(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6576978
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】天板と脚の連結構造
(51)【国際特許分類】
F16B 12/44 20060101AFI20190909BHJP
F16B 12/52 20060101ALI20190909BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20190909BHJP
【FI】
F16B12/44 D
F16B12/52 A
A47B13/00 Z
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-132306(P2017-132306)
(22)【出願日】2017年7月5日
(65)【公開番号】特開2019-15324(P2019-15324A)
(43)【公開日】2019年1月31日
【審査請求日】2018年7月31日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 エビスファニチャー株式会社は、本願製品の販売を意図して、株式会社ナイキに対し、平成29年4月26日に本願製品の試作品を、エビスファニチャー株式会社にて公開した。 エビスファニチャー株式会社は、本願製品の販売を意図して、株式会社内田洋行に対し、平成29年4月27日に本願製品の試作品の写真を、株式会社内田洋行にて公開した。 また、エビスファニチャー株式会社は、本願製品の販売を意図して、イナバインターナショナル株式会社に対し、平成29年5月11日に本願製品の試作品を、エビスファニチャー株式会社にて公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】506090358
【氏名又は名称】エビスファニチャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085110
【弁理士】
【氏名又は名称】千明 武
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 裕介
【審査官】
熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−247313(JP,A)
【文献】
特開平03−224507(JP,A)
【文献】
実開昭59−024511(JP,U)
【文献】
実開平05−074329(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 12/00−12/60
F16B 7/00− 7/22
F16B 2/00− 2/26
A47B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板の下面に脚の上端部を配置した天板と脚の連結構造において、天板の下面に管状の下枠を取付け、該下枠の端部に挿入可能なジョイントと板状の楔片を備えた継手を設け、前記楔片はその上面または下面若しくはその上下面にテーパ面を形成し、前記脚の上端部に一対の楔片を挿入可能な係合孔を形成した張出継手を取付け、前記係合孔内の上面または下面若しくは上下面に前記楔片のテーパ面と係合可能なテーパ面を形成し、前記係合孔のテーパ面に前記一対の楔片のテーパ面を係合可能に挿入し、前記一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能に設け、該ボルトの螺軸を係合孔の奥部に形成したネジ孔にねじ込み、前記一対の楔片を前記係合孔に圧接可能に取付けたことを特徴とする天板と脚の連結構造。
【請求項2】
前記一対の楔片の一側周面にテーパ面を形成するとともに、前記係合孔内の左右両側面にテーパ面を形成し、前記楔片の側周面のテーパ面を係合孔内の左右両側面のテーパ面に係合可能に挿入した請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項3】
前記一対の楔片の上下面と一側周面にテーパ面を形成するとともに、係合孔内の上下および左右両側面にテーパ面に形成し、前記一対の楔片を前記係合孔内の各テーパ面に係合可能に挿入した請求項1または2記載の天板と脚の連結構造。
【請求項4】
前記継手の一端部にジョイントを設け、他端部に楔片を設けた請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項5】
前記天板の下面に二つの下枠の端部を離間して交差配置し、各下枠の端部に継手のジョイントを挿入し、各継手の楔片の接合部を接合して配置した請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項6】
前記一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能な凹溝を対向配置した請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項7】
前記一対の楔片の接合部の一端に手指を挿入可能な切欠溝を形成した請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項8】
前記一対の楔片の接合部の一端に互いに係合可能なガイド溝と凸状ガイドを対向して形成した請求項1記載の天板と脚の連結構造。
【請求項9】
前記楔片の上面または下面若しくは側面のテーパ面のテーパ角度を同一または相違して形成した請求項2記載の天板と脚の連結構造。
【請求項10】
前記係合孔内の上面または下面若しくは左右両面のテーパ面のテーパ角度を同一または相違して形成した請求項2または3記載の天板と脚の連結構造。
【請求項11】
前記係合孔内の上下面のテーパ面のテーパ角度を、左右両面のテーパ面のテーパ角度より大きく形成した請求項10記載の天板と脚の連結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、天板と脚を強固に連結できる天板と脚の連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テーブルの天板の下面にブラケットを取付け、該ブラケットに脚を着脱可能に連結する構造において、ブラケットの内部にテーパ状の係合孔を設け、脚の上端部に前記係合孔に係合可能なテーパ状の係合部を設け、このブラケットまたは脚の一方の連結部にネジ部を設け、該ネジ部に筒状の連結リングを着脱可能にねじ込み、ブラケットまたは脚の他方の連結部に係止部を設け、該係止部に連結リングの開口縁を係合して脚を抜け止め、スパナ等の工具を要することなく、人力で脚を取付けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、前記連結構造は、連結リングをブラケットのネジ部にねじ込むことによって、テーパ状の係合孔とテーパ状の連結部との密着状態を保持し得るが、その密着力の向上ないし増強には限界があり、経時的な使用によって密着力が低下し、ガタつきを生ずる惧れがあった。
【0004】
前記問題を解決するものとして、天板のコ−ナ部にテーパ係合部を介して脚柱を取付けるようにし、該脚柱は、上端部に設けた一対のア−ムを天板のコ−ナ部を挟む両側縁に配置し、テーパ係合部は、天板の両側縁および脚柱のア−ムの何れか一方に凹形テーパ面と、他方に設けた凸形テーパ面とを備え、脚柱を天板の一端側にスライドさせ、凹形テーパ面に凸形テーパ面を係合して密着させ、凸形テーパ面側からボルトを差し込み、これを凹形テーパ面の底部に設けたナット部をねじ込んで緊締するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、前記天板と脚柱の連結機構は、天板のコーナ部に鋼板を断面略V字形に形成した凹形テーパ面を備えた側縁を取付け、その凹形テーパ面の底部にナット部の形成し、また鋼板を断面略山形に形成した凸形テーパ面の背板を設け、この一対の背板を脚柱の上端部に直交して配置するため、構成部材の製作が複雑で手間が掛かり、しかもこの構成は天板を支持する一本の脚柱の連結に限られるため、量産化に馴染まず高価になるという問題があった。
【0006】
そこで、これらの問題を解決するものとして、天板の四隅に円錐形の嵌合穴を設け、その奥部にネジ部を設けるとともに、脚の上端部に円錐形の継手材を取付け、その先端部にボルトの先端部を突設し、前記継手材を嵌合穴に挿入し、ボルトの先端部をネジ部にねじ込んで脚を取付けるようにした脚の取付け構造がある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
しかし、前記脚の取付け構造は、脚の取付け時の回動によって、継手材のテーパ面を嵌合穴のテーパ面に圧接して連結しているため、使用時に脚が横荷重を受けると、ボルトのネジ部と嵌合穴のネジ部の螺合状態が低下して、脚の取付けにガタを生じるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−225828号公報
【特許文献2】特許第2720719号公報
【特許文献3】特許第2885128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこのような問題を解決し、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、天板と脚を強固に連結できる天板と脚の連結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、天板の下面に脚の上端部を配置した天板と脚の連結構造において、天板の下面に管状の下枠を取付け、該下枠の端部に挿入可能なジョイントと板状の楔片を備えた継手を設け、前記楔片はその上面または下面若しくはその上下面にテーパ面を形成し、前記脚の上端部に一対の楔片を挿入可能な係合孔を形成した張出継手を取付け、前記係合孔内の上面または下面若しくは上下面に前記楔片のテーパ面と係合可能なテーパ面を形成し、前記係合孔のテーパ面に前記一対の楔片のテーパ面を係合可能に挿入し、前記一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能に設け、該ボルトの螺軸を係合孔の奥部に形成したネジ孔にねじ込み、前記一対の楔片を前記係合孔に圧接可能に取付け、前記ジョイントを介して下枠と天板を連結するとともに、前記楔片のテーパ面を係合孔内のテーパ面に係合可能に挿入し、前記一対の楔片をボルトを介して係合孔内に圧接し、一対の楔片による楔効果によって前記継手と張出継手を連結し、天板と脚を強固に連結し得るようにしている
【0011】
請求項2の発明は、一対の楔片の一側周面にテーパ面を形成するとともに、前記係合孔内の左右両側面にテーパ面を形成し、前記楔片の側周面のテーパ面を係合孔内の左右両側面のテーパ面に係合可能に挿入し、楔片の一側周面に形成したテーパ面を係合孔内に形成した左右両側面のテーパ面に係合し、一対の楔片をボルトを介して係合孔内に圧接し、一対の楔片と係合孔内のテーパ面との楔効果によって強力に連結し得るようにしている。
請求項3の発明は、一対の楔片の上下面と一側周面にテーパ面を形成するとともに、係合孔内の上下および左右両側面にテーパ面に形成し、前記一対の楔片を前記係合孔内の各テーパ面に係合可能に挿入し、楔片と係合孔に設けた二種類のテーパ面による楔効果を複合的に作用させて、楔片と係合孔とを強固に連結し得るようにしている。
請求項4の発明は、継手の
一端部にジョイント
を設け、他端部に楔片を設け、天板の下面に取付ける下枠に接続するジョイントと、脚に設けた張出継手に係合可能に挿入する楔片を介して、天板と脚を容易に連結し得るようにしている。
【0012】
請求項5の発明は、天板の下面に二つの下枠の端部を離間して交差配置し、各下枠の端部に継手のジョイントを挿入し、各継手の楔片の接合部を接合して配置し、一対の楔片の内側面を対向して接合可能にし、該一対の楔片をコンパクトかつ整然と組み付けるようにしている。
請求項6の発明は、一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能な凹溝を対向配置し、該凹溝を対向してボルト挿通孔を形成するようにしている。
請求項7の発明は、一対の楔片の接合部の一端に手指を挿入可能な切欠溝を形成し、一対の楔片を対向配置後、これらの間にボルトを挿入してネジ孔にねじ込む際、切欠溝に手指を挿入してボルトのねじ込みを実現可能にしている。
【0013】
請求項8の発明は、一対の楔片の接合部の一端に互いに係合可能なガイド溝と凸状ガイドを対向して形成し、一対の楔片の位置ずれを防止し、一対の楔片を係合孔に確実かつ安全に挿入し得るようにしている。
請求項9の発明は、楔片の上面または下面若しくは側面のテーパ面
のテーパ角度を同一または相違して形成し、係合孔に対する楔片の接触面圧力ないし密着力を加減調整可能にしている。
請求項10の発明は、係合孔内の上面または下面若しくは左右両面のテーパ面
のテーパ角度を同一または相違して形成し、楔片に対する上下方向または左右方向の接触面圧力ないし密着力を加減調整可能にしている。
請求項11の発明は、係合孔内の上下面のテーパ面のテーパ角度を、左右両面のテーパ面のテーパ角度より大きく形成し、左右両面の楔片の接触圧力を上下面と係合孔内の上下面との間の接触圧力よりも増強し、その左右面に対する保持力を増強して、楔片の密着力を強化するようにしている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、天板の下面に管状の下枠を取付け、該下枠の端部に挿入可能なジョイントと板状の楔片を備えた継手を設け、前記楔片はその上面または下面若しくはその上下面にテーパ面を形成し、前記脚の上端部に一対の楔片を挿入可能な係合孔を形成した張出継手を取付け、前記係合孔内の上面または下面若しくは上下面に前記楔片のテーパ面と係合可能なテーパ面を形成し、前記係合孔のテーパ面に前記一対の楔片のテーパ面を係合可能に挿入し、前記一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能に設け、該ボルトの螺軸を係合孔の奥部に形成したネジ孔にねじ込み、前記一対の楔片を前記係合孔に圧接可能に取付けたから、前記ジョイントを介して下枠と天板を連結するとともに、前記楔片のテーパ面を係合孔内のテーパ面に係合可能に挿入し、前記一対の楔片をボルトを介して係合孔内に圧接し、一対の楔片による楔効果によって前記継手と張出継手を連結し、天板と脚を強固に連結することができる。
【0015】
請求項2の発明は、一対の楔片の一側周面にテーパ面を形成するとともに、前記係合孔内の左右両側面にテーパ面を形成し、前記楔片の側周面のテーパ面を係合孔内の左右両側面のテーパ面に係合可能に挿入したから、楔片の一側周面に形成したテーパ面を係合孔内に形成した左右両側面のテーパ面に係合し、一対の楔片をボルトを介して係合孔内に圧接し、一対の楔片と係合孔内のテーパ面との楔効果によって強力に連結することができる。
請求項3の発明は、一対の楔片の上下面と一側周面にテーパ面を形成するとともに、係合孔内の上下および左右両側面にテーパ面に形成し、前記一対の楔片を前記係合孔内の各テーパ面に係合可能に挿入したから、楔片と係合孔に設けた二種類のテーパ面による楔効果を複合的に作用させて、楔片と係合孔とを強固に連結することができる。
請求項4の発明は、継手の
一端部にジョイント
を設け、他端部に楔片を設けたから、天板の下面に取付ける下枠に接続するジョイントと、脚に設けた張出継手に係合可能に挿入する楔片を介して、天板と脚を容易に連結することができる。
【0016】
請求項5の発明は、天板の下面に二つの下枠の端部を離間して交差配置し、各下枠の端部に継手のジョイントを挿入し、各継手の楔片の接合部を接合して配置したから、一対の楔片の内側面を対向して接合可能にし、該一対の楔片をコンパクトかつ整然と組み付けることができる。
請求項6の発明は、一対の楔片の接合部にボルトを挿入可能な凹溝を対向配置したから、凹溝を対向してボルト挿通孔を形成することができる。
請求項7の発明は、一対の楔片の接合部の一端に手指を挿入可能な切欠溝を形成したから、一対の楔片を対向配置後、これらの間にボルトを挿入してネジ孔にねじ込む際、切欠溝に手指を挿入してボルトのねじ込みを実現することができる。
請求項8の発明は、一対の楔片の接合部の一端に互いに係合可能なガイド溝と凸状ガイドを対向して形成したから、一対の楔片の位置ずれを防止し、一対の楔片を係合孔に確実かつ安全に挿入することができる。
請求項9の発明は、楔片の上面または下面若しくは側面のテーパ面
のテーパ角度を同一または相違して形成したから、係合孔に対する楔片の接触面圧力ないし密着力を加減調整することができる。
【0017】
請求項10の発明は、係合孔内の上面または下面若しくは左右両面のテーパ面
のテーパ角度を同一または相違して形成したから、楔片に対する上下方向または左右方向の接触面圧力ないし密着力を加減することができる。
請求項11の発明は、係合孔内の上下面のテーパ面のテーパ角度を、左右両面のテーパ面のテーパ角度より大きく形成したから、左右両面の楔片の接触圧力を上下面と係合孔内の上下面との間の接触圧力よりも増強し、その左右面に対する保持力を増強して、楔片の密着力を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明を適用した会議用テ−ブルを示す斜視図である。
【
図3】
図2のA−A線に沿う断面図で、若干拡大図示している。
【
図5】本発明の組み立て時の中途状況を示す斜視図である。
【0019】
【
図6】本発明の組み立て時の中途状況を示す斜視図で、交差する二つの下枠の端部に各継手のジョイントを挿入して一対の楔片を接合した状況を示している。
【
図7】本発明の張出継手の端部に形成した係合孔を拡大して示す正面図である。
【
図8】
図7のC−C線に沿う部分断面図で、拡大して図示している。
【
図9】
図7のD−D線に沿う部分断面図で、拡大して図示している。
【
図10】本発明に適用した一方の継手を示す斜視図で、ジョイントを下枠に挿入する前の状況を示す斜視図である。
【0020】
【
図12】
図10のF−F線に沿う断面図で、若干拡大図示している。
【
図13】本発明に適用した一方の継手のジョイントを下枠に挿入した状況を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を会議用テーブルに適用した図示の実施形態について説明すると、
図1乃至
図13において1は会議用テーブルで、その横長矩形の天板2の下面の外側部に角管状の下枠3,4が交差して取付けられ、天板2の角部の下面に脚5の上端部が取付けられている。
前記脚5は矩形断面の鋼管で構成され、その下端部にゴム製のキャップ6が取付けられ、その上端部にアルミダイカスト製の接続ジョイント7が装着されている。
図中、8は脚5の上端内部に取付けた固定板で、その通孔9にボルト10が挿入され、その螺軸を接続ジョイント7の下部に設けたネジ孔11にねじ込んで、脚5を取付けている。
【0022】
前記接続ジョイント7に角柱状の張出継手12が側方に突出成形され、その内部に四角錐台形状の係合孔13が形成され、この係合孔13に後述する一対の楔片を圧接して挿入している。
前記係合孔13は縦長矩形に開口され、その上下部は緩やかな山形に形成され、その四隅は小さな湾曲面状に形成されていて、その内部にアルミダイカスト製の一対の楔片14,15が圧入されている。
前記係合孔13の内面は、その上下面13a,13bが奥部に傾斜する同様なテーパ状に形成され、その左右面13c,13dが奥部に傾斜するテーパ状に形成されている。
【0023】
実施形態の場合、上下面13a,13bによるテーパ角θaは、左右面13c,13dによるテーパ角θbよりも大きく形成され(θa>θb)、θaを約18°に形成し、θbを約6°に形成している。すなわち、楔片14,15の左右面と前記左右面13c,13dとの間の接触圧力を、楔片14,15の上下面と前記上下面13a,13bとの間の接触圧力よりも約4倍増強し、その左右面に対する保持力を増強して、楔片14,15の密着力を強化している。
【0024】
この場合、テーパ角θaとテーパ角θbを同一に形成し、またはテーパ角θaとテーパ角θbの何れか一方を0°にして平坦面に形成することも可能であり、要は楔片14,15に形成した上下または左右のテーパ面によって、強力な楔効果を獲得し強固な密着力を得れば良い。したがって、実施形態のように上下および左右のテーパ面によって楔効果を複合的に獲得すれば、前記密着力が倍増されることになる。
【0025】
前記楔片14,15のを側面形状は、
図5,8,10のように等脚台形状に形成され、その上下面を、係合孔13の上下面13a,13bと係合可能なテーパ面に形成されている。
前記楔片14,15の横断面形状は、
図9のように横長の台形状に形成され、その外側の左右面を、係合孔13の左右面13c,13dと係合可能なテーパ面に形成している。
【0026】
前記楔片14,15の接合部14a,15aは平滑な平坦面に形成され、その接合面14a,15aの一側に半円形断面の凹溝16,17が形成され、該凹溝16,17を接合した円形の貫通孔に、後述する切欠溝側からボルト18が挿入されている。図中、18aはボルト18の頭部に形成した六角孔状の係合孔である。
前記ボルト18は、先端の螺軸を張出継手12の奥部に形成したネジ孔19にねじ込んで緊締し、楔片14,15を係合孔13に密着して固定している。
前記楔片14,15は後述のガイド溝と凸状ガイドを含め、実質的に同一に構成され、その成形金型の共用化と部品製作の合理化、ないしそのメインテナンスの合理化を図るようにしている。
【0027】
図中、20はボルト18の頭部の座面に配置したバネ座金、21,22は楔片14の接合面14aの一端に平行して形成した横長矩形のガイド溝と同形の凸状ガイド22で、それらの間に後述の切欠溝が形成されている。また、他方の楔片15の接合面15aの一端にも、前述と同様なガイド溝21と凸状ガイド22が形成され、それらの間に別の切欠溝が形成されている。
【0028】
前記ガイド溝21と凸状ガイド22とは、楔片14,15を接合して係合孔13に挿入する際、これらを互いに嵌合して正確かつ確実に挿入するようにしている。
前記凹溝16,17の一端に臨ませて、大形で深底の切欠溝23,24が形成され、該切欠溝23,24に手指を挿入して前記ボルト18を前記貫通孔に挿入可能にされ、組み立て後は天板2の下面に対向して配置されている。
【0029】
前記楔片14,15の基端部に異形の継手25,26が一体成形され、その一端に張出継手12の端面に係合可能な凸部27,28が突設され、それらの間に係合代eが設けられていて、楔片14,15による係合およびその調整を実行可能にしている。
前記継手25,26の先端部に、前記下枠3,4に挿入可能な角柱状のジョイント29,30が突設され、その内側周面にネジ孔31,32が形成され、該ネジ孔31,32に下枠3,4の通孔35,36を介して、ビス33,34がねじ込まれている。
図中、37,38は前記ジョイント29,30の長さ方向に形成した長孔で、該長孔37,38に連結ボルト39,40が挿入され、これを天板2に埋設したナット41,42にねじ込み、ジョイント29,30を天板2に連結可能にしている。
【0030】
このように構成した天板と脚の連結構造は、天板2の下面に取付ける下枠3,4と、該下枠3,4にジョイント29または30を一端に突設し、他端にテーパ板状の楔片14または15を突設した継手25,26と、前記楔片14,15を挿入可能な係合孔13を一端に形成し、他端に脚5の上端部と連結可能な軸筒部を設けた接続ジョイント7と、を備え、これらの製作を要する。
【0031】
このうち、下枠3,4は鋼管を所定長さに切断し、その端部周面に通孔35,36および長孔37,38を形成して製作し、継手25,26はジョイント29または30と楔片14または15をアルミダイカストによって一体成形して製作し、接続ジョイント7は一端に係合孔13を形成した張出継手12と、他端の軸筒部をアルミダイカストによって一体成形して製作する。
【0032】
前記係合孔13の開口部を縦長矩形に形成し、その上下部は緩やかな山形に成形し、その四隅を小さな湾曲面状に成形し、その内側に一対の楔片14,15を密接して収容可能にする。
前記係合孔13の内面は、その上下面13a,13bを奥部側に傾斜する同様なテーパ状に成形し、左右面13c,13dを奥部側に傾斜する同様なテーパ状に成形する。
実施形態の場合、上下面13a,13bによるテーパ角θaを、左右面13c,13dによるテーパ角θbよりも大きく形成し(θa>θb)、θaを約18°に形成し、θbを約6°に形成する。
【0033】
そして、楔片14,15の左右面と、前記左右面13c,13dとの間の接触圧力を、楔片14,15の上下面と前記上下面13a,13bとの間の接触圧力よりも約4倍増強し、その左右面に対する保持力を増強して、楔片14,15の密着力を強化する。
【0034】
前記楔片14または15は、その横断面形状を同様な等脚台形に成形し、その構成は接合部14a,15aをガイド溝21と凸状ガイド22を除いて同様に成形し、その上下面を係合孔13の上下面13a,13bと係合可能な同様のテーパ面に成形する。
また、外側の左右面を、係合孔13の左右面13c,13dと係合可能な同様のテーパ面に成形する。
前記楔片14,15の接合部14a,15aを平滑な平坦面に成形し、その接合面の一側に半円形断面の凹溝16,17を形成し、それらの接合時に円形の貫通孔を形成可能にし、この貫通孔に切欠溝23,24側からボルト18を挿入可能にする。
【0035】
このように下枠3,4は鋼管を所定長さに切断し、その端部に通孔35,36および長孔37,38を形成する簡単な加工で良く、また継手25,26は楔片14,15をダイカスト成形し、接続ジョイント7は係合孔13をダイカスト成形し、その奥部にネジ孔19を形成するだけで良いから、これらを簡単で均質に製作し得る。
【0036】
次に、前記構成部材を使用して脚5を天板2に連結する場合は、例えば一対の下枠3,4と継手25,26を用意し、下枠3,4の端部の開口部に継手25,26のジョイント29,30を挿入し、下枠3,4の内側周面からビス33,34をジョイント29,30のネジ孔31,32にねじ込み、下枠3,4にジョイント29,30を連結する。
【0037】
この後、天板2の下面に一対の下枠3,4を互いに平行に配置し、下枠3,4の両端部の下面に開口した長孔37,38に連結ボルト39,40を挿入し、これを天板2に埋設したナット41,42にねじ込んで緊締し、ジョイント29,30を天板2に連結する。この状況は
図6のようである。
【0038】
一方、これと前後して脚5の上端部に接続ジョイント7の軸筒部を挿入し、脚5の下端部からボルト10を挿入し、その螺軸を固定板8の通孔9に挿入し、これを接続ジョイント7のネジ孔11にねじ込んで緊締し、脚5の上端部を接続ジョイント7に連結する。
その際、脚5の下端部から長尺のナットレンチ(図示略)を挿入し、これをボルト10の頭部に係合して回動し、ボルト10を通孔9に挿入して緊締する。この後、脚5の下端部にキャップ6を取付ける。この状況は
図5のようである。
【0039】
こうしてキャップ6を取付けた脚5を、天板2の下面に取付けた継手25,26と一体の楔片14,15側に移動し、張出継手12の係合孔13に楔片14,15を挿入する。この状況は
図5のようである。
その際、楔片14,15は接合部14a,15aを密着して接合し、接合部14a,15aの中央に凹溝16,17を対向して配置し、それらでボルト18に対する円形のボルト挿通孔を形成し、また各一対の凸状ガイド2をガイド溝21に係合して、一体的に接合する。この状況は
図11,12のようである。
【0040】
このような状況の下で楔片14,15を尖端側から係合孔13に挿入し、その奥部へ押し込むと、楔片14,15の上下側のテーパ部が係合孔13の上下面13a,13bに係合し、楔片14,15の左右外側のテーパ部が係合孔13の左右面13c,13dに係合する。
この後、上方に開口した切欠溝23,24に手指を挿入し、保持したボルト18を前記凹溝16,17を接合したボルト挿通孔に挿入し、その先端の螺軸を係合孔13の奥部のネジ孔19にねじ込んで緊締する。
【0041】
このため、楔片14,15の各テーパ面が、係合孔13の上下面13a,13bと左右面13c,13dに係合し、それらの間の接触圧力が楔効果によって圧接され、それらが強固に密着する。
実施形態では楔片14,15の左右面と前記左右面13c,13dとの間の接触圧力を、楔片14,15の上下面と前記上下面13a,13bとの間の接触圧力よりも約4倍増強し、その左右面に対する保持力を増強して、楔片14,15の密着力を強化している。
【0042】
このようにして、継手25,26を介し、これと一体のジョイント29,30を介して天板2を連結し、また継手25,26と一体の楔片14,15を介して、張出継手12ないし脚5を連結する。
【0043】
こうして組み立てた会議用テーブル1は
図1のようで、天板2の四隅の直下に脚5が垂直に取付けられ、脚5の上端部に接続ジョイント7が表出し、該ジョイント7と一体の張出継手12の一部と下枠3,4が天板2の直下に表出し、その他の連結部材は天板2から遮蔽されている。したがって、組み立てた会議用テーブル1は簡潔な外観を呈する。
【0044】
前記会議用テーブル1は、継手25,26と一体のジョイント29,30を介して、下枠3,4と天板2とが連結され、また継手25,26と一体の楔片14,15を介して、張出継手12ないし脚5が連結され、ジョイント29,30を介して天板2を連結し、楔片14,15は張出継手12の係合孔13に強固に連結されているから、脚5と天板2が強固に連結される。
しかも、楔片14,15は係合孔13の上下面13a,13bと左右面13c,13dに対し、楔効果によって圧接され、脚5の上端部の動揺やガタの発生を阻止するから、脚5を長期に亘って安定して連結し、天板2の使用上の負荷に堪えられる。
【0045】
一方、会議用テーブル1の構成部材を顧客へ発送する場合は、
図5のように天板2の下面に下枠3,4を取付け、該下枠3,4の各端部に継手25,26と一体のジョイント29,30を挿入し、外側に一対の楔片14,15を接合した状態で梱包する。
また、脚5は上端部に張出継手12と一体の接続ジョイント7を取付け、下端部にキャップ6を取付けた状態で梱包し、これを前記天板2の梱包と一緒または別個に梱包する。
したがって、顧客は梱包を開放後、楔片14,15を係合孔13に挿入し、これらの間にボルト18をねじ込んで緊締するだけで、簡便に組み立てられる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
このように本発明の天板と脚の連結構造は、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、天板と脚を強固に連結できるから、会議用テーブルの使用に好適である。
【符号の説明】
【0047】
2 天板
3,4 下枠
5 脚
13 係合孔
13a,13b テーパ面
13c,13d テーパ面
【0048】
14,15 楔片
14a,15a 接合部
17,18 凹溝
18 ボルト
21 ガイド澪
22 凸状ガイド
23,24 切欠溝
【0049】
25,26 継手
29,30 ジョイント