特許第6576671号(P6576671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576671
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】電気接続箱
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20190909BHJP
   H02G 3/14 20060101ALI20190909BHJP
   H05K 7/12 20060101ALI20190909BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20190909BHJP
【FI】
   H02G3/16
   H02G3/14
   H05K7/12 J
   H05K7/12 N
   B60R16/02 610A
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-83026(P2015-83026)
(22)【出願日】2015年4月15日
(65)【公開番号】特開2016-208561(P2016-208561A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年3月16日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】高井 智之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 英生
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 幸喜
(72)【発明者】
【氏名】河村 篤
(72)【発明者】
【氏名】柴田 真佐夫
(72)【発明者】
【氏名】大下 慎史
(72)【発明者】
【氏名】関沢 省吾
【審査官】 北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−074681(JP,A)
【文献】 実公平07−050826(JP,Y2)
【文献】 特開2003−111244(JP,A)
【文献】 実開平06−051012(JP,U)
【文献】 特開2002−315149(JP,A)
【文献】 特開2012−105508(JP,A)
【文献】 特開2004−048960(JP,A)
【文献】 実開平02−088415(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
H02G 3/14
H05K 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースの開口部から臨む位置に収容部を有する第一の電気的な接続部分としての電気接続箱本体と、前記収容部に収容される電子部品ユニットと、前記開口部を覆うカバーとを備える電気接続箱において、
前記電子部品ユニットは、
仕様に応じた基板や各種電子部品が変更可能に収容されるケースであり、短手方向の幅で向かい合う壁を前記カバーによって圧入又は挟持される部分とする一定形状のユニット側着脱部が形成された断面長方形の所定形状のユニットケースを有し、
前記収容部は、
前記電子部品ユニットを内部に案内する部分となるガイド部が形成されており、
前記ユニットケースは、
前記ガイド部によって前記収容部内に案内される部分となる被ガイド部が長手方向の両端面に形成されており、
前記カバーは、
前記ユニット側着脱部に対し着脱自在で一定形状のカバー側着脱部が形成されており、
前記ユニット側着脱部及び前記カバー側着脱部を介し前記電子部品ユニットに前記カバーを装着して第二の電気的な接続部分としてのカバー機能付き電子部品ユニットを形成する
前記カバー機能付き電子部品ユニットを前記電気接続箱本体に対して組み付けることによって、前記開口部が前記カバーによって覆われ、かつ、前記電子部品ユニットが前記ガイド部によって前記被ガイド部が案内されながら前記収容部に収容される
ことを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
請求項1に記載の電気接続箱において、
当該電気接続箱の仕様変更に応じるために、前記ユニットケースに仕様に応じた基板や各種電子部品を収容した前記電子部品ユニットを複数種用意しておき、該複数種の中から選定された前記電子部品ユニットに前記カバーを装着して前記カバー機能付き電子部品ユニットを形成する
ことを特徴とする電気接続箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両に搭載される電気接続箱に関し、詳しくは電子部品ユニットを構成に含む電気接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に搭載される電気機器として、例えば電気接続箱が挙げられる。電気接続箱は、リレーボックスやヒューズボックス、或いはジャンクションブロック等を総称するものとして知られる。以下、従来の電気接続箱に関し簡単に説明をする。
【0003】
図5ないし図7において、従来の電気接続箱1は、電気接続箱本体2と、電子部品ユニット3と、アッパーカバー4と、ロアカバー5とを備えて構成される。電気接続箱本体2は、樹脂製の本体ケース6と、この内部に設けられる図示しない電気回路とを有する。本体ケース6の開口部7から臨む位置には、収容部8が形成される。収容部8は、電子部品ユニット3を収容するための部分として形成される。電子部品ユニット3としては、例えばECU等が挙げられる。アッパーカバー4は、樹脂製のものであって、開口部7を覆うことができるように形成される。
【0004】
尚、下記特許文献1には、上記電気接続箱1に類似する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−51161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の電気接続箱1にあっては、自動車の組み立てラインでの作業として、少なくとも本体ケース6の収容部8に電子部品ユニット3を収容する作業と、本体ケース6の開口部7をアッパーカバー4にて覆う作業とを行う必要があることから、これらの作業の分だけ工数が掛かってしまうという問題点を有する。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、作業工数の削減を図ることが可能な電気接続箱を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の電気接続箱は、本体ケースの開口部から臨む位置に収容部を有する第一の電気的な接続部分としての電気接続箱本体と、前記収容部に収容される電子部品ユニットと、前記開口部を覆うカバーとを備える電気接続箱において、前記電子部品ユニットは、仕様に応じた基板や各種電子部品が変更可能に収容されるケースであり、短手方向の幅で向かい合う壁を前記カバーによって圧入又は挟持される部分とする一定形状のユニット側着脱部が形成された断面長方形の所定形状のユニットケースを有し、前記収容部は、前記電子部品ユニットを内部に案内する部分となるガイド部が形成されており、前記ユニットケースは、前記ガイド部によって前記収容部内に案内される部分となる被ガイド部が長手方向の両端面に形成されており、前記カバーは、前記ユニット側着脱部に対し着脱自在で一定形状のカバー側着脱部が形成されており、前記ユニット側着脱部及び前記カバー側着脱部を介し前記電子部品ユニットに前記カバーを装着して第二の電気的な接続部分としてのカバー機能付き電子部品ユニットを形成する前記カバー機能付き電子部品ユニットを前記電気接続箱本体に対して組み付けることによって、前記開口部が前記カバーによって覆われ、かつ、前記電子部品ユニットが前記ガイド部によって前記被ガイド部が案内されながら前記収容部に収容されることを特徴とする。
【0009】
このような特徴を有する本発明によれば、カバー機能付き電子部品ユニットを電気接続箱本体に対し組み付ける作業を行うと、この組み付けの作業だけで電子部品ユニットが本体ケースの収容部に収容されるとともに、本体ケースの開口部がカバーにて覆われる。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の電気接続箱において、当該電気接続箱の仕様変更に応じるために、前記ユニットケースに仕様に応じた基板や各種電子部品を収容した前記電子部品ユニットを複数種用意しておき、該複数種の中から選定された前記電子部品ユニットに前記カバーを装着して前記カバー機能付き電子部品ユニットを形成することを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明によれば、電気接続箱の仕様変更が必要になった場合であっても、複数種の電子部品ユニットの中から最適なものを選定し、これにカバーを装着すればよい。本発明によれば、電子部品ユニットのみの変更で電気接続箱の仕様変更に対応することが可能になる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された本発明によれば、電子部品ユニットにカバーを装着してカバー機能付き電子部品ユニットを予め形成しておき、そして、このカバー機能付き電子部品ユニットの状態で電気接続箱の組み付け作業を行えばよいことから、従来例のものと比べて作業工数の削減を図ることができるという効果を奏する。
【0013】
請求項2に記載された本発明によれば、請求項1の効果に加え次のような効果を更に奏する。すなわち、電気接続箱の仕様変更に柔軟且つスピーディーに対応することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る電気接続箱の組み付け作業の途中状態を示す斜視図である。
図2】カバー機能付き電子部品ユニットの拡大斜視図である。
図3】カバー機能付き電子部品ユニットの図であり、(a)は分解斜視図、(b)はユニット側着脱部及びカバー側着脱部の模式図である。
図4】電気接続箱の組み付け作業の完了状態を示す斜視図である。
図5】従来例に係る電気接続箱の図であり、本体ケースの収容部に電子部品ユニットを収容する作業を示す斜視図である。
図6】本体ケースの開口部をアッパーカバーにて覆う作業の状態を示す斜視図である。
図7図5の電気接続箱の組み付け作業の完了状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
電気接続箱は、電気接続箱本体と、カバー機能付き電子部品ユニットとを備えて構成される。電気接続箱本体は、樹脂製の本体ケースと、この内部に設けられる電気回路とを有する。本体ケースの開口部から臨む位置には、電子部品ユニットに対する収容部が形成される。カバー機能付き電子部品ユニットは、電子部品ユニットにカバーを装着して一体化することにより形成される。カバー機能付き電子部品ユニットは、電気接続箱本体に対し組み付けを行うと、この組み付けによって本体ケースの収容部に電子部品ユニットが収容され、また、カバーにて本体ケースの開口部が覆われる。上記一体化に関し、電子部品ユニットには、一定形状のユニット側着脱部が形成される。また、カバーには、ユニット側着脱部に対し着脱自在で一定形状のカバー側着脱部が形成される。
【実施例】
【0016】
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明に係る電気接続箱の組み付け作業の途中状態を示す斜視図である。また、図2はカバー機能付き電子部品ユニットの拡大斜視図、図3はカバー機能付き電子部品ユニットの図、図4は電気接続箱の組み付け作業の完了状態を示す斜視図である。尚、図1中の矢印Pは上下方向、矢印Qは左右方向、矢印Rは前後方向を示すものとする。
【0017】
<電気接続箱21について>
図1において、引用符号21は自動車の所定位置に搭載される本発明の電気接続箱を示す。また、引用符号22は、電気接続箱21から引き出されるワイヤハーネスを示す。この他、特に図示しないが、電源側からの別なワイヤハーネスが引き込まれるようになる。
【0018】
電気接続箱21は、電気接続箱本体23と、この電気接続箱本体23の下側から組み付けられる樹脂製のロアカバー24と、電気接続箱本体23の上側から組み付けられるカバー機能付き電子部品ユニット25とを備えて構成される。電気接続箱21は、上記の構成により二つの電気的な機能部分を有する。すなわち、第一の電気的な機能部分(リレーボックスに相当する機能部分)として電気接続箱本体23を有する。また、第二の電気的機能部分(例えばパワーインテグレーションに相当する機能部分)としてカバー機能付き電子部品ユニット25を有する。
【0019】
本発明の電気接続箱21は、以下の説明から分かるようになるが、作業工数削減に貢献する構成及び構造を有する点が特徴になる。
【0020】
<電気接続箱本体23について>
電気接続箱本体23は、絶縁性を有する樹脂製の本体ケース26と、導電性を有する図示しないバスバーを含む電気回路と、図示しないヒューズ及びヒュージブルリンクと、同じく図示しないリレー等とを備えて構成される。
【0021】
本体ケース26には、外周壁27と、上面開口部28(開口部)と、図示しない下面開口部とが形成される。また、外周壁27には、固定脚部29、30と、ロック部31、32と、ハーネス保持筒33とが形成される。
【0022】
固定脚部29、30は、外周壁27から外側に突出する脚状部分に形成される。固定脚部29、30は、図示しないボディ等に電気接続箱21を固定するための部分として形成される。ロック部31は、後述するアッパーカバー46を係止するための部分として形成される。このようなロック部31は、外周壁27の上端近傍に配置形成される。一方、ロック部32は、ロアカバー24を係止するための部分として形成される。このようなロック部32は、外周壁27の下端近傍に配置形成される。ロック部32は、複数箇所に形成される。
【0023】
ハーネス保持筒33は、ワイヤハーネス22の引き出し位置に配置形成される。ハーネス保持筒33は、半円筒形状又は円弧形状に形成される。ハーネス保持筒33は、ロアカバー24の後述するハーネス導出44に対向して重なると、この重なり部分が円形になるような部分に形成される。ハーネス保持筒33は、テープ巻きにてワイヤハーネス22を保持することができるように形成される。
【0024】
外周壁27の内側には、各種のキャビティ34〜36と、収容部37とが形成される。これらは、本体ケース26の上面開口部28から臨む位置に配置形成される。キャビティ34〜36は、図示しないヒューズやヒュージブルリンクを装着する部分として形成される。キャビティ34〜36の内部には、図示しない電気回路の一部が配置される。尚、電気回路は、ワイヤハーネス22に対する接続部分を有する。キャビティ34〜36に図示しないヒューズやヒュージブルリンク等が装着されると、公知のリレーボックスに相当する機能部分が形成される。
【0025】
収容部37は、後述する電子部品ユニット45を収容するための部分として形成される。収容部37は、平面視略長方形で底が深くなるような凹み部分として形成される。収容部37は、例えばこの底部分からワイヤハーネス22の分岐線38、39及びコネクタ40、41(図2参照)を引き出すことができるように形成される。収容部37の左右内面には、ガイド部42がそれぞれ形成される。ガイド部42は、電子部品ユニット45を収容する際にこれを案内する部分として形成される。
【0026】
<ロアカバー24について>
ロアカバー24は、本体ケース26の図示しない下面開口部を覆うことができるように形成される。このようなロアカバー24には、本体ケース26のロック部32に係止されるロック部43が複数形成される。また、ロアカバー24には、ハーネス導出44が形成される。ハーネス導出44は、ワイヤハーネス22を導出する部分に配置形成される。ハーネス導出44は、ハーネス保持筒33よりも短い形状に形成される。
【0027】
<カバー機能付き電子部品ユニット25について>
図1ないし図4において、カバー機能付き電子部品ユニット25は、電子部品ユニット45と、アッパーカバー46(カバー)とを備えて構成される。カバー機能付き電子部品ユニット25は、電子部品ユニット45にアッパーカバー46を装着して一体化することにより形成される。
【0028】
<電子部品ユニット45について>
電子部品ユニット45としては、例えばパワーインテグレーションが挙げられる。このような電子部品ユニット45は、ユニットケース47と、このユニットケース47内に収容される基板や各種電子部品等とを備えて構成される。ユニットケース47には、一対の被ガイド部48と、ユニット側着脱部49とが形成される。被ガイド部48は、収容部37のガイド部42に案内される部分として形成される。
【0029】
電子部品ユニット45には、コネクタ50、51が設けられる。このコネクタ50、51は、ワイヤハーネス22の分岐線38、39が引き出された後に、分岐線38、39の端末に設けられるコネクタ40、41を接続することができるように形成される(図2参照)。
【0030】
尚、電子部品ユニット45は、電気接続箱21の仕様変更に応じるために複数種用意されるものとする(ユニットケース47は共通で使用され、ユニットケース47内に収容される基板や各種電子部品等を変更する)。また、電子部品ユニット45は、複数種の中から選定されたものが使用されるものとする。
【0031】
<ユニット側着脱部49について>
ユニット側着脱部49は、電子部品ユニット45にアッパーカバー46を装着して一体化する際に必要となる部分として形成される。このようなユニット側着脱部49は、一定形状(共通化された形状)に形成される。ユニット側着脱部49は、本実施例において、ユニットケース47の前面及び後面をそのまま利用するようにして形成される。また、後述するカバー側着脱部51によって圧入又は挟持されるような部分にも形成される(一例であるものとする。ユニット側着脱部49は、アッパーカバー46を着脱自在にすることができる部分であれば、また、一定形状(共通化された形状)にすることができる部分であれば、特に本実施例に限定されないものとする)。
【0032】
<アッパーカバー46について>
アッパーカバー46は、本体ケース26の上面開口部28を覆うことができるように形成される。このようなアッパーカバー46には、本体ケース26のロック部31に係止されるロック部52が形成される。また、アッパーカバー46には、カバー側着脱部53が形成される。
【0033】
<カバー側着脱部53について>
カバー側着脱部53は、電子部品ユニット45のユニット側着脱部49に対し着脱自在に装着される部分として形成される。カバー側着脱部53は、本実施例において、ユニット側着脱部49を圧入又は挟持することができるような部分に形成される(図3(b)参照。形状は一例であるものとする)。
【0034】
<カバー機能付き電子部品ユニット25の組み付けについて>
図3において、カバー機能付き電子部品ユニット25は、ユニット側着脱部49及びカバー側着脱部53を介して電子部品ユニット45にアッパーカバー46を装着することにより一体化状態に形成される。カバー機能付き電子部品ユニット25は、例えば自動車の組み立てラインに搬送される前に上記の如く組み付けられて一体化状態に形成される。
【0035】
<自動車の組み立てラインでの電気接続箱21の組み付け作業について>
上記構成及び構造において、図1に示す如く電気接続箱本体23の上側にカバー機能付き電子部品ユニット25を配置し(この時、ワイヤハーネス22の分岐線38、39を引き出してコネクタ接続を行うものとする)、そして、このカバー機能付き電子部品ユニット25を下方に移動させて電気接続箱本体23に対し組み付けを行うと、本体ケース26の収容部37に電子部品ユニット45が収容され、また、アッパーカバー46にて本体ケース26の上面開口部28が覆われる(図4参照)。すなわち、従来例では二つの作業であったものが、本発明では一つの作業で済ませることができる。
【0036】
<本発明のまとめ及び効果について>
以上、図1ないし図4を参照しながら説明してきたように、電気接続箱21は、電気接続箱本体23と、カバー機能付き電子部品ユニット25とを備えて構成される。電気接続箱本体23は、樹脂製の本体ケース26と、この内部に設けられる電気回路とを有する。本体ケース26の上面開口部28から臨む位置には、電子部品ユニット45に対する収容部37が形成される。
【0037】
カバー機能付き電子部品ユニット25は、電子部品ユニット45にアッパーカバー46を装着して一体化することにより形成される。カバー機能付き電子部品ユニット25は、電気接続箱本体23に対し組み付けを行うと、この組み付けによって本体ケース26の収容部37に電子部品ユニット45が収容され、また、アッパーカバー46にて本体ケース26の上面開口部28が覆われる。
【0038】
上記一体化に関し、電子部品ユニット45には、一定形状のユニット側着脱部49が形成される。また、アッパーカバー46には、ユニット側着脱部49に対し着脱自在で一定形状のカバー側着脱部53が形成される。
【0039】
従って、本発明によれば、電子部品ユニット45にアッパーカバー46を装着してカバー機能付き電子部品ユニット25を予め形成しておき、そして、このカバー機能付き電子部品ユニット25の状態で電気接続箱21の組み付け作業を行えばよいことから、従来例のものと比べて作業工数の削減を図ることができるという効果を奏する。
【0040】
この他、本発明によれば、電気接続箱21の仕様変更が必要になった場合であっても、複数種の電子部品ユニット45の中から最適なものを選定し、これにアッパーカバー46を装着すればよいことから、電子部品ユニット45のみの変更で電気接続箱21の仕様変更に対応することができるという効果を奏する。
【0041】
すなわち、電気接続箱21の仕様変更に柔軟且つスピーディーに対応することができるという効果を奏する。
【0042】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
21…電気接続箱、 22…ワイヤハーネス、 23…電気接続箱本体、 24…ロアカバー、 25…カバー機能付き電子部品ユニット、 26…本体ケース、 27…外周壁、 28…上面開口部(開口部)、 29、30…固定脚部、 31、32…ロック部、 33…ハーネス保持筒、 34〜36…キャビティ、 37…収容部、 38、39…分岐線、 40、41…コネクタ、 42…ガイド部、 43…ロック部、 44…ハーネス導出、 45…電子部品ユニット、 46…アッパーカバー(カバー)、 47…ユニットケース、 48…被ガイド部、 49…ユニット側着脱部、 50、51…コネクタ、 52…ロック部、 53…カバー側着脱部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7