(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成の説明として意図されており、本明細書で説明する概念を実践し得る唯一の構成を表すことは意図されていない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与えるために具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることは当業者に明らかであろう。場合によっては、そのような概念を曖昧にするのを避けるために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形で示される。
【0008】
次に、電気通信システムのいくつかの態様が、様々な装置および方法を参照しながら提示される。これらの装置および方法は、以下の発明を実施するための形態で説明され、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実施され得る。そのような要素をハードウェアとして実施するか、またはソフトウェアとして実施するかは、特定の適用例およびシステム全体に課された設計制約によって決まる。
【0009】
例として、要素、もしくは要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実施され得る。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアを含む。処理システム中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、機能などを意味するように広く解釈されなければならない。
【0010】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実施され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして、記憶または符号化され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされ得る他の任意の媒体を含み得る。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0011】
図1は、LTEネットワークアーキテクチャ100を示す図である。LTEネットワークアーキテクチャ100は、発展型パケットシステム(EPS)100と呼ばれることがある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102、発展型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)104、発展型パケットコア(EPC)110、および事業者のインターネットプロトコル(IP)サービス122を含み得る。EPSは、他のアクセスネットワークと相互接続することができるが、簡単のために、それらのエンティティ/インターフェースは図示されない。図示のように、EPSはパケット交換サービスを提供するが、当業者が容易に諒解するように、本開示全体にわたって提示される様々な概念は、回線交換サービスを提供するネットワークに拡張され得る。
【0012】
E-UTRANは、発展型ノードB(eNB)106および他のeNB108を含み、マルチキャスト協調エンティティ(MCE)128を含み得る。eNB106は、UE102に対してユーザプレーンプロトコル終端および制御プレーンプロトコル終端を提供する。eNB106は、バックホール(たとえば、X2インターフェース)を介して、他のeNB108に接続され得る。MCE128は、発展型マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)(eMBMS)のために時間/周波数無線リソースを割り振り、eMBMSのための無線構成(たとえば、変調およびコーディング方式(MCS))を決定する。MCE128は、別個のエンティティであってよく、またはeNB106の一部であってもよい。eNB106は、基地局、ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれることもある。eNB106は、EPC110へのアクセスポイントをUE102に提供する。UE102の例は、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、または他の任意の類似の機能デバイスを含む。UE102は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれることもある。
【0013】
eNB106は、EPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME)112、ホーム加入者サーバ(HSS)120、他のMME114、サービングゲートウェイ116、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ124、ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC)126、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ118を含み得る。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MME112は、ベアラ管理および接続管理を行う。すべてのユーザIPパケットは、サービングゲートウェイ116を通じて転送され、サービングゲートウェイ116自体は、PDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118は、UEのIPアドレス割振り、ならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ118およびBM-SC126は、IPサービス122に接続される。IPサービス122は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス(PSS)、および/または他のIPサービスを含み得る。BM-SC126は、MBMSユーザサービスのプロビジョニングおよび配信のための機能を提供し得る。BM-SC126は、コンテンツプロバイダMBMS送信に対するエントリポイントとして働いてよく、PLMN内のMBMSベアラサービスを承認および開始するために使用されてよく、MBMS送信をスケジューリングおよび配信するために使用されてよい。MBMSゲートウェイ124は、特定のサービスをブロードキャストしているマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)エリアに属するeNB(たとえば、106、108)にMBMSトラフィックを分散するために使用されてよく、セッション管理(開始/停止)、およびeMBMS関連の課金情報の収集を担当してよい。
【0014】
図2は、LTEネットワークアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク200の例を示す図である。この例では、アクセスネットワーク200は、いくつかのセルラー領域(セル)202に分割されている。1つまたは複数の低電力クラスeNB208は、セル202のうちの1つまたは複数と重複するセルラー領域210を有し得る。低電力クラスeNB208は、フェムトセル(たとえば、ホームeNB(HeNB))、ピコセル、マイクロセル、またはリモートラジオヘッド(RRH)であってよい。マクロeNB204は各々、それぞれのセル202に割り当てられ、EPC110へのアクセスポイントをセル202中のすべてのUE206に提供するように構成されている。アクセスネットワーク200のこの例では集中型コントローラはないが、代替構成では集中型コントローラが使用されてよい。eNB204は、無線ベアラ制御、承認制御、モビリティ制御、スケジューリング、セキュリティ、およびサービングゲートウェイ116への接続性を含む、すべての無線関連機能を担当する。eNBは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)をサポートし得る。「セル」という用語は、特定のカバレージエリアをサービスするeNBおよび/またはeNBサブシステムの最小カバレージエリアを指すことがある。さらに、「eNB」、「基地局」、および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0015】
アクセスネットワーク200によって採用される変調および多元接続方式は、展開されている具体的な電気通信規格に応じて異なり得る。LTEの適用例では、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートするために、OFDMがDL上で使用され、SC-FDMAがUL上で使用される。当業者が以下の詳細な説明から容易に諒解するように、本明細書に提示される様々な概念は、LTEの適用例に好適である。しかしながら、これらの概念は、他の変調および多元接続技法を採用する他の電気通信規格に容易に拡張され得る。例として、これらの概念は、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に拡張され得る。EV-DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、移動局にブロードバンドインターネットアクセスを提供するためにCDMAを利用する。これらの概念はまた、広帯域CDMA(W-CDMA)、およびTD-SCDMAなどのCDMAの他の変形態を採用するユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、TDMAを採用するモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、ならびにOFDMAを採用する発展型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、およびFlash-OFDMに拡張され得る。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、およびGSM(登録商標)は、3GPP団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、3GPP2団体からの文書に記載されている。採用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、特定の適用例およびシステムに課された全体的な設計制約に依存する。
【0016】
eNB204は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有し得る。MIMO技術の使用により、eNB204が空間領域を活用して、空間多重化、ビームフォーミング、および送信ダイバーシティをサポートすることが可能になる。同じ周波数上でデータの異なるストリームを同時に送信するために、空間多重化が使用され得る。データストリームは、データレートを増大させるために単一のUE206に送信されてよく、または全体的なシステム容量を増大させるために複数のUE206に送信されてもよい。このことは、各データストリームを空間的にプリコーディングし(すなわち、振幅および位相のスケーリングを適用し)、次いで、空間的にプリコーディングされた各ストリームを複数の送信アンテナを通じてDL上で送信することによって実現される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、異なる空間シグネチャとともにUE206に到達し、これにより、UE206の各々は、そのUE206に向けられた1つまたは複数のデータストリームを復元することが可能になる。UL上では、各UE206は、空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信し、これにより、eNB204が、空間的にプリコーディングされた各データストリームのソースを識別することが可能になる。
【0017】
空間多重化は、一般に、チャネル状態が良好なときに使用される。チャネル条件があまり好ましくないとき、送信エネルギーを1つまたは複数の方向に集中させるために、ビームフォーミングが使用され得る。このことは、複数のアンテナを通じて送信するためのデータを空間的にプリコーディングすることによって実現され得る。セルの縁部において良好なカバレージを実現するために、単一ストリームのビームフォーミング送信が、送信ダイバーシティと組み合わせて使用され得る。
【0018】
以下の発明を実施するための形態では、アクセスネットワークの様々な態様が、DL上でOFDMをサポートするMIMOシステムを参照しながら説明される。OFDMは、OFDMシンボル内のいくつかのサブキャリアにわたってデータを変調するスペクトル拡散技法である。サブキャリアは、厳密な周波数において離間される。離間は、受信機がサブキャリアからデータを復元することを可能にする「直交性」をもたらす。時間領域では、OFDMシンボル間干渉をなくすために、各OFDMシンボルにガードインターバル(たとえば、サイクリックプレフィックス)が追加され得る。ULは、高いピーク対平均電力比(PAPR)を補償するために、DFT拡散OFDM信号の形態でSC-FDMAを使用し得る。
【0019】
図3は、LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す
図300である。フレーム(10ms)は、等しいサイズの10個のサブフレームに分割され得る。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。リソースグリッドが、2つのタイムスロットを表すために使用されてよく、各タイムスロットはリソースブロックを含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素に分割される。LTEにおいて、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、合計で84個のリソース要素に対して、周波数領域での12個の連続するサブキャリア、および時間領域での7個の連続するOFDMシンボルを含む。拡張サイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、合計で72個のリソース要素に対して、周波数領域での12個の連続するサブキャリア、および時間領域での6個の連続するOFDMシンボルを含む。R302、R304として示されるリソース要素のうちのいくつかは、DL基準信号(DL-RS)を含む。DL-RSは、セル固有RS(CRS)(共通RSと呼ばれることもある)302、およびUE固有RS(UE-RS)304を含む。UE-RS304は、対応する物理DL共有チャネル(PDSCH)がマッピングされるリソースブロック上のみで送信される。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、および変調方式が高いほど、UEのためのデータレートは高くなる。
【0020】
図4は、LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す
図400である。ULのために利用可能なリソースブロックは、データセクションおよび制御セクションに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つの縁部に形成され得、構成可能なサイズを有し得る。制御セクション中のリソースブロックは、制御情報の送信用にUEに割り当てられ得る。データセクションは、制御セクションに含まれないすべてのリソースブロックを含み得る。ULフレーム構造により、データセクションは連続的なサブキャリアを含むことになり、これにより、単一のUEが、データセクション中の連続的なサブキャリアのすべてを割り当てられることが可能になり得る。
【0021】
UEは、制御情報をeNBに送信するために、制御セクション中のリソースブロック410a、410bを割り当てられ得る。UEはまた、データをeNBに送信するために、データセクション中のリソースブロック420a、420bを割り当てられ得る。UEは、制御セクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理UL制御チャネル(PUCCH)の中で、制御情報を送信し得る。UEは、データセクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理UL共有チャネル(PUSCH)の中で、データのみ、またはデータと制御情報の両方を送信し得る。UL送信は、サブフレームの両方のスロットにまたがってよく、かつ周波数にわたってホップしてよい。
【0022】
初期システムアクセスを実行し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)430におけるUL同期を実現するために、リソースブロックのセットが使用され得る。PRACH430は、ランダムシーケンスを搬送し、いかなるULデータ/シグナリングも搬送できない。各ランダムアクセスプリアンブルは、6個の連続するリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数は、ネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、いくつかの時間リソースおよび周波数リソースに限定される。PRACHの場合、周波数ホッピングは存在しない。PRACHの試行は、単一のサブフレーム(1ms)の中で、または少数の連続的なサブフレームのシーケンスの中で搬送され、UEは、フレーム(10ms)ごとに単一のPRACHの試行しか行うことができない。
【0023】
図5は、LTEにおけるユーザプレーン用および制御プレーン用の無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す
図500である。UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3という3つのレイヤで示される。レイヤ1(L1レイヤ)は最下位レイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実施する。L1レイヤは、本明細書では物理レイヤ506と呼ばれる。レイヤ2(L2レイヤ)508は、物理レイヤ506の上にあり、物理レイヤ506を介したUEとeNBとの間のリンクを担当する。
【0024】
ユーザプレーンでは、L2レイヤ508は、メディアアクセス制御(MAC)サブレイヤ510、無線リンク制御(RLC)サブレイヤ512、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤ514を含み、それらはネットワーク側でeNBにおいて終端される。図示されていないが、UEは、L2レイヤ508の上にいくつかの上位レイヤを有することがあり、それらは、ネットワーク側のPDNゲートウェイ118において終端されるネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)、および接続の他端(たとえば、遠端UE、サーバなど)において終端されるアプリケーションレイヤを含む。
【0025】
PDCPサブレイヤ514は、様々な無線ベアラと論理チャネルとの間の多重化を行う。PDCPサブレイヤ514はまた、無線送信のオーバーヘッドを低減するための上位レイヤのデータパケット用のヘッダ圧縮、データパケットを暗号化することによるセキュリティ、およびeNB間でのUEのためのハンドオーバのサポートを提供する。RLCサブレイヤ512は、上位レイヤのデータパケットのセグメント化および再アセンブリ、紛失したデータパケットの再送信、ならびに、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)が原因で順序が乱れた受信を補償するためのデータパケットの並べ替えを行う。MACサブレイヤ510は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を行う。MACサブレイヤ510はまた、1つのセル中の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)をUEの間で割り振ることを担当する。MACサブレイヤ510はまた、HARQ動作を担当する。
【0026】
制御プレーンでは、UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーン用のヘッダ圧縮機能がないことを除いて、物理レイヤ506およびL2レイヤ508にとって実質的に同じである。制御プレーンはまた、レイヤ3(L3レイヤ)の中に無線リソース制御(RRC)サブレイヤ516を含む。RRCサブレイヤ516は、無線リソース(たとえば、無線ベアラ)を取得すること、および、eNBとUEとの間のRRCシグナリングを使用して下位レイヤを構成することを担当する。
【0027】
図6は、アクセスネットワークにおいてUE650と通信するeNB610のブロック図である。DLでは、コアネットワークからの上位レイヤパケットが、コントローラ/プロセッサ675に供給される。コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤの機能を実施する。DLでは、コントローラ/プロセッサ675は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および並べ替え、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化、ならびに、様々な優先順位基準に基づくUE650への無線リソース割振りを行う。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作、紛失したパケットの再送信、およびUE650へのシグナリングを担当する。
【0028】
送信(TX)プロセッサ616は、L1レイヤ(すなわち、物理レイヤ)のための様々な信号処理機能を実施する。信号処理機能は、UE650における前方誤り訂正(FEC)を容易にするためのコーディングおよびインターリービング、ならびに様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを含む。次いで、コーディングおよび変調されたシンボルが、並列ストリームに分割される。次いで、各ストリームは、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域において基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して合成されて、時間領域のOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成する。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器674からのチャネル推定値が、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE650によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。次いで、各空間ストリームは、別個の送信機618TXを介して相異なるアンテナ620に供給され得る。各送信機618TXは、送信のためのそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調し得る。
【0029】
UE650において、各受信機654RXは、それのそれぞれのアンテナ652を通じて信号を受信する。各受信機654RXは、RFキャリア上で変調されている情報を復元し、情報を受信(RX)プロセッサ656に供給する。RXプロセッサ656は、L1レイヤの様々な信号処理機能を実施する。RXプロセッサ656は、UE650に向けられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実行し得る。複数の空間ストリームがUE650に向けられている場合、それらはRXプロセッサ656によって単一のOFDMAシンボルストリームに合成され得る。次いで、RXプロセッサ656は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMAシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、eNB610によって送信された最も可能性の高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって、復元および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器658によって計算されたチャネル推定値に基づいてよい。次いで、物理チャネル上でeNB610によって元々送信されたデータおよび制御信号を復元するために、軟判定が復号されデインタリーブされる。次いで、データおよび制御信号は、コントローラ/プロセッサ659に供給される。
【0030】
コントローラ/プロセッサ659は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサは、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ660と関連付けられ得る。メモリ660は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ659が、コアネットワークからの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を行う。次いで、上位レイヤパケットはデータシンク662に供給され、データシンク662はL2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。様々な制御信号も、L3処理のためにデータシンク662に供給され得る。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作をサポートするために、確認応答(ACK)および/または否定応答(NACK)のプロトコルを使用する誤り検出を担当する。
【0031】
ULでは、コントローラ/プロセッサ659に上位レイヤパケットを供給するために、データソース667が使用される。データソース667は、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。eNB610によるDL送信に関して説明された機能と同様に、コントローラ/プロセッサ659は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および並べ替え、ならびに、eNB610による無線リソース割振りに基づく論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を行うことによって、ユーザプレーン用および制御プレーン用のL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作、紛失したパケットの再送信、およびeNB610へのシグナリングを担当する。
【0032】
eNB610によって送信された基準信号またはフィードバックから、チャネル推定器658によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択するとともに空間処理を容易にするために、TXプロセッサ668によって使用され得る。TXプロセッサ668によって生成された空間ストリームは、別個の送信機654TXを介して相異なるアンテナ652に供給され得る。各送信機654TXは、送信のためのそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調し得る。
【0033】
UL送信は、UE650における受信機機能に関連して説明されたものと類似の方法で、eNB610において処理される。各受信機618RXは、それのそれぞれのアンテナ620を通じて信号を受信する。各受信機618RXは、RFキャリア上に変調されている情報を復元し、その情報をRXプロセッサ670に供給する。RXプロセッサ670は、L1レイヤを実装し得る。
【0034】
コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ675は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ676と関連付けられ得る。メモリ676は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ675が、UE650からの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を行う。コントローラ/プロセッサ675からの上位レイヤパケットは、コアネットワークに提供され得る。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKのプロトコルを使用する誤り検出を担当する。
【0035】
図7Aは、MBSFNにおける発展型MBMS(eMBMS)チャネル構成の一例を示す
図750である。セル752'中のeNB752は、第1のMBSFNエリアを形成し得、セル754'中のeNB754は、第2のMBSFNエリアを形成し得る。eNB752、754はそれぞれ、他のMBSFNエリア、たとえば、合計8つまでのMBSFNエリアと関連付けられ得る。MBSFNエリア内のセルは、予約済みセルに指定され得る。予約済みセルは、マルチキャスト/ブロードキャストのコンテンツを提供しないが、セル752'、754'に時間同期され、MBSFNエリアへの干渉を制限するために、MBSFNリソース上で制限された電力を有し得る。MBSFNエリア中の各eNBは、同じeMBMSの制御情報およびデータを同期的に送信する。各エリアは、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス、およびユニキャストサービスをサポートし得る。ユニキャストサービスは、特定のユーザを対象とするサービス、たとえば、音声通話である。マルチキャストサービスは、ユーザのグループによって受信され得るサービス、たとえば、サブスクリプションビデオサービスである。ブロードキャストサービスは、すべてのユーザによって受信され得るサービス、たとえば、ニュース放送である。
図7Aを参照すると、第1のMBSFNエリアは、特定のニュース放送をUE770に提供することなどによって、第1のeMBMSブロードキャストサービスをサポートし得る。第2のMBSFNエリアは、異なるニュース放送をUE760に提供することなどによって、第2のeMBMSブロードキャストサービスをサポートし得る。各MBSFNエリアは、複数の物理マルチキャストチャネル(PMCH)(たとえば、15個のPMCH)をサポートする。各PMCHは、マルチキャストチャネル(MCH)に対応する。各MCHは、複数(たとえば、29個)のマルチキャスト論理チャネルを多重化することができる。各MBSFNエリアは、1つのマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を有し得る。したがって、1つのMCHは、1つのMCCHおよび複数のマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)を多重化し得、残りのMCHは、複数のMTCHを多重化し得る。
【0036】
UEは、eMBMSサービスアクセスおよび対応するアクセス層構成の利用可能性を発見するために、LTEセルにキャンプオンすることができる。第1のステップにおいて、UEは、システム情報ブロック(SIB)13(SIB13)を取得し得る。第2のステップにおいて、SIB13に基づいて、UEはMCCH上でMBSFNエリア構成メッセージを取得し得る。第3のステップにおいて、MBSFNエリア構成メッセージに基づいて、UEはMCHスケジューリング情報(MSI)MAC制御要素を取得し得る。SIB13は、(1)セルによってサポートされる各MBSFNエリアのMBSFNエリア識別子、(2)MCCH反復期間(たとえば、32、64、...、256フレーム)、MCCHオフセット(たとえば、0、1、...、10フレーム)、MCCH変更期間(たとえば、512、1024フレーム)、シグナリングの変調およびコーディング方式(MCS)、反復期間およびオフセットによって示されるような無線フレームのどのサブフレームがMCCHを送信できるのかを示すサブフレーム割振り情報などの、MCCHを取得するための情報、ならびに(3)MCCH変更通知構成を示し得る。MBSFNエリアごとに1つのMBSFNエリア構成メッセージがある。MBSFNエリア構成メッセージは、(1)PMCH内の論理チャネル識別子によって識別される各MTCHの一時的モバイルグループ識別情報(TMGI: temporary mobile group identity)および随意のセッション識別子、ならびに(2)MBSFNエリアの各PMCHを送信するために割り振られたリソース(すなわち、無線フレームおよびサブフレーム)、およびエリア中のすべてのPMCHに対して割り振られたリソースの割振り期間(たとえば、4、8、…、256フレーム)、ならびに(3)MSI MAC制御要素がその上で送信されるMCHスケジューリング期間(MSP)(たとえば、8、16、32、…、または1024無線フレーム)を示し得る。
【0037】
図7Bは、MSI MAC制御要素のフォーマットを示す
図790である。MSI MAC制御要素は、MSPごとに一度送信され得る。MSI MAC制御要素は、PMCHの各スケジューリング期間の最初のサブフレームの中で送信され得る。MSI MAC制御要素は、PMCH内の各MTCHの停止フレームおよびサブフレームを示すことができる。MBSFNエリア当たりPMCH当たりに、1つのMSIがあり得る。
【0038】
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ネットワーク(たとえば、LTEネットワーク)からネットワークデバイスを通って、ローカルエリアネットワーク(LAN)(たとえば、WiFiおよび/またはUSBベースのテザリングを使用して)を介して接続されている1つまたは複数のエンドノードまでのeMBMS機能を提供するための手法が提案されてきた。ネットワークデバイスは、
図1のUE102などのUEであってよい。エンドノードは、コンピュータ、ラップトップ、ハンドヘルドデバイスなどの、ローカルエリアネットワークを介してネットワークデバイスに接続することが可能な任意のデバイスであってよい。eMBMSデータは、本来、マルチキャストトラフィックストリームとして送信される。ネットワークデバイスが、ネットワーク(たとえば、WWANネットワーク)からeMBMSデータを受信し、その後、eMBMSデータをエンドノードにLAN経由で提供するとき、ネットワークデバイスは、一般に、マルチキャストを介してeMBMSデータをエンドノードに提供する。しかしながら、LANを介したマルチキャスト送信の性能は一般に不十分であり、したがって、LANを介したエンドノードへのeMBMSデータの(たとえば、eMBMSマルチキャストパケットの中での)マルチキャスト送信は確実でない場合がある。たとえば、ネットワークデバイスとエンドノードとの間のLANを介したマルチキャスト送信の間、ネットワークデバイスをエンドノードに接続する少なくとも1つのリンクが不確実になる場合、この不確実なリンクは、他のエンドノードへの全体的なマルチキャスト送信に不利な影響を及ぼす。したがって、LANを介したマルチキャスト送信では、1つのUEへの1つの不確実なリンクが、複数のUEへの全体的なマルチキャスト送信に悪影響をもたらす場合がある。したがって、LANを介してネットワークデバイスからエンドノードへeMBMSデータを確実に通信するための手法が望まれる。
【0039】
本開示により、ミドルウェアを実行中の複数のエンドデバイスが、eMBMSサービスを確実に受信することが可能になる。eMBMSトラフィックをLANを介して確実に通信するために、本開示は、ユニキャストトンネリングプロトコルおよびセットアップ方法を提供する。ユニキャストトンネリングプロトコルはまた、中間的なノードにおけるネットワークアドレス変換(NAT)制約を排除し得る。
【0040】
図8は、本開示の一態様によるネットワークデバイス構造800を示す例示的な図である。ネットワークデバイス802は、ネットワーク(たとえば、LTEネットワーク)からeMBMSデータのマルチキャストパケットを受信し、eMBMSデータを含むユニキャストパケットを1つまたは複数のエンドノードに提供するように構成されている。ネットワークデバイス802は、LTEモデム810、トランスポートスタック(マルチキャストユーザデータグラムプロトコル(UDP))820とそれと積み重ねられた第1のIPスタック822、第2のIPスタック830、およびeMBMSトンネリングモジュール832、ならびにeMBMS制御モジュール840を含む。eMBMS制御モジュール840は、マルチクライアントハンドラ842、トンネルマネージャ844、およびeMBMS制御ハンドラ846を含む。
【0041】
LTEモデム810は、eMBMSデータに関連するマルチキャストパケットをネットワークから受信し、その後、トランスポートスタック(マルチキャストUDP)820および第1のIPスタック822へマルチキャストパケットを通信する。第1のIPスタック822は、マルチキャストパケットを第2のIPスタック830へ通信する。第2のIPスタック830は、その後、eMBMSトンネリングモジュール832と通信して、受信されたマルチキャストパケットに基づくユニキャストパケットを生成する。第2のIPスタック830はまた、ユニキャスト信号を別のデバイス(たとえば、エンドノード)から受信し、その後、受信されたユニキャスト信号をeMBMS制御モジュール840へ送るように構成されている。eMBMS制御モジュール840は、受信されたユニキャスト信号をLTEモデム810へ送り得る。
【0042】
トンネルマネージャ844は、eMBMSデータに関連するマルチキャストパケットを、LANを介してエンドノードに配信されるべきユニキャストパケットへトンネリングすることを管理する。トンネルマネージャ844は、トンネル関連パラメータ(UDPポート、エンドノードごとのIPアドレスなど)を処理し、eMBMSトンネリングモジュール832へパラメータを通信する。eMBMSトンネリングモジュール832は、トンネルマネージャ844から受信されたパラメータに基づいて、eMBMSデータに関連するユニキャストパケットを送信する(たとえば、エンドノードへ)。eMBMS制御ハンドラ846は、eMBMS制御モジュール840とLTEモデム810または任意の他のモジュールとの間の通信を管理する。
【0043】
本開示の第1の態様によれば、ネットワークデバイスは、モバイルルータとエンドノードとの間の中間デバイスなしに、1つまたは複数のエンドノードへeMBMSデータを通信するモバイルルータである。
図9は、本開示の第1の態様を示す例示的な
図900である。
図9によれば、モバイルルータ910は、マルチキャストeMBMSデータをネットワークから受信し、その後、ユニキャストeMBMSデータをエンドノードに提供するネットワークデバイスである。モバイルルータ910は、LTEネットワーク920と通信するためのLTEモデム912を含む。モバイルルータ910はまた、マルチクライアント処理モジュール916およびトンネルモジュール918を含む、アプリケーションプロセッサ914を含む。マルチクライアント処理モジュール916およびトンネルモジュール918は、それぞれ、
図8のマルチクライアントハンドラ842およびeMBMSトンネリングモジュール832と同等であってよい。エンドノード950a〜950cは、ワイヤレスLAN(WLAN)を介してモバイルルータ910に接続され、エンドノード950dは、イーサネット(登録商標)接続経由でLANを介してモバイルルータ910に接続される。
【0044】
モバイルルータ910は、eMBMSデータをLTEネットワーク920から受信する。eMBMSデータは、LTEネットワーク920からモバイルルータ910へマルチキャストパケットの中で送られる。モバイルルータ910は、ユニキャストトンネル上のeMBMSデータを、LANを介して(たとえば、ワイヤレスLAN(WLAN)またはイーサネット(登録商標)接続を経由して)エンドノード950a〜950dへ送る。詳細には、モバイルルータ910は、LTEネットワーク920から受信されたeMBMSデータに基づくユニキャストパケットを生成してよく、ユニキャストパケットをユニキャストトンネル上のエンドノード950a〜950dへ送ってよい。
【0045】
エンドノード950a〜950dの各々は、モバイルルータ910から受信されたeMBMSデータを処理するための、それ自体のミドルウェアを有する。さらに、エンドノード950a〜950dは、それぞれのデトンネル(detunnel)モジュール952a〜952dを有する。デトンネルモジュール(detunnel module)952a〜952dの各々は、ユニキャストトンネルを介して受信されたユニキャストパケットからeMBMSデータを取り出すように構成されている。
【0046】
本開示の第1の態様は、マルチクライアント処理およびトンネリングなどの機能を提供する。エンドノード(たとえば、エンドノード950a〜950d)の各々は、eMBMSデータを要求するために使用される、それ自体のミドルウェアを含む。モバイルルータ910のマルチクライアント処理モジュール916は、eMBMSデータを送るために、エンドノードの各々のミドルウェアとの、それぞれのユニキャストトンネリングを確立する。すなわち、各エンドノードの各ミドルウェアは、それ自体のユニキャストトンネリングを介してモバイルルータ910からeMBMSデータを受信する。したがって、モバイルルータ910と1つのエンドノードのミドルウェアとの間のユニキャストトンネリングは、モバイルルータ910と別のエンドノードのミドルウェアとの間のユニキャストトンネリングと異なることがある。マルチクライアント処理モジュール916は、各エンドノードのミドルウェアからミドルウェア情報を収集し、ミドルウェアごとに情報を保守する。詳細には、マルチクライアント処理モジュール916は、ミドルウェア情報、eMBMS関連情報などとともに各エンドノードをマッピングする。
【0047】
一態様では、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルに基づいてマッピングを保守してよい。LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルは、モバイルルータ910に接続されているすべてのエンドノードに対して保守および更新される。Table 1(表1)は、エンドノードIPアドレス、トンネルUDPポート、eMBMSサービス有効化表示、TMGI情報、マルチキャストIPアドレス、マルチキャストUDPポート、および制御伝送制御プロトコル(TCP)ポートとともに各クライアントをマッピングする、例示的なLAN-eMBMSサービスマッピングテーブルである。トンネルUDPポートは、エンドノードが、トンネリングされたユニキャストパケットを得るためにリッスンするポートである。eMBMSサービス有効化表示は、eMBMS有効化の表示を含む。TMGI情報は、エンドノードが活動化させることを要求しているeMBMSサービスに関連するTMGIセッションを含む。TMGIが、対応するeMBMSサービスを示すことに留意されたい。マルチキャストIPアドレスは、要求されたTMGIセッションに関連するIPアドレスである。マルチキャストUDPポートは、要求されたTMGIセッション用の、トンネルの中でのポートである。制御TCPポートは、TCP/IPセッションを介した制御パケット用のポートである。
【0049】
一態様では、複数のエンドノードが同じeMBMSサービスを受信しようと試みるとき、複数のエンドノードからの、eMBMSデータを求める要求の調停が望まれることがある。概して、第1のeMBMSサービスを受信しようと第1のエンドノード(ノードA)が決定する場合、第1のエンドノード(たとえば、第1のエンドノードのミドルウェア)は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させるためのリクエストをモバイルルータ910に送り、その結果、モバイルルータ910のアプリケーションプロセッサ914がLTEモデム912にTMGIを活動化させることを要求し得る。一例では、第1のエンドノード(ノードA)が第1のeMBMSサービスを現在受信しており、第2のエンドノード(ノードB)が第1のeMBMSサービスを要求する場合、モバイルルータ910は、eMBMSデータの効率的なストリーミングのための調停を実行してよい。そのような例では、ノードBがモバイルルータ910に接続し、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させるためのリクエストをモバイルルータ910に送ることによって第1のeMBMSサービスを要求する場合、第1のeMBMSサービスを受信しているノードAによって示されるように、第1のeMBMSサービス用のTMGIがすでに活動化されていたので、モバイルルータ910のアプリケーションプロセッサ914は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させることをLTEモデム912に要求する必要がない。したがって、そのような例では、第1のeMBMSサービス用のTMGI活動化をLTEモデム912に要求することなく、アプリケーションプロセッサ914のトンネルモジュール918は、第1のeMBMSサービス用のTMGIをノードBへ転送し始め、その結果、ノードBは第1のeMBMSサービスを受信し得る。別の態様では、第1のeMBMSサービスを受信している複数のエンドノードがある場合、第1のeMBMSサービスを受信している複数のエンドノードのすべてが第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させる(たとえば、そのように第1のeMBMSサービスを受信するのをやめる)まで、第1のeMBMSサービス用のTMGIが非活動化されないような調停が実行されてよい。たとえば、ノードAおよびノードBが第1のeMBMSサービスを最初に受信しており、ノードBがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを非活動化させる場合、第1のノードがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを依然として受信しているので、モバイルルータ910は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させない。ノードAが最初に第1のeMBMSサービスを受信している唯一のエンドノードであり、次いで、ノードAがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを非活動化させる場合、モバイルルータ910は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させる。
【0050】
マルチクライアント処理モジュール916は、TMGIセッションを利用するエンドノードの数を示すための参照カウントとともに、TMGIセッションをマッピングし得る。マルチクライアント処理モジュールは、たとえば、Table 2(表2)に示すように、そのようなマッピングをTMGI参照カウントテーブルの中に提供し得る。Table 2(表2)によれば、3つのTMGI(TMGI1、TMGI2、およびTMGI3)がある。TMGI1の場合、参照カウントは2であり、したがって、2つのエンドノードがTMGI1に関連するeMBMSデータを受信する。TMGI2の場合の参照カウントは3であり、したがって、3つのエンドノードがTMGI2に関連するeMBMSデータを受信する。TMGI3の場合の参照カウントは1であり、したがって、1つのエンドノードがTMGI3に関連するeMBMSデータを受信する。
【0052】
TMGI参照カウントテーブルに基づいて、マルチクライアント処理モジュール916は、異なるエンドノードからのTMGI活動化リクエストを処理している間、特定のTMGIが(たとえば、LTEモデム912によって)すでに活動化されているかどうかを決定し得る。したがって、複数のエンドノードからの、eMBMSデータを求める要求の調停は、以下で説明するように、TMGI参照カウントテーブルを保守することによって実行され得る。TMGI参照カウントテーブルを保守するためのいくつかのシナリオが、以下でより詳細に説明される。
【0053】
あるシナリオでは、2つ以上のエンドノードが、同じTMGIセッションの活動化をモバイルルータ910に要求してよい。モバイルルータ910が、TMGIセッションの活動化に対するリクエストをエンドノードから受信すると、マルチクライアント処理モジュール916は、要求されたTMGIセッションが今までのところ活動化されているかどうかを決定する。要求されたTMGIセッションがすでに活動化されていない場合、モバイルルータ910は、要求されたTMGIを活動化させる。要求されたTMGIセッションがすでに活動化されている場合、モバイルルータ910は、要求されたTMGIを活動化させる必要がない。
【0054】
そのようなシナリオでは、マルチクライアント処理モジュール916は、要求されたTMGIセッションがすでに活動化され、したがって、TMGI参照カウントテーブルの中に配置されているかどうかを決定するために、TMGI参照カウントテーブルをチェックし得る。要求されたTMGIセッションがTMGI参照カウントテーブルの中にない場合、要求されたTMGIセッションはまだ活動化されておらず、したがって、モバイルルータ910は要求されたTMGIを活動化させる。したがって、要求されたTMGIセッションがTMGI参照カウントテーブルの中にない場合、マルチクライアント処理モジュールは、TMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルの中に作成し、TMGI参照カウントテーブルの中の、TMGIセッションに関連する参照カウントを増大させる。要求されたTMGIセッションがすでにTMGI参照カウントテーブルの中にある場合、要求されたTMGIセッションはすでに活動化されており、したがって、活動化される必要がない。たとえば、第2のエンドノードが同じTMGIセッションをすでに要求している場合、TMGIセッションに対するエントリが、第2のノードを反映する参照カウントとともにTMGI参照カウントテーブル上に存在することになる。したがって、要求されたTMGIセッションがすでにTMGI参照カウントテーブルの中に存在する場合、マルチクライアント処理モジュールは、要求されたTMGIセッションに対する新しいエントリを作成することなく、要求されたTMGIセッションに関連するTMGI参照カウントを増大させる。さらに、要求しているエンドノードに対して、マルチクライアント処理モジュール916は、TMGIセッションに対するエントリを作成してよく、要求しているエンドノードを、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中でTMGIセッションと関連付けてよい。TMGI参照カウントテーブルおよび/またはLAN-eMBMSサービスマッピングテーブルを更新した後、マルチクライアント処理モジュールは、成功レスポンスをエンドノードへ送り、要求されたTMGIセッションに関連するeMBMSデータを、要求しているエンドノードにユニキャストトンネルを介して転送するように、トンネルモジュール918にシグナリングする。
【0055】
別のシナリオでは、エンドノードが、TMGIセッションを非活動化させることをモバイルルータ910に要求してよい。一例では、複数のエンドノードが、同じTMGIセッションを非活動化させることをモバイルルータに要求してよい。モバイルルータ910が、TMGIセッションを非活動化させるためのリクエストを受信すると、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、対応するTMGIセッションに対するエントリをクリアし、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、対応するTMGIセッションに関連するeMBMS関連情報もクリアし得る。そのようなシナリオでは、マルチクライアント処理モジュール916はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。たとえば、TMGIセッションを非活動化させることを要求している2つのエンドノードがある場合、マルチクライアント処理モジュールは、TMGIセッションに関連する参照カウントを2だけ減少させる。Table 2(表2)の例では、TMGI2を非活動化させることを要求している2つのエンドノードがある場合、TMGI2に対する参照カウント3は1に減少される。対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、対応するTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、TMGIセッションを非活動化させる。対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントがTMGIセッションに対して0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアしてよい。
【0056】
別のシナリオでは、エンドノードは、モバイルルータ910から切断してよい。エンドノードがモバイルルータ910から切断されるとき、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードに関連するすべてのエントリを除去する。そのようなシナリオでは、マルチクライアント処理モジュール916はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するエンドノードに関連するすべてのTMGIセッションに対する参照カウントを減少させる。たとえば、Table 2(表2)の例に基づくと、TMGI1およびTMGI2に関連するeMBMSデータを受信しているエンドノードがモバイルルータ910から切断する場合、TMGI1に対する参照カウントは2から1に減少され、TMGI2に対する参照カウントは3から2に減少される。TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントがTMGIセッションに対して0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアしてよい。
【0057】
別のシナリオでは、エンドノードが、eMBMSサービスを無効化するために、メッセージをモバイルルータ910へ送ってよい。そのようなシナリオでは、eMBMSサービス無効化メッセージを受信すると、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアする。マルチクライアント処理モジュール916はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、エンドノードのためのすべてのTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。たとえば、Table 2(表2)の例に基づくと、TMGI1およびTMGI2に関連するeMBMSデータを受信しているエンドノードが、eMBMSサービスを無効化するためのメッセージをモバイルルータ910へ送る場合、TMGI1に対する参照カウントが2から1に減少され、TMGI2に対する参照カウントは3から2に減少される。TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。
【0058】
モバイルルータ910は、eMBMSデータを含むユニキャストパケットを、ユニキャストトンネルを介してエンドノードのeMBMSミドルウェアにLAN経由で配信し得る。モバイルルータ910にLANを介して接続されているエンドノードは、モバイルルータ910と同じサブネットの中にあってよい。モバイルルータ910のトンネルモジュール918は、eMBMSデータのeMBMSマルチキャストパケットを、eMBMSサービスを要求しているエンドノードへのユニキャストIPトンネルの中にカプセル化する。モバイルルータ910は、ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダを未加工マルチキャストIPパケットに結びつけることによってeMBMSマルチキャストパケットをカプセル化し、ここで、未加工マルチキャストIPパケットは、モバイルルータがネットワークから受信したeMBMSデータのマルチキャストIPパケットである。ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダを未加工マルチキャストIPパケットに結びつけた後に得られるパケットは、以下のフォーマット、すなわち、|ユニキャストIPヘッダ|UDPヘッダ|未加工マルチキャストIPパケット|を有し得る。得られたパケットは、ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダに起因してユニキャストパケットとして扱われ、したがって、ユニキャスト送信を介してエンドノードへ送られる。得られたユニキャストパケットをエンドノードが受信すると、エンドノードのデトンネルモジュールは、受信されたユニキャストパケットをカプセル化解除して、eMBMSデータの未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストパケットから取り出し、その後、未加工マルチキャストIPパケットを処理するために、未加工マルチキャストIPパケットをエンドノードのネットワーキングプロトコルスタックに転送する。
【0059】
ユニキャストトンネルを介したエンドノードへのユニキャストパケットの通信の場合、すべてのTMGIセッションがそこを通じてトンネリングされる、エンドノードごとに1つのトンネルが確立される。たとえば、エンドノードが複数のTMGIセッション(したがって、異なるタイプのeMBMSサービス)に対して接続されてよく、複数のTMGIセッションのすべてが単一のユニキャストトンネルを通じてトンネリングされ得るように、対応するエンドノードのための複数のTMGIセッションのすべてに対して単一のユニキャストトンネルが確立される。
【0060】
一態様では、要求しているエンドノードおよび1つまたは複数のエンドノードが同じeMBMSデータを要求しているとモバイルルータ910が決定する場合、モバイルルータ910は、他のエンドノード向けのユニキャストパケットを生成するために、得られたユニキャストパケットを複製し得る。モバイルルータ910は、未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダとともにカプセル化することによって、得られたユニキャストパケットを複製し得る。たとえば、エンドノード950aがTMGI1のeMBMSデータを要求し、エンドノード950bおよび950cもTMGI1のeMBMSデータを要求する場合、モバイルルータ910は、エンドノード950aのためにユニキャストパケットを生成し、さらにエンドノード950bおよび950cのために2つのユニキャストパケットをそれぞれ複製し、ここで、複製されたユニキャストパケットは、エンドノード950aのためのユニキャストパケットと同じである。
【0061】
モバイルルータ910がTCP/IPセッションを介した制御パケット用のTCPポートを確保することに留意されたい。たとえば、制御パケットを通信するためのTCPポートとしてTCPポート5006が使用され得る。エンドノードがモバイルルータ910から切断されるとき、LANホストドライバによって生成されるイベント、カーネル生成ネットリンクイベント、およびTCP制御接続ティアダウン(TCP control connection teardown)の組合せによって切断が検出されることにも留意されたい。したがって、モバイルルータ910は、エンドノードの切断を検出することが可能であり、切断の検出時に、モバイルルータ910は、マッピングテーブルおよびeMBMS関連情報を更新し得る。トンネリングを継続的に更新し、関与するエンドノードにeMBMSデータを首尾よく転送するために、トンネルモジュール918とマルチクライアント処理モジュール916との間の閉じた通信が有用であることにも留意されたい。
【0062】
図10は、本開示の第1の態様によるコールフローを示す例示的なコールフロー
図1000である。モバイルルータ1002は、
図9のモバイルルータ910に相当し得、ミドルウェアを有するエンドノード1004は、
図9のエンドノード950a〜950dのうちの1つに相当し得る。例示的なコールフロー
図1000について、Table 3(表3)における以下のパラメータが利用される。
【0064】
1012において、エンドノード1004が、eMBMSサービス有効化リクエストをモバイルルータ1002へ送る。1012において、エンドノード1004はまた、エンドノードIPアドレス(たとえば、IP_e)および対応するUDPポート番号(たとえば、udpZZZZ)を送り得る。それに応答して、1014において、モバイルルータ1002は、モバイルルータ1002がeMBMSサービス有効化リクエストを受信したことを確認応答するために、エンドノード1004へレスポンスを送る。モバイルルータ1002がeMBMSを有効化すると、1016において、モバイルルータ1002は、eMBMSサービスが有効化されていることを示すために、eMBMSサービス有効化表示を送る。1018において、エンドノード1004は、活動化されるべきTMGIセッションを規定するTMGI活動化リクエスト(eMBMS活動化<TMGI>)を、モバイルルータ1002に送る。1018において、エンドノード1004はまた、マルチキャストIPアドレスおよびマルチキャストUDPポート番号(マルチキャストIP:UDPポート)を送り得る。それに応答して、1020において、モバイルルータ1002は、モバイルルータがTMGI活動化リクエストを受信したことを確認応答するために、レスポンスをエンドノード1004へ送る。モバイルルータ1002がTMGI活動化リクエストに従ってTMGIセッションを活動化させると、1022において、モバイルルータ1002は、TMGI活動化を示すために、TMGI活動化表示をエンドノード1004へ送る。TMGIセッションが活動化されると、1024において、モバイルルータ1002のトンネリングモジュールが、未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストヘッダおよびUDPヘッダとともにカプセル化することによって、eMBMSマルチキャストパケットをトンネリングし始め、1026、1028、および1030において、得られたユニキャストパケットをエンドノード1004へ転送する。1024において、カプセル化されたマルチキャストIPパケットが、エンドノード1004のIPアドレス(たとえば、IP_e)およびそれの対応するUDPポート(たとえば、udpZZZZ)へトンネリングされることに留意されたい。
【0065】
本開示の第2の態様によれば、ネットワークデバイスは、ルータ/ホームゲートウェイ(HGW)に接続されている屋外ユニット(ODU)などのメインルータであり、ルータ/HGWは、eMBMSデータを1つまたは複数のエンドノードへ通信する。
図11は、本開示の第2の態様を示す例示的な
図1100である。
図11によれば、メインルータ(屋外ユニット)1110は、マルチキャストeMBMSデータをネットワークから受信し、その後、ユニキャストeMBMSデータをルータ/HGW1130に提供するネットワークデバイスである。メインルータ1110は、屋外ユニットの代わりにモバイルルータであってもよい。ルータ/HGW1130は、ユニキャストeMBMSをエンドノード1150a〜1150cに提供する。ルータ/HGW1130はNATモジュールを有し、したがって、それぞれのエンドノード1150a〜1150c用のプライベートIPアドレスからルータ/HGW1130におけるパブリックIPアドレスに変換する。詳細には、NATモジュールは、エンドノードにおけるプライベートIPアドレスおよびプライベートIPアドレスの対応するポート番号から、ルータ/HGW1130におけるパブリックIPアドレスおよびパブリックIPアドレスの対応するポート番号に変換し得る。ルータ/HGW1130におけるパブリックIPアドレスがメインルータ1110によって割り当てられることに留意されたい。メインルータ1110は、LTEネットワーク1120と通信するためのLTEモデム1112を含む。メインルータ1110はまた、マルチクライアント処理モジュール1116およびトンネルモジュール1118を含む、アプリケーションプロセッサ1114を含む。マルチクライアント処理モジュール1116およびトンネルモジュール1118は、それぞれ、
図8のマルチクライアントハンドラ842およびeMBMSトンネリングモジュール832と同等であってよい。メインルータ1110は、LANを介して(たとえば、イーサネット(登録商標)接続またはWLANを経由して)ルータ/HGW1130に接続される。エンドノード1150a〜1150cは、WLANなどのLANを介してルータ/HGW1130に接続される。
【0066】
メインルータ1110は、eMBMSデータをLTEネットワーク1120から受信し、ここで、eMBMSデータはマルチキャストパケットの中にある。メインルータ1110は、ユニキャストトンネル上のeMBMSデータを、LANを介してエンドノード1150a〜1150cへルータ/HGW1130経由で送る。詳細には、メインルータ1110は、eMBMSデータに基づくユニキャストパケットを生成してよく、ユニキャストパケットをルータ/HGW1130へ送ってよい。その後、ルータ/HGW1130は、ユニキャストパケットをユニキャストトンネル上のエンドノード1150a〜1150cへ転送する。
【0067】
エンドノード1150a〜1150cの各々は、ルータ/HGW1130から受信されたeMBMSデータを処理するための、それ自体のミドルウェアを有する。さらに、エンドノード1150a〜1150cは、それぞれのデトンネルモジュール1152a〜1152cを有する。デトンネルモジュール1152a〜1152cの各々は、ユニキャストパケットからeMBMSデータを取り出すように構成され、ここで、ユニキャストパケットは、ルータ/HGW1130からユニキャストトンネルを介して受信される。
【0068】
本開示の第2の態様は、マルチクライアント処理およびトンネリングなどの機能を提供する。エンドノード(たとえば、エンドノード1150a〜1150c)の各々は、eMBMSデータを要求するために使用される、それ自体のミドルウェアを含む。メインルータ1110のマルチクライアント処理モジュール1116は、eMBMSデータを送るために、エンドノード1150a〜1150cの各々のミドルウェアとの、ルータ/HGW1130経由のそれぞれのユニキャストトンネリングを確立する。マルチクライアント処理モジュール1116は、各エンドノードのミドルウェアからミドルウェア情報を収集し、ミドルウェアごとに情報を保守する。詳細には、マルチクライアント処理モジュール1116は、ミドルウェア情報、eMBMS関連情報などとともに各エンドノードをマッピングする。
【0069】
一態様では、マルチクライアント処理モジュール1116は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルに基づいてマッピングを保守してよい。LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルは、メインルータ1110に接続されているすべてのエンドノードに対して保守および更新される。Table 4(表4)は、エンドノードIPアドレス、エンドノードNAT済みIPアドレス(end node NATed IP address)、トンネルUDPポート、eMBMSサービス有効化表示、TMGI情報、マルチキャストIPアドレス、マルチキャストUDPポート、および制御TCPポートとともに各クライアントをマッピングする、例示的なLAN-eMBMSサービスマッピングテーブルである。トンネルUDPポートは、エンドノードが、トンネリングされたユニキャストパケットを得るためにリッスンするUDPポートである。eMBMSサービス有効化表示は、eMBMS有効化の表示を含む。TMGI情報は、エンドノードが活動化させることを要求しているeMBMSサービスに関連するTMGIセッションを含む。TMGIが、対応するeMBMSサービスを示すことに留意されたい。マルチキャストIPアドレスは、要求されたTMGIセッションに関連するIPアドレスである。マルチキャストUDPポートは、要求されたTMGIセッション用の、トンネルの中でのポートである。制御TCPポートは、TCP/IPセッションを介した制御パケット用のポートである。エンドノードNAT済みIPアドレスは、ルータ/HGW1130のNATモジュールによってエンドノードIPアドレスから変換されたパブリックIPアドレスである。
【0071】
一態様では、複数のエンドノードが同じeMBMSサービスを受信しようと試みるとき、複数のエンドノードからの、eMBMSデータを求める要求の調停が望まれることがある。概して、第1のeMBMSサービスを受信しようと第1のエンドノード(ノードA)が決定する場合、第1のエンドノード(たとえば、第1のエンドノードのミドルウェア)は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させるためのリクエストをルータ/HGW1130経由でメインルータ1110に送り、その結果、メインルータ1110のアプリケーションプロセッサ1114がLTEモデム1112にTMGIを活動化させることを要求し得る。一例では、第1のエンドノード(ノードA)が第1のeMBMSサービスを現在受信しており、第2のエンドノード(ノードB)が第1のeMBMSサービスを要求する場合、メインルータ1110は、eMBMSデータの効率的なストリーミングのための調停を実行してよい。そのような例では、ノードBがルータ/HGW1130経由でメインルータ1110に接続し、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させるためのリクエストをメインルータ1110に送ることによって第1のeMBMSサービスを要求する場合、第1のeMBMSサービスを受信しているノードAによって示されるように、第1のeMBMSサービス用のTMGIがすでに活動化されていたので、メインルータ1110のアプリケーションプロセッサ1114は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを活動化させることをLTEモデム1112に要求する必要がない。したがって、そのような例では、第1のeMBMSサービス用のTMGI活動化をLTEモデム1112に要求することなく、アプリケーションプロセッサ1114のトンネルモジュール1118は、第1のeMBMSサービス用のTMGIをルータ/HGW1130経由でノードBへ転送し始め、その結果、ノードBは第1のeMBMSサービスを受信し得る。別の態様では、第1のeMBMSサービスを受信している複数のエンドノードがある場合、第1のeMBMSサービスを受信している複数のエンドノードのすべてが第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させる(たとえば、そのように第1のeMBMSサービスを受信するのをやめる)まで、第1のeMBMSサービス用のTMGIが非活動化されないような調停が実行されてよい。たとえば、ノードAおよびノードBが第1のeMBMSサービスを最初に受信しており、ノードBがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを受信することを非活動化させる場合、第1のノードがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを依然として受信しているので、メインルータ1110は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させない。ノードAが最初に第1のeMBMSサービスを受信している唯一のエンドノードであり、次いで、ノードAがTMGIに関連する第1のeMBMSサービスを非活動化させる場合、メインルータ1110は、第1のeMBMSサービス用のTMGIを非活動化させる。
【0072】
マルチクライアント処理モジュール1116は、TMGIセッションを利用するエンドノードの数を示すための参照カウントとともに、TMGIセッションをマッピングし得る。マルチクライアント処理モジュールは、たとえば、Table 5(表5)に示すように、そのようなマッピングをTMGI参照カウントテーブルの中に提供し得る。Table 5(表5)によれば、3つのTMGI(TMGI1、TMGI2、およびTMGI3)がある。TMGI1の場合、参照カウントは2であり、したがって、2つのエンドノードがTMGI1に関連するeMBMSデータを受信する。TMGI2の場合の参照カウントは3であり、したがって、3つのエンドノードがTMGI2に関連するeMBMSデータを受信する。TMGI3の場合の参照カウントは1であり、したがって、1つのエンドノードがTMGI3に関連するeMBMSデータを受信する。
【0074】
TMGI参照カウントテーブルに基づいて、マルチクライアント処理モジュール1116は、異なるエンドノードからのTMGI活動化リクエストを処理している間、特定のTMGIが(たとえば、LTEモデム1112によって)すでに活動化されているかどうかを決定し得る。複数のエンドノードからの、eMBMSデータを求める要求の調停は、以下で説明するように、TMGI参照カウントテーブルを保守することによって実行され得る。TMGI参照カウントテーブルを保守するためのいくつかのシナリオが、以下でより詳細に説明される。
【0075】
あるシナリオでは、2つ以上のエンドノードが、同じTMGIセッションの活動化をメインルータ1110にルータ/HGW1130経由で要求してよい。メインルータ1110が、TMGIセッションの活動化に対するリクエストをエンドノードから受信すると、マルチクライアント処理モジュール1116は、要求されたTMGIセッションがすでに活動化されており、したがって、TMGI参照カウントテーブルの中に配置されているかどうかを決定するために、TMGI参照カウントテーブルをチェックする。要求されたTMGIセッションがTMGI参照カウントテーブルの中にない場合、要求されたTMGIセッションはまだ活動化されておらず、したがって、メインルータ1110は要求されたTMGIを活動化させる。したがって、要求されたTMGIセッションがTMGI参照カウントテーブルの中にない場合、マルチクライアント処理モジュールは、TMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルの中に作成し、TMGI参照カウントテーブルの中の、TMGIセッションに関連する参照カウントを増大させる。要求されたTMGIセッションがすでにTMGI参照カウントテーブルの中にある場合、要求されたTMGIセッションはすでに活動化されており、したがって、活動化される必要がない。たとえば、第2のエンドノードが同じTMGIセッションをすでに要求している場合、TMGIセッションに対するエントリが、第2のノードを反映する参照カウントとともにTMGI参照カウントテーブル上に存在することになる。したがって、要求されたTMGIセッションがすでにTMGI参照カウントテーブルの中にある場合、マルチクライアント処理モジュールは、新しいエントリを作成することなく、TMGIセッションに関連するTMGI参照カウントを増大させる。さらに、要求しているエンドノードに対して、マルチクライアント処理モジュール1116は、TMGIセッションに対するエントリを作成してよく、要求しているエンドノードを、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中でTMGIセッションと関連付けてよい。TMGI参照カウントテーブルおよび/またはLAN-eMBMSサービスマッピングテーブルを更新した後、マルチクライアント処理モジュールは、成功レスポンスをエンドノードへ送り、要求されたTMGIセッションに関連するeMBMSデータを、要求しているエンドノードにユニキャストトンネルを介して転送するように、トンネルモジュール1118にシグナリングする。
【0076】
別のシナリオでは、エンドノードが、TMGIセッションを非活動化させることをメインルータ1110にルータ/HGW1130経由で要求してよい。一例では、複数のエンドノードが、同じTMGIセッションを非活動化させることをモバイルルータに要求してよい。メインルータ1110が、TMGIセッションを非活動化させるためのリクエストを受信すると、マルチクライアント処理モジュール1116は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、対応するTMGIセッションに対するエントリをクリアし、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、対応するTMGIセッションに関連するeMBMS関連情報もクリアし得る。そのようなシナリオでは、マルチクライアント処理モジュール1116はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。たとえば、TMGIセッションを非活動化させることを要求している2つのエンドノードがある場合、マルチクライアント処理モジュールは、TMGIセッションに関連する参照カウントを2だけ減少させる。Table 5(表5)の例では、TMGI2を非活動化させることを要求している2つのエンドノードがある場合、参照カウント3は1に減少される。対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール1116は、対応するTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、TMGIセッションを非活動化させる。対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントがTMGIセッションに対して0になる場合、マルチクライアント処理モジュール1116は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアしてよい。
【0077】
別のシナリオでは、エンドノードは、メインルータ1110から切断してよい。エンドノードがメインルータ1110から切断されるとき、マルチクライアント処理モジュール1116は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードに関連するすべてのエントリを除去する。そのようなシナリオでは、マルチクライアント処理モジュール1116はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するエンドノードに関連するすべてのTMGIセッションに対する参照カウントを減少させる。たとえば、Table 5(表5)の例に基づくと、TMGI1およびTMGI2に関連するeMBMSデータを受信しているエンドノードがメインルータ1110から切断する場合、TMGI1に対する参照カウントは2から1に減少され、TMGI2に対する参照カウントが3から2に減少される。TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール1116は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール1116は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。
【0078】
別のシナリオでは、エンドノードが、eMBMSサービスを無効化するために、メッセージをメインルータ1110へルータ/HGW1130経由で送ってよい。そのようなシナリオでは、eMBMSサービス無効化メッセージを受信すると、マルチクライアント処理モジュール1116は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアする。マルチクライアント処理モジュール1116はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、エンドノードのためのすべてのTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。たとえば、Table 5(表5)の例に基づくと、TMGI1およびTMGI2に関連するeMBMSデータを受信しているエンドノードが、eMBMSサービスを無効化するためのメッセージをメインルータ1110へ送る場合、TMGI1に対する参照カウントが2から1に減少され、TMGI2に対する参照カウントは3から2に減少される。TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール1116は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。
【0079】
メインルータ1110は、eMBMSデータを含むユニキャストパケットを、ユニキャストトンネルを介してルータ/HGW1130を通じてエンドノードのeMBMSミドルウェアにLAN経由で配信し得る。メインルータ1110とエンドノードとの間に存在しているルータ/HGW1130に起因して、メインルータ1110にLANを介して接続されているエンドノードがメインルータ1110と同じサブネットの中になくてもよいことに留意されたい。メインルータ1110のトンネルモジュール1118は、eMBMSマルチキャストパケットを、eMBMSサービスを要求しているエンドノードへのユニキャストIPトンネルの中にカプセル化する。メインルータ1110は、ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダを未加工マルチキャストIPパケットに結びつけることによってeMBMSマルチキャストパケットをカプセル化し、ここで、未加工マルチキャストIPパケットは、モバイルルータがネットワークから受信したeMBMSデータのマルチキャストIPパケットである。ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダを未加工マルチキャストIPパケットに結びつけた後に得られるパケットは、以下のフォーマット、すなわち、|ユニキャストIPヘッダ|UDPヘッダ|未加工マルチキャストIPパケット|を有し得る。得られたパケットは、ユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダに起因してユニキャストパケットとして扱われ、したがって、ユニキャスト送信を介してエンドノードへ送られる。得られたユニキャストパケットをエンドノードが受信すると、エンドノードのデトンネルモジュールは、受信されたユニキャストパケットをカプセル化解除して、eMBMSデータの未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストパケットから取り出し、その後、未加工マルチキャストIPパケットを処理するために、未加工マルチキャストIPパケットをエンドノードのネットワーキングプロトコルスタックに転送する。
【0080】
マルチキャストパケットをルータ/HGW1130の中のNATモジュールを通じてエンドノードへトンネリングするために、エンドノードのミドルウェアは、ルータ/HGW1130におけるファイアウォールの中でポートをオープンするように構成されている。メインルータ1110は、次いで、エンドノードのミドルウェアによってオープンされたポートを発見し得、オープンされたポートをトンネルエンドポイントとして利用し得る。ポートをオープンすることのさらなる詳細が以下に与えられる。
【0081】
メインルータ1110がTCP/IPセッションを介した制御パケット用のTCPポートを確保することに留意されたい。たとえば、制御パケットを通信するためのTCPポートとしてTCPポート5006が使用され得る。メインルータ1110はまた、ファイアウォールポートオープンパケット(FPOP)を得るためにリッスンするためのUDPポートを確保する。FPOPは中間的なノード(たとえば、ルータ/HGW1130)の中でポートをオープンするために使用され、その結果、TMGIが活動化されると、DLマルチキャストトラフィックは自動的に(いかなる介入もなしに)、ルータ/HGW1130を通ってエンドノードへ流れることができる。ルータ/HGW1130の中のトンネルおよびオープンされたポートを保守するために、エンドノードのミドルウェアは、FPOPをメインルータ1110へルータ/HGW1130経由で周期的に送る。メインルータ1110がFPOPを周期的に受信しない場合、メインルータ1110は、FPOPに対するエンドノードがルータ/HGW1130から切断されている(たとえば、したがって、メインルータ1110から切断されている)と決定してよく、その後、トンネルを非活動化させてよい。したがって、メインルータ1110がFPOPを所定の時間期間にわたって受信しない(したがって、所定の数の連続するFPOPパケットを逃す)場合、メインルータ1110は、エンドノードがルータ/HGW1130から切断されていると決定してよい。メインルータ1110はまた、TCP制御接続ティアダウンがある場合、エンドノードが切断されていると決定してよい。
【0082】
ユニキャストトンネルを介したエンドノードへのユニキャストパケットの通信の場合、すべてのTMGIセッションがそこを通じてトンネリングされる、エンドノードごとに1つのトンネルが確立される。たとえば、エンドノードが複数のTMGIセッション(したがって、異なるタイプのeMBMSサービス)に対して接続されてよく、複数のTMGIセッションのすべてが単一のユニキャストトンネルを通じてトンネリングされ得るように、対応するエンドノードのための複数のTMGIセッションのすべてに対して単一のユニキャストトンネルが確立される。
【0083】
eMBMSデータを受信し始めるために、エンドノードのミドルウェアは、最初に、たとえば、制御パケットをメインルータ1110へルータ/HGW1130経由で送ることによって、eMBMSサービス有効化に対するリクエストをメインルータ1110に送る。エンドノードのミドルウェアがeMBMSサービス有効化をメインルータ1110に要求した後、メインルータ1110は、メインルータ1110のLTEモデム1112におけるeMBMSを有効化する。eMBMSサービス有効化時に、エンドノードのミドルウェアは、メインルータ1110用の宛先ポートとして確保されたUDPポート番号において、FPOPパケットをメインルータ1110に送り始める。たとえば、確保されたUDPポート番号は5007であってよい。エンドノードのミドルウェアは、FPOP用のソースポートとしてランダムなポート番号を選択し、その結果、eMBMSデータは、FPOP用に選択されたソースポートを通って流れ得る。上記で説明したように、ルータ/HGW1130の中のNATモジュールがeMBMSデータトラフィックのためにFPOP用のソースポートをオープンに保持することを確実にするために、エンドノードのミドルウェアは、FPOPパケットをメインルータ1110へルータ/HGW1130経由で周期的に送る。ルータ/HGW1130において所定の時間期間にわたってFPOPパケットが受信されない場合、ルータ/HGW1130は、FPOP用のソースポートをオープンに保持するのをやめる。所定の時間期間は、ユーザによって設定されてよく、またはルータ/HGW1130および/もしくはエンドノードの仕様に従って設定されてもよい。エンドノードのミドルウェアは、エンドノードのIPアドレス(たとえば、プライベートIPアドレス)をFPOPのペイロードの中に配置する。ルータ/HGW1130がFPOPを受信すると、ルータ/HGW1130は、エンドノードのプライベートIPアドレスおよびエンドノードのためのFPOPに対応するソースポートを、ルータ/HGW1130におけるパブリックIPアドレスおよびパブリックIPアドレスに対応するポートに変換し(たとえば、NATモジュールを介して)、そのようにルータ/HGW1130におけるポートをオープンする。ルータ/HGW1130におけるポートがオープンされるので、メインルータ1110は、ルータ/HGW1130におけるパブリックIPアドレスおよび対応するポート、ならびにプライベートIPアドレスおよびエンドノードのソースポートを使用して、eMBMSデータをエンドノードへトンネリングし得る。メインルータ1110は、メインルータ1110がFPOPを受信するときにFPOPの中のエンドノードのIPアドレスを検出することによって、エンドノードが依然として機能し続けているか(たとえば、接続されているか)どうかを決定し得る。エンドノードのミドルウェアがFPOP用のソースポートを選択すると、ミドルウェアは、FPOP用に選択されたソースポート上で、eMBMSデータのトンネリングされたパケットを得るために(直ちに)リッスンし始める。
【0084】
エンドノードのミドルウェアがFPOPをメインルータ1110へ送ると、メインルータ1110のトンネルモジュール1118は、確保されたUDPポート番号においてFPOPを受信し、各エンドノードのアクティブなミドルウェアクライアントごとにトンネル保守を実行する。トンネルエンドポイントを決定するために、トンネルモジュール1118は、エンドノードから受信されたFPOPのペイロードからエンドノードIPアドレスを取得する。エンドノードIPアドレスに対応するトンネルエンドポイントは、同じFPOPのソースIPアドレスおよびソースポート番号である。トンネルモジュール1118は、すべての宛先用のトンネルソースポート番号としてFPOPサーバポート番号を使用する。詳細には、メインルータ1110から送られるユニキャストトンネルパケットにおけるUDPヘッダの中のトンネルソースポート番号は、エンドノードの各々へ進んでいるすべてのトラフィックに対して同一である。上記で説明したように、所定の時間期間にわたってFPOPが受信されない場合、トンネルモジュール1118は、FPOPに対応するエンドノードが切断されていると決定する。したがって、所定の時間期間にわたってFPOPが受信されない場合、トンネルモジュール1118は、同じエンドノードからのFPOPの到達によってトンネルエンドポイントがリフレッシュされない限り、所定の時間期間の後、エンドノードに対応するトンネルエンドポイントを削除する。トンネルモジュール1118は、エンドノードからのeMBMSサービス有効化リクエストの中で受信されたエンドノードのエンドノードIPアドレスを、FPOPのペイロードの中で受信されるIPアドレスと整合させることによって、エンドノード用のトンネル宛先を決定する。
【0085】
一態様では、要求しているエンドノードおよび1つまたは複数のエンドノードが同じeMBMSデータを要求しているとメインルータ1110が決定する場合、メインルータ1110は、他のエンドノード向けのユニキャストパケットを生成するために、得られたユニキャストパケットを複製し得る。メインルータ1110は、未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストIPヘッダおよびUDPヘッダとともにカプセル化することによって、得られたユニキャストパケットを複製し得る。たとえば、エンドノード1150aがTMGI1のeMBMSデータを要求し、エンドノード1150bおよび1150cもTMGI1のeMBMSデータを要求する場合、メインルータ1110は、エンドノード1150aのためにユニキャストパケットを生成し、さらにエンドノード1150bおよび1150cのために2つのユニキャストパケットをそれぞれ複製し、ここで、複製されたユニキャストパケットは、エンドノード1150aのためのユニキャストパケットと同じである。トンネリングを継続的に更新し、関与するエンドノードにeMBMSデータを首尾よく転送するために、トンネルモジュール1118とマルチクライアント処理モジュール1116との間の閉じた通信が有用であることにも留意されたい。
【0086】
図12は、本開示の第2の態様によるコールフローを示す例示的なコールフロー
図1200である。メインルータ1202は、
図11のメインルータ1110に相当し得、NATモジュールを有するホームゲートウェイ1204は、
図11のルータ/HGW1130に相当し得、ミドルウェアを有するエンドノード1206は、
図11のエンドノード1150a〜1150cのうちの1つに相当し得る。例示的なコールフロー
図1200について、Table 6(表6)における以下のパラメータが利用される。
【0088】
1210において、エンドノード1206が、eMBMSサービス有効化リクエストをホームゲートウェイ1204へ送り、エンドノードIPアドレス(IP_e)をホームゲートウェイ1204へ送り得る。その後、1212において、ホームゲートウェイ1204は、eMBMSサービス有効化リクエストをメインルータ1202に転送し、エンドノードIPアドレスをメインルータ1202へ送り得る。それに応答して、1214において、メインルータ1202は、メインルータ1202がeMBMSサービス有効化リクエストを受信したことを確認応答するために、ホームゲートウェイ1204へレスポンスを送り、その後、ホームゲートウェイ1204が、1216において、レスポンスをエンドノード1206に転送する。メインルータ1202がeMBMSを有効化すると、1218において、メインルータ1202は、eMBMSサービスが有効化されていることを示すために、eMBMSサービス有効化表示をホームゲートウェイ1204へ送り、その後、ホームゲートウェイ1204が、1220において、eMBMSサービス有効化表示をエンドノード1206に転送する。
【0089】
1222において、エンドノード1206は、ソースポート番号(ZZZZ)を有する周期的なFPOPを送り、その後、トンネリングされたパケットを得るためにリッスンし始める。したがって、1224において、エンドノード1206は、FPOPをホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、1226において、FPOPをメインルータ1202に転送し、ここで、FPOPはエンドノードIPアドレスを含み得る。ホームゲートウェイ1204が1224においてFPOPを受信するとき、ホームゲートウェイ1204は、エンドノード1206のIPアドレス(IP_e)およびソースポート(udpZZZZ)をパブリックIPアドレス(IP_h)およびそれの対応するポート(udpTTTT)に変換し、そのようにホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)をオープンすることに留意されたい。1228において、エンドノード1206は、活動化されるべきTMGIセッションを規定するTMGI活動化リクエスト(eMBMS活動化<TMGI>)をホームゲートウェイ1204へ送り、マルチキャストIPアドレスおよび対応するUDPポート番号をホームゲートウェイ1204へ送り得る。その後、1230において、ホームゲートウェイ1204は、TMGI活動化リクエストをメインルータ1202に転送し、マルチキャストIPアドレスおよび対応するUDPポート番号をメインルータ1202に転送し得る。それに応答して、1232において、メインルータ1202は、モバイルルータがTMGI活動化リクエストを受信したことを確認応答するためのレスポンスをホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、1234において、レスポンスをエンドノード1206に転送する。メインルータ1202がTMGI活動化リクエストに従ってTMGIセッションを活動化させると、1236において、TMGI活動化を示すために、メインルータ1202は、TMGI活動化表示をホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、1238において、TMGI活動化表示をエンドノード1206に転送する。TMGIセッションが活動化されると、1240において、メインルータ1202のトンネリングモジュールが、eMBMSデータの未加工マルチキャストIPパケットをユニキャストヘッダおよびUDPヘッダとともにカプセル化することによって、eMBMSマルチキャストパケットをトンネリングし始める。したがって、メインルータ1202は、1242、1244、1246、および1248において、トンネリングされたマルチキャストパケット(ユニキャストパケット)をエンドノード1206に1204経由で転送する。ホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)がオープンされているので、ホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)を通じて受信されるパケットは、エンドノード1206におけるソースポート(udpZZZZ)へトンネリングされ得る。1250において、トンネリングを保守するために、エンドノード1206は、周期的なFPOPをホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、FPOPをメインルータ1202に転送する。1254において、メインルータ1202は、トンネリングされたマルチキャストパケット(ユニキャストパケット)をホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、トンネリングされたマルチキャストパケットをエンドノード1206にトンネリングを介して転送する。
【0090】
図13は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1300である。方法は、eNBに接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されているネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802、装置1802/1802')によって実行され得る。1302において、ネットワークデバイスは、マルチキャスト送信を介して基地局(たとえば、eNB)からeMBMSデータを受信する。たとえば、上記で説明したように、モバイルルータ910は、LTEネットワーク920からeMBMSデータを受信し、ここで、eMBMSデータはマルチキャストパケットの中にある。1304において、ネットワークデバイスは、受信されたeMBMSデータを、1つまたは複数のエンドノードへのユニキャストトンネルの中にカプセル化する。一態様では、カプセル化されたeMBMSデータは、1つまたは複数のエンドノードへユニキャスト送信を介して送信される。たとえば、上記で説明したように、モバイルルータ910のトンネルモジュール918は、eMBMSマルチキャストパケットを、eMBMSサービスを要求しているエンドノードへのユニキャストIPトンネルの中にカプセル化する。1306において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードのうちの2つ以上がeMBMSデータを要求すると決定する。1308において、ネットワークデバイスは、決定時に、1つまたは複数のエンドノードの各々のためにeMBMSデータ用のユニキャストパケットを複製する。一態様では、複製されたユニキャストパケットは、1つまたは複数のエンドノードの各々へ送られる。たとえば、上記で説明したように、要求しているエンドノードおよび1つまたは複数のエンドノードが同じeMBMSデータを要求しているとモバイルルータ910が決定する場合、モバイルルータ910は、他のエンドノード向けのユニキャストパケットを生成するために、得られたユニキャストパケットを複製し得る。ネットワークデバイスと1つまたは複数のエンドノードとの間で中間ルータが使用される場合、
図17において以下で説明するように、1309における機能Bが実行され得る。1310において、ネットワークデバイスは、受信されたeMBMSデータを、ユニキャスト送信を介して1つまたは複数のエンドノードへ送信し、ここで、1つまたは複数のエンドノードは、ローカルエリアネットワーク経由でネットワークデバイスに接続されている。たとえば、上記で説明したように、モバイルルータ910は、ユニキャストトンネル上のeMBMSデータを、LANを介して(たとえば、WLANまたはイーサネット(登録商標)接続を経由して)エンドノード950a〜950dへ送る。詳細には、上記で説明したように、モバイルルータ910は、eMBMSデータに基づくユニキャストパケットを生成してよく、ユニキャストパケットをユニキャストトンネル上のエンドノード950a〜950dへ送ってよい。
【0091】
1312において、ネットワークデバイスは、LANホストドライバのうちの少なくとも1つによって生成されるイベント、カーネル生成ネットリンクイベント、またはTCP制御接続ティアダウンに基づいて、1つまたは複数のエンドノードがネットワークデバイスから切断されているかどうかを決定する。たとえば、上記で説明したように、エンドノードがモバイルルータ910から切断されるとき、LANホストドライバによって生成されるイベント、カーネル生成ネットリンクイベント、およびTCP制御接続ティアダウンの組合せによって切断が検出される。
図14において以下で説明するように、1314における追加機能Aが実行され得る。
【0092】
図14は、
図13のフローチャート1300から拡張するワイヤレス通信の方法のフローチャート1400である。方法は、eNBに接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されているネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802、装置1802/1802')によって実行され得る。1402において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードの各々に含まれるそれぞれのミドルウェアからミドルウェア情報を受信する。1404において、ネットワークデバイスは、それぞれのミドルウェア情報およびそれぞれのeMBMS関連情報を1つまたは複数のエンドノードの各々にマッピングする、マッピング情報を保守する。たとえば、上記で説明したように、マルチクライアント処理モジュール916は、各エンドノードのミドルウェアからミドルウェア情報を収集し、ミドルウェアごとに情報を保守する。詳細には、上記で説明したように、マルチクライアント処理モジュール916は、ミドルウェア情報、eMBMS関連情報などとともに各エンドノードをマッピングする。一態様では、マッピング情報を保守することは、1つまたは複数のエンドノードのためのマッピングテーブルを保守することを含む。一態様では、それぞれのミドルウェア情報は、対応するエンドノードのIPアドレス、UDPポート番号、およびTCPポート情報を含み、ここで、対応するエンドノードのIPアドレスおよびUDPポート番号は、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用の、対応するエンドノードにおけるトンネルエンドポイントを決定するために使用される。一態様では、それぞれのeMBMS関連情報は、ネットワークデバイスにおいてeMBMSサービスが有効化されていることを示す表示、およびTMGIセッション情報を含む。一態様では、マッピングテーブルは、1つまたは複数のエンドノードの各々を、対応するエンドノードのIPアドレス、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用のUDPポート番号、TCPポート情報、表示、およびTMGIセッション情報とともにマッピングする。一態様では、1つまたは複数のエンドノードの各々のためのマッピングテーブルは、1つまたは複数のエンドノードの各々に対するそれぞれのNAT IPアドレスをさらに含む
。
【0093】
1406において、ネットワークデバイスは、TMGI参照カウントテーブルを保守する。一態様では、TMGI参照カウントテーブルは、1つまたは複数のそれぞれのTMGIセッションに対する1つまたは複数のエントリを含み、各エントリは、対応するTMGIセッションに対するエンドノードの番号カウント(number count)を含む。たとえば、上記で説明したように、マルチクライアント処理モジュール916は、TMGIセッションを利用しているエンドノードの数を示すための参照カウントとともに、TMGIセッションをマッピングし得る。TMGI参照カウントテーブルを保守することは、
図15および
図16において以下で説明する、1408における機能Cを含み得る。1410において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードのうちの1つがネットワークデバイスから切断されていると決定する。1412において、ネットワークデバイスは、決定時に、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノードのうちの1つのためのマッピング情報を除去する。たとえば、上記で説明したように、TMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、そのTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、そのTMGIセッションを非活動化させる。たとえば、上記で説明したように、参照カウントがTMGIセッションに対して0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアしてよい。
【0094】
図15は、
図14のフローチャート1400から拡張するワイヤレス通信の方法のフローチャート1500である。方法は、eNBに接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されているネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802、装置1802/1802')によって実行され得る。1502において、ネットワークデバイスは、TMGIセッションに対するTMGI活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノードから受信する。1504において、ネットワークデバイスは、受信されたTMGI活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを増大させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新する。たとえば、上記で説明したように、要求されたTMGIセッションがすでにTMGI参照カウントテーブルの中にある場合、マルチクライアント処理モジュールは、新しいエントリを作成することなく、TMGIセッションに関連するTMGI参照カウントを増大させる。1506において、ネットワークデバイスは、TMGIセッションに対するTMGI非活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノードから受信する。1508において、ネットワークデバイスは、受信されたTMGI非活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを減少させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新する。たとえば、上記で説明したように、エンドノードは、TMGIセッションを非活動化させることをモバイルルータ910に要求してよく、マルチクライアント処理モジュール916は、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。1510において、ネットワークデバイスは、TMGI非活動化リクエストに基づいてTMGIセッションに対するTMGI番号カウントが0に減少される場合、TMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルおよび関連する番号カウントから排除する。1512において、ネットワークデバイスは、TMGIセッションに対する排除されたエントリに対応するTMGIを非活動化させる。たとえば、上記で説明したように、対応するTMGIセッションに対する参照カウントの減少により参照カウントが0になる場合、マルチクライアント処理モジュール916は、対応するTMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルから除去し、TMGIセッションを非活動化させる。
【0095】
図16は、
図14のフローチャート1400から拡張するワイヤレス通信の方法のフローチャート1600である。方法は、eNBに接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されているネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802、装置1802/1802')によって実行され得る。1602において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードのうちの1つがネットワークデバイスから切断されていると決定する。1604において、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノードのうちの1つに関連する、1つまたは複数のTMGIセッションに対する番号カウントを減少させる。たとえば、上記で説明したように、エンドノードがモバイルルータ910から切断する場合、マルチクライアント処理モジュール916は、TMGI参照カウントテーブルの中の、対応するエンドノードに関連するすべてのTMGIセッションに対する参照カウントを減少させる。1606において、ネットワークデバイスは、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストを1つまたは複数のエンドノードのうちの1つから受信する。1608において、ネットワークデバイスは、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストに基づいてマッピング情報を更新する。たとえば、上記で説明したように、eMBMSサービス無効化メッセージを受信すると、マルチクライアント処理モジュール916は、LAN-eMBMSサービスマッピングテーブルの中の、エンドノードのためのTMGIセッションのすべてに関連するeMBMS関連情報をクリアする。たとえば、上記で説明したように、マルチクライアント処理モジュール916はまた、TMGI参照カウントテーブルの中の、エンドノードのためのすべてのTMGIセッションに関連する参照カウントを減少させる。
【0096】
図17は、
図13のフローチャート1300から拡張するワイヤレス通信の方法のフローチャート1700である。方法は、eNBに接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されているネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802、装置1802/1802')によって実行され得る。フローチャート1700における方法は、受信されたeMBMSデータが、ローカルエリアネットワーク経由で1つまたは複数のエンドノードに接続されている中間ルータを通じて、ネットワークデバイスから1つまたは複数のエンドノードへユニキャスト送信を介して送信される場合に実行され得る。一態様では、中間ルータはNATを実行するように構成されている。たとえば、上記で説明したように、メインルータ(屋外ユニット)1110は、マルチキャストeMBMSデータをネットワークから受信し、その後、ユニキャストeMBMSデータをルータ/HGW1130に提供するネットワークデバイスであり、ルータ/HGW1130は、ユニキャストeMBMSをエンドノード1150a〜1150cに提供する。1702において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つからFPOPを受信するために、ネットワークデバイス上のUDPポート番号を確保する。一態様では、FPOPは、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへのeMBMSデータのユニキャスト送信のために、中間ルータの中で中間ファイアウォールポートをオープンするために使用される。たとえば、上記で説明したように、メインルータ1110は、TCP/IPセッションを介した制御パケット用のTCPポートを確保する。たとえば、上記で説明したように、FPOPは中間的なノード(たとえば、ルータ/HGW1130)の中でポートをオープンするために使用され、その結果、TMGIが活動化されると、DLマルチキャストトラフィックは自動的にルータ/HGW1130を通ってエンドノードへ流れることができる。一態様では、FPOPは、対応するエンドノードのIPアドレスを含む。たとえば、上記で説明したように、エンドノードのミドルウェアは、エンドノードのIPアドレスをFPOPのペイロードの中に含める。
【0097】
1704において、ネットワークデバイスは、1つまたは複数のエンドノードの各々から受信されたFPOPに基づいて、1つまたは複数のエンドノードの各々のトンネルエンドポイントを決定し、ここで、FPOPは、対応するエンドノードのIPアドレス、および対応するエンドノードのエンドノードソースポートを含む。一態様では、トンネルエンドポイントは、対応するエンドノードのIPアドレス、およびNATを実行している中間ルータ上のUDPポート番号を含む。たとえば、上記で説明したように、トンネルモジュール1118は、エンドノードから受信されたFPOPのペイロードからエンドノードIPアドレスを取得する。たとえば、上記で説明したように、エンドノードIPアドレスに対応するトンネルエンドポイントは、同じFPOPのソースIPアドレスおよびソースポート番号である。たとえば、上記で説明したように、トンネルモジュール1118は、すべての宛先用のトンネルソースポート番号としてFPOPサーバポート番号を使用する。1706において、ネットワークデバイスは、トンネルエンドポイントに基づいて、eMBMSデータを1つまたは複数のエンドノードへ送信する。一態様では、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つからFPOPが周期的に受信される場合、中間ルータの中の中間ファイアウォールポートはオープンのままでいる。1708において、ネットワークデバイスは、所定の時間期間にわたってエンドノードからFPOPが受信されない場合、中間ルータの中の中間ファイアウォールポートをクローズする。たとえば、上記で説明したように、所定の時間期間にわたってFPOPが受信されない場合、トンネルモジュール1118は、FPOPに対応するエンドノードが切断されていると決定する。したがって、上記で説明したように、トンネルモジュール1118は、同じエンドノードからのFPOPの到達によってトンネルエンドポイントがリフレッシュされない限り、所定の時間期間の後、エンドノードに対応するトンネルエンドポイントを削除する。
【0098】
図18は、例示的な装置1802における様々なモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示す概念的なデータフロー
図1200である。装置は、ネットワークデバイス(たとえば、UE102、UE650、ネットワークデバイス802)であってよい。装置は、受信モジュール1804、送信モジュール1806、マルチクライアント処理モジュール1808、およびトンネリングモジュール1810を含む。
【0099】
受信モジュール1804は、マルチキャスト送信を介して基地局1850からeMBMSデータを受信する。トンネリングモジュール1810は、送信モジュール1806を介して、受信されたeMBMSデータをユニキャスト送信を介して1つまたは複数のエンドノード1860へ送信する。一態様では、1つまたは複数のエンドノード1860は、LAN経由でネットワークデバイスに接続されている。受信モジュール1804は、1つまたは複数のエンドノード1860の各々に含まれるそれぞれのミドルウェアからミドルウェア情報を受信する。マルチクライアント処理モジュール1808は、それぞれのミドルウェア情報およびそれぞれのeMBMS関連情報を1つまたは複数のエンドノード1860の各々にマッピングする、マッピング情報を保守する。一態様では、マルチクライアント処理モジュール1808は、1つまたは複数のエンドノード1860のためのマッピングテーブルを保守する。一態様では、それぞれのミドルウェア情報は、対応するエンドノードのIPアドレス、UDPポート番号、およびTCPポート情報を含み、ここで、対応するエンドノードのIPアドレスおよびUDPポート番号は、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用の、対応するエンドノードにおけるトンネルエンドポイントを決定するために使用される。一態様では、それぞれのeMBMS関連情報は、ネットワークデバイスにおいてeMBMSサービスが有効化されていることを示す表示、および一時的モバイルグループ識別情報(TMGI)セッション情報を含む。一態様では、マッピングテーブルは、1つまたは複数のエンドノードの各々を、対応するエンドノードのIPアドレス、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用のUDPポート番号、TCPポート情報、表示、およびTMGIセッション情報とともにマッピングする。
【0100】
マルチクライアント処理モジュール1808は、TMGI参照カウント(reference count)テーブルを保守する。一態様では、TMGI参照カウントテーブルは、1つまたは複数のそれぞれのTMGIセッションに対する1つまたは複数のエントリを含み、各エントリは、対応するTMGIセッションに対するエンドノードの番号カウントを含む。受信モジュール1804は、TMGIセッションに対するTMGI活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノード1860から受信する。マルチクライアント処理モジュール1808は、受信されたTMGI活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを増大させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新する。受信モジュール1804は、TMGIセッションに対するTMGI非活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノード1860から受信する。マルチクライアント処理モジュール1808は、受信されたTMGI非活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを減少させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新する。マルチクライアント処理モジュール1808は、TMGI非活動化リクエストに基づいてTMGIセッションに対するTMGI番号カウントが0に減少される場合、TMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルおよび関連する番号カウントから排除する。マルチクライアント処理モジュール1808は、TMGIセッションに対する排除されたエントリに対応するTMGIを非活動化させる。
【0101】
マルチクライアント処理モジュール1808は、1つまたは複数のエンドノード1860のうちの1つがネットワークデバイス1802から切断されていると決定する。マルチクライアント処理モジュール1808は、決定時に、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノード1860のうちの1つのためのマッピング情報を除去する。
【0102】
マルチクライアント処理モジュール1808は、1つまたは複数のエンドノード1860のうちの1つがネットワークデバイスから切断されていると決定する。マルチクライアント処理モジュール1808は、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノード1860のうちの1つに関連する、1つまたは複数のTMGIセッションに対する番号カウントを減少させる。受信モジュール1804は、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストを1つまたは複数のエンドノード1860のうちの1つから受信する。マルチクライアント処理モジュール1808は、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストに基づいてマッピング情報を更新する。トンネリングモジュール1810は、受信されたeMBMSデータを、1つまたは複数のエンドノード1860へのユニキャストトンネルの中にカプセル化する。一態様では、カプセル化されたeMBMSデータは、1つまたは複数のエンドノード1860へユニキャスト送信を介して送信される。一態様では、トンネリングモジュール1810は、エンドノードのIPアドレス、およびUDPポート番号を含むUDPヘッダを含むユニキャストヘッダを、受信されたeMBMSデータに追加することによって、受信されたeMBMSデータをカプセル化する。一態様では、エンドノードのIPアドレスおよびUDPポート番号は、ネットワークデバイスとエンドノードとの間のトンネル用の、エンドノードにおけるトンネルエンドポイントを決定するために使用される。一態様では、カプセル化されたeMBMSデータは、受信されたeMBMSデータを取り出すために、エンドノードのeMBMSミドルウェアによってカプセル化解除される。一態様では、ネットワークデバイスと1つまたは複数のエンドノード1860の各々との間に単一のユニキャストトンネルが確立され、1つまたは複数のTMGIセッションに関連するeMBMSデータが、各エンドノードへ単一のユニキャストトンネルを介して通信される。
【0103】
トンネリングモジュール1810は、LANホストドライバのうちの少なくとも1つによって生成されるイベント、カーネル生成ネットリンクイベント、またはTCP制御接続ティアダウンに基づいて、1つまたは複数のエンドノードがネットワークデバイスから切断されているかどうかを決定する。トンネリングモジュール1810は、1つまたは複数のエンドノード1860のうちの2つ以上がeMBMSデータを要求すると決定し、決定時に、1つまたは複数のエンドノード1860の各々のためにeMBMSデータ用のユニキャストパケットを複製する。一態様では、複製されたユニキャストパケットは、1つまたは複数のエンドノード1860の各々へ送られる。
【0104】
一態様では、受信されたeMBMSデータは、LAN経由で1つまたは複数のエンドノード1860に接続された中間ルータ1870を通じて、ネットワークデバイスから1つまたは複数のエンドノード1860へユニキャスト送信を介して送信される。一態様では、中間ルータ1870はNATを実行するように構成されている。一態様では、1つまたは複数のエンドノード1860の各々のためのマッピングテーブルは、1つまたは複数のエンドノード1860の各々に対するそれぞれのNAT IPアドレスをさらに含む。トンネリングモジュール1810は、1つまたは複数のエンドノード1860のうちの少なくとも1つからFPOPを受信するために、ネットワークデバイス上のUDPポート番号を確保する。一態様では、FPOPは、1つまたは複数のエンドノード1860のうちの少なくとも1つへのeMBMSデータのユニキャスト送信のために、中間ルータ1870の中で中間ファイアウォールポートをオープンするために使用される。一態様では、FPOPは、対応するエンドノードのIPアドレスを含む。トンネリングモジュール1810は、1つまたは複数のエンドノード1860の各々から受信されたFPOPに基づいて、1つまたは複数のエンドノード1860の各々のトンネルエンドポイントを決定し、ここで、FPOPは、対応するエンドノードのIPアドレスを含む。一態様では、トンネルエンドポイントは、対応するエンドノードのIPアドレス、およびNATを実行している中間ルータ上のUDPポート番号を含む。
【0105】
装置は、
図13〜
図17の上記のフローチャートの中のアルゴリズムのステップの各々を実行する追加のモジュールを含むことがある。したがって、
図13〜
図17の上記のフローチャートの中の各ステップは、モジュールによって実行されてよく、装置はそれらのモジュールのうちの1つまたは複数を含んでよい。モジュールは、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように特別に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であってよく、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されてよく、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されてよく、またはそれらの何らかの組合せであってよい。
【0106】
図19は、処理システム1914を採用する装置1802'のためのハードウェア実装の一例を示す
図1900である。処理システム1914は、バス1924によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス1924は、処理システム1914の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含み得る。バス1924は、プロセッサ1904、モジュール1804、1806、1808、1810、およびコンピュータ可読媒体/メモリ1906によって表された、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールを含む様々な回路を一緒につなぐ。バス1924はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をつなぎ得るが、それらの回路は当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上は説明されない。
【0107】
処理システム1914は、トランシーバ1910に結合され得る。トランシーバ1910は、1つまたは複数のアンテナ1920に結合されている。トランシーバ1910は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を装備する。送受信機1910は、1つまたは複数のアンテナ1920から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1914、詳細には受信モジュール1804に提供する。加えて、トランシーバ1910は、処理システム1914、詳細には送信モジュール1806から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1920に印加されるべき信号を生成する。処理システム1914は、コンピュータ可読媒体/メモリ1906に結合されたプロセッサ1904を含む。プロセッサ1904は、コンピュータ可読媒体/メモリ1906に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担当する。ソフトウェアは、プロセッサ1904によって実行されたとき、処理システム1914に、任意の特定の装置について上で説明された様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1906はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1904によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システムはさらに、モジュール1804、1806、1808、および1810のうちの少なくとも1つを含む。モジュールは、プロセッサ1904で実行中のソフトウェアモジュールであってよく、コンピュータ可読媒体/メモリ1906内に常駐している/記憶されたソフトウェアモジュールであってよく、プロセッサ1904に結合された1つもしくは複数のハードウェアモジュールであってよく、またはそれらの何らかの組合せであってよい。処理システム1914は、UE650の構成要素であってよく、メモリ660、ならびに/または、TXプロセッサ668、RXプロセッサ656、およびコントローラ/プロセッサ659のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0108】
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1802/1802'は、マルチキャスト送信を介して基地局からeMBMSデータを受信するための手段と、受信されたeMBMSデータをユニキャスト送信を介して1つまたは複数のエンドノードへ送信するための手段とを含み、ここで、1つまたは複数のエンドノードは、LAN経由でネットワークデバイスに接続されている。装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードの各々に含まれるそれぞれのミドルウェアからミドルウェア情報を受信するための手段と、それぞれのミドルウェア情報およびそれぞれのeMBMS関連情報を1つまたは複数のエンドノードの各々にマッピングする、マッピング情報を保守するための手段とを含む。装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードのためのマッピングテーブルを保守するための手段を含む。一態様では、それぞれのミドルウェア情報は、対応するエンドノードのIPアドレス、UDPポート番号、およびTCPポート情報を含み、ここで、対応するエンドノードのIPアドレスおよびUDPポート番号は、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用の、対応するエンドノードにおけるトンネルエンドポイントを決定するために使用される。一態様では、それぞれのeMBMS関連情報は、ネットワークデバイスにおいてeMBMSサービスが有効化されていることを示す表示、およびTMGIセッション情報を含む。一態様では、マッピングテーブルは、1つまたは複数のエンドノードの各々を、対応するエンドノードのIPアドレス、ネットワークデバイスと対応するエンドノードとの間のトンネル用のUDPポート番号、TCPポート情報、表示、およびTMGIセッション情報とともにマッピングする。
【0109】
装置1802/1802'は、TMGI参照カウントテーブルを保守するための手段を含み、ここで、TMGI参照カウントテーブルは、1つまたは複数のそれぞれのTMGIセッションに対する1つまたは複数のエントリを含み、各エントリは、対応するTMGIセッションに対するエンドノードの番号カウントを含む。装置1802/1802'は、TMGIセッションに対するTMGI活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノードから受信するための手段と、受信されたTMGI活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを増大させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新するための手段とを含む。装置1802/1802'は、TMGIセッションに対するTMGI非活動化リクエストを1つまたは複数のエンドノードから受信するための手段と、受信されたTMGI非活動化リクエストに関連するTMGIセッションに対する番号カウントを減少させるように、TMGI参照カウントテーブルを更新するための手段とを含む。装置1802/1802'は、TMGI非活動化リクエストに基づいてTMGIセッションに対するTMGI番号カウントが0に減少される場合、TMGIセッションに対するエントリをTMGI参照カウントテーブルおよび関連する番号カウントから排除するための手段と、TMGIセッションに対する排除されたエントリに対応するTMGIを非活動化させるための手段とを含む。
【0110】
装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードのうちの1つがネットワークデバイスから切断されていると決定するための手段と、決定時に、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノードのうちの1つのためのマッピング情報を除去するための手段とを含む。装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードのうちの1つがネットワークデバイスから切断されていると決定するための手段と、ネットワークデバイスから切断されている1つまたは複数のエンドノードのうちの1つに関連する、1つまたは複数のTMGIセッションに対する番号カウントを減少させるための手段とを含む。装置1802/1802'は、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストを1つまたは複数のエンドノードのうちの1つから受信するための手段と、eMBMSサービスを無効化するためのリクエストに基づいてマッピング情報を更新するための手段とを含む。装置1802/1802'は、受信されたeMBMSデータを1つまたは複数のエンドノードへのユニキャストトンネルの中にカプセル化するための手段を含み、ここで、カプセル化されたeMBMSデータは、1つまたは複数のエンドノードへユニキャスト送信を介して送信される。装置1802/1802'は、LANホストドライバのうちの少なくとも1つによって生成されるイベント、カーネル生成ネットリンクイベント、またはTCP制御接続ティアダウンに基づいて、1つまたは複数のエンドノードがネットワークデバイスから切断されているかどうかを決定するための手段を含む。装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードのうちの2つ以上がeMBMSデータを要求すると決定するための手段と、決定時に、1つまたは複数のエンドノードの各々のためにeMBMSデータ用のユニキャストパケットを複製するための手段とを含み、ここで、複製されたユニキャストパケットは、1つまたは複数のエンドノードの各々へ送られる。
【0111】
装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つからFPOPを受信するために、ネットワークデバイス上のUDPポート番号を確保するための手段を含み、ここで、FPOPは、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへのeMBMSデータのユニキャスト送信のために、中間ルータの中で中間ファイアウォールポートをオープンするために使用される。装置1802/1802'は、1つまたは複数のエンドノードの各々から受信されたFPOPに基づいて、1つまたは複数のエンドノードの各々のトンネルエンドポイントを決定するための手段であって、FPOPが、対応するエンドノードのIPアドレスを含み、トンネルエンドポイントが、対応するエンドノードのIPアドレス、およびNATを実行している中間ルータ上のUDPポート番号を含む手段と、トンネルエンドポイントに基づいてeMBMSデータを1つまたは複数のエンドノードへ送信するための手段とを含む。装置1802/1802'は、所定の時間期間にわたってFPOPがエンドノードから受信されない場合、中間ルータの中の中間ファイアウォールポートをクローズするための手段を含む。上記の手段は、上記の手段によって列挙された機能を実行するように構成された装置1802、および/または装置1802'の処理システム1914の上記のモジュールのうちの1つまたは複数であってよい。上記で説明したように、処理システム1914は、TXプロセッサ668、RXプロセッサ656、およびコントローラ/プロセッサ659を含み得る。したがって、一構成では、上記の手段は、上記の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、TXプロセッサ668、RXプロセッサ656、およびコントローラ/プロセッサ659であってよい。
【0112】
図20は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート2000である。方法は、メインルータ(たとえば、メインルータ1110)に接続されるとともにLANを介してエンドデバイスにも接続されている、NAT機能を有する中間ルータ(たとえば、ルータ/HGW1130、装置2102/2102')によって実行され得る。2002において、中間ルータは、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つからFPOPを受信する。一態様では、1つまたは複数のエンドノードは、中間的なノードにLANを介して接続されている。2004において、中間ルータは、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへのユニキャスト通信用の中間ポートをオープンする。一態様では、中間ルータは、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートから中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートへのNATマッピングを実行することによって、中間ポートをオープンする。たとえば、再び
図12を参照すると、1224において、エンドノード1206は、FPOPをホームゲートウェイ1204へ送り、ホームゲートウェイ1204は、1226において、FPOPをメインルータ1202に転送する。たとえば、上記で説明したように、ホームゲートウェイ1204が1224においてFPOPを受信すると、ホームゲートウェイ1204は、エンドノード1206のIPアドレス(IP_e)およびソースポート(udpZZZZ)をパブリックIPアドレス(IP_h)およびそれの対応するポート(udpTTTT)に変換し、そのようにホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)をオープンする。
【0113】
2006において、中間ルータは、中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートを使用するユニキャスト送信を介して、メインルータからeMBMSデータを受信する。2008において、中間ルータは、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートを使用して、受信されたeMBMSデータを1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへ送る。たとえば、再び
図12を参照すると、メインルータ1202は、1242、1244、1246、および1248において、トンネリングされたマルチキャストパケット(ユニキャストパケット)をエンドノード1206に1204経由で転送する。たとえば、上記で説明したように、ホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)がオープンされているので、ホームゲートウェイ1204におけるポート(udpTTTT)を通じて受信されるパケットは、エンドノード1206におけるソースポート(udpZZZZ)へトンネリングされ得る。2010において、中間ルータは、中間ルータが所定の時間期間にわたってFPOPを受信しなかった場合、NATマッピングを除去する。
【0114】
図21は、例示的な装置2102における様々なモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示す概念的なデータフロー
図2100である。装置は、中間ルータ(たとえば、ルータ/HGW1130)であってよい。装置は、受信モジュール2104、送信モジュール2106、NATモジュール2108、およびデータ管理モジュール2110を含む。たとえば、上記で説明したように、ルータ/HGW1130において所定の時間期間にわたってFPOPパケットが受信されない場合、ルータ/HGW1130は、もはやFPOP用のソースポートをオープンに保持しない。
【0115】
受信モジュール2104は、1つまたは複数のエンドノード2160のうちの少なくとも1つからFPOPを受信する。一態様では、1つまたは複数のエンドノード2160は、中間ルータにLANを介して接続されている。NATモジュール2108は、1つまたは複数のエンドノード2160のうちの少なくとも1つへのユニキャスト通信用の中間ポートをオープンする。一態様では、NATモジュール2108は、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートから中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートへのNATマッピングを実行することによって、中間ポートをオープンする。データ管理モジュール2110は、中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートを使用するユニキャスト送信を介して、受信モジュール2104を介してメインルータ2150からeMBMSデータを受信する。データ管理モジュール2110は、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートを使用して、受信されたeMBMSデータを1つまたは複数のエンドノード2160のうちの少なくとも1つへ送信モジュール2106を介して送る。NATモジュール2108は、中間ルータが所定の時間期間にわたってFPOPを受信しなかった場合、NATマッピングを除去する。
【0116】
装置は、
図20の上記のフローチャートの中のアルゴリズムのステップの各々を実行する追加のモジュールを含むことがある。したがって、
図20の上記のフローチャートの中の各ステップは、モジュールによって実行されてよく、装置はそれらのモジュールのうちの1つまたは複数を含んでよい。モジュールは、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように特別に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であってよく、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されてよく、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されてよく、またはそれらの何らかの組合せであってよい。
【0117】
図22は、処理システム2214を採用する装置2102'のためのハードウェア実装の一例を示す
図2200である。処理システム2214は、バス2224によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス2224は、処理システム2214の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含み得る。バス2224は、プロセッサ2204、モジュール2104、2106、2108、2110、およびコンピュータ可読媒体/メモリ2206によって表された、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールを含む様々な回路を一緒につなぐ。バス2224はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をつなぎ得るが、それらの回路は当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上は説明されない。
【0118】
処理システム2214は、トランシーバ2210に結合され得る。トランシーバ2210は、1つまたは複数のアンテナ2220に結合されている。トランシーバ2210は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を装備する。送受信機2210は、1つまたは複数のアンテナ2220から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム2214、詳細には受信モジュール2104に提供する。加えて、トランシーバ2210は、処理システム2214、詳細には送信モジュール2106から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ2220に印加されるべき信号を生成する。処理システム2214は、コンピュータ可読媒体/メモリ2206に結合されたプロセッサ2204を含む。プロセッサ2204は、コンピュータ可読媒体/メモリ2206に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担当する。ソフトウェアは、プロセッサ2204によって実行されたとき、処理システム2214に、任意の特定の装置について上で説明された様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ2206はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ2204によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システムはさらに、モジュール2104、2106、2108、および2110のうちの少なくとも1つを含む。モジュールは、プロセッサ2204で実行中のソフトウェアモジュールであってよく、コンピュータ可読媒体/メモリ2206内に常駐している/記憶されたソフトウェアモジュールであってよく、プロセッサ2204に結合された1つもしくは複数のハードウェアモジュールであってよく、またはそれらの何らかの組合せであってよい。
【0119】
一構成では、ワイヤレス通信のための装置2102/2102'は、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つからFPOPを受信するための手段と、1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへのユニキャスト通信のための中間ポートをオープンするための手段であって、オープンするための手段が、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートから中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートへのNATマッピングを実行することによって、中間ポートをオープンするように構成される手段と、中間ルータのIPアドレスおよび中間ルータの中間ポートを使用するユニキャスト送信を介して、メインルータからeMBMSデータを受信するための手段と、FPOPに対応するノードのIPアドレスおよびFPOP用のソースポートを使用する1つまたは複数のエンドノードのうちの少なくとも1つへ、受信されたeMBMSデータを送るための手段と、中間ルータが所定の時間期間にわたってFPOPを受信しなかった場合、NATマッピングを除去するための手段とを含む。上記の手段は、上記の手段によって列挙された機能を実行するように構成された装置2102、および/または装置2102'の処理システム2214の上記のモジュールのうちの1つまたは複数であってよい。
【0120】
開示されたプロセス/フローチャートにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の例示であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス/フローチャートにおけるステップの特定の順序または階層が並べ替えられ得ることを理解されたい。さらに、いくつかのステップが組み合わされてもよく、または省略されてもよい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序において提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されることは意図していない。
【0121】
上記の説明は、本明細書で説明した様々な態様を当業者が実践できるようにするために与えられている。これらの態様に対する様々な変更形態は、当業者に容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は、他の態様に適用される場合がある。したがって、特許請求の範囲は本明細書に示した態様に限定されるものではなく、文言通りの特許請求の範囲に整合するすべての範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味することを意図せず、「1つまたは複数の」を意味する。「例示的」という言葉は、「例、事例、または例示として役立つ」ことを意味するように本明細書において使用される。「例示的」として本明細書で説明するいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいか、または有利であると解釈されるとは限らない。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、A、B、および/またはCの任意の組合せを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含み得る。具体的には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであり得、任意のそのような組合せは、A、B、またはCのうちの1つまたは複数のメンバを含み得る。当業者にとって周知の、または後に周知となる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物が、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。その上、本明細書で開示されたものは、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供されることは意図されていない。「ための手段」という句を使用して要素が明確に列挙されていない限り、いかなるクレーム要素もミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。