特許第6576480号(P6576480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6576480メモリデバイス及びそのデータリフレッシュ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576480
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】メモリデバイス及びそのデータリフレッシュ方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/406 20060101AFI20190909BHJP
【FI】
   G11C11/406 102
   G11C11/406 400
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-4995(P2018-4995)
(22)【出願日】2018年1月16日
(65)【公開番号】特開2019-125405(P2019-125405A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2018年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】512167426
【氏名又は名称】華邦電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Winbond Electronics Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100134577
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 雅章
(72)【発明者】
【氏名】中岡 裕司
【審査官】 堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2017/0011792(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0055896(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0003180(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/406
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアドレスセクションに対応する第1のメモリセルアレイと、第2のアドレスセクションに対応する第2のメモリセルアレイと、を含むメモリブロックと、
前記第1のメモリセルアレイ及び前記第2のメモリセルアレイに対して周期的に順番にメモリセルデータリフレッシュを行うメモリ制御回路と、を含み、
ローハンマーイベントが発生する時、前記メモリ制御回路は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較して、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断し、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、前記自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延し、
前記メモリ制御回路は、前記メモリブロックの次のデータリフレッシュ周期において、遅延されてリフレッシュされる前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュするメモリデバイス。
【請求項2】
前記第1のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値は前記第2のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値と異なり、前記メモリ制御回路は、前記自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値と前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時、前記メモリ制御回路は、前記自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記自動リフレッシュワード線アドレスを保存する自動リフレッシュワード線アドレスレジスタと、
前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスを保存するローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタと、
前記自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較して、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する比較回路と、
前記第1のメモリセルアレイ、前記自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線アドレスを出力する第1の多重回路と、
前記第2のメモリセルアレイ、前記自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線アドレスを出力する第2の多重回路と、
第1の多重回路に接続され、前記第1の多重回路が出力したワード線アドレスをデコードして、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する第1のデコーダと、
第2の多重回路に接続され、前記第2の多重回路が出力したワード線アドレスをデコードして、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する第2のデコーダと、を含む請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記第1の多重回路及び前記第2の多重回路はそれぞれ、
前記自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、前記自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値と前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、選択制御信号を出力する論理回路と、
前記論理回路、前記自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、前記選択制御信号、前記自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビット以外のビット値及び前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビット以外のビット値に基づき、ワード線アドレス信号を出力する選択回路と、
前記論理回路及び前記選択回路に接続され、前記ワード線アドレス信号をラッチするラッチ回路と、を含み、
前記第1のデコーダ及び前記第2のデコーダは対応する前記ラッチ回路のラッチ結果に基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
メモリデバイスは第1のアドレスセクションに対応する第1のメモリセルアレイと、第2のアドレスセクションに対応する第2のメモリセルアレイと、を有するメモリブロックを含み、前記第1のメモリセルアレイ及び前記第2のメモリセルアレイは周期的にメモリセルデータリフレッシュが行われるメモリデバイスのデータリフレッシュ方法であって、
自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較するステップと、
前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、前記自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延するステップと、
前記メモリブロックの次のデータリフレッシュ周期において、遅延されてリフレッシュされる前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュするステップと、を含むメモリデバイスのデータリフレッシュ方法。
【請求項7】
前記第1のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値は前記第2のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値と異なり、メモリ制御回路は、前記自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値と前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する請求項に記載のメモリデバイスのデータリフレッシュ方法。
【請求項8】
前記自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時、前記自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュする請求項に記載のメモリデバイスのデータリフレッシュ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子デバイスに関し、特にメモリデバイス及びそのデータリフレッシュ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイナミックメモリの特定の応用状況下では、特定のワード線(word line)が何回も繰り返し始動されなければならない状況が発生する。このような状況下では、何回も繰り返し始動されるワード線近くのメモリセルは、クロストーク(cross talk)やカップリング(coupling)効果によって保存されているデータを失う(cell leak)可能性がある。このような干渉現象はローハンマー(row hammer)現象と称する。従来技術において、追加のリフレッシュ(refresh)動作によって上述のローハンマー現象を解決している。しかしながら、選択されたワード線に対応するメモリセルの保持時間は、始動を選択された回数の増加と共に低下し、その他のメモリセルに対して優先的にリフレッシュを行い続ける場合、元のリフレッシュを必要とするメモリセルの時間は遅延されて、メモリセルは、次のリフレッシュが回ってくる前に、保存されているデータを失ってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、メモリセルに保存されているデータを失うことを効果的に回避するメモリデバイス及びそのデータリフレッシュ方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のメモリデバイスはメモリブロックと、メモリ制御回路と、を含む。メモリブロックは第1のメモリセルアレイと、第2のメモリセルアレイと、を含む。第1のメモリセルアレイは第1のアドレスセクションに対応する。第2のメモリセルアレイは第2のアドレスセクションに対応する。メモリ制御回路は、第1のメモリセルアレイ及び第2のメモリセルアレイに対して周期的に順番にメモリセルデータリフレッシュを行い、ローハンマーイベントが発生する時、メモリ制御回路は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較して、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断し、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延する。
【0005】
本発明の実施例において、前記第1のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値は第2のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値と異なり、メモリ制御回路は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する。
【0006】
本発明の実施例において、前記メモリ制御回路は、メモリブロックの次のデータリフレッシュ周期において、遅延されてリフレッシュされるローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュする。
【0007】
本発明の実施例において、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時、メモリ制御回路は、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュする。
【0008】
本発明の実施例において、前記メモリデバイスは自動リフレッシュワード線アドレスレジスタと、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタと、比較回路と、第1の多重回路と、第2の多重回路と、第1のデコーダと、第2のデコーダと、を含む。自動リフレッシュワード線アドレスレジスタは自動リフレッシュワード線アドレスを保存する。ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタはローハンマーリフレッシュワード線アドレスを保存する。比較回路は自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較して、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する。第1の多重回路は、第1のメモリセルアレイ、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線アドレスを出力する。第2の多重回路は、第2のメモリセルアレイ、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線アドレスを出力する。第1のデコーダは第1の多重回路に接続され、第1の多重回路が出力したワード線アドレスをデコードして、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する。第2のデコーダは第2の多重回路に接続され、第2の多重回路が出力したワード線アドレスをデコードして、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する。
【0009】
本発明の実施例において、前記第1の多重回路及び第2の多重回路はそれぞれ、論理回路と、選択回路と、ラッチ回路と、を含む。論理回路は自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、選択制御信号を出力する。選択回路は論理回路、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタに接続され、選択制御信号及び自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビット以外のビット値に基づき、ワード線アドレス信号を出力する。ラッチ回路は論理回路及び選択回路に接続され、ワード線アドレス信号をラッチし、第1のデコーダ及び第2のデコーダは対応するラッチ回路のラッチ結果に基づき、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択する。
【0010】
本発明は、メモリデバイスは第1のアドレスセクションに対応する第1のメモリセルアレイと、第2のアドレスセクションに対応する第2のメモリセルアレイと、を有するメモリブロックを含み、第1のメモリセルアレイ及び第2のメモリセルアレイは周期的にメモリセルデータリフレッシュが行われるメモリデバイスのデータリフレッシュ方法をさらに提供する。メモリデバイスのデータリフレッシュ方法は、以下のステップを含む。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較するステップ。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延するステップ。
【0011】
本発明の実施例において、前記第1のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値は第2のメモリセルアレイのワード線アドレスの最高ビットのビット値と異なり、メモリ制御回路は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、自動リフレッシュワード線アドレスと前記ローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する。
【0012】
本発明の実施例において、前記メモリデバイスのデータリフレッシュ方法は、メモリブロックの次のデータリフレッシュ周期において、遅延されてリフレッシュされるローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュするステップをさらに含む。
【0013】
本発明の実施例において、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュする。
【発明の効果】
【0014】
上述に基づき、本発明は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルを優先的にリフレッシュし、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延して、自動リフレッシュワード線アドレスに対応しないメモリセルに対して優先的にリフレッシュを行い続けて、当初のリフレッシュしようとするメモリセルの時間を遅延させて、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは、保存されているデータを失ってしまうことを回避する。
【0015】
本発明の上述した特徴と利点を更に明確化するために、以下に、実施例を挙げて図面と共に詳細な内容を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。
図2】本発明の別の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。
図3】本発明の別の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。
図4】本発明の実施例に基づく多重回路の模式図である。
図5】多重回路の入力信号及び出力信号の波形模式図である。
図6】多重回路の入力信号及び出力信号の波形模式図である。
図7】本発明の実施例に基づくメモリデバイスのデータリフレッシュのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本発明の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。図1を参照すると、メモリデバイスは、メモリ制御回路102と、複数のメモリブロック104A〜104Hを含み、メモリデバイスは、各メモリブロックに対して周期的にメモリセルデータリフレッシュを行うメモリ制御回路102を含み、各メモリブロックに保存されているデータを失うことを回避できる。
【0018】
図2は本発明の別の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。さらに、各メモリブロックは二つに分けられたメモリセルアレイを含んでもよい。図2の実施例は、メモリブロック104Aを例としてメモリセルデバイスのリフレッシュを行う説明であり、その他のメモリブロックも同じ方式でメモリセルデータリフレッシュを行うことができる。図2に示すように、メモリブロック104Aはメモリセルアレイ106Aとメモリセルアレイ106Bを含み、メモリセルアレイ106Aは第1のアドレスセクションに対応し、メモリセルアレイ106Bは第2のアドレスセクションに対応する。本実施例において、メモリセルアレイ106Aに対応する第1のアドレスセクション及びメモリセルアレイ106Bに対応する第2のアドレスセクションは、例えば、それぞれ14個のビットからなってもよいが、これに限定されない。メモリセルアレイ106Aに対応するワード線アドレスの最高ビットのビット値はメモリセルアレイ106Bに対応するワード線アドレスの最高ビットのビット値と異なり、例えば、メモリセルアレイ106Aに対応するワード線アドレスの最高ビットのビット値を「0」とし、メモリセルアレイ106Bに対応するワード線アドレスの最高ビットのビット値を「1」としてもよいが、これに限定されない。
【0019】
メモリ制御回路102はメモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bに対して周期的に順番にメモリセルデータリフレッシュを行ってもよく、例えば、メモリセルアレイ106Aに対してメモリセルデータリフレッシュを行った後、ある所定期間経ってからメモリセルアレイ106Bに対してメモリセルデータリフレッシュを行い、さらにある所定期間経ってからメモリセルアレイ106Aに対してメモリセルデータリフレッシュを行う、等。
【0020】
ローハンマーイベントが発生する時、メモリ制御回路102は自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較して、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する。自動リフレッシュワード線アドレスは、メモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bに対して周期的に、メモリセルデータリフレッシュを行う時にベースとするワード線アドレスであって、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスは、ローハンマーイベントの発生を検出するワード線アドレスである。メモリ制御回路102は、例えば自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値とローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値を比較して、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か知り得ることができる。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時、メモリ制御回路102は、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュできる。
【0021】
反対に、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、メモリ制御回路102は、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延して、メモリ制御回路102が自動リフレッシュワード線アドレスに対応しないメモリセルに対して優先的にリフレッシュを行い続けて、当初のリフレッシュしようとするメモリセルの時間を遅延させて、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは、保存されているデータを失ってしまうことを回避する。また、遅延されてリフレッシュされるローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは、例えば、メモリブロック104Aの次のデータリフレッシュ周期において、即ち、次のメモリブロック104Aにおいて、自動データリフレッシュを行う時、データリフレッシュを併せて行い、メモリセルアレイ106Aとメモリセルアレイ106Bは順番にデータリフレッシュが行われることから、次のメモリブロック104Aがデータリフレッシュを行う時、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは必ず自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルと共にリフレッシュされる。
【0022】
図3は本発明の別の実施例に基づくメモリデバイスの模式図である。図3を参照すると、詳細には、メモリ制御回路102は、制御回路302と、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304と、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306と、比較回路308と、多重回路310と、多重回路312と、デコーダ314と、デコーダ316と、を備え、比較回路308は自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306に接続され、多重回路310は制御回路302、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306及びデコーダ314に接続され、多重回路312は制御回路302、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306及びデコーダ316に接続され、デコーダ314及びデコーダ316はさらにメモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bにそれぞれ接続される
【0023】
制御回路302はローカルメモリブロックを選択してデータリフレッシュを行う(例えば、メモリブロック104A〜104Hにおいてメモリブロックを選択してデータリフレッシュを行う)ためのローカルブロックロー選択信号RASBK、全てのメモリブロックを選択してデータリフレッシュを行うための全ブロックリフレッシュ信号AREF、ローハンマーワード線アドレスのメモリブロックを選択する(例えば、メモリブロック104A〜104Hにおいて選択する)ためのローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFKを多重回路310及び312に出力して、データリフレッシュを行うメモリブロックを選択することができる。自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304は自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTR、X13TR、X13NRを保存でき、自動リフレッシュワード線アドレス信号X13TR及びX13NRは、それぞれメモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bの自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットに対応し、自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTRはメモリセルアレイ106Bの自動リフレッシュワード線アドレスのその他のビットに対応し、i=0〜12である。ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306はローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTM、X13TM、X13NMを保存でき、ローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTM及びX13TMは、それぞれメモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bのローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットに対応し、ローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTMはメモリセルアレイ106Bのローハンマーリフレッシュワード線アドレスのその他のビットに対応し、i=0〜12である。
【0024】
比較回路308は、自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306に保存されている自動リフレッシュワード線アドレス信号X13TR、X13NR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTM、X13TMを比較して、比較結果信号CRX13Bを生成し、比較結果信号CRX13Bに基づき、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断できる。多重回路310及び多重回路312はローカルブロックロー選択信号RASBK、全ブロックリフレッシュ信号AREF、ローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFK、自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTR、X13TR、X13NR、ローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTM、X13TM、X13NMに基づき、ローカルブロックローイネーブル信号RAE13NK、RAE13TK及びローカルブロックローアドレス信号XiT13NK、XiT13TKを出力して、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択でき、ローカルブロックローイネーブル信号RAE13NK、RAE13TKはそれぞれワード線を有効にするのに用いられ、ローカルブロックローアドレス信号XiT13NK、XiT13TKはメモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択するのに用いられ、iは0〜12に等しい。デコーダ314及びデコーダ316はローカルブロックローイネーブル信号RAE13NK、RAE13TK及びローカルブロックローアドレス信号XiT13NK、XiT13TKをデコードして、メモリセルデータリフレッシュを行うメモリセルアレイ及びワード線を選択できる。
【0025】
図4は本発明の実施例に基づく多重回路の模式図である。図4を参照すると、詳細には、多重回路310の実施方式は図4に示すように、論理回路410と、選択回路420と、ラッチ回路430と、を含み、論理回路410は自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ304、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ306、選択回路420及びラッチ回路430に接続され、選択回路420はさらにラッチ回路430に接続される。論理回路410は自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値とローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、選択制御信号SC1を出力できる。選択回路420は選択制御信号SC1、自動リフレッシュワード線アドレスの最高ビット以外のビット値及びローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビット以外のビット値に基づき、ワード線アドレス信号S1を出力する。ラッチ回路430はワード線アドレス信号S1をラッチして、ラッチ結果をデコーダ314に提供してデコードを行い、メモリセルデータリフレッシュを行うワード線を選択できる。
【0026】
詳細には、本実施例において、論理回路410はNOTゲートA1〜A6と、NANDゲートNAND1〜NAND3と、NORゲートNOR1と、を含んでもよく、選択回路420はNOTゲートA7〜A10と、P型トランジスタP1、P2と、N型トランジスタM1、M2と、を含んでもよく、ラッチ回路430は、NOTゲートA11〜A17と、ANDゲートNAND4と、P型トランジスタP1、P2と、N型トランジスタM1、M2と、を含んでもよい。論理回路410において、NOTゲートA1〜A3は直列接続され、直列接続されるNOTゲートA1〜A3の入力端(NOTゲートA1の入力端)はローカルブロックロー選択信号RASBKを受信するのに用いられ、直列接続されるNOTゲートA1〜A3の出力端(NOTゲートA3の出力端)はNANDゲートNAND4の第1の入力端に接続される。NANDゲートNAND1の第1の入力端は自動リフレッシュワード線アドレス信号X13NR及び全ブロックリフレッシュ信号AREFを受信し、NANDゲートNAND1の出力端は、NOTゲートA5を介してNORゲートNOR1の第1の入力端に接続される。NOTゲートA4の入力端はローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFKを受信し、NOTゲートA4の出力端はNANDゲートNAND2の第1の入力端に接続され、NANDゲートNAND2の第2の入力端は全ブロックリフレッシュ信号AREFを受信する。NANDゲートNAND3の第1の入力端はNANDゲートNAND1の出力端に接続され、NANDゲートNAND3の第2の入力端はローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13NMを受信し、NANDゲートNAND3の第3の入力端はNANDゲートNAND2の出力端に接続され、NANDゲートNAND1の出力端はNOTゲートA6を介してNORゲートNOR1の第2の入力端に接続され、NOTゲートA6は選択制御信号を選択できる。
【0027】
選択回路420において、NOTゲートA7の入力端は自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTRを受信し、NOTゲートA8の入力端はローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTMを受信し、NOTゲートA7の出力端はP型トランジスタP1及びN型トランジスタM1からなるトランスミッションゲートを介してNOTゲートA10の出力端に接続され、NOTゲートA8の出力端はP型トランジスタP2及びN型トランジスタM2からなるトランスミッションゲートを介してNOTゲートA10の入力端に接続される。P型トランジスタP1及びN型トランジスタM2のゲートは互いに接続され、且つ、NOTゲートA6の出力端及びNOTゲートA9の入力端に接続され、P型トランジスタP2及びN型トランジスタM1のゲートは互いに接続され、且つ、NOTゲートA9の出力端に接続される。
【0028】
ラッチ回路430において、P型トランジスタP3及びN型トランジスタM3からなるトランスミッションゲートによってNORゲートNOR1の出力端とNOTゲートA12の入力端との間に接続され、P型トランジスタP4及びN型トランジスタM4からなるトランスミッションゲートによってNOTゲートA10の出力端とNOTゲートA14の入力端との間に接続される。P型トランジスタP3及びP型トランジスタP4のゲートは互いに接続され、且つ、NOTゲートA3の出力端及びNOTゲートA11の入力端に接続され、N型トランジスタM3及びN型トランジスタM4のゲートは互いに接続され、且つ、NOTゲートA11の出力端に接続される。NOTゲートA12の出力端はNANDゲートNAND4の第2の入力端に接続され、NOTゲートA13の出力端及び入力端はそれぞれNOTゲートA12の入力端及び出力端に接続される。NOTゲートA16はNANDゲートNAND4の出力端と多重回路310の一方の出力端との間に接続され、NOTゲートA16はローカルブロックローイネーブル信号RAE13NKを出力するのに用いられる。NOTゲートA15の出力端及び入力端はそれぞれNOTゲートA14の入力端及び出力端に接続される。NOTゲートA17はNOTゲートA14の出力端と多重回路310の他方の出力端との間に接続され、NOTゲートA17はローカルブロックローアドレス信号XiT13NKを出力するのに用いられる。
【0029】
注意すべきこととして、図4の多重回路310はメモリセルアレイ106Aに対応し、メモリセルアレイ106Bに対応する多重回路312も同じ方式で実施できる。図4に示す多重回路構造は、メモリセルアレイ106Bに用いられる時、自動リフレッシュワード線アドレス信号X13NR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13NMはそれぞれ自動リフレッシュワード線アドレス信号X13TR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13TMになり、また、図4の多重回路310のローカルブロックローイネーブル信号RAE13NK及びローカルブロックローアドレス信号XiT13NKはそれぞれローカルブロックローイネーブル信号RAE13TK及びローカルブロックローアドレス信号XiT13TKになる。
【0030】
図5及び図6は多重回路の入力信号及び出力信号の波形模式図である。図4図5を参照すると、図5は自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない時の波形模式図であり、図5に示すように、メモリブロックが選択されてデータリフレッシュを行う時、ローカルブロックロー選択信号RASBKは低い論理レベルに変わり、ローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFKを高い論理レベルに変える。プリチャージの段階に入る時、ローカルブロックロー選択信号RASBKは高い論理レベルに変わり、制御回路302は全てのメモリブロックを選択してデータリフレッシュを行うコマンドを受信した後、ローカルブロックロー選択信号RASBKは再び低い論理レベルに変わり、この時、全ブロックリフレッシュ信号AREFは低い論理レベルから高い論理レベルに変わる。本実施例において、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さず、自動リフレッシュワード線アドレス信号X13NR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13TMの状態は高い論理レベル「high」であり、即ち、自動リフレッシュワード線アドレスはメモリセルアレイ106Aに属し、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスはメモリセルアレイ106Bに属する。したがって、自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号XiTMはそれぞれメモリセルアレイ106A及びメモリセルアレイ106Bに対してメモリセルデータリフレッシュを行うのに用いられ、ローカルブロックローイネーブル信号RAE13NK及びローカルブロックローイネーブル信号RAE13TKをいずれも高い論理レベルに変える。また、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスのメモリセルは遅延されずにリフレッシュされることから、自動リフレッシュワード線アドレス信号X13TR、X13NRとローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13TM、X13NMとを比較して、生成された比較結果信号CRX13Bは高い論理レベルに変わり、ローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFKを低い論理レベルに変える。
【0031】
図4図6を参照すると、図6の実施例において、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属し、自動リフレッシュワード線アドレス信号X13TR及びローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号X13TMの状態は高い論理レベル「high」であり、即ち、自動リフレッシュワード線アドレスはメモリセルアレイ106Bに属し、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスもメモリセルアレイ106Bに属する。したがって、自動リフレッシュワード線アドレス信号XiTRのみがメモリセルアレイ106Bに対してメモリセルデータリフレッシュを行うのに用いられ、ローカルブロックローイネーブル信号RAE13NKを低い論理レベルに保ち、ローカルブロックローイネーブル信号RAE13TKは高い論理レベルに変わる。また、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスのメモリセルは遅延されずにリフレッシュされることから、比較結果信号CRX13Bは低い論理レベルに保たれ、ローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号RHREFKも高い論理レベルに保ち、次のメモリブロックのデータリフレッシュ周期が来るのを待ってから、遅延されてリフレッシュされるローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのデータリフレッシュを行う。
【0032】
図7は本発明の実施例に基づくメモリデバイスのデータリフレッシュのフローチャートである。図7を参照すると、上述の実施例からわかるように、メモリデバイスのデータリフレッシュのステップは少なくとも以下のステップを含む。まず、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとを比較する(ステップS702)。続いて、比較結果に基づき、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する(ステップS704)。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する方式は、例えば、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスの最高ビットのビット値に基づき、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属するか否か判断する。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属さない場合、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルとを同時にリフレッシュする(ステップS706)。自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する場合、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルをリフレッシュし、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延する(ステップS708)。遅延されてリフレッシュされるローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは、例えば、メモリブロックの次のデータリフレッシュ周期において、リフレッシュを行う。
【0033】
以上より、本発明は、自動リフレッシュワード線アドレスとローハンマーリフレッシュワード線アドレスとが同一のメモリセルアレイに属する時、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルを優先的にリフレッシュを行い、ローハンマーリフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルのリフレッシュ時間を遅延して、自動リフレッシュワード線アドレスに対応しないメモリセルに対して優先的にリフレッシュを行い続けて、当初のリフレッシュしようとするメモリセルの時間を遅延させて、自動リフレッシュワード線アドレスに対応するメモリセルは、保存されているデータを失ってしまうことを回避する。
【0034】
本文は以上の実施例のように示したが、本発明を限定するためではなく、当業者が本発明の精神の範囲から逸脱しない範囲において、変更又は修正することが可能であるが故に、本発明の保護範囲は専利請求の範囲で限定したものを基準とする。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、メモリセルに保存されているデータを失うことを効果的に回避するメモリデバイス及びそのデータリフレッシュ方法を提供する。
【符号の説明】
【0036】
102:メモリ制御回路
104A〜104H:メモリブロック
106A、106B:メモリセルアレイ
302:制御回路
304:自動リフレッシュワード線アドレスレジスタ
306:ローハンマーリフレッシュワード線アドレスレジスタ
308:比較回路
310、312:多重回路
314、316:デコーダ
RASBK:ローカルブロックロー選択信号
AREF:全ブロックリフレッシュ信号
RHREFK:ローハンマーアドレスリフレッシュ請求信号
XiTR、X13TR、X13NR:自動リフレッシュワード線アドレス信号
XiTM、X13TM、X13NM:ローハンマーリフレッシュワード線アドレス信号
308:比較回路
CRX13B:比較結果信号
RAE13NK、RAE13TK:ローカルブロックローイネーブル信号
XiT13NK、XiT13TK:ローカルブロックローアドレス信号
410:論理回路
420:選択回路
430:ラッチ回路
SC1:選択制御信号
S1:ワード線アドレス信号
A1〜A17:NOTゲート
NAND1〜NAND4:NANDゲート
NOR1:NORゲート
P1〜P4:P型トランジスタ
M1〜M4:N型トランジスタ
S702〜S708:メモリデータデバイスのデータリフレッシュステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7