(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
GPS装置及び測定装置を搭載し遠隔操縦可能な飛行装置と、測距、測角、追尾が可能であり、任意の位置に設置された位置測定装置と、飛行体の飛行を制御する地上基地と、該地上基地とデータの授受を行い、前記飛行装置と無線通信可能な遠隔操縦機と、前記飛行装置及び前記地上基地に設けられた制御装置とを有する測定システムであって、前記飛行装置は、測定対象としての再帰反射体を具備し、前記位置測定装置は前記再帰反射体を追尾し、測距、測角を行う様構成され、前記飛行装置は飛行中少なくとも2点で前記GPS装置によりGPS座標を取得し、前記位置測定装置は設置地点から前記飛行装置の前記2点の位置を測定し、前記制御装置の内のいずれかは、2点の前記GPS座標と前記位置測定装置による測距結果及び測角結果に基づき該位置測定装置の設置地点の絶対座標又はGPS座標を求め、予め設定された優先順位に基づき選択された前記位置測定装置と前記GPS装置の内いずれか一方により前記飛行装置の絶対座標又はGPS座標を求める様構成されたことを特徴とする測定システム。
前記測定装置は測定対象物の形状を測定する形状測定装置であり、前記制御装置は、測定位置で前記形状測定装置により取得した測定対象物の形状と、前記位置測定装置の測定結果を変換して得られた前記測定位置の絶対座標又は前記GPS装置により取得されたGPS座標に基づき前記測定対象物の形状の座標を取得する請求項2の測定システム。
前記測定装置がカメラであり、前記制御装置は、少なくとも飛行中の2点で前記カメラにより取得した測定対象物の画像と、前記位置測定装置の測定結果を変換して得られた前記2点の絶対座標又はGPS座標又は前記GPS装置で取得した前記2点の絶対座標又はGPS座標に基づき測定対象物の写真測量を行う請求項2の測定システム。
前記位置測定装置は複数の任意地点に設置され、前記制御装置は前記位置測定装置の各設置地点の絶対座標又はGPS座標を取得し、各設置地点から前記位置測定装置により測定し、取得した測定結果をそれぞれ絶対座標又はGPS座標に変換し、各設置地点から測定し得られた測定結果を統合する請求項1の測定システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0020】
先ず、
図1に於いて、本実施例に係る測定システムを説明する。
【0021】
測定システム1は、主に各1台の飛行装置(UAV)2、位置測定装置3、地上基地4、遠隔操縦機5から構成される。尚、
図1では、前記位置測定装置3としてトータルステーション(TS)が用いられた場合を示している。
【0022】
前記飛行装置2は、主に飛行体15(後述)と、該飛行体15にジンバル機構を介して鉛直に支持された支持部材としてのシャフト6と、該シャフト6の下端に設けられた撮像装置としてのカメラ7と、前記シャフト6の上端に設けられたGPS装置8と、前記シャフト6の下端に設けられた再帰反射体としてのプリズム9と、該プリズム9と一体に設けられ、前記カメラ7の光軸と既知の関係で設けられた方向角センサ10と、前記地上基地4との間で通信を行う飛行体通信部11とを具備している。
【0023】
ここで、前記飛行装置2について、基準位置が設定され、該基準位置と前記カメラ7、前記GPS装置8、前記プリズム9との関係は既知となっている。尚、前記飛行装置2の基準位置としては、例えば、前記カメラ7の画像素子(図示せず)の中心位置等とする。
【0024】
尚、前記カメラ7は水平な軸を介して中心に回転可能に支持され、前記カメラ7の光軸は前記シャフト6の軸心と平行な平面内を回転する様になっている。又、前記カメラ7の回転範囲は、少なくとも前記カメラ7の光軸が鉛直の位置から水平な位置迄の範囲を含む。
【0025】
前記シャフト6は前記ジンバル機構により、該シャフト6の軸心が鉛直となる様に支持されるので、前記カメラ7の光軸が鉛直となる場合は、該カメラ7の光軸と前記シャフト6の軸心とは合致する。
【0026】
前記プリズム9の光軸も前記シャフト6の軸心と平行になる様に設けられており、鉛直となる様に設定され、更に前記プリズム9と前記カメラ7との位置関係も既知となっている。尚、前記カメラ7、該カメラ7及び前記プリズム9の光軸が鉛直になる様支持されればよく、前記シャフト6の軸心は必ずしも鉛直でなくてもよい。
【0027】
前記プリズム9は下方に向けて設けられ、該プリズム9は下方全範囲から入射される光を再帰反射する光学特性を有している。又、前記プリズム9の代りに反射シールを前記シャフト6の所定位置に設けてもよい。
【0028】
前記GPS装置8が測定する位置は、前記シャフト6の軸心上に存在し、且つ前記GPS装置8が測定する位置は、前記カメラ7に対して既知となっている。
【0029】
前記方向角センサ10は、前記飛行装置2の向きを検出する。前記方向角センサ10としては、例えば以下のものがある。
【0030】
周囲に円周所要等分した位置に受光センサ30が設けられ、それぞれの受光センサ30は、前記位置測定装置3から発せられる測距光、或は追尾光を受光可能であり、どの受光センサ30が測距光、或は追尾光を検知したかを判断することで、測距光、或は追尾光に対する向き(即ち、前記位置測定装置3に対する向き)を検出する様になっている。
【0031】
前記位置測定装置3は任意の位置に設置され、更に該位置測定装置3が水平となる様に整準される。該位置測定装置3は、ノンプリズム測定(プリズム、再帰反射体を用いない測定)及びプリズム測定(プリズム、再帰反射体を測定対象とする測定)による距離測定が可能であると共に水平角、鉛直角が測定可能である。
【0032】
ノンプリズム測定は、前記位置測定装置3の設置位置を基準として、予定した範囲をノンプリズム測定可能である。
【0033】
又、前記位置測定装置3は追尾機能を有し、プリズム測定している状態では、前記位置測定装置3は、前記飛行装置2の飛行中、前記プリズム9を追尾しつつ、該プリズム9の前記位置測定装置3の設置位置を基準とした3次元座標(斜距離(slope distance)、水平角、鉛直角)を測定する。尚、前記位置測定装置3として、トータルステーション(TS)が用いられているが、追尾機能を有し、斜距離、水平角、鉛直角が測定できれば、TSに限定されるものではない。
【0034】
前記位置測定装置3は前記地上基地4と有線或は無線により電気的に接続され、測定された3次元座標は座標データとして前記地上基地4に入力される。
【0035】
前記位置測定装置3の設置位置(絶対座標)は、以下の方法により測定できる。
【0036】
該位置測定装置3による飛行中の前記飛行装置2の位置を測定し、更に前記GPS装置8により前記飛行装置2の2箇所の位置座標を測定し、前記位置測定装置3で取得した測定結果、前記GPS装置8で取得した位置座標(GPS座標)に基づき、後方交会法により、前記位置測定装置3の設置位置(GPS座標)が測定される。更に、GPS座標を座標変換することで絶対座標が求められる。従って、GPS座標を求めれば、前記位置測定装置3の絶対座標を求めることができ、該位置測定装置3が測定した3次元座標は、絶対座標に変換でき、前記位置測定装置3の設置位置を基準としてノンプリズム測定した結果も、絶対座標に変換できる。
【0037】
更に又、前記位置測定装置3により前記プリズム9(即ち、前記飛行装置2)を追尾し、測定した前記プリズム9の3次元座標(即ち、前記飛行装置2の3次元座標)も、同様にGPS座標、更に絶対座標に変換できる。従って、前記位置測定装置3により測定した前記飛行装置2の位置座標を、前記地上基地4から前記飛行装置2にリアルタイムで送信することで、前記位置測定装置3が測定した位置座標に基づき前記飛行装置2を飛行させることができる。尚、以下の説明では前記位置測定装置3の測定結果をGPS座標系に変換したものもGPS座標と称す。
【0038】
前記地上基地4は、例えばPCであり、演算機能を有する演算装置、データ、プログラムを格納する記憶部、更に基地通信部を有し、該基地通信部は前記位置測定装置3、前記遠隔操縦機5と通信可能であり、該遠隔操縦機5は前記飛行体通信部11との間で無線通信が可能となっている。又、前記地上基地4は、ノンプリズム測定の結果に基づき飛行安全範囲を設定し、該飛行安全範囲内で前記飛行装置2が遠隔操作される様、前記遠隔操縦機5に飛行範囲に関する制御データを送信する。
【0039】
前記遠隔操縦機5は、前記飛行装置2の飛行を遠隔操作するものであり、前記地上基地4より飛行範囲に関する飛行範囲制限データが送信された場合は、前記遠隔操縦機5から送信される飛行制御信号は飛行範囲制限データの制限を受け、前記飛行装置2が前記飛行安全範囲内を飛行する様に制御する。又、前記カメラ7、該カメラ7のシャッタを遠隔操作可能となっている。
【0040】
尚、前記飛行装置2は後述する様に、制御装置を具備しているので、該制御装置に飛行計画データを設定することで、前記位置測定装置3からの位置データ、又は前記GPS装置8が測定した位置データに基づき前記飛行装置2は自律飛行することも可能である。
【0041】
次に、
図2、
図3に於いて、前記飛行装置2について説明する。
【0042】
前記飛行体15は、放射状に延出する複数で且つ偶数のプロペラフレーム17を有し、各プロペラフレーム17の先端にプロペラユニットが設けられる。該プロペラユニットは、前記プロペラフレーム17の先端に取付けられたプロペラモータ18と、該プロペラモータ18の出力軸に取付けられたプロペラ19(図示では19a〜19h)により構成される。前記プロペラモータ18により前記プロペラ19が回転され、前記飛行体15が飛行する様になっている。
【0043】
前記飛行体15は中心に、中空円筒状の主フレーム21を有し、該主フレーム21の上端には外方に向って延出する外フランジ22、下端には中心に向って延出する内フランジ23が設けられている。該内フランジ23の中心部には、円形の孔24が形成される。
【0044】
前記プロペラフレーム17は棒状であり、前記主フレーム21の軸心と直交する平面内に配設され、水平方向に等角度間隔で所定数(少なくとも4本、好ましくは8本、図示では8本(17a〜17h)を示している)設けられている。前記プロペラフレーム17の内端部は、前記主フレーム21を貫通すると共に前記外フランジ22に固着されている。
【0045】
前記主フレーム21を上下に貫通する様に前記シャフト6が設けられ、該シャフト6はジンバル25により鉛直となる様に支持され、該ジンバル25は防振部材26を介して前記内フランジ23に設けられている。
【0046】
前記ジンバル25は直交する2方向の揺動軸27a,27bを有し、前記ジンバル25は前記シャフト6を直交する2方向に揺動自在に支持する。前記防振部材26は、前記プロペラモータ18、前記プロペラ19が回転した際の振動を吸収し、振動が前記シャフト6に伝達されない様にしている。
【0047】
傾斜センサ28は前記シャフト6の下端に設けられ、前記飛行体15の飛行状態の変化により生じる前記シャフト6の傾きを検出する。又、前記傾斜センサ28は前記シャフト6が鉛直に対して傾斜した場合、鉛直線と前記シャフト6の軸心との角度を検出するものであり、前記傾斜センサ28の検出結果は後述する制御装置35(
図4参照)に送出される。
【0048】
前記方向角センサ10が前記主フレーム21の所要位置に設けられる。前記方向角センサ10は前記飛行体15の向きを検出する。該飛行体15の向きとしては、例えば、前記位置測定装置3が設置された方向を基準とした飛行体の向きである。又、本実施例では、前記方向角センサ10としては、
図2(B)に示されるものが用いられている。尚、前記方向角センサ10として方位センサが用いられてもよい。
【0049】
本実施例では、前記方向角センサ10が前記プリズム9と一体に設けられた場合を示している。
図2(B)を参照して略述すると、円筒状に形成したセンサケース29の外周面に沿って受光センサ30a,30b,30c,30dが設けられている。該受光センサ30a,30b,30c,30dは円周を4等分した位置に配設され、各受光センサ30a,30b,30c,30dは前記位置測定装置3から発せられる測距光或は追尾光を受光した場合に、受光信号を発する様に構成されている。又、どの位置の前記受光センサ30a,30b,30c,30dが測距光或は追尾光を受光しているか判断することで、前記飛行装置2の前記位置測定装置3に対する方向が検出される。
【0050】
前記シャフト6の下端には制御ボックス31が設けられる。該制御ボックス31の内部には、前記制御装置35が収納されている。前記制御ボックス31の下面にはカメラホルダ32が設けられ、該カメラホルダ32に水平軸33を介して前記カメラ7が設けられている。該カメラ7は前記水平軸33を中心に回転可能であり、該水平軸33を介して前記カメラ7を回転する撮像方向変更モータ(図示せず)が設けられている。尚、前記カメラ7の基準姿勢は光軸が鉛直であり、前記撮像方向変更モータは前記制御装置35の指令に従って前記カメラ7を鉛直に対して所要角度回転する。
図2(A)では、分り易い様に、前記カメラ7の光軸は水平となっている。
【0051】
前記カメラホルダ32の下面には支持部材34を介して前記方向角センサ10が設けられ、更に該方向角センサ10の下面に該方向角センサ10と一体的に前記プリズム9が設けられている。
【0052】
前記シャフト6の上端には、前記GPS装置8が設けられている。該GPS装置8の中心(該GPS装置8の基準位置)は前記シャフト6の軸心と一致しており、又前記プリズム9の光軸は前記シャフト6の軸心と平行となっている。
【0053】
前記制御ボックス31、前記カメラホルダ32、前記カメラ7、前記プリズム9等は、バランスウェイトとして機能し、前記シャフト6に外力が作用しない状態、即ち、フリーの状態では、前記シャフト6は鉛直な状態となる様に前記制御ボックス31、前記カメラホルダ32、前記カメラ7、前記プリズム9の重量バランスが設定されている。
【0054】
前記制御ボックス31、前記カメラホルダ32、前記カメラ7、前記プリズム9等の、バランスウェイト機能で、前記シャフト6を鉛直に充分保持できる場合は、設けなくてもよいが、前記シャフト6を鉛直姿勢に安定に保持する為、該シャフト6が急激に傾斜した場合(前記飛行体15の姿勢が急激に変化した場合)に、迅速に鉛直状態に復帰できる様、バランス補助部材を設けてもよい。
【0055】
以下の例では、バランス補助部材としてダンパバネ16を設けた場合を説明する。
【0056】
前記プロペラフレーム17と前記シャフト6との間には、前記ダンパバネ16が掛渡される。該ダンパバネ16は少なくとも3本、好ましくは4本設けられ、前記ダンパバネ16は前記揺動軸27a,27bと平行に延出する前記プロペラフレーム17と前記シャフト6との間に設けられることが好ましい。
【0057】
又、4本の前記ダンパバネ16は、それぞれ前記シャフト6と前記プロペラフレーム17間に張力を作用させており、前記飛行体15が水平姿勢(前記プロペラフレーム17が水平な状態)で、張力のバランスにより前記シャフト6が鉛直状態を保つ様に設定されている。又、前記ダンパバネ16の張力、バネ定数は小さく設定されており、前記飛行体15が傾いた場合に、重力の作用で前記シャフト6が鉛直方向に向く様になっている。
【0058】
前記ダンパバネ16は、前記シャフト6を鉛直な状態に付勢する付勢手段であり、前記シャフト6が揺動、振動した場合に、迅速に鉛直状態に復帰させるものであり、振動を減衰させるものである。又、付勢手段としては、上記したダンパバネ16の他に前記ジンバル25の前記揺動軸27a,27bが回転した場合に、復帰方向に回転させる捩りコイルバネとしてもよい。
【0059】
前記飛行装置2の制御系を、
図4を参照して説明する。
【0060】
前記制御ボックス31の内部に前記制御装置35が収納される。
【0061】
該制御装置35は、主に制御演算部36、クロック信号発生部37、記憶部38、撮像制御部39、飛行制御部41、ジャイロユニット42、モータドライバ部43、前記飛行体通信部11を具備している。
【0062】
前記カメラ7の撮影は、前記撮像制御部39によって制御され、又前記カメラ7によって撮影された画像は、画像データとして前記撮像制御部39に入力される。
【0063】
前記カメラ7としてはデジタルカメラが用いられ、静止画像が撮影できると共に動画像も撮影できる様になっている。又、撮像素子として、画素の集合体であるCCD、CMOSセンサ等が用いられ、各画素は撮像素子内での位置が特定できる様になっている。例えば、撮像素子のカメラの光軸が通過する点を原点とする直交座標によって各画素の位置が特定される。
【0064】
上記した様に、前記カメラ7の光軸は、前記シャフト6の軸心と合致しており、前記プリズム9の光軸は前記シャフト6の軸心と平行となっている。又、前記プリズム9の光軸と前記カメラ7の光軸とは既知の位置関係となっている。
【0065】
前記記憶部38には、プログラム格納部とデータ格納部とが形成される。該プログラム格納部には前記カメラ7の撮影を制御する為の撮影プログラム、前記プロペラモータ18を駆動制御する為の飛行制御プログラム、取得したデータを前記地上基地4に送信し、又前記遠隔操縦機5からの飛行指令等を受信する為の通信プログラム、前記カメラ7で取得したデータを処理して格納する為のデータ処理プログラム、動画像を用いてトラッキングする為の画像トラッキングプログラム等のプログラムが格納されている。
【0066】
前記データ格納部には、自律飛行が実行される為の飛行計画データ、前記カメラ7で取得した静止画像データ、動画像データ、飛行中に測定された前記飛行装置2の位置データ、前記遠隔操縦機5から送信された前記位置測定装置3で測定した前記飛行装置2の位置データ、更に前記静止画像データ、前記動画像データを取得した時の時間、位置データ等が格納される。
【0067】
前記撮像制御部39は、前記制御演算部36から発せられる制御信号に基づき前記カメラ7の撮像に関する制御を行う。制御の態様としては、測定対象物に応じたカメラ角度の選定、前記カメラ7の撮像の制御、動画像を取得中、所定時間間隔で静止画像を取得する制御等であり、又前記カメラ7については前記クロック信号発生部37から発せられるクロック信号に基づき撮影時期が制御され、或は同期制御される。
【0068】
前記方向角センサ10は前記飛行体15の向きを検出し、検出結果を前記制御演算部36に入力し、前記ジャイロユニット42は前記飛行体15の飛行状態での姿勢を検出し、検出結果を前記制御演算部36に入力する。
【0069】
前記飛行体通信部11は、前記遠隔操縦機5で前記飛行体15の飛行が遠隔操作される場合に、前記遠隔操縦機5からの操縦信号を受信し、該操縦信号を前記制御演算部36に入力する。或は、前記カメラ7で撮影した画像データを、撮影した時刻と共に地上側の前記地上基地4に送信する等の機能を有する。
【0070】
前記制御演算部36は、前記位置測定装置3で測定した位置座標をGPS座標に変換し、前記飛行装置2のGPS座標として取得し、更に前記GPS装置8で測定した前記飛行装置2のGPS座標を取得する。得られたGPS座標と前記遠隔操縦機5から送信される飛行コマンドに基づき飛行制御信号を演算し、或は前記記憶部38に格納された飛行計画データと前記GPS座標に基づき飛行制御信号を演算し、前記飛行制御部41に出力する。
【0071】
前記位置測定装置3の測定結果に基づき得られるGPS座標及び前記GPS装置8で測定したGPS座標のどちらを利用するかについては、原則として取得できたGPS座標が利用される。例えば、前記飛行装置2と前記位置測定装置3との間に障害物が存在して前記位置測定装置3により前記飛行装置2の追尾ができない場合は、前記位置測定装置3からの位置データがなくなるので、前記GPS装置8により測定した位置座標が用いられる。又、建物等で人工衛星からの電波が遮断される様な環境では、前記位置測定装置3の測定結果に基づき得られるGPS座標が利用される。尚、前記飛行装置2を飛行させる位置情報として、GPS座標から求めた絶対座標を用いてもよい。
【0072】
尚、前記位置測定装置3からの測定結果、前記GPS装置8による測定結果の両方が得られる場合は、予め利用する優先順位を定めてもよい。尚、測定精度は前記位置測定装置3の方がよいので、精度を優先する場合は、前記位置測定装置3による測定結果を優先することが好ましい。
【0073】
又、前記制御演算部36は、前記記憶部38に格納された所要のプログラムに基づき画像取得する為に必要な制御を実行する。
【0074】
前記飛行制御部41は、前記制御演算部36から飛行制御信号が入力されると、該飛行制御信号に基づき前記モータドライバ部43を介して前記プロペラモータ18を所要の状態に駆動する。
【0075】
図5を参照して前記位置測定装置3について説明する。
【0076】
該位置測定装置3は、主に位置測定制御装置45、望遠鏡部46(
図1参照)、測距部47、水平角検出器48、鉛直角検出器49、鉛直回転駆動部51、水平回転駆動部52等を具備する。
【0077】
前記望遠鏡部46は測定対象物を視準するものであり、前記測距部47は前記望遠鏡部46を介して測距光を射出し、更に前記望遠鏡部46を介して前記測定対象物からの反射光を受光し、測距を行うものである。又、前記測距部47は、測定モードとしてノンプリズム測定モード、プリズム測定モード、更にプリズム測定を行いつつ前記測定対象物(プリズム)を追尾する追尾測定モードの3モードを有し、3モードのいずれかで前記測定対象物迄の距離を測定可能となっている。尚、追尾測定モードでは、前記測距光の他に前記望遠鏡部46を介して追尾光が射出される。
【0078】
前記水平角検出器48は、前記望遠鏡部46の視準方向の内、水平角を検出し、又前記鉛直角検出器49は前記望遠鏡部46の視準方向の内、鉛直角を検出する。前記水平角検出器48、前記鉛直角検出器49の検出結果は、前記位置測定制御装置45に入力される。
【0079】
該位置測定制御装置45は、主に演算処理部55、測距制御部56、位置測定記憶部57、位置測定通信部58、モータ駆動制御部59等を有する。
【0080】
前記位置測定記憶部57には、ノンプリズム測定モード、プリズム測定モード、追尾測定モードの各モードにより測距を行う為の測定プログラム、前記飛行装置2及び前記地上基地4と通信を行う為の通信プログラム等のプログラム等が格納され、又測定対象物の測定結果(測距、測角)を格納する様になっている。
【0081】
前記測距制御部56は、前記演算処理部55からの測定モード選択指令に基づき、前記測距部47をノンプリズム測定モード、プリズム測定モード、追尾測定モードのいずれのモードで測定を実行するかを決定し、決定されたモードに従って前記測距制御部56を制御する。ここで、ノンプリズム測定モードでは、前記位置測定装置3はビル等の構築物を測定対象物として測定を実行し、追尾測定モードでは測定対象物が前記プリズム9となり、前記飛行装置2を追尾しつつ該飛行装置2の位置を測定する。
【0082】
前記モータ駆動制御部59は、測定対象物に前記望遠鏡部46を視準させる為に、或は測定対象物を追尾させる為に前記鉛直回転駆動部51、前記水平回転駆動部52を制御し、前記望遠鏡部46を鉛直方向に、或は水平方向に回転させる。
【0083】
前記位置測定通信部58は、追尾測定モードで測定対象物(前記プリズム9)を測定した結果(前記プリズム9の斜距離、鉛直角、水平角)をリアルタイムで前記地上基地4に送信する。
【0084】
図6は、該地上基地4の概略構成、及び前記飛行装置2、前記位置測定装置3、前記地上基地4、前記遠隔操縦機5の関連を示す図である。
【0085】
前記地上基地4は、演算機能を有する演算処理装置61、基地記憶部62、更に基地通信部63を有する。
【0086】
前記演算処理装置61は、前記クロック信号発生部を有し、前記遠隔操縦機5を介して受信した画像データ、シャッタ時刻データ、座標データをそれぞれクロック信号に関連付け、該クロック信号に基づき時系列のデータとして処理し、前記基地記憶部62に保存する。
【0087】
前記基地記憶部62には、インターネット等から得られる地図情報に基づき飛行範囲を設定する等の飛行計画を作成する飛行計画作成プログラム、前記飛行計画と前記位置測定装置3によって得られる事前測定データとに基づき前記飛行装置2の飛行安全範囲を演算する飛行範囲演算プログラム、前記飛行安全範囲に基づき飛行制御データを作成し、更に前記飛行装置2の飛行を制御する為の飛行制御プログラム、写真測量に必要な演算プログラム、前記遠隔操縦機5と前記位置測定装置3間でデータ通信を行う通信プログラム、前記飛行装置2から送信される2位置以上の該飛行装置2のGPS座標に基づき、前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標を演算するプログラム、前記位置測定装置3の測定結果(前記プリズム9の斜距離、鉛直角、水平角)を、前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標に基づきGPS座標に変換するプログラム等の各種プログラムが格納される。
【0088】
尚、前記位置測定装置3の測定結果を、該位置測定装置3の設置位置のGPS座標に基づきGPS座標に変換する作業については、前記位置測定装置3の測定結果をそのまま前記飛行装置2に送信し、該飛行装置2の前記制御装置35で実行させてもよい。
【0089】
更に前記飛行装置2で取得した画像、前記位置測定装置3で測定した測定データ(座標データ)、画像を取得した時の時間、位置座標等の各種データが前記基地記憶部62に保存される。
【0090】
前記基地通信部63は、前記地上基地4と前記遠隔操縦機5との間で有線通信或は無線通信を行う。
【0091】
以下、本測定システムの作用について説明する。
【0092】
先ず、
図7を参照して任意の位置に設置した前記位置測定装置3の位置(GPS座標又は絶対座標)を取得する作用について説明する。
【0093】
前記飛行装置2を前記遠隔操縦機5により手動操縦で飛行させる。尚、飛行計画が予め設定されている場合は、飛行計画に基づき自動操縦により前記飛行装置2を飛行させてもよい。該飛行装置2の飛行の開始と同時に、前記位置測定装置3による追尾を実行する。
【0094】
STEP:01 前記飛行装置2の飛行中の所要位置をポイントP1とし、前記GPS装置8により前記ポイントP1のGPS座標A1を取得する。取得された該GPS座標A1は、前記遠隔操縦機5を経て前記地上基地4に送信される。
【0095】
STEP:02 前記位置測定装置3により、前記飛行装置2が前記ポイントP1に位置する時の前記プリズム9の位置(即ち、前記飛行装置2の基準位置、該飛行装置2の位置とする)を測定し、前記位置測定装置3により、前記ポイントP1のTS座標B1を取得する。尚、前記GPS装置8による座標取得と前記位置測定装置3による座標取得が同時刻となる様に、前記地上基地4により座標取得タイミングが同期制御される。
【0096】
前記位置測定装置3で取得された前記TS座標B1は、前記地上基地4に送信される。前記GPS装置8で取得された前記GPS座標A1、前記位置測定装置3で取得された前記TS座標B1は、それぞれ取得された時間に関連付けられ、前記基地記憶部62に格納される。
【0097】
STEP:03 前記飛行装置2が他の所要位置ポイントP2に移動する。ここで移動距離は、ポイントP1とポイントP2の座標に基づき演算され、移動距離の長さは、前記飛行装置2の飛行高度、及び測定で要求される精度が考慮されて決定される。
【0098】
STEP:04 前記GPS装置8により前記ポイントP2のGPS座標A2を取得する。取得された該GPS座標A2は、前記遠隔操縦機5を経て前記地上基地4に送信される。
【0099】
STEP:05 前記位置測定装置3により、前記飛行装置2が前記ポイントP2に位置する時の前記飛行装置2の位置を測定し、前記ポイントP2のTS座標B2を取得する。前記GPS座標A2の取得、前記TS座標B2の取得について、同期制御されることは言う迄もない。
【0100】
STEP:06 前記ポイントP1と前記位置測定装置3の設置位置との相対位置、及び前記ポイントP2と前記位置測定装置3の設置位置との相対位置が前記TS座標B1、前記TS座標B2として測定され、前記ポイントP1と前記ポイントP2のGPS座標が前記GPS座標A1、前記GPS座標A2として測定されるので、後方交会法により前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標が算出される。
【0101】
前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標が求められることから、前記位置測定装置3で測定した前記飛行装置2のTS座標は、GPS座標に変換することができる。従って、前記GPS装置8で取得される位置情報と同様に、前記位置測定装置3で測定した前記飛行装置2の位置情報に基づき前記飛行装置2の飛行を制御することができる。
【0102】
上記した様に、前記飛行装置2の位置情報は前記GPS装置8によっても、或は前記位置測定装置3によっても取得することができる。
【0103】
図4、
図8を参照して、前記飛行装置2の誘導作用について説明する。
【0104】
上記した様に、任意に設置した前記位置測定装置3の設置位置(GPS座標)が求められることで、前記位置測定装置3による前記飛行装置2の位置測定に基づく該飛行装置2の遠隔操縦が可能となる。
【0105】
前記飛行装置2による測定を行う場合、目視による遠隔操縦で前記飛行装置2を操縦し、更に測定者の判断で適宜写真撮影を行うこともできる。
【0106】
又、予め飛行計画或は測定計画を前記飛行装置2、前記地上基地4に設定し、前記飛行計画或は前記測定計画に基づき測定を実行してもよい。
【0107】
以下の説明は、飛行計画が設定された場合であり、又該飛行計画が前記飛行装置2に設定された場合である。
【0108】
STEP:21 前記制御演算部36が前記記憶部38に格納された飛行計画から目標位置座標(目標位置)を読込み、前記飛行装置2の現在の位置情報を取得する。
【0109】
STEP:22 取得した位置情報が、GPS座標であるかTS座標であるかが判断される。尚、前記GPS座標及び前記TS座標の両方が取得できる場合は、予め優先順位を設定しておく。例えば、前記GPS装置8からの位置情報を優先すると設定する。
【0110】
STEP:23 前記GPS装置8からの位置情報がなく、前記位置測定装置3からの位置情報が取得できる場合は、TS座標をGPS座標に変換する。前記GPS装置8からの位置情報が取得できる場合は、前記GPS座標がそのまま現在位置情報として取得される。
【0111】
STEP:24 目標位置と現在位置とを比較し、偏差を求め、偏差が0となる様に前記飛行制御部41に制御信号を発し、該飛行制御部41は該制御信号に基づき前記モータドライバ部43を介して前記プロペラモータ18の駆動を制御する。
【0112】
STEP:25 目標位置と現在位置とが一致したかどうか、即ち偏差が0又は許容範囲となった場合、前記カメラ7による撮影等所要の作業が実行される。所要の作業が完了すると、次の目標位置が読込まれ、STEP:21〜STEP:25が繰返される。
【0113】
又、STEP:25で目標位置と現在位置とが一致しないと判断された場合、更にSTEP:22〜STEP:25が繰返される。
【0114】
図9を参照して、上記誘導作用を用いた測定について説明する。尚、図中、L1で示すラインの上方は、前記GPS装置8が人工衛星の電波を受信できる空間(前記GPS装置8による位置情報が取得できる空間72)であり、ラインL1の下方は、前記GPS装置8による位置情報が取得できない空間73を示している。又、
図9では、写真測量が主として実行される場合を示している。写真測量が実行される場合は、前記カメラ7の向き(方向)が必要となるので、前記方向角センサ10で得られた信号が利用される。
【0115】
更に、測定対象物(建物)に接近して、或は障害物が存在する空間を飛行させる場合、飛行の安全を確保する為、障害物検知センサ69で得られる信号が利用される。該障害物検知センサ69は、例えば超音波センサであり、前記飛行装置2と測定対象物或は障害物との間の距離を検出し、前記制御演算部36は障害物との間の距離が所定の距離以下とならない様に飛行を制御する。
【0116】
尚、
図9に於いて、P1〜P6は、飛行計画で設定された目標位置を示し、P1〜P4は前記飛行装置2が前記空間72を飛行し、前記GPS装置8が利用できる点である。又、P5、P6は前記飛行装置2が前記空間73を飛行し、前記GPS装置8が利用できない点である。
【0117】
又、前記位置測定装置3は、最初設置位置S1に設置され、次に設置位置S2に設置された状態を示している。前記設置位置S1、前記設置位置S2については、いずれも、上述した様に、STEP:01〜STEP:06を実行して、GPS座標が取得される。
【0118】
前記飛行装置2が前記空間72を飛行している間は、前記GPS装置8による位置座標(GPS座標)が取得でき、該GPS装置8から得られる位置情報に基づき前記飛行装置2の飛行が制御される。前記飛行装置2がP1〜P4に誘導され、P1〜P4でそれぞれ写真を取得し、取得された写真と、P1〜P4の位置情報に基づき写真測量がなされる。
【0119】
尚、前記位置測定装置3で測定した位置情報が得られる場合は、該位置測定装置3で測定した位置情報の方が精度が高いので、前記位置測定装置3による位置情報に基づき前記飛行装置2の飛行を制御することで測定精度が向上する。
【0120】
前記飛行装置2が前記空間73を飛行する場合は、前記GPS装置8が利用できない状況である。例えば、建物の側壁に沿って写真撮影し、建物で人工衛星からの電波が遮断される様な場合である。
【0121】
前記飛行装置2が前記空間73を飛行する場合は、前記位置測定装置3で測定した位置情報に基づき飛行装置2の飛行が制御され、更にP5、P6の位置座標が前記飛行装置2によって測定される。
【0122】
又、前記位置測定装置3を一箇所に設置した状態では死角が生じる場合があり、死角の範囲は該位置測定装置3による測定ができない。本実施例では、該位置測定装置3を測定状況に応じて任意の位置に移動することができる。上記した様に、移動後の前記設置位置S2のGPS座標も、容易に測定できるので、前記設置位置S1で取得した測定データ、前記設置位置S2で取得した測定データはいずれも、GPS座標系、更に絶対座標系とすることができ、相互のデータの関連付けも容易に行える。
【0123】
本実施例の測定システムによれば、種々の測定態様で測定を実行できる。
[測定態様1]
写真測量を主とする場合は、前記位置測定装置3は前記飛行装置2の位置を測定し、該飛行装置2の飛行を制御する為の位置情報取得手段として機能する。
【0124】
測定態様1では、前記GPS装置8及び前記位置測定装置3から位置情報を取得できる場合は、設定した優先順位に従って位置情報を取得し、飛行計画で設定した位置で測定用の写真を取得する。
【0125】
ここで、前記位置測定装置3により位置情報が取得できない場合としては、建物の屋上を測定する等、前記飛行装置2が前記位置測定装置3の死角に入った場合等であり、前記GPS装置8で位置情報が取得できない場合としては、建物の壁面、或は橋梁の下等を測定する場合であり、人工衛星からの電波が届かない場所等である。尚、建物の壁面等を写真撮影する場合は、前記カメラ7を回転し、光軸を水平とする等の制御をすることは言う迄もない。
【0126】
又、補助的に、前記飛行装置2が飛行できない場所を測定する場合、狭小な空間、或は屋根等がある場所では、前記位置測定装置3により直接測定対象物を測定する。
[測定態様2]
前記位置測定装置3による測定を主とする場合、前記飛行装置2は、前記位置測定装置3の設置場所のGPS座標又は絶対座標を測定する手段として用いられる。
【0127】
上記した様に、前記位置測定装置3を任意の位置に設置し、前記飛行装置2を飛行させ、前記GPS装置8により2点のGPS座標を取得し、更に該2点に於ける前記飛行装置2の位置を前記位置測定装置3で測定することで、前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標、更に絶対座標が取得できる。
【0128】
従って、前記位置測定装置3で測定対象物を測定することで、該測定対象物のGPS座標又は絶対座標が取得できる。更に、前記位置測定装置3を視準できる位置であれば、任意に設置位置を変更可能であるので、建物の裏側等一点に設置した場合に取得できない測定結果が得られる。
【0129】
更に、前記位置測定装置3の設置位置を変更した場合でも、GPS座標、又は絶対座標が測定できるので、全ての測定データの関連付けを容易に行える。
[測定態様3]
測定精度を重視する場合、前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標を取得した後は、測定対象物の測定を前記位置測定装置3によって行い、該位置測定装置3によって測定できない場所、部位、例えば建物の屋上、測定対象物との間に障害物が存在する等の状態では、前記飛行装置2により写真測量を実行する。この時、前記飛行装置2の飛行を制御する為の位置情報は、前記位置測定装置3によって取得する。
[測定態様4]
複数の位置測定装置3を用いて広範囲に、或は複雑な場所で測定する場合、或は複雑な形状の測定対象物(建築物)を測定する場合、測定に最も適した場所に複数台前記位置測定装置3を設置し、それぞれの設置位置から測定を実行し、又前記位置測定装置3の設置位置のGPS座標を前記飛行装置2の前記GPS装置8を用いて測定する。
【0130】
本実施例によれば、前記飛行装置2の前記GPS装置8を用いて、任意の位置でのGPS座標を取得できるので、前記位置測定装置3の設置位置の絶対座標又はGPS座標を取得できない、取得しにくい場所での測定が容易となる。又、前記位置測定装置3の測定結果をGPS座標に変換できるので、前記位置測定装置3を複数の場所で設置し、測定した結果を容易に統合でき、又写真測量で得られた測定結果と前記位置測定装置3で測定した測定結果との統合も容易に行える。
【0131】
上記実施例では、前記飛行装置2による測定として写真測量を行ったが、他の測定装置を前記飛行装置2に搭載してもよい。例えば、形状測定装置としてレーザスキャナを搭載して測定対象物の点群データを取得する様にしてもよく、或は地質の調査、作物の生長状態を調査する為のスペクトルカメラを搭載してもよい。