピレングリコールジアクリレート3gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0139】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0140】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は111.9°であり、撥水持続性は68.7%であり、撥油性(接触角)は92.9°であり、撥油持続性は97.2%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0141】
実施例25
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート70g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびトリプロピレングリコールジアクリレート5gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0142】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0143】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は112.3°であり、撥水持続性は77.8%であり、撥油性(接触角)は90.3°であり、撥油持続性は96.9%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0144】
実施例26
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート65g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびトリプロピレングリコールジアクリレート10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0145】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0146】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は121.5°であり、撥水持続性は96.1%であり、撥油性(接触角)は97.2°であり、撥油持続性は99.8%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0147】
実施例27
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート70g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびポリエチレングリコール(4)ジメタクリレート5gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0148】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0149】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は122.9°であり、撥水持続性は90.5%であり、撥油性(接触角)は98.3°であり、撥油持続性は97.7%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0150】
実施例28
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート70g、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gおよびポリエチレングリコール(14)ジメタクリレート5gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0151】
前記で得られた反応溶液にトリエタノールアミン7.2gおよびエチルアルコール178gを添加し、混合することによって撥水撥油剤を得た。前記で得られた撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0152】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は125.3°であり、撥水持続性は96.9%であり、撥油性(接触角)は99.2°であり、撥油持続性は97.4%であり、水溶性の評価はAであり、水希釈性の評価はAであった。
【0153】
実施例29
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、n−プチルアクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0154】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0155】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は102°であり、撥水持続性は33.3%であり、撥油性(接触角)は72.0°であり、撥油持続性は98.6%であり、水溶性の評価はCであり、水希釈性の評価はBであった。
【0156】
実施例30
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、メチルメタクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0157】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0158】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は101°であり、撥水持続性は22.8%であり、撥油性(接触角)は73.0°であり、撥油持続性は98.6%であり、水溶性の評価はCであり、水希釈性の評価はBであった。
【0159】
比較例1
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内に2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート80gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0160】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0161】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は126.7°であり、撥水持続性は65.0%であり、撥油性(接触角)は101.8°であるが、撥油持続性が75.7%であることから、実使用に適していないことが確認された。
【0162】
比較例2
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にアクリル酸10g、2−エチルヘキシルアクリレート80gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0163】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0164】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は118.2°であり、撥水持続性は59.9%であり、撥油性(接触角)は93.2°であるが、撥油持続性が73.9%であることから、実使用に適していないことが確認された。
【0165】
比較例3
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にポリエチレングリコールモノアクリレート(CAS No.:26403−58−7)20g、2−エチルヘキシルアクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0166】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0167】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は133.1°であり、撥水持続性は76.3%であり、撥油性(接触角)は92.2°であるが、撥油持続性が13.7%であることから、実使用に適していないことが確認された。
【0168】
比較例4
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内に2−ヒドロキシエチルアクリレート20g、2−エチルヘキシルアクリレート70gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0169】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0170】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は113.3°であり、撥水持続性は39.0%であり、撥油性(接触角)は98.9°であるが、撥油持続性が22.8%であることから、実使用に適していないことが確認された。
【0171】
比較例5
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内に2−ヒドロキシエチルアクリレート40g、2−エチルヘキシルアクリレート50gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0172】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0173】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は121.3°であり、撥水持続性は21.5%であり、撥油性(接触角)は97.2°であるが、撥油持続性が59.4%であることから、実使用に適していないことが確認された。
【0174】
比較例6
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン50gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕50gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0175】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0176】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は76°であり、撥水性に著しく劣ることが確認された。
【0177】
比較例7
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン80gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕20gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0178】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0179】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は61°であり、撥水持続性は32.8%であり、撥油性(接触角)は88°であり、撥水性に著しく劣ることが確認された。
【0180】
比較例8
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内にN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン20g、2−ヒドロキシエチルアクリレート10gおよび2−エチルヘキシルアクリレート80gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0181】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0182】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は110.0°であるが、撥油性(接触角)が45°であることから、撥油性に著しく劣ることが確認された。
【0183】
比較例9
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容の5つ口フラスコ内に2−エチルヘキシルアクリレート90gおよび3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、品番:V−13F〕10gからなるモノマー成分とエチルアルコール234gを入れた。フラスコの内容物を75℃に昇温した後、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−601〕0.6gをフラスコ内に入れ、還流条件下で8時間撹拌しながら重合反応を行なうことにより、前記モノマー成分からなるポリマーを含有する反応溶液を得た。
【0184】
前記で得られた反応溶液を撥水撥油剤として用い、当該撥水撥油剤をバーコータで乾燥後の被膜の厚さが10μmとなるように表面が平滑なガラスプレート(縦:50mm、横:20mm、厚さ:3mm)に塗布し、60℃の大気中で乾燥させることにより、試験片を得た。
【0185】
次に、前記で得られた試験片を用いて被膜の撥水性および撥水持続性、撥油性および撥油持続性ならびに水溶性を実施例1と同様にして調べた。また、撥水撥油剤の水希釈性を実施例1と同様にして調べた。その結果、撥水性(接触角)は68°であり、撥水持続性は25.0%であり、撥油性(接触角)は41°であり、撥油持続性は24.4%であることから、撥水性、撥油性および撥油持続性のいずれにも著しく劣ることが確認された。
【0186】
以上の結果から、各実施例で得られた撥水撥油剤は、撥水性および撥油性に優れているのみならず、撥油持続性にも優れていることがわかる。したがって、前記撥水撥油剤は、例えば、石、煉瓦などの無機質材料、織布、不織布、紙などの繊維質基材、水性塗料、消火剤、電子部品、カーケミカルワックス、金型成形の離型剤、離型フィルム、レンズなどの用途に好適に使用することができることがわかる。また、前記撥水撥油剤は、撥水性、撥油性および撥油持続性に優れていることから、皮脂汚れ、汗汚れなどの汚れに対する防汚性に優れているので、前記用途のなかでも特に繊維製品用に使用されることが期待される。