特許第6577810号(P6577810)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6577810
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】カラオケ入力装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20190909BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20190909BHJP
【FI】
   G10K15/04 302D
   G06F3/0481 170
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-195507(P2015-195507)
(22)【出願日】2015年9月30日
(65)【公開番号】特開2017-68143(P2017-68143A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】396004833
【氏名又は名称】株式会社エクシング
(74)【代理人】
【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
(74)【代理人】
【識別番号】100147669
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 光治郎
(72)【発明者】
【氏名】楠本 直樹
(72)【発明者】
【氏名】鳥居 浩行
(72)【発明者】
【氏名】秋山 慶彦
【審査官】 渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−161794(JP,A)
【文献】 特開2015−049275(JP,A)
【文献】 特開2015−069149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048−3/0489
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可聴周波数の音声を出力可能な音声出力器を備えて演奏情報および歌詞情報を含む楽曲情報に基づいて再生を行うカラオケ装置に、操作主体として設定された利用者によりタッチパネルディスプレイから入力された操作情報を送信するカラオケ入力装置であって、
入力された第1利用者識別情報と予め記憶された第1利用者識別情報とが一致することに基づいて前記利用者を認証する利用者認証制御手段と、
前記利用者認証制御手段により認証された前記利用者から操作主体となる前記利用者を選択する利用者切替制御手段と、
予め記憶された複数の前記楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記タッチパネルディスプレイに選曲予約受付画像を表示、かつ、前記選曲予約受付画像内に前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を表示させる表示制御手段と
前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を前記音声出力器から音声出力させる音声出力手段とを、含む
ことを特徴とするカラオケ入力装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第2利用者識別情報を、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に表示させる
ことを特徴とする請求項1のカラオケ入力装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、利用者毎に選択された複数の楽曲情報を利用者毎に一覧表で示す選曲一覧表画像を表示させ、前記選曲一覧表画像に表示された前記楽曲情報の中から1つの前記楽曲情報を選択することにより前記選曲予約受付画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1のカラオケ入力装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を点滅表示させる
ことを特徴とする請求項1のカラオケ入力装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記複数の楽曲情報から選択された1つの前記楽曲情報が、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた過去に利用した楽曲情報に含まれない場合には、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させるものである
ことを特徴とする請求項1のカラオケ入力装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させた場合に利用者の切替操作がない場合には、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられている前記第2利用者識別情報を表示させる
ことを特徴とする請求項のカラオケ入力装置。
【請求項7】
可聴周波数の音声を出力可能な音声出力器を備えて演奏情報および歌詞情報を含む楽曲情報に基づいて再生を行うカラオケ装置に、操作主体として設定された利用者によりタッチパネルディスプレイから入力された操作情報を送信するカラオケ入力装置の、制御装置として機能するコンピュータを、
入力された第1利用者識別情報と予め記憶された第1利用者識別情報とが一致することに基づいて前記利用者を認証する利用者認証制御手段、
前記利用者認証制御手段により認証された前記利用者から操作主体となる前記利用者を選択する利用者切替制御手段、
予め記憶された複数の前記楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記タッチパネルディスプレイに予約指示釦を含む選曲予約受付画像を表示、かつ、前記選曲予約受付画像内に前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を表示させる表示制御手段、および、
前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を前記音声出力器から音声出力させる音声出力手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作主体として予め設定された利用者による操作情報をカラオケ装置へ送信するカラオケ入力装置に関し、特に、操作主体として予め設定された利用者以外の利用者による操作情報が操作主体として予め設定された利用者による操作情報として誤って送信されることを抑制するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置に選曲予約を入力する等のために複数の利用者に用いられるカラオケ入力装置たとえばリモコン装置と称されるものが知られている。このようなカラオケ入力装置の一種に、操作主体としても利用者を特定するIDを予め設定(ログイン)し、操作情報を利用者のIDと関連づけて送信することで、利用者に対する種々のサービスを行うことが考えられている。また、複数の利用者がログインした状態において、入力操作に応じてカラオケ入力装置の操作主体として設定される利用者を切り替え可能とされたものが知られている。例えば、特許文献1に記載されたカラオケリモコン装置がその一例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−294243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術において、カラオケ入力装置により複数の利用者がログインした状態においては、そのカラオケ入力装置の操作主体として設定される利用者が実際の利用者(カラオケ入力装置を用いて実際に操作を行う利用者)に切り替えられないまま操作が行われるおそれがあった。例えば、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者のそのままであって、入力装置も操作主体として設定されている利用者以外の利用者によって選曲予約操作が行われた場合、その選曲予約操作に係る楽曲が、入力装置の操作主体として設定されている利用者の選曲履歴として記憶されてしまい、利用者に対する適切なサービスが損なわれるおそれがあった。すなわち、カラオケ入力装置において、操作主体として設定されるべき利用者への適切な切り替えを実現する技術は、未だ開発されていないのが現状である。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者が実際に選曲予約操作を実行する利用者を操作主体として設定するべく利用者への適切な切り替えを実現可能とするカラオケ入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明の要旨とするところは、(a)可聴周波数の音声を出力可能な音声出力器を備えて演奏情報および歌詞情報を含む楽曲情報に基づいて再生を行うカラオケ装置に、操作主体として設定された利用者によりタッチパネルディスプレイから入力された操作情報を送信するカラオケ入力装置であって、(b)入力された第1利用者識別情報と予め記憶された第1利用者識別情報とが一致することに基づいて前記利用者を認証する利用者認証制御手段と、(c)前記利用者認証制御手段により認証された前記利用者から操作主体となる前記利用者を選択する利用者切替制御手段と、(c)前記利用者認証制御手段により認証された前記利用者から操作主体となる前記利用者を選択する利用者切替制御手段と、(d)予め記憶された複数の前記楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記タッチパネルディスプレイに選曲予約受付画像を表示、かつ、前記選曲予約受付画像内に前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を表示させる表示制御手段と、(e)前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を前記音声出力器から音声出力させる音声出力手段とを、含むことにある。
【0007】
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記表示制御手段は、前記第2利用者識別情報を、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に表示させることにある。
【0008】
第3発明の要旨するところは、第1発明または第2発明において、前記表示制御手段は、利用者毎に選択された複数の楽曲情報を利用者毎に一覧表で示す選曲一覧表画像を表示させ、前記選曲一覧表画像に表示された前記楽曲情報の中から1つの前記楽曲情報を選択することにより前記選曲予約受付画像を表示させることにある。
【0009】
第4発明の要旨とするところは、第1発明において、前記表示制御手段は、前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を点滅表示させることにある。
【0011】
発明の要旨とするところは、第1発明において、前記表示制御手段は、前記複数の楽曲情報から選択された1つの前記楽曲情報が、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた過去に利用した楽曲情報に含まれない場合には、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させることにある。
【0012】
発明の要旨とするところは、第発明において、前記表示制御手段は、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させた場合に利用者の切替操作がない場合には、前記選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられている前記第2利用者識別情報を表示させることにある。
【0013】
発明の要旨とするところは、可聴周波数の音声を出力可能な音声出力器を備えて演奏情報および歌詞情報を含む楽曲情報に基づいて再生を行うカラオケ装置に、操作主体として設定された利用者によりタッチパネルディスプレイから入力された操作情報を送信するカラオケ入力装置の、制御装置として機能するコンピュータを、入力された第1利用者識別情報と予め記憶された第1利用者識別情報とが一致することに基づいて前記利用者を認証する利用者認証制御手段、前記利用者認証制御手段により認証された前記利用者から操作主体となる前記利用者を選択する利用者切替制御手段、予め記憶された複数の前記楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記タッチパネルディスプレイに予約指示釦を含む選曲予約受付画像を表示、かつ、前記選曲予約受付画像内に前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を表示させる表示制御手段、および、前記複数の楽曲情報から少なくとも1つの前記楽曲情報が選択された場合、前記利用者切替制御手段によって操作主体に選択された前記利用者の前記第1利用者識別情報に関連付けられた前記第2利用者識別情報を前記音声出力器から音声出力させる音声出力手段として機能させるプログラムであることにある。
【発明の効果】
【0014】
第1発明によれば、予め記憶された複数の楽曲情報から少なくとも1つの楽曲情報が選択された場合には、タッチパネルディスプレイに表示された選曲予約受付画像内に第2利用者識別情報が表示されるので、選曲予約操作しようとする利用者は、その第2利用者識別情報を見ることで、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。このため、操作主体として設定されるべき利用者への適切な切り替えを実現可能となる。また、カラオケ入力装置は、可聴周波数の音声を出力可能な音声出力器を備えており、複数の楽曲情報から少なくとも1つの楽曲情報が選択された場合、利用者切替制御手段によって操作主体に選択された利用者の第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を音声出力器から音声出力させる音声出力手段とを、含むことから、その音声出力に注意を引かれることにより、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0015】
第2発明によれば、表示制御手段により、第2利用者識別情報が選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に表示されるので、選曲予約操作しようとした利用者が容易にその第2利用者識別情報を認識することができる。
【0016】
第3発明によれば、表示制御手段は、利用者毎に選択された複数の楽曲情報を利用者毎に一覧表で示す選曲一覧表画像を表示させ、選曲一覧表画像に表示された楽曲情報の中から1つの楽曲情報を選択することにより選曲予約受付画像を表示させるので、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者によって選曲予約操作を行うことができる。
【0017】
第4発明によれば、表示制御手段は、複数の楽曲情報から少なくとも1つの楽曲情報が選択された場合、選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、利用者切替制御手段によって操作主体に選択された利用者の第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を点滅表示させることから、その点滅表示に注意を引かれることにより、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0019】
発明によれば、表示制御手段は、複数の楽曲情報から選択された1つの楽曲情報が、利用者切替制御手段によって操作主体に選択された利用者の第1利用者識別情報に関連付けられた過去に利用した楽曲情報に含まれない場合には、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させるものである。このため、そのアラートに注意を引かれることにより、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0020】
発明によれば、表示制御手段は、視覚的あるいは光学的なアラートを出力させた場合に利用者の切替操作がない場合には、選曲予約受付画像内の予約指示釦またはその近傍に、利用者切替制御手段によって操作主体に選択された利用者の第1利用者識別情報に関連付けられている第2利用者識別情報を表示させる。このため、その第2利用者識別情報を見ることで、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0021】
発明によれば、予め記憶された複数の楽曲情報から少なくとも1つの楽曲情報が選択された場合には、選曲予約受付画像内に第2利用者識別情報が表示されるので、その第2利用者識別情報を見ることで、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。このため、操作主体として設定されるべき利用者への適切な切り替えを実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のカラオケ入力装置が好適に用いられるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
図2図1のカラオケ入力装置の構成を例示するブロック線図である。
図3図2に示すカラオケ入力装置のCPUに備えられた制御機能の要部を例示する機能ブロック線図である。
図4図2に示すカラオケ入力装置のタッチパネルディスプレイに表示される、操作主体となる利用者毎に生成された選曲一覧表を含む選曲一覧表画像の一例を示す図である。
図5図2のカラオケ入力装置のタッチパネルディスプレイに、図3の表示制御手段に利用者毎の選曲一覧表の一楽曲が選択され、切り替えられる選曲予約受付画像を例示する図である。
図6図2に示すカラオケ入力装置のCPUにより実行される制御作動の要部を説明するフローチャートである。
図7図2に示すカラオケ入力装置のCPUにより実行される制御作動の要部の他の例を説明するフローチャートである。
図8図2に示すカラオケ入力装置のCPUにより実行される制御作動の要部の他の例を説明するフローチャートである。
図9図2に示すカラオケ入力装置のCPUにより実行される制御作動の要部の他の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明のカラオケ入力装置が好適に用いられるカラオケ装置10の構成を例示するブロック線図である。図1に示すように、カラオケ装置10は、中央演算処理装置であるCPU12と、読出専用メモリであるROM14と、随時書込読出メモリであるRAM16と、記憶装置であるハードディスク18と、グラフィックスチップ(グラフィックスボード)等の映像処理部20と、サウンドチップ(サウンドボード)等の音声処理部22と、操作パネル24と、表示制御部26及び入力制御部28を介してCPU12に接続されたタッチパネルディスプレイ30と、LANインターフェイス36と、ビデオ出力端子38を介して映像処理部20に接続された映像表示装置であるディスプレイ40と、オーディオ入力端子42を介して音声処理部22に接続された音声入力装置であるマイクロフォン44と、オーディオ出力端子46を介して音声処理部22に接続された音声増幅装置であるアンプ48と、そのアンプ48に備えられた音声出力装置であるスピーカ50とを、備えて構成されている。
【0025】
CPU12は、RAM16の一時記憶機能を利用しつつROM14に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、カラオケ装置10における各種制御を実行する。すなわち、操作パネル24、タッチパネルディスプレイ30、或いは後述するカラオケ入力装置60等により所定の楽曲(カラオケ演奏曲)が選曲入力された場合、その選曲入力された楽曲をRAM16等に設けられた予約曲テーブルに登録する選曲予約制御、その予約曲テーブルの演奏順に従ってHDD(以下、ハードディスクという)18から選曲入力された楽曲の演奏情報及び歌詞情報(楽曲情報)を読み出し、読み出した楽曲情報をRAM16に一時記憶する楽曲情報読出制御、楽曲の演奏進行に応じてそのRAM16に一時記憶された演奏情報を音声処理部22へ送信する演奏出力制御、その演奏出力制御に際してRAM16に一時記憶された歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して映像処理部20へ送信する歌詞文字映像出力制御、演奏出力制御に際して映像処理部20を制御して所定の背景映像を再生させる背景映像出力制御、及びカラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させる曲間情報出力制御等の基本的な制御を実行する。
【0026】
映像処理部20は、ディスプレイ40に表示される画像(映像)の描画に係る各種制御を行う。例えば、CPU12から供給されるデータに基づいてグラフィックスメモリにそのデータを書き込み、そのデータを読み出すことによってビデオ出力端子38を介してディスプレイ40に所定の画像を表示させる制御を行う。具体的には、カラオケ装置10による楽曲の演奏出力(カラオケ演奏)に際して、CPU12において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力させたり、ハードディスク18に記憶されたMPEG(Moving Picture Experts Group)データ等の背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)させたり、その背景映像の前面側に歌詞文字映像を合成させてディスプレイ40に表示させたり、その歌詞文字映像を楽曲の演奏進行に応じて順次色替わり表示させる等の各種表示制御を行う。
【0027】
音声処理部22は、FM音源やPCM音源等の各種音源を備え、カラオケ装置10による音声出力に係る各種制御を行う。好適には、電子回路により音を合成し、各種音色を発生させるシンセサイザ(synthesizer)を備えている。このシンセサイザは、ハードディスク18から送信される楽曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する。シンセサイザは、好適には、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)端子を備えたものであり、演奏情報は、例えばMIDI形式のデータである。そのMIDIデータに基づいてシンセサイザにより生成された音楽信号は、マイクロフォン44からオーディオ入力端子42を介して入力される利用者(演奏者)の歌声とミキシングされ、オーディオ出力端子46を介してアンプ48に供給されてそのアンプ48により増幅されてスピーカ50から出力される。
【0028】
操作パネル24は、カラオケ装置10の利用者が歌いたい楽曲を選択したり、楽曲の演奏出力に係る音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。タッチパネルディスプレイ30は、画像(映像)を表示させると共に利用者の操作に応じてカラオケ装置10への操作入力を行う装置であり、そのタッチパネルディスプレイ30に所定の画像(映像)を表示させる表示装置32と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ30への接触操作により入力を行うタッチパネル34とを、備えている。表示制御部26は、CPU12から供給される情報に基づいて表示装置32に表示される画像(映像)の描画を制御する映像処理部である。入力制御部28は、タッチパネル34により入力される操作入力情報をCPU12等に供給する入力処理部である。以上の構成を備えていることで、タッチパネルディスプレイ30は、ディスプレイ40とは別に第2の映像表示装置として機能すると共に、カラオケ装置10の利用者が歌いたい楽曲を選択したり、楽曲の演奏出力に係る音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための入力装置として機能する。
【0029】
ハードディスク18には、楽曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。楽曲データベースは、カラオケ装置10により楽曲の演奏出力(カラオケ演奏)を行うための複数(例えば、数万曲)の楽曲情報(カラオケデータ)を記憶する。カラオケ装置10において出力される各楽曲に対応して楽曲データベースに記憶された楽曲情報は、例えば、メタデータ、演奏情報としてのMIDIデータ、及び歌詞情報としてのテロップデータを含んでいる。このメタデータは、例えば、各楽曲情報の識別情報としての曲番号(選曲番号)、曲名、歌手名、登録日時等の情報を含んでいる。テロップデータは、映像処理部20を介して各楽曲の歌詞文字映像表示制御を行うための情報である。例えば、楽曲情報に対応する楽曲の歌詞を複数に区分した各区分に相当するブロックデータを含んでいる。MIDIデータは、音声処理部22を介して各楽曲の演奏出力制御を行うための情報であり、複数種類の楽器にそれぞれ対応する複数のトラック(チャンネル)を備え、各トラックにおいて対応する楽器の演奏音の出力タイミングが定められている。
【0030】
カラオケ装置10に備えられたLANインターフェイス36は、カラオケ装置10をLAN接続端子52およびLAN(local area network)54を介して他のカラオケ装置10やアクセスポイント56などと接続するための接続器であり、そのようにLAN54に接続されることで、カラオケ装置10は、同様にLAN54に接続されたカラオケ入力装置60等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。カラオケ装置10が設置される店舗等に複数台のカラオケ装置が備えられている場合において、同様にLAN54に接続されたカラオケ装置10相互間において情報の送受信が可能とされる。
【0031】
カラオケ装置10は、LANインターフェイス36及びLAN54等を介して公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続された通信回線に接続する。カラオケ装置10は、同様に通信回線に接続された他の機器との相互間でその通信回線を介して情報の通信が可能とされている。カラオケ装置10は、好適には、通信回線を介して図示しないサーバ(ホスト装置)に接続されており、そのサーバから楽曲情報(カラオケデータ)、背景映像情報、及び曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の配信を受け付けるものである。すなわち、カラオケ装置10は、好適には、所定の通信回線に接続されてサーバとの間で各種情報の送受信を行う通信カラオケ装置であるが、斯かる通信回線に接続されない非通信型のカラオケ装置等にも本発明のカラオケ入力装置は好適に適用される。
【0032】
カラオケ装置10が通信回線に接続された通信カラオケ装置である態様において、カラオケ装置10は、好適には、そのカラオケ装置10を備えたカラオケシステムのホスト装置としてのサーバに接続されている。このサーバは、好適には、SNSデータベースを備えている。このSNSデータベースは、カラオケ装置10(カラオケシステム)の利用者を対象とするソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)に係る各種情報を記憶する。このソーシャルネットワークサービスとは、例えば、予め会員登録された会員相互間に限定して情報の閲覧等のサービスを提供する会員制のコミュニティ型のウェブサイトをいう。以下の説明において、ソーシャルネットワークサービスをSNSと略していう。SNSデータベースは、カラオケ装置10を利用する利用者毎の、そのカラオケ装置10を用いたカラオケ演奏に関する情報を、その利用者のユーザIDと関連付けて記憶する記憶装置である。SNSデータベースには、ユーザIDにより識別される利用者毎に、例えばその利用者の名前(ニックネーム)、生年月日、実際の年齢、性別、メールアドレス、利用者の住所又は居所に対応する地域、血液型、星座、SNSへのログイン認証に用いられるパスワード、パスワードを忘れたときのための質問及び解答、アバタ(ネット上において利用者を象徴する人型映像)に関する情報等の第2利用者識別情報が、第1利用者識別情報であるその利用者のユーザIDと関連付けて予め記憶(登録)されている。第2利用者識別情報は、利用者を特定するものであることがその利用者に直感させることができる意味を示す可及的に簡単なひらがな或いはカタカナを含む文字列や画像などから予め設定されている。第1利用者識別情報としての利用者のユーザIDは、数字や文字の羅列、利用者のメールアドレス、または利用者が任意に設定した情報である。
【0033】
SNSデータベースには、各利用者のカラオケ装置10を用いたカラオケ演奏に関する情報として、例えばその利用者が過去に利用したカラオケ装置10に対応する店舗(そのカラオケ装置10が設置された店舗)に関する情報である来店履歴、その利用者がカラオケ装置10によるカラオケ演奏において十八番曲或いはお気に入りとして登録した楽曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された楽曲)に関する情報、その利用者が過去にカラオケ装置10によるカラオケ演奏において選曲入力した選曲履歴(カラオケ装置10において過去に選曲された楽曲の履歴)に関する情報、その利用者がカラオケ装置10によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報等が利用者毎にユーザIDに関連付けられて記憶される。
【0034】
図2は、本発明の一実施例であるカラオケ入力装置60(以下、単に入力装置60という)の構成を例示するブロック線図である。本実施例の入力装置60は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触操作に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ62を備えている。入力装置60は、無線LAN通信部80を備え、その無線LAN通信部80によりアクセスポイント56及びLANを介してカラオケ装置10に無線接続されるようになっており、タッチパネルディスプレイ62における入力操作に応じて、カラオケ装置10に対して所定の楽曲の選曲予約操作をはじめとする各種入力操作を行う。入力装置60は、換言すれば、タッチパネルディスプレイ62における入力操作に対応する信号をカラオケ装置10へ送信するカラオケ用遠隔操作装置(リモートコントロール装置)である。
【0035】
図2に示すように、入力装置60は、タッチパネルディスプレイ62に所定の画像を表示させる表示装置64と、その表示装置64による表示を制御する表示制御部66と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ62への接触操作により入力を行うタッチパネル68と、そのタッチパネル68による入力を制御する入力制御部70と、中央演算処理装置(電子制御争議)であるCPU72と、読出専用メモリであるROM74と、随時書込読出メモリであるRAM76と、フラッシュROM等の記憶部78と、無線LAN通信部80とを、備えて構成されている。CPU72が、入力装置60に備えられたコンピュータ77の主要部に相当する。入力装置60は、好適には、タッチパネルディスプレイ62を備えると共に、インターネット上における各種コンテンツをそのタッチパネルディスプレイ62に表示させるウェブブラウザ機能等を備えた所謂タブレット端末である。
【0036】
CPU72は、RAM76の一時記憶機能を利用しつつROM74に予め記憶されたプログラムに従って情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、表示制御部66を介してタッチパネルディスプレイ62(表示装置64)に所定の映像を表示させたり、その画像に基づくタッチパネルディスプレイ62(タッチパネル68)への接触操作により入力制御部70を介して入力される入力信号を処理したり、その入力信号に基づき無線LAN通信部80等を介してカラオケ装置10へ選曲入力をはじめとする入力送信を行ったりといった基本的な制御に加えて、後述する本実施例の利用者切替制御に係る通知制御を実行する。
【0037】
入力装置60は、例えば無線LAN通信部80等を介してカラオケ装置10との間で通信を行うことにより、そのカラオケ装置10に関連付けられる。すなわち、入力装置60が、所定のカラオケ装置10の入力装置として関連付けられる。そのようにしてカラオケ装置10に関連付けられた後、入力装置60は、無線LAN通信部80等を介してカラオケ装置10へ入力信号を送信するそのカラオケ装置10の入力装置として機能する。すなわち、関連付け処理が行われた後、入力装置60とカラオケ装置10との間の通信は、LAN54及びアクセスポイント56等を介したLAN通信により行われる。カラオケ装置10との間で関連付け処理が行われた入力装置60は、カラオケ装置10との間で相互に情報の通信を行うことで、そのカラオケ装置10の一部として機能する。
【0038】
入力装置60は、さらに、CPU72から供給される第2利用者識別情報を示すコード信号からその第2利用者識別情報を示すアナログ波形の音声を生成する音声生成部82と、その音声生成部82で合成された音声を可聴周波数で出力するスピーカなどの音声出力器84とを備えている。
【0039】
図3は、入力装置60のCPU72に備えられた制御機能の要部を例示する機能ブロック線図である。図3に示す各制御手段は、好適には、入力装置60のCPU72に機能的に備えられている。換言すれば、本発明の一実施例であるプログラムにより、CPU72が図3に示す各制御手段として機能させられる。以下に説明する利用者認証制御手段90、利用者切替制御手段92、選曲送信制御手段94、平均選曲予約時間算出手段96、規則性判定手段98、及び通知制御手段100の実質的な処理は、LAN54及び通信回線を介して入力装置60に接続されたサーバ等により実行されるものであってもよい。すなわち、各制御手段による制御が他の装置により実行されると共に、入力装置60が端末装置として機能する所謂クラウドとしての形態により実現されるものであってもよい。
【0040】
利用者認証制御手段90は、入力装置60により入力される利用者の情報に応じてその利用者を認証し、認証が正常に行われた場合には利用者に係る入力装置60の利用を許可する。好適には、入力装置60のタッチパネルディスプレイ62等により入力される第1利用者識別情報(ユーザID)と第2利用者識別情報とに応じてSNSの利用者を認証し、その認証が正常に行われた場合にはその識別情報をもってその利用者のSNSへのログインを許可する。具体的には、入力装置60による認証制御に際して、タッチパネルディスプレイ62によりユーザID及びパスワードが入力された場合、LAN54及び通信回線等を介して接続された図示しないサーバに照会を行う。すなわち、ユーザIDに関連付けられてSNSデータベースに記憶されたパスワードが入力されたものと一致するか否かを照会し、一致する場合には正常な認証処理を行う一方、一致しない場合にはエラーとする。SNSデータベースへの登録を行っていない利用者に関しては、その利用者をゲストユーザとして認証する。すなわち、認証制御に際して、ユーザIDの入力が行われず、ゲストユーザとしてログインする旨の入力が行われた場合には、その利用者をゲストユーザとして認証する。
【0041】
利用者切替制御手段92は、タッチパネルディスプレイ62への接触操作による入力操作に応じて、入力装置60の操作主体(アクティブユーザ)として設定される利用者を切り替える。操作主体(アクティブユーザ)となる利用者の第1利用者識別情報(ユーザID)は、例えばRAM76等に記憶される。そして、操作主体(アクティブユーザ)となる利用者の第1利用者識別情報(ユーザID)に基づいて、第2利用者情報をサーバから取得できる。利用者認証制御手段90により複数の利用者が認証された場合、それら複数の利用者が入力装置60の表示制御手段94に、接触操作によって入力操作が可能な認証された利用者毎の専用画像ページが生成され表示される。利用者認証制御手段90により複数の利用者が認証された場合、利用者切替制御手段92は、タッチパネルディスプレイ62を介しての入力装置60の表示制御手段94に表示された認証された利用者毎の専用画像ページを切り替えることができる。すなわち、利用者切替制御手段92は、操作主体(アクティブユーザ)を選択或いは指定する入力操作に応じて、認証された利用者毎の専用画像ページの切り替えを実行し、認証された複数の利用者のうち何れか一人の利用者を、入力装置60の操作主体(アクティブユーザ)として設定する。
【0042】
表示制御手段94は、認証された利用者毎に作成した専用画像ページにて、利用者毎により選択された複数の楽曲の一覧表を示す選曲一覧表画像をタッチパネルディスプレイ62に表示させる。
【0043】
図4は、公知の歌手名検索の結果として、歌手名たとえば「浜岡ゆうな」に対応する複数の楽曲が検索され、検索された楽曲の一覧表である選曲一覧表画像がタッチパネルディスプレイ62に表示された例を示している。図4において、検索された複数の楽曲それぞれの選曲予約操作に対応する複数(図4では5つ)の選曲入力ボタン102a、102b、102c、102d、102e、前画像に戻す戻りボタン104、所定のトップ画像を表示させるトップボタン106、カラオケ装置10の音量を調節する音量ボタン108、カラオケ装置10の演奏を停止させる演奏停止ボタン110、カラオケ装置10により出力されている楽曲の音程(キー)乃至出力速度を調節する演奏調節ボタン112、カラオケ装置10により出力されている楽曲の音程を元のキー(デフォルト値)に戻す原曲キーボタン114、カラオケ装置10により出力されている楽曲を最初から歌い直す操作を行う歌い直しボタン116、カラオケ装置10により出力されている楽曲を早送りする早送りボタン118等の各種操作ボタンが表示されている。各操作ボタンに対してタッチパネル68による入力操作(指や備え付けのペン等により各操作ボタンに対応する部分に接触する操作)が行われることにより、カラオケ装置10に対して各操作ボタンに対応する信号が送信されるようになっている。
【0044】
図4は、入力装置60の操作主体として名前(ニックネーム)「まよまよ」に対応する一人の利用者が操作主体に設定された(アクティブ状態とされた)場合にタッチパネルディスプレイ62に表示される選曲一覧表画像を例示する。図4に示す画像においては、認証された複数の利用者に対応してタブ120a、120b、120c、120d、120e、120f(以下、特に区別しない場合には単にタブ120という)が表示されている。各タブ120には、そのタブ120に対応してSNSデータベースに記憶された利用者のアバタの顔部が表示されている。図4では簡単のために全てのタブ120において同じ顔部が表示されている。
【0045】
表示制御手段94は、利用者切替制御手段92により1人の操作主体(アクティブユーザ)が選択され、且つ、検索された複数の楽曲それぞれの選曲予約操作に対応する複数の楽曲の中から少なくとも1つの楽曲が選択された場合、選択された楽曲の詳細と選択された楽曲の選曲予約操作を受け付けるボタンとを含む選曲予約受付画像を表示させる制御を行う。具体的には、図4において選曲入力ボタン102aが入力操作された場合、図5に示す選曲予約受付画像130が表示される。
【0046】
表示制御手段94は、利用者切替制御手段92によって操作主体(アクティブユーザ)として設定された第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報をタッチパネルディスプレイ62に表示させる制御を行う。具体的には、図5に示す予約ボタン表示部134内またはその近傍に、利用者切替制御手段92によって操作主体(アクティブユーザ)として設定された第1利用者識別情報に関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が表示される。
【0047】
選曲送信制御手段96は、タッチパネルディスプレイ62における選曲予約操作に対応する選曲入力信号(選曲予約)をカラオケ装置10へ送信する。好適には、図4に示すように、タッチパネルディスプレイ62に表示された予約ボタン表示部134への利用者の接触操作(タッチ入力)に応じて、その予約楽曲詳細表示部132に表示された楽曲を選曲入力するための信号(選曲入力信号)を無線LAN通信部80等を介してカラオケ装置10に送信する。すなわち、利用者が所望する楽曲をカラオケ装置10のRAM16等に形成された予約曲テーブルに登録するための選曲予約処理を行う。同時に、選曲入力操作の主体である利用者(アクティブユーザ)のユーザIDを、選曲入力信号と関連付けてカラオケ装置10へ送信する。すなわち、予約楽曲詳細表示部132に対する接触操作が行われた時点で、入力装置60の操作主体として設定されている利用者のユーザIDを、選曲入力信号と関連付けてカラオケ装置10へ送信する。選曲送信制御手段96による選曲入力信号の送信が行われた場合、その選曲入力信号に係る選曲履歴がRAM76等に設けられた選曲履歴テーブルに記憶される。すなわち、選曲入力信号に係る楽曲の選曲番号が、選曲主体である利用者のユーザID及び選曲された時点の時間情報(例えば、時分秒)と関連付けられて、選曲履歴テーブルに記憶される。
【0048】
音声出力制御手段98は、利用者切替制御手段92によって操作主体(アクティブユーザ)として設定された第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を出力する。具体的には、利用者切替制御手段92によって操作主体(アクティブユーザ)として設定された第1利用者識別情報に関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が音声出力器84から音声にて出力される。
【0049】
音声出力制御手段98は、表示制御手段94によって検索された複数の楽曲それぞれの選曲予約操作に対応する複数の楽曲の中から少なくとも1つの楽曲が選択された場合、選択された楽曲の情報と選択された楽曲の選曲入力を受け付けるボタンとを含む選曲予約受付画像130を表示させる制御が実行されたときに、操作主体(アクティブユーザ)である第1利用者識別情報に関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が音声出力器84から音声にて出力される。または、音声出力制御手段98は、利用者切替制御手段92によって操作主体(アクティブユーザ)の切替が実行されたときに、操作主体(アクティブユーザ)である第1利用者識別情報に関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が音声出力器84から音声にて出力させてもよい。
【0050】
図5は、タッチパネルディスプレイ62に表示される画像を例示する図である。図5において、接触操作された選曲入力ボタン102aの楽曲の詳細を示す予約楽曲詳細表示部132、及び予約ボタン表示部134等を有する選曲予約受付画像130が図5に示されている。図5において、予約ボタン表示部134内またはその近傍には利用者切替制御手段92により入力装置60の操作主体(アクティブユーザ)として設定された一人の利用者の名前(ニックネーム)が表示される。たとえば、図4に示すタブ120fのユーザIDに関連付けられている第2利用者識別情報のニックネーム「まよまよ」が予約ボタン表示部134内に表示されている。図5に示す予約ボタン表示部134は、予約指示釦として実質的に機能する。
【0051】
図6は、入力装置60のCPU72により実行される本実施例の表示制御の要部を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。
【0052】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、入力装置60のタッチパネルディスプレイ62等により入力される第1利用者識別情報(ユーザID)と、ユーザIDに関連付けられてSNSデータベースに予め記憶されたパスワードが一致するか否かを照会し判断する。判断が不一致の場合はログイン処理の受付けを否定するが,判断が一致した場合はログイン処理の受付けを肯定する。このS1の判断が否定される場合はS3以下が実行されるが,肯定される場合は、S2において、操作主体としての利用者(アクティブユーザ)の認証のためのログイン処理が実行される。これらS1およびS2は、利用者認証制御手段90の機能に対応している。
【0053】
次いで、S3において、操作主体(アクティブユーザ)の選択を受け付けたか否かが判断される。具体的には、楽曲の選曲予約操作に先立って、操作主体(アクティブユーザ)を切替えるため、タッチパネルディスプレイ62に表示されたタブ120が接触操作されることによるアクティブユーザの切替操作を受け付けたか否かが判断される。このS3の判断が否定される場合はS5以下が実行されるが、肯定される場合は、S4において、接触操作されたタブに関連付けられたユーザIDをアクティブユーザに設定する。これらS3およびS4は、利用者切替制御手段92に対応している。
【0054】
次に、S5において、利用者によって1つの楽曲が特定されたか否かが判断される。具体的には、利用者によりタッチパネルディスプレイ62に表示された検索された曲の一覧表の中から1つの楽曲が選択されたが否かが判断される。このS5の判断が否定される場合はS1以下が繰り返し実行されるが、肯定される場合は、S6以下が実行される。
【0055】
続いて、表示制御手段94に対応するS6では、S5において特定された楽曲の選曲予約受付画像130が表示され、かつ、S4において設定されたアクティブユーザの第1利用者識別情報に関連付けられた第2利用者識別情報を予約表示釦に表示する。具体的には、図5に示されるように、タッチパネルディスプレイ62に、選曲予約受付画像130が表示され、アクティブユーザのユーザIDに関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が選曲予約受付画像130内の予約ボタン表示部134内またはその近傍である第2利用者識別情報144に表示される。
【0056】
続くS7では、アクティブユーザの切替操作を受け付けたか否かが判断される。具体的には、図5に示すように、タッチパネルディスプレイ62に表示された予約ボタン表示部134内またはその近傍に、アクティブユーザのユーザIDに関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)の第2利用者識別情報144を利用者が視認し、アクティブユーザの切替操作を利用者が行う場合であって、図5においてユーザ切替ボタン140に対し接触操作が行われたか否かが判断される。このS7の判断が否定される場合は、S8が実行される。S7の判断が肯定される場合は、S9にてユーザの切替え処理が行われる。具体的には、ユーザ切替ボタン140を接触操作することにより新たなアクティブユーザを選択する。そしてS6が再び実行されて新たにアクティブユーザとなったユーザIDに関連付けて記憶されている第2利用者識別情報である利用者の名前(ニックネーム)を第2利用者識別情報144に表示する。
【0057】
S8においては、予約指示を受け付けたか否かが判断される。具体的には、図5における予約ボタン表示部134が利用者によって接触操作されたか否かが判断される。S8の判断が否定される場合は、S7が再び実行されるが、肯定される場合は選曲送信制御手段96に対応するS10において、入力装置60の操作主体として設定されている利用者のユーザIDと選曲番号とを含む選曲入力信号がカラオケ装置10に送信される。
【0058】
上述のように、本実施例によれば、操作主体としての利用者である一人のアクティブユーザが選択されており、予め記憶された複数の楽曲情報に関連する楽曲情報関連情報から少なくとも1つの楽曲情報関連情報が選択された場合には、予約ボタン表示部134内またはその近傍に、アクティブユーザとして選択されているユーザIDと関連づけられた第2利用者識別情報が表示されるので、選曲予約操作に際して、その第2利用者識別情報を見ることで、入力装置60の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。このため、操作主体として設定されるべき利用者への適切な切り替えを実現可能となる。
【実施例2】
【0059】
図7は、本発明の他の実施例における、入力装置60のCPU72により実行される本実施例の表示制御の要部を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。本実施例のフローチャートは、前述の図6のフローチャートと比較して、S1〜S5およびS7〜S10は同様であるのでそれら説明を省略し、相違しているS6−1について専ら説明する。
【0060】
図7のS6−1は、表示制御手段94に対応するものであり、図6のS6と比較して、予約ボタン表示部134内にまたはその近傍に、アクティブユーザとして選択されているユーザIDと関連づけられた第2利用者識別情報が点滅表示される点で、相違している。
【0061】
本実施例によれば、選曲予約操作に際して、その第2利用者識別情報を見ることで、入力装置60の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができるので、前述の実施例と同様の効果が得られる。また、本実施例では、第2利用者識別情報が点滅して表示されるので、一層容易に、入力装置60の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【実施例3】
【0062】
図8は、本発明の他の実施例における、入力装置60のCPU72により実行される本実施例の表示制御の要部を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。本実施例のフローチャートは、前述の図6のフローチャートと比較して、S1〜S5およびS7〜S10は同様であるのでそれら説明を省略し、相違しているS6−2について専ら説明する。
【0063】
図8のS6−2は、音声出力制御手段98に対応するものであり、図6のS6と比較して、予約ボタン表示部134内にまたはその近傍にアクティブユーザとして選択されているユーザIDと関連づけられた第2利用者識別情報が表示されるのではなく、音声出力器84からその第2利用者識別情報が音声出力される点で、相違している。
【0064】
本実施例によれば、選曲予約操作に際して、音声出力制御手段98により音声出力器84から出力されたその第2利用者識別情報の音声を利用者が聞くことで、入力装置60の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができるので、前述の実施例と同様の効果が得られる。また、本実施例では、第2利用者識別情報を音声で聞くことができるので、一層容易に、入力装置60の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【実施例4】
【0065】
図9は、本発明の他の実施例における、入力装置60のCPU72により実行される本実施例の表示制御の要部を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。本実施例のフローチャートは、前述の図6のフローチャートと比較して、S1〜S9は同様であるのでそれら説明を省略し、追加されているS10−S12について専ら説明する。
【0066】
図9において、S5の判断が肯定される場合は、S10において、選曲予約操作により特定された楽曲が、アクティブユーザに設定されているユーザIDに関連付けて記憶されている選曲履歴や予め登録されている十八番曲に含まれているか否かが判断される。具体的には、図5に示す予約ボタン表示部134内に表示された第2利用者識別情報144のユーザIDに関連付けてSNSデータベースに選曲履歴や十八番曲に同一の楽曲が記憶されているか否かが判断される。このS10の判断が肯定される場合はS6以下が実行されるが、否定される場合は、表示制御手段94に対応するS11においてアクティブユーザの確認を促すメッセージを伴うアラート画像すなわちアクティブユーザ確認画像が表示装置64に表示され、および/または、アクティブユーザの確認を促すメッセージが音声出力器84から出力される。
【0067】
次いで、S7において、アクティブユーザの切替操作を受け付けたか否かが判断される。このS7の判断が否定される場合は、S6以下が実行されるが、S7の判断が肯定される場合は、S12において、切替操作を受け付けたユーザIDをアクティブユーザとする設定が実行された後、S10以下が実行される。
【0068】
本実施例によれば、複数の楽曲情報に関連する楽曲関連情報から選択された1つの楽曲関連情報が、利用者認証制御手段90によりログイン認証された利用者(アクティブユーザ)が過去に利用した楽曲を記憶した履歴に含まれない場合や、予め登録した十八番曲に含まれない場合には、表示制御手段94に対応するS11により視覚的あるいは光学的なアクティブユーザ確認メッセージを含むアラートを出力させるものである。このため、そのアラートに注意を引かれることにより、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0069】
また、本実施例によれば、表示制御手段94に対応するS11により視覚的あるいは光学的なアラートが出力された場合に利用者の切替操作がない場合には、表示制御手段94に対応するS6により、予約指示釦またはその近傍に、第1利用者識別情報に関連付けられている第2利用者識別情報が表示される。これにより、アラートの出力に拘わらず新たなアクティブユーザに変更されない場合でも、予約指示釦またはその近傍に、第1利用者識別情報に関連付けられている第2利用者識別情報を表示させる。このため、その第2利用者識別情報を見ることで、カラオケ入力装置の操作主体として設定されている利用者を容易に気づくことができる。
【0070】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0071】
例えば、前述の実施例においては、カラオケ装置10とは別体の装置として設けられた入力装置60に本発明が適用された例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カラオケ装置10と一体的に設けられた入力装置にも、本発明は好適に適用される。例えば、カラオケ装置10の入力装置としてのタッチパネルディスプレイ30に本発明が適用されたものであってもよい。或いは、カラオケ装置10の入力装置として機能する利用者のパーソナル端末である携帯電話機やタブレット端末等にも、本発明は好適に適用される。
【0072】
前述の第1実施例において、表示制御手段94は、予め記憶された複数の楽曲情報に関連する楽曲情報関連情報から少なくとも1つの楽曲情報関連情報が選択された場合には、予約ボタン表示部134内またはその近傍に、アクティブユーザとして選択されているユーザIDと関連づけられた第2利用者識別情報を表示させていた。しかし、その第2利用者識別情報は必ずしも予約ボタン表示部134内またはその近傍に表示される必要はなく、選曲予約操作に際して用いられる選曲予約受付画像130内であればよい。
【0073】
前述の実施例では、S7の判断が肯定される場合は、新たにアクティブユーザとなったユーザIDに関連付けられた利用者の名前(ニックネーム)が予約ボタン表示部134内またはその近傍に表示されるが、その際、ログインしていないユーザであるゲストユーザが選択された場合は、ユーザIDに関連付けられないアクティブユーザとなるため予約ボタン表示部134内またはその近傍に「ゲスト」と表示されるものであってもよい。
【0074】
前述の実施例において、表示制御手段94は、選曲予約受付画像130内にアクティブユーザ名の表示をしていないが、選曲予約受付画像130内にアクティブユーザ名表示位置を設けてアクティブユーザ名を表示してもよい。
【0075】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0076】
10:カラオケ装置
60:カラオケ入力装置
62:タッチパネルディスプレイ
90:利用者認証制御手段
92:利用者切替制御手段
94:表示制御手段
96:選曲送信制御手段
98:音声出力制御手段
130:選曲予約受付画像
134:予約ボタン表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9