特許第6576486号(P6576486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576486
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20190909BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20190909BHJP
【FI】
   G02B13/00
   !G02B13/18
【請求項の数】21
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-8355(P2018-8355)
(22)【出願日】2018年1月22日
(65)【公開番号】特開2019-109452(P2019-109452A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2018年1月23日
(31)【優先権主張番号】201711365863.9
(32)【優先日】2017年12月18日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201711365754.7
(32)【優先日】2017年12月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515311349
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 拙
(72)【発明者】
【氏名】張 磊
(72)【発明者】
【氏名】王 燕妹
(72)【発明者】
【氏名】胡 文波
【審査官】 小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−096107(JP,A)
【文献】 特開平08−313803(JP,A)
【文献】 特開平09−218350(JP,A)
【文献】 特開2001−356262(JP,A)
【文献】 特開昭45−001584(JP,A)
【文献】 特開2010−085484(JP,A)
【文献】 特開2010−217506(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/125213(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
物体側から像側に向かって、順に、負の屈折力を有する第1レンズ、正の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、正の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズ及び負の屈折力を有する第7レンズから構成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第1レンズの物体側の面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側の面の曲率半径をR2、前記第3レンズの屈折率をn3、前記第5レンズの屈折率をn5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
−10≦f1/f≦−3.1
1.7≦n3≦2.2
1.7≦n5≦2.2
1≦f6/f7≦10
2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦10
【請求項2】
前記第1レンズの材質がプラスチックで、前記第2レンズの材質がプラスチックで、前記第3レンズの材質がガラスで、前記第4レンズの材質がプラスチックで、前記第5レンズの材質がガラスで、前記第6レンズの材質がプラスチックで、前記第7レンズの材質がプラスチックであることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項3】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−10≦f1/f≦−3.3
1.7≦n3≦2.1
1.7≦n5≦2.0
1.5≦f6/f7≦9.7
2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦9.5
【請求項4】
前記第1レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、
前記第1レンズの軸上厚みをd1にしたときに、0.1mm≦d1≦0.3mmの関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項5】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の撮像光学レンズ。
0.16mm≦d1≦0.24mm
【請求項6】
前記第2レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側の面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側の面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.46≦f2/f≦1.63
−1.49≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.27
0.23mm≦d3≦1.11mm
【請求項7】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項6に記載の撮像光学レンズ。
0.74≦f2/f≦1.3
−0.93≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.34
0.36mm≦d3≦0.89mm
【請求項8】
前記第3レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側の面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側の面の曲率半径をR6、前記第3レンズの軸上厚みをd5にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−87.76≦f3/f≦−11.88
11.72≦(R5+R6)/(R5−R6)≦53.07
0.10mm≦d5≦0.31mm
【請求項9】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項8に記載の撮像光学レンズ。
−54.85≦f3/f≦−14.85
18.75≦(R5+R6)/(R5−R6)≦42.46
0.16mm≦d5≦0.25mm
【請求項10】
前記第4レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側の面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側の面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−7.14≦f4/f≦−1.44
0.95≦(R7+R8)/(R7−R8)≦5.03
0.21mm≦d7≦0.94mm
【請求項11】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項10に記載の撮像光学レンズ。
−4.46≦f4/f≦−1.8
1.52≦(R7+R8)/(R7−R8)≦4.02
0.34mm≦d7≦0.75mm
【請求項12】
前記第5レンズは、その物体側の面が近軸において凹面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側の面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側の面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.21≦f5/f≦0.67
0.68≦(R9+R10)/(R9−R10)≦2.29
0.35mm≦d9≦1.36mm
【請求項13】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項12に記載の撮像光学レンズ。
0.33≦f5/f≦0.54
1.09≦(R9+R10)/(R9−R10)≦1.83
0.56mm≦d9≦1.09mm
【請求項14】
前記第6レンズは、その像側の面が近軸において凹面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側の面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側の面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−10.57≦f6/f≦−0.94
0.38≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.75
0.10mm≦d11≦0.30mm
【請求項15】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項14に記載の撮像光学レンズ。
−6.61≦f6/f≦−1.17
0.61≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.4
0.16mm≦d11≦0.24mm
【請求項16】
前記第7レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第7レンズの物体側の面の曲率半径をR13、前記第7レンズの像側の面の曲率半径をR14、前記第7レンズの軸上厚みをd13にしたときに、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.56≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.84
−1.26≦f7/f≦−0.37
0.10mm≦d13≦0.38mm
【請求項17】
前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項16に記載の撮像光学レンズ。
0.9≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.47
−0.79≦f7/f≦−0.47
0.16mm≦d13≦0.30mm
【請求項18】
前記撮像光学レンズの光学全長TTLが6.14mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項19】
前記撮像光学レンズの光学全長TTLが5.86mm以下であることを特徴とする請求項18に記載の撮像光学レンズ。
【請求項20】
前記撮像光学レンズの絞りF値が2.37以下であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項21】
前記撮像光学レンズの絞りF値が2.32以下であることを特徴とする請求項20に記載の撮像光学レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズの分野に関し、特に、スマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置、モニター、PCレンズなどの撮像装置に適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンの登場に伴い、小型化の撮像レンズに対するニーズがますます高まっているが、撮像レンズの感光素子は、通常、感光結合素子(Charge Coupled Device、CCD)又は相補型金属酸化物半導体素子(Complementary Metal−OxideSemicondctor Sensor、CMOS Sensor)の2種類程度しかなく、また、半導体製造工程技術の向上により、感光素子の画素サイズが縮小され、さらに、現在の電子製品は、優れた機能および軽量化・薄型化・小型化の外観への要求が高まっているので、良好な結像品質を有する小型化の撮像レンズは、現在の市場において既に主流となっており、優れた結像品質を得るために、携帯電話のカメラに搭載されるレンズは、3枚式又は4枚式のレンズ構造を用いることが多い。また、技術の進化及びユーザの多様化ニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり、システムが結像品質に対する要求が高くなってきているなか、5枚式、6枚式、7枚式のレンズ構造も徐々にレンズの設計に現れている。従って、優れた光学特性を有し、極薄で、色収差が十分に補正される広角の撮像レンズに対する要望が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高結像性能を得るとともに、極薄化及び広角化の要求を満たすことができる撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記問題を解決するために、本発明の実施形態は、撮像光学レンズを提供する。
前記撮像光学レンズは、物体側から像側に向かって、順に、負の屈折力を有する第1レンズ、正の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、正の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズ及び負の屈折力を有する第7レンズから構成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第1レンズの物体側の面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側の面の曲率半径をR2、前記第3レンズの屈折率をn3、前記第5レンズの屈折率をn5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7にしたときに、以下の関係式を満たす。
−10≦f1/f≦−3.1
1.7≦n3≦2.2
1.7≦n5≦2.2
1≦f6/f7≦10
2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦10
また、前記第1レンズの材質がプラスチックで、前記第2レンズの材質がプラスチックで、前記第3レンズの材質がガラスで、前記第4レンズの材質がプラスチックで、前記第5レンズの材質がガラスで、前記第6レンズの材質がプラスチックで、前記第7レンズの材質がプラスチックであることが好ましい。
【0005】
従来技術に比べて、本発明の実施形態では、上記のレンズの配置に基づいて、焦点距離、屈折率、撮像光学レンズの光学全長、軸上厚み及び曲率半径のデータで特定の関係を有するレンズの結合により、撮像光学レンズの高結像性能を得ると共に、極薄化及び広角化の要求を満足させることができる。
【0006】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
−10≦f1/f≦−3.3
1.7≦n3≦2.1
1.7≦n5≦2.0
1.5≦f6/f7≦9.7
2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦9.5
【0007】
また、前記第1レンズは、負の屈折力を有し、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、前記第1レンズの軸上厚みをd1にしたときに、0.1mm≦d1≦0.3mmの関係式を満たすことが好ましい。
【0008】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.16mm≦d1≦0.24mm
【0009】
また、前記第2レンズは、正の屈折力を有し、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側の面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側の面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.46≦f2/f≦1.63
−1.49≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.27
0.23mm≦d3≦1.11mm
【0010】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.74≦f2/f≦1.3
−0.93≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.34
0.36mm≦d3≦0.89mm
【0011】
また、前記第3レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側の面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側の面の曲率半径をR6、前記第3レンズの軸上厚みをd5にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
−87.76≦f3/f≦−11.88
11.72≦(R5+R6)/(R5−R6)≦53.07
0.10mm≦d5≦0.31mm
【0012】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
−54.85≦f3/f≦−14.85
18.75≦(R5+R6)/(R5−R6)≦42.46
0.16mm≦d5≦0.25mm
【0013】
また、前記第4レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側の面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側の面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
−7.14≦f4/f≦−1.44
0.95≦(R7+R8)/(R7−R8)≦5.03
0.21mm≦d7≦0.94mm
【0014】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
−4.46≦f4/f≦−1.8
1.52≦(R7+R8)/(R7−R8)≦4.02
0.34mm≦d7≦0.75mm
【0015】
また、前記第5レンズは、その物体側の面が近軸において凹面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側の面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側の面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.21≦f5/f≦0.67
0.68≦(R9+R10)/(R9−R10)≦2.29
0.35mm≦d9≦1.36mm
【0016】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.33≦f5/f≦0.54
1.09≦(R9+R10)/(R9−R10)≦1.83
0.56mm≦d9≦1.09mm
【0017】
また、前記第6レンズは、その像側の面が近軸において凹面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側の面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側の面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
−10.57≦f6/f≦−0.94
0.38≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.75
0.10mm≦d11≦0.30mm
【0018】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
−6.61≦f6/f≦−1.17
0.61≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.4
0.16mm≦d11≦0.24mm
【0019】
また、前記第7レンズは、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第7レンズの物体側の面の曲率半径をR13、前記第7レンズの像側の面の曲率半径をR14、前記第7レンズの軸上厚みをd13にしたときに、以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.56≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.84
−1.26≦f7/f≦−0.37
0.10mm≦d13≦0.38mm
【0020】
また、前記撮像光学レンズは以下の関係式を満たすことが好ましい。
0.9≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.47
−0.79≦f7/f≦−0.47
0.16mm≦d13≦0.30mm
【0021】
また、前記撮像光学レンズの光学全長TTLが6.14mm以下であることが好ましい。
【0022】
また、前記撮像光学レンズの光学全長TTLが5.86mm以下であることが好ましい。
【0023】
また、前記撮像光学レンズの絞りF値が2.37以下であることが好ましい。
【0024】
また、前記撮像光学レンズの絞りF値が2.32以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、撮像光学レンズは、優れた光学特性を有し、極薄で広角であり、色収差が十分に補正される。本発明の撮像光学レンズは、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子から構成される携帯電話の撮像レンズ部品とWEB撮像レンズに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す図である。
図2図2は、図1に示す撮像光学レンズの球面収差を示す図である。
図3図3は、図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す図である。
図4図4は、図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す図である。
図5図5は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す図である。
図6図6は、図5に示す撮像光学レンズの球面収差を示す図である。
図7図7は、図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す図である。
図8図8は、図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す図である。
図9図9は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す図である。
図10図10は、図9に示す撮像光学レンズの球面収差を示す図である。
図11図11は、図9に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す図である。
図12図12は、図9に示す撮像光学レンズの像面湾曲および歪曲収差を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、以下に、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳しく説明する。
ただ、本発明の各実施形態において、本発明に対する理解を便宜にするために、多くの技術的細部まで記載されているが、これらの技術的細部および以下の各実施形態に基づく各種の変化及び修正がなくても、本発明が保護しようとする技術方案を実現可能であることは、当業者にとっては自明なことである。
【0028】
(第1実施形態)
図面を参照すれば分かるように、本発明は、撮像光学レンズ10を提供する。図1には、本発明の第1実施形態の撮像光学レンズ10を示しており、該撮像光学レンズ10は、7枚のレンズを備えており、具体的には、前記撮像光学レンズ10は、物体側から像側に向かって、順に、絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6及び第7レンズL7を備える。また、第7レンズL7と像面Siとの間には、光学フィルターGFなどの光学素子が設けられてもよい。
【0029】
第1レンズL1の材質がプラスチックで、第2レンズL2の材質がプラスチックで、第3レンズL3の材質がガラスで、第4レンズL4の材質がプラスチックで、第5レンズL5の材質がガラスで、第6レンズL6の材質がプラスチックで、第7レンズL7の材質がプラスチックである。
【0030】
ここで、撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1にしたときに、−10≦f1/f≦−3.1の関係式が設立され、第1レンズL1の負の屈折力が規定される。上限の規定値を超えると、レンズの極薄化には有利であるが、第1レンズL1の負の屈折力が強すぎてしまい、収差の補正が難しくなるなどの問題があるとともに、レンズの広角化も不利になる。これとは逆に、下限の規定値を超えると、第1レンズの負の屈折力が弱すぎてしまい、レンズの極薄化が難しくなる。また、−10≦f1/f≦−3.3であることが好ましい。
【0031】
また、前記第3レンズの屈折率をn3にしたときに、1.7≦n3≦2.2の関係式が設立され、第3レンズL3の屈折率が規定される。この範囲に設定することで、レンズの極薄化に一層有利であると共に、収差の補正にも有利である。また、1.7≦n3≦2.1であることが好ましい。
【0032】
また、前記第5レンズの屈折率をn5にしたときに、1.7≦n5≦2.2の関係式が設立され、第5レンズL5の屈折率が規定される。この範囲に設定することで、レンズの極薄化に一層有利であると共に、収差の補正にも有利である。また、1.7≦n5≦2.0であることが好ましい。
【0033】
前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7にしたときに、1≦f6/f7≦10の関係式が設立され、第6レンズL6の焦点距離f6と第7レンズL7の焦点距離f7の比が規定される。これにより、撮像用光学レンズ群の感度を効率良く低減して、結像品質を更に向上させることができる。また、1.5≦f6/f7≦9.7であることが好ましい。
【0034】
前記第1レンズの物体側の面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側の面の曲率半径をR2にしたときに、2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦10の関係式が設立され、第1レンズL1の形状が規定される。上記の範囲以外であると、極薄・広角化が進むに従って、軸外画角の収差の補正が難しくなるなどの問題がある。また、2.1≦(R1+R2)/(R1−R2)≦9.5であることが好ましい。
【0035】
本発明の前記撮像光学レンズ10の焦点距離、各レンズの焦点距離、関連レンズの屈折率、撮像光学レンズの光学全長、軸上厚み及び曲率半径が上記の関係式を満たすことで、撮像光学レンズ10の高性能、低TTLを実現することができる。
【0036】
本実施形態において、第1レンズL1は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、負の屈折力を有する。
【0037】
第1レンズL1の軸上厚みをd1にしたときに、0.1mm≦d1≦0.3mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.16mm≦d1≦0.24mmであることが好ましい。
【0038】
また、本実施形態において、第2レンズL2は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、正の屈折力を有する。
【0039】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第2レンズL2の焦点距離をf2にしたときに、0.46≦f2/f≦1.63の関係式が設立され、第2レンズL2の正の屈折力を適切な範囲に制御することにより、負の屈折力を有する第1レンズL1により生じた球面収差とシステムの像面湾曲量とのバランスを適切且つ効率良く取ることができる。また、0.74≦f2/f≦1.3であることが好ましい。
【0040】
また、第2レンズL2の物体側の面の曲率半径をR3、第2レンズL2の像側の面の曲率半径をR4にしたときに、−1.49≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.27の関係式が設立され、第2レンズL2の形状が規定される。上記の範囲以外であると、レンズの極薄・広角化が進むに従って、軸上色収差の補正が難しくなる問題がある。また、−0.93≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−0.34であることが好ましい。
【0041】
また、第2レンズL2の軸上厚みをd3にしたときに、0.23mm≦d3≦1.11mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.36mm≦d3≦0.89mmであることが好ましい。
【0042】
本実施形態において、第3レンズL3は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、負の屈折力を有する。
【0043】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第3レンズL3の焦点距離をf3にしたときに、−87.76≦f3/f≦−11.88の関係式が設立され、システムとして、優れた像面湾曲の均衡化能力を有し、結像品質を効率良く向上させることができる。また、−54.85≦f3/f≦−14.85であることが好ましい。
【0044】
また、第3レンズL3の物体側の面の曲率半径をR5、第3レンズL3の像側の面の曲率半径をR6にしたときに、11.72≦(R5+R6)/(R5−R6)≦53.07の関係式が設立される。これにより、第3レンズL3の形状を効率的に制御することができて、第3レンズL3の成型に有利であると共に、第3レンズL3の表面の曲率が大きすぎることによる成型不良及び応力の生成を回避することができる。また、18.75≦(R5+R6)/(R5−R6)≦42.46であることが好ましい。
【0045】
また、第3レンズL3の軸上厚みをd5にしたときに、0.10mm≦d5≦0.31mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.16mm≦d5≦0.25mmであることが好ましい。
【0046】
本実施形態において、第4レンズL4は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、負の屈折力を有する。
【0047】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第4レンズL4の焦点距離をf4にしたときに、−7.14≦f4/f≦−1.44の関係式が設立され、屈折力の配分を適切にすることにより、システムとして、優れた結像品質及び低い感度を有する。また、−4.46≦f4/f≦−1.8であることが好ましい。
【0048】
また、第4レンズL4の物体側の面の曲率半径をR7、第4レンズL4の像側の面の曲率半径をR8にしたときに、0.95≦(R7+R8)/(R7−R8)≦5.03の関係式が設立され、第4レンズL4の形状が規定される。上記の範囲以外であると、極薄・広角化が進むに従って、軸外画角の収差の補正が難しくなるなどの問題がある。また、1.52≦(R7+R8)/(R7−R8)≦4.02であることが好ましい。
【0049】
また、第4レンズL4の軸上厚みをd7にしたときに、0.21mm≦d7≦0.94mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.34mm≦d7≦0.75mmであることが好ましい。
【0050】
本実施形態において、第5レンズL5は、その物体側の面が近軸において凹面に形成され、像側の面が近軸において凸面に形成され、正の屈折力を有する。
【0051】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第5レンズL5の焦点距離をf5にしたときに、0.21≦f5/f≦0.67の関係式が設立される。このように第5レンズL5に対して限定することにより、撮像レンズの光線角度を緩やかにして、公差感度を低減することができる。また、0.33≦f5/f≦0.54であることが好ましい。
【0052】
また、第5レンズL5の物体側の面の曲率半径をR9、第5レンズL5の像側の面の曲率半径をR10にしたときに、0.68≦(R9+R10)/(R9−R10)≦2.29の関係式が設立され、第5レンズL5の形状が規定される。上記の範囲以外であると、極薄・広角化が進むに従って、軸外画角の収差の補正が難しくなるなどの問題がある。また、1.09≦(R9+R10)/(R9−R10)≦1.83であることが好ましい。
【0053】
また、第5レンズL5の軸上厚みをd9にしたときに、0.35mm≦d9≦1.36mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.56mm≦d9≦1.09mmであることが好ましい。
【0054】
本実施形態において、第6レンズL6は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、負の屈折力を有する。
【0055】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第6レンズL6の焦点距離をf6にしたときに、−10.57≦f6/f≦−0.94の関係式が設立され、屈折力の配分を適切にすることにより、システムとして、優れた結像品質及び低い感度を有する。また、−6.61≦f6/f≦−1.17であることが好ましい。
【0056】
また、第6レンズL6の物体側の面の曲率半径をR11、第6レンズL6の像側の面の曲率半径をR12にしたときに、0.38≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.75の関係式が設立され、第6レンズL6の形状が規定される。上記の範囲以外であると、極薄・広角化が進むに従って、軸外画角の収差の補正が難しくなるなどの問題がある。また、0.61≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.4であることが好ましい。
【0057】
また、第6レンズL6の軸上厚みをd11にしたときに、0.10mm≦d11≦0.30mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.16mm≦d11≦0.24mmであることが好ましい。
【0058】
本実施形態において、第7レンズL7は、その物体側の面が近軸において凸面に形成され、像側の面が近軸において凹面に形成され、負の屈折力を有する。
【0059】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第7レンズL7の焦点距離をf7にしたときに、−1.26≦f7/f≦−0.37の関係式が設立され、屈折力の配分を適切にすることにより、システムとして、優れた結像品質及び低い感度を有する。また、−0.79≦f7/f≦−0.47であることが好ましい。
【0060】
また、前記第7レンズL7の物体側の面の曲率半径をR13、前記第7レンズの像側の面の曲率半径をR14にしたときに、0.56≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.84の関係式が設立され、第7レンズL7の形状が規定される。上記の範囲以外であると、極薄・広角化が進むに従って、軸外画角の収差の補正が難しくなるなどの問題がある。また、0.9≦(R13+R14)/(R13−R14)≦1.47であることが好ましい。
【0061】
また、第7レンズL7の軸上厚みをd13にしたときに、0.10mm≦d13≦0.38mmの関係式が設立され、極薄化の実現に有利である。また、0.16mm≦d13≦0.30mmであることが好ましい。
【0062】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の光学全長TTLを6.14mm以下にすることにより、極薄化の実現に有利である。また、撮像光学レンズ10の光学全長TTLは、5.86mm以下であることが好ましい。
【0063】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の絞りF値は、2.37以下である。絞りが大きいほど、結像性能が優れる。また、撮像光学レンズ10の絞りF値は、2.32以下であることが好ましい。
【0064】
このようにすることで、撮像光学レンズ10全体の光学全長TTLをできる限り短縮して、小型化の特性を維持することができる。
【0065】
以下、実施例を用いて、本発明に係る撮像光学レンズ10について説明する。各実施例に記載の符号は以下の通りであり、距離、半径及び中心厚の単位は、mmである。
【0066】
TTL:光学全長(第1レンズL1の物体側の面から結像面までの軸上距離)
【0067】
好ましくは、高品質な結像性能を得られるように、前記レンズの物体側の面及び/又は像側の面に、変曲点及び/又は停留点がさらに設けられていてもよい。具体的な実施方案については、後述する。
【0068】
以下では、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設定データを示しており、焦点距離、距離、半径及び中心厚の単位はmmである。
【0069】
表1、表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設定データを示す。
【0070】
【表1】
【0071】
ここで、各符号の意味は、以下の通りである。
S1 :絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側の面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側の面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側の面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側の面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側の面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側の面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側の面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側の面の曲率半径
R9 :第5レンズL5の物体側の面の曲率半径
R10 :第5レンズL5の像側の面の曲率半径
R11 :第6レンズL6の物体側の面の曲率半径
R12 :第6レンズL6の像側の面の曲率半径
R13 :第7レンズL7の物体側の面の曲率半径
R14 :第7レンズL7の像側の面の曲率半径
R15 :光学フィルターGFの物体側の面の曲率半径
R16 :光学フィルターGFの像側の面の曲率半径
d :レンズの軸上厚み、又は、レンズ間の軸上距離
d0 :絞りS1から第1レンズL1の物体側の面までの軸上距離
d1 :第1レンズL1の軸上厚み
d2 :第1レンズL1の像側の面から第2レンズL2の物体側の面までの軸上距離
d3 :第2レンズL2の軸上厚み
d4 :第2レンズL2の像側の面から第3レンズL3の物体側の面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の軸上厚み
d6 :第3レンズL3の像側の面から第4レンズL4の物体側の面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の軸上厚み
d8 :第4レンズL4の像側の面から第5レンズL5の物体側の面までの軸上距離
d9 :第5レンズL5の軸上厚み
d10 :第5レンズL5の像側の面から第6レンズL6の物体側の面までの軸上距離
d11 :第6レンズL6の軸上厚み
d12 :第6レンズL6の像側の面から第7レンズL7の物体側の面までの軸上距離
d13 :第7レンズL7の軸上厚み
d14 :第7レンズL7の像側の面から光学フィルターGFの物体側の面までの軸上距離
d15 :光学フィルターGFの軸上厚み
d16 :光学フィルターGFの像側の面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
nd1 :第1レンズL1のd線の屈折率
nd2 :第2レンズL2のd線の屈折率
nd3 :第3レンズL3のd線の屈折率
nd4 :第4レンズL4のd線の屈折率
nd5 :第5レンズL5のd線の屈折率
nd6 :第6レンズL6のd線の屈折率
nd7 :第7レンズL7のd線の屈折率
ndg :光学フィルターGFのd線の屈折率
vd :アッベ数
v1 :第1レンズL1のアッベ数
v2 :第2レンズL2のアッベ数
v3 :第3レンズL3のアッベ数
v4 :第4レンズL4のアッベ数
v5 :第5レンズL5のアッベ数
v6 :第6レンズL6のアッベ数
v7 :第7レンズL7のアッベ数
vg :光学フィルターGFのアッベ数
【0072】
表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの非球面のデータを示す。
【0073】
【表2】
【0074】
ここで、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16は非球面係数である。
IH:像高
y=(x/R)/[1+{1−(k+1)(x/R)}1/2
+A4x+A6x+A8x+A10x10+A12x12+A14x14+A16x16 式(1)
【0075】
各レンズ面の非球面は、便宜上、上記式(1)で表される非球面を使用しているが、本発明は、この式(1)の非球面多項式に限定されるものではない。
【0076】
表3、表4は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの変曲点及び停留点の設定データを示す。ここで、R1、R2は、それぞれ第1レンズL1の物体側の面と像側の面を示し、R3、R4は、それぞれ第2レンズL2の物体側の面と像側の面を示し、R5、R6は、それぞれ第3レンズL3の物体側の面と像側の面を示し、R7、R8は、それぞれ第4レンズL4の物体側の面と像側の面を示し、R9、R10は、それぞれ第5レンズL5の物体側の面と像側の面を示し、R11、R12は、それぞれ第6レンズL6の物体側の面と像側の面を示し、R13、R14は、それぞれ第7レンズL7の物体側の面と像側の面を示す。また、「変曲点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設けられた変曲点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離であり、「停留点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設けられた停留点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
図2図3は、それぞれ波長470nm、555nm及び650nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の球面収差及び倍率色収差を示す図である。図4は、波長555nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す図であり、図4の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、子午方向の像面湾曲である。
【0080】
後記の表13には、各実施例1、2、3の諸数値及び関係式で規定されたパラメーターに対応する値を示す。
【0081】
表13に示すように、第1実施形態は、各関係式を満たしている。
【0082】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径が1.6268mmであり、全視野の像高が2.994mmであり、対角線方向の画角が79.22°である。これにより、広角、極薄となり、軸上、軸外の色収差が十分に補正されて、優れた光学特性を有する。
【0083】
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であるため、異なる点のみを以下に示す。
【0084】
表5、表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設定データを示す。
【0085】
【表5】
【0086】
表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの非球面のデータを示す。
【0087】
【表6】
【0088】
表7、表8は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの変曲点及び停留点の設定データを示す。
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】
図6図7は、それぞれ波長470nm、555nmおよび650nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の球面収差及び倍率色収差を示す図である。図8は、波長555nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す図である。
【0092】
表13に示すように、第2実施形態は、各関係式を満たしている。
【0093】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径は1.6516mmであり、全視野の像高は2.994mmであり、対角線方向の画角が76.5°である。これにより、広角、極薄となり、軸上、軸外の色収差が十分に補正されて、優れた光学特性を有する。
【0094】
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であるため、異なる点のみを以下に示す。
【0095】
表9、表10は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の設定データを示す。
【0096】
【表9】
【0097】
表10は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの非球面のデータを示す。
【0098】
【表10】
【0099】
表11、表12は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの変曲点および停留点の設定データを示す。
【0100】
【表11】
【0101】
【表12】
【0102】
図10図11は、それぞれ波長470nm、555nmおよび650nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通った後の球面収差および倍率色収差を示す図である。図12は、波長555nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通った後の像面湾曲および歪曲収差を示す図である。
【0103】
以下の表13では、上記の関係式ごとに本実施形態における各関係式に対応する数値を挙げており、本実施形態の撮像光学系は、上記の関係式を満たしていることが分かる。
【0104】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径が1.6946mmであり、全視野の像高が2.994mmであり、対角線方向の画角が76.38°である。これにより、広角、極薄となり、軸上、軸外の色収差が十分に補正されて、優れた光学特性を有する。
【0105】
【表13】
【0106】
上記の各実施形態は本発明を実現するための具体的な実施形態であるが、実際の応用において、本発明の主旨及び範囲から逸脱しない範囲での形式及び細部に対する各種の変更は、いずれも本発明の保護範囲に属することは、当業者であれば理解できるはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12