(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
店舗で販売している複数の商品について、当該商品を購入した顧客を特定する情報と、当該顧客の当該商品購入による当該商品の売り上げ情報とを関連付けた購入履歴情報を記憶する購入履歴情報記憶手段と、
前記購入履歴情報から、過去における第一の所定の期間での前記店舗で販売している前記複数の商品の売り上げ数の多寡を順位付けし、当該売り上げ数が上位から所定の順位までの前記商品を過去の売筋商品情報である特定期間売筋商品情報として抽出する特定期間売筋商品情報抽出手段と、
前記特定期間売筋商品情報に係る前記商品を過去における第二の所定の期間であって、前記第一の所定の期間を含み、前記第一の所定の期間よりも長い期間において購入した前記顧客を過去の売筋商品購入者である特定期間売筋商品購入者と認定し、当該特定期間売筋商品購入者に関する情報である特定期間売筋商品購入者情報を生成し、当該特定期間売筋商品購入者情報を特定期間売筋商品購入者情報DBに記憶する特定期間売筋商品購入者情報生成手段と、
前記特定期間売筋商品購入者情報DBに記憶されている複数の前記特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品に関する情報である直近購入商品情報を前記購入履歴情報から抽出する直近購入商品情報抽出手段と、
前記直近購入商品情報に基づいて、前記直近購入商品情報に含まれている前記直近の第三の所定の期間に販売された商品の中で、前記直近の第三の所定の期間に購入行為を行った前記特定期間売筋商品購入者の数の多寡を順位付けし、当該特定期間売筋商品購入者の数が上位から所定の順位までの前記直近の第三の所定の期間に販売された商品を将来の売筋商品として売筋商品予測情報を生成する売筋商品予測情報生成手段
とを備え、
前記第三の所定の期間は、将来の需要予測の対象となる商品の販売期間のうち、前記売筋商品予測情報を生成する処理を行う日時から過去の期間であって、前記第一の所定の期間よりも短い期間である
商品需要予測システム。
前記売筋商品予測情報は、前記店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとにおける前記特定期間売筋商品情報、当該所定の商品群ごとにおける特定期間売筋商品情報に基づいて生成された当該所定の商品群ごとにおける特定期間売筋商品購入者情報及び、当該所定の商品群ごとにおける直近購入商品情報に基づいて生成される、前記店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとにおける売筋商品予測情報である
ことを特徴とする請求項1記載の商品需要予測システム。
前記売筋商品予測情報は、複数の前記店舗の中の特定の店舗における前記特定期間売筋商品情報、当該特定の店舗における特定期間売筋商品情報に基づいて生成された当該特定の店舗における特定期間売筋商品購入者情報及び、当該特定の店舗における直近購入商品情報に基づいて生成される、前記複数の店舗の中の特定の店舗における売筋商品予測情報である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の商品需要予測システム。
前記特定期間売筋商品購入者情報生成手段は、過去における連続している複数の前記第一の所定の期間においてそれぞれ前記特定期間売筋商品購入者情報を生成する処理を行い、直近における前記第一の所定の期間で生成された前記特定期間売筋商品購入者情報を前記売筋商品購入者情報DBに格納する際に、前記売筋商品購入者情報DBに格納されている複数の前記第一の所定の期間における前記特定期間売筋商品購入者情報の中で、最も古い時期の前記特定期間売筋商品購入者情報を削除する処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の商品需要予測システム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態の一例を説明する。この実施形態では、売筋を予測する「商品」を衣料品としているが、その他の種々の商品についても売筋商品を予測することができる。また、以下では、百貨店の店舗における商品の販売情報を基にした商品需要予測システムの一実施形態を説明しているが、百貨店の店舗に限らず、各種商品の販売を行う店舗における商品需要予測システムにすることができる。
【0022】
1.本発明の構成
本発明の商品需要予測システムは後述する購入履歴情報記憶手段、特定期間売筋商品情報抽出手段、特定期間売筋商品購入者情報生成手段、直近購入商品情報抽出手段、売筋商品予測情報生成手段などを備えているコンピュータからなる。
【0023】
図1図示の実施形態では、このようなコンピュータがサーバ装置40として使用されている。サーバ装置40が、百貨店等が使用するクライアント端末20及び店舗側端末30と、インターネット通信網、無線通信規格で定められている無線通信網などの通信ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されて構成される実施形態である。
【0024】
クライアント端末20には、百貨店等の各部署で使用されるパーソナルコンピュータやタブレット端末などが含まれる。
【0025】
店舗側端末30には、百貨店等の店舗におけるPOSシステムで使用されるPOS端末などの各種端末や、百貨店等の店舗における事務所などで使用されるパーソナルコンピュータ、タブレット端末などが含まれる。
【0026】
売り上げのあった商品の商品名・価格・数量・日時などの販売実績情報や、商品購入者(顧客)に関する情報などを把握管理するPOSシステムや顧客システムなどの従来公知の業務システムが前記クライアント端末20や店舗側端末30などによって構成されている。
【0027】
サーバ装置40は、無線LAN、インターネット通信網等、通信ネットワーク50を介してクライアント端末20、店舗側端末30との間で相互に情報通信を行う情報送受信手段41を備えている。
【0028】
サーバ装置40は、購入履歴情報記憶手段42a、特定期間売筋商品情報抽出手段44a、特定期間売筋商品購入者情報データベース45(以下、本明細書、図面においてデータベースを「DB」という)、特定期間売筋商品購入者情報生成手段44b、直近購入商品情報抽出手段46a、売筋商品予測情報生成手段46bを備えている。
【0029】
図示の実施形態では、購入履歴情報管理部42が、店舗で販売している複数の商品についての購入履歴情報の集計処理を管理する。この購入履歴情報管理部42における購入履歴情報記憶手段42aが、店舗で販売している複数の商品について、当該商品を購入した顧客を特定する情報と、当該顧客の当該商品購入による当該商品の売り上げ情報とを関連付けた購入履歴情報を記憶する。
【0030】
図示の実施形態では、特定期間売筋商品購入者情報管理部44における、特定期間売筋商品情報抽出手段44aは、前記購入履歴情報から、過去における第一の所定の期間での前記店舗で販売している前記複数の商品の売り上げ数の多寡を順位付けし、当該売り上げ数が上位から所定の順位までの前記商品を過去の売筋商品情報である特定期間売筋商品情報として抽出する。
【0031】
同じく、図示の実施形態では、特定期間売筋商品購入者情報管理部44における、特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、前記特定期間売筋商品情報に係る前記商品を過去における第二の所定の期間において購入した前記顧客を過去の売筋商品購入者である特定期間売筋商品購入者と認定し、当該特定期間売筋商品購入者に関する情報である特定期間売筋商品購入者情報を生成し、当該特定期間売筋商品購入者情報を特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶する。
【0032】
特定期間売筋商品購入者情報DB45には、前記特定期間売筋商品購入者情報が記憶される。
【0033】
図示の実施形態では、売筋商品予測部46における、直近購入商品情報抽出手段46aが、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の前記特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品に関する情報である直近購入商品情報を前記購入履歴情報から抽出する。
【0034】
同じく、図示の実施形態では、売筋商品予測部46における、売筋商品予測情報生成手段46bが、前記直近購入商品情報に基づいて、前記直近購入商品情報に含まれている前記直近の第三の所定の期間に販売された商品の中で、前記直近の第三の所定の期間に購入行為を行った前記特定期間売筋商品購入者の数の多寡を順位付けし、当該特定期間売筋商品購入者の数が上位から所定の順位までの前記直近の第三の所定の期間に販売された商品を将来の売筋商品として売筋商品予測情報を生成する。
【0035】
図示の実施形態では、サーバ装置40は、前記複数の商品についての購入履歴情報である、当該商品を購入した顧客を特定する情報と、当該顧客の当該商品購入による当該商品の売上情報とを関連付けて記憶するための購入履歴情報DB43を備えている。
【0036】
これらの各部で行われる情報処理が、CPU、RAM、ROM等で構成される制御手段47によって制御される。
【0037】
2.商品の購入履歴情報の集計処理
サーバ装置40の購入履歴情報管理部42は、店舗で販売している複数の商品についての購入履歴情報の集計処理を管理する。
【0038】
前記購入履歴情報は、店舗で販売している複数の商品について、当該商品を購入した顧客を特定する情報と、当該顧客の当該商品購入による当該商品の売り上げ情報とが関連付けられた情報である。当該情報の集計は、購入履歴情報管理部42が備える購入履歴情報記憶手段42aによって行われる。
【0039】
図示の実施形態では、例えば、前記POS端末などの店舗側端末30で、顧客が前記商品を購入する際に提示したカードから顧客を特定する情報を読み取り、サーバ装置40は、顧客を特定する情報を、前記POSシステムや前記顧客システムから取得する。
【0040】
顧客を特定する情報は、後述する売筋商品購入者を特定する際に使用される情報であり、当該顧客が、いかなる商品を、いつ、どこで購入したのか、購入された商品と、当該商品を購入した顧客とを関連付けて情報蓄積されるものであれば十分であり、例えば、顧客が商品購入の際に提示したカードの番号であっても良い。
【0041】
図示の実施形態では、前記POSシステムで使用される前記POS端末などの店舗側端末30で、例えば、顧客が購入した商品のタグ等に表示されているJAN(Japanese Article Number)コードから商品の売り上げ情報を読み取り、サーバ装置40は、商品の売り上げ情報を前記の顧客を特定する情報とともに、前記POSシステムや前記顧客システムから取得する。
【0042】
このように、サーバ装置40は、顧客が店舗で購入行為を行ったことによる商品の売り上げ情報と、当該商品を購入した前記顧客を特定する情報とを前記POSシステムや前記顧客システムから取得し、顧客を特定する情報と顧客が店舗で購入行為を行ったことによる商品の売り上げ情報とを関連付けて購入履歴情報DB43に記憶し、管理する。
【0043】
顧客が店舗で購入行為を行ったことによる商品の売り上げ情報には、当該商品を特定する情報が含まれる。当該商品を特定する情報としては、この実施形態のように売れ筋を予測する商品が「衣料品」である場合、例えば、当該商品のブランド、アイテム名(ジャケット、カットソー、スカート、コート等)、属性(デザイン、カラー、サイズ等)などがある。また、当該商品を販売した店舗、当該店舗で使用される品番、メーカー型番等が含まれている構成にすることもできる。
【0044】
このような商品の売り上げ情報は、当該商品に付けられているJANコードを前記商品が買い上げられる店舗の売り場において読み取って取得できる。
【0045】
3.過去の売筋商品情報の抽出処理
サーバ装置40の特定期間売筋商品購入者情報管理部44における特定期間売筋商品情報抽出手段44aは、例えば、以下に例示される条件に従って前記購入履歴情報から、過去における第一の所定の期間での前記店舗で販売している前記複数の商品の売り上げ数の多寡を順位付けし、当該売り上げ数が上位から所定の順位までの前記商品を過去の売筋商品情報である特定期間売筋商品情報として抽出する。
【0046】
<過去の売筋商品情報抽出の条件>
抽出月:毎月
抽出日:第一月曜日
購入履歴情報の集計期間(第一の所定の期間):「当月−1」月の1日〜「当月−1」月の末日
集計対象:商品を特定する情報(例えば、商品のブランド、アイテム名、属性、当該商品を販売した店舗、当該店舗で使用される品番、メーカー型番等が含まれる情報)
順位付け方法:売り上げ数が多い順
抽出対象:店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番
【0047】
この実施形態では、商品需要予測は、店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとに行っている。そこで、特定の商品群であることを認定するために必要な情報である、例えば、商品のブランド、アイテム名などを、「商品を特定する情報」としている。
【0048】
また、特定の店舗における商品需要予測を行う場合には、上述したように、商品を販売した店舗に関する情報を、「商品を特定する情報」の中に含めて収集することになる。
【0049】
特定期間売筋商品情報は、後述するように将来の売筋商品を予測する情報に利用するものである。そこで、この実施形態では、特定期間売筋商品情報を生成する直近の一カ月である「『当月−1』月の1日〜『当月−1』月の末日」の期間を、購入履歴情報を集計する期間である「第一の所定の期間」としている(
図8)。特定期間売筋商品情報を生成する、過去における直近の所定の期間である「第一の所定の期間」は、売れ筋を予測する商品の特性を考慮して定めることができ、例えば、特定期間売筋商品情報を生成する過去の直近の二週間や、三週間などを「第一の所定の期間」とすることもできる。
【0050】
上記に例示したこの実施形態での条件に従えば、特定期間売筋商品情報抽出手段44aは、購入履歴情報DB43から例えば、
図3図示のように、2014年9月分の購入履歴情報を集計し、2014年10月6日の第一月曜日に2014年9月における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番を抽出する。
【0051】
このように、特定期間売筋商品情報抽出手段44aは、特定期間売筋商品情報を店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとに抽出することができる。
【0052】
また、特定期間売筋商品情報抽出手段44aは、
図3図示のように、特定期間売筋商品情報を複数の店舗の中の特定の店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとに抽出することができる。
【0053】
この実施形態では、商品を衣料品としているので商品群を「衣料品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」とした。これ以外にも、商品群を例えば「雑貨品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」や、「食料品のうち一のメーカーの商品分類で一の製品品番」等、商品の種類に応じて特定期間売筋商品情報を抽出することができる。
【0054】
4.特定期間売筋商品購入者情報の生成処理
サーバ装置40の特定期間売筋商品購入者情報管理部44における特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、例えば、以下に例示される条件に従って前述した特定期間売筋商品情報に係る商品を過去における第二の所定の期間において購入した顧客を、過去の売筋商品購入者である特定期間売筋商品購入者と認定し、当該特定期間売筋商品購入者に関する情報である特定期間売筋商品購入者情報を生成する。
【0055】
<過去の売筋商品購入者認定の条件>
認定月:毎月
認定日:第一月曜日
認定に要する顧客の抽出範囲(第二の所定の期間):「当月−4」月の1日〜「当月−1」月の末日
認定対象:上記で説明した第一の所定の期間「当月−1」月の1日〜「当月−1」月の末日における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番を前記第二の所定の期間内に購入した顧客
特定期間売筋商品購入者として認定する期間:直近の認定月から1年間
【0056】
この実施形態では、売筋商品を予測する「商品」を衣料品としているが、衣料品の販売において、販売期間は最長でも4カ月程度と考えられる。そこで、この実施形態では、過去における特定の期間の売筋商品購入者情報を生成するにあたり、「『当月−4』月の1日〜『当月−1』月の末日」の4カ月間を、認定に要する顧客の調査範囲である第二の所定の期間にしている(
図8)。
【0057】
すなわち、この実施形態では、過去の直近1カ月における売筋商品(特定期間売筋商品情報抽出手段44aが行う処理動作によって抽出された直近1カ月における売筋商品)を、過去の直近4カ月の間に購入している顧客、いわば、過去の直近1カ月における売筋商品を、それよりも前の月において購入した顧客もが、特定期間売筋商品購入者として抽出されることになる。
【0058】
なお、売筋商品を予測する「商品」が衣料品以外の他の商品であって、その商品の販売において、販売期間が最長でも6カ月程度と考えられるならば、過去における特定の期間の売筋商品購入者情報を生成するにあたり、「『当月−6』月の1日〜『当月−1』月の末日」の6カ月間を、認定に要する顧客の調査範囲である第二の所定の期間にする、等、売筋商品を予測する「商品」の最長と考えられる販売期間を考慮して、過去の売筋商品購入者認定に要する顧客の調査範囲である第二の所定の期間を設定することができる。
【0059】
この工程で生成される特定期間売筋商品購入者情報は、後述するように、将来の売れ筋商品を予測する際の情報になる。そこで、将来の売れ筋商品予測の信頼性を高めることのできる情報であることが望ましい。このため、この工程で生成される特定期間売筋商品購入者情報は、過去の売筋の商品を購入した実績を持っている商品購入者に関する情報であることが望ましい。そこで、この工程で生成される特定期間売筋商品購入者情報は、売筋商品の認定を行った、すなわち、前述した特定期間売筋商品情報を生成した「第一の所定の期間」を含めた「第一の所定の期間」に先行している期間において、前記「第一の所定の期間」における売筋商品売筋商品を購入している商品購入者に関する情報であることが望ましい。
【0060】
そこで、「第一の所定の期間」との関係でいえば、「第二の所定の期間」は、「第一の所定の期間」を含めて、少なくとも、「第一の所定の期間」より長い期間であることが望ましい。
【0061】
この実施形態では、商品需要予測は、店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとに行っている。そこで、特定の商品群であることを認定するために必要な情報である、例えば、商品のブランド、アイテム名などを、「商品を特定する情報」として収集しており、過去の売筋商品購入者の認定も、特定の商品群についての、過去の売筋商品購入者を認定することになる。
【0062】
例えば、「商品を特定する情報」であるブランド−アイテム名別に、過去の売筋商品購入者が認定される。
【0063】
また、特定の店舗における、特定の商品群についての商品需要予測を行う場合には、上述したように、「商品を特定する情報」の中に含まれている、商品を販売した店舗に関する情報を参照して、特定の店舗ごとに、「商品を特定する情報」であるブランド−アイテム名別に、過去の売筋商品購入者が認定される。
【0064】
上記に例示したこの実施形態での条件に従えば、特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、上述したようにして抽出された2014年9月における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番を購入した顧客を、購入履歴情報DB43から2014年6月1日〜2014年9月末日の範囲で抽出し、2014年10月6日の第一月曜日に当該抽出した顧客を過去の売筋商品購入者である特定期間売筋商品購入者と認定する。
【0065】
特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、前記特定期間売筋商品購入者を認定した後、当該特定期間売筋商品購入者に関する情報である特定期間売筋商品購入者情報を生成する。
【0066】
特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、過去における連続している複数の第一の所定の期間(上記に例示したこの実施形態での条件では、特定期間売筋商品情報を生成すべく購入履歴情報を集計する「第一の所定の期間」(「当月−1」月の1日〜「当月−1」月の末日である一カ月)においてそれぞれ特定期間売筋商品購入者情報を生成する処理を行う。
【0067】
そして、直近における第一の所定の期間で生成された特定期間売筋商品購入者情報を
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納する。
【0068】
この際、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている複数の前記第一の所定の期間における特定期間売筋商品購入者情報の中で、最も古い時期の特定期間売筋商品購入者情報を削除する処理を行うようにすることができる。
【0069】
特定期間売筋商品購入者情報は、後述するように将来の売筋商品を予測する情報に利用するものである。そこで、予測を行う時点により近い期間における売筋商品購入者情報を利用することが望ましい。
【0070】
そこで、直近における第一の所定の期間で生成された特定期間売筋商品購入者情報を
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納する際に、同時に、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている複数の前記第一の所定の期間における特定期間売筋商品購入者情報の中で、最も古い時期の特定期間売筋商品購入者情報を削除するようにするものである。
【0071】
上記に例示したこの実施形態での条件では、特定期間売筋商品購入者として認定する期間を「直近の認定月から1年間」にしている。
【0072】
そこで、上記に例示したこの実施形態での条件では、直近における第一の所定の期間(1カ月)で生成された特定期間売筋商品購入者情報を
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納する際に、同時に、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている複数の前記第一の所定の期間における特定期間売筋商品購入者情報の中で、最も古い時期の特定期間売筋商品購入者情報、すなわち、13カ月前の特定期間売筋商品購入者情報を削除し、いったん特定期間売筋商品購入者と認定された顧客は、その後、12カ月間(一年間)、特定期間売筋商品購入者として認定され続けて
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納され、12カ月間(一年間)の認定期間が満了すれば、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている特定期間売筋商品購入者情報から削除されていく。
【0073】
この結果、過去の特定の月において特定期間売筋商品購入者として認定され、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に情報格納された顧客が、その後12カ月が経過する前に、再度、特定の月における特定期間売筋商品購入者として認定されることがあれば、その後、更に、12カ月間(一年間)、特定期間売筋商品購入者として認定され続けて、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されるが、いったん、特定期間売筋商品購入者と認定されたが、その後12カ月(一年)の間に、再度、特定期間売筋商品購入者として認定されることのなかった顧客は、最初の認定月から12カ月間(一年間)の認定期間が満了することにより、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている特定期間売筋商品購入者情報か
ら削除されていく。
【0074】
この実施形態では、売れ筋を予測する商品を「衣料品」にしており、いったん、特定期間売筋商品購入者として認定された商品購入者(顧客)が、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に記録・格納される期間を、連続した12回の第一の所定の期間(すなわち、1年間)にしているが、この期間は、売れ筋を予測する商品の特性を考慮して種々に変更することができる。例えば、連続した所定の複数回の第一の所定の期間、等に種々定めることができる。
【0075】
図4は、過去の売筋商品購入者である特定期間売筋商品購入者の認定とその認定期間について説明する図である。この図では以下のようになっている。
【0076】
・顧客Aは、第一の所定の期間である2012年12月における売筋商品を、第二の所定の期間である2012年9月1日〜2012年12月末日の期間に購入したので、2013年1月の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に認定されている。認定期間は認定月である2013年1月から2013年12月末日までとなる。
【0077】
・顧客Bは、第一の所定の期間である2012年12月における売筋商品を、第二の所定の期間である2012年9月1日〜2012年12月末日の期間に購入したので、2013年1月の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に認定されている。また、第一の所定の期間である2013年5月における売筋商品を、第二の所定の期間である2013年2月1日〜2013年5月末日の期間に購入したので、2013年6月の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に再度認定されている。そこで、顧客Bが特定期間売筋商品購入者に認定される期間は、当初、2013年1月から2013年12月末日までであったのが、2013年6月に、再度、特定期間売筋商品購入者に認定されたので、特定期間売筋商品購入者に認定され続ける期間は、直近の認定月である2013年6月から12カ月の2014年5月末日までとなる。
【0078】
・顧客Cは、第一の所定の期間である2013年1月における売筋商品を、第二の所定の期間である2012年10月1日〜2013年1月末日の期間に購入したので、2013年2月の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に認定されている。その後、12カ月間、再度、特定期間売筋商品購入者に認定されることは無かったので、認定期間が2014年1月をもって満了し、2014年2月からは、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている特定期間売筋商品購入者情報には含まれないことになった。そして、第一の所定の期間である2014年3月における売筋商品を、第二の所定の期間である2013年12月1日〜2014年3月末日の期間に購入したので、2014年4月の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に認定されている。この場合、特定期間売筋商品購入者として認定される期間は2015年3月末日までとなる。
【0079】
なお、上述したように、この実施形態では、商品需要予測は、店舗で販売している複数の商品の中の所定の商品群ごとに行っており、特定の商品群であることを認定するために必要な情報である、商品のブランド、アイテム名などを、「商品を特定する情報」として収集し、過去の売筋商品購入者の認定は、「商品を特定する情報」であるブランド−アイテム名別に行われている。
【0080】
図5は、特定期間売筋商品購入者情報に含まれる、過去の売筋商品を表す特定期間売筋商品テーブルの一例である。図示の例では、2014年9月における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番が表されている。
【0081】
図6は、特定期間売筋商品購入者情報に含まれる、過去の売筋商品を購入した顧客を表す特定期間売筋商品購入者テーブルの一例である。図示の例では、2014年9月における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番を、2014年6月1日〜2014年9月末日の期間に購入し、2014年10月6日の第一月曜日に特定期間売筋商品購入者に認定された顧客が表されている。
【0082】
上述したようにして生成された特定期間売筋商品購入者情報は、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶される。
【0083】
上述した過去の売筋商品情報の抽出処理と過去の売筋商品購入者の認定処理が前述の第一の所定の期間(1カ月)ごとに行われるので、この実施形態の条件では、特定期間売筋商品購入者情報DB45に、毎月、生成された特定期間売筋商品購入者情報が記憶されて蓄積される。そして、この実施形態の条件では、直近における第一の所定の期間(1カ月)で生成された特定期間売筋商品購入者情報を
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納する際に、同時に、
特定期間売筋商品購入者情報DB45に格納されている複数の前記第一の所定の期間における特定期間売筋商品購入者情報の中で、最も古い時期の特定期間売筋商品購入者情報、すなわち、13カ月前の特定期間売筋商品購入者情報を削除している。
【0084】
特定期間売筋商品購入者情報が蓄積されることにより、特定期間売筋商品購入者情報DB45では、後述する将来の売筋商品の予測処理で利用される特定期間売筋商品購入者蓄積情報が生成される。当該特定期間売筋商品購入者蓄積情報は、過去における連続している複数の第一の所定の期間において、それぞれ前記生成された前記特定期間売筋商品購入者情報が蓄積されたものであって、
図7図示のように、前記予測処理を行う月を含めた直近12カ月分の前記特定期間売筋商品購入者情報が蓄積された特定期間売筋商品購入者蓄積情報が複数生成される。
【0085】
このように、特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、当該特定期間売筋商品購入者情報を前記店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0086】
また、特定期間売筋商品購入者情報生成手段44bは、
図5、
図6図示のように、当該特定期間売筋商品購入者情報を複数の前記店舗の中の特定の店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0087】
この実施形態では、前記商品を衣料品としているので前記商品群を「衣料品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」とした。これ以外にも、前記商品群を例えば「雑貨品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」や、「食料品のうち一のメーカーの商品分類で一の製品品番」等、前記商品の種類に応じて前記商品群ごとにおける特定期間売筋商品購入者情報を生成することができる。
【0088】
5.将来の売筋商品の予測処理
売筋商品予測部46における、直近購入商品情報抽出手段46aは、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品に関する情報である直近購入商品情報を購入履歴情報DB43に格納されている購入履歴情報を用いて抽出する。
【0089】
次に、売筋商品予測部46における、売筋商品予測情報生成手段46bが、前記のようにして生成された直近購入商品情報に基づいて売筋商品予測情報を生成する。
【0090】
この処理は、前記直近購入商品情報に含まれている直近の前記第三の所定の期間に販売された商品の中で、直近の前記第三の所定の期間に購入行為を行った特定期間売筋商品購入者の数の多寡を順位付けし、特定期間売筋商品購入者の数が上位から所定の順位までの直近の前記第三の所定の期間に販売された商品を将来の売筋商品として抽出する処理である。
【0091】
特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者は、この実施形態の条件では、売筋商品の認定を行う「当月−1」月の1日〜「当月−1」月の末日という直近の過去の第一の所定の期間(1カ月)において売り上げ数が多かった商品を、第二の所定の期間(認定を行う 「当月−4」月の1日〜「当月−1」月の末日という4カ月)の間に購入する行為を行っていた顧客であり、過去の売筋の商品を購入した実績を持っている顧客である。このような特定期間売筋商品購入者を、毎月、抽出し、12カ月分の大きなグループとし、このグループに属している顧客が、直近の第三の所定の期間(たとえば、直近の一週間)に購入した商品を、将来の、商品需要予測に利用する直近購入商品情報としている。
【0092】
更に、直近購入商品情報に含まれている直近の前記第三の所定の期間に販売された商品のそれぞれについて、商品購入行為を行った前記12カ月分の大きなグループに属している顧客(特定期間売筋商品購入者)の多寡を順位付けし、特定期間売筋商品購入者の数が上位から所定の順位までの直近の前記第三の所定の期間に販売された商品を将来の売筋商品とするものである。
【0093】
前述したように、12カ月分の大きなグループになっている特定期間売筋商品購入者は、売筋商品の認定を行う「当月−1」月の1日〜「当月−1」月の末日という直近の過去の第一の所定の期間(1カ月)において売り上げ数が多かった商品を、第二の所定の期間(認定を行う 「当月−4」月の1日〜「当月−1」月の末日という4カ月)の間に購入する行為を行っていた、過去の売筋の商品を購入した実績を持っている顧客である。
【0094】
そこで、このような認定処理を行うことにより、将来の需要予測を、過去に、実際に売り上げが多かった商品を、売り上げが多くなる前から、事前に購入した実績のある顧客の商品購入動向に基づいて予測することが可能になる。これにより、従来の、バイヤーの勘、経験に頼っていた将来の需要予測よりも、信頼性の高い将来の需要予測を行うことが可能になる。
【0095】
この実施形態では、以下に説明する条件で、直近購入商品情報の抽出処理と、将来の売筋商品の予測処理とを行った。
【0096】
<直近購入商品情報の抽出処理>
抽出週:毎週
抽出日:月曜日
抽出範囲(第三の所定の期間):将来の売筋商品を予測する処理を行う当月における「当週−1」週の月曜日〜「当週−1」週の日曜日
抽出対象:特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者である顧客が、前記第三の所定の期間内で購入した商品
【0097】
この実施の形態では、特定の商品群ごと(例えば、ブランド−アイテム名別)に特定期間売筋商品購入者情報を生成している。
【0098】
そこで、特定の商品群ごと(例えば、ブランド−アイテム名別)に前述した第三の所定の期間(将来の売筋商品を予測する処理を行う当月における「当週−1」週の月曜日〜「当週−1」週の日曜日)における直近購入商品情報を生成した。
【0099】
直近購入商品情報を生成するにあたり抽出範囲とする第三の所定の期間は、将来の需要予測の信頼性を高める目的で、将来の売筋商品を予測する処理を行う当月における直近の一週間(「当週−1」週の月曜日〜「当週−1」週の日曜日)としている(
図8)。
【0100】
このように、将来の需要予測の信頼性を高めるという観点から、「第三の所定の期間」は、前述した特定期間売筋商品情報を生成した「第一の所定の期間」との関係でいえば、将来の売筋商品を予測する処理を行う当月における直近の期間であって、その期間の長さは、「第一の所定の期間」よりも短い期間であることが望ましい。
【0101】
この実施形態では、直近購入商品情報抽出手段46aが直近購入商品情報を生成するにあたり、前述した第三の所定の期間に購入行為を行っている特定期間売筋商品購入者が単数でしかない商品群については、将来の需要予測の信頼性を高める観点から、直近購入商品情報に含めないようにした。
【0102】
すなわち、前述した第三の所定の期間に購入行為を行った特定期間売筋商品購入者が少なくとも複数人存在している商品群が、直近購入商品情報抽出手段46aによって生成される直近購入商品情報の中に含まれるようにした。
【0103】
そこで、ある商品群(ブランド−アイテム)についての購入行為が複数行われているが、それは、同一の、一人の特定期間売筋商品購入者のみによる複数の購入行為でしかない場合における当該商品群や、特定の商品群(例えば、特定のブランド−アイテム)を購入している特定期間売筋商品購入者が一人である場合の当該特定の商品群は、直近購入商品情報抽出手段46aによって生成される直近購入商品情報の中には含まれないようになっている。将来の需要予測の信頼性を高めるためである。
【0104】
また、販売開始週から三週以内の商品群のみが、直近購入商品情報抽出手段46aが生成する直近購入商品情報に含まれるようにした。
【0105】
すなわち、この実施の形態では、直近購入商品情報抽出手段46aは、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品であって、販売開始週から第四の所定の期間(
図8、販売開始週から三週以内の)商品に関する情報である直近購入商品情報を購入履歴情報DB43に格納されている購入履歴情報を用いて抽出するようにした。
【0106】
この実施形態においては、商品「衣料品」に関して、将来の需要予測を行っている。
図8を参照して説明すると、衣料品においては、商品の売り上げ数のピークを迎える週は初回売上週から平均4〜5週目である。そこで、将来の需要予測の信頼性を高める観点から、この実施形態では、
直近購入商品情報抽出手段46aが、直近購入商品情報を生成するにあたり、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品であって、販売開始週から第四の所定の期間(販売開始週から三週以内の)商品に関する情報を、購入履歴情報DB43に格納されている購入履歴情報を用いて抽出するようにした。これによって、どの商品が売筋となるのかを商品の売り上げ数のピークを迎える前に把握できるようにしている。
【0107】
初回売上週から商品の売り上げ数のピークを迎える週までの期間は需要予測を行う商品ごとに相違している。そこで、将来の需要予測を行う商品ごとに、初回売上週から商品の売り上げ数のピークを迎える週までの期間である第四の所定の期間を考慮し、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている複数の特定期間売筋商品購入者が、直近の第三の所定の期間に購入した商品であって、販売開始週から第四の所定の期間における商品に関する情報である直近購入商品情報を、直近購入商品情報抽出手段46aが、購入履歴情報DB43に格納されている購入履歴情報を用いて抽出するようにできる。
【0108】
このように、「第三の所定の期間」は、前述した「将来の需要予測を行う商品の販売開始期から始まる第四の所定の期間」が特定される範囲で定められるものである。従って、将来の需要予測の信頼性を高めるという観点から、「第三の所定の期間」は、「将来の需要予測を行う商品の販売開始期から始まる第四の所定の期間」との関係でいえば、「第四の所定の期間」中における「第四の所定の期間」よりも短い期間であることが好ましい。
【0109】
また、前述した「第三の所定の期間」との関係でいえば、「将来の需要予測を行う商品の販売開始期からはじまる第四の所定の期間」は、「第三の所定の期間」を含めて、少なくとも、直近の過去における「第三の所定の期間」より長い期間であって、将来の需要予測を行う当該商品の初回売上期から当該商品の売り上げ数のピークを迎える平均的な期間よりも短い期間であることが望ましい。
【0110】
この実施の形態における、直近購入商品情報の抽出処理の一例を
図4、
図7を参照して説明する。
【0111】
図4図示の2013年12月に直近購入商品情報の抽出処理を行う場合、2013年1月から2013年12月までの前記特定期間売筋商品購入者蓄積情報が利用される(
図7)。従って、顧客A、B、Cは前記抽出対象中の前記特定期間売筋商品購入者と認定された顧客に該当する。
【0112】
図4図示の2014年1月に直近購入商品情報の抽出処理を行う場合、2013年2月から2014年1月までの前記特定期間売筋商品購入者蓄積情報が利用される(
図7)。従って、顧客B、Cが前記抽出対象中の前記特定期間売筋商品購入者と認定された顧客に該当する。
【0113】
図4図示の2014年2月に直近購入商品情報の抽出処理を行う場合、2013年3月から2014年2月までの前記特定期間売筋商品購入者蓄積情報が利用される(
図7)。従って、顧客Bのみが前記抽出対象中の前記特定期間売筋商品購入者と認定された顧客に該当する。
【0114】
上記条件に従って、直近購入商品情報抽出手段46aは、例えば、特定期間売筋商品購入者情報DB45に記憶されている特定期間売筋商品購入者と認定された複数の顧客が2014年9月第二週に購入したブランドと同一のブランドの商品のメーカー型番であって、販売開始週から三週以内の商品についての直近購入商品情報を、2014年9月第三週の月曜日に購入履歴情報DB43から抽出する。
【0115】
このように、直近購入商品情報抽出手段46aは、当該直近購入商品情報を前記店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0116】
また、直近購入商品情報抽出手段46aは、当該直近購入商品情報を複数の前記店舗の中の特定の店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0117】
この実施形態では、前記商品を衣料品としているので前記商品群を「衣料品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」とした。これ以外にも、前記商品群を例えば「雑貨品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」や、「食料品のうち一のメーカーの商品分類で一の製品品番」等、前記商品の種類に応じて前記商品群ごとにおける直近購入商品情報を生成することができる。
【0118】
<将来の売筋商品の予測処理>
売筋商品予測情報生成手段46bは、前記直近購入商品情報に基づいて前記直近購入商品情報に含まれている前記直近の第三の所定の期間に販売された商品の中で、前記直近の第三の所定の期間に購入行為を行った前記特定期間売筋商品購入者の数の多寡を順位付けし、当該特定期間売筋商品購入者の数が上位から所定の順位までの前記直近の第三の所定の期間に販売された商品を将来の売筋商品として売筋商品予測情報を生成する。
【0119】
図9は、売筋商品予測情報生成手段46bによって生成された売筋商品予測情報がコンピュータの出力画面に表示されている一例である。
【0120】
図示の例では、過去の売筋商品情報の抽出処理によって抽出された2014年2月における店舗ごとのブランド−アイテム名別売り上げ数上位10位以内の商品のメーカー型番を、過去の売筋商品購入者の認定処理によって2013年11月1日から2014年2月末日の間に購入し、特定期間売筋商品購入者と認定された複数の顧客が、将来の売筋商品の予測処理によって2014年3月10日から3月16日の間に購入した前記認定に係るブランドと同じブランドの商品であって、販売開始週から三週以内のメーカー型番が将来の売筋商品として2014年3月17日月曜日に予測された状態を表している。
【0121】
図9では、特定の店舗XにおけるブランドAについての将来の売筋商品が「アイテム名−メーカー型番」別に表示されている。
【0122】
このように、売筋商品予測情報生成手段46bは、当該売筋商品予測情報を前記店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0123】
また、売筋商品予測情報生成手段46bは、
図9図示のように、当該売筋商品予測情報を複数の前記店舗の中の特定の店舗で販売している複数の商品の中の所定の前記商品群ごとに生成することができる。
【0124】
この実施形態では、前記商品を衣料品としているので前記商品群を「衣料品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」とした。これ以外にも、前記商品群を例えば「雑貨品のうち一のブランドの一のアイテム名で一のメーカー型番」や、「食料品のうち一のメーカーの商品分類で一の製品品番」等、前記商品の種類に応じて前記商品群ごとにおける売筋商品予測情報を生成することができる。
【0125】
図10は、
図9で表示された将来の売筋商品について、2014年3月17日から2014年4月20日まで(5週間)の売り上げ数を集計し、当該売り上げ数の多寡を商品のアイテム名別に順位付けした状態が表示されている。
【0126】
図10で示されているように、将来の売筋商品として予測された特定の店舗XにおけるブランドAの商品のアイテム名で9つのメーカー型番中、8型番の商品が売り上げ数上位となっていることが確認できる。
【0127】
このように、この実施形態では、商品の売り上げのピークである販売開始週から所定の期間(例えば、販売開始週から4〜5週目)を迎える前に、どのブランドのどの商品が売筋となるかを、当該ピークの期間が到達する前(例えば、商品の販売開始週から3週以内)に把握することができる。そこで、バイヤー等は売筋となり得る商品の仕入れ業務をより高い信頼性で行うことができると共に、商品の不良在庫を抑え、売上の向上に繋げることが可能となる。
【0128】
そして、この実施形態では、過去の売筋商品情報の抽出処理によって抽出された過去の売筋商品を購入した顧客に着目し、当該顧客を、過去の売筋商品購入者と認定し、将来の売筋商品予測処理によって当該過去の売筋商品購入者が直近の所定期間に購入した商品、すなわち「過去の売筋商品を購入した顧客が購入した販売開始後間もない新商品」という信頼性及び売筋となる可能性が極めて高い情報を利用して将来の売筋商品を予測している。そこで、従来の単純な過去の商品の売り上げ数、気温、天候、トレンド情報などの売筋商品予測のための情報とは異なった、信頼性の高い、商品需要予測システムを提供することができる。
【0129】
以上、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。