特許第6578043号(P6578043)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6578043
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】情報生成システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20190909BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20190909BHJP
【FI】
   G06Q50/04
   G05B19/418 Z
【請求項の数】4
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-127552(P2018-127552)
(22)【出願日】2018年7月4日
【審査請求日】2018年7月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511016877
【氏名又は名称】株式会社smart−FOA
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】奥 雅春
【審査官】 永田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−88028(JP,A)
【文献】 特開2014−182538(JP,A)
【文献】 特開2015−153196(JP,A)
【文献】 特開2016−170650(JP,A)
【文献】 特開2009−140417(JP,A)
【文献】 特開平4−41166(JP,A)
【文献】 特開2006−164182(JP,A)
【文献】 特開2017−68816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/06,50/04,
G05B 19/00−23/02,
G06F 17/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の単位である第1情報単位が複数格納された第1情報単位記憶部と、
識別可能なタグが付されたメモリ領域であり、生産現場で発生する現場データ又は前記現場データの内容を補足する補足データが格納された管理領域と、
前記第1情報単位と前記タグとを関連付ける第1情報単位マップと、
前記第1情報単位マップで特定される前記タグが付された前記管理領域から前記現場データ又は前記補足データを前記第1情報単位として前記第1情報単位記憶部に転写するデータ転写部と、
前記複数の第1情報単位からなる第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の前記第1情報単位とを関連付ける第2情報単位マップと、
前記第2情報単位マップに基づいて、前記第1情報単位記憶部から複数の前記第1情報単位を取得し、当該複数の前記第1情報単位を一纏めにして前記第2情報単位を生成する第2情報単位生成部と、
複数の前記第2情報単位からなる第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の前記第2情報単位とを関連付ける第3情報単位マップと、
前記第3情報単位マップに基づいて、複数の前記第2情報単位を一纏めにして前記第3情報単位を生成する第3情報単位生成部と、
を備えること、
を特徴とする情報生成システム。
【請求項2】
前記情報生成システムは、前記現場データを発生させるデータ発生装置とネットワークを介して接続され、
前記現場データの出所となる前記データ発生装置と、当該現場データの格納先となる前記管理領域とを前記タグにより関連付けるデータタグマップと、
前記データタグマップに基づいて前記現場データを収集し、収集した前記現場データを、対応する前記タグが付された前記管理領域に格納させるデータ転送部と、
を備えること、
を特徴とする請求項1記載の情報生成システム。
【請求項3】
前記第1情報単位マップは、前記第1情報単位と前記タグとを関連付けるテーブルであり、
前記第2情報単位マップは、前記第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の前記第1情報単位とを関連付けるテーブルであり、
前記第3情報単位マップは、前記第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の前記第2情報単位とを関連付けるテーブルであること、
を特徴とする請求項1又は2記載の情報生成システム。
【請求項4】
前記第1情報単位は、生産現場で発生する前記現場データ、前記現場データの内容を補足する前記補足データ、又は、複数の前記現場データから生成され、前記生産現場で使用及び管理される現場管理データであり、
前記現場データは、前記生産現場に設けられたデータ発生装置から発生したデータであり、
前記補足データは、前記現場データの発生の背景を示す背景データ、及び、前記現場データ又は前記現場管理データの内容の良否判断又は価値基準を示す説明データを含み、
前記第2情報単位マップは、前記現場データ又は前記現場管理データと前記補足データとを含む第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の第1情報単位とを、前記生産現場を区分する生産管理単位毎に関連づけること、
を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の情報生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報単位を段階的に生成する情報生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場やオフィス等においては、各種の設備が稼働しており、それら設備がエラー情報やステータス情報等の設備、作業、又は材料に対する観測結果を示す現場データを出力する。現場データは、工場やオフィスの稼働管理、製品の品質管理、経営管理等に寄与する貴重なデータである。しかしながら、設備から直接出力される現場データは、コード若しくは単なる観測数値、及び発生場所や発生日時等の直接的な意味以外には、2次的、3次的な意味を有していない。そのため、従来は、現場レベルで得られたデータを管理や経営レベルに至るまでの間に各層で順次解釈し直し、現場データに情報を追加したり現場データを解釈したりして2次的、3次的な意味を持つ情報に変化させていくことで、各レベルにおいて現場データを活用していた。
【0003】
そのため、現場レベルと管理や経営レベルとでは、情報の伝わり方にタイムラグが発生しがちとなり、現場レベルと管理、経営レベルが遊離しがちとなっている。
【0004】
また、生産現場でのFA(Factory Automation)や、設備のプロセスオートメーションなど、生産現場における工程のほとんどが機械化され、自動化されている。このような生産現場では、生産現場で使用される各設備の状況をセンサや計測機器により計測し、収集するSCADAと呼ばれる監視制御システムが用いられている。しかし、この監視制御システムは、収集した計測データを各設備の制御のために使用するものであり、収集した計測データから管理や経営レベルに昇華させるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−164182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、市場変化の短サイクル化などによりビジネスを取り巻く環境の変化が激しくなっており、戦略を立てて実行するという従来のトップダウンの経営では、戦略の実行段階でビジネス環境が変化してしまうため、その変化に追従することができない。そのため、ビジネス環境の変化を察知するとともに、現場で発生するデータを収集し、解析してその結果を戦略に反映したり戦略を変更したりする意思決定を的確かつ迅速に行う必要性がある。このように、ビジネス環境の変化に即座に対応する俊敏性が求められている。
【0007】
しかし、上記の通り従来の方法では、現場レベルと管理や経営レベルとでは情報の伝わり方にタイムラグが発生するため、ビジネス環境の変化に即座に対応できない。
【0008】
また、ビジネス環境の変化に伴って管理や経営レベルで必要な情報も変化する。そのため、現場レベルで得られるデータを逐次解釈していたのでは、ますますビジネス環境の変化に対応することができなかった。
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ビジネス環境の変化に容易に対応することができ、その結果、現場で発生するデータの持つ2次的、3次的な意味内容を即時に理解することのできる情報生成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の情報生成システムは、情報の単位である第1情報単位が複数格納された第1情報単位記憶部と、識別可能なタグが付されたメモリ領域であり、生産現場で発生する現場データ又は前記現場データの内容を補足する補足データが格納された管理領域と、前記第1情報単位と前記タグとを関連付ける第1情報単位マップと、前記第1情報単位マップで特定される前記タグが付された前記管理領域から前記現場データ又は前記補足データを前記第1情報単位として前記第1情報単位記憶部に転写するデータ転写部と、前記複数の第1情報単位からなる第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の前記第1情報単位とを関連付ける第2情報単位マップと、前記第2情報単位マップに基づいて、前記第1情報単位記憶部から複数の前記第1情報単位を取得し、当該複数の前記第1情報単位を一纏めにして前記第2情報単位を生成する第2情報単位生成部と、複数の前記第2情報単位からなる第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の前記第2情報単位とを関連付ける第3情報単位マップと、前記第3情報単位マップに基づいて、複数の前記第2情報単位を一纏めにして前記第3情報単位を生成する第3情報単位生成部と、を備えること、を特徴とする。
【0011】
前記第1情報単位は、前記生産現場で発生する現場データ、前記現場データの内容を補足する補足データ、又は、複数の前記現場データから生成され、前記生産現場で使用及び管理される現場管理データであり、前記現場データは、生産現場に設けられたデータ発生装置から発生したデータであり、前記補足データは、前記現場データの発生の背景を示す背景データ、及び、前記現場データ又は前記現場管理データの内容の良否判断又は価値基準を示す説明データを含み、前記第2情報単位マップは、前記現場データ又は前記現場管理データと前記補足データとを含む前記第2情報単位を、前記生産現場を区分する生産管理単位毎に定義するようにしても良い。
【0013】
前記情報生成システムは、前記現場データを発生させる前記データ発生装置とネットワークを介して接続され、前記現場データの出所となる前記データ発生装置と、当該現場データの格納先となる前記管理領域とを前記タグにより関連付けるデータタグマップと、前記データタグマップに基づいて前記現場データを収集し、収集した前記現場データを、対応する前記タグが付された前記管理領域に格納させるデータ転送部と、を備えるようにしても良い。
【0014】
前記生産管理単位は、製品の製造プロセスを構成する工程であり、前記第3情報単位マップは、前記第3情報単位を、前記製造プロセスにおいて生成された複数の前記第2情報単位により定義するようにしても良い。
【0015】
前記第2情報単位は、前記生産管理単位で生産された製造物の生産実績、生産性実績、品質実績、前記工程で発生したトラブル情報、又は前記工程の設備異常情報としても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ビジネス環境の変化に容易に対応することができ、その結果、現場で発生するデータの持つ2次的、3次的な意味内容を即時に理解することのできる情報生成システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1情報単位、第2情報単位、第3情報単位の生成過程を示す模式図である。
図2】実施形態に係る情報生成システムの基本構成を示す機能ブロック図である。
図3】第2情報単位マップを示す図である。
図4】第3情報単位マップを示す図である。
図5】実施形態に係る情報生成システムを含むネットワーク構成を示すブロック図である。
図6】実施形態に係る情報生成システムの詳細構成を示す機能ブロック図である。
図7】現場データ及び補足データの管理領域への転送を示す図である。
図8】データタグマップを示す図である。
図9】実施形態に係る第1情報単位マップを示す図である。
図10】第1情報単位の格納について説明するための図である。
図11】データ転写部の機能ブロック図である。
図12】実施形態に係る第2情報単位マップを示す図である。
図13】第2情報単位の生成について説明するための図である。
図14】実施形態に係る第3情報単位マップを示す図である。
図15】製品の製造プロセスの一例を示す図である。
図16】キーコードによるリンクを説明するための図である。
図17】第3情報単位の生成について説明するための図である。
図18】現場データの発生から第3情報単位の生成までの概略動作を示すフローチャートである。
図19】現場データの収集動作を示すフローチャートである。
図20】現場データ及び補足データの転送動作を示すフローチャートである。
図21】第1情報単位の格納までの動作の一例を示すフローチャートである。
図22】第2情報単位の生成動作を示すフローチャートである。
図23】第3情報単位の生成動作を示すフローチャートである。
図24】実施形態に係る情報生成システムによる作用を説明するための図である。
図25】生産現場の機能組織と必要な第2情報単位の関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態)
以下、本発明に係る情報生成システムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(基本構成)
本実施形態の情報生成システムは、図1に示すように、纏まりのある意味内容を示す情報単位を段階的に生成し、生成した複数の情報単位を一纏めに束ねていき最終的に上位の情報単位である第3情報単位を生成する。
【0020】
第3情報単位は、複数の第2情報単位を同じデータフレームに一纏めにしたデータ構造を有し、例えば、組織の現場、管理、経営等の改善や解析に必要十分な情報がまとまった情報である。第2情報単位は、複数の第1情報単位を同じデータフレームに一纏めにしたデータ構造を有し、例えば、生産現場など組織の現場において発生したイベントとそのイベントを補足するデータとを含む、纏まりのある意味内容を示す情報である。第1情報単位は、第2情報単位を構成する構成要素となるデータである。
【0021】
このように、情報生成システム1は、複数の第1情報単位を一纏めに束ねて第2情報単位を生成し、更に複数の第2情報単位を一纏めに束ねて第3情報単位を生成することで、第1情報単位から第3情報単位へと局所的な情報単位から広域的な情報単位へと意味内容の纏まりを拡張する。
【0022】
この情報生成システム1は、単一のコンピュータ又は分散型コンピュータ群で構成され、図2に示すように、記憶手段2と、データ定義マップ3と、生成部4とを備える。
【0023】
記憶手段2は、ストレージ又はメモリを含み構成され、第1情報単位記憶部21と、第2情報単位記憶部22とを有する。第1情報単位記憶部21には、第1情報単位が予め格納されている。第2情報単位記憶部22は、複数の第1情報単位を一纏めにした第2情報単位が格納される。
【0024】
また、記憶手段2には、データ定義マップ3、及び生成部4での演算に必要なプログラムが記憶されている。
【0025】
データ定義マップ3は、各情報単位を定義する。このデータ定義マップ3は、第2情報単位マップ32と、第3情報単位マップ33とを有する。図3に示すように、第2情報単位マップ32は、第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の第1情報単位とを関連付けるテーブルである。第2情報単位マップ32は、例えば、第2情報単位の種類と、第1情報単位の種類とを関連付ける。図4に示すように、第3情報単位マップ33は、第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の第2情報単位とを関連付けるテーブルである。第3情報単位マップ33は、例えば、第3情報単位の種類と、第2情報単位の種類とを関連付ける。
【0026】
生成部4は、CPUを含み構成され、各情報単位を生成する。具体的には、生成部4は、第2情報単位生成部42と、第3情報単位生成部43とを有する。
【0027】
第2情報単位生成部42は、第2情報単位マップ32に基づいて、第1情報単位記憶部21から複数の第1情報単位を取得し、当該複数の第1情報単位を一纏めにして第2情報単位を生成する。具体的には、第2情報単位生成部42は、第2情報単位マップ32から生成対象の第2情報単位に関連付けられた複数の第1情報単位を特定し、特定した第1情報単位を第1情報単位記憶部21から取得する。そして、取得した複数の第1情報単位を同じデータフレームに一纏めに合成することで1つの第2情報単位を生成する。この第2情報単位は可変長のデータ構造を有する。このように生成した第2情報単位は第2情報単位記憶部22に格納される。
【0028】
第3情報単位生成部43は、第3情報単位マップ33に基づいて、複数の第2情報単位を一纏めにして第3情報単位を生成する。具体的には、第3情報単位生成部43は、第3情報単位マップ33から生成対象の第3情報単位に関連付けられた複数の第3情報単位を特定し、特定した第3情報単位を第2情報単位記憶部22から取得する。そして、取得した複数の第2情報単位を同じデータフレームに一纏めに合成することで1つの第3情報単位を生成する。この第3情報単位は可変長のデータ構造を有する。
【0029】
このような情報生成システム1により、ビジネス環境の変化に伴ってシステムの変更があっても他の段階の情報単位への影響を小さくすることができ、ビジネス環境の変化に容易に対応することができる。例えば、第3情報単位に既存の第2情報単位を追加したい場合、第3情報単位マップ33を修正するだけで済む。すなわち、該当の第3情報単位と追加対象とする第2情報単位との関連付けを追加する修正を行うだけで、第2情報単位マップ32の変更をする必要がなくなる。また、第3情報単位の構成は同じで良いが、当該第3情報単位中の第2情報単位を構成する第1情報単位を変更したい場合、対象の第2情報単位の関連付けの修正を第2情報単位マップ32に対して行えば良く、第3情報単位マップ33まで変更する必要がない。
【0030】
このように、段階的に情報単位を構成していく仕組みにより、システム変更の影響を最小限に抑えることができ、ビジネス環境の変化への対応を容易にすることができる。
【0031】
(詳細構成)
上記のような情報生成システム1を、製品を製造する工場などの生産現場に適用した例で詳細に説明する。上記では、第1情報単位記憶部21には、予め第1情報単位が格納されているとしたが、ここでは情報生成システム1は、第2情報単位、第3情報単位の生成に先立って、ネットワークNを介してデータを収集し、当該データを第1情報単位として第1情報単位記憶部21に格納させ、又は収集したデータから第1情報単位を生成し、第1情報単位記憶部21に格納させる。
【0032】
具体的には、情報生成システム1は、図5に示すように、ネットワークNを介して複数のデータ発生装置100及びデータストック装置200に接続されている。
【0033】
情報生成システム1、データ発生装置100、データストック装置200は、コンピュータを含み構成され、演算制御装置(CPU)、主記憶装置(RAM)、OS及び情報生成アプリケーションが記憶された外部記憶装置(HDD等)、及びネットワークアダプタを備えている。情報生成システム1は、単一のコンピュータ又は分散型コンピュータ群である。また、情報生成システム1とデータストック装置200は一体又はネットワークN上に分散した別個のコンピュータである。
【0034】
情報生成アプリケーションは、コンピュータを情報生成システム1として機能させるプログラムコード又は制御プログラムであり、具体的にはオブジェクトコード又は機械語命令である。このプログラムコード又は制御プログラムは、様々なソースコードプログラム言語で書き込まれ、次いで演算制御装置にふさわしい実行可能機械コード若しくは命令にコンパイル又はアセンブルされる態様で格納されていてもよい。このアプリケーションは、CDROM、DVDROM又はUSBメモリ等の可搬記憶媒体や、サーバ等のネットワークN上の記憶媒体に保存され、外部記憶装置へインストールされる。情報生成システム1を構成するコンピュータは、可搬記憶媒体を読み取り可能なドライブを有し、またサーバ等のネットワークN上の記憶媒体にアクセス可能にネットワークNに接続されている。
【0035】
ネットワークNは、IEEE802.3等の有線通信プロトコルや、IEEE802.11で規定される無線通信プロトコル、その他のプロトコルに準拠したネットワークNであり、有線LAN網、無線LAN網、インターネット網、若しくは専用回線等の通信回線、又はこれらの複合である。
【0036】
(現場データの発生と現場データ及び補足データの格納)
データ発生装置100は、工場で稼働するFA等の設備を監視する機能を有するデバイスであり、例えば、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)、BCR(バーコード読み取り装置)、RFID、Pane CON、コンピュータ、モバイル端末、ウェブカメラ、及び各種のセンサである。このデータ発生装置100は、現場データを発生させる。
【0037】
現場データは、データ発生装置100が監視対象とする設備の観測結果であり、温度値や稼働状況のような観測内容を示す観測データやステータス情報、及び観測エラーを示すエラー情報等である。現場データは、データ発生装置100による各種イベントの検知又は定期的な観測により生成される。
【0038】
例えば、現場データは、製造プロセス毎、製造プロセスにおいて発生したイベント毎、及びそのイベントの主体である製造物個体毎に生成される。すなわち、データ発生装置100は、観測結果の他に、製造プロセス、イベントの種類又は製造物個体を特定するキーコードを含めた現場データを生成する。
【0039】
また、現場データは、画像データ、音声データ、文字列データ等のデータ発生装置100に依存する各種のフォーマット形式を有し、またデータ発生装置100に依存する圧縮形式等の各種表現様式を有する。
【0040】
データストック装置200は、ストレージを含み構成される。例えば、データ発生装置100に設けられたメモリ201又はロガー202と、ネットワークNに接続されたデータベース203とで構成され、当該メモリ201又はロガー202に現場データの出所に応じて現場データが記憶され、データベース203には、現場データの内容を補足する各種の補足データが予め記憶されている。
【0041】
補足データは、現場データの発生というイベントを生産現場、管理、経営等の各階層で解析及び評価するために必要なデータであり、現場データの発生を招いた原因を直接的又は間接的に示し、現場データとセットにすることで、現場データの内容のみでは導くことのできない意味内容を提供する。
【0042】
補足データとしては、現場データの発生というイベントの背景を示す背景データと、現場データ又は現場管理データの内容の良否判断又は価値基準を示す説明データとが挙げられる。背景データとしては、特性と要因の関係を系統的に線で結んで(樹状に)表した特性要因図、設備や装置の故障の要因の関係性をグラフ化した故障ツリー、作業者と設備又は装置との連合作業を、作業順序、作業内容、作業時間などを基に図表化したマンマシンチャート、現場のベテランや監督者、技術者の知っているノウハウ、過去の測定データ(現場データ)などが挙げられる。説明データとしては、品質規格の基準値、注意上限値、注意下限値、危険上限値、危険下限値、設計図の公差、標準作業時間、機械動作基準値、イベント発生に対するアクション(テキストデータ)などが挙げられる。
【0043】
現場管理データは、1又は複数の現場データが変換され、生産現場で使用及び管理されるデータである。例えば、生産現場で製造される製品がコップであり、現場データが測定されたコップの径であるとすると、現場管理データは、当該コップの平均径や、最大径、最小径である。この場合、補足データは、例えば良品となるコップの径や最小径から最大径の範囲であり、測定したコップの平均径が、補足データの最小径から最大径の範囲内にあれば、そのコップは良品であると判断でき、測定したコップの最小径又は最大径が補足データの最小径から最大径の範囲外であれば、製造されたコップが不良品であると判断できる。また、現場データが華氏で表記された温度であり、現場では温度を摂氏で使用及び管理しているとすると、華氏から摂氏に変換された温度が現場管理データである。この場合、補足データは、例えば摂氏で表記された安全温度範囲や、摂氏で表記された危険温度上限値、危険温度下限値などである。
【0044】
また、補足データには、製造プロセス、製造プロセスにおいて発生したイベント、又は製造プロセスにおいて製造される製造物個体を特定するキーコードが含まれる。
【0045】
(データの転送)
情報生成システム1は、図6に示すように、データ転送部5を有し、データ転送部5は、データストック装置200から現場データ及び補足データを収集し、収集した現場データ及び補足データをデータ定義マップ3に従って記憶手段2に転送して記憶させる。具体的には、記憶手段2は、管理領域20を有する。データ定義マップ3は、データタグマップ30を有する。
【0046】
図7は、現場データ及び補足データの管理領域20への転送を示す図である。管理領域20は、メモリにより構成され、現場データ毎、補足データの種類を示す属性値毎に予め確保されたメモリ領域である。補足データの種類を示す属性値は、例えばデータストック装置200上で定義されている。図7に示すように、管理領域20には、区分けされたメモリ領域毎に、当該メモリ領域を識別するタグが付されている。このタグにより、現場データ、補足データが識別される。すなわち、管理領域20が現場データ毎、補足データの種類を示す属性値毎に確保されているので、情報生成システム1が管理領域20内のデータの中身を知らずともタグにより現場データ及び補足データを管理することができる。また、このタグには序列が付けられている。
【0047】
図8に示すように、データタグマップ30は、データストック装置200に記憶された現場データ及び補足データと、当該現場データ及び補足データが格納される管理領域20に付されたタグとを関連付けるテーブルである。また、現場データ及び補足データと、当該現場データ及び補足データのデータストック装置200の格納場所は1:1に対応しており、一方で管理領域20とタグとは1:1で対応している。そのため、現場データ及び補足データとタグとを関連づけるデータタグマップ30は、データストック装置200に格納された現場データ及び補足データの格納場所と管理領域20とを対応付ける。特に、現場データに関しては、データタグマップ30は、現場データの出所となるデータ発生装置100と、当該現場データの格納先となる管理領域20とをタグにより関連付ける。
【0048】
データ転送部5は、CPUを含み構成され、データタグマップ30に基づいて、タグで特定される現場データ及び補足データをデータストック装置200から収集し、現場データ又は補足データに対応するタグが付された管理領域20に、収集した現場データ又は補足データを格納する。すなわち、データ転送部5は、データストック装置200に格納された現場データ及び補足データを、対応する管理領域20に転送する。
【0049】
このデータ転送部5の転送は、ポーリングにより定期的又は周期的に行う。すなわち、データ転送部5は、データタグマップ30を参照し、データタグマップ30で定義されたタグの序列に従って、順に現場データ又は補足データをデータストック装置200から収集し、収集した現場データ又は補足データを対応する管理領域20に転送する。例えば、タグがa1〜a39の順番で序列が付けられているとすると、a1、a2、…、a39の順で各管理領域20に現場データ又は補足データを転送し、再びa1に戻り巡回する。このように巡回するので、変化のあった現場データを収集し、管理領域20へ格納できる。この転送は、データストック装置200に記憶された現場データ、補足データに変化がなくても実行しても良い。
【0050】
(第1情報単位)
データ定義マップ3は、第1情報単位マップ31を有する。第1情報単位マップ31は、第1情報単位を定義する。図9に示すように、第1情報単位マップ31は、第1情報単位と、管理領域20に付されたタグとを関連付けるテーブルである。具体的には、第1情報単位マップ31は、第1情報単位の種類とタグとを関連付ける。
【0051】
第1情報単位マップ31は、1つの第1情報単位に対し、1又は複数のタグを関連付ける。すなわち、第1情報単位は、現場データ、補足データ、又は現場管理データであり、現場で使用及び管理される粒度の情報である。
【0052】
つまり、1つの現場データ又は1つの補足データが現場で使用及び管理されるデータであれば、当該現場データ又は補足データはそのまま第1情報単位となる。一方、1又は複数の現場データが現場で使用及び管理されるデータでない場合は、第1情報単位マップ31に1又は複数の現場データに対して演算処理が定義されており、現場で使用及び管理される粒度のデータに変換される。このデータが現場管理データである。演算処理は、単位の変換や、複数の現場データの平均値、最大値又は最小値の算出などの四則演算等の演算処理である。
【0053】
また、第1情報単位マップ31は、管理領域20に付されたタグと、第1情報単位記憶部21の当該第1情報単位が記憶される格納場所とを、第1情報単位毎に対応付ける。
【0054】
さらに、監視対象とする管理領域20(以下、監視対象メモリ領域ともいう。)に付されたタグを変化タグ、監視対象メモリ領域と関連する管理領域20に付されたタグを同伴タグと称すると、第1情報単位マップ31は、変化タグと当該変化タグに関連する複数の同伴タグが付された各管理領域20に格納された現場データ又は補足データに対して、第1情報単位記憶部21の格納場所及び当該現場データ又は補足データの処理を対応付ける。すなわち、第1情報単位マップ31は、どのタグの管理領域20からデータを収集するのか、また収集のタイミングと、収集するデータに関連する範囲、収集したデータの処理方法、及びデータをどこに格納するのかを定義する。変化タグと当該変化タグに関連する複数の同伴タグが付された管理領域20に含まれる現場データ及び補足データは、第2情報単位を構成する第1情報単位とすることができる。第1情報単位マップ31で対応付けられた各現場データ、補足データの処理は、例えば、第1情報単位マップ31で定義された第1情報単位記憶部21の格納場所への転送や、複数の現場データの平均値、最大値又は最小値の算出などの四則演算等の演算処理が挙げられる。
【0055】
また、図6に示すように、情報生成システム1は、データ転写部6と、データ変換部41とを有する。データ転写部6は、CPUを含み構成され、図10に示すように、第1情報単位マップ31に従って、単一のタグに対応し、第1情報単位となる1つの現場データ及び1つの補足データを、第1情報単位記憶部21に転写する。具体的には、データ転写部6は、対象の第1情報単位に対応するタグを特定し、特定したタグが付された管理領域20から現場データ又は補足データを取得し、第1情報単位記憶部21の規定の格納場所に転写する。
【0056】
データ変換部41は、CPUを含み構成され、第1情報単位マップ31に従って、対象の第1情報単位に対応するタグを特定し、特定したタグが付された管理領域20から1又は複数の現場データを取得する。そして、取得したデータを現場で使用及び管理される現場管理データに変換し、当該現場管理データを第1情報単位とし、該当する第1情報単位記憶部21の格納場所に格納させる。なお、データ変換部41は、現場管理データの生成の際、当該現場管理データを構成する現場データに含まれていたキーコードを当該現場管理データに含める。
【0057】
また、本実施形態では、図11に示すように、データ転写部6は、変化監視部61a、データ取得部61bを有する。変化監視部61aは、CPUを含み構成され、第1情報単位マップ31で定義された変化タグが付された監視対象メモリ領域に格納されたデータの変化を監視する。ここでいうデータとは、現場データ又は補足データであり、変化とは、データが未だに格納されていないメモリ領域へのデータの格納、格納されているデータの書き換え、又は格納されていたデータの消去をいう。変化監視部61aは、データの変化を検知すると、データ取得部61bに報知する。
【0058】
データ取得部61bは、CPUを含み構成され、監視対象メモリ領域のデータに変化が生じたタイミングで、第1情報単位マップ31に従って、変化タグが付された監視対象メモリ領域内のデータと、関連する同伴タグが付された管理領域20内のデータとを取得する。そして、データ転写部6は、フォルダを生成し、当該フォルダに取得した複数の現場データ、補足データを入れて第1情報単位記憶部21の規定の格納場所に格納する。これにより、第1情報単位記憶部21において関連するデータが更新される。なお、データ転写部6は、取得した現場データ、補足データを1つのデータ構造に纏めることはせず、同一フォルダ内の現場データ、補足データは独立している。或いは、データ転写部6は、取得した現場データ、補足データを同一フォルダに入れず、各現場データ、補足データを第1情報単位マップ31で定義された第1情報単位記憶部21の格納場所にそれぞれ格納する。このようにしても、第1情報単位記憶部21において関連するデータが更新される。
【0059】
(第2情報単位の生成)
図12に示すように、本実施形態の第2情報単位マップ32は、第2情報単位を生産管理単位毎に定義する。生産管理単位は、生産現場又は生産計画を区分する最小単位である。生産現場又は生産計画は、生産管理のために製品の製造プロセスを構成する工程単位に分けられていることが多いため、1つの製品が複数の工程を経て製造される場合、生産管理単位は、例えば、工程である。また、1つの製品が複数の工程を経て製造される場合で、各工程が、加工や、保管、組立て、検査など複数の作業からなる場合は、生産管理単位は、作業である。また、生産管理単位は、工程中で使用される装置としても良い。
【0060】
第2情報単位は、複数の第1情報単位で構成され、具体的には、現場データ又は現場管理データと、補足データとから構成される。第2情報単位の種類としては、生産管理単位で生産された製造物の生産実績、生産性実績、品質実績、トラブル情報、設備異常情報、固有情報の6種類に分けられる。
【0061】
生産実績、生産性実績、及び品質実績は、定期的に生成される。つまり、生産管理単位において製造物の生産が完了する度に生成される。生産実績は、製造物の製造量に関する情報であり、例えば、生産管理単位で生産された製造物の個数など量に関する現場データと、生産管理単位で生産が計画された製造物の個数などの補足データを含み構成される。生産性実績は、製造物の製造時間に関する情報であり、例えば、生産管理単位における製造物の製造時間に関する現場データと、当該製造物の標準的な製造時間などの補足データとを含み構成される。品質実績は、製造物の品質に関する情報であり、例えば、生産管理単位で生産された製造物の品質測定データなどの現場データと、製造条件や品質規格などの補足データとを含み構成される。
【0062】
トラブル情報及び設備異常情報は、生産管理単位で非定期に生成される。つまり、トラブルや設備異常が発生する度に生成され、トラブルや設備異常が無い場合には生成されない。トラブル情報は、生産管理単位において使用される設備に異常はないものの、製造工程中に発生した異常に関する情報である。例えば、製造工程中に測定した材料温度、圧力等の測定値やコンベア停止時刻などの現場データと、測定値に対する規格値や製造条件などの補足データとを含み構成される。設備異常情報は、設備の異常に関する情報であり、例えば、異常が発生した設備、異常の名称、設備停止時刻などの現場データと、対応の緊急度を示す異常ランク、定期整備実績、異常発生時の緊急処置方法などの補足データとを含み構成される。
【0063】
固有情報は、上記生産実績、生産性実績、品質実績、トラブル情報、及び設備異常情報に分類できない各生産管理単位特有の情報である。例えば、固有情報としては、製造途中にある製造物の点検結果を示す仕掛点検情報、製造物の部品や部材が正しいかどうかをバーコード等で照合した結果である照合情報、製造物を生産していなくても発生する設備状態情報、製造に要したエネルギー等の情報であるユーティリティー消費情報などが挙げられる。
【0064】
図13に示すように、本実施形態の第2情報単位生成部42は、第2情報単位マップ32に従って、生産管理単位毎に第2情報単位を生成する。例えば生産管理単位が工程である場合、第2情報単位生成部42は、工程毎に生産実績、生産性実績、及び品質実績の第2情報単位を生成し、発生状況に応じてトラブル情報及び設備異常情報の第2情報単位を生成する。また、第2情報単位生成部42は、生成した第2情報単位を第2情報単位マップ32で関連付けられた第2情報単位記憶部22の格納場所に格納する。
【0065】
(第3情報単位の生成)
図14に示すように、本実施形態の第3情報単位マップ33は、キーコードにより第3情報単位を定義する。すなわち、第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の第2情報単位とを対応付けるために、第3情報単位を構成する複数の第2情報単位を、当該第2情報単位に含まれるキーコード(つまり、第2情報単位を構成する現場データ、現場管理データ、補足データに含まれるキーコード)によってリンク付けする。
【0066】
例えば、ある製品を製造する製造プロセスが工程A〜Cに区分けされ、各工程A〜Cで発生する第2情報単位に共通のキーコードが含まれているとすると、共通のキーコードにより各工程A〜Cで発生する第2情報単位間の関係をリンク付けし、1つの第3情報単位を定義する。
【0067】
また、第3情報単位は、上記のような1つの共通するキーコードにより定義される他、複数の異なるキーコードにより定義しても良い。
【0068】
例えば、図15に示すように、ある製品を製造する製造プロセスが、当該製品を構成する2つの部組を組み立てて当該製品を製造する製品完成工程と、2つの部品を組み立てて当該部組を製造する部組製造工程と、材料から当該部品を製造する部品製造工程とからなる場合を考える。この場合、各工程において発生する第2情報単位には、当該製品を識別する製品コードS1と、各部組を識別する部組コードS2a、S2bと、各部品を識別する部品コードS3a〜S3dと、各材料を識別する材料コードS4a〜S4dとが含まれているとする。図16に示すように、製品コードS1から2つの部組コードS2a、S2bが派生し、部組コードS2aからは部品コードS3a、S3bが、部組コードS2bからは部品コードS3c、S3dが派生し、部品コードS3a〜D3dからは材料コードS4a〜S4dが派生し、第3情報単位マップ33の第2情報単位を関連付けるリンクは、ツリー構造を有する。換言すると、第3情報単位マップ33は、製品コードS1、部組コードS2a、S2b、部品コードS3a〜S3d、材料コードS4a〜S4dをキーコードとして第3情報単位を定義する。
【0069】
その他、キーコードとしては、生産ロットを識別するロットナンバー、生産現場で使用される台車を識別する台車ナンバー、指図書を識別する指図書ナンバー、生産現場で使用される装置を識別する装置ナンバー等が挙げられる。
【0070】
図17に示すように、第3情報単位生成部43は、第3情報単位マップ33に従って、共通のキーコードを有する第2情報単位を第2情報単位記憶部22から複数取得し、取得した第2情報単位を連結していき、同じデータフレームに一纏めに合成することで第3情報単位を生成する。
【0071】
例えば、第3情報単位生成部43は、上記工程A〜Cで発生した、共通のキーコードを有する第2情報単位を第2情報単位記憶部22から取得して第3情報単位を生成する。この第3情報単位は、1つの製品を製造する製造過程で発生したイベントに関する情報であり、当該製品の製造過程の履歴である。例えば、各工程A〜Cで生産実績、生産性実績、品質実績、トラブル情報、設備異常情報、固有情報の6種類の第2情報単位が発生した場合、第3情報単位生成部43は、各工程から少なくとも1種類以上の第2情報単位を取得して連結することで第3情報単位を生成する。例えば、各工程A〜Cから生産実績の第2情報単位を取得して連結することで、第3情報単位は、製品の生産実績の第2情報単位、部組の生産実績の第2情報単位、及び部品の生産実績の第2情報単位からなる。
【0072】
また、ある製品を製造する製造プロセスが、上記の製品完成工程と、部組製造工程と、部品製造工程とからなる場合、各工程を生産管理単位とすると、第3情報単位生成部43は、当該製品に関する第3情報単位を生成するために、製品コードS1を有する第2情報単位を取得し、この第2情報単位に含まれる部組コードS2a又はS2bを含む第2情報単位を取得する。さらに、部組コードS2a又はS2bを含む第2情報単位に含まれる部品コードS3a、S3b、S3c又はS3dを含む第2情報単位を取得し、当該第2情報単位に含まれる材料コードS4a、S4b、S4c又はS4dを含む第2情報単位を取得する。これらの取得した第2情報単位を連結していき一纏めにすることで第3情報単位を生成する。この第3情報単位は、部品製造工程、部組製造工程、製品完成工程といった当該製品の製造開始から製造完了に至る当該製品の履歴である。
【0073】
(動作)
(概略動作)
図18は、現場データの発生から第3情報単位の生成までの概略動作を示すフローチャートである。なお、データストック装置200には、各種の補足データが予め記憶されている。
【0074】
図18に示すように、第1に、データ発生装置100から現場データが発生すると、発生した現場データがデータストック装置200に格納される(ステップS01)。
【0075】
第2に、情報生成システム1は、データ転送部5が、データタグマップ30に従って、データストック装置200の各格納場所に記憶された現場データ又は補足データを定期的又は周期的に各データに対応する管理領域20に転送する(ステップS02)。
【0076】
第3に、データ転写部6及びデータ変換部41により第1情報単位を第1情報単位記憶部21に格納する(ステップS03)。具体的には、データ転写部6は、第1情報単位マップ31で定義されるタグが付された管理領域20から現場データ及び補足データを取得し、各データを第1情報単位として第1情報単位記憶部21の規定の格納場所に転写する。また、データ変換部41は、第1情報単位マップ31に従って、現場管理データである第1情報単位から特定される1又は複数の現場データを管理領域20から取得し、第1情報単位マップ31で規定された変換処理を行って現場管理データを生成し、当該現場管理データを第1情報単位として第1情報単位記憶部21の規定の格納場所に格納する。
【0077】
第4に、第2情報単位生成部42は、第2情報単位マップ32に従って、第1情報単位記憶部21から第1情報単位をそれぞれ取得して、取得した複数の第1情報単位を一纏めにして第2情報単位を生成する(ステップS04)。生成した第2情報単位は、第2情報単位生成部42及び第2情報単位マップ32により、第2情報単位記憶部22の対応する格納場所に記憶される。
【0078】
第5に、第3情報単位生成部43は、第3情報単位マップ33に従って、第2情報単位記憶部22から第2情報単位をそれぞれ取得して、取得した複数の第2情報単位を一纏めにして第3情報単位を生成する(ステップS05)。
【0079】
次に、上記ステップS01〜S05の各ステップについて、詳細な動作を説明する。
【0080】
(1.現場データの収集)
図19は、現場データの収集動作を示すフローチャートである。図19及び図7に示すように、データ発生装置100から現場データが発生すると(ステップS11)、当該現場データは、当該現場データを発生させたデータ発生装置100に対応するデータストック装置200の格納場所に記憶される(ステップS12)。すなわち、データ発生装置100毎にデータストック装置200の格納場所が対応付けられている。例えば、当該現場データの格納場所は、当該現場データを発生させたデータ発生装置100に設けられたメモリ201やデータ発生装置100に直接的又は間接的に接続されたロガー202である。このように、各データ発生装置100とデータストック装置200は直接的又は間接的に接続されており、発生した現場データが対応するデータストック装置200の格納場所に格納されることで現場データが収集される。
【0081】
(2.現場データ及び補足データの転送)
図20は、現場データ及び補足データの転送動作を示すフローチャートである。図20及び図7に示すように、データ転送部5は、データタグマップ30を参照し、データタグマップ30からデータストック装置200における現場データ、補足データの取り出し先を特定する(ステップS21)。この取り出し先の特定は、データタグマップ30で定義されたタグの序列に従って取得すべき現場データ又は補足データを決定する。
【0082】
例えば、タグai(i=1,2,…,N)がa1〜aNの順番で序列が付けられているとすると、取り出し先として、タグa1に対応する管理領域20に格納する現場データ又は補足データが記憶されたデータストック装置200の格納場所をデータタグマップ30から特定する。換言すれば、タグの序列及び、データタグマップ30の管理領域20とデータストック装置200の格納場所との対応関係によって、タグの序列に対応して取り出し先となるデータストック装置200の格納場所に序列i(i=1,2,…,N)が付けられている。
【0083】
取り出し先を特定した後、データ転送部5は、取り出し先から現場データ又は補足データを取り出し(ステップS22)、取り出し先を特定したタグが付された管理領域20に、取り出した現場データ又は補足データを格納する(ステップS23)。
【0084】
このように、データ転送部5は、データタグマップ30で定義したタグの序列に従って、順に現場データ、補足データの取り出し先の特定、格納先の特定、及び取り出した現場データ、補足データの格納を行うことで、データストック装置200から管理領域20へ定期的又は周期的にデータの転送を行う。
【0085】
(3.第1情報単位の格納)
図21は、第1情報単位の格納までの動作の一例を示すフローチャートである。図21及び図11に示すように、変化監視部61aは、第1情報単位マップ31で定義された監視対象メモリ領域に格納されたデータの変化を検出する(ステップS31)。例えば、変化監視部61aは、監視対象となる管理領域20から現場データ又は補足データであるデータを取得して保存し、所定期間後に更に取得したデータと比較することで変化を検出する。
【0086】
データ変化を検出すると、変化監視部61aは当該変化及びデータが変化した変化タグをデータ取得部61bに報知し(ステップS32)、データ取得部61bは、第1情報単位マップ31に従って、通知された変化タグが付された管理領域20と、当該変化タグに関連する同伴タグが付された管理領域20とから、現場データ及び補足データを取得し(ステップS33)、データ転写部6により、取得した現場データ及び補足データを第1情報単位とし、第1情報単位記憶部21の対応する格納場所に格納する(ステップS34)。
(4.第2情報単位の生成)
図22は、第2情報単位の生成動作を示すフローチャートである。図22及び図13に示すように、第2情報単位生成部42は、第2情報単位マップ32に従って、生成対象の第2情報単位を構成する複数の第1情報単位を特定し、その取り出し先となる第1情報単位記憶部21の格納場所を特定する(ステップS41)。
【0087】
そして、第2情報単位生成部42は、特定した格納場所から各第1情報単位を取得し(ステップS42)、一纏めに合成して第2情報単位を生成し(ステップS43)、生成した第2情報単位を第2情報単位マップ32に従って、対応する第2情報単位記憶部22の格納場所に格納する(ステップS44)。
【0088】
(5.第3情報単位の生成)
図23は、第3情報単位の生成動作を示すフローチャートである。図23及び図17に示すように、第3情報単位生成部43は、第3情報単位マップ33に従って、生成対象の第3情報単位を構成する複数の第2情報単位を特定し、その取り出し先となる第2情報単位記憶部22の格納場所を特定する(ステップS51)。
【0089】
そして、第3情報単位生成部43は、特定した格納場所から各第2情報単位を取得し(ステップS52)、一纏めに合成して第3情報単位を生成する(ステップS53)。そして、第3情報単位生成部43は、生成した第3情報単位を例えばネットワークNを介して外部装置に送信する。
【0090】
(作用)
本実施形態の情報生成システム1による第3情報単位の生成の具体例を挙げる。
【0091】
製品Aが部品B1、B2により構成され、部品B1が材料C1により構成され、部品B2が材料C2により構成されるものとする。すなわち、図24に示すように、製品Aの製造工程は、材料C1から部品B1を製造する第1部品製造工程と、材料C2から部品B2を製造する第2部品製造工程と、部品B1とB2を組み立てて製品Aを製造する部品組立工程とに分けられるとする。
【0092】
各工程における作業完了とともに現場データが発生し、データ転送部5及びデータタグマップ30により管理領域20に現場データ及び補足データが取り揃えられ、データ転写部6、データ変換部41及び第1情報単位マップ31に従って第1情報単位が第1情報単位記憶部21に格納され、第2情報単位生成部42及び第2情報単位マップ32に従って、第2情報単位が生成される。
【0093】
第1部品製造工程では、部品B1の生産実績、生産性実績、及び品質実績が生成される。すなわち、部品B1の生産実績は、部品B1の生産量とその生産予定量等を含む第2情報単位である。部品B1の生産性実績は、部品B1の製造時間と、その標準製造時間等を含む第2情報単位である。部品B1の品質実績は、部品B1の大きさや重さ、画像等の測定データと、製造条件、品質規格値などを含む第2情報単位である。各第2情報単位には、部品B1の製造に関するコードが含まれる。材料C1から部品B1が製造されるので、例えば、材料C1を示す材料コードc1、部品B1を示す部品コードb1が挙げられる。
【0094】
第2部品製造工程では、部品B2の生産実績、生産性実績、及び品質実績が生成される。すなわち、部品B2の生産実績は、部品B2の生産量とその生産予定量等を含む第2情報単位である。部品B2の生産性実績は、部品B2の製造時間と、その標準製造時間等を含む第2情報単位である。部品B2の品質実績は、部品B2の大きさや重さ、画像等の測定データと、製造条件、品質規格値などを含む第2情報単位である。各第2情報単位には、部品B2の製造に関するコードが含まれる。材料C2から部品B2が製造されるので、例えば、材料C2を示す材料コードc2、部品B2を示す部品コードb2が挙げられる。
【0095】
部品組立工程では、製品Aの生産実績、生産性実績、及び品質実績が生成される。すなわち、製品Aの生産実績は、製品Aの生産量とその生産予定量等を含む第2情報単位である。製品Aの生産性実績は、製品Aの製造時間と、その標準製造時間等を含む第2情報単位である。製品Aの品質実績は、製品Aの大きさや重さ、画像等の測定データと、製造条件、品質規格値などを含む第2情報単位である。各第2情報単位には、製品Aの製造に関するコードが含まれる。部品B1と部品B2から製品Aが製造されるので、例えば、部品コードb1、部品コードb2が挙げられる。
【0096】
また、各工程では、トラブル又は設備異常の発生により、トラブル情報、設備異常情報の第2情報単位が生成される。この第2情報単位は非定期で生成され、各工程で関与する主体(材料C1、材料C2、部品B1、部品B2又は製品A)のコードが含まれている。
【0097】
第3情報単位は、生産現場の機能組織毎に必要とする構成要素が異なる。そのため、機能組織毎に第3情報単位を定義し、第3情報単位マップ33は、機能組織の目的に従って設定されている。例えば、図25に示すように、生産現場が機能組織として生産計画係、工程改善係、品質保証係、保全・工務係、生産技術係、製造係に分けられるとすると、生産計画係は、製品の生産計画を改善するのに、現状の生産ラインの生産実績を必要とする。
【0098】
そのため、第3情報単位マップ33は、部品コードb1を含む部品B1の生産実績、部品コードb2を含む部品B2の生産実績、及び、製品コードa1を含む製品Aの生産実績を、各コードb1、b2、a1によってリンク付けしている。この第3情報単位マップ33に従って生成された第3情報単位は、各工程の生産実績を含む。各生産実績は、その実際の生産量と、生産予定量とを含んでいるため、生産計画係のユーザは、生産量を把握し、計画通りに生産ができたかを評価することができる。つまり、生産量について、各工程のように局所的な把握と、製品Aの製造工程全体に亘って広域的に生産量を把握することができる。
【0099】
工程改善係は、現状の生産現場における各工程の状況を把握するために、生産性実績、品質実績、トラブル情報を必要とする。
【0100】
そのため、第3情報単位マップ33は、部品コードb1を含む部品B1の生産性実績及び品質実績、部品コードb2を含む部品B2の生産性実績及び品質実績、製品コードa1を含む製品Aの生産性実績及び品質実績を、各コードb1、b2、a1によってリンク付けしている。この第3情報単位マップ33に従って生成された第3情報単位は、各工程の生産性実績と品質実績を含む。各生産性実績は各工程の製造時間とその標準製造時間を含んでいるため、工程改善係のユーザは、生産性の良否を評価できる。また、各品質実績は、各工程の測定データとその品質規格等を含んでいるため、部品B1、B2、製品Aの品質を評価できる。
【0101】
また、何れかの工程の製造時間がその標準製造時間を上回っている場合や、何れかの工程で品質が保てていない場合には、当該工程中に何らかのトラブルが発生したのではないかとの気づきが生まれる。第3情報単位にトラブル情報が定義されていない場合には、第3情報単位マップ33を修正する。すなわち、製品コードa1、部品コードb1、b2、材料コードc1、c2の少なくとも何れかを含むトラブル情報を、第3情報単位の構成要素として定義する。これにより、第3情報単位に含まれるトラブル情報から、必要以上に製造時間を要した要因や品質低下の要因を特定し、生産性、品質の改善を図ることができる。
【0102】
このように、各工程で生成された既存の第2情報単位が第3情報単位に含まれるように第3情報単位マップ33を修正するだけで、データタグマップ30、第1情報単位マップ31、第2情報単位マップ32に影響を及ぼすことなく、システム変更に対応することができる。
【0103】
品質保証係は、生産現場で製造される製造物の品質を把握するために、品質実績を必要とする。
【0104】
そのため、第3情報単位マップ33は、部品コードb1を含む部品B1の品質実績、部品コードb2を含む部品B2の品質実績、製品コードa1を含む製品Aの品質実績を、各コードb1、b2、a1によってリンク付けしている。この第3情報単位マップ33に従って生成された第3情報単位は、各工程の品質実績を含む。各品質実績は、各工程の測定データとその品質規格等を含んでいるため、部品B1、B2、製品Aの品質を評価できる。つまり、製品Aの製造工程全体の品質を把握することができる。
【0105】
保全・工務係は、生産現場で使用される設備や装置の保全のため、設備異常情報を必要とする。
【0106】
そのため、第3情報単位マップ33は、材料コードc1、部品コードb1を含む設備異常情報、材料コードc2、部品コードb2を含む設備異常情報、部品コードb1、b2、製品コードa1を含む設備異常情報が、各コードc1、c2、b1、b2、a1によってリンク付けされている。この第3情報単位マップ33に従って生成された第3情報単位は、各工程で発生した設備異常情報を含む。各工程の設備異常情報は、異常が発生した設備、異常の名称、設備停止時刻など異常に関する情報と、対応の緊急度を示す異常ランク、定期整備実績、異常発生時の緊急処置方法などの保全情報とを含んでいるため、設備異常に対する対処を適切に行うことができる。
【0107】
生産技術係は、効率の良い生産現場を築くために、生産性実績、トラブル情報を必要とする。
【0108】
そのため、第3情報単位マップ33は、部品コードb1を含む部品B1の生産性実績、部品コードb2を含む部品B2の生産性実績、製品コードa1を含む製品Aの生産性実績、材料コードc1、c2、部品コードb1、b2、又は製品コードa1を含むトラブル情報が、各コードc1、c2、b1、b2、a1によってリンク付けされている。この第3情報単位マップ33に従って生成された第3情報単位は、各工程の生産性実績を含み、各生産性実績は、その実際の製造時間と、製造標準時間を含んでいるため、各工程の製造時間を把握しつつ、計画通りに製造できたかを評価することができる。また、トラブル情報から、生産性向上の課題を製造工程全体に亘って把握でき、改善に繋げることができる。
【0109】
製造係は、生産現場のあらゆる状況を把握するために、生産実績、生産性実績、品質実績、トラブル情報、設備異常情報を必要とする。また、各係は、それぞれ固有情報を必要する場合もある。
【0110】
以上のように、機能組織毎に第3情報単位を定義し、第3情報単位マップ33は、機能組織の目的に従って設定されれば良く、必要に応じて既存の第2情報単位を追加するなど第3情報単位マップ33を修正することで、他のマップ、他の情報単位への影響なく、必要な第3情報単位を得ることができる。
【0111】
また、第2情報単位に既存の第1情報単位を追加、修正、又は削除する場合、第2情報単位マップ32の修正のみで済むため、他のマップ、他の情報単位への影響なく、必要な第2情報単位を得ることができる。なお、この追加、修正、又は削除される第1情報単位は、例えば補足データである。
【0112】
以上のように、データ定義マップ3は、各階層のマップで構成されているので、環境変化の対応を容易にすることができる。例えばビジネス環境は変動の激しい中でも改善が求められるため、環境の変化に応じて必要な情報も変化しやすい。そのような場合でも、既存の情報単位を用いて該当のマップを修正することで対応することができる。
【0113】
また、物の流れに沿って第3情報単位を生成するので、ストーリー化され、気づき、発見、解釈の連鎖、予知予測の連鎖が伴い易く、生産現場の事象に対する理解が容易になり、改善点が見出しやすくすることができる。
【0114】
(効果)
(1)本実施形態の情報生成システム1は、情報の単位である第1情報単位が複数格納された第1情報単位記憶部21と、複数の第1情報単位からなる第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の第1情報単位とを関連付ける第2情報単位マップ32と、第2情報単位マップ32に基づいて、第1情報単位記憶部21から複数の第1情報単位を取得し、当該複数の第1情報単位を一纏めにして第2情報単位を生成する第2情報単位生成部42と、複数の第2情報単位からなる第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の第2情報単位とを関連付ける第3情報単位マップ33と、第3情報単位マップ33に基づいて、複数の第2情報単位を一纏めにして第3情報単位を生成する第3情報単位生成部43と、を備えるようにした。
【0115】
これにより、第1情報単位から第3情報単位まで段階的に情報単位を纏めて生成するようにしているので、ビジネス環境の変化に容易に対応することができ、その結果、第1情報単位の持つ2次的、3次的な意味内容を即時に理解することができる。本実施形態によれば、ビジネス環境の変化に伴ってシステムの変更があっても他の段階の情報単位への影響を小さくすることができる。例えば、第3情報単位を構成する1つの第2情報単位を、別の既存の第2情報単位に変更したい場合、第3情報単位マップ33において、変更前の第2情報単位を変更後の第2情報単位に修正すれば足り、その他の第2情報単位マップ32を修正する必要がない。このように、情報生成システム1は、情報単位の各段階における局所情報に基づく自律構造になっているため、段階毎の並行設計作業や設計後の並行テストが可能となり、大人数の設計によるシステム設計の大幅な時間短縮が可能となる。
【0116】
(2)第1情報単位は、生産現場で発生する現場データ、現場データの内容を補足する補足データ、又は、複数の現場データから生成され、生産現場で使用及び管理される現場管理データであり、現場データは、生産現場に設けられたデータ発生装置100から発生したデータであり、補足データは、現場データの発生の背景を示す背景データ、及び、現場データ又は現場管理データの内容の良否判断又は価値基準を示す説明データを含み、第2情報単位マップ32は、現場データ又は現場管理データと補足データとを含む第2情報単位を、生産現場を区分する生産管理単位毎に定義するようにした。
【0117】
これにより、生産管理単位毎に現場データ又は現場管理データの2次的、3次的な意味内容を把握することができる。すなわち、第2情報単位には、現場データ又は現場管理データに加えて、その背景データと説明データとが含まれるので、生産管理単位に直接又は間接に関与するユーザが、生産管理単位で独立して、現場データの発生の背景の理解や現場管理データの良否又は価値を把握することができる。特に、現場管理データ自体が生産現場で使用及び管理されるデータであるため、当該生産現場におけるユーザにとっては分かりやすく、また、背景データや説明データによって現場管理データ自体を評価することができ、現場データの発生に対する気づきや知見を得ることができる。
【0118】
(3)識別可能なタグが付されたメモリ領域であり、生産現場で発生する現場データ又は現場データの内容を補足する補足データが格納された管理領域20と、第1情報単位とタグとを関連付ける第1情報単位マップ31と、第1情報単位マップ31で特定されるタグが付された管理領域から現場データ又は補足データを第1情報単位として第1情報単位記憶部21に転写するデータ転写部6と、を備えるようにした。
【0119】
これにより、第1情報単位を構成するために必要な現場データ又は補足データがタグにより識別されるので、情報生成システム1は第1情報単位を得る過程で現場データ又は補足データの中身やデータ形式に依存することがない。すなわち、データ転写部6は、第1情報単位マップ31に基づいて、第1情報単位となる現場データ又は補足データが格納された管理領域20のタグを特定し、当該タグにより特定される管理領域20から現場データ又は補足データを取得して第1情報単位とするようにしているので、現場データ又は補足データの中身やデータ形式に変更があったとしても、タグを特定して、当該タグにより特定される管理領域20から現場データ又は補足データを取得して第1情報単位とすることに変わりがない。したがって、多種多様な現場データ、補足データを統一的に取り扱って第1情報単位を得ることができる。
【0120】
(4)情報生成システム1は、現場データを発生させるデータ発生装置100とネットワークNを介して接続され、現場データの出所となるデータ発生装置100と、当該現場データの格納先となる管理領域20とをタグにより関連付けるデータタグマップ30と、データタグマップ30に基づいて現場データを収集し、収集した現場データを、対応するタグが付された管理領域20に格納させるデータ転送部5と、を備えるようにした。
【0121】
これにより、情報生成システム1が現場データの実体を知らずとも、現場データをその出所に応じた管理領域20に自動的に格納することができる。すなわち、従来の情報生成システム1では、データ側にその種類、フォーマット、及び構造様式の判別子を付与し、システム側でそのデータが取扱い対象となるように予め定義しておかなければ、そのデータの取扱いが困難であった。つまり、予め定義されていないシステムにとって未知のデータは取り扱うことができなかった。これに対して、本実施形態では、現場データの出所と当該現場データが格納される管理領域20とを関連付けるようにしたので、所定の出所の現場データが所定の格納先となる管理領域20に格納されるようになり、現場データの実体に無関心のまま、統一的に現場データを扱うことができる。
【0122】
(5)生産管理単位は、製品の製造プロセスを構成する工程であり、第3情報単位マップは33、第3情報単位を、製造プロセスにおいて生成された複数の第2情報単位により定義するようにした。これにより、製品の製造プロセスにおいて発生したイベントを、当該製造プロセスに沿ったイベントの背景の理解、及びイベントの評価を行うことができる。
【0123】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。尚、下記の他の実施形態は、上記実施形態と異なる部分を説明し、上記実施形態と同じ部分については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0124】
上記実施形態では、データタグマップ30は、現場データの出所となるデータ発生装置100と、当該現場データの格納先となる管理領域20とをタグにより関連付けるようにしたが、これに限定されない。情報生成システム1は、データストック装置200を管理するデータベースマネジメントシステムに、管理領域20に格納させる現場データおよび補足データを要求し、当該データベースマネジメントシステムを介してデータストック装置200から得た現場データ、補足データを該当の管理領域20に格納するようにして良い。
【符号の説明】
【0125】
1 情報生成システム
2 記憶手段
20 管理領域
21 第1情報単位記憶部
22 第2情報単位記憶部
3 データ定義マップ
30 データタグマップ
31 第1情報単位マップ
32 第2情報単位マップ
33 第3情報単位マップ
4 生成部
41 データ変換部
42 第2情報単位生成部
43 第3情報単位生成部
5 データ転送部
6 データ転写部
61a 変化監視部
61b データ取得部
100 データ発生装置
200 データストック装置
201 メモリ
202 ロガー
203 データベース
N ネットワーク
【要約】
【課題】ビジネス環境の変化に容易に対応することができ、その結果、現場で発生するデータの持つ2次的、3次的な意味内容を即時に理解することのできる情報生成システムを提供する。
【解決手段】情報の単位である第1情報単位が複数格納された第1情報単位記憶部と、複数の第1情報単位からなる第2情報単位と、当該第2情報単位を構成する複数の第1情報単位とを関連付ける第2情報単位マップと、第2情報単位マップに基づいて、第1情報単位記憶部から複数の第1情報単位を取得し、当該複数の第1情報単位を一纏めにして第2情報単位を生成する第2情報単位生成部と、複数の第2情報単位からなる第3情報単位と、当該第3情報単位を構成する複数の第2情報単位とを関連付ける第3情報単位マップと、第3情報単位マップに基づいて、複数の第2情報単位を一纏めにして第3情報単位を生成する第3情報単位生成部と、を備える。
【選択図】図6
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