特許第6578030号(P6578030)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社名機製作所の特許一覧

特許6578030強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法
<>
  • 特許6578030-強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法 図000002
  • 特許6578030-強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法 図000003
  • 特許6578030-強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法 図000004
  • 特許6578030-強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6578030
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 43/34 20060101AFI20190909BHJP
   B29C 43/36 20060101ALI20190909BHJP
   B29C 70/10 20060101ALI20190909BHJP
   B29C 70/34 20060101ALI20190909BHJP
   B29K 101/12 20060101ALN20190909BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20190909BHJP
【FI】
   B29C43/34
   B29C43/36
   B29C70/10
   B29C70/34
   B29K101:12
   B29K105:08
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-32656(P2018-32656)
(22)【出願日】2018年2月27日
(62)【分割の表示】特願2016-121099(P2016-121099)の分割
【原出願日】2016年6月17日
(65)【公開番号】特開2018-86857(P2018-86857A)
(43)【公開日】2018年6月7日
【審査請求日】2018年2月27日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000155159
【氏名又は名称】株式会社名機製作所
(72)【発明者】
【氏名】永田 幹男
(72)【発明者】
【氏名】菊川 雅之
【審査官】 ▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−513489(JP,A)
【文献】 特開2004−124322(JP,A)
【文献】 米国特許第05667868(US,A)
【文献】 特開平07−068580(JP,A)
【文献】 特開平01−316234(JP,A)
【文献】 特開2013−176984(JP,A)
【文献】 特開2014−151596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 43/00−43/58
B29C 33/00−33/76
B29C 70/00−70/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法において、
固定金型と可動金型の間に成形材を成形するキャビティが形成される金型と、
前記金型に設けられ成形材の本体部のマトリクス樹脂の融点以上の温度で加熱可能な加熱手段と、
前記金型に設けられ成形材を冷却可能な冷却手段と、
前記金型のキャビティ面に設けられた厚肉部形成部とが備えられ、
前記キャビティで成形される成形材の本体部と厚肉部形用の成形材は別の部材であり、前記厚肉部用の成形材を前記厚肉部形成部に先に挿入し、その後前記キャビティに成形材の本体部を載置またはセッティングし、
加圧制御の際に前記金型温度を前記成形材の本体部のマトリクス樹脂の融点以上の温度とした状態で、厚肉部形成部内の厚肉部用の成形材を該厚肉部形成部の底面側から圧縮する圧縮部材または突出部材を作動させて前記厚肉部用の成形材を本体部に密着させることを特徴とする強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法。
【請求項2】
加熱手段により成形材または金型の温度を成形材の本体部のマトリクス樹脂の融点以上の温度の加熱状態としてから、
位置制御または速度制御により可動金型が取付けられた可動盤を前進させる圧縮用シリンダを制御する第1の加圧工程と、位置制御または速度制御および圧力制御を併用して前記圧縮用シリンダを制御する第2の加圧工程の少なくとも一方の加圧工程の間に、厚肉部形成部内の厚肉部用の成形材を該厚肉部形成部の底面側から圧縮する圧縮部材または突出部材を作動させて前記厚肉部用の成形材の圧縮することを特徴とする請求項1に記載の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置およびプレス成形方法に関するものとしては特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1によれば、熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料は、プレス成形装置において切断と加圧が行われることが記載されている。また特許文献1においてはむしろ、「熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料は、再加熱を行わないような成形加工を行い、被成形物に必要な全ての加工を一回の成形により行わなければならない。」と記載され、材料を再加熱することは否定されている。
【0003】
しかし一方では特許文献2のように強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸したプリプレグ材料を熱可塑性樹脂の融点より高い温度に加熱して成形した後、前記融点よりも低い温度に冷却することも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−94489公報(請求項1、0016、図1図2
【特許文献2】特開2007−1089号公報(請求項1、0041、図1図4図5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1の場合、プリプレグ材料の再加熱を行わないことから複数枚のプリプレグから一つの成形品を成形する場合や、強化繊維と樹脂シートを別々にキャビティに挿入して一つの成形品を成形するものについては対象としていないことは明らかである。また特許文献1は、プリプレグ材料を一定程度に単純に曲げ加工して成形品を成形するのには適するが一定以上複雑な形状に成形品を成形するのには適さないものであった。
【0006】
一方特許文献2については成形される熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱してから成形を行うので、複数枚のプリプレグテープを加熱して接合し成形品を成形することも可能である。しかしながら特許文献2の場合、融点以上にして加圧を行うのみであるので、強化繊維に対して熱可塑性樹脂を良好に含浸できず空隙が残る場合があった。また複数枚重ねたプリプレグの間に空気が残ったままの状態となる場合があった。更に特許文献2では中間体を製造する工程で成形材料を金型に設置可能な形状に整形する必要があるものであった。即ち特許文献2では、プレス成形の際に成形材料の切断を行わないので、成形前の準備作業が複雑になるものであった。
【0007】
そこで上記の問題を鑑みて、本発明の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法は、厚みの異なる強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品を比較的簡単な作業工程で成形することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法は、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法において、固定金型と可動金型の間に成形材を成形するキャビティが形成される金型と、前記金型に設けられ成形材を加熱可能な加熱手段と、前記金型に設けられ成形材を冷却可能な冷却手段と、前記金型のキャビティ面に設けられた厚肉部形成部とが備えられ、加圧制御の際に前記キャビティで成形される成形材の本体部と厚肉部用の成形材は別の部材であり、加圧制御の際に厚肉部形成部内の厚肉部用の成形材を圧縮する圧縮部材または突出部材を作動させて前記厚肉部用の成形材を本体部に密着させることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に記載の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法は、請求項1において、加熱手段により成形材または金型の温度を該成形材の融点以上に加熱状態としてから、位置制御または速度制御により圧縮用シリンダを制御する第1の加圧工程と、位置制御または速度制御および圧力制御を併用して圧縮用シリンダを制御する第2の加圧工程の少なくとも一方の加圧工程の間に、厚肉部形成部内の厚肉部用の成形材を圧縮する圧縮部材または突出部材を作動させて前記厚肉部用の成形材の圧縮することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法は、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法において、固定金型と可動金型の間に成形材を成形するキャビティが形成される金型と、前記金型に設けられ成形材を加熱可能な加熱手段と、前記金型に設けられ成形材を冷却可能な冷却手段と、前記金型のキャビティ面に設けられた厚肉部形成部とが備えられ、加圧制御の際に前記キャビティで成形される成形材の本体部と厚肉部用の成形材は別の部材であり、加圧制御の際に厚肉部形成部内の厚肉部用の成形材を圧縮する圧縮部材または突出部材を作動させて前記厚肉部用の成形材を本体部に密着させるので、厚肉部を備えた成形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置の概略図であって成形材を載置した状態を示す図である。
図2】本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置の概略図であって成形材を加圧時の状態を示す図である。
図3】本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置の下型の平面図である。
図4】本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法の作動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1および図2により本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置11について説明する。プレス成形装置11は、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形材Mを上型12と下型13の間で圧縮する縦型のプレス装置である。プレス成形装置11は、下盤であって下型13が取付けられる固定盤15に対して、上盤であって上型14が取付けられる可動盤16が昇降自在に設けられている。可動盤16の4隅近傍には圧縮用シリンダ14が設けられている。また固定盤15の4隅近傍にはタイバ17が縦方向に向けて固定され、タイバ17は圧縮用シリンダ14のピストン18の中心孔に挿通、固定されている。圧縮用シリンダ14は復動型の油圧シリンダでありピストン18を挟んで圧縮用油室19と型開用油室20が形成されている。圧縮用油室19と型開用油室20に接続される管路21,22は作動油の圧力を測定する圧力センサ23,24が取付けられるとともに管路21,22はサーボバルブ25に接続されている。そしてサーボバルブ25は油圧装置26を構成する他のバルブ、ポンプおよびタンクに接続されている。
【0013】
可動盤16の上面のタイバ17が挿通される部分の周囲にはハーフナット27がそれぞれ取付けられている。ハーフナット27の下面は、圧縮用シリンダ14のピストン18の上面に当接されている。また固定盤15と可動盤16とを接続して可動盤16を昇降させる型開閉装置28が取付けられている。ここでは型開閉装置28は、サーボモータ29とサーボモータ29により作動されるボールねじ機構から構成される。型開閉装置28は4基あり、サーボモータ29のエンコーダにより固定盤15に対する可動盤16の位置(距離)を測定可能である。なお型開閉装置28の数は2基以上が望ましく、そのアクチュエータは油圧シリンダを用いたものでもよい。なおプレス成形装置11の構造については上記に限定されない。プレス成形装置は、上盤が固定盤であって下盤が可動盤であってもよい。また圧縮用シリンダが各タイバ17ごとに設けられる場合、固定盤に圧縮用シリンダを設けられるものでもよい。更にハーフナットは圧縮用シリンダとは別の盤に設けられてもよく、油圧等でスリーブ体をタイバ17に押付けてロックするタイプのものでもよい。また型締装置は、トグル機構を用いたものや可動盤の背面に圧縮用シリンダのラムが取付けられたものでもよい。また型締装置は、メインとなる主圧縮機構と、下型と上型の間の平行度を調整する4基の副圧縮機構を組み合わせたものでもよい。
【0014】
また本実施形態では下型13は下盤である固定盤15に固定されており移動可能に記載されていないが、プレス成形装置の外部に向けて下型のみかまたは下型とその保持板であるボルスタが共に移動されるものや、下型と上型からなる金型がプレス成形装置の外部に向けて移動されるものでもよい。またプレス成形装置11は成形材Mを載置する上では、可動盤16および上型12(可動金型)が昇降して竪方向に圧縮がなされる竪型のものが好適であるが、可動盤および可動金型が水平方向に移動する横型のものであってもよい。ただしその場合、成形材Mであるプリプレグのセッティングに工夫を要する。
【0015】
次にプレス成形装置11の一部を構成する金型について説明する。図1図2に示されるように、固定盤15に取付けられる下型13(固定金型)は凸型であって、その上面はキャビティ面30と、キャビティ面30の周囲の面31から構成される。キャビティ面30とキャビティ面の周囲の面31の間にはキャビティ面30を囲むように切断装置32の切断刃33(雄刃)がアクチュエータである油圧シリンダにより昇降可能に設けられている。この切断刃33を境として外側のキャビティ面の周囲の面31は外側に向けて低くなる傾斜面となっており、切断された余剰部M3が金型外部に落下するようになっている。または切断刃33よりも外側の部分に余剰部M3を回収するためのハンドリング装置や搬送装置を設けてもよい。なお本実施形態では、キャビティ面30の周囲の全体に切断刃32が設けられているが、キャビティ面30の周囲の一部分のみに切断刃32が設けられたものでもよい。
【0016】
本実施形態の下型13のキャビティ面30の外形形状は、図3に示されるように矩形ではなく、五角形となっている。そしてキャビティ面30の中央部分には成形品においては厚肉部であるリブM2を形成するためのリブ形成部34(凹部)が設けられている。そして下型13の内部にはエジェクタ装置35が組み込まれている。エジェクタ装置35の突出部材36の前面はリブ形成部34の底面となっており、リブ形成部34内の溶融樹脂を圧縮する機能を有するようになっている。なお突出部材36はリブ形成部34の底面の少なくとも一部を形成するものであっても全部を形成するものでもよい。また突き出し用の突出部材36と、リブ形成部34を圧縮する圧縮部材は別の部材としてもよい。
【0017】
下型13の本体部37と突出部材36との間の部分には真空吸引孔38が形成され、真空吸引孔38は金型内部(本体部37)に形成された通路を通じて、キャビティ内を減圧可能な吸引装置である真空ポンプ39に接続されている。なお真空吸引孔38については溶融樹脂が入り込まないこと、または溶融樹脂が入り込んでも成形品に影響がほぼ無いことが重要であり、突出部材36等の部材の移動により真空吸引孔38が閉鎖されるものや多孔質金属から形成されるものでもよい。更には下型13には、金型温度を測定する温度センサ40が取付けられている。温度センサ40についてはキャビティ面30近傍の温度を熱電対等により直接測定するものでもよく、温調媒体の温度を測定するものやヒータの温度を直接測定するもの等でもよく、その数も少なくとも一つあれば限定されない。なお真空吸引孔38、温度センサ40、および厚肉部を形成する凹部については下型13と上型12の少なくとも一方に設けられたものでもよい。
【0018】
上盤である可動盤16に取付けられる上型12(可動金型)は凹型であって、その下面は下型13のキャビティ面30と対応するキャビティ面41と、前記キャビティ面の周囲の面42から構成される。キャビティ面41とキャビティ面の周囲の面42の間にはキャビティ面41を取り囲むように下型の切断刃33が挿入される穴が設けられ、穴の内側の縁の部分が雌刃43となっている。また前記穴の側面であって雌刃43の近傍にはシール部材が設けられている。そして切断刃33が前進した際に切断刃33の側面にシール部材が当接してキャビティのシールがなされるようになっている。なおキャビティのシール構造は、上型12が下降した際にシールがなされるものなど別の構造のものでもよい。
【0019】
これら下型13と上型12の四隅近傍には下型13(固定金型)と上型12(可動金型)の間隔(距離)を測定する位置センサ44がそれぞれ取付けられている。位置センサ44の種類は限定されず、下型13側、上型12側のどちらの型にセンサ本体が取付けられたものでもよい。また下型13と上型12の内部のキャビティ面30,41の近傍には温調媒体の流路45が設けられている。温調媒体の流路45は、加熱手段である加熱媒体供給装置46と冷却手段である冷却媒体供給装置47に切り替え可能に接続され、下型13と上型12の温度を成形材Mの融点以上に加熱可能な加熱手段と成形材を一定温度以下まで冷却可能な冷却手段を構成している。なお金型の加熱手段は、前記に限らず、電気ヒータ、誘導加熱装置および蒸気加熱装置等を用いたものなどでもよい。
【0020】
またキャビティ面30,41の形状は成形品の形状により相違するから上記のものに限定されない。そして上型12が凸型であって下型13が凹型であってもよく、両方の金型が平板型(細かい凹凸があるものを含む)であってもよい。また厚肉部形成部(リブ形成部34)については、リブを形成するためのものではなく、厚肉部と薄肉部の間で徐々に厚みが相違している成形品の厚肉部を形成するためのものでもよい。また成形品は、穴があるものや平板状のもの等、更に複雑な形状のものであってもよく、複雑な形状の成形品を成形する際には金型に移動式のコア等を備えたものでもよい。
【0021】
次にプレス成形装置11の一部を構成する制御装置48について説明する。制御装置48は、型開閉用のサーボモータ29を制御するサーボアンプ等も含む概念であり、サーボモータ29(エンコーダを含む)にも接続されている。また制御装置48は、プレス成形装置11を駆動する油圧装置26の各バルブ等にも接続されている。また制御装置48は、金型に取付けられた位置センサ44や温度センサ40等のセンサ、加熱媒体供給装置46や冷却媒体供給装置47といった温調媒体供給装置や温調媒体の流路45に設けられたバルブ等にも接続されている。また制御装置48は、真空ポンプ39や、図示しない取出機等の周辺機器にも接続されている。
【0022】
次に本実施形態の強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置11を用いた強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形方法について説明する。本実施形態で使用される成形材は、強化繊維としては炭素繊維を使用し、マトリクス樹脂である熱可塑性樹脂マトリクス樹脂としてはポリアミド(PA6)を使用したプリプレグである。なお成形材は、プリプレグM、強化繊維のみのシート、樹脂のみのシートの少なくとも二つからなる組合せであってもよい。
【0023】
図4に示されるように最初の載置工程では下型13のキャビティ面30に成形材をセットする。この際リブ形成部34等の厚肉部形成部がある場合は、リブ形成部34(凹部)にリブM2用の成形材(厚肉部用の成形材)を挿入する。リブM2用の成形材は前回までの成形時に、矩形のプリプレグMを成形品の周囲の形状に応じて切断した余剰部M3から形成する。本実施形態における余剰部M3からリブM2用の材料の製造は、いったん材料を粉砕してからリブM2の形状に応じて別途の金型でプレス加工する。ただし細かく粉砕した材料をそのままリブ形成部34に押し込んだものでよく、プリプレグMを粉砕しないでリブの形状に応じて切断および積層したものでもよい。またはリブM2用の成形材は、細かく粉砕した材料を用いて射出成形したものでもよい。更にまたプリプレグMとリブM2用の成形材(厚肉部用の成形材)は、プレス成形装置11の外部で加熱溶融等により接合し、下型13のキャビティ面30に載置されるようにしてもよい。そして成形品の厚肉部が一定以上の面積がある場合は、プリプレグMを1枚以上その厚肉部の形状に応じて切断したものが必要枚数重ねられて用いられる。また成形品が厚肉部と薄肉部が無い平板状のものであるか、或いは厚肉部と薄肉部の厚みの差が所定以下の板状の場合は、同形のプリプレグMのみを重ねたものを成形材としてもよい。
【0024】
次に成形材である矩形のプリプレグMをプレス成形装置11の下型13(固定金型)のキャビティ面30に載置する。この際に図4に示されるように下型13と上型12は、プリプレグMに含まれるマトリクス樹脂(熱可塑性樹脂)の熱変形温度以上であって融点以下の温度まで昇温させておくことが望ましい。またプリプレグM自体もプレス成形装置11の外部の図示しない赤外線加熱装置等の予備加熱装置で前記マトリクス樹脂の熱変形温度以上(更に望ましくは融点温度マイナス50℃以上)まで昇温した状態で、搬送装置を用いて下型13に載置することが望ましい。なおマトリクス樹脂が溶融しても強化繊維により形状が保持され、プリプレグMの搬送に支障がない場合は、予備加熱装置でマトリクス樹脂の融点以上まで加熱してもよい。また下型13と上型12の温度もキャビティの形状やマトリスク樹脂の種類によってはプリプレグMが載置される際にマトリクス樹脂の融点以上に昇温させておいてもよい。
【0025】
本実施形態では成形材は、プリプレグMのみを複数枚(これに限定されるものではないが一例として2〜30枚)重ねたものが用いられる。この際、プリプレグMの強化繊維が一方向にのみ配向されたものの場合は、それぞれのプリプレグMの強化繊維の方向が直交するように重ねることが望ましい。矩形のプリプレグMが下型13のキャビティ面30に載置される場合、プリプレグMの面積のほうがキャビティ面30の面積よりも大きくて、キャビティ面30の全周囲からプリプレグMがはみ出すように載置される。なおこの際プリプレグMは、キャビティ面30を全て覆う面積を備えたものではなく、横方向に並べて載置される2枚以上のプリプレグMによってキャビティ面30をカバーするものでもよい。上記したようにキャビティ面30に載置されるプリプレグMは予備加熱されており、下型13の温度も少なくとも熱変形温度以上に加熱されているのでキャビティ面30が凸部であっても当初に平面状であったプリプレグMも前記キャビティ面30の形状にほぼ倣った形状に変形される。
【0026】
次に可動盤16と上型12が下降されてプリプレグMの上面に上型12のキャビティ面41が当接される。この際の可動盤16の作動制御は、速度制御(または位置制御)により行われ、所定位置になると可動盤16は位置制御により停止される(図4における型閉工程)。この際の停止位置は、プリプレグMを成形品の形状に更に倣った形状にすることが可能な位置であるが、まだプリプレグMに対して十分な加圧力が付与されない状態の位置とする。この位置は予め設定された位置であることが望ましいが、上型12がプリプレグMに当接したことによって型開閉用のサーボモータ29のトルクが上昇したことを検出したり、型開閉シリンダを用いたものでは圧力上昇を検出したりすることにより可動盤16を停止するものでもよい。
【0027】
次の切断工程では切断装置32のアクチュエータである油圧シリンダが作動されて切断刃33が前進し、プリプレグMのうちのキャビティ面30からはみだした余剰部M2を切除する。この際にプリプレグMは予備加熱されている(望ましくは熱変形温度以上、更に望ましくは融点温度マイナス50℃以上に予備加熱されている)ので切断刃33による切断が容易であり、切断刃33の摩耗も少ない。切断刃33については刃先が切断刃33の昇降方向に対して直行方向ではなく斜め方向に取付けられていて、全刃先が同時にプリプレグMに当接されないような構造にしたほうが望ましい。また切断装置32は上型12(可動金型)に切断刃を設け、上型12の下降によって余剰部M2が切断されるものでもよい。本実施形態では切断された余剰部M2はキャビティ面の周囲の面31(傾斜面)を滑り落ちてプレス成形装置11の周囲に設けられた図示しない回収トレーに回収される。なおロボットを用いて余剰部M2を把持して回収するものでもよい。
【0028】
切断装置32の切断刃33により余剰部M2が切断されるとシール部材により切断刃33の部分がシールされ、プリプレグMのうちの成形品の形状に切断された成形部M1が外界とは隔絶したキャビティ内に収納される。この状態で作動された真空ポンプ39からキャビティへ接続される吸引孔37を含む通路を連通させて、キャビティ内を減圧すべく空気を吸引する。なおキャビティは上型12の下降のみによりシールされ、外界と隔絶されるようにしてもよく、プレス成形装置11全体を真空チャンバ内に載置されてキャビティが外界と隔絶されるものでもよい。そして次の加圧前工程では、キャビティ内の大気吸引と前後して下型13と上型12の温度を昇温させ、成形部M1の温度をプリプレグMに含まれる熱可塑性樹脂の融点以上の温度まで上昇させる。この際の金型温度は、温度センサ40の温度を検出して加熱媒体供給装置46をクローズドループ制御する。しかし金型外部の加熱媒体供給装置46の熱媒温度のみを測定してクローズドループ制御して、金型温度は制御に用いないものでもよい。
【0029】
またこの際、吸引孔38がキャビティに暴露して設けられている場合は、真空ポンプ39によるキャビティ内の大気吸引(減圧または真空化)を停止後に金型温度を前記融点以上に上昇させることが望ましい。しかし吸引孔38の構造が特殊な場合は、金型温度を前記融点以上に引き上げてからキャビティ内の減圧を停止するようにすることも考えられ、マトリクス樹脂の溶融時にガスが発生して問題となる場合などに有効である。一例としてマトリクス樹脂がPA6の場合、PA6の融点である225℃以上に昇温させる。昇温の範囲は、これに限定されるものではないが、融点以上、融点プラス40℃以下の範囲の金型温度をすることが望ましい。なお加熱手段に誘導加熱等を用いる場合は、前記成形材であるプリプレグMの温度のみをマトリクス樹脂の融点以上に昇温する。
【0030】
この型当接から成形材のマトリクス樹脂の融点以上まで金型温度または成形材の温度を上昇させる昇温過程、または金型温度または成形材の温度が前記融点以上になってから含浸を促進させている含浸過程(双方を合わせて図4における加圧前工程)において、下型13と上型12にバイブレーション等の振動付与装置が設けられているものでは、金型に振動を付与することにより良好な空気の除去や炭素繊維等の強化繊維へのマトリクス樹脂の含浸の促進を図ることができる。または型開閉装置を速度制御または位置制御により作動させて上型13(可動金型)を開閉方向に移動させることによって、キャビティ内のプリプレグMの間(樹脂のみのシートや強化繊維のみのシートが挿入されている場合を含む)の空気の除去や、強化繊維への樹脂の含浸を促進させてもよい。更にはこの際にエジェクタ装置35を作動させてキャビティ内のプリプレグMに部分的に力を加えて空気の除去や樹脂の含浸を促進させてもよい。
【0031】
そして型当接位置に当接してから所定時間が経過すると、(または金型12,13が融点以上の温度になってから所定時間経過すると)、加圧工程(第1の加圧工程)を開始する。第1の加圧工程では、圧縮用シリンダ14が作動され、位置制御(または速度制御)により可動盤16と上型12(可動金型)が更に下降される。この際に加圧開始時点では金型またはプリプレグMの温度は融点以上であることが望ましいが、減圧されたキャビティ内で成形材であるプリプレグMまたは金型の温度をプリプレグMの樹脂の融点以上に加熱状態に一旦保持した後でプリプレグMの加圧を開始するものであれば、融点より僅かに低い温度まで金型またはプリプレグMが降温してから加圧を開始するものを除外するものではない。
【0032】
なおハーフナット27は型当接の開始時点から前記所定時間が経過するまでの間で適宜に作動されてタイバ17の溝に係合がなされている。この際に上型12の下降制御と同時かそれと前後して冷却手段である冷却媒体供給装置47から流路45に冷却媒体を流通させ、金型12,13の冷却を開始する。この際の位置制御については、金型12,13間または台盤15,16間に配置された4個の位置センサ44の値を検出して位置センサ44の値(原点からの値)が同じ値となるように各位置センサ44に対応する圧縮用シリンダ14により速度制御(または位置制御)のみがなされ、下型13(または固定盤15)に対する上型12(または可動盤16)の平行度が保たれるように平行制御が行われる。
【0033】
本実施形態では成形品の形状が矩形ではなく、成形品の平面視した際の重心位置と、プレス成形装置11の重心位置(対角同士の圧縮用シリンダ14を結ぶ線の交点)とが一致していない。そのため4つの圧縮用シリンダ14を同じ圧力で制御して成形材であるプリプレグMの圧縮を行っても下型15に対する上型16の平行度が異なってしまう。即ち各圧縮用シリンダ14を同じ圧力で加圧制御すると、重心位置から見て成形品の面積が小さい側では成形品に対する面圧が相対的に高くなり、圧縮用シリンダ14の押しすぎにより可動盤16および上型12の前進量が相対的に大きくなってしまう。また重心位置から見て成形品の面積が大きい側では成形品に対する面圧が相対的に低くなり、圧縮用シリンダ14の押し不足により可動盤16および上型12の前進量が相対的に小さくなってしまう。またこのような加圧制御の際の平行度の狂いはプリプレグMのマトリクス樹脂の温度が高温であって流動性が高い状態であるほど顕著となる。
【0034】
位置センサ44の値を検出して行われる平行制御(クローズドループ制御)は、種々の方法があり、1軸の圧縮用シリンダ14をマスターシリンダとしてサーボバルブ25により速度制御(または位置制御)し、他の圧縮用シリンダ14はスレイブシリンダとしてマスターシリンダに追従する方式で各圧縮用シリンダ14に対応してそれぞれ設けられたサーボバルブ25を制御してもよい。または目標位置に対してそれぞれの圧縮用シリンダ14の平均位置が到達するように各圧縮用シリンダ14に対応してそれぞれ設けられたサーボバルブ25を個別に制御する速度制御する方式(または位置制御する方式)でもよい。後者の場合、目標位置と各位置センサの検出位置の差分を求めて制御信号を生成し、各圧縮用シリンダ14の各サーボバルブ25を制御する形でフィードバック制御を行う。また前者、後者ともに、ポンプから各圧縮用シリンダ14に送られる元圧力は設定圧力に制御される。
【0035】
そして下型13と上型12の金型温度が融点以下であって熱変形温度以上の所定温度(これに限定されるものではないが望ましくは融点マイナス5℃ないし融点マイナス50℃の範囲)となったことを温度センサ40が検出した時点で圧縮用シリンダ14による制御を速度制御のみ(または位置制御のみ)から圧力制御の要素を加えた制御に切り替える。なおこの際の金型温度についても温調媒体の温度を検出するものであってもよい。本実施形態では温度により制御を切換えることにより、樹脂の流動性が最適な段階で制御を変更することができる。そして圧縮用シリンダ14の制御は、速度制御のみ(または位置制御のみ)の第1の加圧工程から速度制御(位置制御)と圧力制御を併用した第2の加圧工程に切換えられる。その場合も速度制御(位置制御)の要素は、マスター軸の圧縮用シリンダ14に他の圧縮用シリンダ14の位置(位置センサ44により検出される)を合わせる方式を用いてもよく、各軸の平均値の目標位置に対して各圧縮用シリンダ14の位置(位置センサ44により検出される)が到達するように制御する方式を用いてもよい。
【0036】
また圧力制御については、圧縮用シリンダ14の圧縮用油室19の作動油の圧力を圧力センサ23により検出し、その平均値を算出して制御に用いる。そして目標圧力との差分を取って圧力ループの制御信号を生成する。従って各圧縮用シリンダ14には同じ前進量の指令がなされる。この際の目標圧力はこれに限定されるものではないが、一例として成形品に及ぼされる面圧が3〜30MPa(更に望ましくは5〜20MPa)となるように作動油の油圧を決定することが望ましい。またこの圧力制御の際には型開用油室20の作動油の圧力も圧力センサ24により検出して制御に使用するようにしてもよい。そして圧力ループによる前進量の制御信号は、上記の速度ループ(または位置ループ)による制御信号に加算されて圧縮成形の第2の加圧工程に使用される。なお圧力制御については、各圧力センサ23の値が目標圧力となるように圧縮用シリンダ14毎にサーボバルブ25を個別に制御するようにしてもよい。その場合も個別の圧縮用シリンダ14の圧力制御の制御信号に速度制御(位置制御)の要素を加算して圧縮成形に使用される。
【0037】
従って本実施形態の圧縮成形の第2の加圧工程では、速度制御(位置制御)により固定盤15に対する可動盤16の平行度を確保しながら、各圧縮用シリンダ14の圧力制御も行うことができ、流動性に問題がある成形品や、不均一な形状であって圧縮されやすい部位と圧縮されにくい部位がある成形品であっても平行度を確保することができる。
【0038】
そして第2の加圧工程の間、金型温度は熱変形温度以下の設定された目標冷却温度に維持される。冷却手段による金型の冷却についても温度センサ40による温度を検出して行うが、金型外部の冷却媒体供給装置47の冷却熱媒温度のみを測定してクローズドループ制御し、金型温度は制御に用いないものでもよい。そして第2の加圧工程開始時間から所定時間が経過すると第2の加圧工程は終了され、圧縮用シリンダ14の圧が抜かれ、その後に圧縮用シリンダ14を型開側に作動させて離型を行う。(または第2の加圧工程の終了は別の時間計測等によるものでもよい。)この際に成形品のマトリクス樹脂は金型のキャビティ面30,41が熱変形温度以下の樹脂冷却固化温度に冷却保持されることにより十分に冷却されているので良好に離型できる。そして型開閉装置28により上型12を型開位置まで移動させる(図4における離型・型開工程)。また下型13に残った成形品は、エジェクタ装置35により突き出される(図4における突出工程)。またエジェクタ装置35による成形品の突出と同時か前後して、上型12と下型13を加熱手段による加熱制御に切り替える。なお成形品の突き出し時には切断刃33は後退させておくことが望ましい。
【0039】
なお本実施形態ではリブ形成部34の底面がエジェクタ装置35の突出部材36により形成され、エジェクタ装置35の油圧シリンダにより移動可能であるので、第1の加圧工程と第2の加圧工程の少なくとも一方の加圧工程の間に油圧シリンダを作動させてリブ形成部34(厚肉部)を圧縮するようにしてもよい。そのことによりリブ部M2と本体部M1との密度が略均等となり、リブ部M2が本体部M1に密着する強度が向上する。
【0040】
また第2の加圧工程における金型の設定温度は、成形されるプリプレグMのマトリクス樹脂の熱変形温度以下であることが望ましいが、熱変形温度よりも高い温度であっても成形品の離型が可能となる一定温度以下であればよい。また金型から取り出される成形品は、金型の設定温度が熱変形温度以下であっても熱変形温度よりも高い温度で取り出されることもある。
【0041】
また本実施形態では、加圧前工程から第1の加圧工程への切換え、第1の加圧工程から第2の加圧工程への切換えは、温度センサ40により金型温度が設定温度となったことを検出して行う。しかしながら前記工程の切換えは、圧力センサ23により圧縮用シリンダ14の油圧が設定圧力となったことを検出して少なくとも一つの工程を切換えるものや時間経過のみにより少なくとも一つの工程を切換えるものでもよい。または金型温度と圧縮用シリンダ14の油圧の双方が所定の設定値になったことにより工程を切換えるものでもよい。更にこの際に圧縮用シリンダ14の油圧に替えて、タイバセンサ等により測定した型締力やキャビティ内圧(面圧)を測定して制御に用いてもよい。
【0042】
更に本発明は、第2の加圧工程の後に、金型温度が所定の温度となったことまたは圧縮用シリンダ14の圧力となったことを検出して、第3の加圧工程として圧力制御のみを行ってもよい。圧力制御のみにより圧縮用シリンダ14を制御する場合は、目標圧力に対して、各圧縮用シリンダ14の圧縮用油室19の圧力が到達するようにサーボバルブ25を制御することにより、均等な加圧が可能となる。または圧縮用シリンダ14毎に個別に目標圧力を定めて制御するようにしてもよい。更には第1の加圧工程である速度制御(または位置制御)から圧力制御のみの第3の加圧工程に直接移行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。本発明に用いられる強化繊維は炭素繊維に限定されず、ガラス繊維等であってもよい。また本発明に用いられる熱可塑性樹脂についてもポリアミド(PA6)に限定されず、ポリアミド(PA66)、ポリカーボネート、ポリプロピレン等であってもよく、熱硬化性樹脂を含有するものでもよい。そしてプレス成形装置11に供給される成形材の形態はプリプレグのみに限定されず、プリプレグ、樹脂のみのシート、強化繊維のみのシートのうちの少なくとも2つを含むものでもよい。即ち強化繊維のみのシートと樹脂のみのシートがそれぞれ積層して下型13のキャビティ面30に載置され、プレス成形されるものでもよい。そしてまた熱可塑性樹脂については、既に前工程の加熱供給装置で溶融状態となしたものが供給されるものでもよい。この場合、下型13のキャビティ面30に強化繊維のみのシートを載置した状態で溶融状態の熱可塑性樹脂を供給してもよく、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を溶融状態で供給してもよい。
【符号の説明】
【0044】
11 プレス成形装置
12 上型
13 下型
14 圧縮用シリンダ
23,24 圧力センサ
25 サーボバルブ
30,41 キャビティ面
33 切断装置
35 エジェクタ装置
39 真空ポンプ(吸引装置)
40 温度センサ
44 位置センサ
46 加熱媒体供給装置(加熱手段)
47 冷却媒体供給装置(冷却手段)
48 制御装置
M プリプレグ(成形材)
M1 本体部
M2 リブ形成部
M3 余剰部
図1
図2
図3
図4