特許第6576614号(P6576614)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576614
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】指血管撮影装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20190909BHJP
【FI】
   G06T1/00 400H
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-255122(P2013-255122)
(22)【出願日】2013年12月10日
(65)【公開番号】特開2015-114763(P2015-114763A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】501078085
【氏名又は名称】バイオニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】須下 幸三
【審査官】 板垣 有紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−003492(JP,A)
【文献】 特開2013−130958(JP,A)
【文献】 米国特許第06668071(US,B1)
【文献】 特開2013−225324(JP,A)
【文献】 特開2012−088939(JP,A)
【文献】 特開2006−099493(JP,A)
【文献】 特開2008−077259(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
G06T 7/00
A61B 5/117
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する光源と撮影しようとする指を載置し光を透過する透光部と前記透光部を透 過した指の血管画像を撮影する撮像部を有する筺体と、
前記光源から照射された光を反射する光源反射鏡を前記筺体側に有する蓋体を備え、
前記透光部が、前記筐体の内部に向かって湾曲しており、鍵穴形状であり、
前記光源から照射された光が前記光源反射鏡により反射して前記指及び前記透光部を透 過することを特徴とする指血管撮影装置。
【請求項2】
前記蓋体が前記筺体に対して開閉可能に配設されていることを特徴とする請求項に記 載の指血管撮影装置。
【請求項3】
前記筺体内に、前記透光部を透過した指の血管画像を撮像部へ反射させる透過光反射鏡 を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指血管撮影装置。
【請求項4】
前記撮像部で撮影した画像を基に作成された指血管の形態に関するデータを有線又は無 線により接続された外部機器に送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいず れかに記載の指血管撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指の動脈や静脈である血管による個人認証のために用いられる撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の生体認証装置技術が知られているが、その中でも指の血管は身体内部に存在するため指紋認証に比べて偽造や改ざんが困難であり高い精度で認証しうるセキュリティ技術として知られている。
【0003】
近年では、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどの携帯情報端末や、家屋又は部屋の扉、ロッカー、金庫などの機器又は建築材料に生体認証装置が搭載されており、セキュリティに対する意識が高まっている。
【0004】
このような指の血管による認証装置の従来例としては、例えば、特許文献1に記載の個人認証装置が知られている。この装置は、載置した指の上方又は側方から赤外光を照射し、その指を透過した光が受光素子に到達することによりその指の血管の画像を撮影している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開2005−507743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、先行特許文献1に記載の個人認証装置では、指の上方から赤外光を照射するために、あらかじめ赤外光源を指の上方に配置したり、可動式の梁に赤外光源を配置したりしており、さらなる小型化が求められている。
【0007】
そして、載置した指の側方から赤外光を照射する場合には、その指の上方に赤外光源がないため小型化において利点を有するが、その指を透過する光から精度の高い血管の画像を撮影することが困難であった。
【0008】
また、受光素子が露出しているため、持ち運んだときに強い衝撃が加わってその受光素子が傷つくことがあり、透過光の撮影に影響を与えることが懸念される。
【0009】
そのため、本発明において、撮影しようとする指の血管を高い精度で撮影することができ、装置に必要な電力を抑制することができ、持ち運び可能に小型化することができる指血管撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)すなわち、本発明は、光を照射する光源と撮影しようとする指を載置し光 を透過する透光部と前記透光部を透過した指の血管画像を撮影する撮像部を有する筺 体と、
前記光源から照射された光を反射する光源反射鏡を前記筺体側に有する蓋体を備え 、
前記透光部が、前記筐体の内部に向かって湾曲しており、鍵穴形状であり、
前記光源から照射された光が前記光源反射鏡により反射して前記指及び前記透光部 を透過することを特徴とする指血管撮影装置である
【0011】
)そして、前記蓋体が前記筺体に対して開閉可能に配設されていることを特徴 とする前記(1)に記載の指血管撮影装置である。
【0012】
)そして、前記筺体内に、前記透光部を透過した指の血管画像を撮像部へ反射 させる透過光反射鏡を有することを特徴とする前記(1)又は前記(2)に記載の指 血管撮影装置である。
【0013】
)そして、前記撮像部で撮影した画像を基に作成された指血管の形態に関す るデータを有線又は無線により接続された外部機器に送信することを特徴とする前記 (1)から前記()のいずれかに記載の指血管撮影装置である。
【発明の効果】
【0014】
前記(1)から(4)のいずれかに記載の指血管撮影装置によれば、撮影しようとする指の血管を高い精度で撮影することができ、装置に必要な電力を抑制することができ、持ち運び可能に小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第一実施形態における蓋を閉めた斜視図である。
図2】本発明の第一実施形態における蓋を開けた斜視図である。
図3】本発明の第一実施形態における蓋を開けた左側面である。
図4】本発明の第一実施形態におけるA−A線断面である。
図5】本発明の第一実施形態における内部構造を概略説明した左側面図である。
図6】本発明の第一実施形態における指血管撮影装置の制御手順を示すフローチャートである。
図7】本発明の第二実施形態における蓋を開けた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る指血管撮影装置に関する実施の形態について、添付の図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この形態に限定されるものではない。
【実施例】
【0017】
(第1実施形態)
図1から図5に示すように、第1実施形態に係る指血管撮影装置Aは、主として筺体1と蓋体2から構成され、筺体1の内部に光源11、撮像部13、種々の制御等を行う回路基板4、電源5を有し、蓋体2に光源11からの光を反射する光源反射鏡21を備えている。
【0018】
筺体1は、厚みが薄い直方体形状であり、被撮影者の背広などの胸ポケットに入る程度に小さく持ち運びやすい大きさである。そして、その内部には、上方に向かって光を照射する光源11と、上面に血管パターンを撮影する被撮影者の指Fを載置する透光部12と、透光部12を透過した光を撮影する撮像部13と、透光部12を透過した光を撮像部13へ反射させる透過光反射鏡3と、撮影についての制御及び撮影した画像の処理などを行う回路基板4と、指血管撮影装置Aの駆動させる電源5が配設されている。
【0019】
光源11は、チップ型のLED(Light Emitting Diode)など波長が約700nm以上の近赤外線や赤外線を照射する素子である。光源11は、筺体1の上方に向かって発光するように、筺体1の上面の裏側であって透光部12の両サイドに1個ずつ配設されている。また、本実施形態において、光源11は筺体1の上面の裏側に位置しているが、筺体1の上面と同一平面状に視認可能に配設することもできる。さらに、本実施形態において、光源11は透光部12の両サイドに1個ずつ配設されているが、2個ずつ配設するなど複数個ずつ配設することもできるし、透光部12の両サイドのうちどちらか1個だけ配設することもできる。なお、光源11に対向する筺体1の上面は、光源11から発せられる光に対して透明であればよく、例えば光源11が赤外線の場合、必ずしも目視にて透明である必要はない。
【0020】
透光部12は、被撮影者の指Fを載置させるとともに、指Fを透過した光を筺体1の内部に透過させるよう光源11から発せられる光に対して透明である部材である。透光部12は、直感的にそして安定的に指Fを置けるように、下方に向かって、すなわち筺体1の内部に向かって指Fの腹部の湾曲に沿うように緩やかに湾曲しており、そして筺体1の上面から見ると鍵穴形状を有している。本実施形態において、透光部12は下方に向かって湾曲しているが、他の形態において、筺体11の上面と同一平面となるような平らな形状とすることができる。なお、透光部12は、光源11から発せられる光に対して透明であればよく、例えば光源11が赤外線の場合、必ずしも目視にて透明である必要はない。
【0021】
そして、透光部12の周囲を沿うように線状の発光部14が設けられており、指血管撮影装置Aの現在の状況を種々の色などで被撮影者に知らせることができる。例えば、電源が入っている状態では、発光部14が青色に点灯して指の撮影が可能であることを知らせ、指Fの血管パターンを撮影している状態では、発光部14が赤色に点灯して撮影中であることを知らせ、指Fの血管パターンを撮影し終わったときには、発光部14が緑色に点灯して撮影が完了したことを知らせることができる。その他、発光部14において点灯だけではなく点滅なども組み合わせることもできる。
【0022】
そして、透光部12には、図示しない指検知センサが設けられている。当該指検知センサは、透光部12に被撮影者の指Fが載置されたことを検知するものである。当該指検知センサは、例えば、透光部12の湾曲に沿う曲面を有する金属板などから形成され、被撮影者の指Fが接触することにより、静電容量の変化など電気的に検知して、その信号を回路基板4に送る。当該指検知センサを設けることにより、透光部12に被撮影者の指Fが載置されると血管パターンを撮影することができるので、撮影を開始するボタンを押す必要がないなど簡便に作動させることができ、常時撮影する必要もなく無駄に電力を使用しない。
【0023】
撮像部13は、光源11より照射される光のうち、指F及び透光部12を透過して得られる血管画像を撮影する部材である。撮像部13として、CCD、CMOSなどの光電変換素子が使用され、撮影した指Fの血管画像を電気信号として回路基板4に送信する。本実施形態において、撮像部13は、筺体1の内部に固設されているが、他の形態において、駆動部を取り付けて筺体1の内部を特定方向に向かって動かせることもできる。
【0024】
蓋体2は、筺体1を上面とおおよそ同じ矩形状で、筺体1よりも薄い板状部材である。蓋体2は、図示しない回動機構を介して筺体1に対して開閉可能に筺体1に配設されており、筺体1の一端である、透光部12が設けられている端部とは反対側の端部を起点に、任意の角度で筺体1に対して開けることができる。このような構成を有する蓋体2は、指血管撮影装置Aを持ち運ぶときに生じる擦り傷や突発的な衝撃から、透光部12を含め筺体1の上面を保護することができる。また、本実施形態において、蓋体2の角度は筺体1に対して任意の角度となるよう調整することができるが、他の形態において、撮影した指Fの血管画像の明るさを毎回同じ程度にするために、図示しない回動機構の駆動部分に窪みを設け、光源11との位置に基づいて例えば30、40、50、60度など特定の角度を維持できるようにすることもできる。
【0025】
そして、光源反射鏡21は、蓋体2の下面、すなわち蓋体2における筺体1と対向する面で、光源11から照射される光を反射する部材である。光源反射鏡21は、蓋体2そのものである。この光源反射鏡21により、筺体1に配設された光源11からの光を反射して、被撮影者の指Fを上方から照射することができるため、精細な血管画像を撮影して信頼性の高い認証を可能とすることができ、さらに、指血管撮影装置Aを持ち運びやすい小型とすることができる。光源反射鏡21として、例えば、光源11として近赤外線を発光するLEDを用いるときに、可視光を通すことはできるが近赤外線や赤外線を通すことができない部材であるホットミラーを使用することができる。このホッとミラーを使用することにより、被撮影者は、蓋体2を閉じた状態でも鍵穴状の透光部12を視認することができるため、蓋体2を閉じた状態でも他の装置と間違えることなく指血管撮影装置であることを確認できる。なお、本実施形態において、光源反射鏡21は、蓋体2そのものであるが、他の形態において、蓋体2に別部材の光源反射鏡21を設けることもできる。また、蓋体2を筺体1に対して、90度以上の角度に開くように設計すれば、女性が化粧直し等するための鏡としても使用することができる。
【0026】
透過光反射鏡3は、筺体1の内部に位置し、透過部12を透過した光を撮像部13に反射させる板状の部材である。透過光反射鏡3は、筺体1の底に所定の傾斜角度を有して立設されている。この透過光反射鏡3により、透過部12から撮像部13への光の経路を延ばすことで、撮像部13に広角レンズを取り付けることなく指Fの全体の血管画像を撮影することができるので、指血管撮影装置Aのコストを低減することができる。
【0027】
回路基板4は、種々の制御及び処理を電気的に行う部材であり、図示しないが中央演算処理装置、記録装置などを備える。回路基板4は、光源11より光を照射し撮影した指Fの血管画像から特徴部位を抽出して血管パターンを形成し、その血管パターンデータを外部機器に転送するまで作業を行う。
【0028】
具体的に、図6に示すように、回路基板4は以下の処理手順に従って一連の作業を行う。すわなち、ステップ0(S0)において、電源5により回路基板4に電力が供給されると、記憶装置などの初期化を行い、透光部12の外周に設けられた発光部14を青色に点灯し待機状態となる。
【0029】
そして、ステップ1(S1)において、指Fが透光部12に載置されないときは何も命令を出さないが、指Fが透光部12に載置され図示しない指検知センサに触れると回路基板4に信号が伝えられる。
【0030】
そして、ステップ2(S2)において、光源11から所定時間及び所定の光量で光が照射される。なお、後述のステップ4における指血管の画像における光量の情報に基づいて光源11の光量を増減する調整が行われた後に、再度光が照射される場合もある。なぜならば、光量が多いと血管画像が光で飽和してしまい必要な血管パターンを作成することができず、光量が少ないと指Fに充分な光が透過せず必要な血管パターンを作成することができないからである。
【0031】
そして、ステップ3(S3)において、撮像部13において指血管の画像を撮影する。そして、その画像データが回路基板4に設けられた記憶装置に保存される。また、撮影している最中には発光部14が赤色に点灯してスキャン中であることを表示する。
【0032】
そして、ステップ4(S4)において、撮影された指血管の画像に基づいて、特徴的な部分が抽出されて血管パターンが作成される。このとき、撮影された指血管の画像において光量が多いため抽出すべき特徴的な部分が写っていない場合には、光量が減少される調整が行われ再度ステップ2が実行され、同様に光量が少ないため抽出すべき特徴的な部分が写っていない場合には、光量が増大される調整が行われ再度ステップ2が実行される。本実施形態において、筺体1内の回路基板4で撮影された指血管の画像に基づいて、特徴的な部分が抽出されて血管パターンが作成されているが、ステップ3(S3)の後に指の血管画像を指血管撮影装置Aに有線又は無線により接続されているパーソナルコンピュータ、クラウドコンピュータなどの外部機器に転送し、それらの外部機器においてステップ4(S4)が実施されるよう設計することもでき、その場合後述するステップ5(S5)の血管パターンの画像データ送信は省略されることとなる。
【0033】
そして、ステップ5(S5)において、有線又は無線により接続されている外部機器に特徴的な部分が抽出された血管パターンの画像データが送信される。そして、その送信終了後に再度待機状態に戻る。
【0034】
このように、指血管撮影装置Aにおいては個人認証を行わずに、撮影された血管画像から特徴点を抽出して作成した血管パターンに関するデータを外部機器に送信するだけとすることによりに、持ち運びやすい軽量で小型とすることができ、さらに指血管撮影装置Aに有線又は無線により接続すれば任意のパーソナルコンピュータで個人認証を行え作業を行うことができるため指血管撮影装置Aを持ち運べば外出時に都度パーソナルコンピュータを持ち運ぶ必要性がなくなる。
【0035】
電源5は、光源11や回路基板4などに電力を供給し指血管撮影装置Aを駆動させるための部材である。ボタン型電池など小型の一次電池や、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池など充電および放電が可能な二次電池であることが好ましい。また、電源5がなくとも、指血管撮影装置Aに有線又は無線により接続されているパーソナルコンピュータなどより直接電気が供給されてもよい。
【0036】
外部接続端子6は、外部機器と接続することができるように露出された状態で筺体1の内部に設けられている部材である。例えば、外部接続端子6をマイクロUSB(Universal Serial Bus)として、ノート型等のパーソナルコンピュータに有線で接続して回路基板4によって作成された血管パターンを転送した後に、パーソナルコンピュータにおいてすでに登録しているデータベースとの照合することにより認証作業を行うことができ、そして、電源5が二次電池であるときには電源5を充電することができるようにすることができる。また、外部接続端子6によらず、図示しない無線送信器を筺体1に内蔵し、外部機器に無線で接続して回路基板4によって作成された血管パターンを転送するようにしてもよい。無線により血管パターンを転送することができれば、外部機器として、ノート型等のパーソナルコンピュータだけでなく、スマートフォンなどの携帯情報端末、家屋や部屋の扉、ロッカ−、金庫など種々の機器や建築材料にも幅広く使用することができる。
【0037】
(第2実施形態)
図7に示すように、第2実施形態に係る指血管撮影装置Aは、第1実施形態と同様に主として筺体1と蓋体2から構成され、筺体1の内部に光源11などを備えている。以下に、第1実施形態との相違点について説明する。
【0038】
蓋体2は、筺体1の上面から突出した左右2本の支持部7に固設されており、支持部7を介して図示しない弾性部材による付勢力で筺体1の上方に押されている。筺体1の外周側方に設けられた2箇所のボタン8を押すと、筺体1の内部で支持部7とボタン8との係止が解除され、図7に示すように、蓋2が筺体1の上面から水平に上方に持ち上げられる。また、蓋体2が持ち上がった状態で蓋体2の上面を下方に押すと、筺体1の内部で支持部7とボタン8が係止して、蓋体2が筺体1の上面に固定される。
【0039】
光源反射鏡21は、第1実施形態と同様に、蓋体2そのものである。この光源反射鏡21により、光源反射鏡21の傾斜角度を気にすることなく、筺体1に配設された光源11からの光が反射して、光源反射鏡21と透光部12との間に生じた空間に載置された指Fが上方から光を照射されるため、光源反射鏡21の傾斜角度を気にすることなく、精細な血管画像を撮影して信頼性の高い認証を可能とすることができ、さらに、指血管撮影装置Aを持ち運びやすい小型とすることができる。
【符号の説明】
【0040】
A・・・指血管撮影装置
1・・・筺体
11・・光源
12・・透光部
13・・撮像部
14・・発光部
2・・・蓋体
21・・光源反射鏡
3・・・透過光反射鏡
4・・・回路基板
5・・・電源
6・・・外部接続端子
7・・・支持部
8・・・ボタン
F・・・指
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7