(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記繋ぎ材をさらに備え、前記内側フレームの前記繋ぎ材クランプ部分が、少なくとも前記外側フレームの遠位端から前記外側フレームの近位端まで延在する流れ軸であって、前記人工弁小葉アセンブリによって規定される開口を通る流れ軸に沿って、前記繋ぎ材の前記第1端部の周囲に圧縮される、請求項1に記載の装置。
前記繋ぎ材は、前記外側フレームが心臓の房室弁の固有の環状部に配置される場合に、前記内側フレームの前記繋ぎ材クランプ部分から、房室弁の心室の壁の開口を通って、前記壁の外側まで延在するのに十分な長さを有する、請求項1に記載の装置。
前記内側フレームは、初期直径を有する形状記憶合金のチューブから形成され、前記内側フレームの前記本体部分は、前記初期直径よりも大きな直径を有するように前記初期直径から拡張され、前記内側フレームの前記繋ぎ材クランプ部分は、前記初期直径よりも小さな直径を有するように前記初期直径から圧縮される、請求項1に記載の装置。
前記内側フレームの前記繋ぎ材クランプ部分は、前記繋ぎ材クランプ部分が前記繋ぎ材の前記第1端部に係合される場合に前記繋ぎ材の前記第1端部を固定的に保持するように構成される、請求項1に記載の装置。
前記内側フレームの前記繋ぎ材クランプ部分は、対向するV字形の接続部材の対によって円周方向に接続されたストラットの長手方向延伸を規定し、前記接続部材内に内腔が規定され、前記内腔は、前記内腔内で前記繋ぎ材の前記第1端部に係合するように構成され、前記繋ぎ材クランプ部分に対する圧縮力の適用に応答して、(1)前記V字形の接続部材の頂点は、長手方向に相互により近くに移動するように構成され、(2)前記V字形の接続部材の開放端部は、円周方向に相互により近くに移動するように構成される、請求項1に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1028]
図1は、予備形成された圧縮性経カテーテル人工循環器弁10の1つの実施形態の分解図である。この実施形態では、弁10は、内側構造又はアセンブリ12と、外側構造又はアセンブリ14と、を含む。弁10は、繋ぎ材160及び繋ぎ材定着部154に結合可能である。
【0010】
[1029] 内側アセンブリ12は、自己拡張式フレーム100と、(弁の漏れを防ぐためのカバーとしての役割を果たす)内側ワイヤフレームの周りに配置された外側円筒状ラップ152と、(弁機能を決定する連接式小葉138から構成された)小葉構造136と、を含む。小葉構造136は内側ワイヤフレーム100に縫合可能である。ワイヤフレーム100はまた、(繋ぎ材)取付開口部111を有し、取付開口部111には繋ぎ材160を取り付けることができる。繋ぎ材160は繋ぎ材定着部154に接続され、繋ぎ材定着部154はこの実施形態では心外膜固定パッドとして実装される。
【0011】
[1030] 外側アセンブリ14は、外側ステント又はフレーム144と、外側カバー150と、カフカバー148と、を含む。この実施形態では、外側フレーム144は、拡張された連接式のカラー又はカフ146を有し、カフ146上にカフカバー148が配置される。カフ146は、左室流出路(left ventricular outflow tract)(LVOT)閉塞問題に対応し解決するためのD字形部分162を有する。
【0012】
[1031] カフ146は、リム又は境界を形成するために外側フレーム144の管状本体の直径を越えて突出する実質的に平坦なプレートとして構成可能である。本明細書中、用語、拡張した端部、カフ、フランジ、カラー、ボンネット、エプロン又はスカートが交換可能に使用される。フレーム144の管状本体が、僧帽弁開口の開口、僧帽弁環状部を通して、繋ぎ材ループなどによって左心室の方向に引っ張られると、カフは、フレームが僧帽弁開口を通ってそれよりも移動することを止めるためのカラーとしての役割を果たす。人工弁全体は、左心房及び僧帽弁環状部に配置されたカフと、左心室に取り付けられた心室繋ぎ材との間の長手方向の力によって保持される。
【0013】
[1032] カフ146は、ワイヤとして形成されたニッケル−チタニウム合金材料ニチノール(登録商標)などの剛体の可撓性の形状記憶材料から形成可能であり、また、安定化組織又は他の適切な生体適合性又は人工材料から形成可能であるカフカバー148によってカバー可能である。一実施形態において、カフは、カフ146がフレーム144の管状本体へ移行する場所(一体型拡張端部又はカフの場合)、又は、カフ146がフレーム本体に取り付けられる場所(それらが別々であるが接合された構成要素である実装の場合)である折り返し又はシームの円周の周りに軸方向に延在するワイヤの独立した連接式の半径方向の突出部(tines)又は支柱から形成される。
【0014】
[1033] カフカバー148が適所にある状態で、ワイヤの連接式半径方向突出部及び支柱は、カフに、フレーム144の中心を通って延びる長手方向軸に沿って上下に移動する能力及び連接を成す能力を提供する。換言すると、ワイヤの個々の連接式半径方向突出部又は支柱は、独立して上下に移動し、また、ワイヤの相対的な剛性により、それらの元の位置に跳ね戻ることができる。カフワイヤをカバーする組織又は材料は、カフのワイヤに取り付けられると、ワイヤスピンドルが移動することを許容することができるような特定の弾性係数を有する。この可撓性はカフに、患者の心臓内で展開される際、特定用途に必要な解剖学的形状に従う能力を与える。人工僧帽弁の例において、カフは、左心房の凹凸及び僧帽弁環状部の形状に従うことができ、及び、僧帽弁環状部に隣接する心房組織及び僧帽弁環状部内の組織に対する密な封止を実現することができる。すでに述べたように、この特徴は、僧帽弁の寸法決めにおいてある程度の可撓性を提供し、及び、埋め込まれた人工心臓弁の周囲で血が漏出することを防止する。
【0015】
[1034] カフ寸法及び形状のさらなる態様は、完全に配置され固定されると、カフの縁部は、好ましくは、心房壁の方に横方向に向けられないことであり、その方向でカフは心房壁に貫入又は切断作用を引き起こすおそれがある。
【0016】
[1035] いくつかの実施形態では、カフのワイヤスピンドルの形状及びサイズは実質的に均一である。いくつかの実施形態では、各ループ又はスピンドルは可変形状及びサイズであり得る。この例では、ワイヤの連接式半径方向突出部又は支柱は、弁が展開される場所に依存して、交互に大小のワイヤの連接式半径方向突出部又は支柱のパターンを形成し得ることが考えられる。人工僧帽弁の場合、使用前の撮像により、特定の患者の僧帽弁近傍の解剖学的な形状に依存してカフの構造をカスタマイズすることが可能になり得る。
【0017】
[1036] カフは、崩れることなく心臓内の力に耐えるのに十分な構造的一体性を提供するように構成される。
【0018】
[1037] 内側フレーム100及び外側フレーム又はフレーム144は、カフ146を含めて、変形(圧縮及び/又は拡張)され、解放されると、それらの元の(変形されない)形状に戻るように好ましくは形成される。これを達成するために、構成要素は、形状記憶特性を有する金属又はプラスチックなどの材料から好ましくは形成される。金属に関して、ニチノール(登録商標)が、オーステナイト、マルテンサイト又は超弾性であるように加工することができるので特に有用であることが分かっている。マルテンサイト及び超弾性合金は、必要な圧縮特徴を示すように加工されることができる。従って、内側フレーム100及び外側フレーム又はフレーム144は、カフ145を含めて、好ましくはニチノール(登録商標)から構成され、及び、構造的変形又は弁変位を引き起こし得る長手方向の力の及ぶ間、それらの機能を維持することができる。Cu−Zn−Al−Ni合金及びCu−Al−Ni合金などの他の形状記憶合金が使用されてもよい。
【0019】
[1038] 内側フレーム100及び外側フレーム又はフレーム144は、カフ146を含めて、レーザー切断されたニチノール(登録商標)の薄肉チューブから好ましくは形成される。レーザー切断は、薄いニチノール(登録商標)チューブに規則的な切欠きを形成する。次に、チューブは、所望の形状の金型に配置され、マルテンサイト温度まで加熱され、そして急冷される。このようなフレームの処理は、形状記憶特性を有しかつ較正された温度で記憶形状に容易に復帰する拡張端部又はカフを形成する。
【0020】
[1039] 代替的に、これらの構成要素は、編組されたワイヤから構成されてもよい。
【0021】
[1040] カフはいくつかの機能を提供する。第1の機能は、弁周辺の漏出と、人工弁周囲の血液の逆流とを防ぐことである。環状部及び心房の不規則な形状を横切る屈曲及び封止によって、漏出は最小化又は防止される。
【0022】
[1041] カフの第2の機能は、調整可能及び/又は順応性の生体弁を提供することである。心臓及びその構造は、心臓周期の間、複雑な構造変化を経る。例えば、僧帽弁環状部は、サドルのように成形される双曲放物面として知られる複雑な幾何学的形状を有し、ここでその角状部分が前であり、背もたれが後ろであり、並びに、左右の谷が中間及び横方向に配置されている。この複雑さを超えて、僧帽弁環状部の領域は、心臓周期の過程にわたって変化する。さらに、三尖弁及び三尖弁環状部の形状は、研究の主題であり続け、それ自体の特定の問題を提起している。従って、順応性は非常に重要であるが、不幸にしてしばしば心臓装置の見落とされる要件である。順応性は、ここでは心臓周期を通して構造的位置及び一体性を維持するために固有の環状部とともに形態を変化する弁の能力のことを指す。心臓の動きとの順応性は特に有用な特徴であり、具体的には、下に横たわる表面が隣接表面と違った動きをする局所的な順応性を提供する能力である。心臓周期を通して変化するこの能力は、これまで提供されていない方法で弁が配置されたまま残りかつ適切に展開されることを可能にする。
【0023】
[1042] 加えて、順応性は、繋ぎ材の使用を介して得ることができ、ここで繋ぎ材は好ましくは弾性材料から作製される。繋ぎ材に基づく順応性は単独で、又は、カフに基づく順応性と組み合わせて、使用することができる。
【0024】
[1043] カフの第3の機能は、埋込み手術の間、弁が心房の不規則な表面に順応することを可能にすることである。この機能は、独立した繋ぎ材の使用によって改善可能であり、それにより環状部内での弁の側面取付けが可能になる。例えば、3つの繋ぎ材が使用される場合、それらは互いに円周方向に約120度離間させることができ、それにより外科医が、弁周囲の漏出が発生しているかどうかを、又は、発生している場所を観察し、及び、片側又は反対側を引っ張り、局所的な圧力をもたらし、漏出を低減又は排除することが可能になる。
【0025】
[1044] カフの第4の機能は、心室を満たす間、人工弁を心室に向かって/心室の方へ移動させるように作用する力(すなわち心房圧力及び流れによって発生するずり応力)に対抗することである。
【0026】
[1045] 心臓は約8〜30mmHg(約0.15〜0.6psi)の平均左心房圧力を生じることが知られている。この左心房充填圧力は、拡張端部又はカフを僧帽弁に隣接する心房組織に対して保持する定着力のような、人工弁が拡張端部又はカフの外面に対して開放されるとき左心室の方向にかけられ得る予想されるおおよその圧力である。カフ146は、弁が心室の方に移動されずまたすべらないように左心室の方向において人工弁に逆らってこの長手方向圧力に対抗する。反対に、左心室収縮圧力(通常約120mmHg)が、閉鎖した人工弁に対し左心房の方向に力をかける。繋ぎ材はこの力に対抗し、心室縮小又は収縮の間、弁位置を維持し、心室の力に耐えるために使用される。従って、カフ146は、取り外されて左心室に引き込まれることなく繋ぎ材に対抗する必要な張力を提供するのに十分な構造的一体性を有する。ある期間の後、心臓の形状変化及び/又は人工弁とそれを包囲する心臓組織との間の線維性癒着が、心室縮小の間に弁人工物にかかる長手方向に力に対抗する際の心室繋ぎ材の機能を補助し得る、又は、それに置き換わり得る。
【0027】
[1046] カフのさらなる特徴は、それが、追加的構造を提供することによって、小葉アセンブリ/フレーム複雑性を補強するように機能することである。さらに、展開の間、カフは、展開の間に構造全体、人工弁を僧帽弁環状部の適所に案内し、そして弁がいったん展開されると、弁を適所に維持するように機能する。別の重要な機能は、心房排液を改善することによって、肺の中の流体を低減することである。
【0028】
[1047] 弁小葉は、小葉アセンブリによって又はその内部に保持される。いくつかの実施形態では、小葉アセンブリは小葉ワイヤ支持構造を含み、それに対して小葉は取り付けられ、小葉アセンブリ全体はフレーム本体内に収容される。この実施形態では、アセンブリは、小葉を取り付けるための適切なプラットフォームを形成するために、ワイヤ及び安定化組織から構成される。この態様では、ワイヤ及び安定化組織は、小葉構造が、人工弁が展開カテーテル内で圧縮されているときに圧縮されること、及び、人工弁が展開する間に開かれるときに適切な機能的形状に跳ね広がることを可能にする。この実施形態では、小葉アセンブリは、任意選択的に、安定化組織又は材料から作製された別個の円筒状ライナに取り付けられ、その内部に収容されてもよく、次にライナはフレーム本体の内側を裏打ちするように取り付けられる。
【0029】
[1048] この実施形態では、小葉ワイヤ支持構造は、圧潰性/拡張性の形状を有するように構成される。いくつかの実施形態では、構造はワイヤの単一片である。ワイヤ構造物は、一実施形態では、ニチノール(登録商標)などの形状記憶合金から構成される。その構造は、任意選択的に、2〜10本のワイヤを含む複数のワイヤから作製されてもよい。さらに、ワイヤ構造物の形状には制限がなく、任意選択的には、小葉が取り付けられるとき固有の環状部のサドル状の形状を模倣するように、一連の放物線状の反転された圧潰性アーチであり得る。代替的に、それは任意選択的に、圧潰性の同心リング、又は他の類似の幾何学的形状として構成されてもよく、そのそれぞれは圧潰又は圧縮し、その後拡張してその機能的な形状に戻ることができる。いくつかの実施形態では、2つ、3つ又は4つのアーチが存在し得る。別の実施形態では、閉鎖された円形又は楕円形構造設計が考えられる。別の実施形態では、ワイヤ構造物は傘状の構造、又は、他の類似の展開及びロック解除型(unfold-and-lock-open)の設計であってもよい。いくつかの実施形態では、超弾性ニチノール(登録商標)ワイヤは約0.015インチ直径を利用する。この実施形態では、ワイヤは、2〜3本の交連ポストが形成されるような方法で成形用固定具の周りに巻かれる。巻かれたワイヤを含む固定具は、ワイヤ構造物の形態を設定しその超弾性特性を付与するために、所定の温度でマッフル炉に配置される。続いて、ワイヤ構造物の結ばれていない端部はステンレス鋼又はニチノール(登録商標)チューブに結合され、連続的な形状を形成するように捲縮される。いくつかの実施形態では、ワイヤ構造物の交連ポストは、それらの先端で、円形接続リング、すなわち暈(halo)によって隣接され、その目的はポストの内向きの偏向を最少化することである。
【0030】
[1049] いくつかの実施形態では、小葉アセンブリは、別個のワイヤ支持構造なしに、もっぱら安定化組織又は他の適切な材料から構成される。小葉アセンブリはこの実施形態では同じくフレームの内腔内に配置され、フレームに取り付けられ、小葉アセンブリとフレームの内壁との間に封止された接合を提供する。定義により、フレーム構造内での小葉の支持に関連付けられる安定化組織及び/又はワイヤから作製されたいかなる構造も小葉アセンブリを構成することが本発明の範囲内で考えられる。この実施形態では、安定化組織又は適切な材料はまた、任意選択的に、フレームの内壁用のライナとして使用されてもよく、及び、小葉アセンブリの一部と考えられる。
【0031】
[1050] ライナ組織又は生体適合性材料は、小葉組織と同じ又は異なる、厚さ、耐久性等などの機械的品質を有するように処理されてもよい。
【0032】
[1051] 複数の種類の組織及び生体適合性材料を使用して、カフをカバーし、弁小葉を形成し、ワイヤレス小葉アセンブリを形成し、及び/又は、外側フレーム144の内側側壁及び外側側壁の両方又はどちらか一方を裏打ちすることができる。既に記載したように、小葉構成要素は、小葉アセンブリ及び弁小葉を形成するために、ワイヤを使用することなく、もっぱら安定化組織から構成されることができる。この態様では、ワイヤ構造物を使用して又は使用せずに、組織のみの小葉構成要素をフレームに取り付けることができる。いくつかの実施形態では、1個、2個、3個又は4個からの範囲の小葉、すなわち弁尖が存在することができる。
【0033】
[1052] 組織を使用して、フレーム本体の内側、フレーム本体の外側、及びカフワイヤ構造物の上側及び/又は底側、若しくは、それらのいずれかの組合せをカバーしてもよい。
【0034】
[1053] いくつかの実施形態では、本明細書で使用される組織は、任意選択的に生物学的組織であり、及び、ブタなどの動物の化学的に安定化された弁であってもよい。いくつかの実施形態では、生物学的組織を使用して、金属フレームに縫合又は取り付けられる小葉を作製する。この組織は、ウシ(ウシ心膜)又はヒツジ(ヒツジ心膜)又はブタ(ブタ心膜)又はウマ(ウマ心膜)など、動物の化学的に安定化された心膜組織である。
【0035】
[1054] 好ましくは組織はウシ心膜組織である。好適な組織の例は、製品Duraguard(登録商標)、Peri-Guard(登録商標)、及びVascu-Guard(登録商標)で使用されるものを含み、全ての製品は外科手術で現在使用され、30か月齢未満のウシから一般的に採取されて市販されている。
【0036】
[1055] いくつかの実施形態では、弁小葉は、任意選択的に、ポリウレタン又はポリテトラフルオロエチレンなどの合成材料から作製されてもよい。薄い、耐久性のある合成材料が、例えば拡張端部又はカフをカバーするために考慮される場合、発泡ポリテトラフルオロエチレン又はポリエステルなどの合成ポリマー材料が任意選択的に使用されてもよい。他の適切な材料は、熱可塑性ポリカーボネートウレタン、ポリエーテルウレタン、セグメント化されたポリエーテルウレタン、シリコーンポリエーテルウレタン、シリコーン−ポリカーボネートウレタン、及び、超高分子量ポリエチレンを任意選択的に含んでもよい。さらなる生体適合性ポリマーは、ポリオレフィン、エラストマー、ポリエチレン−グリコール、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルクロリド、他のフルオロポリマー、シリコーンポリエステル、シロキサンポリマー及び/又はオリゴマー、及び/又は、ポリラクトン、及び、それらを使用するブロックコポリマーを任意選択的に含んでもよい。
【0037】
[1056] 別の実施形態では、弁小葉は、限定せずに固定化ヘパリンなどの抗凝血剤で処理(又はそれで反応)された表面を任意選択的に有してもよい。そのような現在入手可能なヘパリン化ポリマーは、当業者に知られ、入手可能である。
【0038】
[1057] 代替的に、弁小葉は心臓周囲組織又は小さい腸粘膜下組織から任意選択的に作製されてもよい。
【0039】
[1058] 別の実施形態では、人工弁は、限定せずに右心房と右心室の間の三尖弁を含む、僧帽弁環状部以外の領域で使用するために寸法決めされて構成される。代替の実施形態は、右心室と肺動脈との間の肺動脈弁に、及び、左心室と大動脈との間の大動脈弁に対する展開に適合するように拡張端部又はカフ構造の変形を任意選択的に含んでもよい。一実施形態では、人工弁は、限定せずに大静脈、大腿部、鎖骨下、肺動脈、肝臓、腎臓、及び心臓を含む静脈系の静脈逆流弁として任意選択的に使用される。この態様では、拡張端部又はカフ特徴部は、漏出に対する追加的保護を提供するように使用される。
【0040】
[1059]
図1に示されるように、繋ぎ材160は弁10に取り付けられることができる。繋ぎ材160(複数の繋ぎ材を含み得る)は、心臓内の1以上の組織定着位置まで延び得る。いくつかの実施形態では、繋ぎ材は、左心室を通って下方に延在し、心臓の頂部で左心室を出て、心臓の外側の心外膜表面に結合される。三尖弁、又は、人工弁を必要とする他の弁構造に関連するような同様の定着が本明細書において考えられる。1〜8本、又はそれ以上の繋ぎ材が存在してもよい。
【0041】
[1060] いくつかの実施形態では、繋ぎ材は、位置、調整及び順応性に関する追加的な制御を提供するためにカフに任意選択的に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、1以上の繋ぎ材が、外側フレーム144に取り付けられた繋ぎ材に加えて、又は、任意選択的にその代わりに、カフに任意選択的に取り付けられる。カフ及び/又はフレームに取り付けることによって、位置付け、調整及び順応性に関するさらにより高い程度の制御が、展開の間、作業者に提供される。
【0042】
[1061] 展開の間、作業者は、繋ぎ材を特定の患者の解剖に的確な長さに調整又はカスタマイズすることができる。繋ぎ材はまた、作業者が、繋ぎ材を引っ張ることによって弁環状部の周りの組織にカフを締め付けることを可能にし、これにより漏出のない封止がもたらされる。
【0043】
[1062] いくつかの実施形態では、繋ぎ材は、弁10の特定用途に依存して他の組織位置に任意選択的に定着される。僧帽弁又は三尖弁の場合、1以上の繋ぎ材は、1つ又は両方の乳頭筋、中隔、及び/又は、心室壁に任意選択的に定着される。
【0044】
[1063] いくつかの実施形態では、外側フレーム144又は内側フレーム100の心室端部は、2〜5個の点になり、そこに定着縫合糸又は繋ぎ材が固定される。繋ぎ材は心室を横断し、最終的にほぼ頂部のレベルで心臓の心外膜表面に固定される。繋ぎ材はわずかな張力下に取り付けられるとき、弁を適所に保持するように、すなわち収縮の間、弁周囲の漏出を防ぐ働きをする。
【0045】
[1064] 繋ぎ材は、カフとの組み合わせにおいて、弁のより優れた順応性を提供する。繋ぎ材は、生体適合性高分子縫合材料などの手術グレードの材料から作製することができる。そのような材料の非限定的な例は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、2−0 exPFTF(ポリテトラフルオロエチレン)又は2−0 ポリプロピレンを含む。一実施形態において、繋ぎ材は非弾性的である。繋ぎ材の1以上は、心臓周期の間、さらにより高い程度の弁の順応性を提供するために任意選択的に弾性であってもよい。心臓の頂部まで及び心臓の頂部を通して引っ張られると、繋ぎ材は、繋ぎ材が心室へ後退しないように、結紮などの適切な機構によって、綿球又は類似の調整可能なボタン型定着装置に結合することができる。繋ぎ材が生体再吸収性/生体吸収性であり、従って、他の種類の固定が、組織と人工弁の間のそのような生物学的線維性癒着及び/又は心臓の室の拡大の程度の低減による半径方向の圧縮をもたらすまで、一時的な固定を提供し得ることも考えられる。
【0046】
[1065] 弁10は任意選択的に、外側フレーム144及び/又はカフ146及び/又は内側フレーム100に取り付けられる、取付け繋ぎ材及び永久繋ぎ材の組み合わせを用いて展開されてもよく、取付け繋ぎ材は弁が上手く展開された後で取り除かれる。展開のために、及び心臓周期の間、弁の構造的及び位置的順応性を提供するために、非弾性繋ぎ材と弾性繋ぎ材との組合せを任意選択的に使用してもよいことが同じく考えられる。
【0047】
[1066] 弁10はカテーテル送達技法を用いて人工僧帽弁として展開されてもよい。弁10全体が狭いカテーテル内に圧縮され、予め取り付けられた繋ぎ材装置と一緒に、本来の弁の環状領域に、好ましくは左心房に送達される。そこで弁10は、カテーテルから押し出され、そこで内側バルーンカテーテルを使用して手動で拡張する必要なく、予め形成された機能的形状に跳ね広がる。弁10が適所に引かれると、外側フレーム144は本来の僧帽弁環状部に配置され、カフ146を残して、心房の底部に係合し、(弁が心室に引かれる場合)通り抜けを防止するようにする。本来の小葉は、先行する人工弁の働きで教示されたように切除されず、外側フレーム144周囲の引っ張り及び封止機能を提供するように使用される。僧帽弁のA2前領域に押され、僧帽弁環状部のA2領域のすぐ後ろに解剖学的に位置する大動脈を通る血流を閉鎖する非適合性人工弁と違い、弁10は好ましくはLVOT問題に対処するために非対称的に展開される。従って、D字形部分162は、平坦なD字形部分162が構造的により小さく、及び(外側フレームの長手方向軸に匹敵するほどの)より垂直的なプロファイルを有するので、好ましくはA2領域に直接隣接して/接触して展開され、従ってA2領域により少ない圧力をかける。いったん弁10が適切に位置付けられると、繋ぎ材160を左心室の先端領域を通して外へ延ばし、心外膜パッド154又は類似の縫合固定取付け機構を使用して固定することができる。
【0048】
[1067] 弁10は、一実施形態において、カテーテルシステムを使用して心臓の左心室の頂部を通して先端方向に送達される。先端送達の一態様において、カテーテルシステムは、肋間送達によって心臓及び心膜空間に接近する。別の送達手法では、カテーテルシステムは、可撓性カテーテルシステムを使用して、及び一般的に使用される剛性チューブシステムを必要とすることなく、順行性及び逆行性送達手法のいずれかを用いて弁10を送達する。別の実施形態では、カテーテルシステムは、経中隔手法によって心臓に近づく。
【0049】
[1068] いくつかの実施形態では、フレーム本体は、開かれた僧帽弁小葉の縁部の周囲を心室の中に延びる(環状部と心室頂部の間の距離の約25%)。開かれた本来の小葉は、外側フレーム壁にもたれかかり、及びフレームの長軸と平行に横たわる(すなわちフレームは本来の僧帽弁小葉を開いた状態に維持する)。
【0050】
[1069] いくつかの実施形態では、直径は僧帽弁環状部の直径とほぼ一致するべきである。任意選択的に、弁は、大動脈弁を通る流れを妨害しないように大動脈弁から外方に向けられたわずかな角度で僧帽弁環状部に位置するように配置されてもよい。任意選択的に、フレームの流出部分(底部)は、心室の側壁及び乳頭筋にあまり近づけられるべきでない。この位置は人工弁を通る流れと干渉し得るためである。これらの選択肢が三尖弁に関連するとき、三尖弁の位置は僧帽弁の位置に非常に似ている可能性がある。
【0051】
[1070] 一実施形態では、送達システムの頂部進入点における組織の潜在的な開裂を制御するために、円形、半円形又はマルチパート綿球を利用することができる。綿球はPTFEフェルトなどの半剛性材料から構成可能である。送達システムによって頂部を穿刺する前、頂部が中央に位置付けられるようにフェルトは心臓に確実に取り付けられる。続いて、送達システムは、中央領域(綿球のオリフィスかもしれない)を通して導入される。このようにして配置され取り付けられ、綿球は頂部のいかなる潜在的な開裂も制御する役割を果たす。
【0052】
[1071] 別の実施形態では、弁は、突出部又はかかりの使用を通して弁環状部内に配置することができる。これらは1以上の繋ぎ材と組み合わせて又はその代わりに使用可能である。突出部又はかかりは隣接組織との連結をもたらすように配置される。いくつかの実施形態では、突出部は任意選択的に、フレーム本体144及びカフ146の間の屈曲/移行領域の周りに円周方向に配置される。そのような突出部は、バルーンカテーテルを使用するなどの機械的手段によって環状組織に押し込まれる。1つの非限定的な実施形態では、突出部は任意選択的に半円形フックであってもよく、これはフレーム本体が拡張すると環状組織に貫入し、回転して入り込み、それを確実に保持する。
【0053】
[1072] 内側フレーム100の一実施形態が
図2において側面図で示されている。フレーム100は円筒状フレーム構造102を含み、円筒状フレーム構造102は内腔104を規定し、及び3つの全体的にタイヤモンド状の部材106、108、110を含む。各ダイヤモンド状部材は、他の2つのダイヤモンド状部材のそれぞれに直接接続されるか、それらと接続する少なくとも1つの接続部材120を有する。横架部材122がダイヤモンド状部材の開放スパン部分を横断し、補強構造強化、内側アセンブリ12の他の構成要素用の別の縫合用定着位置、又は、その両方を提供する。
【0054】
[1073] 内側フレーム100の別の実施形態が
図3において側面図で示されている。この実施形態は、任意選択の弁縫合用リング105と、繋ぎ材取付け構造部111と、を含む。各弁縫合用リング105は、小葉組織構造をワイヤフレーム構造100に縫合するための開口を提供する。
【0055】
[1074] 内側フレーム100の別の実施形態が、
図4において、開かれて平らにされた見た目で示されている。円筒状フレーム構造の製造は、より大きな円筒状構造を形成するために拡張されるニチノール(登録商標)チューブのレーザー切断片から一般的に作製され、ワイヤフレーム構造は、巻き取られて溶接される金属格子から一般的に製造されないので、この図はワイヤフレーム構造を説明する目的で主に作成される。
図4は、2つの横方向頂点112及び114と、2つの長手方向頂点116及び118と、を規定する各ダイヤモンド状部材を示す。各ダイヤモンド状部材は、他の2つのダイヤモンド状部材のそれぞれに直接接続されるか、それらと接続する少なくとも1つの接続部材120を有する。接続部材は、V字形接続頂部124で接続される結合脚部126、128としてこの実施形態で規定される。
図4はまた横架部材122を示し、横架部材122は、ダイヤモンド状部材の開放スパン部分を横断し、補強構造強化、別の縫合用定着位置又はその両方を提供する。
図4は点A及び点Bを示し、それらは円筒状構造を形成するために接続部材が結合される位置である(又は別の言い方をすれば、管状内側フレーム100が
図4に示される見た目のように開かれて平らにされるように切断される位置である)。
【0056】
[1075] 内側フレームの別の実施形態が、この例では200で指定され、平らにされた見た目で
図5に示されている。内側フレーム200は、内腔204を規定する円筒状フレーム構造202を含む。
図4のように、この
図5の見た目は、ワイヤフレーム構造を説明する目的で主に作成され、点A及び点Bは、ワイヤフレーム構造が円筒状構造を形成するために結合される位置を指定する。
【0057】
[1076] 内側フレームの別の実施形態が、この例では300で指定され、平らにされた見た目で
図6に示されている。内側フレーム300は3つのダイヤモンド状部材を含み、ダイヤモンド状部材は横架部材を有しない。円筒状フレーム構造302は、ダイヤモンド状部材306、308及び310のそれぞれを使用して内腔304を規定する。
図6は、点A及び点Bを再度示し、それらは円筒状構造を形成するために接続部材が結合される位置である。
【0058】
[1077] 内側フレームの別の実施形態が、この例では400で指定され、
図7において側面図で示されている。この4つのダイヤモンド状部材は、内腔404を規定する円筒状フレーム構造402を含み、円筒状フレーム構造402は4つの全体的にダイヤモンド状の部材を含む。
【0059】
[1078] 内側フレーム400の別の4つのダイヤモンド実施形態の平らな見た目が
図8において平らな見た目で示されている。
図8はダイヤモンド状部材406、407、408及び409を示し、それぞれは、406の場合、結合構成要素(脚部)426及び428として示される結合脚部を有し、結合脚部は、結合端部432で示されるような頂点を規定する。
図8はまた、422で示されるような横架部材を示し、横架部材はダイヤモンド状部材の開放スパン部分を横断し、補強構造強化、別の縫合用定着位置、又はその両方を提供する。
図8は点A及び点Bをここでも示し、それらは円筒状構造を形成するために接続部材が結合される位置である。
【0060】
[1079] 内側フレームの別の実施形態が、この例では500で指定され、平らにされた見た目で
図9に示されている。内側フレーム500は、内腔504を規定する円筒状フレーム構造502を含む。
【0061】
[1080] 内側フレームの別の実施形態が、この例では600で指定され、平らにされた見た目で
図10に示されている。内側フレーム600は、ダイヤモンド状部材606、607、608及び609を用いて内腔604を規定する円筒状フレーム構造602を含む。各ダイヤモンド状部材は、628で示されるものなど、接続点で結合される。
【0062】
[1081] 内側フレームの別の実施形態が、この例では700で指定され、
図11に側面図で、及び、
図12に平らにされた見た目で示されている。この実施形態は、v字形結合要素によって接続された3つの正方形状部材を有する。正方形状部材706、708及び710は、それぞれ724で示されるようなv字形結合要素を有する。内側フレーム700はまた、横方向頂点712、714と、長手方向頂点716、718と、722で示されるような横架部材と、を含み、横架部材は正方形部材の開放スパン部分を横断し、補強構造強化、別の縫合用定着位置、又はその両方を提供する。ここでも点A及び点Bは、円筒状構造を形成するために一体化接続部材がそれらの接続を形成する位置である。
【0063】
[1082] 人工弁の別の実施形態が
図13に分解図で示されている。弁10’は同じく内側構造又はアセンブリ12と、外側構造又はアセンブリ14と、を含む。弁10’は同じく繋ぎ材160及び繋ぎ材定着部154に結合可能である。
【0064】
[1083] 内側アセンブリ12は、内側フレーム302、外側円筒状ラップ152、及び(弁機能を決定する連接式小葉138を含む)小葉構造136を含む。
図1の実施形態のように、小葉構造136は内側フレーム302に縫合可能であり、及び、このために内側フレーム302の一部を使用し得る。内側アセンブリ12は外側アセンブリ14内に配置され、その中に固定される。
【0065】
[1084] 外側アセンブリ14は外側フレーム144を含む。外側フレーム144はまた、様々な実施形態において薄い織物又は布の外側フレームカバー(不図示)を有し得るか、内部成長を促すように露出されたワイヤフレームを提供するべく外側カバーなしのまま置かれ得る。外側フレーム144は、連接式カラー又はカフ147を有し、それは薄い織物又は布のカバー148によって覆われる。カフ147はまた、いくつかの実施形態において、左室流出路(left ventricular outflow tract)(LVOT)閉塞問題に対応し解決するための垂直A2部分を有し得る。
【0066】
[1085] この実施形態では、繋ぎ材160は、繋ぎ材が内側フレーム100によって弁10に取り付けられる
図1の実施形態と対照的に、外側フレーム144によって弁10’に接続される。この代替的繋ぎ材取付けを実行するために、この実施形態では、外側フレーム144はまた、取付部材又はストラット113を有する。繋ぎ材定着部156はストラットの下端部に取付け可能であり、繋ぎ材160は繋ぎ材定着部156に取付け可能である。この実施形態では、繋ぎ材160は心外膜固定パッド154に接続可能である。
【0067】
[1086] 取付部材又はストラット113を有する外側フレーム144の実施形態が、
図14A〜
図14Cに示されている。この実施形態では、外側フレーム144は、研磨された(milled)又はレーザー切断されたニチノール(登録商標)チューブから形成される。
図14Aは、最初に研磨又はレーザー切断された、すなわち変形前のチューブを示す。チューブは最終形態の外側フレーム144の機能的に異なる部分に対応して4つの部分:カフ部分246、フレーム本体部分245、ストラット部分243及び繋ぎ材接続部分242、に分割可能である。ストラット部分243は、6本のストラット213を含み、これらは本体部分245を繋ぎ材クランプ部分242に接続する。接続部分242はストラット213の長手方向延伸を含み、それらは対向するわずかにV字形の接続部材(又は「小型V」)の対によって円周方向に接続される。接続部分242は、圧縮力の適用により半径方向に潰されるように構成され、これにより小型Vはより深いV字形にされ、頂点は長手方向に相互により近くに移動し、V字形の開放端部は円周方向に相互により近くに移動する。一実施形態では、接続部分242は、繋ぎ材の一端を圧縮によりクランプ又は掴むように構成可能であり、繋ぎ材ライン(例えば編組されたフィラメントライン)を直接クランプするか、又は期間中繋ぎ材ラインに確実に固定されるポリマー片又は金属片などの中間構造物をクランプする。別の実施形態では、接続部分242は、機械的な接続(例えば縫合、ピン、等)、接着剤接続、又は他のいずれかの適切な技法によって、繋ぎ材に結合可能である。いくつかの実施形態では、しかし、クランプと1以上の他の接続技法とを組み合わせて使用することができる。
【0068】
[1087] 接続部分242と対照的に、カフ部分246及び本体部分245は、半径方向に拡張されるように構成される。ストラット部分243は、拡張された部分と圧縮された接続部分242との間で、長手方向の接続と半径方向の移行とを形成する。
図14Bは、部分的に変形された構造の外側フレーム244を示し、すなわちここで、接続部分242は
図14Aの初期構成よりもわずかに小さい半径方向寸法まで圧縮され、及び、カフ部分246及び本体部分245はわずかにより広い半径方向寸法まで拡張されている。
図14Cは、(最終的な展開構造まで完全に変形されていないが)さらに部分的に変形された外側フレーム244を示す。
【0069】
[1088] 人工弁の別の実施形態が
図15に分解図で示されている。弁10’’は同じく内側構造又はアセンブリ312と、外側構造又はアセンブリ314と、を含む。弁10’’は繋ぎ材360及び繋ぎ材定着部354に結合することもできる。
【0070】
[1089] 内側アセンブリ312は、内側フレーム340、外側円筒状ラップ352、及び、(弁機能を決定する連接式小葉338を含む)小葉構造336を含む。
図1及び
図13の実施形態のように、小葉構造336は内側フレーム340に縫合可能であり、及び、このために内側フレーム340の一部を使用し得る。内側アセンブリ312は、以下でより詳細に記載するように、外側アセンブリ314内に配置され、その中に固定される。
【0071】
[1090] 外側アセンブリ314は、外側フレーム370を含む。外側フレーム370はまた、様々な実施形態において薄い織物又は布の外側フレームカバー(不図示)を有し得るか、内部成長を促すように露出されたワイヤフレームを提供するべく外側カバーなしのまま置かれ得る。外側フレーム370はまた、薄い織物又は布のカバー348によって覆われる連接式カラー又はカフ347を有し得る。
【0072】
[1091] この実施形態では、繋ぎ材360は、
図1の実施形態と同様に内側フレーム340によって弁10’’に接続されるが、
図13の弁10’の外側フレーム144の接続部分及びストラット部分を利用する。従って、内側フレーム340は、繋ぎ材接続又はクランプ部分344を含み、それによって内側フレーム340は、及び延伸弁10’’によって、繋ぎ材360に結合される。
【0073】
[1092] 内側フレーム340は
図16〜
図18により詳細に示されている。内側フレーム340は、例えばニチノール(登録商標)の、研磨又はレーザー切断されたチューブから形成可能である。内側フレーム340は、
図16に、変形されていない初期状態で、すなわち研磨又はレーザー切断されたままの状態で示されるが、説明を容易にするために切断され、平らなシートに巻き出されている。内側フレーム340は、最終形態の内側フレーム340の機能的に異なる部分に対応して4つの部分:頂点部分341、本体部分342、ストラット部分343及び繋ぎ材クランプ部分344、に分割可能である。ストラット部分343は、ストラット部分343Aなどの6本のストラットを含み、これらは本体部分342を繋ぎ材クランプ部分344に接続する。
【0074】
[1093] 接続部分344はストラットの長手方向延伸を含み、それらは小型Vの対によって円周方向に接続される。
図14A〜
図14Cの外側フレーム244の接続部分242と同様に、接続部分344は、圧縮力の適用により半径方向に潰されるように構成され、これにより小型Vはより深いV字形にされ、頂点は長手方向に相互により近くに移動し、V字形の開放端部は円周方向に相互により近くに移動する。従って、接続部分344は、繋ぎ材の一端をクランプすること又は掴むことが可能であり、繋ぎ材ライン(例えば編組されたフィラメントライン)を直接クランプするか、又は、期間中繋ぎ材ラインに確実に固定されるポリマー片又は金属片などの中間構造物をクランプする。外側フレーム244の接続部分242に関して上で考察したように、他の技法を使用して繋ぎ材を接続部分344に接続することができる。
【0075】
[1094] 接続部分344と対照的に、頂点部分341及び本体部分342は半径方向に拡張されるように構成される。ストラット部分343は、拡張された本体部分と圧縮された接続部分344との間で、長手方向の接続と半径方向の移行を形成する。
【0076】
[1095] 本体部分342は支柱342Aなど6本の長手方向支柱を含む。支柱を使用して小葉構造336を内側フレーム340に取り付けることができ、及び/又は、内側フレーム340を外側フレーム370に接続することなどによって、内側アセンブリ312を外側アセンブリ314に取り付けることができる。示される実施形態では、支柱は開口を含み、その開口に接続部材(縫合フィラメント及び/又はワイヤなど)を通過させて支柱を他の構造に結合することができる。
【0077】
[1096] 内側フレーム340は、完全に変形された、すなわち最後まで展開された構造で、
図17及び
図18においてそれぞれ側面図で及び底面図で示されている。
【0078】
[1097] 弁10’’の外側フレーム370は
図19〜
図21により詳細に示されている。外側フレーム370は、例えばニチノール(登録商標)の、研磨又はレーザー切断されたチューブから形成可能である。外側フレーム370は、
図19に、変形されていない初期状態で、すなわち研磨又はレーザー切断されたままの状態で示されるが、説明を容易にするために切断され、平らなシートに巻き出されている。外側フレーム370は、弁10及び10’に関連して上で記載した外側フレーム144と同様のものであることができる。外側フレーム370は、
図19に示されるように、結合部分371、本体部分372、及びカフ部分373に分割可能である。
【0079】
[1098] 結合部分371は371Aなどの複数の開口又はアパーチャを含み、開口又はアパーチャによって外側フレーム370を、以下でより詳細に考察するように、内側フレーム340に結合することができる。
【0080】
[1099] この実施形態において、カフ部分373はインジケータ374を含む。この実施形態において、インジケータ374はカフ部分373のワイヤフレーム要素の単により広い部分であり、すなわち、インジケータ374は、カフ部分373の周りのワイヤフレーム要素よりもエックス線撮影又は他の画像様式においてよりはっきり分かる。他の実施形態では、インジケータ374は、それが形成される又は取り付けられるカフ部分373の部分の視認性を向上させるいずれかの識別可能な特徴部(例えば突起、切欠き、等)及び/又は標識(例えば線、マーキング、目盛り等)であることができる。インジケータ374は、オペレータが本来の弁又は他の心臓構造に対して弁(又は弁のいずれかの部分)を方向付ける及び/又は配置するために使用することができる基準点又は目印を提供することによって人工弁の埋込みを容易にすることができる。例えば、埋込みの間、オペレータは、弁が患者の心臓内に配置されているとき、インジケータ373を(例えば超音波心臓検査法を使用して)識別することができる。オペレータは従って弁の位置及び/又は向きを決定し、それに従って調整を行うことができる。
【0081】
[1100] 外側フレーム370は、完全に変形された、すなわち最後まで展開された構造で、
図20及び
図21においてそれぞれ側面図で及び上面図で示されている。
図21で最良に見ることができるように、結合部分371の下端部は、(
図21で「O」によって識別される)ほぼ円形の開口を形成する。この開口の直径は、弁10’’の2つの構成要素の結合を促すために、好ましくは内側フレーム340の本体部分342の直径とほぼ一致する。
【0082】
[1101] 外側フレーム370及び内側フレーム340は、相互に結合された状態で、
図22〜
図24にそれぞれ正面図、側面図及び上面図で示されている。2つのフレームは、
図15の弁10’’などの人工弁の構造的支持を集合的に形成する。フレームは弁小葉構造を本来の弁環状部と所望の関係性で支持し、心房と心室の間の血液漏出に対する遮断層を提供するべく2つのフレームに対するカバーを支持し、及び、心室壁に対する繋ぎ材接続によって人工弁を本来の弁環状部内で適所に保持することに役立つために(内側フレーム340によって)繋ぎ材と結合する。2つのフレームは6つの結合点で接続される(代表的な点は「C」として認定される)。この実施形態において、結合点は、短い長さのワイヤなどの機械的結合具によって実現され、外側フレーム370の結合部分371の開口(開口371Aなど)及び内側フレーム340の本体部分342の長手方向支柱(支柱342Aなど)の対応する開口を通される。従って内側フレーム構造340は外側フレーム370内に配置され、それに対して固定され結合される。
【0083】
[1102] 様々な実施形態を上に記載してきたが、それらは単に例として示され、限定的でなく、従って形態及び/又は細部の様々な変更がなされてもよいことを理解すべきである。本明細書に記載した装置及び/又は方法のいずれの部分も、明示的に別段に記載されない限り、あらゆる適切な組合せで組み合わせてよい。上に記載した方法及び/又は図が、特定の順序で起きる特定の事象を示す場合、特定の事象の順序及び/又は流れパターンは修正されてもよい。加えて、特定の事象は、可能であれば平行するプロセスで同時に実行されてもよく、並びに連続的に実行されてもよい。