特許第6576545号(P6576545)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 6576545-スマートランニングマシンの制御方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576545
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】スマートランニングマシンの制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/02 20060101AFI20190909BHJP
   A63B 23/04 20060101ALI20190909BHJP
   A63B 24/00 20060101ALI20190909BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20190909BHJP
【FI】
   A63B22/02
   A63B23/04 P
   A63B24/00
   A63B69/00 C
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-508738(P2018-508738)
(86)(22)【出願日】2016年4月17日
(65)【公表番号】特表2018-533994(P2018-533994A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(86)【国際出願番号】CN2016079525
(87)【国際公開番号】WO2017166340
(87)【国際公開日】20171005
【審査請求日】2018年3月29日
(31)【優先権主張番号】201610204655.X
(32)【優先日】2016年4月1日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518051868
【氏名又は名称】廈門▲きん▼奥力電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAMEN XIN AOLI ELECTRICAL APPLIANCE CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】任 楊傑
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第105288941(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104971466(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101291709(CN,A)
【文献】 特開2001−198234(JP,A)
【文献】 特表2009−542407(JP,A)
【文献】 特開平10−071216(JP,A)
【文献】 特開平10−113367(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0032353(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 22/02
A63B 22/06
A63B 23/04
A63B 24/00
A63B 69/00
A63B 71/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストコンピューター上に保持区内位置の上限度値及び下限度値を設定するステップ1と、
ホストコンピューター上に、速度調整比例値を設定するステップ2と、
ランニング台の左右両側にそれぞれ設置される赤外線アレイセンサーは、人体の重心位置を捕捉するステップ3と、
プロセッサーモジュールは、人体重心が保持区内にあるかどうかを検出し、人体重心が保持区内にないなら、次のステップを実行し、人体重心が保持区内にあるなら、ステップ3に戻るステップ4と、
プロセッサーモジュールは、人体重心が加速区内にあるかどうかを検出し、人体重心が加速区内にないなら、次のステップ6を実行し、人体重心が加速区内にあるなら、加速信号をモータードライバーに伝送し、モータードライバーはモーターを加速することにより、ランニングマシンに対する速度制御を、
加速調整量=(重心実際位置−位置上限度値)×速度調整比例値
の式で完成するステップ5と、
プロセッサーモジュールは、人体重心が減速区内にあるかどうかを検出し、人体重心が減速区内にないなら、ステップ3に戻り、人体重心が減速区内にあるなら、減速信号をモータードライバーに伝送し、モータードライバーは、モーターに対して減速することにより、ランニングマシンに対する速度制御を、
減速調整量=(位置下限度値−重心実際位置)×速度調整比例値
の式で完成するステップ6と、
を含み、
前記ステップ3は、
赤外線アレイセンサーは人体のステップ位置データを捕捉し、それをプロセッサーモジュールに伝送して処理するステップ31と、
プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、ステップ31に戻り、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、次のステップを実行するステップ32と、
前回のステップ位置データを保存し、データ最大値X1として記録し、この時、人体のステップは、ランニングマシンの前端に最も接近しているステップ33と、
赤外線アレイセンサーは継続して人体のステップ位置データを捕捉し、それを継続してプロセッサーモジュールに伝送し処理するステップ342と、
プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、ステップ34に戻り、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、次のステップを実行するステップ35と、
前回のステップ位置データを保存し、データ最小値X2として記録し、この時、人体ステップは、ランニングマシンの後端に最も接近しているステップ36と、
X=(X1+X2)/2
の式で人体重心位置データXを計算するステップ37と、
を含むことを特徴とする、スマートランニングマシンの制御方法。
【請求項2】
前記ステップ31は、
赤外線アレイセンサーは、人体ステップ位置データを捕捉するステップ311と、
プロセッサーモジュールは、人体両足がともにランニング台上にあるかどうかを検出し、人体両足がともにランニング台上にあると検出したなら、ステップ311に戻し、人体両足がともにランニング台上にあると検出できなければ、次のステップを実行するステップ312と、
プロセッサーモジュールは、人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であるかどうかを検出し、人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であると検出したなら、ステップ311に戻り、人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であることを検出できないなら、現在の状態を片足と記録し、次のステップを実行するステップ313と、
プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しいなら、ステップ311に戻り、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しくないなら、現在のステップ位置データを保存するステップ314と、
設定された累計回数に達するまで、現在のステップ位置データを累計するステップ315と、
累計回数を検出し、累計回数に達したなら、累計された現在のステップ位置データを平均化処理し、ステップ位置データの平均値を得て保存し、累計回数が未達成なら、ステップ314を実行するステップ316と、
を含むことを特徴とする、請求項に記載のスマートランニングマシンの制御方法。
【請求項3】
前記ステップ311は、
赤外線アレイセンサーの赤外線発射通路及び受取通路を設置するステップ3110と、
安定回路の時間を延長するステップ3111と、
赤外線アレイセンサーをオンにし、赤外線を発射するステップ3112と、
赤外線アレイセンサーが信号を受信したかどうかを検出し、赤外線アレイセンサーが信号を受信したなら、障害物がないと判断し、赤外線アレイセンサーが信号を受信しなかったなら、障害物があると判断し、障害物の位置は人体ステップの位置で、対応するデータを記録するステップ3113と、
データをすべての赤外線通路に記録し、スキャンを完成し、保存するステップ3114と、
を含むことを特徴とする、請求項に記載のスマートランニングマシンの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフィットネスマシン及び電子制御技術領域に関し、特にスマートランニングマシンの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の健康に対する意識の高まりに従い、各種フィットネスマシンの使用も日増しに増えている。
中でも、ランニングマシンは幅広く用いられているフィットネスマシンである。
現在、人々はランニングマシンを使用する時には、ボタン、ダイヤル、リモコン或いはスライドスクリーンを使用し、あらかじめ手動でランニングマシンの運行速度を設定しなければならない。
その後、ランニングマシンは、モーターがランニングベルトを駆動し、設定した速度で運行し、使用者はランニングベルト上でその速度でランニングできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ランニング過程では、変速の必要があることが多い。
この際、使用者は手動でランニングマシン上のボタン、ダイヤル、リモコン或いはスライドスクリーン等を操作し、変速操作を実行しなければならない。
ランニングの過程で設定変更操作を行うのは、非常に困難であるばかりか、身体の敏捷性が不良、及び操作がしづらい人にとっては、一定の危険性があり、運動の過程を制限してしまう。
【0004】
前記先行技術には、ランニングの過程で設定変更操作を行うのは、非常に困難であるばかりか、身体の敏捷性が不良、及び操作がしづらい人にとっては、一定の危険性があり、運動の過程を制限してしまうという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ランニングマシン上の使用者の運動状態を正確に判断し、ランニングマシン運行に対する正確な体感制御を実現することにより、使用者は迅速かつスマートにランニングマシンの運動速度を制御でき、使用者は運動過程において安全と安定、及び操作性の良さを感じることができるスマートランニングマシンに関するものである。
【0010】
本発明はスマートランニングマシンの制御方法を提供し、それは以下のステップを含む。
ステップ1:ホストコンピューター上に、保持区内位置の上限度値及び下限度値を設定する。
ステップ2:ホストコンピューター上に、速度調整比例値を設定する。
ステップ3:赤外線アレイセンサーは、人体の重心位置を捕捉する。該赤外線アレイセンサーは、ランニング台の左、右両側にそれぞれ設置される。
ステップ4:プロセッサーモジュールは、人体重心が保持区内にあるかどうかを検出し、人体重心が保持区内にないなら、次のステップを実行し、人体重心が保持区内にあるなら、ステップ3に戻る。
ステップ5:プロセッサーモジュールは、人体重心が加速区内にあるかどうかを検出し、人体重心が加速区内にないなら、次のステップを実行し、人体重心が加速区内にあるなら、加速信号をモータードライバーに伝送する。モータードライバーはモーターを加速する。こうしてランニングマシンに対する速度制御が完成される。
なお、加速調整量=(重心実際位置−位置上限度値)×速度調整比例値である。
ステップ6:プロセッサーモジュールは、人体重心が減速区内にあるかどうかを検出し、人体重心が減速区内にないなら、ステップ3に戻る。人体重心が減速区内にあるなら、減速信号をモータードライバーに伝送する。モータードライバーは、モーターに対して減速する。こうしてランニングマシンに対する速度制御が完成される。
なお、減速調整量=(位置下限度値−重心実際位置)×速度調整比例値である。
【0011】
該ステップ3は、以下を含む。
ステップ31:赤外線アレイセンサーは人体のステップ位置データを捕捉し、それをプロセッサーモジュールに伝送して処理する。
ステップ32:プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、ステップ31に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、次のステップを執行する。
ステップ33:前回のステップ位置データを保存し、データ最大値X1として記録する。この時、人体ステップは、ランニングマシンの前端に最も接近している。
ステップ34:赤外線アレイセンサーは継続して人体のステップ位置データを捕捉し、それを継続してプロセッサーモジュールに伝送し処理する。
ステップ35:プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、ステップ34に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、次のステップを実行する。
ステップ36:前回のステップ位置データを保存し、データ最小値X2として記録する。この時、人体ステップは、ランニングマシンの後端に最も接近している。
ステップ37:人体重心位置データXを計算し得ることができる。
なお、X=(X1+X2)/2である。
【0012】
該ステップ31は、以下を含む。
ステップ311:赤外線アレイセンサーは、人体ステップ位置データを捕捉する。
ステップ312:プロセッサーモジュールは、人体両足がともにランニング台上にあるかどうかを検出し、人体両足がともにランニング台上にあると検出したなら、ステップ311に戻る。人体両足がともにランニング台上にあると検出できなければ、次のステップを実行する。
ステップ313:プロセッサーモジュールは、人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であるかどうかを検出し、人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であると検出したなら、ステップ311に戻る。人体両足がランニング台においてオーバーハング状態であることを検出できないなら、現在の状態を片足と記録し、次のステップを実行する。
ステップ314:プロセッサーモジュールは、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しいなら、ステップ311に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しくないなら、現在のステップ位置データを保存する。
ステップ315:設定された累計回数に達するまで、現在のステップ位置データを累計する。
ステップ316:累計回数を検出し、累計回数に達したなら、累計された現在のステップ位置データを平均化処理し、こうしてステップ位置データの平均値を得て保存し、累計回数が未達成なら、ステップ314を実行する。
【0013】
該ステップ311は以下を含む。
ステップ3110:赤外線アレイセンサーの赤外線発射通路及び受取通路を設置する。
ステップ3111:安定回路の時間を延長する。
ステップ3112:赤外線アレイセンサーをオンにし、赤外線を発射する。
ステップ3113:赤外線アレイセンサーが信号を受信したかどうかを検出し、赤外線アレイセンサーが信号を受信したなら、障害物がないと判断し、赤外線アレイセンサーが信号を受信しなかったなら、障害物があると判断する。障害物の位置は人体ステップの位置で、対応するデータを記録する。
ステップ3114:データを、すべての赤外線通路に記録し、スキャンを完成し、保存する。
【0014】
本発明構造は理に適い、設計は巧妙で、人体の重心位置を感知することで、ランニングマシンにスマート速度制御を行い、正確にランニングマシン上の使用者の運動状態を判断できることから、ランニングマシン運行に対する正確な体感制御を実現する。これにより使用者は迅速かつスマートにランニングマシンの運動速度を制御でき、運動過程において安全と安定、及び操作性の良さを感じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の原理図である。
図2】本発明によるスマート速度制御のステップのフローチャートである。
図3】本発明が人体の重心を算出するステップのフローチャートである。
図4】本発明がステップ位置データを処理するステップのフローチャートである。
図5】本発明がステップ位置データを捕捉するステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(一実施形態)
図1に示す通り、本発明によるスマートランニングマシンは、ランニングマシン本体とスマート速度制御システムを有する。
ランニングマシン本体は、ランニング台1とモーター2を有する。
ランニング台1上には、モーター2に接続するランニングベルトを設置する。
スマート速度制御システムは、重心感知デバイス、プロセッサーモジュール4、モータードライバー5とホストコンピューター6を有する。
重心感知デバイスは、複数の赤外線アレイセンサー3を有する。
赤外線アレイセンサー3は、ランニング台1の左、右両側にそれぞれ設置される。
重心感知デバイスは順番に、プロセッサーモジュール4、モータードライバー5とホストコンピューター6に接続し、モータードライバー5はモーター2に接続する。
【0017】
重心の感知をより正確なものとするため、該赤外線アレイセンサー3は、ランニング台1の左、右両側にそれぞれ均一に設置され、これにより、より正確にランニングマシン上の使用者の運動状態を判断でき、ランニングマシンの運行を正確に制御することができる。
【0018】
本実施形態中では、ランニング台1は、加速区11、保持区12、減速区13を有する。
加速区11、保持区12と減速区13は、ランニング台1前端から後端へと順番に設置され、またランニング台1後端から前端へと順番に設置される。
こうして、運動の際、使用者の動きはより明瞭となり、使用者の運動に利便性を提供できる。
加速区11、保持区12と減速区13内の赤外線アレイセンサー3の数は、ホストコンピューター6を通して適した調整がなされるため、使用者の各区域内での運動状態を正確かつスピーディに知ることができる。
【0019】
さらに、ホストコンピューター6は、マンマシンインタフェースで、使用者はマンマシンインタフェースを通して、ランニングマシンを直感的に操作でき、非常に便利である。
【0020】
図2に示す通り、本発明はさらに、スマートランニングマシンの制御方法を提供し、それは以下を含む。
ステップ1:ホストコンピューター6上に保持区12内位置の上限度値及び下限度値を設定する。
ステップ2:ホストコンピューター6上に、速度調整比例値を設定する。
ステップ3:赤外線アレイセンサー3は、人体の重心位置を捕捉する。
ステップ4:プロセッサーモジュール4は、人体重心が保持区12内にあるかどうかを検出し、人体重心が保持区12内にないなら、次のステップを実行し、人体重心が保持区12内にあるなら、ステップ3に戻る。
ステップ5:プロセッサーモジュール4は、人体重心が加速区11内にあるかどうかを検出し、人体重心が加速区11内にないなら、次のステップを実行し、人体重心が加速区11内にあるなら、加速信号をモータードライバー5に伝送する。モータードライバー5はモーター2を加速し、こうしてランニングマシンに対する速度制御を完成する。
なお、加速調整量=(重心実際位置−位置上限度値)×速度調整比例値である。
ステップ6:プロセッサーモジュール4は、人体重心が減速区13内にあるかどうかを検出し、人体重心が減速区13内にないなら、ステップ3に戻る。人体重心が減速区13内にあるなら、減速信号をモータードライバー5に伝送する。モータードライバー5は、モーター2に対して減速し、こうしてランニングマシンに対する速度制御を完成する。
なお、減速調整量=(位置下限度値−重心実際位置)×速度調整比例値である。
【0021】
人体重心をより正確に捕捉するため、本実施形態中では、図3に示す通り、ステップ3は、以下を含む。
ステップ31:赤外線アレイセンサー3は人体のステップ位置データを捕捉し、それをプロセッサーモジュール4に伝送して処理する。
ステップ32:プロセッサーモジュール4は、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、ステップ31に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、次のステップを実行する。
ステップ33:前回のステップ位置データを保存し、データ最大値X1として記録する。この時、人体ステップは、ランニングマシンの前端に最も接近している。
ステップ34:赤外線アレイセンサー3は継続して人体のステップ位置データを捕捉し、それを継続してプロセッサーモジュール4に伝送し処理する。
ステップ35:プロセッサーモジュール4は、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより小さければ、ステップ34に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データより大きければ、次のステップを実行する。
ステップ36:前回のステップ位置データを保存し、データ最小値X2として記録する。この時、人体ステップは、ランニングマシンの後端に最も接近している。
ステップ37:人体重心位置データXを計算し得ることができる。
なお、X=(X1+X2)/2である。
【0022】
ステップデータ処理をより正確にするため、図4に示す通り、この実施形態のステップ31は、以下を含む。
ステップ311:赤外線アレイセンサー3は、人体ステップ位置データを捕捉する。
ステップ312:プロセッサーモジュール4は、人体両足がともにランニング台1上にあるかどうかを検出し、人体両足がともにランニング台1上にあることを検出したなら、ステップ311に戻る。人体両足がともにランニング台1上にあることを検出できないなら、次のステップを実行する。
ステップ313:プロセッサーモジュール4は、人体両足がランニング台1においてオーバーハング状態であるかどうかを検出する。人体両足がランニング台1においてオーバーハング状態であると検出したなら、ステップ311に戻る。両足がランニング台1においてオーバーハング状態であることを検出できないなら、現在の状態を片足と記録し、次のステップを実行する。
ステップ314:プロセッサーモジュール4は、現在のステップ位置データと前回のステップ位置データとを比較し、現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しいなら、ステップ311に戻る。現在のステップ位置データが、前回のステップ位置データに等しくないなら、現在のステップ位置データを保存する。
ステップ315:設定された累計回数に達するまで、現在のステップ位置データを累計する。
ステップ316:累計回数を検出し、累計回数に達したなら、累計された現在のステップ位置データを平均化処理し、こうしてステップ位置データの平均値を得て保存し、累計回数が未達成なら、ステップ314を実行する。
【0023】
ステップ位置データの捕捉をより正確にするため、本実施形態中では、図5に示す通り、ステップ311は以下を含む。
ステップ3110:赤外線アレイセンサー3の赤外線発射通路及び受取通路を設置する。
ステップ3111:安定回路の時間を延長する。
ステップ3112:赤外線アレイセンサー3をオンにし、赤外線を発射する。
ステップ3113:赤外線アレイセンサー3が信号を受信したかどうかを検出し、赤外線アレイセンサー3が信号を受信したなら、障害物がないと判断し、赤外線アレイセンサー3が信号を受信しなかったなら、障害物があると判断する。障害物の位置は人体ステップの位置で、対応するデータを記録する。
ステップ3114:データを、すべての赤外線通路に記録し、スキャンを完成し、保存する。
【0024】
本発明の使用時には、使用者のステップが異なる区域内(加速区11、保持区12或いは減速区13)にある時には、赤外線アレイセンサー3は区域内使用者のステップ位置を迅速に収集し、データをプロセッサーモジュール4に伝送する。
プロセッサーモジュール4は、速度制御コマンドを、モータードライバー5及びホストコンピューター6に発する。
モータードライバー5は、モーター2を駆動し、ランニングベルトの速度を制御する。
こうしてランニングマシンのスマート速度制御を実現し、使用者はホストコンピューター6上で操作でき、またホストコンピューター6上でスマート速度制御の関連パラメーターをチェックすることができる。
【0025】
使用者のステップが加速区11内にあるなら、赤外線アレイセンサー3は信号を感知し、それをプロセッサーモジュール4に伝送する。
プロセッサーモジュール4は、加速コマンドを、モータードライバー5に発し、モータードライバー5は、モーター2を駆動し、ランニングベルトの速度を加速し、こうしてランニングマシンのスマート加速を実現する。
【0026】
使用者のステップが保持区12内にあるなら、赤外線アレイセンサー3はその信号を感知し、それをプロセッサーモジュール4に伝送する。
プロセッサーモジュール4は、速度保持コマンドを、モータードライバー5に発し、モータードライバー5は、モーター2を駆動し、ランニングベルトの速度を保持する。
こうして、プロセッサーモジュール4はランニングマシンのスマート速度制御を実現する。
【0027】
使用者のステップが減速区11内にあるなら、赤外線アレイセンサー3はその信号を感知し、それをプロセッサーモジュール4に伝送する。
プロセッサーモジュール4は、減速コマンドをモータードライバー5に発し、モータードライバー5はモーター2を駆動してランニングベルトの速度を減速する。こうしてプロセッサーモジュール4はランニングマシンのスマート減速を実現する。
【0028】
本発明の構造は理に適い、設計は巧妙で、人体の重心位置を感知することで、ランニングマシンはスマート速度制御を行い、正確にランニングマシン上の使用者の運動状態を判断でき、ランニングマシン運行に対する正確な体感制御を実現することができる。これにより使用者は迅速かつスマートにランニングマシンの運動速度を制御でき、使用者は運動過程において安全と安定、及び操作性の良さを感じることができる。
【0029】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではない。よって、本発明により保護される範囲は、特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0030】
1 ランニング台、
11 加速区、
12 保持区、
13 減速区、
2 モーター、
3 赤外線アレイセンサー、
4 プロセッサーモジュール、
5 モータードライバー、
6 ホストコンピューター。
図1
図2
図3
図4
図5