【実施例1】
【0010】
[全体構成]
図1は、実施例1に係るシステムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、このシステムは、管理端末1、データセンタ2、デジタルサイネージシステム10がネットワーク3を介して、相互に通信可能に接続される。なお、本実施例では、一例として、デジタルサイネージシステム10が、地震等の被災地の避難場所に設置される例で説明するが、これに限定されるものではなく、例えば消防署の訓練など様々な場面で使用することができる。
【0011】
管理端末1は、このシステムの管理者が使用するコンピュータである。この管理端末1は、管理者が入力した情報をコンテンツとして、データセンタ2やデジタルサイネージシステム10に送信する。
【0012】
データセンタ2は、デジタルサイネージシステム10の管理システムである。例えば、データセンタ2に設置されるサーバは、各デジタルサイネージシステム10に共通の情報であるグローバル情報(以下では、サイネージ情報と記載する場合がある)をコンテンツとして、各デジタルサイネージシステム10に配信する。なお、グローバル情報の例としては、天気予報、津波情報、交通情報などがある。
【0013】
デジタルサイネージシステム10は、被災地などの設置される、持ち運び可能なデジタルサイネージシステムである。このデジタルサイネージシステム10は、電池11、電源タップ12、複数のバッテリー13、複数の充電アダプター14、ラジオ15、ルータ16、入力端末17、表示端末18を有する。
【0014】
電池11は、電力を蓄積し、各ハードウェア等に供給する。また、電池11は、外部の発電機20などを接続され、充電することができる。なお、発電機20の例としては、電源コンセント、足こぎ式の発電機、手動による発電機などである。
【0015】
電源タップ12は、各ハードウェア等と電池11とを接続する接続器である。各バッテリー13は、電池11に蓄電される電力の一部を記憶する。各充電アダプター14は、携帯電話やスマートフォンとバッテリー13とを接続するアダプターであり、各種メーカのアダプターに対応している。
【0016】
ラジオ15は、手回し充電や太陽光発電による充電が可能なラジオであり、電池がなくても使えるタイプのラジオである。また、ラジオ15は、LED(Light Emitting Diode)ライトを内蔵しており、さらに、スマートフォンや携帯電話などの充電器として使用することもできる。
【0017】
ルータ16は、他の装置とデジタルサイネージシステム10とを接続する中継機器であり、ネットワーク3を介して、データセンタ2や管理端末1からグローバル情報を受信する。また、ルータ16は、アクセスポイントとして動作することもでき、被災者等の端末がルータ16を介して外部ネットワークに通信することもできる。
【0018】
入力端末17は、デジタルサイネージシステム10が設置される場所に特化した情報であるローカル情報を受け付けて、デジタルサイネージシステム10へ入力するタブレット表示端末の一例である。入力端末17は、入力されたローカル情報を表示端末18およびデータセンタ2に送信する。なお、入力端末17の例としては、例えばスマートフォンや、表示端末18と接続可能なキーボードなどである。また、ローカル情報の例としては、「毛布が100枚届きました。」や「緊急情報!高台に非難してください!」などである。
【0019】
表示端末18は、グローバル情報およびローカル情報を表示するタブレット表示端末の一例であり、データセンタ2等から受信したグローバル情報と入力端末17から入力されたローカル情報を別々のフォルダ等で管理する。
【0020】
このようなデジタルサイネージシステム10は、入力端末17と表示端末18とを有する。そして、デジタルサイネージシステム10の表示端末18は、外部のサーバからグローバル情報を取得して第1の記憶部に格納し、入力端末17によって入力されたローカル情報を第2の記憶部に格納する。その後、デジタルサイネージシステム10の表示端末18は、第1の記憶部に記憶されるグローバル情報と、第2の記憶部に記憶されるローカル情報とを表示させる。
【0021】
つまり、デジタルサイネージシステム10は、一般的なデジタルサイネージとして動作して様々な情報を被災者等に提供する一方で、緊急を要するローカル情報についても、遅滞なく被災者等に提供することができる。
【0022】
また、
図1に示したデジタルサイネージシステム10はポータブルシステムとして持ち運び可能である。
図2は、ポータブルシステムを説明する図である。
図2に示すように、
図1に示したデジタルサイネージシステム10は、防塵加工、防水加工、耐震加工などが施されたケース10aに、取り出し可能に収納される。
【0023】
ケース10a内には、
図1に示した各部が収納されるが、収納位置や数は一例であり、任意に変更することができる。例えば、被災者に貸し出す貸出端末19などを内蔵することもできる。また、ケースの形態も一例であり、様々なケースを採用することができる。さらに、ケースの外観についても、様々な加工を施すことができる。このため、用途や被災地などによって適当な加工が施されたケース内に、上記各部を収納させて、運搬することができる。
【0024】
[機能構成]
次に、デジタルサイネージシステム10に搭載される入力端末17と表示端末18の機能構成について説明する。
図3は、入力端末と表示端末の機能構成を示す機能ブロック図である。
【0025】
(入力端末の機能構成)
図3に示すように、入力端末17は、表示部17a、入力受付部17b、出力部17c、送信部17dを有する。なお、入力受付部17b、出力部17c、送信部17dは、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0026】
表示部17aは、入力画面などの各種情報を表示する処理部であり、例えばディスプレイやタッチパネルなどである。入力受付部17bは、キーボード等を介してローカル情報を受け付ける処理部である。具体的には、入力受付部17bは、入力画面などを表示させて、入力画面を介してローカル情報を受け付ける。
【0027】
図4は、入力端末のテキスト入力画面の例を示す図である。
図4に示す入力画面30は、Text入力欄とTextKey−Boardを有する。入力受付部17bは、TextKey−Boardの領域で、ローカル情報の入力を受け付ける。そして、入力受付部17bは、入力されたローカル情報をText入力欄に表示させる。その後、入力受付部17bは、優先度(高か普通)の指定を受け付けると、指定された優先度をText入力欄に入力されたローカル情報に設定して、出力部17cと送信部17dとに送信する。
【0028】
なお、入力受付部17bは、ローカル情報を、テキスト以外にも画像などメディア情報で受け付けることもできる。
図5は、入力端末のメディア入力画面の例を示す図である。
図5に示すように、入力画面31は、記憶媒体などが読み出した画像や動画などを表示させる。そして、入力受付部17bは、入力対象のメディアの選択および優先度(高か普通)の指定を受け付けると、指定された優先度を選択されたメディアに設定して、出力部17cと送信部17dとに送信する。なお、入力受付部17bは、ローカル情報として、優先度が設定された定型文などを予め用意しておき、定型文を選択させることもできる。
【0029】
出力部17cは、入力受付部17bから入力されたローカル情報を表示端末18に出力する処理部である。具体的には、出力部17cは、入力受付部17bから優先度が設定されたローカル情報を受け付けて、表示端末18に出力する。
【0030】
送信部17dは、入力受付部17bから入力されたローカル情報を、データセンタ2や管理端末1に送信する処理部である。具体的には、送信部17dは、入力受付部17bから優先度が設定されたローカル情報を受け付けると、ルータ16等を介してデータセンタ2や管理端末1に送信する。このとき、送信部17dは、優先度が「高」のローカル情報だけを送信することもできる。
【0031】
(表示端末の機能構成)
図3に示すように、表示端末18は、コンテンツ記憶部18a、送受信部18b、取得部18c、表示制御部18d、表示部18eを有する。なお、送受信部18b、取得部18c、表示制御部18dは、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0032】
コンテンツ記憶部18aは、表示対象となるコンテンツを記憶する記憶装置であり、例えばメモリやハードディスクの一例である。このコンテンツ記憶部18aは、グローバル情報とローカル情報とを区別して記憶する。
【0033】
図6は、コンテンツ記憶部のフォルダ構成例を示す図である。
図6に示すように、コンテンツ記憶部18aは、サイネージ用フォルダ、ローカル用フォルダ(high level)、ローカル用フォルダ(low level)を有する。サイネージ用フォルダは、グローバル情報をグローバルコンテンツとして格納するフォルダである。ローカル用フォルダ(high level)は、優先度「高」が設定されたローカル情報をローカルコンテンツとして格納するフォルダである。ローカル用フォルダ(low level)は、優先度「普通」や「低」が設定されたローカル情報をローカルコンテンツとして格納するフォルダである。
【0034】
なお、ここで示したフォルダ構成は、一例であり、図示した構成に限定されず、細分化することができる。例えば、グローバル情報やローカル情報をジャンルごとに分類し、ジャンルごとにフォルダを設けることもできる。
【0035】
送受信部18bは、外部のサーバ等から情報を受信する処理部である。具体的には、送受信部18bは、データセンタ2等からグローバル情報を受信すると、コンテンツ記憶部18aのサイネージ用フォルダに格納する。なお、送受信部18bは、データセンタ2等に、各種データを送信することもできる。
【0036】
取得部18cは、ローカル情報を取得してコンテンツ記憶部18aに格納する処理部である。具体的には、取得部18cは、入力端末17からローカル情報を受信すると、受信したローカル情報に付加されている優先度を判定する。そして、取得部18cは、優先度が「高」である場合、受信したローカル情報をコンテンツ記憶部18aのローカル用フォルダ(high level)に格納する。また、取得部18cは、優先度が「普通」や「低」である場合、受信したローカル情報をコンテンツ記憶部18aのローカル用フォルダ(low level)に格納する。
【0037】
表示制御部18dは、コンテンツを表示部18eに表示させる処理部である。具体的には、表示制御部18dは、基本的にグローバル情報を表示し、ローカル情報が発生した場合は、ローカル情報を優先的に表示させる。また、表示部18eは、各種情報を表示する装置であり、例えばディスプレイやタッチパネルである。
【0038】
例えば、表示制御部18dは、コンテンツ記憶部18aに記憶されるサイネージ用フォルダに記憶されるグローバル情報のコンテンツを、予めスケジューリングされた順序で順次表示する。このようグローバル情報のコンテンツを表示させる状態で、表示制御部18dは、ローカル用フォルダ(high level)またはローカル用フォルダ(low level)にコンテンツが登録されたことを検出する。
【0039】
すると、表示制御部18dは、登録されたローカル情報のコンテンツを読み出して、グローバル情報のコンテンツからローカル情報のコンテンツに表示を切り替える。そして、表示制御部18dは、ローカル情報のコンテンツを所定時間表示させた後、再度スケジュールにしたがって表示制御を実行する。なお、ローカル情報について、優先度が高い方が表示時間を長くすることもできる。
【0040】
また、表示制御部18dは、登録されているコンテンツの一覧を表示させて、表示対象をユーザに選択させることもできる。
図7は、コンテンツ選択画面の例を示す図である。表示制御部18dは、ユーザから選択要求などの操作を受け付けると、
図7に示す選択画面32を表示させる。
【0041】
選択画面32は、データセンタ2等から配信されたグローバル情報のコンテンツとして、避難所画像32a、安否確認リスト32b、レイアウト32c、ご連絡事項32d、他の避難所32eを表示するとともに、ローカル情報用の領域として領域32fを有する。
【0042】
そして、表示制御部18dは、例えば安否確認リスト32bが選択されると、安否確認リスト32bを表示部18eに表示させる。この状態で、表示制御部18dは、ローカル用フォルダ(high level)またはローカル用フォルダ(low level)にコンテンツが登録されたことを検出すると、登録された情報のタイトル等を領域32fに表示させた選択画面32を表示させる。そうするとこで、管理者等は、緊急を要する情報の発生を把握することができる。
【0043】
次に、グローバル情報からローカル情報へ表示切替について説明する。
図8および
図9は、ローカル情報の表示画面の例を示す図である。
図8の(a)に示すように、表示制御部18dは、表示画面33にサイネージ画面(グローバル情報)33aを表示させている状態で、ローカル画面33bをサイネージ画面33aに重畳させることもできる。また、
図8の(b)に示すように、表示制御部18dは、表示画面33にサイネージ画面33aを表示させている状態で、ローカル画面33bをテロップで表示させることもできる。
【0044】
さらに、
図9に示すように、表示制御部18dは、通常時は、表示画面34においてサイネージ画面(グローバル情報)34aをローカル画面34bよりも大きくさせる。この状態でローカル情報が発生すると、表示制御部18dは、ローカル画面34bの大きさを大きく変更することもできる。なお、
図8および
図9におけるサイネージ画面は、グローバル情報のコンテンツが表示される画面であり、ローカル画面は、ローカル情報のコンテンツが表示される画面である。
【0045】
[入力端末の処理]
図10は、入力端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示すように、入力受付部17bは、ローカル情報を受け付けると(S101:Yes)、設定された優先度が緊急(優先度:高)か否かを判定する(S102)。
【0046】
そして、出力部17cは、設定された優先度が緊急(優先度:高)である場合(S102:Yes)、コンテンツ(高)を表示端末18に出力する(S103)。一方、出力部17cは、設定された優先度が緊急(優先度:低)である場合(S102:No)、コンテンツ(普通)を表示端末18に出力する(S104)。
【0047】
[コンテンツの保存処理]
図11は、表示端末のコンテンツ保存処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、取得部18cまたは送受信部18bは、コンテンツを受け付ける(S201Yes)、受け付けたコンテンツがグローバルコンテンツであるか否かを判定する(S202)。
【0048】
そして、グローバルコンテンツ、すなわちグローバル情報である場合(S202:Yes)、送受信部18bは、コンテンツ記憶部18aのサイネージ用フォルダに受け付けたグローバルコンテンツを格納する(S203)。
【0049】
一方、取得部18cは、グローバルコンテンツではなく(S202:No)、優先度が高であるローカルコンテンツである場合(S204:Yes)、ローカル用フォルダ(high level)に受け付けたコンテンツを格納する(S205)。
【0050】
また、取得部18cは、グローバルコンテンツではなく(S202:No)、優先度が低であるローカルコンテンツである場合(S204:No)、ローカル用フォルダ(low level)に受け付けたコンテンツを格納する(S206)。
【0051】
[コンテンツの表示処理]
図12は、表示端末のコンテンツ表示処理の流れを示すフローチャートである。
図12に示すように、表示制御部18dは、表示タイミングに到達すると(S301:Yes)、コンテンツ記憶部18aのローカル用フォルダにローカル情報が記憶されているか否かを判定する(S302)。
【0052】
そして、表示制御部18dは、ローカル情報が記憶されている場合(S302:Yes)、ローカル情報を読み出して優先的に表示する(S303)。
【0053】
一方、表示制御部18dは、ローカル情報が記憶されていない場合(S302:No)、表示対象のサイネージ情報が選択されているか否かを判定する(S304)。そして、表示制御部18dは、表示対象のサイネージ情報が選択されている場合(S304:Yes)、選択されているサイネージ情報を表示させる(S305)。
【0054】
一方、表示制御部18dは、表示対象のサイネージ情報が選択されていない場合(S304:No)、設定されている条件にしたがってサイネージ情報を選択し(S306)、選択したサイネージ情報を表示させる(S307)。なお、設定されている条件は、任意に設定変更することができ、例えば格納順でもよく、別途スケジューリングすることもできる。
【0055】
[効果]
上述したように、デジタルサイネージシステム10は、グローバル情報およびローカル情報を入手して提供することができる。したがって、デジタルサイネージシステム10は、サイネージとして表示される場合とは別に、その場の人だけに伝えたい場合は入力端末17で作成したコンテンツを表示端末18に送り、表示端末18では一覧で設定されたローカルコンテンツにコンテンツがある場合は、そのコンテンツを表示することができる。