(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記ハンド部が、フック部とグリップ部とを有し、
前記フック部は、フック側上側部と前記フック側上側部の外側部から下方に延出されたフック側横側部と前記フック側横側部の下部から内側に延出されたフック側下側部とを有し、
前記グリップ部は、グリップ側上側部と前記グリップ側上側部の外側部から下方に延出されたグリップ側横側部とを備え、
前記グリップ側上側部が前記フック側上側部の上面に取付けられており、前記グリップ側横側部が前記フック側横側部の外面に取付けられており、
前記グリップ側上側部が前記上側部であり、前記グリップ側横側部が前記横側部であり、前記フック側下側部が前記下側部であるアシストスーツ。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部に前記操作部が設けられているアシストスーツ。
前記操作部が前記ハンド部を上昇させる上昇操作部と前記ハンド部を下降させる下降操作部とを有し、前記右及び左のハンド部の何れか一方の前記上側部に前記上昇操作部が設けられ、前記右及び左のハンド部の何れか他方の前記上側部に前記下降操作部が設けられている請求項2に記載のアシストスーツ。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部が上方から作業者の親指が接触するように構成され、前記横側部が作業者の掌が外側から当接するように構成され、前記下側部が作業者の親指以外の指が下側から接触するように構成されているアシストスーツ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、荷物を保持する為の荷吊り上げ機構のエンド・エフェクタが円板状に構成されており、荷吊り上げ機構のエンド・エフェクタから横外方に突出した円柱状のグリップ部が備えられている。これにより、作業者は、親指を上側又は下側にした横向きでエンド・エフェクタのグリップ部を握るようにして持つものと考えられる。
この場合、作業者が親指を上側又は下側にした横向きでエンド・エフェクタのグリップ部を握るようにして持つ状態と、作業者が手で実際に荷物を持つ状態とでは、作業者の手の向き等が異なるものとなるので、作業者にとっての操作感覚の改善という点で改善の余地がある。
【0007】
本発明は、作業者が装着して使用するもので、作業者の作業(動作)を動力によって補助するアシストスーツにおいて、アシストスーツを装着した作業者が手で実際に荷物を持つような状態に近い状態で荷物を保持することができるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[I](構成)
本発明は、アシストスーツにおいて次のように構成することにある。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記ハンド部が、フック部とグリップ部とを有し、
前記フック部は、フック側上側部と前記フック側上側部の外側部から下方に延出されたフック側横側部と前記フック側横側部の下部から内側に延出されたフック側下側部とを有し、
前記グリップ部は、グリップ側上側部と前記グリップ側上側部の外側部から下方に延出されたグリップ側横側部とを備え、
前記グリップ側上側部が前記フック側上側部の上面に取付けられており、前記グリップ側横側部が前記フック側横側部の外面に取付けられており、
前記グリップ側上側部が前記上側部であり、前記グリップ側横側部が前記横側部であり、前記フック側下側部が前記下側部である。
【0009】
(作用及び発明の効果)
本発明によると、作業者がアシストスーツを装着した状態において、本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に右及び左の上アーム部が延出され、右及び左の上アーム部から下方に右及び左のワイヤが延出されて、右及び左のワイヤに右及び左のハンド部が連結されている。これにより、右及び左のハンド部が作業者の右及び左前側に位置する状態となる。
【0010】
前述の状態において、作業者は手でハンド部を持つのであり、作業者は掌を外側からハンド部の横側部に当て付け、人差し指、中指、薬指及び小指を下側からハンド部の下側部に当て付ける(例えば、作業者が前方の人物と握手をするような手の状態)。
従って、作業者はハンド部の下側部に荷物(例えばビールケースの持ち手部)を載せることにより、ハンド部により荷物を保持することができる。作業者が上昇操作部を操作することによって、駆動装置によりワイヤを本体部に巻き取り駆動することにより、ハンド部(荷物)を上昇させることができるのであり、作業者が下降操作部を操作することによって、駆動装置によりワイヤを本体部から繰り出し駆動することにより、ハンド部(荷物)を下降させることができる。
【0011】
以上のように本発明によると、アシストスーツを装着した作業者にとって、作業者がハンド部の下側部に荷物の一部(例えばビールケースの持ち手部)を載せることによって、作業者が人差し指、中指、薬指及び小指により荷物を保持する状態と同じような状態となり、作業者が手で実際に荷物を持つ状態と同じような状態が得られる。
これにより、アシストスーツを装着した作業者が手で実際に荷物を持つような状態に近い状態で荷物を保持することができるのであり、この状態でハンド部(荷物)の上昇及び下降を行うことができるようになって、作業者にとっての操作感覚の改善及びアシストスーツの作業性の向上を図ることができる。
【0012】
[II](構成)
別の本発明は、アシストスーツにおいて次のように構成することにある。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部に前記操作部が設けられている。
【0013】
(作用及び発明の効果)
別の本発明によると、作業者は親指を上側からハンド部の上側部に当て付け、掌を外側からハンド部の横側部に当て付け、人差し指、中指、薬指及び小指を下側からハンド部の下側部に当て付ける。
これにより、作業者は手でハンド部を握るような状態となって、ハンド部をしっかりと持つことができるのであり、ハンド部により荷物を保持した状態でのハンド部(荷物)の取り扱いが無理なく行えるようになる。
上記した構成において、前記操作部が前記ハンド部を上昇させる上昇操作部と前記ハンド部を下降させる下降操作部とを有し、前記右及び左のハンド部の何れか一方の前記上側部に前記上昇操作部が設けられ、前記右及び左のハンド部の何れか他方の前記上側部に前記下降操作部が設けられていると好適である。
本構成によると、上昇操作部及び下降操作部をハンド部の上側部に備えることにより、作業者が比較的余裕のある親指によって上昇操作部及び下降操作部を操作することができるのであり、上昇操作部及び下降操作部の操作性を良いものにすることができる。
【0014】
[III](構成)
さらに別の本発明は、アシストスーツにおいて次のように構成することにある。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の右及び左の肩部を越えて前方に延出された右及び左の上アーム部と、前記右及び左の上アーム部から下方に延出された右及び左のワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記右及び左のワイヤに連結された右及び左のハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と、作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部とが備えられて、
前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動することにより前記ハンド部を上昇させ、前記操作部の信号に基づいて、前記ワイヤを前記本体部から繰り出し駆動することにより前記ハンド部を下降させるように、前記駆動装置を作動させる制御装置が備えられ、
前記ハンド部に、
上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部が上方から作業者の親指が接触するように構成され、前記横側部が作業者の掌が外側から当接するように構成され、前記下側部が作業者の親指以外の指が下側から接触するように構成されている。
【0015】
(作用及び発明の効果)
本構成によると、作業者が親指を上側からハンド部の上側部に当て付け、掌を外側からハンド部の横側部に当て付け、人差し指、中指、薬指及び小指を下側からハンド部の下側部に当て付けて、ハンド部の下側部に荷物を載せた場合、作業者にとって人差し指、中指、薬指及び小指に比べて親指が比較的余裕のある状態になると考えられる。
【0016】
[IV](構成)
さらに別の本発明は、
作業者
の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の肩部を越えて前方に延出された上アーム部と、上アーム部から下方に延出されワイヤと、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と
、を備えたアシストスーツに装備されるハンド部であって、
前記ハンド部が、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結され、
前記ハンド部に、上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記ハンド部が、フック部とグリップ部とを有し、
前記フック部は、フック側上側部と前記フック側上側部の外側部から下方に延出されたフック側横側部と前記フック側横側部の下部から内側に延出されたフック側下側部とを有し、
前記グリップ部は、グリップ側上側部と前記グリップ側上側部の外側部から下方に延出されたグリップ側横側部とを備え、
前記グリップ側上側部が前記フック側上側部の上面に取付けられており、前記グリップ側横側部が前記フック側横側部の外面に取付けられており、
前記グリップ側上側部が前記上側部であり、前記グリップ側横側部が前記横側部であり、前記フック側下側部が前記下側部である。
【0017】
【0018】
[V](構成)
さらに別の本発明は、
作業者
の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の肩部を越えて前方に延出された上アーム部と、上アーム部から下方に延出されワイヤと、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と
、を備えたアシストスーツに装備されるハンド部であって、
前記ハンド部が、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結され、
前記ハンド部に、上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部に作業者により操作されることにより前記駆動装置を駆動する操作部が設けられている。
【0019】
【0020】
[VI](構成)
さらに別の本発明は、
作業者
の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者の肩部を越えて前方に延出された上アーム部と、上アーム部から下方に延出されワイヤと、前記ワイヤを前記本体部に巻き取り駆動及び前記本体部から繰り出し駆動する駆動装置と
、を備えたアシストスーツに装備されるハンド部であって、
前記ハンド部が、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結され、
前記ハンド部に、上側部と、前記上側部の外側部から下方に延出された横側部と、荷物を保持する為の下側部とが備えられ、
前記上側部が上方から作業者の親指が接触するように構成され、前記横側部が作業者の掌が外側から当接するように構成され、前記下側部が作業者の親指以外の指が下側から接触するように構成されている。
【0021】
【発明を実施するための形態】
【0023】
[1]
先ずアシストスーツの全体構成及び本体部1について説明する。
図1及び
図2に示すように、作業者の背中部に取り付けられる本体部1と、本体部1から延出されて作業者の脚部に作用する右及び左の脚作用部2と、本体部1から作業者を越えて前方に延出されて荷物を保持する為のもので作業者が手で持って操作する右及び左の荷物作用部3とが備えられて、アシストスーツが構成されている。
【0024】
図1及び
図2に示すように、本体部1は、右及び左の縦フレーム4、右及び左の縦フレーム4の上部及び下部に亘って連結された横フレーム5、右及び左の縦フレーム4の中間部に亘って連結された支持板6等を備えて、枠状に構成されている。右及び左の縦フレーム4の下部(本体部1の下部)に亘って取付ベルト7が備えられ、縦フレーム4及び支持板6に右及び左の肩ベルト8が備えられている。
【0025】
これにより、
図1及び
図2に示すように、肩ベルト8に作業者の右及び左の腕部(右及び左の肩部)を入れ、取付ベルト7を作業者の腰部に巻き付けて固定することにより、作業者の背中部に本体部1が取り付けられる。
この場合、縦フレーム4の左右方向の間隔が作業者(一般的な成人男性)の肩幅よりも狭いものに設定されており、縦フレーム4の下部において支持板6が縦フレーム4から右及び左の横外方に突出する状態となっている。縦フレーム4の上部(上の横フレーム5)が、作業者(一般的な成人男性)の肩よりも高い位置に位置するように、縦フレーム4の長さが設定されている。
【0026】
図1及び
図2に示すように、アシストスーツ及び荷物Wの重量が取付ベルト7を介して主に作業者の腰部に掛かることになるのであり、アシストスーツ及び荷物W(
図5及び
図6参照)の重量が作業者の腰部により安定して支持される。肩ベルト8は、主に本体部1が作業者の背中部から後方に離れようとする状態を止める機能を発揮する。
【0027】
[2]
次に、右及び左の脚作用部2について説明する。
図1及び
図2に示すように、右及び左の縦フレーム4の下部(本体部1の下部)から、右及び左の支持部9が前方に延出されて、支持部9(本体部1)の左右方向の横軸芯P1周りに、右及び左の下アーム部10が上下に揺動自在に支持されている。
この場合、作業者の腰部が支持部9の間に入り込むことにより、本体部1の左右の振れが止められている。側面視で作業者の股関節の位置と横軸芯P1の位置とが略同じ位置に位置するように(接近するように)、支持部9の長さが設定されている。
【0028】
図3及び
図4に示すように、下アーム部10の上縁部及び下縁部に折り返されて、下アーム部10の長手方向に沿ったガイド部10aが形成されており、下アーム部10のガイド部10aに沿って平板状の右及び左の支持板11が、下アーム部10の長手方向に沿って移動自在に支持されている。
【0029】
図3及び
図4に示すように、下アーム部10の長手方向に長孔10bが形成され、支持板11の先端部に支持軸11aが連結されており、支持板11の支持軸11aが下アーム部10の長孔10bを通って左右中央側に突出している。湾曲状の右及び左の脚パッド12が、支持板11の支持軸11aの左右方向の横軸芯P2周りに自由回転自在に支持されて、脚パッド12が作業者の太腿部の前方に位置しており、支持板11により脚パッド12が下アーム部10の長手方向に沿って移動自在に支持されている。
以上のように、下アーム部10、支持板11及び脚パッド12等により、脚作用部2が構成されている。
【0030】
図3及び
図4に示すように、ノブ付きボルト13が下アーム部10の上のガイド部10aの先端部に備えられており、ノブ付きボルト13に支持板11が当たることにより支持板11及び脚パッド12の移動が止められる。
これにより、下アーム部10の長手方向に沿っての支持板11及び脚パッド12の移動に対して、ノブ付きボルト13により下アーム部10の先端部側の移動限界位置を決めることができるのであり、ノブ付きボルト13の位置を下アーム部10の長手方向に沿って変更することにより、移動限界位置を下アーム部10の長手方向に沿って変更することができる。
【0031】
[3]
次に、右及び左の荷物作用部3について説明する。
図1及び
図2に示すように、右の縦フレーム4の上部から右の上アーム部14が作業者の右の肩部を越えて右斜め前方の斜め上方に延出されており、左の縦フレーム4の上部から左の上アーム部14が作業者の左の肩部を越えて左斜め前方の斜め上方に延出されている。上アーム部14の下部に下プーリー15が回転自在に支持され、上アーム部14の上部に上プーリー16が回転自在に支持されている。
【0032】
図1に示すように、上アーム部14の上部(上プーリー16)が、側面視で作業者の頭部よりも高い位置に位置するように、上アーム部14の長さが設定されている。本体部1から上アーム部14の前方への側面視での突出長さL1が、支持部9の長さ(本体部1から前方への突出長さ)と略同じに設定されており、これによって上アーム部14の上部(上プーリー16)が、背面視(正面視)で作業者の右及び左の肩部の少し横外側の上方に位置し(
図2参照)、且つ、側面視で作業者の胸部よりも前方に突出しないように構成されている(
図1参照)。
【0033】
図1及び
図2に示すように、後述する駆動装置17から右及び左のワイヤ18が上方に延出されて、下プーリー15に巻回され、上プーリー16に巻回されて下方に延出されており、ワイヤ18の下部に右及び左のハンド部19が連結されている。
この場合、前述のように、上アーム部14の上部(上プーリー16)が、背面視(正面視)で作業者の右及び左の肩部の少し横外側の上方に位置し、且つ、側面視で作業者の胸部よりも前方に突出しない状態であることにより、右及び左のハンド部19が作業者の右及び左前側に位置する状態となる(作業者の手に近い位置に位置する状態となる)。
【0034】
以上のように、上アーム部14、ワイヤ18及びハンド部19等により荷物作用部3が構成されている。後述の[6]に記載のように、ワイヤ18を本体部1(駆動装置17)に巻き取り駆動することによりハンド部19が上昇し、ワイヤ18を本体部1(駆動装置17)から繰り出し駆動することによりハンド部19が下降する。
【0035】
[4]
次に、作業者が手で持つことにより荷物を保持する右及び左のハンド部19について説明する。
図5及び
図6に示すように、右及び左のハンド部19は、金属製のフック部20の外面に合成樹脂製のグリップ部21を取り付けて構成されており、右のハンド部19と左のハンド部19とは左右対称形状をしている。
【0036】
図5及び
図6に示すように、フック部20は、金属製の板材を折り曲げて構成されており、平板状の上側部20aと、上側部20aの外側部から下方に延出された上下向きの平板状の横側部20bと、横側部20bの下部から内方に延出された平板状の下側部20cと、下側部20cの内側部から斜め上方に延出された突出部20dとを備えて構成されている。ワイヤ18が、フック部20の上側部20aの前後中央における内側部に連結されている。
【0037】
図5及び
図6に示すように、グリップ部21は合成樹脂製であり、水平面状の第1上側部21a(上側部に相当)と、第1上側部21aから斜め後方に下がる傾斜面状の第2上側部21b(上側部に相当)と、第1及び第2上側部21a,21bの外側部から下方に延出された上下向きで横外側に少し膨らんだ形状の横側部21cと、第2上側部21bに形成された切欠き部21dとを備えて構成されている。
【0038】
図5及び
図6に示すように、グリップ部21の第1及び第2上側部21a,21bがフック部20の上側部20aに取り付けられ(接着され)、グリップ部21の横側部21cがフック部20の横側部20bに取り付けられており(接着されており)、ワイヤ18がグリップ部21の切欠き部21dを通っている。
【0039】
図6に示すように、右のグリップ部21(右のハンド部19)の第1上側部21aに、押しボタン型式の上昇操作スイッチ22(上昇操作部に相当)が備えられている。
図5に示すように、左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aに、押しボタン型式の下降操作スイッチ23(下降操作部に相当)が備えられている。
【0040】
図5及び
図6に示すように、フック部20の上側部20aとグリップ部21の第1及び第2上側部21a,21bとが同じ前後幅L2に設定されており、フック部20の上側部20a(グリップ部21の第1及び第2上側部21a,21b)の前後幅L2よりも、フック部20の下側部20c及び突出部20dの前後幅L3が、小さいものに構成されている。
【0041】
図5及び
図6に示すように、作業者が手でハンド部19を持つ場合、グリップ部21の第1及び第2上側部21a,21b(フック部20の上側部20a)に、作業者の親指を上側から接触させ、グリップ部21の横側部21c(フック部20の横側部20b)に作業者の掌を外側から接触させ、フック部20の下側部20cに作業者の人差し指、中指、薬指及び小指を下側から接触させることにより、作業者は手でハンド部19を握るようにして持つ。
前述のハンド部19の状態において、グリップ部21の第1上側部21aが前側に位置する前後向きで、フック部の下側部20c及び突出部20dが左右中央側に向いており、作業者が前方の人物と握手をするような手の状態でハンド部19を握るようにして持つ。
【0042】
以上のように作業者が手でハンド部19を持った状態において、作業者の親指により上昇及び下降操作スイッチ22,23を押し操作する。この場合、上昇及び下降操作スイッチ22,23は復帰型に構成されており、作業者が上昇及び下降操作スイッチ22,23を親指で押し操作していると、上昇及び下降操作スイッチ22,23から信号が出力されるのであり、作業者が上昇及び下降操作スイッチ22,23から親指を離すと(押し操作を止めると)、上昇及び下降操作スイッチ22,23から信号は停止する。
【0043】
[5]
次に、駆動装置17について説明する。
図1及び
図2に示すように、電動モータ(図示せず)及び遊星減速ギヤ(図示せず)を内装して駆動ユニット24が構成されて、2個の駆動ユニット24が互いに対向するように横向きに支持板6に連結されており、2個の駆動ユニット24により1個の駆動ギヤ25が駆動される。
【0044】
図1及び
図2に示すように、駆動ユニット24の下側に出力軸26が回転自在に支持板6に支持されて、電動操作式の第1クラッチ27が出力軸26に外嵌されており、第1クラッチ27に連結された入力ギヤ27aが駆動ギヤ25に咬合している。駆動ユニット24の上側に出力軸28が回転自在に支持板6に支持されて、電動操作式の第2クラッチ29が出力軸28に外嵌されており、第2クラッチ29に連結された入力ギヤ29aが駆動ギヤ25に咬合している。出力軸28を制動可能な電動操作式のブレーキ30が、出力軸28に外嵌されている。
【0045】
図1及び
図2に示すように、支持板6の上側(後側)に枠状の支持フレーム31が連結されて、支持フレーム31に制御装置32とバッテリー33が備えられている。
この場合、制御装置32及びバッテリー33が支持フレーム31により本体部1から後方に少し離れるように支持されており、本体部1から前方に延出される支持部9(脚作用部2)及び上アーム部14(荷物作用部3)に対して、制御装置32及びバッテリー33がバランスウェイトとして機能する。
【0046】
図1及び
図2に示すように、駆動ユニット24、出力軸26,28、第1及び第2クラッチ27,29、ブレーキ30、制御装置32、バッテリー33等により駆動装置17が構成されている。
後述する[7]〜[10]に記載のように、上昇及び下降操作スイッチ22,23の信号に基づいて、バッテリー33を動力源として、制御装置32により駆動ユニット24、第1及び第2クラッチ27,29及びブレーキ30が作動する。
【0047】
[6]
次に、駆動装置17による脚作用部2及び荷物作用部3の駆動構造について説明する。
図1に示すように、支持部9の左右方向の横軸芯P3周りに、アーム34揺動自在に支持されてバネ42により下方(後方)に付勢されており、アーム34にテンションプーリー35が回転自在に支持されている。支持部9にプーリー36が位置固定状態で回転自在に支持されている。
【0048】
図1及び
図2に示すように、出力軸26の右及び左側部にリール26aが連結されて、出力軸26のリール26aに連結されたワイヤ37が、テンションプーリー35及びプーリー36に巻回されて、下アーム部10の扇状の基部10cに連結されている。出力軸28の右及び左側部にリール28aが連結されて、出力軸28のリール28aにワイヤ18が連結されている。
【0049】
以上の構造により、
図1及び
図2に示すように、第1クラッチ27を伝動状態に操作した状態において、駆動ユニット24により駆動ギヤ25及び第1クラッチ27(入力ギヤ27a)を介して出力軸26を回転駆動する。出力軸26のリール26aによりワイヤ37を本体部1に巻き取り駆動すると、下アーム部10が下方に駆動される。
【0050】
図1及び
図2に示すように、第2クラッチ29を伝動状態に操作し、ブレーキ30を解除状態に操作した状態において、駆動ユニット24により駆動ギヤ25及び第2クラッチ29(入力ギヤ29a)を介して出力軸28を回転駆動する。出力軸28のリール28aによりワイヤ18を本体部1に巻き取り駆動すると、ハンド部19が上昇するのであり、出力軸28のリール28aによりワイヤ18を本体部1から繰り出し駆動すると、ハンド部19が下降する。
【0051】
この場合、
図1及び
図2に示すように、第1クラッチ27の入力ギヤ27aが第2クラッチ29の入力ギヤ29aよりも大径に形成されており、駆動ギヤ25から第2クラッチ29の入力ギヤ29aへの減速比よりも、駆動ギヤ25から第1クラッチ27の入力ギヤ27aへの減速比が大きいものに設定されている。
【0052】
図1及び
図2に示す駆動ギヤ25、第1クラッチ27の入力ギヤ27a及び第2クラッチ29の入力ギヤ29aは別の歯数のギヤに変更可能であり、駆動ギヤ25から第2クラッチ29の入力ギヤ29aへの減速比、並びに、駆動ギヤ25から第1クラッチ27の入力ギヤ27aへの減速比を任意に変更することができる。
【0053】
[7]
例えば床に置かれた荷物Wを高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者がしゃがんで床の荷物Wを手で持ち、次に手を下に延ばした状態で荷物Wを持ちながら立ち上がり、次に手で荷物Wを持ち上げて、荷物Wを高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
前述の状態において、上昇及び下降操作スイッチ22,23の押し操作に基づく制御装置32の作動について、本項[7]及び後述する[8][9][10]、
図7に基づいて説明する。
【0054】
作業者がアシストスーツを装着した状態において、作業者が上昇及び下降操作スイッチ22,23の両方を押し操作しないと(ステップS1)、駆動ユニット24が停止して、第1及び第2クラッチ27,29が遮断状態に操作され、ブレーキ30が制動状態に操作される(ステップS4〜S7)。
【0055】
前述のように、第2クラッチ29が遮断状態に操作されて(駆動ユニット24から荷物作用部3に動力が与えられない状態)、ブレーキ30が制動状態に操作されることによって、ハンド部19は下降することなく停止しており、駆動ユニット24に負荷は掛からない。
第1クラッチ27が遮断状態に操作されることにより(駆動ユニット24から脚作用部2に動力が与えられない状態)、下アーム部10が自由状態となるので、作業者が歩いて移動する際に下アーム部10(脚作用部2)が作業者の脚部の動作の邪魔にならない。
【0056】
次に作業者がしゃがんで床の荷物Wを手で持つ場合、前項[4]、
図5及び
図6に示すように、作業者が手でハンド部19を持った状態で下降操作スイッチ23を押し操作すると(ステップS1,S2)、第1クラッチ27が遮断状態に操作され、第2クラッチ29が伝動状態に操作され、ブレーキ30が解除状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ18が本体部1から繰り出し駆動される(S8〜S11)(駆動ユニット24から荷物作用部3に動力が与えられて、駆動ユニット24から脚作用部2に動力が与えられない状態)。
これにより、ハンド部19が下降するのであり、所望の位置までハンド部19が下降すると、下降操作スイッチ23の押し操作を止めることにより(ステップS1)、ステップS4〜S7に移行してハンド部19が停止する。
【0057】
前述のように作業者がしゃがむと、作業者は膝部を曲げて腰部を落とすことになるので(作業者の太腿部が上がることになるので)、作業者の太腿部が脚パッド12に接触して下アーム部10を上昇させる。
この場合、
図3及び
図4に示すように、作業者の太腿部の適切な位置(例えば膝部の少し上側部)に脚パッド12が接触するように、ノブ付きボルト13により下アーム部10の先端部側の移動限界位置を決めておけばよい(前項[2]参照)。
作業者がしゃがむ際に作業者の太腿部の移動軌跡と下アーム部10の移動軌跡とに差が発生しても、作業者の太腿部が上がることに伴って、支持板11及び脚パッド12が下アーム部10の長手方向に沿って移動することにより、作業者の太腿部の移動軌跡と下アーム部10の移動軌跡との差が吸収されるのであり、作業者は無理なくしゃがむことができる(前項[2]参照)。
【0058】
次に
図5及び
図6に示すように、作業者の人差し指、中指、薬指及び小指、並びに、ハンド部19(フック部20)の下側部20c及び突出部20dを荷物Wの持ち手部Waに入れ込んで、ハンド部19(フック部20)の下側部20cに荷物Wの持ち手部Waを載せる。
ハンド部19において、フック部20の上側部20a(グリップ部21の第1及び第2上側部21a,21b)の前後幅L2よりも、フック部20の下側部20c及び突出部20dの前後幅L3が小さいものに構成されていることにより、ハンド部19(フック部20)の下側部20c及び突出部20dを荷物Wの持ち手部Waに容易に入れ込むことができる。
【0059】
以上のようにして
図5及び
図6に示すように、作業者が人差し指、中指、薬指及び小指により荷物W(持ち手部Wa)を保持する状態と同じような状態となり、作業者が手で実際に荷物Wを持つ状態と同じような状態が得られる。
【0060】
[8]
次に前項[7]に記載の状態の後に、作業者が上昇操作スイッチ22を押し操作した状態について、
図7に基づいて説明する。
前項[7]に記載の状態の後に、作業者は立ち上がることにより荷物Wを床から持ち上げるのであり、この状態において作業者が上昇操作スイッチ22を押し操作すると(ステップS1,S3)、第1クラッチ27が伝動状態に操作され、第2クラッチ29が遮断状態に操作され、ブレーキ30が制動状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ37が本体部1に巻き取り駆動される(ステップS12〜S15)(駆動ユニット24から脚作用部2に動力が与えられて、駆動ユニット24から荷物作用部3に動力が与えられない状態)。
【0061】
これにより、下アーム部10が下方に操作されて、下アーム部10(脚パッド12)が作業者の太腿部の適切な位置(例えば膝部の少し上側部)を下方に操作して、作業者の立ち上がりが補助される。
作業者が立ち上がる際に、作業者の太腿部の移動軌跡と下アーム部10の移動軌跡とに差が発生した場合、作業者の太腿部が下がることに伴って支持板11及び脚パッド12が下アーム部10の長手方向に沿って移動することにより、作業者の太腿部の移動軌跡と下アーム部10の移動軌跡との差が吸収されるのであり、作業者は無理なく立ち上がることができる。
【0062】
前述のように作業者が立ち上がる際において、第2クラッチ29が遮断状態に操作されて、ブレーキ30が制動状態に操作されているので(ステップS13,S14)、ハンド部19(荷物W)が下降することはない。
この場合、
図5及び
図6に示すように、荷物Wが床から持ち上げられると、荷物Wの負荷W1が、ハンド部19(フック部20)の下側部20cの左右中央に掛かる。これに対して、ワイヤ18のフック部20(ハンド部19)への連結点が左右中央側に位置している。
【0063】
これにより、
図5及び
図6に示すように、ハンド部19(フック部20)の下側部20cにおいて荷物Wの負荷W1が掛かる点と、ワイヤ18のフック部20(ハンド部19)への連結点との左右方向の位置の差A1によって、ハンド部19(フック部20)の下側部20cを、荷物Wの左右中央側(
図5の紙面右方)(
図6の紙面左方)に入り込ませようとするモーメントが発生するのであり、これによってハンド部19(フック部20)が荷物W(持ち手部Wa)から外れ難いものとなる。
これに加えて、ハンド部19(フック部20)の突出部20dにより、ハンド部19(フック部20)が荷物W(持ち手部Wa)から外れ難いものとなる。
【0064】
図1に示すように、本体部1から上アーム部14の前方への側面視での突出長さL1が支持部9の長さ(本体部1から前方への突出長さ)と略同じに設定されていることにより(前項[3]参照)、側面視で上アーム部14の上プーリー16からワイヤ18が斜め前方下方に延出される状態となる。
これにより、荷物Wが床から持ち上げられた状態において、荷物Wの負荷W1により荷物Wが作業者に近づこうとするのであり、作業者は荷物Wを体に接触させて荷物Wの振ら付きを抑えながら立ち上がることができる。
【0065】
[9]
次に前項[8]に記載の状態の後に、作業者が上昇操作スイッチ22を押し操作している状態について、
図7に基づいて説明する。
下アーム部10が略真下に向く位置に位置することを検出する位置センサー(図示せず)が、支持部9に備えられている。
【0066】
前項[8]に記載のように、作業者が上昇操作スイッチ22を押し操作した状態で立ち上がり、位置センサーにより下アーム部10が略真下に向く位置に達したことが検出されると(ステップS16)、作業者が完全に立ち上がったと判断されて、第1クラッチ27が遮断状態に操作され、第2クラッチ29が伝動状態に操作され、ブレーキ30が解除状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ18が本体部1に巻き取り駆動される(ステップS17〜S20)(駆動ユニット24から荷物作用部3に動力が与えられて、駆動ユニット24から脚作用部2に動力が与えられない状態)。
【0067】
これによりハンド部19(荷物W)が上昇するのであり、所望の位置までハンド部19(荷物W)が上昇すると、上昇操作スイッチ22の押し操作を止めることにより(ステップS21,S1)、ステップS4〜S7に移行してハンド部19(荷物W)が停止する。
この場合、前項[7]に記載のように、第2クラッチ29が遮断状態に操作されて(駆動ユニット24から荷物作用部3に動力が与えられない状態)、ブレーキ30が制動状態に操作されることによって、ハンド部19(荷物W)は下降することなく停止するのであり、駆動ユニット24に負荷は掛からない。
【0068】
前述の状態において、ハンド部19(荷物W)の高さを少し下げる必要が生じた場合、前項[7]に記載のように、作業者は下降操作スイッチ23を押し操作してハンド部19(荷物W)を下降させ(ステップS1,S2,S8〜S11)、所望の位置までハンド部19(荷物W)が下降すると、下降操作スイッチ23の押し操作を止めて(ステップS1)、ハンド部19(荷物W)を停止させる(ステップS4〜S7)。
この場合、駆動ユニット24は荷物Wを支持しながら本体部1からワイヤ18を繰り出し駆動するので、ハンド部19(荷物W)が急速に下降するようなことはない(ステップS11)。
【0069】
前項[7][8]及び本項[9]において、作業者が上昇及び下降操作スイッチ22,23の両方を同時に押し操作すると(ステップS1,S2)(ステップS1,S3)(ステップS21,S22)、作業者の誤操作と判断される。これにより、ステップS4〜S7に移行して、駆動ユニット24が停止し、第1及び第2クラッチ27,29が遮断状態に操作されて、ブレーキ30が制動状態に操作される。
【0070】
[10]
次に前項[9]に記載の状態の後の状態について、
図7に基づいて説明する。
前項[9]に記載のように、作業者が立ち上がり、荷物Wを所望の位置に位置させた状態において、作業者は荷物Wを置くべき高い棚やトラックの荷台へ歩いて移動する。
この場合、第1クラッチ27が遮断状態に操作されることにより(駆動ユニット24から脚作用部2に動力が与えられない状態)、下アーム部10が自由状態となるので、作業者が歩いて移動する際に下アーム部10(脚作用部2)が作業者の脚部の動作の邪魔にならない。
【0071】
作業者が高い棚やトラックの荷台に到着すると、前項[7]に記載のように、作業者が下降操作スイッチ23を押し操作し(ステップS1,S2)、ハンド部19(荷物W)を下降させて(ステップS8〜S11)、荷物Wを高い棚やトラックの荷台に置き、ハンド部19(フック部20)の下側部20c及び突出部20dを荷物Wの持ち手部Waから抜く。
【0072】
この場合、荷物Wを高い棚やトラックの荷台に置く際に荷物Wの位置を調節する必要が生じると、上アーム部14の上プーリー16から下方に延出されたワイヤ18の許容範囲内でハンド部19を前後方向や左右方向に移動させて、荷物Wの位置を調節することができる。これに加えて、作業者が前方の人物と握手をするような手の状態でハンド部19を握るようにして持っていることにより、ハンド部19により荷物Wを保持した状態でのハンド部19(荷物W)の取り扱いが無理なく行える。
【0073】
前述のようにして荷物Wを高い棚やトラックの荷台に置くと、前項[7]に戻り、次の荷物Wに対して同様な操作を行うのであり、前項[7][8][9]及び本項[10]に記載の操作を繰り返すことになる。
【0074】
[発明の実施の第1別形態]
図5,6,7に示す構造に代えて、以下に示すように構成してもよい。
図9に示すように、右のハンド部19において、グリップ部21の第1上側部21aが横外側に延出されている。右のグリップ部21(右のハンド部19)の第1上側部21aに、押しボタン型式の第1上昇操作スイッチ38(外側)、及び第2上昇操作スイッチ39(上昇操作部に相当)(内側)が備えられている。
図8に示すように、左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aに、押しボタン型式の下降操作スイッチ40(下降操作部に相当)が備えられている。これ以外の右及び左のハンド部19の構造は
図5及び
図6と同じである。
【0075】
前述のように第1上昇操作スイッチ38及び第2上昇操作スイッチ39、下降操作スイッチ40を備えた場合、第1及び第2上昇操作スイッチ38,39、下降操作スイッチ40の信号に基づいて、バッテリー33を動力源として、
図10に示すように、制御装置32により駆動ユニット24、第1及び第2クラッチ27,29及びブレーキ30が作動する。
【0076】
第1及び第2上昇操作スイッチ38,39、下降操作スイッチ40の全てを押し操作しないと(ステップS31)、駆動ユニット24が停止して、第1及び第2クラッチ27,29が遮断状態に操作され、ブレーキ30が制動状態に操作される(ステップS38〜S41)。
【0077】
下降操作スイッチ40を押し操作すると(ステップS31,S32,S33)、第1クラッチ27が遮断状態に操作され、第2クラッチ29が伝動状態に操作され、ブレーキ30が解除状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ18が本体部1から繰り出し駆動される(S42〜S45)。
これにより、ハンド部19(荷物W)が下降するのであり、所望の位置までハンド部19(荷物W)が下降すると、下降操作スイッチ23の押し操作を止めることにより(ステップS31)、ステップS38〜S41に移行してハンド部19(荷物W)が停止する。
この場合、駆動ユニット24は荷物Wを支持しながら本体部1からワイヤ18を繰り出し駆動するので、ハンド部19(荷物W)が急速に下降するようなことはない(ステップS45)。
【0078】
第1上昇操作スイッチ38を押し操作すると(ステップS31,S34,S35)、第1クラッチ27が伝動状態に操作されて、第2クラッチ29が遮断状態に操作され、ブレーキ30が制動状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ37が本体部1に巻き取り駆動される(ステップS46〜S49)。
これにより、下アーム部10が下方に操作されて、作業者の立ち上がりが補助されるのであり、第1上昇操作スイッチ38の押し操作を止めると(ステップS31)、ステップS38〜S41に移行して下アーム部10が停止する。
【0079】
前述のように、第1上昇操作スイッチ38を押し操作した状態において、位置センサーにより下アーム部10が略真下に向く位置に達したことが検出されると(ステップS50)、作業者が完全に立ち上がったと判断される。これにより、ステップS38〜S41に移行して下アーム部10が停止する。
【0080】
第2上昇操作スイッチ39を押し操作すると(ステップS31,S36,S37)、第1クラッチ27が遮断状態に操作されて、第2クラッチ29が伝動状態に操作され、ブレーキ30が解除状態に操作されて、駆動ユニット24によりワイヤ18が本体部1に巻き取り駆動される(ステップS51〜S54)。
これにより、ハンド部19(荷物W)が上昇するのであり、所望の位置までハンド部19(荷物W)が上昇すると、上昇操作スイッチ22の押し操作を止めることにより(ステップS31)、ステップS38〜S41に移行してハンド部19(荷物W)が停止する。
【0081】
第1及び第2上昇操作スイッチ38,39、下降操作スイッチ40のうちの2個以上を同時に押し操作すると(ステップS31,S32,S33)(ステップS31,S34,S35)(ステップS31,S36,S37)、作業者の誤操作と判断される。これによりステップS38〜S41に移行して、駆動ユニット24が停止し、第1及び第2クラッチ27,29が遮断状態に操作されて、ブレーキ30が制動状態に操作される。
【0082】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための形態]の
図5及び
図6において、以下に示すように構成してもよい。
(2−1)
左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aに上昇操作スイッチ22を備え、右のグリップ部21(右のハンド部19)の第1上側部21aに下降操作スイッチ23を備える。
【0083】
(2−2)
右のグリップ部21(右のハンド部19)の第1上側部21a、又は左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aに、上昇操作スイッチ22及び下降操作スイッチ23の両方を備える。
【0084】
(2−3)
右のフック部20(右のハンド部19)(又は左のフック部20(左のハンド部19))の下側部20cに上昇操作スイッチ22を下向きに備え、左のフック部20(左のハンド部19)(又は右のフック部20(右のハンド部19))の下側部20cに下降操作スイッチ23を下向きに備える。
【0085】
(2−4)
右のフック部20(右のハンド部19)の下側部20c、又は左のフック部20(左のハンド部19)の下側部20cに、上昇操作スイッチ22及び下降操作スイッチ23の両方を下向きに備える。
【0086】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明の実施の第1別形態]の
図8及び
図9において、以下に示すように構成してもよい。
(3−1)
左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aを横外側に延出して、左のグリップ部21(左のハンド部19)の第1上側部21aに、第1上昇操作スイッチ38(外側)、及び第2上昇操作スイッチ39(内側)を備え、右のグリップ部21(右のハンド部19)の第1上側部21aに下降操作スイッチ40を備える。
【0087】
(3−2)
右のグリップ部21(右のハンド部19)(又は左のグリップ部21(左のハンド部19))の第1上側部21aにおいて、第1上昇操作スイッチ38を内側に備え、第2上昇操作スイッチ39を外側に備える。
【0088】
(3−3)
右のフック部20(右のハンド部19)(又は左のフック部20(左のハンド部19))の下側部20cに第1及び第2上昇操作スイッチ38,39を下向きに備え、左のフック部20(左のハンド部19)(又は右のフック部20(右のハンド部19))の下側部20cに下降操作スイッチ40を下向きに備える。
【0089】
(3−4)
右のフック部20(右のハンド部19)の下側部20c、又は左のフック部20(左のハンド部19)の下側部20cに、第1及び第2上昇操作スイッチ38,39、下降操作スイッチ40の全てを下向きに備える。
【0090】
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、フック部20の上側部20aを廃止し、グリップ部21の第1及び第2上側部21a,21bを廃止して、ハンド部19(フック部20及びグリップ部21)を断面L字状に構成してもよい。
【0091】
前述のように構成すると、ワイヤ18をフック部20の横側部20bの上辺部に連結して、上昇及び下降操作スイッチ22,23(第1及び第2上昇操作スイッチ38,39、下降操作スイッチ40)を、前述の[発明の実施の第2別形態]の(2−3)(2−4)並びに前述の[発明の実施の第3別形態]の(3−3)(3−4)に記載のように、フック部20(ハンド部19))の下側部20cに下向きに備えればよい。
【0092】
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、右及び左の下アーム部10を上方に付勢するバネ(図示せず)を備えてもよい。このように構成すれば、第1クラッチ27が遮断状態に操作されると、バネにより下アーム部10が上方に操作されて、ワイヤ37が本体部1から繰り出されるのであり、下アーム部10(脚作用部2)が作業者の脚部の動作の邪魔にならない。
【0093】
[発明の実施の第6別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第5別形態]において、
図2に示す駆動ギヤ25と第1クラッチ27の入力ギヤ27aに代えて、ウォームギヤ機構(図示せず)を使用してもよい。このように構成することによって、下アーム部10(脚作用部2)に大きな動力を与えることができる。
【0094】
[発明の実施の第7別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第6別形態]において、
図11に示す支持フレーム31の上部に左右方向の横軸芯(図示せず)周りに揺動自在に可動フレーム(図示せず)を備えて、可動フレームによりバッテリー33を、
図1に示す第1位置、及び
図1に示す第1位置から後方(
図1の紙面左方)の第2位置に移動自在に構成してもよい。
【0095】
これにより、アシストスーツを装着した作業者が床の荷物Wを持ちながら立ち上がる際に、可動フレームによりバッテリー33が第2位置に移動するように構成して、荷物Wの重量によりアシストスーツの重心が作業者から前側に移動して(離れて)、アシストスーツが前傾しようとする状態を抑えるようにする。作業者が完全に立ち上がると、可動フレームによりバッテリー33を第1位置に移動させる。
【0096】
[発明の実施の第8別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第7別形態]において、駆動ユニット24によりワイヤ18を本体部1に巻き取り駆動、及び本体部1から繰り出し駆動するのではなく、上アーム部14の上部に固定されたワイヤ18を下方に延出して、ワイヤ18にハンド部19を連結し、本体部1に対して上アーム部14を上下に揺動駆動することにより、ハンド部19を上昇及び下降させるように構成してもよい。
下アーム部10(脚パッド12)が、作業者の太腿部ではなく作業者の下腿部(膝から下の部分)に作用することによって、作業者の立ち上がりを補助するように構成してもよい。
2個の駆動ユニット24に代えて、1個の駆動ユニット24により駆動ギヤ25を駆動するように構成してもよい。
2個の駆動ユニット24を備える場合、2個の駆動ユニット24の動力を2系統に分岐させて脚作用部2及び荷物作用部3に伝達するのではなく、一方の駆動ユニット24により脚作用部2を駆動し、他方の駆動ユニット24により荷物作用部3を駆動するように構成してもよい。