特許第6577090号(P6577090)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ みずほ情報総研株式会社の特許一覧

特許6577090帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム
<>
  • 特許6577090-帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム 図000002
  • 特許6577090-帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム 図000003
  • 特許6577090-帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム 図000004
  • 特許6577090-帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム 図000005
  • 特許6577090-帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6577090
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20190909BHJP
【FI】
   G06Q10/10
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-91332(P2018-91332)
(22)【出願日】2018年5月10日
【審査請求日】2018年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】592131906
【氏名又は名称】みずほ情報総研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】荒 邦彰
(72)【発明者】
【氏名】井坂 広宣
(72)【発明者】
【氏名】滝沢 孝仁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 充志
【審査官】 ▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−118677(JP,A)
【文献】 特開2007−233500(JP,A)
【文献】 特開2015−102963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票毎に、業務グループで用いる帳票の出力条件を記憶した帳票情報記憶部と、
ユーザ毎の勤務予定を記録した勤務予定記憶部及び出力装置に接続された制御部とを備えた帳票出力システムであって、
前記制御部が、
ログインしたユーザの業務グループを特定し、
前記勤務予定記憶部を用いて、前記ユーザの勤務予定を取得し、
前記帳票情報記憶部を用いて、前記業務グループで用いる帳票の出力条件と前記勤務予定とに応じて、前記ユーザの担当業務に必要な帳票を出力候補として特定し、前記出力候補の中で特定された出力対象を前記出力装置に出力することを特徴とする帳票出力システム。
【請求項2】
帳票毎に、前記帳票に含まれる項目の記載情報を記録した記載事項情報記憶部を更に備え、
前記制御部が、
前記記載事項情報記憶部から、前記特定した帳票に含まれる項目の記載情報を取得し、
前記出力対象の帳票に含めることを特徴とする請求項1に記載の帳票出力システム。
【請求項3】
前記制御部が、
前記記載事項情報記憶部を用いて、前記特定した出力候補に含まれる項目の記載情報の登録の有無を確認し、
前記記載情報が記録されていない帳票を前記出力候補から除外することを特徴とする請求項2に記載の帳票出力システム。
【請求項4】
前記制御部が、
前記勤務予定記憶部の勤務予定において、前記ユーザの勤務時間帯を特定し、
前記勤務時間帯に応じて、前記出力候補を特定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の帳票出力システム。
【請求項5】
前記制御部が、
現在時刻を特定し、前記現在時刻に応じて、前記出力候補を特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の帳票出力システム。
【請求項6】
前記制御部が、
前記ユーザが指定した出力期間を取得し、
前記出力期間において、前記ユーザの勤務予定を特定し、前記特定した勤務予定分の出力候補を特定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の帳票出力システム。
【請求項7】
前記制御部が、
前記出力期間を構成する単位期間毎にまとめて前記帳票を出力することを特徴とする請求項6に記載の帳票出力システム。
【請求項8】
前記制御部が、
前記特定した帳票を出力候補として表示部に出力し、
前記出力候補の中で指定された帳票を前記出力装置に出力することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の帳票出力システム。
【請求項9】
帳票毎に、業務グループで用いる帳票の出力条件を記憶した帳票情報記憶部と、
ユーザ毎の勤務予定を記録した勤務予定記憶部及び出力装置に接続された制御部とを備えた帳票出力システムを用いて、帳票出力を実行する方法であって、
前記制御部が、
ログインしたユーザの業務グループを特定し、
前記勤務予定記憶部を用いて、前記ユーザの勤務予定を取得し、
前記帳票情報記憶部を用いて、前記業務グループで用いる帳票の出力条件と前記勤務予定とに応じて、前記ユーザの担当業務に必要な帳票を出力候補として特定し、前記出力候補の中で特定された出力対象を前記出力装置に出力することを特徴とする帳票出力方法。
【請求項10】
帳票毎に、業務グループで用いる帳票の出力条件を記憶した帳票情報記憶部と、
ユーザ毎の勤務予定を記録した勤務予定記憶部及び出力装置に接続された制御部とを備えた帳票出力システムを用いて、帳票出力を実行するためのプログラムであって、
前記制御部を、
ログインしたユーザの業務グループを特定し、
前記勤務予定記憶部を用いて、前記ユーザの勤務予定を取得し、
前記帳票情報記憶部を用いて、前記業務グループで用いる帳票の出力条件と前記勤務予定とに応じて、前記ユーザの担当業務に必要な帳票を出力候補として特定し、前記出力候補の中で特定された出力対象を前記出力装置に出力する手段として機能させることを特徴とする帳票出力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務で用いる帳票を出力するための帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
業務を行なう場合、的確な作業を行なうために、チェックリスト等、各種帳票を用いる。そこで、作業チェックリストを自動生成するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載された作業管理用のサーバは、作業チェックリストを格納する作業手順DBと、作業実施済みの作業チェックリストを格納する作業実績DBと、端末からの作業条件指定に基づいて作業チェックリストを生成して端末に送信し、作業実績DBに登録する。端末からの要求に応じて、組立て済みの作業チェックリストにアクセスし、作業済みチェック及び完了確認の入力処理を行ない、端末から送信される作業実施済み情報を含む作業チェックリストを受信して、作業実績DBに登録する。そして、前作業の作業結果から後続作業の作業チェックリストを自動生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−53755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各業務の運用担当者は事前に用意された勤務スケジュールに基づいて、業務で用いる帳票を確認し、必要な帳票を出力する。そして、出力した帳票に、日付等の必要事項を記入する。しかしながら、勤務スケジュールによって担当業務が異なる場合がある。この場合、担当業務によって使用する帳票は異なる。更に、複数の業務を担当したり、一つの担当業務において複数の帳票を使用したりする場合もある。この場合、状況によっては、帳票の準備漏れや、帳票が相違する可能性があり、業務に対応した適切な帳票の出力に負担がかかる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための帳票出力システムは、帳票毎に、業務グループで用いる帳票の出力条件を記憶した帳票情報記憶部と、ユーザ毎の勤務予定を記録した勤務予定記憶部及び出力装置に接続された制御部とを備える。そして、前記制御部が、ログインしたユーザの業務グループを特定し、前記勤務予定記憶部を用いて、前記ユーザの勤務予定を取得し、前記帳票情報記憶部を用いて、前記業務グループで用いる帳票の出力条件と前記勤務予定に応じて、前記ユーザの担当業務に必要な帳票を出力候補として特定し、前記出力候補の中で特定された出力対象を前記出力装置に出力する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、業務で用いる的確な帳票を効率的に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態のシステム概略図。
図2】本実施形態の各記憶部の説明図であって、(a)はユーザ情報記憶部、(b)は帳票情報記憶部、(c)は初期値情報記憶部、(d)は記載事項情報記憶部、(e)は印刷履歴記憶部、(f)は勤務予定記憶部に記録されたデータの説明図。
図3】本実施形態の処理手順の説明図。
図4】本実施形態の印刷制御画面の説明図。
図5】他の実施形態の処理手順の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1図4を用いて、担当者が用いる帳票を出力する帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラムを説明する。本実施形態では、業務に関わる作業を行なう担当者が、作業前に作業に用いる帳票を出力する。そして、担当者は、帳票を用いて、作業管理を行なう。更に、同じ業務において、異なる担当者に作業を引き継いで行なう場合もある。そこで、作業において用いる帳票には、例えば、作業準備資料やチェック票、処理一覧、引継資料等が含まれる。
【0009】
図1に示すように、本実施形態では、帳票を出力するために、入力部10、ディスプレイ11、プリンタ15、帳票管理システム20、勤務管理システム30を用いる。
入力部10は、キーボードやポインティングデバイス等、各種情報を入力するために用いる。本実施形態では、例えば、担当者が、出力する帳票を指定するための情報を入力する。ディスプレイ11は、各種情報を出力するために用いる表示部である。本実施形態では、業務に応じて用いる帳票の出力候補が出力される。プリンタ15は、業務で用いる帳票を印刷する場合に用いる出力装置である。
【0010】
帳票管理システム20は、作業を行なう担当者が用いる各種帳票を管理するコンピュータシステムである。この帳票管理システム20は、制御部21、ユーザ情報記憶部22、帳票情報記憶部23、初期値情報記憶部24、記載事項情報記憶部25、印刷履歴記憶部26を備える。
【0011】
制御部21は、帳票の出力を制御するために、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成された制御手段を備えており、後述する処理(ユーザ認証段階、出力支援段階、出力制御段階等を含む処理)を行なう。このための帳票出力プログラムを実行することにより、制御部21は、ユーザ認証部211、出力支援部212、出力制御部213として機能する。
【0012】
ユーザ認証部211は、ユーザを特定する処理を実行する。
出力支援部212は、印刷対象となる帳票を特定する処理を実行する。この出力支援部212は、時間帯に応じて印刷対象の種別候補を特定するための印刷資料選択情報を記憶する。
出力制御部213は、指定された帳票を印刷する処理を実行する。
【0013】
図2(a)に示すように、ユーザ情報記憶部22には、本システムを利用する担当者(ユーザ)に関するユーザ管理レコード220が記録される。このユーザ管理レコード220は、各ユーザが登録された場合に記録される。ユーザ管理レコード220は、ユーザID、グループID、連絡先に関するデータを含んで構成される。
【0014】
ユーザIDデータ領域には、各担当者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
グループIDデータ領域には、この担当者が属するグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。
連絡先データ領域には、この担当者の連絡先(例えば、メールアドレス)に関するデータが記録される。
【0015】
図2(b)に示すように、帳票情報記憶部23には、業務で用いる帳票についての帳票管理レコード230が記録される。この帳票管理レコード230は、業務で用いる帳票が登録された場合に記録される。帳票管理レコード230は、グループID、帳票名、印刷条件、印刷方式、帳票フォーマットに関するデータを含んで構成される。
【0016】
グループIDデータ領域には、業務を担当するグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。
帳票名データ領域には、このグループの作業で用いる帳票を特定するための識別子に関するデータが記録される。この帳票名には、帳票の種別に関する情報が含まれる。
【0017】
印刷条件データ領域には、この帳票を印刷する場合の条件に関するデータが記録される。例えば、印刷条件としては、印刷を行なう日付、曜日や時間帯に関するデータが記録される。更に、印刷条件には、記載情報がある場合のみに印刷を行なう帳票(例えば、引継票)を識別するための情報が記録されている。
【0018】
印刷方式データ領域には、この帳票を印刷する方式を特定するための識別子に関するデータが記録される。例えば、印刷方式としては、印刷に用いる用紙のサイズや印刷部数等に関するデータが記録される。
【0019】
帳票フォーマットデータ領域には、この帳票を印刷する場合に用いるフォーマット(様式)に関するデータが記録される。この帳票フォーマットには、業務で用いる各項目が含まれる。
【0020】
図2(c)に示すように、初期値情報記憶部24には、帳票に印字する初期値に関する初期値管理レコード240が記録される。この初期値管理レコード240は、帳票において初期値が登録された場合に記録される。初期値管理レコード240は、帳票名、項目、項目値に関するデータを含んで構成される。
【0021】
帳票名データ領域には、初期値を設定する帳票を特定するための識別子に関するデータが記録される。
項目データ領域には、この帳票において、初期値を設定する項目を特定するための識別子に関するデータが記録される。
項目値データ領域には、この項目に設定する初期値に関するデータが記録される。
【0022】
図2(d)に示すように、記載事項情報記憶部25には、後続作業の担当者が用いる帳票に記載する情報を管理するための記載事項管理レコード250が記録される。この記載事項情報には、例えば、先行して作業を行なった担当者から後続して作業を行なう担当者への引継情報がある。この記載事項管理レコード250は、記載事項情報が登録された場合に記録される。記載事項管理レコード250は、グループID、引継先、帳票名、項目、項目値に関するデータを含んで構成される。
【0023】
グループIDデータ領域には、業務を担当するグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。
引継先データ領域には、後続して作業を行なう担当者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0024】
帳票名データ領域には、このグループにおいて用いる帳票を特定するための識別子に関するデータが記録される。
項目データ領域には、記載事項情報の項目を特定するための識別子に関するデータが記録される。
項目値データ領域には、この項目に記載する内容に関するデータが記録される。
【0025】
図2(e)に示すように、印刷履歴記憶部26には、帳票の印刷状況に関する印刷履歴レコード260が記録される。この印刷履歴レコード260は、印刷対象の帳票が指定され、印刷指示を取得した場合に記録される。印刷履歴レコード260は、印刷日時、ユーザID、印刷有無、印刷対象、状態、印刷対象日、作業有無、ファイル名に関するデータを含んで構成される。
【0026】
印刷日時データ領域には、印刷指示を受けた年月日及び時刻に関するデータが記録される。
ユーザIDデータ領域には、ログインした担当者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
印刷有無データ領域には、印刷候補の中で、印刷した帳票と印刷しなかった帳票とを識別するためのフラグが記録される。印刷した帳票には印刷完了フラグ、印刷しなかった帳票には印刷対象外フラグが記録される。
印刷対象データ領域には、印刷候補の中で、担当者による選択の有無を識別するためのフラグが記録される。選択された帳票には担当者選択フラグ、未選択の帳票には未選択フラグが記録される。
【0027】
状態データ領域には、印刷候補の帳票に印字する情報(記載情報)の有無を識別するためのフラグが記録される。記載情報がある場合には印刷対象情報有りフラグ、記載情報がない場合には印刷対象情報無しフラグが記録される。
印刷対象日データ領域には、印刷候補の帳票を用いる年月日に関するデータが記録される。
作業有無データ領域には、勤務予定における作業の有無を識別するための識別子に関するデータが記録される。作業がある場合には作業有りフラグ、作業がない帳票には作業無しフラグが記録される。
ファイル名データ領域には、印刷された帳票を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0028】
図1に示すように、帳票管理システム20は、勤務管理システム30に接続される。この勤務管理システム30は、各グループに属する担当者の勤務予定を管理するコンピュータシステムである。この勤務管理システム30は、勤務予定記憶部32を備える。
【0029】
図2(f)に示すように、勤務予定記憶部32には、各担当者の勤務スケジュールに関する勤務予定管理レコード320が記録される。この勤務予定管理レコード320は、各担当者の勤務スケジュールが登録された場合に記録される。勤務予定管理レコード320は、グループID、担当者、勤務予定に関するデータを含んで構成される。
【0030】
グループIDデータ領域には、各担当者が属するグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。
担当者データ領域には、このグループに属する担当者を特定するための識別子(ユーザID)に関するデータが記録される。
【0031】
勤務予定データ領域には、この担当者の勤務スケジュールが記録される。具体的には、暦日に対して、この担当者が作業を行なう勤務日や勤務時間帯に関するデータが記録される。本実施形態では、勤務時間帯として3交替制を想定し、作業を行なう時間帯に応じて「1直」〜「3直」に分類される。
【0032】
次に、図3を用いて、上記のように構成されたシステムにおいて、業務に用いる帳票を出力する出力制御処理の処理手順について説明する。
(出力制御処理)
まず、帳票管理システム20の制御部21は、ログイン処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21のユーザ認証部211は、ディスプレイ11にログイン画面を出力する。このログイン画面には、ユーザIDの入力欄が設けられている。そして、ユーザ認証部211は、ログイン画面に入力されたユーザIDを取得する。
【0033】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、グループの特定処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21のユーザ認証部211は、ユーザ情報記憶部22を用いて、ユーザIDに関連付けられたグループを特定する。
【0034】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象の種別の特定処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、システムタイマから現在日時を取得する。そして、出力支援部212は、印刷資料選択情報を用いて、現在日時の時間帯に対応する印刷対象の種別候補を特定する。
【0035】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷期間の入力処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷制御画面をディスプレイ11に出力する。
【0036】
図4に示すように、印刷制御画面500には、印刷資料選択欄、印刷期間欄、印刷リスト欄が設けられている。
印刷資料選択欄には、印刷対象候補の帳票種別が選択欄(チェックボックス)とともに出力される。印刷資料選択情報を用いて特定した印刷対象の種別候補の選択欄が初期値として選択される。
【0037】
印刷期間欄には、印刷対象候補を出力する期間(始期、終期)の入力欄、印刷リスト表示ボタンが表示される。
印刷リスト欄には、印刷期間欄の印刷リスト表示ボタンが押下された場合、抽出した印刷候補(出力候補)の一覧が表示される。この印刷リスト欄には、選択(チェックボックス)、状態、年月日、作業有無、ファイル名、備考の各欄が設けられている。チェックボックスは、印刷対象候補を選択するための入力欄である。状態欄には、印刷可否を示す情報が表示される。年月日欄には、作業日(この帳票を用いる日付)に関する情報が表示される。作業有無欄には、勤務において作業の有無が表示される。ファイル名欄には、帳票名が表示される。備考欄には、印刷部数や印刷用紙のサイズが表示される。
【0038】
更に、印刷制御画面500には、印刷リスト欄において指定された帳票の印刷を指示する印刷ボタン、処理を終了する終了ボタンが表示される。
そして、出力支援部212は、印刷制御画面500に入力された印刷期間(始期、終期)を取得する。
【0039】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、勤務予定の取得処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、勤務管理システム30の勤務予定記憶部32から、ログイン画面に入力されたユーザIDに関連付けられた勤務予定を取得する。そして、出力支援部212は、印刷制御画面500に入力された印刷期間において、この担当者の勤務予定(勤務日、勤務時間帯)を取得する。
【0040】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象日毎に印刷候補の取得処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷対象日(勤務日)毎に、印刷対象を特定する。ここでは、帳票情報記憶部23の帳票管理レコード230に記録された印刷条件に基づいて、ユーザが属するグループ、勤務時間帯から、印刷候補となる帳票を特定し、印刷リストを作成して、メモリに仮記憶する。
【0041】
次に、印刷対象日毎、印刷候補毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、帳票管理システム20の制御部21は、記載情報が印刷条件かどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、帳票管理レコード230の印刷条件において、記載情報がある場合のみに印刷を行なう帳票かどうかを判定する。記載情報がある場合のみに印刷を行なう帳票の場合には、記載情報が印刷条件と判定する。
【0042】
印刷条件において、記載情報が印刷条件でないと判定した場合(ステップS1−7において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷可能処理を実行する(ステップS1−10)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、メモリに仮記憶した印刷リストにおいて、初期値としてチェックボックスにチェックを設定し、状態欄に「印刷可」を表示する設定を行なう。
【0043】
一方、記載情報が印刷条件と判定した場合(ステップS1−7において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、記載情報の検索処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、記載事項情報記憶部25を用いて、この担当者のグループIDが記録された記載事項管理レコード250を検索する。
【0044】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、記載情報の登録があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−9)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、記載事項情報記憶部25から記載事項管理レコード250を取得できた場合には、記載情報の登録があると判定する。
記載情報の登録があると判定した場合(ステップS1−9において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷可能処理を実行する(ステップS1−10)。
【0045】
一方、記載情報の登録がないと判定した場合(ステップS1−9において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象外処理を実行する(ステップS1−11)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、メモリに仮記憶した印刷リストにおいて、チェックボックスを空欄に設定し、状態欄に「対象なし」を表示する設定を行なう。
以上の処理を、印刷対象日(単位期間)毎にすべての印刷候補について終了するまで繰り返す。
【0046】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、候補リストの出力処理を実行する(ステップS1−12)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、メモリに仮記憶した印刷リストを、ディスプレイ11に出力する。この場合、印刷対象日が早い順番に印刷候補を並び替えて出力する。
【0047】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象の指定処理を実行する(ステップS1−13)。具体的には、担当者は、印刷制御画面500の印刷リスト欄において印刷対象を確認し、必要に応じてチェックボックスのチェックを変更する。そして、確認を終了した場合、印刷ボタンを選択する。この場合、制御部21の出力支援部212は、印刷指示を取得し、印刷リスト欄において、印刷対象候補を特定し、チェックボックスを用いて印刷要否を判定する。
【0048】
そして、印刷対象日毎の各印刷対象候補について、以下の処理を繰り返す。
まず、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象かどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−14)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷リスト欄のチェックボックスにチェックが設定されている場合には印刷対象と判定する。
印刷対象と判定した場合(ステップS1−14において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、指定された印刷対象の印刷処理を実行する(ステップS1−15)。具体的には、制御部21の出力制御部213は、帳票情報記憶部23から、指定された印刷対象の帳票名に関連付けられた帳票フォーマットを取得する。そして、初期値情報記憶部24から、印刷対象の帳票の項目の初期値を取得し、帳票フォーマットに挿入する。更に、記載事項情報記憶部25に引継情報が登録されている場合には、この引継情報を帳票フォーマットに挿入する。そして、出力制御部213は、プリンタ15を用いて、帳票フォーマットの帳票を印刷する。
一方、印刷リスト欄のチェックボックスにチェックが設定されておらず、印刷対象でないと判定した場合(ステップS1−14において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、指定された印刷対象の印刷処理(ステップS1−15)をスキップする。
【0049】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷履歴の記録処理を実行する(ステップS1−16)。具体的には、制御部21の出力制御部213は、印刷日時、ユーザID、印刷有無、印刷対象、状態、印刷対象日、作業有無、ファイル名を記録した印刷履歴レコード260を生成し、印刷履歴記憶部26に記録する。ここで、印刷有無データ領域には、印刷処理(ステップS1−15)を実行した場合には印刷完了フラグ、印刷処理(ステップS1−15)をスキップした場合には、印刷有無データ領域に印刷対象外フラグを記録する。また、印刷対象データ領域には、担当者により選択された帳票には担当者選択フラグ、未選択の帳票には未選択フラグを記録する。また、状態データ領域には、印刷対象情報がある場合には印刷対象情報有りフラグ、印刷対象情報がない場合には印刷対象情報無しフラグを記録する。印刷対象日データ領域には、帳票を用いる年月日を記録する。作業有無データ領域には、作業がある場合には作業有りフラグ、作業がない場合には作業無しフラグを記録する。ファイル名データ領域には、帳票を特定するための識別子に関するデータを記録する。このように、印刷指示を取得した時の、印刷制御画面500に表示された印刷リスト欄の表示内容(選択〜ファイル名(帳票名))を記録する。
以上の処理を、印刷対象日毎にすべての印刷対象について繰り返す。
【0050】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象の種別の特定処理を実行する(ステップS1−3)。これにより、時間帯に応じて必要な帳票の種別を初期設定することができる。
【0051】
(2)本実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、勤務予定の取得処理を実行する(ステップS1−5)。これにより、担当者の勤務予定に基づいて、作業に必要な帳票を特定することができる。
【0052】
(3)本実施形態では、記載情報が印刷条件と判定した場合(ステップS1−7において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、記載情報の検索処理を実行する(ステップS1−8)。記載情報の登録があると判定した場合(ステップS1−9において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷可能処理を実行する(ステップS1−10)。これにより、引継情報等、後続の担当者が把握すべき情報があることを知らせることができる。一方、記載情報の登録がないと判定した場合(ステップS1−9において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象外処理を実行する(ステップS1−11)。これにより、不必要な帳票の印刷を抑制することができる。
【0053】
(4)本実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象日毎に、指定された印刷対象の印刷処理を実行する(ステップS1−15)。これにより、作業を行なう日付毎にまとめて帳票を入手することができる。
【0054】
(5)本実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、印刷履歴の記録処理を実行する(ステップS1−16)。これにより、業務における作業に用いる各印刷対象候補の選択状況や印刷状況を管理することができる。
【0055】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、印刷期間の入力処理を実行する(ステップS1−4)。印刷対象期間の指定は、日付に限定されるものではない。例えば、年月日及び時刻を含めて指定できるようにしてもよい。この場合、指定された年月日及び時刻に対応する印刷条件の帳票を印刷候補として特定する。
【0056】
・上記実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、記載情報の登録があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−9)。記載情報の登録があると判定した場合(ステップS1−9において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷可能表示処理を実行する(ステップS1−10)。一方、記載情報の登録がないと判定した場合(ステップS1−9において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象外処理を実行する(ステップS1−11)。これに加えて、記載情報の登録が遅れている場合には、注意喚起するようにしてもよい。この場合には、記載事項情報記憶部25に記載情報の登録予定の有無を記録する。例えば、先行の業務において、引継情報がある場合には、まず、記載情報の登録予定を入力する。そして、後続の担当者の印刷時に、記載情報の登録予定が記録されているにもかかわらず、記載情報がまだ登録されていない場合には、注意喚起メッセージを出力する。一方、記載情報の登録予定が記録されていない場合には、帳票管理システム20の制御部21は、印刷対象外処理を実行する(ステップS1−11)。
【0057】
・上記実施形態では、印刷制御画面500には、印刷資料選択欄、印刷期間欄、印刷リスト欄が設けられている。そして、印刷リスト欄には、抽出した印刷候補の一覧が表示される。この印刷リスト欄には、選択(チェックボックス)、状態、年月日、作業有無、ファイル名、備考の各欄が設けられている。印刷リスト欄に表示される項目は、これらに限定されるものではない。例えば、印刷履歴を出力するようにしてもよい。具体的には、印刷候補を特定した場合、制御部21の出力支援部212は、印刷履歴記憶部26から、同じ帳票名、印刷対象日が記録された印刷履歴レコード260を検索する。そして、出力支援部212は、印刷済みと判定した場合には、印刷リスト欄に、印刷履歴レコード260のユーザIDを含めた印刷履歴情報を出力する。これにより、他の担当者による印刷状況を把握することができる。
【0058】
・上記実施形態では、印刷対象毎に、帳票管理システム20の制御部21は、指定された印刷対象の印刷処理(ステップS1−15)、印刷履歴の記録処理(ステップS1−16)を実行する。これに加えて、印刷された帳票の記載情報が変更された場合には、注意喚起するようにしてもよい。
【0059】
以下、図5を用いて、印刷された帳票の記載情報が変更された場合に注意喚起を行なう変更対応処理を説明する。
(変更対応処理)
まず、帳票管理システム20の制御部21は、変更情報の取得処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、記載事項情報記憶部25を用いて、新たに登録された記載情報を変更情報として取得する。また、出力支援部212は、勤務管理システム30の勤務予定記憶部32において新たに登録された勤務予定を変更情報として取得する。
【0060】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、変更が影響する帳票の特定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、変更情報に基づいて、関連する帳票を特定する。例えば、記載情報が変更された場合には、この記載情報が印字される帳票を特定する。また、勤務予定が変更された場合には、勤務予定が変更された担当者が属するグループを特定する。そして、帳票情報記憶部23を用いて、このグループが用いる帳票を特定する。
【0061】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、変更前の帳票の印刷者の特定処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷履歴記憶部26を用いて、変更情報に関わる帳票の印刷履歴の有無を確認する。例えば、記載情報が変更された場合には、この記載情報が印字された帳票の印刷履歴を検索する。また、勤務予定が変更された場合には、この担当者の印刷履歴を検索する。
【0062】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、印刷済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷履歴記憶部26から変更情報に関連する帳票の印刷履歴を取得した場合には、印刷済みと判定する。
【0063】
印刷済みでないと判定した場合(ステップS2−4において「NO」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、変更対応処理を終了する。
一方、印刷済みと判定した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、帳票管理システム20の制御部21は、特定した帳票(印刷候補)毎に以下の処理を繰り返す。
【0064】
まず、帳票管理システム20の制御部21は、変更前の印刷者に注意喚起処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、印刷履歴レコード260に記録されたユーザIDを取得する。そして、出力支援部212は、このユーザIDの担当者の連絡先を、ユーザ情報記憶部22から取得する。そして、出力支援部212は、特定した連絡先に対して、変更情報があることを示すメッセージを送信する。
【0065】
次に、帳票管理システム20の制御部21は、変更があった帳票の印刷処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の出力支援部212は、変更情報に関連する帳票を、プリンタ15を用いて印刷する。
なお、変更情報に基づいて、帳票を用いた勤務予定の作業が削除され、作業中止と判定した場合には、帳票管理システム20の制御部21は、変更があった帳票の印刷処理(ステップS2−6)をスキップする。
【0066】
・上記実施形態では、帳票管理システム20の制御部21は、指定された印刷対象の印刷処理を実行する(ステップS1−14)。出力方法は、印刷に限定されるものではない。例えば、担当者が用いるモバイル端末に出力するようにしてもよい。この場合には、印刷履歴の代わりに、帳票のダウンロード履歴を記録する。
【符号の説明】
【0067】
10…入力部、11…ディスプレイ、15…プリンタ、20…帳票管理システム、21…制御部、211…ユーザ認証部、212…出力支援部、213…出力制御部、22…ユーザ情報記憶部、23…帳票情報記憶部、24…初期値情報記憶部、25…記載事項情報記憶部、26…印刷履歴記憶部、30…勤務管理システム、32…勤務予定記憶部。
【要約】
【課題】業務で用いる的確な帳票を効率的に出力するための帳票出力システム、帳票出力方法及び帳票出力プログラムを提供する。
【解決手段】帳票管理システム20は、帳票毎に、業務グループで用いる帳票の出力条件を記憶した帳票情報記憶部23と、ユーザ毎の勤務予定を記録した勤務管理システム30及びプリンタ15に接続された制御部21とを備える。そして、制御部21が、ログインしたユーザの業務グループを特定し、勤務管理システム30を用いて、ユーザの勤務予定を取得し、帳票情報記憶部23を用いて、業務グループで用いる帳票の出力条件と勤務予定に応じて、ユーザの担当業務に必要な帳票を出力候補として特定し、出力候補の中で特定された出力対象をプリンタ15に出力する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5