(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末において広告コンテンツが前記サーバから受信されたことに応じて、当該広告コンテンツに関する関連画像の表示を前記画像表示手段に許可する表示制御手段をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末において広告コンテンツが再生されたことに応じて、当該広告コンテンツに関する関連画像の表示を前記画像表示手段に許可する表示制御手段をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
複数のユーザ端末と、各ユーザ端末と通信可能であって、広告コンテンツに関連する内容を表す関連画像を示す関連画像情報を記憶するサーバとを含む情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であって、
前記サーバは、
前記広告コンテンツをユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末は、
広告コンテンツを表示するための第1プログラムを実行することによって、前記サーバから受信した広告コンテンツを表示装置に表示し、
前記第1プログラムとは異なるプログラムであって、前記ユーザ端末において実行可能な第2プログラムを実行する際、第2プログラムに基づく画像に対して前記関連画像情報を用いて変更を加えた画像を前記表示装置に表示し、
前記第2プログラムは、前記ユーザ端末において実行可能なアプリケーションプログラムを実行する指示を行うためのメニュー画像を表示するプログラムを含み、
前記ユーザ端末は、前記メニュー画像に含まれる、前記アプリケーションプログラムを起動する指示を行うためのアイコンの少なくとも一部を変更する、情報処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[1.情報処理システムの構成]
以下、本実施形態に係る情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法について説明する。
図1は、本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、情報処理システムは、サーバ(サーバシステム)1と、ユーザ端末2と、広告提供端末3とを含む。各装置1〜3は互いに、ネットワーク4を介して通信可能である。なお、
図1において、ユーザ端末2および広告提供端末3はそれぞれ1つのみ示しているが、情報処理システムは複数のユーザ端末および広告提供端末を含んでいる。
【0021】
サーバ1は、広告コンテンツ(以下、「広告」と略記することがある。)を記憶し、ユーザ端末2に広告を提供する。広告(コンテンツ)は、画像および/または音を含むコンテンツであり、動画であってもよいし、静止画であってもよいし、音のみのコンテンツであってもよい。詳細は後述するが、本実施形態においては、サーバ1は、条件に合った広告をユーザ端末2に対して提供する。例えば、ある店の前をユーザが通った場合、その店に関する広告が当該ユーザのユーザ端末2に提供される。
【0022】
また、サーバ1は、ユーザ端末2(のユーザ)に対してネットワークサービスを提供する。ネットワークサービスの内容は任意であるが、本実施形態においては、サーバ1は、ポイント(仮想通貨)を用いた商品(アプリケーションやコンテンツ等)の提供を行うネットワークサービスを行う。なお、ネットワークサービスの内容は任意であり、他の実施形態においては、ポイントによって(ポイントを対価として)提供される商品やサービスは、ネットワークを介して提供されるものに限らない。
【0023】
ユーザ端末2は、ネットワークサービスのユーザ(ネットワークサービスを利用可能なユーザ。例えば、ネットワークサービスのアカウントを有するユーザ。)が有する情報処理装置である。本実施形態において、ユーザ端末2は携帯型(可搬型と言うこともできる)の端末である。本実施形態においては、ユーザ端末2は、ネットワークサービスを利用することが可能な専用端末であるとする。ただし、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等といった汎用の情報処理端末であってもよい。また、ユーザ端末2は、いわゆる多機能端末である。すなわち、ユーザ端末2は、一般的な多機能デバイスが有する各種の機能(入力機能、出力(表示)機能、情報処理機能、ネットワーク通信機能、通話機能、カメラ機能等)のうちのいくつかを有している。ユーザ端末2は、サーバ1から広告を受信し、受信した広告を再生する機能を有する。
【0024】
広告提供端末3は、広告を提供する広告主が有する任意の情報処理装置である。本実施形態においては、広告提供端末3は、ユーザ端末2と同じ種類の端末装置(例えば、ネットワークサービスを利用可能な上記専用端末)である。ただし、他の実施形態においては、広告提供端末3は、ユーザ端末2とは異なる種類の端末装置であってもよく、汎用の情報処理端末であってもよい。広告提供端末3は、広告主によって作成された広告をサーバ1へ送信する。
【0025】
本実施形態において、広告提供端末3の広告主は、サーバ1からユーザ端末2へ送信すべき広告を登録する要求をサーバ1に対して行う(
図1に示す(1))。このとき、サーバ1は、広告料を広告主に対して課金する(
図1に示す(2))。このようにして、サーバ1には、複数の広告提供端末3からの広告が登録(記憶)される。また、詳細は後述するが、登録された広告には、広告をユーザ端末2へ送信するための条件(送信条件)が設定される。
【0026】
一方、ユーザは、ユーザ端末2を携帯して移動する。本実施形態においては、このユーザ(ユーザ端末2)の移動によって、送信条件が満たされることがある。例えば、ユーザが、広告に係る店の前をユーザが通った場合や、店の最寄り駅をユーザが通った場合に、送信条件が満たされてもよい。ユーザ端末2が送信条件を満たした場合に、サーバ1は、当該送信条件に対応する広告を当該ユーザ端末2へ送信する(
図1に示す(3))。ユーザ端末2は、サーバ1から受信した広告を、ユーザの指示に応じて再生する。本実施形態においては、サーバ1は、ユーザ端末2において広告が再生されたことに応じてユーザにポイントを付与する(
図1に示す(3))。このポイントは、上記ネットワークサービスで利用可能なポイントである。
【0027】
ユーザは、ネットワークサービスにおいて商品を購入する際にこのポイントを利用することができる(
図1に示す(4))。また、ユーザは、ユーザ端末2において再生された広告を見て、(ネットワークサービスにおける商品購入とは別に)広告に係る商品を購入したりサービスを受けたりすることができる(
図1に示す(5))。
【0028】
以上のように、本実施形態においては、広告主は、送信条件を満たしたユーザに広告を提供することができるので、効率良く広告を提供することができ、効果的に広告効果を得ることができる。一方、ユーザは、広告を閲覧(再生)することでネットワークサービスに利用可能なポイントを得ることができる。このように、本実施形態においては、広告を見る動機付けをユーザに与えることができるので、効果的に広告効果を得ることができる。また、情報処理システムは、ユーザの条件に合った広告を提供するので、ユーザにとって有益な広告を提供することができる。
【0029】
次に、情報処理システムに含まれる各装置の構成の具体例について説明する。
図2は、サーバの構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ1は、ネットワーク4を介して外部装置(ユーザ端末2および広告提供端末3)とデータの送受信を行う通信部11を備える。本実施形態においては、ネットワーク4はインターネットであり、通信部11は、インターネットに接続する機能を有する。
【0030】
サーバ1は、各種の情報処理を実行する処理部12を備える。本実施形態においては、処理部12は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する。CPUがメモリを用いて、サーバ1に記憶される情報処理プログラムを実行することによって上記各種の情報処理が実行される。また、サーバ1は、サーバ1において保存される各種のデータを記憶する記憶部13を備える。記憶部13は、上記各種のデータとして、ユーザに関するユーザ情報、および、登録された広告に関する広告情報等を記憶する(
図7参照)。
【0031】
なお、サーバ1に記憶されるユーザ情報および広告情報のうちの一部の情報はサーバ管理者によって手動で入力されてもよい。そのため、サーバ1は、サーバ管理者が入力を行うためのユーザインターフェースとして、入力部および出力部(表示部)を備えていてもよい。
【0032】
本実施形態においては、サーバ1を一体的な構成として説明するが、サーバ1は、機能および/または役割に応じて分けられた複数のサーバ装置(情報処理装置)を含む構成であってもよい。本明細書では、「サーバ」とは、1つのサーバ装置(情報処理装置)を指す他、サーバが複数のサーバ装置によって構成される場合にはサーバ装置群(サーバシステム)全体を指す意味である。例えば、サーバ1は、広告を記憶するデータサーバと、ネットワークサービスを提供するサービスサーバとを含む構成であってもよい。また、サーバ1は、上記ネットワークサービスの一環として商品等(「商品等」とは、商品の他に、サービスを含む意味である。以下同様に記載する。)を提供するサービスを行う場合、商品等の提供と課金とを行うショップサーバを含む構成であってもよい。
【0033】
図3は、ユーザ端末2の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、ユーザ端末2は、ネットワーク4を介してサーバ1とデータの送受信を行う通信部21を備える。本実施形態においては、通信部21は、インターネットに接続する機能を有する。例えば、通信部21は、無線LANを介してインターネット通信を行う通信モジュールであってもよい。また、ユーザ端末2と外部装置(例えばサーバ1)との通信方法は任意である。例えば他の実施形態においては、通信部21は、モバイル通信網を介して通信を行うものであってもよい。
【0034】
ユーザ端末2は処理部22を備える。処理部22は、ユーザ端末2において実行される各種の情報処理を実行する。処理部22は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する。ユーザ端末2においては、CPUがメモリを用いて、ユーザ端末2に記憶された情報処理プログラムを実行することによって上記各種の情報処理が実行される。なお、本実施形態においては、ユーザ端末2は、後述するメニュー画像等を表示するためのシステムプログラムと、広告を閲覧するためのアプリケーションプログラムである広告閲覧アプリとを記憶している。また、ユーザ端末2には、後述する地図表示プログラムやゲームプログラム等、その他のアプリケーションプログラムが記憶されていてもよい。処理部22のCPUは、これらの各種プログラムを実行する。
【0035】
ユーザ端末2は、ユーザ端末2において用いられる各種のデータを記憶する記憶部23を備える。本実施形態においては、記憶部23は、サーバ1から受信した広告のデータ、および、後述する位置履歴情報のデータ等を記憶する(
図8参照)。
【0036】
ユーザ端末2は、自機の位置に関する位置情報を検出する位置検出部24を備える。本実施形態においては、位置検出部24は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いて位置情報を検出する。位置検出部24は、いわゆるGNSSセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)センサ(GPSモジュール)などである。ここで、「位置に関する位置情報」とは、位置を示す情報であってもよいし、位置を特定することが可能な情報であってもよい。位置情報は、例えば、緯度経度を示す情報であってもよいし、GPSの衛星から送信されてくる、位置を特定可能な情報(例えば、電波送信時の時刻情報や、衛星の軌道情報)であってもよい。
【0037】
なお、位置検出部24における位置検出方法は任意であり、位置検出部24は、例えばビーコンを用いて位置を検出してもよい。すなわち、位置検出部24は、広告主の店に設置される発信側のビーコン端末からの信号に基づいて位置を検出してもよい。また例えば、位置検出部24は、無線通信設備からの電波に基づいて位置を検出してもよい。すなわち、位置検出部24は、携帯電話基地局からの電波や、無線アクセスポイントからの電波に基づいて位置を検出してもよい。さらに、位置検出部24は、例えば加速度センサ等によってユーザ端末2の動きを検出して、検出結果に基づいて位置を検出(算出とも言う)してもよいし、カメラによって撮像される画像(例えば、ユーザ端末2の周囲を表す画像)に基づいて位置を検出してもよいし、マイクによって検出される周囲の音に基づいて位置を検出してもよい。また、位置検出部24は、ユーザ端末2とは異なる他の装置からユーザ端末2の位置を表す情報を取得することによって位置を検出してもよい。
【0038】
ユーザ端末2は、ユーザによる入力を受け付ける入力部25を備える。入力部25は、タッチパネル、ボタン、スティック等の任意の入力装置である。また、ユーザ端末2は、表示部26を備える。
【0039】
なお、上述のように、本実施形態においては、広告提供端末3は、ユーザ端末2と同種の情報処理装置であるので、広告提供端末3の構成に関する詳細な説明を省略する。
【0040】
[2.情報処理システムにおける動作]
(2−1.情報処理システムにおける動作の概要)
次に、情報処理システムにおける動作の概要について説明する。
図4は、情報処理システムにおける動作の一例を示す図である。本実施形態においては、まず、広告主は、広告を作成し、作成した広告を含む広告登録要求を広告提供端末3によってサーバ1へ送信する(
図4に示す(1))。詳細は後述するが、広告登録要求は、ユーザ端末2へ送信すべき広告をサーバ1に登録することを要求するためのものである。なお、本実施形態においては、広告登録要求には、広告と、広告に対して設定される送信条件とが含まれている(
図6参照)。この広告登録要求を受信したサーバ1は、広告と送信条件とを関連付けて記憶(登録)する。
【0041】
一方、ユーザは、ユーザ端末2を携帯して外出する(
図4に示す(2))。ユーザの外出中において、ユーザ端末2は、自機の位置を示す位置情報を逐次検出して記憶しておく(
図4に示す(3))。これによって、外出中における位置の履歴が位置履歴情報としてユーザ端末2に記憶される。なお、
図4に示す例では、ユーザは、広告に関する場所(「広告場所」と呼ぶ)の付近を通過する(
図4に示す(4))。広告場所とは、例えば、広告に係る店の場所であってもよいし、広告に係る店の最寄り駅の場所等であってもよい。
【0042】
図4に示す例において、ユーザは、自宅に戻った後で、上記広告閲覧アプリを起動する操作をユーザ端末2に対して行う。これに応じて、ユーザ端末2は、広告閲覧アプリを起動し、外出中における位置の履歴を示す位置履歴情報をサーバ1へ送信する(
図4に示す(5))。なお、本実施形態においては、ユーザの自宅には無線LANのアクセスポイントが設置されており、ユーザ端末2は、アクセスポイントを介してネットワーク4に接続してサーバ1と通信を行うことができるものとする。
【0043】
ユーザ端末2から位置履歴情報を受信したサーバ1は、受信した位置履歴情報に基づいて、ユーザ端末2送信すべき広告を特定する(
図4に示す(6))。具体的には、サーバ1は、登録されている広告に関連付けて記憶されている送信条件が満たされるか否かを位置履歴情報に基づいて判定し、送信条件が満たされる広告を特定する。さらに、サーバ1は、特定された広告をユーザ端末2へ送信する(
図4に示す(7))。これによって、ユーザが外出した際にその付近を通過した広告場所に関する広告が、サーバ1からユーザ端末2へ送信されることになる。サーバ1から広告を受信したユーザ端末2においては、ユーザの再生指示に応じて広告が再生される(
図4に示す(8))。
【0044】
以上の動作によって、サーバ1は、ユーザの位置(通った場所)に応じた広告をユーザ端末2に提供することができ、広告のターゲットとなるユーザを絞って広告を効率良く提供することができる。上記の例では、例えば、ユーザが外出中において広告場所(例えば広告に関する店)の付近を通過した場合、その広告場所に対応する広告がユーザ端末2へ送信されて(ユーザが再生を指示することによって)再生される。つまり、実際に店の付近を通ったユーザに対してその店の広告が提供される。
【0045】
(2−2.広告コンテンツを登録する処理)
以下、情報処理システムにおける動作の具体例について説明する。
図5は、広告提供端末3からサーバ1へ提供された広告コンテンツがユーザ端末2で再生される場合の動作の流れの一例を示す図である。まず、
図5に示すステップS1〜S4を参照して、広告提供端末3からの要求に応じてサーバ1が広告を登録する動作例について説明する。
【0046】
図5において、広告提供端末3は、広告主の指示に応じて、広告登録要求を生成する(ステップS1)。広告登録要求は、広告をサーバ1に登録すること、すなわち、送信条件を満たした広告をユーザ端末2へ送信することをサーバ1に対して要求するものである。
【0047】
図6は、広告登録要求に含まれる情報の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態において、広告登録要求は、広告(コンテンツ)、送信条件、および、終了条件を含む。広告コンテンツは、再生されるべき広告のコンテンツデータ(動画、静止画、音声等)である。なお、本実施形態においては、広告コンテンツには、広告のタイトルが含まれるものとする。本実施形態において、広告コンテンツは、広告主によって予め作成される。広告コンテンツの作成方法は任意である。
【0048】
送信条件は、広告をユーザ端末に送信する条件である。本実施形態においては、送信条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件であり、より具体的には、ユーザ端末2と広告場所との位置関係に関する条件である。例えば、送信条件は、広告場所を基準とした所定範囲内をユーザ端末2が通過したことである。なお、送信条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件に加えて(または代えて)、他の条件を含んでいてもよい(後述する“[6.変形例]”の“(送信条件に関する変形例)”を参照)。
【0049】
終了条件は、広告の登録(ユーザ端末2への広告の送信が可能な期間)を終了する条件である。本実施形態においては、終了条件は、広告を閲覧したユーザの数(閲覧ユーザ数)、すなわち、広告を再生したユーザ端末2の数に関する条件である。例えば、終了条件は、閲覧ユーザ数が所定数となったことである。この条件によれば、所定人数のユーザに広告を見てもらうまではサーバ1に広告が登録されるので、広告主は、広告料に見合った広告効果を得ることができる。
【0050】
なお、他の実施形態においては、終了条件は、閲覧ユーザ数に関する条件に限らず、他の条件であってもよい。例えば、終了条件は、次のような条件であってもよい。
・広告を送信したユーザ端末の数に関する条件(例えば、所定数のユーザ端末へ広告を送信したこと)
・広告が再生された回数に関する条件(例えば、所定回数だけ広告が再生されたこと)
・広告場所を実際に訪問したユーザの数(訪問ユーザ数)に関する条件(例えば、訪問ユーザ数が所定数となったこと)
・広告を登録する期間に関する条件(例えば、10月になったこと(9月まで広告を登録する場合))
【0051】
本実施形態においては、広告(コンテンツ)、送信条件、および終了条件を広告主が設定することによって、広告登録要求が生成される。広告提供端末3は、生成された広告登録要求をサーバ1へ送信する(ステップS2)。なお、広告登録要求は、上述の広告閲覧アプリによって生成・送信されることができるようにしてもよい。つまり、広告登録要求に含まれる各種情報(広告コンテンツ、送信条件、および終了条件)の入力を広告主から受け付け、入力された情報に基づいて広告登録要求を生成してサーバ1へ送信する機能が広告閲覧アプリに組み込まれていてもよい。また、送信条件および/または終了条件については、広告閲覧アプリにおいて複数種類の条件が予め用意されており、複数種類の条件から広告主が1つを選択することによって条件が設定されてもよい。
【0052】
以上のように、本実施形態においては、送信条件(および終了条件)は、広告登録要求に含まれるので、広告主によって設定される。したがって、広告主が所望の条件を設定することができるので、広告主の広告戦略を反映して広告をユーザに提供することができる。
【0053】
本実施形態においては、上記の広告登録要求が広告提供端末3からサーバ1へ送信されると、サーバ1によって広告料の課金に関する課金処理が実行される(ステップS3)。本実施形態においては、広告主はネットワークサービスで利用可能なポイント(仮想通貨)を有しており、当該ポイントによって広告料が支払われるものとする。すなわち、サーバ1は、広告主のポイントを示す情報を、広告料に応じたポイント数を減算するように更新する。なお、広告料の課金(支払い)の方法は任意であり、従来の課金方法によって行われてもよい。例えば、課金方法は、銀行から広告料を振り込む方法であってもよい。また、広告料の支払いおよび課金は、サーバ1および/または広告提供端末3による情報処理ではなく、人手によって行われてもよい。
【0054】
広告料は、上記広告登録要求の内容(広告、送信条件、および/または終了条件)に応じて設定されてもよい。例えば、サーバ1は、動画である広告コンテンツの再生時間、送信条件における所定範囲の広さ、および/または、終了条件において設定される閲覧ユーザ数の多さ、に応じて広告料を設定してもよい。
【0055】
また、本実施形態においては、課金に関する処理は、広告提供端末3が広告登録要求を送信した後で実行されるものとしたが、当該処理の実行タイミングは任意である。他の実施形態においては、課金に関する処理は、広告登録要求を送信する前に実行されてもよいし、広告登録要求と同時に実行されてもよいし、広告がサーバ1に登録された(後述するステップS4の処理)後で実行されてもよい。また、他の実施形態においては、ユーザ端末2において広告が受信された(または再生された)ことに応じて広告料が発生するようにしてもよく、このとき、広告料が発生する度(つまり、広告が受信または再生される度)に、課金に関する処理が実行されてもよい。
【0056】
課金に関する処理が実行され、広告料の支払いが完了すると、サーバ1は、広告登録要求に応じて広告を登録する(ステップS4)。すなわち、サーバ1は、広告に関する広告情報を生成して、広告情報を記憶部13に記憶する。これによって、広告登録要求に含まれる広告の送信が許可されたことになる。
【0057】
図7は、サーバ1に記憶される情報の一例を示す図である。
図7に示すように、サーバ1には、登録される広告(コンテンツ)と、広告に関連付けられる情報とを含む広告情報が記憶される。本実施形態においては、広告情報は、広告ID、送信条件、終了条件、訪問条件、関連画像情報、および広告効果情報を含む。
【0058】
広告情報に含まれる広告IDは、広告コンテンツ毎に付される、広告コンテンツを識別するための識別情報である。例えば、広告IDは、他の広告と同じ値にならないようにサーバ1によって自動的に設定される。
【0059】
広告情報に含まれる送信条件は、広告登録要求に含まれる送信条件である。また、広告情報に含まれる終了条件は、広告登録要求に含まれる終了条件である。つまり、本実施形態においては、送信条件および終了条件については、広告主が設定した条件がサーバ1において記憶される。なお、他の実施形態においては、送信条件および/または終了条件は、広告登録要求には含まれず、サーバ1側で設定されてもよい。
【0060】
訪問条件は、(広告を見た後で)ユーザが広告場所を訪れたか否かを判定するための条件である。本実施形態においては、訪問条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件であり、より具体的には、ユーザ端末2と広告場所との位置関係に関する条件である。例えば、訪問条件は、広告場所を基準とした所定範囲内に所定時間以上(例えば、15分以上)、ユーザ端末2が滞在したことである。このような条件によって、例えば、ユーザがその広告に係る店を実際に訪れたか否かを判定することができる。詳細は後述するが、本実施形態においては、ユーザが広告を閲覧した後で訪問条件が満たされた場合、すなわち、広告を見た後でユーザが広告場所を訪れた場合には、ユーザに対してポイントがさらに付与される(
図5に示すステップS14)。
【0061】
なお、訪問条件の設定(生成)方法は任意である。例えば、広告場所の位置情報が予めサーバ1に記憶されている場合には、当該位置情報に基づいてサーバ1が訪問条件を自動的に設定してもよい。また例えば、サーバ1の管理者が手動で入力することによって訪問条件が設定されてもよい。また、他の実施形態においては、広告主が訪問条件を設定し、広告提供端末3が訪問条件を含む広告登録要求をサーバ1へ送信するようにしてもよい。
【0062】
関連画像情報は、広告を再生したユーザ端末2へ送信される関連画像を示す情報である。ここで、本実施形態においては、ユーザ端末2においてある広告が再生された場合、当該広告に関連付けられる関連画像が、ユーザ端末2における所定のタイミング(例えば、メニュー画像が表示されるタイミングや、所定のアプリケーションの実行中におけるタイミング)で表示される(詳細は後述する)。関連画像は、広告に関連する画像である。具体的には、関連画像は、広告に係る商品を表す画像であってもよいし、広告主の店舗やブランド名や商品名を表す画像であってもよい(詳細は後述する)。関連画像情報は、関連画像のデータ自身を含んでいてもよいし、関連画像を特定する情報であってもよい。例えば、ユーザ端末2において関連画像のデータが記憶されている場合(例えば、ユーザ端末2に記憶されるプログラムに関連画像のデータが含まれている場合)には、関連画像情報は、関連画像を特定する識別番号を示す情報であってもよい。
【0063】
なお、関連画像の生成方法は任意である。例えば、関連画像情報は、広告登録要求に含まれる広告コンテンツに基づいてサーバ1が自動的に生成してもよい。また例えば、サーバ1の管理者が手動で入力することによって関連画像情報が設定されてもよい。また、他の実施形態においては、広告主が関連画像を生成し、広告提供端末3が関連画像情報を含む広告登録要求をサーバ1へ送信するようにしてもよい。
【0064】
本実施形態においては、関連画像情報は、関連画像を適用するプログラム(ユーザ端末2において実行されるプログラム)を示すプログラム情報を含む。例えば、関連画像情報は、ユーザ端末2において実行されるアプリケーションプログラム(例えば、上記広告閲覧アプリや後述する地図アプリ)、または、システムプログラムを示す。
【0065】
広告効果情報は、広告による効果(広告効果)を示す情報である。本実施形態においては、広告効果情報は、上述の閲覧ユーザ数を示す情報と、後述するギャラリー再生回数を示す情報とを含む。詳細は後述するが、閲覧ユーザ数は、上述した終了条件を判定するために用いられる。また、ギャラリー再生回数は、後述する広告ギャラリーにおいて広告が再生された回数であり、広告主に対するポイントの付与に関する判定を行うために用いられる。なお、広告効果情報は、広告効果を示す任意の情報でよい。例えば他の実施形態においては、広告効果情報は、広告を受信したユーザ端末2の数を示す情報であってもよいし、広告場所を訪問したユーザの数を示す情報であってもよい。なお、広告情報の生成時においては、サーバ1は、閲覧ユーザ数およびギャラリー再生回数としてそれぞれ“0”を示す広告効果情報を生成する。
【0066】
本実施形態においては、サーバ1は、広告登録要求から広告コンテンツ、送信条件、および終了条件を取得するとともに、広告ID、訪問条件、関連画像情報、および広告効果情報を生成することによって、広告情報を生成して記憶部13に記憶する。これによって、広告登録要求に対応する広告情報がサーバ1において記憶され、広告が登録されたことになる。
【0067】
(2−3.広告コンテンツを送信・再生する処理)
次に、サーバ1に登録された広告がユーザ端末2へ送信されて再生される動作例(
図5に示すステップS5〜S10)について説明する。
【0068】
まず、
図7および
図8を参照して、サーバ1およびユーザ端末2において記憶される各種情報(データ)について説明する。
図7に示すように、サーバ1は、ネットワークサービスのユーザ毎にユーザ情報を記憶する。
【0069】
なお、本実施形態において、「ユーザ毎」とは、「ネットワークサービスのアカウント毎」という意味を含む。すなわち、本実施形態においては、ネットワークサービスの1つのアカウントを1人のユーザとみなす。したがって、情報処理システムは、複数の人間が1つのアカウントを共用する場合は当該複数の人間をまとめて1人のユーザとみなす。反対に、1人の人間が複数のアカウントを有する場合はアカウント毎に異なるユーザとみなす。なお、他の実施形態においては、1つのユーザ端末2を利用する1以上の人間を「1人のユーザ」とみなしてもよい。すなわち、「ユーザ毎」とは、「ユーザ端末毎」という意味も含まれ得る。この場合、情報処理システムは、ユーザ端末1台を1ユーザとして取り扱う。したがって、情報処理システムは、複数の人間が1台のユーザ端末を使用していても当該複数の人間をまとめて1ユーザとみなす。反対に、1人の人間が複数台のユーザ端末を使用している場合は、ユーザ端末毎に異なるユーザとみなす。
【0070】
図7に示すように、本実施形態において、ユーザ情報は、ユーザID、ポイント情報、および、閲覧済み情報を含む。ユーザIDは、ユーザ毎に付される、ユーザを識別するための識別情報である。本実施形態においては、ユーザIDは、上記ネットワークサービスのアカウントのIDであるとする。なお、ユーザ端末1台を1ユーザとして取り扱う場合には、ユーザ端末を識別するための識別番号(MACアドレス等)がユーザIDとして用いられてもよい。なお、ユーザ端末2は、サーバ1にアクセスする際、ユーザIDをサーバ1へ送信する。これによって、サーバ1は、アクセスしてきたユーザ端末(ユーザ)を特定することができる。また、サーバ1は、ユーザに関する各種の情報(後述するポイント情報等)をユーザ(すなわち、端末)毎に記憶することができる。
【0071】
ポイント情報は、ユーザに付与されたポイント数を示す情報である。また、閲覧済み情報は、ユーザが閲覧した広告を示す情報である。例えば、閲覧済み情報は、ユーザが閲覧した広告、すなわち、ユーザ端末2において再生された広告の広告IDのリストを示す。なお、閲覧済み情報は、広告毎に、ユーザが広告を閲覧した回数、閲覧した日時、および/または、閲覧した時刻等を含んでいてもよい。
【0072】
図8は、ユーザ端末2に記憶される情報の一例を示す図である。
図8に示すように、ユーザ端末2の記憶部23は、位置履歴情報、広告コンテンツ、ポイント情報、閲覧済み情報、および、関連画像情報を記憶する。
【0073】
位置履歴情報は、ユーザ端末2の位置検出部24によって検出される位置情報の履歴を示す情報である。本実施形態においては、ユーザ端末2は、ユーザの外出中において位置情報を逐次検出し、検出された各位置情報を含む情報を位置履歴情報として記憶部23に記憶する。
【0074】
広告コンテンツは、送信条件が満たされたことによってサーバ1からユーザ端末2へ送信されてユーザ端末2において受信された広告のコンテンツデータである。
【0075】
ポイント情報は、ユーザに付与された現在のポイント数を示す情報である。ユーザ端末2に記憶されるポイント情報は、サーバ1に記憶される、当該ユーザ端末2のユーザに関するユーザ情報に含まれるポイント情報と同じ内容である。
【0076】
閲覧済み情報は、ユーザが閲覧した広告を示す情報である。ユーザ端末2に記憶される閲覧済み情報は、サーバ1に記憶される、当該ユーザ端末2のユーザに関するユーザ情報に含まれる閲覧済み情報と同じ内容である。
【0077】
関連画像情報は、ユーザ端末2において取得された関連画像を示す情報である。関連画像情報は、サーバ1に記憶される広告情報に含まれる関連画像情報と同様、関連画像のデータ自身を含んでいてもよいし、関連画像を特定する情報であってもよい。なお、記憶部23には、ユーザ端末2において取得された関連画像の数に応じた数の関連画像情報が記憶される。
【0078】
図5の説明に戻り、ユーザ端末2は、ユーザ端末2の位置の履歴を示す位置履歴情報を取得する(ステップS5)。本実施形態においては、位置情報が逐次検出され、ユーザが外出している間に逐次検出された各位置情報を含む位置履歴情報が取得される。具体的には、ユーザ端末2は、ユーザの自宅の位置を予め記憶しておき、所定時間間隔で位置情報を検出する。そして、検出された位置情報が、自宅の位置を基準とした所定範囲内から出た場合、ユーザ端末2は、ユーザが外出したと判断し、外出中に検出される位置情報を位置履歴情報として記憶する。また、ユーザ端末2は、ユーザが外出していると判断する間、逐次検出される位置情報を位置履歴情報に追加していく。そして、検出された位置情報が、自宅の位置を基準とした上記所定範囲内に入った場合、ユーザ端末2は、ユーザが帰宅したと判断し、位置情報を位置履歴情報に追加する処理を終了する。以上によって、1回の外出の間に取得された各位置情報によって、1つの位置履歴情報が構成される。また、本実施形態においては、ユーザが複数回外出した場合には、外出毎に位置履歴情報が取得されて記憶される。
【0079】
上記のように、本実施形態においては、ユーザ端末2は、ユーザが外出した場合に位置履歴情報を自動的に取得する。ここで、位置履歴情報の取得方法は任意であり、他の実施形態においては他の方法によって位置履歴情報が取得されてもよい。例えば、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、ユーザ端末2の起動中において逐次位置情報を検出し、検出される位置情報を位置履歴情報として記憶してもよい。このとき、位置履歴情報をサーバ1へ送信するタイミング(後述するステップS7)になると、ユーザ端末2は、当該タイミングまでに検出された位置情報を含む位置履歴情報をサーバ1へ送信する。また例えば、ユーザ端末2は、ユーザによる所定の検出開始指示があったことに応じて、位置情報の検出(および、位置履歴情報の取得)を開始してもよいし、ユーザによる所定の検出終了指示があったことに応じて、位置情報の検出を終了してもよい。例えば、ユーザ端末2は、上述の広告閲覧アプリが起動されたことに応じて、位置情報の検出(および、位置履歴情報の取得)を開始してもよい。
【0080】
また、他の実施形態において、ユーザ端末2がモバイル通信網を介して通信を行う機能を有する場合には、ユーザ端末2は、任意のタイミングで位置履歴情報をサーバ1へ送信してもよい。例えば、ユーザ端末2は、所定の場所に滞在したことに応じて位置履歴情報をサーバ1へ送信してもよいし、所定時間毎に位置履歴情報をサーバ1へ送信してもよい。
【0081】
次に、ユーザ端末2は、ユーザの指示に応じて広告閲覧アプリを起動する(ステップS6)。ここでは、ユーザ端末2は、上述のようにユーザの自宅においてサーバ1と通信可能であるとし、ユーザは、ユーザ端末2がサーバ1と通信可能である状態において広告閲覧アプリを起動するものとする。
【0082】
広告閲覧アプリを起動すると、ユーザ端末2は、位置履歴情報をサーバ1へ送信する(ステップS7)。すなわち、広告閲覧アプリの実行中において、ユーザ端末2がサーバ1と通信可能な状態である場合(例えば自宅にいる場合)、ユーザ端末2は、位置履歴情報をサーバ1へ送信する。本実施形態においては、位置履歴情報とともに、ユーザ端末2のユーザのユーザIDの情報がサーバ1へ送信される。なお、ここでは、広告閲覧アプリの起動時にユーザID(ネットワークサービスのアカウントのID)が入力され、入力されたユーザIDが位置履歴情報とともにサーバ1へ送信される。また、ステップS7の処理において、ユーザ端末2は、ユーザ端末2に記憶されている位置履歴情報であって、まだサーバ1へ送信されていない位置履歴情報をサーバ1へ送信する。
【0083】
ユーザ端末2から位置履歴情報を受信すると、サーバ1は、位置履歴情報に基づいて、当該ユーザ端末2へ送信すべき広告を特定する(ステップS8)。すなわち、サーバ1は、受信された位置履歴情報が、サーバ1に記憶されている各広告情報に含まれる各送信条件が充足されるか否かを送信条件毎に判定する。上述のように、送信条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件であり、例えば、広告場所を基準とした所定範囲内をユーザ端末2が通過したことである。このとき、サーバ1は、位置履歴情報により示される位置の軌跡の一部が、上記所定範囲内に含まれるか否かを判定する。
【0084】
なお、他の実施形態においては、送信条件は、位置に関する条件に加えて、他の条件を含んでいてもよい。例えば、送信条件は、広告場所を基準とした上記所定範囲を通過した速度、上記所定範囲内に滞在した時間、および/または、上記所定範囲内を通過した時間帯に関する条件を含んでいてもよい(後述する“[6.変形例]”の“(送信条件に関する変形例)”を参照)。
【0085】
また、他の実施形態においては、送信条件は、1つの位置履歴情報に関する条件(1つの位置履歴情報に基づいて判定される条件)に限らず、複数個の位置履歴情報に関する条件(複数個の位置履歴情報に基づいて判定される条件)であってもよい。すなわち、送信条件は、広告場所を基準とした上記所定範囲をユーザ端末2が通過した回数および/または頻度に関する条件であってもよい。例えば、送信条件は、ユーザ端末2が上記所定範囲を5回通過したことであってもよいし、ユーザ端末2が上記所定範囲を1週間に3回通過したことであってもよい。
【0086】
充足された送信条件が存在する場合、サーバ1は、当該送信条件に対応する広告(広告情報において当該送信条件に関連付けられている広告)を、送信すべき広告として特定する。なお、充足された送信条件が複数存在する場合には、送信すべき広告は複数となる。また、充足された送信条件が存在しない場合には、送信すべき広告は特定されない。
【0087】
なお、本実施形態においては、ユーザ端末2からの位置履歴情報を受信した場合、サーバ1は、上記ステップS8の処理に加えて、ユーザが広告場所を訪問したことに応じてポイントを付与する処理(ステップS14)を実行する。この処理については後述する。
【0088】
サーバ1は、特定した広告を、送信条件を充足したユーザ端末2へ送信する(ステップS9)。本実施形態においては、サーバ1は、広告のコンテンツデータとともに、広告ID、および、広告のタイトルを示す情報をユーザ端末2へ送信する。なお、図示しないが、充足された送信条件が無く、広告が特定されない場合は、広告はユーザ端末2へ送信されない。このとき、送信すべき広告が無い旨の通知がサーバ1からユーザ端末2へ送信されてもよい。ユーザ端末2は、サーバ1から送信されてくる広告を受信して記憶する。
【0089】
上記のように、本実施形態では、サーバ1は、広告が特定されると、特定された広告をユーザ端末2へ送信した。ここで、他の実施形態においては、サーバ1は、広告が特定された場合、まず、当該広告の概要情報(例えば、サムネイルおよびタイトルの情報を含む)を送信してもよい。このとき、ユーザ端末2は、概要情報を表示して(後述する再生リスト画像と同様の画像を表示してもよい)、閲覧する広告の指示をユーザから受け付け、ユーザから指示された広告をサーバ1へ通知する。サーバ1は、この通知に応じて広告を送信してもよい。このとき、広告は、ユーザ端末2においてストリーミング再生されてもよい。
【0090】
また、広告閲覧アプリの実行中において、ユーザ端末2は、ユーザの指示に応じて広告を再生する(ステップS10)。すなわち、ユーザ端末2は、閲覧可能な広告(送信条件が充足された広告)のうちから、ユーザが選択した広告を再生する。本実施形態においては、ユーザ端末2は、再生可能な広告の一覧を表す再生リスト画像を表示し、再生すべき広告をユーザに選択させる。
【0091】
図9は、再生リスト画像の一例を示す図である。本実施形態においては、広告閲覧アプリが起動されると、ユーザ端末2はまず、
図9に示す再生リスト画像を表示部26に表示する。
図9に示すように、再生リスト画像は、広告のタイトルを表すタイトル画像(
図9では画像31〜34)を含む。
図9においては、タイトル画像は、広告のタイトルと、広告が受信された日付とを表している。なお、他の実施形態においては、タイトル画像は、広告のサムネイル画像を含んでいてもよい。また、本実施形態においては、新たに受信された広告(前回に広告閲覧アプリを終了した後で受信された広告)を表すタイトル画像は、他の広告とは異なる態様(
図9では、斜線)で表示される。これによって、新たに取得された広告をわかりやすく提示することができる。
【0092】
上記再生リスト画像が表示されることによって、新たな広告を受信したことがユーザに通知されることとなる。なお、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、広告を受信したことに応じたタイミングで、広告を受信したことの通知をユーザに対して行うようにしてもよい。
【0093】
また、
図9に示すように、再生リスト画像は、地図ボタン35と、すれ違いボタン36と、ギャラリーボタン37とを含む。地図ボタン35は、地図を表示する指示を行うための画像である。詳細は後述するが、地図ボタン35が指定されたことに応じて、広告場所を含む地図が表示される(
図11参照)。
【0094】
すれ違いボタン36は、外出中に行われた他のユーザ端末との通信に関する処理(すれ違い処理)を実行する指示を行うための画像である。ここで、ユーザ端末2は、近距離(数十m)の無線通信によって他のユーザ端末との間で自動的に通信を行う機能を有し、通信によってユーザに関する情報を得ることができる。例えば、ユーザ端末2に登録されている、ユーザに関する情報(例えばプロフィール情報)や、ユーザのアバターの情報が送受信される。上記すれ違い処理の内容は任意であるが、例えば、当該すれ違い処理によって、ユーザは、外出中にユーザがすれ違ったユーザに関する情報を閲覧したり、すれ違ったユーザのアバターを用いたゲームを行ったりすることができる。
【0095】
ギャラリーボタン37は、後述する広告ギャラリーにおける広告の一覧ページを表示する指示を行うための画像である。すなわち、ギャラリーボタン37が指定されたことに応じて、ユーザ端末2は、広告ギャラリーの一覧ページ(
図15参照)を表示部26に表示する。
【0096】
ユーザ端末2は、上記タイトル画像がユーザによって指定されたことに応じて、指定されたタイトル画像が表す広告の再生を開始する。なお、本実施形態においては、再生リスト画像におけるタイトル画像はスクロール可能に表示され、ユーザ端末2は、ユーザによるスクロール操作に応じてタイトル画像をスクロールすることによって、表示されていなかったタイトル画像を表示させる。
【0097】
図10は、広告が再生される場合における画像の一例を示す図である。
図10は、
図9に示すタイトル画像31が選択されたことに応じて、タイトル画像31が表す広告(レストラン○○の広告)が再生される場合の画像を示している。本実施形態においては、広告コンテンツとして、表示部26において動画38が再生される。なお、広告コンテンツには音が含まれていてもよく、このとき、ユーザ端末2が備えるスピーカ(図示せず)によって音が再生される。
【0098】
なお、広告が再生される間、ユーザ端末2は、再生を制御するための操作をユーザから受け付けてもよい。すなわち、ユーザ端末2は、広告の再生途中で停止、巻き戻し、および/または早送り等の指示入力をユーザから受け付け、指示入力に応じた再生制御を行うようにしてもよい。
【0099】
以上のように、本実施形態においては、ユーザ端末2の位置情報(位置履歴情報)に基づいて送信条件が判定され、充足された送信条件に対応する広告がユーザ端末2へ送信される。これによって、情報処理システムは、例えば、実際に店の付近を通ったユーザに対して広告を提供することができ、ユーザの位置に応じた適切な広告をユーザに提供することができる。
【0100】
(2−4.広告の再生に応じたポイント付与処理)
次に、広告の再生に応じてユーザに対してポイントが付与される動作例(
図5に示すステップS11〜S12)について説明する。上記ステップS10の処理によって広告の再生が終了すると、ユーザ端末2は、ユーザが広告を閲覧したことを通知するための閲覧通知をサーバ1へ送信する(ステップS11)。閲覧通知には、再生が行われた広告の広告ID、および、ユーザIDが含まれる。なお、ユーザ端末2は、ユーザが広告を(十分に)閲覧していないと判断した場合、閲覧通知を送信しないようにしてもよい。ユーザ端末2は、例えば、広告が最後まで再生されていない場合、再生時間が所定時間より短い場合、および、ユーザが所定の操作を行っていない場合等には、ユーザが広告を閲覧していないと判断してもよい。また例えば、ユーザ端末2は、カメラによってユーザを撮像し、撮像画像に基づいてユーザが広告を閲覧していたか否かを判断するようにしてもよい。例えば、撮像画像に基づいて、広告の再生中にユーザがよそ見をしていたことが検出された場合には、ユーザが広告を閲覧していないと判断してもよい。
【0101】
また、ステップS11の処理において、ユーザ端末2は、記憶部23に記憶されている閲覧済み情報の内容を更新する。すなわち、閲覧済み情報が示すリスト(広告IDのリスト)に、再生された広告の広告IDが追加される。なお、再生された広告の広告IDが上記広告IDのリストにすでに含まれている場合には、当該広告IDの追加は行われない。
【0102】
ユーザ端末2から閲覧通知を受信すると、サーバ1は、ユーザ端末2のユーザに対してポイントを付与する(ステップS12)。すなわち、サーバ1は、閲覧通知に含まれるユーザIDによってユーザを特定し、記憶部13に記憶されているユーザ情報のうち、特定されたユーザに関するユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する。ポイント情報は、例えば、閲覧通知を受信する毎に所定数のポイントが加算されるように更新される。これによれば、ユーザが広告を閲覧した数に応じたポイントが付与されることになる。なお、ポイントの付与方法はどのような方法であってもよい。例えば他の実施形態においては、広告毎にポイント加算数が設定されており、再生された広告に応じた数のポイントが加算されてもよい。
【0103】
また、本実施形態においては、サーバ1は、付与したポイント数の情報を含む通知をユーザ端末2へ送信する。この通知を受信したユーザ端末2は、サーバ1において記憶されるポイント情報が示すポイント数と同じになるように、記憶部23に記憶されるポイント情報を更新する。
【0104】
以上のように、本実施形態においては、ユーザが広告を閲覧することに応じて、ユーザに特典(ネットワークサービスにおけるポイント)が付与される。これによれば、サーバ1から提供された広告を見る動機付けをユーザに与えることができるので、広告効果を向上することができる。
【0105】
(2−5.広告の再生に応じた関連画像付与処理)
次に、広告の再生に応じてユーザに対して関連画像が付与される動作例(
図5に示すステップS13)について説明する。ユーザ端末2から上記閲覧通知を受信した場合、サーバ1は、閲覧通知に係る広告に応じた関連画像情報をユーザ端末2へ送信する(ステップS13)。具体的には、サーバ1は、記憶部13に記憶されている広告情報のうち、閲覧通知に含まれる広告IDが示す広告の広告情報に含まれる関連画像情報をユーザ端末2へ送信する。
【0106】
サーバ1から関連画像情報を受信したユーザ端末2は、受信した関連画像情報を記憶部23に記憶する。これによって、受信された関連画像情報が表す関連画像がユーザ端末2において表示可能となる。このようにしてユーザ端末2(ユーザ)に付与された関連画像は、ユーザ端末2において適宜の状況で表示される。本実施形態においては、所定のアプリケーションにおいて関連画像が表示されたり、メニュー画面において関連画像が表示されたりする。
【0107】
以下、ユーザ端末2において表示される関連画像の具体例について説明する。
図11は、地図において関連画像が表示される一例を示す図である。ここで、本実施形態においては、ユーザ端末2は、地図を表示するための地図アプリケーションプログラム(地図アプリ)を記憶している。すなわち、上述の再生リスト画像において上記地図ボタン35がユーザによって指定されると、ユーザ端末2は、地図アプリを起動し、例えば
図11に示すような地図の画像を表示部26に表示する。なお、本実施形態においては、広告アプリの実行中において地図アプリを起動するものとするが、他の実施形態においては、地図アプリは、広告アプリとは別に起動可能(つまり、広告アプリとは独立して起動可能)であってもよい。
【0108】
図11において、表示される地図上には、関連画像として、店のアイコン41および42が表示される。店のアイコン41および42は、ユーザ端末2において再生された広告に対応する店舗を表し、地図上において広告場所に対応する位置に表示される。なお、地図上に表示されるアイコンを関連画像として表示する場合、サーバ1は、関連画像情報として、アイコンの画像と、地図上の位置とを示す情報を送信する。ユーザ端末2は、地図を表示する際に、記憶部23に記憶された関連画像情報を参照し、関連画像情報により示されるアイコンを地図上に表示する。
【0109】
なお、
図11において、地図とともに表示される地図終了ボタン43は、地図の表示(地図アプリの実行)を終了し、再生リスト画像を表示する指示を行うための画像である。
【0110】
なお、他の実施形態においては、関連画像は、広告の閲覧状況(例えば、広告の閲覧回数)、および/または、広告場所への訪問状況(例えば、送信条件の充足状況、あるいは、訪問条件の充足状況)に応じて変更されてもよい。
図12は、関連画像が変更された場合の一例を示す図である。
図12においては、
図11に示す地図の画像から、平面的な表示態様であったアイコン41が、立体的な表示態様であるアイコン44へと変更されている。また、他の実施形態においては、変更後の関連画像として、店のアイコンに加えて、広告主のアバターが追加表示されてもよい。このように、関連画像は、広告の閲覧状況および/または広告場所への訪問状況に関する条件が充足されたことに応じて、変更されてもよい。
【0111】
例えば、情報処理システムは、広告の再生(閲覧)回数を記憶しておき、再生回数に応じて関連画像を変更してもよい。具体的には、ある広告の再生回数が所定回数以上となった場合、当該広告に関する関連画像であるアイコン41が、アイコン44へと変更されてもよい。また例えば、情報処理システムは、上述の送信条件(訪問条件でもよい)の充足回数をユーザ端末毎(ユーザ毎)に記憶しておき、充足回数に応じて関連画像を変更してもよい。具体的には、ある広告の送信条件の充足回数が所定回数以上となった場合、当該広告に関する関連画像であるアイコン41が、アイコン44へと変更されてもよい。また例えば、情報処理システムは、上述の訪問条件が満たされたことに応じて関連画像を変更してもよい。
【0112】
また、他の実施形態においては、関連画像情報は、それに関連付けられる広告の送信条件が充足されたことに応じて、サーバ1からユーザ端末2へ送信され、これによってユーザ端末2において関連画像が表示可能となってもよい。さらに、このとき、ある広告に関して送信条件が充足された後で訪問条件が充足されたことに応じて、送信条件の充足に応じて送信された当該広告の関連画像の表示形態が変更されてもよい。
【0113】
関連画像を変更する場合、サーバ1は、関連画像を変更する条件が充足されたことに応じて、変更後の関連画像を示す関連画像情報をユーザ端末2へ送信する。この関連画像情報を受信したユーザ端末2は、変更前の関連画像を示す関連画像情報に代えて、変更後の関連画像を示す関連画像情報を記憶する。これによって、変更後の関連画像が表示される。
【0114】
なお、ユーザ端末2において表示される地図は、現実世界に対応した地図である必要はなく、仮想世界を表す地図であってもよい。例えば、ゲーム世界を表す地図において、関連画像として店のアイコンが追加されてもよい。また、地図は、ユーザがよく行く場所がデフォルメされた地図(例えば、ユーザがよく行く範囲が相対的に広く、他の場所は相対的に狭い地図)でもよい。
【0115】
図13は、メニュー画面において関連画像が表示される一例を示す図である。本実施形態においては、ユーザ端末2は、上記広告閲覧アプリを含む各種のアプリケーションをユーザの起動指示に応じて起動・実行する。ユーザ端末2は、上記起動指示を行うためのメニュー画像を表示部26に表示する。本実施形態においては、アプリケーションの実行による画像(例えば、上述の地図画像)が表示される場合の他、このメニュー画像においても関連画像が表示されることがある。
【0116】
図13に示すように、メニュー画像は、アプリケーションを起動するためのアイコン52と、アバター51とが表示される。各アイコン52は、ユーザ端末2が実行可能な各アプリケーションを表す。ユーザによってアイコンが指定されると、ユーザ端末2は、指定されたアイコンに対応するアプリケーションを起動する。また、アバター51は、予め作成されてユーザ端末2に登録されているユーザのアバターである。アバター51は、例えばヘルプ機能に用いられたり(例えば、アバター51をユーザが指定するとヘルプメニューが表示されたり、ヘルプの説明が表示されたりする)、ネットワークサービスにおけるお知らせを通知するために用いられたりする。なお、他の実施形態においては、アバター51の利用方法は任意であり、また、アバター51は表示されなくてもよい。
【0117】
本実施形態においては、メニュー画像が表示される場合に、アバター51に関連付けて関連画像が表示される。
図13の例においては、関連画像として、広告に関する言葉(
図13では、「レストラン○○ 本日開店!!」)を含む、アバター51の吹き出しの画像53が表示される。具体的には、ユーザ端末2は、メニュー画像を表示する場合、記憶部23に記憶されている関連画像から1つを選択し、選択した関連画像を表示する。なお、関連画像の選択方法は任意であり、例えば、ユーザ端末2は、記憶部23に記憶されている関連画像について、表示したことがあるか否かを示す情報を記憶しておき、表示されたことがない関連画像のうちでランダムに1つを選択してもよい。また例えば、表示されたことがない関連画像のうちで最新のもの(最後に受信されたもの)を選択してもよい。本実施形態においては、メニュー画像において表示される関連画像は1つとしたが、他の実施形態においては、複数個の関連画像が同時に表示されてもよい。
【0118】
また、メニュー画像において表示される関連画像の内容は任意である。例えば、関連画像は、メニュー画像における背景画像であってもよいし、アイコンの画像であってもよい。例えば、背景画像として、広告主の会社のロゴやキャラクタが入った画像が表示されてもよいし、広告の商品や広告主の会社に合った色(イメージカラー)にアイコンの色が変化してもよい。
【0119】
本実施形態においては、広告毎に関連画像が関連付けられているので、再生された広告の種類に応じて関連画像が変更されることになる。また、本実施形態において、メニュー画像において表示可能な関連画像の関連画像情報がユーザ端末2において記憶されていない場合には、関連画像は表示されない。したがって、本実施形態においては、広告が再生された数に応じて、アバター(あるいはメニュー画像)の表示が変更されると言える。
【0120】
また、関連画像は、ユーザ端末2において実行される、広告閲覧アプリおよび地図アプリ以外の他のアプリケーションにおいて表示されてもよい。例えば、ゲームアプリケーションにおいて、ユーザ端末2において再生された広告の商品に関するアイテム(商品と同じ種類のアイテム)がプレイヤキャラクタに付与され、関連画像として表示されてもよい。具体的には、例えば商品が食品である場合において、食品のアイテムがプレイヤキャラクタに付与されてもよい。また例えば、ゲームアプリケーションにおいて、ユーザ端末2において広告が再生されたことに応じて、プレイヤキャラクタの表示態様が当該広告の商品に応じた態様に変更されてもよい。具体的には、例えば商品が服である場合において、プレイヤキャラクタの衣服が商品に合わせた衣服に変更されてもよい(この場合、関連画像はプレイヤキャラクタの衣服である)。また例えば、ゲームアプリケーションにおいて、ユーザ端末2は、所定の広告を再生したことを条件として、ゲームを進行させるようにしてもよい。具体的には、所定の広告を再生したことを条件として、新しいゲームステージがプレイ可能になったり、ゲームのストーリーが進行されたりしてもよい。
【0121】
以上のように、本実施形態においては、ユーザが広告を閲覧したことに応じて、広告に関連する関連画像がユーザに付与される。これによれば、関連画像によってユーザに、広告や広告に関する情報(商品や広告主等)を想起させることができるので、広告の効果をより向上させることができる。また、ユーザ端末2が、広告が表示されていないタイミングで関連画像を表示する場合には、広告に関する情報をより多くの機会にユーザに提示することができる。また、関連画像は、広告を閲覧したことに対してユーザに付与される特典であると言うことができる。したがって、広告の閲覧に応じて特典として関連画像を付与することによって、広告を閲覧する動機付けをユーザに与えることができ、広告効果を向上することができる。
【0122】
(2−6.広告場所の訪問に応じたポイント付与処理)
次に、広告場所を実際に訪問したユーザに対してポイントが付与される処理(
図5に示すステップS14)について説明する。ユーザ端末2から上記位置履歴情報を受信した場合、サーバ1は、ユーザ端末2において再生された広告に関する広告場所をユーザが訪問したことに応じて、ユーザに対してポイントを付与する(ステップS14)。
【0123】
上記ステップS14において、サーバ1はまず、ユーザ端末2において再生済みの広告を特定する。すなわち、サーバ1は、ユーザ端末2から位置履歴情報とともに受信したユーザIDによってユーザを特定し、特定したユーザのユーザ情報に含まれる閲覧済み情報を参照することによって、ユーザ端末2において再生済みの広告を特定する。次に、サーバ1は、再生済みの広告について、訪問条件が充足されたか否かを判定する。すなわち、サーバ1は、再生済みの広告に関する広告情報に含まれる訪問条件が充足されるか否かを、ユーザ端末2から受信した位置履歴情報に基づいて訪問条件毎に判定する。上述のように、訪問条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件であり、例えば、広告場所を基準とした所定範囲内に所定時間以上、ユーザ端末2が滞在したことである。このとき、サーバ1は、位置履歴情報により示される位置の軌跡の一部が、上記所定時間以上、上記所定範囲内に含まれるか否かを判定する。
【0124】
なお、1つの広告に関して、送信条件において設定される広告場所と、訪問条件において設定される広告場所は同一でなくてもよい。例えば、ある広告について、送信条件において設定される広告場所の位置は、広告主の店舗の最寄り駅であり、訪問条件において設定される広告場所の位置は、広告主の店舗であってもよい。
【0125】
また、他の実施形態においては、訪問条件は、位置に関する条件に加えて、他の条件を含んでいてもよい。例えば、訪問条件は、広告場所を基準とした上記所定範囲を通過した速度、および/または、上記所定範囲内を通過した時間帯に関する条件を含んでいてもよい。
【0126】
また、他の実施形態においては、訪問条件は、1つの位置履歴情報に関する条件(1つの位置履歴情報に基づいて判定される条件)に限らず、複数個の位置履歴情報に関する条件(複数個の位置履歴情報に基づいて判定される条件)であってもよい。すなわち、訪問条件は、広告場所を基準とした上記所定範囲をユーザ端末2が通過した回数および/または頻度に関する条件であってもよい。例えば、訪問条件は、ユーザ端末2が上記所定範囲を5回通過したことであってもよいし、ユーザ端末2が上記所定範囲を1週間に3回通過したことであってもよい。
【0127】
充足された訪問条件が存在する場合、サーバ1は、位置履歴情報を送信したユーザ端末2のユーザに対してポイントを付与する。すなわち、サーバ1は、ユーザ端末2から位置履歴情報とともに受信したユーザIDによって特定されるユーザに関するユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する。ポイント情報は、例えば、訪問条件が充足される毎に所定数のポイントが加算されるように更新される。これによれば、ユーザが広告場所を実際に訪問した回数に応じたポイントが付与されることになる。なお、ポイントの付与方法はどのような方法であってもよい。例えば他の実施形態においては、広告毎にポイント加算数が設定されており、訪問された広告場所に対応する広告に応じた数のポイントが加算されてもよい。
【0128】
なお、充足された訪問条件が存在しない場合、サーバ1は、上記ユーザに対してポイントを付与しない。また、ステップS14の処理においてもステップS12の処理と同様、サーバ1は、付与したポイント数の情報を含む通知をユーザ端末2へ送信する。この通知を受信したユーザ端末2は、サーバ1において記憶されるポイント情報が示すポイント数と同じになるように、記憶部23に記憶されるポイント情報を更新する。
【0129】
以上のように、本実施形態においては、ユーザが広告場所を訪問することに応じて、ユーザに特典(ネットワークサービスにおけるポイント)が付与される。これによれば、広告に関する広告場所を訪問する動機付けをユーザに与えることができるので、広告による集客効果を向上することができ、広告効果をより向上することができる。
【0130】
(2−7.広告の送信を終了する処理)
次に、サーバ1に登録された広告の送信を終了する動作例(
図5に示すステップS15〜S18)について説明する。本実施形態においては、広告を閲覧したユーザの数(閲覧ユーザ数)が所定数に達した場合、広告の登録が削除され、送信条件の充足に応じた広告の送信が終了(禁止)される。
【0131】
具体的には、上述の閲覧通知をユーザ端末2から受信した場合、サーバ1は、閲覧通知に係る広告情報およびユーザ情報を必要に応じて更新する(ステップS15)。すなわち、サーバ1は、閲覧通知に含まれるユーザIDに対応するユーザ情報に含まれる閲覧済み情報と、閲覧通知に含まれる広告IDに対応する広告情報に含まれる広告効果情報とを、必要に応じて更新する。
【0132】
閲覧済み情報は、ユーザ端末2における閲覧済み情報の更新処理(ステップS11)と同様に更新される。すなわち、閲覧済み情報が示すリスト(広告IDのリスト)に、閲覧通知に含まれる広告IDが追加される。ただし、当該広告IDが上記広告IDのリストにすでに含まれている場合には、当該広告IDの追加は行われない。
【0133】
また、広告効果情報は、閲覧ユーザ数の値が必要に応じて更新される。すなわち、サーバ1は、閲覧通知を送信したユーザ端末2において当該広告の再生が初回であったか否かを判定し、初回であった場合、閲覧ユーザ数を1だけ増加する。一方、初回ではない場合、サーバ1は、閲覧ユーザ数を更新しない。なお、この判定は、上記閲覧済み情報の更新処理において、閲覧済み情報が示す広告IDのリストに広告IDが追加されたか否かによって行うことができる。
【0134】
次に、サーバ1は、閲覧通知に係る広告の終了条件が充足されたか否かを判定する(ステップS16)。すなわち、サーバ1は、閲覧通知に含まれる広告IDの広告に関する広告情報に含まれる終了条件が充足されたか否かを判定する。本実施形態において、終了条件は、上述のユーザ閲覧数に関する条件である。そのため、上記の判定は、当該広告情報に含まれる広告効果情報が示す閲覧ユーザ数に基づいて行われる。サーバ1は、例えば、広告効果情報が示す閲覧ユーザ数が、終了条件において予め定められた所定数に達したか否かを判定する。
【0135】
終了条件が充足されたと判定された場合、サーバ1は、広告の登録を終了する処理を実行する。すなわち、サーバ1は、終了条件が充足された広告の広告情報を記憶部13から削除する(ステップS17)。これ以降、サーバ1は、当該広告に関する送信条件の判定を行わず、当該広告はユーザ端末2へ送信されない。なお、ステップS17において、サーバ1は、広告情報を削除することに代えて、広告情報が登録されていない状態である(広告が送信されない状態である)ことを示す情報を記憶部13に記憶してもよい。このとき、サーバ1は、後述する広告ギャラリーにおいては、登録が終了された広告を閲覧可能としてもよい。
【0136】
さらに、サーバ1は、広告の登録を終了する旨の広告終了通知を、当該広告の送信元である広告提供端末3へ送信する(ステップS18)。
【0137】
なお、本実施形態においては、終了条件がユーザ閲覧数に関する条件であるので、サーバ1は閲覧通知を受信したことに応じて終了条件の判定を行った。ただし、他の実施形態においては、終了条件の判定を行うタイミングは任意であり、閲覧通知を受信したことに応じたタイミングに限らない。例えば、他の実施形態において、終了条件が、広告を送信したユーザ端末の数に関する条件である場合、終了条件の判定は、広告がユーザ端末へ送信されたことに応じたタイミングで実行されてもよい。また例えば、終了条件が、広告場所を実際に訪問したユーザの数に関する条件である場合、終了条件の判定は、サーバ1が位置履歴情報を受信したことに応じたタイミングで実行されてもよい。また例えば、終了条件が、広告を登録する期間に関する条件である場合、終了条件の判定は、所定時間に1回の割合で繰り返し実行されてもよい。
【0138】
以上のように、本実施形態においては、終了条件が充足された場合に広告の登録が解除される。これによれば、サーバ1は、登録されている広告を減らすことができるので、広告毎に行われる送信条件の判定処理の負荷を軽減することができる。また、登録が解除された広告のデータがサーバ1から削除される場合には、サーバ1に記憶されるデータ量を低減することができる。また、本実施形態によれば、終了条件が充足されるまでは、つまり、一定の広告効果が得られるまでは(例えば、ユーザ閲覧数が所定数に達するまでは)、広告の登録が維持される。そのため、広告主は、広告料に見合った広告効果を期待することができる。
【0139】
(2−8.広告のギャラリーを提供する処理)
次に、サーバ1が登録された広告のギャラリーを提供する処理について説明する。本実施形態において、サーバ1は、上記の送信条件の充足に応じて広告をユーザ端末2に提供するサービスに加えて、登録された各広告を広告ギャラリーとして提示し、提示された広告のうちからユーザによって選択された広告を再生するサービスを行う。以下、
図14および
図15を参照して、広告ギャラリーにおいて広告を提供するサービスのための処理について説明する。
【0140】
図14は、広告ギャラリーにおいて広告が再生される場合における処理の流れの一例を示す図である。
図14において、まず、ユーザ端末2は、ユーザの指示に応じて広告閲覧アプリを起動する(ステップS20)。次に、ユーザ端末2は、ユーザの指示に応じて、広告ギャラリーの一覧ページを要求する一覧取得要求をサーバ1へ送信する(ステップS21)。すなわち、上述した再生リスト画像におけるギャラリーボタン37を指定する操作がユーザによって行われたことに応じて、ユーザ端末2は、上記一覧取得要求をサーバ1へ送信する。
【0141】
ユーザ端末2から一覧取得要求を受信した場合、サーバ1は、広告ギャラリーの一覧ページを当該ユーザ端末2へ送信する(ステップS22)。本実施形態において、一覧ページは、サーバ1に記憶されている広告の全部または一部である、複数の広告の概要情報を含む。なお、概要情報の具体的な内容は任意であるが、本実施形態においては、概要情報は広告のタイトルおよびサムネイル画像を含む。すなわち、サーバ1は、記憶部13に記憶されている広告情報を用いて上記一覧ページの画像を生成し、一覧取得要求を送信したユーザ端末2へ送信する。
【0142】
なお、一覧ページに(概要情報が)含まれる広告の選択方法は任意である。サーバ1は、例えば、新しく登録された順、あるいは、広告ギャラリーにおける人気順(上述のギャラリー再生回数の順)に所定数の広告を選択してもよい。また例えば、サーバ1は、ユーザ情報としてユーザの居住地域を記憶しておき、一覧取得要求を送信したユーザ端末2のユーザの居住地域と、広告場所とに基づいて、広告を選択してもよい。具体的には、サーバ1は、ユーザの居住地域内に含まれる広告場所に対応する広告を選択してもよい。また、サーバ1は、ユーザの嗜好に基づいて広告を選択してもよいし、ユーザによって予め設定された商品の種類に基づいて広告を選択してもよい。また、一覧ページに含まれる広告は、上記終了条件が充足された広告(すなわち、送信条件に応じた送信に関しては登録が解除された広告)であってもよい。
【0143】
サーバ1から一覧ページを受信したユーザ端末2は、当該一覧ページを表示部26に表示する(ステップS23)。
図15は、ユーザ端末2において表示される広告ギャラリーの一覧ページの一例を示す図である。本実施形態においては、
図15に示すように、一覧ページとして、複数の広告のそれぞれについて概要情報の画像を表示する。概要情報の画像は、具体的には、サムネイル画像(
図15では、サムネイル画像の表示枠61のみ示し、具体的な画像は示していない)と、タイトル62とを含む。なお、
図15においては、一覧ページはスクロール可能に表示され、ユーザ端末2は、ユーザによるスクロール操作に応じて一覧ページを(左右に)スクロールすることによって、表示されていなかった広告の概要情報を表示させる。
【0144】
ユーザ端末2に一覧ページが表示される状態において、ユーザは、広告を閲覧したい概要情報の画像を指定する操作を行う。ユーザ端末2は、ユーザが概要情報の画像を指定することに応じて、当該概要情報が表す広告を取得するための広告取得要求をサーバ1へ送信する(ステップS24)。広告取得要求は、ユーザ端末2のユーザのユーザIDと、指定された広告の広告IDとの情報を含む。
【0145】
ユーザ端末2から広告取得要求を受信したサーバ1は、広告取得要求に係る広告をユーザ端末2へ送信する(ステップS25)。すなわち、サーバ1は、登録されている広告のうち、広告取得要求に含まれる広告IDが示す広告を、広告取得要求に含まれるユーザIDが示すユーザのユーザ端末2へ送信する。サーバ1から広告を受信したユーザ端末2は、受信した広告を再生する(ステップS26)。なお、ステップS25およびS26の処理における広告の再生は、広告コンテンツのデータがユーザ端末2にダウンロードされて再生される方法であってもよいし、ストリーミング再生による方法であってもよい。
【0146】
また、サーバ1は、ユーザ端末2へ広告を送信した場合、送信した広告に関する広告情報を更新する(ステップS27)。具体的には、サーバ1は、広告情報に含まれる広告効果情報が示すギャラリー再生回数を更新する。ここでは、ギャラリー再生回数が1増加した値に更新される。なお、サーバ1は、ユーザ端末2において初めて広告が再生された場合に、ギャラリー再生回数を1増加した値に更新し、当該広告の再生がユーザ端末2において2回目以降である場合にはギャラリー再生回数を更新しないようにしてもよい。詳細は後述するが、本実施形態においてはギャラリー再生回数に応じて広告主に特典(ポイント)が付与されるので、広告主が自身で広告ギャラリーにおいて広告を再生することで不正に特典を得ることを防止するためである。また、他の実施形態においては、サーバ1は、広告ギャラリーにおいてユーザ端末2が広告を再生した場合においても、上述した再生リスト画像から広告が再生される場合と同様、当該ユーザ端末2のユーザに対してポイントを付与してもよい。
【0147】
上記ステップS27において広告効果情報が更新された場合、サーバ1は、広告効果情報に基づいて、必要に応じて広告主に対して特典を付与する(ステップS28)。すなわち、上記の場合、サーバ1は、広告効果情報が示すギャラリー再生回数に応じたポイントを付与する。例えば、広告主のポイントは、ギャラリー再生回数が所定回数だけ増加する毎に所定数だけ増加されてもよい。なお、サーバ1は、広告主についてもユーザ端末2のユーザと同様にユーザ情報を記憶しており、広告主にポイントを付与する場合には、当該広告主のユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する。
【0148】
なお、広告主に付与されたポイントは、ユーザ端末2のユーザに付与されるポイント同様、上記ネットワークサービスで利用可能なポイントであってもよい。また、広告主に付与されたポイントは、広告料の割引に利用することが可能であってもよい。また、広告主にとっては、ユーザに広告を閲覧してもらうだけでもメリットがある。そのため、他の実施形態においては、ステップS28においてサーバ1は広告主に特典を付与しなくてもよい。
【0149】
また、広告主に特典(ポイント)が付与される場合、サーバ1は、特典が付与されたことの通知(付与したポイント数の情報を含む)を広告提供端末3へ送信する(ステップS29)。この通知を受信した広告提供端末3は、サーバ1において記憶されるポイント情報が示すポイント数と同じになるように、自身の記憶部に記憶されるポイント情報を更新する。
【0150】
なお、本実施形態においては、広告ギャラリーにおいて閲覧可能な広告は、送信条件が充足された場合にユーザ端末2へ送信可能な広告と同じであるとする。ただし、他の実施形態においては、広告ギャラリーにおいて閲覧可能な広告と、送信条件が充足された場合にユーザ端末2へ送信可能な広告とは異なるようにしてもよい。つまり、サーバ1は、送信条件が充足された場合にユーザ端末2へ送信可能な第1の種類の広告と、広告ギャラリーにおいて閲覧可能な第2の種類の広告とを、別々に登録してもよい。このとき、第2の種類の広告については、広告料を無料、あるいは、第1の種類の広告の広告料よりも低額としてもよい。
【0151】
なお、本実施形態においては、終了条件は、ギャラリー再生回数とは無関係である。つまり、広告ギャラリーにおいて広告が再生されても終了条件は充足されないので、本実施形態においては、送信条件を充足して広告を閲覧したユーザ(広告のターゲットとなるユーザ)の数だけ確実に広告を提供することができる。また、上記の場合、広告ギャラリーにおいてユーザに提供される広告に関する広告料は無料であるとも言うこともできる。
【0152】
以上のように、本実施形態においては、サーバ1は、登録された広告のうちで、送信条件が充足された広告をプッシュ送信で(つまり、ユーザの指示無しに)ユーザ端末2へ送信する。さらに、本実施形態においては、サーバ1は、広告ギャラリーにおいて、登録された広告のうちで、ユーザが指示した広告をユーザ端末2へ送信する。上記プッシュ送信では、ユーザは送信条件を充足しなければ広告を閲覧することができない一方、広告ギャラリーにおいては、ユーザは自身が指定した広告を閲覧することができる。さらに、広告ギャラリーにおける再生回数を増やすべく、広告主は面白い広告を作成することに注力すると考えられるので、広告ギャラリーによって広告の質(面白さ)が向上する。これによって、ネットワークサービスの提供事業者は、面白いコンテンツをユーザに提供することができるので、サービス加入者を増加させることができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザ、広告主、サービス提供事業者の三方にとってメリットがある広告提供システムを実現することができる。
【0153】
[3.サーバにおける処理]
次に、サーバ1において実行される処理の具体例について説明する。
図16は、サーバによって実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16に示す一連の処理は、サーバ1の動作中において繰り返し実行される。また、サーバ1が複数の情報処理装置で構成される場合、
図16に示す各処理は、複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0154】
なお、本出願において、図面に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本明細書では、上記フローチャートの各ステップの処理を各装置(サーバ1、または、ユーザ端末2)のCPU(処理部)が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、CPU以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。
【0155】
まずステップS31において、サーバ1の処理部12は、広告提供端末3から広告登録要求を受信したか否かを判定する。ステップS31の判定結果が肯定である場合、ステップS32およびS33の処理が実行される。一方、ステップS31の判定結果が否定である場合、ステップS32およびS33の処理がスキップされてステップS34の処理が実行される。
【0156】
ステップS32において、処理部12は課金処理を実行する(
図5に示すステップS3)。例えば、広告主のポイントから広告料が支払われる場合には、記憶部13に記憶されている(広告主の)ユーザ情報に含まれるポイント情報が、広告料に応じたポイントを減算するように更新される。続くステップS33において、処理部12は、ステップS31において受信した広告登録要求に基づいて広告情報を生成し、記憶部13に記憶する(
図5に示すステップS4)。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0157】
ステップS34において、処理部12は広告送信処理を実行する。広告送信処理は、ユーザ端末から位置履歴情報が受信されたことに応じて送信条件を判定し、送信条件が満たされた広告をユーザ端末2へ送信する処理である(
図5に示すステップS8,S9,S14)。広告送信処理の詳細については後述する。
【0158】
ステップS35において、処理部12は閲覧通知受信処理を実行する。閲覧通知受信処理は、ユーザ端末から閲覧通知を受信したことに応じて実行される処理である(
図5に示すステップS12,S13,S15〜S18)。すなわち、閲覧通知受信処理は、閲覧通知に応じて、必要に応じて、ユーザにポイントを付与したり、関連画像をユーザ端末へ送信したり、終了条件を判定したりする処理である。閲覧通知受信処理の詳細については後述する。
【0159】
ステップS36において、処理部12は商品提供処理を実行する。ここで、
図5では図示していないが、本実施形態においては、サーバ1は、ネットワークサービスとして、ポイントによって支払いを行う商品の提供を行う。本実施形態においては、商品は、アプリケーション(例えばゲームアプリケーション)、または、アプリケーションで利用されるデータ(例えば、ゲームで用いられるアイテム)であるとする。具体的には、サーバ1は、ユーザがポイントを用いて商品を購入するためのショッピングサイトを管理している。処理部12は、ショッピングサイトにおいてポイントを対価として商品を購入する要求がユーザ端末からあったことに応じて、商品に係るデータを当該ユーザ端末へ送信するとともに、商品の料金に応じた課金処理を行う。課金処理は、上記ステップS32の処理と同様、記憶部13に記憶されている(商品を購入したユーザの)ユーザ情報に含まれるポイント情報を更新することによって行われる。なお、ポイントによって支払いを行う商品の提供を行うネットワークサービスの内容は任意であり、上記以外の他の方法によって商品の提供が行われてもよいし、上記以外の他の方法によって課金処理が行われてもよい。
【0160】
ステップS37において、処理部12はサーバギャラリー処理を実行する。サーバギャラリー処理は、広告ギャラリーにおける一覧ページをユーザ端末へ提供し、一覧ページからユーザが選択した広告をユーザ端末において再生させる処理である(
図14)。サーバギャラリー処理の詳細については後述する。
【0161】
サーバ1は、上記ステップS31〜S37の処理を繰り返し実行する。なお、
図16においては、ステップS31〜S33の処理、ステップS34の処理、ステップS35の処理、ステップS36の処理、および、ステップS37の処理は、順番に直列的に実行されるものとしたが、これらの各処理は並行して(並列的に)実行されてもよい。
【0162】
(広告送信処理の詳細)
次に、
図17を参照して、
図16に示す広告送信処理(ステップS34)の詳細について説明する。
図17は、
図16に示す広告送信処理(ステップS34)の詳細な処理の流れの一例を示すサブフローチャートである。
【0163】
広告送信処理において、まずステップS41において、処理部12は、情報処理システムに含まれるユーザ端末のいずれかから位置履歴情報を受信したか否かを判定する。ステップS41の判定結果が肯定である場合、ステップS42の処理が実行される。一方、ステップS41の判定結果が否定である場合、処理部12は、広告送信処理を終了する。
【0164】
ステップS42において、処理部12は、ステップS41で受信した位置履歴情報に基づいて、ユーザ端末へ送信すべき広告を特定する(
図5に示すステップS8)。続くステップS43において、処理部12は、ステップS42で特定した広告を、上記位置履歴情報を送信したユーザ端末へ送信する(
図5に示すステップS9)。
【0165】
次に、ステップS44において、処理部12は、ステップS41で受信した位置履歴情報に基づいて、位置履歴情報を送信したユーザ端末において再生済みの広告について訪問条件が充足されるか否かを判定する(
図5に示すステップS14)。訪問条件が充足される広告が無い場合、処理部12は、広告送信処理を終了する。一方、訪問条件が充足される広告がある場合、ステップS45の処理が実行される。すなわち、ステップS45において、処理部12は、位置履歴情報を送信したユーザ端末のユーザのユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する(
図5に示すステップS14)。これによって、当該ユーザにポイントが付与されたことになる。ステップS45の後、処理部12は、広告送信処理を終了する。
【0166】
(閲覧通知受信処理の詳細)
次に、
図18を参照して、
図16に示す閲覧通知受信処理(ステップS35)の詳細について説明する。
図18は、
図16に示す閲覧通知受信処理(ステップS35)の詳細な処理の流れの一例を示すサブフローチャートである。
【0167】
閲覧通知受信処理において、まずステップS51において、処理部12は、情報処理システムに含まれるユーザ端末のいずれかから閲覧通知を受信したか否かを判定する。ステップS51の判定結果が肯定である場合、ステップS52の処理が実行される。一方、ステップS51の判定結果が否定である場合、処理部12は、閲覧通知受信処理を終了する。
【0168】
ステップS52において、処理部12は、閲覧通知を送信したユーザ端末のユーザのユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する(
図5に示すステップS12)。これによって、当該ユーザにポイントが付与されたことになる。続くステップS53において、処理部12は、閲覧通知に係る広告に応じた関連画像情報を、当該閲覧通知を送信したユーザ端末へ送信する(
図5に示すステップS13)。なお、閲覧通知に係る広告に対して関連画像が設定されていない場合(すなわち、当該広告の広告情報に関連画像情報が含まれていない場合)、ステップS53の処理は実行されない。ステップS53の後、ステップS54の処理が実行される。
【0169】
ステップS54において、処理部12は、ステップS51で受信した閲覧通知に係る広告情報およびユーザ情報を必要に応じて更新する(
図5に示すステップS15)。続くステップS55において、処理部12は、ステップS54における更新処理後の情報に基づいて、上記閲覧通知に係る広告の終了条件が充足されたか否かを判定する(
図5に示すステップS16)。ステップS55の判定結果が肯定である場合、ステップS56の処理が実行される。一方、ステップS55の判定結果が否定である場合、処理部12は、閲覧通知受信処理を終了する。
【0170】
ステップS56において、処理部12は、終了条件が充足された広告に関する広告情報を記憶部13から削除する(
図5に示すステップS17)。また、処理部12は、広告の登録を終了する旨の広告終了通知を、当該広告の送信元である広告提供端末へ送信する(
図5に示すステップS18)。ステップS56の後、処理部12は、閲覧通知受信処理を終了する。
【0171】
(サーバギャラリー処理の詳細)
次に、
図19を参照して、
図16に示すサーバギャラリー処理(ステップS37)の詳細について説明する。
図19は、
図16に示すサーバギャラリー処理(ステップS37)の詳細な処理の流れの一例を示すサブフローチャートである。
【0172】
サーバギャラリー処理において、まずステップS61において、処理部12は、情報処理システムに含まれるユーザ端末のいずれかから一覧取得要求を受信したか否かを判定する。ステップS61の判定結果が肯定である場合、ステップS62の処理が実行される。一方、ステップS61の判定結果が否定である場合、ステップS62の処理がスキップされてステップS63の処理が実行される。
【0173】
ステップS62において、処理部12は、ステップS61で受信した一覧取得要求の送信元のユーザ端末へ、広告ギャラリーの一覧ページを送信する(
図14に示すステップS22)。なお、送信される一覧ページは、一覧取得要求の受信に応じて生成されてもよいし、予め生成されていてもよい。ステップS62の後、ステップS63の処理が実行される。
【0174】
ステップS63において、処理部12は、情報処理システムに含まれるユーザ端末のいずれかから広告取得要求を受信したか否かを判定する。ステップS63の判定結果が肯定である場合、ステップS64の処理が実行される。一方、ステップS63の判定結果が否定である場合、処理部12は、サーバギャラリー処理を終了する。
【0175】
ステップS64において、処理部12は、広告取得要求に係る広告を、広告取得要求の送信元のユーザ端末へ送信する(
図14に示すステップS25)。これによって、ユーザ端末において上記広告が再生される。ステップS64の後、ステップS65の処理が実行される。
【0176】
ステップS65において、処理部12は、ステップS64で送信された広告に関する広告情報に含まれる広告効果情報を更新する(
図14に示すステップS27)。具体的には、広告効果情報が示すギャラリー再生回数の値が更新される。続くステップS66において、処理部12は、広告効果情報に基づいて、必要に応じて、広告主のユーザ情報に含まれるポイント情報を更新する(
図14に示すステップS28)。これによって、広告主に対してポイントが付与されたことになる。ステップS66の後、処理部12は、サーバギャラリー処理を終了する。
【0177】
[4.ユーザ端末における処理]
次に、ユーザ端末2において実行される処理の具体例について説明する。
図20は、ユーザ端末によって実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図20に示す一連の処理は、ユーザ端末2が起動されたことに応じて開始され、ユーザ端末2の動作中において繰り返し実行される。なお、ユーザ端末2が複数の情報処理装置で構成される場合、
図20に示す各処理(
図21〜
図23に示す各処理についても同様である。)は、複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0178】
本実施形態においては、ユーザ端末2が起動されると、まずステップS71〜S74の処理によって、メニュー画像(
図13参照)が表示部26に表示される。具体的には、ステップS71において、処理部22は、メニュー画像において利用可能な関連画像があるか否かを判定する。この判定は、記憶部23に記憶されている関連画像情報に基づいて行うことができる。本実施形態において、関連画像情報は、関連画像を適用するプログラムを示すプログラム情報を含んでいる。そのため、メニュー画像を表示するためのシステムプログラムを示すプログラム情報を含む関連画像情報が記憶部23に記憶されている場合、処理部22は、メニュー画像において利用可能な関連画像があると判定する。一方、上記システムプログラムを示すプログラム情報を含む関連画像情報が記憶部23に記憶されていない場合、処理部22は、メニュー画像において利用可能な関連画像が無いと判定する。上記ステップS71の判定結果が肯定である場合、ステップS72の処理が実行される。一方、ステップS71の判定結果が否定である場合、ステップS73の処理が実行される。
【0179】
ステップS72において、処理部22は、メニュー画像において利用可能な関連画像を用いてメニュー画像を生成する。すなわち、処理部22は、関連画像を用いずに生成されるメニュー画像に対して、上記関連画像による追加および/または変更を加えたメニュー画像を生成する。これによって、例えば
図13に示すような、アバター51に吹き出しの画像53が付加されたメニュー画像が生成される。ステップS72の後、ステップS74の処理が実行される。
【0180】
一方、ステップS73において、処理部22は、関連画像を用いずに(つまり、通常の方法で)メニュー画像を生成する。この場合、例えば、アバター51に吹き出しの画像53が付加されていないメニュー画像が生成される。ステップS73の後、ステップS74の処理が実行される。
【0181】
ステップS74において、処理部22は、ステップS72またはS73で生成されたメニュー画像を表示部26に表示させる。続くステップS75において、処理部22は、アプリケーションを起動する指示がユーザによって行われたか否かを判定する。すなわち、処理部22は、メニュー画像に含まれるアイコン(例えば、
図13に示すアイコン52)を指定する指示が行われたか否かを判定する。上記ステップS75の判定結果が肯定である場合、ステップS76の処理が実行される。一方、ステップS75の判定結果が否定である場合、上記ステップS74の処理が再度実行される。
【0182】
ステップS76において、処理部22は、ステップS75で起動が指示されたアプリケーションを起動する。これによって、上述の広告閲覧アプリ等、ユーザ端末2において記憶されているアプリケーションの実行が開始される。アプリケーションを終了した場合、処理部22は、ステップS71の処理を再度実行する。すなわち、アプリケーションが終了すると、メニュー画像が再度表示される。
【0183】
また、本実施形態においては、
図20に示す一連の処理中において、処理部22は、位置履歴情報を取得するための処理を適宜のタイミングで実行する。すなわち、処理部22は、位置検出部24によって逐次検出される位置情報を逐次取得し、ユーザが外出している間に逐次取得された各位置情報を含む位置履歴情報を記憶部23に記憶する(
図5に示すステップS5)。上記処理は、メニュー画像の表示中に限らず、アプリケーションの実行中(ステップS76の処理中)においても実行されてよい。また、上記処理は、ユーザ端末2がスリープ状態である(例えば、表示部26がオフにされた状態)においても実行されてよい。
【0184】
なお、
図20に示す一連の処理中において、処理部22は、上記一連の処理以外の他の処理を実行してもよい。例えば、処理部22は、サーバ1におけるショッピングサイトにおいて商品を購入するための処理を実行してもよい。すなわち、処理部22は、ユーザが指定する商品をポイントの対価として購入(取得)する要求をサーバ1へ送信し、当該要求に応じてサーバ1から送信されてくる商品(コンテンツデータ)を受信する処理を実行してもよい。
【0185】
また例えば、メニュー画像がスクロール可能である場合、処理部22は、
図20に示す一連の処理中において、ユーザによるスクロール操作に応じてメニュー画像をスクロールして表示する処理を実行してもよい。
【0186】
次に、
図21〜
図23を参照して、ユーザ端末2において上記広告閲覧アプリが実行されることによる情報処理(広告アプリ処理)の具体例について説明する。
図21は、ユーザ端末によって実行される広告アプリ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図21に示す一連の処理は、上記ステップS74において、広告閲覧アプリを起動する指示が行われたことに応じて開始される。
【0187】
広告アプリ処理において、まずステップS80において、処理部22は、記憶部23に記憶されている位置履歴情報をサーバ1へ送信する(
図5に示すステップS7)。さらに、続くステップS81において、処理部22は、上記位置履歴情報に応じてサーバ1から送信されてくる広告を受信し(
図5に示すステップS9)、記憶部23に記憶する。なお、ユーザ端末2がサーバ1と通信可能な状態でない場合には、ステップS80およびS81の処理は実行されない。ステップS81の後、ステップS82の処理が実行される。
【0188】
ステップS82において、処理部22は、上述の再生リスト画像(
図9参照)を表示部26に表示する(
図5に示すステップS10)。なお、ステップS82の処理の前に上記ステップS80およびS81の処理が実行されている場合には、当該処理によってサーバ1から取得された広告を含む再生リスト画像が表示される。
【0189】
ステップS83において、処理部22は、再生すべき広告が指定されたか否かを判定する(
図5に示すステップS10)。すなわち、処理部22は、ステップS82で表示された再生リスト画像に含まれるタイトル画像のいずれかがユーザによって指定されたか否かを判定する。ステップS83の判定結果が肯定である場合、ステップS84〜S86の一連の処理が実行される。一方、ステップS83の判定結果が否定である場合、ステップS84〜S86の一連の処理がスキップされてステップS87の処理が実行される。
【0190】
ステップS84において、処理部22は、ステップS83において指定された広告を再生する(
図5に示すステップS10)。処理部22は、上記広告の再生を終了した場合、ステップS85の処理を実行する。ステップS85において、処理部22は、記憶部23に記憶されている閲覧済み情報を更新し、閲覧通知をサーバ1へ送信する(
図5に示すステップS11)。閲覧通知を受信したことに応じて、サーバ1は、必要に応じて関連画像情報をユーザ端末2へ送信する(
図5に示すステップS13)。なお、上記ステップS85においては、記憶部23に記憶されているポイント情報が更新される。さらに、続くステップS86において、処理部22は、サーバ1から送信されてくる関連画像情報を受信し(
図5に示すステップS13)、記憶部23に記憶する。ステップS86の後、ステップS87の処理が実行される。
【0191】
ステップS87において、処理部22は地図表示処理を実行する。地図表示処理は、地図を表示する指示がユーザによって行われたことに応じて地図画像(
図11参照)を表示部26に表示するための処理である。地図表示処理の詳細については後述する。
【0192】
ステップS88において、処理部22は端末ギャラリー処理を実行する。端末ギャラリー処理は、広告ギャラリーにおける一覧ページをサーバ1から取得し、一覧ページからユーザが選択した広告を再生する処理である(
図14)。端末ギャラリー処理の詳細については後述する。
【0193】
ステップS89において、処理部22は、広告閲覧アプリを終了するか否かを判定する。すなわち、処理部22は、広告閲覧アプリを終了する旨の指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS89の判定結果が否定である場合、ステップS82の処理が再度実行される。以降、ステップS89において広告閲覧アプリを終了すると判定されるまで、ステップS82〜S89の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS89の判定結果が肯定である場合、処理部22は、広告アプリ処理を終了する。
【0194】
また、図示しないが、広告アプリ処理において、処理部22は、再生リスト画像の表示中にすれ違いボタン36が指定された場合、上述のすれ違い処理を実行する。
【0195】
次に、
図22を参照して、
図21に示す地図表示処理(ステップS87)の詳細について説明する。
図22は、
図21に示す地図表示処理(ステップS87)の詳細な処理の流れの一例を示すサブフローチャートである。
【0196】
地図表示処理において、まずステップS91において、処理部22は、地図を表示する指示がユーザによって行われたか否かを判定する。すなわち、処理部22は、再生リスト画像において地図ボタン35がユーザによって指定されたか否かを判定する。ステップS91の判定結果が肯定である場合、処理部22は上述の地図アプリを起動し、これによってステップS92の処理が実行される。なお、ステップS92〜S96の一連の処理は、処理部22が上述の地図アプリを実行することによって行われる。一方、ステップS91の判定結果が否定である場合、処理部22は、地図表示処理を終了する。
【0197】
ステップS92において、処理部22は、地図画像(地図アプリ)において利用可能な関連画像があるか否かを判定する。この判定は、上記ステップS71の判定と同様の方法で行うことができる。すなわち、上記判定は、地図アプリを示すプログラム情報を含む関連画像情報が記憶部23に記憶されているか否かによって行うことができる。ステップS92の判定結果が肯定である場合、ステップS93の処理が実行される。一方、ステップS92の判定結果が否定である場合、ステップS94の処理が実行される。
【0198】
ステップS93において、処理部22は、地図アプリにおいて利用可能な関連画像を用いて地図画像を生成する。すなわち、処理部22は、関連画像を用いずに生成される地図画像に対して、上記関連画像による追加および/または変更を加えた地図画像を生成する。これによって、例えば
図11に示すような、店のアイコンが付加された地図画像が生成される。ステップS93の後、ステップS95の処理が実行される。
【0199】
一方、ステップS94において、処理部22は、関連画像を用いずに(つまり、通常の方法で)地図画像を生成する。この場合、例えば、店のアイコンが付加されていない地図画像が生成される。ステップS94の後、ステップS95の処理が実行される。
【0200】
ステップS95において、処理部22は、ステップS93またはS94で生成された地図画像を表示部26に表示させる。続くステップS96において、処理部22は、表示された地図画像を操作するための地図操作処理を実行する。すなわち、処理部22は、表示された地図をユーザの操作に応じて移動(スクロール)、拡大、または、縮小して表示する処理を実行する。ステップS96の処理は、地図表示を終了する指示がユーザによって行われたことに応じて終了する。ステップS96の後、処理部22は、地図表示処理を終了する。
【0201】
次に、
図23を参照して、
図21に示すギャラリー処理(ステップS88)の詳細について説明する。
図23は、
図21に示すギャラリー処理(ステップS88)の詳細な処理の流れの一例を示すサブフローチャートである。
【0202】
ギャラリー処理において、まずステップS101において、処理部22は、一覧ページを取得する旨の指示がユーザによって行われたか否かを判定する。すなわち、処理部22は、上述した再生リスト画像におけるギャラリーボタン37を指定する操作がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS101の判定結果が肯定である場合、ステップS102の処理が実行される。一方、ステップS101の判定結果が否定である場合、処理部22は、ギャラリー処理を終了する。
【0203】
ステップS102において、処理部22は、一覧取得要求をサーバ1へ送信する(
図14に示すステップS21)。この一覧取得要求に応じて、サーバ1は、広告ギャラリーの一覧ページをユーザ端末2へ送信する。続くステップS103において、処理部22は、サーバ1から送信されてくる一覧ページを受信する(
図14に示すステップS22)。さらに、続くステップS104において、処理部22は、受信した一覧ページ(
図15)を表示部26に表示させる(
図14に示すステップS23)。
【0204】
ステップS105において、処理部22は、一覧ページに含まれる広告のいずれかを再生する指示がユーザによって行われたか否かを判定する。すなわち、処理部22は、一覧ページに含まれる概要情報の画像(例えば、
図15に示す画像61および62)を指定する操作が行われたか否かを判定する。ステップS105の判定結果が肯定である場合、ステップS106の処理が実行される。一方、ステップS105の判定結果が否定である場合、処理部22は、ステップS105の処理を再度実行する。すなわち、処理部22は、一覧ページを表示した状態において待機し、広告を再生する指示を受け付ける。
【0205】
ステップS106において、処理部22は、ステップS105で指示された広告を取得するための広告取得要求をサーバ1へ送信する(
図14に示すステップS24)。この広告取得要求に応じて、サーバ1は、指示された広告をユーザ端末2へ送信する。続くステップS107において、処理部22は、サーバ1から広告を受信して表示部26において再生する(
図14に示すステップS26)。ステップS107における広告の再生が終了すると、ステップS108の処理が実行される。
【0206】
ステップS108において、処理部22は、端末ギャラリー処理を終了するか否かを判定する。すなわち、処理部22は、広告ギャラリーを終了する旨の指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS108の判定結果が否定である場合、ステップS104の処理が再度実行される。以降、ステップS108において広告ギャラリーを終了すると判定されるまで、ステップS104〜S108の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS108の判定結果が肯定である場合、処理部22は、端末ギャラリー処理を終了する。
【0207】
[5.本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態における情報処理システムは、複数のユーザ端末2と、各ユーザ端末と通信可能なサーバ1とを含む(
図1)。サーバ1は、広告(広告コンテンツ)と広告の送信条件とを関連付けて記憶し、ユーザ端末2のユーザに対して付与される特典(ポイント)を示す特典情報(ポイント情報)をユーザ毎に記憶する(
図7)。サーバ1は、送信条件を満たすユーザ端末2へ、当該送信条件に関連付けられる広告を送信する(ステップS9,S43)。また、サーバ1は、ユーザ端末2における広告の閲覧状況を示す閲覧情報(閲覧済み情報)を取得し(ステップS11,S51)、閲覧情報が取得されたユーザ端末2のユーザに対して、取得された閲覧情報が示す状況に応じた特典を付与するように、特典情報を更新する(ステップS12,S52)。なお、ユーザ端末2に関して送信条件が満たされたか否かを判定する処理(ステップS8,S42)は、上記実施形態のように、サーバ1側で実行されてもよいし、ユーザ端末2側で実行されてもよい。
【0208】
上記によれば、情報処理システムは、送信条件を充足するユーザ端末2に対して広告を送信することができるので、ターゲットを絞って効率良く広告を送信することができる。また、ターゲットでない(送信条件を満たさない)ユーザへの広告送信を抑えることができるので、広告送信による通信量を削減する効果もある。ここで、上記のような広告のターゲットを絞って広告を送信する方法においては、広告を送信するユーザ端末の数を(ターゲットを絞らない方法に比べて)減らすことになるので、広告を見てもらえるユーザの数を減らしてしまうことにもつながる。しかし、上記実施形態によれば、広告の閲覧状況に応じてユーザには特典が付与されるので、ユーザに広告を見る動機付けを与えることができ、ユーザ端末へ送信した広告について効率良く広告効果を得ることができる。
【0209】
なお、上記「特典」の具体的な内容は任意であり、本実施形態におけるポイントや関連画像の他、商品(コンテンツデータを含む)やサービスであってもよい。
【0210】
また、情報処理システムは、サーバ1と通信可能な広告提供端末3をさらに含む。広告提供端末3は、広告と送信条件とを含む広告登録要求を送信する(ステップS2)。サーバ1は、広告提供端末3から受信した広告登録要求に含まれる広告コンテンツと送信条件とを関連付けて記憶する(ステップS4,S33)。また、サーバ1は、ユーザ端末2に対する広告送信の対価(広告料)に関する条件が満たされたことを条件として(例えば、ステップS3において課金処理が実行されたことを条件として)、広告提供端末3から受信した広告登録要求に含まれる広告の送信を許可する。
【0211】
上記によれば、サーバ1は、広告主である広告提供端末3のユーザから、ユーザ端末2に対する広告送信の対価を受け取ることができる。
【0212】
また、ユーザ端末2は、自端末の位置に関する位置情報(位置履歴情報)をサーバ1へ送信する(ステップS7,S80)。送信条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件を含む。サーバ1は、ユーザ端末2から受信した位置情報を用いて、当該ユーザ端末2に関して送信条件が満たされたか否かを判定する(ステップS8,S42)。なお、後述する変形例において示されるように、ユーザ端末2は、自端末において実行されるアプリケーションに関する情報(例えばアプリケーションの実行履歴の情報)をサーバ1へ送信してもよい。このとき、サーバ1は、上記アプリケーションに関する情報に基づいて送信条件が満たされたか否かを判定してもよい。
【0213】
上記によれば、サーバ1は、ユーザの位置(あるいは、通った場所)に応じた広告、あるいは、ユーザが利用したアプリケーションに応じた広告をユーザ端末2に提供することができ、広告対象となるユーザを位置によって絞って広告を効率良く提供することができる。
【0214】
また、サーバ1は、ユーザ端末2から受信する閲覧通知に基づいて、当該ユーザ端末2において閲覧済みの広告コンテンツを示す情報(閲覧済み情報)をユーザ毎に記憶する(
図7)。また、サーバ1は、広告場所をユーザが訪れたか否かを判定するための訪問条件を記憶し(
図7)、ユーザ端末2から受信した位置情報を用いて、閲覧済みの広告に関する訪問条件が満たされたか否かを判定する。サーバ1は、訪問条件が満たされたと判定された場合、所定の処理(例えば、ステップS12,S45のポイント付与処理)を実行する。
【0215】
上記によれば、広告場所をユーザが実際に訪れたことに応じて、所定の処理が実行される。これによれば、サーバ1は、広告場所をユーザが実際に訪れたことに応じた適切なタイミングで、上記所定の処理を実行することができる。なお、「所定の処理」は、上述のポイントを付与する処理の他、任意の処理であってよい。例えば、他の実施形態においては、サーバ1は、上記所定の処理として、広告料を課金する処理(ステップS3,S32)を実行してもよい。これによれば、サーバ1は、訪問条件が1回満たされる毎に(つまり、広告を閲覧したユーザが実際に広告場所を訪れる毎に)広告料を課金することができる。また、サーバ1は、上記所定の処理として、関連画像を付与する処理(ステップS13,S53)を実行してもよい。これによれば、広告を閲覧したユーザが実際に広告場所を訪れることによって、ユーザ端末2において関連画像が追加または変更されることとなる。また、上記所定の処理として、広告の登録を終了する処理(ステップS17,S56)が実行されてもよい。
【0216】
また、サーバ1は、広告の終了条件を広告に関連付けてさらに記憶し(
図7)、終了条件が満たされた場合に当該終了条件に関連付けられる広告の送信を終了する(ステップS17,S56)。これによれば、終了条件を所望の内容に設定することによって、所望のタイミングで広告の送信を終了させることができる。例えば、上記実施形態のように、閲覧ユーザ数に関する終了条件を設定することによって、広告を閲覧したユーザが所定人数に達するまで広告の送信を継続することができる。
【0217】
また、上述の特典情報は、上記実施形態においては、商品および/またはサービスと交換可能なポイントを示す情報である。なお、ユーザに付与される特典の内容は任意であり、ポイントに限らない。例えば、他の実施形態においては、特典は、商品および/またはサービス自体であってもよいし、上記実施形態における関連画像のような、ユーザ端末2において用いられるデータ(アプリケーションのデータ、および/または、アプリケーションにおいて用いられるデータ)であってもよい。
【0218】
また、上記実施形態における情報処理システムは、複数のユーザ端末2と、各ユーザ端末2と通信可能なサーバ1とを含む。ユーザ端末2は、自機の位置に関する位置情報(位置履歴情報)をサーバ1へ送信する(ステップS7,S80)。サーバ1は、ユーザ端末2のユーザに対して付与される特典を示す特典情報(ポイント情報)をユーザ毎に記憶する(
図7)。サーバ1は、ユーザ端末2から受信した位置情報が所定の特典条件を満たす場合(例えば、上記実施形態においては、訪問条件が満たされた場合)、当該位置情報に対応するユーザに対して特典を付与するように、特典情報を更新する(ステップS12,S14,S45,S52)。
【0219】
上記によれば、ユーザの位置情報に応じて特典が付与されるので、例えば、ユーザが特定の場所を訪問したり、特定の範囲を通過したりしたことに応じて特典が付与されるという、新規な特典付与システムを提供することができる。
【0220】
また、サーバ1は、広告をユーザ端末へ送信する。上記特典条件は、広告場所をユーザが訪れたか否かを判定するための訪問条件である。サーバ1は、ユーザ端末2から受信した位置情報を用いて、特典条件が満たされたか否かを判定する(ステップS44)。
【0221】
上記によれば、広告場所をユーザが実際に訪れたことに応じてユーザに特典が付与される。これによれば、広告場所を訪れる動機付けをユーザに与えることができ、広告効果をより向上することができる。なお、訪問条件における広告場所は、上記実施形態のように、ユーザ端末へ送信された広告に関する広告場所であってもよい。このとき、送信された広告の広告効果をより向上することができる。
【0222】
また、ユーザ端末2は、上記位置情報として、取得された位置の履歴に関する情報(位置履歴情報)を送信する。ただし、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、位置履歴情報に代えて、または位置履歴情報とともに、現在位置に関する情報を送信してもよい。
【0223】
上記実施形態において、サーバ1は、ユーザ端末2において広告が閲覧されたことを示す状況情報(閲覧済み情報)を取得する(ステップS11,S51)。また、サーバ1は、取得された状況情報に対応するユーザ端末2のユーザに対して当該状況情報に応じた特典を付与するように、特典情報を更新する(ステップS12,S52)。なお、上記「状況情報」は、ユーザ端末2において広告を受信したことを示すものであってもよい。上記によれば、情報処理システムは、広告の受信または閲覧の状況に応じてユーザには特典が付与されるので、ユーザに広告を受信したり閲覧したりする動機付けを与えることができ、ユーザ端末2へ送信した広告について効率良く広告効果を得ることができる。
【0224】
また、上記実施形態において、ユーザ端末2は、ユーザが指定するコンテンツデータをポイントの対価として取得する要求をサーバ1へ送信し、当該要求に応じてサーバから送信されてくるコンテンツデータを取得する。なお、上記「コンテンツ」は、映画やテレビ番組等の映像作品、ゲーム、ソフトウェアアプリケーション、データベース、ウェブサイト、プログラムソフト、テキスト、コミック、音楽、アニメ、写真、アート、CG、および、キャラクター等の概念を含む意味である。
【0225】
上記によれば、サーバ1において提供されるコンテンツデータを取得するためにユーザはポイントを利用することができるので、ユーザにとって有用な特典を付与することができる。
【0226】
上記実施形態における情報処理システムは、複数のユーザ端末2と、各ユーザ端末2と通信可能なサーバ1とを含む。サーバ1は、広告をユーザ端末へ送信する。ユーザ端末2は、広告を表示するための第1プログラム(例えば、上記実施形態においては、広告閲覧アプリ)を実行することによって、サーバ1から受信した広告を表示部26に表示する(
図21に示す広告アプリ処理)。ユーザ端末2は、広告に関連する内容を表す関連画像を示す関連画像情報を記憶する(
図8)。ユーザ端末2は、上記第1プログラムとは異なるプログラムであって、ユーザ端末2において実行可能な第2プログラム(例えば、上記実施形態におけるシステムプログラムや、地図アプリや、ゲームプログラム)を実行する際、第2プログラムに基づく画像に対して関連画像情報を用いて変更を加えた画像を表示部26に表示する(
図13)。
【0227】
なお、上記において、ユーザ端末2に記憶される関連画像は、上記実施形態のようにサーバ1から受信される他、任意の方法で取得されてもよい。例えば、関連画像は、ユーザ端末2に着脱可能な記憶媒体からユーザ端末2に取得されてもよいし、サーバ1とは異なる外部装置からユーザ端末2に取得されてもよい。
【0228】
上記によれば、ユーザ端末2においては、第1プログラムによって広告が表示され、また、広告に関する関連画像が第2プログラムによって表示される。したがって、上記によれば、広告が単に提示されるだけでなく、広告が表示されていない状況において関連画像が表示されるので、広告、広告に係る商品、あるいは広告主等、広告に関する情報を関連画像によってユーザに想起させることができる。これによって、広告の効果をより向上することができる。
【0229】
また、上記第2プログラムは、ゲームプログラムであってもよい。このとき、ユーザ端末2は、広告に関する商品を表すアイテムの関連画像を表示部26に表示してもよい。これによれば、関連画像がゲーム中における特典として機能するので、広告を受信したり再生したりする動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0230】
また、上記第2プログラムは、現実世界または仮想世界を表す地図画像を表示するプログラム(例えば、上述の地図アプリ)であってもよい。このとき、広告は、現実世界または仮想世界内の位置に関連付けられており、ユーザ端末2は、広告が関連付けられる位置に関連画像を表示する(
図11,
図12、ステップS95)。これによれば、ユーザは、広告に関連付けられる場所を地図上で確認することができるので、広告に関連付けられる場所を訪れる動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0231】
また、上記第2プログラムは、アプリケーションプログラムを実行する指示を行うためのメニュー画像を表示するプログラム(例えば、上述のシステムプログラム)であってもよい。このとき、ユーザ端末2は、メニュー画像に含まれるユーザインタフェース画像(例えば、アイコンの画像や、アバターの画像)および/または背景画像の少なくとも一部を変更してもよい(
図13)。これによれば、ユーザ端末2においてユーザがよく見ると考えられるメニュー画像において関連画像が表示されるので、広告を見る動機付けをより多くの機会にユーザに与えることができ、それによって広告効果をより向上することができる。
【0232】
また、上記において、関連画像は、任意の条件で表示されてもよく、例えば上記実施形態のように、関連画像に関する広告がユーザ端末2において再生(表示)されたことを条件として表示されてもよい。すなわち、ユーザ端末2は、ユーザ端末2において広告が再生されたことに応じて、当該広告に関する関連画像の表示を許可してもよい。これによれば、広告を受信する動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0233】
また例えば、関連画像は、関連画像に関する広告がユーザ端末2において受信されたことを条件として表示されてもよい。すなわち、ユーザ端末2は、ユーザ端末2において広告コンテンツがサーバ1から受信されたことに応じて、当該広告コンテンツに関する関連画像の表示を許可してもよい。これによれば、広告を閲覧する動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0234】
また例えば、関連画像は、上記訪問条件が充足されたことに応じて表示されてもよい。すなわち、情報処理システムは、ユーザ端末2の位置に関する位置情報(位置履歴情報)に基づいて、広告場所をユーザが訪れたか否かを判定する(S44)。このとき、ユーザ端末2は、広告場所をユーザが訪れたと判定された広告に関する関連画像の表示を許可してもよい。これによれば、広告に関する広告場所を実際に訪れる動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0235】
また、ユーザ端末2は、ユーザ端末2における広告の閲覧状況に応じて関連画像の表示態様を変化させてもよい(
図11,
図12)。これによれば、広告を閲覧する動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0236】
また、ユーザ端末2は、広告場所への訪問状況に応じて関連画像の表示態様を変化させてもよい。すなわち、ユーザ端末2は、広告場所をユーザが訪れたと判定された広告に関する関連画像について表示態様を変化させてもよい。これによれば、広告に関する広告場所を実際に訪れる動機付けをユーザに与えることができ、それによって広告効果を向上することができる。
【0237】
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2は、ユーザのアバター51と、ユーザ端末2において実行可能なアプリケーションプログラムを実行する指示を行うためのメニュー画像との少なくともいずれかの表示を、再生された広告の種類(または数)に応じて変更する(
図13)。なお、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、受信された広告の数に応じて上記表示を変更してもよい。また、ユーザ端末2は、受信された広告の種類に応じて、および/または、再生された広告の種類に応じて上記表示を変更してもよい。
【0238】
上記によれば、受信/再生された広告の種類/数に応じてユーザインターフェース画像(上記アバターの画像やメニュー画像)が変化する。これによって、広告を受信したり再生したりする動機付けをユーザに与えることができ、広告効果を向上することができる。
【0239】
また、上記実施形態における情報処理システムは、複数のユーザ端末2と、各ユーザ端末2と通信可能なサーバ1とを含む。サーバ1は、送信条件が満たされたユーザ端末へ、当該送信条件に関連付けられる広告を(プッシュ送信で)送信する(ステップS9,S43)。また、サーバ1は、記憶部13に記憶されているうちの複数の広告を表す広告群情報(一覧ページ)をユーザ端末2へ送信し(ステップS22,S62)、ユーザ端末2からの要求に応じて、広告群情報が表す広告のうちの少なくとも1つを当該ユーザ端末2へ送信する(ステップS25,S64)。一方、ユーザ端末2は、プッシュ送信(ステップS9)によって送信された広告を受信し、受信したことをユーザに通知する。さらに、ユーザ端末2は、広告群情報が表す広告のうちから、ユーザの指示に従って少なくとも1つを選択し、選択された広告をサーバ1に対して要求し(ステップS24,S106)、サーバ1から受信された広告を再生する(ステップS26,S107)。
【0240】
上記によれば、ユーザ端末2は、送信条件が満たされた結果プッシュ送信でサーバ1から送信されてくる広告を再生することができるとともに、サーバ1から提示される広告群情報からユーザが選択した広告を再生することができる。これによれば、ユーザは、送信条件が満たされない広告であっても所望の広告を閲覧することができ、広告主は、広告をユーザに閲覧してもらう、より多くの機会を得ることができる。したがって、より多くの広告をユーザに提供することができるとともに、広告を閲覧する機会が増えることによって広告効果を向上することができる。
【0241】
また、情報処理システムは、サーバ1と通信可能な広告提供端末3をさらに含む。広告提供端末3は、広告と送信条件とを含む広告登録要求を送信する(ステップS2)。サーバ1は、広告提供端末3から受信した広告登録要求に含まれる広告と送信条件とを関連付けて記憶部13に記憶する(ステップS4,S33)。サーバ1は、上記プッシュ送信による送信に関して、ユーザ端末2に対する広告送信の対価(広告料)に関する対価条件が満たされたことを条件として(例えば、広告料の課金が完了したことを条件として)、広告提供端末3から受信した広告登録要求に含まれる広告の送信を許可し(ステップS4,S33)、広告群情報が表す広告の送信に関して、対価条件の充足にかかわらず広告の送信を許可する(ステップS25)。なお、「対価条件の充足にかかわらず広告の送信を許可する」とは、例えば、広告主に広告料が要求される場合に、課金が完了しているか否かにかかわらず広告の送信を許可することであってもよいし、広告群情報が表す広告の送信に関して広告主に広告料が要求されずに広告の送信を許可する(つまり、広告料が無料である)ことであってもよい。
【0242】
上記によれば、プッシュ通信による(ユーザの意思にかかわらず)第1の方法については対価条件の充足が要求され、ユーザが自身の意思でサーバ1からの送信を希望する第2の方法については対価条件の充足が要求されない。これによれば、広告主は、第2の方法で広告をユーザに見てもらう場合には、気軽に広告をサーバ1にアップロードすることができるとともに、広告料を支払うことによって、ターゲットを絞って特定のユーザに広告を見てもらうこともできる。
【0243】
[6.変形例]
(送信条件に関する変形例)
上記実施形態においては、広告を送信するか否かを判定するための送信条件は、ユーザ端末2の位置に関する条件であった。ここで、他の実施形態においては、送信条件は、次のような条件であってもよい。
【0244】
送信条件は、ユーザ端末2の位置から推測される情報に関する条件を含んでいてもよい。「位置から推測される情報」とは、例えば次の情報である。
・ある場所(例えば広告場所)を通過したときの移動速度
・ある場所を通過したときの移動方法(徒歩、車等)
・ある場所に滞在した時間
・ある場所に滞在した時間帯
・ある場所を訪問した頻度
・所定期間における移動距離
・所定期間における消費カロリーや歩数(上記移動距離から推測される)
・ユーザの生活・行動習慣(例えば、特定の場所(学校や美容院など)に通っている、休日はあまり外出しない、A駅からB駅への移動を日常的に行っている、等)
例えば、送信条件は、「広告場所を基準とした範囲を、1週間に3回以上、徒歩で通過したこと」や、「広告場所を基準とした範囲を、1週間に3回以上、午後1時から午後6時までの間に通過したこと」であってもよい。上記のような送信条件が充足されるか否かは、上記実施形態と同様、位置情報を用いて判定することができる。
【0245】
また、送信条件は、ユーザ端末で実行されるアプリケーションの実行履歴に関する条件を含んでいてもよい。例えば、送信条件は、「所定のアプリケーションを実行したことがあること」や、「所定のアプリケーションを所定の頻度で実行していること」等であってもよい。このとき、サーバ1は、送信条件に関するアプリケーションに関連する商品/サービスに関する広告をユーザ端末2へ送信してもよい。例えば、「ダンスゲームを実行したことがあること」という送信条件が充足された場合、サーバ1は、ダンス教室に関する広告をユーザ端末2へ送信してもよい。また例えば、「健康管理を行うためのアプリケーションを1週間に3回以上実行していること」という送信条件が充足された場合、サーバ1は、健康食品や健康グッズに関する広告をユーザ端末2へ送信してもよい。
【0246】
なお、送信条件がアプリケーションの実行履歴に関する条件を含む場合、ユーザ端末2は、アプリケーションを実行した履歴を示す履歴情報を記憶部23に記憶しておき、適宜のタイミングで履歴情報をサーバ1へ送信する。例えば、履歴情報は、アプリケーションの実行が終了されたタイミングで送信されてもよいし、予め定められたタイミングが到来したことに応じて送信されてもよい。サーバ1は、ユーザ端末2から受信された履歴情報を用いて送信条件を判定してもよい。
【0247】
また、送信条件は、ユーザ端末において再生された(または受信された)広告の履歴に関する条件であってもよい。例えば、送信条件は、「ある種類の商品の広告を所定数以上再生していること」であってもよいし、「ある広告主の広告を所定数以上再生していること」であってもよい。
【0248】
(ユーザ端末2において広告受信数に制限を設ける変形例)
他の実施形態においては、ユーザ端末2において、閲覧(再生)していない広告の数に制限を設けるようにしてもよい。すなわち、ユーザ端末2に記憶されている広告のうち、閲覧されていない広告の数が所定の上限数に達している場合、サーバ1は、送信条件が充足されて送信すべき新たな広告が発生しても、当該新たな広告を送信しないようにしてもよい。なお、閲覧されていない広告の数が上限数に達しているか否かの判断は、ユーザ端末へ送信した広告の情報と、上述の閲覧済み情報とを、ユーザ毎に記憶しておくことによって行われてもよい。また、上記判断は、ユーザ端末2において行われてもよい。
【0249】
上記によれば、未閲覧の広告が溜まって上限数に達すると、ユーザ端末2は新たな広告を受信できなくなる。これによって、広告再生によるポイントを欲しいユーザや、新しい広告を見たいユーザに対して、未閲覧の広告が溜まらないように広告を閲覧することを促すことができる。すなわち、ユーザに広告を再生する動機付けをより強く与えることができ、広告効果を向上することができる。
【0250】
(サーバとユーザ端末とにおいて実行される情報処理に関する変形例)
上記実施形態においては、サーバ1とユーザ端末2とにおいて各種の情報処理が実行された(例えば、
図5に示すステップS5〜S13の一連の処理)。ここで、他の実施形態においては、上記実施形態におけるサーバ1において実行される処理の一部は、ユーザ端末2において実行されてもよいし、上記実施形態におけるユーザ端末2において実行される処理の一部は、サーバ1において実行されてもよい。例えば、送信条件を判定する処理は、ユーザ端末2において実行されてもよい。すなわち、ユーザ端末2は、サーバ1に記憶される各送信条件のうちいくつかを記憶しておいてもよく、位置履歴情報が取得された場合、送信条件が充足されるか否かを判定してもよい。さらに、送信条件が充足された場合、ユーザ端末2は、充足された送信条件に対応する広告の送信をサーバ1に対して要求し、当該要求に応じてサーバ1から送信されてくる広告を受信してもよい。なお、ユーザ端末2は、送信条件とともにそれに関連付けられる広告を予めサーバ1から取得しておき、送信条件が充足された場合には、充足された送信条件に関連付けられる広告の再生を行うようにしてもよい。
【0251】
上記において、情報処理システムにおける各装置は、例えば次のように動作してもよい。
図24は、上記実施形態の変形例における情報処理システムの動作の一例を示す図である。
図24に示す変形例においても上記実施形態と同様、まず、広告主は、広告を作成し、作成した広告を含む広告登録要求を広告提供端末3によってサーバ1へ送信する(
図24に示す(1))。ここで、本変形例においては、サーバ1は、ユーザの外出前に、広告とそれに対応する送信条件とをユーザ端末2へ送信する(
図24に示す(2))。なお、送信される広告および送信条件は、どのように決定されてもよい。例えば、サーバ1は、それまでにユーザ端末2から受信した位置履歴情報に基づいて、送信すべき広告および送信条件を決定してもよい。また例えば、サーバ1は、予めユーザによって指定された地域、および/または、ジャンル(業種)に合致する広告および送信条件をユーザ端末2へ送信してもよい。
【0252】
上記変形例においても上記実施形態と同様、ユーザは、ユーザ端末2を携帯して外出する(
図24に示す(3))。ユーザの外出中において、ユーザ端末2は、自機の位置を示す位置情報を逐次検出する(
図24に示す(4))。本変形例においては、ユーザの外出中において、ユーザ端末2は、検出された位置情報が、サーバ1から受信した送信条件を満たすか否かを判定する。この判定は、ユーザの外出中における任意のタイミングで行われる。例えば、上記判定は、位置情報が検出される度に行われてもよいし、ユーザの外出中において所定時間間隔で行われてもよい。
【0253】
上記送信条件が満たされた場合、ユーザ端末2は、当該送信条件に対応する広告を再生する。つまり、
図24に示す例において、ユーザが広告場所の付近を通過する(
図24に示す(5))と、当該広告場所に関する広告がユーザ端末2において再生される(
図24に示す(6))。したがって、本変形例によれば、ユーザは、広告場所の付近で広告を見ることができるので、より効果的なタイミングで広告をユーザに提示することができる。なお、ユーザ端末2は、広告の再生を開始する前に、例えば音および/または振動等によってユーザに対して通知を行うようにしてもよい。
【0254】
また、他の実施形態においては、訪問条件を判定する処理、および/または、特典を管理(付与)する処理は、ユーザ端末2において実行されてもよい。また、他の実施形態においては、ユーザ端末2は、逐次検出した位置情報をサーバ1へ逐次送信し、サーバ1において位置履歴情報が生成されてもよい。
【0255】
また、他の実施形態においては、ユーザ端末2における機能は、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。例えば、情報処理システムは、端末側(ユーザ側)の装置として、ユーザ端末2に代えて、位置を検出する機能を有する第1端末装置と、広告を再生する機能を有する第2端末装置とを有する構成であってもよい。なお、第1端末装置はユーザが携帯可能な携帯型の装置(スマートフォンやウェアラブル端末等)であり、第2装置は、ユーザが携帯可能な(また、この場合においては位置を検出する機能を有していない)携帯型ゲーム機、または、ユーザの自宅に設置される据置型の装置(パソコンや据置型ゲーム機等)であってもよい。このとき、第1端末装置は位置を検出し、検出した位置の情報を第2端末装置へ送信する。第2端末装置は、第1端末装置から受信した位置の情報に基づいて(送信条件の判定は、端末側で行われてもよいし、サーバ側で行われてもよい)広告を再生する。