特許第6577049号(P6577049)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6577049
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】複合フィールド装置フランジ
(51)【国際特許分類】
   F16L 25/00 20060101AFI20190909BHJP
   G01L 19/00 20060101ALI20190909BHJP
   G01L 13/00 20060101ALI20190909BHJP
   F16L 23/032 20060101ALI20190909BHJP
【FI】
   F16L25/00 Z
   G01L19/00 101
   G01L13/00 B
   F16L23/032
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-551078(P2017-551078)
(86)(22)【出願日】2016年3月10日
(65)【公表番号】特表2018-512546(P2018-512546A)
(43)【公表日】2018年5月17日
(86)【国際出願番号】US2016021660
(87)【国際公開番号】WO2016160297
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2017年11月29日
(31)【優先権主張番号】14/672,714
(32)【優先日】2015年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】ウィアター,ネイサン,レン
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05494071(US,A)
【文献】 特表平10−510358(JP,A)
【文献】 特表2010−523975(JP,A)
【文献】 米国特許第06000427(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L23/00−25/14
G01L7/00−23/32,27/00−27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスフィールド装置のフランジであって、
第1端部と、
第2端部と、
前記第1端部及び前記第2端部の間に第1フィールド装置を取り付けるための第1取付領域であって、当該第1取付領域内に位置して前記第1フィールド装置との間の流体連通を可能とする第1装置ポートを備える第1取付領域と、
前記第1端部及び前記第2端部の間に第2フィールド装置を取り付けるための第2取付領域であって、当該第2取付領域内に位置して前記第2フィールド装置との間の流体連通を可能とする第2装置ポートを備える第2取付領域と、
前記第1端部上に位置し、前記フランジに流体を提供する第1接続ポートと、
前記第2端部上に位置する第3接続ポートと、
前記第1接続ポートを前記第1装置ポート前記第2装置ポート及び前記第3接続ポートへと流体接続する内部チャンバと、を備え
前記第3接続ポートは、前記内部チャンバ内の圧力を制御するために用いられる、フランジ。
【請求項2】
前記第1取付領域が第3装置ポートを備え、前記第2取付領域が第4装置ポートを備え、
前記フランジがさらに、前記第2端部に配置され流体を前記フランジに提供する第接続ポートと、前記第1端部に配置された第4接続ポートと、前記第接続ポートを前記第3装置ポート前記第4装置ポート及び前記第4接続ポートへと流体接続する第2内部チャンバと、を備え、前記第4接続ポートは、前記第2内部チャンバ内の圧力を制御するために用いられる、請求項1に記載のフランジ。
【請求項3】
前記フランジ及び前記2つのフィールド装置を支持構造へと取り付けるための少なくとも1つの孔部をさらに備える、請求項1に記載のフランジ。
【請求項4】
前記第1取付領域と前記第2取付領域とが前記フランジ上において反対側にある、請求項1に記載のフランジ。
【請求項5】
前記第1取付領域と前記第2取付領域とが前記フランジ内において共通取付孔を共有する、請求項に記載のフランジ。
【請求項6】
前記第1接続ポートは遠隔シールへの接続を通じて前記フランジに流体を提供する、請求項1に記載のフランジ。
【請求項7】
プロセス伝送器のマニホールドであって、
第1内部チャンバであって、一端が前記マニホールドに流体を提供する第1接続ポートに接続され、他端が前記第1内部チャンバ内の圧力を制御するために用いられる第3接続ポートに接続された、第1内部チャンバと、
前記第1内部チャンバとは分離している第2内部チャンバであって、一端が前記マニホールドに流体を提供する第2接続ポートに接続され、他端が前記第2内部チャンバ内の圧力を制御するために用いられる第4接続ポートに接続された、第2内部チャンバと、
前記第1内部チャンバと流体連通する第1装置ポート及び前記第2内部チャンバと流体連通する第装置ポートであって、当該第1装置ポート及び第装置ポートは前記マニホールドに第1プロセス伝送器が取り付けられる際に当該第1プロセス伝送器によって覆われるように位置している、第1装置ポート及び第装置ポートと、
前記第1内部チャンバと流体連通する第装置ポート及び前記第2内部チャンバと流体連通する第4装置ポートであって、当該第及び第4装置ポートは前記マニホールドに第プロセス伝送器が取り付けられる際に第2プロセス伝送器によって覆われるように位置している、第装置ポート及び第4装置ポートと、を備えるマニホールド。
【請求項8】
前記第1プロセス伝送器を前記マニホールドに取り付けるための第1の複数の取付孔と、前記第2プロセス伝送器を前記マニホールドに取り付けるための第2の複数の取付孔と、をさらに備える、請求項に記載のマニホールド。
【請求項9】
前記第1装置ポートと前記第3装置ポートとが前記マニホールド上において反対側にある、請求項に記載のマニホールド。
【請求項10】
複数の取付孔をさらに備え、各取付孔は前記第1プロセス伝送器及び前記第2プロセス伝送器の両方を前記マニホールドに取り付けるために用いられる、請求項に記載のマニホールド。
【請求項11】
前記第1装置ポートが前記マニホールド上の第1傾斜面上に配置されており、前記第3装置ポートが前記マニホールド上の第2傾斜面上に配置されており、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とは互いに傾斜している、請求項に記載のマニホールド。
【請求項12】
プロセスフィールド装置アセンブリであって、
軸を有する第1接続ポート及び第3接続ポートを有するフランジであって、当該第1接続ポート及び第3接続ポートは当該フランジ内の内部チャンバと流体連通しており、前記第1接続ポートは、前記フランジに流体を提供するために用いられ、前記第3接続ポートは、前記内部チャンバ内の圧力を制御するために用いられる、フランジと、
前記フランジに取り付けられる第1プロセスフィールド装置であって、当該第1プロセスフィールド装置は前記フランジ内の前記内部チャンバと流体連通すると共に、前記第1接続ポート及び第3接続ポートの前記軸は当該第1プロセスフィールド装置の取付面に平行に延びている、第1プロセスフィールド装置と、
前記フランジに取り付けられる第2プロセスフィールド装置であって、当該第2プロセスフィールド装置は前記フランジ内の前記内部チャンバと流体連通すると共に、前記第1接続ポート及び第3接続ポートの前記軸は当該第2プロセスフィールド装置の取付面に平行に延びている、第2プロセスフィールド装置と、を備えるプロセスフィールド装置アセンブリ。
【請求項13】
前記第1プロセスフィールド装置はさらに前記フランジ内の第2内部チャンバと流体連通しており、前記第2プロセスフィールド装置はさらに前記フランジ内の前記第2内部チャンバと流体連通しており、前記第2内部チャンバの一端は、前記フランジの第2端部に位置して前記フランジに流体を提供する第2接続ポートに接続され、前記第2内部チャンバの他端は、前記フランジの第1端部に位置して前記フランジ内の圧力を制御するために使用される第4接続ポートに接続される、請求項12に記載のプロセスフィールド装置アセンブリ。
【請求項14】
前記フランジがプレートを備え、前記第1プロセスフィールド装置と前記第2プロセスフィールド装置とが前記プレート上において同じ側に取り付けられている、請求項12に記載のプロセスフィールド装置アセンブリ。
【請求項15】
前記フランジがプレートを備え、前記第1プロセスフィールド装置と前記第2プロセスフィールド装置とが前記プレート上において反対側に取り付けられている、請求項12に記載のプロセスフィールド装置アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に説明される実施形態は、プロセスフィールド装置に関する。特に、実施形態は、プロセスフィールド装置をプロセスに接続するために使用されるフランジに関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス測定装置は、プロセス環境内の流体の状態を測定し、その状態を有線接続または無線接続のいずれかを介して制御ステーションに送信する。いくつかの用途では、フィールド装置は、プロセス流体自体がフィールド装置の一部と接触するように、プロセス流体に直接、流体接続される。他の用途では、フィールド装置は、中間充填流体を使用してプロセス流体からフィールド装置に圧力を伝達する遠隔シールによって、プロセス流体に間接的に流体接続される。一部のフィールド装置では、プロセス流体への単一の流体接続のみを必要とするものもあるが、差圧センサなどの他のフィールドデバイスでは、プロセス流体への2つの別個の流体接続を必要とするものもある。
【0003】
プロセス流体または充填流体は、一般に、フランジを介してフィールド装置に接続する配管によってフィールド装置に供給される。フランジは、配管を受け入れる接続ポートと、接続ポートと流体連通する内部チャンバと、内部チャンバと流体連通する装置ポートとを含み、取付領域の内部に配置されており、当該取付領域はフィールド装置を受け入れることにより、配管内の流体がフィールド装置に到達するようになっている。フランジはまた、内部チャンバに接続され、内部チャンバ内の圧力を排出するために使用される追加の通気ポートを含むことができる。フィールド装置が2つの別個の接続を必要とする用途では、2つの別個の装置ポートがフランジに設けられ、フィールド装置は両方の装置ポートを用いて取り付けられる。フランジの各装置ポートは、それぞれの内部チャンバによってそれぞれの接続ポートに接続され、2つの接続ポートは、2つの別々の配管アセンブリに接続される。
【0004】
いくつかのシステムでは、フランジは、フランジ内の流体の流れを制御する1つまたは複数のバルブを含むバルブマニホールドの形態をとるものがある。特に、配管ポートへの流体接続を閉じるために弁を設け、通気ポートへの流体接続を閉じるために別個の弁を設けることができる。さらに、マルチチャンバフランジの2つのチャンバを互いに接続する混合バルブを設けることができる。
【0005】
上記の議論は、一般的な背景情報のためだけに提供されるものであって、特許請求される主題の範囲を決定する補助として使用されるべきものではない。特許請求された主題は、背景説明で言及された任意のまたは全ての不都合な点を解決する実装には、限定されるわけではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/210998号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
プロセス伝送器などの複数のフィールド装置をサポートすることができ、流体を接続パイプから複数のフィールド装置に分配することができるフランジを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
プロセスフィールド装置用のフランジは、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に第1のフィールド装置を取り付けるための第1の取付領域を含む。当該第1の取付領域は、第1の取付領域内に配置され、第1のフィールド装置との流体連通を可能にする第1の装置ポートを有する。フランジ上の第2の取付領域は、第1の端部と第2の端部との間に第2のフィールド装置を取り付けるためのものである。当該第2の取付領域は、第2の取付領域に位置して第2のフィールド装置との流体連通を可能にする第2の装置ポートを有する。フランジに流体を供給する接続ポートは、フランジの第1の端部に配置される。内部チャンバは、接続ポートを第1の装置ポートおよび第2の装置ポートに流体接続する。
【0009】
プロセス伝送器用のマニホールドは、第1の内部チャンバと、第1の内部チャンバとは分離した第2の内部チャンバとを有する。第1の装置ポートは、第1の内部チャンバと流体連通しており、第2の装置ポートは、第2の内部チャンバと流体連通しており、第1および第2の装置ポートは、第1のプロセス伝送器がマニホールドに取り付けられている際に第1のプロセス伝送器によって覆われるように位置している。第3の装置ポートは、第1の内部チャンバと流体連通し、第4の装置ポートは、第2の内部チャンバと流体連通し、第3および第4の装置ポートは、第1のプロセス伝送器がマニホールドに取り付けられている際に第2のプロセス伝送器によって覆われるように位置している。
【0010】
プロセスフィールド装置アセンブリは、フランジと、第1のプロセスフィールド装置と、第2のプロセスフィールド装置とを含む。フランジは、軸を有する接続ポートを有し、当該接続ポートは、フランジ内の内部チャンバと流体連通している。第1のプロセスフィールド装置は、フランジに取り付けられることにより、第1のプロセスフィールド装置がフランジ内の内部チャンバと流体連通すると共に、接続ポートの軸が第1のプロセスフィールド装置の取付面に平行に延びるようになっている。第2のプロセスフィールド装置は、フランジに取り付けられることにより、第2のプロセスフィールド装置がフランジ内の内部チャンバと流体連通すると共に、接続ポートの軸が第2のプロセスフィールド装置の取付面に平行に延びるようになっている。
【0011】
このサマリおよびアブストラクトは、以下の詳細な説明でさらに説明される概念から選択したものを簡略化した形で紹介するために提供されるものである。このサマリおよびアブストラクトは、特許請求される主題の鍵となる特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する補助として使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】プロセス環境の一部の図である。
図2】一実施形態に係る複数のフィールド装置フランジの斜視図である。
図3図2のフランジの正面図である。
図4図2のフランジの上面図である。
図5図2のフランジの右側面図である。
図6図2のフランジの左側面図である。
図7図2の線7-7における第1の断面図である。
図8図2の線8-8における第2の断面図である。
図9図2のフランジに2つのフィールド装置を取り付けた正面図である。
図10図2のフランジに2つのフィールド装置を取り付けた背面図である。
図11図2のフランジの上面図であって差圧構成の接続を示すものである。
図12図2のフランジの上面図であってゲージ圧構成の接続を示すものである。
図13】第2の実施形態に係る複合フィールド装置の斜視図である。
図14図13のフランジの正面図である。
図15図13のフランジの上面図である。
図16図13のフランジの右側面図である。
図17図13のフランジの左側面図である。
図18図13のフランジに2つのフィールド装置を取り付けた正面図である。
図19】第3実施形態に係る、4つのフィールド装置を取り付けたフランジの正面図である。
図20】第4実施形態に係る、4つのフィールド装置を取り付けたフランジの上面図である。
図21】第5実施形態に係る、フランジの上面斜視図である。
図22図21のフランジの底面斜視図である。
図23図21の線23-23における第1の断面図である。
図24図21の線24-24における第2の断面図である。
図25図21のフランジに2つのフィールド装置を取り付けた正面図である。
図26】4つのフィールド装置を取り付けた、第6実施形態に係るフランジの正面図である。
図27】2つのフィールド装置を取り付けた、第7実施形態に係るフランジの側面図である。
図28】3つのフィールド装置を取り付けた、第8実施形態に係るフランジの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の実施形態では、プロセス伝送器などの複数のフィールド装置をサポートすることができ、流体を接続パイプから複数のフィールド装置に分配することができるフランジについて説明する。
【0014】
図1は、プロセス制御環境の一部分100を示す図である。図1において、導管または容器102はプロセス流体を含む。配管104は、接続ハウジング105によって導管102に接続され、導管102内のプロセス流体の圧力または温度を伝達している流体を運ぶ。配管104内の流体は、プロセス流体それ自体であってもよいし、接続ハウジング105内のダイヤフラムによってプロセス流体から隔離されている充填流体であってもよい。配管104が充填流体を含む場合、ハウジング105内のダイヤフラムは、導管102内のプロセス流体の圧力を充填流体に伝達する。配管104は、フランジ106内の内部チャンバが配管104の内部と流体連通するようにフランジ106に接続される。その結果、フランジ106内の流体は、配管104内の流体と同じ圧力および温度になる。フランジ106は2つのフィールド装置108及び110を支持していると共に、構造112によって支持されている。以下においてより充分に説明されるように、フランジ106内で、チャンバは、配管104のための接続ポートを、フィールド装置108および110のそれぞれの個別の開口部へと接続することで、フィールド装置108および110上の1つまたは複数のセンシング領域が、配管104内の流体と流体連通するようになっている。
【0015】
フィールド装置108及び110は制御又は監視ステーション114と通信する。一実施形態では、この通信は、制御ステーション114との2線式接続116及び118によって実現される。2線式接続116および118は、電力および通信信号の両方を伝送する。他の実施形態では、フィールド装置108及び110は、無線接続および無線プロトコルを使用して制御ステーション114と通信する。
【0016】
図2は、第1実施形態に係るフランジ106として使用することができる、複合フィールド装置フランジ200の斜視図である。また、図3図4図5及び図6は、それぞれ、フランジ200の正面図、上面図、左側面図及び右側面図である。図7および図8は、それぞれ、図2の線7-7および8-8に沿ったフランジ200の断面図である。
【0017】
この実施形態では、フランジ/マニホールド200は、フランジ200の第1の端部300と第2の端部302との間のプレート202の同じ側に2つの取付領域204,206を有するプレート202を含む。取付領域204は、取付孔208,210,212及び214(図4)と装置ポート216及び218を含む。装置ポート218は内部チャンバ232(図7)と流体連通しており、装置ポート216は内部チャンバ234(図8)と流体連通している。取付領域204は、フィールド装置又は伝送器を受け入れることにより、フィールド装置内の隔離ダイヤフラムなどのセンシング面が装置ポート216の直上に位置することができると共に、フィールド装置内の第2隔離ダイヤフラムなどの第2センシング面が装置ポート218の直上に位置することができる。そして、ボルトを取付孔208,210,212,214及びフィールド装置の対応する取付孔に通して、フィールド装置を取付領域204に取り付けることができる。1つまたは複数のガスケットを使用して装置ポート216および218の周囲をシール(密閉)することができ、当該シールすることにより流体が装置ポートの間またはフィールド装置とフランジ200との間を流れないようにすることができる。
【0018】
取付領域206は、取付孔220,222,224及び226(図4)と装置ポート228及び230を含む。装置ポート230は内部チャンバ232(図7)と流体連通しており、装置ポート228は内部チャンバ234(図8)と流体連通している。取付領域206は、フィールド装置又は伝送器を受け入れることにより、フィールド装置内の隔離ダイヤフラムなどのセンシング面が装置ポート228の直上に位置することができると共に、フィールド装置内の第2隔離ダイヤフラムなどの第2センシング面が装置ポート230の直上に位置することができる。そして、ボルトを取付孔220,222,224及び226及びフィールド装置の対応する取付孔に通して、フィールド装置を取付領域206に取り付けることができる。1つまたは複数のガスケットを使用して装置ポート228および230の周囲をシールすることができ、当該シールすることにより流体が装置ポートの間または第2フィールド装置とフランジ200との間を流れないようにすることができる。
【0019】
こうして、一実施形態では、内部チャンバ232は、装置ポート218を装置ポート230に流体接続して、2つの別個のフィールド装置が互いに流体連通することを可能とすることができる。さらに、内部チャンバ232は、フランジ200の端部302及び300上の2つの接続ポート250及び252にそれぞれ接続することができる。接続ポート250及び252は、軸700及び702をそれぞれ有し、プロセス流体又は充填流体を運ぶ配管をそれぞれが受け入れることができ、したがって、配管内の流体と、内部チャンバ232並びに装置ポート218及び230と、の間の流体連通を提供することができる。接続ポート250及び252のそれぞれは、配管の代わりにブリードバルブ又はプラグに接続することもできる。ブリードバルブは、内部チャンバ232内の圧力を制御された態様で減少させるために使用することができる。
【0020】
上述したように、内部チャンバ234は、装置ポート216を装置ポート228に流体接続して、2つの別個のフィールド装置が互いに流体連通することを可能にする。さらに、内部チャンバ234は、フランジ200の端部302及び300のそれぞれの上の2つの接続ポート254及び256に接続することができる。接続ポート254及び256は、軸704及び706をそれぞれ有し、プロセス流体又は充填流体を運ぶ配管をそれぞれが受け入れることができ、したがって、配管内の流体と、内部チャンバ234並びに装置ポート216及び228と、の間の流体連通を提供することができる。接続ポート254及び256のそれぞれは、配管の代わりにブリードバルブ又はプラグに接続することもできる。ブリードバルブは、内部チャンバ234内の圧力を制御された態様で減少させるために使用することができる。
【0021】
この実施形態では、フランジ200は、傾斜支持壁262によって支持される後壁260を含む。傾斜支持壁262は、プレート202の前部から後壁260の頂上部まで延びる。後壁260は、フランジ200と、フランジ200によって支持されるフィールド装置と、を図1の支持構造112のような支持構造に取り付けるための2つの孔264および266を含む。特に、取付けボルトを、取付孔264及び266並びに支持構造の対応する取付孔に通すようにすることで、支持構造にフランジ200を取り付けることができる。
【0022】
図9及び10は、2つのフィールド装置270及び272が取り付けられたフランジ200の正面図および背面図である。配管274及び配管276は、それぞれ接続ポート256及び252に接続されている。配管274は、接続ポート252を介して内部チャンバ232と流体連通する流体を運び、配管276は、接続ポート256を介して内部チャンバ234と流体連通する充填流体を運ぶ。したがって、配管274によって運ばれる充填流体は、内部チャンバ232並びに装置ポート218及び230を通じてフィールド装置270及び272の両方と流体連通し、一方、配管276内の流体は、内部チャンバ234並びに装置ポート216及び228を介してフィールド装置270及び272と流体連通している。内部チャンバ232及び234はフランジ200内で個別のものとなっており、これにより、内部チャンバ232内の流体は内部チャンバ234内の流体と流体連通の関係にないことに注意されたい。図9及び図10において、接続ポート252及び256は、軸702及び706をそれぞれ有しており、当該軸702及び706は、フィールド装置270及び272の底面上の取付面900及び902にそれぞれ平行である。フィールド装置の取付面は、フランジに対面しフランジと接する面である。各内部チャンバ232及び234について2つの接続ポートが示されているが、内部チャンバ232及び234はそれぞれ1つの接続ポートしか必要とせず、便宜上、各内部チャンバの2つの接続ポートが示されているものであって、必要ではないことを理解されたい。
【0023】
図9および図10では、2つのブリードバルブ280および282は、ポート250に接続されたブリードバルブ280及びポート254に接続されたブリードバルブ282として与えられている。ブリードバルブ280は、制御された方法で内部チャンバ232の圧力を減少させる手段を提供し、ブリードバルブ282は、制御された方法で内部チャンバ234内の圧力を制御された方法で減少させる手段を提供する。
【0024】
図11は、フィールド装置270及び272が存在しない状態での図9及び図10の実施形態の上面図である。図11に示される構成は、プロセス流体導管内の1つの位置からの圧力を運ぶ配管276と、プロセス流体導管内の第2の位置からの第2の圧力を運ぶ配管274と、による差圧測定を可能とするものである。したがって、装置ポート216及び228は、プロセス導管内の1つの位置からの圧力を流体に提供し、装置ポート218及び230は、プロセス導管内の別個の位置からの圧力を提供する。したがって、フィールド装置270及び272は、プロセス導管内の同じ2つの場所にわたって2つの別個の差圧測定値を提供することができる。一実施形態では、フィールド装置270及び272は同様のものであり、したがって、各フィールド装置がプロセス内の同じ2つの場所にわたって差圧を測定している状況を確保することで正確性を維持する一方で、特定の用途において安全性を高めることができる冗長化された差圧測定を提供することができる。冗長化された差圧測定は、直接に使用してもよいし、あるいは流量又は質量流量を決定するために使用するようにしてもよい。他の実施形態では、フィールド装置270は、フィールド装置272とは異なる範囲(レンジ)を有するものである。例えば、フィールド装置270は広範囲のフィールド装置であり、フィールド装置272は通常の範囲のフィールド装置である。通常範囲フィールドデバイスからの信号は、検出値が通常範囲内にあるときに使用することができ、検出値が通常範囲外であるときには、広範囲フィールド装置からの信号を使用することができる。
【0025】
図12は、プロセス導管への別の接続部を有するフランジ200の上面図である。図12にて、接続ポート256は配管290に接続され、接続ポート254はブリードバルブ292に接続される。配管290は、プロセス導管からのプロセス流体を直接に運ぶことによって、あるいは、隔離ダイヤフラムによってプロセス流体から隔離される充填流体を運ぶことのいずれかによって、プロセス導管に接続される。接続ポート256を通じて、内部チャンバ234は配管290によって運ばれる流体と流体連通しており、装置ポート216及び228もまた、配管290によって運ばれる流体と流体連通している。従って、プロセス流体の圧力又は温度は、装置ポート216及び218の両方へと伝達されることができ、こうして2つの個別のフィールド装置へ流体連通が提供されることとなる。図12では、接続ポート252及び250は何らの配管又はブリードバルブにも接続されておらず、その代わりに大気圧(雰囲気)に通じている。図12の接続構成によれば、各フィールド装置が大気圧(雰囲気)を基準としたプロセス流体の圧力を示す信号を提供することとなる、ゲージ圧測定が可能となる。一実施形態によれば、図12に示す接続構成は、同様のフィールド装置がプロセス導管内の同じ位置でプロセス流体のゲージ圧をそれぞれ測定する冗長化されたゲージ圧測定を可能とする。この冗長構成は、場合によっては、各フィールド装置が同じ場所でプロセス流体の圧力を測定している状況を確保することで正確な圧力測定を確保すると共に、操作の安全性を高めることができる。別の実施形態では、図12に示される接続構成は、異なる範囲(レンジ)を有するか、又は異なるパラメータを測定するフィールド装置と共に使用される。例えば、一実施形態においては、異なる検出範囲を有する2つのフィールド装置が、図12のフランジ200に取り付けられる。別の一実施形態では、ゲージ圧を感知する1つのフィールド装置と、温度を感知するもう1つのフィールド装置とが、図12のフランジ200に取り付けられる。
【0026】
図13は、第2実施形態に係るフランジ/マニホルド1400の斜視図である。図14,15,16,17はそれぞれ、フランジ1400の正面図、上面図、左側面図及び右側面図である。フランジ1400は、フランジ200と同様であるが、後壁260又は傾斜支持壁262を有していない。フランジ1400は、第1の端部又は側部1407と第2の端部又は側部1409との間に位置する、2つの取り付け領域1404及び1406を有する、取付プレート1402を含む。取付領域1404及び1406は、フランジ200の取付領域204及び206と同様である。特に、領域1404は、取付貫通孔1408,1410,1412及び1414並びに装置ポート1416及び1418を含む。取付領域1406は、取付孔1420,1422,1424及び1426並びに装置ポート1428及び1430を含む。取付領域1404及び1406の各々は、対応するフィールド装置を受け入れられるようになっている。フィールド装置は、フィールド装置内の取付孔を通じて、且つ、取付孔1408,1410,1412及び1414を通じて、接続ボルトを通すことによって、取付領域1404に取り付けるようにすることができる。取り付けられると、フィールドデバイス内のダイヤフラムシールなどのセンシング領域は、装置ポート1416及び1418と位置合わせされる。フィールド装置とフランジ1400との間にある装置ポート1416及び1418の周囲をシール(密閉)するために、フランジ1400と取付領域1404に取り付けられたフィールド装置との間に、1つまたは複数のガスケットを使用することができる。同様に、取付ボルトを取付孔1420,1422,1424及び1426並びにフィールド装置の対応する取付孔に通すことによって、フィールド装置を取付領域1406に取り付けることができる。フィールド装置が取付領域1406に取り付けられると、ダイヤフラムシールなどのセンシング領域が装置ポート1428及び1430と位置合わせされる。1つまたは複数のガスケットを装置ポート1428及び1430の周囲で使用して、プレート1402と取付領域1406に取り付けられたフィールド装置との間の装置ポート周辺をシール(密閉)することができる。
【0027】
この実施形態では、第1端部1407に2つの接続ポート1452,1456が設けられ、第2対向端部1409に2つの他の接続ポート1450,1454が設けられている。具体的には、接続ポート1450及び1454が側部又は端部接続壁1460に形成される一方で、接続ポート1452及び1456は、側部又は端部接続壁1462に形成される。接続ポート1452及び1456はそれぞれ軸1500及び1502を有し、接続ポート1450及び1454はそれぞれ軸1504及び1506を有する。側部接続壁1460は、フランジ1400を支持構造に取り付けるのに使用することができる取付孔1470,1472,1474及び1476を含む。側部接続壁1462は、同様にフランジ1400を支持構造に取り付けるために使用することができる取付孔1478,1480,1482及び1484を含む。
【0028】
プレート1402は、接続ポート1450と、接続ポート1456と、装置ポート1418と、装置ポート1430とを流体接続する内部チャンバ(図示せず)を含む。したがって、接続ポート1450、接続ポート1456、装置ポート1418および装置ポート1430のそれぞれは、互いに流体連通している。プレート1402は、接続ポート1452、接続ポート1454、装置ポート1416及び装置ポート1428を互いに接続することで、これらのポートのそれぞれが互いに流体連通するようにさせる別個の内部チャンバ(図示せず)を含む。各内部チャンバに対して2つの接続ポートが示されているが、各内部チャンバに対して1つのみの接続ポートが必要であって、2つが便宜上示されているが、必要ではないことを理解されたい。
【0029】
図18は、2つのフィールド装置2000及び2002がその上に取り付けられたプレート1400の正面図である。図18に示すように、配管2004は接続ポート1454に接続され、別個の任意の(オプションの)配管(図示せず)は接続ポート1450に接続することができる。配管2004及び図示しない任意の配管は、プロセス導管へと接続する。いくつかの実施形態においては、フィールド装置2000及び2002は同様のものであり、差圧、ゲージ圧及び温度のうちの1つの冗長化された測定値を提供する。他の実施形態では、フィールド装置2000及び2002は、異なる範囲(レンジ)を有するか、または互いに異なるパラメータを感知する。図18に示すように、接続ポート1454の軸1502などの接続ポートの軸は、フィールド装置2000及び2002上の取付面2006及び2008と平行である。
【0030】
図19は、さらなる一実施形態の正面図であり、この実施形態において、図13のプレート1400は2つの追加の取付領域を含むように拡張されており、当該拡張されることによって、4つのフィールド装置2100,2102,2104及び2106がフランジ2110の取付プレート2108に取り付けられるようになっている。フランジ2110は、フランジ1400と同様であるが、2つの対向する端部2120及び2122にある2つの追加の取付領域を含むことに関して同様ではなく、当該2つの追加の取付領域はフランジ1400の取付領域1404及び1406と同一である。フランジ2110において、内部チャンバは、4つの装置ポートを側部又は端部2120の側部接続ポートと、側部又は端部2212の別の側部接続ポートと、に接続する。第2内部チャンバは、4つの他の装置ポートを、側部2120上の第2側部接続ポート及び側部2122上の第2側部接続ポートに接続する。配管2112は、側部2120上の側部接続ポートのうちの1つに接続される。図示されない、追加の任意の(オプションの)配管を、側部2120上のその他の側部接続ポートに接続してもよい。1つの実施形態においては、フィールド装置2100,2102,2104,2106は互いに同様のものであり、測定に四重の冗長性を提供するものであってよい。他の実施形態においては、フィールド装置2100,2102,2104及び2106の1つまたは複数は、異なる測定範囲を有するものであるか、またはプロセス流量の異なるパラメータを測定するものであってよい。例えば、フィールド装置2100及び2102は冗長化されたゲージ圧力測定を提供するものであってよく、フィールド装置2104及び2106は冗長化された温度測定を提供するものであってよい。あるいはこれに代えて、フィールド装置2100,2102,2104及び2106のうちの1つまたは複数は、流量測定及び/又は質量流量測定を提供するものであってもよい。
【0031】
図20は、追加の実施形態の平面図であり、当該実施形態においては、フランジ1400が変更されることにより、四角形配置の4つのフィールド装置2202,2204,2206及び2208を支持することができるフランジ2200を形成するようになっている。フランジ2200は、各取付領域がフランジ1400の取付領域1404と同一であるような、各フィールド装置用の別個の取付領域を含む。したがって、各取付領域は、4つの取付孔と2つの別個の装置ポートとを含む。さらに、各フィールド装置2202,2204,2206及び2208は、各フィールド装置内の2つのセンシング領域が、それぞれ対応する取付領域内のそれぞれ対応する個別の装置ポートと位置合わせされるように、取り付けられている。フランジ2200は、第1の側部又は端部2201における側部接続ポートを第2の側部又は端部2203における側部接続ポートへに流体接続するようになっている、第1の内部チャンバを含む。さらに、内部チャンバは、当該2つの接続ポートを、フィールド装置2202,2204,2206及び2208の各取付領域内にあるそれぞれ対応する装置ポートへと接続する。したがって、内部チャンバを通じて、側部2201の側部接続ポートに接続された配管2210は、各フィールド装置2202,2204,2206及び2208用の装置ポートと流体連通しており、側部2203の側部接続ポートに接続されたブリードバルブ2212とも流体連通している。
【0032】
フランジ2200は第2内部チャンバ(図示せず)を含み、当該第2内部チャンバは、側部2201の第2側部接続ポートを側部2203の第2側部接続ポートに流体接続し、各フィールド装置2202,2204,2206及び2208の取付領域内のそれぞれの装置ポートに流体接続する。したがって、第2の内部チャンバは、側部2201の第2接続ポートに接続された配管2214を、側部2203の第2接続ポートに接続されたブリードバルブ2216と、各フィールド装置2202,2204,2206及び2208と、に流体接続している。一実施形態においては、フィールド装置2202,2204,2206及び2208は互いに同様のものであり、それらの測定における四重の冗長性を提供するものであってよい。他の実施形態においては、フィールド装置2202,2204,2206及び2208のうちの1つ又は複数は、異なる測定範囲を有するか、またはプロセス流量の異なるパラメータを測定するものであってよい。あるいはこれに代えて、フィールド装置2202,2204,2206及び2208のうちの1つ又は複数は、流量測定及び/又は質量流量測定を提供するものであってよい。他の実施形態においては、配管2214は存在せず、図20のアセンブリが、四重の冗長化されたゲージ圧測定を提供するものであることに注意されたい。
【0033】
図21及び図22は、さらなる一実施形態におけるフランジ/マニホールド2300の上部斜視図および下部斜視図である。図23及び図24は、図21の線23-23及び24-24におけるフランジ2300の断面図である。
【0034】
フランジ/マニホールド2300は、プレート2302の第1側部に上部取付領域2304を有し、第1側部とは反対の第2側部に底部取付領域2306を有するような、プレート2302を含む。したがって、取付領域2304は、プレート2302の上部にあり、取付領域2306は、プレート2302の底部にある。プレート2302は、4つの取付孔2308,2310,2312及び2314を含む。取付孔は、プレート2302を貫通することによって、取付領域2304及び取付領域2306は取付孔を共有するようになっている。取付孔は共通であるから、これを共通取付孔と称する。各フィールド装置の取付孔を貫通し、共通取付孔2308,23110,2312及び2314を貫通するような、4つの取付ボルトを用いることにより、1つのフィールド装置を取付領域2304に取り付け、別個のフィールド装置を取付領域2306に取り付けることが可能である。
【0035】
取付領域2304は、装置ポート2316及び2318を含み、取付領域2306は、装置ポート2320および2322を含む。側壁又は端壁2332は、それぞれ対応する軸2325及び2329を有する接続ポート2324及び2328を含む。側壁又は端壁2334は、それぞれ対応する軸2331及び2327を有する接続ポート2330及び2326を含む。取付領域2304及び2306は、側壁2332及び2334の間にある。遠位接続ポート2324,2328,2326及び2330のそれぞれは、接続配管及び/又はブリードバルブを受け入れることができる。側壁2332はまた、フランジ2300を支持構造体に取り付けるための取付孔2344,2346,2348及び2350を含む。側壁2334は、フランジ2300を支持構造に取り付けるための取付孔2336,2338,2340及び2342を含む。
【0036】
図25に示されるように、内部チャンバ2370は、側部接続ポート2324及び2326を互いに流体接続すると共に、装置ポート2318及び2320へと流体接続する。図26に示されるように、内部チャンバ2372は、側部接続ポート2328及び2330を互いに流体接続すると共に、装置ポート2316及び2322へと流体接続する。したがって、内部チャンバ2370を通じて、取付領域2304及び2306に取り付けられたフィールド装置(複数)は、それぞれ側部接続ポート2324及び2326へと流体接続される。さらに、内部チャンバ2372を通じて、取付領域2304及び2306に取り付けられたフィールド装置(複数)は、側部接続ポート2328及び2330へと流体接続される。
【0037】
図25は、2つのフィールド装置2700,2702を支持するフランジ2300の90°回転された正面図である。図25にて、接続ポート2330は配管2704に接続され、接続ポート2326は第2配管(図示せず)に接続される。したがって、フィールド装置2700及び2702のそれぞれは、配管2704及び図示されない配管と流体連通している。さらに、フィールド装置2700及び2702の取付面2710及び2712は、側部接続ポート2330及び2326の軸2331及び2327と平行である。
【0038】
一実施形態において、フィールド装置2700及び2702は同様のものであり、したがって、各フィールド装置がプロセス導管内の同じ位置から測定している状況を確保することによって正確性を維持すると共に、特定の用途において安全性を高めることができる冗長化された測定を提供することができる。他の実施形態において、フィールド装置2700は、フィールド装置2702とは異なる範囲(レンジ)を有するものであるか、あるいは、フィールド装置2702とは異なるパラメータを測定するものである。たとえば、フィールド装置2700は広範囲(広レンジ)のフィールド装置であってよく、フィールド装置2702は通常範囲(通常レンジ)のフィールド装置であってよい。通常範囲(通常レンジ)フィールド装置からの信号は、検出値が通常範囲内にあるときに使用することができ、検出値が通常範囲外であるときには広範囲(広レンジ)フィールド装置からの信号を使用することができる。図25では2つの配管接続が説明されているが、他の実施形態においては、単一の配管接続のみが使用され、フィールド装置2700及び2702は、ゲージ圧若しくは温度又はその両方を提供するものであってよい。
【0039】
図26は、さらなる一実施形態に係るフランジ2800の正面図である。図26を参照すると、フランジ2800はフランジ2300と同様であるが、当該フランジの各側に2つの追加の取付領域を含むように拡張されている点で同様ではなく、当該2つの追加の取付領域はそれぞれ取付領域2304及び2306と同一である。したがって、フランジ2800は、それぞれが配管2810及び追加の配管(図示せず)と流体連通しているような、4つのフィールド装置2802,2804,2806及び2808を支持することができる。一実施形態において、フィールド装置2802,2804,2806及び2808は互いに同様のものであり、測定において四重の冗長性を提供することができる。他の実施形態においては、フィールド装置2802,2804,2806及び2808のうちの1つまたは複数は、異なる測定範囲を有するか、あるいはプロセス流量の異なるパラメータを測定するものであってよい。あるいはこれに代えて、フィールド装置2802,2804,2806及び2808のうちの1つまたは複数は、流量測定及び/又は質量流量測定を提供するものであってよい。フィールド装置2802,2804,2806及び2818の取付面2812,2812,2816及び2812は、側部接続ポート2822の軸2820と平行である。さらに、フランジ2800の各取付領域は、フランジ2800の側部又は端部2824と側部又は端部2826との間にある。
【0040】
図27は、さらなる一実施形態に係るフランジ2900の側面図である。フランジ2900は、2つの傾斜面2902及び2904を含み、これらの傾斜面はそれぞれ、図21の取付領域2304と同様の取付領域を有する。傾斜面2902及び2904上の取付領域は、フランジ2900の側部又は端部2911と、反対側の側部又は端部と、の間に設けられる。傾斜面2902上の取付領域は、取付面2907を有するフィールド装置2906を支持する。傾斜面2904上の取付領域は、取付面2909を有するフィールド装置2908を支持する。傾斜面2902及び2904は互いに対して傾斜することにより、それらが同一平面内になく、且つ、それらがプレートの反対側にはないようになっている。フランジ2900は、側部2911に側部接続ポート2910を含み、側部接続ポート2910をフィールド装置2906および2908のそれぞれの下にある装置ポートに接続する内部チャンバを含む。側部接続ポート2910は、取付面2907及び2909に平行な、ページ(紙面)外に延びる軸を有する。単一の接続ポートが示されているが、複数の接続ポートがフランジ2900に設けられてもよい。さらに、1つ以上の接続ポートが、側部又は端部2911から見てフランジ2900の反対側となる側部又は端部へと、設けられてもよい。
【0041】
一実施形態によれば、フィールド装置2906及び2908は同様のものであり、したがって、各フィールド装置がプロセス導管内の同じ位置から測定している状況を確保することによって正確性を維持すると共に、特定の用途において安全性を高めることができる冗長化された測定を提供することができる。他の実施形態においては、フィールド装置2906は、フィールド装置2908とは異なる範囲(レンジ)を有するか、あるいはフィールド装置2908とは異なるパラメータを測定するものであってよい。たとえば、フィールド装置2906は広範囲(広レンジ)のフィールド装置であってよく、フィールド装置2908は通常範囲(通常レンジ)のフィールド装置であってよい。通常範囲(通常レンジ)のフィールド装置からの信号は、検出値が通常範囲内にあるときに使用することができ、検出値が通常範囲外であるときに広範囲(広レンジ)フィールド装置からの信号を使用することができる。あるいはこれに代えて、フィールド装置2906はゲージ圧を測定するようにし、一方でフィールド装置2908は温度を測定するようにしてもよい。
【0042】
図28は、さらなる一実施形態に係るフランジ3000の側面図である。フランジ3000は、3つの傾斜面3002,3004及び3006を含み、これらの傾斜面の各々は、図21の取付領域2304と同一の取付領域を有すことにより、それぞれが4つの取付孔と2つの装置ポートとを含むようになっている。各傾斜面3002,3004及び3006上の各取付領域は、取付面3009,3011及び3013をそれぞれ有している、個別のフィールド装置3008,3010及び3012を支持している。各取付領域は、側部又は端部3016と、これと反対側の側部又は端部(図示されていない)と、の間にある。フランジ3000は、側部3016に接続ポート3014を含む。側部3016上には単一の接続ポートが示されているが、フランジ3000の側部3016及びその反対側には、複数の接続ポートを設けることができる。接続ポート3014の軸は、ページ(紙面)外部へと延び、各取付面3009,3011及び3013に平行となっている。各接続ポートは、各フィールド装置3008,3010及び3012用の少なくとも1つの装置ポートへと、内部チャンバ(図示せず)によって接続されている。一実施形態においては、フィールド装置3008,3010及び3012は同様のものであり、したがって、三重の冗長化された測定を提供するものであってよい。他の一実施形態においては、フィールド装置3008,3010及び3012のうちの1つまたは複数は、異なる測定範囲を有するか、または他のフィールド装置とは異なるパラメータを測定するものであってよい。
【0043】
以上の各実施形態は、複数のフィールド装置をプロセス導管又はタンク内の同じ位置に接続する場合にいくつかの利点を提供するものである。第1に、各フィールド装置が配管へのそれ自身による接続を必要とするのではなく、配管への接続を共有するため、必要な接続を少なくすることができる。これは、配管によって運ばれる流体のリーク経路の数を減らすのに役立つものである。また、フィールド装置は可能な限り互いに近接していることによって、流体の容積を最小限に抑え、温度影響及び時間応答の点において最大性能を達成可能とすることができる。さらに、取り付けにはブラケットが1つのみしか必要ないため、各フィールド装置を別々に取り付けねばならない場合よりもはるかに簡単、迅速且つ清浄にユニットを設置することが可能となる。
【0044】
各構成要素に関して、以上では個別の実施形態として図示又は説明してきたが、各実施形態の一部は、以上の他の実施形態の全て又は一部と組み合わされてもよい。
【0045】
当該対象事項は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特化した言葉で説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義された対象事項は、必ずしも以上の特定の特徴又は動作に限定されないものであることを理解されたい。むしろ、以上の特定の特徴及び動作は、請求項を実施する際の例示的な形態として開示されるものである。
【符号の説明】
【0046】
200…フランジ、300…第1端部、302…第2端部、204…第1取付領域、216…第1装置ポート、206…第2取付領域、228…第2装置ポート、232…内部チャンバ
270…第1フィールド装置、272…第2フィールド装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図17
図18
図19
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図27
図28