(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、頁が自然にめくれ易い本の見開きを撮影する際は、見開きを両手で保持しながら行うので下記のような問題がある。
▲1▼連続的に撮影する場合、設定した時間間隔内で頁めくりと位置合わせを行うため、その作業はある程度の熟練が必要で、また映像にばらつきが生じる。
▲2▼見開きの左右の縁部を手で掴むか又は台上へ押し付けるため、見開きが平坦にならず、綴じ部および左右外縁部近傍の映像の字がゆがみ易くまた明暗も生じ、パソコン画面の字が読みずらくなり易い。
▲3▼見開きを両手で保持しているので、その間は手でパソコンの操作ができないという不便がある。
【0004】
上記のような不具合は、適切な書見台で保持しUSBスタンドスキャナーとの配置を適切に行うことにより、大幅に改善することができる。
【0005】
上記の不具合を改善し、その他にも必要な要件を具備する書見台と前記スキャナーを適切に配置するための配置台の要件は下記のようである。
▲1▼USBスタンドスキャナーは見開きの天側に配置され、前記スキャナーの適用が設定された最大の版の本の場合、その脚部前面は、機種によっては本の見開きの天側端に一致する程度に近接して配置される必要がある。
▲2▼棒状の読み取りセンサーは見開きの中央の天地方向に配置される。
▲3▼書見台のめくれ止めが余白から内面にはみださない。
▲4▼見開き面が綴じ部近傍、左右の外縁近傍を含めて可及的平坦である。
▲5▼一台で多様な本のサイズに適用できる。
▲6▼頁めくりが容易で迅速にでき且つ、見開きの保持が確実である。
【0006】
従来、読書用の書見台として種々提案されているが、見開きの地側と天側の縁部をめくれ止めにより拘束することにより、本のめくれを完全に止めることができまた、本の版の大きさが替わってもその作用に対応できるようにしまた、めくれ止めが軸心の回りに回転する構造により広い本の厚さの範囲に適応でき、頁めくりが容易にかつ迅速にできる書見台が[特許文献1]に開示されている。
【特許文献1】特許第5257808
【0007】
前記文献による書見台は[0006]に記載の特徴に加えて、めくれ止めの拘束力が見開き面からの反発力を超えない範囲では拘束高さの調整が可能であるゆえ、見開きを手で保持する場合に比べて、見開き面のある程度の平坦さの調整が可能で撮影映像が良好であることが期待される。また該書見台に載置する本の天地方向を逆にして見開きの天側に前記USBスタンドスキャナーの脚部を配置すれば該書見台の構成による地側に設けられた当て板の板厚の距離で見開きの天側端に近接して前記スキャナーの脚部端を位置させることができる。また天地方向を逆にしても[特許文献1]に記載のように広範な本の大きさに対応し、頁めくりも迅速にでき、見開きの保持が確実であることに変わりはない。このことにより、該書見台に載置する本の天地方向を逆にすればそのままUSBスタンドスキャナー用として使用可能であることが期待される。
【0008】
しかしながら、該書見台は読書用としては不都合はないがUSBスタンドスキャナー用として、可及的平坦で頁めくりごとのばらつきの少ない安定した見開き面を得るには下記のような不具合がある。
【0009】
[特許文献1]の請求項1,7,8に記載のめくれ止め支持体のめくれ止めによる見開き面を保持する拘束力が、そのもととなる偶力を発生する摩擦面の回転半径とめくれ止めの回転半径とのてこ比により減力するため、USBスタンドスキャナー用として特に大きい拘束力が必要な綴じ部近傍の平坦さを得るための摩擦面の摩擦力を高めるには限界がある。頁めくりごとに前記摩擦力を作動させねばならず摩擦力を大きくするとそれによるその部分の磨耗や摩擦力の経時変化により拘束高さのばらつきがあり撮影面として常に安定した見開き面が得られない。
【0010】
また、載置する本の版の大きさへの対応として[特許文献1]に記載の書見台は、請求項2,3,4により載置される本の版の大きさに対応して天側のめくれ止めの天地方向の位置を変えることにより対処し、収納する際はその位置を地側に縮小し縦方向を小型にする構成となっているが、左右方向の小型化については考慮されていない。
【0011】
[0009]に記載のような従来の問題点を改善した新規なめくれ止め支持体と、[0005]に記載のような要件を満たしたUSBスタンドスキャナーによる本の見開きの撮影に最適で、読書用としても併用する書見台と、前記撮影のために該書見台と前記スキャナーを最適に配置するための配置台と、[0010]に記載したように書見台の左右方向を小型にするために左右に伸縮自在にした書物受け台について以下に提案する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明は、[0009]に記載のような問題点を改善するために、書見台に載置された本の見開きのめくれ止めによる拘束に回転面の摩擦力を必要とせず、めくれ止めの上下位置の調整が可能でかつ、回転操作によりめくれ止めが頁めくりの支障とならないようにしためくれ止め支持体に関わるものである。
【0013】
該めくれ止め支持体は、書物受け台の中央の天、地側またはそのいずれかに位置して該書物受け台に上向きにその面が天地方向に向かい立設される短冊状の柱状板に、短冊状の取り付け板がその下端に相互に設けられたヒンジまたは軸と軸受けにより縦方向に回動自在に相互に対面可能に取り付けられる。
【0014】
更に、該取り付け板の前記柱状板と対面しない側の面に相互に設けられた案内手段により縦方向に相互位置調整可能に接するめくれ止め支持板があり、該めくれ止め支持板は横方向の両側から左右に伸張した一対の腕を有し、該腕の両端に板状の一対のめくれ止めがある。前記めくれ止め支持板は中央の縦方向に設けられた縦長の空孔を貫通し前記取付け板にねじ止めする螺子に装着された皿ばね又は、前記めくれ止め支持板の左右両側から伸張して前記取付け板を囲繞してその接触面に対峙して設けられた弾性体のいずれかのばね力による摩擦力により縦方向に摺動可能に前記取付け板に保持される。
【0015】
前記取り付け板を前記めくれ止め支持板と共に前記柱状板と対面する位置まで回動させ、その対する面のいずれかに固着された永久磁石の吸着力により、または前記柱状板に設けた凸部または凹部が前記取り付け板に設けた凹部または凸部に系合することにより、前記柱状板に前記めくれ止め支持板が前記取り付け板と共に書物受け台の上向きに保持され、その位置で前記めくれ止めは前記腕への取り付け位置から前記柱状板の左右両側の外方を前記柱状板の立設位置より更に天地方向に伸張して書物受け台に対面している。
【0016】
このように前記柱状板に前記取り付け板が保持された状態で、[0014]に記載のようにめくれ止め支持体の上下位置を修正して前記めくれ止めが書物受け台に載置された本の見開きの天、地側またはそのいずれかの縁部を最適な高さに拘束するようになされる。
【0017】
前記めくれ止め支持体を天、地側のいずれかのみ使用する場合は、もう一方側の構成について特定するものではないが、見開きの天、地側いずれかの縁部を突き当てる当て板がありかつ、上下位置調整可能に前記縁部を拘束するめくれ止めを有する構成が望ましい。
【0018】
頁めくりの際は、前記永久磁石による吸着または、前記のような凹、凸部の系合をはずしてめくれ止め支持板を後方へ回動させることにより、めくれ止めが紙葉の通過する位置より後退して頁めくりの支障にならないようにする。紙葉を左右のめくる方向に移動させ、片手で見開き面を抑えたまま前記めくれ止め支持板を上方へ回動させ前期永久磁石の吸着または、凹、凸部の系合により見開き面は前頁の見開き面と同様に拘束され頁めくりの1サイクルは完了する。
【0019】
このように構成されためくれ止め支持体を使用して書見台に載置された本の見開きの天、地側のいずれかの縁部を拘束し、拘束に大きな摩擦力の作動が不要で摩擦寿命の問題がなく、最適な拘束高さを設定することができ、頁めくりごとにその拘束高さは変らず、めくれ止めが回転操作により頁めくりの支障とならず頁めくりは容易にかつ迅速に実施することができる。
【0020】
請求項2の発明では[0005]に記載のようなUSBスタンドスキャナー用として必要な特性を有する書見台として、載置する本の見開きの天側縁部を拘束する上下位置調整可能なめくれ止めと、地側の縁部を拘束する請求項1に記載のめくれ止め支持体によるめくれ止めと、該地側のめくれ止め支持体の天地方向の位置を調整可能とする摺動板との組み合わせで構成された書見台に関わるものである。
【0021】
該書見台は、書物受け台の中央天地方向に、載置する本の綴じ部が嵌入する凹溝を有し、また前記書物受け台の中央天側端に接して上向きに突設され本の見開きの天側端側を受ける当て板と、該当て板の天側の背面に固定された天側取り付け板と、さらに該天側取り付け板の天側の背面に接し、相互に設けられた案内手段により上下動可能に対面しかつ、両側から左右に伸張した一対の腕を有し、該腕の両端に地方向に向かい突設され書物受け台に対面する板状の左右一対のめくれ止めを有する天側のめくれ止め支持板があり、該めくれ止め支持板は中央上下方向に縦長の空孔を設け、該空孔を貫通し前記天側取付け板にねじ止めする螺子に装着された皿ばね又は前記天側めくれ止め支持板の左右両側から伸張して前記天側取付け板を囲繞して設けられた弾性体のいずれかにより加圧されて、相互の摺動面に発生する摩擦力により、前記めくれ止めが見開きから受ける反発力に勝る力で最適な上下位置に前記天側取り付け板に保持されるようになされる。
【0022】
このような構成による天側のめくれ止めが見開きの天側縁部を最適な拘束高さに保持しまた、USBスタンドスキャナーを前記書見台の天側に配置し、該スキャナーの脚部を前記当て板の板厚の距離で、載置する本の見開きの天側端に近接して設置可能にしている。
【0023】
一方、前記凹溝に縦長の摺動板が嵌入し、前記凹溝の底部または前記摺動板に天地方向に縦長の空孔を設け、該空孔を貫通する螺子または柱状部材により該摺動板と前記凹溝底部との接触面の方向に対峙して装着された弾性体のばね力により加圧されて前記摺動板が前記凹溝底部に保持され天地方向に摺動可能に位置決めされる。
【0024】
前記摺動板の地側端に付加され、上方に向かい突設され、その面が天地方向に対面し、前記摺動板と共にL型部材を形成してなる柱状板があり、該柱状板に請求項1に記載のめくれ止め支持体が取り付けられる。この場合該柱状板は請求項1に記載されている柱状板と同一である。
【0025】
前記摺動板による位置調整により載置される本の版の大きさにより天地方向に位置決めされた前記めくれ止め支持体が保持するめくれ止めにより本の見開きの地側縁部を拘束する。該めくれ止めが見開きの縁部を拘束する手順については[0014]、[0015]、[0016]に記載されている。書見台を収納する際には、前記摺動板は前記めくれ止め支持体と共に天方向に移動させそれにより書見台の縦方向を小型に構成することができる。
【0026】
前記のように書見台上に天、地側の縁部を拘束された本の見開きは後記の請求項4,5に記載の配置台に該書見台と共に配置されたUSBスタンドスキャナーによる撮影に供される。
【0027】
次に、頁めくりを実施する手順について述べると、まず前記地側めくれ止め支持板を、前記永久磁石による保持の場合はその吸着を、凹、凸による系合の場合はその系合をはずして、手動により下方に設けたストッパー位置まで回動させた後、天側の左右のめくれ止めの下部へめくる紙葉を移動させる。次に、前記地側のめくれ止め支持板を上方へ回動させ、前記柱状板に前記地側めくれ止め支持板を前記永久磁石の吸着により、または前記凹、凸部の系合により保持させる。この状態で天、地側のめくれ止めは見開きの天、地側の縁部を拘束して頁めくりは完了する。
【0028】
本請求項に記載の書見台は、[特許文献1]に記載の書見台に対して下記のように改善された。
▲1▼めくれ止めの回動操作の際の大きな摩擦力が不要となり、この操作による摩擦寿命の問題がなくなった。
▲2▼めくれ止めの拘束力が不足することがなくなり、見開きの綴じ部近傍や左右外縁近傍の必要な平坦さを得ることが出来るようになった。
▲3▼頁めくりごとのめくれ止めの拘束高さのばらつきがなくなり、ばらつきの少ない撮影映像が得られるようになった。
【0029】
また、前記書見台を読書用として使用する場合、読書用は一般に載置される見開きの天側を上方に傾斜させて使用し、本の大小により天地方向に前記摺動板を移動させるゆえ、前記摺動板端に配置されるめくれ止めは見開きの天側を拘束するようにしなければ設置姿勢上不都合である。この配置は前記スキャナー用の場合とは見開きの配置の天地方向が逆になるが、[特許文献1]に記載の書見台と同様の配置であり読書用として何ら不都合はない。従って本請求項に、載置する本の向きを変えて使用する読書用書見台としても提案する。
【0030】
請求項3の発明は、請求項2に記載の書見台において、左右に伸張した長方形板状の書物受け台の左右方向を伸縮自在にする構成に関わるものである。主書物受け台の裏面の天、地側の端縁に設けられた案内面と弾性部材によるばね力または、自身が有するばね力により加圧されて、左右に摺動可能に前記主書物受け台の裏面にその大方を収納可能に保持された左右一対の長方形板状の補助書物受け台があり、該補助書物受け台を左右の外方に引き出すことにより、書物受け台の受け面を左右に拡張し大きい版の本に対応することが出来る。なお前記補助書物受け台の内端には爪状のストッパーを設け左右の外方への移動位置を制限して脱落を防止し、その外端縁に付加した端版は収納の際も内方位置を制限するストッパーとし、かつ書物受け台の受け面の外端縁部を構成している。
【0031】
このように一般的な板状部材を引き出して保持する技術は公知であるが、この技術を応用して本請求項による書見台は広範な本の版の大きさに対応し、収納の際は左右の幅を縮小し[0025]に記載した前記摺動板により短小にする効果と合わせて書見台を小型に構成する効果は大きい。
【0032】
請求項4の発明は、USBスタンドスキャナーと、請求項2に記載のUSBスタンドスキャナー用書見台または、天側の外側の適切な位置に前記スキャナーを設置可能でかつ、見開きが可及的平坦に拘束される任意の構成の書見台を最適位置に配置し、該書見台に保持された本の見開きを撮影するための第一実施例に関わるものである。更に、本請求項の書見台は書物受け台の天、地側端に近接して該書物受け台の下方に向かい立設されその下端が該書物受け台の面に平行に左右に伸張した一対の平板上の天、地側脚を有する書見台に対して有効である。
【0033】
該配置台は長方形板状の基台があり、該基台の上面を縦方向の前後に2分割し、分割された後方の面上に横方向に伸張して固定され、弾性体の側板を有し、上方が開放されたコの字型の凹溝体があり、[0032]に記載の書見台は、その天側が分割された前記基台の前方方向に向かうように、[0032]に記載の天、地側脚のいずれかの下端部を前記凹溝体の凹溝へ挿入し、前記凹溝体の弾性体の前記側板に加圧されて左右に摺動可能に保持される。さらに該書見台は前記凹溝体に挿入されていないほうの脚の下部、または前記凹溝体を上部に固定し、前記基台上に左右に伸張して固定された架台により書物受け台の上面が前記基台の上面に平行になるように保持される。
【0034】
一方、前記のように配置された前記書見台の中央の天側端にその端部が近接して、前記基台の分割された前方面上に天方向に伸張した縦長の台状体が固定されている。該台状体の上部には、前記USBスタンドスキャナーの機種による脚部の形状または、その左右幅による位置決めをし、前記USBスタンドスキャナーの支柱が前記基台面に垂直に設置可能な該機種専用のステージがある。前記USBスタンドスキャナーはその読み取りセンサーを前記書見台の方向へ向け、前期ステージ上に脚部を固定して前記台状体に設けられた案内壁に沿い該ステージと共に、又は、該ステージに載置し該ステージ上を、前記書見台に載置された本の見開きを撮影する最適な天地方向位置に移動させ配置させる。なお前記台状体の上面を直接にステージ面として前記スキャナーを載置し、該ステージ面上を天地方向に移動させても構わない。また見開き面の左右方向の最適な撮影位置の調整は前記凹溝体に沿い前記書見台を左右に移動させて行う。
【0035】
前記ステージ面の前記基台面からの最適高さは書物受け台の上面位置程度である。前記台状体または前記ステージの天地方向の長さは前記USBスタンドスキャナーが最大版の本に対応する位置に設置可能な程度である。
【0036】
請求項5の発明は、USBスタンドスキャナーと[0032]に記載の書見台を最適に配置するための第2実施例の配置台に関わるものである。本発明は、請求項4に記載の配置台において前記ステージ上のUSBスタンドスキャナーの天地方向の設置位置を固定し、前記書見台を補助基台上に配置し、該補助基台を天地方向に移動可能に前記基台上に配置する。
【0037】
請求項4に記載と同様の縦長長方形板状の上面を前後に2分割した基台の後方面上に長方形板状の補助基台をその縦方向を前記基台の縦方向に合わせて載置し、その左右端側に当接して前記基台の左右の縁部に設けられた案内面と弾性体による加圧により天地方向に摺動可能に保持される。該補助基台上に、請求項4に記載の後方面上に配置したと同様の構成により前記凹溝体および架台を設け、該補助基台上に前記USBスタンドスキャナー用書見台を配置する。前記分割された基台面の前方面上に請求項4に記載したと同様の構成によりUSBスタンドスキャナーを載置する台状体とステージを設ける。但し、該スキャナーは前記ステージ上に固定し天地方向に移動させない故、前記台状体とステージは天地方向に縦長にする必要はない。なお前記台状体の上面を直接にステージ面としても構わない。
【0038】
前記書見台と前記スキャナーとの天地方向の適正位置の調整は前記補助基台を前記基台面上を摺動させて行う。左右方向位置の調整は請求項4の場合と同様、前記凹溝体に沿い前記書見台の脚部を左右に摺動させて行う。
【0039】
請求項4,5に記載の配置台のいずれを選択するかについては、請求項4に記載の配置台は通常サイズのUSBスタンドスキャナー用に、サイズの大きい機種には請求項5に記載の配置台が推奨される。
【発明の効果】
【0040】
1)自然に頁がめくれてしまう本の見開きの天、地側の縁部を拘束する書見台において、請求項1,2に記載のように、めくれ止め支持体を改善した新規な書見台により、従来の拘束高さの不足や頁めくりごとに大きな摩擦力を作動させることによる拘束力の変化の問題を解消し、必要な拘束高さと、頁めくりごとに一定の拘束高さが安定して得られ、前記めくれ止め支持体によるめくれ止めが従来と同様頁めくりの支障にならず、前記書見台の頁めくりが容易で迅速に出来ることは従来と変わりはない。
2)補助書物受け台の出し入れにより収納時に書物受け台の左右の幅を縮小し、書見台を小型に構成するようにした。
3)手をはなすと頁がめくれてしまう本の見開きを手で保持してUSBスタンドスキャナーで撮影してパソコンの映像にする不便に対応して、請求項2に記載の書見台を読書に使用する場合と見開きの天地方向を逆にして載置し、請求項4または5に記載の配置台に前記USBスタンドスキャナーと共に配置して撮影することが出来、見開きを手で保持する場合に対して、下記のような効果が得られた。
▲1▼撮影画面の字のゆがみや明暗が減少し見易くなった。
▲2▼頁めくりごとの見開き面の、映像画面と位置のばらつきが減少した。
▲3▼撮影の際のスイッチ操作を手で出来るようになった。
▲4▼撮影画面を直接見る場合、その間パソコンを手で操作できるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
図1は請求項4に記載の第一実施例の配置台1へ請求項2、3に記載の書見台2が配置されている斜視図である。配置台1が有する長方形縦長の基台3の縦方向の端部寄りに横断して基台3の面に固定された凹溝体4があり、書見台2はその地側に、下方に向かい立設された地側脚5の下端を凹溝体4に挿入し、弾性体からなる側壁6により加圧されて横方向の左右に摺動可能に基台3上に保持され、天地方向が基台3の縦方向に向かいその天側が基台3の中央よりになるように配置される。この際、主書物受け台7a,7bの受け面は、その左右方向は地側脚5の下端面に習い基台3の面に平行であり、天地方向は図示されていない天側脚の下端を支承し基台3に固定された架台により高さを調整されて基台3の面の縦方向に平行になるようになされる。
【0042】
書見台2の主書物受け台7a,7bに補助書物受け台8a,8bが左右に伸縮自在に取り付けられて載置する本の横幅の大きさに対応している。載置する本の見開きの天側端を突き当てる当て板9の背面に固定された天側取り付け板10は更にその背面に上下動可能に接して保持され、左右に伸張した両翼に天側めくれ止め11a,11bが固定された天側めくれ止め支持板12がある。
【0043】
凹溝13に嵌入し天地方向に摺動可能に保持される摺動板14の地側端に立設する柱状板15の下端にヒンジ16で回動可能に取り付けられた地側取り付け板17を柱状板15と対面する位置に回動させ、体面するいずれかの面へ固着された磁石18の吸着力により柱状板15に保持させる。地側取り付け板17の背面に接し上下動可能に螺子19により保持される地側めくれ止め支持板20の両翼に地側めくれ止め21a,21bが固定されている・摺動板14は載置する本の天地方向の長さに対応して地側めくれ止め21a,21bが見開きの地側縁部を拘束する位置に天地方向に摺動させ凹溝13の底面に保持される。
【0044】
基台3に台状体22が固定されその上面のステージ23上に図示されていないUSBスタンドスキャナーがその読み取りセンサーを書見台2の方向へ向け配置され、図示されていない見開き面の撮影画面の天地方向の最適位置にステージ23の上面に沿い又はステージ23と一緒に台状体22上を天地方向に移動させて設置される。凹溝体4により基台3に保持された書見台2は撮影される見開き画面の左右方向の最適位置に凹溝体4に沿い摺動させ位置決めされる。
【0045】
次に見開きを撮影する段取りと手順について番号順に記述する。
▲1▼地側めくれ止め支持板20と共に地側取り付け板17をストッパー24が効く位置まで後方へ回動させる。
▲2▼撮影する見開きの天側縁部を天側めくれ止め11a,11bの下部へ挿入しその天側端を当て板9の面に突き当てる。
▲3▼見開き面を片手で押さえながら地側めくれ止め支持板20と共に地側取付け板17を上方へ回動させ磁石18により柱状板15に保持させる。
▲4▼地側めくれ止め21a,21bが見開きの地側縁部を拘束するのに適当な天地方向に摺動板14の位置を修正する。
▲5▼天、地側めくれ止め11a,11b、21a,21bを見開きの天、地側縁部を拘束する高さが見開きに過度な変形を与えず且つ適度な平坦さを得る程度の上下位置に調整する。
▲6▼撮影された画像を見ながら図示されていないUSBスタンドスキャナーを[0034]に記載のようにステージ23上の最適な天地方向位置に配置し、書見台2を凹溝体4に沿い左右の最適位置に保持させる。
▲7▼見開き面の撮影とその画像のパソコンへの保存を実施し、次頁の撮影のための頁めくりに移行する。
▲8▼頁めくりの手順はまず▲1▼を実施して、地側めくれ止め21a,21bがめくる紙葉の移動を妨げないようにする。次にめくる紙葉を拘束している天側めくれ止め11a,11bのいずれかの下部から引き出しその天側の縁部を天側めくれ止め11a,11bのもう一方の下部へ挿入し次に手順▲3▼を実施して、見開きの地側縁部を拘束して頁めくりは完了し次に撮影保存を実施する。連続撮影の場合は手順▲8▼を繰り返せばよいが厚めの本の場合は▲5▼の手順を間欠的に実施する。
【0046】
図2は請求項2、3に記載の書見台2の天側めくれ止め11a,11bが載置する本25の見開きの天側の縁部を拘束する第一の実施例を示す書見台2の天側の部分側面図である。当て板9に固定された天側取り付け板10の背面に接し縦長の空孔26を有し天側めくれ止め11a,11bを固定した天側めくれ止め支持板12を、空孔26を貫通してその頭部の裏側に摩擦板27と皿ばね28を配置した螺子29により天側取り付け板10にねじ止めする。螺子29の送り量により皿ばね28の加圧力を増減させ、天側めくれ止め11a,11bによる本25の見開きの縁部の適正な拘束高さが得られ且つ、その拘束力が天側めくれ止め支持板12の上端を指で摘んで容易に上下動させ得る程度となるねじ送り量に設定する。このことにより以後の天側めくれ止め11a,11bの上下位置の調整は、螺子29の締緩によらず前記のように天側めくれ止め支持板12の上端を摘んで実施できる。載置する本により拘束力の水準が異なる場合はその都度螺子29の締緩を実施すればよい。
【0047】
図3は請求項2に記載の書見台の天側めくれ止め11a,11bが、書見台2に載置されている図示されていない本の見開きの天側の縁部を拘束する第2実施例を示す書見台2の天側部分の展開斜視図である。天側めくれ止め支持板30は、当て板9に固定された天側取り付け板31の背面に迂回して矢印⇒方向に勘合する弾性体32a,32bにより加圧されてその摩擦力により天側取付け板31に上下動可能に保持され天側めくれ止め11a,11bにより前記本の見開きの天側縁部を適正な高さに調整して拘束するようになされる。この構成では摩擦力を載置する本により調整することは出来ないので、摩擦力は高めにする必要がある。
【0048】
図4は請求項1に記載の第一実施例のめくれ止め支持体33aを請求項2、3に記載の書見台2の地側に適用した地側部分側面図である。書見台2の凹溝13(
図1参照)の底部34に設けられた縦長の空孔35を貫通する螺子36により、摩擦板37と皿ばね38を介して摺動板14を底部34の上面にねじ止めする。摺動板14の天地方向の位置決めは、螺子36の締緩による皿ばね38の適当な加圧力により摺動可能に保持させることにより実施する。
【0049】
摺動板14の地側端に請求項1に記載の柱状板15が上方に向かい付加されて摺動板14と共にL型部材を形成しその下端にヒンジ16により地側取り付け板17が回動可能に取り付けられ、回動により柱状板15と地側取り付け板17が対面しその面のいずれかに固定された永久磁石18の吸着力により地側取り付け板17が柱状板15にロックされる。地側取り付け板17と柱状板15のいずれかの永久磁石18と対面する部分は鉄板などの磁気吸着性を有する材料で構成される必要がありまた、永久磁石18は希土類磁石など大きい保磁力があり小型で大きな吸着力を有することが望ましい。
【0050】
地側取り付け板17の背面に、左右両側に地側めくれ止め21a,21bを有する地側めくれ止め支持板20がその上下方向に設けられた記載されていない空孔を貫通し摩擦板39と皿ばね40を介して加圧され地側取り付け板17に上下方向に摺動可能に螺子19により保持され、載置された本の見開きの地側縁部を拘束するようになされる。このような地側めくれ止め21a,21bの形状、取り付け位置、上下動可能に保持される構成は天側めくれ止め11a,11bと全く対称的になされている。因みに
図2、
図4の摩擦板27,37,39は円環状のフェルト板、皿ばね28,38,40は円環状のばね用ステンレス鋼板を一方向に湾曲させたものが推奨される。
【0051】
頁めくりの際は、地側めくれ止め21a,21bを見開きの地側縁部の拘束から開放しかつ、紙葉の移動を妨げない位置に移動させるために地側めくれ止め支持板20の上端を指で摘み永久磁石18の吸着から開放しストッパー24の先端が柱状板15の下部に突き当たる破線で表示した位置まで回動させる。次に紙葉の天側端部を頁めくりを実施する方向の
図1に図示されている天側めくれ止め11a,11bの下部のいずれかへ移動させ、引き続き地側取り付け板17と共に地側めくれ止め支持板20を上方へ回動させ永久磁石18の吸着により柱状板15にロックさせ、地側めくれ止め21a,21bにより見開きの地側縁部を拘束し頁めくりは完了する。
【0052】
図5は請求項1に記載の第2実施例のめくれ止め支持体33bを請求項2、3に記載の書見台2の地側に適用した地側部分側面図である。樹脂成形による側板A41と側板B42がありその下端は相互に設けられた軸43軸受け44により回転自在に取り付けられ、側板A41は柱状板15の側面に、側板B42はその下端寄りを地側取り付け板17の側面にねじ止めにより固定される。
【0053】
側板A41の上端は凸部45を形成し、側板B42は地側取り付け板17へのねじ止め位置から上方のその側面が地側取り付け板17の側面から漸次離脱する方向へ伸張して比較的薄板からなる弾性体を形成し、その中間位置の天側側面に天方向に向かう突起が設けられその突起の下部に凹部46があり樹脂ばねフック47を形成しており、地側めくれ止め支持板20の上端を把持して上方へ回動させると、側板A41と側板B42が対面する位置で凸部45と凹部46が系合し、側板A41と側板B42により間接的に柱状体15に地側取り付け板17が保持されるようになされ、連動する地側めくれ止め21a,21bが本25の見開きの地側縁部を拘束するようになされる。或いは側板A41の上端に凹部を形成し、樹脂ばねフック47の先端の下向きの凸起を系合させてもよい。
【0054】
側板B42の樹脂ばねフック47から上方はリリースレバー48となっておりその上端を後方に引けば系合がはずれ更に後方に回動させることにより地側めくれ止め21a,21bは見開きの縁部の拘束から離脱し頁めくりの際の紙葉の移動の妨げにならない破線で図示されている位置まで後退させる。なお上記のような柱状板15に地側取り付け板17を回動自在に脱着させる方法以外の構成は
図4に記載した構成と同じである。
【0055】
図6は摺動板14を凹溝13の底部へ加圧して天地方向に摺動可能に保持する手段として
図4に示した方法以外の第一の方法を示す凹溝13の横断面図である。摺動板14に天地方向に縦長の空孔49を設け、空孔49を貫通するつば付柱状体50を螺子36により皿ばね38を介して加圧させ摺動板14を天地方向に摺動可能に保持させる。
【0056】
図7は
図6と同様に
図4に示した方法以外の第二の方法を示す凹溝13の横断面図である。
図6と同様の空孔49を貫通する弾性つば付柱状体51を凹溝13の底部に固定し、弾性つば52は弾性体として摺動板14に対する加圧力を作用させ、柱状部53は弾性つば52の撓み量を決めるスペーサーとなっている。これにより摺動板14を天地方向に摺動可能に保持させる。
【0057】
図8は請求項2、3に記載の書見台2において、載置された本25の見開きの頁めくりを実施する際に、見開きの縁部を拘束している天側めくれ止め11a,11bの上下位置は固定したまま、例えば天側めくれ止め11aの下部から紙葉を引き出した後に天側めくれ止め11bの下部へ移動させる方法を前記書見台の天側の部分斜視図で図示したものである。先ず引き出す際は、天側めくれ止め11aの下部に拘束されている紙葉の左端の縁部を把持して手前に引けば簡単に引き出すことが出来、その紙葉を右側へめくり、図示のようにもう一方の手の指でそのめくった紙葉54の天側めくれ止め11bの左端近傍に位置させた端縁を押さえながら右端縁と一緒に前方に押せば紙葉54の天側縁部を天側めくれ止め11bの下部へ移動させることが出来る。右から左へ頁めくりを行う場合は上記の操作を全く対称的に行えばよい。この操作は特に熟練を必要とせず容易にかつ迅速に実施することが出来る。
【0058】
図9は請求項2、3に記載の書見台2の底面の平面図である。主書物受け台7a,7bの底面の天、地側端に位置して左右に伸張した平板上の地側脚5と天側脚55が立設されている。主書物受け台7a,7bの底面に、その4隅に取り付けられた弾性体の押さえ片56a,56b,56c,56dにより加圧されまた、地側脚5の内壁および押さえ片56c,56dを支える支柱の内壁を案内面とし、側圧用の樹脂ばね57a,57bにより側部を加圧されて、補助書物受け台8a,8bが左右に摺動可能に保持されている。或いは樹脂ばね57a,57bの代わりに押さえ片56a,56bの内壁を案内面としても構わない。
【0059】
補助書物受け台8a,8bの内端には左右に引き出す際の脱落防止のための爪状のストッパー58a,58b,58c,58dがあり、また外端には端板8c、8dを有し、補助書物受け台8a,8bの左右の外縁部を形成しかつ書物受け台全体の左右の外縁部となる。請求項2に記載の書見台2を読書用として天方向を上向きに傾斜させて使用する場合に、傾斜させるための補助脚59が地側脚5の内壁に取り付けられた保持具60a,60bにより立設される。この場合は載置する本の天地方向が逆になることは[0029]に記載の通りである。
【0060】
図10は補助書物受け台8a,8bを主書物受け台7a,7bの裏面に加圧されて左右に摺動可能に出し入れする第2の手段を示す書物受け台の左右共通の天地方向の縦断面図である。
図9に示す弾性体の押さえ片56a,56b,56c,56dの替りに弾性を有しない押さえ片61a,61b,61c,61dが補助書物受け台の天、地側縁部を押さえ、主書物受け台7a,7bの裏面に突起部62a,62bを設けてそれにより補助書物受け台8a,8bが撓みを与えられて、その弾性により加圧されて摺動可能に左右に出し入れするようになされる。
【0061】
図11は書見台2の斜視図である。
図12は
図11の書見台2へ本25の見開きを保持させた場合の天側を見たA―A断面図である。載置されている本25は図示されている書見台2に対して適用可能な最大サイズの版(例えばA3版)でかつ厚めの本という設定で記載されている。補助書物受け台8a,8bは爪状ストッパー58a,58bが押さえ片56a,56bの端部に突き当たる左右の最長に引き出した状態でその端版8c,8dの位置は図示のように見開きの左右端まで支承する必要はなく、書物受け台の左右の幅はこの程度に設定される。天側めくれ止め11a,11bは本図に記載されていない対象的に作用する地側めくれ止め21a,21bと共に、見開きの綴じ部寄りを過剰な変形を与えず撮影面の見易さが得られる程度に拘束する高さ位置に調整されて天側めくれ止め支持板12により保持される。凹溝13は本25の綴じ部に過剰な変形を与えない効果を有しそれゆえ十分な溝深さと溝幅を有することが望ましい。
【0062】
図13は書物受け台7a,7bおよび補助書物受け台8a,8bの外方が上向きに若干の傾斜を有する書見台の場合の
図12と同様の正面断面図である。めくれ止め11a,11bによる拘束状態で見開きに与える変形も少なくなり且つ、平坦さもよくなることを示す。但し傾斜をつける場合は、USBスタンドスキャナーは遠近に対する焦点補正がなされておりそのことを勘案して適正な傾斜角度を決めることが好ましい。
【0063】
図14は請求項4に記載の配置台1の斜視図である。配置台1に適用可能な書見台は請求項2に記載の書見台など[0032]に記載のUSBスタンドスキャナー用書見台である。該書見台はその天、地側端にもしくは近接して下方に向かい立設されその下端が左右に書物受け台の面に平行に伸張した平板状の天、地側脚を有することが必要である。
【0064】
長方形の基台3の面上を横断して凹溝体4が固定されており、[0041]に記載のように地側脚5の下端部を凹溝体4に挿入し、弾性体の側壁6により加圧されて左右に摺動可能に基台3上に保持される。架台63は前記書見台の天側端に近接して前記地側脚と同様に立設された天側脚の下端を支承し書物受け台の面の天地方向が基台3の面に平行になるようにスペーサーとして基台3の面上に取り付けられる。基台3の中央の縦方向に縦長の台状体22とその上面にステージ23があり、USBスタンドスキャナーの読み取りセンサーを前記書見台の上方の天地方向に向けその脚部をステージ23上に設置する。
【0065】
上記のようにステージ23上に設置したUSBスタンドスキャナーと基台3に配置した書見台は[0044]に記載したようにそれぞれ天地方向と左右方向の位置きめがなされる。ステージ23の側壁64はスキャナーをステージ23面上を天地方向に移動させる場の案内壁である。また台状体22の側壁65とステージ23の底部に設けた一対の凹溝66を嵌合させ、ステージ23と一緒にスキャナーの天地方向の位置きめを行う場合の案内面としまた、スキャナー機種をその専用ステージと共に変更する場合の機種共通の取り付け部分として都合がよい。配置台をスキャナーの一機種専用にする場合は台状体22の上面を直接にステージとしても構わない。
【0066】
図15は請求項5に記載の配置台67の斜視図である。
図14に示した配置台1に対して、配置台67はUSBスタンドスキャナーの設置位置を固定し該スキャナーと見開きとの天地方向の相互位置の調整は書見台を移動させて行う。そのために、長方形の補助基台68を基台3の上面に重ね
図14と同様の位置に凹溝体4と架台63を配置して書見台を保持させ、補助基台68の左右の両縁を基台3の両縁に固定した弾性体からなる押さえ片69a,69b,69c,69dで加圧し、その押さえ片を支える支柱部分の内壁を案内面として天地方向に摺動可能に基台3上を、補助基台68の地側端を把持して天地方向に移動させ見開き面を適正な天地方向位置に保持させる。
【0067】
台状体70とステージ71が
図14に示す台状体22とステージ23と同様の構成で基台3上に配置されるがステージ71に配置されるスキャナーの位置は移動しないゆえ、台状体70は縦長にする必要はない。見開きの左右位置の調整方法は
図14の場合と同様である。また
図14の場合と同様にスキャナーの一機種専用とする場合はステージ71を設けず台状体70の上面を機種専用のステージとしても構わない。
【0068】
図16は請求項5の配置台67へ請求項2、3の書見台2と、破線で示す本25の見開きと、破線で示すUSBスタンドスキャナー72の読み取りセンサー73が見開きの上方の天地方向に向かい、スキャナーの脚部74は当て板9の厚さの距離で設置可能でありそのことが請求項2に記載の書見台の利点の一つである。読み取りセンサー73と本25の見開きとの天地方向の最適な相対位置の調整は補助基台68を天地方向に摺動させて行うことは[0066]に既述の通りである。
【0069】
補助脚59は保持具60a,60b(
図9参照)により書見台2を読書用として傾斜させて使用する場合に図示のような収納状態から地側脚(読書用の場合の呼称は天側脚である)の内壁にもたれる位置まで回動させ立脚する。補助脚59の形状は
図9に示すように棒材をコの字型に成形したものであり、メッキを施した軟鋼、ステンレス鋼など線引き硬化により適当な弾性を有することが望ましい。補助脚59の脱着は容易で高さの異なるものを別に用意してもよい。
【0070】
図17は請求項5の配置台67(
図15参照)に請求項2、3の書見台2(
図11参照)を配置した斜視図である。
図1との対比のため記載した。