【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1) 展示会名:第9回データセンター展 春 展示日:平成29年5月10日 展示場所:東京都江東区有明3丁目10番1号 東京ビッグサイト内 東4ホール 東32−36 (2) 開示日:平成29年7月12日 開示場所:神奈川県相模原市中央区下九沢1120 日本電気株式会社 相模原事業場内 (3) 開示日:平成29年7月28日 開示場所:東京都千代田区大手町2丁目3番5号大手町ビル1F NTTコミュニケーションズ株式会社内
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0012】
光アダプタを備えた引き出し部を複数有する光配線ユニットであって、前記引き出し部は、第1ラッチ部と、第2ラッチ部とを有し、前記引き出し部が所定位置まで引き出されたとき、前記引き出し部の前記第1ラッチ部が、隣接する他の前記引き出し部の前記第2ラッチ部にラッチされることによって、前記引き出し部が前記所定位置に係止されることを特徴とする光配線ユニットが明らかとなる。このような光配線ユニットによれば、光配線ユニットに複数設けられた光アダプタの高密度化を容易にすることができる。
【0013】
前記第2ラッチ部は、前記引き出し部が前記所定位置まで引き出されるときの前記引き出し部の移動量の分だけ、前記第1ラッチ部に対して引き出し方向に離れて設けられていることが望ましい。これにより、引き出し部を所定位置まで引き出すだけで、第1ラッチ部が隣接する第2ラッチ部にラッチされることができる。
【0014】
前記第1ラッチ部は、隣接する他の前記引き出し部に向かって付勢されていることが望ましい。これにより、引き出し部を所定位置まで引き出すだけで、第1ラッチ部が隣接する第2ラッチ部にラッチされることができる。
【0015】
前記第1ラッチ部は、係止部であり、前記第2ラッチ部は、前記係止部が係合する係合穴であることが望ましい。これにより、引き出し部を所定位置まで引き出すだけで、第1ラッチ部が隣接する第2ラッチ部にラッチされることができる。
【0016】
前記引き出し部の前記所定位置での係止を解除する係止解除機構をさらに有することが望ましい。これにより、引き出すことで所定位置に係止された引き出し部を再び押し込むことができる。
【0017】
前記係止解除機構は、前記第1ラッチ部と前記第2ラッチ部との間に差し込まれる介挿部を有することが望ましい。これにより、隣接する第2ラッチ部にラッチされた第1ラッチ部のラッチを解除することができる。
【0018】
===第1実施形態===
<光接続箱10>
図1は、第1実施形態の光接続箱10を利用した光ファイバ配線の様子を示すブロック図である。
図1では、建物Xに設置された複数の機器Sと、建物Yに設置された複数の機器Sとを光ファイバにより接続する場合において、本実施形態の光接続箱10の使用例を一例として示している。
図1では、説明を容易にするために、建物X及び建物Yの機器(機器S、光接続箱10、接続部C等)をそれぞれ同様の構成としているが、建物Xと建物Yとで機器の構成が異なっていてもよい。なお、
図1に示す例において、機器Sは例えばサーバラックに収容されたサーバ機器である。但し、機器Sはサーバ機器に限られず、その他の機器であってもよい。
【0019】
図1に示すように、建物Xと建物Yとの間は、太径光ケーブルZによって接続されている。太径光ケーブルZは、多数の光ファイバを有する太径の光ケーブルである。太径光ケーブルZが有する光ファイバの本数(心数)は、例えば3000心以上である。但し、太径光ケーブルZが有する光ファイバの心数はこれに限られない。
【0020】
また、
図1に示すように、太径光ケーブルZは、接続部Cを介して、太径光ケーブルZより細径の光ケーブル1に接続されている。さらに、太径光ケーブルZは、複数の光ケーブル1に接続されている。なお、本実施形態では、太径光ケーブルZと複数の光ケーブル1とは、融着により接続されているが、他の接続方法により太径光ケーブルZと複数の光ケーブル1とが接続されてもよい。光ケーブル1が有する光ファイバの本数(心数)は、例えば288心である。但し、光ケーブル1が有する光ファイバの心数はこれに限られない。
【0021】
本実施形態では、接続部Cを介して太径光ケーブルZと接続されたそれぞれの光ケーブル1は、光接続箱10において、光ケーブル1が有する光ファイバ5毎に分岐されている。さらに、本実施形態では、分岐されたそれぞれの光ファイバ5は、光接続箱10において成端されている。光接続箱10は、分岐部50と、光配線ユニット20とを有する。分岐部50は、複数の光ファイバ5を有する光ケーブル1を光ファイバ5毎に分岐する部材である。光配線ユニット20は、分岐部50によって分岐された光ファイバ5の端部に光コネクタ等を取り付けることで成端する部材である。例えば光ケーブル1が有する光ファイバ5の本数(心数)が288心の場合、光ケーブル1は、分岐部50によって288本の単心の光ファイバ5毎に分岐されることになる。また、分岐部50によって分岐された288本の単心の光ファイバ5は、光配線ユニット20によって、例えば光ファイバ5毎に光コネクタが設けられることになる。なお、
図1では、複数の光ファイバ5のうち、一部の光ファイバ5の図示を適宜省略している。
【0022】
図1に示すように、建物X及び建物Yに設置された機器Sは、光配線ユニット20に設けられた複数の光コネクタのうち、一部の光コネクタと光ファイバ5により接続されている。上記の通り、本実施形態では、光接続箱10を利用して、建物Xに設置された複数の機器Sと、建物Yに設置された複数の機器Sとを光ファイバにより接続している。
【0023】
<光配線ユニット20>
図2は、第1実施形態の光接続箱10の全体斜視図である。
図3A及び
図3Bは、第1実施形態の光配線ユニット20の斜視図である。
図4は、係止部25を分解した第1実施形態の光配線ユニット20の斜視図である。
【0024】
以下の説明では、図に示すように各方向を定義する。すなわち、筐体49に対して引き出し部21を移動(引き出し又は押込み)させる方向を「前後方向」とし、引き出し部21を引き出す側を「前」とし、逆側(引き出し部21を押し込む側)を「後」とする。なお、前後方向のことを「引き出し方向」と称することがある。また、アダプタ部22において複数の光アダプタ23が配列される方向を「上下方向」とし、引き出し部21において係止部25が設けられる側を「上」とし、逆側を「下」とする。また、前後方向及び上下方向に垂直な方向を「左右方向」とし、前から後を見たときの右側を「右」とし、逆側を「左」とする。なお、左右方向は、複数の引き出し部21が配列する方向でもある。
【0025】
前述したように、光接続箱10は、分岐部50と、光配線ユニット20とを有する。
図2に示すように、分岐部50と、光配線ユニット20とは、筐体49に設けられている。また、筐体49がラックRに取り付けられることで、光接続箱10は、ラックRに固定されることになる。複数の光ファイバ5を有する光ケーブル1は、筐体49内部に設けられた分岐部50によって、光ファイバ5毎に分岐されている。分岐された光ファイバ5は、筐体49の内部において光配線ユニット20に接続されている。前述したように、光配線ユニット20は、分岐部50によって分岐された光ファイバ5の端部に光アダプタ等を取り付けることで成端する部材である。
図2に示すように、光配線ユニット20は、光接続箱10の筐体49の前側に設けられている。また、光配線ユニット20のアダプタ部22(後述)に設けられた複数の光アダプタ23(後述)には、それぞれ光コネクタ24を端部に有する光ファイバ5が接続されている。
【0026】
光配線ユニット20は、引き出し部21と、スライドレール部46とを有する(
図3A及び
図3B参照)。なお、
図3Aは、引き出し部21の引き出し前の様子を示す図である。また、
図3Bは、引き出し部21の引き出し後の様子を示す図である。なお、
図3A及び
図3Bでは、光配線ユニット20が有する複数の引き出し部21のうち、3つの引き出し部21のみ図示している。そして、
図3Bでは、3つの引き出し部21のうち、中央に位置する引き出し部21を引き出した際の様子を示している。また、
図3A及び
図3B以降の図においては、複数の光アダプタ23(後述)に接続された光コネクタ24及び光ファイバ5の図示を省略している。
【0027】
以下の説明では、
図3Aに示すように、引き出し部21が引き出されていない状態を「初期状態」又は「押込み状態」と呼ぶことがある。また、
図3Bに示す中央に位置する引き出し部21のように、引き出し部21が引き出された状態を「引き出し状態」と呼ぶことがある。引き出し状態となっている引き出し部21では、アダプタ部22(後述)が他の引き出し部21のアダプタ部22よりも前側に引き出されているので、作業者は、アダプタ部22の光アダプタ23に対する光コネクタ24の挿抜作業を容易に行うことができる。そして、引き出し状態となっている引き出し部21を押し込むと、再び初期状態(又は押込み状態)となる。
【0028】
引き出し部21は、光接続箱10の筐体49に対して移動(引き出し又は押込み)する部材である。本実施形態の光配線ユニット20では、光接続箱10の筐体49に対して前後方向に移動しやすいように、引き出し部21は左右方向に垂直な板状に形成されている(
図3A及び
図3B参照)。また、本実施形態の光配線ユニット20は、複数の引き出し部21を備えている。
図2に示すように、本実施形態の光配線ユニット20では、12個の引き出し部21が左右方向に配列されている。但し、光配線ユニット20における引き出し部21の配列方向や数はこの限りではない。
【0029】
引き出し部21は、アダプタ部22と、係止部25と、フレーム42とを備える(
図4参照)。
【0030】
アダプタ部22は、分岐部50によって分岐された光ファイバ5の端部を保持する部材である。本実施形態の引き出し部21では、アダプタ部22は複数の光アダプタ23を有する。
図4に示すように、アダプタ部22は4心タイプの光アダプタが上下方向に6個配列された計24個の光アダプタ23を有する。但し、引き出し部21のアダプタ部22における光アダプタ23の配列方向や数はこの限りではない。複数の光アダプタ23を有するアダプタ部22は、後述するフレーム42の側板部42Sに取り付けられている。分岐部50によって分岐された光ファイバ5は、それぞれアダプタ部22の光アダプタ23により成端されている。
【0031】
係止部25は、引き出し部21を隣接する他の引き出し部21に対して係止するための部材である。本実施形態の係止部25は、引き出し部21を左側に隣接する他の引き出し部21に対して係止するための部材である。但し、係止部25は、引き出し部21を右側に隣接する他の引き出し部21に対して係止してもよい。係止部25は、フレーム42の側板部42Sに取り付けられており、フレーム42が光接続箱10の筐体49に対して前後方向に移動することで、係止部25もアダプタ部22と共に光接続箱10の筐体49に対して前後方向に一体的に移動することができる。係止部25は、本体部26と、係止片31と、スプリング36と、介挿部材37とを備える(
図4参照)。
【0032】
本体部26は、係止片31(後述)と、介挿部材37(後述)とを収容する部材である。また、本体部26は、初期状態(又は押込み状態)の引き出し部21を初期状態(又は押込み状態)のまま筐体49に対して保持させる部材でもある。本実施形態の係止部25では、本体部26は、係止片31(後述)及び介挿部材37(後述)を保持したまま、本体部26の右端面において後述するフレーム42の側板部42Sに取り付けられている。本体部26は、係止片収容孔27と、介挿部収容孔28と、挿入部45とを有する(
図4参照)。
【0033】
係止片収容孔27は、係止片31(後述)を収容する部位である。
図4に示すように、係止片収容孔27は、左右方向に連通する開口であり、係止片31は本体部26に対して左右方向に移動可能に収容されている。係止片収容孔27の上面及び下面には、ガイド溝27Gが形成されている。ガイド溝27Gは、本体部26に対して係止片31を左右方向に移動可能な状態で係止片31のガイド部34と係合される。このため、ガイド溝27Gは、係止片収容孔27の上面及び下面において一対ずつ左右方向に延在している。但し、
図4に示すように、ガイド溝27Gは、係止片収容孔27の上面及び下面における左側の一部を除いて形成されている。つまり、ガイド溝27Gは、係止片収容孔27の上面及び下面において左側の一部には形成されていない。したがって、所定の位置においてガイド部34がガイド溝27Gの端部に当接することで係止片31の移動を規制する。これにより、左側に付勢された係止片31(後述)が係止片収容孔27の左側に抜けてしまうことを抑制することができる。
【0034】
介挿部収容孔28は、介挿部37(後述)を収容する部位である。
図4に示すように、介挿部収容孔28は、前後方向に設けられた開口であり、介挿部37は本体部26に対して前後方向に移動可能に収容されている。
【0035】
挿入部45は、引き出し部21を初期状態(又は押込み状態)のまま筐体49に対して保持させる部位である。挿入部45は、
図3A及び
図3Bに示すように、筐体49に取り付けられたクリップ部49Aに挟まれて保持されることにより、引き出し部21を初期状態(又は押込み状態)のまま筐体49に対して保持する。挿入部45がクリップ部49Aに挟まれて保持された引き出し部21は、作業者が引き出し部21を引き出す操作をすることにより、挿入部45がクリップ部49Aから外れて、引き出し部21を引き出すことができる。
【0036】
係止片31は、引き出し部21を隣接する他の引き出し部21に対して係止するための部位である。係止片31は、隣接する他の引き出し部21のフレーム42(側板部42S)に設けられた係合穴部43(後述)にラッチすることで、引き出し部21を係止する。係止片31は、本体部26の係止片収容孔27に収容されている。係止片31は、係合突起35と、介挿孔33と、ガイド部34とを有する。
【0037】
係合突起35は、後述するフレーム42の側板部42Sの係合穴部43(
図3A及び
図3B参照)にラッチすることにより、引き出し部21を隣接する他の引き出し部21に対して係止するための部位である。係合突起35は、後方ほど左側に突出するように形成されており、係合突起35が係合穴部43に対して左側(ラッチする側)に移動ことで、引き出し部21が後側に押し込むことを規制するようになっている。
【0038】
介挿孔33は、介挿部37(後述)の先端が挿入される部位である。介挿孔33に介挿部37の先端が当接することで、係止片31を右側(ラッチを解除する側)に押圧することができる。すなわち、介挿孔33には、後方ほど左側に突出する係止片テーパ面33Sが形成されており、介挿部37の先端には、後方ほど左側に突出する介挿部テーパ面40(後述)が形成されている。係止片テーパ面33Sに介挿部テーパ面40が当接することで、介挿部37を後側に押すと、係止片31を右側(ラッチを解除する側)に押す力が付与されることになる(後述)。
【0039】
ガイド部34は、係止片31の左右方向の移動をガイドする部位である。ガイド部34は、本体部26に対して係止片31を左右方向に移動可能な状態でガイド溝27Gに係合する。ガイド部34は、係止片31の上面及び下面において一対ずつ設けられている。
【0040】
スプリング36は、係止片31を左側(隣接する他の引き出し部21の側、ラッチする側)に押圧するための弾性部材である。スプリング36は、係止片31のスプリング受け部32と、フレーム42の側板部42Sとの間に配置されている。具体的には、スプリング36の左端部は係止片31のスプリング受け部32に保持されており、スプリング36の右端部はフレーム42の側板部42Sに保持されている。
【0041】
介挿部材37は、引き出し部21が隣接する他の引き出し部21に対して係止された状態(以下、「係止状態」と呼ぶことがある)から係止されていない状態(以下、「係止解除状態」と呼ぶことがある)に解除する部材である。介挿部材37は、係止片31が、隣接する他の引き出し部21のフレーム42(側板部42S)に設けられた係合穴部43にラッチされた状態(以下、「ラッチ状態」と呼ぶことがある)からラッチされていない状態(以下、「ラッチ解除状態」と呼ぶことがある)に解除する。介挿部材37は、本体部26の介挿部収容孔28に収容されている。介挿部材37は、突起部39と、介挿部テーパ面40とを有する(
図4参照)。
【0042】
突起部39は、介挿部材37の前抜けを防止する部位である。突起部39は、介挿部材37から左側に突出した部位である。突起部39は、本体部26の当接部30に当接することで、介挿部材37の前側の移動を規制する(
図5A及び
図5B等参照)。
【0043】
介挿部テーパ面40は、係止片31の係止片テーパ面33Sに当接する部位である。介挿部テーパ面40は、後方ほど左側に突出するテーパ面である。介挿部テーパ面40は、係止片31の係止片テーパ面33Sに当接することで、介挿部37を後側に押すと、係止片31を右側(ラッチを解除する側)に押す力が付与されることになる(後述)。
【0044】
フレーム42は、アダプタ部22及び係止部25を保持する部材である。フレーム42の上下端には、スライドレール部46の引き出し側レール48が取り付けられ、引き出し側レール48が筐体49に取り付けられた筐体側レール47に対して前後方向に移動することで、フレーム42は筐体49に対して前後方向に移動することができる。また、前述したようにアダプタ部22及び係止部25は、フレーム42の側板部42Sに保持されているので、アダプタ部22及び係止部25もフレーム42と一体的に前後方向に移動することができる。
【0045】
フレーム42は、係合穴部43と、ケーブル束ね部44とを有する。係合穴部43は、フレーム42の側板部42Sに設けられ、前述の係止部25の係止片31の係合突起35がラッチされる凹部である。ケーブル束ね部44は、アダプタ部22と接続する複数の光ファイバ5を束ねる部位である。
図2に示すように、アダプタ部22と接続する複数の光ファイバ5は、下方に向かって垂れて、ケーブル束ね部44としてフレームの一部に形成された開口に通される。これにより、アダプタ部22と接続する複数の光ファイバ5がばらばらにならず、光コネクタの挿抜作業等の作業性を向上させることができる。
【0046】
<引き出し部21の引き出し動作>
図5A及び
図5Bは、引き出し部21の引き出し時における係止部25部分を示す断面図である。なお、
図5A及び
図5Bでは、係止片31の動作を図示するために、スプリング36の図示を省略している(実際には、係止片31のスプリング受け部32と、側板部42Sとの間に配置されている)。
【0047】
図5Aは、初期状態(引き出し部21が引き出されていない状態)の引き出し部21の様子を示している。つまり、前述した
図3Aの引き出し部21の様子を示している。このとき、係止片31は係止片収容孔27の内部で最も右側に収容された状態であり、隣接する左側の側板部42Sに係合突起35が当接している。スプリング36は圧縮された状態でスプリング受け部32と、側板部42Sとの間に配置されており、係止片31はスプリング36により左側へ押圧力を受けた状態となっている。
【0048】
なお、初期状態から後述する引き出し状態(引き出し部21が引き出された状態)の途中においては、引き出し部21(アダプタ部22、係止部25及びフレーム42)が筐体49に対して前側に移動する。係止片31の係合突起35は、隣接する左側の側板部42Sに当接しながら、係止片31を含む引き出し部21が前側に移動することになる。
【0049】
図5Bは、引き出し状態(引き出し部21が引き出された状態)の引き出し部21の様子を示している。なお、
図5Bでは、3つある引き出し部21のうち、中央の引き出し部21の引き出し状態を示している。つまり、前述した
図3Bの引き出し部21の様子を示している。引き出し部21が所定の位置まで引き出されると、係止部25の係止片31が、左隣の引き出し部21の側板部42Sに設けられた係合穴部43にラッチする。前述したように、係止片31はスプリング36により左側へ押圧力を受けた状態となっているため、引き出し部21が所定の位置まで引き出され、係止片31が左隣の引き出し部21の側板部42Sに設けられた係合穴部43の位置まで来ると、係止片31が左側(以下、「ラッチ方向」と呼ぶことがある)に移動し、係止片31が係合穴部43にラッチすることになる。係止片31が係合穴部43にラッチすることで、引き出し部21が後側に押し込むことを規制するようになっている。つまり、引き出し部21が左隣の引き出し部21に対して係止される。このように、引き出し部21を引き出す操作を行うだけで、係止片31が係合穴部43にラッチされ、引き出し部21が左隣の引き出し部21に対して係止されるので、操作性を向上させることができる。
【0050】
<引き出し部21の押込み動作>
図6A及び
図6Bは、引き出し部21の押込み時における係止部25部分を示す断面図である。なお、
図6A及び
図6Bにおいても、係止片31の動作を図示するために、スプリング36の図示を省略している(実際には、係止片31のスプリング受け部32と、側板部42Sとの間に配置されている)。以下では、引き出し部21が左隣の引き出し部21に対して係止された状態(係止状態)を解除する係止解除機構(介挿部37)の動作について説明する。
【0051】
図6Aは、介挿部37の介挿部テーパ面40が、係止片31の係止片テーパ面33Sに当接したときの様子を示している。作業者が介挿部37の前端に設けられたボタン38を後側に押圧することで、介挿部37が後側に移動し、介挿部テーパ面40が、係止片31の係止片テーパ面33Sに当接することになる。前述したように、介挿部テーパ面40は、後方ほど左側に突出するように形成されており、係止片31の係止片テーパ面33Sも同様に後方ほど左側に突出する面である。これにより、さらに作業者がボタン38を後側に押圧すると、介挿部37が後側に押されることで、係止片31を右側に押す力が付与されることになる
【0052】
図6Bは、係止片31の係合突起35の係合穴部43へのラッチが外れた様子を示している。係止片31を右側に押す力により、係止片31が右側(以下、「ラッチ解除方向」と呼ぶことがある)に移動し、係止片31の係合突起35の係合穴部43へのラッチが外れることになる。これにより、引き出すことで所定位置に係止された引き出し部21を再び押し込むことができる。つまり、引き出し部21が左隣の引き出し部21に対する係止が解除される。このように、ラッチ解除のために介挿部37を操作する方向(押し込む方向)が引き出し部21を押し込む方向と一致しているため、操作性を向上させることができる。
【0053】
なお、引き出し状態から引き出し部21を再び押し込むと、再び初期状態(押込み状態)となる(
図5A参照)。引き出し状態の際、押し込む予定の引き出し部21の右隣の引き出し部21においては、係止片31が押し込む予定の引き出し部21の側板部42Sに当接せず、係止片収容孔27から係止片31が突出した状態となっている。ここから引き出し状態の引き出し部21を再び押し込むと、再び係止片31が側板部42Sに当接する状態となる。本実施形態の係止部25では、係止片31の係合突起35が、後方ほど左側に突出する(前方ほど右側に凹む)ように形成されているので、側板部42Sの縁が係止片31の角に引っかからずに再び係止片31が側板部42Sに当接する状態に移行できる。
【0054】
===第2実施形態===
図7は、第2実施形態の光配線ユニット20の斜視図である。前述の第1実施形態の光配線ユニット20では、複数の引き出し部21が左右方向に配列されていた。しかし、本実施形態の光配線ユニット20では、複数の引き出し部21が上下方向に配列されていてもよい。これにより、アダプタ部22の複数のアダプタ23が左右に並ぶことになり、光アダプタから延び出た多数の光ファイバケーブルが下方に垂れることになる。したがって、光ファイバケーブルが邪魔にならずに、アダプタ23への光コネクタ24の挿抜作業を容易に行うことができる。なお、本実施形態の光配線ユニット20においても、係止部25を有することにより、隣接する(上部又は下部に隣接する)他の引き出し部21に対して引き出し部21を係止することができる。
【0055】
===小括===
上記実施形態の光配線ユニット20は、光アダプタ23を備えた引き出し部21を複数有する光配線ユニット20である。引き出し部21は、係止部25(第1ラッチ部)と、係合穴部43(第2ラッチ部)とを有し、引き出し部21が所定位置まで引き出されたとき、引き出し部21の係止部25(第1ラッチ部)が、隣接する他の引き出し部21の係合穴部43(第2ラッチ部)にラッチされることによって、引き出し部21が所定位置に係止される。これにより、上記実施形態では、光配線ユニットに複数設けられた光アダプタの高密度化を容易にすることができる。
【0056】
また、上記実施形態の光配線ユニット20では、係合穴部43(第2ラッチ部)は、引き出し部21が所定位置まで引き出されるときの引き出し部21の移動量の分だけ、係止部25(第1ラッチ部)に対して引き出し方向に離れて設けられている。これにより、上記実施形態では、引き出し部21を所定位置まで引き出すだけで、係止部25(第1ラッチ部)が隣接する係合穴部43(第2ラッチ部)にラッチされることができる。
【0057】
また、上記実施形態の光配線ユニット20では、係止部25(第1ラッチ部)は、隣接する引き出し部21に向かって付勢されている。これにより、上記実施形態では、引き出し部21を所定位置まで引き出すだけで、係止部25(第1ラッチ部)が隣接する係合穴部43(第2ラッチ部)にラッチされることができる。
【0058】
また、上記実施形態の光配線ユニット20では、第1ラッチ部は、係止部25であり、第2ラッチ部は、係止部25が係合する係合穴部43である。これにより、上記実施形態では、引き出し部21を所定位置まで引き出すだけで、係止部25(第1ラッチ部)が隣接する係合穴部43(第2ラッチ部)にラッチされることができる。
【0059】
また、上記実施形態の光配線ユニット20では、引き出し部21の所定位置での係止を解除する係止解除機構をさらに有する。これにより、上記実施形態では、引き出すことで所定位置に係止された引き出し部21を再び押し込むことができる。
【0060】
係止解除機構は、係止部25(第1ラッチ部)と係合穴部43(第2ラッチ部)との間に差し込まれる介挿部37を有する。これにより、上記実施形態では、隣接する係合穴部43(第2ラッチ部)にラッチされた係止部25(第1ラッチ部)のラッチを解除することができる。
【0061】
===その他の実施形態===
<係止部25の変形例>
図8は、係止部25の変形例を示す図である。前述した実施形態(第1実施形態及び第2実施形態)の係止部25では、係止片31の係合突起35が隣接する他の引き出し部21の係合穴部43にラッチすることで、隣接する他の引き出し部21に対して引き出し部21を係止していた。そして、係止片31の係合突起35は、後方ほど左側に突出するように形成されていた。つまり係合突起35の左側(隣接する他の引き出し部21側)の端面は、後方ほど左側に突出するテーパ面であった。しかし、
図8に示すように、係止部25の変形例では、係止片31の係合突起35は、前側と後側にそれぞれ円筒面(前側円筒面35X及び後側円筒面35Y)を有する形状となっている。本変形例の係止部25においても、前述した実施形態(第1実施形態及び第2実施形態)と同様に、係止片31の係合突起35が隣接する他の引き出し部21の係合穴部43にラッチすることで、隣接する他の引き出し部21に対して引き出し部21を係止することができる。なお、
図8は、3つある引き出し部21のうち、中央の引き出し部21の引き出し状態を示している。
【0062】
前述した実施形態(第1実施形態及び第2実施形態)では、介挿部材37により、係止片31の隣接する他の引き出し部21の係合穴部43へのラッチ状態を解除していたが、本変形例では介挿部材37が不要となる。つまり、引き出し状態の引き出し部21を強く押し込むことで、係止片31の後側円筒面35Yが係合穴部43の縁をすべらせるようにして係止片31を右側(ラッチ解除方向)に移動することができる。
【0063】
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。