(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
現時点の車両状態が所定の条件を満たす時に、前記右側血圧及び前記左側血圧を前記測定装置に測定させる測定制御部をさらに備える、請求項1に記載の血圧左右差算出装置。
前記測定制御部は、現時点から所定時間が経過するまでの車両状態が所定の条件を満たすと予測される時に、前記右側血圧及び前記左側血圧を前記測定装置に測定させる、請求項2に記載の血圧左右差算出装置。
前記測定制御部は、前記算出部が算出した前記血圧左右差が所定の閾値以上である場合に、前記血圧左右差に基づいて前記車両を動作させるための指示を、前記車両を制御する車両制御装置に通知する、請求項2又は3に記載の血圧左右差算出装置。
前記血圧左右差を、前記右側血圧及び前記左側血圧の測定時の前記車両状態と関連付けて記憶する記憶部をさらに有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の血圧左右差算出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、血管疾患の有無や程度を判定する指標として、血圧左右差が利用されている。血圧左右差とは、人の右側血圧と左側血圧の差である。車両内で右側血圧及び左側血圧を測定する場合、速度などの車両状態が変化すると、右側血圧及び左側血圧も変化する。その結果、測定するタイミングによって血圧左右差が変動するので、運転中に発生した血圧左右差が、血管疾患等の病変によるものであるかを高い精度で判定することができなかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、運転者の血圧左右差の測定精度を向上させることができる血圧左右差算出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様においては、車両の運転者の右側血圧及び左側血圧の測定結果を測定装置から取得する測定結果取得部と、前記右側血圧及び前記左側血圧の測定時の車両状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部と、所定の前記車両状態において測定された前記右側血圧及び前記左側血圧に基づいて、前記右側血圧と前記左側血圧との差である血圧左右差を算出する算出部と、を有する、血圧左右差算出装置を提供する。
【0007】
上記の血圧左右差算出装置は、現時点の車両状態が所定の条件を満たす時に、前記右側血圧及び前記左側血圧を前記測定装置に測定させる測定制御部をさらに備えてもよい。
【0008】
前記測定制御部は、現時点から所定時間が経過するまでの車両状態が所定の条件を満たすと予測される時に、前記右側血圧及び前記左側血圧を前記測定装置に測定させてもよい。
【0009】
また、前記測定制御部は、前記算出部が算出した前記血圧左右差が所定の閾値以上である場合に、前記血圧左右差に基づいて前記車両を動作させるための指示を、前記車両を制御する車両制御装置に通知してもよい。
【0010】
また、上記の血圧左右差算出装置は、前記右側血圧及び前記左側血圧を、それぞれの測定時の前記車両状態と関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、前記算出部は、同一の前記車両状態に関連付けられた前記右側血圧及び前記左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出してもよい。
【0011】
また、上記の血圧左右差算出装置は、前記血圧左右差を、前記右側血圧及び前記左側血圧の測定時の前記車両状態と関連付けて記憶する記憶部をさらに有していてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、運転者の血圧左右差の測定精度を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[車両の構成]
図1は、本実施形態に係る車両1の構成を示すブロック図である。車両1は、測定装置10、車両制御装置20、血圧左右差算出装置30、及び出力装置40を備えている。血圧左右差算出装置30は、測定装置10から取得した情報、及び車両制御装置20から取得した情報に基づいて、車両1の運転者の血圧左右差を算出する。車両1は、血圧左右差算出装置30が算出した血圧左右差を出力装置40(例えば、インストルメント・パネル内のディスプレイ)に表示したり、血圧左右差に基づいて車速を制御したりすることにより、運転者の健康状態が良好でない場合に事故が生じるリスクを軽減する。以下、各装置の構成について説明する。
【0015】
測定装置10は、車両1の運転者の血圧を測定する血圧計である。測定装置10は、運転者の右半身の所定の部位における血圧(以下、右側血圧と称する)、及び、運転者の左半身の所定の部位における血圧(以下、左側血圧と称する)を測定する。測定される運転者の部位(以下、測定部位と称する)は、例えば、運転者の上腕、手首、手の指、手の平、耳たぶ、太ももなどである。以下の説明において、右側血圧及び左側血圧を総称して単に血圧と称することもある。
【0016】
車両1において運転者の血圧を測定することができる限りにおいて、測定装置10の具体的な構成は任意である。例えば、測定装置10は、測定部位の動脈を圧迫するカフを含んでいてもよい。また、測定装置10は、測定部位の動脈から受ける圧力を測定するセンサ電極を含んでいてもよい。
【0017】
圧力を測定するセンサ電極は、車両1の構成要素に組み込まれていてもよい。例えば、センサ電極がハンドルに組み込まれていてもよい。この場合、測定装置10は、ハンドルを握る運転者の手の指又は手の平の動脈から受ける圧力を測定して、血圧を算出する。また、センサ電極が運転席に組み込まれていてもよい。この場合、測定装置10は、運転席に座る運転者の足の太ももの動脈から受ける圧力を測定して、血圧を算出する。
【0018】
測定装置10は、例えば、血圧左右差算出装置30からの指示に基づいて、測定を開始する。測定装置10は、運転者からの操作に基づいて、測定を開始してもよい。
【0019】
測定装置10は、測定した右側血圧及び左側血圧に関する情報を、血圧左右差算出装置30に対して出力する。測定装置10は、測定部位に関する情報、及び測定を実施した測定時間に関する情報を、右側血圧及び左側血圧に関する情報とともに血圧左右差算出装置30に対して出力してもよい。
【0020】
車両制御装置20は、例えば電子制御ユニット(ECU)を含んでいる。車両制御装置20は、運転者からの操作と、車両1の速度などの車両状態に関する車両情報と、に基づいて、車両1のエンジン、ブレーキ等を制御する。車両制御装置20は、車両状態に関する車両情報を血圧左右差算出装置30に対して出力する。
【0021】
血圧左右差算出装置30は、測定装置10から取得した、車両1の運転者の右側血圧及び左側血圧を、車両制御装置20から取得した、それぞれの測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて記憶する。また、血圧左右差算出装置30は、同一の車両状態を示す車両情報に関連付けられた右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する。血圧左右差算出装置30は、算出した血圧左右差を含む情報を、出力装置40に対して出力する。
【0022】
出力装置40は、例えばディスプレイを含んでいる。出力装置40は、血圧左右差算出装置30から入力された血圧左右差を含む情報を、ディスプレイに表示させる。
【0023】
[血圧左右差算出装置30の詳細な構成]
以下、血圧左右差算出装置30の詳細な構成について、
図1を参照して説明する。血圧左右差算出装置30は、記憶部31及び制御部32を含んでいる。
【0024】
記憶部31は、例えば、ROM、RAM及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部31は、制御部32により実行されるプログラムを記憶している。また、記憶部31は、測定装置10が測定した右側血圧及び左側血圧を、それぞれの測定時の車両状態と関連付けて記憶する。
【0025】
制御部32は、例えばCPUである。制御部32は、記憶部31に記憶されたプログラムを実行することにより、測定結果取得部321、車両情報取得部322、測定制御部323、算出部324及び出力制御部325として機能する。
【0026】
測定結果取得部321は、車両1の運転者の右側血圧及び左側血圧の測定結果を測定装置10から取得する。車両情報取得部322は、右側血圧及び左側血圧の測定時の車両状態に関する車両情報を車両制御装置20から取得する。
【0027】
測定制御部323は、右側血圧及び左側血圧を測定装置10に測定させる。測定制御部323は、右側血圧及び左側血圧を、それぞれの測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて記憶部31に記憶させる。例えば、測定制御部323は、右側血圧及び左側血圧を、それぞれの測定時の車両1の速度を示す車両情報と関連付けて、記憶部31に記憶させる。
図2は、記憶部31に記憶された右側血圧及び左側血圧並びに車両情報の一例を示している。測定部位及び測定時間に関する情報が測定装置10から入力されている場合、測定制御部323は、それらの情報を記憶部31に記憶させてもよい。
【0028】
測定制御部323は、現時点の車両状態が所定の条件(以下、測定開始条件と称する)を満たす時に、測定装置10に血圧を測定させることができる。
「現時点の車両状態」は、現時点で測定装置10から取得した車両情報が示す車両状態である。例えば、測定装置10は、現時点の車両1の速度がゼロである時に、すなわち車両1が停止状態である時に、測定装置10に血圧を測定させる。
若しくは、「現時点の車両状態」は、現時点に至るまでの所定の期間中に測定装置10から取得した車両情報を分析することによって算出される、現時点に至るまでの所定の期間中における車両状態であってもよい。例えば、測定装置10は、現時点に至るまでの所定の期間中における、車両1の速度の変動幅が所定の閾値以下である時に、測定装置10に血圧を測定させる。
【0029】
このように、測定制御部323が、現時点の車両状態が測定開始条件を満たすタイミングで測定装置10に血圧を測定させることにより、運転者が行う運転操作が少なく、運転者の状態が安定している時に、血圧の測定を行うことができる。
【0030】
測定制御部323は、右側血圧又は左側血圧の一方が既に記憶部31に記憶されている場合、右側血圧又は左側血圧の他方を測定装置10に測定させる際に考慮する測定開始条件を、右側血圧又は左側血圧の一方の測定時の車両状態に関する車両情報に基づいて決定してもよい。例えば、測定制御部323は、現時点の車両状態が、既に記憶部31に記憶されている右側血圧の測定時の車両情報が示す車両状態から所定の範囲内にある場合に、測定装置10に左側血圧を測定させる。一例を挙げると、測定制御部323は、現時点に至るまでの所定の期間中における車両1の平均速度が、既に記憶部31に記憶されている右側血圧の測定時の平均速度から所定の範囲内にある場合に、測定装置10に左側血圧を測定させる。このようにすることにより、既に測定された右側血圧の測定時の平均速度と左側血圧の測定時の平均速度の差を小さくすることができるので、血圧左右差の精度を向上させることができる。
【0031】
算出部324は、所定の車両状態において測定された右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する。例えば、算出部324は、測定制御部323が、測定開始条件を満たすタイミングで測定装置10に測定させた右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する。算出部324は、記憶部31に記憶された、同一の車両状態を示す車両情報に関連付けられ、かつ同一の部位で測定された右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出してもよい。例えば、算出部324は、それぞれの測定時の車両1の平均速度の差が所定値以下である右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する。
【0032】
算出部324は、算出した血圧左右差を、右側血圧及び左側血圧それぞれの測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて、記憶部31に記憶させてもよい。
図3は、記憶部31に記憶された血圧左右差及び車両情報の一例を示している。
図3において、車両情報の欄における左側の情報は、左側血圧の測定時の車両1の平均時速であり、車両情報の欄における右側の情報は、右側血圧の測定時の車両1の平均時速である。
【0033】
出力制御部325は、血圧左右差を含む情報を、出力装置40に出力させる。例えば、出力制御部325は、血圧左右差を、右側血圧及び左側血圧の測定時の車両状態に関する車両情報とともに、出力装置40に出力させる。
【0034】
出力制御部325は、血圧左右差を含む情報を出力するための所定の条件(以下、出力条件と称する)が満たされている場合に、血圧左右差を含む情報を出力装置40に出力させてもよい。例えば、出力制御部325は、血圧左右差が所定の範囲内の値になった場合に、血圧左右差を含む情報を出力装置40に出力させる。また、出力制御部325は、記憶部31に記録された血圧左右差のデータ数が所定数以上になった場合に、血圧左右差を含む情報を出力装置40に出力させてもよい。また、出力制御部325は、運転者が運転を終えようとするときに、例えば運転者がサイドブレーキを引いたときに、血圧左右差を含む情報を出力装置40に出力させてもよい。
【0035】
[血圧左右差算出装置30の動作]
次に、血圧左右差算出装置30の動作について、
図4を参照して説明する。
図4は、血圧左右差算出装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、測定装置10が血圧左右差算出装置30からの指示に基づいて測定を開始する例について説明する。
【0036】
車両情報取得部322は、車両制御装置20から、現時点の車両状態に関する車両情報を取得する(S11)。測定制御部323は、車両情報が示す現時点の車両状態が測定開始条件を満たしている場合(S12においてYES)、測定装置10に運転者の右側血圧を測定させる(S13)。続いて、測定結果取得部321は、測定された右側血圧を測定装置10から取得する。測定制御部323は、右側血圧を、測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて記憶部31に記憶させる(S14)。
【0037】
続いて、車両情報取得部322は、車両制御装置20から、現時点の車両状態に関する車両情報を取得する(S15)。測定制御部323は、車両情報が示す現時点の車両状態が測定開始条件を満たしている場合(S16においてYES)、測定装置10に運転者の左側血圧を測定させる(S17)。続いて、測定結果取得部321は、測定された左側血圧を測定装置10から取得する。測定制御部323は、左側血圧を、測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて記憶部31に記憶させる(S18)。
【0038】
続いて、算出部324は、同一の車両状態を示す車両情報に関連付けられて記憶部31に記憶された右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する(S19)。続いて、出力制御部325は、所定の出力条件が満たされている場合(S20においてYES)、血圧左右差を含む情報を、出力装置40に出力させる。
【0039】
[本実施形態による血圧左右差算出装置30の効果]
本実施形態によれば、血圧左右差算出装置30は、所定の車両状態において測定された右側血圧及び左側血圧に基づいて、右側血圧と左側血圧との差である血圧左右差を算出する。このようにすることにより、例えば、運転者が行う運転操作が少なく、運転者の状態が安定している時に、血圧の測定を行うことができるので、運転中に発生した血圧左右差が、血管疾患等の病変によるものであるかを高い精度で判定することが可能になる。
【0040】
また、本実施形態によれば、血圧左右差算出装置30は、測定装置10が測定した、車両1の運転者の右側血圧及び左側血圧を、車両制御装置20から取得した、それぞれの測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて記憶する。また、血圧左右差算出装置30は、同一の車両状態を示す車両情報に関連付けられた右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出する。このようにすることにより、血圧左右差算出装置30は、同一の車両状態の時に測定された右側血圧及び左側血圧に基づいて、血圧左右差を算出することができる。従って、運転者の血圧左右差をより正確に算出することができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、血圧左右差算出装置30は、算出した血圧左右差を、右側血圧及び左側血圧の測定時の車両状態に関する車両情報と関連付けて出力装置40に出力させる。このようにすることにより、運転者は、自身の血圧左右差と車両状態との関連性に関する情報を得ることができる。このため、運転者は、自身の健康状態をより詳細に把握することができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、血圧左右差算出装置30は、現時点の車両状態が、先行して実施された右側血圧の測定時の車両状態と同一である場合に、測定装置10に左側血圧を測定させる。このようにすることにより、血圧左右差算出装置30は、右側血圧の測定時の車両状態と同一の車両状態の時に測定された左側血圧を取得して、血圧左右差を算出することができる。
【0043】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。以下、本発明の実施の形態のいくつかの変形例を示す。
【0044】
[第1の変形例]
上述の実施形態においては、記憶部31に記憶された車両情報が示す、現時点の車両状態が、所定の測定開始条件を満たす時に、測定制御部323が測定装置10に血圧を測定させる例を示した。すなわち、現時点の車両状態に基づいて、測定装置10に血圧の測定を開始させるか否かを判定する例を示した。本変形例においては、案内装置から取得した情報が示す、現時点から所定時間が経過した後の車両状態が、所定の測定開始条件を満たすと予測される時に、測定制御部323が測定装置10に血圧を測定させる例について説明する。すなわち、予測される将来の車両状態に基づいて、測定装置10に血圧の測定を開始させるか否かを判定する例について説明する。
【0045】
本変形例において、車両1は、測定装置10、車両制御装置20及び血圧左右差算出装置30に加えて、車両1が進むべき経路を案内する案内装置をさらに備えている。案内装置は、例えばカーナビゲーションシステムである。案内装置は、車両1が進むべき経路に関する経路情報を生成する。
【0046】
血圧左右差算出装置30は、案内装置から、車両1が進むべき経路に関する経路情報を取得する。測定制御部323は、経路情報、及び車両制御装置20から取得した現時点の車両状態に関する車両情報に基づいて、現時点から所定時間(例えば1分間)経過するまでの間の車両状態を予測する。
【0047】
例として、経路情報が、直線道路が所定の距離にわたって続くことを示し、車両情報が、現時点で車両1が速度50km/hで走行していることを示していると仮定する。この場合、測定制御部323は、現時点の車両1の速度に基づいて、今後1分間、車両1が直線道路を走行し続けるか否かを判定する。今後1分間、車両1が直線道路を走行し続けると判定された場合、測定制御部323は、今後1分間の車両1の速度の変動幅が、測定開始条件が定める所定の閾値以下であると予測する。なぜなら、直線道路を走行している間は車両1の操舵動作が生じないため、車両1の速度が安定するからである。続いて、測定制御部323は、測定装置10に血圧を測定させる。このようにすることにより、車両状態が所定期間にわたって安定している間に測定装置10が運転者の血圧を測定することができる。
【0048】
[第2の変形例]
測定制御部323は、算出部324が算出した血圧左右差が所定の閾値以上である場合に、血圧左右差に基づいて車両1を動作させるための指示を、車両1を制御する車両制御装置20に通知してもよい。例えば、測定制御部323は、血圧左右差が20mmHg以上である場合に、車両1を路肩に寄せて停止させるための指示を、車両制御装置20に通知する。このようにすることにより、運転者の血管疾患に起因する事故が生じることを未然に防ぐことができる。なお、血圧左右差算出装置30は、車両1を動作させるための指示を車両制御装置20に通知するよりも前に、運転者に対する警報を出力装置40に出力させてもよい。
【0049】
[第3の変形例]
測定制御部323は、測定装置10から取得した右側血圧及び左側血圧を選択的に記憶部31に記憶させてもよい。例えば、測定制御部323は、車両情報が示す測定時の車両1の速度の変動幅が所定の閾値以下である場合のみ、測定装置10から取得した右側血圧又は左側血圧を記憶部31に記憶させる。このようにすることにより、信頼性の低いデータが記憶部31に記憶されることを防ぐことができる。