(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明に係る遊技場用装置及びプログラムの好ましい実施形態について、
図1〜
図12を参照して説明する。
【0008】
図1に示す遊技場用システム1は、遊技場に設置されるシステムであり、遊技機10(10a,10b)、台間機20,30、計数機40、景品交換機60、遊技場サーバー70、及び情報表示機80などの複数の装置で構成されている。各装置は、それぞれコンピュータ及び通信手段を備え、これらがLAN(ローカルエリアネットワーク)などのネットワーク回線90を介してデータ通信可能に接続されている。
【0009】
このような構成を有する遊技場用システム1により、遊技媒体の貸し出しから景品交換までの処理をそれぞれの装置を介して行うことができる。
例えば、台間機20は、現金等の投入に基づいて遊技媒体(例えば遊技球)を遊技者に貸し出し可能に構成され、遊技者は貸し出された遊技媒体を用いて併設された遊技機10aにおいて遊技を行うことができる。
計数機40は、遊技の結果獲得された遊技媒体を計数可能に構成され、計数された獲得遊技媒体数の記録されたレシートRなどの記録媒体を発行する。
景品交換機60は、バーコードリーダなどのレシート読取装置63を介してレシートRから獲得遊技媒体数を読み取り可能に構成され、遊技場の店員等による入力操作を受け付けながら獲得遊技媒体数に対応する景品との交換処理を行う。
また、台間機30は、台間機20と同様に、現金等の投入に基づいて遊技媒体(遊技球)を遊技者に貸し出し可能に構成され、遊技者は貸し出された遊技媒体を用いて併設された遊技機10bにおいて遊技を行うことができる。さらに、台間機30は、遊技の結果獲得された遊技媒体を計数可能な各台計数機として構成され、計数された獲得遊技媒体数の記録されたカードC(例えばICカード)などの記録媒体を発行する。
景品交換機60は、カードリーダなどのカード読取装置64を介してカードCから獲得遊技媒体数を読み取り可能に構成され、遊技場の店員等による入力操作を受け付けながら獲得遊技媒体数に対応する景品との交換処理を行う。
【0010】
また、
図1に示す遊技場用システム1では、遊技場サーバー70が遊技場用装置として動作することにより、遊技機10、台間機20,30、計数機40から出力される遊技情報を直接、又は所定の中継装置(例えば、呼出しランプ、台コンピュータ、島コンピュータなど)を介して間接的に受信して収集する遊技情報収集システムとして構成されている。
【0011】
例えば、遊技機10、台間機20,30からは、以下のような遊技情報が出力される。
遊技機10は、遊技媒体の投入数を示すアウト情報、遊技媒体の払出数を示すセーフ情報、大当りなどの特定遊技状態を示す状態情報、特別図柄などの図柄の変動回数を示す変動情報などを出力する。
台間機20,30は、現金等の投入額を示す売上情報などを出力する。
このような遊技情報がネットワーク90を介して遊技場サーバー70に送信され、遊技場サーバー70がこれらの遊技情報を受信して、遊技機10ごとのアウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報及び売上情報などを収集するとともに、所定のデータ加工を行い遊技情報として順次蓄積する。
【0012】
また、台間機30は、獲得遊技媒体数の記録されたカードCの発行タイミング、挿入されていたカードCの返却タイミング等において、当該カードCの発行等に係る遊技者の遊技履歴情報を遊技場サーバー70に送信する。
遊技履歴情報は、カードCを特定可能な記録媒体ID、併設される遊技機を特定可能な遊技機番号、及び計数された獲得遊技媒体数などが出力される。
遊技場サーバー70は、台間機30からこの遊技履歴情報を受信すると、当該台間機30における現金等の投入開始からカードCの発行等までの時間を、当該遊技者の遊技時間として特定するとともに、この時間内において台間機30及びこれに併設された遊技機10から受信したアウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報及び売上情報を当該遊技者の遊技履歴として特定する。さらに、遊技場サーバー70は、これら記録媒体ID、遊技機番号、獲得遊技媒体数、アウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報及び売上情報を、記録媒体IDを識別子とする一の遊技者の遊技結果情報として関連付けて記憶する。
なお、当該遊技者の遊技開始時間の特定は、台間機30への現金等の投入開始からだけではなく、台間機30にカードCが挿入された時点や、遊技場サーバー70が当該遊技履歴情報よりも先に受信した当該遊技機番号を含む前回遊技履歴情報を受信した時点(前回のカードCの発行、返却等のタイミング)などからも特定することもできる。
【0013】
また、計数機40は、台間機30と同様に、獲得遊技媒体数の記録されたレシートRの発行タイミング等において、発行に係る遊技者の遊技履歴情報を遊技場サーバー70に送信する。
遊技履歴情報は、レシートRを特定可能な記録媒体ID、併設される遊技機を特定可能な遊技機番号、及び計数された獲得遊技媒体数などが出力される。遊技機番号は、例えば、遊技場の店員等がリモコン50を操作することにより計数機40に入力される。
遊技場サーバー70は、計数機40からこの遊技履歴情報を受信すると、当該遊技機番号に対応する遊技機10に併設される台間機20における現金等の投入開始からレシートRの発行までの時間を、当該遊技者の遊技時間として特定するとともに、この時間内において台間機20及びこれに併設された遊技機10から受信したアウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報及び売上情報を当該遊技者の遊技履歴として特定する。さらに、遊技場サーバー70は、これら記録媒体ID、遊技機番号、獲得遊技媒体数、アウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報及び売上情報を、記録媒体IDを識別子とする一の遊技者の遊技結果情報として関連付けて記憶する。
なお、当該遊技者の遊技開始時間の特定は、台間機20への現金等の投入開始からだけではなく、台間機20に所定の有価カード等が挿入された時点や、遊技場サーバー70が当該遊技履歴情報よりも先に受信した当該遊技機番号を含む前回遊技履歴情報を受信した時点(前回のレシートRの発行タイミング)、遊技場サーバー70が店員によるリモコン50の操作等により直接又は間接的に遊技終了情報を受信可能としたときには、当該遊技機番号を含む前回の遊技終了情報を受信した時点などからも特定することもできる。
このように、遊技場用システム1では、景品交換可能な獲得遊技媒体ごとに、複数の遊技情報を関連付けて収集することができ、これらが記録媒体IDを識別子とする一の遊技者の遊技結果情報として遊技場サーバー70に記憶されることになる。
【0014】
また、遊技場用システム1は、遊技機10において遊技を行った遊技者の当該遊技機10に対する良い評価を示す好評価情報を収集する。
本実施形態では、台間機20,30、計数機40、景品交換機60などの遊技用装置が好評価情報を受け付ける評価情報受け付け手段として動作するように構成されている。
ここでは、景品交換機60が評価情報受け付け手段として動作する例について説明する。
【0015】
図2は、景品交換機60に設けられた液晶モニタなどの表示装置61,62の表示画面例である。表示装置61,62は、店員が視認可能な店員側表示装置61と、遊技者が視認可能な客側表示装置62とがあり、各表示装置61,62はそれぞれタッチパネルにより構成されており、景品交換に係る景品の選択や好評価情報を受け付け可能な入力画面を有している。
各表示装置61,62の画面には、レシートR(カードCでも可、以下同様)から読み込まれた遊技媒体数の合計(例えば、2345玉/枚)が表示されている。この合計は、例えば、3枚のレシートRそれぞれから読み込まれた遊技媒体数の合計値となっており、この合計値に対応する景品との交換が可能となる。
【0016】
また、各表示装置61,62の画面には、好評価情報の評価対象となる遊技機の情報が表示されている。例えば、評価対象遊技機の機種名(例えばAAA)、遊技機番号(例えばNO.10)などの情報が表示されている。このような情報は、獲得遊技媒体数とともにレシートRから読み込まれる記録媒体IDをキーとして、景品交換機60が遊技場サーバー70に対して問い合わせ要求を行うことにより取得することができる。
具体的には、遊技場サーバー70にはこの記録媒体IDに関連付けられた遊技結果情報が記憶されていることから、記録媒体IDによって特定される遊技結果情報に含まれる遊技機番号、これより特定可能な機種名を遊技場サーバー70から受信することにより取得することができる。
【0017】
なお、遊技機番号、機種名は記録媒体(レシートR、カードC)に直接記録しておくこともでき、この場合には、遊技場サーバー70を介することなく記録媒体から直接取得することができるので、遊技場サーバー70との通信状態がオフライン状態のときに功を奏する。
また、記録媒体IDがレシートRから読み込み不能なとき、遊技場サーバー70との通信状態がオフライン状態のときなどの評価対象遊技機の機種名、遊技機番号などの情報を特定できないときには、予め設定されている機種名の遊技機(ダミーの遊技機)を評価対象遊技機として表示することもできる。このときの遊技機は、好評価情報の受け付け数が多い遊技機又は少ない遊技機が好ましい。
【0018】
また、本実施形態のように、複数(3枚)のレシートRから遊技媒体数を読み込んだときには、複数のレシートRそれぞれの記録媒体IDから、好評価情報の評価対象となる遊技機の情報それぞれを取得することができ、取得した複数の遊技機の情報を表示装置61,62に表示することもできる。そして、表示されたそれぞれの遊技機に対して評価を行わせることもできる。
しかしながら、複数の遊技機それぞれに対して評価を行わせることになると、遊技者が煩わしさを感じることから、表示装置61,62に表示させる遊技機の情報を絞り込むことが好ましい。
そこで、
図2に示す例では、複数のレシートRから読み込んだ遊技媒体数うち、最も遊技媒体数の多いレシートRに対応する記録媒体IDから特定される遊技機の情報を取得し、評価対象となる遊技機の情報として表示装置61,62に表示させた例を示している。
また、遊技者が最後に遊技を行った遊技機の情報を取得し、評価対象となる遊技機の情報として表示装置61,62に表示させることもできる。この場合は、例えば、読み込んだ記録媒体IDのうち、最も通し番号の大きい記録媒体IDを識別し、これより特定される遊技機の情報を表示すればよい。
【0019】
このように評価の対象となる遊技機が複数ある場合、どの遊技機を評価の対象となる遊技機として表示させるのかは事前の設定により決定しておくことができる。
このような設定は、例えば、遊技場サーバー70(後述の制御部75)が対象遊技機設定手段として動作することにより、遊技場サーバー70から景品交換機60に対して設定(遠隔設定)することができる。
具体的には、遊技場サーバー70に備えるキーボードなどの入力部74を介してどの遊技機を評価の対象とするかを入力する。例えば、読み込んだ遊技媒体数うち最も遊技媒体数の多いレシートRに対応する遊技機を指定可能な情報、又は遊技者が最後に遊技を行った遊技機を指定可能な情報を入力する。
この情報は、ネットワーク90を介して景品交換機60により受信されるとともに、景品交換機60に備えるRAMなどの記憶手段に記憶されることにより設定される。さらに、この情報は複数のレシートRから遊技媒体数を読み込んだとき参照され、この情報の示す遊技機が評価の対象となる遊技機として決定される。
なお、評価対象となる遊技機が複数あるときには、上記のように事前に設定しておくことにより一つの遊技機に絞り込むこともできるが、店員又は遊技者のタッチ操作により逐次選択することもできる。
【0020】
また、各表示装置61,62の画面には、「いいね!」などの文字の表示された好評価情報受付ボタンkが表示されている。遊技者がこの好評価情報受付ボタンkをタッチ操作することにより、好評価情報が受け付けられる。
受け付けられた好評価情報は、
図3(a)に示すように、評価された対象遊技機の遊技機番号に対応する記録媒体IDに紐づけられて、遊技場サーバー70に送信される。また、好評価情報受付ボタンkがタッチ操作されないときには、好評価情報なしを送信する。
送信された好評価情報は、
図3(b)に示すように、記録媒体IDを識別子とする遊技結果情報を構成する複数の情報の一つとして組み込まれ、遊技場サーバー70に順次蓄積されることになる。
また、このように蓄積された好評価情報を遊技場サーバー70から受信することにより、対象遊技機に対応する好評価情報の受け付け数(累計)を、例えば、
図2(a)に示すように、「11人が「いいね!」と言っています。」などのメッセージとともに表示することもできる。
【0021】
また、好評価情報受付ボタンkは店員側表示装置61にも設けることが好ましい。これは、遊技者にタッチ操作を促すことを店員が忘れないようにするためと、遊技者の手が塞がっているときに店員が代わりに操作できるようにするためである。なお、店員側表示装置61には、好評価情報受付ボタンkに代えて、「いいね!をタッチしてください。」などの遊技者にタッチ操作を促すメッセージを、レシートRから遊技媒体数を読み込んだタイミング等においてポップアップ表示させることもできる。
【0022】
また、遊技機10に対する評価の選択肢は、
図2(a)に示すように、好評価情報のみとすることもできるが、
図2(b)に示すように、好評価情報以外の評価情報を選択肢に加えることもできる。
図2(b)に示す例では、好評価情報受付ボタンkに加えて、「わるいね!」などの文字の表示された悪評価情報受付ボタンmと、「ふつうね!」などの文字の表示された普通評価情報受付ボタンnとが表示されている。
悪評価情報受付ボタンmをタッチ操作することにより、遊技者の遊技機10に対する悪い評価を示す悪評価情報が受け付けられ、普通評価情報受付ボタンnをタッチ操作することにより、遊技者の遊技機10に対する評価として良い悪いどちらとも言えないという評価を示す普通評価情報が受け付けられる。受け付けられたこれらの評価情報は、好評価情報と同様に、評価された対象遊技機の遊技機番号に対応する記録媒体IDに紐づけられて、遊技場サーバー70に送信される。
【0023】
このように、各表示装置61,62の画面を、好評価情報のみを選択肢とする単数選択肢モードと、好評価情報と好評価情報以外の評価情報を選択肢とする複数選択肢モードのいずれか一方のモードに設定することができる。
このようなモード設定は、例えば、遊技場サーバー70(後述の制御部75)が選択肢設定手段として動作することにより、遊技場サーバー70から景品交換機60に対して設定(遠隔設定)することができる。
具体的には、遊技場サーバー70に備えるキーボードなどの入力部74を介していずれかのモードを示すモード情報を入力する。
このモード情報は、ネットワーク90を介して景品交換機60により受信されるとともに、景品交換機60に備えるRAMなどの記憶手段に記憶されることにより設定される。さらに、このモード情報はレシートRから遊技媒体数を読み込んだとき参照され、モード情報の示すいずれかのモードに対応する入力画面が表示される。
【0024】
以上説明したように、景品交換機60が評価情報受け付け手段として動作することにより、遊技場システム1が好評価情報の収集システムとして機能し、遊技機10において遊技を行った遊技者の当該遊技機10に対する良い評価を示す好評価情報(他の評価情報を含む)が遊技場サーバー70において記録媒体IDを識別子とする遊技結果情報の中に順次蓄積されることになる。
なお、評価情報受け付け手段は、景品交換機60に限らず、台間機20,30、計数機40などのその他の遊技用装置を評価情報受け付け手段として動作させることもできる。
【0025】
例えば、台間機20に備えるタッチパネル21に好評価情報受付ボタンkを設けることもできる。この好評価情報受付ボタンkがタッチ操作されると、台間機20は、売上情報と同様に、好評価情報を遊技場サーバー70に送信する。これにより、遊技場サーバー70は、計数機40から記録媒体IDが送信されたときに、好評価情報をこの記録媒体IDに関連付けて記憶することができる。
また、台間機30に備えるタッチパネル31に好評価情報受付ボタンkを設けることもできる。この好評価情報受付ボタンkがタッチ操作されると、台間機30は、好評価情報を遊技場サーバー70に送信する。これにより、遊技場サーバー70は、台間機30から記録媒体IDが送信されたときに、好評価情報をこの記録媒体IDに関連付けて記憶することができる。
計数機40に備えるタッチパネル41に好評価情報受付ボタンkを設けることもできる。この好評価情報受付ボタンkがタッチ操作されると、計数機40は、記録媒体IDとともに好評価情報を遊技場サーバー70に送信する。これにより、遊技場サーバー70は、好評価情報をこの記録媒体IDに関連付けて記憶することができる。
【0026】
また、このように台間機20,30、計数機40が好評価情報を受け付けたときには、景品交換機60からは好評価情報を受け付けないようにすることが好ましい。
台間機20,30、計数機40から受け付けた好評価情報は遊技場サーバー70において記録媒体IDとともに関連付けて記憶されることから、景品交換機60は記録媒体IDを読み込んだときにこれをキーとして遊技場サーバー70に対して受け付けの有無を問い合わせることができる。台間機20,30、計数機40が好評価情報を既に受け付けていたときには、例えば、好評価情報受付ボタンkを表示しないなどにより、好評価情報を景品交換機60から受け付けないようにすることができる。
【0027】
また、遊技場用システム1では、遊技場サーバー70が本発明に係る遊技場用装置として機能することにより、以下のような特徴的な動作を行う。
【0028】
[遊技場サーバー]
遊技場サーバー70は、遊技場の管理室などに設置されるサーバー装置であり、
図4に示すように、液晶TVなどの表示手段を備える表示部71、記録媒体IDを識別子とする遊技結果情報を記憶可能なハードディスクなどの記憶手段を備える記憶部72、ネットワーク90と接続され遊技機10を含む他の遊技用装置10〜40,60と通信可能な通信手段を備える通信部73、キーボード,マウスなどの入力手段を備える入力部74などの各部と、これらを制御可能なコンピュータを備える制御部75を有している。
また、記憶部72には、遊技結果情報を集計・データ加工可能なプログラムが記憶され、当該プログラムが制御部75に読み込まれて実行されることにより、制御部75自らが関連付け情報生成手段、及び対象期間受付手段として動作し、表示部71を出力手段として動作させる。
【0029】
記憶部72には、記録媒体IDのそれぞれ異なる複数の遊技結果情報が蓄積されている。
遊技結果情報は、
図3(b)に示すように、記録媒体IDと、遊技機10を特定可能な遊技機番号と、獲得遊技媒体数、アウト情報、セーフ情報、状態情報、変動情報、及び売上情報などの遊技情報と、好評価情報とから構成されている。また、遊技機番号には、当該遊技機番号に対応する遊技機10の機種名、当該遊技機10で使用可能な遊技媒体の貸し出し料金を特定可能な交換率、パチンコ機やスロットマシンなどの当該遊技機10の種類を特定可能な機類などの情報が紐づけられている。
【0030】
制御部75は、このような遊技結果情報の集計・データ加工を行うとともに、集計・データ加工された情報を表示部71に視認可能に出力させる。
以下、表示部71に出力される情報について、
図5〜
図10を参照しながら説明する。
【0031】
図5は、プログラムの起動画面を示しており、この画面では、例えば、所定単位期間ごとに集計した好評価情報の受け付け数(以下、好評価情報数という、図中はいいね/台数)を縦軸、対象期間を横軸とした好評価情報数の推移を示すグラフ715aと、間近に集計した好評価情報数714a(例えば、「0.55」)が表示されている。また、好評価情報数714aとともに、間近に集計した好評価情報数と前回集計した好評価情報数との差分を示す増減比(例えば、0.04アップ)を表示することもできる。
ここでの好評価情報数は、一営業日又は一週間などの所定単位期間中に受け付けたすべての好評価情報(「あり」を示す、以下同様)の数を累計するとともに、この累計値を遊技場に設置された遊技機10の数で除した所定単位期間当りの平均好評価情報数(/一遊技機当り)を示している。
【0032】
また、この画面は、ラジオボタン等からなる期間選択ボタン713を備え、横軸を構成する対象期間の長さをマウスなどの入力部74を介して選択可能としてある。選択可能な対象期間の長さは、例えば、7日間、8週間、6カ月などとなっている。
また、この画面は、ラジオボタン等からなる始期選択ボタン712と、終期選択ボタン711とを備え、対象期間の始期又は終期を選択可能としてある。
始期選択ボタン712を選択することにより、横軸が、遊技機10を遊技場に導入した導入日を始期とする、導入日からの経過を示す期間となる。
一方、終期選択ボタン711を選択することにより、横軸が、現在又は導入日以降のある時点を終期とする導入日までの範囲において、ある時点から所定日又は所定週まで遡った期間となる。
【0033】
このように、始期選択ボタン712及び終期選択ボタン711を備えることにより、遊技機10を遊技場に導入した導入日に関連する対象期間の指定を受け付け可能としてある。
そして、各選択ボタン711〜713の選択態様に従った対象期間が制御部75(RAMなど)に設定され、対象期間に応じたグラフ715aが表示されることになり、例えば、
図5に示す例では、2015年5月31日を終期とする終期選択ボタン711が選択されるとともに、期間選択ボタン713において8週間が選択されることにより、2015年5月31日から8週間遡った期間を対象期間とする好評価情報数の推移を示すグラフ715aが表示されることになる。
このような対象期間は、遊技場の管理者が注目したいターゲット期間でもあり、選択ボタン711〜713を備えることにより(以下の
図6〜
図10においても同様)、任意の期間を対象期間とすることができる。
【0034】
また、この画面は、カテゴリ選択ボタン716を備えており、「交換率で見る」、「機種グループで見る」、「機種で見る」などの注目したいカテゴリ(グループ)をそれぞれ選択可能としてある。また、特に図示しないが、カテゴリは遊技場に設置されている個々の遊技機10を選択可能に階層化されている。
【0035】
図6は、カテゴリ選択ボタン716において、例えば、「機種で見る」を選択したときに表示される画面である。
この画面では、ある機種名(例えば、AAA)に属する遊技機10について、導入日を始期とする始期選択ボタン712が選択されるとともに、期間選択ボタン713において8週間が選択されることにより、導入日を含む週から8週間が経過するまでの平均好評価情報数の推移を示すグラフ715bと、間近に集計した好評価情報数714b(例えば、「0.26」)、増減比(例えば、0.01ダウン)などが表示されている。
【0036】
また、機種名の異なる複数の遊技機の中で、当該機種名(例えば、AAA)に属する遊技機10のランキング情報717(例えば、28位/80機種中)が表示されている。ランキング情報717は、遊技機10ごとに対応する好評価情報の数の多少に基づいて求められるランキング情報であり、本実施形態では、平均好評価情報数についてのランキングを表すものとなっている。
また、この画面には、機種名選択欄718aが設けられており、所望する機種を選択することにより、他の機種名(BBB〜GGG)に属する遊技機10についてのグラフ715b、ランキング情報717などを表示することができる。
【0037】
図7に示す画面では、ある機種名(例えば、AAA)に属する遊技機10について、好評価情報数(図中はいいね数)を縦軸、獲得遊技媒体数を横軸とした、好評価情報数と獲得遊技媒体数との関連性を示すグラフ715cが表示されている。
このグラフ715cに表された情報は、制御部75が関連付け情報生成手段として動作することにより生成された関連付け情報の一例であり、ある機種名(例えば、AAA)の遊技機10において獲得された遊技媒体数を、例えば、0〜5000(玉/枚)、5001〜10000(玉/枚)というような複数のレンジに分類するとともに、分類された各レンジにおいて受け付けられた好評価情報数の合計数を各レンジに属する遊技機10の数で除した値を棒グラフ化した情報となっている。
また、この画面は、「差玉でみる」ボタン719a、「スタートでみる」ボタン719bを備え、「差玉でみる」ボタン719aが選択されることにより表示される画面となっている。
また、この画面にも、機種名選択欄718bが設けられおり、所望する機種を選択することにより、他の機種名(BBB〜GGG)に属する遊技機10についてのグラフ715cを表示することができる。
【0038】
図8は、カテゴリ選択ボタン716において、例えば、「交換率で見る」が選択され、さらに、「スタートでみる」ボタン719bが選択されたときに表示される画面である。
この画面では、貸し出し料金4円で遊技可能なパチンコ機に属する遊技機10について、好評価情報数(図中はいいね数)を縦軸、変動回数(スタート数)を横軸とした、好評価情報数と変動回数との関連性を示すグラフ715dが表示されている。
このグラフ715dに表された情報は、制御部75が関連付け情報生成手段として動作することにより生成された関連付け情報の一例であり、貸し出し料金4円で遊技可能なパチンコ機に属する遊技機10において収集された変動情報から算出される単位時間当たりの変動回数を、例えば、5.0(回/分)〜、5.1(回/分)〜、というような複数のレンジに分類するとともに、分類された各レンジにおいて受け付けられた好評価情報数の合計数を各レンジに属する遊技機10の数で除した値を棒グラフ化した情報となっている。
また、この画面には、交換率選択欄718cが設けられおり、所望する交換率を選択することにより、他の交換率(1円パチンコ、20円スロット)に属する遊技機10についてのグラフ715dを表示することができる。
【0039】
図9(a)は、カテゴリ選択ボタン716において、例えば、「機種で見る」が選択され、相関分析を所望する選択がなされたときに表示される画面である。
ある機種名(例えば、AAA)に属する遊技機10について、割数を縦軸、好評価情報数を横軸とした、好評価情報数と割数との関連性を示すグラフ715eが表示されている。
このグラフ715eに表された情報は、制御部75が関連付け情報生成手段として動作することにより生成された関連付け情報の一例であり、ある機種名(例えば、AAA)に属する遊技機10において収集されたアウト情報、セーフ情報、及び交換率などから算出される遊技場の利益率を特定可能な割数と当該割数に対応するときの好評価情報数を、所定単位期間ごとにプロットした情報となっている。
【0040】
このようなグラフ715eにより以下のことが分かる。
例えば、グラフ715e中の右上(第1象限)におけるプロット数が多い機種名の遊技機10は、遊技者に有利な割数を示すとともに好評価情報数の多い遊技機であることから(正の相関)、遊技者が得をしている遊技機、すなわち、収支上において人気のある遊技機と言える。
一方、グラフ715e中の右下(第4象限)におけるプロット数が多い機種名の遊技機10は、遊技者に不利な割数を示しながらも好評価情報数の多い遊技機であることから(負の相関)、遊技者が損をしているにもかかわらず人気のある遊技機、すなわち、真の人気機種と言える。
また、グラフ715e中の左上(第2象限)におけるプロット数が多い機種名の遊技機10は、遊技者に有利な割数を示しながらも好評価情報数の少ない遊技機であることから、不人気機種と言える。
【0041】
また、この画面には、相関係数720(例えば、0.13)が表示されている。相関係数は、
図10の式1に示すように、所定の対象期間において、各単位期間(1日分)の割数と平均割数との偏差、及び各単位期間(1日分)の好評価情報数と平均好評価情報数との偏差を所定の比率で表したもので、1に近いほど遊技者の満足度が高く、0に近いほど遊技者の満足度が低いという傾向を表す指標である。
なお、相関係数720に代えて又はこれに加えて、
図9(b)に示すお天気マークを表示することもできる。この場合、遊技者の満足度は、雨マークよりも曇りマークの方が高く、曇りマークよりも晴れマークの方が高くなることを意味する。
また、この画面にも、機種名選択欄718aが設けられおり、所望する機種を選択することにより、他の機種名(BBB〜GGG)に属する遊技機10についてのグラフ715e、相関係数720などを表示することができる。
【0042】
このように、遊技場サーバー70は、好評価情報に関して、
図5、6に示すような好評価情報数の推移のみならず、
図7〜
図9に示すように、好評価情報数と遊技情報に含まれる特定遊技情報との関連性を視認可能に出力することができるので、遊技場経営における営業指標として、好評価情報の価値性を高めることができる。
【0043】
また、
図5〜
図9に示す画面は、
図1に示すように、情報表示機80に表示させることもできる。例えば、前述と同様な機能及び特徴をそれぞれ有する、対象期間に係る選択ボタン881〜813、間近に集計した好評価情報数814、平均好評価情報数の推移を示すグラフ815、ランキング情報817、機種名選択欄818などの表された画面を表示させることもできる。
このような画面を有する情報表示機80は、遊技場内に設置される遊技者用の情報表示装置であり、遊技場サーバー70において記憶されている遊技情報や遊技結果情報を遊技者の操作に基づき閲覧可能に構成されている。
これにより、遊技者は、機種名の異なる遊技機同士や同じ機種名に属する遊技機同士において、好評価情報数の多少を比較するとともに、それぞれにおいて好評価情報数と特定遊技情報との関連性を閲覧できるので、遊技を行う遊技機10を選択するときの目安とすることができる。
【0044】
このように情報表示機80は、遊技情報や遊技結果情報を閲覧可能に構成されているものの、所定の情報に関しては遊技場サーバー70から閲覧制限をかけることもできる。
このような閲覧制限は、遊技場サーバー70(制御部75)が表示情報設定手段として動作することにより、遊技場サーバー70から情報表示機80に対して所定の情報を閲覧不能に設定(遠隔設定)することができる。
具体的には、遊技場サーバー70に備えるキーボードなどの入力部74を介して閲覧不能を指示する指示情報を入力する。
この指示情報は、ネットワーク90を介して情報表示機80により受信されるとともに、情報表示機80に備えるRAMなどの記憶手段に記憶されることにより設定される。そして、情報表示機80が遊技者による閲覧要求に係る操作を受け付けたときにこの指示情報を参照することにより、所定の情報に関しては情報表示機80の画面には表示されないことになる。
閲覧制限をかける所定の情報は、遊技機10ごとに対応する好評価情報の数の多少に基づいて求められるランキング情報が好ましく、例えば、
図1に示すランキング情報817を表示させないようにする。このようにするのは、好評価情報数の少ない遊技機は不人気な遊技機と思われがちであり、このような遊技機を遊技者が敬遠すると、当該遊技機の稼働が下がりその分の売り上げが減少することになるからである。
【0045】
以上説明したような遊技場サーバー70(制御部75)において行われる特徴的な動作は、
図11に示す好評価情報収集処理(プログラム)に従って実行される。
この処理では、まず、所定の評価情報受け付け手段から好評価情報を受信する(S1)。
次いで、受信した好評価情報を、記録媒体IDをキーとして対象遊技機の遊技情報との関連付けを行う(S2)。
続いて、関連付けた情報、すなわち、遊技結果情報を交換率、機種などのカテゴリごとに集計・加工し、好評価情報を獲得遊技媒体数、変動情報、割数などの特定遊技情報と関連付けた関連付け情報に関する情報を生成する(S3)。
さらに、選択ボタン711〜713が選択されることにより、対象期間の指定を受け付け、対象期間に応じた関連付け情報に関する情報を表示部71に出力させる(S4:
図7、
図8、
図9参照)。
【0046】
以上説明したように、本発明の遊技場サーバー70及びプログラムによれば、遊技機10に対する好評価情報と遊技情報とを関連付けた関連付け情報に関する情報が出力されるので、遊技場経営における営業指標としての利用価値を有する新たな指標を提供することができる。
【0047】
一方、従来のアンケートなどを収集する遊技場用システムでは、アンケートの結果が遊技情報と関連付けられていないことから、遊技情報との関連性が不明瞭なものとなっていた。
本実施形態の遊技場サーバー70及びプログラムによれば、従来の遊技場用システムが改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
【0048】
以上、本発明の遊技場用装置及びプログラムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技場用装置及びプログラムは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0049】
例えば、本実施形態では、景品交換機60を評価情報受け付け手段として動作させたが、台間機20,30、計数機40などの遊技用装置を評価情報受け付け手段として動作させることもできる。
例えば、台間機20,30を評価情報受け付け手段として動作させるときには、台間機20,30に備えるタッチパネル21,31に好評価情報受付ボタンkを設けることもできる。この場合、
図12に示すように、カードなどの返却ボタン22,32の近傍に、好評価情報受付ボタンkを設けることが好ましい。返却ボタン22,32は遊技をやめるときに操作されるボタンであることから、このような返却ボタンの近傍に好評価情報受付ボタンkを設けることで、遊技の結果感じた印象が当該遊技機に対する評価として正確に反映されるからである。
また、普段は表示されていないものの、返却ボタン22,32が操作されたときに限り、その近傍に好評価情報受付ボタンkを表示(出現)させることもできる。
【0050】
また、返却ボタン22,32は、物理スイッチに限らずタッチパネル21,31においてタッチボタンとして設けることもできる。この場合、返却ボタン22,32専用のタッチボタンと、好評価情報受付ボタンkを兼ねたタッチボタンとを併設させることもできる。これにより、好評価情報受付ボタンkを兼ねたタッチボタンが操作されると、好評価情報とカードの返却要求とを同時に受け付けることができる。
【0051】
また、好評価情報受付ボタンkを遊技の途中で操作させることもできる。この場合、併設される遊技機10が大当り、ボーナス、ATなどの遊技者に有利な特別遊技状態になったときに(状態開始、状態中又は状態後)、例えば、
図12に示すように、「今の大当りはいかかでしたか」などの報知メッセージとともに好評価情報受付ボタンkをタッチパネル21,31に表示させることが好ましい。
特に、遊技者が遊技機10において遊技を開始してから当該遊技機10が最初に特別遊技状態となった場合に、報知メッセージとともに好評価情報受付ボタンkをタッチパネル21,31に表示させることが好ましい。これは、特別遊技状態となるとカードを即座に返却させる場合が多く、その後はタッチ操作を行う機会が喪失するからである。
なお、表示させるタイミングの特定は、例えば、遊技機10から出力される状態情報を台間機20,30に入力するとともに、台間機20,30が現金の投入を受け付けた後、最初に状態情報が入力されたときが、そのタイミングとして特定される。
【0052】
また、このような報知メッセージなどの報知と、好評価情報受付ボタンkの表示又は好評価情報受付ボタンkからのタッチ操作の受け付けを許容するタイミングは、遊技場サーバー70(制御部75)が報知タイミング設定手段として動作することにより、遊技場サーバー70から台間機20,30に対して報知等のタイミングを設定(遠隔設定)することができる。
具体的には、遊技場サーバー70に備えるキーボードなどの入力部74を介して報知メッセージなどの報知と、好評価情報受付ボタンkの表示又は好評価情報受付ボタンkからのタッチ操作の受け付けを許容するタイミングを指定するタイミング情報を入力する。
このタイミング情報は、ネットワーク90を介して台間機20,30により受信されるとともに、台間機20,30に備えるRAMなどの記憶手段に記憶されることにより設定される。そして、台間機20,30に状態情報が入力されたときにこのタイミング情報を参照することにより、遊技者が遊技機10において遊技を開始(現金の投入開始)してから当該遊技機10が最初に特別遊技状態となるタイミングで、「今の大当りはいかかでしたか」などの報知メッセージとともに好評価情報受付ボタンkをタッチパネル21,31に表示させることができる。
【0053】
また、評価情報受け付け手段は、台間機20,30、計数機40、景品交換機60に限らず、例えば、遊技機10ごとに設けられる情報表示装置(通称呼出しランプ)を評価情報受け付け手段として動作させることもできる。
また、好評価情報と関連付ける特定遊技情報は、獲得遊技媒体数、割数、変動情報(変動回数)に限らず、アウト情報とセーフ情報との差分を示す差玉、状態情報の数から特定可能な大当り回数、大当り確率、6段階のうちいずれかに設定可能な確率設定機能を有するスロットマシンにおいて現在設定されている段階を特定可能な数字などの様々な遊技情報を特定遊技情報とすることもできる。
【0054】
また、選択可能なカテゴリ(グループ)は、
図5に表示された三つのカテゴリに限らず、例えば、遊技機島ごと、メインコーナーやバラエティコーナーなどのコーナーごとでもよい。
また、遊技場におけるそれぞれの遊技機10の設置位置を示すレイアウトを表示部71、情報表示機80に表示し、各遊技機に対応する位置にそれぞれの遊技機10が受け付けた好評価情報数を表示することもできる。
【0055】
また、
図6〜
図9では、一の機種名等に係る遊技機10のグラフ715のみを表示したが、複数の機種名等に係る遊技機10のグラフ715を比較可能に並べて表示することもできる。これにより、例えば、複数の機種名に係る遊技機の導入日がそれぞれ異なっていたとしても、導入日を基準にしたある対象期間における平均好評価情報数の推移などを相対的に比較できる。
【0056】
また、本実施形態では、遊技場サーバー70が、遊技情報と好評価情報の双方の収集を行ったが、遊技情報を収集する遊技場用装置と、好評価情報を収集する遊技場用装置とを分けてもよい。この場合は、二つの遊技場用装置が本発明に係る遊技場用装置となる。
また、好評価情報は、遊技機において遊技を行った遊技者の当該遊技機に対する評価を示す情報であることから、アンケートとしての情報形態を有している。
また、好評価情報受付ボタンkはタッチパネル上のボタンに限らず、物理スイッチでもよい。