(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576923
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】圧縮機用音響減衰器装置
(51)【国際特許分類】
F04B 39/00 20060101AFI20190909BHJP
【FI】
F04B39/00 101M
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-530279(P2016-530279)
(86)(22)【出願日】2014年7月17日
(65)【公表番号】特表2016-525649(P2016-525649A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】BR2014000243
(87)【国際公開番号】WO2015013788
(87)【国際公開日】20150205
【審査請求日】2017年4月20日
(31)【優先権主張番号】BR1020130193119
(32)【優先日】2013年7月30日
(33)【優先権主張国】BR
(73)【特許権者】
【識別番号】519157026
【氏名又は名称】エンブラコ インドゥストリア デ コンプレッソーレス エ ソルソィンス エン レフリジェラセオ リミターダ
【氏名又は名称原語表記】Embraco Industria de Compressores e Solucoes em Refrigeracao Ltda.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルセノ,エドアルド
(72)【発明者】
【氏名】ダ・シルバ,ブルーノ・エドアルド
【審査官】
岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭58−126487(JP,A)
【文献】
実開昭61−041877(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの入口孔(22)および1つの出口孔(23)が設けられた構造を形成する、カバー(21)によって閉鎖された中空体(20)を備え、前記中空体(20)と前記カバー(21)との間には、前記構造を少なくとも2つのつまり第一および第二音響チャンバ(A、A’)に分割する少なくとも1つの中間体(24)が設けられており、前記少なくとも1つの中間体は、前記第一および第二音響チャンバ(A、A’)と流体連通している少なくとも1つの接続チャネル(26)が設けられたプラットフォーム(25)によって形成されており、前記少なくとも1つの接続チャネルは、前記出口孔(23)と相互接続している出口チャネル(27)をさらに包囲している、音響減衰器装置付き圧縮機であって、
前記少なくとも1つの入口孔(22)は、第一の音響チャンバ(A)に設けられており、
入口孔(22)を通じて前記装置減衰器(10)の構造に侵入するガスは第一音響チャンバ(A)まで誘導され、これは、前記接続チャネル(26)を通じて、つまり、接続チャネル(26)と出口チャネル(27)の外面との間に形成された空間を通じて、第二音響チャンバ(A’)に連続的に誘導されるガスで完全に満たされ、
前記第二音響チャンバ(A’)は、その後ガスで満たされ、ガスは、出口チャネル(27)を通じて出口孔(23)まで誘導される、
ことを特徴とする、音響減衰器装置(10)付き圧縮機。
【請求項2】
前記接続チャネル(26)および前記出口チャネル(27)が、前記音響チャンバ(A、A’)の間にガスを通すための空間を形成することを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項3】
前記中間体(24)が、中空体(20)の縁およびカバー(21)に直接固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項4】
低熱伝導性材料で作られていることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項5】
前記中間体(24)の前記接続チャネル(26)が、その断面が「8」の字型の構成を備えることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項6】
前記中間体(24)の前記接続チャネル(26)が、その断面が円形、正方形、長方形、三角形、楕円形、または星形である構成を備えることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項7】
前記出口チャネル(27)が、前記接続チャネル(26)の形状とは異なる形状を備えることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項8】
前記中間体(24)を押圧および係止する、前記カバー(21)の縁との前記中空体(20)の固定が、溶接、糊、接着剤、または機械式ロックによって実行されることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項9】
前記接続チャネル(26)および前記出口チャネル(27)が、同心的に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項10】
前記接続チャネル(26)の中心が前記出口チャネル(27)の中心からずれて設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項11】
前記中空体(20)と前記カバー(21)との間に設けられた少なくとも1つの中間アダプタ(28)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項12】
前記中空体(20)から中間アダプタ(28)への縁の間、およびこのアダプタ(28)の縁から前記カバー(21)の縁への間にそれぞれ設けられて固定された、2つの中間体(24)を備えることを特徴とする、請求項11に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項13】
前記中間アダプタ(28)が、中間体(24)を組み込むことによって作られることを特徴とする、請求項11に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項14】
その構成要素は垂直または水平の構造になっており、前記プラットフォーム(25)が、水平または垂直に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項15】
前記カバー(21)および前記出口チャネル(27)が、1つの単一部品として製造されることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【請求項16】
前記カバー(21)および前記出口チャネル(27)が、個別に製造されることを特徴とする、請求項1に記載の音響減衰器装置付き圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に冷却システムで通常使用される音響減衰器装置付き圧縮機に関する。より具体的には、本発明は、これらの部品の製造プロセスを簡素化し、また一般的に前記密閉型圧縮機の音響減衰レベルを増加させることが可能な、技術的、構造的、および機能的特徴を備える、音響減衰器に関する。
【背景技術】
【0002】
先端技術によれば、当業者にとって一般的に周知のように、冷却システムに適用されるほとんどの密閉型圧縮機には、圧縮機筐体の中に、より具体的には吸気ラインおよび/または排気ライン内に設けられた装置が提供され、その目的は、冷媒ガスの搬送に加えて、吸気弁および圧縮チャンバのストロークおよび振動によって発生する雑音を減少させることである。これは、冷媒ガスを断熱することも目的とする。
【0003】
「マフラ」としても知られるこれらの音響減衰器装置は、圧縮ユニットに対するその設置位置を定義するときに、異なる名称を有してもよい。たとえば、吸気フィルタおよび吸気マフラという術語は、ストレーナから吸気弁まで冷媒ガスを誘導するように減衰器装置が吸気ライン内に設けられているとき、非常に一般的である。前記減衰器装置が圧縮ユニットに設けられているときは、膨張チャンバまたは膨張マフラタイプの名称が使用される。
【0004】
設置位置とは関係なく、先端技術より周知の前記減衰器装置は、主にこれらは小型の構造を備え、ガスの方向、音響マフリング、および場合によりこれらのガスの断熱を保証するために高レベルの精度および仕上げを要するので、比較的複雑な構成を呈し、製造および実装するのが困難である。
【0005】
より具体的には、先端技術より周知の前記減衰器装置は、圧縮ユニットに出入りするガスを誘導するためにチャンバおよびダクトがその中に設けられた、中空体を備えることが観察される。当業者によって理解されるように、このガスの変位は圧縮チャンバの脈動によって発生し、これは結果的に雑音を発生するが、これはその中をガスが通るこれらのチャンバおよびダクトの特徴にしたがって減衰されることが可能である。
【0006】
これら既知の装置の不都合は、ガスを誘導するためのこれらチャンバおよび内部ダクトを組み立てるための構造的様態にある。より具体的には、本先端技術は、減衰器装置の中のガス循環のための経路の伸長を得るために互いに係合しているいくつかの部品および壁によって形成されたチャンバおよびダクトを備えることに、注意する。しかしながら、相互関連部品の数を考慮すると、ガス漏れを引き起こす相互作用が多数あり、つまり当業者にとって周知のように、その間に接続される部品の数が多いほど漏れのリスクが高くなり、これによって音響減衰レベル、主に圧縮機の動作条件に直接影響を及ぼすことが、特筆される。
【0007】
さらに、先端技術による減衰装置のこのようなチャンバおよびダクトの特徴により、雑音を低減するための適切な容量および経路を得るために製造業者らは場合により比較的複雑で高額なプロセスにさせる構成を使用するので、これらの特徴の幾何学的構成に関する特定の制限があることが検証される。
【0008】
先端技術の知識による、密閉型圧縮機用の減衰装置の実施形態のいくつかの例は、米国特許出願公開第2005/0031461号明細書、米国特許第5201640号明細書、米国特許第5971720号明細書、および米国特許第6506028号明細書に開示されている。気付かれるように、これらの文献は基本的に2つの甚大な不都合を呈する。1つ目は、チャンバと形成されたダクトとの間の封止レベルにあり、これは主に、これらの場合は封止が材料の干渉によってのみ得られるからであり、ここでこの封止は、多くの用途に有用であるものの、非常に正確で良好に制御された幾何形状を必要とし、このため適切な封止を保証する最低レベルの品質を得るために生じる工具および製造の複雑さ、ならびに組み立て費用によって生産ラインを犠牲にする。
【0009】
米国特許出願公開第2004/179955号明細書および米国特許第6149402号明細書は、一種の共振チャンバが適用された圧縮機用の吸気マフラを提供し、共振チャンバには動作中の冷媒の一部のみが流入する可能性がある。このようなチャンバの目的は雑音を弱めることであるが、しかしこれらは圧縮機効率に影響を及ぼす可能性がある。
【0010】
最後に、国際公開第02101239号パンフレット、国際公開第2013086592号パンフレット、および米国特許出願公開第2009257892号明細書は、その独自性を有する吸気マフラを提示しているが、しかし現在の先行技術の問題を解決することはできない。
【0011】
内部ダクトの構成に関して当該技術分野において周知の減衰器装置が呈する別の不都合は、ガス誘導経路を増加させるために、より多くの中間部品を必要とし、こうして単純な材料の干渉による封止の量を増加させ、その結果としてより複雑な設計およびさらに高額な製造および実装費用を生じることになる。
【0012】
先端技術による減衰器装置に見られる別の不都合は、その構成、特にその長さが吸気弁の作動周波数に直接関連する吸気ダクトの場合に、内部ダクトの長さを変更することを許容しないという事実に起因する。このため、先端技術の減衰器装置に関して、2つ以上の部品を使用することによって作成可能な内部ダクトの長さを変更する方法は1つしかなく、結果的により複雑で高額な設計が必要とされることになる。
【0013】
上記を鑑みて、先端技術による密閉型圧縮機用の減衰器装置は、主にその構成が比較的複雑で実装するのが困難であるため、雑音の減衰レベルに対して直接的な影響を及ぼすいくつかの制限および不都合を呈することが、わかるだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0031461号明細書
【特許文献2】米国特許第5201640号明細書
【特許文献3】米国特許第5971720号明細書
【特許文献4】米国特許第6506028号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/179955号明細書
【特許文献6】米国特許第6149402号明細書
【特許文献7】国際公開第2002/101239号
【特許文献8】国際公開第2013/086592号
【特許文献9】米国特許出願公開第2009257892号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
まず、本発明の減衰器装置は圧縮機の吸気ラインまたは排気ラインのいずれにも適用可能であることが、指摘されるべきである。このため、この理由のために、以下の説明は単に減衰器装置について言及し、したがってこのような名称は簡単な形態で解釈されることが明らかとなり、これにより、本明細書において密閉型圧縮機の中のいずれの位置も考慮される。
【0016】
このため、本発明の目的は、冷却システム内で一般的に使用される密閉型圧縮機に適用される減衰器装置を提供することであり、これは具体的には前記装置の製造方法を簡素化するための、しかし主に雑音を減衰する能力を向上するための、技術的、構造的、および機能的特徴を備える。
【0017】
より好ましくは、本発明の目的は、冷媒ガスの十分な循環に適した条件を提供するために、減衰器装置体の中に収容されたチャンバとダクトとの間のガス漏れの最終的なリスクを低減、および解消さえすることが可能な、密閉型圧縮機用の減衰器装置を提供することである。
【0018】
加えて、本発明の目的は、チャンバ間のガスの誘導を損なうことなく、その構造的特徴が、音響チャンバ間の封止に対して簡単だが非常に有効な構造を得られるようにする、密閉型圧縮機に適用される減衰器装置を提供することである。
【0019】
要するに、より客観的な形態において、本発明の目的は、その技術的および構造的特徴が、実質的に少ない数の部品を含み、主に適切で安全な封止手段を含むアセンブリを通じて冷媒ガスを誘導するための音響チャンバおよびダクトの形成を可能にする、密閉型圧縮機用の減衰器装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
このように、上記で引用された目的および技術的特徴を達成するために、本発明は、音響減衰器装置付き圧縮機に関し、前記装置は、少なくとも1つの入口孔1つの出口孔を有する構造を形成するように、カバーで閉鎖された中空体を備える。より具体的には、少なくとも2つの音響チャンバに前記構造を分割することが可能な少なくとも1つの中間体が、前記中空体と前記カバーとの間に設けられ、前記中間体は、前記音響チャンバ間で流体連通し、好ましくは前記カバー上に設けられた、出口孔に接続された出口チャネルを包囲する、少なくとも1つの接続チャネルが設けられたプラットフォームによって、形成されている。
【0021】
本発明の好適な実施形態によれば、前記接続チャネルおよび前記出口チャネルは、前記音響チャンバ間にガスを通すのに十分な空間を形成する。より具体的には、前記接続および出口チャネルは同心的に設けられているが、しかしこれらは中心からずれた形態で交互に配置され、つまり前記チャネルは幾何学的中心と一致していてもいなくてもよい。
【0022】
さらに、本発明の別の代替実施形態によれば、中間体は、「8」の字型断面、つまり2つの部分的に重複した円周の構成を有する接続チャネルを備える。あるいは、前記接続チャネル断面はまた、たとえば正方形、長方形、三角形、楕円形、星形など、その他の形状であってもよい。加えて、本発明において、出口チャネルには、接続チャネルの形状と同等の形状および異なる形状の断面が提供され、ガスの通過に十分な空間を形成するために、接続チャネルと出口チャネルの外面との間の空間が提供されなければならないことは、明らかである。
【0023】
さらに、本発明の特定の実施形態によれば、前記中間体は、前記中空体および前記カバーの縁に直接固定されている。
【0024】
本発明の音響減衰器装置の好適な実施形態によれば、前記体、カバー、および中間体は低熱伝導性材料で作られている。加えて、前記中間体を押圧および係止する、前記カバーの縁への前記中空体の縁の固定は、溶接、糊、接着剤、または機械式ロックを用いて行われることが可能である。
【0025】
さらに、本発明の代替実施形態によれば、音響減衰器装置は、追加音響チャンバを形成するために、中空体とカバーとの間に設けられた中間アダプタを備える。有利な実施形態によれば、本発明による圧縮機用音響減衰器装置は、前記中空体から中間アダプタへの縁の間、およびこのアダプタの縁から前記カバーの縁への間にそれぞれ設けられて固定された、2つの中間体を備える。
【0026】
加えて、生産および組み立てライン向けの有利な実施形態によれば、前記中間アダプタは中間体を組み込むことによって作られ、こうしてプロセスの間の固定ステップを省略し、結果的に、漏れリスクに関する最終的な脆弱性が予防される。
【0027】
当業者によって理解されるように、本発明の音響減衰器装置は、垂直または水平形態のその構造的要素を有することができ、つまり中間体のプラットフォームは水平にまたは垂直に設けられるべきである。
【0028】
さらに、本発明の選択的な実施形態によれば、前記カバーおよび出口チャネルは、1つの一体型部品または独立した形態で作成され、これらはその後、減衰器装置の組み立てラインの間に接続されることが可能である。
【0029】
先に強調されたように、本発明の特徴、利点、および技術的効果は、以下の好適な実施形態の単に例示的に詳述された非限定的説明によって、および以下の添付図面を参照して、当業者によってより良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明による減衰器装置を含む密閉型圧縮機の部分切り取り図である。
【
図2】本発明の減衰器装置の斜視分解組立図である。
【
図5A】本発明の減衰器装置の代替実施形態の概略図である。
【
図5B】本発明の減衰器装置の代替実施形態の概略図である。
【
図5C】本発明の減衰器装置の代替実施形態の概略図である。
【
図5D】本発明の減衰器装置の代替実施形態の概略図である。
【
図6】本発明の減衰器装置の中間体の代替実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
上記の概略図面を参照して、本発明の好適で可能な実施形態のいくつかの例が、以下に説明される。しかしながら、冷却システム圧縮機向けの本減衰器装置は一般的に、そうは言っても本発明の保護範囲から逸脱することなく、異なる詳細ならびに技術的構造的および寸法的態様を備えることができるので、これは単に例示的であって非限定的な説明に過ぎないと指摘することは、重要である。
【0032】
図1は、密閉筐体(C)で形成された圧縮機の部分切り取り図を示し、その中に圧縮ユニット(U)が収容されており、これには従来、適切な冷却システム動作を可能にするための吸気弁および排気弁が備えられている。さらに、当業者にとって広く知られるように、前記密閉筐体はまた、少なくとも1つの冷却システム吸気ラインに接続された少なくとも1つのストレーナ(P)と、さらに同じ吸気システムの排気ラインとの接続のための出口(S)とを、備える。
【0033】
本発明の減衰器装置(10)は、具体的にはまだ密閉筐体(C)の中で、吸気または排気ラインの両方に接続され、より好ましくは圧縮ユニット(U)に接続されている。上記で述べられたように、前記減衰器装置10は、製造業者の興味および設計に応じて異なるが、吸気ラインまたは排気ラインに適用されることが可能である。
【0034】
単に一例として、
図1は、前記減衰器装置10が圧縮ユニット(U)の吸気弁の近くに設置されている構成を示す。しかしながら、以下に記載されるような技術的および構造的特徴が維持されていれば、減衰器装置10は前記圧縮ユニット(U)の排気弁近くに容易に適用可能であることは、繰り返し述べられるべきである。
【0035】
この意味において、本発明の減衰器装置10はカバー21によって閉鎖された中空体20を備え、少なくとも1つの入口孔22および1つの出口孔23が設けられた少なくとも1つの構造を形成し、中間体24は、前記構造を少なくとも2つの音響チャンバ(A、A’)に分割するために前記中空体20と前記カバー21との間に設けられ、これは、前記音響チャンバ(A、A’)と流体連通して、前記カバー21上に設けられた前記出口孔23と相互接続している出口チャネル27を包囲する、少なくとも1つの接続チャネル26を含むプラットフォーム25によって形成されていることが、観察される。
【0036】
図1から
図4に概略的に示されるものなど、本発明の可能な実施形態の1つによれば、入口孔22を通じて前記減衰器ガス10の構造に侵入するガスは第一音響チャンバ(A)まで誘導され、これは、前記接続チャネル26を通じて、特に接続チャネル26と出口チャネル27の外面との間に形成された空間を通じて第二音響チャンバ(A’)に連続的に誘導されるガスで完全に満たされている。前記第二音響チャンバ(A’)はその後ガスで満たされ、圧縮ユニットの脈動に応じて、ガスは出口チャネル27を通じて出口孔23まで誘導されることになる。
【0037】
本発明によれば、それを通じてガス流が誘導されるチャネルのみならず音響チャンバの形成は、単純な干渉による封止手段を呈するものではなく、また減衰器装置を構造的に形成するための要素の数の著しい減少もあることに、気付く人がいるかも知れない。より具体的には、中間体24は中空体20の縁およびカバー21に直接固定されており、装置が全体として組み立てられた後に容易にアクセス可能な領域を一旦参照すれば外部固定のより有効な手段を使用することも可能になるので、本発明の減衰器装置の内部のまたは外部へのガス漏れのリスクは著しく低減されることが観察される。これは、その仕切りおよびチャネルが中空体の中で配置および相互接続されて装置が有効に実装される前に互いの間で固定される必要がある、先端技術とは異なっている。
【0038】
本発明の好適な実施形態によれば、減衰器装置10の構成要素は、ガス特性に対するおよび、結果的には一般的に冷却システムの効率に対する影響を減少させるために、低熱伝導性材料で作られている。加えて、中間体を押圧および係止することによる前記カバー1の縁への中空体20の縁の固定は、たとえば溶接、糊、接着剤、機械式ロックなど、いずれか周知の手段によって実行されることが可能である。
【0039】
また、接続チャネル26と出口チャネル27との間の位置決めの関係は、好ましくは同心形態、すなわち同じ幾何学的中心と揃えられてもよいことは、明らかである。あるいは、ガスの通過に十分な接続チャネル26と出口チャネル27の外面との間の空間が維持されていれば、前記チャネル間の前記関係は中心からずれていてもよく、つまり幾何学的中心からずれていてもよい。
【0040】
より具体的には、
図6および
図7より、中間体24の代替実施形態は、第一音響チャンバ(A)のガス流を第二音響チャンバ(A’)に向かって誘導するのに役立ち、この場合、前記接続チャネル26は「8」の字型断面、つまり2つの部分的に重複した円周を有する構成を備えることが、観察される。この意味において、前記図面は接続チャネル断面が円形または「8」の字型である実施形態を示すという事実にもかかわらず、代わりに接続チャネル26の前記断面はまた、たとえば正方形、長方形、三角形、楕円形、星形など、その他の形状であってもよい。
【0041】
加えて、図示されないものの、上記で述べられたように、接続チャネル26と出口チャネル27の外面との間に空間が存在するならば、出口チャネル27はまた前記接続チャネル26の形状と同等の形状および異なる形状であってもよいことは、明らかである。
【0042】
図5Aから
図5Dは、本発明の減衰器装置の2つの代替実施形態を示す。より具体的には、
図5Aおよび
図5Bは、
図1から
図4に示されるモデルと非常によく似た、入口孔22および出口孔23を含む実施形態を示す。
図5Cおよび
図5Dに関して、これらは、減衰器装置10の構造に2つの入口孔22および1つの出口孔23が設けられている実施形態を示し、このような種類の実施形態は、たとえば密閉ラインおよび均等化ラインなど、2つの吸気ラインが備えられた冷却システムにとって非常に有用である。
【0043】
より具体的には、
図5Aおよび
図5Cに示される実施形態に関して、本発明の減衰器装置は3つの音響チャンバA、A’、およびA’’を備え、音響チャンバA’’は中空体20とカバー21との間に中間アダプタ28を設けることによって形成されることが、検証される。本発明のこれらの代替実施形態によれば、前記体20の縁と中間アダプタ28との間、およびこのアダプタ28の縁とカバー12の縁との間に正当に位置決めされて固定された、2つの中間体24がそれぞれ開示されている。
【0044】
加えて、当業者によって理解されるように、前記中間アダプタ28は中間体29のうちの1つを導入することによって作成可能であり、これは部品間の固定の領域のうちの1つを省略することになるので、漏れリスクの低減に加えて、2つの減衰器装置10の生産および組み立てラインを容易にする。
【0045】
このようにして、
図5Aおよび
図5Cに見られるように、ガスは入口オリフィス22を通じて第一チャンバ(A)に侵入し、前記ガスは第一接続チャネル26によって誘導され、こうして中間音響チャンバ(A’’)を満たす。連続して、ガスは第二接続チャネル26を通じて第二音響チャンバ(A’)に向かって誘導され、引き続き、これらのガスは出口孔23に向かって出口チャネル27を出る。
【0046】
添付図面に示されるように、減衰器装置10の構造は、
図1から
図4に示されるように垂直形態であってもよく、また
図5Aから
図5Dに示されるように水平形態であってもよいことは、強調されるべきである。言い換えると、中間体24のプラットフォーム25によって形成された仕切りは装置構造の中に、水平にまたは垂直に収容されることが可能である。
【0047】
これらの実施形態を鑑みて、本発明の減衰器装置は複数の音響チャンバを有するように設計されることが可能であることは明らかであり、こうするために、各中間体によって形成された複数の接続チャネル26によって包囲された出口チャネル27の配置が維持されるという前提で、追加中間体を用いる中間アダプタ28の組み合わせおよび配置のみが必要とされる。
【0048】
さらに、本発明の可能な実施形態によれば、前記出口チャネル27は前記カバー21とともに作られることが可能であり、つまり前記カバー21および前記出口チャネル27は単一部品として作られる。あるいは、前記構成要素は独立して製造され、続いて本発明の減衰器装置を実装する方法の間に接続される。