特許第6578056号(P6578056)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6578056L‐ロイシンを生産する微生物及びこれを用いたL‐ロイシンの生産方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6578056
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】L‐ロイシンを生産する微生物及びこれを用いたL‐ロイシンの生産方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/20 20060101AFI20190909BHJP
   C12P 13/06 20060101ALI20190909BHJP
   C12N 15/01 20060101ALN20190909BHJP
【FI】
   C12N1/20 A
   C12P13/06 B
   !C12N15/01 Z
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-510395(P2018-510395)
(86)(22)【出願日】2016年8月25日
(65)【公表番号】特表2018-525012(P2018-525012A)
(43)【公表日】2018年9月6日
(86)【国際出願番号】KR2016009438
(87)【国際公開番号】WO2017034343
(87)【国際公開日】20170302
【審査請求日】2018年2月23日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0119785
(32)【優先日】2015年8月25日
(33)【優先権主張国】KR
【微生物の受託番号】KCCM  KCCM11661P
【微生物の受託番号】KCCM  KCCM11662P
(73)【特許権者】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ビョン チョル
(72)【発明者】
【氏名】イ、チ へ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、エ チ
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヘ ウォン
【審査官】 斉藤 貴子
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−1998−0039740(KR,A)
【文献】 米国特許第03865690(US,A)
【文献】 特公昭48−024275(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/20
C12P 13/06
C12N 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受託番号KCCM11661P変異株及び受託番号KCCM11662P変異株からなる群から選択されたL‐ロイシン生産能を有するコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)変異株。
【請求項2】
前記変異株が、L‐ロイシン及びその誘導体に対して耐性を有するものである、請求項1に記載の変異株。
【請求項3】
前記L‐ロイシン誘導体が、ノルロイシン(Norleucine、NL)である、請求項2に記載の変異株。
【請求項4】
請求項1に記載の変異株を培養する段階及び前記変異株またはその培養物からL‐ロイシンを回収する段階を含むL‐ロイシンの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、L‐ロイシンの生産能を有する微生物及びこれを用いたL‐ロイシンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分岐鎖アミノ酸(branched‐chain amino acid)は、L‐バリン、L‐ロイシン、L‐イソロイシンの3種を称し、主に筋肉で代謝されて活動時にエネルギー源として使用されると知られている。分岐鎖アミノ酸が活動時の筋肉の維持及び増量に重要な役割をすると知られてから、その使用量が増加している。特に、L‐ロイシンは必須アミノ酸の一種であって、医薬、食品、飼料添加物及び工業薬品などに広範囲に用いられる。
【0003】
一方、微生物を用いた分岐鎖アミノ酸の生産は、主にエシェリキア属微生物またはコリネバクテリウム属微生物を介して行われ、ピルビン酸からいくつかの段階を経てケトイソカプロン酸(2‐ketoisocaproate)を前駆体として生合成されると知られている(特許文献1及び特許文献2)。しかしながら、前記ロイシン生合成に関与する酵素は、最終産物であるL‐ロイシンまたはその誘導体によるフィードバック阻害が発生し、工業的にL‐ロイシンを大量製造するのに問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許登録番号第10‐0220018号
【特許文献2】韓国特許登録番号第10‐0438146号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、従来の菌株よりも収率がよいL‐ロイシン生産微生物を開発するために鋭意努力した結果、グルタミン酸生産微生物を用いて得られた変異株がロイシン誘導体であるノルロイシン(Norleucine、NL)に対して耐性を有し、L‐ロイシンまたはその誘導体に対するフィードバック阻害が解除されて、より高い収率でL‐ロイシンを生産するという事実を発見し、本出願を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の一つの目的は、新規なL‐ロイシン生産能を有するコリネバクテリウム・グルタミカム (Corynebacterium glutamicum)変異株を提供することにある。
【0007】
本出願の他の目的は、前記変異株を用いてL‐ロイシンを製造する方法を提供することにある。
【発明の効果】
【0008】
本出願のコリネ型微生物は、L‐ロイシン及びその誘導体に対する耐性を有することにより、L‐ロイシンのフィードバック阻害を受けず、L‐ロイシンの生産能が親菌株に比べて向上された微生物である。したがって、前記微生物を用いる本出願のL‐ロイシンの製造方法によれば、L‐ロイシンを高効率及び高収率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本出願の最終産物であるL‐ロイシンの生合成経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本出願は、一つの様態として、新規なL‐ロイシン生産能を有するコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)変異株を提供する。具体的には、L‐ロイシン生産用コリネバクテリウム・グルタミカム変異株KCCM11661PまたはKCCM11662Pを提供する。
【0011】
本出願で用語、「L‐ロイシン」は、必須アミノ酸の1つであって、構造的にL‐バリン、L‐イソロイシンと共に分岐鎖アミノ酸に該当する化学式HOCCH(NH)CHCH(CHであるL‐アミノ酸を意味する。
【0012】
一方、微生物におけるL‐ロイシンの生合成は、図1に示した生合成過程を介してピルビン酸からアセト乳酸(acetolactic acid)、ジヒドロキシイソ吉草酸(dihydroxy isovaleric acid)、ケトイソ吉草酸(ketoisovaleric acid)、2‐イソプロピルリンゴ酸(isopropylmalic acid)、3‐イソプロピルリンゴ酸(isopropylmalic acid)、ケトイソカプロン酸(isocaproic acid)を経由して生合成されることが知られている。また、このような生合成過程は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(acetohydroxy acid synthase)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(acetohydroxy acid isomeroreductase)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(dihydroxy acid dehydratase)、イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(isopropylmalic acid synthase)、イソプロピルリンゴ酸デヒドラターゼ(isopropylmalic acid dehydratase)、イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(isopropylmalic acid dehydrogenase)、トランスアミナーゼB(transaminase B)のような酵素によって触媒されて生合成される。しかし、前記酵素は分岐鎖アミノ酸、すなわち、L‐バリン、L‐イソロイシン、L‐ロイシンはその生合成過程に同一に用いられるため、1つの分岐鎖アミノ酸を発酵を通じて工業的に製造するのは困難である。また、最終産物であるL‐ロイシンまたはその誘導体によるフィードバック阻害が発生して工業的にL‐ロイシンを大量製造するのに問題点があった。そこで、本出願の前記変異株は、L‐ロイシンまたはその誘導体に耐性を有しうる。
【0013】
本出願で用語、「誘導体」は、本出願の最終産物であるL‐ロイシンの生合成に関連してフィードバック阻害を誘発し、微生物からL‐ロイシンの生産能を阻害しうると公知された化合物を意味してもよい。その例として、イソロイシン(isoleucine)、テルロイシン(terleucine)、ノルロイシン(norleucine)、シクロロイシン(cycloleucine)などが挙げられるが、これに限定されない。具体的に、前記変異株はロイシン、イソロイシン、テルロイシン、ノルロイシン及びシクロロイシンからなる群から選択された1つ以上の物質に耐性を有してもよく、より具体的に、ノルロイシンに耐性を有してもよい。
【0014】
一般的に、細胞内で一定濃度以上のL‐ロイシンが蓄積されると、L‐ロイシン生合成が阻害されると知られている。したがって、前記誘導体に対して耐性を有する菌株はL‐ロイシンによる阻害が解除されて、高濃度のL‐ロイシンでもL‐ロイシンを生成することができる。
【0015】
本出願のL‐ロイシンの生産能を有する微生物は、親菌株を突然変異させて目的の変異株を得ることができる。このとき、微生物の突然変異誘発は、当該分野で広く知られている様々な手段によって行うことができ、物理的または化学的突然変異の発生のいずれかの方法を用いてもよい。例えば、本出願に適合した化学的突然変異の誘発要因として、N‐メチル‐N'‐ニトロ‐N‐ニトロソグアニジン(N‐MethyL‐N'‐nitro‐N‐nitrosoguanidine、NTG)、ジエポキシブタン、エチルメタンスルホネート、マスタード化合物、ヒドラジン及び亜硝酸を用いてもよいが、これらの化合物に限定されるものではない。また、物理的な突然変異の誘発要因は、紫外線及びガンマ線を用いてもよいが、これに限定されるものではない。
【0016】
突然変異誘発の際に、親菌株は特定サイズの生存個体群を残す程度の濃度で突然変異の誘発因子によって影響を受ける。前記サイズは、突然変異の誘発因子の種類に応じて変化し、突然変異の因子が一定の殺生率で生存個体群内で誘発する突然変異の量に依存する。例えば、NTGの場合、殺生率は出発個体群の10%〜50%程度を残すことができる。亜硝酸による突然変異の発生は、出発個体群の0.01%〜0.1%程度を残すことができ、紫外線による突然変異の発生は、約1.0%程度を残すことができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
本出願は、もう一つの様態として、前記変異株を培養する段階及び前記変異株またはその培養物からL‐ロイシンを回収する段階を含むL‐ロイシンの製造方法を提供する。
【0018】
本出願の用語、「培養」は、微生物を適当に人工的に調節した環境条件で生育させることを意味する。本出願の微生物を培養する方法は、当業界に広く知られているコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)の培養方法を用いて行ってもよい。具体的に、前記培養方法の例には、回分式培養(batch culture)、連続式培養(continuous culture)と 流加式培養(fed‐batch culture)が含まれるが、これに限定されるものではない。これらの様々な方法は、例えば、「Biochemical Engineering 」(James M. Lee, Prentice-Hall International Editions, pp138-176, 1991)などに開示されている。
【0019】
本出願の用語、「培養物」は、微生物を適当に人工的に調節した環境条件下で生育中であるか、または生育完了された培地を含む物質を意味する。狭い意味で前記培養物には生育された微生物は含まないが、広い意味では含まれてもよい。前記「培養物」は、微生物の培養のために組成された培地成分と一緒に微生物が生育中に培地内に排出させた様々な物質を含み、具体的に目的物質であるロイシンが含まれている。
【0020】
培養に使用される培地は、適切な方法で特定菌株の要件を満たす必要がある。コリネバクテリア菌株の培養培地は公知となっている(例えば、Manual of Methods for General Bacteriology. American Society for Bacteriology. Washington D.C., USA, 1981)。使用されてもよい糖源としては、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、でん粉、セルロースのような糖及び炭水化物、大豆油、ひまわり油、ヒマシ油、ココナッツ油のような油及び脂肪、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸のような脂肪酸、グリセロール、エタノールのようなアルコール、酢酸のような有機酸が含まれてもよいが、これに限定されない。これらの物質は、個別に、または混合物として使用してもよい。使用されてもよい窒素源としては、ペプトン、酵母抽出物、肉汁、麦芽抽出物、トウモロコシ浸漬液、大豆、小麦及び尿素または無機化合物、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムが含まれてもよいが、これに限定されない。窒素源も、個別に、または混合物として使用してもよい。使用されてもよいリン源としては、リン酸二水素カリウムまたはリン酸水素二カリウムまたは相応するナトリウム含有塩が含まれてもよいが、これに限定されない。また、培養培地は成長に必要な硫酸マグネシウムまたは硫酸鉄のような金属塩を含んでもよい。その他、前記物質に加えて、アミノ酸及びビタミンのような必須成長物質が含まれてもよい。また、培養培地に適切な前駆体が使用されてもよい。前記の原料は、培養過程で培養物に適切な方法によって回分式または連続式で添加されてもよい。
【0021】
一方、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアのような基礎化合物またはリン酸または硫酸のような酸化合物を適切な方法で用いて培養物のpHを調節してもよい。また、脂肪酸ポリグリコールエステルのような消泡剤を用いて気泡生成を抑制してもよい。好気状態を維持するために培養物内に酸素または酸素含有気体(例えば、空気)を注入する。培養物の温度は、通常20℃〜45℃であってもよい。培養は、目的のL‐ロイシンの生成量が最大に得られるまで続ける。この目的に、通常、10〜160時間で達成されうる。L‐ロイシンは培養培地中に排出されたり、細胞中に含まれていてもよい。
【0022】
本出願で用いられるL‐ロイシンの回収方法は、当業界で知られている方法、例えば、遠心分離、ろ過、陰イオン交換クロマトグラフィー、結晶化及びHPLCなどを用いてもよいが、これらの例に限定されるものではない。
【実施例】
【0023】
以下、本出願を下記の実施例により詳細に説明する。但し、下記の実施例は、本出願を例示するものに過ぎず、本出願の内容が下記実施例により限定されるものではない。
【0024】
実施例1:人工変異法による変異株の選別
L‐ロイシンの生産能を有する微生物変異株を得るために下記のような方法を用いて微生物の変異を誘導した。
【0025】
具体的には、親菌株であるグルタミン酸を生産するコリネバクテリウム・グルタミカムATCC14067とコリネバクテリウム・グルタミカムATCC13869を活性化培地で16時間培養し、活性化された菌株を121℃で5分間滅菌した種培地に接種して、14時間培養した後、培養液5mlを回収した。回収した培養液を100mMクエン酸緩衝溶液(citric buffer)で洗浄した後、NTG(N‐Methyl‐N'‐nitro‐N‐nitrosoguanidine)を最終濃度200mg/Lとなるよう添加した後、20分間処理して100mMリン酸緩衝溶液(phosphate buffer)で洗浄した。NTGで処理された菌株を最小培地に塗抹して死滅率を計算した結果、死滅率は85%であった。
【0026】
L‐ロイシンの誘導体に該当するノルロイシン(Norleucine、NL)に対する耐性変異株を選別するために、NTGが処理された菌株をNLの最終濃度がそれぞれ20mM、30mM、40mM及び50mMになるように添加された最小培地に塗抹し、30℃で5日間培養してNL耐性変異株を獲得した。
【0027】
前記の方法で得られた変異株は、コリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐24(Corynebacterium glutamicum KCJ‐24)とコリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐28(Corynebacterium glutamicum KCJ‐28)と命名し、2015年1月22日付でブダペスト条約下の国際寄託機関である韓国微生物保存センターに寄託し、それぞれ受託番号KCCM11661P及びKCCM11662Pを与えられた。
【0028】
実施例1及び2で用いた培地の組成は下記の通りである。
【0029】
<活性化培地>
肉汁1%、ポリペプトン1%、塩化ナトリウム0.5%、酵母エキス1%、寒天2%、pH7.2
【0030】
<種培地>
グルコース5%、バクトペプトン1%、塩化ナトリウム0.25%、酵母エキス1%、要素0.4%、pH7.2
【0031】
<最小培地>
グルコース1.0%、硫酸アンモニウム0.4%、硫酸マグネシウム0.04%、リン酸第1カリウム0.1%、尿素0.1%、チアミン0.001%、ビオチン200μg/L、寒天2%、pH7.0
【0032】
実施例2:L‐ロイシン生産用変異株のL‐ロイシン生産性の調査
前記実施例1で得られた高濃度NL耐性変異株であるコリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐24及びコリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐28のL‐ロイシン生産性を確認するために、下記のような方法で培養した。
【0033】
種培地25mlを含有する250mlコーナーバッフル付フラスコに親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカム ATCC14067(Corynebacterium glutamicum ATCC 14067)、コリネバクテリウム・グルタミカム ATCC13869(Corynebacterium glutamicumATCC 13869)及び前記変異株2種をそれぞれ接種した後、30℃で20時間、200rpmで振とう培養して種培養液を得た。その後、下記の生産培地24mlを含有する250mlコーナーバッフル付フラスコに1mlの種培養液を接種し、30℃、72時間、200rpmで培養してL‐ロイシンを製造した。
【0034】
本実施例2で用いた生産培地の組成は下記の通りである。
【0035】
<生産培地>
グルコース5%、硫酸アンモニウム2%、第1リン酸カリウム0.1%、硫酸マグネシウム7水塩0.05%、CSL(トウモロコシ浸漬液)2.0%、ビオチン200μg/L、pH7.2
【0036】
培養終了後、液体高速クロマトグラフィーを用いてL‐ロイシンの生産量を測定し、実験した各菌株に対する培養液中のL‐ロイシン濃度は、下記表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
その結果、前記表1に示したように、親菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムATCC14067とコリネバクテリウム・グルタミカムATCC13869は、それぞれ0.1及び0.3g/Lの濃度でL‐ロイシンを生産したが、本出願による変異株コリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐24とコリネバクテリウム・グルタミカム KCJ‐28は、それぞれ2.7、3.1g/Lの濃度でL‐ロイシンを生産して、親菌株に比べて約10倍以上L‐ロイシン生産性が増加したことを確認した。
【0039】
前記の結果は、L‐ロイシン及びノルロイシンに対する耐性を有する変異株が、結果的にロイシンまたはその誘導体に対するフィードバック阻害を受けず、L‐ロイシンを高効率及び高収率で生産しうることを意味する。
【0040】
図1