(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を説明する。
図1は、本発明の監視システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【0016】
100は管理サーバであり、モバイル端末200とは通信可能に接続されており、多数の監視カメラ201、206が撮影した映像を、画像配信サーバ101を介してモバイル端末200に配信することができる。さらに監視カメラ201が撮影して画像配信サーバ101に送信された映像を、画像配信サーバ101で保存することもできる。
【0017】
さらに管理サーバ100は、通信回線(インターネット回線)を介して複数の各監視カメラや、無線LANアクセスポイント202、携帯電話網の基地局203とも通信可能に接続されている。
【0018】
画像配信サーバ101は複数の各監視カメラが撮影した映像を管理して配信するものであり、通信回線(インターネット回線)を介して複数の監視カメラ、無線LANアクセスポイント202、携帯電話網の基地局203と通信可能に接続されている。
【0019】
200はモバイル端末であり、モバイル端末200にインストールされたアプリケーションを介して、画像配信サーバ101による画像配信サービスにアクセスすることができる。モバイル端末200から画像配信サーバ101の画像配信サービスにアクセスする通信方法としては、携帯電話網の基地局203を介して通信する3G回線を使用する方法や、無線LANアクセスポイント202を介して通信するWi−Fiを使用する方法がある。尚、モバイル端末200とは、例えばスマートフォン、タブレット端末や携帯電話でもよく、無線LANアクセスポイント202とも無線通信が可能な端末である。
【0020】
201、206は監視カメラであり、設置された場所で画像を撮影するパンチルトカメラである。監視カメラは、通信回線(インターネット回線)を介して画像配信サーバ101とも通信可能に接続されている。尚、監視カメラはネットワークカメラとも言われる。
202は無線LANアクセスポイントである。モバイル端末200とはWi−Fiにて無線通信する。
【0021】
203は携帯電話基地局である。モバイル端末200とは3G回線にて通信する。さらにモバイル端末200は、携帯電話基地局203を介してもインターネット通信(3G回線)が可能である。
204は中継装置であり、モバイル端末200及び監視カメラA206と管理サーバ100とのネットワーク通信を中継するルータである。
205は中継装置であり、監視カメラB201と管理サーバ100とのネットワーク通信を中継するルータである。
図2を説明する。
図2は、管理サーバ100、画像配信サーバ101及びモバイル端末200のハードウエア構成を示す図である。
図2において、401はCPUで、システムバス404に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0022】
ROM403あるいは外部メモリ411には、CPU401の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0023】
402はRAMで、CPU401の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU401は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM403あるいは外部メモリ411からRAM402にロードして、ロードしたプログラムを読み取り実行することで各種動作を実現するものである。
405は入力コントローラであり、キーボード(KB)409や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。
【0024】
406はビデオコントローラで、表示部410への表示を制御する。なお、表示部410はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。また表示部は指やペン等にてユーザが表示画面内の対象位置を指定するタッチパネル機能を含むものであってもよい。
【0025】
407はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ411へのアクセスを制御する。
【0026】
408は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(通信回線)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0027】
なお、CPU401は、例えばRAM402内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT上での表示を可能としている。また、CPU401は、CRT上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0028】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ411に記録されており、必要に応じてRAM403にロードされることによりCPU401によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ411に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
図3を説明する。
ステップS101では、モバイル端末200において、ユーザの指示により本発明の「カメラ映像表示・設定アプリケーション」を起動する。
その後、「カメラ映像表示・設定アプリケーション」内でのユーザの生成指示によりモバイル端末200を識別するための識別IDからQRコード(登録商標)を生成する。
【0029】
つまりモバイル端末200は、ユーザの操作によるQRコードの生成指示に従って、識別情報(例えば端末識別ID:123435等)を含んでいる表示情報としてQRコードを生成する(QRコード生成手段)
ステップS102では、モバイル端末200と監視カメラA206を紐づけるための情報として、識別IDを管理サーバ100に送信する。
【0030】
つまりモバイル端末200は、インターネット回線や携帯電波等の通信回線を利用して、目の前にある監視カメラと通信接続をしたい自らの端末を識別する識別情報(例えば端末識別ID:123435等)を管理サーバ100に送信する(識別情報送信手段)。
ステップS103では、管理サーバ100は識別IDを受信する。
【0031】
ステップS104では、QRコードと識別IDの認証を行う時間を制限するために、識別ID管理テーブルに、管理サーバ100は管理IDを付与して識別IDと認証開始時刻を保存する。
【0032】
ステップS105では、モバイル端末200は、ユーザの操作によるQRコードの表示指示に従って、S101で生成されたQRコードを
図4に示すようにモバイル端末200の表示画面に表示する。
【0033】
つまりモバイル端末200では、識別情報(例えば端末識別ID:123435等)がQRコードの中に含まれている表示情報501を、モバイル端末の画面に表示する(表示手段)。
【0034】
なお、表示情報501はQRコードに限定されるものではなく、バーコード等の情報であっても良く、識別情報を直接、監視カメラで撮影しないように識別情報を含んだ画像情報に変換されたものであればよい。さらにQRコードやバーコードに変換された画像情報の方が、監視カメラで撮影された画像を管理サーバ100側で解析する場合に、文字として表示されている識別情報を解析するよりも、識別情報の読み取り精度が向上するという効果もある。
【0035】
その後、ユーザは
図4に示すようなQRコードを表示画面に表示させた状態で、目の前にある監視カメラA206の撮影レンズに向かって画面表示されたQRコードを向けることで、目の前にある監視カメラA206にQRコードを撮影させることになる。なお、この時には、監視カメラA206で、QRコードを撮影しやすいように、監視カメラA206の至近距離(例えば1m以内)にユーザが近づいて、モバイル端末の画面を向けた方がよい。
ステップS106では、監視カメラA206はモバイル端末200の画面に表示されているQRコードを撮影する。
【0036】
ステップS107では、監視カメラB201は映像を管理サーバ100に常時送信する。また監視カメラA206と監視カメラB201以外のその他の監視カメラにおいても、撮影した映像を管理サーバ100に常時送信する。
ステップS108では、管理サーバ100は全て監視カメラが撮影した各映像を、各監視カメラから常時受信する。
【0037】
つまり管理サーバ100は、
図7に示すように監視カメラA206により撮影された表示情報(QRコード)が含まれている画像を画像配信サーバ101を経由して受信している(撮影画像受信手段)。
ステップS109では、管理サーバ100は受信した映像を解析する。ここで管理サーバ100は、全ての監視カメラの映像を解析する。
ステップS110では、管理サーバ100はS109で受信した映像を解析した結果、受信した映像の中にQRコードを検出したかを判定する。
【0038】
ここで、管理サーバ100側でQRコードを検出した場合には、ステップS114に進む。ここで、QRコードを検出しなかった場合には、ステップS108に戻る。
【0039】
さらに管理サーバ100はここで、撮影された表示情報(QRコード)が含まれている画像を管理サーバ100が受信した日時も合わせて取得している(日時取得手段)。
【0040】
ステップS114では、管理サーバ100は識別ID管理テーブルを参照し、識別IDに対応する認証開始時刻を取得する。その後、認証開始時刻(識別情報が管理サーバ100に送信された日時)と現在の時刻(QRコードから識別情報を取得した日時)とを比較し、認証許容時間を経過しているか判定する。
【0041】
ここで、管理サーバ100は認証許容時間を経過したと判定した場合にはステップS115に進む。ここで、認証許容時間を経過していない場合にはステップS111に進む。
【0042】
つまり管理サーバ100は、識別情報管理テーブルに記憶されている送信された日時(認証開始時刻)とS110で取得した日時に基づいて、この送信された日時に対応づけられている識別情報の有効期間を判断している(有効期間判断手段)。
【0043】
例えばその有効期間が予め1時間に設定されている場合には、識別情報管理テーブルに記憶されている送信された日時(認証開始時刻)とS110で取得した日時との時間差が1時間以内であれば、認証する識別情報が有効期間内であると判断する。
【0044】
S110で取得した日時が有効期間を超えている場合には、管理サーバ100側で認証する識別情報を無効とすることで、セキュリティを考慮して、認証する識別情報を無期限に使用できることを防止している。つまりこの場合、モバイル端末200は、監視カメラの接続情報を取得するためにはS102に戻って認証する識別情報をもう一度管理サーバに再送信する必要がある。
【0045】
その後、S111で認証する場合に、ここで判断した有効期間の結果に従って、有効期間内であれば、受信した画像内の表示情報に含まれている識別情報と記憶されている識別情報とが認証されることになる。
【0046】
ステップS115では、管理サーバ100側で認証許容時間を超過していると判定されているため、モバイル端末200に接続情報の送信不可エラーを返却する。
【0047】
つまり管理サーバ100は、結果的にはS111で記憶されている識別情報が認証されるモバイル端末に画像を受信した監視カメラと通信接続する情報を送信しないことを通知している(通知手段)。
【0048】
このように、認証許容時間を経過した場合にはステップS115に進むので、記憶されている識別情報が有効期間ではないと判断された場合には、結果的にはS111で記憶されている識別情報が認証されるモバイル端末であったとしても、接続情報送信手段は画像を受信した監視カメラと通信接続する情報を送信しないように制御することになる。
【0049】
ステップS111では、管理サーバ100はS108で受信した画像に含まれている、S110で検出したQRコードを解析(QRコード解析手段)して、解析後のQRコードが示す識別情報と記憶している識別IDが一致するか判定する。
このように、管理サーバ100側で解析したQRコードから、S111で認証するための識別情報を取得している(識別情報取得手段)。
ここで管理サーバ100が一致したと判断した場合はステップS112に進む。ここで一致しない場合はステップS108に戻る。
【0050】
つまり管理サーバ100は、S108で受信した画像内の表示情報(QRコード)に含まれている識別情報(例えば端末識別ID:123435等)と識別情報管理テーブルに記憶されている識別情報(例えば端末識別ID:123435等)とを認証している(認証手段)。
【0051】
ステップS112では、管理サーバ100はカメラ接続情報テーブルを参照し、QRコードを検出した監視カメラであるカメラIDに対応付けられている接続情報(IPアドレスやポート番号)を1つ選んでモバイル端末200に送信する。
【0052】
つまり管理サーバ100は、S111で記憶されている識別情報が認証されたモバイル端末に、S108で画像を受信した監視カメラA206と通信接続する情報を送信している(接続情報送信手段)。
【0053】
ステップS116では、モバイル端末200は、監視カメラA206の接続情報を受信し、ステップS117にて、受信したIPアドレス・ポート番号を使用して目の前の監視カメラA206カメラに接続要求する。
ステップS118では、モバイル端末200は、モバイル端末200と監視カメラA206との通信接続が成功したか判定する。
ここで、接続が成功したと判断した場合は、ステップS119に進む。ここで、接続が失敗したと判断した場合は、ステップS129に進む。
ステップS119では、監視カメラA206はモバイル端末200から送信された接続要求を受信する。
ステップS120では、監視カメラA206はログイン画面情報をモバイル端末200に送信する。
ステップS121では、モバイル端末200側でログイン画面を表示する。
ステップS122では、モバイル端末200はステップS116で管理サーバ100から受信したユーザID及びパスワードを監視カメラA206に送信する。
【0054】
ステップS123では、監視カメラA206にて受信したユーザID及びパスワードを使用して自動ログイン認証処理を行い、ステップS124で、ログイン認証が成功したか判定する。
ここで、ログイン認証に成功した場合は、ステップS125に進む。ここで、ログイン認証に失敗した場合は、ステップS126に進む。
ステップS125では、監視カメラA206は管理者画面情報をモバイル端末200に送信する。
ステップS126では、監視カメラA206はモバイル端末200にログインエラー情報を返却する。
ステップS127では、モバイル端末200は管理者画面を表示する。
ステップS128では、モバイル端末200が表示中の管理者画面にて、ユーザがカメラの操作(映像表示・設定)を行う。
ステップS129では、モバイル端末200はエラーログイン画面を表示する。
図5を説明する。
【0055】
管理サーバは、S112でモバイル端末200に送信する接続情報を、カメラ接続情報テーブルの中の監視カメラIDに対応付けて記憶している(接続情報記憶手段)。
5001のカメラIDは監視カメラIDであり、多数の監視カメラの中から1つの監視カメラを識別する情報である。
5002のIPアドレスは、1つの監視カメラのネットワーク上のアドレスを特定する情報である。
5003のポート番号は、1つの監視カメラとモバイル端末200がデータ通信を行う際に通信先である監視カメラのプログラムを特定するための番号である。
【0056】
5003のユーザ名は、1つの監視カメラとモバイル端末200がデータ通信を行う際に通信先である監視カメラに、モバイル端末200側から自動ログインする際に利用されるログイン情報である。
【0057】
5004のパスワードは、1つの監視カメラとモバイル端末200がデータ通信を行う際に通信先である監視カメラに、モバイル端末200側から自動ログインする際に利用されるログイン情報である。
図6を説明する。
【0058】
管理サーバは、S102でモバイル端末200から送信された識別情報を、識別情報管理テーブルの中の監視カメラIDに対応付けて記憶する(識別情報記憶手段)。
6001の管理IDは監視カメラIDであり、多数の監視カメラの中から1つの監視カメラを識別する情報である。
6002の識別IDはモバイル端末IDであり、多数のモバイル端末の中から1つのモバイル端末を識別する情報である。
6003の認証開始時刻は日時または時刻情報であり、識別IDを認証可能な有効期間の開始日時として使用される情報である。
【0059】
尚、認証開始時刻は識別IDが管理サーバに送信された日時であり、識別情報管理テーブルには、識別IDが管理サーバに送信された日時を、S102でモバイル端末から送信された識別IDと対応付けて記憶されている。
【0060】
また、本願発明におけるプログラムは、
図3に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本願発明の記憶媒体は処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムとして、外部メモリに記憶されている。
【0061】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本願発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0062】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本願発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0063】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0064】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0065】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0066】
また、本願発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本願発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本願発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本願発明の効果を享受することが可能となる。
【0067】
さらに、本願発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本願発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本願発明に含まれるものである。