特許第6576691号(P6576691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6576691圧縮ガスでタンクを充填するためのステーション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576691
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】圧縮ガスでタンクを充填するためのステーション
(51)【国際特許分類】
   F17C 5/06 20060101AFI20190909BHJP
【FI】
   F17C5/06
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-107649(P2015-107649)
(22)【出願日】2015年5月27日
(65)【公開番号】特開2015-227725(P2015-227725A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2018年3月16日
(31)【優先権主張番号】1454816
(32)【優先日】2014年5月28日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ローラン・アリディエレス
【審査官】 加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−540845(JP,A)
【文献】 特開2006−182530(JP,A)
【文献】 実開平04−137171(JP,U)
【文献】 特開2003−130294(JP,A)
【文献】 独国特許発明第00721995(DE,C2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮燃料ガスでタンクを充填するためのステーション(1)であって、少なくとも1つのパイプ(3)を備えたガス分配ターミナル(2)を備え、その一端は、充填されるべきタンクに流体接続されることが意図されるコネクタを装着しており、前記ガス分配ターミナル(2)は、圧縮ガス分配回路(4)を介してガス源(13)に流体接続されており、前記ステーション(1)は、前記圧縮燃料ガスを冷却するように前記ガス分配ターミナル(2)に供給された前記圧縮燃料ガスと熱交換の関係にある少なくとも1つの熱交換器(5)を備え、前記熱交換器(5)が、前記圧縮ガス分配回路(4)に位置するステーション(1)において、前記ガス分配ターミナル(2)と前記熱交換器(5)とは、共通の支持体(6)の上に配置され、前記熱交換器(5)は、前記ガス分配ターミナル(2)の下に配置されており、前記支持体(6)は、前記ガス分配ターミナル(2)の基部が地面の高さにある一方で前記熱交換器(5)は、地面の高さより下の空洞(12)に位置する下げられた第1の位置と、前記交換器(5)が前記空洞(12)から地面の高さに又は地面の高さより上に持ち上げられている持ち上げられた第2の位置との間で移動することができることを特徴とするステーション(1)。
【請求項2】
前記支持体(6)は、リフトテーブル、リフト、パンタグラフ機構のうちの少なくとも1つを備えるリフト機構(16、26)に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のステーション。
【請求項3】
前記支持体(6)は、機械式及び/又は油圧式及び/又は電気式のリフト機構(16、26)に接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のステーション。
【請求項4】
前記熱交換器(5)は、冷媒流体回路(8)を介して冷媒の冷熱源(7)からフリゴリー(frigories)が供給されており、前記冷媒流体回路(8)は、前記熱交換器(5)と冷媒流体回路(8)とが接続解除/接続することを可能にするように前記熱交換器(5)に対して迅速接続/接続解除の領域(9)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のステーション。
【請求項5】
前記ステーション(1)は、前記下げられた位置で前記支持体(6)をロックするためのロック部材(14)を備え、前記ロック部材(14)は、前記ロック部材(14)が前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくする、すなわち前記支持体(6)が前記持ち上げられた第2の位置に向かって移動するのを防ぐ第1の状態と、前記支持体(6)が前記持ち上げられた第2の位置に向かって移動することを前記ロック部材(14)が可能にする第2の状態との間で切り換えできることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のステーション。
【請求項6】
前記ロック部材(14)は、前記迅速接続/接続解除の領域(9)に接続されるか、又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、前記熱交換器(5)が前記冷媒流体回路(8)に接続されている限り前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成されることを特徴とする、請求項4に従属する請求項5に記載のステーション。
【請求項7】
前記圧縮ガス分配回路(4)は、一方で前記圧縮ガス分配回路(4)が、他方で前記熱交換器(5)又は前記ガス分配ターミナル(2)に対して接続解除/接続できるように、前記熱交換器(5)及び/又は前記ガス分配ターミナル(2)に対する迅速接続/接続解除の領域(11)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のステーション。
【請求項8】
前記ロック部材(14)は、前記迅速接続/接続解除の領域(11)に接続されるか、又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、前記熱交換器(5)又は前記ガス分配ターミナル(2)が前記圧縮ガス分配回路(4)に接続されている限り前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成されることを特徴とする、請求項5に従属する請求項7に記載のステーション。
【請求項9】
前記ロック部材(14)は、モバイル支持体(6)に接続された機械部材及び/又は電気部材を備え、前記迅速接続の領域(9、11)に物理的又は電気的に接続されることを特徴とする、請求項5、6、又は8のいずれか一項に記載のステーション。
【請求項10】
リフト機構(16、26)が、電子データ処理ロジック(14)を介して電気的に制御される作動部材(26)を備え、前記電子データ処理ロジック(14)が前記ロック部材(14)を組み込むことを特徴とする、請求項9に記載のステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガス充填ステーションに関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、圧縮燃料ガスでタンクを充填するためのステーションであって、少なくとも1つのパイプを備えたガス分配ターミナルを備え、その一端は、充填されるべきタンクに流体接続されることになるコネクタを装着しており、分配ターミナルは、圧縮ガス分配回路を介してガス源に流体接続されており、ステーションは、前記ガスを冷却するように分配ターミナルに供給されたガスと熱交換の関係にある少なくとも1つの熱交換器を備え、この熱交換器は、分配回路に位置している、ステーションに関する。
【0003】
本発明は、特に、燃料電池車両の圧縮水素のタンクを充填するための充填ステーションに関する。これらの充填ステーションは、例えば700バールの高圧で数分のうちにタンクを充填するためのものである。
【背景技術】
【0004】
急速充填を可能にするために、場合によっては、車両のタンクの中に水素が注入される前に、水素が冷却される必要がある。これは、タンクの急速充填を可能にするために、水素は、例えば、−40℃ほどの低さであり得る温度まで冷却されることが必要となるからである。これを達成するために、充填ステーションは、一般に、車両を充填するガスを冷却するための熱交換器を備える。熱交換器は、充填中のできる限り早期に冷却ガスの分配を保証するために、水素分配ターミナルにできる限り近いことを必要とする(これが言わんとしていることは、交換器と分配ターミナルとの間の配管を冷却するのにかかる時間を最小にするためということである)。
【0005】
水素ガス充填ステーションは、次第にあらゆる種類の燃料(特にガソリン)を送り届ける既存の充填ステーションに組み込まれている。
【0006】
燃料分配ターミナルは、アイランド(island)、すなわち、決定された接地面積を有する充填ステーション中の箇所に置かれる。これらのアイランドの幅は、通常、従来の燃料分配ターミナルの幅により決定される。これらのアイランドの長さは、この箇所の形状に従って変わり、ターミナルあたり3mから4m程度である。提案した解決策は、コンパクトである必要がある。
【0007】
第1の知られている一解決策は、分配ターミナルに熱交換器を配置することである。しかし、この場合には、交換器がアイランドの幅に近い直径を有すると共にアイランドの長さは交換器を備えた分配ターミナルの組み込みを可能にしないので、ステーションの既存の「標準的な」アイランドに組み込むことは難しい。
【0008】
別の解決策では、熱交換器は、分配ターミナルに配置されず、できる限り分配ターミナルの近くに配置される。これは、地下空洞中にてアイランドに熱交換器を配置することを必然的に伴う。しかし、この解決策は、充填ステーション中に交換器が利用できる空間を与えることを必然的に伴い、それを設置又は維持することを容易にさせない(ガス分配ターミナル及び冷却交換器は、そこでは、この箇所に組み込まれなければならない2つの別個の実体である)。加えて、分配ターミナルと交換器との間の配管は、断熱又は冷却される必要があり、より複雑な箇所にシステムを取り付けさせることになる。
別の解決策は、ガス冷却システム(熱交換器)が充填ターミナルに対して遠く離れて設置されることである。その場合には、冷却ガスを伝達するパイプは遠く離れて設置された交換器と分配ターミナルとの間の冷たさを維持するために断熱される必要があり、また別の既知の解決策では、パイプは冷媒により実際に冷却される必要がある。これは、断熱され冷却されたガス用高圧回路を用意する必要の結果として、複雑さを増加させると共に、ステーションのコストを増大させる。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、従来技術の上述の欠点の全部又は一部を改善することである。
【0010】
この目的を達成するために、本発明によるステーションは、上記前文におけるその所与の一般的な定義に適合する他の箇所において、分配ターミナルと熱交換器とは、共通の支持体の上に配置され、熱交換器は、分配ターミナル下に配置されており、支持体は、ターミナルの基部が地面の高さにある一方で熱交換器は地面の高さより下の空洞に位置する下げられた第1の位置と、交換器が空洞から地面の高さに又は地面の高さより上に持ち上げられている持ち上げられた第2の位置との間で移動することができることを本質的に特徴とする。
【0011】
これは、熱交換器が分配ターミナルに組み込まれることを可能にする一方、同時に、設置面積を限られたものにさせると共にアクセスしやすさを最適にさせる。
【0012】
また、本発明のいくつかの実施形態は、以下の特徴の1つ又は複数を含むことができる。
【0013】
− 支持体は、リフトテーブル、リフト、パンタグラフ機構のうちの少なくとも1つを備えるリフト機構に接続されている。
【0014】
− 支持体は、機械式及び/又は油圧式及び/又は電気式のリフト機構に接続されている。
【0015】
− 熱交換器は、冷媒流体回路を介して冷媒の冷熱源からフリゴリー(frigories)が供給されており、冷媒流体回路は、熱交換器と冷媒流体回路とが接続解除/接続することを可能にするように熱交換器に対して迅速接続/接続解除の領域を備える。
【0016】
− ステーションは、下げられた位置で支持体をロックするためのロック部材を備え、ロック部材は、ロック部材が支持体をその下げられた第1の位置で動かなくする、すなわち支持体が持ち上げられた第2の位置に向かって移動するのを防ぐ第1の状態と、支持体が持ち上げられた第2の位置に向かって移動することをロック部材が可能にする第2の状態との間で切り換えできる。
【0017】
− ロック部材は、迅速接続/接続解除の領域に接続される又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、熱交換器が冷媒流体回路に接続されている限り支持体をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成される。
【0018】
− 分配回路は、一方で分配回路が、他方で熱交換器又はターミナルに対して接続解除/接続できるように、熱交換器及び/又はターミナルに対する迅速接続/接続解除の領域を備える。
【0019】
− ロック部材は、迅速接続/接続解除の領域に接続される又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、熱交換器又はターミナルが分配回路に接続されている限り支持体をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成される。
【0020】
− ロック部材は、モバイル支持体に接続された機械部材及び/又は電気部材を備え、迅速接続の領域に物理的又は電気的に接続される。
【0021】
− リフト機構は、電子データ処理論理を介して電気的に制御される作動部材を備え、電子論理がロック部材を組み込む。
【0022】
本発明は、上記又は下記の特徴の任意の組み合わせを備えた任意の代替のデバイス又は方法にも関し得る。
【0023】
他の特定の特徴及び利点は、各図を参照して以下に与えられる明細書を読むことから明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】下げられた第1の構成における本発明による充填ステーションの一実施形態を示す垂直断面の概略部分図。
図2】持ち上げられた第2の構成における図1のステーションを示す図。
図3】モバイルサポートシステムの可能な一実施形態を示す斜視概略図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1及び図2は、圧縮燃料ガス(例えば、水素)でタンクを充填するための充填ステーションの一例を示す。
【0026】
従来のやり方のステーション1は、少なくとも1つのホース3を備えたガス分配ターミナル2を備え、その一端は、充填されることになるタンク(例えば、自動車車両のタンク)に流体接続されるためのコネクタを装備している。
【0027】
分配ターミナル2は、加圧ガス分配回路4を介して圧縮ガス源13に流体接続されている。例えば、分配回路4の少なくとも一部は、溝の中に埋設及び/又は構築されている。
【0028】
ステーション1は、圧縮ガスを冷却するための従来のように設けられた熱交換器5を備え、タンクはこの圧縮ガスで充填されている。熱交換器5は、分配ターミナル2に供給されたガスと熱交換の関係にある。
【0029】
例えば、ターミナル2は、1つ又は複数のタンク13、及びことによると圧縮機15から圧縮ガスが供給される。もちろん、圧縮ガスを供給するための任意の他のシステム(連続する「カスケード」の圧力均等化により充填を行うために並列のいくつかのタンクからなるシステム、液化ガスのタンク及び気化器などから圧縮ガスを作り出すためのシステムなど)が設けられ得る。ガス源13は、分配回路4と交換器5とを介して分配ターミナル2に供給を行う。
【0030】
熱交換器5は、例えば(ガスが流れる方向に)分配ターミナル2のちょうど上流で分配回路4に位置している。
【0031】
熱交換器5は、例えば、冷却されることになるガスと冷却用流体との間の熱交換を行う交換器である。この目的のために、熱交換器5は、冷媒流体回路8を介して冷熱源7からフリゴリー(frigories)が供給され得る。例えば、冷却回路と特に交換器とは、FR2928716A1の文献に記載された特徴の全部又は一部を備えることができる。冷却用流体は、窒素、グリコール水(glycol−water)、塩水、又は任意の他の適切な流体などの液体を備えることができる。交換器5は、アルミニウム又は任意の他の材料を備えることができると共に、フリゴリーアキュムレータ(frigory accumulator)を形成するように高い熱慣性の材料のブロックを形成するかたまりを備えることができる。
【0032】
有利な特徴の1つによれば、分配ターミナル2と熱交換器5とは共通の支持体6の上に配置され、熱交換器5は分配ターミナル2の下に配置されており、支持体6は、ターミナル2の基部が地面の高さにある一方で熱交換器5が地面の高さより下の空洞12に位置する下げられた第1の位置と、交換器5が空洞12から地面の高さに又は地面の高さより上に持ち上げられている持ち上げられた第2の位置との間で移動することができる。
【0033】
例えば、支持体6は、充填ターミナル2と交換器5とがそれぞれ置かれる2枚の重ね合されたプレートを備えることができる。
【0034】
支持体6は、組立体がやはり昇降されることを可能にするリフト機構16、26に接続されている。
【0035】
この機構は、例えば、リフトテーブル、リフト、パンタグラフ機構、ケーブル及びプーリ機構のうちの少なくとも1つを備える。
【0036】
これが言わんとしていることは、支持体6は、機械式及び/又は油圧式及び/又は電気式のリフト機構(リフト)16、26に接続されているということである。
【0037】
図3は、電子制御ユニット14により制御された油圧ラム又は空気圧ラム26のシステムにより作動させられる二対のパンタグラフ16に取り付けられたリフトプレートの一例を示す。このリフトプレートは、例えば、地下空洞12の底に配置/固定されている。
【0038】
もちろん、任意の他の適切なリフトシステム、例えば、ケーブル及びプーリ機構が使用されてもよい。
【0039】
(ステーション1がタンクを充填するための構成にあるときの)動作モードでは、支持体6は、下げられた位置にある(図1を参考)。対照的に、メンテナンスを容易にするために、支持体6は持ち上げることもできる(図2)。
好ましくは、ステーション1は、下げられた位置で支持体6をロックするためのロック部材14を備える。ロック部材14は、ロック部材14が支持体6をその下げられた第1の位置で動かなくする、すなわち支持体6が持ち上げられた第2の位置に向かって移動するのを防ぐ第1の状態と、支持体6が持ち上げられた第2の位置に向かって移動することをロック部材14が可能にする第2の状態との間で切り換えることができる。
【0040】
ロック部材14は、適切な場合には、機械式留め具(止め具)及び/又は電気ロックを備えることができる。
【0041】
また好ましくは、冷媒流体回路8は、熱交換器5と冷媒流体回路8とが接続解除/接続することを可能にするために熱交換器5に対して迅速接続/接続解除の領域9を備える。この接続/接続解除領域9は、冷媒流体回路8を熱交換器5に流体接続する又は流体接続しないために、例えば、迅速コネクタのセットを備える。
【0042】
回路4、8の接続線は、配管の位置合わせ不良を補償するために、可撓性又は半剛性であり、取り外すことが可能であるコネクタに接続することができる。
【0043】
同様に、上記と同じ原理によれば、分配回路4は、熱交換器5(又はターミナル2)が圧縮ガス分配回路8に対して接続解除/接続できるために、熱交換器5(及び/又はターミナル2)に対する迅速接続/接続解除の領域11を備えることもできる。
【0044】
好ましくは、ロック部材14は、迅速接続/接続解除の領域9に接続される又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、交換器5及び/又は分配ターミナル2が冷媒流体回路8又は分配回路4に接続されている限り支持体6をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成される。
【0045】
これが言わんとしていることは、機構をロックするロックシステムは、配管のセットのうちの1つが接続解除されていない場合、支持体6の任意の移動を防ぐことである。この機械システムは、全てのコネクタ9、11が接続解除されるときにだけ支持体6が持ち上げられることを可能にする持ち上げシステムに機械的又は電気的に結合した物理回転シャッタとすることができる。
【0046】
図3の例では、支持体6の垂直位置は、例えば、電気キャビネットと手動押しボタンターミナルとを備えるシステム14を介して電気的に制御されるラム26のシステムにより決定される。例えば、支持体6を持ち上げる制御は、例えば、流体コネクタ9、11が接続解除されていないことをセンサ10が示す限りその電子制御論理によって機能を停止させられる。センサ10は、電気センサ、圧力センサ、ブレーカスイッチ、光センサなどのうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0047】
このように、熱交換器5(及びターミナル2)は、支持体6が持ち上げられる前にそれらを供給する流体回路から接続解除されなければならない。これは、例えば、ケーブルの事故及び破断を防ぐことを可能にする。
ステーション1は、支持体6が下げられた位置にあるときに、空洞12内の接続/接続解除の領域9、11にアクセスできるようにするモバイルフード又はフラップ17を備えることができる。フラップ17は、例えば、支持体6上で動く(関節式に連結する)能力を備えている。
【0048】
例えば、ロック部材14及び/又は支持体6を持ち上げるシステムは、回路4、8がターミナル2及び/又は交換器5に流体接続されているままである限りアクセスできず又は機能を停止させられる。
【0049】
このステーション1は、特に以下の多数の利点をもたらす。
【0050】
− 大変コンパクトである。
【0051】
− (熱交換器5は工場で前もって分配ターミナル2が組み立てできるので)設置が低コストである。
【0052】
− 充填ターミナル2にできるだけ近く熱交換器5を据え、ガスが効率よく冷却されることを可能にする。
【0053】
− (固定式の埋められた解決策と特に比較して)熱交換器5のメンテナンスのための熱交換器5へのアクセスが容易である。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 圧縮燃料ガスでタンクを充填するためのステーション(1)であって、少なくとも1つのパイプ(3)を備えたガス分配ターミナル(2)を備え、その一端は、充填されるべきタンクに流体接続されるが意図されるコネクタを装着しており、前記分配ターミナル(2)は、圧縮ガス分配回路(4)を介してガス源(13)に流体接続されており、前記ステーション(1)は、前記ガスを冷却するように前記分配ターミナル(2)に供給された前記ガスと熱交換の関係にある少なくとも1つの熱交換器(5)を備え、前記熱交換器(5)が、前記分配回路(4)に位置するステーション(1)において、前記分配ターミナル(2)と前記熱交換器(5)とは、共通の支持体(6)の上に配置され、前記熱交換器(5)は、前記分配ターミナル(2)の下に配置されており、前記支持体(6)は、前記ターミナル(2)の基部が地面の高さにある一方で前記熱交換器(5)は、地面の高さより下の空洞(12)に位置する下げられた第1の位置と、前記交換器(5)が前記空洞(12)から地面の高さに又は地面の高さより上に持ち上げられている持ち上げられた第2の位置との間で移動することができることを特徴とするステーション(1)。
[2] 前記支持体(6)は、リフトテーブル、リフト、パンタグラフ機構のうちの少なくとも1つを備えるリフト機構(16、26)に接続されていることを特徴とする、[1]に記載のステーション。
[3] 前記支持体(6)は、機械式及び/又は油圧式及び/又は電気式のリフト機構(16、26)に接続されていることを特徴とする、[1]又は[2]に記載のステーション。
[4] 前記熱交換器(5)は、冷媒流体回路(8)を介して冷媒の冷熱源(7)からフリゴリー(frigories)が供給されており、前記冷媒流体回路(8)は、前記熱交換器(5)と冷媒流体回路(8)とが接続解除/接続することを可能にするように前記熱交換器(5)に対して迅速接続/接続解除の領域(9)を備えることを特徴とする、[1]から[3]のいずれか一項に記載のステーション。
[5] 前記ステーション(1)は、前記下げられた位置で前記支持体(6)をロックするためのロック部材(14)を備え、前記ロック部材(14)は、前記ロック部材(14)が前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくする、すなわち前記支持体(6)が前記持ち上げられた第2の位置に向かって移動するのを防ぐ第1の状態と、前記支持体(6)が前記持ち上げられた第2の位置に向かって移動することを前記ロック部材(14)が可能にする第2の状態との間で切り換えできることを特徴とする、[1]から[4]のいずれか一項に記載のステーション。
[6] 前記ロック部材(14)は、前記迅速接続/接続解除の領域(9)に接続されるか、又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、前記熱交換器(5)が前記冷媒流体回路(8)に接続されている限り前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成されることを特徴とする、[4]又は[5]に記載のステーション。
[7] 前記分配回路(4)は、一方で前記分配回路(4)が、他方で前記熱交換器(5)又は前記ターミナル(2)に対して接続解除/接続できるように、前記熱交換器(5)及び/又は前記ターミナル(2)に対する迅速接続/接続解除の領域(11)を備えることを特徴とする、[1]から[6]のいずれか一項に記載のステーション。
[8] 前記ロック部材(14)は、前記迅速接続/接続解除の領域(11)に接続されるか、又はそれと協働すると共に、その第1の状態に切り換え、前記熱交換器(5)又は前記ターミナル(2)が前記分配回路(4)に接続されている限り前記支持体(6)をその下げられた第1の位置で動かなくするように構成されることを特徴とする、[5]及び[7]に記載のステーション。
[9] 前記ロック部材(14)は、モバイル支持体(6)に接続された機械部材及び/又は電気部材を備え、前記迅速接続の領域(9、11)に物理的又は電気的に接続されることを特徴とする、[5]、[6]、又は[8]のいずれか一項に記載のステーション。
[10] 前記リフト機構(16、26)は、電子データ処理ロジック(14)を介して電気的に制御される作動部材(26)を備え、前記電子データ処理ロジック(14)が前記ロック部材(14)を組み込むことを特徴とする、[9]に記載のステーション。
図1
図2
図3