(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記印象算出手段は、前記移動案内手段によって算出される前記移動経路の距離が所定の閾値以下になったことを契機として、前記一の参加者から前記他の参加者に対する前記印象指標を加算し、
前記他の参加者が携帯している前記携帯端末は、加算された前記印象指標を前記一の参加者と他の参加者との間の前記相性指標に付加して表示する請求項2または3に記載のイベント支援システム。
前記携帯端末どうしを同期動作させることによって、同期動作させた前記携帯端末を携帯している参加者どうしが会話中である旨を示す会話条件を成立させる会話判定手段を備え、
前記会話条件が成立している場合、同期動作させた前記携帯端末を除く前記携帯端末は、前記会話条件が成立している参加者を表示する請求項1から5のいずれか一項に記載のイベント支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0014】
<イベント支援システム1000の概要について>
まず、本実施形態におけるイベント支援システム1000の概要について、
図1から
図3を用いて説明する。
図1は、参加者が登録するプロフィール情報の一部を示す図である。
図2は、イベント支援システム1000の構成を示す図である。
図3は、運営サーバ100の構成を示す図である。
【0015】
イベント支援システム1000によって運営されるイベントとは、希望条件に適合する相手に出会うことを目的とする催し物である。特に、いわゆる婚活パーティや街コン等の男女の出会いを促進する催し物であることが好ましいが、それ以外を目的とするイベントであってもよい。
なお、以下の説明においては街コンを開催する際にイベント支援システム1000を用いることを想定する。
【0016】
イベント支援システム1000は、イベントを運営する運営者が取り扱う運営サーバ100と、イベントに参加する参加者がイベント中に携帯する複数の携帯端末(携帯端末200、携帯端末300、携帯端末400、携帯端末500、携帯端末600、携帯端末700)と、を備えている。
【0017】
運営サーバ100は、イベント支援システム1000の基幹となる通信端末であり、いわゆるコンピュータ端末である制御装置とその周辺機器からなる。また、当該制御装置はCPUとメモリとを有する。なお、ここで述べた制御装置、周辺機器、CPUまたはメモリについては図示省略する。
CPUは、制御装置に組み込まれたソフトウェアの実行処理を行うハードウェアである。メモリは、制御装置が処理すべきデータを一定期間保持するハードウェアであり、メインメモリやキャッシュメモリ等の記憶装置を含む。なお、
図3に図示する記憶部150は、ここで説明したメモリに含まれる。
運営サーバ100に含まれる構成要素は
図3に図示しているが、その他にも運営サーバ100は一般的な通信端末に含まれる構成要素を備えていることが好ましい。例えば、運営サーバ100は、通信ネットワーク10との通信を制御する構成要素、運営サーバ100の操作者から受け付けた操作を処理する構成要素、運営サーバ100に記憶された情報を出力装置(表示装置や印刷装置)に出力させる構成要素等を備えているとよい。これらの構成要素は、上記のメモリで保持されたデータやプログラムを上記のCPUで実行処理することにより実現することができる。
【0018】
ここで携帯端末とは、携帯可能に構成された通信端末であり、具体的には携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、モバイルパソコン等が挙げられる。また、携帯端末は、通信ネットワーク10を介して運営サーバ100にアクセスする通信機能以外にも、表示機能、タッチパネル機能、通話機能、マイク機能、スピーカ機能、バイブレーション機能、撮影機能、インターネット閲覧機能、近距離無線通信機能(Bluetooth(登録商標)やWi-Fi等)、GPS機能等が備えられているとよい。
図2に図示する携帯端末200〜携帯端末700は、それぞれ
図1に示す参加者Aから参加者Fがイベント開催中に携帯するものである。各携帯端末の所有者は、参加者本人であってもよいし、イベントの運営側であってもよい。運営サーバ100または携帯端末200〜携帯端末700は、通信ネットワーク10を介して互いに通信可能に構成されており、互いに情報やデータを授受することによって以下に説明する処理の少なくとも一部を実現することができる。
なお、
図2には6つの携帯端末が図示されているが、これは本実施形態におけるイベントに用いられる携帯端末の一部である。従って、
図2にはイベント支援システム1000の全ての携帯端末が図示されているわけではない。
【0019】
本実施形態における携帯端末は、運営者が配信しているアプリケーションソフトがインストールされており、当該アプリケーションソフトの機能として運営サーバ100が通信ネットワーク10上に公開している種々の情報を閲覧する、または運営サーバ100から種々の情報を受け付けて表示する等が可能になる。
【0020】
図2における通信ネットワーク10の例としては、インターネット、携帯電話通信網、LAN(Local Area Network)またはこれらの複数が組み合わされたネットワーク等が挙げられる。また、通信ネットワーク10と運営サーバ100または通信ネットワーク10の各携帯端末の間における通信は有線であっても無線であってもよい。
【0021】
イベント支援システム1000は、イベントの参加者が携帯している携帯端末(例えば、携帯端末200〜携帯端末700)を用いて参加者どうしの出会いを支援する。
運営サーバ100は、事前登録部102(事前登録手段)と、相性解析部104(相性解析手段)と、印象算出部106(印象算出手段)と、を備える。
事前登録部102は、各参加者の個人情報を含むプロフィール情報を、イベントが開催される事前に登録する。
相性解析部104は、事前登録部102によって登録されたプロフィール情報を解析して、参加者間の相性を示す相性指標を算出する。
印象算出部106は、イベントの開催中において各参加者から収集した情報に基づいて加算または減算される印象指標を、参加者ごとに随時更新する。
【0022】
イベント支援システム1000に上記のような構成要素が含まれるので、例えば参加者A(一の参加者)が携帯している携帯端末200は、参加者B(他の参加者)から参加者Aに対する印象指標を参加者Aと参加者Bとの間の相性指標に付加して表示することができる。
すなわち、プロフィール情報から得られる相性指標に、イベント中に時々刻々と変動する相手から自分に対する印象指標を加味した表示を参照しながら、参加者は戦略的にイベントを立ち回ることができる。従って、参加者の趣味嗜好に現実的に合致する相手に出会える可能性が高まる。
以下、イベント支援システム1000の詳細について説明する。
【0023】
<プロフィール情報の登録について>
次に、プロフィール情報の登録について、
図1または
図3を用いて説明する。
ここでプロフィール情報とは、イベントの各参加者の個人情報や出会いたい相手への希望条件を含む情報であり、原則として参加者ごとにイベントの開催前に登録してもらう必要がある。
より具体的には、各参加者が所有する通信端末から通信ネットワーク10を介して運営サーバ100にアクセスしてイベントへの参加申請を行う場合には、運営サーバ100は当該通信端末からプロフィール情報の事前登録を受け付けるとよい。または、各参加者が運営者と対面でイベントの参加申請を行う場合には、参加者からプロフィール情報を書面で受け付けて、運営者が参加者の代理でプロフィール情報を運営サーバ100に事前登録してもよい。
なお、プロフィール情報の事前登録に用いる通信端末は、イベント中に携帯する携帯端末と必ずしも同一である必要はない。ただし、イベント中に携帯する携帯端末と、当該携帯端末を携帯する参加者のプロフィール情報とが対応付いている必要がある。この対応付けを担保するために、プロフィール情報として参加者の顔画像や生体情報を登録し、イベント開催時にはこれらの認証処理によって参加者とプロフィール情報との適合性を確認する等してもよい。
【0024】
プロフィール情報には、
図1に示すように、識別番号(No.)、名前、年齢、住所、メールアドレス等が含まれる。ここで識別番号とは、各参加者を一意に識別できる番号であり、重複しないように自動的に付与される。ここで名前とは、参加者の実名に限らず、ニックネーム等の変名であってもよい。
また、図示する以外にも、プロフィール情報には、外見(容姿、身長、体重)、趣味、職業(業界、職種、役職、仕事内容)、収入、性格、喫煙の有無、酒量、語学、連絡頻度、婚歴、子供の有無、求める家庭像等が含まれてもよい。
また、プロフィール情報に含まれる相手への希望条件は、上記した項目のいずれかに関するものであることが好ましい。
また、プロフィール情報には、上記のように、参加者を撮影したデジタル画像や生体情報等、文字情報以外のデジタル情報が含まれてもよい。ここで生体情報とは、指紋や声紋等、生体認識によって参加者を特定しうる情報をいう。
【0025】
プロフィール情報の登録は、事前登録部102が司る処理によって行われる。事前登録部102は、受け付けた各参加者のプロフィール情報を集約し、
図1に図示するようなテーブル形式のデータファイルに変換して記憶部150に格納させる。なお、
図1は、当該テーブル形式の概念を示すものであり、実際には運営サーバ100によって機械処理可能なデータとして格納される。
なお、事前登録部102は、上記のようにイベントの事前にプロフィール情報を登録するが、登録されたプロフィール情報をイベントの開催中に更新することができてもよい。例えば、プロフィール情報の登録を失念した場合や、登録した希望条件が高望みすぎて相手との相性指標が低く算出された場合等に、プロフィール情報を更新可能であることが望ましい。
事前登録部102によってイベントの開催中にプロフィール情報が更新される場合、相性解析部104はプロフィール情報の更新に応じて相性指標を補正し、各携帯端末は補正された相性指標を表示するとよい。
【0026】
<相性指標および印象指標について>
次に、相性指標および印象指標について、
図1または
図3を用いて説明する。
ここで相性指標とは、一対一で比較する二人の参加者(例えば、参加者Aと参加者B)に関するプロフィール情報に基づいて算出される指標である。
ここで印象指標とは、イベントの開催中に行われた各参加者の動作または各参加者の生体変化を契機として変動する指標であって、一の参加者から他の参加者に対する印象の善し悪しを示すものである。
すなわち、相性指標と印象指標とは参加者どうしの適合性を示すという点においては共通するが、相性指標が原則として静的である(プロフィール情報の更新が無いかぎり変化しない)のに対して印象指標は動的に変化するという点において相違する。
なお、本実施形態におけるイベントは男女の出会いを目的とするので、相性指標および印象指標は、性別が異なる参加者間に限定して算出されてもよい。
【0027】
相性指標の算出は、相性解析部104が司る処理によって行われる。具体的には、相性解析部104は、事前登録部102によって登録されたプロフィール情報における共通項目の数または希望条件に適合する項目の数の少なくとも一方を解析し、これらの数が多いほど相性指標を高く算出し、これらの数が少ないほど相性指標を低く算出する。
【0028】
印象指標の算出は、印象算出部106が司る処理によって行われる。具体的には、印象算出部106は、イベント中において各参加者から収集した以下の情報に基づいて印象指標を算出する。なお、以下に挙げた項目のうち、(i)や(iv)は参加者の操作を契機とする処理であり、(ii)や(iii)は参加者の移動を契機とする処理であり、(v)から(ix)は参加者の生体変化を契機とする処理であり、(x)は運営者の操作を契機とする処理である。また、以下に挙げられる「指名の登録/解除」「移動案内」「会話条件の成立」「会話要求の通知」「目線の合致の検知」「瞳孔の拡大の検知」「笑顔の検知」「脈拍数の検知」「声の周波数または声量の解析」については、後に説明する。
(i)指名の登録が行われた場合、指名者から被指名者に対する印象指標を印象算出部106は加算する。また、指名の解除が行われた場合、指名者から被指名者に対する印象指標を印象算出部106は減算する。
(ii)移動案内を利用して案内先の相手に向かって移動した場合であって、その相手までの経路距離が所定値以下になったとき、移動案内の利用者からその相手に対する印象指標を印象算出部106は加算する。
(iii)会話条件が成立した場合、会話条件が成立した参加者の双方の印象指標(一方から他方の印象指標および他方から一方の印象指標)を印象算出部106は加算する。
(iv)会話条件が成立している相手に対して会話要求を通知した場合、通知した参加者から通知した相手に対する印象指標を印象算出部106は加算する。
(v)会話条件が成立している状態で一の参加者の目線と他の参加者の目線との合致が検知された場合、検知された参加者の双方の印象指標を印象算出部106は加算する。
(vi)会話条件が成立している状態で瞳孔の拡縮の変化が検知された場合、検知された参加者から会話の相手への印象指標を印象算出部106は加算または減算する。
(vii)会話条件が成立している状態で笑顔が検知された場合、検知された参加者から会話の相手への印象指標を印象算出部106は加算する。
(viii)会話条件が成立している状態で脈拍数の変化が検知された場合、検知された参加者から会話の相手への印象指標を印象算出部106は加算または減算する。
(ix)会話条件が成立している状態で声の周波数または声量を解析して好感/不快感が判定された場合、判定された参加者から会話の相手への印象指標を印象算出部106は加算または減算する。
(x)運営者は、イベント中に各参加者に他の参加者に実際に会った印象を記載してもらったアンケート用紙を収集し、収集したアンケート用紙の記載内容をデジタル情報として運営サーバ100に入力する。入力されたデジタル情報が相手への好印象を示す場合、記入した参加者から相手への印象指標を印象算出部106は加算する。また、入力されたデジタル情報が相手への悪印象を示す場合、記入した参加者から相手への印象指標を印象算出部106は減算する。
【0029】
上記のように算出された相性指標および印象指標は、印象指標を相性指標に付加した表示態様でイベント支援システム1000に含まれる各携帯端末に表示される。
印象指標を相性指標に付加した表示態様とは、相性指標に対して印象指標を対応付けて表示される態様をいう。当該表示態様には、相性指標と印象指標とが個別の情報であることを視認可能に表示される態様も含まれるし、表示上は一体の情報であって内部的に個別の情報であることを視認できない態様も含まれる。
【0030】
<競合指標の算出について>
次に、競合指標の算出について、
図3を用いて説明する。
ここで競合指標とは、開催されているイベントにおける参加者の人気(指名が競合している度合い)を表す指標である。
運営サーバ100は、競合指標の算出に関連する構成要素として、指名登録部108(指名登録手段)と、競合解析部110(競合解析手段)と、を備える。
指名登録部108は、各参加者に関するプロフィール情報の少なくとも一部を閲覧可能に携帯端末に表示させると共に指名を受け付け、指名した参加者である指名者と、指名者に指名された参加者である被指名者と、を対応付けて登録する。
競合解析部110は、被指名者に対応付いている指名者の数と、当該被指名者と当該指名者との間における相性指標と、当該被指名者から当該指名者に対する印象指標と、を解析して、当該被指名者に対する指名が競合している度合いを示す競合指標を算出する。また、競合解析部110は、イベントの開催中における印象指標の更新に応じて競合指標を更新する。
【0031】
指名登録部108は、イベントの参加申請が処理された以降であれば何時でも指名登録の処理を受け付けることができるが、その受付はイベントの開催中であることが好ましい。イベントが開催されるまでには、各参加者のプロフィール情報が登録されているので、十分に吟味した上で指名登録することができるからである。
また、本実施形態において、指名登録部108による指名登録の数には上限(例えば3名)が定められており、上限に達している状態で指名登録を希望する場合には、いずれかの指名を解除する必要がある。すなわち、指名登録部108は、印象指標の算出の契機となる「指名の登録/解除」を行うことができる。
【0032】
競合解析部110は、指名者の数が増えると被指名者の競合指標を加算し、指名者の数が減ると被指名者の競合指標を減算する。また、競合解析部110は、指名者と被指名者の相性指標が大きくなると被指名者の競合指標を加算し、当該相性指標が小さくなると被指名者の競合指標を減算する。
すなわち、本実施形態における競合指標は、一人の被指名者とその被指名者を指名している一人または複数人の指名者から得られる情報に基づいて算出される指標である。
【0033】
イベント支援システム1000は上記のような構成要素を含んでいるので、例えば参加者A(一の参加者)が携帯している携帯端末200は、競合解析部110によって更新された参加者B(他の参加者)に関する競合指標を表示することができる。
すなわち、競合する指名者の数のみならず、相性指標および印象指標も加味して競合指標を算出するので、競合指標はより実情に即した出会いの指標になる。また、参加者の携帯端末には相手との相性指標と共に競争指標が表示されるので、相性の良さを優先するのか人気が手薄の相手を優先するのか等、参加者は様々な思いを巡らせながら戦略的にイベントを立ち回ることができる。
【0034】
なお、各携帯端末に表示される競合指標は、異性に関するものに限らず自分に関するものや同性に関するものも表示されることが好ましい。なぜならば、同じ異性を指名する同性のライバルが存在するとき、自己の競合指標とライバルの競合指標とを比較することも、戦略上役に立ちうるからである。
【0035】
なお、対応付いている指名者が無い、すなわち誰にも指名されていない場合、その参加者に関する競合指標は空(empty)であってもよいし、零であってもよい。
また、このような競合指標が携帯端末に表示される場合には、空欄として表示されてもよいし、零として表示されてもよい。
【0036】
<混雑指標の算出について>
次に、混雑指標の算出について、
図3を用いて説明する。
ここで混雑指標とは、一の参加者の周囲に存在している他の参加者の数を示す指標であり、その数そのものであってもよいし、その数の大小を示唆する情報であってもよい。
上述した競合指標と混雑指標とは、自分と相手とが出会える(会話できる)困難さを相手側の周囲環境を要因として表す指標であるという点において共通している。一方で、競合指標と混雑指標とは、前者が指名登録というオンライン上の行為に起因する指標であるのに対して、後者はオフラインにおける事象を検知してオンラインに反映させている指標であるという点について相違する。
運営サーバ100は、混雑指標の算出に関連する構成要素として、位置取得部112(位置取得手段)と、混雑算出部118(混雑算出手段)と、を備える。
位置取得部112は、各参加者の位置情報をそれぞれ取得する。
混雑算出部118は、例えば参加者B(他の参加者)の位置情報が示す位置を基準とする所定の範囲に存在している参加者の数を示す混雑指標を、位置取得部112によって取得された各参加者の位置情報に基づいて算出する。
【0037】
位置取得部112は、GPS、3D−GPS、IMES(Indoor Messaging System)、ビーコン、ジャイロスコープ等を利用することによって実現することができる。また、位置取得部112は、携帯端末が近距離無線通信機能(Bluetooth(登録商標)やWi-Fi等)を有しているならば、その近距離無線通信機能を利用することによっても実現することができる。また、携帯端末が携帯電話であれば、携帯電話キャリアが提供している基地局の位置情報を利用することによっても実現することができる。
【0038】
「混雑指標の算出」を実現する際には、上記の「所定の範囲」をどの程度に設定するかによって利用する技術を選択する必要がある。
例えば、「所定の範囲」が半径10m程度、すなわち同じ店舗にいる参加者の数によって混雑指標を算出するのであれば、GPSから得られる位置情報によって位置取得部112を実現できる。また、各参加者の位置情報から参加者間の距離を算出して「所定の範囲」内か否かを判定することで混雑算出部118を実現することができる。
または、「所定の範囲」が半径1m程度、すなわち会話可能な程度の近距離にいる参加者の数によって混雑指標を算出するのであれば、上記の方式では混雑指標を算出することが難しい。従って、各参加者に「所定の範囲」に存在する参加者の数を検知する人感センサ(図示せず)を携帯させ、当該人感センサによって検知された参加者の数を用いて混雑算出部118は混雑指標を算出する等の位置情報の精度を補強する工夫が必要である。この場合、当該人感センサは周囲の参加者の位置情報を取得する位置取得部112ともいえる。
【0039】
イベント支援システム1000は上記のような構成要素を含んでいるので、例えば参加者A(一の参加者)が携帯している携帯端末200は、参加者B(他の参加者)に関する混雑指標を表示することができる。
混雑指標を参照することにより、混雑を避けて周囲が空いている相手を優先する、または相手の周囲が混雑しているので急いでその相手の元に駆けつける等、参加者は戦略的な立ち回りを行うことができる。
また、指名登録はしていない相手であっても偶然近くにいたので声をかけるライバル等がいた場合、その状況が競合指標には反映されないが混雑指標には反映される。従って、意中の相手に関する競合指標が低くても混雑指標が高いのであれば安心できないといった判断も可能になる。
【0040】
<各指標の表示について>
上記において、参加者が携帯している携帯端末は種々の指標(相性指標、印象指標、競合指標または混雑指標)を表示可能である旨の説明を行った。
本実施形態における各指標の表示は、イベント支援システム1000に含まれる各携帯端末が定期的に運営サーバ100に格納されている各指標を読み出すこと(ダウンロード)によって実現される(プル方式)。ただし、これは一例であり、各指標の表示は、運営サーバ100から携帯端末200に各指標を通知する方式で実現されてもよい(プッシュ方式)。
また、ここでは各指標の表示について述べたが、後述する案内表示や会話条件の成立の有無等の表示についても、特に断りのない限り、表示に必要な情報を運営サーバ100から読み出すことによって実現されるものとする。
【0041】
各指標の表示は、定量的に示されてもよく(例えば、単なる数値、百分比、偏差値、順位、グラフ等)、定性的に示されてもよい(例えば、大小、高低)。
また、各指標の表示は、表示される携帯端末のディスプレイの形態に依存して態様が変化しうる。例えば、携帯端末がいわゆるスマートフォンやタブレット端末である場合、その液晶ディスプレイに相性指標が表示される。また、携帯端末が透過性のレンズをディスプレイとする眼鏡型ウェアラブル端末であれば、そのレンズ上にホログラム画像として相性指標が表示される。
【0042】
各指標の表示は更新されたもの(最新のもの)を各携帯端末の表示する旨を説明したが、各指標の変化推移を表示することが可能であってもよい。
なお、本実施形態における各指標の表示態様の具体例については、後に説明する。
【0043】
<イベント支援の具体例について>
続いて、参加者Aがイベント支援システム1000によって運営されるイベント(街コン)に参加した参加者Aに起こりうる状況を想定し、各状況において参加者Aがどのような支援を受けられるのかについて、
図1から
図8を用いて具体的に説明する。
図4は、参加者のプロフィール情報等を携帯端末200に表示した一例を示す図である。
図4(a)は参加者Bのプロフィール情報等を表示する表示画像210であり、
図4(b)は参加者Cのプロフィール情報等を表示する表示画像220である。
図5は、参加者Aと参加者Bとの相性を表示する表示画像230を示す図である。
図5(a)は参加者Aと参加者Bとが会話する前における表示画像230であり、
図5(b)は参加者Aと参加者Bとが会話中における表示画像230である。
図6は、イベントに協賛している店舗50a〜店舗50eの位置を表示する表示画像240を示す図である。
図7は、店舗50cの店内におけるテーブル60a〜テーブル60dや各参加者の配置を表示する模式図である。
図8は、定点カメラ82によって撮影されたデジタル画像に識別情報(タグ83a〜タグ83c)を付した表示画像250を示す図である。
【0044】
<ステップ1:参加申請およびプロフィール情報の登録>
イベント運営会社Hは、イベント支援システム1000を用いて街コン等のイベントを運営しており、ウェブサイトを通じてイベントの募集を行っている。参加者Aは、当該ウェブサイトを通じて、自宅のパソコン端末(図示せず)からイベントの参加申請を行った。
当該パソコン端末から行われた参加申請は、通信ネットワーク10を介して運営サーバ100によって受け付けられる。参加申請を受け付けた場合、事前登録部102はプロフィール情報の事前登録画面を参加者Aのパソコン端末のディスプレイに表示させる(図示せず)。参加者Aは、表示されるガイドに従って、自分の個人情報や相手への希望条件を含むプロフィール情報を登録する(
図1参照)。
参加者Aや他の参加者が登録したプロフィール情報は、運営サーバ100に含まれる記憶部150に格納される。
【0045】
<ステップ2:指名登録およびプロフィール情報の表示>
イベント当日、運営サーバ100(指名登録部108)は、イベントの開催を通知すると共に、参加する参加者のプロフィール情報の一部や上記の各種指標を閲覧可能に公開する。
参加者Aは、イベントに持参してきた携帯端末200を用いて公開された情報を参照することができる。仮に、参加者Aが女性3名(参加者B、参加者C、参加者D)を指名登録した場合、指名登録部108は参加者Aと参加者B、参加者Aと参加者C、参加者Aと参加者Dをそれぞれ対応付けて登録し、その対応付けた情報を記憶部150に格納させる。
【0046】
参加者Aが指名登録した直後に携帯端末200に図示される表示画像の一例(表示画像210または表示画像220)を
図4に示す。
図4(a)に示すように、表示画像210には、参加者Bのプロフィール情報の一部を表示する表示領域211と、参加者Aと参加者Bとの相性を表示する表示領域212と、参加者Bの人気を表示する表示領域213と、参加者Bの周囲の混み具合を表示する表示領域214と、を含んでいる。
図4(b)に示すように、表示画像220には、参加者Cのプロフィール情報の一部を表示する表示領域221と、参加者Aと参加者Cとの相性を表示する表示領域222と、参加者Bの人気を表示する表示領域223と、参加者Cの周囲の混み具合を表示する表示領域224と、を含んでいる。
【0047】
表示領域211や表示領域221に表示されているように、住所は市町村名の表示に留めており、メールアドレスは表示しない。これらは個人を特定することができる個人情報であるため、ストーカー被害等を考慮して表示を制限している。
【0048】
表示領域212や表示領域222に表示されているように、参加者間の相性はハート印の数で表示されている。なお、表示領域212または表示領域222に表示されている相性は、上記の相性指数に印象指標が付加された結果になっており、表示領域212または表示領域222をタップするとその詳細が閲覧できるようになっている。
表示領域212をタップすると、
図5(a)に図示する表示画像230が携帯端末200に表示される。ここで「ベースとなる相性指標」の表示欄231に表示されている「70%」が上記の相性指標に相当している。また、ここで「あなたに対する印象指標」の表示欄232に表示されている「0pt」が上記の印象指標に相当している。
参加者Aは、この時点で未だ参加者Bから指名登録も受けておらず、他に印象指標を加算される動作等もないので0ptに留まっている。
【0049】
表示領域213や表示領域223に表示されているように、参加者の人気(競合指標)は星印の数で表示されている。上述したように、競合指標は、その参加者を指名した指名者の数と、当該参加者と当該指名者との間の相性指標と、当該参加者から当該指名者に対する印象指標と、を加味した数値になっている。
具体的には、参加者Bは、参加者Aの他に参加者Eと参加者Fから指名を受けており、3名からの指名登録が星印3個分に相当している。また、残りの星印0.8個分は、参加者Bと参加者Aとの間の相性指標、参加者Bと参加者Eとの間の相性指標、参加者Bと参加者Fとの間の相性指標、参加者Bから参加者Aに対する印象指標、参加者Bから参加者Eに対する印象指標および参加者Bから参加者Fに対する印象指標が加味されている。
【0050】
表示領域214や表示領域224に表示されているように、参加者の混雑指標は具体的な人数で表示されている。この人数は、参加者Bまたは参加者Cの位置情報を基準とした「所定の範囲」に存在する参加者の数である。すなわち、表示領域214は、参加者Bの周囲には5名の参加者が存在していることを表示している。また、表示領域224は、参加者Cの周囲には2名の参加者が存在していることを表示している。
また、表示領域214や表示領域224には、その参加者が会話中であるか否かが表示されている。会話中であるか否かは、他の参加者との間で会話条件が成立しているか否かによって判定される。会話条件が成立している参加者Bには「会話中」の表示欄215が、会話条件が成立していない参加者Cには「FREE」の表示欄225が表示されている。なお、「会話条件の成立」については、後述する。
【0051】
<ステップ3:参加者の位置表示と移動案内>
指名登録を済ませた参加者Aは、指名登録した参加者(被指名者)の位置と当該位置までの案内表示を、携帯端末200に表示することができる。
街コンのようにイベント会場が広域に及ぶ場合、意中の相手(指名登録した相手)が何処にいるのかを確認することは重要となる。たとえ気に入った相手であっても居場所がわからなければ会話することもできないからである。
イベント支援システム1000は、より確実に意中の相手に辿り着くための支援として、各参加者の位置表示を行うと共に、目的の相手がいる場所まで移動案内する。
【0052】
位置表示と移動案内を行うための構成要素を、以下に説明する。
運営サーバ100は、記憶部150の記憶領域の一部(マップ記憶部152:マップ記憶手段)に、イベントが開催されている会場における各参加者の移動可能な経路を示すマップ情報を記憶している。
また、運営サーバ100は、上述したように、各参加者の位置情報をそれぞれ取得する位置取得部112(位置取得手段)を備えており、当該位置情報も記憶部150の記憶領域の一部に記憶している。
携帯端末200は、運営サーバ100にアクセスすることによって、これらのマップ情報と位置情報とを組み合わせた表示画像240を表示することができる(
図6参照)。
【0053】
表示画像240には、今回のイベントに協賛している5つの店舗(店舗50a〜店舗50e)が表示されている。
表示画像240上に表示されている丸印のA・B・C・Dは、それぞれ参加者A・参加者B・参加者C・参加者Dの位置を示している。
表示画像240には、参加者Aの位置(店舗50a)から参加者Bおよび参加者Cの位置(店舗50c)までの移動経路である経路71と経路72が表示されている。また、表示画像240には、参加者Aの位置(店舗50a)から参加者Dの位置(店舗50d)までの移動経路である経路73と経路74が表示されている。これらの移動経路は、運営サーバ100に含まれる経路算出部114と移動案内部116とによって算出されて案内表示される。
【0054】
経路算出部114と移動案内部116とについて、より詳細に説明すると以下のようになる。
経路算出部114は、マップ記憶部152に記憶されているマップ情報と、位置取得部112によって取得された参加者A(一の参加者)の位置情報と参加者B、参加者Cおよび参加者D(他の参加者)の位置情報と、に基づいて、参加者Aから参加者B、参加者Cおよび参加者Dまでの移動経路を算出する。
移動案内部116は、算出された移動経路に基づいて一の参加者から他の参加者までの案内表示を生成する。
参加者Aが携帯している携帯端末200は、移動案内部116によって生成された案内表示を表示することができる。従って、参加者Aは意中の相手までの道中を迷うことなく移動できるので、効率よくイベントを立ち回ることができる。
【0055】
なお、携帯端末が眼鏡型ウェアラブル端末である場合、上記の案内表示は、ディスプレイとして機能する透過性グラスを通して視認される現実の移動経路(道路等)と重複する当該透過性グラス上の位置にホログラム画像として表示されればよい。
【0056】
また、上記の印象算出部106は、移動案内部116によって算出される移動経路の距離が所定の閾値以下になったことを契機として、一の参加者から他の参加者に対する印象指標を加算する。すなわち、移動案内部116は、印象指標の算出の契機となる「移動案内」を行うことができる。
本実施形態では参加者Aは参加者Bを案内先に選択して移動案内しているので、参加者B(他の参加者)が携帯している携帯端末は、加算された印象指標を参加者A(一の参加者)と参加者Bとの間の相性指標に付加して表示することができる。
このように、移動案内に従って移動した場合、自分から相手に対する印象指標が加算されて相手の携帯端末に表示されるので、たまたま近くにいるだけの者より、相手を意図的に探索した者が優遇される。
なお、上記の「所定の閾値」は、位置取得部112によって取得される位置情報の精度や、経路算出部114による算出精度によって適宜定めればよい。
【0057】
携帯端末200に表示された表示画像240を参照して指名相手の位置を確認した参加者Aは、参加者Bと参加者Cとが店舗50cに居て、参加者Dが店舗50dに居ることを知ることができる。
このような場合、参加者Aは立ち回りの効率を考慮して、印象の良い相手が複数居る店舗50cに優先的に移動することができる。
【0058】
なお、上記では店舗間の移動経路を案内表示する実施例を説明したが、より狭小の領域(例えば単独の会場内)において同様の処理を行ってもよい。この場合であっても、たとえ大勢の参加者が会場内で密集していたとしても、移動案内によって印象の良い相手が居る場所まで迷うことなく辿り着くことができる。
【0059】
<ステップ4:店内における参加者の位置表示および識別情報について>
店舗50cに移動して店舗入口81から入店した参加者Aは、店舗50cの店内には大勢の参加者が居ることを知る(
図7参照)。このように大勢の参加者が詰めかけている会場において、イベントの事前に対面したことがない相手を探すのは難しい。登録されている顔画像を参照したしても、相手の髪型や服装の変化または店内の照明の加減等で、相手を特定できない事態が想定される。
このような事態を解消するため、イベント支援システム1000は以下のような拡張現実技術(AR:Augmented Reality)を利用したサポートを提供する。
【0060】
運営サーバ100は、拡張現実技術に関連する構成要素として画像取得部120(画像取得手段)と、画像判別部122(画像判別手段)と、拡張付与部124(拡張付与手段)と、を備える。
画像取得部120は、イベントの会場を撮影したデジタル画像を取得する。
画像判別部122は、デジタル画像に撮影されている参加者を判別する。
拡張付与部124は、画像判別部122によって判別された参加者を識別可能な識別情報(タグ83a〜タグ83c)を、デジタル画像上の当該参加者の位置に付与する。
【0061】
本実施形態において画像取得部120が取得するデジタル画像は、イベントの事前に運営者側が設置した定点カメラ82が撮影したデジタル画像とする。定点カメラ82は、店内の全体を俯瞰して撮影できる位置に設置されることが好ましい。複数の参加者が重なって撮影されると参加者を判別する精度が下がり、携帯端末に表示された場合にも視認しがたくなるからである。
定点カメラ82の配置を
図7に図示する。このような配置であれば、店舗50cの店内に配置された全てのテーブル(テーブル60a〜テーブル60d)を撮影することができる。なお、
図7における丸印のA・B・C・E・Fは、それぞれ参加者A・参加者B・参加者C・参加者E・参加者Fの位置を表している。
また、本実施形態では定点カメラ82を一箇所に設ける実施例を説明するが、店内の形状によっては定点カメラ82と同等に機能する定点カメラを二箇所以上に設けてもよい。また、定点カメラ82が撮影するデジタル画像は、単独の静止画像であってもよいし、連続撮影されたデジタル動画の一コマであってもよい。
【0062】
定点カメラ82によって撮影されたデジタル画像は、定点カメラ82に付設されている通信端末(図示せず)によって運営サーバ100にアップロードされて記憶部150に格納される。画像取得部120は、記憶部150に格納されたデジタル画像を取得して画像判別部122に出力する。
なお、ここで述べた態様は一例であって、各参加者が携帯している携帯端末の撮影機能によって撮影されたデジタル画像または店舗50cが常時設置している防犯カメラによって撮影されたデジタル画像を画像取得部120が取得する構成であってもよい。
【0063】
画像判別部122は、画像取得部120から入力されたデジタル画像を解析して、撮影されている参加者を判別する。画像判別部122による判別方式は、以下の(i)または(ii)の方式のいずれか、または(i)と(ii)の方式のうち一方の判定結果を一方の判定結果で補正する方式を採りうる。
(i)画像判別部122は、定点カメラ82の撮影範囲の位置情報と撮影方向を解析して、被写体の参加者の位置情報を算出する。または、画像判別部122は、定点カメラ82に付設された測距センサ(図示せず)を用いて定点カメラ82から被写体の参加者までの距離情報を取得し、取得された距離情報と定点カメラ82の位置情報および撮影方向とを解析して、被写体の参加者の位置情報を算出する。
そして、画像判別部122は、算出した位置情報に適合する位置情報を位置取得部112によって取得された位置情報の中から探索し、適合する位置情報に対応付いている参加者が被写体の参加者であると判別する。
(ii)画像判別部122は、画像認証処理によってデジタル画像に撮影されている参加者を判別する。この画像認証処理のためには、記憶部150に予め参加者のデジタル画像が複数登録されているとよい。登録されるデジタル画像には、顔画像のみならず、参加者が当日着用している服装が判別できる全身画像が含まれていると尚良い。画像判別部122は、予め登録されたデジタル画像から各参加者の特徴点を抽出し、画像取得部120によって取得されたデジタル画像に抽出された当該特徴点と適合する対象物が存在するか否かを判定する。この判定が肯定されるとき、画像判別部122はその対象物を、当該特徴点に対応する参加者であると判別する。
なお、画像取得部120によって取得された画像に撮影されている可能性のある対象物(参加者)を絞り込むために、位置取得部112が取得する各参加者の位置情報を用いてもよい。
【0064】
拡張付与部124は、デジタル画像上の参加者の位置に識別情報(タグ83a〜タグ83c)を付与する。
ここで「デジタル画像上の参加者の位置」は、デジタル画像上の座標で示される位置であって、実際に参加者が居る位置(物理空間上の位置)とは異なる。
また、デジタル画像に付与される識別情報は、付与されている参加者が何者であるか特定しうる情報であれば足り、プロフィール情報の一部、特に名前や顔画像が含まれることが好ましい。例えば、自己の携帯端末に表示される表示画像上において、自己の位置については「あなた」と表示され(
図8のタグ83a参照)、他の参加者の位置については名前や顔画像が表示される(
図8のタグ83bやタグ83c参照)。さらに、当該識別情報には、上記の各指標(例えば、相性指標)が含まれてもよい。
また、「デジタル画像上の参加者の位置に識別情報を付与する」とは、当該位置を示す情報と識別情報とを対応付けた状態でデジタル画像を記憶部150に格納することである。このデジタル画像を携帯端末に表示する場合、携帯端末は運営サーバ100にアクセスしてデジタル画像をダウンロードして表示すると共に、デジタル画像が表示されるレイヤーより上層のレイヤーであって対応付けられた位置に識別情報を表示すればよい。
なお、運営サーバ100から配信されるデジタル画像は、携帯端末において静止画として表示されてもよいし動画として表示されてもよい。また、動画として表示される場合、その動画はダウンロード完了後に表示されてもよいし(ダウンロード配信)、ダウンロード途中で表示されてもよい(ストリーミング配信)。
【0065】
参加者A(一の参加者)が携帯している携帯端末200は、識別情報が当該参加者の位置に付与されたデジタル画像を表示することができる。
識別情報が付与されたデジタル画像を表示した携帯端末200の表示画像250を、
図8に表す。
図8で図示されているように、定点カメラ82によって撮影されたデジタル画像には、全てのテーブル(テーブル60a〜テーブル60d)および、
図7で図示した全ての参加者が撮影されている。また、自己(参加者A)の位置と、指名登録している参加者Bや参加者Cが撮影されている位置に識別情報が付与されているので、迷いなく意中の相手に辿り着くことができる。
本実施形態では自己と指名登録した参加者の位置に識別情報を付しているに留めているが、ライバルとなる参加者(例えば、自己の指名登録した参加者Bを指名登録している参加者Eや参加者F)の位置に識別表示を付与してもよいし、それ以外の参加者の位置にも識別情報を付与してもよい。
【0066】
なお、本実施形態における画像取得部120、画像判別部122または拡張付与部124は運営サーバ100に備えられており、参加者が携帯している各携帯端末は記憶部150に格納されているデジタル画像をダウンロードして表示する実施例についてここまで説明したが、この態様に限られない。
例えば、画像取得部120、画像判別部122または拡張付与部124の一部または全部に相当する構成要素は、参加者が携帯している携帯端末に備えられてもよい。この場合、画像取得部120に相当する構成要素は、携帯端末の撮影機能によって実現される。また、画像判別部122および拡張付与部124に相当する構成要素は、携帯端末のインストールされたアプリケーションソフトの機能によって実現される。
ここで述べたような変形例によってイベント支援システム1000が実施される場合、参加者の目線から撮影したデジタル画像に識別情報が付与されるので、より参加者の目線に近い位置表示になる。また、デジタル画像を運営サーバ100からダウンロードする処理時間が不要になるので、デジタル画像を撮影してから表示されるまでの時間が短縮しうる。
または、携帯端末が眼鏡型ウェアラブル端末である場合、上記の識別情報は必ずしもデジタル画像に付されて表示される必要はなく、ディスプレイとして機能する透過性グラスを通して視認される現実の参加者に重複する当該透過性グラス上の位置にホログラム画像として識別情報を表示すれば足りる。
【0067】
<ステップ5:会話支援および会話条件の成立について>
携帯端末200に表示された表示画像250を参考にして参加者Bと参加者Cの近くまで辿り着いた参加者Aが、タイミングよく参加者Bと会話できる状態になったことを想定する。
このような状態において、初対面どうしである参加者Aと参加者Bとは、一般的に話題が少ないことが考えられる。プロフィール情報を表示すれば共通の趣味等が確認できるが、初対面の相手と会話しながら携帯端末を操作するのは煩わしい。
【0068】
イベント支援システム1000は、このような上記のような煩わしさを解消して円滑な会話を支援するために以下の機能を有している。
まず、イベント支援システム1000は、会話している参加者の携帯端末どうしを接触(バンプ)させることによって互いの携帯端末を同期動作させることができるように構成されている。また、携帯端末どうしが同期動作された場合、上記のように、その同期動作を契機として相手のプロフィール情報がそれぞれの携帯端末に表示される。これにより煩わしい操作を行うことなく互いのプロフィール情報を確認することができ、自然に二人の会話が弾むようになる。
【0069】
運営サーバ100は、上記の機能を実現するための構成要素である会話判定部126(会話判定手段)を備えている。会話判定部126は、携帯端末どうしを同期動作させることによって、同期動作させた携帯端末を携帯している参加者どうしが会話中である旨を示す会話条件を成立させる。より詳しくは、各携帯端末によって同期動作の検知された場合、会話判定部126は、同期動作が検知された携帯端末の参加者の間で会話条件を成立させて、会話条件の成立をオンライン上で閲覧可能に公開させる。
従って、互いの携帯端末が同期した場合(会話条件が成立している場合)、同期動作させた携帯端末を除く携帯端末(例えば、携帯端末400〜携帯端末700)は、会話条件が成立している参加者を表示することができる。
これにより、意中の参加者が会話中か否かを参照しながら移動することができるので、参加者は効率よく立ち回ることができる。また、会話条件が成立した後においては、他の参加者が会話に入ってこないように牽制する効果も期待できる。
【0070】
携帯端末どうしの接触(バンプ)を契機として互いの携帯端末を同期させる処理について、より詳細に説明する。
まず、加速度センサを有している携帯端末に上記のアプリケーションソフトをインストールする。
会話判定部126は、アプリケーションソフトを起動させた携帯端末どうしが近接した場合、その近接を検知可能に構成されている。この検知は、携帯端末の近距離無線通信機能を利用して実現することも可能であるし、位置取得部112が取得する位置情報を利用しても実現することが可能である。
また、加速度センサを有している携帯端末は、その携帯端末が他の物体に接触したことを加速度センサによって検知することができる。アプリケーションソフトを起動させた携帯端末の加速度センサが接触を検知した場合、携帯端末は通信ネットワーク10を介して接触の検知を会話判定部126に通知する。
会話判定部126は、近接している二台の携帯端末から接触の検知を受け付けた場合であって互いの通知タイミングが所定の時間間隔より短いとき、会話条件の成立を判定する。
【0071】
携帯端末を同期動作させるため契機の一例として、本実施形態では互いの携帯端末の接触を挙げたが、これに限られるものではない。例えば、携帯端末がジャイロスコープを有しているならば、携帯端末どうしを近接させた状態で揺動させていることを契機として同期動作を実現することもできる。
【0072】
上記のように、会話判定部126によって参加者Aと参加者Bとの間で会話条件が成立された場合、印象算出部106は、参加者Aから参加者Bに対する印象指標および参加者Bから参加者Aに対する印象指標を加算する。すなわち、会話判定部126は、印象指標の算出の契機となる「会話条件の成立」を行うことができる。
携帯端末どうしを同期動作させるという参加者間の協同作業によって印象指標が互いに加算されるので、より現実に即した指標になる。
【0073】
なお、意中の相手が他の参加者との間で会話条件が成立している場合、奥手な者であればなかなか声をかけづらくなる。このような奥手な者をサポートするための構成要素として、運営サーバ100は会話要求部128を備える。
会話要求部128は、同期動作させた携帯端末を除く携帯端末(例えば、参加者Fの携帯端末700)から、同期動作させた携帯端末の少なくとも一方(例えば、参加者Bの携帯端末300)を指定する会話要求を受け付ける。また、会話要求部128は、受け付けた会話要求を指定された携帯端末300に通知する。携帯端末300は、少なくとも会話要求を通知した携帯端末700の参加者Fを表示することができる。
これにより、奥手な者であっても会話の意思を会話中の相手に伝えることができる。
【0074】
上記のように、会話要求部128によって会話要求が通知された場合、印象算出部106は、参加者Fから参加者Bに対する印象指標を加算する。すなわち、会話判定部126は、印象指標の算出の契機となる「会話要求の通知」を行うことができる。
【0075】
また、イベントの参加者が、ビーコン信号を発信する発信器(図示せず)と、受信したビーコン信号を検知する受信器(図示せず)とを携帯していれば、次のような通知を実行することできる。
例えば、指名者(例えば、参加者F)に携帯されている発信器から発信されたビーコン信号を、被指名者(例えば、参加者B)に携帯されている受信器が受信して検知した場合、参加者Bが携帯している携帯端末300または参加者Fが携帯している携帯端末700の少なくとも一方が、参加者Fと参加者Bとが近接した旨を通知することができる。この通知により、意中の相手に声をかけられない奥手な者の意思を当該相手に伝えることができ、または他の相手との会話中に意中の相手が近づいた場合等に当該相手を見逃すことを防ぐこともできる。
なお、当該通知の制御は、各携帯端末が自律的に実行してもよいし、運営サーバ100によって他律的に実行されてもよい。また、上記の会話要求部128は、当該通知と共に上記の「会話要求の通知」を携帯端末に実行させてもよい。
【0076】
ここで、上記の発信器または受信器の少なくとも一方は、各参加者が携帯している携帯端末と個別に設けられるものであってもよいし、当該携帯端末の機能として設けられてもよい。個別に設ける場合には、例えば、運営者が配布するネームプレートに、上記の発信器または受信器を仕込んでもよい。
また、上記の発信器または受信器は、位置取得部112が取得する位置情報の生成に利用してもよいし、特定の会場(例えば、店舗50c)に入場した参加者の検知に用いてもよい。
【0077】
<ステップ6:会話中の印象指標の加算または減算について>
さらに、イベント支援システム1000は、会話条件が成立している状態において検知される相手の生体変化によって、相手から自分に対する印象指標の加算または減算を行うように構成されている。相手から自分に対する印象指標は自己の携帯端末に表示できるので、相手に良い印象を与えているか否かを客観的に判断することができる。
印象指標の算出に用いられる生体変化は、携帯端末が有している機能や携帯端末とは個別に携帯しているセンサの種別によって検知でき、検知可能な生体変化は印象指標の契機となりうる。以下、本実施形態における印象指標の算出の契機となる生体変化と、その検知方法について列挙する。
【0078】
印象指標の算出の契機として「目線の合致の検知」を用いることができる。
ここで目線の合致とは、一方の左目と他方の左目の視線が合致することであることが好ましい。心理学的には左目は感情を司る右脳に直結しているといわれており、左目どうしの視線の合致は他の視線の合致よりも感情的に高まっている状態であるといわれており、印象指標を加算する契機に適している。
目線の合致は、アイトラッカー(図示せず)やヘッドバンド型での傾きセンサ(図示せず)の活用によって検知することができる。
【0079】
印象指標の算出の契機として「瞳孔の拡大の検知」を用いることができる。
会話中に情熱を帯びて興奮している場合、平常時と比べて瞳孔が拡大する傾向にあるので、瞳孔の拡大は印象指標を加算する契機に適している。
瞳孔の拡大は、自己の携帯端末が眼鏡型ウェアラブル端末であって対面方向(相手)を撮影する撮影機能を有しているならば、当該撮影機能によって撮影されるデジタル画像を用いた画像解析によって検知することができる。
【0080】
印象指標の算出の契機として「笑顔の検知」を用いることができる。
会話中に相手に好感を抱き楽しいと感じている場合、平常時と比べて口角が上がる回数や時間も増える傾向にあり、笑顔の検知は印象指標を加算する契機に適している。
笑顔は、上記の眼鏡型ウェアラブル端末の撮影機能によって撮影されるデジタル画像を用いた画像解析によって検知することができる。
【0081】
印象指標の算出の契機として「脈拍数の検知」を用いることができる。
会話中に相手に好感を抱きドキドキして興奮を感じている場合、平常時と比べて脈拍数が上昇する傾向にあり、脈拍数の検知は印象指標を加算する契機に適している。
脈拍数は、相手の携帯端末が時計型またはリストバンド型等のウェアラブル端末であって生体と接触する部位に脈検知センサを有しているならば、当該脈検知センサの機能を活用することによって検知することができる。なお、脈拍数については個人差があるので、比較基準となる平常時の脈拍数は予め登録されていることが望ましい。
【0082】
印象指標の算出の契機として「声の周波数または声量の解析」を用いることができる。
会話中に相手に好感や不快感を抱き緊張している場合、平常時と比べて声の音程や声量が異なるので、平常時の声の周波数または声量と比較することによって好感を抱いているか不快感を抱いているかを解析することができる。従って、この解析の判定結果は、印象指標を加算または減算する契機に適している。
声は、自己または相手の携帯端末が備えているマイク機能によって音声信号に変換され、その音声信号の解析を解析することによって声量や周波数を判定することができる。なお、比較基準となる平常時の声の周波数または声量は予め登録されていることが望ましい。
【0083】
<イベント支援システム1000の効果のまとめ>
ここまで説明したイベント支援システム1000の効果について、以下整理する。
(i)イベント支援システム1000は、各参加者のプロフィール情報から算出される相性指標のみならず、イベント開催中に検知される各参加者の動作または生体変化を契機として加算または減算される印象指標も加味して携帯端末に表示することができる。従って、従来技術に比べて現実に即した出会いの指標を各参加者に提示することができる。
(ii)イベント支援システム1000は、各参加者の人気(競合指標)または周囲の込み具体(混雑指標)も携帯端末に表示することができるので、自分と相手との間の関係性だけでなく第三者の存在も考慮して戦略的にイベントを立ち回ることができる。
(iii)イベント支援システム1000は、一の参加者の位置から他の参加者の位置まで移動案内する機能を有しているので、広域な範囲に各参加者が散在するイベントであっても迷うことなく意中の相手の居場所まで移動できる。従って、参加者はイベントを効率よく立ち回ることができる。
(iv)イベント支援システム1000は、会場内を撮影したデジタル画像に映り込んでいる参加者の位置に識別情報を付与して携帯端末に表示することができるので、参加者が大勢存在している会場であっても迷うことなく意中の相手の居場所を確認することができる。
(v)イベント支援システム1000は、他の参加者が会話中であるか否かを携帯端末に表示することができるので、各参加者は意中の相手が会話中か否かを参照しながら効率よくイベントを立ち回ることができる。
以上のような効果を奏するので、イベント支援システム1000は、参加者の希望条件に現実的に即した相手に出会える可能性を高めることができる。
【0084】
本発明の実施は上述の具体例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上記の運営サーバ100が有している構成要素の一部は、各参加者が携帯している携帯端末に備えられてもよく、運営サーバ100相当の通信端末と各携帯端末との共同処理によって実現されてもよい。
【0085】
また、上述した表示画像210〜表示画像250は携帯端末における表示態様の例示であり、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、一の表示画像に含まれる表示情報を他の表示画像に表示する、一の表示画像に含まれる表示情報を複数の表示画像に分割して表示する、複数の表示画像に分散している表示情報を一つの表示画像に集約して表示する等の変形を許容する。
【0086】
上述した実施形態で説明した種々の表示情報の変形例を
図9に図示する。
図9は、参加者Aの携帯端末200が時計型ウェアラブル端末である場合の表示画像を示す図である。
図9(a)は移動案内中の表示画像260であり、
図9(b)は指名登録した参加者との相性を示す表示画像270であり、
図9(c)は指名登録した相手の会話状況を示す表示画像280である。
時計型ウェアラブル端末は、他の携帯端末と比べて表示画面が小さい場合が多いので、表示情報を簡略化することが求められる。
【0087】
表示画像260は、移動案内部116によって生成される案内表示を中段の表示領域262に表示する。当該案内表示は、右側の文字情報によって曲がり角までの距離と進行方向を表示しており、左側の矢印によって詳細な進行方向を表示している。なお、
図9(a)における表示領域262は、経路71を移動中の参加者Aに対して右折して経路72を移動する旨を案内している状態を図示している。
また、表示画像260は、現在時刻と到着予定時刻とを表示している上段の表示領域261と、案内先の相手(参加者B)のプロフィール情報の一部を表示している下段の表示領域263と、を含んでいる。
【0088】
表示画像270は、表示画像210の表示領域212に表示されている参加者Aと参加者Bの相性および表示画像220の表示領域222に表示されている参加者Aと参加者Cの相性を集約して表示する画像である(表示領域271または表示領域272を参照)。また、表示画像270は、参加者Aと参加者Dとの相性も表示している(表示領域273を参照)。
表示画像280は、表示画像210の表示欄215に表示されている参加者Bの会話状況および表示画像220の表示欄225に表示されている参加者Cの会話状況を集約して表示する画像である(表示領域281または表示領域282を参照)。また、表示画像280は、参加者Dの会話状況も表示している(表示領域283を参照)。
このように、表示画像270または表示画像280は、自分が指名した者(被指名者)との相性または会話中か否かが一目で確認できるので、それぞれを比較することが容易である。
【0089】
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)イベントの参加者が携帯している携帯端末を用いて参加者どうしの出会いを支援するイベント支援システムであって、各参加者の個人情報を含むプロフィール情報を、前記イベントが開催される事前に登録する事前登録手段と、前記事前登録手段によって登録された前記プロフィール情報を解析して、参加者間の相性を示す相性指標を算出する相性解析手段と、前記イベントの開催中において各参加者から収集した情報に基づいて加算または減算される印象指標を、参加者ごとに随時更新する印象算出手段と、を備え、一の参加者が携帯している前記携帯端末は、他の参加者から前記一の参加者に対する前記印象指標を前記一の参加者と前記他の参加者との間の前記相性指標に付加して表示することを特徴とするイベント支援システム。
(2)各参加者に関する前記プロフィール情報の少なくとも一部を閲覧可能に前記携帯端末に表示させると共に指名を受け付け、指名した参加者である指名者と、前記指名者に指名された参加者である被指名者と、を対応付けて登録する指名登録手段と、前記被指名者に対応付いている前記指名者の数と、当該被指名者と当該指名者との間における前記相性指標と、当該被指名者から当該指名者に対する前記印象指標と、を解析して、当該被指名者に対する指名が競合している度合いを示す競合指標を算出する競合解析手段と、を備え、前記競合解析手段は、前記イベントの開催中における前記印象指標の更新に応じて前記競合指標を更新し、前記一の参加者が携帯している前記携帯端末は、前記競合解析手段によって更新された前記他の参加者に関する前記競合指標を表示する(1)に記載のイベント支援システム。
(3)前記イベントが開催されている会場における各参加者の移動可能な経路を示すマップ情報を記憶しているマップ記憶手段と、各参加者の位置情報をそれぞれ取得する位置取得手段と、前記マップ記憶手段に記憶されている前記マップ情報と、前記位置取得手段によって取得された前記一の参加者の位置情報と前記他の参加者の位置情報と、に基づいて、前記一の参加者から前記他の参加者までの移動経路を算出する経路算出手段と、算出された前記移動経路に基づいて前記一の参加者から前記他の参加者までの案内表示を生成する移動案内手段と、を備え、前記一の参加者が携帯している前記携帯端末は、前記移動案内手段によって生成された前記案内表示を表示する(1)または(2)に記載のイベント支援システム。
(4)前記他の参加者の前記位置情報が示す位置を基準とする所定の範囲に存在している参加者の数を示す混雑指標を、前記位置取得手段によって取得された各参加者の前記位置情報に基づいて算出する混雑算出手段を備え、前記一の参加者が携帯している前記携帯端末は、前記他の参加者に関する前記混雑指標を表示する(2)に従属している(3)に記載のイベント支援システム。
(5)前記印象算出手段は、前記移動案内手段によって算出される前記移動経路の距離が所定の閾値以下になったことを契機として、前記一の参加者から前記他の参加者に対する前記印象指標を加算し、前記他の参加者が携帯している前記携帯端末は、加算された前記印象指標を前記一の参加者と他の参加者との間の前記相性指標に付加して表示する(3)または(4)に記載のイベント支援システム。
(6)前記イベントの会場を撮影したデジタル画像を取得する画像取得手段と、前記デジタル画像に撮影されている参加者を判別する画像判別手段と、前記画像判別手段によって判別された参加者を識別可能な識別情報を、前記デジタル画像上の当該参加者の位置に付与する拡張付与手段と、を備え、前記一の参加者が携帯している前記携帯端末は、前記識別情報が当該参加者の位置に付与された前記デジタル画像を表示する(1)から(5)のいずれか一つに記載のイベント支援システム。
(7)前記携帯端末どうしを同期動作させることによって、同期動作させた前記携帯端末を携帯している参加者どうしが会話中である旨を示す会話条件を成立させる会話判定手段を備え、前記会話条件が成立している場合、同期動作させた前記携帯端末を除く前記携帯端末は、前記会話条件が成立している参加者を表示する(1)から(6)のいずれか一つに記載のイベント支援システム。
(8)ビーコン信号を発信し、前記参加者に携帯されている発信器と、受信した前記ビーコン信号を検知し、前記参加者に携帯されている受信器と、各参加者に関する前記プロフィール情報の少なくとも一部を閲覧可能に前記携帯端末に表示させると共に指名を受け付け、指名した参加者である指名者と、前記指名者に指名された参加者である被指名者と、を対応付けて登録する指名登録手段と、を備え、前記指名者に携帯されている前記発信器から発信された前記ビーコン信号を、前記被指名者に携帯されている前記受信器が受信して検知した場合、前記被指名者が携帯している前記携帯端末または前記指名者が携帯している前記携帯端末の少なくとも一方が、前記指名者と前記被指名者とが近接した旨を通知する(1)から(7)のいずれか一つに記載のイベント支援システム。