(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記予測モデルは、前記ユーザの属性を素性に含み広告コンテンツの広告効果の第1予測値を演算する第1予測モデルと、前記ユーザに対する前記広告コンテンツの配信数を素性に含み前記第1予測値を補正する第2予測モデルとを含み、
前記ユーザ情報は、前記ユーザに対する前記広告コンテンツの配信数と前記ユーザの属性とを含み、
前記予測部は、
前記取得部によって取得されたユーザ情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記第1予測モデルの演算および前記第2予測モデルの演算を行って、前記広告コンテンツの前記広告効果を予測する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
同一のユーザに対する同一の広告コンテンツの配信数を素性に含み前記広告コンテンツの広告効果の予測値を演算する予測モデルを記憶する記憶部を有するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
前記ユーザに対する前記広告コンテンツの配信数を含むユーザ情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得されたユーザ情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記予測モデルの演算を行って、前記ユーザへ前記広告コンテンツを配信した場合の前記広告コンテンツの広告効果を予測する予測工程と、を含み、
前記予測モデルにおいて、前記素性に対応する係数は、前記ユーザの前記広告コンテンツへのクリックの有無を従属変数として得られる
ことを特徴とする情報処理方法。
同一のユーザに対する同一の広告コンテンツの配信数を素性に含み前記広告コンテンツの広告効果の予測値を演算する予測モデルを記憶する記憶部を有するコンピュータに、
前記ユーザに対する前記広告コンテンツの配信数を含むユーザ情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得されたユーザ情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記予測モデルの演算を行って、前記ユーザへ前記広告コンテンツを配信した場合の前記広告コンテンツの広告効果を予測する予測手順と、
を実行させ、
前記予測モデルにおいて、前記素性に対応する係数は、前記ユーザの前記広告コンテンツへのクリックの有無を従属変数として得られる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理プログラムおよび情報処理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理プログラムおよび情報処理方法が限定されるものではない。
【0011】
[1.予測値演算処理]
まず、実施形態に係る予測値演算処理について説明する。以下においては、情報処理装置によって広告効果の予測値を算出する予測値演算処理が行われる。広告効果の予測値としては、例えばCTR(Click Through Ratio)やCVR(Conversion Rate)などがある。ここでは、情報処理装置が、広告効果の予測値としてCTRを予測する場合について説明する。
図1は、CTRと広告コンテンツの配信数(以下、フリークエンシーと記載する場合がある)との関係を示す図である。
【0012】
まず、
図1を用いてCTRとフリークエンシーとの関係について説明する。一般的に、フリークエンシーが大きくなるにつれて、CTRは小さくなる。例えば、
図1に示すようにユーザに対する広告コンテンツの配信数、すなわちフリークエンシーがF1である場合のユーザのCTRはP1である。
【0013】
一方、ユーザに対するフリークエンシーがF2(F1<F2)である場合のユーザのCTRはP2(P1>P2)となる。このように、同一の広告コンテンツを同一ユーザに配信する場合、フリークエンシーが大きいとCTRが小さくなる傾向がある。
【0014】
情報処理装置は、広告コンテンツを配信する対象となるユーザの情報を用いてCTRの予測値を算出する。ここで、上述したように、広告配信対象となるユーザのCTRは、広告コンテンツの配信数、すなわちフリークエンシーに関する情報(以下、フリークエンシー情報と記載する)に応じて変化する。そこで、実施形態に係る情報処理装置は、広告配信対象となるユーザのフリークエンシー情報を含むユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザへ広告コンテンツを配信した場合のCTRを予測する。
【0015】
なお、広告コンテンツの配信数、すなわちフリークエンシー情報は、例えば過去一ヶ月や一週間といった所定の期間に配信された広告コンテンツの配信数を含む。また、情報処理装置は、予測モデルの演算を行うことでCTRの予測値を算出する。
【0016】
また、
図1に示すCTRとフリークエンシーとの関係は一例である。例えば、CTRとフリークエンシーとの関係を示す関数が、特定の配信回数に達するまでCTRが増加し、その後減少するような山型の軌跡を描く場合もある。
【0017】
このように、フリークエンシーとCTRとの関係は、広告コンテンツや配信対象となるユーザに応じて変化する。そこで、本実施形態に係る予測値演算処理において、情報処理装置は、所定のユーザ情報に加え、フリークエンシー情報を用いて広告効果の予測値演算を行う。そのため、広告効果の予測精度を向上させることができる。
【0018】
以下、上述した情報処理装置を含み、広告コンテンツを配信する広告配信システムの実施形態について説明する。
【0019】
[2.広告配信システム]
図2は、実施形態に係る広告配信システム1の構成例を説明する図である。
図2に示すように、本実施形態に係る広告配信システム1は、ウェブサーバ2と、情報処理装置3と、広告配信装置4と、複数の端末装置7とを備える。これらの装置は、通信ネットワーク8を介して互いに通信可能に接続される。通信ネットワーク8は、例えばインターネットなどである。
【0020】
ここでは、情報処理装置3による予測値演算処理の説明を明確にするために、情報処理装置3と広告配信装置4とを異なる装置として説明するが、これらの装置を1つの装置で実現することもできる。
【0021】
端末装置7は、例えばユーザUによって利用されるPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット端末、スマートフォンなどである。かかる端末装置7には、例えば、ブラウザアプリケーション(以下、ブラウザと記載する)がインストールされている。
【0022】
ウェブサーバ2は、広告枠が設定された複数のウェブページを記憶している。ウェブサーバ2の制御部は、通信ネットワーク8を介して端末装置7のブラウザからのアクセスがあると、端末装置7によって指定されたURL(Uniform Resource Locator)に対応するウェブページを提供する。
【0023】
端末装置7のブラウザは、ウェブサーバ2からウェブページを受信すると、ウェブページに設定された広告枠に対応する広告リクエストを広告配信装置4へ送信する。広告リクエストは、広告枠に表示する広告コンテンツの配信要求であり、例えば、端末装置7のユーザUの識別情報(以下、ユーザIDと記載する)や広告枠の識別情報(以下、広告枠IDと記載する)を含む。なお、ユーザIDは、例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)クッキーなどである。
【0024】
広告配信装置4は、端末装置7のブラウザから広告リクエストを受け付けると、広告配信対象である端末装置7のユーザUに対応する広告効果の予測を行うよう予測リクエストを情報処理装置3へ送信する。予測リクエストには、ユーザIDや広告コンテンツの識別情報(以下、広告IDと記載する)を含む。
【0025】
情報処理装置3は、予測リクエストを受け付けると、かかる予測リクエストに応じてユーザUに対する広告コンテンツごとの広告効果の予測値である予測値eCTRを算出し、算出結果を広告配信装置4に通知する。
【0026】
広告配信装置4は、情報処理装置3から受け取った予測値eCTRに基づいて端末装置7に配信する広告コンテンツを決定する。例えば、広告配信装置4は、情報処理装置3から受け取った予測値eCTRが最も大きい広告コンテンツを端末装置7に配信する広告コンテンツを決定する。広告配信装置4は、決定した広告コンテンツを端末装置7に配信する。なお、かかる広告コンテンツは、例えば、バナー広告であり、ユーザUによりクリックされた場合に広告主のウェブページへ遷移させる。
【0027】
以下、情報処理装置3の構成例について、さらに詳細に説明する。
【0028】
[2.1.情報処理装置3]
図3は、情報処理装置3の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置3は、通信部10と、制御部20と、記憶部30とを有する。
【0029】
通信部10は、通信ネットワーク8との間で情報の送受信を行う通信インターフェイスであり、通信ネットワーク8との接続を有線または無線で行う。制御部20は、通信部10および通信ネットワーク8を介して、端末装置7やその他の装置との間で各種の情報を送受信することができる。
【0030】
記憶部30は、ユーザ情報記憶部31および広告情報記憶部32を有する。ユーザ情報記憶部31および広告情報記憶部32は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。
【0031】
[2.1.1.ユーザ情報記憶部31]
ここで、
図4に、実施形態に係るユーザ情報記憶部31の一例を示す。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部31の一例を示す図である。ユーザ情報記憶部31は、ユーザUの属性情報を記憶する。
【0032】
図4において、ユーザ情報記憶部31は、「ユーザID」、「ユーザ属性」といった項目を有する。「ユーザID」は、端末装置7のユーザUを識別する識別情報である。
図4において、ユーザIDは、「U1」等と表記される。これは、端末装置7がユーザID「U1」により識別されていることを示す。ここでは、ユーザIDは、端末装置7を操作するユーザの参照符号と一致するものとする。
【0033】
次に、
図4に示す「ユーザ属性」は、「性別」、「年齢」、「住所」といった項目を有する。このように、「ユーザ属性」は、人口統計学的なユーザUの属性情報を示すデモグラフィック属性である。なお、ユーザ属性として、ユーザの嗜好、価値観、ライフスタイル、性格などを示す「サイコグラフィック属性」を含んでいてもよい。
【0034】
[2.1.2.広告情報記憶部32]
図5に、実施形態に係る広告情報記憶部32の一例を示す。
図5は、実施形態に係る広告情報記憶部32の一例を示す図である。広告情報記憶部32は、ユーザUに対する広告コンテンツごとの配信数であるフリークエンシー情報を記憶する。
【0035】
図5において、「広告ID」は、広告配信装置4が配信する広告コンテンツを識別する識別情報である。また、複数の広告コンテンツをまとめて広告グループと称し、複数の広告グループをまとめてキャンペーンと称する。「広告グループID」は、かかる広告グループを識別する識別情報であり、「キャンペーンID」は、かかるキャンペーンを識別する識別情報である。広告配信装置4が配信する広告コンテンツは、広告グループ及びキャンペーンに属する。ここでは、広告IDは、広告配信装置4が配信する広告コンテンツの参照符号と一致するものとする。
【0036】
広告情報記憶部32は、ユーザUに対する広告コンテンツの配信数と広告IDとを対応付けて記憶する。具体的には、広告情報記憶部32は、ユーザUに対する過去1ヶ月の広告コンテンツの配信数、過去1週間の広告配信数及び過去1日の広告配信数をそれぞれ記憶する。
【0037】
例えば、
図5では、広告配信装置4がユーザU1に対して、広告コンテンツA111を過去1ヶ月の間に7回、過去1週間の間に2回配信していることを示している。また、過去1日では、広告配信装置4がユーザU1に対して広告コンテンツA111の配信回数が「0」、すなわちユーザU1に対して広告コンテンツA111を配信していないことを示している。
【0038】
ユーザ情報記憶部31及び広告情報記憶部32に記憶される情報は、制御部20によって更新される。制御部20は、例えばユーザUのウェブ閲覧履歴やウェブ検索履歴、ユーザUによる入力情報などに基づき、ユーザ情報記憶部31が記憶するユーザ属性などを定期的に更新することもできる。また、制御部20は、例えば外部サーバから上述したユーザ属性などを定期的に取得して更新することもできる。
【0039】
制御部20は、例えばユーザUに対する広告コンテンツの配信履歴に基づき、広告情報記憶部32が記憶する過去1ヶ月の広告コンテンツの配信数などを定期的に更新することもできる。また、制御部20は、例えば外部サーバから広告コンテンツの配信履歴などを定期的に取得して更新することもできる。
【0040】
[2.1.3.制御部20]
図3に示す制御部20は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。制御部20は、内部のCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)によって内部の記憶装置に記憶されたプログラムがRAMを作業領域として実行されることで、モデル生成部21、受付部22、取得部23、第1演算部24、第2演算部25および通知部26として機能する。なお、制御部20の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0041】
制御部20は、フリークエンシー情報を含むユーザ情報に基づいてCTR予測値(以下、予測値eCTRとも称する)を演算するための予測モデルとして下記式(1)に示す予測モデル(以下、第2予測モデルとも称する)を用いる。
【0042】
下記式(2)に示すCTRは、ユーザ情報に基づくCTR予測値(以下、第1予測値CTRとも称する)であり、下記式(3)に示す予測モデル(以下、第1予測モデルとも称する)の演算によって算出される。また、a
i、b
iは係数であり、x
Freq_iは、フリークエンシーに関する素性(説明変数)であり、x
CTR_iは、所定のユーザ情報に関する素性である。
【0044】
なお、予測モデルは、上記式(1)〜(3)に示す予測モデルに限定されず、また、予測値演算は、かかる予測モデルによる演算に限定されない。
[2.1.4.モデル生成部21]
モデル生成部21は、ユーザ情報記憶部32および広告情報記憶部32に記憶された情報に基づき、各広告コンテンツに対応するCTR予測値を算出する第1、第2予測モデルを生成する。なお、モデル生成部21は、第1、第2予測モデルを所定周期(例えば、一週間や一ヶ月周期)で更新するようにしてもよい。モデル生成部21は、生成した第1、第2予測モデルを記憶部30に記憶する。
【0045】
以下、モデル生成部21によるCTR予測値の第1、第2予測モデルの生成方法について説明する。
【0046】
(第1予測モデル)
モデル生成部21は、ユーザ情報記憶部31に記憶された情報に基づき、広告IDごとに第1予測モデルを生成する。第1予測モデルは、例えばロジスティック回帰分析による予測モデルである。
【0047】
モデル生成部21は、例えば上述した式(3)に示すロジスティック回帰モデルにおいて、広告コンテンツへのユーザUのクリックの有無を従属変数にし、上述したユーザ情報を素性(説明変数)x
CTR_iにすることで、素性x
CTR_iに対応する係数b
iを求める。
【0048】
ユーザ情報、すなわち素性x
CTR_iは、例えば、ユーザUの性別、年齢、居住地域、広告時刻、閲覧ウェブページ、広告枠のサイズ、興味ジャンルの個数、リターゲティングサイトの個数、検索キーワードの個数、平均CTR、平均CPC、広告配信頻度、平均ページ閲覧時間などである。
【0049】
素性x
CTR_iは、例えば、ユーザUの性別、年齢、住所などである。例えば、素性x
CTR_1は、「男性」であり、ユーザUが男性の場合に「1」に設定され、それ以外は「0」に設定される。また、素性x
CTR_2は、「女性」であり、ユーザUが女性の場合に「1」に設定され、それ以外は「0」に設定される。また、素性x
CTR_3は、「性別不明」であり、ユーザUの性別が不明のときに「1」に設定され、それ以外は「0」に設定される。このように、ユーザ情報が素性x
CTR_iに割り当てられる。
【0050】
また、従属変数は、例えば、直近の所定期間(例えば、5日前から現在まで)において、ユーザUが広告コンテンツをクリックした場合には「1」が設定され、そうでない場合には、「−1」が設定される。
【0051】
モデル生成部21は、各ユーザUの素性x
CTR_iおよび従属変数を設定し、素性x
CTR_iに対応する係数b
iを求める。このように、モデル生成部21は、CTR予測モデルとしてロジスティック回帰分析による予測モデルを生成する。
【0052】
なお、上述した従属変数や素性(説明変数)は、一例であり、モデル生成部21は、その他の情報や上述した情報の一部を用いてCTR予測モデルを生成することもできる。また、モデル生成部21は、例えば、SVMとシグモイドフィッティングとを組み合わせた予測モデルを生成することもできる。
【0053】
(第2予測モデル)
モデル生成部21は、広告情報記憶部32に記憶された情報に基づき、広告IDごとに第2予測モデルを生成する。第2予測モデルは、第1予測モデルにフリークエンシーの情報を加えた予測モデルである。
【0054】
実施形態に係るモデル生成部21は、第1予測モデルにフリークエンシーの情報を加えた第2予測モデルを生成することで、CTRとフリークエンシーとの関係についても考慮した予測モデルを生成する。すなわち、モデル生成部21は、例えば上述した式(1)、(2)に示す予測モデルのように、第1予測モデルに加え、フリークエンシーに関する情報を素性(説明変数)x
Freq_iとする予測モデルを生成する。
【0055】
具体的には、例えば、広告情報記憶部32が
図5に示すフリークエンシーに関する情報を記憶している場合、モデル生成部21は、下記式(4)に示す予測モデルにおいて、広告コンテンツへのユーザUのクリックの有無を従属変数にし、フリークエンシーに関する情報を素性(説明変数)x
Freq_iにすることで、素性x
Freq_iに対応する係数a
iを求める。
【0057】
ここで、上記式(4)の素性x
m_ad、x
m_adg、x
m_camp、x
w_ad、x
w_adg、x
w_camp、x
d_ad、x
d_adg、x
d_campは、それぞれ上記式(2)の素性x
Freq_iに対応し、素性x
m_adがユーザUに対する過去一ヶ月の広告コンテンツの配信数、素性x
m_adgがユーザUに対する過去一ヶ月の広告グループの配信数、素性x
m_campがユーザUに対する過去一ヶ月の広告キャンペーンの配信数である。
【0058】
また、素性x
w_adがユーザUに対する過去一週間の広告コンテンツの配信数、素性x
w_adgがユーザUに対する過去一週間の広告グループの配信数、素性x
w_campがユーザUに対する過去一週間の広告キャンペーンの配信数である。素性x
d_adがユーザUに対する過去一日の広告コンテンツの配信数、素性x
d_adgがユーザUに対する過去一日の広告グループの配信数、素性x
d_campがユーザUに対する過去一日の広告キャンペーンの配信数である。
【0059】
例えば、
図5に示すユーザU1に対する過去一ヶ月の広告コンテンツA111の配信数、すなわち素性x
m_adは「7」である。また、ユーザU1に対する過去一ヶ月の、広告コンテンツA111の属する広告グループA11の配信数、すなわち素性x
m_adgは、グループA11に属する広告コンテンツA111〜A113の配信数の合計である「7+2+3=12」である。
【0060】
また、ユーザU1に対する過去一ヶ月の、広告コンテンツA111の属する広告キャンペーンA1の配信数、すなわち素性x
m_campは、広告キャンペーンA1に属する広告コンテンツA111〜A114の配信数の合計である「7+2+3+0=12」である。このように、ユーザU1に対して配信した広告コンテンツに関するフリークエンシー情報が各素性に割り当てられる。
【0061】
また、従属変数は、例えば、直近の所定期間(例えば、5日前から現在まで)において、ユーザU1が広告コンテンツA111をクリックした場合には「1」が設定され、そうでない場合には、「−1」が設定される。また、上記式(4)における第1予測値CTRは、ユーザU1のユーザ情報を用いて第2予測モデルを演算することで算出される。
【0062】
モデル生成部21は、各ユーザUの素性x
Freq_i、従属変数及び第1予測値CTRを設定し、素性x
Freq_iに対応する係数a
iを求める。このように、モデル生成部21は、第2予測モデルとしてロジスティック回帰分析による予測モデルを生成する。
【0063】
なお、上述した従属変数や素性(説明変数)は、一例であり、モデル生成部21は、その他の情報や上述した情報の一部を用いて第2予測モデルを生成することもできる。また、モデル生成部21は、例えば、SVMとシグモイドフィッティングとを組み合わせた予測モデルを生成することもできる。また、モデル生成部21は、第1、第2予測モデルの係数を求める場合に例えばL1正規化項を使用することもできる。
【0064】
[2.1.5.受付部22]
受付部22は、広告配信装置4から送信される予測リクエストを受け付ける。受付部22によって受け付けられた予測リクエスト(以下、受付予測リクエストと記載する)には、ユーザIDや少なくとも1つの広告IDが含まれる。受付予測リクエストの情報(例えば、ユーザIDや広告ID)を取得部23へ通知する。
【0065】
また、ここでは、受付部22がユーザIDおよび広告IDを含む予測リクエストを受け付ける例について示した。ここで、受付部22はユーザIDを含む予測リクエストを受け付けることもできる。この場合、情報処理装置3は、ユーザIDに対応するユーザUに配信する可能性がある広告コンテンツごとに第2予測値eCTRを予測し、予測結果を広告配信装置4に通知する。
【0066】
ここで、ユーザUに配信する可能性がある広告コンテンツとは、広告主がユーザUに対して配信を希望している広告コンテンツを指す。具体的には、例えば所定の地域向けの広告コンテンツの場合、広告主は所定の地域に住むユーザUへの広告コンテンツの配信を希望するが、所定の地域以外に住むユーザUへの広告コンテンツを希望しないことがある。
【0067】
このような場合に、ユーザUの住所が所定の地域である場合に、情報処理装置3は、当該ユーザUに対してかかる広告コンテンツを配信する可能性があると判定し、当該ユーザUに対する広告コンテンツの広告効果を予測する。一方、ユーザUの住所が所定の地域外である場合、情報処理装置3は、当該ユーザUに対する広告コンテンツの広告効果を予測しないようにする。
【0068】
なお、予測リクエストには必ずしも広告IDが含まれる必要はなく、例えば広告グループIDやキャンペーンIDなど、広告コンテンツを識別できる情報が含まれていてもよい。
【0069】
[2.1.6.取得部23]
取得部23は、受付部22から受付予測リクエストの情報を取得すると、かかる受付予測リクエストに対応するユーザ情報を記憶部30から取得する。
【0070】
例えば、取得部23は、受付予測リクエストに含まれるユーザIDに対応するユーザ属性をユーザ情報記憶部31から取得する。また、取得部23は、受付予測リクエストに含まれるユーザIDおよび広告IDに対応するフリークエンシー情報を広告情報記憶部32から取得する。取得部23は、取得したユーザ属性を第1演算部24に通知し、フリークエンシー情報を第2演算部25に通知する。
【0071】
また、取得部23は、記憶部30から広告IDに対応する第1、第2予測モデルを取得する。取得部23は、取得した第1予測モデルを第1演算部24に通知し、第2予測モデルを第2演算部25に通知する。
【0072】
[2.1.7.第1演算部24]
第1演算部24は、受付予測リクエストによって特定される情報に基づいて第1予測値CTRを求める。例えば、第1演算部24は、受付予測リクエストに応じて取得部23によって取得されたユーザ属性の情報に基づいて、受付予測リクエストに対応する第1予測値CTRを演算する。第1演算部24は、演算結果である第1予測値CTRを第2演算部25に通知する。
【0073】
具体的に、第1演算部24は、ユーザ属性の情報を素性x
CTR_iとして式(3)の予測モデルの演算を行う。例えば、素性x
CTR_1は、「男性」であり、ユーザ属性の情報にユーザUが「男性」を示す情報が含まれている場合、第1演算部24は、素性x
CTR_1を「1」に設定する。このように、ユーザ情報記憶部31にユーザ属性の情報として記憶されている属性情報が素性x
CTR_iに割り当てられる。第1演算部24は、割り当てられた素性x
CTR_iに基づいて予測モデルの演算を行い、第1予測値CTRを算出する。第1演算部24は、受付予測リクエストに含まれる広告IDに対応する第1予測モデルによって第1予測値CTRを演算する。
【0074】
[2.1.8.第2演算部25]
第2演算部25は、受付予測リクエストによって特定される情報に基づいて第2予測値eCTRを求める。例えば、第2演算部25は、受付予測リクエストに応じて取得部23によって取得されたフリークエンシー情報及び第1演算部24によって演算された第1予測値CTRに基づいて、受付予測リクエストに対応する第2予測値eCTRを演算する。第2演算部25は、受付予測リクエストに含まれる広告IDに対応する第2予測モデルによって第2予測値eCTRを演算する。第2演算部25は、演算結果である第2予測値eCTRを通知部26に通知する。
【0075】
具体的に、第2演算部25は、フリークエンシー情報を素性x
Freq_iとして式(4)の予測モデルによる演算を行う。例えば、素性x
m_adは、「ユーザUに対する過去一ヶ月の広告コンテンツの配信数」であり、広告A111に対応する第2予測値eCTRを求める場合、第1演算部24は、素性x
CTR_1を「7」に設定する(
図5参照)。このように、広告情報記憶部32にフリークエンシー情報として記憶されている広告配信数が素性x
Freq_iに割り当てられる。第2演算部25は、割り当てられた素性x
Freq_iに基づいて予測モデルの演算を行い、第2予測値eCTRを算出する。
【0076】
第1、第2演算部24、25は、取得部23によって取得された、広告コンテンツの配信数(フリークエンシーの情報)を含むユーザ情報に基づいて、ユーザUへ広告コンテンツを配信した場合の広告効果を予測する予測部であるとも言える。このように、第1、第2演算部24、25が、所定のユーザ情報に加えてフリークエンシーの情報を用いて広告効果の予測値演算を行うことで、広告効果の予測精度を向上させることができる。
【0077】
また、ここでは、第1演算部24が第1予測値CTRを演算し、第2演算部25が第2予測値eCTRを演算する例について示したが、例えば、モデル生成部21が、上述した式(3)の第1予測モデルを式(2)に代入することで1つの予測モデルを生成するようにすることで、第1予測値CTRの演算を省略することもできる。この場合、第1演算部24も省略できる。
【0078】
このように、モデル生成部21が1つの予測モデルを生成するようにすると、例えば後述する
図6のモデル生成処理において、生成した第1予測モデルを用いて第1予測値CTRを演算する必要がなくなり、演算処理を削減することができる。また、
図7に示す予測演算処理においても第1予測値CTRと第2予測値eCTRとを分けて演算する必要がなくなり、演算処理を削減することができる。
【0079】
[2.1.9.通知部26]
通知部26は、第2演算部25から第2予測値eCTRを取得すると、かかる第2予測値eCTRを予測リクエストの返信として通信部10及び通信ネットワーク8を介して広告配信装置4に通知する。
【0080】
[3.情報処理手順]
次に、情報処理装置3によって行われるモデル生成処理手順および予測値演算処理手順について説明する。
【0081】
[3.1.モデル生成処理手順]
図6を用いて情報処理装置3によって行われるモデル生成処理の手順について説明する。
図6は、情報処理装置3のモデル生成処理の一例を示すフローチャートである。かかる動作は、情報処理装置3の制御部20によって実行される処理である。
【0082】
図6に示すように、情報処理装置3は、ユーザ情報を取得する(ステップS101)。情報処理装置3は、取得したユーザ情報に基づいて広告IDに対応する第1予測モデルを生成する(ステップS102)。
【0083】
次に、情報処理装置3は、生成した第1予測モデルを用いて、ユーザUの第1予測値CTRを演算する(ステップS103)。情報処理装置3は、第2予測モデルを生成する場合に用いる全てのユーザUの第1予測値CTRを演算したか否かを判定する(ステップS104)。第2予測モデルを生成する場合に用いる全てのユーザUの第1予測値CTRを演算していない場合(ステップS104;No)、情報処理装置3はステップS103に戻り、残りのユーザUに対応する第1予測値CTRを演算する。
【0084】
一方、第2予測モデルを生成する場合に用いる全てのユーザUの第1予測値CTRを演算した場合(ステップS104;Yes)、情報処理装置3は、広告IDに対応するフリークエンシー情報を取得する(ステップS105)。情報処理装置3は、第1予測値CTRおよび広告IDに対応するフリークエンシー情報に基づいて第2予測モデルを生成する(ステップS106)。
【0085】
情報処理装置3は、全ての広告コンテンツ、すなわち全ての広告IDに対応する第1、第2予測モデルを生成したか否か判定する(ステップS107)。全ての広告IDに対応する第1、第2予測モデルを生成していない場合(ステップS107;No)、ステップS101に戻る。一方、全ての広告IDに対応する第1、第2予測モデルを生成している場合、(ステップS107;Yes)処理を終了する。
【0086】
なお、情報処理装置3が、上述した式(3)の第1予測モデルを式(2)に代入することで1つの予測モデルを生成してもよい。この場合、ステップS102〜S104を省略することができる。
【0087】
[3.2.予測値演算処理手順]
図7を用いて情報処理装置3によって行われる予測値演算処理の手順について説明する。
図7は、情報処理装置3の予測値演算処理の手順の一例を示すフローチャートである。かかる動作は、情報処理装置3の制御部20によって実行される処理である。
【0088】
図7に示すように、情報処理装置3は、予測リクエストを受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。予測リクエストを受け付けていない場合(ステップS201;No)、ステップS201に戻り予測リクエストの受け付けを待機する。
【0089】
一方、予測リクエストを受け付けた場合(ステップS201;Yes)、情報処理装置3は、予測リクエストに含まれるユーザIDに基づいて、広告配信対象となるユーザUのユーザ情報を取得する(ステップS202)。情報処理装置3は、取得したユーザ情報に基づいて予測リクエストに含まれる広告IDに対応する第1予測モデルの演算を行い、演算結果として第1予測値CTRを得る(ステップS203)。
【0090】
続いて、情報処理装置3は、予測リクエストに含まれるユーザIDおよび広告IDに基づいて広告配信対象となるユーザUに対する広告コンテンツの配信数に関する情報(フリークエンシー情報)を取得する(ステップS204)。情報処理装置3は、ステップS203で得た第1予測値CTRおよびステップS204で取得したフリークエンシー情報に基づき、予測リクエストに含まれる広告IDに対応する第2予測モデルによる演算を行い、演算結果として第2予測値eCTRを得る(ステップS205)。
【0091】
情報処理装置3は、予測リクエストに含まれる全ての広告IDに対して第1予測値CTR、第2予測値eCTRを演算したか否か判定する(ステップS206)。全ての広告IDに対して第1予測値CTR、第2予測値eCTRを演算していない場合(ステップS206;No)、ステップS201に戻る。一方、全ての広告IDに対して第2予測値eCTRを演算している場合、(ステップS206;Yes)処理を終了する。
【0092】
なお、情報処理装置3が、上述した式(3)の第1予測モデルを式(2)に代入することで1つの予測モデルを生成する場合、ステップS203を省略することができる。
【0093】
[4.その他の実施形態]
上述した実施形態は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、他の実施形態について説明する。
【0094】
上記実施形態において、第2演算部25が、ロジスティック回帰モデルである第2予測モデルの演算を行い、第2予測値eCTRを求める例について示した。ここで、第2演算部25が、例えばフリークエンシー情報を用いて第1予測値CTRを補正することで第2予測値eCTRを求めることもできる。具体的には、第2演算部25は、下記式(5)に示すように、第1予測値CTRに、フリークエンシー情報に応じた係数FQを乗算することで、第2予測値eCTRを求める。
eCTR=FQ×CTR (5)
【0095】
また、上記実施形態において、第2演算部25は、フリークエンシー情報として、ユーザUに対する広告コンテンツの配信数に基づいて第2予測値eCTRを予測する例について示した。ここで、フリークエンシー情報として、広告コンテンツの配信数に加えて広告コンテンツの配信頻度に基づいて第2予測値eCTRを予測してもよい。
【0096】
あるいは、フリークエンシー情報として、広告コンテンツの配信数に加えて広告コンテンツの配信間隔に基づいて第2予測値eCTRを予測してもよく、広告コンテンツの配信数に加えて広告コンテンツの配信頻度および配信間隔の両方に基づいて第2予測値eCTRを予測してもよい。
【0097】
ここで、広告コンテンツの配信頻度として、例えば所定の期間に配信された広告コンテンツの配信数の平均値がある。具体的には、例えば過去一ヶ月の間に、一週間ごとに配信された広告コンテンツの配信数の平均値を算出し、かかる平均値を広告コンテンツの配信頻度とする。なお、広告コンテンツの配信頻度として平均値は一週間ごとに限られず、一日ごとの平均値であってもよい。また、第2演算部25が、期間の異なる配信頻度を複数用いて第2予測値eCTRを予測するようにしてもよい。
【0098】
また、広告コンテンツの配信間隔として、例えば所定の期間に配信された広告コンテンツの配信間隔の平均値を当該配信間隔としてもよく、最大値あるいは最小値としてもよい。あるいは、最後に広告コンテンツが配信されてから第2予測値eCTRを予測する時点までに経過した期間を当該配信間隔としてもよい。
【0099】
上述した配信頻度および/または配信間隔を第2予測モデルの素性にすることで、配信頻度および/または配信間隔に基づいて第2予測値eCTRを予測することができる。
【0100】
また、上記実施形態において、モデル生成部21が広告IDごとに第1、第2予測モデルを生成し、第1、第2演算部24、25が広告IDごとに第1、第2予測値CTR、eCTRを求める例について示した。ここで、モデル生成部21が広告グループIDごとに第1、第2予測モデルを生成し、第1、第2演算部24、25が広告グループIDごとに第1、第2予測値CTR、eCTRを求めるようにしてもよい。なお、キャンペーンIDごとに第1、第2予測モデルを生成し第1、第2予測値CTR、eCTRを求めるようにしてもよい。
【0101】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0102】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0103】
例えば、
図3に示した記憶部30は、情報処理装置3が保持せずに、図示しないストレージサーバ等が保持してもよい。この場合、情報処理装置3は、ストレージサーバからユーザやフリークエンシーに関する情報等を取得する。また、例えば、情報処理装置3と広告配信装置4とを統合して構成してもよい。また、例えば、情報処理装置3は、モデル生成部21を有するモデル生成装置と、第1演算部24、第2演算部25を有するモデル演算装置とに分散されてもよい。
【0104】
[5.ハードウエア構成]
なお、上述の実施形態における情報処理装置3は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ100によって実現される。
図8は、情報処理機能を実現するコンピュータ100の一例を示すハードウエア構成図である。コンピュータ100は、CPU301、RAM302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、通信インターフェイス(I/F)305、入出力インターフェイス(I/F)306、およびメディアインターフェイス(I/F)307を備える。
【0105】
CPU301は、ROM303またはHDD304に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM303は、コンピュータ100の起動時にCPU301によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ100のハードウエアに依存するプログラム等を格納する。
【0106】
HDD304は、CPU301によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス305は、通信回線309を介して他の機器からデータを受信してCPU301へ送り、CPU301が生成したデータを、通信回線309を介して他の機器へ送信する。
【0107】
CPU301は、入出力インターフェイス306を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU301は、入出力インターフェイス306を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU301は、生成したデータを、入出力インターフェイス306を介して出力装置へ出力する。
【0108】
メディアインターフェイス307は、記録媒体308に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM302を介してCPU301に提供する。CPU301は、当該プログラムを、メディアインターフェイス307を介して記録媒体308からRAM302上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体308は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0109】
コンピュータ100が実施形態における情報処理装置3として機能する場合、コンピュータ100のCPU301は、RAM302上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部20のモデル生成部21、受付部22、取得部23、第1演算部24、第2演算部25および通知部26の各機能を実現する。また、HDD304には、記憶部30内のデータが格納される。
【0110】
コンピュータ100のCPU301は、これらのプログラムを、記録媒体308から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信回線309を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0111】
[6.効果]
このように、実施形態の情報処理装置3は、広告配信対象となるユーザUに対する広告コンテンツの配信数を含むユーザ情報を取得し、取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザへ広告コンテンツを配信した場合の当該広告コンテンツの広告効果を予測する。これにより、情報処理装置3は、広告効果の予測精度を向上させることができる。
【0112】
また、実施形態の情報処理装置3は、配信数を素性に含む予測モデルに基づいて、広告コンテンツの広告効果を予測する。これにより、情報処理装置3は、ユーザ情報に加え、広告コンテンツの配信数を考慮した予測値を求めることができ、広告効果の予測精度を向上させることができる。
【0113】
また、実施形態の情報処理装置3は、配信数を除くユーザ情報に基づいて広告コンテンツの広告効果を予測し、当該広告効果を配信数に基づいて補正する。これにより、情報処理装置3は、広告コンテンツの配信数を考慮した予測値を求めることができ、広告効果の予測精度を向上させることができる。
【0114】
また、実施形態のユーザ情報には、広告配信対象となるユーザに対する広告の配信頻度および/または配信間隔の情報が含まれ、情報処理装置3は、配信数に加え、さらに、配信頻度および/または配信間隔に基づいて、広告の広告効果を予測する。このように、広告の配信数に加え、広告の配信頻度および/または配信間隔の情報を考慮した予測値を求めることができ、広告効果の予測精度をさらに向上させることができる。
【0115】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0116】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。